JP2007198614A - 廃棄物熱分解装置に使用する分離装置と、この分離装置を備える廃棄物熱分解装置 - Google Patents

廃棄物熱分解装置に使用する分離装置と、この分離装置を備える廃棄物熱分解装置 Download PDF

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義則 齋藤
Hisao Yakuwa
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Abstract

【課題】遠心分離機能を向上させて熱分解ガスに同伴されるチャー粒子の量を低減すると共に、圧力損失を低減する廃棄物熱分解装置に用いる分離装置を提供する。
【解決手段】分離装置30は、熱分解ガスが通過する円筒状のケーシング31と、ケーシング内に位置し、ケーシング内面に沿って巻回するらせん状羽根を有し、該らせん状羽根の中心軸に熱分解ガスが通過できる中心流路35aを形成したリボンスクリュー35とを備えている。そして、分離装置30は、ケーシング31内周面に開口し、熱分解ガスを流入させる入口管32および出口管33を備えており、入口管の中心軸とケーシングの中心軸CLとを距離s1ずらして配置する。出口管33の中心軸とケーシングの中心軸とを距離s2ずらして配置すると好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、都市ごみ等の廃棄物を、ロータリー式等のキルンを用いて熱分解処理して熱分解残さ(チャー)と熱分解ガスを分離して取り出すガス化溶融装置における、廃棄物熱分解装置に係り、特に、熱分解ガスと共に浮遊する熱分解残さ粒子を回収する分離装置と、この分離装置を備える廃棄物熱分解装置に関する。
都市ごみ等の廃棄物を処理する技術として、廃棄物を熱分解炉に投入して熱分解(乾留・ガス化)し、生成した可燃性の熱分解ガスとチャーとを、熱分解炉より分離して取り出し、それらを次工程に送って処理する技術がある。熱分解炉には、ロータリーキルンを用いるのが一般的であり、外熱により加熱する型式のものが多い。
ロータリーキルンを用いて生成させた熱分解ガスやチャーは、燃料として利用できることから、廃棄物の処理に必要な熱源に用いることが多く、ロータリーキルンの外熱の熱源として熱分解ガスを利用することも一般的に行われている。
ロータリーキルンの熱源として熱分解ガスを用いる場合、ロータリーキルンから取り出した熱分解ガスを、発火装置を持つ炉やバーナー(以下、燃焼バーナーと呼ぶ)で燃焼させて高温の排ガスに変えて、廃棄物と混ざらないように分けてロータリーキルンに送り込むようにする。
ロータリーキルンにおいて、この排ガスと廃棄物とが混ざらないように、回転する円筒(レトルト)内部に廃棄物を送り込み、外気と混ざらないように保温材で仕切った容器(ジャケット)とレトルト外部との隙間に排ガスを流して、レトルトを介して排ガスから廃棄物へ熱交換して、廃棄物を低酸素の雰囲気で熱分解させている。
熱交換を終えてジャケットから排出された排ガスは、その温度が十分に高いことから、さらに水を蒸気に変えるボイラーや空気を暖める熱交換器に送り込んで熱交換させたのち、それに含まれる有害なガスや粒子をフィルターで低減させて、大気に放出される。このようなロータリーキルン方式の熱分解装置の技術は、例えば特許文献1などに記載されている。
特開2003−183665号公報
ロータリーキルン方式の熱分解装置の、ロータリーキルンで生成した熱分解ガスには、このガス自体の生成の段階で形成された微小寸法で低質量の熱分解残さ粒子(チャー粒子)が流れに乗って混ざっており、燃焼バーナーで熱分解ガスと共に燃やされて飛灰(ひばい)に変わっても、排ガスと共にさらに下流まで流れてゆき、ロータリーキルンのレトルト外表面や、ジャケット内部、その下流に置いたボイラー、熱交換器、フィルターにまで達する。
このような飛灰は、ロータリーキルンのレトルトやボイラー、熱交換器の伝熱管表面に付着して各機器の熱交換効率を低下させたり、燃焼バーナー、ジャケットやボイラー、熱交換器の伝熱管隙間やフィルターの隙間といった排ガス流路を徐々に詰まらせたりという悪影響の原因となり得る。
この悪影響を排除するために、ジャケット、燃焼バーナー、ボイラー、熱交換器やそれらを結ぶ配管、流路を定期的に開放して付着した飛灰を清掃したり、交換したりすると、熱分解装置の維持コストを悪化させてしまう。
また、チャー粒子が熱分解ガスに混ざると、ロータリーキルンで生成し、出口ホッパーで回収して取り出すチャーの量は低減して、燃料としてのチャーの損失になる。さらに、燃料にもなるチャー粒子が熱分解ガスに混ざると、燃焼バーナーにおける燃焼状態が不安定になるだけでなく、ロータリーキルンやボイラーにおける熱交換の性能も不安定になり易い。
そのような原因となり得るチャー粒子を除去するために、燃焼バーナーの上流側にチャー粒子を熱分解ガスより除去する分離装置(サイクロンセパレーターやスクリュー)が設けられる場合もある。これらの分離装置は、次第に分離装置の内部が分離されたチャー粒子で充満することから、定期的に分離装置内部より分離されたチャー粒子を排出する必要がある。分離されたチャー粒子を、別の容器に溜めて外部へ搬出するには、発火しないように温度が下がるまで低酸素状態で保管する必要がある。
