JP2007219558A - ラマン増幅を用いた光ファイバ伝送のための方法及びシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】ラマン増幅を適用する際に特性の安定化が容易な光伝送のための方法及び装置を提供する。
【解決手段】光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように、異なる波長を有するポンプ光を出力する2台のレーザダイオードにより、光ファイバ伝送路をポンピングする。そして、それらのレーザダイオードによる増幅帯域にそれぞれ含まれる通過帯域を有する第1及び第2の光帯域通過フィルタを通過した信号光のパワーを検出することで、ラマン増幅における利得傾斜を検出し、その利得傾斜に従ってポンピングの程度を制御する。
【選択図】図8
【解決手段】光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように、異なる波長を有するポンプ光を出力する2台のレーザダイオードにより、光ファイバ伝送路をポンピングする。そして、それらのレーザダイオードによる増幅帯域にそれぞれ含まれる通過帯域を有する第1及び第2の光帯域通過フィルタを通過した信号光のパワーを検出することで、ラマン増幅における利得傾斜を検出し、その利得傾斜に従ってポンピングの程度を制御する。
【選択図】図8
Description
本発明はラマン増幅を用いた光ファイバ伝送のための方法及びシステムに関する。
近年、低損失(例えば0.2dB/km)な石英系の光ファイバの製造技術及び使用技術が確立され、光ファイバを伝送路とする光通信システムが実用化されている。また、光ファイバにおける損失を補償して長距離の伝送を可能にするために、光信号又は信号光を増幅するための光増幅器が実用に供されている。
従来知られているのは、増幅されるべき信号光が供給される光増幅媒体と、光増幅媒体が信号光の波長を含む利得帯域を提供するように光増幅媒体をポンピング(励起)するポンピングユニットとから構成される光増幅器である。
例えば、石英系ファイバで損失が小さい波長1.55μm帯の信号光を増幅するために、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)が開発されている。EDFAは、光増幅媒体としてエルビウムドープファイバ(EDF)と、予め定められた波長を有するポンプ光をEDFに供給するためのポンプ光源とを備えている。0.98μm帯あるいは1.48μm帯の波長を有するポンプ光を用いることによって、波長1.55μmを含む利得帯域が得られる。
光ファイバによる伝送容量を増大させるための技術として、波長分割多重(WDM)がある。WDMが適用されるシステムにおいては、異なる波長を有する複数の光キャリアが用いられる。各光キャリアを独立に変調することによって得られた複数の光信号が光マルチプレクサにより波長分割多重され、その結果得られたWDM信号光が光ファイバ伝送路に送出される。受信側では、受けたWDM信号光が光デマルチプレクサによって個々の光信号に分離され、各光信号に基づいて伝送データが再生される。従って、WDMを適用することによって、多重数に応じて1本の光ファイバにおける伝送容量を増大させることができる。
このように、光増幅器を線形中継器として用いることによって、従来の再生中継器を用いる場合と比較して、中継器内における部品点数を大幅に削減して、信頼性を確保すると共に、大幅なコストダウンが可能になる。
最近では、EDFAに代えて、更なる低雑音化及び広帯域化が可能なラマン増幅を用いた光中継器の適用が盛んに検討されている。ラマン増幅では一般的に光ファイバ伝送路として使用される光ファイバが光増幅媒体として使用され、その光ファイバにポンプ光が供給される。ラマン増幅で用いられるポンプ光源としては、ハイパワーなものが要求されるので、近年におけるレーザダイオード(LD)の高出力化及び高効率化は、ラマン増幅による光中継器の実用化を加速させるものと予想されている。また、光中継器を用いずに光ファイバ伝送路の端からポンピングを行う遠隔増幅法においても、一般的な光ファイバを光増幅媒体として使用するラマン増幅は、分布型増幅システムを提供する上で有用である。
ラマン増幅器の制御に関する従来技術としては、複数のポンプ光源の波長毎に複雑なパワー制御を行うことによりラマン増幅器の出力を制御するものが発表されている。
"Simple gain control method for broadband Raman amplifiers gain−flattened by multi−wavelength pumping",Y.Emori,et al.,Tu.A.2.2,ECOC2001,2001)。
"Simple gain control method for broadband Raman amplifiers gain−flattened by multi−wavelength pumping",Y.Emori,et al.,Tu.A.2.2,ECOC2001,2001)。
WDMが適用される光ファイバ伝送システムに多波長のポンプ光源を用いたラマン増幅器を適用する場合、次の点を考慮する必要がある。
1.ラマン増幅においては、ポンプ光のパワー(真数)は利得(dB)にほぼ比例する。
2.ポンプ光間の相互作用が生じる。具体的には、相対的に短い波長のポンプ光によって相対的に長い波長のポンプ光が増幅される。
3.利得のばらつきが伝送路としての光ファイバの特性のばらつきに依存する。
4.ポンプ光源の出力光パワーには限界がある。
5.上り回線及び下り回線からなる伝送路である場合に、共通機能を有する部品等に関して冗長性を持たせておくことが望ましい。
6.ラマン増幅器においては、EDFAの場合と比較して、利得飽和が浅い。
1.ラマン増幅においては、ポンプ光のパワー(真数)は利得(dB)にほぼ比例する。
2.ポンプ光間の相互作用が生じる。具体的には、相対的に短い波長のポンプ光によって相対的に長い波長のポンプ光が増幅される。
3.利得のばらつきが伝送路としての光ファイバの特性のばらつきに依存する。
4.ポンプ光源の出力光パワーには限界がある。
