JP2007202160A - データ送信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチ帯域OFDM(MB−OFDM)システムのデータ送信おけるOFDM信号の生成方法を提供する。
【解決手段】複数のサブキャリアを、2以上のサブキャリアのグループに分割することと、OFDM信号のピーク平均電力比(PAPR)を最小にすることと、更にOFDM信号の送信を繰り返すことにより、前記OFDM信号の送信を増強することとの各ステップを含むことを特徴とする。送信用情報を、前記グループのうちの第1のグループに割り当て、前記割り当てられた情報を、置換アルゴリズムによって置換し、前記割り当てられ置換された情報を、前記グループのうちの第2のグループの割り当てる。
【選択図】図3b
【解決手段】複数のサブキャリアを、2以上のサブキャリアのグループに分割することと、OFDM信号のピーク平均電力比(PAPR)を最小にすることと、更にOFDM信号の送信を繰り返すことにより、前記OFDM信号の送信を増強することとの各ステップを含むことを特徴とする。送信用情報を、前記グループのうちの第1のグループに割り当て、前記割り当てられた情報を、置換アルゴリズムによって置換し、前記割り当てられ置換された情報を、前記グループのうちの第2のグループの割り当てる。
【選択図】図3b
Description
本発明は、直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおけるデータ送信のための装置及び方法に関する。更に詳しくは、マルチバンドOFDM(MB−OFDM)システムにおけるデータ送信に関する。
OFDMは、高ビットレートデジタルデータ信号を送信するための周知技術である。単一キャリアを高速データで変調するのではなく、このデータは、各々が個別のサブキャリア上で送信される多くの低データレートチャネルに分割される。これにより、シンボル期間が、チャネルの遅れ拡散に比べて増加されるので、ISIは縮小される。OFDM信号では、図1のスペクトル10内のサブキャリア12に示すように、個別のサブキャリアは、オーバーラップするように、一定間隔で配置される。サブキャリアが相互に直交するようにサブキャリア周波数が選択される。その結果、サブキャリア上に変調された個別の信号は、受信機において復元される。1つのOFDMシンボルは、各サブキャリア上に変調されたシンボルのセットによって定義される(したがって、複数のデータビットに対応する)。これらサブキャリアは、周波数において1/Tの間隔で離れて位置するのであれば直交する。ここで、TはOFDMシンボル期間であり、サイクリックプレフィクスの期間を含んでいない。
OFDMシンボルは、入力されたシンボルのセットについてフーリエ逆変換、好適には高速フーリエ逆変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)を行なうことにより得ることができる。この入力シンボルは、OFDMシンボルについてフーリエ変換、好適には高速フーリエ変換(FFT:fast Fourier transform)を行うことにより復元される。FFTは、OFDMシンボルに各サブキャリアを効率的に乗じ、シンボル期間Tにわたって積分する。OFDMシンボルの他のサブキャリアとのオーバーラップは、積分期間Tにわたって平均してゼロになるので、与えられたサブキャリアについて、OFDMシンボルからの1つのサブキャリアのみがこの手順によって抽出されることが理解されうる。
N個のサブキャリアを有するOFDMシステムの場合、1/T=Δfであるので、各サブキャリアのシンボルレートは、全ての帯域幅Wを使用する単一キャリアシステムにおいてよりも、N倍遅いことに着目されるべきである。これは、同等の単一キャリアシステムに対して、チャネルロバスト性における必然的改良をもたらす。
与えられた帯域幅W内で、N個のサブキャリアにわたってデータを分割することによって、上述したように、同じデータレートを持つ単一チャネルの場合よりもN倍長いシンボル間隔が得られる。Nが十分に大きい場合、シンボル期間Tは、チャネル拡散の期間より大きくなる。そして、その効果は、ISIを著しく小さくする。一般的には、より大きなシンボル間隔は、他が全て等しい場合、あらゆるISIが、ほんの少しのシンボルにわたってしか拡散されないことを意味する。これは、ISIの訂正に対する等化を単純にする。
N個のサブキャリアにわたってデータを分割することはまた、サブキャリアにわたった順方向誤り訂正のような冗長符号を分配するスコープを提供する。
これによって、与えられたあらゆる周波数において、フェージングに対して、シンボルストリームをさらにロバストにする。したがって、OFDMは、1つの等価なレートチャネルよりも、同じデータスループットについて、はるかに大きなチャネル拡散レジリエンスを提供する能力を持っている。
しかしながら、OFDMのこれらの特性は、多くの条件に従う。
