JP2007211643A - ガスタービンの尾筒構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼ガスを、温度および流速が共に均一な周方向分布となるようにしてタービンに流入させることができるガスタービンの尾筒構造を提供する。
【解決手段】燃焼器2からの燃焼ガスGをタービン4に導入する、周方向に並んだ複数の尾筒26と、尾筒26の外周を覆って尾筒26との間に圧縮機2からの圧縮空気Aを導入する冷却カバー7とを備える。冷却カバー7における尾筒26の下流端部26b近傍を覆う下流端部7bの両側部に、下流端縁7bbから上流側へ向かって凹入する切り欠き部8が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼器からの高温高圧の燃焼ガスをタービンに導く複数の尾筒を冷却カバーで覆ったガスタービンの尾筒構造に関するものである。
ガスタービンの尾筒は、燃焼器からの高温高圧の燃焼ガスをタービンに導くための流路であって高温となるから、効果的に冷却する必要がある。その尾筒の冷却構造としては、図11に示すように、尾筒80の上流端80aから下流端80bまでのほぼ全体を覆うことのできるフルカバータイプの冷却カバー81を、尾筒80の外周面全体に対し所要の間隙を有する配置で設けて、圧縮機からの圧縮空気Aを、冷却カバー81に設けた多数のインピンジ冷却孔81aから導入して尾筒80の外周面に衝突させることにより、尾筒80をインピンジ冷却するものが知られている(特許文献1参照)。
また、他の尾筒の冷却構造として、図11の冷却カバー81における上流側のほぼ半分程度の長さLを有する形状のハーフカバータイプの冷却カバーを、尾筒の上流端から中間部あたりまでの上流側部分の外周面に対し所要の間隙を有する配置で設けて、圧縮機からの圧縮空気Aを、冷却カバーの下流端から冷却カバーと尾筒との間隙に導入して対流冷却するとともに、冷却カバーに設けた多数のインピンジ冷却孔を利用したインピンジ冷却を行うものも知られている。この冷却構造では、前記構成に加えて、冷却カバーで覆われていない尾筒下流側内面を、この部分に形成した多数の小径の空気導入孔から尾筒の内部に噴出させた圧縮空気により形成される空気膜によって、フィルム冷却する。
特公平5−24337号公報
しかしながら、前記フルカバータイプの冷却カバー81を用いた冷却構造では、冷却カバー81によって尾筒80の外周面全体をインピンジ冷却できることから、尾筒80をそのメタル温度分布が全体にわたりほぼ一様となるように効果的に冷却できる利点がある反面、図8に示すように、複数の尾筒80のそれぞれについて、下流端の扇形をしたガス出口をタービンの初段タービンノズルに対応して円周上に配列するに際して、それら尾筒80の下流端出口の周囲に冷却カバーの下流端部が存在して互いに干渉することのないように、各冷却カバー81の各々の下流端部を、圧縮空気による熱膨張分を吸収して互いの干渉を回避できるだけの間隙C1を設けて配列する必要があり、この間隙C1を設けるのに伴って、隣接する各尾筒80の下流端出口の間隔C2がさらに大きくなってしまう。
そのため、隣接する各尾筒80の間にそれぞれ存在する比較的大きな間隙C2に相当するスペースからは、燃焼ガスが尾筒80の下流端出口を通過してそのままタービンに流入することはないので、図10に示すように、初段タービンノズル入口における燃焼ガスの温度および流速は、共に上述した間隙C2に対応する箇所においてそれぞれ低下する不均一な周方向分布となる。このように燃焼ガスの温度および流速の周方向の分布が不均一になると、タービン効率が下がってエンジン性能が低下するとともに、初段タービンノズルを形成する周方向に並んだ各ノズル片の耐熱寿命にばらつきが発生する。
