JP2007198101A - 自力作動式円筒回転型水門 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の自動式水門では、殆どの場合、単なる無人又は無人力、のことで、何等かの動力を扉体の外部から導入していた。例えば、フロートによる浮力或は水位による電動機の始動、停止等がある。 その為の付帯設備が必要であった。
【解決手段】 本発明に於いては、外部からの動力導入を行うことなく、円筒型、回転水門として、扉体の自重と、扉体内部4に設置する貯水部の重力及び気密部の浮力及び扉体外板部1の受ける水圧他、扉体のまわりで自然発生する力によって、水門の操作を行い、その目的を達成しようとするものである。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明に於いては、外部からの動力導入を行うことなく、円筒型、回転水門として、扉体の自重と、扉体内部4に設置する貯水部の重力及び気密部の浮力及び扉体外板部1の受ける水圧他、扉体のまわりで自然発生する力によって、水門の操作を行い、その目的を達成しようとするものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、建設の内、水門部門の内、円筒型水門の関連である。
農・工業用他各種の使用目的で、中・小河川及び用水路の水管理の為に設置される、中・小型の水門では、管理経費の削減、節電及び災害発生時の停電等に備える為に、無人・無電力化が求められている。
この場合の操作用動力として、フロートにより発生する浮力とバランス用ウエイトが常用されている。
このフロート方式他、扉体の外部で発生する動力を利用する場合は、イニシアルコストの増大は、止むを得ないとしても、それ以外に、動力伝達機構が必要であり、故障、誤作動の発生、メンテナンスの複雑等のデメリットを抱えこむこととなり、水門管理者、水門メーカーは、より確実で安値な設備の製作・設置に努力を重ねているのが実状である。
この場合の操作用動力として、フロートにより発生する浮力とバランス用ウエイトが常用されている。
このフロート方式他、扉体の外部で発生する動力を利用する場合は、イニシアルコストの増大は、止むを得ないとしても、それ以外に、動力伝達機構が必要であり、故障、誤作動の発生、メンテナンスの複雑等のデメリットを抱えこむこととなり、水門管理者、水門メーカーは、より確実で安値な設備の製作・設置に努力を重ねているのが実状である。
外部からの動力の導入することなく、水門の開閉を行うことは出来ないか。
上記の課題を解決する為に、適当なタイプの水門はないか。
扉体の周囲及び内部には、どのような力が作用することが予想出来るか。
流水の状況に応じて自然に発生する力は、扉体の開閉力として、適確に利用することが可能であるか。
前項の課題を解決して、実用に供することの出来る水門について、検討を重ねた結果図1円筒型回転基本図に示した型式が最適であると判断した。
その理由は、第1に、開閉作動力は、図1の符号3、軸受の回転摩擦抵抗のみであるために、他の水門に比較して、作動力が極めて少なくて済むこと。
第2に、扉体が円筒又はその一部であるので、その内部に気密部による浮力と、貯水部による重力とを計画的に発生させて、回転力とし、その左、右の回転力のバランスによって、ゲートの開閉作動を行うことが容易であること。
第3に、外板が円筒状である為、外部よりの圧力の受け方がスムーズであること。
第4に、構造上の強度が強く、外観的にもよい。等である。
その理由は、第1に、開閉作動力は、図1の符号3、軸受の回転摩擦抵抗のみであるために、他の水門に比較して、作動力が極めて少なくて済むこと。
第2に、扉体が円筒又はその一部であるので、その内部に気密部による浮力と、貯水部による重力とを計画的に発生させて、回転力とし、その左、右の回転力のバランスによって、ゲートの開閉作動を行うことが容易であること。
第3に、外板が円筒状である為、外部よりの圧力の受け方がスムーズであること。
第4に、構造上の強度が強く、外観的にもよい。等である。
本出願に於いては、図2、図3で、水位調整用ゲートを、図4、図5、図6で、防潮排水ゲート及び、そのバリエーションとして、防潮、内水貯水ゲートを、実用可能な例としてあげているが、その他、水量調整用、分水用、取水用等、は充分実用に供することが出来る。
尚、これらのゲートについては、殆どデータや実施例が無いので、設計マニュアル及び、実験装置、試作についてのデータについては、その都度蓄積して、必要に応じて審査請求の際に資料として提出する予定である。
尚、これらのゲートについては、殆どデータや実施例が無いので、設計マニュアル及び、実験装置、試作についてのデータについては、その都度蓄積して、必要に応じて審査請求の際に資料として提出する予定である。
図1、自力作動式円筒型回転ゲート基本図の説明。
本図に於いては、外部より動力の供給を受けることなく、自力のみで作動するゲートの外観全体の正面図であり、図中a−a断面矢視、は以下の2図〜6図までの全図に共通するものであることを示す。
