JP2007195318A - 情報管理通信装置、情報通信処理装置、電力設備情報処理システム及び情報処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の情報処理を簡単に実行できるようにする共に、電力系統の諸量計算やその保護設備の検討等を簡単に実施できるようにする。
【解決手段】 電力設備情報D0を記憶するデータベース20と、このデータベース20に登録された電力設備情報D0を更新管理する更新管理手段10と、電力設備情報D0の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報をデータベースから読み出して配信する通信モデム30とを備えるものである。この構成によって、データベース20に登録された複数の電力設備情報D0を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電力系統の線路定数、短絡容量及び零相循環電流等の計算処理を支援する対話型の電力系統管理用のコンピュータや、それを応用した電力系統簡易シミュレーションシステムに適用して好適な情報管理通信装置、情報通信処理装置、電力設備情報処理システム及び情報処理方法に関する。
詳しくは、データベースの電力設備情報を更新管理する情報管理通信装置と情報利用者の情報通信処理装置とを通信手段を介して接続し、情報利用者の電力設備情報をデータベースに登録する共に、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用して、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようにする共に、難易度の高い電力系統の線路定数計算や、短絡容量計算、零相循環電流計算、保護継電器の検討処理等を簡単に実施できるようにしたものである。
近年、電力供給分野では電力系統の規模が増大し、一地方における電力供給管内での系統連系が複雑になってきている。電力系統には、発電機、変圧器、鉄塔、しゃ断器等の電力設備機器や、架空送電線路、地中ケーブル送電線路等が利用されている。需要家に対し安定して電力を供給するため、万が一、短絡事故や地絡事故等が発生した場合に、故障箇所を迅速に除去して、電力設備機器への損傷を軽微に止めると共に、故障部分を可能な限り抑えて、他の健全部分への事故波及を防止する対策が採られている。この対策の一つとして、例えば、保護継電器が利用される場合が多い。
保護継電器は、平常時と異なった電気要素、例えば、送電系統の故障によって生ずる電流の増大や、電力の逆流、電圧降下、電力の不平衡、逆相電流、零相循環電流等を検出して故障状態を認識し、故障区間を迅速に選択して回路をしゃ断するようになされる。この回路選択しゃ断によって、他の健全部分への事故波及を極力狭い範囲に止めるようにできる。保護継電器は、シミュレーション(模擬)装置を使用して正常動作か否かを確認される場合が多い。
また、模擬事故点を設定して復旧方法を訓練するためのシミュレーション装置が使用され、事故復旧作業者のスキルアップに貢献している。この種のシミュレーション装置に関連して、特許文献1には、模擬送電線・母線装置が開示されている。この模擬送電線・母線装置によれば、保護リレーの動作試験をする場合に、リアクトル及び変圧器を有する電源部と、模擬送電線及び複数の模擬しゃ断器を有する回路部とを接続して、各種の故障を人為的に設定してその保護リレーの動作を検証するようになされる。このように装置を構成すると、一種類で多回線系統を模擬することができ、互いに連系が取られた電源系統も模擬することができるというものである。
更に、特許文献2には、コンピュータを使用した電力系統模擬装置が開示されている。この電力系統模擬装置によれば、電力系統で実際に事故が発生した場合に、その電力系統の状態変化情報(状変情報)を設備特定コードと共に保存し、この状変情報及び設備特定コードに基づいて、当該電力系統と同一の構成を有する他の電力系統における実事故を模擬するための訓練シナリオを作成するようになされる。このように装置を構成すると、実際に発生した事故状変に基づいてバリエーションに富む訓練シナリオを作成できるというものである。
ところで、従来例に係る電力系統のシミュレーション装置によれば、以下のような問題がある。
i.近年、電力系統の規模が増大する電力供給分野において、一地方における電力供給管内での系統連系が益々複雑になる中で、当該電力供給管内に自家用電気工作物を所持する者が、例えば、電力設備更新時に、その仕様検討や電力系統の事故解析等をシミュレーションしようとした場合、特許文献1に見られるような模擬送電線・母線装置を利用した方法を採ろうとすると、発電機、変圧器、鉄塔、しゃ断器等の電力設備機器に関する膨大な量のデータを揃えなければならない。
ii.また、特許文献2に見られるような事故復旧作業者のスキルアップに開発された訓練シナリオ作成用の電力系統模擬装置によれば、現実の電力設備機器に関するデータを電力系統に取り入れ、一歩踏み込んだシミュレーションができていないのが現状である。従って、特許文献2は、電力系統で実際に事故が発生した後、模擬事故点を設定して復旧方法を訓練することができても、実際に事故が発生する以前に、電力供給管内における電気事業者用の電気工作物や自家用電気工作物等における万一の事故に対応するシミュレーションを行うことが困難となる。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の情報処理を簡単に実行できるようにする共に、電力系統の諸量計算やその保護設備の検討等を簡単に実施できるようにした情報管理通信装置、情報通信処理装置、電力設備情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決する本発明に係る情報管理通信装置は、電力系統に関する電力設備情報を処理する情報管理通信装置であって、電力設備情報を記憶するデータベースと、このデータベースに登録された電力設備情報を更新管理する更新管理手段と、電力設備情報の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報をデータベースから読み出して配信する情報配信手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明に係る情報管理通信装置によれば、電力系統に関する電力設備情報を処理する場合に、データベースには、電力設備情報が記憶される。例えば、データベースには、電力系統の技術計算用のプログラム、データ保守用のプログラム、電力系統図データ及び送配電線データが格納される。更新管理装置は、データベースに登録された上述の電力設備情報を更新管理するようになされる。これを前提にして、情報配信装置は、電力設備情報の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報をデータベースから読み出して配信するようになる。従って、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。
本発明に係る情報通信処理装置は、データベースに登録された電力系統に関する電力設備情報を受信して処理する情報通信処理装置であって、データベースから配信される電力設備情報を受信する情報通信手段と、この情報通信手段によって受信された電力設備情報を処理する情報処理手段とを備え、情報処理手段は、技術計算用のプログラムに基づいて電力系統に関する計算処理を実行することを特徴とするものである。
本発明に係る情報通信処理装置によれば、データベースに登録された電力系統に関する電力設備情報を受信して処理する場合に、情報通信手段は、データベースから配信される電力設備情報を受信する。情報処理手段は、情報通信手段によって受信された電力設備情報を処理する。これを前提にして、情報処理手段は、技術計算用のプログラムに基づいて電力系統に関する計算処理を実行するようになる。例えば、情報処理手段は、技術計算用のプログラムに基づいて電力系統の線路定数、短絡容量及び零相循環電流に関する計算処理を実行する。従って、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。
本発明に係る電力備情報処理システムは、電力系統に関する電力設備情報を処理するシステムであって、電力設備情報をデータベースに登録し、当該データベースに登録された電力設備情報を更新管理すると共に、電力設備情報の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報をデータベースから読み出して配信する情報管理通信装置と、この情報管理通信装置から配信された電力設備情報を受信して処理する情報通信処理装置と、この情報通信処理装置と情報管理通信装置とを接続する通信手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明に係る電力備情報処理システムによれば、電力系統に関する電力設備情報を処理する場合に、情報管理通信装置と情報通信処理装置とが通信手段を介して接続される。情報管理通信装置では、電力設備情報がデータベースに登録され、当該データベースに登録された電力設備情報が更新管理されると共に、電力設備情報の配信要求が受信される。情報管理通信装置は、受信した配信要求の電力設備情報をデータベースから読み出して情報通信処理装置へ配信する。これを前提にして、情報通信処理装置は、情報管理通信装置から配信された電力設備情報を受信して処理するようになされる。従って、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。これにより、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム等を構築できるようになる。
本発明に係る情報処理方法は、電力系統に関する電力設備情報を処理する方法であって、 電力設備情報をデータベースに登録するステップと、データベースに登録された電力設備情報を更新管理するステップと、電力設備情報の配信要求を受信するステップと、受信した配信要求の電力設備情報をデータベースから読み出して配信するステップと、配信された電力設備情報を受信して処理するステップとを有することを特徴とするものである 本発明に係る情報処理方法によれば、電力系統に関する電力設備情報を処理する際に、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。これにより、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム等を構築できるようになる。
本発明に係る情報管理通信装置によれば、電力系統に関する電力設備情報を処理する場合に、データベースに登録され、更新管理される電力設備情報の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報をデータベースから読み出して配信する情報配信手段を備えるものである。
この構成によって、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。従って、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム等を構築できるようになる。
本発明に係る情報通信処理装置によれば、データベースに登録された電力系統に関する電力設備情報を受信して処理する情報処理手段を備え、この情報処理手段は、技術計算用のプログラムに基づいて電力系統に関する計算処理を実行するものである。
この構成によって、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。従って、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム等を構築できるようになる。
本発明に係る電力備情報処理システムによれば、本発明に係る情報管理通信装置と情報通信処理装置とが通信手段を介して接続され、情報通信処理装置では、データベースに登録され更新管理される電力設備情報を情報管理通信装置から受信して処理するようになされる。
この構成によって、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。従って、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム等を構築できるようになる。
本発明に係る情報処理方法によれば、データベースに登録され更新管理される電力設備情報を当該データベースから読み出して配信するようになされる。
この構成によって、データベースに登録された複数の電力設備情報を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。従って、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム等を構築できるようになる。
続いて、この発明に係る情報管理通信装置、情報通信処理装置、電力設備情報処理システム及び情報処理方法について、図面を参照しながら説明をする。
図1は、本発明に係る実施形態としての電力系統簡易シミュレーションシステム#1の構成例を示す概念図である。
図1に示す電力系統簡易シミュレーションシステム#1は、電力設備情報処理システムの一例を構成し、電力系統に関する電力設備情報D0を処理して、例えば、電力系統簡易シミュレーションを提供したり、発電機器や、変電機器、配電機器等の電力設備やその保護機器の新製品を照会するシステムである。
この例では、情報利用者が自社の電力設備に関する情報を通信手段70を通じて情報管理通信装置100に登録することで、電力設備更新時の仕様検討や事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。これにより、他の情報利用者が登録した電力設備情報D0を利用して自社の電力設備を設計できるようになる。
電力系統簡易シミュレーションシステム#1には、情報管理通信装置100と複数の情報通信処理装置PCi(i=1〜N)とが備えられる。情報管理通信装置100は、情報収集管理配信元となる、例えば、電力供給会社101側に配置される。情報管理通信装置100は、更新管理手段10、データベース20及び通信モデム30を有しており、電力系統に関する電力設備情報D0をデータベース20に登録し、当該データベース20に登録された電力設備情報D0を更新管理すると共に、電力設備情報D0の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報D0をデータベース20から読み出して配信するように使用される。情報管理通信装置100にはデスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータが使用される。
電力設備情報D0には、電力系統の技術計算用のプログラム(以下系統故障計算用のプログラムという)PD1、データ保守用のプログラムPD2、電力系統図データD1及び送配電線データD2が含まれる。このような電力設備情報D0をデータベース20で取り扱うと、難易度の高い電力系統の短絡容量計算や保護継電器の検討処理等を容易に実行できるようになる。
情報管理通信装置100は、系統故障計算プログラムPD1を情報配信要求先の情報処理装置に配信するようになされる。この系統故障計算プログラムPD1には、線路定数計算、短絡容量計算及び零相循環電流計算に関するデータが含まれる。これらのデータを例えば、線路定数データD11、短絡容量データD12及び零相循環電流データD13とする。情報配信要求先には、発電所や変電所等の電気事業者、工場やデパート等の自家用電気工作物を取り扱う電力需要家が含まれる。
また、情報管理通信装置100は、電力系統のデータ保守用のプログラムPD2を情報配信要求先の情報通信処理装置に配信するようになされる。これは、情報管理通信装置100から情報通信処理装置にインストールした系統故障計算プログラムPD1等のデータを保守する際に使用するためである。情報管理通信装置100は通信手段70に接続して使用される。通信手段70には、公衆電話回線網やインターネット、専用のマイクロ波通信回線、光通信回線等が使用される。通信手段70には、電気通信事業者の接続装置を含むものである。
上述の通信手段70には、複数の情報通信処理装置PCi(i=1〜N)が接続される。情報通信処理装置PCiは、情報利用者となる、例えば、電気機器製造業者(機械装置メーカー)側や、自家用電気工作物の設置者側等に配置される。これらの情報利用者は、当該システム#1に参入するに当たり、自社(所)の受電設備や発変電設備(自家用電気工作物)等を情報収集管理配信元に登録するようになされる。情報通信処理装置PCiには、デスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータが使用される。情報通信処理装置PCiは、キーボード41、マウス42及びモニタ49や図示しない制御システムを有して構成される。
例えば、各機械装置メーカーは、情報通信処理装置PCiを使用し、キーボード41や、マウス42を操作し、通信手段70を通じて、自社製造機器や機器装置データD3等を会話形式により情報収集管理配信元の情報管理通信装置100へ登録する。機器装置データD3には、母線や、変圧器、ケーブル、変流器、変成器、保護継電器等のデータが含まれる。通信手段70のインターネット上では、例えば、容量10MVAの変圧器を損失の少ない順に並べて表示するとか、メンテナンスコストの少ない順に並べて表示して、情報利用者に閲覧してもらったり、機器分類(サイト)規定値以上の装置に対してその機器名の横に認定証(信頼されている第三者認定など)を合わせて表示する等の優遇処理を与えて広告するようになされる。
このように、新製品やその割引等をニーズのある顧客に直ぐに公開できるようになる。これにより、ホームページ上で自社製品を販売宣伝広告を実行できるようになり、自社製品の位置づけが性能的にどのような位置(ランク)にあるか、そのアクセスランキング等の人気がどのような位置にあるかが良くわかり、販売戦略を建て易くなる。
また、自家用電気工作物の設置者側等に配置された情報通信処理装置PCiでは、受電設備や発変電設備等を会話形式により情報収集管理配信元の情報管理通信装置100へ登録するようになされる。そして、情報管理通信装置100から配信されてくる電力設備情報D0を受信して情報処理をするように使用される。
このように電力系統簡易シミュレーションシステム#1を構成すると、情報利用者側では、自分の受電設備をインターネットを通じて登録することで、設備更新時の仕様検討や事故解析等に、いろいろなシミュレーションが受けられるようになる。情報利用者に対する宣伝効果を向上できるようになる。例えば、自家用電気工作物設置者の情報通信処理装置PC1では、電力設備検討時に、予め各機械装置メーカーによって情報収集管理配信元に登録されている母線、変圧器、ケーブル、変流器、変成器、保護継電器等のデータを参照し、現状の電力設備保守時や、電力設備増強時、電力機器取り換え時等を想定して、電力系統簡易シミュレーションを実行する。
この電力系統簡易シミュレーションシステム#1では、系統故障計算プログラムの計算処理から、通常運転時の電圧降下や損失電力などが電力系統簡易シミュレーションできる。更に、情報通信処理装置PCiに対して、負荷設備や、発電量等の時系列データを入力し、故障点を設定すると、故障電流や短絡容量をシミュレーションすることができる。これにより、情報利用者は、電力設備更新時の仕様検討や事故解析等、色々なシミュレーションを受けられるようになる。
続いて、本発明に係る情報処理方法について説明する。図2は、実施形態としての電力系統簡易シミュレーションシステム#1における全体処理例を示すフローチャートである。
この実施形態では、電力系統に関する電力設備情報D0を処理して、電力系統簡易シミュレーションを提供したり、発電機器や、変電機器、配電機器等の電力設備やその保護機器の新製品を照会する場合を前提とする。
これらを処理条件にして、図2に示すフローチャートのステップA1で、情報利用者は情報通信処理装置PCiを操作して電力設備情報D0を情報収集管理配信元のデータベース20に登録する。このとき、各機械装置メーカーは、情報通信処理装置PCiを使用し、通信手段70を通じて、自社製品機器や機器装置データD3等を会話形式により情報収集管理配信元の情報管理通信装置100へ登録する。機器装置データD3には、母線や、変圧器、ケーブル、変流器、変成器、しゃ断器、保護継電器等のデータが含まれる。
例えば、変圧器メーカーのA社は、新に製作した変圧器に係る変圧器データをデータベース20に登録する。また、しゃ断器部門で知名度のあるB社が変圧器も取り扱っている場合、自社製品に係る変圧器データを登録する。このとき、B社のホームページアドレスも登録してアピールをするようになされる。更に、工場やデパート等の自家用電気工作物の受電系統に、C社の継電器が適用が好ましい場合に、C社は、継電器データをデータベース20に登録するようになされる。また、D社が新たに開発した電力機器に係る新製品が他社にはない機能が充実している場合、新規メーカーであるD社は、当該システム#1に参入するべく、例えば、メーカー名と機器名を情報管理通信装置100へ登録するようになされる。
また、自家用電気工作物の設置者側等に配置され情報通信処理装置PCiでは、受電設備や発変電設備等を会話形式により情報収集管理配信元の情報管理通信装置100へ電力設備情報を登録するようになされる。このとき、自社の自家用電気工作物の受電回路系統図を示す電力系統図データD1を情報収集管理配信元に登録するようになされる。
次に、ステップA2に移行して、情報収集管理配信元ではデータベース20に登録された電力設備情報D0を更新管理する。例えば、情報管理通信装置100では、情報利用者(顧客)から登録された電力系統図が更新登録された場合に、電力系統図データD1に基づいてデータベース20を書き換えるようになされる。電力系統図データD1は、受電回路系統図面を表示する際や、当該図面をプリントアウトする際に使用可能な情報である。
機械装置メーカーから登録された機器装置データD3には、変圧器データや、計器用変成器データ、しゃ断器データ、その他機器データ等がメーカー別に編集される。例えば、変圧器データに関して、トランス(Tr)メーカーA社に対応してトランスの諸元○○○○○○や、B社〜D社に対応して各々のトランスの諸元○○○○○○が記述される。同様にして、計器用変成器データに関して、変成器メーカーA社に対して変成器の諸元○○○○○○や、B社〜E社に対して各々の変成器の諸元○○○○○○が記述される。
更に、しゃ断器データに関して、しゃ断器メーカーA社に対してしゃ断器の諸元○○○○○○や、B社〜G社に対して各々のしゃ断器の諸元○○○○○○が記述される。その他機器データに関して、各保護継電器メーカーA社に対して継電器の諸元○○○○○○や、B社〜D社に対して各々の継電器の諸元○○○○○○が記述される。
また、ステップA3で、情報収集管理配信元は、電力設備情報D0の配信要求を受信する。このとき、情報管理通信装置100は原則、情報利用者からの受信可能となされ、常時、受信待機状態となされる。メンテナンス期間中は、例外的に受信が拒否される。ここで、情報利用者は、例えば、電力系統の故障計算に必要な電力設備情報D0をデータベース20から読み出すように配信要求する。このとき、情報利用者は、自社の受電回路の短絡容量を計算したい場合は、系統故障計算プログラムPD1や送配電線データD2を要求する。
そして、ステップA4に移行して、情報収集管理配信元は、先に受信した情報利用者からの配信要求があった電力設備情報D0=PD1+D2等をデータベース20から読み出して配信する。系統故障計算プログラムPD1には、線路定数計算、短絡容量計算及び零相循環電流計算に関する線路定数データD11、短絡容量データD12及び零相循環電流データD13が含まれる。
次に、ステップA5に移行して、情報利用者側では、情報管理配信装置100から配信されてくる電力設備情報D0=PD1+D2を受信して情報処理する。例えば、情報通信処理装置PC1では、図1に示したキーボード41やマウス42を使用して、負荷設備や、発電量等の時系列データが入力され、送配電線データD2に基づく電力系統図内に故障点が設定されると、系統故障計算プログラムPD1に基づいて故障電流や短絡容量がシミュレーションから求められる。電力系統図は、例えば、情報通信処理装置PC1のモニタ49に表示される。これにより、情報利用者は、電力設備更新時の仕様検討や事故解析等、色々なシミュレーションを受けられるようになる。この系統故障計算プログラムPD1に基づくシミュレーションで、通常運転時の電圧降下や損失電力などを求めることができる。
また、情報利用者が機械装置メーカーのホームページの閲覧を操作すると、そのモニタ上には、例えば、新製品の容量10MVAの変圧器が損失の少ない順に並べて表示され、更に、メンテナンスコストの少ない順に並べて表示される。これにより、モニタ49に表示された新製品の変圧器を閲覧したり、機器分類(サイト)規定値以上の装置名に表示された認定証を合わせて確認できるようになる。
このように、本発明に係る実施形態としての電力系統簡易シミュレーションシステム及び情報処理方法によれば、電力系統に関する電力設備情報D0を処理する場合に、情報収集管理配信元の情報管理通信装置100と情報利用者の情報通信処理装置PCiとがインターネット等の通信手段70を介して接続される。情報管理通信装置100では、電力設備情報D0がデータベース20に登録され、当該データベース20に登録された電力設備情報D0が更新管理されると共に、電力設備情報D0の配信要求が受信される。情報管理通信装置100は、受信した配信要求の電力設備情報D0をデータベース20から読み出して情報通信処理装置PCiへ配信する。これを前提にして、情報通信処理装置PCiは、情報管理通信装置100から配信された電力設備情報D0を受信して処理するようになされる。
従って、データベース20に登録された複数の電力設備情報D0を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。これにより、各機器装置メーカー(他の情報利用者)の電力設備情報D0を受けて、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等の電力系統簡易シミュレーションを実行できるようになる。
例えば、デパート等の自家用電気工作物の設置者は、電力系統簡易シミュレーションを実行して構内事故が発生した場合の影響を確認するようになされる。このシミュレーションの結果、例えば、デパート全体が停電することが明確になったような場合、そのような事故に備えて、所内発電機の点検や、所内電力供給システムの切替手順をマニュアル化する等の対処を採ることができる。
また、工場等の自家用電気工作物の設置者(情報利用者)は、自社の変圧器の取換時期が到来し、しかも、負荷設備が増加し、受電容量を10MVAから15MVAに変更するような場合に、電力系統簡易シミュレーションを実行する。その結果、情報利用者は、機械装置メーカーのホームページに表示されたB社の変圧器が性能価格ともに申し分ない旨等を確認できるようになる。
更に、電力系統簡易シミュレーションシステム#1では、電力系統における保護継電器の保護協調図が作成され、その点検結果(現在の整定)を入力するようになされ、保護継電器の整定確認ができるようになっている。例えば、受電設備の保護継電器の協調性が、他の保護継電器に比べて、あまり良くない場合に、各社の保護継電器を選んで、電力系統簡易シミュレーションに適用し、その協調性を確認するようになされる。
このシミュレーションの結果、例えば、B社及びE社の保護継電器が他の保護継電器と協調性が良い場合に、早速、B社及びE社に価格の見積もりを依頼する等の処理に移行することができる。なお、情報利用者がどのような電力設備を使用して、どのような内容の電力系統簡易シミュレーションを実行したかは一切公開されない。更に、情報管理通信装置100で、電力設備情報D0や保護継電器の整定データ等を保管したり、情報利用者の受電設備の健全性を診断することもできる。その他、機械装置及び当該機器装置に対する特性や、信頼性、メンテナンス等のデータを情報利用者の情報通信処理装置へ提供するようにしてもよい。
図3は、第1の実施例としての情報管理通信装置100の構成例を示すブロック図である。この実施例で、情報収集管理配信元には、情報管理通信装置100が配置される。
図3に示す情報管理通信装置100は、更新管理手段10、データベース20及び通信モデム30を有しており、電力設備情報D0をデータベース20に登録し、当該データベース20に登録された電力設備情報D0を更新管理すると共に、電力設備情報D0の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報D0をデータベース20から読み出して配信するように使用される。
