JP2007207201A - 頭部運動による入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】重度の上肢運動機能障害者でも使用できるような、頭部運動を無拘束・非接触で検出し、比較的簡単な処理によって電気電子機器の入力情報を得る装置を提供する。
【解決手段】操作者頭部の周囲に、概ね相対する位置にそれぞれ設置して、操作者頭部の向きに対応する情報を無拘束・非接触で検出するための一対の頭部検出部と、それら一対の頭部検出部から得た信号から、必要に応じて方向情報抽出の前処理を行うと共に、信号の保持・演算・比較とデータの読み出し、またはそれらのうちの一部の処理をすることにより、操作者頭部がどの方向を向いたかという頭部運動を推定し、その向きに相当する電気電子機器への命令を生成するための信号処理部とから構成される、頭部運動による入力装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、重度の上肢運動機能障害者でも使用できるような、頭部運動を無拘束・非接触で検出し、比較的簡単な処理によって電気電子機器の入力情報を得る装置に関する。
上肢の運動機能に重度の障害を有する者は、手指の運動が困難であるために、ジョイスティックやマウスのようなポインティングデバイス類を操作できず、そのような入力装置を有する電気電子機器を扱うことが困難である。
そのため、重度の上肢運動機能障害者であっても機能が残存している頭部を活用した入力装置が開発されている。「頭部」とは、顔・眉・目・口・顎・頸等を含む。
例えば、ジョイスティックを顎先で操作したり、口にくわえて操作したりすることが、古くから行われている。
また、頭部でレーザ光源を動かし、受光点を計測する入力装置が知られている。(特許文献1、2)
特開平09−224965号公報
特開2005−063101号公報
また、センサに呼気を吹きかけ、その向きを検出することでマウスカーソルを移動させる入力装置がある。(特許文献3)
特開2004−280301号公報
また、顔画像の構成要素を切り出し、その座標を検出することでマウスポインタを移動させる入力装置がある。(特許文献4)
特開2002−323956号公報
また、操作者の視線・注視点を検出する入力装置が多数知られている。(特許文献5〜11)
特開平11−073273号公報
特開平11−073274号公報
特開平11−184621号公報
特開平11−184622号公報
特開平11−212715号公報
特開平11−332831号公報
特開2001−350578号公報
また、操作者の音声を認識する入力装置が知られている。(特許文献12)
特開平05−207554号公報
以上説明した頭部の機能を活用した従来の入力装置は基本的に、操作者の頭部に機器の一部を装着したり、接触させたりする必要がある。
あるいは、無拘束・非接触の入力装置であっても、事前にデータの詳細な登録をしたり、装置や頭部の正確な位置決めをしたりする必要がある。
操作者頭部に機器を装着したり接触させたりするということは、何らかの形で操作者を拘束することになり、操作者に束縛感を与え、自由な動作を妨げ、また機器装着の手間・時間を要するので、好ましくない。
また、事前の詳細なデータ登録や、装置や頭部の正確な位置決めは、機器装着の手間・時間を要するので、好ましくない。
そこで本発明の目的は、重度の上肢運動機能障害者でも使用できるような、頭部運動を無拘束・非接触で検出し、比較的簡単な処理によって電気電子機器の入力情報を得る装置を提供することにある。
本発明に係る頭部運動による入力装置は、一対の頭部検出部と、信号処理部とから構成される。
一対の頭部検出部は、操作者頭部の周囲に、概ね相対する位置にそれぞれ設置して、操作者頭部の向きに対応する情報を無拘束・非接触で検出するためにある。
信号処理部は、それら一対の頭部検出部から得た信号から、必要に応じて方向情報抽出の前処理を行うと共に、信号の保持・演算・比較とデータの読み出し、またはそれらのうちの一部の処理をすることにより、操作者頭部がどの方向を向いたかという頭部運動を推定し、その向きに相当する電気電子機器への命令を生成するためにある。
本発明は、以下のような効果を奏する。
本装置を用いることにより、重度の上肢運動機能障害者であっても、頭部運動だけで、ジョイスティックやマウスのようなポインティングデバイス類に相当する信号を生成できるので、そのような入力装置を有する電気電子機器を扱えるようになる。