また、分離されたチャー粒子を、ロータリーキルンや出口ホッパーへ戻すには、出口ホッパー内部の熱分解ガスの流れと再び混ざって、チャー粒子が再度熱分解ガスに同伴されてしまう。なお、同伴とは、チャー粒子が熱分解ガスの流れに乗って一緒に流されることをいう。
前述の分離装置として、熱分解ガスに同伴されて移動するチャー粒子を、円筒形容器内に導入し、容器内に位置する中心流路を有するらせん状の羽根で熱分解ガスに旋回力を与えて、チャー粒子と熱分解ガスとを遠心分離してチャー粒子のみを回収できるリボンスクリュー式分離装置は、好適な分離装置である。
リボンスクリュー式分離装置は、熱分解ガスとチャー粒子との遠心分離中において、内部に具備されたらせん状羽根を静止させておき、この羽根内側を流れる熱分解ガスが羽根により向きを変えて旋回流れに変わり、熱分解ガスよりも密度の大きいチャー粒子の流れる方向を、内部流路から羽根方向へと次第に外側へ偏らせ、最後に分離装置の円筒形容器内側に押し付けられて、チャー粒子を静止・堆積させる。
リボンスクリュー式分離装置では、容器内部に堆積したチャー粒子を回収する場合、駆動装置を用いてらせん状羽根を回転させると、今度は容器内部から堆積したチャー粒子をらせん状羽根が掻きとって集めることができる。集められたチャー粒子はらせん状羽根により円筒形容器内を搬送され、円筒形容器の端部のチャー粒子排出口から排出される。
しかし、従来のリボンスクリュー式分離装置では、らせん状羽根の遠心分離機能による熱分解ガスに同伴されるチャー粒子の分離効率は高くなく、この分離装置から排出される熱分解ガスに含まれるチャー粒子によって、その下流にある燃焼バーナー、キルン外周のジャケット部、熱交換器の性能を悪化させる。
一方、リボンスクリュー式分離装置において、らせん状羽根の遠心分離機能を向上させるべく羽根の高さやらせん状羽根の長さを大きくとろうとすると、一般的には分離装置の圧力損失も増大して、熱分解ガスの流量を大きくできなくなり、結果としてチャー粒子分離の能率低下に繋がる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、リボンスクリュー式分離装置において、遠心分離機能を向上させて排出した熱分解ガスに同伴されるチャー粒子の量を低減することと、圧力損失を低減することとを両立できる分離装置を提供することにある。また、前記の構成の分離装置を備え、少ない圧力損失でチャー粒子の量を低減でき、効率を高めることができる廃棄物熱分解装置を提供することにある。
本発明者らは、廃棄物熱分解装置から排出される熱分解ガスに同伴する熱分解残さ粒子の挙動を調査し、鋭意研究を重ねた結果、以下の特徴を有する本発明を完成させるに至った。すなわち、前記目的を達成すべく、本発明に係る廃棄物熱分解装置は、廃棄物を熱分解ガスと熱分解残さに分解する廃棄物熱分解装置において、熱分解ガスに同伴する熱分解残さ粒子を分離して回収する装置で、熱分解ガスが通過する円筒状ケーシングと、該ケーシング内に位置し、ケーシング内面に沿って巻回するらせん状羽根を有し、該らせん状羽根の中心軸に熱分解ガスが通過できる中心流路を形成したスクリュー体としてリボンスクリューとを備えており、ケーシング内に熱分解ガスを流入させる入口管は、該ケーシング内周面に開口しており、該入口管の中心軸と前記ケーシングの中心軸とをずらして配置することを特徴とする。すなわち、ケーシングの長手方向中心軸と入口管の中心軸を一致させず、オフセットさせている。
前記のごとく構成された本発明の廃棄物熱分解装置に使用する分離装置は、熱分解装置で分離された熱分解ガスを入口管から円筒状ケーシング内に流入させると、入口管はケーシングの長手方向中心軸から一方にずらしてオフセットしているため、流入された熱分解ガスはケーシングの内面に沿って流入され、内面に沿って巻回しているらせん状の羽根によってすぐに旋回流に変えられる。このため、ケーシング内の熱分解ガス流に乱れが生じることなく、圧力損失が低減する。また、旋回流が安定しているため、チャー粒子の遠心分離が効率よく行われ、チャー粒子をケーシング内周面に堆積され、同伴するチャー粒子を低減することができる。そして、スクリュー体を回転させ、ケーシング内周面に堆積したチャー粒子を掻き落とすと共に、スクリュー体で搬送して容易に回収でき、チャー粒子の量を増やすことができる。
また、本発明に係る分離装置の好ましい具体的な態様としては、前記ケーシングから熱分解ガスを流出させる出口管を備えており、該出口管の中心軸と前記ケーシングの中心軸とをずらして配置されることを特徴としている。特に、入口管のずらした方向に対して、出口管のずらす方向を反対方向とすることが好ましい。このように構成すると、熱分解ガスの旋回流が出口管から円滑に排出され、出口管を入口管と反対方向にずらすと、旋回流が円滑に排出され、圧力損失をより低減できる。
本発明に係る分離装置の他の態様としては、廃棄物を熱分解ガスと熱分解残さに分解する廃棄物熱分解装置において、熱分解ガスに同伴する熱分解残さ粒子を遠心分離して回収する分離装置であって、この分離装置は、前記熱分解ガスが通過する円筒状ケーシングと、該ケーシング内に位置し、ケーシング内面に沿って巻回するらせん状羽根を有し、該らせん状羽根の中心軸に熱分解ガスが通過できる中心流路を形成したスクリュー体としてリボンスクリューとを備えており、前記リボンスクリューは、その中心軸と直交する方向のらせん羽根の有効断面積に対する中心流路の有効断面積の比が、0.8〜1.8の範囲に設定されていることを特徴としている。