一方、前記ハーフカバータイプの冷却カバーを用いた冷却構造では、尾筒の下流端出口付近に冷却カバーが存在しないので、図9に示すように、複数の各尾筒の各下流端部の扇形の出口を、燃焼ガスによる熱膨張分を吸収できるだけの小さな間隙C3で近接させた配置とすることができるので、初段タービンノズル入口における燃焼ガスの温度および流速は、共にほぼ均一化された周方向分布となる利点がある。ところが、この冷却構造では、尾筒の下流側のほぼ半分が冷却カバーで覆われていないことから、尾筒を効果的に冷却することができないので、尾筒のメタル温度が高くなりがちとなり、尾筒の耐熱寿命を十分に確保できない。そのために、燃焼ガスの温度が高いタイプのガスタービンには不向きである。
なお、ハーフカバータイプの冷却カバーを用いた冷却構造を燃焼ガスの温度が高いタイプのガスタービンに採用するに際しては、上述したように、尾筒の下流側半部の全域にフィルム冷却用の小径の空気導入孔を多数形成することで対応可能である。しかしながら、このフィルム冷却を用いた冷却構造は、製造コストが高くなるだけでなく、多数の空気導入孔から尾筒内に導入した圧縮空気が燃焼ガスと混ざって燃焼ガスの温度を低下させるので、タービンに所要温度の燃焼ガスを流入させるためには、燃焼器での燃焼ガスの温度をフィルム冷却による温度低下分を見込んだ高目の温度に設定する必要がある。これにより、燃焼器およびそれに続く尾筒は、熱負荷が大きくなるのに伴って寿命が短くなるだけでなく、燃焼ガスの温度の上昇に伴ってNOx値が上昇する傾向がある。
そこで、本発明は、燃焼ガスを温度および流速が共に均一な周方向分布となる状態に維持してタービンに流入させることができ、コスト高を抑えた構造としながらも燃焼器、尾筒および初段タービンノズルの寿命を十分に確保し、さらにNOx値の上昇を抑制することができるガスタービンの尾筒構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係るガスタービンの尾筒構造は、燃焼器からの燃焼ガスをタービンに導入する周方向に並んだ複数の尾筒と、前記尾筒の外周を覆って前記尾筒との間に圧縮機からの圧縮空気を導入する冷却カバーとを備え、前記尾筒の下流端部近傍を覆う冷却カバー下流端部の両側部に、下流端縁から上流側へ向かって凹入する切り欠き部が形成されている。
この構成によれば、冷却カバーを尾筒の外周面のほぼ全体を覆うことのできるフルカバータイプの形状とした場合であっても、冷却カバー下流端部の両側部に切り欠き部を設けたことにより、尾筒の下流端部における周方向の両側部に冷却カバーが存在しないことから、各冷却カバーの各々の下流端部が互いに干渉することなしに各尾筒の下流端部を互いに近接させて配置することができるので、各尾筒のガス出口を燃焼ガスによる熱膨張分を吸収できるだけの小さな間隙を設けて互いに近接させて配置することができる。これにより、初段タービンノズル入口の燃焼ガスの温度および流速を共にほぼ均一な周方向分布とすることができるから、高いタービン効率を得ることができる。また、尾筒と冷却カバーとの間隙に圧縮空気を導入して尾筒のほぼ全体を冷却できるから、尾筒にフィルム冷却用の空気導入孔を設ける必要がなくなるので、コストを抑制しながら燃焼器、尾筒および初段タービンノズルの耐熱寿命を十分に確保できるとともに、NOx値の上昇を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、前記冷却カバーの下流端部における各側部外面の周方向位置を、前記切り欠き部により露出した前記尾筒の下流端部における各側部外面の周方向位置にほぼ合致するように設定する。この構成によれば、各冷却カバーの各々の下流端部が互いに干渉することなしに隣接する尾筒の下流端部を可及的に近接させることができるので、初段タービンノズル入口の温度および流速が効果的に周方向に均一化される。
本発明において、好ましくは、前記冷却カバーに、前記圧縮空気を導入して前記尾筒の外周面に衝突させてインピンジ冷却を行う多数の冷却孔を設ける。この構成によれば、尾筒の外周面のほぼ全体を覆う冷却カバーに設けた多数の冷却孔から導入された圧縮空気によるインピンジ冷却によって尾筒を効果的に冷却することができる。