その場合、操作者頭部に機器を装着したり接触させたりする必要がないので、操作者は束縛感を受けず、自由に動作でき、また機器使用の準備に要する手間・時間が非常に小さくなる。
また、事前の詳細なデータ登録や、装置や頭部の正確な位置決めを必要としないので、機器使用の準備に要する手間・時間が非常に小さくなる。
信号処理に当たって複雑な計算を行わなくすることもできるので、高機能なコンピュータ類を組み込む必要がなく、機器構成が単純になり、コスト低減に寄与すると共に、システムの信頼性が向上する。
本装置は、上肢運動機能障害者でない、健常者のように上肢を随意に動かせる人々でも使用可能である。本装置により上肢を用いずに命令入力ができるので、例えば、あるスイッチ類を手で操作しながら別の操作を頭部で行うといったような活用もでき、より快適な機器操作が実現できる。
本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る頭部運動による入力装置の概念図である。
本発明に係る頭部運動による入力装置は、一対の頭部検出部1a、1bと、信号処理部2とから構成される。
一対の頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3の周囲に、左右両側面のように概ね相対する位置にそれぞれ設置して、操作者頭部3の向きに対応する情報を無拘束・非接触で検出するためにある。
信号処理部2は、それら一対の頭部検出部1a、1bから得た信号から、必要に応じて方向情報抽出の前処理を行うと共に、保持・演算・比較とデータの読み出し、またはそれらのうちの一部の処理をすることにより、操作者頭部3がどの方向を向いたかという頭部運動を推定し、上・下・右・左といった向きに相当する電気電子機器への命令を生成するためにある。
これより、頭部検出部1a、1bと信号処理部2による頭部運動の推定方法について説明する。
頭部検出部1a、1bが操作者頭部3の向きに対応する情報を無拘束・非接触で検出する方法としては、例えば、(1)操作者頭部で反射した超音波の送受信の時間差の検出、(2)操作者頭部で反射した光の受光強度の検出、(3)操作者頭部の画像のうちで肌に相当する部分の面積の検出、(4)操作者頭部からの赤外線受光強度の検出、(5)操作者頭部の赤外線画像のうちで肌に相当する部分の面積の検出、が考えられる。
(1)操作者頭部で反射した超音波の送受信の時間差の検出、では、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3に向けて送信した超音波と操作者頭部3に反射して受信した超音波との時間差に対応する信号を与える。操作者頭部3の向きによって頭部検出部1a、1bとの距離が変わり、超音波が送信されてから受信されるまでの経路が変わるために、時間差が変わる。
(2)操作者頭部で反射した光の受光強度の検出、では、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3に向けて照射した光が操作者頭部3に反射した受光強度、または室内照明などの操作環境での光源から操作者頭部3に反射した光の受光強度を与える。操作者頭部3の顔部分は肌であって明るい色なので光を反射しやすいため、操作者頭部3の向きによって、受光強度が変わる。
(3)操作者頭部の画像のうちで肌に相当する部分の面積の検出、では、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3の画像を与える。操作者頭部3の顔部分は肌であって、操作者頭部3の向きによって、画像内での肌に相当する部分の面積が変わる。この場合、撮像機器の厳密な焦点合わせは必要ない。
(4)操作者頭部からの赤外線受光強度の検出、では、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3の温度に応じて照射される赤外線の受光強度を与える。操作者頭部3の顔部分は肌であって体温を反映して一般に周囲よりも温度が高いため、操作者頭部3の向きによって、赤外線の受光強度が変わる。
(5)操作者頭部の赤外線画像のうちで肌に相当する部分の面積の検出、では、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3の赤外線画像を与える。操作者頭部3の顔部分は肌であって体温を反映して一般に周囲よりも温度が高いため、操作者頭部3の向きによって、赤外線画像内での肌に相当する部分の面積が変わる。この場合、赤外線撮像機器の厳密な焦点合わせは必要ない。
