JP2007204499A - 造血器腫瘍の治療剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インターフェロンα、インターフェロンγまたはIRF-2 蛋白質をコードする遺伝子を有効成分とする、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質(HM1.24抗原)の白血病またはリンパ腫からなる造血器腫瘍細胞における発現増強剤または発現誘導剤。
【選択図】なし
Description
また、本発明は、リンパ球系腫瘍におけるHM1.24抗原の発現増強剤としてのインターフェロンαおよびインターフェロンγ並びにIRF-2 蛋白質の使用に関する。さらに、本発明は、抗HM1.24抗体とインターフェロンαまたはインターフェロンγとを用いて白血病を治療する方法に関する。
しかしながら、 IRF-2蛋白質がHM1.24抗原遺伝子のプロモーター(HM1.24プロモーター)に結合し、該プロモーターを活性化することは知られていなかった。
また、本発明のもうひとつの目的は、リンパ球系腫瘍において、HM1.24抗原の発現量を増加させることで、抗HM1.24抗体のリンパ球系腫瘍抑制作用を増強させる手段を提供することである。
これらは、HM1.24抗原の発現量を増強するか、もしくは、新たにHM1.24抗原を誘導する手段を用いて、抗HM1.24抗体により造血器腫瘍を治療する手段を提供するものである。
従って、本発明は、インターフェロンα、インターフェロンγ、またはIRF-2蛋白質を有効成分とする、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質(HM1.24抗原)の造血器腫瘍細胞における発現増強剤または発現誘導剤を提供する。
本発明者はまた、上記のHM1.24抗原発現増強剤または発現誘導剤によりHM1.24抗原が発現した造血器腫瘍細胞に、該HM1.24抗原に特異的に結合する抗原を結合させることにより、該造血器腫瘍細胞に対する抗腫瘍効果を増強することができることを見出した。
本発明はまた、有効成分として(1)インターフェロンα、インターフェロンγまたはIRF-2蛋白質、および(2)配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質に特異的に結合する抗体、を含んでなる造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物を提供する。
前記の造血器腫瘍は、例えば、白血病、リンパ腫または骨髄腫である。上記白血病としては急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病などが挙げられ、上記リンパ腫としてはホジキン病、T細胞性非ホジキンリンパ腫、B細胞性非ホジキンリンパ腫などが挙げられ、そして上記骨髄腫としては多発性骨髄腫等が挙げられる。
(1)配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗体;および
(2)上記抗体を、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質の発現を増強する薬剤と組み合わせて患者に投与することを指示する指示書;
を含むキットを提供する。
(2)上記薬剤を、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗体と組み合わせて患者に投与することを指示する指示書;
を含むキットを提供する。
(1)配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質の発現を増強する薬剤;
(2)配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗体;および
(3)上記薬剤および抗体を組み合わせて患者に投与することを指示する指示書;
を含むキットを提供する。
(1)HM1.24遺伝子プロモーター領域を有するレポーター遺伝子を有する細胞を調製する工程;
(2)前記細胞に被験物質を接触させる工程;
(3)レポーター遺伝子の発現を検出する工程、
を含む方法を提供する。
本発明はまた、上記の発現増強剤を含み、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗体と組み合わせて使用することを特徴とする造血器腫瘍治療用医薬組成物を提供する。