本発明のガスタービンの尾筒構造によれば、冷却カバーにおける下流端部の両側に切り欠き部を設けたことにより、冷却カバーを尾筒のほぼ全体を覆うことのできるフルカバータイプと同等の形状としながらも、複数の尾筒の下流端部を所要の小さな間隙で互いに近接させて配置できるので、初段タービンノズル入口の燃焼ガスの温度および流速を共に均一な周方向分布とすることができ、これによってタービン効率を高く維持できる。さらに、コストを抑制しながら尾筒のほぼ全体を効果的に冷却して、燃焼器、尾筒および初段タービンノズルの寿命を十分に確保できるとともに、NOx値の上昇を抑制することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る尾筒構造を用いたガスタービンを示す一部破断した側面図である。同図において、ガスタービン1は、空気1Aを圧縮機2で圧縮してその圧縮空気Aを燃焼器3に導くとともに、ガスまたは液体燃料Fを燃焼器3内に噴射して燃焼させ、その高温高圧の燃焼ガスGを尾筒26を通じてタービン4に導くことにより、燃焼ガスGのエネルギによってタービン4を駆動する。このタービン4は圧縮機2を駆動するとともに、例えば発電機(図示せず)のような負荷を駆動する。
この実施形態では、前記圧縮機2として軸流圧縮機を備えたガスタービン1を例示してある。この軸流圧縮機2は、回転軸12の外周に配置された多数個の動翼13と、圧縮機ハウジング14の内周面に複数段に配置された静翼15との組み合わせにより、吸気ダクト16から吸入した空気1Aを圧縮する。圧縮機ハウジング14の下流側にはメインハウジング60が連結されており、圧縮機2からの圧縮空気Aはメインハウジング60内に形成された環状の高圧空気室17に送給される。
燃焼器3は、環状の高圧空気室17にその周方向に沿って複数個(この実施形態においては8個)が等間隔に配置されており、高圧空気室17に送給された圧縮空気Aは、矢印a,bで示すように、燃焼筒21の内部の燃焼室22内に導入される。一方、燃焼器3の燃料ノズル23から燃料Fが燃焼室22内に噴射されて圧縮空気Aと混合して燃焼し、その高温高圧の燃焼ガスGが、燃焼筒21の下流側(燃焼ガスGの流れ方向の下流側)に接続された尾筒26を通ってタービン4に流入する。
図2は、図1における尾筒構造の部分の拡大縦断面図である。前記尾筒26は、上流端部26aが燃焼器3の燃焼筒21に、かつ、下流端部26bがタービン4の初段タービンノズル18にそれぞれ接続されている。この尾筒26は、外周面のほぼ全体が所要の間隙27を存して冷却カバー7で覆われており、前記間隙27には、圧縮機2のディフューザ24の出口から高圧空気室17に送給された圧縮空気Aが、後述する冷却カバー7の多数の冷却孔から噴出され、この噴出された高速空気流が尾筒26の外周面に衝突して、尾筒26をインピンジ冷却する。このインピンジ冷却の詳細については後述する。前記間隙27に導入された圧縮空気Aは、間隙27を通って燃焼器3の上流側に向け流れたのち、燃焼筒21の内部の燃焼室22内に導入される。
各尾筒26は、金属製の一体成形品であって、尾筒26と冷却カバー7との平面図である図4に示すように、上流端部26aの開口部が燃焼筒21(図2)に対応した円筒形状に形成されており、尾筒26と冷却カバー7の斜視図である図6に示すように、下流端部26bの開口部であるガス出口が、環状の初段タービルノズル18に対応した円環を複数割り(この実施形態では8分割)した扇形に形成されている。
一方、冷却カバー7は、図2に明示するように、その上流端部7aが尾筒26の上流端部26aと燃焼ガスGの流れ方向においてほぼ同一位置にあり、下流端部7bが尾筒26の下流端部26bよりも若干上流側に位置しており、尾筒26の外周における下流端部26bの一部を除くほぼ全体を覆うことのできるフルカバータイプと同等の形状を有している。底面図である図5に明示するように、冷却カバー7における尾筒26の下流端部26b近傍を覆う下流端部7bの両側に、下流端縁7bbから上流側に向かって凹入する形状の切り欠き部8が形成されている。この切り欠き部8は、冷却カバー7の下流端部7bの周方向の最大幅W1が当該切り欠き部8によって露出した尾筒26の下流端部26bの周方向の最大幅W2にほぼ等しくなる形状に設定されている。換言すれば、切り欠き部8は、冷却カバー7における尾筒26の下流端部26bよりも周方向外方へはみ出る部分のみを切断して除外した形状に形成されている。