頭部検出部1a、1bの出力信号に対し、必要に応じて方向情報抽出の前処理を信号処理部2で行う。
(1)操作者頭部で反射した超音波の送受信の時間差の検出、では、頭部検出部1aや1bが操作者頭部3に向けて送信した超音波と操作者頭部3に反射して受信した超音波との時間差が小さいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bに向きあうと考える。逆に、時間差が大きいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bから離れると考える。これは、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bに向きあうことにより、操作者頭部3と頭部検出部1aや1bとの距離が短くなり、逆に、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bから離れることにより、操作者頭部3と頭部検出部1aや1bとの距離が長くなるためである。そこで、前処理では、時間差が小さいほど扱う信号が大きく(または小さく)なるように、時間差が大きいほど扱う信号が小さく(または大きく)なるようにする。
(2)操作者頭部で反射した光の受光強度の検出、では、頭部検出部1a、1bが操作者頭部3に向けて照射した光が操作者頭部3に反射した受光強度、または室内照明などの操作環境での光源から操作者頭部3に反射した光の受光強度が小さいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bに向きあうと考える。逆に、受光強度が大きいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bから離れると考える。これは、受光機器が見渡す操作者頭部3の顔部分は、側方からよりも正面からの方が狭くなることから、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bに向きあうことにより、受光強度が小さくなり、逆に、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bから離れることにより、受光強度が大きくなるためである。そこで、前処理では、受光強度が小さいほど扱う信号が大きく(または小さく)なるように、受光強度が大きいほど扱う信号が小さく(または大きく)なるようにする。
(3)操作者頭部の画像のうちで肌に相当する部分の面積の検出、では、取り込んだ操作者頭部3の画像内の肌に相当する部分の面積が小さいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bに向きあうと考える。逆に、面積が大きいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bから離れると考える。これは、撮像機器が見渡す操作者頭部3の顔部分は、側方からよりも正面からの方が狭くなることから、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bに向きあうことにより、肌に相当する部分の面積が小さくなり、逆に、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bから離れることにより、面積が大きくなるためである。そこで、前処理では、面積が小さいほど扱う信号が大きく(または小さく)なるように、面積が大きいほど扱う信号が小さく(または大きく)なるようにする。
(4)操作者頭部からの赤外線受光強度の検出、では、操作者頭部3の温度に応じて照射される赤外線の受光強度が小さいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bに向きあうと考える。逆に、受光強度が大きいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bから離れると考える。これは、赤外線受光機器が見渡す操作者頭部3の顔部分は、側方からよりも正面からの方が狭くなることから、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bに向きあうことにより、赤外線受光強度が小さくなり、逆に、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bから離れることにより、受光強度が大きくなるためである。そこで、前処理では、受光強度が小さいほど扱う信号が大きく(または小さく)なるように、受光強度が大きいほど扱う信号が小さく(または大きく)なるようにする。