1つの条件は、信号の代表的なサンプリングを保証するために、受信機と送信機とが、クロック周波数とタイミングの点から完全に同期されるということである。これに対処するために、当該技術では、データパケットが、既知の構成のプリアンブルを含むことがよく知られている。これは、受信を同期するために使用することができる(プリアンブルはまた、等化中に使用されるチャネル伝送機能の推定を可能にする)。同様に、1つ以上のサブキャリアは、既知の信号パターンを伝送し、送信機に対する受信機のあらゆる周波数ドリフトの追跡を可能にするパイロットチャネルとして使用することができる。
直観的にではないが、信号の最小のチャネル拡散歪みが存在することも条件である。前のシンボル(信号ブロック)のエコーが、次のシンボルの最初において受信機に届く場合、チャネル拡散はシンボル間干渉を引き起こす。これによって、N個のサブキャリアの復元のために受信された信号のFFT復号に悪影響を与える信号歪みを引き起こす。シンボル間隔Tが長くなると、エコーオーバーラップ部分は少なくなるが、無くなることはない。したがって、OFDMはシンボル間のオーバーラップの程度を少なくするが、残ったオーバーラップに対して非常に影響を与えやすい。
伝播環境における信号の反射は一般的である。この問題に応じるために、送信された信号に、最大のマルチパス遅延拡散の推定値に等しいガード間隔を追加することも当該技術では同様に良く知られている。これは、データ送信レートにかなりのオーバヘッドを加える。それは、遅延拡散対シンボル期間Tの比(例えば、IEEE 802.11aの場合、20%)に比例している。この間隔は、サイクリックプレフィックスとも称される。
ここでは、この間隔を占有するために、信号のテール(tail)部分が、信号自体に付帯している。OFDMシステムの中には、電力スペクトル密度が、(例えばIEEE 802.15.3aのような)規制されたスペクトルマスクによって厳しく制限されている場合、より良好な性能を与えることから、サイクリックプレフィクスの代わりにゼロパディングが用いられるものもある。
前述したように、順方向誤り訂正の形式をとるシンボル内の冗長によって、マルチパスフェージングによって失われた情報の復元が可能となるが、オーバヘッドのコストが再び発生する。
第3の条件は、N個のサブキャリアの復元に悪影響を与えうる信号の最小送信歪みが存在することである。しかしながら、送信に先立って、OFDMサブキャリアを変調する信号が、位相に構造的に加わる場合、N個のサブキャリアを、逆FFTによって波形に変換する処理によって、大きなピーク対平均電力比(PARR:peak to average power ratio)となる。これはまた、送信機が、例えば電力増幅器のような非線形のコンポーネントを含んでいる場合、信号歪みをももたらす。
結果として得られる非線形効果は、信号コンステレーションの歪みと相互変調による帯域内干渉と、スペクトル拡散による隣接チャネル干渉の形態をとる帯域内干渉とを引き起こす。両タイプの干渉は、受信機におけるビット誤り率(BER)を増加させる。
超広帯域幅(UWB)システムは、非常に大きな帯域幅内で動作することが許可されている。例えば、米国のFCCによって7.5GHzが許可されている。しかしながら、送信は干渉に弱く、許可された最大電力スペクトル密度に課された制限によって制限された範囲を持っている。例えば、FCCは、−41.3dBm/MHzを許可している。従って、干渉及びフェージングに対するレジリエンスの増加、量子化誤りの低減、及び範囲の改善を行うために、例えば繰り返し符号化によって、信号を周波数において拡散する要求がある。しかしながら、OFDM信号の平均PAPRは、使用されているサブキャリアの数と共に直線的に増加する。もしも、PAPRが高すぎる場合、次のような幾つかの問題が生じる。
・OFDM信号の増幅が非線形になる。
・増幅器「バックオフ」の動作が、貧弱な電力効率になる。
・増幅器は、高い電源信号を直線的に増幅できなくてはならない。これは、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)内の完全な実施を素子しうる。
従って、経済的及び性能的な理由でPAPRを制限する必要性は、将来のOFDM UWBシステムに使用されるかもしれないサブキャリアの実質的な数を制限する。別の要因は、トーン数の増加に伴いFFTの複雑さも増すことである。
・OFDM信号の増幅が非線形になる。
・増幅器「バックオフ」の動作が、貧弱な電力効率になる。
・増幅器は、高い電源信号を直線的に増幅できなくてはならない。これは、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)内の完全な実施を素子しうる。
従って、経済的及び性能的な理由でPAPRを制限する必要性は、将来のOFDM UWBシステムに使用されるかもしれないサブキャリアの実質的な数を制限する。別の要因は、トーン数の増加に伴いFFTの複雑さも増すことである。
高品位テレビ(HDTV)のためにデータレートを増加させ、国内の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の範囲を増加させるために、多くのサブキャリアを使用するが、CMOS内の実装を容易にするために許容可能なPARRを持っているOFDM UWBシステムに対するニーズがある。より大きな帯域幅を使用することにより、利用可能な通信能力が増加し、これによって、増加したデータレートおよび拡張された範囲の能力を本質的に改善するだろう。