5.上り回線及び下り回線からなる伝送路である場合に、共通機能を有する部品等に関して冗長性を持たせておくことが望ましい。
6.ラマン増幅器においては、EDFAの場合と比較して、利得飽和が浅い。
この他、長距離伝送システムの場合、システムの給電能力、中継器の熱設計、及びポンピング用のLDの信頼性やコスト等を考慮することが要求される。
従って、以上のことを考慮すると、更に以下のような問題が生じる。
従って、以上のことを考慮すると、更に以下のような問題が生じる。
各中継器において光出力一定制御をおこなうためには、各ポンピング光源の複雑な制御を行ったり、ポンピング系に光可変減衰器等の制御機能を有するデバイスを挿入する必要があり、構成が極めて複雑になる。
また、ポンプ光のパワーが一定になるような制御を行うと、ポンピング光源の制御は容易であるが、ファイバのばらつきによりラマン利得がばらつき、出力パワーの管理が難しくなる。
更に、上り回線及び下り回線で例えばポンプ光源に冗長性を持たせる場合、ポンプ光の制御だけでは各回線(ファイバ芯線)毎の制御が困難であるという問題もある。
よって、本発明の目的は、ラマン増幅を適用する際に特性の安定化が容易な光伝送のための方法及び装置を提供することにある。本発明の他の目的は以下の説明から明らかになる。
よって、本発明の目的は、ラマン増幅を適用する際に特性の安定化が容易な光伝送のための方法及び装置を提供することにある。本発明の他の目的は以下の説明から明らかになる。
本発明の第1の側面によると、信号光をラマン増幅しながら伝送する光ファイバ伝送路を提供するステップと、前記信号光を減衰させる光可変減衰器を前記光ファイバ伝送路の途中に設けるステップと、前記光ファイバ伝送路の受信端における光パワーを検出するステップと、検出された光パワーに基いて前記光可変減衰器の減衰を調節するステップとを備えた方法が提供される。
この方法によると、光ファイバ伝送路の受信端における光パワーの検出値に基いて光ファイバ伝送路の途中に設けられる光可変減衰器の減衰を調節するようにしているので、ラマン増幅における種々の特性が安定化され、本発明の目的が達成される。
本発明の第2の側面によると、信号光をラマン増幅しながら伝送する光ファイバ伝送路と、前記光ファイバ伝送路の途中に設けられ、前記信号光を減衰させる光可変減衰器と、前記光ファイバ伝送路の受信端における光パワーを検出する手段と、検出された光パワーに基いて前記光可変減衰器の減衰を調節する手段とを備えたシステムが提供される。
本発明の第3の側面によると、信号光をラマン増幅しながら伝送する光ファイバ伝送路を提供するステップと、前記信号光を減衰させる光可変減衰器を前記光ファイバ伝送路の途中に設けるステップと、前記光ファイバ伝送路の途中における光パワーを検出するステップと、検出された光パワーに基いて前記光可変減衰器の減衰を調節するステップとを備えた方法が提供される。
本発明の第4の側面によると、信号光をラマン増幅しながら伝送する光ファイバ伝送路と、前記光ファイバ伝送路の途中に設けられ、前記信号光を減衰させる光可変減衰器と、前記光ファイバ伝送路の途中における光パワーを検出する手段と、検出された光パワーに基いて前記光可変減衰器の減衰を調節する手段とを備えたシステムが提供される。
本発明の第5の側面によると、光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように前記光ファイバ伝送路をポンピングするステップと、前記ラマン増幅における利得傾斜を検出するステップと、前記利得傾斜に従って前記ポンピングの程度を制御するステップとを備えた方法が提供される。
本発明の第6の側面によると、信号光を伝送する光ファイバ伝送路と、前記光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように前記光ファイバ伝送路をポンピングするポンプ光源と、前記ラマン増幅における利得傾斜を検出する手段と、前記利得傾斜に従って前記ポンプ光源を制御する手段とを備えたシステムが提供される。
本発明の別の側面によると、光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように、異なる波長を有するポンプ光を出力する2台のレーザダイオードにより前記光ファイバ伝送路をポンピングするステップと、前記2台のレーザダイオードによる増幅帯域にそれぞれ含まれる通過帯域を有する第1及び第2の光帯域通過フィルタを通過した信号光のパワーを検出することで、前記ラマン増幅における利得傾斜を検出するステップと、前記利得傾斜に従って前記ポンピングの程度を制御するステップとを備えた方法が提供される。
本発明のさらに別の側面によると、信号光を伝送する光ファイバ伝送路と、前記光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように前記光ファイバ伝送路をポンピングするポンプ光源と、前記ラマン増幅における利得傾斜を検出する手段と、前記利得傾斜に従って前記ポンプ光源を制御する手段とを備えたシステムが提供される。前記ポンプ光源は、異なる波長を有するポンプ光を出力する2台のレーザダイオードを含み、前記利得傾斜を検出する手段は、前記2台のレーザダイオードによる増幅帯域にそれぞれ含まれる通過帯域を有する第1及び第2の光帯域通過フィルタと、前記第1及び第2の光帯域通過フィルタを通過した信号光のパワーを検出する手段とを含む。
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明を適用可能な光ファイバ伝送システムのブロック図である。このシステムは、光送信局1と光受信局2との間に光ファイバ伝送路3を敷設し、光ファイバ伝送路3の途中に光ファイバ伝送路3においてラマン利得を得るための複数の光増幅のためのユニット4を設けて構成される。
図1は本発明を適用可能な光ファイバ伝送システムのブロック図である。このシステムは、光送信局1と光受信局2との間に光ファイバ伝送路3を敷設し、光ファイバ伝送路3の途中に光ファイバ伝送路3においてラマン利得を得るための複数の光増幅のためのユニット4を設けて構成される。