(5)操作者頭部の赤外線画像のうちで肌に相当する部分の面積の検出、では、取り込んだ操作者頭部3の赤外線画像内の肌に相当する部分の面積が小さいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bに向きあうと考える。逆に、面積が大きいほど、操作者頭部3は頭部検出部1aや1bから離れると考える。これは、赤外線撮像機器が見渡す操作者頭部3の顔部分は、側方からよりも正面からの方が狭くなることから、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bに向きあうことにより、赤外線画像内の肌に相当する部分の面積が小さくなり、逆に、操作者頭部3が頭部検出部1aや1bから離れることにより、面積が大きくなるためである。そこで、前処理では、面積が小さいほど扱う信号が大きく(または小さく)なるように、面積が大きいほど扱う信号が小さく(または大きく)なるようにする。
このような前処理は、電子回路や信号処理などにより容易に実現できる。
以上のような方法、またその他の計測方法により、頭部検出部1a、1bに対する操作者頭部3の方向情報に対応する信号が得られる。
頭部検出部1a、1bは操作者頭部3の周囲に、概ね相対する位置にそれぞれ設置するので、一方に設置した頭部検出部1aからの情報に基づく信号をSa、他方に設置した頭部検出部1bからの情報に基づく信号をSbとする。
信号処理部2は、頭部検出部1a、1bからの情報に基づく信号Sa、Sbから、操作者の頭部運動の種類、すなわち上・下・右・左といった向きを推定する。これは、マウスやジョイスティックのようなポインティングデバイス類の方向の命令に相当するものであり、その情報を電気電子機器に送ることで、本発明に係る頭部運動による入力装置により、重度の上肢運動機能障害者であっても頭部運動によって電気電子機器を操作することが可能になる。
これより、信号処理部2における、頭部運動推定の方法を例を挙げて説明する。なお、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3の左右両側面にそれぞれ設置するものとする。操作者頭部3の左に設置する頭部検出部1aからの情報に基づく信号をSa、右に設置する頭部検出部1bからの情報に基づく信号をSbとする。
この説明では、方向情報抽出として、操作者頭部3が頭部検出部1aまたは1bに向きあうほど、信号SaまたはSbは大きくなり、頭部検出部1aまたは1bから離れるほど、信号SaまたはSbは小さくなるものとする。また、Sa、Sbとも正値とする。
操作者が正面を向いた状態でのSa、Sbに相当する信号を、それぞれSa0、Sb0とおく。これらを、信号処理部2に保持しておく。
操作者が横を向くと、Sa、Sbが変化する。
操作者が正面から左を向くと、操作者頭部3は左の頭部検出部1aに向きあい、右の頭部検出部1bから離れる。すなわち、SaはSa0よりも大きくなり、SbはSb0よりも小さくなる。
操作者が正面から右を向くと、操作者頭部3は左の頭部検出部1aから離れ、右の頭部検出部1bに向きあう。すなわち、SaはSa0よりも小さくなり、SbはSb0よりも大きくなる。
よって、左右の頭部検出部1a、1bの情報に基づく信号Sa、Sbが、それぞれの正面を向いた状態の信号Sa0、Sb0より大きくなるか小さくなるかによって、操作者頭部3が左右のいずれを向いたかを推定できる。
言い換えれば、(Sa−Sa0)、(Sb−Sb0)が正か負かによって、操作者頭部3が左右のいずれを向いたかを推定できる。
また、頭部検出部1a、1bの設置場所であるが、操作者頭部の左右両側面において、例えば下側から見上げるような角度で検出するようにする。
その場合、頭部の左右動作は前述の手法により推定できる。
さらに、操作者が正面から上を向くと、操作者頭部3は左の頭部検出部から離れ、右の頭部検出部1bから離れる。すなわち、SaはSa0よりも小さくなり、SbはSb0よりも小さくなる。
操作者が正面から下を向くと、操作者頭部3は左の頭部検出部1aに向きあい、右の頭部検出部1bに向きあう。すなわち、SaはSa0よりも大きくなり、SbはSb0よりも大きくなる。