本図に於いては、外部より動力の供給を受けることなく、自力のみで作動するゲートの外観全体の正面図であり、図中a−a断面矢視、は以下の2図〜6図までの全図に共通するものであることを示す。
図2、図3、水位調整用ゲートの説明
図2は、正常時の状況を示すもので、まずこの状態では、無流水で扉体重量は、左回転力がやや大きい為、16下部ストッパーの支持により、本図の通り安定している。
次に流水が、15扉体頂線を越え溢流が起こると、貯水部に流入してその残水が貯水となる。溢流が多くなると共に貯水部底板上の貯水位が上昇して、22正常時貯水位に達すると、貯水重量による右回転力と水流他の左回転力とが同等となり、計画水位に変化が無ければ、そのまま状況が続くことになる。
次に第3図に示すように、流水が、21計画水位から上昇し、24起動貯水位に達すると、扉体は右回転を始め、15ゲート頂線が上昇し、扉体下部が開き放流が始まると共に、溢流が停止し、貯水位も22正常時貯水位まで降下して、2図の作動状況に復帰する。
尚、流水量が大幅に上昇し長く続く場合、又洪水の予測のある場合は、早めに14貯水部底板を除去すると、通水断面は数倍拡がる。
図2は、正常時の状況を示すもので、まずこの状態では、無流水で扉体重量は、左回転力がやや大きい為、16下部ストッパーの支持により、本図の通り安定している。
次に流水が、15扉体頂線を越え溢流が起こると、貯水部に流入してその残水が貯水となる。溢流が多くなると共に貯水部底板上の貯水位が上昇して、22正常時貯水位に達すると、貯水重量による右回転力と水流他の左回転力とが同等となり、計画水位に変化が無ければ、そのまま状況が続くことになる。
次に第3図に示すように、流水が、21計画水位から上昇し、24起動貯水位に達すると、扉体は右回転を始め、15ゲート頂線が上昇し、扉体下部が開き放流が始まると共に、溢流が停止し、貯水位も22正常時貯水位まで降下して、2図の作動状況に復帰する。
尚、流水量が大幅に上昇し長く続く場合、又洪水の予測のある場合は、早めに14貯水部底板を除去すると、通水断面は数倍拡がる。
図4、図5、図6、は、防潮ゲート用での適用例を示す。
図4と図5では、内水排水型防潮ゲートを示し、図6では、そのバリエーションとして、内水貯水兼用の防潮ゲートを示す。
まず、4図で排水全開時の状況を説明すると、4図で流水の無い場合は回転軸の左右回りの回転力は、左回りをやや強くして、上部ストッパーで支持されて安定している。この状況へ内水が流入すると、扉体内の流動水圧が加わって左回転は益々増大される。
潮位も低い為に排水には何の支障もなくスムーズに排出される。
次に、満潮時となり、潮水位が上昇し、52回転起動水位となると、気密部は浮力タンクの役目を果し、右回転力が左回転と平衡状態となり、42外水側外板は降下し始める。尚、潮位が上昇すると、45下部ストッパーまで到達して、防潮の役目を果す。
次に5図により説明する。全閉した42外水側外板は、干潮と共に海水圧が下がり、53気密部の浮力は減少して、52回転起動水位からは、左回転となり、内水の排出が始まり、やがて46上部ストッパー達して停止し、図1の状況に戻る。
図4と図5では、内水排水型防潮ゲートを示し、図6では、そのバリエーションとして、内水貯水兼用の防潮ゲートを示す。
まず、4図で排水全開時の状況を説明すると、4図で流水の無い場合は回転軸の左右回りの回転力は、左回りをやや強くして、上部ストッパーで支持されて安定している。この状況へ内水が流入すると、扉体内の流動水圧が加わって左回転は益々増大される。
潮位も低い為に排水には何の支障もなくスムーズに排出される。
次に、満潮時となり、潮水位が上昇し、52回転起動水位となると、気密部は浮力タンクの役目を果し、右回転力が左回転と平衡状態となり、42外水側外板は降下し始める。尚、潮位が上昇すると、45下部ストッパーまで到達して、防潮の役目を果す。
次に5図により説明する。全閉した42外水側外板は、干潮と共に海水圧が下がり、53気密部の浮力は減少して、52回転起動水位からは、左回転となり、内水の排出が始まり、やがて46上部ストッパー達して停止し、図1の状況に戻る。
6図は、内水貯水型防潮ゲートを示す。
内水を、51計画貯水位まで残して、余水を排出する為のゲートである。
その為に46上部ストッパーはそのまま残して、全開する前に47中間ストッパーを設けて、57ゲート頂線の上部に51計画貯水位が保てる位置でゲートの回転を止める。
この場合、ストッパーは脱着可能で、調整スライド付とする必要がある。
長期間貯水する場合は、定期的に、47中間ストッパーを外して、土砂を流す必要がある。
満潮時には、図5の状況に戻り、扉体は45下部ストッパーと47中間ストッパーの間を往復することとなる。従って、58∠α放水開扉角は自然に出来ることとなる。
内水を、51計画貯水位まで残して、余水を排出する為のゲートである。
その為に46上部ストッパーはそのまま残して、全開する前に47中間ストッパーを設けて、57ゲート頂線の上部に51計画貯水位が保てる位置でゲートの回転を止める。