図3に示す情報管理通信装置100は、更新管理手段10、データベース20及び通信モデム30を有しており、電力設備情報D0をデータベース20に登録し、当該データベース20に登録された電力設備情報D0を更新管理すると共に、電力設備情報D0の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報D0をデータベース20から読み出して配信するように使用される。
更新管理手段10は、データベース20に登録された電力設備情報D0を更新管理するものである。更新管理手段10には、デスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータが使用される。更新管理手段10は、例えば、キーボード11、マウス12、ROM(Read Only Memory)13、RAM(Random Access Memory)14、CPU(Central Processing Unit;中央処理ユニット)15、EEPROM(Electrically Erasable Read Only Memory)16、I/Oインターフェース17、システムバス18、モニタ19及びハードディスク(HDD)21を有して構成される。
システムバス18には、ROM13、ワーク用のRAM14、CPU15、EEPROM16、HDD21が接続される。ROM13には当該更新管理装置全体を制御するためのシステムプログラムデータPD0が格納される。RAM14には、システムプログラムデータPD0や、各種制御コマンド等を一時記憶するようになされる。CPU15は電源がオンされると、ROM13からシステムプログラムデータPD0をRAM14に読み出してシステムを起動し、当該更新管理手段全体を制御するようになされる。
CPU15には入出力(I/O)インターフェース17が接続される。I/Oインターフェース17には、キーボード11及びマウス12が通信ケーブルで接続される。もちろん、キーボード11及びマウス12は、無線方式のインターフェースを備えるものでもよい。キーボード11やマウス12等は、情報利用者の情報通信処理装置PCiからの登録要求や、配信要求を自動受信する際の初期設定操作に使用される。
キーボード11は、初期設定操作に関して入力された登録要求や配信要求等の受信条件を操作データD11としてインターフェース17を介してCPU15に出力する。マウス12は、初期設定操作に関して入力された登録要求や配信要求等の受信条件を操作データD12として同様にCPU15に出力する。EEPROM16には、例えば、情報利用者の登録番号やパスワードデータDp等が格納される。EEPROM16は、情報が電気的に消去可能で、その書込みが可能な読出し専用メモリである。
システムバス18に接続されたHDD21は内部実装型のデータベースを構成し、各機器装置メーカー等の情報利用者の情報通信処理装置PCiから転送されてくる電力設備情報D0を記憶するものである。機器装置データ用のHDD21の内容は日々更新され、各機器装置メーカーからの装置機器データ(製品情報)D3を新規登録することにより、HDD21の充実化が図れるようになる。このように電力設備情報D0をデータベース化すると、地絡事故時の零相循環電流計算や、三相短絡時の短絡容量計算等に必要な機械装置データD3及び短絡容量をインターネット等で公表できるようになる。
インターフェース17には、外部取付け型のデータベース20が接続される。データベース20には大容量の光磁気記憶装置等が使用され、例えば、HDD21のバックアップ又はメインデータベースとして取り扱われ、情報収集管理配信元から情報利用者へ配信するための、系統故障計算用のプログラムPD1、データ保守用のプログラムPD2、電力系統図データD1、送配電線データD2及び機器装置データD3が格納される。電力系統図データD1は、例えば、電力系統を登録した者(顧客)の受電回路系統図を成す情報である。送配電線データD2は、短絡容量を提供する情報である。機器装置データD3は、新製品等の仕様諸元を示す情報である。系統故障計算プログラムPD1やデータ保守用のプログラムPD2は、情報収集管理配信元で予め準備される。機械装置メーカーは、新規メーカーとしての登録や新製品等の機器装置データD3をデータベース20に登録する。
データベース20には機器装置データD3を構成する変圧器データとして、例えば、
Trメーカー Tr諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
が記述される。
Trメーカー Tr諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
が記述される。
また、データベース20には計器用変成器データとして、
変成器メーカー 変成器諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
E社 ○○○○○○○○
が記述される。
変成器メーカー 変成器諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
E社 ○○○○○○○○
が記述される。
更に、データベース20にはしゃ断器データとして、
しゃ断器メーカー しゃ断器諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
が記述される。
しゃ断器メーカー しゃ断器諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
が記述される。
更にまた、データベース20にはその他機器データ(各機器保護継電器データ)として、
継電器メーカー 継電器諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
F社 ○○○○○○○○
G社 ○○○○○○○○
が各々記述される。
継電器メーカー 継電器諸元
A社 ○○○○○○○○
B社 ○○○○○○○○
C社 ○○○○○○○○
D社 ○○○○○○○○
F社 ○○○○○○○○
G社 ○○○○○○○○
が各々記述される。
また、I/Oインターフェース17には、キーボード11及びマウス12の他に、モニタ19が接続される。モニタ19は、HDD21又はデータベース20から読み出された電力系統図データD1、送配電線データD2及び機器装置データD3を、例えば、既存の編集プログラムに基づいて編集する際に表示するようになされる。編集作業は、例えば、情報収集管理配信元のオペレータがモニタ19を見ながら編集するようになされる。モニタ19には液晶表示パネルや、PDP表示パネル、CRT等が使用される。
なお、I/Oインターフェース17には、キーボード11、マウス12及びモニタ19の他に、通信モデム30が接続され、インターネット等の通信手段70に接続される。通信モデム30は、情報利用者からの電力設備情報D0の登録要求や、配信要求等を受信し、かつ、受信した登録要求や配信要求等の電力設備情報D0をCPU15の制御を受けて、データベース20へ登録したり、当該データベース20から電力設備情報D0を読み出して配信するものである。通信モデム30は、例えば、系統故障計算プログラムPD1を情報配信要求先の情報受信処理装置PC1に配信するようになされる。
このように、第1の実施例としての情報管理通信装置100によれば、電力系統に関する電力設備情報D0を処理する場合に、HDD21やデータベース20等には、情報利用者からの電力設備情報D0が記憶される。データベース20等には、系統故障計算プログラムPD1、データ保守用のプログラムPD2、電力系統図データD1、送配電線データD2及び機器装置データD3が格納される。更新管理手段10は、データベース20等に登録された上述の電力設備情報D0を更新管理するようになされる。これを前提にして、通信モデム30は、情報利用者の情報通信処理装置PC1からの電力設備情報D0の配信要求を受信し、かつ、受信した配信要求の電力設備情報D0をデータベース20から読み出して配信するようになる。
従って、データベース20に登録された複数の電力設備情報D0を当該システム#1へ加入している情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。機械装置メーカーは、新製品等の機器装置データD3をデータベース20に登録することができる。これにより、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム(ビジネスモデル)1を構築できるようになる。しかも、電力設備情報D0を含んだシミュレーションをリアルタイムに実行できるようになる。
図4は、第2の実施例としての情報通信処理装置PCiの構成例を示すブロック図である。この実施例で、情報利用者側には、情報通信処理装置PCiが配置され、情報利用者は、例えば、新規バンク設計時に、必要とされる電力系統設備の候補を出力したり、機械装置メーカーをピックアップしたり、電力系統簡易シミュレーションを実行する。
図4に示す情報通信処理装置PCiは、情報収集管理配信元のデータベース20に登録された電力系統に関する電力設備情報D0を受信して処理する装置である。情報通信処理装置PCiは、ハードディスク内蔵のコンピュータ40及び通信モデム60を有して構成される。
通信モデム60は、情報通信手段の一例を構成し、情報収集管理配信元のデータベース20から配信される電力設備情報D0を受信するものである。通信モデム60は、一方は通信手段70に接続され、他方はコンピュータ40に接続され、当該システム#1へ参入する際に、情報収集管理配信元のデータベース20へ電力設備情報D0を登録するように使用される。通信モデム60は、例えば、情報配信要求先の情報受信処理装置PC1から系統故障計算プログラムPD1をダウンロードするようになされる。
通信モデム60に接続されたコンピュータ40は、情報処理手段の一例を構成し、当該通信モデム60によって受信された電力設備情報D0を処理するものであり、例えば、系統故障計算プログラムPD1に基づいて電力系統に関する計算処理を実行する。コンピュータ40は、例えば、系統故障計算プログラムPD1に基づいて電力系統の線路定数、短絡容量及び零相循環電流に関する計算処理を実行する。
コンピュータ40は、例えば、キーボード41、マウス42、ROM43、RAM44、CPU(中央演算処理装置)45、EEPROM46、I/Oインターフェース47、システムバス48、モニタ49及びハードディスク(HDD)50を有して構成される。
システムバス48には、ROM43、ワーク用のRAM44、CPU45、EEPROM46、HDD50が接続される。ROM43には当該コンピュータ全体を制御するためのシステムプログラムデータPD0が格納される。RAM44には、システムプログラムデータPD0や、系統故障計算用のプログラムPD1、データ保守用のプログラムPD2、各種制御コマンド等を一時記憶するようになされる。CPU45は電源がオンされると、ROM43からシステムプログラムデータPD0をRAM44に読み出してシステムを起動し、当該コンピュータ全体を制御するようになされる。
EEPROM46には、例えば、情報利用者の登録番号やパスワードデータDp等が格納される。EEPROM46は、情報が電気的に消去可能で、その書込みが可能な読出し専用メモリである。システムバス48に接続されたHDD50はデータベースを構成し、情報配信者の情報管理通信装置PCiから転送されてくる電力設備情報D0を記憶するものである。
CPU45には入出力(I/O)インターフェース47が接続される。I/Oインターフェース47には、キーボード41及びマウス42が通信ケーブルで接続される。もちろん、キーボード41及びマウス42は、無線方式のインターフェースを備えるものでもよい。キーボード41やマウス42等は、系統故障計算用のプログラムPD1に対して計算条件を入力するように操作される。例えば、メニュー画面P1で、マスターデータ登録や、線路定数計算、短絡容量計算、データ集計、零相循環電流計算等の項目を選択するように操作される。
キーボード41は、同プログラムPD1に対して入力された計算条件や数値を操作データD41としてインターフェース53を介してCPU45に出力する。マウス42は、系統故障計算用のプログラムPD1に対するクリック入力や、又は指定された計算条件の中から、チェック入力する際に使用され、その際のマウス入力は、操作データD42としてCPU45に出力される。
更に、コンピュータ40は、情報管理通信装置100からインストールしたデータ保守用のプログラムPD2に基づいて系統故障計算プログラムPD1等のデータを保守するようになされる。これは、系統故障計算プログラムPD1等の更新時に各種データを円滑に書き換えるようにするためである。
上述のシステムバス48に接続されたハードディスク50は、情報収集管理配信元のデータベース20からダウンロードした電力設備情報D0を記憶するものである。ハードディスク50には、例えば、系統故障計算用のプログラムPD1、データ保守用のプログラムPD2、電力系統図データD1、送配電線データD2及び機器装置データD3が格納される。
また、I/Oインターフェース47には、キーボード41及びマウス42の他に、モニタ49が接続される。モニタ49は、ハードディスク50から読み出された系統故障計算用のプログラムPD1に基づいてメニュー画面を表示し、系統故障計算処理等の手順を表示するようになされる。モニタ49には液晶表示パネルや、PDP表示パネル、CRT等が使用される。
モニタ49は、例えば、系統故障計算用のプログラムPD1からデコードした表示データD29に基づいて、メニュー画面P1やデータ編集・計算実行画面P2等を表示するようになされる。メニュー画面P1は、マスターデータ登録や、線路定数計算、短絡容量計算、データ集計、零相循環電流計算等の選択項目が表示される。マスターデータ登録時は、データ編集・計算実行画面P2の下位階層として電線マスターデータ登録画面P11や、単心ケーブルマスターデータ登録画面P12、3心ケーブルマスターデータ登録画面P13等がモニタ49に表示される。
また、線路定数計算時には、データ編集・計算実行画面P2の下位階層として線路定数(架空系)データ入力画面P21や、ルート入力画面P22、線路定数入力画面P23、P24、架空地線入力画面P25、計算結果出力画面P26、レポート表示画面P27等がモニタ49に表示される。データ集計時には、データ編集・計算実行画面P2の下位階層として集計対象区間設定画面P31、計算結果出力画面P32、レポート表示画面P33等がモニタ49に表示される。
短絡容量計算時には、データ編集・計算実行画面P4の下位階層として短絡容量データ入力画面P41や、ブランチデータ入力画面P42、電源データ入力画面P43、負荷データ入力画面P44、データエラー確認画面P45、計算結果出力画面P46、レポート表示画面P47等がモニタ49に表示される。
零相循環電流計算時には、データ編集・計算実行画面P5の下位階層として零相循環電流データ入力画面P51や、サブ区間(架空系)データ編集画面P52、サブ区間(ケーブル系)データ編集画面P53、起誘導回線電流入力画面P54、計算結果出力画面P55、レポート表示画面P56等がモニタ49に表示される。上述のCPU45は、例えば、メニュー画面P1で「マスターデータ登録」のボタンが選択されると、モニタ49にデータ編集・計算実行画面P2を表示するように制御される。
また、I/Oインターフェース47には、プリンタ80が接続され、電力系統簡易シミュレーション時等における印刷データD80に基づいて結果記録紙81を出力するようになされる。結果記録紙81には、電力系統図面や、計算結果出力表、入力データ表等をプリントアウトするようになされる。印刷データD80はCPU45によって、例えば、RAM44で操作データD41やD42に基づいて電力系統図データD1をシステムプログラムデータPD0に基づいて編集されたものが利用される。
このように、第2の実施例としての情報通信処理装置PCiによれば、ハードディスク50に登録された電力系統に関する電力設備情報D0を受信して処理する場合に、通信モデム60は、ハードディスク50から配信される電力設備情報D0を受信する。コンピュータ40は、通信モデム60によって受信された電力設備情報D0を処理する。これを前提にして、コンピュータ40は、系統故障計算プログラムPD1に基づいて電力系統に関する計算処理を実行するようになる。例えば、コンピュータ40は、系統故障計算プログラムPD1に基づいて電力系統の線路定数、短絡容量及び零相循環電流に関する計算処理を実行する。
従って、ハードディスク50に登録された複数の電力設備情報D0を情報利用者の間で共用できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。これにより、難易度の高い電力系統の線路定数や、短絡容量、零相循環電流の計算、保護継電器の検討処理等を実施可能な電力系統簡易シミュレーションシステム等を構築できるようになる。実際に事故が発生する以前に、電力供給管内における電気事業者用の電気工作物や自家用電気工作物等における万一の事故に対応するシミュレーションを行うことができる。
続いて、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した情報処理方法について説明する。図5は、第3の実施例としてのシステム起動時のメニュー画面P1の表示例を示す図である。この実施例では、系統故障計算用のプログラムPD1の他に各保護支援データ、機器諸元により故障計算等を実行するようになる。
図5に示すメニュー画面P1は、電力系統簡易シミュレーションシステム#1の起動によってモニタ49に表示するようになされる。メニュー画面P1には、「技術計算プログラム Ver.○○」のタイトルが表示される。このタイトルの下方領域には、「マスターデータ登録」及び「線路定数計算」、「短絡容量計算」及び「零相循環電流計算」の選択項目が表示される。マスターデータ登録の項目欄には、電線種類のボタンBT1、単心ケーブルのボタンBT2及び3心ケーブルのボタンBT3が配置され、マウス42でクリック選択(操作)可能となされている。
線路定数計算の項目欄は、「架空系」及び「ケーブル系」に分かれており、架空系の項目欄には編集のボタンBT4及び集計のボタンBT5が配置されている。ケーブル系の項目欄にも編集のボタンBT6及び集計のボタンBT7が各々配置され、マウス42で各々クリック操作可能となされている。
短絡容量計算の項目欄には編集のボタンBT8が配置され、零相循環電流計算の項目欄にも編集のボタンBT9が各々配置されている。マウス42でこれらのボタンBT1〜ボタンBT9をオンするようにクリック操作すると、これらのスイッチオンが操作データD42となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD42に基づいてモニタ49を表示制御するようになされる。なお、メニュー画面P1の右上方には終了のボタンBT18が配置され、このボタンBT18は当該システム終了時にクリックされる。
図6は、電線マスターデータ登録画面P11の表示例を示す図である。図6に示す電線マスターデータ登録画面P11は、図5に示した「マスターデータ登録」の項目欄で、「電線種類」のボタンBT1をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。この登録画面P11には、「電線マスターデータ登録」のタイトルが表示される。このタイトルの右隣り領域には、「削除」のボタンBT10、「新規作成」のボタンBT11及び「戻る」のボタンBT12が配置される。削除ボタンBT10は、既に登録されている電線データを削除する際にクリックされる。新規登録ボタンBT11は、電線データを新規に登録する場合にクリックされる。戻るボタンBT12は、元の画面に戻る場合にクリック(ボタン押下)される。
これらの表示領域及びボタン配置領域の下方には、明細入力領域w1が設定されている。明細入力領域w1には、電線種類、公称断面積(mm2[=sqr])、実断面積(mm2)及び導体抵抗(Ω/km)の登録項目欄が設定されている。電線種類の登録欄w11には、例えば、電線の種類として「58TACSR」が入力される。「58TACSR」は、キーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w11に「58TACSR」を表示するように制御される。図中の三角印は、現在選択されているデータを示している。下方には登録する分の全データが入力される。
また、公称断面積の登録欄w12には、例えば、電線の公称断面積として「58.000」が入力される。以下、「80.000」や、「95.000」、「120.000」(mm2)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w12に「58.000」、「80.000」、「95.000」及び「120.000」を表示するように制御される。
更に、実断面積の登録欄w13には、例えば、電線の実断面積として「67.6500」が入力される。以下、「96.9500」や、「111.300」、「153.800」(mm2)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w13に「67.6500」や、「96.9500」、「111.300」及び「153.800」を表示するように制御される。
また、導体抵抗(Ω/km)の登録欄w14には、電線の導体抵抗として「0.5220」や、「0.3630」、「0.3160」、「0.2450」(Ω/km)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w14に「0.5220」、「0.3630」、「0.3160」及び「0.2450」を表示するように制御される。これらの操作データD41は、電線データとなる。
[登録手順]
まず、「戻る」、「削除」又は「新規登録」のいずれかのボタンBT10〜BT12を選択する。例えば、既に登録された電線データを削除する場合は、削除したい電線データを選択し、削除ボタンBT10をクリックするようになされる。電線データを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT11を押して、明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11〜w14に各々のデータを入力するようになされる。なお、電線登録データを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
まず、「戻る」、「削除」又は「新規登録」のいずれかのボタンBT10〜BT12を選択する。例えば、既に登録された電線データを削除する場合は、削除したい電線データを選択し、削除ボタンBT10をクリックするようになされる。電線データを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT11を押して、明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11〜w14に各々のデータを入力するようになされる。なお、電線登録データを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
上述の明細入力領域w1の下方には、「表形式出力」のボタンBT13が配置されている。このボタンBT13をスイッチオンすると、電線種類、公称断面積(mm2)、実断面積(mm2)及び導体抵抗(Ω/km)の登録項目を表形式に変換するようになされる。この電線登録データの表形式変換にはEXCEL(登録商標)機能が使用される。これにより、データベース20に電線マスターデータを登録することができる。
図7は、単心ケーブルマスターデータ登録画面P12の表示例を示す図である。図7に示す単心ケーブルマスターデータ登録画面P12は、図5に示した「マスターデータ登録」の項目欄で、「単心ケーブル種類」のボタンBT2をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この登録画面P12には、「単心ケーブルマスターデータ登録」のタイトルが表示される。このタイトルの右隣り領域には、「削除」のボタンBT14、「新規作成」のボタンBT15及び「戻る」のボタンBT16が配置される。削除ボタンBT14は、単心ケーブル登録データを削除する際にクリックされる。新規登録ボタンBT15は、単心ケーブル登録データを新規に登録する場合にクリックされる。戻るボタンBT16は、元の画面に戻る場合にクリック(ボタン押下)される。
これらの表示領域及びボタン配置領域の下方には、明細入力領域w1が設定されている。明細入力領域w1には、単心ケーブル種類、公称断面積(mm2)、電圧階級(kV、導体径(mm)、シース内径(mm)、シース外径(mm)、導体抵抗(Ω/km)及び静電容量(μF/km)の登録項目欄が設定されている。単心ケーブル種類の登録欄w11’には、例えば、単心ケーブルの種類として「CAZV」が入力される。「CAZV」は、キーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w11’に「CAZV」を表示するように制御される。図中の三角印は、現在選択されているデータを示している。下方には登録する分の全データが入力される。
また、公称断面積の登録欄w12には、例えば、単心ケーブルの公称断面積として「600」が入力される。以下、「800」や、「1000」、「1200」(mm2)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w12に「600」、「800」、「1000」及び「1200」を表示するように制御される。
更に、電圧階級(kV)の登録欄w15には、例えば、単心ケーブルの電圧階級として「220」が入力される。電圧階級はキーボード41を使用して文字入力される。この文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w15に登録する分のデータに「220」を表示するように制御される。
導体径(mm)の登録欄w16には、例えば、単心ケーブルの導体径として「29.5」が入力される。以下、「34.0」や、「38.0」、「41.7」(mm)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w16に登録する分のデータに「29.5」、「34.0」、「38.0」及び「41.7」を表示するように制御される。
シース内径(mm)の登録欄w17には、例えば、単心ケーブルのシース内径として「85.5」が入力される。以下、「92.0」や、「96.0」、「99.7」(mm)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w17に登録する分のデータに「85.5」、「92.0」、「96.0」及び「99.7」を表示するように制御される。
更に、シース外径(mm)の登録欄w18には、例えば、単心ケーブルのシース外径として「90.3」が入力される。以下、「96.8」や、「101.0」、「104.7」(mm)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w18に登録する分のデータに「90.3」、「96.8」、「101.0」及び「104.7」を表示するように制御される。
導体抵抗(Ω/km)の登録欄w14には、単心ケーブルの導体抵抗として「0.0308」や、「0.0231」、「0.0187」、「0.0156」(Ω/km)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w14に「0.0308」、「0.0231」、「0.0187」及び「0.0156」を表示するように制御される。
静電容量(μF/km)の登録欄w19には、単心ケーブルの導体抵抗として「0.17」や、「0.19」、「0.20」、「0.22」(μF/km)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w19に「0.17」、「0.19」、「0.20」及び「0.22」を表示するように制御される。これらの操作データD41は、単心ケーブル登録データとなる。
[登録手順]
まず、「削除」、「新規登録」又は「戻る」のいずれかのボタンBT14〜BT16を選択する。例えば、単心ケーブル登録データを削除する場合は、削除したいデータを選択して削除ボタンBT14をクリックするようになされる。単心ケーブルデータを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT15を押して、明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11’w12〜w19に各々のデータを入力するようになされる。なお、単心ケーブル登録データを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