図2に示すように、前記尾筒26の上流端部26aは、僅かに拡径して大径に形成された連結筒部28の内側に燃焼筒21の下流端部が嵌合されることにより、燃焼筒21に連結されている。一方、尾筒26の下流端部26bは、以下に説明する連結構造によってタービン4の初段タービンノズル(静翼)18に連結されている。
すなわち、図6に示すように、尾筒26の下流端部26bには、扇形に開口するガス出口26eの外径側(図の上方側)に円弧状のアウターシール材10が、ガス出口26eの内径側(図の下方側)に円弧状のインナーシール材11が、それぞれ後述する構造で固定されている。また、尾筒26の外側面には、冷却カバー7の下流端部7bよりも下流側に位置する連結フランジ部9が一体に突設されている。
前記連結フランジ部9には周方向の中央部に単一のピン挿入孔19が形成され、そのピン挿入孔19の両側位置にねじ挿通孔20が形成されている。また、前記アウターシール材10にはガスタービンの外径側に突出する二つの第1ボス30,30と、これらの間に位置する一つの第2ボス32とが一体形成され、インナーシール材11にも同様に、ガスタービンの内径側に突出する二つの第1ボス31,31と、これらの間に位置する一つの第2ボス33とが一体形成されている。第1ボス30,31にねじ孔34,37が設けられ、第2ボス32,33にピン挿入孔38,39が設けられている。さらに、尾筒26には、アウターシール材10およびインナーシール材11の各々の二つの第1ボス30,31に対しそれぞれ同形状を有して互いに重ね合わされる取付ボス41,42が一体形成されているとともに、インナーシール材11の第2ボス33に対し同形状を有して互いに重ね合わされる位置決めボス40が一体形成されている。
図2のIII 部の拡大図である図3に示すように、アウターシール材10およびインナーシール材11は、尾筒26の下流端部26bの外径側および内径側に対してそれぞれ、ピン挿入孔38,39に尾筒26の連結フランジ部9および位置決めボス40に取り付けた位置決めピン29,47が挿入されることにより、尾筒26に対して位置決めされた状態で、それぞれ2本のボルト44,45が、図6に示す尾筒26の取付ボス41,42のねじ挿通孔(図示せず)を介して各々の第1ボス30,31のねじ孔34,37にねじ込んで締結されることにより、尾筒26の下流端部26bにおける外径側および内径側に固定されている。こうして、アウターシール材10およびインナーシール材11は、尾筒26の下流端部26bに対し周方向にはみ出ない正確な位置決め状態で尾筒26に固着されている。
さらに、図3に示すようにタービンノズルサポート部材43から突出した位置決めピン48が尾筒26の連結フランジ部9のピン挿入孔19に挿入された位置決め状態で、ボルト49が連結フランジ部9のねじ挿通孔20(図6)を介しタービンノズルサポート部材43のねじ孔(図示せず)にねじ込まれることにより、連結フランジ部9がタービンノズルサポート部材43に固定され、尾筒26の下流端部26bが連結フランジ部9を介してタービンノズルサポート部材43に支持されている。タービンノズルサポート部材43は、図1のメインハウジング60に支持されている。この状態で、タービン4の初段タービンノズル18の上流端部がアウターシール材10およびインナーシール材11に嵌め込まれることで、初段タービンノズル18と尾筒26との間が気密にシールされている。
一方、前記冷却カバー7は、図4に示すように左右二つ割りされたカバー半体7A,7Bを互いに合体して構成されている。図5にも示すように、冷却カバー7の上流端部7aは、各カバー半体7A,7Bにおける上流端の周方向の上下両端部に外方に向けて突設された各一対の連結片50,51を重ね合わせた状態で、ボルト52が一方の連結片51の挿通孔を介して他方の連結片50のねじ孔にねじ込まれることにより、両カバー半体7A,7Bの上流端部が外径側および内径側において相互に連結されている。また、冷却カバー7の中間部は、各カバー半体7A,7Bの中間部の外径側の各端部に外方に向けて突設された各一つの連結片53,54を互いに重ね合わせた状態でボルト57とナット58とでねじ結合されて、両カバー半体7A,7Bの中間部が相互に連結されている。冷却カバー7の下流端部7bにおける両カバー半体7A,7Bの結合構造については後述する。