(1)細胞と被験物質を接触させる工程;
(2)前記細胞のIRF-2蛋白の発現量を測定する工程、
を含む方法を提供する。
本発明はまた、上記の方法によって選択されるIRF-2タンパク質の発現増強剤を提供する。
本発明はまた、上記の発現増強剤を含み、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質に特異的に結合する抗体と組み合わせて使用することを特徴とする造血器腫瘍治療用医薬組成物を提供する。
インターフェロンは、ウイルス増殖抑制活性を示す物質として発見されたものであり、現在、哺乳類においてはα、β、γ、ωの4種類が知られている。これらは、ウイルス増殖抑制活性に加え、細胞増殖抑制活性や多彩な免疫調節作用を示すことが知られ、既に医薬品として使用されている(インターフェロン“サイトカイン”、大沢利昭編、(1990)115〜133、東京化学同人; Pestka, S. et al., Ann.Rev.Biochem. (1987) 56, 727〜777; Langer J.A. et al., Immunology Today (1988) 9, 393〜400)。
インターフェロン調節因子(interferon regulatory factor)(IRF)-1 および2はIFN-β遺伝子の転写調節因子として同定された(Taniguchi, T. et al., Nucleic Acids Res. (1989) 17, 8372 Taniguchi, T. et al., Cell (1989) 58, 729)。IRF-1 および2は一般に同じ遺伝子制御配列に結合し、IRF-1 は転写活性化因子、IRF-2 は転写抑制因子として拮抗的に作用することが知られている。IRF-2 を高発現させたNIH3T3細胞は細胞飽和密度の上昇、メチルセルロースゲルでのコロニー形成、ヌードマウスでの造腫瘍性が認められ、IRF-2 は癌遺伝子として機能することが明らかになっている。
本発明で使用される抗体を産生するハイブリドーマは、基本的には公知技術を使用し、以下のようにして作製できる。すなわち、HM1.24抗原蛋白質やHM1.24抗原を発現する細胞を感作抗原として使用して、これを通常の免疫方法にしたがって免疫し、得られる免疫細胞を通常の細胞融合法によって公知の親細胞と融合させ、通常のスクリーニング法により、モノクローナルな抗体産生細胞をスクリーニングすることによって作製できる。
感作抗原を動物に免疫するには、公知の方法にしたがって行われる。例えば、一般的方法として、感作抗原を哺乳動物の腹腔内または、皮下に注射することにより行われる。
このように免疫し、血清中に所望の抗体レベルが上昇するのを確認した後に、哺乳動物から免疫細胞が取り出され、細胞融合に付される。細胞融合に付される好ましい免疫細胞としては、特に脾細胞が挙げられる。
より具体的には、前記細胞融合は例えば、細胞融合促進剤の存在下に通常の栄養培養液中で実施される。融合促進剤としては例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、センダイウィルス(HVJ)等が使用され、更に所望により融合効率を高めるためにジメチルスルホキシド等の補助剤を添加使用することもできる。
当該ハイブリドーマからモノクローナル抗体を取得するには、当該ハイブリドーマを通常の方法にしたがい培養し、その培養上清として得る方法、あるいはハイブリドーマをこれと適合性がある哺乳動物に投与して増殖させ、その腹水として得る方法などが採用される。前者の方法は、高純度の抗体を得るのに適しており、一方、後者の方法は、抗体の大量生産に適している。
具体的には、抗HM1.24抗体産生ハイブリドーマの作製は、Goto, T.らの方法(Blood (1994) 84. 1922-1930)により行うことができる。独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6)に、平成7年4月27日にFERM BP-5233としてブダペスト条約に基づき国際寄託された抗HM1.24抗体産生ハイブリドーマをBALB/cマウス(日本クレア製)の腹腔内に注入して腹水を得、この腹水から抗HM1.24抗体を精製する方法や、本ハイブリドーマを適当な培地、例えば、10%ウシ胎児血清、5% BM-CondimedH1(Boehringer Mannheim 製)含有RPMI1640培地、ハイブリドーマSFM 培地(GIBCO-BRL 製)、PFHM-II培地(GIBCO-BRL製)等で培養し、その培養上清から抗HM1.24抗体を精製する方法で行うことができる。
