JP2007198212A - Fluid compressor - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、流体圧縮機に関する。 The present invention relates to a fluid compressor.
流体圧縮機の一形式として、ルーツ式のものが公知である。これは、ハウジング内の作動室で相互に係合する一対のロータを備え、この一対のロータが同期して互いに逆方向に回転することにより、ガスを吸入口より吸入し、吐出口より吐出するものである。
このような流体圧縮機の例は、特許文献1に示される。
One type of fluid compressor is known as a Roots type. This includes a pair of rotors that engage with each other in a working chamber in the housing, and the pair of rotors rotate in opposite directions in synchronism with each other so that gas is sucked from the suction port and discharged from the discharge port. Is.
An example of such a fluid compressor is shown in Patent Document 1.
この種の圧縮機が扱う流体に水分が含まれていると、圧縮機が停止した場合に作動室を含むハウジング内に水分が結露して残留しやすい。例えば、燃料電池に水素を供給する水素ポンプとして使用される圧縮機では、スタックにおいて生成された水分が流体に含まれることが多い。このような圧縮機が低温の環境に置かれると、圧縮機が停止している間に、水分がロータとハウジングとの間に結露した水分が凍結して氷となる。 If the fluid handled by this type of compressor contains moisture, when the compressor stops, moisture tends to condense and remain in the housing including the working chamber. For example, in a compressor used as a hydrogen pump that supplies hydrogen to a fuel cell, water generated in the stack is often contained in the fluid. When such a compressor is placed in a low-temperature environment, moisture condensed between the rotor and the housing freezes and becomes ice while the compressor is stopped.
上述のような従来の流体圧縮機では、圧縮機の起動時に、ロータとハウジングとの間に凍結した氷を剥離させるために大きなモータトルクが必要になるという問題があった。 The conventional fluid compressor as described above has a problem that a large motor torque is required to separate frozen ice between the rotor and the housing when the compressor is started.
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、起動時においてロータとハウジングとの間に凍結した氷を剥離させるためのモータトルクを、小さくすることができる流体圧縮機を提供することを目的とする。 The present invention has been made to solve such a problem, and a fluid compressor capable of reducing a motor torque for separating ice frozen between a rotor and a housing at the time of startup. The purpose is to provide.
上述の問題点を解決するため、この発明に係る流体圧縮機は、外部と連通する吸入口および吐出口を有する作動室と、作動室の内部に配置され、互いに係合しつつ逆方向に回転する、一対のロータとを備え、吸入口から作動室に流入する流体を、一対のロータの回転によって搬送し、吐出口から吐出する流体圧縮機において、作動室は、ロータのそれぞれの回転軸方向の両端に対向する軸方向内面を有し、ロータのそれぞれの両端は、軸方向内面と対向する位置に、基部と、基部より軸方向内面に向かうにつれ、ロータの径方向内側に向かうように張り出した段差部とを有する。
この流体圧縮機においては、段差部のテーパ面は、鋭角をもって作動室の軸方向内面に対する。流体圧縮機の起動時に、ロータと軸方向内面との間に氷が付着している場合、テーパ面が鋭角によるくさび効果でその氷を剥ぎ取る。
In order to solve the above-described problems, a fluid compressor according to the present invention is disposed inside a working chamber having a suction port and a discharge port communicating with the outside, and rotates in the opposite direction while being engaged with each other. A fluid compressor that includes a pair of rotors, conveys fluid flowing into the working chamber from the suction port by the rotation of the pair of rotors, and discharges the fluid from the discharge port. The both ends of the rotor have an inner surface in the axial direction opposite to both ends of the rotor, and each end of the rotor protrudes in a position facing the inner surface in the axial direction and toward the radially inner side of the rotor as it goes from the base toward the inner surface in the axial direction. And a step portion.
In this fluid compressor, the tapered surface of the stepped portion has an acute angle with respect to the inner surface in the axial direction of the working chamber. When ice is adhered between the rotor and the axially inner surface when the fluid compressor is started, the taper surface peels off the ice by a wedge effect due to an acute angle.