光増幅のためのユニット4は、少なくとも光ファイバ伝送路3内部でラマン増幅を行うための励起光源(ポンプ光源)と、光ファイバ伝送路3で伝送される信号光に対して当該励起光を後方励起入力するための波長分割多重カプラとを有している。即ち、光増幅のためのユニット4は、光ファイバ伝送路3内部で信号光を分布的にラマン増幅するための励起を行うものである。
また、光増幅のためのユニット4は、上述の構成の他に、分散補償ファイバ(DCF)や分散シフトファイバ(DSF)等の1.3μmゼロ分散ファイバ(シングルモードファイバ)と比較して実効コア断面積が小さい光ファイバを光ファイバ伝送路3の途中又は終端に設け、当該実効断面積の小さいファイバを後方励起して、集中ラマン増幅を行うように構成されていてもよい。
更に、光増幅のためのユニット4は、励起光が光ファイバ伝送路3とコア実効断面積の小さいファイバの両方内を伝搬するようにして、分布ラマン増幅と集中ラマン増幅とを組み合わせて実施するように構成されていてもよい。
光送信局1は、異なる波長を有する複数の光信号を出力する複数の光送信機(E/O)1Aと、これら複数の光信号を波長分割多重してWDM信号光を得るための合波器(光マルチプレクサ)1Bと、得られたWDM信号光を所要のレベルに増幅して光ファイバ伝送路3に出力するポストアンプ1Cとを含む。
光受信局2は、光ファイバ伝送路3により伝送されたWDM信号光を所要のレベルに増幅するプリアンプ2Cと、増幅されたWDM信号光を波長に応じて複数の光信号に分ける分波器(光マルチプレクサ)2Bと、これらの光信号を受信する複数の光受信機(O/E)2Aとを含む。
光ファイバ伝送路3は光送信局1及び光受信局2の間を接続する複数の中継区間を有している。光送信局1から出力されたWDM信号光は、光ファイバ伝送路3を伝搬し、例えば所定の間隔で配置されている光増幅のためのユニット4により光ファイバ伝送路3で増幅されて再び次の光ファイバ伝送路3を伝搬し、それを繰り返して光受信局2まで伝送される。
図2は本発明によるシステムの第1実施形態を示すブロック図である。ここでは、光ファイバ伝送路3は下りの光ファイバ伝送路3(#1)及び上りの光ファイバ伝送路3(#2)を含む。また、図1に示される光送信局1及び光受信局2に対応してそれぞれ端局10及び20が設けられている。端局10及び20の各々は、光送信局及び光受信局としての機能を有している。
光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の途中には本発明で特徴的な可変光減衰器(VOA)12(#1及び#2)が設けられている。可変光減衰器(VOA)12(#1及び#2)はVOA制御器14によりその減衰を調節される。
光ファイバ伝送路3(#1)の受信端での光パワーを検出するために、端局20はパワーモニタとしてのフォトディテクタ(PD)22(#1)を含む。フォトディテクタ22(#1)には、例えば、図1に示されるプリアンプ2Cの上流側又は下流側でモニター用の光を分岐したものが入力される。
端局20には、フォトディテクタ22(#1)で検出された光パワーの検出値を与える信号が供給されるSV制御器24(#1)が設けられている。SV制御器24(#1)は、検出された光パワーに関するデータを含む監視信号を生成する。監視信号は、例えば、光信号に変換されて、上りの光ファイバ伝送路3(#2)により制御対象に送られる。より具体的には次の通りである。
この実施形態では、SV制御器24(#1)は、光ファイバ伝送路3(#2)に送り出されるWDM信号光を監視信号に基き浅く強度変調することにより、WDM信号光に監視信号を重畳する。監視信号は、光ファイバ伝送路3(#2)から分岐されるSVモニタ26(#1)により受信され、適切なデータ処理を施されてその結果がVOA制御器14に供給される。VOA制御器14は、フォトディテクタ22(#1)で検出された光パワーが規定値になるように可変光減衰器12(#1)を制御する。
ここでは、WDM信号光に監視信号を重畳する構成を示したが、WDM信号光に付加的な新たな波長の光を加えて、その光を監視信号で変調する構成も採用可能である。この場合には、SVモニタは新たな波長の光をモニタリングする。
尚、上りの光ファイバ伝送路3(#2)に設けられる可変光減衰器12(#2)に関しても同じような制御を行うために、フォトディテクタ22(#1)、SV制御器24(#1)及びSVモニタ26(#1)に対応して、それぞれフォトディテクタ22(#2)、SV制御器24(#2)及びSVモニタ26(#2)が設けられている。
この実施形態では、下りの光ファイバ伝送路3(#1)の途中に設けられる光中継器ORは一つの光増幅のためのユニット4(#1)と下りの光ファイバ伝送路(#2)の途中に設けられる一つの光増幅のためのユニット4(#2)とが対として一つの光中継器ORに含まれる構成のものと、前述した可変減衰器12(#1及び#2)、VOA制御器14及びSVモニタ26(#1及び#2)からなる利得制御調整手段を有するものがある。
ユニット4(#1)とユニット4(#2)は光中継器OR内で伝送路3(#1)及び伝送路3(#2)に対して独立に動作するものであってもよいし、後述する実施形態で詳しく説明するが、ユニット4(#1及び#2)の各々においては、図5に示されるように、ポンプ光源に関する冗長性を持たせるために、例えば異なる波長を有するポンプ光を出力する2つのLD(レーザダイオード)32の出力を合波器(光マルチプレクサ)34に供給し、その出力をパワー的に2等分してそれぞれ光ファイバ伝送路3(#1及び#2)に導入するようにしても良い。尚、LD32及び合波器34は、図2においては、ユニット4(#1及び#2)に含まれるものとして、図示が省略されている。
次に、図2に示されるシステムにおける制御動作について詳細に説明する。光増幅のためのユニット4(#1及び#2)の各々により得られる利得はLD32全部の出力パワーにより調節可能であり、ユニット4(#1及び#2)の各々における利得の波長特性は、LD32の出力のバランスにより調節可能である。即ち、波長が異なる複数(ここでは2つ)のポンプ光に基いて生じる利得帯域が波長軸上で異なる位置に出現することにより、各利得帯域における利得を各ポンプ光のパワーにより変化させることによって、得られる利得の波長特性が変化するものである。