本発明では、モノクローナル抗体として、抗体遺伝子をハイブリドーマからクローニングし、適当なベクターに組み込んで、これを宿主に導入し、遺伝子組換え技術を用いて産生させた組換え型抗体を用いることができる(例えば、Carl, A.K.Borrebaeck, James, W.Larrick, THERAPEUTIC MONOCLONAL ANTIBODIES, Published in the United Kingdom by MACMILLAN PUBLISHERS LTD, 1990参照)。
本発明で使用される抗体を製造するには、後述のように抗体遺伝子を発現制御領域、例えば、エンハンサー、プロモーターの制御のもとで発現するよう発現ベクターに組み込む。次に、この発現ベクターにより宿主細胞を形質転換し、抗体を発現させることができる。
本発明では、ヒトに対する異種抗原性を低下させること等を目的として人為的に改変した遺伝子組換え型抗体、例えば、キメラ(Chimeric)抗体、ヒト型化(Humanized )抗体などを使用できる。これらの改変抗体は、既知の方法を用いて製造することができる。
本発明に使用されるヒト型化抗体の好ましい具体例としては、ヒト型化抗HM1.24抗体が挙げられる(WO98/14580 参照)。
前記のように構築した抗体遺伝子は、公知の方法により発現させ、取得することができる。哺乳類細胞の場合、常用される有用なプロモーター、発現される抗体遺伝子、その3′側下流にポリAシグナルを機能的に結合させたDNA あるいはそれを含むベクターにより発現させることができる。例えばプロモーター/エンハンサーとしては、ヒトサイトメガロウィルス前期プロモーター/エンハンサー(human cytomegalovirus immediate early promoter/enhancer)を挙げることができる。
例えば、SV40プロモーター/エンハンサーを使用する場合、Mulliganらの方法(Nature (1979) 277, 108)、また、HEF1αプロモーター/エンハンサーを使用する場合、Mizushima らの方法(Nucleic Acids Res. (1990) 18, 5322)に従えば容易に実施することができる。
複製起源としては、SV40、ポリオーマウィルス、アデノウィルス、ウシパピローマウィルス(BPV)等の由来のものを用いることができ、さらに、宿主細胞系で遺伝子コピー数増幅のため、発現ベクターは選択マーカーとして、アミノグリコシドトランスフェラーゼ(APH)遺伝子、チミジンキナーゼ(TK)遺伝子、大腸菌キサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Ecogpt)遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素(dhfr)遺伝子等を含むことができる。
これらの細胞に、目的とする抗体遺伝子を形質転換により導入し、形質転換された細胞をin vitroで培養することにより抗体が得られる。培養は、公知の方法に従い行う。例えば、培養液として、DMEM, MEM, RPMI1640, IMDM を使用することができ、牛胎児血清(FCS)等の血清補液を併用することもできる。また、抗体遺伝子を導入した細胞を動物の腹腔等へ移すことにより、in vivo にて抗体を産生してもよい。
哺乳類動物としては、ヤギ、ブタ、ヒツジ、マウス、ウシなどを用いることができる(Vicki Glaser, SPECTRUM Biotechnology Application, 1993)。また、昆虫としては、カイコなどを用いることができる。
これらの動物または植物に抗体遺伝子を導入し、動物または植物の体内で抗体を産生させ、回収する。例えば、抗体遺伝子をヤギβカゼインのような乳汁中に固有に産生される蛋白質をコードする遺伝子の途中に挿入して融合遺伝子として調製する。抗体遺伝子が挿入された融合遺伝子を含むDNA 断片をヤギの胚へ注入し、この胚を雌のヤギへ導入する。胚を受容したヤギから生まれるトランスジェニックヤギまたはその子孫が産生する乳汁から所望の抗体を得る。トランスジェニックヤギから産生される所望の抗体を含む乳汁量を増加させるために、適宜ホルモンをトランスジェニックヤギに使用してもよい(Ebert, K.M. et al., Bio/Technology (1994) 12, 699-702 )。