IEEE 802.15.3aを考慮したマルチ帯域OFDMアライアンス(MBOA:Multi-Band OFDM Alliance)によって発行された代表的なUWB物理(PHY)レイヤ提案は、OFDMを採用し、2つの最も低いレートモードのために周波数拡散を使用する。これは、"Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a" (A. Batra et al, IEEE 802.15-03/268r3, March 2004)(非特許文献1)、及び"Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a (Update)" (A. Batra et al, IEEE 802.15-04/0493r1, September 2004)(非特許文献2)で述べられる。
更に、周波数選択性フェージングと格闘する周波数ダイバーシティを増加させるために、この提案の次の改訂("MB-OFDM proposal update" (D. Leeper, IEEE 802.15-05-397r1, July 2005))(非特許文献3)は、より高いデータレートモードのためにデュアルキャリア変調を用いる。
に従って、k番目のOFDMシンボルのサブキャリアnに割り当てられる。
のようにしてシンボルを繰り返す。
この関係は、DCトーンに関する各シンボルをミラーし、それを位相共役する。共役対称マップのIFFTは、純粋に真実であるので、このマッピングは有用である。従って、受信機のハードウェアは単純化されるかもしれない。しかしながら、実際には、最も単純なデバイスだけが、最も低いレートモードを排他的にサポートするであろうから、この特性は、制限のある値である。
より高いレートモードについては、MBOAは、最近、(A. Batra et al, "Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a (Update)" IEEE 802.15-04/0493r1, September 2004(非特許文献4)において)各サブキャリアについて、2つの個別のQPSKシンボルからの情報を実質的に符号化し、同一の情報が、50サブキャリア離れて位置する第2のサブキャリア上で別の符号化方法で送信される16−QAM信号が使用されるべきであることを提案した。システムのレートは、このデュアルキャリア変調によって変わらないままである。しかしながら、2つの相関性のないサブキャリア上で深いフェードが経験されそうもないので、周波数ダイバーシティが増加し、ビット誤り率(BER)性能が改善する。
本発明は、信号のPAPRを低減することによって、これら両ケースに対する性能を改善するために使用することができる。
PAPR低減の他の方法は、文献(reviewed in S. Han and J. Lee, "An overview of peak-average power ratio reduction techniques for multi-carrier transmission," IEEE Wireless Communications April 2005, 56-65(非特許文献5))で提案されたが、これらは関連する短所を有し、反復符号化を伴うOFDMシステム、又はデュアルキャリア変調用途にそれほど馴染むものではない。
・クリッピング:OFDM時間領域波形のピークは、PAPRを低減するためにクリップされうる。これは、帯域内及び帯域外の両方のノイズを導くことになり、スペクトルマスクを満足することをより困難にする(増加したバックオフ、又は追加フィルタリングが必要となる)。
・符号化:高いPAPRの信号に至る入力シンボル組合せを識別するために、徹底的な探索を使用することができる。これは大掛かりな徹底的な探索と、大きなルックアップテーブルの使用とを必要とするが、これらの組み合わせを使用することは回避することができる。実際には、これらのスキームは、僅かな数のサブキャリアを使用するシステムに制限されている。
・部分送信シーケンス:シンボルのブロックがサブブロックへ分割される。これらは、PAPRを最小にするために、別の1つに対して最適に調整される。このスキームは、使用されるサブブロックの数に対して指数関数的に複雑になる。したがって、性能と複雑さとのトレードオフが生じる。
・選択されたマッピング技術:いくつかの異なるマッパが、同じセットの情報に割り当てられ、PAPRを最小にする最良のマッピングを決定するために使用される。
・インタリービング:等価データブロックのセットを生成するためにインタリーバのセットが使用され、最も低いPARRを持つ結果が選択される。この方法は、付加的な計算上の複雑さを必要とし、改善に対して制限された範囲を持つので、受信機は、送信機によってどのインタリーバが使用されたかについて通知されねばならない。
・トーン制限/投入(reservation/injection):トーンは、時間領域信号におけるピークを低減する狭帯域信号を加える目的に特化される。この方法は、利用可能なペイロードのサイズを縮小し、投入するべき正確なトーンを見つけるために計算上の複雑さを増加させる。