ここでは、システム稼動開始に際して、ユニット4(#1及び#2)の各々におけるポンピング条件が一定に設定されているものとして、可変光減衰器12(#1及び#2)の制御動作について説明する。ポンピング条件を一定に保つことは各光中継器内において独立に行うことができる。
例えば、システムを長期間使用していくうちに光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の損失が増大することがある。この損失の増大は敷設されている光ファイバ芯線に固有の問題であり、その値にはばらつきがある。
さらに、海底通信の場合では伝送路のケーブルが切断された際に、海底より切断されたケーブルを引き上げ、ケーブルを追加して接続する必要がある。これを割入れと言う。補修箇所が増加し割入れした伝送路が増えると、初期時より伝送路の損失が増加することになる。本実施形態では、このような光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の損失の増大は端局10及び20の各々において検出され、本発明に従って光可変減衰器12(#1及び#2)が調節されることによって、光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の損失の変化等が補償される。
ラマン増幅における利得はおおよそ励起光波長の100nm長波長側で発生する。従って、励起光の波長数と波長間隔とパワーを調整することにより略平坦な利得特性を広帯域に発生することができる。
一方、光可変減衰器は波長にほとんど依存することなく減衰量を可変することができる。
従って、システム設計時にラマン増幅利得を最大にし、さらに、受信側で伝送可能な範囲に減衰を与えておき、経時変化や割入れにより伝送路損失が増加した時には光可変減衰器12(#1),12(#2)の減衰量を少なくする制御をおこなえば受信側で目的とするパワーが安定して得られる。
従って、システム設計時にラマン増幅利得を最大にし、さらに、受信側で伝送可能な範囲に減衰を与えておき、経時変化や割入れにより伝送路損失が増加した時には光可変減衰器12(#1),12(#2)の減衰量を少なくする制御をおこなえば受信側で目的とするパワーが安定して得られる。
又、システム設計時に光可変減衰器で最大の減衰を与えた状態で、受信側で伝送可能な状態となるようにラマン増幅利得を与える構成にすることで、光ファイバ伝送路の経時劣化及び伝送路割り入れによる損失の増大が発生した場合でも、光可変減衰器の減衰量を少なくすれば、受信側で目的とするパワーが得られる。
即ち、本発明のシステムを構成し、初期状態で光可変減衰器が有する減衰量が高い状態で、伝送路全体の調整を行い、伝送路損失にあわせて減衰量を少なくする制御を可能とする。これにより、一度ラマン増幅を行う励起光に利得平坦化のための制御を行えば、光ファイバ伝送路の損失が何らかの原因で大きくなった場合でも、波長間隔、波長、パワーの制御の必要が無くなり、システムの制御を簡素化することができる。
本実施形態は、特に分布型ラマン増幅器、即ち光ファイバ伝送路それ自体をラマン増幅における利得媒質として利用するラマン増幅器に有効である。なぜなら、分布型ラマン増幅器の飽和度は浅いため、ポンプ光のパワーを一定に制御した場合、損失の増加は中継器出力の低減にほぼ一対一で対応するためである。
また、ポンプ光のパワーに関して大きな調整が不要になるため、利得偏差の増大がなくなると共に、複雑なポンプ光パワーの制御が不要になり、中継器を簡単な構成で提供することができる。
更に、上述の実施形態から明らかなように、上り回線及び下り回線の制御を独立して行うのが簡単になる。
また、伝送路の経時劣化等による特性変動も低減することができる。例えば、経時劣化を考慮し、敷設後に定期的に端局において光パワーを測定し、そのモニタ値が規定値の範囲を満足していない場合に前述の方法により各光可変減衰器を制御することができる(以下の実施形態においても同様)。
また、伝送路の経時劣化等による特性変動も低減することができる。例えば、経時劣化を考慮し、敷設後に定期的に端局において光パワーを測定し、そのモニタ値が規定値の範囲を満足していない場合に前述の方法により各光可変減衰器を制御することができる(以下の実施形態においても同様)。
図3は本発明によるシステムの第2実施形態を示すブロック図である。図3に於いて、図2と同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図3は図2の実施形態と対比して、SVモニタ26(#2及び#1)’がそれぞれ可変光減衰器12(#1及び#2)の下流側に設けられている。このように、本発明方法を実施する場合には、信号光の受信レベルの高低に応じてSVモニタの配置位置を適宜変更することができる。
図3は図2の実施形態と対比して、SVモニタ26(#2及び#1)’がそれぞれ可変光減衰器12(#1及び#2)の下流側に設けられている。このように、本発明方法を実施する場合には、信号光の受信レベルの高低に応じてSVモニタの配置位置を適宜変更することができる。
図4は本発明によるシステムの第3実施形態を示すブロック図である。ここでは、図2及び図3に示される実施形態におけるのに対して付加的な機能を有するVOA制御器28が用いられ、これに伴って、端局10及び20にそれぞれ設けられるフォトディテクタ22(#2及び#1)(例えば図1参照)に代えて、SVモニタとしての機能をも有するフォトディテクタ30(#2及び#1)が設けられている。同一の番号及び符号が付されている部分はこれまでの実施形態におけるのと同じように機能するので、その説明は省略する。
この実施形態では、下りの光ファイバ伝送路3(#1)においては、光可変減衰器12(#1)の下流側及び上流側にそれぞれSVモニタ26(#2)及び26(#2)’が設けられており、特にSVモニタ26(#2)’は光パワーの検出も行うことができるようになっている。それにより光可変減衰器12(#1)の減衰が実測され、その測定結果がVOA制御器28に供給される。VOA制御器28は、供給された減衰の測定値を表す信号によりVOA制御器28の減衰を変調し、それにより減衰の測定値は端局20に送られる。