前記のように産生、発現された抗体は、細胞内外、宿主から分離し均一にまで精製することができる。本発明で使用される抗体の分離、精製はアフィニティークロマトグラフィーにより行うことができる。アフィニティークロマトグラフィーに用いるカラムとしては、例えば、プロテインAカラム、プロテインGカラムが挙げられる。プロテインAカラムに用いる担体として、例えば、Hyper D, POROS, Sepharose F.F.等が挙げられる。
上記方法で得られた抗体の濃度測定は吸光度の測定またはELISA等により行うことができる。すなわち、吸光度の測定による場合には、本発明で使用される抗体又は抗体を含むサンプルをPBS(-)で適当に希釈した後、280nmの吸光度を測定し、1mg/mlを1.35ODとして算出する。また、ELISAによる場合は以下のように測定することができる。すなわち、0.1M重炭酸緩衝液(pH9.6)で1μg/mlに希釈したヤギ抗ヒトIgG (BIO SOURCE 製)100μlを96穴プレート(Nunc製) に加え、4℃で一晩インキュベーションし、抗体を固層化する。
骨髄腫細胞と本発明で使用される抗体との反応性は、FCM(フローサイトメトリー)解析で行うことができる。細胞としては、樹立細胞株あるいは新鮮分離細胞を用いることができる。樹立細胞株としては、骨髄腫由来RPMI8226 (ATCC CCL 155) 、同U266(ATCC TIB 196)、同KPMM2 、同KPC-32、形質細胞腫由来ARH-77 (ATCC CRL 1621)などを用いることができる。
HM1.24抗原の発現増強剤をスクリーニングするには、例えば、無刺激の状態でHM1.24抗原を発現していないか、あるいは少なく発現している細胞を用いてFCM 解析にて測定することができる。例えば、実施例に記載の細胞を被検物質と1〜2日インキュベートし、ついで一次抗体としてマウス抗ヒトHM1.24抗体にて染色する。細胞を洗浄し、さらに二次抗体としてFITC標識抗マウスIgG 抗体により染色する。最後に、細胞を洗浄したのち、フローサイトメータにより細胞のFITC蛍光強度を測定すればよい。
また、HM1.24プロモーター配列を用いたレポーター遺伝子アッセイによりHM1.24抗原の発現増強剤をスクリーニングすることができる。レポーター遺伝子としては、ルシフェラーゼを用いることができる。HM1.24プロモーター配列をレポーター遺伝子の上流に含むプラスミドを構築し、ついで、細胞に形質転換した後、得られた細胞を被検物質と1〜2日培養し、回収された細胞をルシフェラーゼアッセイすることで、HM1.24抗原の発現を増強する薬剤をスクリーニングすることができる。
ADCC活性の測定
本発明に使用される抗体は、細胞傷害活性として、例えば、ADCC活性を有する抗体である。
本発明において造血器腫瘍細胞に対するADCC活性は、次のようにして測定することができる。まず、ヒトの末梢血や骨髄より比重遠心法で単核球を分離し、エフェクター細胞(Effector cell :E)として調製する。
ADCC活性のような細胞傷害活性を発揮するには、ヒトにおいては抗体定常領域(C領域)として Cγ、特に Cγ1, Cγ3 を使用することが好ましい。さらに、抗体C領域のアミノ酸を一部付加、改変、修飾することにより、より強力なADCC活性、あるいはCDC 活性を誘導することができる。
本発明の態様のひとつは、HM1.24抗原の発現量を増強する薬剤、または、通常の状態では細胞表面上にHM1.24抗原を発現していない細胞に対してHM1.24抗原の発現を誘導する薬剤と、抗HM1.24抗体を患者に投与することにより、造血器腫瘍を治療する方法に関する。造血器腫瘍としては、例えば、骨髄腫、好ましくは多発性骨髄腫、リンパ球系腫瘍、例えばリンパ腫、好ましくはホジキン病または非ホジキンリンパ腫、リンパ球性白血病、好ましくは、急性Tリンパ性白血病、慢性Tリンパ球性白血病、急性Bリンパ性白血病、慢性Bリンパ性白血病、および骨髄性白血病、例えば急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病である。さらに、FAB分類でL1〜L3、M0〜M7の急性白血病も含まれる。