段差部は、縁部およびテーパ面からなり、縁部はテーパ面をもって基部たる平面部に接続されることを特徴としてもよい。 The step portion may be composed of an edge portion and a tapered surface, and the edge portion may be connected to a flat surface portion as a base portion with the tapered surface.
また、この発明に係る流体圧縮機は、外部と連通する吸入口および吐出口を有する作動室と、作動室の内部に配置され、互いに係合しつつ逆方向に回転する、一対のロータとを備え、吸入口から作動室に流入する流体を、一対のロータの回転によって搬送し、吐出口から吐出する流体圧縮機において、作動室は、ロータのそれぞれの回転軸方向の両端に対する軸方向内面を有し、軸方向内面には複数のくぼみが形成される。
この流体圧縮機においては、作動室の軸方向内面と、ロータのそれぞれの両端との間に付着する氷片は、その一部がくぼみの内部に入り込む。このため、氷片がロータのそれぞれと接触する端面は、その面積が比較的小さくなる。
The fluid compressor according to the present invention includes a working chamber having a suction port and a discharge port communicating with the outside, and a pair of rotors arranged inside the working chamber and rotating in opposite directions while being engaged with each other. A fluid compressor that conveys the fluid flowing from the suction port into the working chamber by rotation of the pair of rotors and discharges the fluid from the discharge port, and the working chamber has an inner surface in the axial direction with respect to both ends of each rotor in the rotational axis direction. And a plurality of indentations are formed on the inner surface in the axial direction.
In this fluid compressor, a part of ice pieces adhering between the inner surface in the axial direction of the working chamber and both ends of the rotor enters the inside of the recess. For this reason, the area of the end face where the ice piece comes into contact with each of the rotors is relatively small.
上述の段差部と、上述のくぼみの両方を備えてもよい。
軸方向内面の法線方向から見て、くぼみの径は段差部の幅よりも小さいものであってもよい。
You may provide both the above-mentioned level difference part and the above-mentioned hollow.
The diameter of the dent may be smaller than the width of the step portion when viewed from the normal direction of the inner surface in the axial direction.
この発明によれば、流体圧縮機において、起動時にロータと作動室の軸方向内面との間に凍結した氷を剥離させる際に、テーパ面が鋭角をもって氷を剥ぎ取るので、起動時に要求されるモータトルクを小さくすることができる。 According to the present invention, in the fluid compressor, when the frozen ice is peeled off between the rotor and the axial inner surface of the working chamber at the time of start-up, the taper surface peels off the ice with an acute angle. The motor torque can be reduced.
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
この実施形態の流体圧縮機は燃料電池のスタックへ水素ガスを供給するための水素ポンプであり、圧縮機の形式としては電動式のルーツ式圧縮機である。このルーツ型圧縮機が取り扱うガスは水素を含む。また、ガスにはスタック内の反応によって生じた水分が含まれる。
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
Embodiment 1 FIG.
The fluid compressor of this embodiment is a hydrogen pump for supplying hydrogen gas to a stack of fuel cells, and the compressor is an electric roots compressor. The gas handled by this roots type compressor contains hydrogen. The gas also contains moisture generated by the reaction in the stack.