端局20においては、SVモニタとしての機能を有するフォトディテクタ30(#1)がVOA制御器28の減衰の測定値を検出し、SV制御器24(#1)におけるSV信号を適宜補正する。このようにSV信号を補正することにより、光可変減衰器12(#1)の減衰の制御をより正確に行うことができる。
尚、光可変減衰器12(#1)の減衰を実測することなく、その制御電量値等を受信端に伝送するようにしても、同様の補正を行うことができる。
上りの光ファイバ伝送路3(#2)に関しても同様であるので、その説明は省略する。
上りの光ファイバ伝送路3(#2)に関しても同様であるので、その説明は省略する。
図5は本発明によるシステムの第4実施形態を示すブロック図である。ここでは、図2の実施形態における動作に対して付加的な動作を行わせるための構成が加えられている。
一つの中継器内に配置される下り及び上り用の光増幅のためのユニット4(#1及び#2)においては、ポンプ光源に関する冗長性を持たせるために、例えば異なる波長を有するポンプ光を出力する2つのLD(レーザダイオード)32の出力を合波器(光マルチプレクサ)34に供給し、その出力をパワー的に2等分してそれぞれユニット4(#1及び#2)で用いるようにしている。
一つの中継器内に配置される下り及び上り用の光増幅のためのユニット4(#1及び#2)においては、ポンプ光源に関する冗長性を持たせるために、例えば異なる波長を有するポンプ光を出力する2つのLD(レーザダイオード)32の出力を合波器(光マルチプレクサ)34に供給し、その出力をパワー的に2等分してそれぞれユニット4(#1及び#2)で用いるようにしている。
この実施形態では、光ファイバ伝送路3の途中における光パワーが測定され、その測定値に基いた光可変減衰器12(#1及び#2)の制御が可能になっている。例えば下りの光ファイバ伝送路3(#1)に関しては、その途中の光パワーを測定するために、あるユニット4(#1)の下流側の分岐光路にフォトディテクタ36(#1)が接続されており、その測定結果に基いてポンプ光源としてのLD32が変調される。従って、端局20において、フォトディテクタ36(#1)の測定結果を得ることができ、それに基き、光可変減衰器12(#1)を制御するための監視信号を生成することができる。
具体的な制御動作は次の通りである。下りの光ファイバ伝送路3(#1)における中継器出力はフォトディテクタ36(#1)によりモニタリングされ、その結果はポンプ光の変調または監視制御信号の重畳により端局20に送られる。端局20では下り回線に関するシステム全体の状況が把握され、規定値を満たしていないブロックの中に配置される光可変減衰器12(#1)を制御信号に従って調節することにより、光ファイバ伝送路3(#1)の減衰の変動等のシステム変動に対応することができる。ここでの変調や重畳は伝送路全体または光中継器の区間に於いて、波長に対する利得特性が発生しない様に(システムとして許容できる範囲)制御される。
従来技術による場合、光ファイバ伝送路3(#1)の減衰がブロック毎に変動すると、当該光中継器ORにおいては、ポンピング条件が変化して、利得の波長特性が変化することがある。本実施形態では、上述の制御を行うことにより、ポンピング条件を変化させることなしに、光可変減衰器12(#1)の減衰を調節することにより、利得の波長特性の変化に対応することができる。
また、ここでは、一つの中継器に関する制御を説明したが、複数の中継器に関して同じように制御することもできる。更に、図2の実施形態における受信端での光パワーの測定に基く制御を併用することもできる。
さらに、ユニット4(#1),ユニット4(#2)を有する光中継器ORは励起光源を合波せずLD32からユニット4(#1),ユニット4(#2)に直接与える構成であっても良い。
このように、この実施形態によると、受信端だけでなく伝送路の途中での光パワーの測定値についても制御に反映させることができるので、特に多段中継を行う場合にきめ細かな制御を行うことができる。
尚、上りの光ファイバ伝送路3(#2)に関しても同様であるので、その説明は省略する。
図6は本発明によるシステムの第5実施形態を示すブロック図である。図6に於いて先の図1から図5と同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図6は本発明によるシステムの第5実施形態を示すブロック図である。図6に於いて先の図1から図5と同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図6では、上り及び下りの光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の途中における光パワーを検出して、端局で信号処理することなく、光可変減衰器12(#1及び#2)の制御を中継器内部で完結させるようにしている。
具体的には、パワーモニタとしてのフォトディテクタ40により光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の途中の光パワー、即ち、光可変減衰器12(#1),12(#2)の出力を測定し、それらの測定値が規定値の範囲内になるように制御器42が光可変減衰器12(#1及び#2)を制御するようにしている。図示された例では、フォトディテクタ40は光可変減衰器12(#1及び#2)のそれぞれ下流側で光パワーを測定して所謂フィードバック制御が行われているが、光可変減衰器12(#1及び#2)のそれぞれ上流側で光パワー測定し、フィードフォワード的に減衰の調節を行うようにしてもよい。
図7は本発明によるシステムの第6実施形態を示すブロック図である。図7に於いて先の図1から図6と同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図7では、これまでの実施形態との対比において、光可変減衰器12(#1及び#2)の減衰だけでなく、光増幅のためのユニット4(#1及び#2)を含む中継器ORでの利得も制御され、それにより光ファイバ伝送路3におけるレベルダイヤグラムがよりきめ細かく設定可能になっている。図では二つの光増幅のためのユニット4(#1及び#2)を含む光中継器ORが図示されており、ポンピング条件を制御するためにLD制御部44(#1),44(#2)を設けている。このLD制御部44(#1),44(#2)を設けている光中継器ORは光増幅のためのユニット4(#1),4(#2)がある全ての光中継器ORに設けても良いし、伝送路に在る光増幅のためのユニット4(#1),4(#2)がある一部の光中継器部分的に設けて、他の光中継器ORは光増幅をするユニット4(#1),4(#2)は初期の設定を保持するもので有っても良い。