図2に示すように、前記冷却カバー7のフロースリーブ62は上流端部にフランジを持つ円筒体であり、そのフランジがボルト61によりメインハウジング60に支持され、下流端部が冷却カバー7の上流端部7aの開口近傍の内周面を拡径して形成された開口凹所59の内側に嵌合されて、冷却カバー7の上流端部7aを支持している。上流端部7aは、フロースリーブ62を介してメインハウジング60に支持されている。また、冷却カバー7の開口凹所59には、尾筒26の上流端部の外面から外径側へ向けて90°の等間隔で一体に突設された4本の位置決めピン63の各先端が軽く接触している。これにより、尾筒26の上流端部26aは、冷却カバー7に対し所定の間隙27を維持する相対位置に位置決めされている。
冷却カバー7の下流端部7bは、尾筒26の連結フランジ部9に近接する箇所まで延びて、連結フランジ部9との間に小さな隙間64を形成している。この冷却カバー7の下流端近傍箇所の外径側および内径側の2箇所に設けられた挿通孔67には、尾筒26の外径側および内径側に突設された二つの取付ブロック片68がそれぞれ挿通されている。一方、図4に示すように、冷却カバー7の両カバー半体7A,7Bの外径側端部の挿通孔67の近傍に突設された連結ブロック片69,69が、前記取付ブロック片68に対し両側から挟み込む配置で重ね合わされて、これらがボルト70とナット71とでねじ結合されている。また、図5の底面図に示すように、冷却カバー7の両カバー半体7A,7Bの内径側端部も同様に、挿通孔67の近傍に突設された連結ブロック片69,69が、取付ブロック片68に対し両側から挟み込む配置で重ね合わされて、これらがボルト70とナット71とでねじ結合されている。これにより、冷却カバー7の下流端部7bが尾筒26に支持されている。
前記冷却カバー7には、図4ないし図6にそれぞれ示すように、ほぼ全体にわたり多数の冷却孔72が形成されている。これら冷却孔72から、図2の高圧空気室17の圧縮空気Aを冷却カバー7の内部に導入して尾筒26の外周面に衝突させることにより、尾筒26をインピンジ冷却する。
図7に示すように、この実施形態では、8つの尾筒26を有するガスタービン1を例示してあり、尾筒26の下流端部26bのガス出口26eは、ほぼ1/8円周に対応する扇形に形成されている。これら各尾筒26は、各々の下流端部26bのガス出口26eを周方向に並べることにより初段タービンノズル18(図2)の環状の入口開口に対応する環状に配列されている。
図6に示す冷却カバー7は、尾筒26の外周面における下流端の連結フランジ部9を除くほぼ全体を覆うことのできるフルカバータイプと同等の形状を有しているが、尾筒26の下流端部26bの両側に位置して、下流端縁7bbから上流側へ向かって凹入する左右一対の切り欠き部8が形成されており、この切り欠き部8は、冷却カバー7の左右両側端の周方向位置P1(この場合は切り欠き部8の上縁)が当該切り欠き部8によって露出した尾筒26の両側端の周方向位置P2にほぼ合致する形状に設定されている。こうして、隣接する各2つの冷却カバー7の各々の下流端部7bが互いに接触する干渉を避けながら、冷却カバー7における尾筒26を覆うことのできる面積を可及的に大きくしている。
これにより、図7に明示するように、各尾筒26は、各冷却カバー7の各々の下流端部が互いに接触する干渉を考慮することなく各々の下流端部26bのガス出口26eを可及的に近接させることができるから、各尾筒26の各々のガス出口26eを、燃焼ガスGによる熱膨張分を吸収できるだけの小さな間隙C3、つまりハーフカバータイプの冷却カバーの場合(図9)と同等の間隙C3を残して互いに近接させた配置で環状に配列することができる。したがって、この尾筒構造では、図3の初段タービンノズル18の入口における燃焼ガスGの温度および流速を共に、図10の二点鎖線TTおよびVVでそれぞれ示すように、より均一な周方向分布とすることができる。これにより、タービン4の効率の低下を抑制できるとともに、初段タービンノズル18を形成する周方向に並んだ各ノズル片の耐熱寿命のばらつきを抑制して、初段タービンノズル18の寿命を長くできる。