・アクティブコンステレーション拡張:コンステレーションポイントの位置は、複素平面内において、PAPRを最小にするために、外へ向かって移動される。しかしながら、この方法は、送信電源を増加するので、ともにUWBに限定的である大きなコンステレーションサイズに最も適している。
"Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a" (A. Batra et al, IEEE 802.15-03/268r3, March 2004) "Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a (Update)" (A. Batra et al, IEEE 802.15-04/0493r1, September 2004) "MB-OFDM proposal update" (D. Leeper, IEEE 802.15-05-397r1, July 2005) A. Batra et al, "Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a (Update)" IEEE 802.15-04/0493r1, September 2004 reviewed in S. Han and J. Lee, "An overview of peak-average power ratio reduction techniques for multi-carrier transmission," IEEE Wireless Communications April 2005, 56-65
・クリッピング:OFDM時間領域波形のピークは、PAPRを低減するためにクリップされうる。これは、帯域内及び帯域外の両方のノイズを導くことになり、スペクトルマスクを満足することをより困難にする(増加したバックオフ、又は追加フィルタリングが必要となる)。
・符号化:高いPAPRの信号に至る入力シンボル組合せを識別するために、徹底的な探索を使用することができる。これは大掛かりな徹底的な探索と、大きなルックアップテーブルの使用とを必要とするが、これらの組み合わせを使用することは回避することができる。実際には、これらのスキームは、僅かな数のサブキャリアを使用するシステムに制限されている。
・部分送信シーケンス:シンボルのブロックがサブブロックへ分割される。これらは、PAPRを最小にするために、別の1つに対して最適に調整される。このスキームは、使用されるサブブロックの数に対して指数関数的に複雑になる。したがって、性能と複雑さとのトレードオフが生じる。
・選択されたマッピング技術:いくつかの異なるマッパが、同じセットの情報に割り当てられ、PAPRを最小にする最良のマッピングを決定するために使用される。
・インタリービング:等価データブロックのセットを生成するためにインタリーバのセットが使用され、最も低いPARRを持つ結果が選択される。この方法は、付加的な計算上の複雑さを必要とし、改善に対して制限された範囲を持つので、受信機は、送信機によってどのインタリーバが使用されたかについて通知されねばならない。
・トーン制限/投入(reservation/injection):トーンは、時間領域信号におけるピークを低減する狭帯域信号を加える目的に特化される。この方法は、利用可能なペイロードのサイズを縮小し、投入するべき正確なトーンを見つけるために計算上の複雑さを増加させる。
・アクティブコンステレーション拡張:コンステレーションポイントの位置は、複素平面内において、PAPRを最小にするために、外へ向かって移動される。しかしながら、この方法は、送信電源を増加するので、ともにUWBに限定的である大きなコンステレーションサイズに最も適している。
"Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a" (A. Batra et al, IEEE 802.15-03/268r3, March 2004) "Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a (Update)" (A. Batra et al, IEEE 802.15-04/0493r1, September 2004) "MB-OFDM proposal update" (D. Leeper, IEEE 802.15-05-397r1, July 2005) A. Batra et al, "Multi-band OFDM physical layer proposal for IEEE 802.15 Task Group 3a (Update)" IEEE 802.15-04/0493r1, September 2004 reviewed in S. Han and J. Lee, "An overview of peak-average power ratio reduction techniques for multi-carrier transmission," IEEE Wireless Communications April 2005, 56-65