よって、左右下部の頭部検出部1a、1bの情報に基づく信号Sa、Sbが、それぞれの正面を向いた状態の信号Sa0、Sb0より大きくなるか小さくなるかによって、操作者頭部3が上下のいずれを向いたかをも推定できる。
言い換えれば、(Sa−Sa0)、(Sb−Sb0)が正か負かによって、操作者頭部3が上下のいずれを向いたかをも推定できる。
図2は、以上の関係をまとめた、(Sa−Sa0)や(Sb−Sb0)の正負から、頭部運動の向きを推定する対応表の例である。
頭部検出部1a、1bの設置場所として逆に、操作者頭部3の左右両側面において、例えば上側から見下げるような角度で検出するようにすることもできる。その場合、頭部検出部1a、1bからの情報に基づく信号と操作者頭部3の上下運動との関係は、前述の説明とは逆の関係になる。
以上のように、信号処理部2において、Sa0、Sb0の保持、SaとSa0、SbとSb0の減算、減算結果と定数0との比較、比較結果に基づく頭部運動種類の読み出し、により、電気電子機器への命令が生成される。SaやSbをAD変換し、これらの処理をマイコンチップで実施する場合でも、その計算処理の規模は極めて小さく、低機能のマイコンチップで実現可能である。
このように本発明に係る頭部運動による入力装置は、比較的簡単な処理によって、電気電子機器の入力情報を得ることが可能である。
実施例1に示したような頭部運動の推定については、比較に際して許容幅を設けて、不感帯を持たせることもできる。
例えば、Saに関する許容幅を+Ta1、−Ta2、Sbに関する許容幅を+Tb1、−Tb2とする。但し、Ta1、Ta2、Tb1、Tb2は全て正値とする。
(Sa−Sa0)が+Ta1を上回るか、−Ta2を下回るか、+Ta1〜−Ta2の範囲に含まれるか、また、(Sb−Sb0)が+Tb1を上回るか、−Tb2を下回るか、+Tb1〜−Tb2の範囲に含まれるか、で頭部運動の推定を行う。(Sa−Sa0)や(Sb−Sb0)が+Ta1や+Tb1を上回る、または(Sa−Sa0)や(Sb−Sb0)が−Ta2や−Tb2を下回る場合には、頭部運動が充分大きいので、それに基づいて命令を生成する。(Sa−Sa0)や(Sb−Sb0)が+Ta1〜−Ta2や+Tb1〜−Tb2の範囲に含まれる場合には、頭部運動は大きくないので、入力を意図しない微動と判定して、命令を生成しない。
図3は、許容幅として+Ta1、−Ta2、+Tb1、−Tb2を設けて、不感帯を持たせた場合の、頭部運動の向きを推定する対応表の例である。
なお、図3の対応表においてTa1、Ta2、Tb1、Tb2を0とすれば、許容幅を設けない場合である図2の対応表と一致する。
以上のように、信号処理部2において、Sa0、Sb0の保持、SaとSa0、SbとSb0の減算、減算結果と許容幅である+Ta1、−Ta2、+Tb1、−Tb2との比較、比較結果に基づく頭部運動種類の読み出し、により、電気電子機器への命令が生成される。SaやSbをAD変換し、これらの処理をマイコンチップで実施する場合でも、その計算処理の規模は極めて小さく、低機能のマイコンチップで実現可能である。
このように本発明に係る頭部運動による入力装置は、比較的簡単な処理によって、電気電子機器の入力情報を得ることが可能である。
実施例1、2では、頭部検出部1a、1bからの情報に基づく信号Sa、Sbの大きさに基づいて比較を行った。しかし、信号を規格化し、相対的な大きさとして比較を行うこともできる。
頭部検出部1a、1bが椅子や家具などに固定されている場合、操作者が着座位置を変えると、操作者頭部3と頭部検出部1a、1bとの位置関係が変わり、Sa、Sbの絶対的な大きさが変わりうる。そのため実施例1、2で述べてきた手法では、Sa0、Sb0の取り方によっては頭部運動の推定に誤りが生じる可能性がある。しかし、ここで述べる規格化処理を行うことにより、Sa、Sbの絶対的な大きさの変化の影響を受けにくくなる。このことは、頭部検出部1a、1bの設置に関する厳密性を軽減するものてある。
例えば、(Sa−Sa0)や(Sb−Sb0)を、Sa0やSb0で除算し、(Sa−Sa0)/Sa0や(Sb−Sb0)/Sb0を求める。
これらの規格化値を、図2のような符号判定、あるいは図3のような許容幅との比較を行うことにより、頭部運動の推定が行われる。
以上のように、信号処理部2において、Sa0、Sb0の保持、SaとSa0、SbとSb0の減算、減算結果のSa0、Sb0による除算、除算結果と許容幅である+Ta1、−Ta2、+Tb1、−Tb2との比較、比較結果に基づく頭部運動種類の読み出し、により、電気電子機器への命令が生成される。除算に関しては、商として厳密な数値は必要とされないので、シフト演算のような計算負荷の小さい処理に置き換え可能である。SaやSbをAD変換し、これらの処理をマイコンチップで実施する場合でも、その計算処理の規模は極めて小さく、低機能のマイコンチップで実現可能である。