このように構成された分離装置は、熱分解ガスを入口管から円筒状ケーシング内に流入させると、リボンスクリューの中心流路の有効断面積が、らせん羽根の有効断面積の0.8〜1.8の範囲に設定されており、流入された熱分解ガスがリボンスクリューの中心流路を円滑に流れると共に、リボンスクリューのらせん羽根により効率よく旋回流となるため、圧力損失が少なく、チャー粒子を効率よく分離することができる。
この分離装置は、前記ケーシングに熱分解ガスを流入させる入口管と前記ケーシングから熱分解ガスを流出させる出口管とを備えており、この入口管の中心軸および出口管の中心軸と前記ケーシングの中心軸とをずらして配置することが好ましい。熱分解ガスが流入する入口管と流出する出口管がケーシングの中心軸とずれていると、流入された熱分解ガスがすぐに旋回流となって、同伴するチャー粒子を遠心分離によりケーシング内面に堆積させることができ、出口管から円滑に流出させることができるため、分離装置の圧力損失を低減できる。
本発明に係る廃棄物熱分解装置は、前記のいずれかに記載の分離装置を備え、分解された熱分解ガスを前記ケーシングに流入させることを特徴としている。このように構成された廃棄物熱分解装置は、廃棄物を熱分解して分離生成した熱分解ガスに同伴するチャー粒子を、少ない圧力損失で低減できるため、チャー粒子の配管等への付着を少なくでき、保守点検を効率よく行える。また、燃焼ボイラーの効率を高めて廃棄物熱分解装置の効率を高めることができる。
本発明の分離装置は、熱分解ガスに含まれるチャー粒子を遠心分離して堆積させ、熱分解ガスに同伴するチャー粒子を、少ない圧力損失で低減することができるので、熱分解ガスに同伴されるチャー粒子の量を低減することができる。また、分離装置の圧力損失を低減することができるため、熱分解ガスの流量が減ることを防止して効率を高めることができ、安定して高性能で、かつ低い維持コストを両立させた廃棄物熱分解装置を得ることができる。
以下、本発明に係る分離装置を備える廃棄物熱分解装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る分離装置を備える廃棄物熱分解装置の要部構成を示す断面図、図2は、図1の分離装置を示し、(a)は水平方向断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のc−c線断面図、(d)は(b)のd−d線断面図、図3は、図1,2の分離装置のリボンスクリューの要部斜視図である。なお、図2に示す分離装置は、図面の関係上、図1の分離装置と左右反転の状態を示している。
図1〜3において、本実施形態の廃棄物熱分解装置Dは、廃棄物1を熱分解して熱分解ガス2と熱分解残さ3とを生成するロータリーキルン10と、図1においてロータリーキルンの右側開口に連続し、生成された熱分解ガスおよび熱分解残さを排出する出口ホッパー20とを備えている。ロータリーキルン10はパイプ状のレトルト11を備えており、レトルト11は水平に近い状態に設置され、図1において左側端部は図示していない入口ホッパーから廃棄物1がロータリーコンベア等により搬入される開口となっている。レトルト11の外周にはジャケット12が位置しており、レトルト11はジャケット12内を回転することができる。なお、ロータリーキルン10は水平状態、あるいは水平状態から僅かに出口方向に下降するように設置することが好ましい。
ロータリーキルン10はパイプ状のレトルト11が両端部をローラーやタイヤ等の回転支持体13により支持され、図示されていない回転駆動装置によりベルトやチェーン等を介して緩やかに回転駆動される構成となっている。レトルト11の外周に位置するジャケット12との間の空間14には、後述する燃焼バーナー50からの高温の排ガスが供給され、レトルト11内部に供給される廃棄物1を加熱して熱分解するように構成されている。レトルト11とジャケット12との空間は、燃焼排ガスが外部に漏れないように気密状態にシールされている。
ロータリーキルン10に隣接して、熱分解ガス中を浮遊する熱分解残さ粒子を分離して回収する分離装置30が配置されている。分離装置30では、熱分解ガス2が通過する間に熱分解残さ粒子(チャー粒子)4が分離され、チャー粒子が分離された熱分解ガス5が燃焼バーナー50に供給される。この燃焼バーナー50は熱分解残さ粒子4が分離された熱分解ガス5が燃焼され、高温の燃焼ガス6がロータリーキルン10のレトルト11とジャケット12の間の空間14に供給されてロータリーキルン内の廃棄物を加熱する構成となっている。ロータリーキルン10を加熱した燃焼ガス7は熱交換器60を通過し、図示していないフィルター装置で飛灰が除去されて排ガス8として大気中に放出されるように構成されている。
つぎに、分離装置30について、図2を参照して詳細に説明する。図2は本実施形態の分離装置を示しており、前記のとおり図1の分離装置と左右反転の状態を示している。分離装置30はパイプで形成された筒状の金属管の両端を塞いだ円筒状のケーシング31を備えており、図1において右端側が上流側で、左端側が下流側となっており、図2においてはその反対で左側が上流で、右側が下流となっている。分離装置30は、長手方向を横向きに脚31A,31Bで支持されており、分離装置30だけでなく、後述するリボンスクリュー35の駆動装置36の質量をも支持している。