この場合、ストッパーは脱着可能で、調整スライド付とする必要がある。
長期間貯水する場合は、定期的に、47中間ストッパーを外して、土砂を流す必要がある。
満潮時には、図5の状況に戻り、扉体は45下部ストッパーと47中間ストッパーの間を往復することとなる。従って、58∠α放水開扉角は自然に出来ることとなる。
本件は、完全な、自力作動水門と称することとする。
従来は、自動化、又は無人、無動力化の水門といえども、その殆どの場合の作動操作は、他の場所に設置されたところの、フロートの浮力、内外水位差により、モーターのスイッチを入れることによって開閉して、目的を達成するので、完全な自動化とは言えない。本件の場合は、扉体の内外に自然発生する力によって、作動操作を行うことによって目的を達成するので、完全な自動水門である。
従来は、自動化、又は無人、無動力化の水門といえども、その殆どの場合の作動操作は、他の場所に設置されたところの、フロートの浮力、内外水位差により、モーターのスイッチを入れることによって開閉して、目的を達成するので、完全な自動化とは言えない。本件の場合は、扉体の内外に自然発生する力によって、作動操作を行うことによって目的を達成するので、完全な自動水門である。
水門の設置面積が節約出来る。
水門の設置に当たって、扉体とその直接付属物以外に余分な面積はいらない。
水門の設置に当たって、扉体とその直接付属物以外に余分な面積はいらない。
水門据付工事及び調整が、簡明で容易である。
据付時における、堰堤側への準備工事は、両端軸受部の取付板の位置と、ストッパー及び防水部の受け金物の設定のみである。
据付時における、堰堤側への準備工事は、両端軸受部の取付板の位置と、ストッパー及び防水部の受け金物の設定のみである。
爾後のメンテナンス、点検が、容易で、検査も簡単で、期間も長期保障可能となる。
両端軸受部を堅牢で完全防水とすると定期の給油のみとなる。防水ゴムの取替えは従来通りとなる。
両端軸受部を堅牢で完全防水とすると定期の給油のみとなる。防水ゴムの取替えは従来通りとなる。
本項において示した、発明の効果は、いずれも、設置までの、イニシアルコストは、大幅に軽減されるものである。
図2から図6までに示した例の他、小、中河川、又は水路及び各種の取水口等に利用するのが最良の形態である。
1 円筒形扉体外板部
2 回転軸部
3 軸受箱部
4 扉体内部(構造)
2 回転軸部
3 軸受箱部
4 扉体内部(構造)
Claims (2)
- 円筒型扉体の外部より水門開閉の目的で、一切の動力を導入しないこと。
- 円筒型扉体が、静止水又は、流水中に設置された時、自然に発生する各種の力を、回転軸に集めることによって生ずる回転力の静的、動的なバランスによって、該当水門の目的を達成することの出来る構造とした円筒型水門のすべてに適用される。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006041604A JP2007198101A (ja) | 2006-01-23 | 2006-01-23 | 自力作動式円筒回転型水門 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006041604A JP2007198101A (ja) | 2006-01-23 | 2006-01-23 | 自力作動式円筒回転型水門 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010185183A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Ntc Consultants Inc | 簡易チェックゲート |
CN103866848A (zh) * | 2014-02-21 | 2014-06-18 | 武汉圣禹排水系统有限公司 | 下偏心隔膜锁定式水力自冲洗拦蓄门 |
KR101779064B1 (ko) * | 2017-02-08 | 2017-09-15 | 장경식 | 수문판이 보강된 회전형 수문 |
KR101790148B1 (ko) * | 2017-02-08 | 2017-10-25 | 장경식 | 휨강도가 향상된 회전형 수문 |
CN107893403A (zh) * | 2017-11-21 | 2018-04-10 | 成都市绿洲节水灌溉工程有限公司 | 一种用于河道蓄水泄洪的两段式河道拦截设备 |
CN107938620A (zh) * | 2017-11-21 | 2018-04-20 | 成都市绿洲节水灌溉工程有限公司 | 用于城市景观水体改善的两段式河道拦截装置 |
-
2006
- 2006-01-23 JP JP2006041604A patent/JP2007198101A/ja active Pending
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