JP2007209083A - スイッチング電源回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数種類の電圧系の交流電源で使用可能であり、チョークコイルを用いて力率改善を行なう昇圧チョッパ方式のスイッチング電源回路において、簡単かつ安価な構成で電圧検出のみを行なって、低電圧系の交流電源で使用されるときのスイッチング電源回路自体の効率を高くしてその省電力化等を図る。
【解決手段】交流電圧検出部18aにより給電された交流電源の電圧を検出し、低電圧系の電圧を検出するときに、昇圧チョッパ部3で昇圧し、平滑して形成した負荷給電用の前記直流電源の検出電圧を、検出電圧補正部26により昇圧補正して昇圧チョッパ部3の昇圧率を低減し、簡単かつ安価な構成により、電圧検出のみを行なって、力率改善用のチョークコイル4にかかる負担を軽減して効率を改善する。
【選択図】図1
【解決手段】交流電圧検出部18aにより給電された交流電源の電圧を検出し、低電圧系の電圧を検出するときに、昇圧チョッパ部3で昇圧し、平滑して形成した負荷給電用の前記直流電源の検出電圧を、検出電圧補正部26により昇圧補正して昇圧チョッパ部3の昇圧率を低減し、簡単かつ安価な構成により、電圧検出のみを行なって、力率改善用のチョークコイル4にかかる負担を軽減して効率を改善する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数種類の電圧系の交流電源で使用可能な昇圧チョッパ方式のスイッチング電源回路に関する。
従来、液晶テレビやプラズマテレビ等の映像機器の電源部は、電源プラグを通して給電される交流電源から、液晶パネルやプラズマディスプレイパネルの駆動等に必要な高電圧の直流電源を昇圧形成している。
ところで、前記電源部に給電される交流電源の電圧は映像機器が使用される国や地域等によって異なり、例えば、100V系、120V系等のいわゆる100V系電源では100V〜120Vになり、200V系、240V系統のいわゆる200V系電源では220V〜240Vになる。
そこで、この種の映像機器の電源部は、小型化及び軽量化を図ると共に、前記の100V系、200V系等の複数種類の電圧系の交流電源のいずれでも使用可能にして映像機器の部品の共通化等を図るため、電源高周波トランスを省いた昇圧チョッパ方式のスイッチング電源回路に形成される。
この場合、力率の改善を図って交流電源側の高調波対策を講じることが要求されるため、前記スイッチング電源回路は、入力側に力率改善用のチョークコイルが設けられて昇圧チョッパ型力率改善回路に構成される(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、使用可能な交流電源が、例えば、高電圧系としての220V系と低電圧系としての100V系の2種類の電圧系の電源の場合、スイッチング電源回路は、高電圧系の220Vの交流電源に対する効率が最も高くなるように、チョークコイル等の回路部品や回路定数等が選定され、また、100V系、220V系のいずれの交流電源で使用されるときにも、220Vの交流電源に対して最も効率が高くなる380V〜400Vの直流電源を形成するように設計される。
ところで、前記の昇圧チョッパ型力率改善回路に構成されたスイッチング電源回路においては、いわゆるチョークインプットで力率の改善を図るため、チョークコイル等での損失が大きく、その分、回路の効率が低下する。
そして、特に低電圧系の交流電源で使用されるときには、高電圧系の交流電源で使用されるときより昇圧チョッパの昇圧率が高くなり、チョッパ制御のオン期間(チョークコイルのエネルギ蓄積期間)が長くなってチョークコイルにかかる負担が増えるため、効率の低下が顕著になる。