本発明の他の態様では、造血器腫瘍を有する患者を治療するためのキットであって、抗HM1.24抗体を有効成分として含有する医薬組成物と、インターフェロンαまたはインターフェロンγとの併用療法に関する記載を含む指示書とからなるキットを提供する。
本発明の他の態様は、HM1.24抗原の発現は増強する、または誘導する物質をコードする遺伝子を投与することに関わる。例えば、インターフェロンα、インターフェロンγ、IRF-2のDNA 配列は公知であり、所望のベクターに組み込んで患者に投与することができる。ベクターとしては、遺伝子治療に用いられるアデノウイルスベクター(例えばpAdexLew)やレトロウイルスベクター(例えばpZIPneo )などに挿入して、生体内に投与する。投与方法は、ex vivo であってもよいし、in vivo であってもよい。また、naked DNA を投与することも可能である。
ヒト骨髄腫細胞株U266 (ATCC TIB 196) および多発性骨髄腫患者の骨髄由来の骨髄腫細胞を10%ウシ胎児血清(Whittaker Bioproducts, Inc, Walkersville, MD, USA )を含むRPMI1640培地(Sigma, St Louis, MO, USA)を用い、5%炭酸ガス培養器中、37℃で培養した。マウス抗HM1.24抗体を生産するハイブリドーマは、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6)に寄託番号FERM BP-5233(寄託日1995年4月27日)として寄託されている。
インターフェロン−αは骨髄腫細胞のHM1.24抗原の発現をさらに増強させ、骨髄腫細胞へ結合する抗HM1.24抗体の数を増加させた。抗HM1.24抗体による治療の抗腫瘍効果は、結合する抗体数に比例することから、骨髄腫患者において、インターフェロン−αを投与した後に抗HM1.24抗体治療を行うことは、抗体による治療効果を増強し、より有効性を高める治療になると期待される。
抗原の発現誘導がHM1.24プロモーター領域により調節されているかどうか調べるために、プロモーター領域でのレポーター遺伝子解析を行った。
HM1.24プロモーター領域の遺伝子(配列番号:3)はPCR クローニングにより得た。ヒト末梢血単核細胞よりDNAzol reagent(GIBCO )を用い、ゲノムDNA を調製した。得られたゲノムDNA を鋳型として、プライマーHM2k(aaaggtaccagctgtctttctgtctgtcc )(配列番号:4)、及びBST2B (atagtcatacgaagtagatgccatccag )(配列番号:5)を用い、TaKaRa Taq(宝酒造、大津)を用いThermal Cycler 480(Perkin Elmer, CA, USA )にてPCR (94℃ 1min 、55℃ 1min 、72℃ 1min 、30cycles)を行った。
さらに、転写開始点上流151bp又は77bpのレポータープラスミドを用いた結果では、上流151bpのレポータープラスミドではIFN α刺激によりルシフェラーゼ活性の上昇が認められた。一方上流77bpのレポータープラスミドではIFN α刺激による活性の変化は認められなかった(図4)。77〜151bpの領域にはGAS element, ISRE に相同性の高い配列が存在し、IFN α刺激に応答して活性化する転写調節因子であることから、IRF ファミリーの転写調節因子が活性に関与していることが示された。
実施例1に記載の方法により、1000U/mlの天然型インターフェロンγ(R & D System社)を用いて解析した。その結果、骨髄腫細胞株U266(図5)および患者骨髄腫細胞(図6)において、インターフェロンαと同様に、HM1.24抗原の発現量の増大が観察された。
HM1.24プロモーター領域に結合する転写因子を同定するために、HM1.24プロモーター領域をプローブとしたElectrophoresis Mobility Shift Assay (EMSA)を次のように行い、結合因子として IRF-2を同定した。
(1)核抽出物の調製
骨髄腫細胞U266-B1 (ATCC-TIB196) を10%FBS (HyClone)を含むRPMI-1640 培地(GIBCO-BRL)にて37℃、5%CO2 インキュベーター中で培養した。インターフェロンα (IFN-α)(Pepro Tech EC)による細胞への刺激を行うため、培地中に IFN−αを終濃度1000U/mlとなるように添加し、添加後30分、2時間、4時間及び8時間の細胞を回収した。細胞を冷PBS(-)に懸濁、1,000rpmにて遠心して上清を捨て、10mM Tris, 10mM NaCl, 6mM MgCl2 溶液に懸濁した。