また、前記尾筒構造では、図6に示す尾筒26の外周面のほぼ全体を覆う冷却カバー7に設けた多数の冷却孔72から、図2に示す間隙27内に導入した圧縮空気Aを尾筒26の外面に衝突させてインピンジ冷却を行うことにより、尾筒26の外周面を効果的に冷却することができる。また、尾筒26における両側の二つの切り欠き部8によって露出された部分は、矢印で示すように、圧縮機2のディフューザ24の出口から高圧空気室17に向けて流れる圧縮空気Aによって対流冷却される。つまり、この尾筒構造では、フィルム冷却などのコスト高となる冷却構造を尾筒26に設けることなしに、尾筒26の外周面のほぼ全体を効果的に冷却して尾筒26の寿命を十分に確保できる。さらに、尾筒26にフィルム冷却用の空気導入孔を設けるものではないので、製造コストの高騰を抑制できるとともに、フィルム冷却用の空気が燃焼ガスに混入されて初段タービンノズル入口の燃焼ガス温度を低下させることはないので、燃焼器での燃焼ガスの温度を高目に設定する必要がなくなる。それにより、燃焼器およびそれに続く尾筒の熱負荷が大きくなることがないので、燃焼器および尾筒の寿命を長くでき、さらにNOx値の上昇を抑制することができる。
なお、冷却カバー7に多数の冷却孔72を設けてインピンジ冷却を行うのに代えて、尾筒26と冷却カバー7との間隙27に圧縮空気Aを導入して尾筒26を対流冷却する冷却構造を採用しても、冷却カバー7が尾筒26のほぼ全体を覆っていることから、尾筒26をインピンジ冷却する前記実施形態と同様に尾筒26のほぼ全体を効果的に冷却することができる。
本発明の一実施形態に係る尾筒構造を用いたガスタービンを示す一部破断した側面図である。 図1における尾筒構造の部分の拡大縦断面図である。 図2のIII 部の拡大図である。 同上のガスタービンにおける尾筒と冷却カバーとを示す平面図である。 図4の底面図である。 同上の尾筒と冷却カバーとを示す斜視図である。 同上の尾筒を複数組み合わせたときの各々の下流端部のガス出口26eの配列状態を下流側から見た図である。 従来のフルカバータイプの冷却カバーを用いた場合の複数の尾筒の各々の下流端部のガス出口の配列状態を下流側から見た一部分の図である。 従来のハーフカバータイプの冷却カバーを用いた場合の複数の尾筒の各々の下流端部のガス出口の配列状態を下流側から見た一部分の図である。 図8の構成を用いたガスタービンのタービン入口箇所の燃焼ガスの温度と流速の周方向分布を示す図である。 従来のフルカバータイプの冷却カバーを用いたガスタービンの一部の断面図である。
符号の説明
1 ガスタービン
2 圧縮機
3 燃焼器
4 タービン
7 冷却カバー
7b 冷却カバーの下流端部
7bb 下流端縁
8 切り欠き部
26 尾筒
26b 尾筒の下流端部
72 冷却孔
G 燃焼ガス
A 圧縮空気
P1,P2 周方向位置

Claims (3)

  1. 燃焼器からの燃焼ガスをタービンに導入する、周方向に並んだ複数の尾筒と、
    前記尾筒の外周を覆って前記尾筒との間に圧縮機からの圧縮空気を導入する冷却カバーとを備え、
    前記冷却カバーにおける前記尾筒の下流端部近傍を覆う下流端部の両側部に、下流端縁から上流側へ向かって凹入する切り欠き部が形成されているガスタービンの尾筒構造。
  2. 請求項1において、前記冷却カバーの下流端部における各側部外面の周方向位置が、前記切り欠き部により露出した前記尾筒の下流端部における各側部外面の周方向位置にほぼ合致しているガスタービンの尾筒構造。
  3. 請求項1または2において、前記冷却カバーに、前記圧縮空気を導入して前記尾筒の外周面に衝突させてインピンジ冷却を行う多数の冷却孔が形成されているガスタービンの尾筒構造。
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