そこで、チョークコイルを通流する交流電源の全波整流出力の電圧と、チョッパ制御の昇圧を平滑した直流電源(力率制御回路の出力)の電圧の分圧との誤差電圧(第1の誤差電圧)と、前記全波整流出力の電圧とを乗算して誤差正弦波電圧を形成し、この誤差正弦波電圧と前記全波整流出力の電流検出値とを大小比較し、その比較出力で全波整流出力の断続(昇圧チョッパ)を制御し、交流電源の電圧変化に対して、交流入力電流を正弦波に保って力率を一定に維持しつつ前記直流電源(力率制御回路の出力)の電圧を可変し、低電圧系の交流電源で使用されるときの力率制御回路の変換効率の低下を抑制することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平7−131984号公報([0005]−[0012]、図1等)
特開2001−86737号公報(要約、[0008]、[0015]、図1等)
上記特許文献2の構成の場合、交流入力電流を正弦波に制御して力率を一定に維持するため、全波整流出力の電圧と直流電源(力率制御回路の出力)の電圧の分圧との誤差電圧(第1の誤差電圧)を演算する誤差増幅器、この誤差増幅器の出力と全波整流出力の電圧とを乗算して誤差正弦波電圧を形成する乗算器、誤差正弦波電圧と全波整流出力の電流検出値とを大小比較する比較器等の多数の回路部品を要し、極めて複雑かつ高価な構成になり、しかも、電圧及び電流の両方を検出して処理しなければならない問題がある。
そのため、簡単かつ安価な構成で電圧検出のみを行なって、低電圧系の交流電源で使用されるときのスイッチング電源回路の効率を改善してその省電力化等を図ることができず、更には、この種のスイッチング電源回路を電源部として搭載した液晶テレビやプラズマテレビ等の映像機器の省電力化等を図ることもできない。
本発明は、複数種類の電圧系の交流電源で使用可能であり、チョークコイルを用いて力率改善を行なう昇圧チョッパ方式のスイッチング電源回路において、簡単かつ安価な構成で電圧検出のみを行なって、低電圧系の交流電源で使用されるときのスイッチング電源回路自体の効率を高くしてその省電力化等を図り、更には、このスイッチング電源回路を電源部として搭載した液晶テレビやプラズマテレビ等の映像機器の省電力化等が図れるようにする。
なお、本発明において、「複数種類の電圧系の交流電源」とは、2種類以上の電圧系の交流電源であり、例えば上記の220V系、200V系、120V系、100V系の全部又はいずれか3種類或いは2種類の電圧系の交流電源である。又、高電圧系、低電圧系それぞれに属する電圧系は、使用条件等によって定められ、いずれも1つとは限られず、例えば、220V系、200V系、120V系、100V系で使用可能な場合、220V系が高電圧系に属して残りの3つが低電圧系に属してもよく、220V系、200V系が高電圧系に属して残りの120V系、100V系が低電圧系に属してもよい。
上記の目的を達成するために、本発明のスイッチング電源回路は、複数種類の電圧系の交流電源で使用可能であり、給電された交流電源の整流出力を力率改善用のチョークコイルが設けられた昇圧チョッパ部で昇圧して平滑し、負荷給電用の直流電源を形成するスイッチング電源回路において、給電された交流電源の電圧を検出する交流電圧検出部と、該交流電圧検出部が低電圧系の電圧を検出するときに前記直流電源の検出電圧を昇圧補正して前記昇圧チョッパ部の昇圧率を低減する検出電圧補正部とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
より具体的には、給電された交流電源を全波整流する整流部を備え、前記昇圧チョッパ部に、前記整流部の整流出力が通流する前記チョークコイルを高周波スイッチッグにより断続的に後段回路部に接続するスイッチング部と、前記後段回路部を形成し、前記整流部の整流出力と前記チョークコイルの蓄積エネルギとを直列合成した昇圧チョッパ出力を平滑して前記直流電源を形成する平滑部と、前記直流電源の電圧を検出し、前記交流電圧検出部が低電圧系の電圧を検出するときに前記検出電圧補正部により前記直流電源の検出電圧が昇圧補正される直流電圧検出部と、該直流電圧検出部の前記検出電圧が設定電圧になるように前記高周波スイッチングを制御するチョッパ制御部とを設けたことを特徴としている(請求項2)。