図7では、これまでの実施形態との対比において、光可変減衰器12(#1及び#2)の減衰だけでなく、光増幅のためのユニット4(#1及び#2)を含む中継器ORでの利得も制御され、それにより光ファイバ伝送路3におけるレベルダイヤグラムがよりきめ細かく設定可能になっている。図では二つの光増幅のためのユニット4(#1及び#2)を含む光中継器ORが図示されており、ポンピング条件を制御するためにLD制御部44(#1),44(#2)を設けている。このLD制御部44(#1),44(#2)を設けている光中継器ORは光増幅のためのユニット4(#1),4(#2)がある全ての光中継器ORに設けても良いし、伝送路に在る光増幅のためのユニット4(#1),4(#2)がある一部の光中継器部分的に設けて、他の光中継器ORは光増幅をするユニット4(#1),4(#2)は初期の設定を保持するもので有っても良い。
この実施形態では、図5に示されるSV制御器38(#1及び#2)に代えてSV制御器としても機能するLD制御器44(#1及び#2)がそれぞれ用いられており、フォトディテクタ36(#1及び#2)に代えてSVモニタとしても機能するフォトディテクタ46(#1及び#2)がそれぞれ用いられている。また、光可変減衰器12(#1及び#2)の制御に関連するSVモニタ26(#1及び#2)及びVOA制御器28(図4参照)が2組図示されている。
図4に示される実施形態と同様に、フォトディテクタ46(#1及び#2)により検出された光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の途中における光パワーに基いて、LD制御器44(#1及び#2)がポンプ光源としてのLD32に変調信号を与え、それにより、光ファイバ伝送路3(#1及び#2)の途中における光パワーに関するデータが端局20及び10に送られる。
この実施形態では、端局20及び10にそれぞれ設けられるSV制御器24(#1及び#2)からの監視信号はフォトディテクタ46(#1及び#2)によってそれぞれ検出され、その検出値に基いて、光増幅のためのユニット4(#1及び#2)での利得が適切になるように、ポンプ光源としてのLDの駆動電流が調節される。それにより、光ファイバ伝送路3におけるレベルダイヤグラムがよりきめ細かく設定可能になる。
尚、この実施形態では、光ファイバ伝送路の受信端での光パワーの検出値に基いて光増幅器の利得を調節するようにしているが、光ファイバ伝送路の途中での光パワーの検出値に基いて光増幅器の利得が調節されてもよい。
図8は本発明によるシステムの第7実施形態を示すブロック図である。図8に於いて先の図1から図7と同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図8の実施形態では、光増幅を行うユニット4(#1),4(#2)と光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段が一つの光中継器ORに収容されている構成を示している。
図8の実施形態では、光増幅を行うユニット4(#1),4(#2)と光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段が一つの光中継器ORに収容されている構成を示している。
光増幅のためのユニット4(#1及び#2)での利得の制御に関しては、図7に示される実施形態と同じである。この実施形態は、LD32が異なる複数の(ここでは2つの)波長を有するポンプ光を出力するときに、それぞれの波長に従って得られるラマン増幅帯域での光パワー(従って利得)に基いて光可変減衰器12(#1及び#2)が制御されている点で特徴付けられる。
下りの光ファイバ伝送路3(#1)の伝搬光の一部が光カプラ(CPL)48によりパワー的に2等分され、それぞれ光帯域通過フィルタ(#1及び#2)に入力される。光帯域通過フィルタ50(#1)及び52(#1)は二つのポンプ光源(LD32)によりユニット4(#1)により生じるラマン増幅帯域に含まれる通過帯域をそれぞれ有している。光帯域通過フィルタ(#1及び#2)からの光はそれぞれSVモニタとしても機能するフォトディテクタ54(#1)及び56(#1)に供給され、それらの出力はSV制御器としても機能するVOA制御器58に入力される。
VOA制御器58は、フォトディテクタ54(#1)及び56(#1)の出力の偏差に応じて、二つのポンプ光源のパワーバランスを補正するための制御が可能になるように、当該偏差に関するデータを端局20に伝送すべく光可変減衰器12(#1)の減衰を変調する。
例えば、フィルタ50(#1)通過後の光パワーがフィルタ52(#1)通過後の光パワーよりも大きい場合には、その光可変減衰器12(#1及び#2)を含む中継ブロック内にある中継器において、フィルタ50(#1)に対応するLD32のパワーを下げると共にフィルタ52(#1)に対応するLD32のパワーを上げることにより、利得偏差を低減することができる。更に、その調節の際に生じる可能性のある平均パワーのずれを光可変減衰器12(#1)により補償することにより、システム全体のパワーレベルダイヤグラムのばらつきを低減することができる。
光可変減衰器12(#1)の減衰の調節に際してフォトディテクタ54(#1及び56(#1)が監視信号を受信する場合、ラマン増幅帯域ごとに光帯域通過フィルタ50(#1)及び52(#1)が設けられているので、監視信号の受信感度が高まる。
上りの光ファイバ伝送路3(#2)に関しても同様に光カプラ(CPL)48、光帯域通過フィルタ50(#2)及び52(#2)及びフォトディテクタ54(#2)及び56(#2)が設けられており、それらの動作の説明は省略する。