まず、「削除」、「新規登録」又は「戻る」のいずれかのボタンBT14〜BT16を選択する。例えば、単心ケーブル登録データを削除する場合は、削除したいデータを選択して削除ボタンBT14をクリックするようになされる。単心ケーブルデータを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT15を押して、明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11’w12〜w19に各々のデータを入力するようになされる。なお、単心ケーブル登録データを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
上述の明細入力領域w1の下方には、「表形式出力」のボタンBT17が配置されている。このボタンBT17をスイッチオンすると、単心ケーブル種類、公称断面積(mm2)、電圧階級(kV)、導体径(mm)、シース内径(mm)、シース外径(mm)、導体抵抗(Ω/km)及び静電容量(μF/km)の登録項目を表形式に変換するようになされる。これにより、データベース20に単心ケーブルマスターデータを登録することができる。
図8は、3心ケーブルマスターデータ登録画面P13の表示例を示す図である。図8に示す3心ケーブルマスターデータ登録画面P13は、図5に示した「マスターデータ登録」の項目欄で、「3心ケーブル種類」のボタンBT3をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この登録画面P13には、「3心ケーブルマスターデータ登録」のタイトルが表示される。このタイトルの右隣り領域には、「削除」のボタンBT14、「新規作成」のボタンBT15及び「戻る」のボタンBT16が配置される。削除ボタンBT14は、3心ケーブル登録データを削除する際にクリックされる。新規登録ボタンBT15は、3心ケーブル登録データを新規に登録する場合にクリックされる。戻るボタンBT16は、元の画面に戻る場合にクリック(ボタン押下)される。
これらの表示領域及びボタン配置領域の下方には、明細入力領域w1が設定されている。明細入力領域w1には、3心ケーブル種類、公称断面積(mm2)、電圧階級(kV、導体径(mm)、シース内径(mm)、シース外径(mm)、導体抵抗(Ω/km)及び静電容量(μF/km)の登録項目欄が表示される。3心ケーブル種類の登録欄w11’には、例えば、3心ケーブルの種類として「CV」が入力される。「CV」は、キーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w11’に「CV」を表示するように制御される。図中の三角印は、現在選択されているデータを示している。下方には登録する分の全データが入力される。
また、公称断面積の登録欄w12には、例えば、3心ケーブルの公称断面積として「38」が入力される。以下、「60」や、「100」、「150」(mm2)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w12に「38」、「60」、「100」及び「150」を表示するように制御される。
更に、電圧階級(kV)の登録欄w15には、例えば、3心ケーブルの電圧階級として「22」が入力される。電圧階級はキーボード41を使用して文字入力される。この文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w15に登録する分のデータに「22」を表示するように制御される。
導体径(mm)の登録欄w16には、例えば、3心ケーブルの導体径として「7.3」が入力される。以下、「9.3」や、「12.0」、「14.7」(mm)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w16に登録する分のデータに「7.3」、「9.3」、「12.0」及び「14.7」を表示するように制御される。
シース内径(mm)の登録欄w17には、例えば、3心ケーブルのシース内径として「21.3」が入力される。以下、「23.3」や、「26.0」、「28.7」(mm)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w17に登録する分のデータに「21.3」、「23.3」、「26.0」及び「28.7」を表示するように制御される。
更に、シース外径(mm)の登録欄w18には、例えば、3心ケーブルのシース外径として「27.7」が入力される。以下、「30.1」や、「33.2」、「36.5」(mm)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w18に登録する分のデータに「27.7」、「30.1」、「33.2」、「36.5」を表示するように制御される。
導体抵抗(Ω/km)の登録欄w14には、3心ケーブルの導体抵抗として「0.0308」や、「0.0231」、「0.0187」、「0.0156」(Ω/km)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w14に「0.0308」、「0.0231」、「0.0187」及び「0.0156」を表示するように制御される。
静電容量(μF/km)の登録欄w19には、3心ケーブルの導体抵抗として「0.19」や、「0.21」、「0.25」、「0.29」(μF/km)等がキーボード41を使用して文字入力される。これらの文字入力情報は、操作データD41となってCPU45に出力され、CPU45では、操作データD41に基づいてモニタ49に対して登録欄w19に「0.19」、「0.21」、「0.25」及び「0.29」を表示するように制御される。これらの操作データD41は、3心ケーブル登録データとなる。
[登録手順]
まず、「削除」、「新規登録」又は「戻る」のいずれかのボタンBT14〜BT16を選択する。例えば、3心ケーブル登録データを削除する場合は、削除したいデータを選択して削除ボタンBT14をクリックするようになされる。3心ケーブルデータを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT15を押して、明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11’w12〜w19に各々のデータを入力するようになされる。なお、3心ケーブル登録データを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
まず、「削除」、「新規登録」又は「戻る」のいずれかのボタンBT14〜BT16を選択する。例えば、3心ケーブル登録データを削除する場合は、削除したいデータを選択して削除ボタンBT14をクリックするようになされる。3心ケーブルデータを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT15を押して、明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11’w12〜w19に各々のデータを入力するようになされる。なお、3心ケーブル登録データを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
上述の明細入力領域w1の下方には、「表形式出力」のボタンBT17が配置されている。このボタンBT17をスイッチオンすると、3心ケーブル種類、公称断面積(mm2)、電圧階級(kV)、導体径(mm)、シース内径(mm)、シース外径(mm)、導体抵抗(Ω/km)及び静電容量(μF/km)の登録項目を表形式に変換するようになされる。これにより、データベース20に3心ケーブルマスターデータを登録することができる。
図9は、マスターデータの登録例を示すフローチャートである。この例では、メニュー画面P1で電線、単心ケーブル又は3心ケーブルの3つを順に選択してマスターデータを各々を登録する場合を例に挙げる。これを登録条件にして、電源がオンされると、CPU45はROM43からシステムプログラムデータPD0をRAM44に読み出してシステムを起動し、当該コンピュータ全体を制御するようになされる。例えば、図示しないタスクバーより「メニュー画面」をクリックすると、図9に示すフローチャートのステップB1でメニュー画面P1を表示する。このとき、CPU45はモニタ49に表示データD49を出力して画面表示制御を実行する。
次に、ステップB2に移行してマスターデータ登録項目の中から電線、単心ケーブル又は3心ケーブルのいずれかの選択を示す操作データD41又はD42を入力する。このとき、ユーザ(情報利用者)は、マウス42を使用して、例えば、「電線」をクリック操作するようになされる。マウス42は、「電線」が選択された旨の操作データD42をCPU45に出力する。電線のマスターデータ登録が終わると、単心ケーブル及び3心ケーブルの順に1つずつ、クリック操作しては、マスターデータ登録に移行するようになされる。
そして、ステップB3に移行してCPU45は、電線又はケーブルの選択によって制御を分岐する。電線のボタンBT1がクリック操作(選択)された場合は、ステップB4に移行して電線データ登録画面P11をモニタ49に表示する。この電線データ登録画面P11で、ユーザは、戻る、削除又は新規登録のいずれかのボタンBT10〜BT12を選択する。
例えば、既に登録されている電線データを削除する場合は、削除したいデータを選択して削除のボタンBT10をクリックするようになされる。電線データを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT11を押して、図6に示したような明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11〜w14に、各々の電線データを入力する。電線データはキーボード41を使用して文字情報を入力することで、操作データD41がCPU45に出力される。なお、電線データを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
電線データ登録画面P11の明細入力領域w1の下方には、表形式出力ボタンBT13が配置されているので、このボタンBT13をスイッチオンすると、電線種類、公称断面積(mm2)、実断面積(mm2)及び導体抵抗(Ω/km)の登録項目を表形式で表示できるようになる。これにより、データベース20に電線マスターデータを登録することができる。
上述のマスターデータ登録で単心、3心ケーブルのボタンBT2又はBT3が選択された場合は、ステップB5に移行してこれらの選択によって制御を分岐する。単心ケーブルのボタンBT2が選択された場合は、ステップB6に移行して単心ケーブルデータ登録画面P12をモニタ49に表示する。このとき、ユーザは、単心ケーブルデータ登録画面P12で、「削除」、「新規登録」又は「戻る」のいずれかのボタンBT14〜BT16を選択する。例えば、既に登録されている単心ケーブルデータを削除する場合は、削除したい単心ケーブルデータを選択して削除ボタンBT14をクリックするようになされる。
単心ケーブルデータを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT15を押して、図7に示したような明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11’,w12〜w19に各々の単心ケーブルデータを入力する。単心ケーブルデータはキーボード41を使用して文字情報を入力することで、操作データD41がCPU45に出力される。なお、既に登録されている単心ケーブルデータを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
また、上述の明細入力領域w1の下方には、表形式出力ボタンBT17が配置されている。このボタンBT17をスイッチオンすると、単心ケーブル種類、公称断面積(mm2)、電圧階級(kV)、導体径(mm)、シース内径(mm)、シース外径(mm)、導体抵抗(Ω/km)及び静電容量(μF/km)の登録項目を表形式に変換するようになされる。これにより、データベース20に単心ケーブルマスターデータを登録することができる。
上述のステップB2で3心ケーブルが選択されている場合は、ステップB7に移行して、3心ケーブルデータ登録画面P13を表示する。このとき、ユーザは、3心ケーブルデータ登録画面P13で、「削除」、「新規登録」又は「戻る」のいずれかのボタンBT14〜BT16を選択する。例えば、既に登録されている3心ケーブルデータを削除する場合は、削除したいデータを選択して削除ボタンBT14をクリックするようになされる。
3心ケーブルデータを新たに登録する場合は、新規登録ボタンBT15を押して、図8に示したような明細入力領域w1に現れた空白の登録欄(入力エリア)w11’,w12〜w19に各々の3心ケーブルデータを入力する。3心ケーブルデータはキーボード41を使用して文字情報を入力することで、操作データD41がCPU45に出力される。なお、既に登録されている3心ケーブルデータを変更する場合は、変更したい箇所にカーソルを移動してデータを書き換えるようになされる。
また、上述の明細入力領域w1の下方には、表形式出力ボタンBT17が配置されている。このボタンBT17をスイッチオンすると、3心ケーブル種類、公称断面積(mm2)、電圧階級(kV)、導体径(mm)、シース内径(mm)、シース外径(mm)、導体抵抗(Ω/km)及び静電容量(μF/km)の登録項目を表形式に変換するようになされる。これにより、データベース20に3心ケーブルマスターデータを登録することができる。
このように、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した第3の実施例としての情報処理方法によれば、データベース20に登録された複数の電力設備情報D0を共用して、システム起動時のメニュー画面P1から編集項目を選択して、電線、単心及び3心ケーブルのマスターデータを登録したり、系統故障計算用のプログラムPD1の他に各保護支援データ、機器諸元により故障計算等を実行できるようになる。
続いて、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した線路定数計算例について説明する。図10は、第4の実施例としての線路定数計算時の送電線路例(架空系)を示す図である。
この例では、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用して架空系の線路定数を計算する場合に、図10に示す送電側の端子61とその受電側の端子62や他の受電側の端子63との間が送電用の電線60で接続された送電線系統を対象となされる。
この例で、送電系統は区間1及び区間2を有して構成される。区間1は、図示しない鉄塔に2つのルートNo.1、No.2の電線が併架される区間である。ルートNo.1は○○連絡線であり、その電圧階級は例えば、220kVである。ルートNo.2は××連絡線であり、その電圧階級が例えば、110kVである。この例で、線路定数計算時に、区間1には、例えば、2.070(km)が入力される。また、区間2は図示しない鉄塔に、ルート毎の電線が懸架される区間である。区間2は、例えば、5.060(km)が入力される。
図11は、複数ルート併架用の鉄塔64における電線の配置例を示す装柱図である。図11に示す鉄塔64には、例えば、図10に示した送電系統で区間1の2つのルートNo.1、No.2の電線が併架され、最上部には黒丸印で示した架空地線が配置される。
この例で、ルートNo.1の○相の電線は、地上高h16(m)であって、鉄塔64の中心から左側水平方向へ離隔距離(水平距離という)S16(m)を有して取付けられる。同様にして、その□相の電線は、地上高h16(m)であって、鉄塔64の中心から右側へ水平距離S16(m)を有して取付けられる。
ルートNo.1の△相の電線は、地上高h15(m)であって、鉄塔64の中心から左側へ水平距離S15(m)を有して取付けられる。同様にして、その△相の電線は、地上高h15(m)であって、鉄塔64の中心から右側へ水平距離S15(m)を有して取付けられる。
ルートNo.1の□相の電線は、地上高h14(m)であって、鉄塔64の中心から左側へ水平距離S14を有して取付けられる。同様にして、その○相の電線は、地上高h14(m)であって、鉄塔64の中心から右側へ水平距離S14(m)を有して取付けられる(左1L及び右2L回線)。
また、ルートNo.2の○相の電線は、地上高h13(m)であって、鉄塔64の中心から左側水平方向へ離隔距離(水平距離という)S13(m)を有して取付けられる。同様にして、その□相の電線は、地上高h13(m)であって、鉄塔64の中心から右側へ水平距離S13(m)を有して取付けられる。
ルートNo.2の△相の電線は、地上高h12(m)であって、鉄塔64の中心から左側へ水平距離S12(m)を有して取付けられる。同様にして、その△相の電線は、地上高h12(m)であって、鉄塔64の中心から右側へ水平距離S12(m)を有して取付けられる。
ルートNo.2の□相の電線は、地上高h11(m)であって、鉄塔64の中心から左側へ水平距離S11(m)を有して取付けられる。同様にして、その○相の電線は、地上高h11(m)であって、鉄塔64の中心から右側へ水平距離S11(m)を有して取付けられる(左1L及び右2L回線)。
なお、架空地線は、地上高h17(m)であって、鉄塔64の中心から左側及び右側へいずれも水平距離S17(m)を有して取付けられる。上述の○相、△相及び□相は三相電線路を示す赤相、白相及び青相に対応している。線路定数計算時には、水平距離や地上高の他に、電線の本線(上:ルートNo.1、下:ルートNo.2)の弛度や架空地線の弛度が入力される。更に、電線や架空地線の種類(以下線種という)が入力される。単位キロメート当たりの抵抗Rや、リアクタンスX等(線路定数)を算出するためである。
区間1の各相電線の地上高は、例えば、h11=34(m)、h12=38.8(m)、h13=43.6(m)、h14=52.2(m)、h15=59.2(m)、h16=66.2(m)、h17=73.4(m)である。また、各相の電線の水平距離は、例えば、S11=6.3(m)、S12=6.05(m)、S13=5.8(m)、S14=6.3(m)、S15=6.05(m)、S16=5.8(m)、S17=6.3(m)である。
上述の○相、△相及び□相は赤相、白相及び青相に対応している。線路定数計算時には、水平距離や地上高の他に、電線の本線の弛度や架空地線の弛度が入力される。区間1の本線(上)の弛度は、例えば、8.58(m)であり、本線(下)の弛度は、8.17(m)である。架空地線(GW)の弛度は6.57(m)である。
更に、電線や架空地線の線種が入力される。区間1の本線(上)の線種は、例えば、ACSR6102×2(実断面積=691.78mm2,R=0.0474[m])であり、本線(下)の線種は、TACSR3302×1(実断面積=379.64mm2,R=0.0904[m])である。架空地線(GW)の線種はAW(実断面積=152.8mm2,R=0.566[m])である。
図12は、単独ルート懸架用の鉄塔65における電線の配置例を示す装柱図である。図12に示す鉄塔65には、例えば、図10に示した送電系統で1つのルートNo.1又はNo.2の電線が懸架され、最上部には黒丸印で示した架空地線が配置される。
この例で、ルートNo.1の○相の電線は、地上高h23(m)であって、鉄塔65の中心から左側水平方向へ離隔距離(水平距離という)S23(m)を有して取付けられる。同様にして、その□相の電線は、地上高h23(m)であって、鉄塔65の中心から右側へ水平距離S23(m)を有して取付けられる。
ルートNo.1の△相の電線は、地上高h22(m)であって、鉄塔65の中心から左側へ水平距離S22(m)を有して取付けられる。同様にして、その△相の電線は、地上高h22(m)であって、鉄塔65の中心から右側へ水平距離S22(m)を有して取付けられる。
ルートNo.1の□相の電線は、地上高h21(m)であって、鉄塔65の中心から左側へ水平距離S21(m)を有して取付けられる。同様にして、その○相の電線は、地上高h21(m)であって、鉄塔65の中心から右側へ水平距離S21(m)を有して取付けられる(左1L及び右2L回線)。
なお、架空地線は、地上高h24(m)であって、鉄塔65の中心から左側及び右側へいずれも水平距離S24(m)を有して取付けられる。区間2の各相電線の地上高は、例えば、h21=35.3(m)、h22=42.5(m)、h23=49.7(m)、h24=56.9(m)である。また、各相の電線の水平距離は、例えば、S21=6.0(m)、S22=5.8(m)、S23=5.6(m)、S24=5.0(m)である。
上述の○相、△相及び□相は赤相、白相及び青相に対応している。線路定数計算時には、水平距離や地上高の他に、電線の本線の弛度や架空地線の弛度が入力される。区間2の本線の弛度は、例えば、8.58(m)であり、架空地線(GW)の弛度は6.57(m)である。更に、電線や架空地線の線種が入力される。区間2の本線の線種は、例えば、ACSR6102×2(実断面積=691.78mm2,R=0.0474[m])であり、架空地線(GW)の線種はAW(実断面積=152.8mm2,R=0.566[m])である。これらの区間1、2や地上高、水平距離、弛度、線種等が線路定数計算時に、キーボード41やマウス42を使用して入力される。
図13は、データ編集・計算実行画面P2の表示例を示す図である。図13に示すデータ編集・計算実行画面P2は、図5に示した例えば、「線路定数計算」の項目欄で、架空系の「編集」ボタンBT4をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この計算実行画面P2には、「データ編集・計算実行画面(線路定数計算・架空系)」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。データ検索領域w0には、検索データ名、検索区間及び検索コメントを表示する領域が設定されている。この表示領域の右側には、「昇順」のボタンBT21、「降順」のボタンBT22、「再表示」のボタンBT23が各々表示される。これらのボタンBT21〜BT23は、選択中データについて各種処理を実行する際に、いずれもマウス42でクリックされ、容易にデータを検索できるようになされている。
このデータ検索表示領域の下方には、明細入力領域w1が設定され、この明細入力領域w1には、選択中データを示す表示領域が設定されている。選択中データの表示領域の隣には、5つのボタンBT24〜BT28が配置されている。「複写」のボタンBT21は、選択中データを複写する場合にクリックされる。「編集」のボタンBT22は、選択中データを編集する場合にクリックされる。「計算実行」のボタンBT23は、選択中データで線路定数を計算させる場合にクリックされる。「削除」のボタンBT24は、確認後、データを削除する場合にクリックされる。「新規作成」のボタンBT25は、新規にデータを作成する場合にクリックされる。
これらのボタン領域の下方には、明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、データ名、コメント、区間、ルート当たり回線数、ルート数、左1L回線、右2L回線、架空地線、区間の長さ(km)等の編集項目が表示される。この例では、データ名の記述欄には、CASE−1、CASE2−1、CASE2−2等が入力される。コメントの記述欄には、線路定数CASE1、線路定数CASE2、線路定数CASE3等が入力される。区間の記述欄には、「1」,「1」,「2」等が入力される。ルート当たり線路数には、「2」,「2」,「2」等が入力される。ルート数には、「2」,「2」,「1」等が入力される。左1L回線には、1,2,1等が入力される。右2L回線には、「1」,「2」,「1」等が入力される。架空地線には、3,2,2等が入力される。区間の長さには、「1.000」、「2.070」、 「5.060」(km)等が入力される。
図14は、線路定数(架空系)データ入力画面P21の表示例を示す図である。図14に示す線路定数(架空系)データ入力画面P21は、図13に示した新規作成ボタンBT28をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
このデータ入力画面P21には、「線路定数計算(架空系)データ入力画面」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。この例で、データ検索領域w0において、検索データ名に「CASE1」が表示され、コメント欄には、「線路定数CASE1」が表示され、区間番号には「1」が表示される。
また、データ検索領域w0には、ルート当たりの回線数、ルート数、左1L回線、右2L回線、架空地線の定数、区間の長さ、大地帰路抵抗分の指定等の各表示欄が設けられている。この例で、線路定数計算における適用範囲は、ルート当たりの回線数が1区間につき、3ルート併架3回線、8導体、架空地線=3条となっている。
ルート当たりの回線数表示欄には、下向き三角ボタンBT31が配置されており、回線数を入力できるようになされている。この例では、ルート当たりの回線数として「2」が入力される。ルート数表示欄には、下向き三角ボタンBT32が配置されており、ルート数を入力できるようになされている。ルート数としては「1」が入力される。左1L回線表示欄には、下向き三角ボタンBT33が配置されており、左1L回線数を入力できるようになされている。この左1L回線には、「1」が入力される。右2L回線表示欄には、下向き三角ボタンBT34が配置されており、右2L回線数を入力できるようになされている。右2L回線には「1」が入力される。
更に、架空地線表示欄には、下向き三角ボタンBT34が配置されており、架空地線の条数が入力できるようになされている。この架空地線の条数には「3」が入力される。区間の長さの欄には、表示領域が設定され、例えば、「1.000」(km)が入力される。大地帰路抵抗分の欄には、表示領域が設定され、例えば、実測平均値が入力される。この例で、大地帰路抵抗分の指定は二者択一となされている。実測平均値は0.11[Ω/km]であり、その理論値は、0.06[Ω/km]である。
データ検索領域w0の右下方には、「確定」のボタンBT37が設けられている。確定ボタンBT37をマウス42でクリックすると、ルート当たりの回線数、ルート数、左1L回線、右2L回線、架空地線の条数、区間の長さ、大地帰路抵抗分等の基本データが確定され、確定後の線路定数データは保存される。なお、右上の「終了」は、前画面に戻る時にクリックするようになされる。
図15は、ルート入力画面P22の表示例を示す図である。図15に示すルート入力画面P22は、例えば、図14に示した確定ボタンBT37をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
このルート入力画面P22には、「線路定数計算(架空系)データ入力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方には明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、「ルート入力画面」、「線路定数入力画面1」、「線路定数入力画面2」、「架空地線入力画面」の4つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT41〜BT45が表示される。
「ルート入力画面」のボタンBT41をクリックした場合は、明細入力領域w1に編集項目欄が表示される。編集項目欄には、「区間番号」、「線路名」及び「ルートを構成する回線番号」が設定されている。この例では、区間番号欄には「No.1」が入力され、線路名欄には、「A−ROUTE」が入力され、その横の回線番号欄には「1」,「2」が入力される。線路名「A−ROUTE」は、線路定数の編集データ集計時に検索キーとして使用される。編集データを集計対象とする場合は、同一の線路名を入力するようになされる。
なお、上述の4つの編集項目において、「線路定数入力画面1」のボタンBT42をマウス42でクリックすると、図16に示す線路定数入力画面P23がモニタ49に表示される。「線路定数入力画面2」のボタンBT43を同様にしてクリックすると、図17に示す線路定数入力画面P24がモニタ49に表示される。更に、「架空地線入力画面」のボタンBT44をクリックすると、図18に示す架空地線入力画面P25がモニタ49に表示される。
図16は、線路定数入力画面P23の表示例を示す図である。図16に示す線路定数入力画面P23は、例えば、図15に示した「線路定数入力画面1」のボタンBT42をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この線路定数入力画面P23にも、「線路定数計算(架空系)データ入力画面」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「ルート入力画面」、「線路定数入力画面1」、「線路定数入力画面2」、「架空地線入力画面」の4つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT41〜BT45が表示される。