分離装置30は、円筒状のケーシング31内に熱分解ガスを流入させる入口管32と、熱分解ガスを排出させる出口管33とを備えている。入口管32はケーシング31に直角に接続され、ケーシング31の内周面に開口しており、該入口管の中心軸はケーシング31の中心軸CLに対して一方に距離s1だけずらして配置され、中心軸CLからオフセットしている。また、出口管33の中心軸はケーシング31の中心軸CLに対して他方に距離s2だけずらして配置され、中心軸CLからオフセットしている。このように入口管32と出口管33とは反対方向にずらして配置されている。入口管32および出口管33の直径はケーシング31の直径のおよそ半分に設定され、それぞれの管の内周面は、図2aの水平方向断面図から明らかなようにケーシングの内周面と接すると共に、ケーシングの中心軸の位置に至っている。なお、前述の距離s1と距離s2とは同じ大きさでも、異なる大きさでもよい。
分離装置30のケーシング31の上流端部に設けられた入口管32の下端は、廃棄物熱分解装置Dの出口ホッパー20の上部に連通され、入口管を通してケーシング内に熱分解ガスを流入させる。また、ケーシング31の下流端部に設けられた出口管33は、分離装置30を通過した熱分解ガスを燃焼バーナー50に供給する。さらに、ケーシング31の上流側には、入口管32より下流側に戻し管34が接続されている。この戻し管34は分離装置30で分離され、後述するリボンスクリュー35で搬送されたチャー粒子4をケーシング31から排出して出口ホッパー20に戻す機能を有している。なお、戻し管34は必ずしも必要でなく、ケーシング内で分離され堆積したチャー粒子を回収して出口ホッパー20に送出するとき、熱分解ガスの流入を停止してリボンスクリュー35を回転させ、チャー粒子をケーシング内面から剥ぎ落として上流側に搬送し、入口管32から回収したチャー粒子を出口ホッパー20へ送出してもよい。
ケーシング31の内部には、らせん状羽根を有するスクリュー体としてリボンスクリュー35が配置され、ケーシング31の上流側に固定されたモータ等の駆動装置36により一定方向に回動される構成となっている。リボンスクリュー35はケーシング31内に緩く嵌合しており、リボンスクリュー35の外径D1はケーシング31の内径より僅かに小さく設定され、ケーシング31内を内壁面に接触しながら回転できるように構成されている。リボンスクリュー35は通常は回転させず、堆積したチャー粒子を回収するときに駆動装置36で回転駆動される。
リボンスクリュー35は所定幅を有する金属板材をらせん状に巻回して形成したものであり、巻回された金属板材の中心部には熱分解ガスが通過できる中心流路35aが、図3に示されるように形成されている。中心流路の内径はD2に設定されている。ケーシング31内を通過する熱分解ガスは中心流路35aを流れると共に、リボンスクリュー35により旋回流が形成され、ガスと共に同伴している熱分解残さ粒子(チャー粒子)に遠心力を与えて、これらの粒子をガス流から分離させ、ケーシング内周面に堆積させることができる。また、リボンスクリュー35は、駆動装置36により回転され、ケーシング31の内壁に堆積したチャー粒子4を剥ぎ落とすと共に、剥ぎ落とされたチャー粒子を上流側に搬送し、戻し管34から排出する機能を有している。
そして、戻し管34の下端開口部は、ロータリーキルン10のレトルト11の出口開口部の上端よりも下位置まで延長されている。実際には、戻し管の下端開口部は、レトルトの出口開口部の下端よりも下位置まで延長されている。このように戻し管34の下端開口部の位置を設定することで、キルンの出口開口部の上縁に沿って高温の熱分解ガスが出口ホッパー20に流出するが、この流出の際に戻し管内には流入しないため、戻し管内を落下するチャー粒子が、熱分解ガスの上昇気流に乗って再度分離装置のケーシング31内に流入するのを防止できる構成となっている。
前記の如く構成された本実施形態の廃棄物熱分解装置で使用する分離装置の動作について、図2を参照して以下に説明する。都市ごみなどの廃棄物を熱分解ガスとチャー粒子とに低酸素条件で熱分解する炉において生成した熱分解ガスは、ガス自体の流れに乗って微小寸法で低質量のチャー粒子が混ざっており、図2に示すように、このガス流れ2aは入口管32を経て円筒状の分離装置30のケーシング31内へと流れ、ケーシング内部に取り付けられたリボンスクリュー35で旋回させられながら次第に旋回流れ2bを形成し、リボンスクリューの内側で羽根の無い中心流路35aを旋回流れ2cで通過してゆきながら、この流れに含まれるチャー粒子が遠心分離される。さらに、旋回した熱分解ガスは下流の出口管33へと流れ2dのように流れてゆき、2eのように排出された熱分解ガスは燃焼バーナー等へ送られる。
分離装置30の縦断面(図2b)を見ると、入口管32と出口管33とは分離装置30の長手方向軸に対して同じ側(図の下側)に設置されている。一方、分離装置30の水平方向断面(図2a)を見ると、入口管32と出口管33とは分離装置30の長手方向中心軸CLに対して互いに反対側に設置されている。このように入口管32と出口管33を設置することで、分離装置30に2aのように流入した熱分解ガスは、ケーシング31内に流入し、その内側やリボンスクリュー35に沿って、2b,2c,2dのようにらせん状に旋回しながら流れて、2eのように分離装置30より排出される。