プローブとして、HM1.24プロモーター領域においてGAS (IFN−γ活性化部位:GAS コンセンサス配列はttncnnnaa(配列番号:8))、ISRE (IFN-α刺激応答因子:ISREコンセンサス配列はngaaanngaaact(配列番号:9))とホモロジーのある配列(ttcccagaa(配列番号:10)およびggaaactgaaact(配列番号:11)を含むISRE2 を作製した。すなわち、オリゴDNA ISRE-F2 (aatttctgggaaactgaaactgaaaacct(配列番号:12))及びISRE-R2 (aattaggttttcagtttcagtttcccaga(配列番号:13))を混合し、アニールさせ2本鎖DNA プローブISRE2 とした。
Band Shift Kit (amersham pharmacia biotech, NJ, USA)の標準プロトコールに従って以下の操作を行った。前記(1)において経時的に調製した抽出物5μgにキット添付の10x 結合緩衝液 (100mM Tris-HCl (pH7.5), 500mM NaCl, 5mMDTT) 2 μl, 50%グリセロール4μl,1%NP-40 1μl、及び1μlのpoly(dI-dC) ・poly(dI-dC) を加え、前記(2)で調製した32P 標識ISRE-2プローブ2μlを添加し、水を加えて全量を20ulとした後、この反応混合物を室温にて20分間インキュベートし、前記抽出物中に存在する可能性のある結合因子と前記32P 標識ISRE-2プローブとの結合を許容した。
結果を図7に示す。この図7から明らかな通り、HM1.24プロモーターの一部に相当する2本鎖DNA と結合する物質が、インターフェロン刺激下で培養したU266-B1 細胞中に経時的に増加した。
前記(1)に記載したようにして、骨髄腫細胞U266-B1 (ATCC-TIB196) を1000U/mlのインターフェロン−αの存在下で8時間培養し、抽出物を調製した。Band Shift Kit (Amercham Pharmacia Biotech)の標準プロトコールに従って次の操作を行った。すなわち、5μgの抽出物に抗体2μgを添加し、室温にて15分間インキュベートし、抽出液/抗体反応液を得た。前記キット添付の10×結合緩衝液2μl、50%グリセロール4μl、1% NP-40 1μl及び1μlのPoly (dI-dC)・ Poly (dI-dC) に、前記抽出液/抗体反応液2μl及び前記(2)で調製した標識プローブ2μlを添加し、水を加えて全量を20μlとした後、この反応混合物を室温にて20分間インキュベートした。
上記の抗体として、次の抗体(いずれも、Santa Cruz Biotechnologyより)を使用した。
抗−ヒトSTAT1 p84/p91 (E-23) : (説明)ウサギポリクローナル抗体(SC-346X)
抗−ヒトSTAT2 (C-20) :ウサギポリクローナル抗体(SC-476X)
抗−マウスSTAT3 (K-15) :ウサギポリクローナル抗体(SC-483X)
抗−ヒトISGF-3γp48 (C-20) :ウサギポリクローナル抗体(SC-496X)
抗−ヒトIRF-1 (C-20) :ウサギポリクローナル抗体(SC-497X)
抗−ヒトIRF-2 (C-19) :ウサギポリクローナル抗体(SC-498X)
抗−マウスICSAT (M-17) :ヤギポリクローナル抗体(SC-6059X)
IRF-2 共発現によるHM1.24プロモーター活性への影響をU266細胞を用いたレポータージーンアッセイにより測定し、実際にIRF-2 がHM1.24プロモーターの転写活性化作用を持つことを明らかにした。以下の実験では、骨髄種細胞株U266-B1(ATCC TIB196)を用いた。細胞は、10%FBS(GIBCO BRL)を含むRPMI-1640 培地(GIBCO)(以下medium) により、5%CO2 incubator にて培養した。