このボタン表示領域の下方には、電気的諸元を入力するための区間番号、回線電圧(kV)、導体数、導体間距離(m)、比透磁率、電線DIP at20°(m)、電線種類及び公称断面積(mm2)の編集項目欄が各々設けられている。
この例で、区間番号欄には、No.01回線やNo.02回線、架空地線等が入力される。回線電圧欄には、No.01回線やNo.02回線等に対して、例えば、電圧階級500(kV)が入力され、架空地線に対して、0.0(kV)が入力される。導体数欄には、No.01回線やNo.02回線等に対して、「4」が入力され、架空地線に対して、「0」が入力される。導体間距離欄には、No.01回線やNo.02回線等に対して、「0.400」(m)が入力され、架空地線に対して、「0.000」が入力される。
比透磁率欄には、いずれも「1.000」が入力される。電線DIPには、No.01回線やNo.02回線等に対して、「19.300」at20°(m)が入力され、架空地線に対して、「18.370」at20°(m)が入力される。電線種類欄にはNo.01回線やNo.02回線等に対して、「60TACSR」が入力され、架空地線に対して、「AC150」が入力される。公称断面積欄にはNo.01回線やNo.02回線等に対して、「610.000」(mm2)が入力され、架空地線に対して、「150.000」(mm2)が各々入力される。
図17は、線路定数入力画面P24の表示例を示す図である。図17に示す線路定数入力画面P24は、例えば、図15に示した「線路定数入力画面2」のボタンBT43をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この線路定数入力画面P24にも、「線路定数計算(架空系)データ入力画面」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「ルート入力画面」、「線路定数入力画面1」、「線路定数入力画面2」、「架空地線入力画面」の4つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT41〜BT45が表示される。
このボタン表示領域の下方には、電線のサブ項目として、鉄塔における電線配置を入力するための「区間番号」や、三相電線路を示す「赤相」、「白相」、「青相」等の編集項目欄が各々設けられている。この例では、各相に対応して、電線の地上高及び水平距離を入力する編集欄が設けられている。この例では、白相を基準となされる。
この例で、区間番号欄には、No.01回線やNo.02回線等が入力される。No.01回線における鉄塔の赤相の地上高は、例えば、71.9500(m)が入力され、その水平距離には、10.3400(m)が入力される。ここに、地上高とは、地表から電線中心までの垂直距離をいう。水平距離とは、鉄塔中心から電線中心までの水平方向の距離をいう。同様にして、No.02回線の鉄塔における赤相の地上高は、44.1300(m)が入力され、その水平距離には、11.1300(m)が入力される。
No.01回線の白相の地上高は、例えば、57.8400(m)が入力され、その水平距離には、12.5400(m)が入力される。同様にして、No.02回線の白相の地上高は、57.8400(m)が入力され、その水平距離には、12.5400(m)が入力される。No.01回線の青相の地上高は、44.1300(m)が入力され、その水平距離には、11.1300(m)が入力される。No.02回線の青相の地上高は、71.9500(m)が入力され、その水平距離には、10.3400(m)が入力される。
図18は、架空地線入力画面P25の表示例を示す図である。図18に示す架空地線入力画面P25は、例えば、図15に示した「架空地線数入力画面」のボタンBT44をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この架空地線入力画面P25にも、「線路定数計算(架空系)データ入力画面」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「ルート入力画面」、「線路定数入力画面1」、「線路定数入力画面2」、「架空地線入力画面」の4つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT41〜BT45が表示される。
このボタン表示領域の下方には、架空地線のサブ項目として、鉄塔における地線に関する編集データを入力するための「地線左側」や、「地線中央」、「地線右側」等の編集項目欄が各々設けられている。編集項目欄は、図14に示した架空地線数入力画面P2のデータ検索領域w0で架空地線の条数欄に「0」以外を入力していると、明細入力領域w1に表示される。なお、架空地線の条数に「0」の値を入力していると、編集項目欄は表示されない。この例では、架空地線に対応して、架空地線の地上高及び水平距離を入力する編集欄が設けられている。
図19は、計算結果出力画面P26の表示例を示す図である。図19に示す計算結果出力画面P26は、例えば、図13に示したデータ編集・計算実行画面P2で計算実行ボタンBT26をクリック(オン)することにより、CPU45が線路定数計算を実行した後にモニタ49に表示される。
この計算結果出力画面P26には、「計算結果出力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域には、データ名、例えば、「CASE1(線路定数計算・架空系)」表示される。タイトル表示領域の右上には、「戻る」のボタンBT59が設けられている。
タイトル表示領域の下方にはデータチェック表示領域w3が設けられ、「完全撚架線路定数」が表示されると共に、5つのチェックボタンBT51〜BT55が配置されている。チェック項目として、「入力データ」、「3相平均値」、「線路定数表1」、「線路定数表2」、「線路定数表3」が表示される。例えば、マウス42で出力したい項目にチェック(レ点)を入力するようになされる。チェックが入力された項目が出力対象となされる。
この例で、区間1の計算結果出力画面P26で「入力データ」のボタンBT51をチェックすると、図10に示した線路定数計算例(架空系)で入力された、区間1の入力データが出力される。表1は、「線路定数計算(架空系)入力データ」を示している。表1で、データ名欄には、CASE2−1が記述され、区間欄には「1」が記述され、コメント欄には、線路定数CASE2が記述され、左1L回線数欄には、「2」が記述され、右2L回線数欄には「2」が記述され、架空地線数欄には「2」が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「2」が記述され、区間の長さには、「2.070」(km)が記述されている。
また、「3相平均値」のボタンBT52をチェックすると、表2に示す線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数(3相平均値)が出力される。更に、「線路定数表1」のボタンBT53をチェックすると、表3に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 線路定数表1 正逆相回路」が出力される。また、「線路定数表2」のボタンBT54をチェックすると、表4に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 線路定数表2 零相回路(一回線定数)」が出力される。更に、「線路定数表3」のボタンBT55をチェックすると、表5に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 線路定数表3 零相回路(二回線定数)」が出力される。なお、区間1の非撚架線路定数に関しては、表6に示す「線路定数計算(架空系)非撚架線路定数(一回線定数)(各相値)」が出力され、更に、表7に示す「線路定数計算(架空系)非撚架線路定数(3相平均値)」が出力される。表2〜5及び表7において、「%」は、基準容量を10MVAとした場合の%インピーダンスである。
また、区間2の計算結果出力画面P26で「入力データ」のボタンBT51をチェックすると、図10に示した線路定数計算例(架空系)で入力された、区間2の入力データが出力される。表8は、「線路定数計算(架空系)入力データ」を示している。表8で、データ名欄には、CASE2−2が記述され、区間欄には「2」が記述され、コメント欄には、線路定数CASE2が記述され、左1L回線数欄には、「1」が記述され、右2L回線数欄には「1」が記述され、架空地線数欄には「2」が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「1」が記述され、区間の長さには、「5.060」(km)が記述されている。
また、「3相平均値」のボタンBT52をチェックすると、表9に示す線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数(3相平均値)が出力される。更に、「線路定数表1」のボタンBT53をチェックすると、表10に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 線路定数表1 正逆相回路」が出力される。また、「線路定数表2」のボタンBT54をチェックすると、表11に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 線路定数表2 零相回路(一回線定数)」が出力される。更に、「線路定数表3」のボタンBT55をチェックすると、表12に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 線路定数表3 零相回路(二回線定数)」が出力される。
なお、区間2の非撚架線路定数に関しては、表13に示す「線路定数計算(架空系)非撚架線路定数(一回線定数)(各相値)」が出力され、更に、表14に示す「線路定数計算(架空系)非撚架線路定数(3相平均値)」が出力される。表9〜12及び表14において、「%」は、基準容量を10MVAとした場合の%インピーダンスである。
図20は、レポート表示画面P27の表示例を示す図である。図20に示すレポート表示画面P27は、図19に示した計算結果出力画面P26で「表示」のボタンBT56をクリック(オン)することにより、例えば、データ編集計算実行画面P2上にポップアップ表示される。
このレポート表示画面P27では、下層位置に表示されているデータ編集計算実行画面P2の下方に、レポート選択領域が表示される。レポート選択領域には、例えば、3つの「レポート1〜3」のボタンBT71〜BT73が表示される。この例で、「レポート1〜3」は、既に編集し計算された3つの計算結果ファイルであり、ボタンBT71〜BT73は、これらの計算結果ファイルを読み出す際に使用される。
これにより、プレビュー画面で参照したいレポートを選択できるようになされる。なお、選択出力項目に関しては、電線路が1回線のみの場合は、2回線定数は出力されない。また、完全撚架線路定数の場合は、入力データ、3相平均値、線路定数表1、線路定数表2、線路定数表3が選択できるようになされ、非撚架線路定数の場合は、入力データ、各相値、3相平均値が選択できるようになされている。
続いて、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した架空系における線路定数計算例について説明する。図21及び図22は、架空系の線路定数計算例(その1、2)を示すフローチャートである。この例では、データ編集・計算実行画面P2で計算実行ボタンBT26がクリックされると、完全ねん架又は非ねん架の選択後に、定数計算が実行される。その後、「計算結果出力画面」に遷移するようになされる。
これを計算処理条件にして、まず、図21に示すフローチャートのステップC1でメニュー画面P1を表示する。メニュー画面P1は、CPU45からモニタ49へ表示データD49を出力され、この表示データD49に基づいて「技術計算プログラム」等が表示される。ユーザは、このメニュー画面P1から、各編集項目を選択するようになされる。ここでは、「線路定数計算」が選択される。
この例では、ステップC2に移行してCPU45は「終了」をチェックする。図5に示したメニュー画面P1で終了ボタンBT18が押下されない場合は、線路定数計算処理を継続するようになされる。従って、メニュー画面P1で終了ボタンBT18が押されることなく、線路定数計算に係る編集ボタンBT4が押下された場合は、ステップC3に移行して、データ編集・計算実行画面P2を表示する。モニタ49は、表示データD49に基づいてデータ編集・計算実行画面P2を表示する。このとき、ユーザは、データ編集・計算実行画面P2において、検索データの絞り込みを実行する。
例えば、ユーザは、各検索項目を入力し、昇順又は降順ボタンBT21、BT22を決めて再表示ボタンBT23をマウス42でクリックする。この例で、検索データの内容が編集リストに反映されるので、検索条件を入力したら、必ず再表示のボタンBT23をクリックするようになされる。次に、マウス42で選択中データの欄を選択してクリックする。例えば、編集ボタンBT25又は新規作成ボタンBT28を選択する。この選択によって、図14に示した線路定数計算(架空系)入力画面P21に遷移するようになされる。
なお、削除ボタンBT27がクリックされると、確認後、編集データを削除するようになされる。また、複写ボタンBT24がクリックされると、新しいデータ名を入力した後に、複写が実行される。上述したタイトルの右隣り領域には、メニューに「戻る」のボタンBT29が表示される。
この例で、計算実行ボタンBT26のクリックに対応して、CPU45は、ステップC4に移行して計算実行か否かを判別する。CPU45は、計算実行ボタンBT26がオンされた場合は、計算実行と判断し、計算実行ボタンBT26がオンされない場合は、ステップC5に移行してメニューに戻るボタンBT29又は編集ボタンBT25の操作に基づいて制御を分岐する。編集ボタンBT25がオンされた場合は、ステップC6に移行して、線路定数計算(架空系)データ入力画面P21を表示する。このとき、モニタ49は、表示データD49に基づいて線路定数計算(架空系)データ入力画面P21を表示する。
次に、ステップC7に移行して編集データを入力する。このとき、ユーザは、図14に示した線路定数(架空系)データ入力画面P21において、まず、データ検索領域w0のデータ名欄にデータ名を入力する。この例では「CASE1」が入力され、このデータ名前で保存される。保存単位は1区間である。次に、コメント欄に、「線路定数CASE1」を入力する。次に、区間番号「1」を入力する。区間番号は集計の順番に付与するようになされる。更に、ルート当たりの回線数、ルート数、左1L回線、右2L回線、架空地線の定数、区間の長さ、大地帰路抵抗分の指定等の各表示欄について入力・選択を実行する。全てのデータ入力が終了した場合は、確定ボタンBT37をクリックする。なお、入力項目にエラーがなければ、データ検索領域(確認項目表示欄)w0の下方に明細入力領域w1が表示される。
次に、ステップC8に移行して線路定数計算(架空系)データ入力画面P21で確定ボタンBT37又は終了ボタンBT38の選択操作に基づいて制御を分岐する。終了ボタンBT38が選択された場合は、データ編集・計算実行画面P2に戻るようになされる。ステップC8で確定ボタンBT37が選択された場合は、図22に示すステップC9に移行して「ルート入力画面」のボタンBT41がクリックされたか他のボタンBT42,BT43等がクリックされたかにより制御を分岐する。
ボタンBT41が選択された場合は、ステップC10に移行してルート入力画面P22を表示する。このとき、ユーザは、図15に示したルート入力画面P22において、区間番号には、「No.01ルート」が入力される。線路名には「A−ROUTE」が入力される。線路名は編集時に必要になる。ルートを構成する回線番号には、例えば、2回線(2CCT)の場合「1」,「2」が入力される。4回線の場合「1」,「2」,「3」,「4」が入力される。6回線の場合「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」が入力される。入力が終了したら、他の入力画面に移行するか、「戻る」のボタンBT45を押すようになされる。編集データの入力を終了すると、データ編集・計算実行画面P2に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
また、ステップC9でボタンBT41以外が選択された場合は、ステップC11に移行して「線路定数入力画面1」のボタンBT42が選択されたか否かにより制御を分岐する。ボタンBT42が選択された場合は、ステップC12に移行して線路定数入力画面P23を表示する。このとき、ユーザは、図16に示した線路定数入力画面P23において、キーボード41を操作して、線路定数を求める回路の電気的諸元を入力する。例えば、区間番号[No.01回線」に隣接して回線電圧には電圧階級500.0[kV]が入力され、その横の導体数欄には「4」が入力される。その横の導体間距離欄には「0.400」が入力される。この導体間距離においては、4導体の場合は、隣接する2導体間の距離を入力するようになされる。8導体の場合も隣接する2導体間の距離である。
比透磁率には「1.000」が入力され、その横の電線DIPの欄には、「19.300」at20°(m)が入力され、電線種類の欄には、「60TACSR」が入力される。電線種類は、既に登録済みの電線(マスター)データから選択して設定する。図中、下向き三角ボタンBT46〜BT48は、登録済みの電線データを検索する際に使用される。なお、線路定数計算に必要な電線データが存在しない場合は、戻るボタンBT45をクリックして電線マスターデータ登録画面P11をモニタ49に表示して、電線データを登録するようになされる。公称断面積欄には、例えば、「610.00」[mm2]が入力される。区間番号[No.02回線」についても同様に入力される。
また、架空地線については、回線電圧には0.0(kV)が入力され、その横の導体数欄には「1」が入力される。その横の導体間距離欄には「0.000」が入力される。比透磁率には「1.000」が入力され、その横の電線DIP欄には、「18.370」at20°(m)が入力され、電線種類欄には、「AC150」が入力される。公称断面積欄には、150.00(mm2)が入力される。これらの線路定数を求める回路の電気的諸元の入力が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「戻る」のボタンBT45を押すようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT45をクリックすると、データ編集・計算実行画面P2に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
また、ステップC11でボタンBT41、BT42以外が選択された場合は、ステップC13に移行して「線路定数入力画面2」のボタンBT43が選択されたか否かにより制御を分岐する。ボタンBT43が選択された場合は、ステップC14に移行して線路定数入力画面P24を表示する。このとき、ユーザは、図17に示した線路定数入力画面P24において、キーボード41を操作して、線路定数を求める送電系統の鉄塔電線配置に関する編集データを入力する。例えば、区間番号[No.01回線」については、赤相の地上高には71.3500(m)が入力され、その横の水平距離には10.3400(m)が入力される。白相の地上高には57.8400(m)が入力され、その横の水平距離には12.5400(m)が入力される。青相の地上高には44.1300(m)が入力され、その横の水平距離には11.1300(m)が入力される。
また、区間番号[No.02回線」については、赤相の地上高には44.1300(m)が入力され、その水平距離には11.1300(m)が入力される。白相の地上高には57.8400(m)が入力され、その水平距離には12.5400(m)が入力される。青相の地上高には71.9500(m)が入力され、その水平距離には10.3400(m)が入力される。電線配置に関する編集データの入力が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「戻る」のボタンBT45を押すようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT45をクリックすると、データ編集・計算実行画面P2に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
更に、ステップC11でボタンBT41、BT42、BT43以外、すなわち、架空地線入力画面のボタンBT44が選択された場合は、ステップC15に移行して架空地線入力画面P25を表示する。このとき、ユーザは、図18に示した架空地線入力画面P25において、架空地線の欄で、地線中央を基準にしたとき、地線左側の地上高には、例えば、34.150(m)が入力され、その水平距離には、−12.710(m)が入力される。同様にして、架空地線の欄において、地線中央の地上高には、84.150(m)が入力され、その水平距離には、0.0000(m)が入力される。地線右側の地上高には、例えば、64.150(m)が入力され、その水平距離には、12.710(m)が入力される。架空地線に関する編集データの入力が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「戻る」のボタンBT45を押すようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT45をクリックすると、データ編集・計算実行画面P2に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。その後、ステップC3のデータ編集・計算実行画面P2に戻るようになされる。
そして、データ編集・計算実行画面P2で計算実行ボタンBT26をクリックすると、ステップC4で制御を分岐して、図22に示すステップC16に移行する。ステップC16では、CPU45は線路定数の計算処理を実行する。線路定数は、区間の長さ×単位長さ当たりの抵抗値等から算出される。
次に、ステップC17に移行して計算結果出力画面P26を表示する。このとき、ユーザは、図19に示した計算結果出力画面P26において、出力項目にチェックを入力する。この例では、「入力データ」、「3相平均値」、「線路定数表1」、「線路定数表2」、「線路定数表3」の全てにチェック入力がなされている。また、表示ボタンBT56をクリックすると、印刷プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。このとき、表形式出力ボタンBT57をクリックすると、例えば、計算結果をEXCEL(商標登録)形式の一覧表で出力するようになされる。
次に、ステップC18に移行して「戻る」のボタンBT59の選択に基づいて制御を分岐する。ボタンBT59が選択された場合は、メニュー画面P1に戻る。ボタンBT59が選択されることなく、「表示」のボタンBT56又は「印刷」のボタンBT58がクリックされた場合は、ステップC19に移行する。ステップC19では、ボタンBT56又はボタンBT58の選択に応じて制御を分岐する。ボタンBT56がクリックされている場合は、ステップC20に移行してレポート表示画面P27を表示するようになされる。
このとき、ユーザは、図20に示したレポート表示画面P27において、例えば、過去の計算結果ファイルを読み出す際に、3つの「レポート1〜3」の中から、対応する1つのボタンBT71、BT72又はBT73を押すように操作される。その後、計算結果出力画面P26と同様にして作業を実行する。
例えば、ポップアップ表示されている計算結果出力画面P26で、選択したレポートの計算結果ファイルの出力項目にチェックを入力する。この例では、「入力データ」、「3相平均値」、「線路定数表1」、「線路定数表2」、「線路定数表3」の全てにチェック入力がなされている。表示ボタンBT56をクリックすると、印刷プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。このとき、表形式出力ボタンBT57をクリックすると、架空送電線系の線路定数計算結果を一覧表形式で出力するようになされる。
また、ステップC19でボタンBT58がクリックされる場合は、ステップC21に移行してプリントアウト処理がなされる。このとき、印刷ボタンBT58のクリックによって、図4に示したCPU45からプリンタ80へ印刷データD80が出力される。プリンタ80は印刷データD80に基づいて所定の用紙に計算結果をプリントアウトするようになされる。これにより、ユーザは、プリンタ80から所定の用紙にプリントアウトされた架空送電線系の線路定数計算結果を得ることができる。その後、ステップC18に戻る。ステップC18で戻るボタンBT59をクリックすると、プレビュー画面を自動的に閉じてメニュー画面P1に戻るようになされる。
このように、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した第4の実施例としての線路定数(架空系)計算例によれば、データベース20に登録された複数の電力設備情報D0を共用して、架空系送電線路等の線路定数を算出することができる。
従って、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。機械装置メーカーは、新製品等の機器装置データD3をデータベース20に登録することができる。これにより、情報利用者は、架空系電力系統の線路定数を容易に取得できるようになる。
図23A〜Cは、第5の実施例としての線路定数(ケーブル系)計算例を示す構成図である。図23Aは、ケーブル系2回線の地中送電線路を示す図である。この例では、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用してケーブル系の線路定数を計算する場合に、図23Aに示す地中送電系統は、送電側の端子66とその受電側の端子67との間が送電用の単心又は3心ケーブル68で接続された地中送電線路を対象となされる。この例で、区間1には、2回線の地中送電線路1L、2Lを有して構成される。例えば、計算対象としては、区間1が1kmの場合である。
図23Bは、1回線及び2回線の地中送電線路1L,2Lの配置例を示す正面図である。図23Bにおいて、地中送電線路1Lと地中送電線路2Lとは、地中において、離隔距離S31を有して配置される。地中送電線路1Lは、赤相及び青相のケーブルを下方にして、その上に白相のケーブルを重ねるように配置される。同様にして、地中送電線路2Lも、赤相及び青相のケーブルを下方にして、その上に白相のケーブルを重ねるように配置される。
図23Cは、1相のケーブル68’の構成例を示す断面図である。図23Cに示すケーブル68’は、ケーブル外径d13、絶縁体外径d12、導体外径d11を有して構成されている。例えば、電圧階級22kV、名称CVT400等の線種を有するケーブル68’は、d13=43.9(mm)、d12=38.1(mm)、d11=24.1(mm)である。その諸元は、ビニールシース厚さが2.9(mm)、導体抵抗が0.0471Ω/km、静電容量が0,41μF/kmである。
図24は、地中送電線路1Lの赤相基準時の他のケーブル配置例を示す図である。図24に示すX−Y座標系で地中送電線路1Lの赤相の位置(x11,y11)を基準にした場合、地中送電線路1Lの白、青相の位置(水平方向、垂直方向:単位[m])及び地中送電線路2Lの赤、白、青相の各ケーブルの位置は、次のように示される。
地中送電線路1Lの白相の位置は、(x12,y12)で示され、その青相の位置は(x13,y13)で示される。同様にして、地中送電線路2Lの赤相の位置は、(x21,y21で示され、白相の位置は、(x22,y22)で示され、その青相の位置は(x23,y23)で示される。この例では、他のケーブルの位置(水平方向、垂直方向:単位[m])は、地中送電線路1Lの白相がX−Y座標系で(x12,y12)で示され、青相が(x13,y13)で示される。
この例で線路定数計算(ケーブル系)時に、図示しないが、線路定数入力画面において、詳細入力領域に、赤相、白相、青相のケーブルの位置として垂直距離及び水平距離を入力する欄が設けられる。その入力欄において、地中送電線路1Lの赤相には、例えば、x11=0.0、y11=0.0が入力され、白相にはx12=0.02195[m]、y12=0.038[m]が入力され、青相x13=0.0439[m]、y13=0.0[m]が入力される。地中送電線路2Lの赤相にはx21=0.5[m]、y21=0.0[m]が入力され、白相にはx22=0.52195[m]、y22=0.038[m]が入力され、青相にはx23=0.5439及びy23=0.0[m]が各々入力される。