さらに、前記チョッパ制御部に、前記直流電源の電圧変化にしたがって発振周波数が変化し、前記高周波スイッチングの周波数を設定する自走発振手段と、前記直流電圧検出部の検出電圧と前記自走発振手段の発振出力との電圧比較に基づき、前記チョークコイルが前記後段回路部から切り離されるエネルギ蓄積期間を前記直流電圧検出部の検出電圧の逆に可変する前記発振周波数のチョッパ制御信号を形成する制御信号形成手段とを設け、前記チョッパ制御信号により前記スイッチング部の前記高周波スイッチングを制御し、給電された交流電源の電圧の高低に応じて前記高周波スイッチングの周波数が高低変化するようにしたことを特徴としている(請求項3)。
まず、請求項1の発明によれば、低電圧系の交流電源で使用されるときに、交流電圧検出部の低電圧系の電圧検出に基づいて、検出電圧補正部が直流電源の検出電圧を昇圧補正して昇圧チョッパ部の昇圧率を低減するため、前記直流電源の電圧は高電圧系の交流電源で使用されるときより低くなるが、力率改善用のチョークコイルにかかる負担が軽減され、効率が改善されて向上する。
そのため、前記チョークコイルによる力率改善を行なうと共に、上記の誤差増幅、乗算器、比較器等を用いない簡単かつ安価な構成により、電圧検出のみを行なって、低電圧系の交流電源で使用されるときのスイッチング電源回路の効率を改善して省電力化等を図ることができ、更には、このスイッチング電源回路を電源部として搭載した液晶テレビやプラズマテレビ等の映像機器の省電力化等を図ることができる。
又、請求項1に係る請求項2の発明によれば、給電された交流電源が整流部により全波整流され、その全波整流出力が力率改善用のチョークコイルを通流すると共に、スイッチング部の高周波スイッチングによって前記チョークコイルが断続的にエネルギ蓄積状態と後段回路部への逆起電圧のエネルギ放出状態とに変化する。
そして、チョークコイルに後段回路部が接続されて前記のエネルギ放出状態になる毎に、前記整流部の全波整流出力と前記チョークコイルの蓄積エネルギの逆起電圧とを直列合成して形成された昇圧チョッパ出力が平滑部で平滑され、出力の直流電源が形成される。
更に、前記直流電源の電圧が直流電圧検出部で検出され、直流電圧検出部の検出電圧が設定電圧になるようにチョッパ制御部がスイッチング部の高周波スイッチングを制御することによって昇圧チョッパ部の昇圧率が定まり、前記直流電源はその昇圧率で昇圧された電圧(設定電圧)になる。
そして、低電圧系の交流電源で使用されるときは、交流電圧検出部の低電圧系の電圧の検出に基づき、検出電圧補正部により前記直流電源の検出電圧が昇圧補正されるため、昇圧チョッパ部の昇圧率が昇圧補正しないときより低減されて小さくなり、前記直流電源の電圧は高電圧系の交流電源で使用されるときより低くなるが、前記チョークコイルはエネルギ蓄積期間が短くなって負担が軽減され、効率が改善されて向上する。
そのため、請求項1の効果を奏する一層具体的な構成のスイッチング電源回路を提供することができる。
更に、請求項2に係る請求項3の発明によれば、チョッパ制御部の自走発振手段の発振周波数によってスイッチング部の高周波スイッチングの周波数が定まり、しかも、直流電源の電圧の高低変化にしたがって前記発振周波数が高低変化するため、昇圧チョッパ部の昇圧率が高くなって前記蓄積エネルギを大きくする必要がある低電圧系の交流電源での使用時には前記高周波スイッチングの周波数が低くなり、昇圧チョッパ部の昇圧率が低くなって前記蓄積エネルギが少なくて済む高電圧系の交流電源での使用時には前記高周波スイッチングの周波数が高くなり、前記高周波スイッチングの周波数が給電される交流電源の電圧系にとって効率及び力率の面から好ましい周波数に自動的に変化する。