HM1.24プロモーター領域の遺伝子はPCR cloning により得た。ヒト末梢血単核細胞よりDNAzol reagent(GIBCO) を用い、ゲノムDNA を調製した。得られたゲノムDNA を鋳型として、プライマーHM2k(aaaggtaccagctgtctttctgtctgtcc)(配列番号:16)、BST2B (atagtcatacgaagtagatgccatccag)(配列番号:17)を用い、TaKaRa Taq(宝酒造、大津)を用いThermal Cycler 480(Perkin Elmer, CA, USA)にてPCR (94℃ 1分間、55℃ 1分間、72℃ 1分間、30サイクル)を行った。
IRF-2 発現プラスミドは以下のように作製した。interferon- α(1000U/ml) にて刺激後8時間経過したU266細胞より、TRIzol試薬(GIBCO-BRL)を用いて全RNA を抽出した。First-strand cDNA Synthesis kit (Pharmacia) を用い、得られたRNA を鋳型、NotI-d(T)18 をプライマーとして逆転写反応を37℃1時間行った。得られたcDNAを鋳型、IRF2-F2 (ttgtattggtagcgtgaaaaaagc)(配列番号:22)、IRF2-R2 (cagctagttcacattatctcgtcc)(配列番号:23)をプライマーとしてLA-Taq(宝酒造)を用いてPCR (94℃ 45秒、60℃ 45秒、72℃ 60秒、40サイクル)を行った。
細胞へのプラスミド導入はPolyethylenimine-Transferrinfection Kit (Tf PEI-Kit)(Bender MedSystems, Vienna, Austria)を、ルシフェラーゼアッセイはDual-Luciferase Reporter Assay System (Promega) を用いた。細胞株を50μM Defferrioxamine, 10 % FBSを含むRPMI-1640 にて一晩培養した。導入するプラスミドをTf-PEIとの複合体にするため、終濃度20μg/mlのレポータージーンプラスミド、20μg/mlのpIRF-2/Tracer またはpTracer-CMV, 0.4μg/mlのpRL-SV40, 1μg/ml Tf-PEI reagent の混合液を作製し、室温で20分間インキュベートした。
HM1.24プロモーターレポータープラスミドとIRF-2 発現プラスミドをU266細胞に導入し、レポーター活性を測定した(図9)。その結果、IRF-2 結合サイトであるISREモチーフ配列を含む-700および-151で、IRF-2 共発現によりルシフェラーゼ活性が上昇した。一方ISRE配列を欠失したdISRE/GL3 ではIRF-2 共発現によるルシフェラーゼ活性に変化は認められなかった。以上の結果よりIRF-2 はHM1.24プロモーターのISRE領域に結合し、その転写活性を増強することが示された。
IRF-2 によるHM1.24抗原の発現量の変化は、IRF-2 発現プラスミド(pIRF-2/Tracer)またはコントロールプラスミド(pTracer/CMV)をU266細胞に上記方法にて導入し、1〜2日間培養した後、細胞を回収し、一次抗体としてマウス抗ヒトHM1.24抗体にて染色する。細胞を洗浄し、さらに二次抗体としてFITC標識抗マウスIgG 抗体により染色する。細胞を洗浄したのち、フローサイトメータにより細胞のFITC蛍光強度を測定する。IRF-2 発現プラスミド導入細胞では、コントロールプラスミド導入細胞に比較してFITC強度の高い細胞が多く存在することを確認する。
ヒト骨髄性白血病細胞株HEL(Japanese Cancer Research Resources, Tokyo, Japan)および造血器腫瘍患者の骨髄やリンパ節由来の腫瘍細胞は、実施例1に記載の方法で培養した。また、インターフェロンαは実施例1と同一のものを用い、インターフェロンαによる刺激方法およびフローサイトメトリーの測定方法も実施例1と同様におこなった。尚、FITC−抗HM1.24抗体として、FITC−ヒト型化抗HM1.24抗体(1mg/ml)を使用した(国際特許公開番号WO98/14580参照、軽鎖および重鎖可変領域のバージョンはRVLaおよびRVHs)。また、骨髄性白血病細胞の同定にはPE−抗CD33抗体、B細胞性リンパ腫の同定にはPE−抗CD19抗体、T細胞性リンパ腫の同定にはPE−抗CD4抗体(全てPharmingen, San Diego, CA,USA)を20μl加え、二重染色を行った。