図25は、データ編集・計算実行画面P2’の表示例を示す図である。図25に示すデータ編集・計算実行画面P2’は、図5に示した例えば、「線路定数計算」の項目欄で、ケーブル系の「編集」ボタンBT4をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この計算実行画面P2’には、「データ編集・計算実行画面(線路定数計算・ケーブル系)」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。データ検索領域w0には、検索データ名、検索区間及び検索コメントを表示する領域が設定されている。この表示領域の右側には、「昇順」のボタンBT21、「降順」のボタンBT22、「再表示」のボタンBT23が各々表示される。これらのボタンBT21〜BT23は、選択中データについて各種処理を実行する際に、いずれもマウス42でクリックされ、容易にデータを検索できるようになされている。
このデータ検索表示領域の下方には、明細入力領域w1が設定され、この明細入力領域w1には、選択中データを示す表示領域が設定されている。選択中データの表示領域の隣には、5つのボタンBT24〜BT28が配置されている。「複写」のボタンBT21は、選択中データを複写する場合にクリックされる。「編集」のボタンBT22は、選択中データを編集する場合にクリックされる。「計算実行」のボタンBT23は、選択中データで線路定数を計算させる場合にクリックされる。「削除」のボタンBT24は、確認後、データを削除する場合にクリックされる。「新規作成」のボタンBT25は、新規にデータを作成する場合にクリックされる。
これらのボタン領域の下方には、明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、データ名、コメント、区間、ルート当たり回線数、ルート数、全回線数、区間の長さ(km)、大地帰路抵抗分の指定等の編集項目が表示される。この例では、データ名の記述欄には、CASE4−1、CASE4−2等が入力される。コメントの記述欄には、線路定数CASE4、線路定数CASE4等が入力される。区間の記述欄には、「1」,「2」等が入力される。ルート当たり線路数には、「2」,「1」等が入力される。ルート数には、「1」,「1」等が入力される。全回線数には、「2」,「1」等が入力される。区間の長さには、「1」,「1」(km)等が入力される。大地帰路抵抗分の指定欄にはCASE4−1に関して「理論値」が入力され、CASE4−2に関して「実測平均値」が入力される。
図26は、線路定数(ケーブル系)データ入力画面P21’の表示例を示す図である。図26に示す線路定数(ケーブル系)データ入力画面P21’は、図25に示した新規作成ボタンBT28をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
このデータ入力画面P21’には、「線路定数計算(ケーブル系)データ入力画面」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。この例で、データ検索領域w0において、検索データ名に「CASE1」が表示され、コメント欄には、「線路定数CASE1」が表示され、区間番号には「1」が表示される。
また、データ検索領域w0には、ルート当たりの回線数、ルート数、全回線数、大地帰路抵抗分の指定、シース電流の考慮、区間の長さ等の各表示欄が設けられている。ルート当たりの回線数表示欄には、下向き三角ボタンBT31が配置されており、回線数を入力できるようになされている。この例では、ルート当たりの回線数として「2」が入力される。ルート数表示欄には、下向き三角ボタンBT32が配置されており、ルート数を入力できるようになされている。ルート数としては「1」が入力される。全回線数表示欄には、下向き三角ボタンBT33’が配置されており、全回線数を入力できるようになされている。この全回線数には、「2」が入力される。シース電流の考慮表示欄には、下向き三角ボタンBT35’が配置されており、シース電流を「考慮する/考慮しない」を入力できるようになされている。この例では、「考慮しない」が入力される。
更に、大地帰路抵抗分の欄には、表示領域が設定され、例えば、実測平均値が入力される。この例で、大地帰路抵抗分表示欄には、下向き三角ボタンBT36が配置されている。この例では、大地帰路抵抗分の指定は二者択一となされている。実測平均値は0.1[Ω/km]であり、その理論値は、0.06[Ω/km]である。この例では「理論値」が選択されている。
データ検索領域w0の右下方には、「確定」のボタンBT37が設けられている。確定ボタンBT37をマウス42でクリックすると、ルート当たりの回線数、ルート数、全回線数、区間の長さ、シース電流の考慮、大地帰路抵抗分等の基本データが確定され、確定後の線路定数データは保存される。なお、右上の「終了」は、前画面に戻る時にクリックするようになされる。
図27は、ルート入力画面P22’の表示例を示す図である。図27に示すルート入力画面P22’は、例えば、図26に示した確定ボタンBT37をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
このルート入力画面P22’には、「線路定数計算(ケーブル系)データ入力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方には明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、「ルート入力画面」、「線路定数入力画面1」、「線路定数入力画面2」の3つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT41〜BT43、BT45が表示される。
「ルート入力画面」のボタンBT41をクリックした場合は、明細入力領域w1に編集項目欄が表示される。編集項目欄には、「区間番号」、「線路名」及び「ルートを構成する回線番号」が設定されている。この例では、区間番号欄には「No.01」が入力され、線路名欄には、「CABEL1」が入力され、その横の回線番号欄には「1」,「2」が入力される。線路名「CABEL1」は、線路定数の編集データ集計時に検索キーとして使用される。編集データを集計対象とする場合は、同一の線路名を入力するようになされる。
なお、上述の3つの編集項目において、「線路定数入力画面1」のボタンBT42をマウス42でクリックすると、図28に示す線路定数入力画面P23’がモニタ49に表示される。「線路定数入力画面2」のボタンBT43を同様にしてクリックすると、図29に示す線路定数入力画面P24’がモニタ49に表示される。
図28は、線路定数入力画面P23’の表示例を示す図である。図28に示す線路定数入力画面P23’は、例えば、図27に示した「線路定数入力画面1」のボタンBT42をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この線路定数入力画面P23’には、「線路定数計算(ケーブル系)データ入力画面」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「ルート入力画面」、「線路定数入力画面1」、「線路定数入力画面2」の3つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT41〜BT43、BT45が表示される。
このボタン表示領域の下方には、電気的諸元を入力するための区間番号、回線電圧(kV)、線心数、ケーブル種類、公称断面積(mm2)、導体径(mm)、シース内径(mm)及びシース外径(mm)の編集項目欄が各々設けられている。この例で、ケーブル種類の表示欄には、マスター登録用のボタンBT44’が設けられ、この線路定数入力画面P23’から単心又は3心ケーブルに関するマスターデータ登録画面P12又はP13を読み出せるようになされている。
また、区間番号欄には、No.01回線やNo.02回線等が入力される。回線電圧欄には、No.01回線やNo.02回線等に対して、例えば、電圧階級22.0(kV)が入力される。線心数欄には、No.01回線やNo.02回線等に対して、「1」が入力される。線心数欄には、下向き三角ボタンBT46’が配置されており、線心数を選択できるようになされている。
ケーブルの種類欄にはNo.01回線やNo.02回線等に対して、「CVT」が入力される。ケーブルの種類欄には、下向き三角ボタンBT47’が配置されており、ケーブルの種類を選択できるようになされている。公称断面積欄にはNo.01回線やNo.02回線等に対して、「400.00」(mm2)が入力される。導体径に対して24.1(mm)が入力され、シース内径に対して35.2(mm)が入力され、及び、シース外径に対して38.1(mm)が各々入力される。
図29は、線路定数入力画面P24’の表示例を示す図である。図29に示す線路定数入力画面P24’は、例えば、図27に示した「線路定数入力画面2」のボタンBT43をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この線路定数入力画面P24’にも、「線路定数計算(ケーブル系)データ入力画面」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「ルート入力画面」、「線路定数入力画面1」、「線路定数入力画面2」の3つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT41〜BT43、BT45が表示される。
このボタン表示領域の下方には、電線のサブ項目として、地中におけるケーブル配置を入力するための「区間番号」や、三相地中ケーブル路を示す「赤相」、「白相」、「青相」等の編集項目欄が各々設けられている。この例では、各相に対応して、ケーブルの垂直距離及び水平距離を入力する編集欄が設けられている。この例では、赤相を基準となされる。
この例で、区間番号欄には、No.01回線やNo.02回線等が入力される。No.01回線における地中ケーブルの赤相の垂直距離には、例えば、0.0000(m)が入力され、その水平距離には、0.00000(m)が入力される(図24参照)。同様にして、No.02回線における地中ケーブルの赤相の垂直距離は、0.00000(m)が入力され、その水平距離には、0.50000(m)が入力される。
No.01回線における地中ケーブルの白相の垂直距離は、例えば、0.38000(m)が入力され、その水平距離には、0.02200(m)が入力される。同様にして、No.02回線の白相の垂直距離は、0.38000(m)が入力され、その水平距離には、0.52200(m)が入力される。No.01回線における地中ケーブルの青相の垂直距離は、0.00000(m)が入力され、その水平距離には、0.04390(m)が入力される。No.02回線における地中ケーブルの青相の垂直距離は、0.00000(m)が入力され、その水平距離には、0.54390(m)が入力される。
図30は、計算結果出力画面P26’の表示例を示す図である。図30に示す計算結果出力画面P26’は、例えば、図25に示したデータ編集・計算実行画面P2’で計算実行ボタンBT26をクリック(オン)することにより、CPU45が線路定数計算を実行した後にモニタ49に表示される。
この計算結果出力画面P26’には、「計算結果出力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域には、データ名、例えば、「CASE4−1(線路定数計算・ケーブル系)」表示される。タイトル表示領域の右上には、「戻る」のボタンBT59が設けられている。
タイトル表示領域の下方にはデータチェック表示領域w3が設けられ、5つのチェックボタンBT51〜BT55が配置されている。チェック項目として、「入力データ」、「3相平均値」、「線路定数表1」、「線路定数表2」、「線路定数表3」が表示される。例えば、マウス42で出力したい項目にチェック(レ点)を入力するようになされる。チェックが入力された項目が出力対象となされる。
例えば、区間1の計算結果出力画面P26’で「入力データ」のボタンBT51をチェックすると、図23に示した線路定数計算例(ケーブル系)で入力された、区間1の入力データが出力される。表15は、「線路定数計算(ケーブル系)入力データ」を示している。表15で、データ名欄には、CASE4−1が記述され、区間欄には「1」が記述され、コメント欄には、線路定数CASE4が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「1」が記述され、全回線数欄には「2」が記述され、区間の長さには、「1.000」(km)が記述されている。
また、「3相平均値」のボタンBT52をチェックすると、表16に示す線路定数計算(ケーブル系)完全撚架線路定数(3相平均値)が出力される。更に、「線路定数表1」のボタンBT53をチェックすると、表17に示す「線路定数計算(ケーブル系)完全撚架線路定数 線路定数表1 正逆相回路」が出力される。また、「線路定数表2」のボタンBT54をチェックすると、表18に示す「線路定数計算(ケーブル系)完全撚架線路定数 線路定数表2 零相回路(一回線定数)」が出力される。更に、「線路定数表3」のボタンBT55をチェックすると、表19に示す「線路定数計算(ケーブル系)完全撚架線路定数 線路定数表3 零相回路(二回線定数)」が出力される。
なお、区間1の非撚架線路定数に関しては、表20に示す「線路定数計算(ケーブル系)非撚架線路定数(一回線定数)(各相値)」が出力され、更に、表21に示す「線路定数計算(ケーブル系)非撚架線路定数(3相平均値)」が出力される。表16〜19及び表21において、「%」は、基準容量を10MVAとした場合の%インピーダンスである。
図31は、レポート表示画面P27’の表示例を示す図である。図31に示すレポート表示画面P27’は、図30に示した計算結果出力画面P26’で「表示」のボタンBT56をクリック(オン)することにより、例えば、データ編集計算実行画面P2’上にポップアップ表示される。
このレポート表示画面P27’では、下層位置に表示されているデータ編集計算実行画面P2’の下方に、レポート選択領域が表示される。レポート選択領域には、例えば、3つの「レポート1〜3」のボタンBT71〜BT73が表示される。この例で、「レポート1〜3」は、既に編集し計算された3つの計算結果ファイルであり、ボタンBT71〜BT73は、これらの計算結果ファイルを読み出す際に使用される。これにより、プレビュー画面で参照したいレポートを選択できるようになされる。なお、選択出力項目に関しては、ケーブル送電路が1回線のみの場合は、2回線定数は出力されない。
続いて、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用したケーブル系における線路定数計算例について説明する。図32及び図33は、ケーブル系の線路定数計算例(その1、2)を示すフローチャートである。この例では、データ編集・計算実行画面P2’で計算実行ボタンBT26がクリックされると、定数計算が実行される。その後、「計算結果出力画面」に遷移するようになされる。
これを計算処理条件にして、まず、図32に示すフローチャートのステップC1’でメニュー画面P1を表示する。メニュー画面P1は、CPU45からモニタ49へ表示データD49を出力され、この表示データD49に基づいて「技術計算プログラム」等が表示される。ユーザは、このメニュー画面P1から、各編集項目を選択するようになされる。ここでは、「線路定数計算」が選択される。
この例では、ステップC2’に移行してCPU45は「終了」をチェックする。図5に示したメニュー画面P1で終了ボタンBT18が押下されない場合は、線路定数計算処理を継続するようになされる。従って、メニュー画面P1で終了ボタンBT18が押されることなく、線路定数計算に係る編集ボタンBT6が押下された場合は、ステップC3’に移行して、データ編集・計算実行画面P2’を表示する。モニタ49は、表示データD49に基づいてデータ編集・計算実行画面P2’を表示する。このとき、ユーザは、データ編集・計算実行画面P2’において、検索データの絞り込みを実行する。
例えば、ユーザは、各検索項目を入力し、昇順又は降順ボタンBT21、BT22を決めて再表示ボタンBT23をマウス42でクリックする。この例で、検索データの内容が編集リストに反映されるので、検索条件を入力したら、必ず再表示のボタンBT23をクリックするようになされる。次に、マウス42で選択中データの欄を選択してクリックする。例えば、編集ボタンBT25又は新規作成ボタンBT28を選択する。この選択によって、図26に示した線路定数計算(ケーブル系)入力画面P21’に遷移するようになされる。
なお、図25に示したデータ編集・計算実行画面P2’で削除ボタンBT27がクリックされると、確認後、編集データを削除するようになされる。また、複写ボタンBT24がクリックされると、新しいデータ名を入力した後に、複写が実行される。上述したタイトルの右隣り領域には、メニューに「戻る」のボタンBT29が表示される。
この例で、計算実行ボタンBT26のクリックに対応して、CPU45は、ステップC4’に移行して計算実行か否かを判別する。CPU45は、計算実行ボタンBT26がオンされた場合は、計算実行と判断し、計算実行ボタンBT26がオンされない場合は、ステップC5’に移行してメニューに戻るボタンBT29又は編集ボタンBT25の操作に基づいて制御を分岐する。編集ボタンBT25がオンされた場合は、ステップC6’に移行して、線路定数計算(ケーブル系)データ入力画面P21’を表示する。このとき、モニタ49は、表示データD49に基づいて線路定数計算(ケーブル系)データ入力画面P21を表示する。
次に、ステップC7’に移行して編集データを入力する。このとき、ユーザは、図26に示した線路定数(ケーブル系)データ入力画面P21’において、まず、データ検索領域w0のデータ名欄にデータ名を入力する。この例では「CASE4−1」が入力され、このデータ名前で保存される。保存単位は1区間である。次に、コメント欄に、「線路定数CASE4」を入力する。次に、区間番号「1」を入力する。区間番号は集計の順番に付与するようになされる。更に、ルート当たりの回線数、ルート数、全回線数、区間の長さ、シース電流の考慮、大地帰路抵抗分の指定等の各表示欄について入力・選択を実行する。全てのデータ入力が終了した場合は、確定ボタンBT37をクリックする。なお、入力項目にエラーがなければ、データ検索領域(確認項目表示欄)w0の下方に明細入力領域w1が表示される。
次に、ステップC8’に移行して線路定数計算(ケーブル系)データ入力画面P21’で確定ボタンBT37又は終了ボタンBT38の選択操作に基づいて制御を分岐する。終了ボタンBT38が選択された場合は、データ編集・計算実行画面P2’に戻るようになされる。ステップC8で確定ボタンBT37が選択された場合は、図33に示すステップC9’に移行して「ルート入力画面」のボタンBT41がクリックされたか他のボタンBT42,BT43等がクリックされたかにより制御を分岐する。
ボタンBT41が選択された場合は、ステップC10’に移行してルート入力画面P22’を表示する。このとき、ユーザは、図27に示したルート入力画面P22’において、区間番号には、「No.01ルート」が入力される。線路名には「CABLE1」が入力される。線路名は編集時に必要になる。ルートを構成する回線番号には、例えば、2回線(2CCT)の場合「1」,「2」が入力される。入力が終了したら、他の入力画面に移行するか、「戻る」のボタンBT45を押すようになされる。編集データの入力を終了すると、データ編集・計算実行画面P2’に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
また、ステップC9’でボタンBT41以外が選択された場合は、ステップC11’に移行して「線路定数入力画面1」のボタンBT42が選択されたか否かにより制御を分岐する。ボタンBT42が選択された場合は、ステップC12’に移行して線路定数入力画面P23’を表示する。このとき、ユーザは、図28に示した線路定数入力画面P23’において、キーボード41を操作して、線路定数を求める回路の電気的諸元を入力する。
例えば、区間番号[No.01回線」に隣接して回線電圧には電圧階級22.0[kV]が入力され、その横の線心数欄には「41が入力される。その横のケーブルの種類には「CVT」が入力される。その横の公称断面積欄には、例えば、「400.00」[mm2]が入力される。導体径には、24.1(mm)が入力され、シース内径には35.2(mm)が入力され、シース外径には38.1(mm)が各々入力される。このとき、図中、下向き三角ボタンBT46’及びBT47’を使用して、登録済みのケーブルデータを検索するようになされる。
なお、線路定数計算に必要なケーブルデータが存在しない場合は、マスターデータ登録用のボタンBT4’を操作するようになされる。これに限られることはなく、戻るボタンBT45をクリックして、図7に示した単心ケーブルマスターデータ登録画面P12や図8に示した3心ケーブルマスターデータ登録画面P13をモニタ49に表示して、ケーブルデータを登録するようにしてもよい。区間番号[No.02回線」についても同様に入力される。
これらの線路定数を求める回路の電気的諸元の入力が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「戻る」のボタンBT45を押すようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT45をクリックすると、データ編集・計算実行画面P2’に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
また、ステップC11’でボタンBT41、BT42以外が選択された場合は、ステップC13’に移行して「線路定数入力画面2」のボタンBT43が選択されたか否かにより制御を分岐する。ボタンBT43が選択された場合は、ステップC13’に移行して線路定数入力画面P24’を表示する。このとき、ユーザは、図29に示した線路定数入力画面P24’において、キーボード41を操作して、線路定数を求める地中ケーブル送電系統のケーブル配置に関する編集データを入力する。例えば、区間番号[No.01回線」については、赤相の垂直距離には0.00000(m)が入力され、その横の水平距離には0.00000(m)が入力される。白相の垂直距離には0.38000(m)が入力され、その横の水平距離には0.02200(m)が入力される。青相の垂直距離には0.00000(m)が入力され、その横の水平距離には0.043900(m)が入力される。
また、区間番号[No.02回線」については、赤相の垂直距離には0.00000(m)が入力され、その水平距離には0.00000(m)が入力される。白相の垂直距離には0.50000(m)が入力され、その水平距離には0.38000(m)が入力される。青相の垂直距離には0.00000(m)が入力され、その水平距離には0.54390(m)が入力される。ケーブル配置に関する編集データの入力が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「戻る」のボタンBT45を押すようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT45をクリックすると、データ編集・計算実行画面P2’に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
そして、データ編集・計算実行画面P2’で計算実行ボタンBT26をクリックすると、ステップC4’で制御を分岐して、図33に示すステップC14’に移行する。ステップC14’では、CPU45は線路定数の計算処理を実行する。線路定数は、区間の長さ×単位長さ当たりの抵抗値や静電容量等から算出される。
次に、ステップC15’に移行して計算結果出力画面P26’を表示する。このとき、ユーザは、図30に示した計算結果出力画面P26’において、出力項目にチェックを入力する。この例では、「入力データ」、「3相平均値」、「線路定数表1」、「線路定数表2」、「線路定数表3」の全てにチェック入力がなされている。また、表示ボタンBT56をクリックすると、印刷プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。このとき、表形式出力ボタンBT57をクリックすると、例えば、計算結果をEXCEL(商標登録)形式の一覧表で出力するようになされる。
次に、ステップC16’に移行して「戻る」のボタンBT59の選択に基づいて制御を分岐する。ボタンBT59が選択された場合は、メニュー画面P1に戻る。ボタンBT59が選択されることなく、「表示」のボタンBT56又は「印刷」のボタンBT58がクリックされた場合は、ステップC17’に移行する。ステップC17’では、レポート表示用のボタンBT56又はプリンタ出力用のボタンBT58の選択に応じて制御を分岐する。ボタンBT56がクリックされている場合は、ステップC20’に移行してレポート表示画面P27’を表示するようになされる。
このとき、ユーザは、図31に示したレポート表示画面P27’において、例えば、過去の計算結果ファイルを読み出す際に、3つの「レポート1〜3」の中から、対応する1つのボタンBT71、BT72又はBT73を押すように操作される。その後、計算結果出力画面P26’と同様にして作業を実行する。
例えば、ポップアップ表示されている計算結果出力画面P26’で、選択したレポートの計算結果ファイルの出力項目にチェックを入力する。この例では、「入力データ」、「3相平均値」、「線路定数表1」、「線路定数表2」、「線路定数表3」の全てにチェック入力がなされている。表示ボタンBT56をクリックすると、印刷プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。このとき、表形式出力ボタンBT57をクリックすると、ケーブル送電線系の線路定数計算結果を一覧表形式で出力するようになされる。
また、ステップC17’でボタンBT58がクリックされる場合は、ステップC19’に移行してプリントアウト処理がなされる。このとき、印刷ボタンBT58のクリックによって、図4に示したCPU45からプリンタ80へ印刷データD80が出力される。プリンタ80は印刷データD80に基づいて所定の用紙に計算結果をプリントアウトするようになされる。これにより、ユーザは、プリンタ80から所定の用紙にプリントアウトされたケーブル送電線系の線路定数計算結果を得ることができる。その後、ステップC16’に戻る。ステップC16’で戻るボタンBT59をクリックすると、プレビュー画面を自動的に閉じてメニュー画面P1に戻るようになされる。
このように、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した第5の実施例としての線路定数(ケーブル系)計算例によれば、データベース20に登録された複数の電力設備情報D0を共用して、地中ケーブル送電系等の線路定数を算出することができる。
従って、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。機械装置メーカーは、新製品等の機器装置データD3をデータベース20に登録することができる。これにより、情報利用者は、地中ケーブル送電系統の線路定数を容易に取得できるようになる。
続いて、編集データの集計処理例について説明する。図34は、集計対象区間設定画面P31の表示例を示す図である。図34に示す集計対象区間設定画面P31は、図5に示した例えば、「線路定数計算」の項目欄で、架空系の「集計」ボタンBT5をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この設定画面P3には、「集計対象区間設定画面(架空系)集計」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。データ検索領域w0には、「線路定数計算結果を区間単位で抽出しています。」のメッセージが表示される。
このメッセージ表示領域の下方には、検索線路名:「全て」のボタンBT61、「検索実行」のボタンBT62、「すべて選択」のボタンBT63、「削除」のボタンBT64、及び、「集計実行」のボタンBT65が配置されている。これらのボタンBT61〜BT65は、各種集計処理を実行する際に、いずれもマウス42でクリックされ、容易に区間単位にデータ集計できるようになされている。
このデータ集計表示領域の下方には、明細入力領域w1が設定され、この明細入力領域w1には、集計対象データの内容を示す集計項目表示領域が設定されている。集計項目表示領域には、「集計」、「区間」、「線路名」、「回線番号」、「データ名」及び「コメント」欄が設けられている。この例で、集計欄には、集計対象毎にチェック用のボタンBT66〜BT68が配置されている。ユーザはマウス42でボタンBT66〜BT68等をクリックして集計対象を確認できるようになされている。