しかも、制御信号形成手段の電圧比較に基づき、直流電源の検出電圧が設定電圧に上昇するにしたがって前記高周波スイッチングの各エネルギ充電期間が短くなるため、低電圧系の交流電源での使用時、検出電圧補正部により直流電源の検出電圧が昇圧補正されて前記高周波スイッチングの各エネルギ充電期間が補正しないときより短くなり、昇圧チョッパ部の昇圧率が低減されて力率改善用のチョークコイルの負担が一層軽減され、効率が向上する。
したがって、給電される交流電源の電圧系に応じた高周波スイッチングの周波数変化と、低電圧系の交流電源での使用時の直流電源の検出電圧の昇圧補正とにより、低電圧系の交流電源での使用時の効率を一層改善することができるだけでなく、給電される交流電源の電圧によらず、効率及び力率を改善することができる。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、その実施形態について、図1〜図8にしたがって詳述する。
(一実施形態)
まず、一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
まず、一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1は液晶テレビやプラズマテレビ等の映像機器に電源部として搭載されるスイッチング電源回路の結線図であり、このスイッチング電源回路は、例えば220V系の交流電源と100V系の交流電源のいずれでも使用可能である。
図2、図3は高電圧系である220V系の交流電源での使用時、低電圧系である100V系の交流電源での使用時それぞれの図1の動作説明用の波形図である。
図4、図5、図6は異なる条件下で実測された図1のチョークコイルの電圧、電流の波形図、図7は図5の波形を時間軸圧縮した波形図である。
そして、図1に示すように、電源プラグから給電された交流電源は1対の交流入力端子1a、1bからダイオードブリッジの全波整流回路構成の整流部2に供給され、この整流部2で全波整流される。
整流部2は負側の直流端子nがアースされ、整流部2の正側の直流端子pに昇圧チョッパ部3に設けられた力率改善用のチョークコイル4の一端が接続されている。このチョークコイル4の他端は、逆流防止用のダイオード5のアノード、カソードを介して負荷給電用の直流電源の出力端子6が接続されると共に、スイッチング部を形成するFET7のドレイン、ソースを介してアースされている。
更に、ダイオード5のカソードは平滑部を形成するコンデンサ8を介してアースされ、ダイオード5、コンデンサ8によってチョークコイル4の他端の後段回路部9が形成されている。
そして、昇圧チョッパ部3に設けられたチョッパ制御部10の出力部(ドライバ)11からFET7のゲートに供給されたチョッパ制御信号SWにより、FET7は、例えば220V系の交流電源での使用時には150kHz、100V系の交流電での使用時には100kHzの周波数で高周波スイッチングする。
このとき、FET7がオンするチョッパ制御のオン期間Tonはチョークコイル4のエネルギ蓄積期間であり、このオン期間Tonには、チョークコイル4の他端がFET7のドレイン、ソースを介してアースされ、チョークコイル4から後段回路部9が切り離された状態になり、整流部2の全波整流出力が直流端子pからチョークコイル4、FET7のドレイン、ソースを介して直流端子nに通流し、FET7にエネルギが蓄積される。
つぎに、FET7がオフしてチョッパ制御のオフ期間Toffに移行すると、チョークコイル4はオン期間Tonに応じた蓄積エネルギの逆起電圧が発生し、この状態でチョークコイル4に後段回路部9が接続される。そのため、後段回路部9のコンデンサ8が整流部2の整流出力の電圧とチョークコイル4の蓄積エネルギの逆起電圧とを直列合成した昇圧チョッパ出力の電圧で充電され、コンデンサ8によって前記昇圧チョッパ出力が平滑される。
そして、FET7が高周波スイッチングして前記のエネルギの蓄積とコンデンサ8の充電とを繰り返すことにより、高周波スイッチングの周波数及びオン期間Tonに応じた昇圧率で整流出力の電圧を昇圧した負荷給電用の直流電源が形成され、この直流電源が直流出力端子6から映像機器内の各回路部(負荷)12に供給される。