このように本発明に係る頭部運動による入力装置は、比較的簡単な処理によって、電気電子機器の入力情報を得ることが可能である。
実施例1、2、あるいは3では、頭部検出部1a、1bからの情報に基づく信号Sa、Sbの大きさと、頭部運動の向きとの対応関係を表によって表現していた。
それらの対応関係の記述を一般化するならば、SaとSbを入力とし、頭部運動の種類を出力とする関数の同定問題と等価である。
それについては、例えば対応関係のデータを蓄積して検索表を作成しておき、Sa、Sbに該当する頭部運動を読み出すことで出力を得る「ルック・アップ・テーブル方式」が考えられる。これは頭部運動種類をメモリに記憶しておき、入力信号であるSa、Sbをメモリアドレスとして、データを読み出すだけなので、複雑な計算を必要としない。
関数の同定問題については、その他、さまざまな工学的手法が既に実施されている。
それらの手法を信号処理部2で実行することで、頭部運動の推定が可能となり、電気電子機器への命令が生成される。SaやSbをAD変換し、これらの処理をマイコンチップで実施する場合でも、その計算処理の規模は極めて小さく、低機能のマイコンチップで実現可能である。
このように本発明に係る頭部運動による入力装置は、比較的簡単な処理によって、電気電子機器の入力情報を得ることが可能である。
実施例2で示した頭部運動推定を信号処理部2においてアナログ信号処理として電子回路で実現する場合の実施例を説明する。
Sa0、Sb0の保持は、頭部が正面を向いた時のSa、Sbをサンプルホールド回路を通すことによって実現可能である。ここでサンプルホールドのトリガは、例えば装置起動直後の一定時間で与えたり、Sa、Sbの変動が比較的小さい時間内で与えたりすることによって実現できる。
または、Sa0、Sb0の保持は、所望の振幅を供給する信号源としても実現可能である。
(Sa−Sa0)、(Sb−Sb0)の減算は、演算増幅器による減算回路として実現可能である。
許容幅Ta1、Ta2、Tb1、Tb2は、所望の振幅を供給する信号源として実現可能である。
減算結果と許容幅との比較は、コンパレータ回路として実現可能である。
その場合、コンパレータ回路の出力は例えば、(Sa−Sa0)が+Ta1を上回るかの真偽、(Sa−Sa0)が−Ta2を下回るかの真偽、(Sb−Sb0)が+Tb1を上回るかの真偽、(Sb−Sb0)が−Tb2を下回るかの真偽、を与える。それらの信号の名称として順に、X1、X2、X3、X4と呼ぶ。
図4は、比較結果であるコンパレータ信号X1〜X4の論理値から頭部運動を推定するための対応表の例である。これは論理的には図3の表と同一である。図中の「禁止状態」は、例えば「(Sa−Sa0)が+Ta1を上回り、かつ−Ta2を下回る場合」のように、実際には起こりえない状態を意味する。
図5は、図4の対応関係を、頭部運動ごとにまとめ直したものである。すなわち、コンパレータ信号X1〜X4の論理演算と、推定される頭部運動との対応表の例である。なおここでは、禁止状態は起きないものとして、式を簡単化している。
この論理演算を論理回路で構成することにより、信号処理部2において、頭部運動の推定が可能となり、電気電子機器への命令が生成される。これらの処理を電子回路で実施する場合でも、その回路の規模は極めて小さく、簡素な電子回路で実現可能である。
このように本発明に係る頭部運動による入力装置は、比較的簡単な処理によって、電気電子機器の入力情報を得ることが可能である。
実施例1〜5の説明では、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3の左右両側面にそれぞれ設置するものとしてきた。しかし、頭部検出部1a、1bは、操作者頭部3の周囲に、概ね相対する位置にそれぞれ設置するものであり、その設置場所は必ずしも左右の側面に限定するものではない。ここでは、頭部検出部1a、1bを操作者頭部3の上下に設置する場合について説明する。
図6に、頭部検出部1a、1bを上下に設置する場合の配置例を示す。
操作者頭部3の上側に頭部検出部1aを設置し、操作者頭部3の下側に頭部検出部1bを設置する。上側に設置した頭部検出部1aからの情報に基づく信号をSa、下側に設置した頭部検出部1bからの情報に基づく信号をSbとする。