この例で、区間欄には、「1」、「1」、「1」が表示される。線路名欄には、例えば、「A−ROUTE」、「B−ROUTE」、「C−ROUTE」が表示される。回線番号欄には、「1」、「2」、「1」が表示される。データ名欄には、「CASE1」、「CASE2」、「CASE3」が表示される。コメント欄には、「線路定数CASE1」、「線路定数CASE2」、「線路定数CASE3」が表示される。
図35は、集計結果出力画面P32の表示例を示す図である。図35に示す集計結果出力画面P32は、例えば、図34に示した集計対象区間設定画面P31で集計実行ボタンBT65をクリック(オン)することにより、CPU45が集計計算を実行した後にモニタ49に表示される。
この集計結果出力画面P32には、「計算結果出力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域には、データ名、例えば、「ToTal」線路定数計算(架空系)集計」表示される。タイトル表示領域の右上には、「戻る」のボタンBT59が設けられている。
タイトル表示領域の下方にはデータチェック表示領域w3が設けられ、例えば、2つのチェックボタンBT69及びBT70が配置されている。チェック項目として、「集計対象区間計算結果」及び「合計」が表示される。例えば、マウス42で出力したい項目にチェック(レ点)を入力するようになされる。チェックが入力された項目が出力対象となされる。
この例で、「集計対象区間計算結果」のボタンBT69をチェックすると、図10に示した線路定数計算(架空系)で演算された、区間1や区間2等の集計対象区間の編集データが集計出力される。例えば、図19に示した計算結果出力画面P26で「線路定数表1」のボタンBT53をチェックすると、表22に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 集計対象区間 線路定数表1 正逆相回路」が出力される。また、「線路定数表2」のボタンBT54をチェックすると、表23に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 集計対象区間 線路定数表2 零相回路(一回線定数)」が出力される。更に、「線路定数表3」のボタンBT55をチェックすると、表24に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 集計対象区間 線路定数表3 零相回路(二回線定数)」が出力される。表22〜24において、「%」は、基準容量を10MVAとした場合の%インピーダンスである。
例えば、図19に示した計算結果出力画面P26で「線路定数表1」のボタンBT53をチェックされた後、「合計」のボタンBT70がチェックされると、表25に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 合計 線路定数表1 正逆相回路」が出力される。また、「線路定数表2」のボタンBT54をチェックした後、ボタンBT70がチェックされると、表26に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 合計 線路定数表2 零相回路(一回線定数)」が出力される。更に、「線路定数表3」のボタンBT55をチェックした後にボタンBT70がチェックされると、表27に示す「線路定数計算(架空系)完全撚架線路定数 合計 線路定数表3 零相回路(二回線定数)」が出力される。表25〜27において、「%」は、基準容量を10MVAとした場合の%インピーダンスである。
図36は、レポート表示画面P33の表示例を示す図である。図36に示すレポート表示画面P33は、例えば、図35に示した集計結果出力画面P32で「表示」のボタンBT56をクリック(オン)することにより、例えば、集計対象区間設定画面P31上にポップアップ表示される。
このレポート表示画面P33では、下位に表示されている集計対象区間設定画面P31の下方に、レポート選択領域が表示される。レポート選択領域には、例えば、3つの「レポート1〜3」のボタンBT71〜BT73が表示される。この例で、「レポート1〜3」は、既に集計された3つの集計結果ファイルであり、ボタンBT71〜BT73は、これらの集計結果ファイルを読み出す際に使用される。これにより、プレビュー画面で参照したいレポートを選択できるようになる。なお、選択出力項目に関しては、電線路が1回線のみの場合は、2回線定数は出力されない。
続いて、架空系におけるデータ集計例について説明する。図37は、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した架空系のデータ集計例を示すフローチャートである。
まず、図37に示すフローチャートのステップE1でメニュー画面P1を表示する。メニュー画面P1は、CPU45からモニタ49へ表示データD49を出力され、この表示データD49に基づいて「技術計算プログラム」等が表示される。ユーザは、このメニュー画面P1から、線路定数計算・架空系の「集計」ボタンBT5をクリックするようになされる。
この「集計」の選択によって、ステップE2に移行し、CPU45は「終了」をチェックする。図5に示したメニュー画面P1で終了ボタンBT18が押下されず、「集計」ボタンBT5が選択されているので、線路定数計算・架空系の集計処理を継続するべく、ステップE3に移行して、CPU45は集計対象区間設定画面P31を表示するようにモニタ49を制御する。モニタ49は、表示データD49に基づいて図34に示した集計対象区間設定画面P31を表示する。
このとき、集計対象区間設定画面P31において、ユーザは、まず、検索計算結果の絞り込みを実行する。次に、「集計」の欄で、集計区間をチェックするようになされる。例えば、区間1の線路名には「A−ROUTE」が表示され、その回線番号には「1」が表示され、そのデータ名には「CASE1」が表示され、そのコメント欄には「線路定数CASE1」が表示される。データ確認後、OKの場合はチェック用のボタンBT66を操作してレ点を表示するようになされる。このとき、削除ボタンBT64をクリックすると、チェックが付いている集計対象の計算結果を削除できるようになる。なお、先に入力した編集データは削除されない。
また、区間1の線路名「B−ROUTE」の回線番号には「2」が表示され、そのデータ名には「CASE2」が表示され、そのコメント欄には「線路定数CASE2」が表示される。データ確認後、OKの場合はボタンBT67を操作してレ点を表示する。更に、区間1の線路名「C−ROUTE」の回線番号には「1」が表示され、そのデータ名には「CASE3」が表示され、そのコメント欄には「線路定数CASE3」が表示される。
データ確認後、OKの場合は、ボタンBT68を操作してレ点を表示する。そして、ユーザは、集計実行ボタンBT65をクリックする。この集計実行ボタンBT65のオン操作は、操作データD42となってCPU45に出力される。この操作データD42を入力したCPU45は、ステップE4で線路定数計算・架空系の編集データ集計処理を実行する。CPU45では、操作データD42に基づいてチェックが付いている計算結果を集計するようになる。なお、検索計算結果の絞り込みは、架空系及びケーブル系も同様になされる。
次に、ステップE5に移行して計算結果出力画面P32を表示する。このとき、ユーザは、図35に示した計算結果出力画面P32において、出力項目にチェックを入力する。この例では、「集計対象区間計算結果」及び「合計」にチェック入力がなされる。この例では、集計対象区間集計結果から「線路定数表1」や、「線路定数表2」、「線路定数表3」等が選択できるようになされている。また、表示ボタンBT56をクリックすると、印刷プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。このとき、表形式出力ボタンBT57をクリックすると、例えば、計算結果をEXCEL形式の一覧表で出力するようになされる。なお、平衡2回線の片側に1回線区間が存在する場合に、平衡2回線区間と、1回線区間を同じ集計にしないようになされる。これは、1回線区間の2回線定数は出力されないため、平衡2回線区間、1回線区間毎に加算するためである。
次に、ステップE6に移行して「戻る」のボタンBT59の選択に基づいて制御を分岐する。ボタンBT59がクリックされた場合は、メニュー画面P1に戻る。ボタンBT59が選択されることなく、「表示」のボタンBT56又は「印刷」のボタンBT58がクリックされた場合は、ステップE7に移行する。ステップE7では、ボタンBT56又はボタンBT58の選択に応じて制御を分岐する。ボタンBT56がクリックされた場合は、ステップE8に移行してレポート表示画面P33を表示するようになされる。
このとき、ユーザは、図36に示したレポート表示画面P33において、過去の集計結果ファイルを読み出す際に、例えば、3つの「レポート1〜3」の中から、対応する1つのボタンBT71、BT72又はBT73を押すように操作される。その後、計算結果出力画面P32と同様にして作業を実行する。例えば、ポップアップ表示されている計算結果出力画面P32で、選択したレポートの計算結果ファイルの出力項目にチェックを入力する。この例では、「集計対象区間計算結果」及び「合計」にチェック入力がなされている。表示ボタンBT56をクリックすると、印刷プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。このとき、表形式出力ボタンBT57をクリックすると、計算結果を一覧表形式で出力するようになされる。
また、ステップE7でボタンBT58がクリックされる場合は、ステップE9に移行してプリントアウト処理がなされる。このとき、印刷ボタンBT58のクリックによって、図4に示したCPU45からプリンタ80へ印刷データD80が出力される。プリンタ80は印刷データD80に基づいて所定の用紙に集計結果をプリントアウトするようになされる。これにより、ユーザは、プリンタ80から所定の用紙にプリントアウトされた集計結果を得ることができる。その後、ステップE6に戻る。ステップE6で「戻る」のボタンBT59をクリックすると、プレビュー画面を自動的に閉じてメニュー画面P1に戻るようになされる。
続いて、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した短絡容量計算例について説明する。図38は、第6の実施例としての短絡容量計算時の電力系統90の構成例を示す構成図である。
図38に示す電力系統90の構成例において、□印付きの数字(以下□1,□2・・・と記す)は、ノード番号である。○印付きの数字(以下○1,○2・・・と記す)は、ブランチ番号である。△印付きの数字(以下△1,△2・・・と記す)は電源番号である。
この実施例では、ノード番号□1の母線には、変圧器T1を介して電源番号△1の電源(発電機)が接続されている。ノード番号□1の母線には、ブランチ番号○1及び○2の○○○連絡線や×××連絡線等の送電線路が接続されている。ブランチ番号○1の送電線路には、ノード番号□4の黒丸印の負荷接続点が接続されている。ブランチ番号○2の送電線路には、ノード番号□6の黒丸印の負荷接続点が接続されている。
また、ノード番号□2の母線には、変圧器T2を介して電源番号△2の電源が接続されている。ノード番号□2の母線には、ブランチ番号○3及び○4の○○○’連絡線や×××’連絡線等の送電線路が接続されている。ブランチ番号○3の送電線路には、ノード番号□5の黒丸印の負荷接続点が接続されている。ブランチ番号○4の送電線路には、ノード番号□6の黒丸印の負荷接続点が接続されている。
ノード番号□3の母線には、変圧器T3を介して電源番号△3の電源が接続されている。ノード番号□3の母線には、ブランチ番号○5及び○6の○○○”連絡線や×××”連絡線等の送電線路が接続されている。ブランチ番号○5の送電線路には、ノード番号□4の負荷接続点が接続されている。ブランチ番号○6の送電線路には、ノード番号□5の黒丸印の負荷接続点が接続されている。この例では、図38に示した電力系統90の構成例において短絡容量を計算するようになされる。
図39は、データ編集・計算実行画面P4の表示例を示す図である。図39に示すデータ編集・計算実行画面P4は、図5に示した例えば、「短絡容量計算」の項目欄で、「編集」のボタンBT8をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この実行画面P4には、「データ編集・計算実行画面(短絡容量計算)」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。データ検索領域w0には、検索データ名、検索母線有無、検索母線数及び検索系統名を表示する領域が設定されている。この表示領域の右側には、「昇順」のボタンBT21、「降順」のボタンBT22、「再表示」のボタンBT23が各々表示される。これらのボタンBT21〜BT23は、選択中データについて各種処理を実行する際に、いずれもマウス42でクリックされ、容易にデータを検索できるようになされている。
このデータ検索表示領域の下方には、明細入力領域w1が設定され、この明細入力領域w1には、選択中データを示す表示領域が設定されている。選択中データの表示領域の隣には、5つのボタンBT24〜BT28が配置されている。「複写」のボタンBT21は、選択中データを複写する場合にクリックされる。「編集」のボタンBT22は、選択中データを編集する場合にクリックされる。「計算実行」のボタンBT23は、選択中データで短絡容量を計算させる場合にクリックされる。「削除」のボタンBT24は、確認後、データを削除する場合にクリックされる。「新規作成」のボタンBT25は、新規にデータを作成する場合にクリックされる。
これらのボタン領域の下方には、明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、「データ名」や、「母線データ」、「母線データの数」、「系統名」、「母線数」、「線路数」、「電源数」、「基準容量」、「基準電圧」等の記述欄が設けられている。
データ名には、例えば、データ名を示す「H12max」、「H12mim」、「H12zero」・・・等が表示される。母線データには、例えば、母線データの全てを示す「全部」又はその一部を示す「一部」が表示される。母線データの数には、例えば、母線データの数を示す値として「235」、「235」、「82」・・・等が表示される。系統名には、例えば、電力系統名を示す「H12ネンタンラクヨウリョウ max」、「H12ネンタンラクヨウリョウ mim」、「H12ネンゼロソウタンラクヨウリョウ mim」・・・・等が表示される。母線数には、例えば、母線数を示す値として、「235」、「235」、「82」・・・等が表示される。線路数には、例えば、線路数を示す「291」、「291」、「96」・・・等が表示される。
電源数には、例えば、電源(発電設備)の数を示す値「129」、「129」、「60」・・・等が表示される。基準容量には、当該電力系統の基準容量[MVA]を示す「1000」、「1000」、「1000」・・・等が表示される。基準電圧には、当該電力系統の基準電圧[kV]を示す「110」や「220」等が表示される。基準電圧=110kVを220kVに変更する場合は、データ保守用のプログラムを起動して行う。
次に、マウス42で選択中データの欄を選択してクリックする。例えば、編集ボタンBT24又は新規作成ボタンBT28を選択する。この選択によって、図40に示す短絡容量データ入力画面P41に遷移するようになされる。このデータ編集・計算実行画面P4で計算実行ボタンBT26がクリックされると、短絡容量計算が実行される。その後、「計算結果出力画面」に遷移するようになされる。上述したタイトルの右隣り領域には、メニューに「戻る」のボタンBT29が表示される。
図40は、短絡容量データ入力画面P41の表示例を示す図である。図40に示す短絡容量データ入力画面P41は、図39に示したデータ編集・実行画面P4の短絡容量計算の「編集」のボタンBT22をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
このデータ入力画面P41には、「短絡容量データ入力画面」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。この例で、データ検索領域w0において、「データ名」には、「TEST−DATE」が表示される。母線データの有無欄には「一部」が表示される。この欄には下向き矢印ボタンBT76が設けられ、母線データの有無に関して「全部」又は「一部」を選択できるようになされている。この例では、母線データの数には「5」が入力され、その値が表示される。系統名には「コメント」が表示される。母線数には例えば、「5」、線路数にも「5」、電源数にも「5」が各々入力され表示される。
基準容量には1000[MVA]が入力され、基準電圧には「220」kVが表示される。基準容量に1000[MVA]を入力すると、入出力インピーダンスの%Zを使用することができる。このデータ検索領域w0の下方には、「確定」のボタンBT77が設けられる。この確定ボタンBT77をクリックすると、短絡容量データは確定され、確定後のデータは保存される。この「確定」のボタンBT77のクリックと共に、データ検索領域w0の下方には明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、「ブランチデータ入力画面」、「電源データ入力画面」、「負荷データ入力画面」の3つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT81〜BT84が表示される。なお、右上の「終了」のボタンBT78は、前画面に戻る時にクリックする。
図41は、ブランチデータ入力画面P42の表示例を示す図である。図41に示すブランチデータ入力画面P42は、例えば、図40に示した「確定」のボタンBT77をクリクリックした後、「ブランチデータ入力画面」のボタンBT81をクリックすることにより、モニタ49に表示される。
このブランチデータ入力画面P42には、「短絡容量データ入力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方には、「ブランチデータ入力画面」、「電源データ入力画面」、「負荷データ入力画面」の3つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT81〜BT84が表示された明細入力領域w1には、編集項目の他に、「ブランチ番号」の表示欄が設けられ、それに隣接して「始点ノード番号」の表示欄が設けられ、その横に「終点ノード番号」の表示欄が設けられる。その横には抵抗「R」の表示欄及びリアクタンス「X」の表示欄が設けられる。
抵抗R及びリアクタンスXは、基準容量1000MVAの場合に、10MVAベースの%Z値(百分率インピダンス値)を入力するようになされる。リアクタンスX欄の右側には、「OFF」チェック用のボタン(OFFボックス)BT85や、BT86、BT87等が設けられ、このOFFボックスをチェックすると、短絡容量計算時に、R=999999.0及びX=999999.0として計算が実行される。なお、明細入力領域w1でデータ編集中は、データ検索領域w0での基本データは編集できないようになっている。
図42は、電源データ入力画面P43の表示例を示す図である。図42に示す電源データ入力画面P43は、例えば、図41に示した「電源データ入力画面」のボタンBT82をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この電源データ入力画面P43にも、「短絡容量データ入力画面」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「ブランチデータ入力画面」、「電源データ入力画面」、「負荷データ入力画面」の3つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT81〜BT84が表示される。
このボタン表示領域の下方には、電源(発電機)の諸元を入力するための、「電源番号」の表示欄、これに隣接して「ノード番号」の表示欄が設けられ、その横には「初期過渡リアクタンスX”d」の表示欄が設けられる。その横には、「電源の名称」の表示欄が各々設けられている。初期過渡リアクタンスX”dは、基準容量1000MVAの場合に、10MVAベースの%Z値(百分率インピダンス値)を入力するようになされる。
図43は、負荷データ入力画面P44の表示例を示す図である。図43に示す負荷データ入力画面P44は、例えば、図42に示した「負荷データ入力画面」のボタンBT83をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この負荷データ入力画面P44にも、「短絡容量データ入力画面」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0の内容は、反転表示となされる。データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「ブランチデータ入力画面」、「電源データ入力画面」、「負荷データ入力画面」の3つの編集項目に加えて「戻る」の各ボタンBT81〜BT84が表示される。
このボタン表示領域の下方には、「母線番号」の表示欄、これに隣接して「電圧(kV)」の表示欄が設けられ、その横には「負荷インピーダンス」の表示欄が設けられる。その横には、「母線の名称」の表示欄が各々設けられている。負荷インピーダンスは、基準容量1000MVAの場合に、10MVAベースの%Z値(百分率インピダンス値)を入力するようになされる。
図44は、データエラー確認画面P45の表示例を示す図である。図44に示すデータエラー確認画面P45は、例えば、図39に示したデータ編集・計算実行画面P4で計算実行ボタンBT26をクリック(オン)することにより、CPU45がデータエラー検出処理を実行した後にモニタ49に表示される。データエラー確認画面P45の右上には「確認」のボタンBT89が設けられ、データを確認した後にクリックされる。
データエラー確認画面P45には、ブランチデータ入力画面P41、電源データ入力画面P42及び負荷データ入力画面P43で入力した編集データが重複している場合に、「データ番号が重複している」旨のメッセージを表示するようになされる。この画面で訂正を要求するコメントが表示される。このデータエラー確認画面P45には、「ブランチデータ入力画面」、「電源データ入力画面」及び「負荷データ入力画面」毎に、エラー内容表示領域が設けられる。
例えば、ブランチデータ入力画面P1で線路番号「0」の編集データに、10個の重複する編集データを生じていた場合に、「線路番号」の項目欄に「0」が表示され、「重複数」の項目欄に「10」が表示される。同様にして、電源データ入力画面P42で電源番号「0」の編集データに、10個の重複する編集データを生じていた場合に、「電源番号」の項目欄に「0」が表示され、「重複数」の項目欄に「10」が表示される。更に、負荷データ入力画面P43で母線番号「0」の編集データに、10個の重複する編集データを生じていた場合に、「母線番号」の項目欄に「0」が表示され、「重複数」の項目欄に「10」が表示される。
図45は、計算結果出力画面P46の表示例を示す図である。図45に示す計算結果出力画面P46は、例えば、図39に示したデータ編集・計算実行画面P4で計算実行ボタンBT26をクリック(オン)することにより、CPU45が短絡容量計算を実行した後にモニタ49に表示される。
この計算結果出力画面P46には、「計算結果出力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域には、データ名、例えば、「TEST DATA(短絡容量計算)」表示される。タイトル表示領域の右上には、「戻る」のボタンBT59が設けられている。
タイトル表示領域の下方にはデータチェック表示領域w3が設けられ、4つのチェックボタンBT51〜BT54が配置されている。チェック項目として、「計算結果」、「ブランチデータ」、「電源データ」及び「負荷データ」が表示される。例えば、マウス42で出力したい項目にチェック(レ点)を入力するようになされる。チェックが入力された項目が出力対象となされる。
この例で、「計算結果」のボタンBT51をチェックすると、図38に示した電力系統90に、ノード番号、ブランチ番号及び電源番号を設定して計算した短絡容量の計算結果が出力される。例えば、ボタンBT51をチェックすると、表28に示す「短絡容量計算結果」が出力される。
表28のデータ名欄には、例えば、「kensyo」が記述され、母線データの有無欄には、「一部」が記述され、母線データの数欄には、「6」が記述され、系統名欄には、「短絡容量計算プログラム」が記述され、母線数欄には、「6」が記述され、線路数欄には、「6」が記述される。電源数欄には、「3」が記述され、基準容量欄には、「1000(MVA)」が記述され、基準電圧欄には、「220(kV)」が記述される。
図46は、レポート表示画面P47の表示例を示す図である。図46に示すレポート表示画面P47は、例えば、図45に示した計算結果出力画面P46で「表示」のボタンBT56をクリック(オン)することにより、例えば、データ編集計算実行画面P4上にポップアップ表示される。このレポート表示画面P47では、下位に表示されているデータ編集計算実行画面P4の下方に、レポート選択領域が表示される。レポート選択領域には、例えば、3つの「レポート1〜3」のボタンBT71〜BT73が表示される。
この例で、「レポート1〜3」は、既に編集し計算された3つの計算結果ファイルであり、ボタンBT71〜BT73は、これらの計算結果ファイルを読み出す際に使用される。これにより、アイコン形式のプレビュー画面で参照したいレポートを選択できるようになされる。なお、選択出力項目に関しては、「集計結果」、「ブランチデータ」、「電源データ」又は「負荷データ」である。
続いて、短絡容量計算時におけるデータ処理例について説明する。図47〜図49は、短絡容量計算例(その1〜3)を示すフローチャートである。この例では、データ編集・計算実行画面P4で計算実行ボタンBT26がクリックされると、短絡容量計算が実行される。その後、「計算結果出力画面」に遷移するようになされる。
これらを計算条件にして、まず、図47に示すフローチャートのステップF1でメニュー画面P1を表示する。メニュー画面P1は、CPU45からモニタ49へ表示データD49を出力され、この表示データD49に基づいて「技術計算プログラム」等が表示される。ユーザは、このメニュー画面P1から、各編集項目を選択するようになされる。ここでは、「短絡容量計算」が選択される。
この例では、ステップF2に移行してCPU45は「終了」をチェックする。図5に示したメニュー画面P1で終了ボタンBT18が押下されることなく、短絡量計算に係る編集ボタンBT8が押下された場合は、ステップF3に移行する。ステッF3では、モニタ49は、表示データD49に基づいてデータ編集・計算実行画面P4を表示する。
このとき、ユーザは、図39に示したデータ編集・計算実行画面P4において、「検索」データの絞り込みを実行する。例えば、各検索項目を入力し、昇順又は降順ボタンBT21、BT22を決めて再表示ボタンBT23をマウス42でクリックする。この例で、検索条件を入力したら、必ず「再表示」のボタンBT23をクリックするようになされる。
また、ユーザは、データ編集・計算実行画面P4において、データ名には、例えば、「H12max」、「H12mim」、「H12zero」・・・等を入力する。母線データには、例えば、母線データの全てを示す「全部」を入力する。母線データの数には、例えば、母線データの数を示す「235」、「235」、「82」・・・等を入力する。系統名には、例えば、電力系統名を示す「H12ネンタンラクヨウリョウ max」、「H12ネンタンラクヨウリョウ mim」、「H12ネンゼロソウタンラクヨウリョウ mim」・・・・等を入力する。母線数には、例えば、母線数を示す「235」、「235」、「82」・・・等を入力する。線路数には、例えば、線路数を示す「291」、「291」、「96」・・・等を入力する。
電源数には、例えば、電源(発電設備)の数を示す値「129」、「129」、「60」・・・等を入力する。基準容量には、当該電力系統の基準容量[MVA]を示す「1000」、「1000」、「1000」・・・等を入力する。基準電圧には、当該電力系統の基準電圧[kV]を示す「110」や「220」等を入力する。なお、削除ボタンBT27をクリックすると、確認後、編集データを削除できるようになされる。また、複写ボタンBT24をクリックすると、新しいデータ名を入力した後に、複写が実行される。