前記負荷給電用の直流電源の大きさ(出力電力)は負荷に応じて設定され、その電圧は後述のチョッパ制御に基づく前記昇圧率で定まる。
そして、本発明においては、高電圧系(220V系)の交流電源が給電されるときだけでなく、低電圧系(100V系)の交流電源が給電されるときにも効率を向上するため、給電される交流電源の電圧系に応じて前記昇圧率を変え、前記負荷給電用の直流電源を、低電圧系(100V系)の交流電源が給電されるときに、高電圧系(220V系)の交流電源が給電されるときより低くする。
具体的には、この実施形態の場合、種々の実験等に基づいて、高電圧系(220V系)の交流電源が給電されるときの前記負荷給電用の直流電源の電圧は380V〜400V程度であり、低電圧系(100V系)の交流電源が給電されるときの前記負荷給電用の直流電源の電圧は、それより低い300V程度である。
なお、高電圧系の交流電源が給電されるときと、低電圧系の交流電源が給電されるときとで前記負荷給電用の直流電源の電圧が変化するため、映像機器内の各回路部12は、許容される電源電圧範囲が前記負荷給電用の直流電源の電圧範囲(300V〜400V程度の範囲)をカバーするように広く設定されたり、使用される国や地域等に応じて許容される電源電圧の範囲が変更されたりする。
つぎに、直流出力端子6の直流電源の電圧が、直流出力端子6とアースとの間に分圧用の抵抗13、14を直列接続して形成された直流電圧検出部15によって検出され、抵抗13、14の接続点の検出電圧Vdcがチョッパ制御部10の比較器16に反転入力端子(−)に入力される。
又、チョッパ制御部10に自走発振手段を形成する発振器17が設けられ、この発振器17は直流出力端子6の直流電源を分圧したチョッパ制御部10の駆動電源で動作し、設定された時定数で充放電をくり返して高周波数で自走発振し、図2(a)、図3(a)に示す設定振幅Vkの鋸波形又は三角波形の高周波数の発振出力Vsを形成する。
この発振出力VsはFET7の高周波スイッチングの周波数を設定し、前記駆動電圧が220V系の交流電源のときに高くなって100V系の交流電源のときに低くなるため、前記発振出力Vsの周波数は220V系の交流電源のときに100V系の交流電源のときより高くなる。
そして、発振出力Vsの周波数は力率や効率を考慮した種々の実験等に基づき、前記駆動電源の電圧Vkや時定数を選定して設定され、例えば前記直流電源が150Wクラスの電源の場合、220V系の交流電源のときに150kHzになり、100V系の交流電源のときに100kHzになる。
さらに、発振出力Vsが比較器16の非反転入力端子(+)に供給され、この比較器16により検出電圧Vdcと発振出力Vsとが電圧比較され、図2(b)、図3(b)に示すチョッパ制御信号SWが形成される。
このチョッパ制御信号SWは、発振出力Vsが検出電圧Vdcより高くなる間にFET7の前記オン期間Tonを設定するハイレベル(以下、Hという)になり、発振出力Vsが検出電圧Vdcより低くなる間にFET7の前記オフ期間Toffを設定するローレベル(以下、Lという)になり、出力部11で増幅されてFET7のゲートに供給される。
そして、検出電圧Vdcの高低に応じてFET7のオン期間Tonとオフ期間Toffの割合が変化し、FET7の高周波スイッチングが直流電圧検出部15の検出電圧Vdcに基づいてフィードバック制御される。
このフィードバック制御により、220V系の交流電源で使用されるときには、直流出力端子6の負荷給電用の直流電源の電圧が380V〜400V程度になり、このとき回路部品や回路定数の設定等に基づき、効率が最も高くなる。
一方、交流入力端子1a、1b間の交流電源の電圧を検出する交流電圧検出部18aが設けられ、この交流電圧検出部18aは交流入力端子1bに逆流防止用のダイオード19のアノードを接続し、このダイオード19のカソードとアースとの間に分圧用の抵抗20、21を直列に設けて形成され、交流入力端子1a、1b間の交流電源によって交流入力端子1bが正電圧になる前記交流電源の半サイクルの電圧をトランスレスで検出する。