本発明は、上述した問題の1つ以上を改善しながら、送信されたOFDM信号のPAPRを最小にすることを目的とする。
本発明の第1の局面では、送信用のOFDM信号を生成する方法が提供される。この信号は、複数のサブキャリアによる送信が意図されており、上記方法は、前記複数のサブキャリアを、2グループのサブキャリアへの割り当てることと、送信用情報を、前記グループのうちの第1のグループに割り当て、前記割り当てられた情報を、置換アルゴリズムによって置換し、前記割り当てられ置換された情報を、前記グループのうちの第2のグループの割り当てることとの各ステップを含む。
好適には、前記サブキャリアは、周波数領域で指定される。
サブキャリアの第1及び第2のグループは、周波数領域におけるDCベースバンドキャリアに関して対称的に配置されうる。
前記置換するステップは、前記第1のグループ内のサブキャリアの第1のものに割り当てられた情報を、サブキャリアの第2のグループにおけるサブキャリアのうちの1つに割り当てることを含みうる。この場合、好適には、第1のサブキャリアからの第1の情報を置換するステップは、前記情報を、加法的逆元、すなわち、負の値にするステップを含む。
前記置換するステップは更に、サブキャリアの第2のグループ内のサブキャリアの別のものに、第1のグループにおけるサブキャリアのうちの1つ以上に割り当てられた情報の組合せから導出される情報を割り当てることを含む。したがって、前記ステップは更に、第1のグループのうちの2つのサブキャリアに割り当てられた情報を、第2のグループのサブキャリアに割り当てるのに適切な情報に組み合わせるステップを含みうる。前記組み合わせるステップは、前記2つのサブキャリアから、これらサブキャリアに割り当てられたシンボルの実数部と虚数部との各符号を判定することを含みうる。従って、相互極性関数が、前記2つのサブキャリアのシンボルの実数部及び虚数部それぞれの符号から形成されるかもしれない。そして、この相互極性関数は、第2のサブキャリアのグループに割り当てられる置換されたシンボルを形成するために、2つのサブキャリアのうちの1つに適用されるシンボルのコピーを修正するために使用されうる。
好適には、サブキャリアは、4つのグループで考慮される。2つのサブキャリアには、情報シンボルが割り当てられ、残りの2つのサブキャリアには、第1の2つのシンボルから導出されるシンボルが割り当てられる。
この相互極性関数は、前記第1及び第2のサブキャリアに割り当てられた情報の実数部と虚数部との積の算術符号を含みうる。従って、この手段は、同じ絶対値で前記積を割ることによって決定されるかもしれない。
本発明の第2の局面では、OFDM送信装置は、複数のサブキャリアに情報を割り当てるための情報割当手段を含む。前記割当手段は、前記複数のサブキャリアを、サブキャリアの2つのグループへ割り当てるように動作することが可能であり、各グループは、偶数のサブキャリアを含み、各グループについて、前記割当手段は、送信用情報を、前記サブキャリアの前半へ割り当てるよう動作することが可能である。更に、OFDM送信装置は、前記割り当てられた情報を、置換アルゴリズムによって置換する情報置換手段を含む。前記割当手段は、前記置換された割り当てられた情報を、グループ内のサブキャリアの後半に割り当てるように動作することが可能である。
OFDMシステムでは、ゼロ(D.C)トーンは使用されないので、(例えば64トーン又は128トーンを含む)トーンは、4つの等しいグループに正確には分割しないことが認識されるであろう。しかしながら、残りは帯域端にあり、いずれにせよ、帯域外干渉を防ぐためにヌルにされる。
本発明は、上記では、送信方法及び送信機に関連付けられた局面を持つものとして特徴付けられているが、本発明は、コンピュータが、上述した方法を実行するように構成されるようにするコンピュータ実施可能なコードによっても提供されることが認識されるだろう。
本発明の実施例が、添付図面を参照して記述される。
本発明の具体的な実施例は、添付図面に基づいてより詳細に記述されるだろう。これは単なる一例であり、要求される保護の観点について如何なる限定を示すものとも見なされるべきではないことが認識されるであろう。
OFDMシステムにおけるデータ送信方法及び装置が開示される。以下に示す記載では、本発明の実施例の完全な理解を提供するために多くの具体的な詳細が示される。しかしながら、当該技術における熟練者にとっては、これらの具体的な詳細は、本発明を実現するために用いられる必要は必ずしもないことが明らかになろう。
図2は、本発明の背景の一例を提供するラップトップコンピュータデバイス20を概略的に示す。ラップトップ20は、ワーキングメモリ23に格納されているか、及び/又は大容量記憶装置21から取得可能な機械コード命令を実行するよう動作することが可能なプロセッサ22を含んでいる。汎用バス25によって、ユーザ操作可能入力デバイス26は、プロセッサ22と通信する。ユーザ操作可能入力装置26は、この例では、キーボードおよびタッチパッドを備えているが、マウスあるいは他のポインティングデバイス、デバイスの表示装置上の接触感知面、ライティングタブレット、音声認識手段、触覚型入力手段、あるいはユーザ入力動作を解釈でき、データ信号に変換可能なその他任意の手段をも含みうる。