図1に示すように、ルーツ式の流体圧縮機である圧縮機10は、圧縮機10の外殻であるハウジング11を備えている。
ハウジング11内には、電動モータ19と、電動モータ19により駆動され回転する駆動軸20と、駆動軸20に同期して回転する従動軸21と、駆動軸20の回転を従動軸21に伝達する駆動側ギヤ26および従動側ギヤ27と、駆動軸20に同軸に取り付けられて一体的に回転するロータ22と、従動軸21に同軸に取り付けられて一体的に回転するロータ23と、駆動軸20を軸支する第1ラジアル軸受28および第2ラジアル軸受29と、従動軸21を軸支する第3ラジアル軸受30と、駆動軸20の外周に取り付けられる軸シール部材31および32と、従動軸21の外周に取り付けられる軸シール部材33が収容されている。
ここで、駆動軸20に関してロータ22側を圧縮機10の前面側とし、電動モータ19側を圧縮機10の後面側とする。
As shown in FIG. 1, a
In the
Here, the
ハウジング11は、軸方向に配置される4つのハウジング体を含む。すなわち、前面側から順に、モータハウジング体12、ギヤハウジング体13、中間ハウジング体14、およびロータハウジング体15である。
モータハウジング体12とギヤハウジング体13とが画定する空間がモータ室16であり、ここに電動モータ19が収容される。ギヤハウジング体13と中間ハウジング体14とが画定する空間がギヤ室17であり、ここに駆動側ギヤ26および従動側ギヤ27が収容される。中間ハウジング体14とロータハウジング体15とが画定する空間が作動室18であり、ここにロータ22および23が収容される。
The
A space defined by the
駆動軸20の後面側軸端は、図1に示すように、駆動側軸受としての上述の第1ラジアル軸受28によりハウジング11に軸支されている。
駆動軸20は、中間ハウジング体14に備えられた別の駆動側軸受としての上述の第2ラジアル軸受29によりさらに軸支されている。駆動軸20においてロータ22と電動モータ19との間に駆動側ギヤ26が配置されている。
As shown in FIG. 1, the rear shaft end of the
The
駆動軸20の外周に接して、作動室18からのガスの漏洩、あるいはギヤ室17からの潤滑油の漏洩を防止するための、上述の軸シール部材31および32が備えられている。軸シール部材31は、ギヤハウジング体13においてモータ室16とギヤ室17との間に備えられ、これらの間の潤滑油の漏洩を防止する。軸シール部材32は、中間ハウジング体14においてギヤ室17と作動室18との間に備えられ、これらの間のガスの漏洩を防止する。
一方、従動軸21は、ギヤ室17から作動室18に至るように、駆動軸20に対して平行に配置されている。
The
On the other hand, the driven
従動軸21のギヤ側(後面側)軸端には、上述の従動側ギヤ27が取り付けられている。従動側ギヤ27と駆動側ギヤ26が噛みあうことによって、駆動軸20の回転が従動軸21に伝達される。すなわち、駆動側ギヤ26および従動側ギヤ27は、従動軸21を駆動軸20の回転方向と反対方向へ同期回転させる機能を有する。
The driven
従動軸21は、ロータ23と従動側ギヤ27との間に設けられた従動側軸受としての上述の第3ラジアル軸受30により、中間ハウジング体14に軸支されている。従動軸21は第3ラジアル軸受30のみにより軸支されることから、第3ラジアル軸受30の転動体は複列式となっており、これにより従動側のロータ23の振れ防止を図っている。
The driven
従動軸21の外周に接して、上述の作動室18からのガスの漏洩を防止するための軸シール部材33が備えられている。軸シール部材33は、ギヤ室17と作動室18との間に備えられ、これらの間のガスの漏洩を防止する。
A
図2は、図1におけるロータ22および23周辺の拡大図を示し、図3は図2のIII−III線における断面図を示す。作動室18は前面から見て略眼鏡状の空間部となっている。作動室18の上側、すなわち図1における紙面手前側の中央に吸入口24が設けられ、作動室18の下側、すなわち図1における紙面奥側の中央に吐出口25が設けられている。
2 shows an enlarged view around the
ロータ22は、軸方向から見て繭状に形成されている。径方向において膨出する2つの膨出部22bが、互いに反対方向に形成され、また、径方向において陥没する2つの陥没部22cが、互いに反対方向に形成される。膨出部22bと陥没部22cとは、周方向において等間隔となるように配置される。
The
作動室18は、ロータ22および23の回転軸方向の両端に対する内面である軸方向内面18aを有する。
ロータ22は、その軸方向の両端側それぞれにおいて、基部たる平面部22dと、この平面部22dからロータ22の軸方向に、軸方向内面18aに向けて突出する段差部である縁部22aを有する。縁部22aおよび平面部22dは、それぞれ、軸方向内面18aと平行である。
縁部22aは、端面の縁に沿って、ロータ22の径方向に一定の幅をもって形成される。縁部22aの、径方向外側の面は、ロータ22の軸に平行な面によるロータ22の断面が、常に直線となるように構成される。