この例で、計算実行ボタンBT26のクリックに対応して、CPU45は、ステップF4に移行して計算実行か否かを判別する。CPU45は、計算実行ボタンBT26がオンされた場合は、計算実行と判断し、計算実行ボタンBT26がオンされない場合は、ステップF5に移行してメニューに戻るボタンBT29又は編集ボタンBT25の操作に基づいて制御を分岐する。ボタンBT29がクリックされた場合は、メニュー画面P1に戻る。
編集ボタンBT25がオンされた場合は、ステップF6に移行する。ステップF6では、モニタ49が表示データD49に基づいて短絡容量計算データ入力画面P41を表示する。この短絡容量計算データ入力画面P41では、基本データを入力してデータ確定する。このとき、図40に示した短絡容量データ入力画面P41において、まず、データ名欄に、例えば、「TEST DATA」等のデータ名を入力する。データ名はこの名前で保存される。その他の各検索項目についても入力又は選択を実行する。母線データの有無欄では、例えば、「一部」が入力される。この欄には下向き矢印ボタンBT76が設けられ、母線データの有無に関して「全部」又は「一部」を選択するようになされる。
この例では、母線データの数には「5」が入力され、その値が表示される。系統名には「コメント」が表示される。母線数には例えば、「5」、線路数には「5」、電源数には「5」を各々入力するようになされる。基準容量には1000[MVA]が入力され、基準電圧には「220」kVが表示される。基準容量に1000[MVA]を入力すると、入出力インピーダンスの%Zを使用することができる。
その後、ステップF7に移行して、「終了」のボタンBT78又は「確定」のボタンBT78の操作に基づいて制御を分岐する。ボタンBT78がクリックされた場合は、ステップF3のデータ編集・計算実行画面P4に戻るようになされる。この例では、全てのデータ入力が終了した場合、「確定」のボタンBT77をクリックする。このボタンBT77をクリックによって、ステップF8で検索項目表示欄の下部の明細入力領域w1に、「ブランチデータ入力画面」、「電源データ入力画面」、「負荷データ入力画面」及び「戻る」のボタンBT81〜BT84が表示される。
次に、図48に示すステップF9に移行して短絡容量データ入力画面P41で3つの編集項目の中から、ブランチデータ入力画面P42のボタンBT81が選択されたか否かに基づいて制御を分岐する。このとき、3つの編集項目の中から、ブランチデータ入力画面P42のボタンBT81が選択された場合は、ステップF10に移行してブランチデータ入力画面P42が表示される。
例えば、ユーザは、キーボード41を使用して、ブランチデータ入力画面P42において、ブランチ番号の表示欄には、ブランチ番号を示す値、例えば、「1」、「2」・・・等を入力する。始点ノード番号の表示欄には、始点ノード番号を示す値、例えば、「2」、「2」、「4」・・・等を入力する。終点ノード番号の表示欄には、終点ノード番号を示す値、例えば、「26」、「152」、「6」・・・等を入力する。抵抗Rの表示欄には、%Z値を示す抵抗値、例えば、「0.0025」、「0.0019」、「0.0030」・・・を入力する。リアクタンスXの欄には、%Z値を示すリアクタンス値、例えば、「0.0555」、「0.0360」、「0.0510」・・・を入力する。
これらのブランチデータの入力が終了したら、他の電源データ入力画面や負荷データ入力画面等に移行するか、「戻る」のボタンBT84を押すようになされる。ユーザは、編集データの入力を終了したら、データ編集・計算実行画面P4に戻るようにマウス42を操作する。編集データは自動的にHDD50に保存される。なお、リアクタンスX欄の右側に設けられたOFFボックスBT85や、BT86、BT87等をチェックすると、短絡容量計算時に、抵抗はR=999999.0として、リアクタンスはX=999999.0として入力される。その後、ステップF14に移行する。
また、ステップF9で3つの編集項目の中から、ボタンBT81以外の編集項目が選択された場合は、ステップF11に移行してボタンBT82又はボタンBT83が選択されたか否かにより制御を分岐する。ボタンBT82が選択された場合は、ステップF12に移行して電源データ入力画面P43が表示される。このとき、ユーザは、キーボード41を使用して、図42に示した電源データ入力画面P43において、短絡容量計算に必要な電源データを入力する。
例えば、図示しない電力系統における電源番号「1」、「2」、「3」・・・・等を入力する。ノード番号には、「1」、「8」、「9」・・・・「11」等を入力する。初期過渡リアクタンスX”dには、例えば、「0.1000」、「0.3810」、「0.3810」・・・等を入力する。電源の名称には、発電設備地の名称「○○○」、「×××」、「△△△」・・・・等を入力するようになされる。これらの電源データの入力が終了したら、「負荷データ入力画面」に移行するか、「戻る」のボタンBT84を押すようになされる。ユーザは、編集データの入力を終了したら、データ編集・計算実行画面P4に戻るようにマウス42を操作する。編集データは自動的にHDD50に保存される。その後、ステップF14に移行する。
また、ステップF11でボタンBT81、BT82以外のボタンBT83が選択された場合は、ステップF13に移行して負荷データ入力画面P44が表示される。このとき、ユーザは、キーボード41を使用して、図43に示した負荷データ入力画面P44において、短絡容量計算に必要な負荷データを入力する。例えば、図示しない電力系統における母線番号「1」、「2」、「3」・・・・等を入力する。電圧(kV)には、「500.0」、「500.0」、「500.0」・・・・等を入力する。
負荷インピーダンスには、例えば、「0.0000」、「0.0000」、「0.0000」・・・等を入力する。母線の名称には、送配電線を設置している地の名称「AAAAA」、「BBBBB」、「CCCCC」・・・・等を入力するようになされる。これらの負荷データの入力が終了したら、「戻る」のボタンBT84を押すようになされる。ユーザは、編集データの入力を終了したら、データ編集・計算実行画面P4に戻るようにマウス42を操作する。編集データは自動的にHDD50に保存される。この例では、データ入力が終了すると、上述のステップF10、F12、F13で入力したデータについて、強制的に、重複入力をチェックするようになされる。例えば、ステップF14でCPU45はエラー有無を検出する。
このエラー有無検出に基づいて、モニタ49は、図44に示したデータエラー確認画面P42を表示する。データエラー確認画面P42において、ブランチデータ入力画面P42で線路番号「0」の編集データに、10個の重複する編集データを生じていた場合に、「線路番号」の項目欄に「0」が表示され、「重複数」の項目欄に「10」が表示される。同様にして、電源データ入力画面P42で電源番号「0」の編集データに、10個の重複する編集データを生じていた場合に、「電源番号」の項目欄に「0」が表示され、「重複数」の項目欄に「10」が表示される。更に、負荷データ入力画面P43で母線番号「0」の編集データに、10個の重複する編集データを生じていた場合に、「母線番号」の項目欄に「0」が表示され、「重複数」の項目欄に「10」が表示される。
ユーザは、このようなデータエラー確認画面P45が表示された場合、「データ番号が重複している」旨のメッセージに従って訂正処理に移行するようになされる。例えば、ユーザは、入力データを再度チェックするようになされる。チェックが終了したら、ユーザは「確認」のボタンBT89をクリックするようになされる。ボタンBT89をクリックによって、編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
この例では、「確認」のボタンBT89をクリックすることによって、ステップF3に移行し、データエラー確認画面P42からデータ編集・計算実行画面P4への表示に戻すようになる。データ編集・計算実行画面P4では計算実行ボタンBT26がクリックされると、ステップF4で制御を分岐して、図48に示すステップF16に移行する。ステップF16では、短絡容量の計算処理を実行する。このときの短絡容量については、例えば、基準電圧×短絡電流を演算することとで算出される。
その後、ステップF17に移行して集計結果出力画面P46を表示する。集計結果出力画面P46は、短絡計算実行後に表示される。このとき、ユーザは、図45に示した計算結果出力画面P46において、出力項目にチェックを入力する。この例では、「集計結果」、「ブランチデータ」、「電源データ」、「負荷データ」の全てにチェックが入力される。
そして、ステップF18で、表示ボタンBT56又は戻るボタンBT59の選択に応じて制御を分岐する。戻るボタンBT59がクリックされた場合は、ステップF1のメニュー画面P1に戻るようになされる。また、表示ボタンBT56がクリックされると、ステップ19に移行して、印刷プレビュー形式の計算結果画面P46をモニタ49に表示される。また、計算結果画面P46で表形式出力ボタンBT57をクリックすると、例えば、計算結果をEXCEL(登録商標)形式の一覧表で出力するようになされる。
ステップ19では「表形式出力」のボタンBT57又は「印刷」のボタンBT58の選択に基づいて制御を分岐する。ボタンBT57がクリックされた場合は、ステップF20に移行する。ステップF20では、レポート表示画面P47を表示するようになされる。このとき、ユーザは、図46に示したレポート表示画面P47において、例えば、過去の集計結果ファイルを読み出す際に、3つの「レポート1〜3」の中から、対応する1つのボタンBT71、BT72又はBT73を押すように操作される。その後、計算結果出力画面P46と同様にして作業を実行する。
例えば、ユーザは、計算結果出力画面P46で、選択したレポートの計算結果ファイルの出力項目にチェックを入力する。この例では、「集計結果」、「ブランチデータ」、「電源データ」又は「負荷データ」にチェック入力がなされる。表示ボタンBT56をクリックすると、印刷プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。このとき、表形式出力ボタンBT57をクリックすると、計算結果を一覧表形式で出力するようになされる。
また、ステップF19でボタンBT58がクリックされた場合は、ステップF21に移行してプリントアウト処理がなされる。このとき、印刷ボタンBT58のクリックによって、図4に示したCPU45からプリンタ80へ印刷データD80が出力される。プリンタ80は印刷データD80に基づいて所定の用紙に集計結果をプリントアウトするようになされる。これにより、ユーザは、プリンタ80から所定の用紙にプリントアウトされた集計結果を得ることができる。その後、ステップF18に戻る。ステップF18で戻るボタンBT59をクリックすると、プレビュー画面を自動的に閉じてメニュー画面P1に戻るようになされる。
このように、第6の実施例としての電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した短絡容量計算例によれば、ハードディスク50に登録された複数の電力設備情報D0を情報利用者の間で共用して、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。
[短絡容量計算の具体例]
図50は、電力系統図再生画面P48の表示例を示す図である。図50に示す電力系統図再生画面P48は、例えば、電力系統図データに基づいて中国地方における電力系統の一部をモニタ49に拡大表示したものである。短絡容量は、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用し、当該電力系統を構成する全ての電源を考慮して計算される。
図50は、電力系統図再生画面P48の表示例を示す図である。図50に示す電力系統図再生画面P48は、例えば、電力系統図データに基づいて中国地方における電力系統の一部をモニタ49に拡大表示したものである。短絡容量は、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用し、当該電力系統を構成する全ての電源を考慮して計算される。
この具体例では、図39に示したデータ編集・計算実行画面P4でデータ名欄には、例えば、「H19MAX」が入力され、母線データの有無欄には、「全部」が入力され、母線データの数欄には、「253」が入力され、系統名欄には、「H19ネンタンラクヨウリョウMAX」が入力され、母線数欄には、「253」が入力され、線路数欄には、「317」が入力される。電源数欄には、「145」が入力され、基準容量欄には、「1000(MVA)」が入力され、基準電圧欄には、「220(kV)」が入力される。
図50に示した電力系統図再生画面P48において、四角印の番号は母線番号を示している。例えば、電圧階級220kVの新広島幹線は、母線番号「5」に設定される。母線番号「5」の新広島幹線は、母線番号B7、B64、B63、B30及びB222で示される送電系統に分岐される。母線番号B7の下方には、10MVAベースの初期過渡リアクタンスX”dが表示される。この例では、母線番号B7のX”dは「0.0835」である。母線番号B64の下方には、10MVAベースの%Z値が表示される。この例では、母線番号B64の%Z値は「0.005+j0.0820」である。母線番号B63の下方には、同様に%Z値として、「0.0085+j0.1275」が表示される。更に、母線番号B30の下方には、%Z値として「0.007+j0.0685」が表示される。母線番号B222は、電圧階級220kVの井原幹線となされている。
また、電圧階級220kVの黒瀬幹線は、例えば、母線番号「57」に設定される。母線番号「57」の黒瀬幹線は、母線番号B65、B64及びB270で示される送電系統に分岐される。母線番号B65の下方には、10MVAベースの初期過渡リアクタンスX”dが表示される。この例では、母線番号B65のX”dは「0.2029」である。母線番号B64の下方には、10MVAベースの%Z値が表示される。この例では、母線番号B64の%Z値は「0.005+j0.0820」である。母線番号B270の下方には、同様に%Z値として、「0.0124+j0.1811」が表示される。
図51は、短絡容量計算結果画面P49の表示例を示す図である。図51に示す短絡容量計算結果画面P49の表示例によれば、短絡容量計算結果が電力系統図に重ねて表示される。短絡容量計算結果画面P49では、例えば、平成19年度の電力系統の負荷最小時の各母線番号毎に計算した短絡容量の計算結果値が表示される。情報利用者は、任意の検証箇所として、例えば、黒瀬幹線(B64番)や新広島幹線(B64番)等における負荷最小時の短絡容量の計算結果をモニタ49から読み取れる(確認できる)ようになる。
この例では、黒瀬幹線(B64番)における短絡容量は、5634(MVA)であり、新広島幹線(B64番)における短絡容量は、1339(MVA)である。いずれも、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した短絡容量計算で求められ、この計算結果値を電力系統図に重ねて表示されたものである。
図52は、短絡容量計算結果画面P49’の表示例を示す図である。図52に示す短絡容量計算結果画面P49’の表示例によれば、平成19年度の電力系統の負荷最大時の各母線番号毎に計算した短絡容量の計算結果値が表示される。情報利用者は、任意の検証箇所として、例えば、黒瀬幹線(B64番)や新広島幹線(B64番)等における負荷最大時の短絡容量の計算結果をモニタ49から読み取れる(確認できる)ようになる。
この例では、黒瀬幹線(B64番)における短絡容量は、6238(MVA)であり、新広島幹線(B64番)における短絡容量は、1510(MVA)である。いずれも、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した短絡容量計算で求められ、この計算結果値を電力系統図に重ねて表示されたものである。
もちろん、短絡容量計算結果値は、電力系統図に重ねて表示する方法に限られることはなく、表28に示したように表形式でモニタ49に表示するようにしてもよい。
図53は、表形式による短絡容量計算結果画面P410の表示例を示す図である。図53に示す短絡容量計算結果画面P410には、「No」、「母線番号」、「名称」、「基準電圧」、「正相インピーダンス(%)」、「短絡容量」、「短絡電流」及び「比率(RATIO)」の項目欄が設けられている。例えば、No及び母線番号欄=「5」に対応して名称欄には新広島220kVが表示され、基準電圧欄には、220(kV)が表示され、正相インピーダンス欄には、「0.2 6.9(%)」が表示され、短絡容量欄には、14484(MVA)が表示され、短絡電流欄には38.0(kA)が表示され、比率欄には、100.0(%)が表示される。
また、母線番号「5」のブランチ番号B7に対応して、正相インピーダンス欄には、「0.2 14.1(%)」が表示され、短絡容量欄には、7096(MVA)が表示され、短絡電流欄には18.6(kA)が表示され、比率欄には、49.0(%)が表示される。そのブランチ番号B64に対応して、正相インピーダンス欄には、「1.8 75.7(%)」が表示され、短絡容量欄には、1320(MVA)が表示され、短絡電流欄には3.5(kA)が表示され、比率欄には、9.1(%)が表示される。
ブランチ番号B63に対応して、正相インピーダンス欄には、「0.8 51.2(%)」が表示され、短絡容量欄には、1951(MVA)が表示され、短絡電流欄には5.1(kA)が表示され、比率欄には、13.5(%)が表示される。ブランチ番号B30に対応して、正相インピーダンス欄には、「1.7 24.2(%)」が表示され、短絡容量欄には、4121(MVA)が表示され、短絡電流欄には10.8(kA)が表示され、比率欄には、28.5(%)が表示される。
例えば、黒瀬幹線(B64)で地絡事故が発生した場合に、新広島幹線のブランチ番号B64で短絡容量=1320(MVA)及び短絡電流=3.5(kA)を読取ることができる。このとき、マウス42によるカーソル操作やスクロール機能を利用して、電圧階級220kVの新広島幹線にカーソル85を位置合わせして、短絡容量=1320(MVA)や短絡電流=35kA等を容易に検索できるようになる。
図54は、表形式による短絡容量計算結果画面P411の表示例を示す図である。図54に示す短絡容量計算結果画面P411は、例えば、短絡容量計算結果画面P410からマウス42によるスクロール機能を利用して、母線番号「5」から母線番号「57」へ表示を遷移させてモニタ49に表示したものである。この短絡容量計算結果画面P411において、No及び母線番号欄=「57」に対応して名称欄には、例えば、黒瀬220kVが表示され、基準電圧欄には、220(kV)が表示され、正相インピーダンス欄には、「0.7 16.5(%)」が表示され、短絡容量欄には、6054(MVA)が表示され、短絡電流欄には15.9(kA)が表示され、比率欄には、100.0(%)が表示される。
また、母線番号「57」のブランチ番号B65に対応して、正相インピーダンス欄には、「2.4 82.9(%)」が表示され、短絡容量欄には、1206(MVA)が表示され、短絡電流欄には3.2(kA)が表示され、比率欄には、19.9(%)が表示される。そのブランチ番号B64に対応して、正相インピーダンス欄には、「1.2 24.4(%)」が表示され、短絡容量欄には、4094(MVA)が表示され、短絡電流欄には10.7(kA)が表示され、比率欄には、57.6(%)が表示される。
ブランチ番号B270に対応して、正相インピーダンス欄には、「1.2 132.5(%)」が表示され、短絡容量欄には、755(MVA)が表示され、短絡電流欄には2.0(kA)が表示され、比率欄には、12.5(%)が表示される。例えば、黒瀬幹線(B64)での地絡事故を想定した場合に、マウス42によるカーソル操作で、電圧階級220kVの黒瀬幹線にカーソル85を位置合わせして、短絡容量=4094(MVA)及び短絡電流=10.7(kA)を読取ることができるようになる。
続いて、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した零相循環電流計算例について説明する。図55は、第7の実施例としての零相循環電流計算時の架空系の4端子5区間系統93の構成例を示す図である。
この実施例で、電力系統簡易シミュレーションシステム#1は、2端子1区間系統、3端子3区間系統及び4端子5区間系統の架空系の送電線路の零相循環電流計算を取り扱えるようになされている。
図55に示す4端子5区間系統93は、当該シミュレーションシステム#1(技術計算プログラム)で取り扱える最大の架空系送電線路である。この4端子5区間系統93においては、1区間における制限として、最大ルート数が3ルート(6回線併架の場合)、起誘導系は2回線×2ルートであり、被起誘導系は2回線×1ルートである。異線種及び異配置は共に「3」である。ここに1区間とは、送電線路で隣合う2つの端子間、端子と分岐点との間、又は、分岐点間をいう。2端子1区間系統では送電線路で隣合う2つの端子間に定義され、3端子3区間系統及び4端子5区間系統では分岐点を基準にして1区間が定義される。
例えば、4端子5区間系統93は、4つの端子71〜74と、5つの区間1〜5と被誘導回線78とを有して構成される。この例で、4端子5区間系統93の区間1には、被誘導回線78に対して2回線×1ルートの起誘導系75が存在し、区間2には、2回線×1ルートの起誘導系76が存在し、区間13には、2回線×1ルートの起誘導系75が存在し、区間14には、2回線×1ルートの起誘導系77が存在し、区間15には、2回線×1ルートの起誘導系75が存在している。
また、鉄塔における電線の配置(装柱)に関しては、架空送電線が6回線併架(最大ルート数=「3」)であり、電線数は8導体であり、架空地線は3条である。なお、地中送電線は被誘導系が2回線のみであり、使用ケーブルは単心ケーブル又は3心ケーブルである。
このように、図55に示した4端子5区間系統93によれば、各区間毎の起誘導回線75〜77は、2回線2ルートである。上述の区間1〜5に関して各区間毎に電線が異って配置された場合は、5×3=15個のデータを設定するようになされる。この例では、波線に示すように1区間に付き3個のサブ区間が設定され、サブ区間のデータを入力するようになされる。従って、図55に示した4端子5区間系統93で1区間の起誘導系回路としては、2ルートまで設定できる。
図56A〜Cは、各端子各区間の送電系統における被誘導回線の負荷電流Iの流出例を示す回路図である。この回路図は、電力系統簡易シミュレーションシステム#1において、2端子1区間系統91、3端子3区間系統92又は4端子5区間系統93の送電線路に端子番号及び区間番号を設定する例を示す図である。
図56Aは、第1の被誘導回線である端子1区間系統91の構成例を示す図である。図56Aに示す2端子1区間系統91は、区間数が「1」であり、分岐数が「0」の場合である。この場合、1区間を(1)に設定され、送電側の端子は○付き数字1に設定され、受電側の端子は○付き数字2に設定され、被誘導回線の負荷Ldに流れる負荷電流は、I○付き数字2に設定される。
図56Bは、第2の被誘導回線である3端子3区間系統92の構成例を示す図である。図56Bに示す3端子3区間系統92は、区間数が「3」であり、分岐数が「1」の場合である。この場合、1区間を(1)に設定し、2区間を(2)に設定し、3区間を(3)に各々設定される。送電側の端子は○付き数字1に設定され、一方の受電側の端子は○付き数字2に設定され、その被誘導回線の負荷Ldに流れる負荷電流Iは、I○付き数字2に設定される。また、他方の受電側の端子は○付き数字3に設定され、その被誘導回線の負荷Ldに流れる負荷電流Iは、I○付き数字3に各々設定される。
図56Cは、第3の被誘導回線である4端子系統回路93の構成例を示す図である。図56Cに示す4端子系統回路93は、区間数が「5」であり、分岐数が「2」の場合である。この場合、1区間を区番号(1)に設定し、2区間を同様にして(2)に設定し、3区間を(3)に設定し、4区間を(4)に設定し、5区間を(5)に各々設定される。送電側の端子は端子番号○付き数字1に設定され、第1の受電側の端子は同様にして○付き数字2に設定され、被誘導回線の負荷Ldに流れる負荷電流Iは、I○付き数字2に設定される。また、第2の受電側の端子は○付き数字3に設定され、被誘導回線の負荷Ldに流れる負荷電流Iは、I○付き数字3に設定され、第3の受電側の端子は○付き数字4に設定され、被誘導回線の負荷Ldに流れる負荷電流Iは、I○付き数字4に各々設定される。
このように、電力系統簡易シミュレーションシステム#1においては、2端子1区間系統91、3端子3区間系統92及び4端子5区間系統93の送電線路に端子番号及び区間番号を設定して零相循環電流を計算するようになされる。
図57は、データ編集・計算実行画面P5の表示例を示す図である。図57に示すデータ編集・計算実行画面P5は、図5に示したメニュー画面P1で、例えば、「零相循環電流計算」の項目欄で、「編集」ボタンBT9をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
この実行画面P5には、「データ編集・計算実行画面(零相循環電流計算)」のタイトルが表示される。タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。データ検索領域w0には、検索データ名、検索区間及び検索コメントを表示する領域が設定されている。この表示領域の右側には、「昇順」のボタンBT21、「降順」のボタンBT22、「再表示」のボタンBT23が各々表示される。これらのボタンBT21〜BT23は、選択中データについて各種処理を実行する際に、いずれもマウス42でクリックされ、容易にデータを検索できるようになされている。
このデータ検索表示領域の下方には、明細入力領域w1が設定され、この明細入力領域w1には、選択中データを示す表示領域が設定されている。選択中データの表示領域の隣には、5つのボタンBT24〜BT28が配置されている。「複写」のボタンBT21は、選択中データを複写する場合にクリックされる。「編集」のボタンBT25は、選択中データを編集する場合にクリックされる。「計算実行」のボタンBT26は、選択中データで零相循環電流を計算させる場合にクリックされる。「削除」のボタンBT27は、確認後、データを削除する場合にクリックされる。「新規作成」のボタンBT28は、新規にデータを作成する場合にクリックされる。
これらのボタン領域の下方には、明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、データ名、コメント及び端子数の編集項目が表示される。この例で、データ名の記述欄には、「AAAA」が入力される。そのコメントの記述欄には、「AAAA」が入力される。その端子数には「2」が入力される。また、データ名「CASE1」のコメントの記述欄には、「CASE1」が入力される。その端子数には「4」が入力される。
図58は、零相循環電流データ入力画面P51の表示例を示す図である。図58に示す零相循環電流データ入力画面P51は、図57に示した「新規作成」のボタンBT28をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。このデータ入力画面P51には、「零相循環電流計算データ入力画面」のタイトルが表示される。
タイトル表示領域の下方には、データ検索領域w0が設けられている。この例で、データ検索領域w0において、「データ名」には、「CASE1」が表示される。端子数には「2」が表示される。この欄には下向き矢印ボタンBT93が設けられ、端子数に関して算用数字を選択できるようになされている。その他に「コメント」欄が表示される。データ検索領域w0には、サブ区間の編集項目が表示される。この編集項目には、「架空系」の編集を選択するためのボタンBT91及びケーブル系の編集を選択するためのボタンBT92が配置されている。
この例では、データ名、端子数及びコメントの欄の下方に、「端子負荷電流」のサブ項目の入力欄及び端子入力欄が配置されている。この端子負荷電流の入力欄には、送電線路の「赤相」に関して、被誘導回路の負荷電流|I|(A)及びその位相角θ(deg)、「白相」に関しても、被誘導回路の負荷電流|I|(A)及びその位相角θ(deg)、「青相」に関しても、被誘導回路の負荷電流|I|(A)及びその位相角θ(deg)を入力するようになされる。この例で、端子入力欄には「2」が入力され、赤、白、青の各相の被誘導回路の負荷電流|I|(A)及びその位相角θ(deg)には、各々「0.000」が入力されている。位相角θは、反時計回りを正に採り、0.0°〜360°の範囲で入力される。
また、上述のサブ区間の編集項目で、ボタンBT91がクリックされると、明細入力領域w2には、例えば、サブ区間1〜3が表示される。この例では、1区間中の線路形態が異線種や、異配置等により計算条件が異なる場合があり、そのような場合には、1零相循環電流に対応する区間をサブ区間として指定するようになされる。更に、サブ区間1の表示欄で「架空系」を選択するための下向き矢印ボタンBT94が表示される。これに隣接して、例えば、データ名「DIVI−1」を選択するための下向き矢印ボタンBT95が表示される。