本実施形態では光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と光光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段とが同じ光中継器ORに設けられた例を説明したが、図7のように図8の光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と図8の構成の利得制御調整手段を別の光中継器ORに収容してもよい。
図9は本発明によるシステムの第8実施形態を示すブロック図である。図9に於いて先の図1から図8と同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図9の実施形態では、光増幅を行うユニット4(#1),4(#2)と光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段が一つの光中継器ORに収容されている構成を示している。
図9の実施形態では、光増幅を行うユニット4(#1),4(#2)と光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段が一つの光中継器ORに収容されている構成を示している。
図8に示される実施形態と図9に示される実施形態とを比較すると、図8に示される光増幅のためのユニット4(#1及び#2)での利得の偏差の検出を光可変減衰器12(#1及び#2)に関連して検出しているのと対比して、この図9の実施形態では、その検出をユニット4(#1及び#2)に関連して直接行うようにしている。
そのために、この実施形態では、図8に示される光カプラ(CPL)48(#1)、光帯域通過フィルタ50(#1)及び52(#1)及びフォトディテクタ54(#1)及び56(#1)にそれぞれ対応して、光カプラ(CPL)62(#1)、光帯域通過フィルタ64(#1)及び66(#1)及びフォトディテクタ68(#1)及び70(#1)が設けられており、また、光カプラ(CPL)48(#2)、光帯域通過フィルタ50(#2)及び52(#2)及びフォトディテクタ54(#2)及び56(#2)にそれぞれ対応して、光カプラ(CPL)62(#2)、光帯域通過フィルタ64(#2)及び66(#2)及びフォトディテクタ68(#2)及び70(#2)が設けられている。
更に、光可変減衰器12(#1及び#2)の制御のために、図7に示されるSVモニタ26(#1及び#2)に代えてそれぞれSVモニタとしても機能するフォトディテクタ60(#1及び#2)が設けられている。
例えば、フィルタ64(#1)通過後の光パワーがフィルタ64(#2)通過後の光パワーよりも大きい場合には、フィルタ64(#1)に対応するLD32のパワーが小さくなると共にフィルタ64(#2)に対応するLD32のパワーが大きくなるようにLD制御器44(#1)が機能し、利得偏差を低減することができる。更に、その制御に際して生じる可能性のある平均パワーのずれを光可変減衰器12(#1)により補償することにより、システム全体のパワーレベルダイヤグラムのばらつきを低減することができる。
尚、上りの光ファイバ伝送路3(#2)に関連する制御も同様にして行うことができる。
この実施形態によると、光増幅のためのユニット4(#1及び#2)での利得偏差に関して例えばフィードバック制御を簡単に行うことができるので、利得偏差に関するデータを端局に伝送して制御を行う場合と比較して、システムの構成を簡単にすることができる。
この実施形態によると、光増幅のためのユニット4(#1及び#2)での利得偏差に関して例えばフィードバック制御を簡単に行うことができるので、利得偏差に関するデータを端局に伝送して制御を行う場合と比較して、システムの構成を簡単にすることができる。
本実施形態では光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と光光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段とが同じ光中継器ORに設けられた例を説明したが、図7のように図9の光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と図9の構成の利得制御調整手段を別の光中継器ORに収容してもよい。
図10は本発明によるシステムの第9実施形態を示すブロック図である。ここでは、図7のシステムと同様のものにおいて、ポンプ光源のうち一つのLD32Aが故障した場合が示されている。
図10に於いて先の図7同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図10に於いては、LD32Aが故障したことが種々のモニタ値から判断された場合、例えば、その故障したLD32Aが含まれる中継器以外の中継器において、同じ波長のポンプ光を出力するLDの駆動電流が増大させられる。これにより、当該光増幅器の利得及び利得偏差がLD32Aの故障により変化することの影響を最小限に抑えることができる。また、その故障したLD32Aの近傍に配置される光可変減衰器12(#1及び#2)の減衰を調節して光パワーのレベルダイヤグラムを容易に規定の範囲内にすることができる。
図10に於いては、LD32Aが故障したことが種々のモニタ値から判断された場合、例えば、その故障したLD32Aが含まれる中継器以外の中継器において、同じ波長のポンプ光を出力するLDの駆動電流が増大させられる。これにより、当該光増幅器の利得及び利得偏差がLD32Aの故障により変化することの影響を最小限に抑えることができる。また、その故障したLD32Aの近傍に配置される光可変減衰器12(#1及び#2)の減衰を調節して光パワーのレベルダイヤグラムを容易に規定の範囲内にすることができる。
図11は本発明によるシステムの第10実施形態を示すブロック図である。
ここでは、図7のシステムと同様のものにおいて、光ファイバ伝送路3の途中に割り入れ用ファイバ3Aが挿入された場合が示されている。割り入れ用ファイバ3Aは断線に際してその復旧作業により不可避的に生じる部分であり、その存在により光ファイバ伝送路3の損失が変化することになる。
ここでは、図7のシステムと同様のものにおいて、光ファイバ伝送路3の途中に割り入れ用ファイバ3Aが挿入された場合が示されている。割り入れ用ファイバ3Aは断線に際してその復旧作業により不可避的に生じる部分であり、その存在により光ファイバ伝送路3の損失が変化することになる。