The working
The
The
縁部22aは、その径方向内側にテーパ面22eを備え、このテーパ面22eをもって平面部22dと接続する。テーパ面22eの傾きは、軸方向内面18aに向かうにつれ、ロータ22の径方向内側に向かう向きである。すなわち、縁部22aは、ロータ22の径方向内側において、鋭角をもって軸方向内面18aに対する。このように、ロータ22は、軸方向内面18aと対向する位置に、軸方向内面18aに近づくにつれ、軸方向内側に張り出した縁部22aを有する。
縁部22aと軸方向内面18aとの間にはクリアランス22fが設けられる。すなわち、縁部22aと軸方向内面18aとはわずかに離間して配置される。
The
A clearance 22f is provided between the
ロータ23も、ロータ22と同一の形状に形成され、縁部23a、膨出部23b、陥没部23c、平面部23d、テーパ面23eを同様に備える。また、クリアランス23fが同様に設けられる。
The
ロータ22およびロータ23は、それぞれが回転するにつれ、一方の膨出部が、他方の陥没部と係合するように配置される。図2および図3では、ロータ22の膨出部22bが、ロータ23の陥没部23cと係合している。
As each of the
次に、実施の形態1に係る圧縮機10の動作について説明する。
電動モータ19により駆動軸20が回転すると、駆動側ギヤ26が従動側ギヤ27を介して従動軸21にその回転を伝達する。これによって従動軸21は駆動軸20とは反対方向へ、駆動軸20と同期して回転する。駆動軸20と従動軸21とが互いに異なる方向へ回転することにより、作動室18におけるロータ22および23が互いに反対方向へ回転する。図3において、ロータ22は矢印Bの方向に、ロータ23は矢印Cの方向に回転する。こうして、ロータ22および23の回転により吸入口24からガスが矢印Dの方向に作動室18へ吸入されるとともに、作動室18内のガスが矢印Eの方向に吐出口25から吐出される。
Next, the operation of the
When the
圧縮機10の内部を流通するガスには水分が含まれているので、圧縮機10の起動時において低温である場合、ロータ22あるいはロータ23と軸方向内面18aとの間に水分が凍結していることがある。
図4は、図3のIV−IV線における断面図であり、圧縮機10の起動時において、氷片40が縁部22aと軸方向内面18aとに接して固着している状態を示す図である。ここで、圧縮機10が起動してロータ22に回転しようとする力が加わり、これによって縁部22aには、図4においてロータ22の径方向内側、すなわち矢印A側に向かおうとする力の成分が働くとする。
縁部22aのテーパ面22eは、鋭角をもって軸方向内面18aに対している。このため、テーパ面22eは、比較的小さい力で氷片40を軸方向内面18aから剥離させ、ロータ22を起動させる。テーパ面22eの先端は、氷片40を軸方向内面18aから削り取る、すなわち氷片40を軸方向内面18aから掬うことにより、ロータ22および23を始動させやすくする。
なお、ここで、氷片40が比較的小さい力で剥離できるのは、縁部22aが矢印A方向に移動すると、テーパ面22eは、氷片40を矢印A方向に押すとともに、氷片40を軸方向内面18aから剥離させる方向にも押すからである。
Since the gas flowing through the
4 is a cross-sectional view taken along the line IV-IV in FIG. 3 and shows a state where the
The
Here, the
このように、実施の形態1に係る圧縮機10によれば、ロータ22の縁部22aが鋭角をもって作動室18の軸方向内面18aに対する。また、ロータ23も同様である。このため、圧縮機10の起動時に、ロータ22およびロータ23と作動室18の軸方向内面18aとの間に氷が付着している場合であっても、その氷をくさび効果で剥ぎ取ることができるので、比較的小さいトルクで起動することが可能となる。したがって、圧縮機10によれば、起動時においてロータ22および23と軸方向内面18aとの間に凍結した氷を剥離させるために、電動モータ19に必要とされるモータトルクを、小さくすることができる。また、これによって、電動モータ19を小型化し、これに伴って圧縮機10を小型化することができる。
As described above, according to the
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1において図2および図3に示される、ロータ22および23周辺を、それぞれ図5および図6に示す構成としたものである。すなわち、図6は図5のVI−VI線における断面図である。以下、図5および図6を用いて実施の形態2に係る圧縮機110を説明する。
駆動軸120および従動軸121に、それぞれロータ122および123が取り付けられ、ロータ122および123は作動室118内に配置されている。ロータ122および123の形状は、それぞれの軸方向両端面を除いて実施の形態1と同様である。
Embodiment 2. FIG.