操作者が正面を向いた状態でのSa、Sbに相当する信号を、それぞれSa0、Sb0とおく。これらを、信号処理部2に保持しておく。
操作者が正面から上を向くと、操作者頭部3は上の頭部検出部1aに向きあい、下の頭部検出部1bから離れる。すなわち、SaはSa0よりも大きくなり、SbはSb0よりも小さくなる。
操作者が正面から下を向くと、操作者頭部3は上の頭部検出部1aから離れ、下の頭部検出部1bに向きあう。すなわち、SaはSa0よりも小さくなり、SbはSb0よりも大きくなる。
頭部検出部1a、1bの設置場所であるが、操作者頭部の上下において、例えば操作者のやや右寄りの位置から検出するようにする。
操作者が正面から左を向くと、操作者頭部3は上の頭部検出部1aから離れ、下の頭部検出部1bから離れる。すなわち、SaはSa0よりも小さくなり、SbはSb0よりも小さくなる。
操作者が正面から右を向くと、操作者頭部3は上の頭部検出部1aに向きあい、下の頭部検出部1bに向きあう。すなわち、SaはSa0よりも大きくなり、SbはSb0よりも大きくなる。
よって、上下の頭部検出部1a、1bの情報に基づく信号Sa、Sbが、それぞれの正面を向いた状態の信号Sa0、Sb0より大きくなるか小さくなるかによって、操作者頭部3が上下左右のいずれを向いたかを推定できる。
言い換えれば、(Sa−Sa0)、(Sb−Sb0)が正か負かによって、操作者頭部3が上下左右のいずれを向いたかを推定できる。
図7は、以上の関係をまとめた、(Sa−Sa0)や(Sb−Sb0)の正負から、頭部運動の向きを推定する対応表の例である。
以上のように、信号処理部2において、Sa0、Sb0の保持、SaとSa0、SbとSb0の減算、減算結果と定数0との比較、比較結果に基づく頭部運動種類の読み出し、により、電気電子機器への命令が生成される。SaやSbをAD変換し、これらの処理をマイコンチップで実施する場合でも、その計算処理の規模は極めて小さく、低機能のマイコンチップで実現可能である。
このように本発明に係る頭部運動による入力装置は、比較的簡単な処理によって、電気電子機器の入力情報を得ることが可能である。
以上は、頭部検出部1a、1bを上下に設置する場合の、実施例1に相当する説明である。同様にして、実施例2〜5についても、頭部検出部1a、1bを上下に設置することで、頭部運動の推定が可能である。
本発明に係る頭部運動による入力装置の概念図である。 本発明に係る頭部運動による入力装置の信号処理部における、操作者頭部と左右の頭部検出部との方向に基づく信号から頭部運動を推定する対応表の例である。 本発明に係る頭部運動による入力装置の信号処理部における、許容幅を設けた場合の、頭部運動を推定する対応表の例である。 本発明に係る頭部運動による入力装置の信号処理部における、比較結果であるコンパレータ信号の論理値から頭部運動を推定する対応表の例である。 本発明に係る頭部運動による入力装置の信号処理部における、比較結果であるコンパレータ信号の論理値から頭部運動を推定する論理演算の例である。 本発明に係る頭部運動による入力装置の、頭部検出部を上下に配置する場合の配置例である。 本発明に係る頭部運動による入力装置の信号処理部における、操作者頭部と上下の頭部検出部との方向に基づく信号から頭部運動を推定する対応表の例である。
符号の説明
1a 本発明に係る頭部運動による入力装置のうち操作者頭部の周囲のある位置に設置する頭部検出部
1b 本発明に係る頭部運動による入力装置のうち操作者頭部の周囲の1aと概ね相対する位置に設置する頭部検出部
2 本発明に係る頭部運動による入力装置の信号処理部
3 操作者頭部

Claims (1)

  1. 操作者頭部の周囲に、概ね相対する位置にそれぞれ設置して、操作者頭部の向きに対応する情報を無拘束・非接触で検出するための一対の頭部検出部と、それら一対の頭部検出部から得た信号から、必要に応じて方向情報抽出の前処理を行うと共に、信号の保持・演算・比較とデータの読み出し、またはそれらのうちの一部の処理をすることにより、操作者頭部がどの方向を向いたかという頭部運動を推定し、その向きに相当する電気電子機器への命令を生成するための信号処理部とから構成される、頭部運動による入力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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