入口管32と出口管33とが水平方向断面における長手方向軸に対して同じ側に設置されたならば、らせん状に旋回している熱分解ガスの流れは出口管33へ流れるときに入口管32と同じ側に戻る必要があるので、出口管33近傍における熱分解ガスの流れが乱れてしまう。これは、出口管33近傍における熱分解ガス流れの圧力損失増加を招くことから、できるだけ避けるべきである。
つぎに、入口管32、出口管33部分における熱分解ガスの旋回流について、図4を参照して説明する。図4は図2の入口管32および出口管33の中心を通る分離装置30の縦断面図である。廃棄物熱分解装置Dで廃棄物1から分解されて生成した熱分解ガス2は分離装置30のケーシング31の入口管32からケーシング内に流入する。流入された熱分解ガスは、図4aで示すように、この断面の左側を流れる熱分解ガス2fと右側を流れる熱分解ガス2gは、入口管32が分離装置30内部のリボンスクリュー35の中心軸に対して図4aの右側にずれていることから、図4aの右側より熱分解ガスが多く流れ込んで分離装置30の円筒壁面に沿って曲げられて図4aの左側へ向かう「左旋回」の流れが形成される。左側のガス2fは右側のガス2gより左側を流れるので、前述の左旋回流れの、より内側を流れるため、旋回流を容易に発生させることができる。
また、出口管33部分では、図4bで示すように、内側の旋回流れを形成するガス流2fおよび外周の旋回流れを形成するガス流2gは、出口管33の中心軸とケーシング31の中心軸とが左方向にずれているため、旋回流れがガス流の乱れを生じることなく、円滑に出口管33から流出することができる。このように、入口管32、出口管33の近傍でガス流の乱れが生じないので、熱分解ガスが分離装置30のケーシング31内を通過するときの圧力損失を低減することができる。
ここで、比較として、入口管と出口管がケーシングの中心軸に配置されている従来の分離装置の例を、図9,10を参照して説明する。図9は従来の分離装置30Cの要部構成を示す縦断面図、水平方向断面図、入口管と出口管におけるi−i線、j−j線断面図、図10は図9の入口管の中心を通る分離装置の縦断面図である。
図9,10において、分離装置30Cは基本的には本実施形態の分離装置30と同等の構成であり、円筒状ケーシング31Cを備えており、ケーシング内にリボンスクリュー35Cが配置されている。そして、ケーシング31Cは、熱分解ガスを流入させる入口管32Cと、流出させる出口管33Cとを備えている。しかしながら、分離装置30Cは、分離装置30と異なり、入口管32Cおよび出口管33Cの中心軸はケーシング31Cの中心軸と一致している。
このような構成の従来の分離装置30Cにおける入口管32C部分でのガス流れについて、図10を用いて説明する。この断面の左側を流れる熱分解ガス流2hと右側を流れる熱分解ガス流2iは、入口管32Cが分離装置30Cのケーシング31Cの中心軸に対してずれていないことから、ガス流2hと2iはケーシング31Cの円筒壁面に当たった後に壁面に沿って曲げられて、左側のガス流2hは図10の左側へ向かう「左旋回」の流れが形成され、右側のガス流2iは図10の右側へ向かう「右旋回」の流れが形成される。
しかし、左旋回流れのガス流2hと右旋回流れのガス流2iとは、リボンスクリュー35Cの内側で合流する際に旋回方向の流速成分が打ち消しあうので、入口管32Cからケーシング31Cへ流れ込むガス流2h,2iの旋回流速は弱まってしまう。そして、2aのように入口管32Cから入った熱分解ガスは、ガス流2bのように旋回流となって、ガス流2cのようにケーシング内を流れ、ガス流2dのように出口管33Cに流れて2eのように排出される。なお、図示していないが、図9の分離装置30Cでは、出口管33Cの部分でも図10の旋回流2i,2jと反対向きのガス流れが生じて、熱分解ガスが出口管に流出するため、ガス流れの乱れが発生して圧力損失が増加してしまう。
本発明における熱分解装置30では、図4で示されるように、入口管32の左右を流れる熱分解ガス2fおよび2gはともに左旋回で分離装置30のケーシング31内に流れ込むことから、入口管32から分離装置30へ流れ込む熱分解ガス2の旋回流速は、図9,10に示される従来の入口管32Cの中心軸とケーシングの中心軸が一致している分離装置30Cと比較して大きい。また、入口管や出口管でのガス流れの乱れが発生しないため、熱分解ガスが分離装置内を通過するときの圧力損失を低減できる。
熱分解ガスの旋回流速vが大きい程、分離装置がチャー粒子と熱分解ガスとを分離する効率(以降、分離効率と呼ぶ)ηは高くなることが分かっている。より詳しく言えば、ηはvの2乗にほぼ比例する。従って、本実施形態の入口管32の中心軸とケーシング31の中心軸CLとがずれている分離装置30の入口管近傍における分離効率は、従来の分離装置30Cと比較して大きい。
また、本実施形態の分離装置30では、出口管33の中心軸も入口管32と同様、ケーシング31の中心軸CLに対してずらしてある。これにより、旋回流となった熱分解ガスと、中心流路を流れる熱分解ガスが円滑に出口管33から流出することができ、前述の入口管近傍と同様に、出口管近傍における分離装置の分離効率も従来の分離装置と比較して大きくできると共に、圧力損失を小さくできる。