ヒト骨髄性白血病細胞株HEL を標的細胞として用いた。HEL(1x106cells)に0.1mCiの51Cr-sodium chromate(New England Nuclear, Boston, MA, USA)を加え、37℃で1時間放置した。その後、RPMI1640で3回洗浄し、1x104 個を円底96ウエルプレート(Corning )に分注した。
ADCC活性(%)=(測定値−最小値)/(最大値−最小値)
Claims (15)
- インターフェロンα、インターフェロンγまたはIRF-2 蛋白質をコードする遺伝子を有効成分とする、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質(HM1.24抗原)の白血病またはリンパ腫からなる造血器腫瘍細胞における発現増強剤または発現誘導剤。
- 前記遺伝子がベクターに組み込まれた遺伝子である請求項1に記載の発現増強剤または発現誘導剤。
- 前記白血病が急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病または慢性リンパ性白血病である請求項1又は2に記載の発現増強剤または発現誘導剤。
- 前記リンパ腫がホジキン病、T細胞性非ホジキンリンパ腫またはB細胞性非ホジキンリンパ腫である請求項1又は3に記載の発現増強剤または発現誘導剤。
- 有効成分として、(1)インターフェロンα、インターフェロンγまたはIRF-2 蛋白質をコードする遺伝子、および(2)配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質に特異的に結合する抗体、を含んでなる白血病またはリンパ腫からなる造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- インターフェロンα、インターフェロンγまたはIRF-2 蛋白質をコードする遺伝子と併用することを特徴とし、有効成分として配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質に特異的に結合する抗体を含んでなる白血病またはリンパ腫からなる造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質に特異的に結合する抗体と併用することを特徴とし、有効成分として、インターフェロンα、インターフェロンγまたはIRF-2 蛋白質をコードする遺伝子を含む白血病またはリンパ腫からなる造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記白血病が急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病または慢性リンパ性白血病である請求項7に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記リンパ腫がホジキン病、T細胞系非ホジキンリンパ腫またはB細胞系ホジキンリンパ腫である請求項7に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記抗体が細胞傷害活性を有する抗体である請求項5から7のいずれか1項に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記細胞傷害活性がADCC活性である請求項10に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記抗体がモノクローナル抗体である請求項5から11のいずれか1項に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記抗体がキメラ抗体、ヒト型化抗体またはヒト抗体である請求項10に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記抗体が寄託番号FERM BP-5233であるハイブリドーマによって産生される抗HM1.24抗体である請求項12に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
- 前記キメラ抗体またはヒト型化抗体が、寄託番号FERM BP-5233であるハイブリドーマによって産生される抗HM1.24抗体のキメラ抗体またはヒト型化抗体である請求項13に記載の造血器腫瘍の治療剤または医薬組成物。
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