オーディオ/ビデオ出力デバイス27は更に、ユーザへの情報出力のために、汎用バス25に接続される。オーディオ/ビデオ出力デバイス27は、ビジュアル表示装置及びスピーカを含んでいるが、ユーザに情報を提示することができる他のデバイスも更に含むことができる。
通信ユニット200は、汎用バス25に接続され、更にアンテナ260に接続される。通信ユニット200及びアンテナ260によって、ラップトップコンピュータ20は、別のデバイスとの無線通信を確立することができる。通信ユニット200は、ラップトップコンピュータ20を用いることが適切なシステムによる使用のために、以前に確立された通信プロトコルに従って、バス25上に渡されたデータを、RF信号キャリアに変換するよう動作することが可能である。
図2のデバイス20では、ワーキングメモリ23は、プロセッサ22によって実行された時、ユーザインターフェースの確立によって、ユーザ間のデータの通信を可能にするユーザアプリケーション24を格納する。このアプリケーション24は、ユーザによって習慣的に使用される汎用目的又は特別なコンピュータ実装されたユーティリティ及び機能を確立する。
図3a及び図3bは、IEEE802.15規格に対する3a修正案を起草することに責任を持つタスクグループ3aで提案されたマルチ帯域OFDM送信機および受信機アーキテクチャをそれぞれ示す。送信機は、スクランブラ302、64状態バイナリ畳込み符号(BCC)304、パンクチャ部306、3ステージインタリーバ308、QPSKマッパ310、IFFTブロック312、DAC314、時間周波数カーネル316、乗算器318、およびアンテナ構成320を含む。当該技術において様々なコンポーネントが知られている一方、ここで興味のあるQPSKマッパ310は、到来する情報ビットをQPSKシンボルにマップする。そして、QPSKシンボルはそれぞれ、IFFTブロック312によって、OFDMシンボル内のサブキャリアを変調するために使用される。IEEE 802.15.3aの場合、128のサブキャリアの使用が提案されている。それらは、データ、パイロットトーン、ガード帯域、及びヌルトーンに割り当てられる。これは、一般に、QPSK情報シンボルで変調されるために、100のサブキャリアを残す。したがって、一般には、100のQPSK情報シンボルが、単一のOFDMシンボルにマップされる。そして、これは受信機に送信される。
受信機350は、アンテナ352と、プレ選択フィルタ354と、低ノイズアンプ356と、それぞれが受信ダウンコンバータ358を持つ直交位相信号パス及び同相信号パス(i及びq)と、低域フィルタ360と、可変利得増幅器362と、ADC364とを備える。ADC364i,364qの出力は、高速フーリエ変換(FFT)ブロック368へ入力される。そして、その出力は、パイロットの除去、及び周波数領域等化(FEQ:frequency domain equalised)のためのデジタル処理ブロック370と、パイロット情報からのキャリア周波数オフセットの訂正ブロック372とに接続されている。ブロック370の出力は、ブロック374によって逆インタリーブされ、順方向誤り訂正符号が、Viterbiデコーダ376によって復号され、その信号がブロック378によって逆スクランブルされる。また、自動利得コントローラ(AGC:automatic gain controller)366も存在する。これは、各ADC364i,364qにおけるピーク信号に依存して、可変利得増幅器362i,362qの利得を調節する。到来するベースバンドアナログ信号(同相及び直交位相)は、AGC366によって決定され、各ADC364によってそれぞれデジタル化された利得において、それぞれの可変利得増幅器362i,362qによって増幅される。そして、デジタル化された信号(OFDMシンボル)は、FFT368に供給される。FFT368は、各OFDMシンボルを周波数領域に転換し、等化後、(元々はQPSKアルファベットからの)サブキャリアの各々について符号化された複素数コンステレーション値からなる推定値が計算されるようにする。送信されたビットシーケンスを決定するために、次に続く逆インタリーブ、誤り訂正復号、逆スクランブル処理が使用される。
図3cは、本発明の具体的な実施例に従い、図3aに示す送信機の構成と概略一致した送信機400を示す。接頭番号を3の代わりに4とすることにより、送信機のコンポーネントの参照番号は一致する。
更に、図3cに示された送信機400は、QPSKマッパ410とIFFTブロック412との間に配置された複製及び位相共役ユニット411を含む。これは低レートモードのために操作可能であり、ロバスト性さとレンジを増加させるために使用される。QPSKマッパ410は、送信機内の前の部品又はブロックから、FEC符号化され、パンクチャされ、インタリーブされたビットストリームを受け取る。複製及び位相共役ユニット411は、下記に述べるシンボル複製及び置換処理に従って、到来するQPSKシンボル(S1、S2、S3…)を処理する。