ここで、リボンスクリュー式分離装置におけるチャー粒子の分離効率について検討する。図5はリボンスクリュー式分離装置におけるらせん状羽根を有するリボンスクリュー35の長さLと代表寸法xとの比に対するチャー粒子の分離効率の変化を示している。ここで、代表寸法xは、リボンスクリュー35の外径や分離装置の内径を選ぶ。
図5から明らかなように、熱分解ガスに旋回力を与えるリボンスクリュー35の長さLが大きいほどチャー分離効率は大きく、その関係はリボンスクリューの長さLと代表寸法xとの比(L/x)が3以上になると一次直線的に増加する。そして、熱分解ガスが分離装置を通過するときの圧力損失Δpは、摩擦係数f、リボンスクリュー35の長さL、分離装置の流路断面(断面積A)における代表寸法(例えば直径)x、断面を流れる熱分解ガスの密度ρと流量Qを用いて、次の式(1)のように表せる。
Δp=f/2・(L/x)・ρ・(Q/A)・・・(1)
式(1)から分かるように、リボンスクリューの長さが長いほど、つまり分離装置の長さが長いほど、チャー粒子の分離効率は増加する一方で圧力損失も増加することから、分離装置の長さが長ければ良いというものでなく、別の観点で分離装置の形状を設定すべきである。そこで、本発明者らはリボンスクリュー式分離装置の入口および出口の形状について注目して、熱分解ガスの気流解析や、チャー粒子を含んだ熱分解ガスを模擬した実験により、当該分離装置の粒子分離効率向上と圧力損失低減の対策を検討した。
その結果、入口管の中心軸と分離装置の中心軸CLとが互いにずれていれば、従来の両者の中心が一致している場合と比較して、同じ分離装置長さでも粒子分離効率を向上できるとともに圧力損失を低減できることが分かった。これは、入口管を流れ込んだ熱分解ガス流れの中心が分離装置の中心軸に対してずれていることで、ガス流れ自身が分離装置を流れようとするときの向きの変化が、両者の軸を含む平面方向だけでなく分離装置長手軸に垂直断面方向にも生じることによる。これにより、入口管32から分離装置30へ流れ込んだ熱分解ガスに、リボンスクリュー35だけでなく、入口管32の中心ずれ(距離)s1によっても旋回が与えられることになる。
さらに、出口管33の中心軸と分離装置の中心軸CLとが互いにずれていても、従来の両者の中心が一致している場合と比較して、同じ分離装置長さでも粒子分離効率を向上できるとともに圧力損失を低減できることも分かった。これも、入口管32と同様の理由で、分離装置30から出口管33へ流れ出す熱分解ガスに、リボンスクリュー35だけでなく、出口管33の中心ずれ(距離)s2によっても旋回が与えられることになる。
本発明では、上記の結果を踏まえて、入口管32や出口管33の中心軸を分離装置30の中心軸CLに対してずらしていることで、入口管の中心軸、出口管の中心軸、分離装置の中心軸が互いに一致している従来の分離装置に比べて、チャー粒子分離効率を向上させ、かつ流入された熱分解ガスが分離装置30内を通過するときの圧力損失を低減させることができる。この構成により、廃棄物熱分解装置の効率を高めることができる。
つぎに、本発明に係る分離装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、図3で示すリボンスクリュー35の外径D1と、中心流路35aを形成する内径D2との関係に関する発明である。この実施形態では、分離装置内でチャーを分離する分離効率が最適になるようにスクリュー体の形状を設定しているので、この形状について以下に説明する。
図6はリボンスクリュー等のスクリュー体を用いた分離装置におけるらせん状羽根の中心軸CLに垂直な断面を占有する、らせん状羽根内側にある中心流路の有効断面積(図3のA2、以降、らせん状羽根内側断面積と呼ぶ)と、らせん状羽根の有効断面積(図3のA1、以降、らせん状羽根断面積と呼ぶ)の割合(以降、断面積比と呼ぶ)に対する、当該分離装置のチャー粒子分離効率の変化を、異なる熱分解ガス流速(流速大、流速小)に対して実験および数値解析で調べた結果である。発明者らの実験および数値解析で得られた知見の代表例として、「流速大」の場合は毎秒約5m、「流速小」の場合は毎秒約3mである。
図6の結果、熱分解ガス流速に拘わらず、前述の断面積比が1.3のときに最もチャー粒子分離効率が高いことが分かった。また、図6の結果において、断面積比が1.3を挟んで0.8から1.8までの間で、ほぼ同一の分離効率が得られることが分かった。すなわち、流速(大)の場合は分離効率が約60%以上であり、流速(小)の場合も分離効率が約55%以上を得られ、高い分離効率が得られることが分かった。これに対して、断面積比が0.8を下回ると、あるいは1.8を上回ると分離効率が低下することが分かった。
従来のリボンスクリュー等のスクリュー体を用いた分離装置では、当該断面積比が分離効率に与える影響を十分考慮せずに、分離装置の圧力損失が低く抑えられるように、らせん状内側断面積(図3のA2)を大きくなるように、すなわち、らせん状羽根断面積(図3のA1)が小さくなるように設計していた。
このことから、本実施形態においては、断面積比が0.8から1.8までの間になるように、らせん状羽根内側断面積と、らせん状羽根断面積とを設定している。すなわち、リボンスクリュー35の外径D1と、リボンスクリューの中心流路35aを形成する内径D2により、その中心軸と直交する方向のらせん羽根の有効断面積に対する中心流路の有効断面積の比が、0.8〜1.8の範囲に設定されている。換言すると、リボンスクリュー35のらせん状羽根の有効断面積A1と、中心流路35aの有効断面積A2との断面積比(A2/A1)が0.8〜1.8の範囲となっている。ここで、A1は、π/4(D1−D2)であり、A2は、π/4(D2)である。例えば、A1=A2の場合、有効面積比は「1」となる。