In the second embodiment, the periphery of the
作動室118は、ロータ122および123の軸方向の両端において、軸に垂直な平面状の軸方向内面118aを有する。ロータ122および123は、軸方向の両端において、軸方向内面と平行な平面状の端面122aおよび123aを有する。端面122aおよび123aと、作動室118の軸方向内面118aとの間にはクリアランス122fおよび123fが設けられる。すなわち、端面122aおよび123aと軸方向内面118aとはわずかに離間して配置される。
The working
作動室118の軸方向内面118aには、半楕円体状のくぼみである複数のディンプル118bが形成される。ディンプル118bは、軸方向から見て円形である。また、ディンプル118bは、軸に平行な断面において半楕円状であり、その中央部が最も深くなっている。
A plurality of
図7は、圧縮機110の起動時において、水分が端面122aと軸方向内面118aとの間で凍結して氷片140となった状態を示す図である。氷片はその一部がディンプル118b内に入り込み、別の一部がクリアランス122f内に存在する。氷片140は端面122aと端面140aをもって接する。端面140aの面積をSaとする。
ここで、氷片140はその一部がディンプル118b内に入り込んでいるので、その分だけクリアランス122f内の体積が減少し、それに応じて面積Saが小さくなっている。
FIG. 7 is a view showing a state where moisture freezes between the
Here, since a part of the
図8は、ディンプル118bによる面積Saの減少を説明するための比較例である。この比較例では、軸方向内面118aが平面状であり、ディンプル118bは形成されていない。
図8の氷片140’は、図7の氷片140と同一の体積を有する。ここで、氷片140’はその全体がクリアランス122’f内に存在するので、端面140’aの面積Sbは比較的大きくなる。すなわち、図8の面積Sbは図7の面積Saよりも大きい。
なお、図7および図8における面積の減少に関する説明は、ロータ123の端面123aについても同様である。
FIG. 8 is a comparative example for explaining the reduction of the area Sa due to the
The
7 and 8 is the same for the
次に、実施の形態2に係る圧縮機110の動作について説明する。
なお、圧縮機110が起動した後の動作については、上述の実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
Next, the operation of the
Since the operation after the
圧縮機110の起動時において、ロータ122に回転しようとする力が加わると、その反作用として氷片140から、ロータ122にはその回転を止めようとする抵抗力が加わる。ここで、回転しようとする力が抵抗力に打ち勝って、ロータ122の端面122aと氷片140の端面140aとが剥離し、ロータ122が回転をはじめる。こうして圧縮機110が起動する。ここで、上述のように氷片140の端面140aが有する面積SaはSbに比べ小さいので、ロータ122が回転しようとする力はこれに応じて比較的小さいものであれば十分である。ロータ123についても同様である。
When a force to rotate the
このように、実施の形態2に係る圧縮機110においては、作動室118の軸方向内面118aと、ロータ122および123の端面122aおよび123aとの間に付着する氷片140は、その一部がディンプル118bの内部に入り込む。このため、ロータ122および123の端面122aおよび123aと接する氷片140の端面140aは、その面積Saが比較的小さくなる。
したがって、圧縮機110によれば、起動時においてロータ122および123と軸方向内面118aとの間に凍結した氷を、端面140aにおいて剥離させるためのモータトルクを、比較的小さくすることができる。また、これによって、電動モータを小型化することができ、これに伴って圧縮機110を小型化することができる。
Thus, in the
Therefore, according to the
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1のように段差部を有するロータと、実施の形態2のようにディンプルを有する作動室の軸方向内面とを組み合わせたものである。すなわち、実施の形態1において図2および図3に示される、ロータ22および23周辺を、図9および図10に示す構成としたものである。すなわち、図10は図9のX−X線における断面図である。以下、図9および図10を用いて実施の形態3に係る圧縮機210を説明する。
駆動軸220および従動軸221に、それぞれロータ222および223が取り付けられ、ロータ222および223は作動室218内に配置されている。
Embodiment 3 FIG.