この検出により、抵抗20、21の接続点に前記交流電源の検出電圧Vacが発生し、この検出電圧Vacが抵抗21に並列に設けられたコンデンサ22により保持されて比較器23の反転入力端子(−)に印加される。
また、検出電圧Vacが抵抗24を介して定電圧ダイオード25のカソードに印加され、この定電圧ダイオード25は、交流入力端子1a、1b間の交流電源が220V系のときの検出電圧Vacでオンし、交流入力端子1a、1b間の交流電源が100V系のときの検出電圧Vacではオフする。なお、図1の+Bは比較器16、23の電源端子である。
そして、定電圧ダイオード25のカソード電圧が比較器23の非反転入力端子(+)に印加され、比較器23は、定電圧ダイオード25がオンしてそのカソード電圧が検出電圧Vacより低い定電圧になる220V系の交流電流のときは出力がLになり、定電圧ダイオード25がオフしてそのカソード電圧が検出電圧Vacになる100V系の交流電流のときに出力がHになる。
この比較器23の出力が検出電圧補正部26のトランジスタ27のベースに入力され、このトランジスタ27は100V系の交流電流のときにのみオンする。
そして、トランジスタ27がオンすると、直流電圧検出部15の抵抗14に並列に抵抗28が接続され、この並列接続により、100V系の交流電流のときには、図3(a)に示すように、検出電圧Vdcがトランジスタ27がオフした状態の電圧Vdc*から昇圧補正される。
この昇圧補正により、図3(b)に示すように、チョッパ制御信号SWのHの期間、すなわち、FET7のオン期間Tonが、電圧Vdc*に基づく期間Ton*より短くなる。
したがって、昇圧率が高くなる100V系の交流電源が給電されるときには、FET7の高周波スイッチングの各1周期のオン期間Tonが、電圧Vdc*に基づく期間Ton*より短くなる。
そのため、100V系の交流電源で使用されるときには、昇圧チョッパ部3の昇圧率が電圧Vdc*に基づいて昇圧する場合より低減され、直流出力端子6の負荷給電用の直流電源の電圧が、電圧Vdc*に基づいて220V系の交流電源で使用されるときと同じ380V〜400V程度に昇圧されるされるのではなく、それより低い300V程度になる。
このとき、図3(c)に斜線で示すチョークコイル4のエネルギ蓄積期間が、期間Ton*からオン期間Tonに短くなり、チョークコイル4にかかる負担が軽減され、その分、回路の効率が向上する。
そして、220V系の交流電源で使用されるときのチョークコイル4のエネルギ蓄積期間は、検出電圧Vdcに基づき、図2(c)の斜線の期間になる。
また、チョークコイル4の端子間の電圧VL、通流する電流ILの波形を実測したところ、220V系の交流電源で使用されるときは図4に示す波形が得られ、100V系の交流電源で使用されるときは図5に示す波形が得られた。
さらに、比較のために、100V系の交流電源で使用されるときにトランジスタ27がオフした状態でチョークコイル4の端子間の電圧VL、通流する電流ILの波形を実測したところ、図6の波形が得られた。
そして、100V系の交流電源で使用されるときに検出電圧Vcdを昇圧補正することで、チョークコイル4の電圧VL、電流ILが小さくなってチョークコイル4にかかる負担が軽減されることは、図5、図6の波形の比較からも明らかである。
又、100V系の交流電源で使用されるときのチョークコイル4の電圧VL、電流ILの波形を、時間軸を変えて圧縮して観測したところ、図7に示すように、チョークコイル4によって滑らかになっており、力率の改善効果が損なわれることもない。