図11に於いて先の図7同一部材は同一番号及び符号で示し、その説明を省略する。
図10に於いては、割り入れ用ファイバ3Aが挿入されたことが種々のモニタ値あるいは連絡から判断された場合、例えば、その割り入れ用ファイバ3Aの近傍の中継器において、ポンプ光源の駆動電流が増大させられる。これにより、当該光増幅器の利得及び利得偏差が割り入れ用ファイバ3Aの挿入により変化することの影響を最小限に抑えることができる。また、その割り入れ用ファイバ3Aの近傍に配置される光可変減衰器12(#1及び#2)の減衰を調節して光パワーのレベルダイヤグラムを容易に規定の範囲内にすることができる。
図10に於いては、割り入れ用ファイバ3Aが挿入されたことが種々のモニタ値あるいは連絡から判断された場合、例えば、その割り入れ用ファイバ3Aの近傍の中継器において、ポンプ光源の駆動電流が増大させられる。これにより、当該光増幅器の利得及び利得偏差が割り入れ用ファイバ3Aの挿入により変化することの影響を最小限に抑えることができる。また、その割り入れ用ファイバ3Aの近傍に配置される光可変減衰器12(#1及び#2)の減衰を調節して光パワーのレベルダイヤグラムを容易に規定の範囲内にすることができる。
図12は本発明によるシステムの第11実施形態を示すブロック図である。図12の実施形態では、光増幅を行うユニット4(#1),4(#2)と光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段が一つの光中継器ORに収容されている構成を示している。
図12では、図8の実施形態に種々の機能が付加されている。具体的には、光可変減衰器12(#1及び#2)の制御電流をそれぞれモニタリングするためにVOA電流モニタ74(#1及び#2)が設けられている。VOA電流モニタ74(#1及び#2)の出力はVOA制御器58に供給される。
また、ポンプ光源としてのLD32のモニタリングのために、LD32の駆動電流や出力パワーを測定するLD電流/出力光パワーモニタ72(#1及び#2)が設けられている。LD電流/出力光パワーモニタ72(#1及び#2)の出力はそれぞれLD制御器44(#1及び#2)に供給される。
更に、付加的な制御を可能にするために、図9に示されるフォトディテクタ60(#1及び#2)が設けられている。フォトディテクタ60(#1及び#2)の出力はVOA制御器58に供給される。
この実施形態によると、光増幅器におけるポンプ光源の状態や光可変減衰器の駆動電流の実測値等に基き監視信号や制御を補正することができるので、より正確な制御が可能になる。
尚、以上説明した実施形態では、ポンプ光の変調による監視制御を行うようにしているが、主信号への監視信号の重畳による監視制御その他の監視制御を採用してもよい。
本実施形態では光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と光光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段とが同じ光中継器ORに設けられた例を説明したが、図7のように図12の光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と図12の構成の利得制御調整手段を別の光中継器ORに収容してもよい。
本実施形態では光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と光光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段とが同じ光中継器ORに設けられた例を説明したが、図7のように図12の光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と図12の構成の利得制御調整手段を別の光中継器ORに収容してもよい。
図2,図3,図4,図5,図6,図7,図10,図11の実形態では光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と光可変減衰器12(#1),12(#2)を主とする利得制御調整手段とが異なる光中継器ORに設けられた例を説明したが、図8,図9及び図12のように光増幅のためのユニット4(#1及び#2)と構成の利得制御調整手段を同じ光中継器ORに収容してもよい。
以上説明したように、本発明によると、ラマン増幅を適用する際に特性の安定化が容易な光伝送のための方法及び装置の提供が可能になるという効果が生じる。本発明の望ましい実施形態により得られる効果は以上説明したとおりである。
Claims (3)
- 光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように、異なる波長を有するポンプ光を出力する2台のレーザダイオードにより前記光ファイバ伝送路をポンピングするステップと、
前記2台のレーザダイオードによる増幅帯域にそれぞれ含まれる通過帯域を有する第1及び第2の光帯域通過フィルタを通過した信号光のパワーを検出することで、前記ラマン増幅における利得傾斜を検出するステップと、
前記利得傾斜に従って前記ポンピングの程度を制御するステップとを備えた方法。 - 前記制御するステップは前記利得傾斜が一定になるように前記ポンピングの程度を制御する請求項1記載の方法。
- 信号光を伝送する光ファイバ伝送路と、
前記光ファイバ伝送路が信号光をラマン増幅するように前記光ファイバ伝送路をポンピングするポンプ光源と、
前記ラマン増幅における利得傾斜を検出する手段と、
前記利得傾斜に従って前記ポンプ光源を制御する手段とを備え、
前記ポンプ光源は、異なる波長を有するポンプ光を出力する2台のレーザダイオードを含み、前記利得傾斜を検出する手段は、前記2台のレーザダイオードによる増幅帯域にそれぞれ含まれる通過帯域を有する第1及び第2の光帯域通過フィルタと、前記第1及び第2の光帯域通過フィルタを通過した信号光のパワーを検出する手段とを含むシステム。
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