このように構成されたリボンスクリュー35を用いた分離装置30では、リボンスクリューの羽根部分の有効断面積A1と、中心流路35aの有効断面積A2との断面積比が0.8〜1.8の範囲と適正な比率となっており、らせん状羽根内側の中心流路35aの断面積と、らせん状羽根の断面積とを前記の範囲に設定することにより、リボンスクリュー式分離装置の遠心分離機能をより向上させることができ、チャー粒子の分離効率を高めることができると共に、熱分解ガスが分離装置内を通過する際の圧力損失を低減することができる。
図6では、断面積比が0.8を下回ると、中心流路の面積が小さくなって圧力損失が大きくなり、流速が低下して遠心分離能力が低下する。また、断面積比が1.8を上回ると、らせん羽根の実質的な高さが減ることにより旋回流が弱まり、遠心分離能力が低下する。
つぎに、本発明に係る分離装置の第3の実施形態を図7に基づき詳細に説明する。図7は本発明に係る分離装置の第3の実施形態を示し、(a)は水平方向断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のe−e線断面図、(d)は(b)のf−f線断面図である。なお、この第3の実施形態の分離装置30Aが図2の第1の実施形態と異なるところは、入口管32の開口部がケーシング31Aの下側にあるのに対して、出口管33Aの開口部がケーシングの上側に設置しており、出口管33Aの中心がケーシング31Aの長手方向中心軸CLに対して入口管32の中心と同じ側に位置している点である。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
この実施形態においては、入口管32の中心ずれによって熱分解ガス2aに与えられる熱分解ガスの旋回方向に従って、分離装置30Aの上部にある出口管33Aの開口部より熱分解ガス2dのように、スムーズに熱分解ガスを流しだすことで、分離装置30Aの圧力損失を増加させないためである。
このように、入口管32と出口管33Aの位置が分離装置30Aに対して上下反対側に設けられることで、当該分離装置を利用する廃棄物熱分解装置の各機器配置における自由度を上げることができる。また、図示していないが、入口管32と出口管33Aの分離装置30Aに対する位置関係は、図7のような上下だけでなく、左右でも、両方の管が自由な角度方向にあってもよく、入口管のずれで形成される熱分解ガスの旋回方向に従って、入口管を仮想的に分離装置長手方向軸のまわりに回転させた場合の方向へ出口管を設置すればよい。
このような入口管と出口管との位置関係は、図2で示す第1の実施形態の応用例といえる。図2に示した分離装置30において、入口管32と出口管33との長手方向軸に対する位置関係は、水平方向断面では互いに反対側かつ縦断面では同じ側に設置されている。前述の入口管32と出口管33の配置において、出口管のみを長手方向軸に対して仮想的に回転させてみると、図7の出口管33Aの配置と同じになる。
第3の実施形態は、各分離装置で回収したチャー粒子が流入する熱分解ガスと混合することを防止するために、入口管32とは別の遮断弁37付き戻し管34Aより回収したチャー粒子を排出させる点も、第1の実施形態とは異なる。この構成では、熱分解ガスからチャー粒子を遠心分離するときには、戻し管34Aの遮断弁37を閉めておく。分離装置30Aで回収したチャー粒子Tを戻し管34Aへ排出する際に、遮断弁37を開けて図示していない出口ホッパーへ排出させれば良い。これにより、回収したチャー粒子が再び熱分解ガスに混ざることを防止できる。
本発明に係る分離装置の第4の実施形態を図8に基づき詳細に説明する。図8は本発明に係る分離装置の第4の実施形態をしめし、(a)は水平方向断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のg−g線断面図、(d)は(b)のh−h線断面図である。なお、この実施形態が図2に示す第1の実施形態と異なるところは、図2aの水平方向断面において、分離装置30Bの長手方向の中心軸CLに対して入口管32と出口管33とが互いに反対側に設置されているのに対して、図8aの水平方向断面において分離装置30Bの長手方向軸CLに対して入口管32と出口管33Bとが同じ側に設置されていることである。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図2の第1の実施形態では、熱分解ガス流れの圧力損失増加を避けるために、入口管32と出口管33とを長手方向中心軸CLに対して互いに反対側に設置した。しかし、この部分における圧力損失を多少招いても、当該分離装置を利用する廃棄物熱分解装置の各機器配置における自由度を上げる観点で入口管と出口管との配置を優先させたい目的で、図8に示すように水平方向断面における長手方向中心軸CLに対して、入口管32と出口管33Bとを同じ側に設置させている。この構成により、分離装置30Bの出口管33Bと、燃焼バーナーとの接続の自由度を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、廃棄物を熱分解するキルンとしてロータリーキルンの例を示したが、ロータリー式でなく固定式のキルンを用いてもよい。