そして、この実施形態の場合、図1の交流電圧検出部18a、検出電圧補正部26を設けたことにより、簡単かつ安価な構成により、電圧検出のみを行なって、100V系の交流電源で使用されるときに、直流電源の検出電圧Vcdを昇圧補正して昇圧チョッパ部3の昇圧率を昇圧補正しないときより低減し、チョークコイル4にかかる負担を軽減してスイッチング電源回路の効率を改善し、その省電力化等を図ることができ、更には、このスイッチング電源回路を電源部として搭載した液晶テレビやプラズマテレビ等の映像機器の省電力化等を図ることができる。なお、昇圧チョッパ部3の昇圧率が低減されるため、チョークコイル4の小型化等を図ることも可能になる。
さらに、交流電源の電圧系に応じてFET7の高周波スイッチングの周波数が変化するため、昇圧率が低い220V系の交流電源のときの昇圧チョッパ部3の電圧、電流の出力波形の歪み及び、昇圧率が高い100V系の交流電源のときの昇圧チョッパ部3の電圧、電流の出力波形の歪みが共に減少し、効率が一層向上すると共に力率の改善効果も向上する。
なお、220V系、100V系の交流電源に対する昇圧チョッパ部3の昇圧率や検出電圧補正部26による検出電圧Vdcの昇圧補正量、FET7のスイッチング周波数等は、直流電源の電圧設定等に基づいて、適当に設定すればよいのは勿論である。
(他の実施形態)
この実施形態において、一実施形態と異なる点は、図8に示すように、図1のトランスレスの交流電圧検出部18aに代えて、トランス式の交流電圧検出部18bを設けた点である。
そして、交流入力端子1a、1b間の交流電源を抵抗29、30により分圧して絶縁用のトランス31の1次側に供給し、その2次側の交流出力をダイオード32で整流し、コンデンサ33を介して比較器34の反転入力端子(−)に印加すると共に、抵抗35を介して定電圧ダイオード36のカソードに印加し、このカソードの電圧を比較器34の非反転入力端子(+)に印加する。
この場合も、交流入力端子1a、1b間の交流電源が220V系のときは比較器34の出力がLになり、交流入力端子1a、1b間の交流電源が100V系のときは比較器34の出力がHになる。
したがって、この実施形態の場合は、トランス31により交流電源側(1次側)と検出側(2次側)とを絶縁して前記一実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。さらに、この実施形態のトランス式交流電圧検出の場合、トランス31にて電圧調整が可能であり、前記一実施形態(トランスレス式交流電圧検出)の交流電圧検出部18aの抵抗20、21に相当する交流電圧検出部18bの抵抗29、30の抵抗値を大きくすることができ、又、定電圧ダイオード36での損失電力を抑えることができるため、待機電力の軽減を図ることが可能になる。
そして、本発明は上記した両実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において上述したもの以外に種々の変形実施を行うことが可能であり、例えば、3種類以上の多種類の電圧系の交流電で使用される構成の場合にも適用することができる。
この場合、交流電源の電圧系をV1系、V2系、V3系と表記する3種類(V1>V2>V3)とし、V1系を高電圧系、V2系、V3系を低電圧系とすると、例えば交流電圧検出部18aに、定電圧ダイオード25とはブレーク電圧が異なる第二の定電圧ダイオードと、抵抗24、比較器23に相当する第二の抵抗、比較器とを更に設け、両比較器の出力のH、Lの組合せから、V1系、V2系、V3系を区別して検出し、又、検出電圧補正部26に第二のトランジスタ27、抵抗28を設け、交流電圧検出部18aの両比較器の出力の論理ゲート出力により、検出電圧補正部26の両トランジスタ27それぞれをオンオフし、検出電圧Vdcを、V1系では昇圧補正せず、V2系では一方のトランジスタ27のみをオンして昇圧補正し、V3系では両方のトランジスタ27をオンしてさらに大きく昇圧補正し、V2系、V1系の交流電に対して個別に効率を向上することも可能である。
又、各部をデジタル回路で形成することができるのは勿論であり、更に、マイクロコンピュータのソフトウエア処理で実現することもできる。