The third embodiment is a combination of a rotor having a stepped portion as in the first embodiment and an axial inner surface of a working chamber having dimples as in the second embodiment. That is, the periphery of the
ロータ222および223の形状は、図2および図3に示される実施の形態1と同様である。すなわち、ロータ222および223は、それぞれ、縁部222aおよび223a、平面部222dおよび223d、テーパ面222eおよび223eを同様に備える。また、クリアランス222fおよび223fが同様に設けられる。
また、作動室218の軸方向内面218aの形状は、図5および図6に示される実施の形態2と同様である。すなわち、軸方向内面218aには、軸方向のくぼみである、複数のディンプル218bが形成される。
The shapes of the
Further, the shape of the inner surface 218a in the axial direction of the working
ロータ222および223の回転軸方向、すなわち軸方向内面218aの法線方向から見て、ディンプル218bの直径Laは、縁部222aおよび223aの幅Lbよりも小さい。このため、たとえば軸方向から見て、ディンプル218bと縁部222aとが重なる場合、ディンプル218bは、その全体が縁部222aに含まれるか、一部がロータ222の径方向内側にはみ出すか、または、一部がロータ222の径方向外側にはみ出すか、のいずれかである。すなわち、同一のディンプル218bが、縁部222aの内側および外側に同時にはみ出す位置関係とはならない。
The diameter La of the
このように、実施の形態3に係る圧縮機210は、実施の形態1と同様にして、縁部222aのテーパ面222eが氷片(図示せず)を軸方向内面218aから剥離させることができる。また、実施の形態2と同様にして、氷片が縁部222aと接する端面の面積を比較的小さくすることができる。
このため、比較的小さいトルクで圧縮機210を起動することが可能となる。したがって、電動モータに必要とされるモータトルクを下げることができる。また、これによって、電動モータを小型化することができ、これに伴って圧縮機210を小型化することができる。
As described above, in the
For this reason, the
また、軸方向からみて、ディンプル218bの直径Laは、縁部222aおよび223aの幅Lbよりも小さいので、どの位置においても縁部222aおよび223aと軸方向内面218aとの間には必ず幅の狭いクリアランス222fおよび223fが存在する。すなわち、縁部222aの両側および縁部223aの両側の空間が、ディンプル218bを介して直接連通することがない。このため、ガスがディンプル218bを通って漏れることがなく、結果として作動室218内の吐出口225側から吸入口224側への漏れを低減することができる。
Further, since the diameter La of the
なお、実施の形態2および3においては、ディンプル118bおよび218bを軸方向から見た形状は円形であるが、これは円形でなくともよい。たとえば長円形や多角形であってもよい。その場合、その径が最大となる方向における径が、縁部222aおよび223aの幅Lbよりも小さいものであればよい。
また、軸に平行な断面において、ディンプル118bおよび218bの表面は半楕円状であるが、これは円弧状であってもよく、また、矩形等、直線を含む形状であってもよい。
In Embodiments 2 and 3, the shape of
Further, in the cross section parallel to the axis, the surfaces of the
10、110、120 圧縮機(流体圧縮機)、18、118、218 作動室、18a、118a、218a 軸方向内面、118b、218b ディンプル(くぼみ)、20、120、220 駆動軸(回転軸)、21、121、221 従動軸(回転軸)、22、23、122、123、222、223 ロータ、22d、23d、222d、223d 基部(平面部)、22a、23a、222a、223a 縁部(段差部)、24、224 吸入口、25、225 吐出口、La ディンプルの直径(くぼみの径)、Lb 縁部の幅(段差部の幅)。 10, 110, 120 Compressor (fluid compressor), 18, 118, 218 Working chamber, 18a, 118a, 218a Axial inner surface, 118b, 218b Dimple (recess), 20, 120, 220 Drive shaft (rotary shaft), 21, 121, 221 Driven shaft (rotating shaft), 22, 23, 122, 123, 222, 223 Rotor, 22d, 23d, 222d, 223d Base portion (plane portion), 22a, 23a, 222a, 223a Edge portion (stepped portion) ), 24, 224 Suction port, 25, 225 Discharge port, La Dimple diameter (recess diameter), Lb Edge width (step width).