また、分離装置の筒状本体内に配置された旋回羽根として、リボンスクリューの例を示したが、筒状本体の内部を通過する熱分解ガスに旋回流を発生させ、筒状本体内に付着したチャー粒子を剥ぎ取る機能を備えていれば、他のコイル状の旋回羽根を用いてもよい。さらに、分離装置に熱分解ガスを流入させる入口管のみをケーシング中心軸からずらし、出口管はずらさないようにしても、チャー粒子の分離効率を高めて圧力損失を少なくすることができる。
本発明の活用例として、この熱分解装置を用いてごみ以外の廃棄物を熱分解する熱分解装置の用途にも適用できる。
本発明に係る分離装置を備える廃棄物熱分解装置の一実施形態の要部構成を示す断面図。 図1の分離装置の第1の実施形態を示し、(a)は水平方向断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のc−c線断面図、(d)は(b)のd−d線断面図。 図2の分離装置に使用するリボンスクリューの要部斜視図。 (a)、(b)は、それぞれ図1,2の入口管および出口管の中心を通る分離装置の縦断面における熱分解ガスの流れの説明図。 リボンスクリュー式分離装置におけるらせん状羽根の長さと代表寸法との比に対するチャー粒子の分離効率の変化を示す図。 リボンスクリュー式分離装置におけるらせん状羽根の軸に垂直な断面を占有する、らせん状羽根内側にある中心流路の有効断面積と、らせん状羽根の有効断面積の割合に対する、当該分離装置のチャー粒子分離効率を、異なる熱分解ガス流速に対して示す図であり、本発明の分離装置の第2の実施形態の説明図。 本発明の分離装置の第3の実施形態を示し、(a)は水平方向断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のe−e線断面図、(d)は(b)のf−f線断面図。 本発明の分離装置の第4の実施形態を示し、(a)は水平方向断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のg−g線断面図、(d)は(b)のh−h線断面図。 従来の分離装置の要部構成を示し、(a)は水平方向断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のi−i線断面図、(d)は(b)のj−j線断面図。 図9の入口管中心を通る分離装置の縦断面における熱分解ガスの流れの説明図。
符号の説明
30,30A,30B:分離装置、31,31A,31B:ケーシング、32:入口管、33,33A,33B、出口管、35,35A,35B:リボンスクリュー(スクリュー体)、35a:中心流路、36:駆動装置、D:廃棄物熱分解装置、CL:ケーシングの長手方向中心軸、s1:入口管とケーシングの中心軸との距離(ずれ量)、s2:出口管とケーシングの中心軸との距離(ずれ量)、A1:らせん状羽根の有効断面積、A2:中心流路の有効断面積

Claims (5)

  1. 廃棄物を熱分解ガスと熱分解残さに分解する廃棄物熱分解装置において、該熱分解ガスに同伴する熱分解残さ粒子を分離して回収する分離装置であって、
    該分離装置は、前記熱分解ガスが通過する円筒状のケーシングと、該ケーシング内に位置し、ケーシング内面に沿って巻回するらせん状羽根を有し、該らせん状羽根の中心軸に熱分解ガスが通過できる中心流路を形成したスクリュー体とを備えており、
    前記分離装置は、前記ケーシング内周面に開口し、熱分解ガスを流入させる入口管および出口管を備えており、該入口管の中心軸と前記ケーシングの中心軸とをずらして配置することを特徴とする分離装置。
  2. 前記分離装置は、前記出口管の中心軸と前記ケーシングの中心軸とをずらして配置することを特徴とする請求項1に記載の分離装置。
  3. 廃棄物を熱分解ガスと熱分解残さに分解する廃棄物熱分解装置において、該熱分解ガスに同伴する熱分解残さ粒子を遠心分離して回収する分離装置であって、
    該分離装置は、前記熱分解ガスが通過する円筒状ケーシングと、該ケーシング内に位置し、ケーシング内面に沿って巻回するらせん状羽根を有し、該らせん状羽根の中心軸に熱分解ガスが通過できる中心流路を形成したスクリュー体とを備えており、
    前記スクリュー体は、その中心軸と直交する方向のらせん羽根の有効断面積に対する中心流路の有効断面積の比が、0.8〜1.8の範囲に設定されていることを特徴とする分離装置。
  4. 前記分離装置は、前記ケーシングに熱分解ガスを流入させる入口管と前記ケーシングから熱分解ガスを流出させる出口管とを備えており、
    該入口管の中心軸および出口管の中心軸と前記ケーシングの中心軸とをずらして配置することを特徴とする請求項3に記載の分離装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の分離装置を備える廃棄物熱分解装置であって、
    該廃棄物熱分解装置は、分解された熱分解ガスを前記ケーシングに流入させることを特徴とする廃棄物熱分解装置。
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