2 整流部
3 昇圧チョッパ部
4 チョークコイル
7 FET(スイッチング部)
8 コンデンサ(平滑部)
9 後段回路部
10 チョッパ制御部
15 直流電圧検出部
17 発振器(自走発振手段)
18a、18b 交流電圧検出部
26 検出電圧補正部
3 昇圧チョッパ部
4 チョークコイル
7 FET(スイッチング部)
8 コンデンサ(平滑部)
9 後段回路部
10 チョッパ制御部
15 直流電圧検出部
17 発振器(自走発振手段)
18a、18b 交流電圧検出部
26 検出電圧補正部
Claims (3)
- 複数種類の電圧系の交流電源で使用可能であり、給電された交流電源の整流出力を力率改善用のチョークコイルが設けられた昇圧チョッパ部で昇圧して平滑し、負荷給電用の直流電源を形成するスイッチング電源回路において、給電された交流電源の電圧を検出する交流電圧検出部と、該交流電圧検出部が低電圧系の電圧を検出するときに前記直流電源の検出電圧を昇圧補正して前記昇圧チョッパ部の昇圧率を低減する検出電圧補正部とを備えたことを特徴とするスイッチング電源回路。
- 給電された交流電源を全波整流する整流部を備え、前記昇圧チョッパ部に、前記整流部の整流出力が通流する前記チョークコイルを高周波スイッチッグにより断続的に後段回路部に接続するスイッチング部と、前記後段回路部を形成し、前記整流部の整流出力と前記チョークコイルの蓄積エネルギとを直列合成した昇圧チョッパ出力を平滑して前記直流電源を形成する平滑部と、前記直流電源の電圧を検出し、前記交流電圧検出部が低電圧系の電圧を検出するときに前記検出電圧補正部により前記直流電源の検出電圧が昇圧補正される直流電圧検出部と、該直流電圧検出部の前記検出電圧が設定電圧になるように前記高周波スイッチングを制御するチョッパ制御部とを設けたことを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源回路。
- 前記チョッパ制御部に、前記直流電源の電圧変化にしたがって発振周波数が変化し、前記高周スイッチングの周波数を設定する自走発振手段と、前記直流電圧検出部の検出電圧と前記自走発振手段の発振出力との電圧比較に基づき、前記チョークコイルが前記後段回路部から切り離されるエネルギ蓄積期間を前記直流電圧検出部の検出電圧の逆に可変する前記発振周波数のチョッパ制御信号を形成する制御信号形成手段とを設け、前記チョッパ制御信号により前記スイッチング部の前記高周波スイッチングを制御し、給電された交流電源の電圧の高低に応じて前記高周波スイッチングの周波数が高低変化するようにしたことを特徴とする請求項2記載のスイッチング電源回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006022759A JP2007209083A (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | スイッチング電源回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010074865A (ja) * | 2008-09-16 | 2010-04-02 | Victor Co Of Japan Ltd | Ac/dcコンバータ |
JP2010213423A (ja) * | 2009-03-09 | 2010-09-24 | Nec Wireless Networks Ltd | 力率改善回路 |
JP2014082156A (ja) * | 2012-10-18 | 2014-05-08 | Eye Lighting Syst Corp | 点灯装置 |
-
2006
- 2006-01-31 JP JP2006022759A patent/JP2007209083A/ja not_active Withdrawn
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