Claims (5)
前記作動室の内部に配置され、互いに係合しつつ逆方向に回転する、一対のロータと
を備え、
前記吸入口から前記作動室に流入する流体を、前記一対のロータの回転によって搬送し、前記吐出口から吐出する
流体圧縮機において、
前記作動室は、前記ロータのそれぞれの回転軸方向の両端に対向する軸方向内面を有し、
前記ロータのそれぞれの両端は、前記軸方向内面と対向する位置に、基部と、前記基部より前記軸方向内面に向かうにつれ、前記ロータの径方向内側に向かうように張り出した段差部とを有する
流体圧縮機。 A working chamber having a suction port and a discharge port communicating with the outside;
A pair of rotors disposed inside the working chamber and rotating in opposite directions while engaging with each other;
In the fluid compressor for conveying the fluid flowing into the working chamber from the suction port by the rotation of the pair of rotors and discharging the fluid from the discharge port,
The working chamber has an inner surface in the axial direction opposite to both ends of each rotor in the rotation axis direction,
Each end of the rotor has a base at a position facing the inner surface in the axial direction, and a stepped portion projecting from the base toward the inner side in the radial direction of the rotor as it goes from the base toward the inner surface in the axial direction. Compressor.
前記作動室の内部に配置され、互いに係合しつつ逆方向に回転する、一対のロータと
を備え、
前記吸入口から前記作動室に流入する流体を、前記一対のロータの回転によって搬送し、前記吐出口から吐出する
流体圧縮機において、
前記作動室は、前記ロータのそれぞれの回転軸方向の両端に対する軸方向内面を有し、
前記軸方向内面には複数のくぼみが形成される
流体圧縮機。 A working chamber having a suction port and a discharge port communicating with the outside;
A pair of rotors disposed inside the working chamber and rotating in opposite directions while engaging with each other;
In the fluid compressor for conveying the fluid flowing into the working chamber from the suction port by the rotation of the pair of rotors and discharging the fluid from the discharge port,
The working chamber has an inner surface in the axial direction with respect to both ends of the rotation axis direction of the rotor,
A fluid compressor in which a plurality of depressions are formed on the inner surface in the axial direction.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006016431A JP2007198212A (en) | 2006-01-25 | 2006-01-25 | Fluid compressor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006016431A JP2007198212A (en) | 2006-01-25 | 2006-01-25 | Fluid compressor |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007198212A true JP2007198212A (en) | 2007-08-09 |
Family
ID=38453065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006016431A Pending JP2007198212A (en) | 2006-01-25 | 2006-01-25 | Fluid compressor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007198212A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7000914B2 (en) | 2018-02-26 | 2022-01-19 | トヨタ自動車株式会社 | Hydrogen pump |
-
2006
- 2006-01-25 JP JP2006016431A patent/JP2007198212A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7000914B2 (en) | 2018-02-26 | 2022-01-19 | トヨタ自動車株式会社 | Hydrogen pump |
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