本発明では、上述するように、サブキャリアは4グループが考慮される。それは、図5に示されるようなベースバンドDCサブキャリア42に関し、対称的なペアで配置される。図4は、送信システム400におけるIFFTモジュール412への入力における最初の3グループ34,36,38のためのグルーピング構成を示している。ここでは、時間領域信号は、
のように得られる。また、Xfは、f番目の複素数コンステレーション値を表し、Nは、サブキャリアの数を表し、fは、ディスクリート周波数を表し、tはディスクリート時間を表す。
図4および図5は、サブキャリアの割当てについて等しく有効で、かつ等価な表示であることが読者によって認識されるだろう。図4は、図の左におけるDCベースバンドをサブキャリア1として、サブキャリア番号順に並んだサブキャリアを示している。図5は、同じサブキャリアを示すが、周波数に関して代数的に配置されており、X64を超えるサブキャリアは、負の周波数を持つものとして考慮される。
この例では、図示するように、128のサブキャリアがある。これらのうち最初の半分は、通常の方法で割り当てられる。サブキャリアの残りの半分の割り当ては、2つの関係のうちの1つに従って実行される。すなわち、一方には奇数インデクスが、他方には偶数インデクスが割り当てられる。奇数インデクスに対する関係は次の通りである。
したがって、X67とX127との間の奇数番号サブキャリアについては、シンボルは、第1のサブキャリアセット内の対応するシンボルの負の値にマップされる。すなわち、X127はX3に、X125はX5に、X123はX7というように対応する。
そして、偶数番号サブキャリアについては、第1のグループ内の対応する偶数番号サブキャリアから同様にマップされるのではなく、最初の半分における偶数番号シンボルと、ペア内の隣接する奇数番号サブキャリアとの間の相互極性に関する判定がなされる。そして、これは、送信のPAPR特性を更に高めるために、偶数番号サブキャリアに割り与えられた値に適用される。次式はこれを表す。
本質的に、これは、第1のグループ内の2つの隣接したサブキャリア上で送信される情報の実数部と虚数部との積によって得られる「符号」を計算し、第2のグループ内で問題となっている偶数番号サブキャリア上で送信される情報に到着するために、この符号(±1)にそれらのサブキャリアのうちの1つについての情報を乗じることである。
代替実施例では、奇数番号サブキャリアと偶数番号サブキャリアとの取り扱いが置換されうることが認識されるであろう。
この単純な例は、QPSKシンボルと128のサブキャリア(IEEE802.15.3a OFDMプロポーザルにおける全てのモードで使用される)を含むだろう。X127とX128とを考慮すると、送信される情報はX2とX3とから導出される。
はそれぞれ実数部と虚数部とを示す。
より詳細には、QPSKにおいて利用可能なシンボルは、エネルギー規格化を無視して、1+i,1−i,−1−i,−1+iと表すことができる。
N/4−2において、fの範囲を制限することによって、N=128の場合、fの最大値は30となる。これは、63より大きいインデクスの割り当てを回避する。
実際、帯域端におけるサブキャリアは、スペクトルマスクが満足され、グループ化できない残りのトーンを対処することを確認するために、ゼロに設定されるだろう。式(6)及び式(7)によって示される奇数トーン及び偶数トーンの関係が維持される限り、グループもまた、パイロットトーンの何れかの側で構成される。
このアプローチを採ることによって、シーケンスは、X1を省略するのみならず、実用的な実施例において通常はゼロに設定されるX64、X65、およびX66をも省略することが認識されるだろう。
実用的な実施例では、入力シンボルは、MB−OFDM送信システムにより、式(6)及び式(7)に従って複製されるだろう。受信機では、逆の動作が行なわれ、結果として得られるシンボルのペアは、最大比結合(maximum ratio combining)のような方法を用いて結合されうる。
図6a及び図6bは、QPSKコンステレーションポイントおよび128のサブキャリアの結果を示す。図6bで示された累積分布関数(CDF)曲線は、MBOAプロポーザルに使用された共役対称アプローチについては、OFDMシンボルの90%が、10.3dB以下のPAPRであるが、本発明によって使用される方法の場合、8.2dB以下に低減(2.1dB低減)されることを示している。
図7aは、相補的なCFD(CCFD)の場合の結果を示す。これは、MBOAプロポーザルによって適用された共役対称結果が、PAPRの観点から特に悪い選択であり、ランダムトーン順(負の周波数におけるシンボルが、任意に割り当てられた正の周波数に複製される)、対称トーン反復(共役対称方法と同じであるが、位相共役を持たない)、及び本発明(4トーン最小化(FTM)と称される)よりも悪いことを示す。このプロットでは、比較目的に対して共通して受け入れられる確率値は10−3ポイントである。プロットは、本FTM発明が、決定論的な対称アプローチよりも1dB優れており、共役対称よりも2dB優れていることを示している。
MBOAプロポーザルに対する改訂におけるデュアルキャリア変調のために適用された16−QAMコンステレーションに対する結果が図7bに示されている。より高いレートモードについては、共役対称は、MBOAプロポーザルでは採用されないが、「ランダム」に体系化されたスキームに対して本発明を使用する際にはまだ有益な長所が存在する。
本発明は、単一ユーザUWBシナリオに関して記述された。しかしながら、ランダムトーン順に関連するスキームの性能利得は、(サブブロックの最適さは、ブロックサイズ全体のうちの僅かな割合にしかならないので)サブキャリアの数が増加すると低下する。図8は、これを16、32、64、および96で占められたトーンのスキームの性能を比較して図示する。
従って、各ユーザがそれぞれの送信のために直交トーンのサブセットが割り当てられる場合、本構成はOFDMAに有利になりえる。個々のユーザのトーンの縮小されたセットが本発明に従って体系化されれば、それらの信号のPAPRは、最適に近づくであろう。
Claims (16)
- 複数のサブキャリアによる送信が意図されている、送信用のOFDM信号を生成する方法であって
前記複数のサブキャリアを、2グループのサブキャリアへ割り当てることと、
送信用情報を、前記グループのうちの第1のグループに割り当て、
前記割り当てられた情報を、置換アルゴリズムによって置換し、
前記割り当てられ置換された情報を、前記グループのうちの第2のグループの割り当てることと
の各ステップを含む方法。 - 前記サブキャリアは、周波数領域で指定される請求項1に記載の方法。
- 前記サブキャリアの第1及び第2のグループは、周波数領域におけるDCベースバンドキャリアに関して対称的に配置される請求項2に記載の方法。
- 前記置換するステップは、前記第1のグループ内のサブキャリアのうちの第1のサブキャリアに割り当てられた情報を、前記サブキャリアの第2のグループにおけるサブキャリアのうちの1つに割り当てることを含む請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の方法。
- 第1のサブキャリアからの前記情報を置換するステップは、前記情報を、その負の値にするステップを含む請求項4に記載の方法。
- 前記置換するステップは、前記サブキャリアのうち第2のグループ内の別のサブキャリアに、前記第1のグループにおける1より多いサブキャリアに割り当てられた情報の組合せから導出される情報を割り当てることを含む請求項5に記載の方法。
- 前記ステップは、前記第1のグループのうちの2つのサブキャリアに割り当てられた情報を、前記第2のグループのサブキャリアに割り当てるのに適切な情報と組み合わせるステップを含む請求項6に記載の方法。
- 前記組み合わせるステップは、前記2つのサブキャリアから、これらサブキャリアに割り当てられたシンボルの実数部と虚数部との各符号を判定し、前記2つのサブキャリアのシンボルの実数部及び虚数部それぞれの符号から相互極性関数を形成する請求項7に記載の方法。
- 請求項8に記載の方法において、前記相互極性関数を用いて、前記2つのサブキャリアのうちの1つに適用されるシンボルのコピーを修正し、前記第2のサブキャリアのグループに割り当てられた置換されたシンボルを形成することを更に含む方法。
- 前記相互極性関数は、前記第1及び第2のサブキャリアに割り当てられた情報の実数部と虚数部との積の算術符号を含む請求項8又は請求項9に記載の方法。
- 前記サブキャリアは、4つのグループが考慮され、2つのサブキャリアには、情報シンボルが割り当てられ、残りの2つのサブキャリアには、第1の2つのシンボルから導出されるシンボルが割り当てられる請求項1乃至10のうち何れか1項に記載の方法。
- OFDM送信装置であって、複数のサブキャリアに情報を割り当てる情報割当手段を備え、前記割当手段は、前記複数のサブキャリアを、サブキャリアの2つのグループへ割り当てるよう動作可能であり、各グループは、偶数のサブキャリアを含み、各グループについて、前記割当手段は、送信用情報を、前記サブキャリアの最初の半分へ割り当てるように動作可能であり、前記OFDM送信装置は更に、前記割り当てられた情報を、置換アルゴリズムによって置換する情報置換手段を含み、前記割当手段は、前記置換された割り当てられた情報を、グループ内のサブキャリアの最後の半分へ割り当てるように動作可能であるOFDM送信装置。
- 前記割当手段は、前記サブキャリアの第1及び第2のグループが、周波数領域におけるDCベースバンドキャリアに関して対称的に配置されるように、前記サブキャリアの第1及び第2のグループに、前記複数のサブキャリアを割り当てるように動作可能である請求項12に記載のOFDM送信装置。
- 前記割当手段は、前記第1のグループ内のサブキャリアの第1のサブキャリアに割り当てられた情報を、前記サブキャリアの第2のグループにおけるサブキャリアのうちの1つに割り当てるように動作可能である請求項12の装置。
- 前記割当手段は、前記第1のグループのうちの2つのサブキャリアに割り当てられた情報を、前記第2のグループのサブキャリアに割り当てるのに適切な情報に組み合わせるように動作可能である請求項14に記載の装置。
- コンピュータを、請求項1乃至11のうちの何れか1項に記載の方法を実施するよう設定させるように動作可能なコンピュータ実施可能なプログラム手段を記憶したコンピュータプログラム製品。
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