他のサブ区間2、3の表示欄においても、同様な表示及び選択ができるようになされている。もちろん、架空系の他に、ケーブル系のボタンBT92をクリック(選択)した場合には、既に登録してあるケーブル系のデータ名を選ぶようになされる。なお、データ検索領域w0の右上には、「保存」のボタンBT96及び「終了」のボタン97が配置されている。ボタンBT96をクリックすると、編集データが保存される。ボタンBT97がクリックされると、メニュー画面P1に戻るようになる。
図59は、サブ区間(架空系)データ編集画面P52の表示例を示す図である。図59に示すサブ区間(架空系)データ編集画面P52は、例えば、図58に示した「架空系」のボタンBT91をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。このサブ区間(架空系)データ編集画面P52には、「データ編集画面(サブ区間)零相循環電流計算・架空系」のタイトルが表示される。サブ区間データは、零相循環電流のデータ入力とほぼ同様に入力するようにされる。
この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0には、図57に示した検索項目が表示される。データ検索領域w0の下方には明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、選択中データを示す表示領域が設定されている。選択中データの表示領域の隣には、4つのボタンBT101〜BT104が配置されている。「新規作成」のボタンBT101は、新規にデータを作成する場合にクリックされる。「編集」のボタンBT102は、選択中データを編集する場合にクリックされる。「削除」のボタンBT103は、確認後、データを削除する場合にクリックされる。「複写」のボタンBT104は、選択中データを複写する場合にクリックされる。
この明細入力領域w1には、更に、「データ名」欄、「コメント」欄、「検索区間」、ルート当たり、「ルート数」欄が設けられ、その横に「左側回線」、「右側回線」、「架空地線」、「区間の併架距離(km)」などの項目欄が設けられている。ここに、併架距離とは、サブ区間の長さをいい、ユーザはこれを指定するようになされる。
この例では、データ名欄には、「DIV1−1」、「DIV1−2−2」、「DIV2」・・・が入力され、コメント欄には、「区間1−1」、「区間1−2」、「区間2」・・・が入力される。また、ルート数欄には、「2」、「1」、「1」・・・が入力され、左側回線欄には「2」、「1」、「1」・・・が入力され、右側回線欄には「1」、「1」、「1」・・・が入力される。
架空地線欄には、「0」、「0」、「0」・・・が入力される。区間の併架距離(km)には、「20.000」、「5.000」、「1.000」・・・・が入力される。他のサブ区間にも共通するルートには、同じ線路名を各サブ区間毎に入力するようになされる。これらのデータ編集が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「終了」のボタンBT105をクリックするようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT105をクリックすると、データ編集・計算実行画面P5に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
図60は、サブ区間(ケーブル系)データ編集画面P53の表示例を示す図である。図60に示すサブ区間(ケーブル系)データ編集画面P53は、例えば、図59に示した「サブ区間(架空系)データ編集画面」のボタンBT92をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。この例でも、サブ区間データは、零相循環電流のデータ入力とほぼ同様に入力するようにされる。
このサブ区間(ケーブル系)データ編集画面P53には、「データ編集画面(サブ区間)零相循環電流計算・ケーブル系」のタイトルが表示される。この例でも、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0には、図57に示した検索項目が表示される。データ検索領域w0の下方には明細入力領域w1が表示される。明細入力領域w1には、選択中データを示す表示領域が設定されている。選択中データの表示領域の隣には、「架空系」と同様にして、4つのボタンBT101〜BT104が配置されている。「新規作成」のボタンBT101は、新規にデータを作成する場合にクリックされる。「編集」のボタンBT102は、選択中データを編集する場合にクリックされる。「削除」のボタンBT103は、確認後、データを削除する場合にクリックされる。「複写」のボタンBT104は、選択中データを複写する場合にクリックされる。
また、データ検索領域w0の下方の明細入力領域w1には、「データ名」欄、「コメント」欄、「区間」、ルート当たり、「ルート数」欄が設けられ、その横に「全回線数」、「区間の併架距離(km)」などの項目欄が設けられている。ここに、併架距離とは、サブ区間の長さをいい、これをユーザは設定(指定)する。この例では、データ名欄には、「CABL1」が表示され、区間には「1」が表示され、全回線数欄には「2」が表示され、区間の併架距離(km)には、「5.000」が表示される。他のサブ区間にも共通するルートには、同じ線路名を各サブ区間毎に入力するようになされる。これらのデータ編集が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「終了」のボタンBT105をクリックするようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT105をクリックすると、データ編集・計算実行画面P5に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
図61は、起誘導回線電流入力画面P54の表示例を示す図である。図61に示す起誘導回線電流入力画面P54は、例えば、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面
P51のボタンBT98をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
P51のボタンBT98をクリック(オン)することにより、モニタ49に表示される。
起誘導回線電流入力画面P54には、「零相循環電流計算・起誘導回線電流」のタイトルが表示される。この例では、タイトル表示領域の下方のデータ検索領域w0には、図58に示した端子負荷電流の入力欄が表示される。この欄には被誘導回路の負荷電流(以下端子負荷電流という)を入力するようになされる。位相角は、反時計回りを正に採り、0.0°〜360°の範囲で入力される。
この例で端子負荷電流の入力欄には、「区間番号」及び端子負荷電流のサブ項目として、送電線路に関して、「赤相」、「白相」、「青相」が表示される。この「赤相」の欄の下方には、端子負荷電流|I|(A)、位相角θ(deg)の入力欄が設けられ、その横の「白相」の欄の下方にも、端子負荷電流|I|(A)、位相角θ(deg)の入力欄が設けられ、その横の「青相」の欄の下方には、端子負荷電流|I|(A)、位相角θ(deg)の入力欄が各々設けられる。
この例で、Aルートでは、送電線路の赤相の端子負荷電流には|I|=524.80(A)が入力され、その位相角には、θ=0.000(deg)が入力される。白相の端子負荷電流には|I|=524.80(A)が入力され、その位相角にはθ=240.0(deg)が入力される。青相の端子負荷電流には|I|=523.80(A)が入力され、その位相角にはθ=120.0(deg)が入力される。
図62は、計算結果出力画面P55の表示例を示す図である。図62に示す計算結果出力画面P55は、例えば、図57に示したデータ編集・計算実行画面P5で計算実行ボタンBT26をクリック(オン)することにより、CPU45が零相循環電流計算を実行した後にモニタ49に表示される。
この計算結果出力画面P55には、「計算結果出力画面」のタイトルが表示される。この例で、タイトル表示領域には、データ名、例えば、「CASE1(零相循環電流計算)」表示される。タイトル表示領域の右上には、「戻る」のボタンBT59が設けられている。
タイトル表示領域の下方にはデータチェック表示領域w3が設けられ、2つのチェックボタンBT107及びBT108が配置されている。チェック項目として、「入力データ」、「零相循環電流結果」が表示される。例えば、マウス42で出力したい項目にチェック(レ点)を入力するようになされる。チェックが入力された項目が出力対象となされる。
この例で、サブ区間DIV1−1の計算結果出力画面P55で「入力データ」のボタンBT107をチェックすると、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面P51で入力された、区間1−1の入力データが表示される。表32は、「零相循環電流計算 入力データ」を示している。表32で、データ名欄には、CASE9が記述され、端子数欄には「4」が記述され、サブ区間名欄には、「DIV1−1」が記述され、コメント欄には、区間1−1が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「2」が記述され、左1L回線数欄には、「2」が記述され、右2L回線数欄には「1」が記述され、共架区間の長さには、20(km)が記述され、架空地線の条数欄には「0」が記述される。
また、サブ区間DIV1−2の計算結果出力画面P55で「入力データ」のボタンBT107をチェックすると、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面P51で入力された、区間1−2の入力データが表示される。表33は、「零相循環電流計算 入力データ」を示している。表33で、データ名欄には、CASE9が記述され、端子数欄には「4」が記述され、サブ区間名欄には、「DIV1−2」が記述され、コメント欄には、区間1−2が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「1」が記述され、左1L回線数欄には、「1」が記述され、右2L回線数欄には「1」が記述され、共架区間の長さには、5(km)が記述され、架空地線の条数欄には「0」が記述される。
更に、サブ区間DIV2の計算結果出力画面P55で「入力データ」のボタンBT107をチェックすると、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面P51で入力された、区間2の入力データが表示される。表34は、「零相循環電流計算 入力データ」を示している。表34で、データ名欄には、CASE9が記述され、端子数欄には「4」が記述され、サブ区間名欄には、「DIV2」が記述され、コメント欄には、区間2が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「1」が記述され、左1L回線数欄には、「1」が記述され、右2L回線数欄には「1」が記述され、共架区間の長さには、1(km)が記述され、架空地線の条数欄には「0」が記述される。
また、サブ区間DIV3−2の計算結果出力画面P55で「入力データ」のボタンBT107をチェックすると、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面P51で入力された、区間3−2の入力データが表示される。表35は、「零相循環電流計算 入力データ」を示している。表35で、データ名欄には、CASE9が記述され、端子数欄には「4」が記述され、サブ区間名欄には、「DIV3−2」が記述され、コメント欄には、区間3−2が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「1」が記述され、左1L回線数欄には、「1」が記述され、右2L回線数欄には「1」が記述され、共架区間の長さには、5(km)が記述され、架空地線の条数欄には「0」が記述される。
更に、サブ区間DIV4の計算結果出力画面P55で「入力データ」のボタンBT107をチェックすると、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面P51で入力された、区間4の入力データが表示される。表36は、「零相循環電流計算 入力データ」を示している。表36で、データ名欄には、CASE9が記述され、端子数欄には「4」が記述され、サブ区間名欄には、「DIV4」が記述され、コメント欄には、区間4が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「1」が記述され、左1L回線数欄には、「1」が記述され、右2L回線数欄には「1」が記述され、共架区間の長さには、1(km)が記述され、架空地線の条数欄には「0」が記述される。
また、サブ区間DIV5の計算結果出力画面P55で「入力データ」のボタンBT107をチェックすると、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面P51で入力された、区間5の入力データが表示される。表37は、「零相循環電流計算 入力データ」を示している。表37で、データ名欄には、CASE9が記述され、端子数欄には「4」が記述され、サブ区間名欄には、「DIV5」が記述され、コメント欄には、区間5が記述され、ルート当たり回線数欄には、「2」が記述され、ルート数欄には、「1」が記述され、左1L回線数欄には、「1」が記述され、右2L回線数欄には「1」が記述され、共架区間の長さには、10(km)が記述され、架空地線の条数欄には「0」が記述される。
表40は、同様にして、端子番号「3」における零相循環電流の計算値を示している。表41は、同様にして、端子番号「4」における零相循環電流の計算値を示している。
表38〜表41には、各相の併架を考える区間、被誘導系1Lの電流|I|(A)及びその位相θ(deg)、被誘導系2L」電流|I|(A)及びその位相θ(deg)や、被誘導系1Lの零相循環電流Io(A)及びその位相θ(deg)、被誘導系2Lの零相循環電流計算電流Io(A)及びその位相θ(deg)が記述される。零相循環電流は全区間加算される。また、零相循環電流Ioを3倍した3Io値を表示するようになされる。
表38において、各相の併架を考える区間「1」は、赤、白及び青相の被誘導系1Lの電流|I|(A)及びその位相θ(deg)、被誘導系2L」電流|I|(A)及びその位相θ(deg)や、被誘導系1Lの零相循環電流Io(A)及びその位相θ(deg)が区間1の併架による零相循環電流閾値Iothを示している(このとき、他の区間への併架は想定していない)。他の区間2〜5の併架による零相循環電流閾値Iothは、いずれも「0」である。
図63は、レポート表示画面P56の表示例を示す図である。図63に示すレポート表示画面P56は、例えば、図62に示した計算結果出力画面P55で「表示」のボタンBT56をクリック(オン)することにより、例えば、データ編集計算実行画面P5上にポップアップ表示される。
このレポート表示画面P56では、下位に表示されているデータ編集計算実行画面P5の下方に、レポート選択領域が表示される。レポート選択領域には、例えば、3つの「レポート1〜3」のボタンBT71〜BT73が表示される。この例で、「レポート1〜3」は、既に編集し計算された3つの計算結果ファイルであり、ボタンBT71〜BT73は、これらの計算結果ファイルを読み出す際に使用される。これにより、プレビュー画面で参照したいレポートを選択できるようになされる。なお、選択出力項目に関しては、サブ区間に付き1枚の入力データや、零相循環電流集計結果である。
続いて、本発明に係る零相循環電流計算例について説明する。図64及び図65は、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した架空系の零相循環電流計算例(その1、2)を示すフローチャートである。この例では、データ編集・計算実行画面P5で計算実行ボタンBT26がクリックされると、零相循環電流計算が実行される。その後、「計算結果出力画面」に遷移するようになされる。
これらを計算処理条件にして、まず、図64に示すフローチャートのステップG1でメニュー画面P1を表示する。メニュー画面P1は、CPU45からモニタ49へ表示データD49を出力され、この表示データD49に基づいて「技術計算プログラム」等が表示される。ユーザは、このメニュー画面P1から、各編集項目を選択するようになされる。ここでは、「零相循環電流計算」の編集ボタンBT9をクリックするようになされる。
この例では、ステップG2に移行してCPU45は「終了」をチェックする。図5に示したメニュー画面P1で終了ボタンBT18が押下されない場合は、零相循環電流計算処理を継続するようになされる。従って、メニュー画面P1で終了ボタンBT18が押されることなく、零相循環電流計算に係る編集ボタンBT9が押下されたことが検出されている場合は、ステップG3に移行して、データ編集・計算実行画面P5を表示する。モニタ49は、表示データD49に基づいてデータ編集・計算実行画面P5を表示する。
このとき、ユーザは、図57に示したデータ編集・計算実行画面P5において、検索データの絞り込みを実行する。例えば、各検索項目を入力し、昇順又は降順を決めて、再表示をクリックする。検索条件を入力したら、必ず「再表示」のボタンBT23をクリックする。これは、検索条件の内容がリストに反映されるためである。次に、対象データをマウス42で選択する。
この例では、データ編集・計算実行画面P5で「編集」のボタンBT25又は「新規作成」のボタンBT28を選択すると、図58に示した零相循環電流計算データ入力画面P51に遷移するようになされる。なお、削除ボタンBT27がクリックされると、確認後、編集データを削除するようになされる。また、複写ボタンBT24がクリックされると、新しいデータ名を入力した後に、複写が実行される。上述したタイトルの右隣り領域には、メニューに「戻る」のボタンBT29が表示される。
この例で、計算実行ボタンBT26のクリックに対応して、CPU45は、ステップG4に移行して計算実行か否かを判別する。CPU45は、計算実行ボタンBT26がオンされた場合は、計算実行と判断し、計算実行ボタンBT26がオンされない場合は、ステップG5に移行してメニューに戻るボタンBT29又は編集ボタンBT25の操作に基づいて制御を分岐する。
編集ボタンBT25がオンされた場合は、ステップG6に移行して、零相循環電流計算データ入力画面P51を表示する。このとき、モニタ49は、表示データD49に基づいて零相循環電流計算データ入力画面P51を表示する。このデータ入力画面P51では、零相循環電流計算についてのデータを入力する。
次に、ステップG7に移行して、保存、終了又はサブ区間編集の選択操作に基づいて制御を分岐する。零相循環電流計算データ入力画面P51において、保存ボタンBT96及び終了ボタンBT97がクリックされた場合は、編集データを保存して入力処理を終了する。サブ区間編集が選択された場合は、ステップG8でサブ区間の編集項目を表示して入力処理する。このとき、ユーザは、図58に示した零相循環電流データ入力画面P51において、まず、データ名欄にデータ名を入力して指定する。データはこの名前で保存される。次に端子数を入力する。端子数によって区間数が決定する。更に、各区間のサブ区間の種別、データ名を入力する。もしも、そのデータがない場合はサブ区間編集の架空系、ケーブル系のボタンBT91やBT92等をクリックして、サブ区間データを作成する。
そして、ステップG9に移行して、CPU45は、サブ区間編集の「架空系」、「ケーブル系」のボタンBT91、BT92又は「誘導」のボタンBT98のクリック(選択)に応じて制御を分岐する。「架空系」や「ケーブル系」等のサブ区間編集のボタンBT91又はBT92がクリックされた場合は、ステップG10に移行する。ステップG10では、更に、「架空系」又は「ケーブル系」の選択に応じて制御を分岐する。
サブ区間編集で「架空系」のボタンBT91がクリックされている場合は、ステップG11に移行して、モニタ49は、サブ区間(架空系)データ編集画面P52を表示する。このとき、ユーザは、図59に示したサブ区間(架空系)データ編集画面P52において、まず、「検索」データの絞り込みを実行する。そして、各検索項目を入力して、昇順、降順を決めて、「昇順」のボタンBT21又は「降順」のボタンBT22をクリックし、再表示のボタンBT23をクリックする。この例で、検索条件を入力したら、リストにその内容が反映されるので、必ず「再表示」のボタンBT23をクリックするようになされる。次に、対象データをマウス42で選択する。例えば、指定したデータに対して編集・削除を実行する。
これらのデータ編集が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「終了」のボタンBT105をクリックするようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT105をクリックすると、ステップG3に戻って、データ編集・計算実行画面P5を表示する。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
また、ステップG10でサブ区間編集において、「ケーブル系」のボタンBT92がクリックされている場合は、ステップG12に移行してサブ区間(ケーブル系)データ編集画面P53に表示する。このとき、ユーザは、図60に示したサブ区間(ケーブル系)データ編集画面P53において、まず、「検索」データの絞り込みを実行する。そして、各検索項目を入力して、昇順、降順を決めて、「昇順」のボタンBT21又は「降順」のボタンBT22をクリックし、再表示のボタンBT23をクリックする。この例で、検索条件を入力したら、リストにその内容が反映されるので、必ず「再表示」のボタンBT23をクリックするようになされる。
次に、対象データをマウス42で選択する。例えば、指定したデータに対して編集・削除を実行する。これらのデータ編集が終了したら、他のデータ入力画面に移行するか、「終了」のボタンBT105をクリックするようになされる。編集データ入力を終了し、ボタンBT105をクリックすると、ステップG3に戻って、データ編集・計算実行画面P5を表示する。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。
なお、上述のステップG9で「誘導」のボタンBT98が選択された場合は、ステップG13に移行する。ステップG13でモニタ49は、起誘導回線電流入力画面P54を表示する。このとき、ユーザは、図61に示した起誘導回線電流入力画面P54において、まず、起誘導回線の母線3相電流をルート毎に入力する。この母線3相電流の入力が終了したら、「戻る」のボタンBT106をクリックするようになされる。このクリックによって零相循環電流計算データ入力画面P5に戻る。編集データは自動的にHDD50に保存するようになされる。なお、区間内に複数の起誘導回線のルートが存在する場合は、優先順位を設定するようになされる。優先順位は、例えば、
a.平衡2回線>1回線、
b.サブ区間1>2>3、
c.回線番号小>大
に設定される。全てのデータ入力が終了した場合は、「戻る」のボタンBT106をクリックすると、モニタ49は、ステップG3に戻ってデータ編集・計算実行画面P5を表示するようになされる。
a.平衡2回線>1回線、
b.サブ区間1>2>3、
c.回線番号小>大
に設定される。全てのデータ入力が終了した場合は、「戻る」のボタンBT106をクリックすると、モニタ49は、ステップG3に戻ってデータ編集・計算実行画面P5を表示するようになされる。
このデータ編集・計算実行画面P5では、計算実行のボタンBT26がクリックされると、ステップG4で制御を分岐して、図65に示すステップG14に移行する。ステップG14では、零相循環電流の計算処理を実行する。ここでの計算式についてはその説明を省略する。その後、ステップG15で計算結果出力画面P55を表示する。次に、ステップG17に移行して計算結果出力画面P55を表示する。このとき、ユーザは、図62に示した計算結果出力画面P55において、マウス42等を使用して、出力項目にチェックを入力する。この例では、「入力データ」、「零相循環電流集計結果」の全てにチェックが入力される。
次に、ステップG16に移行して、表示ボタンBT56又は戻るボタンBT59の選択に応じて制御を分岐する。戻るボタンBT59がクリックされた場合は、ステップG1のメニュー画面P1に戻るようになされる。また、表示ボタンBT56がクリックされると、ステップG17に移行する。
ステップG17で、計算結果出力画面P55に表示された「表形式出力」のボタンBT57又は「印刷」のボタンBT58の選択に基づいて制御を分岐する。ボタンBT57がクリックされた場合は、例えば、プレビュー形式の計算結果画面をモニタ49に表示される。計算結果は、例えば、EXCEL(登録商標)形式の一覧表で出力するようになされる。また、ステップG18に移行して、レポート表示画面P56を表示するようになされる。
このとき、ユーザは、図63に示したレポート表示画面P56において、例えば、過去の集計結果ファイルを読み出す際に、3つの「レポート1〜3」の中から、対応する1つのボタンBT71、BT72又はBT73を押すように操作される。その後、計算結果出力画面P55と同様にして作業を実行する。
また、ステップG17でボタンBT58がクリックされた場合は、ステップG19に移行してプリントアウト処理がなされる。このとき、印刷ボタンBT58のクリックによって、図4に示したCPU45からプリンタ80へ印刷データD80が出力される。プリンタ80は印刷データD80に基づいて所定の用紙に集計結果をプリントアウトするようになされる。これにより、ユーザは、プリンタ80から所定の用紙にプリントアウトされた集計結果を得ることができる。その後、ステップG16に戻る。ステップG16で戻るボタンBT59をクリックすると、プレビュー画面を自動的に閉じてメニュー画面P1に戻るようになされる。
このように、電力系統簡易シミュレーションシステム#1を応用した第7の実施例としての零相循環電流計算例によれば、データベース20に登録された複数の電力設備情報D0を共用して、零相循環電流を計算できるので、電力設備更新時の仕様検討や電力系統の事故解析等の色々なシミュレーションを含む情報処理を実行できるようになる。これにより、情報利用者は、自家用電気工作物における保護継電器等の検討処理を容易に実施できるようになる。
この発明は、電力系統の線路定数、短絡容量及び零相循環電流等の計算処理を支援する対話型の電力系統管理用のコンピュータや、それを応用した電力系統簡易シミュレーションシステムに適用して極めて好適である。
#1・・・電力系統簡易シミュレーションシステム(電力設備情報処理システム)、10・・・更新管理手段(コンピュータ)、11,41・・キーボード(入力手段)、12,42・・・マウス(入力手段)、13,43・・ROM、14,44・・・RAM、15,45・・・CPU、19,49・・・モニタ、20,50・・・ハードディスク(データベース)、30・・・通信モデム、100・・・情報管理通信装置、PCi・・・情報通信処理装置
Claims (9)
- 電力系統に関する電力設備情報を処理する情報管理通信装置であって、
前記電力設備情報を記憶するデータベースと、
前記データベースに登録された前記電力設備情報を更新管理する更新管理手段と、
前記電力設備情報の配信要求を受信し、かつ、受信した前記配信要求の電力設備情報を前記データベースから読み出して配信する情報配信手段とを備えることを特徴とする情報管理通信装置。 - 前記データベースには、電力系統の技術計算用のプログラム、電力系統図データ及び送配電線データが格納されることを特徴とする請求項1に記載の情報管理通信装置。
- データベースに登録された電力系統に関する電力設備情報を受信して処理する情報通信処理装置であって、
前記データベースから配信される前記電力設備情報を受信する情報通信手段と、
前記情報通信手段によって受信された前記電力設備情報を処理する情報処理手段とを備え、
前記情報処理手段は、
技術計算用のプログラムに基づいて前記電力系統に関する計算処理を実行することを特徴とする情報通信処理装置。 - 前記情報処理手段は、
前記技術計算用のプログラムに基づいて前記電力系統の線路定数、短絡容量及び零相循環電流に関する計算処理を実行することを特徴とする請求項3に記載の情報通信処理装置。 - 電力系統に関する電力設備情報を処理するシステムであって、
前記電力設備情報をデータベースに登録し、当該データベースに登録された前記電力設備情報を更新管理すると共に、前記電力設備情報の配信要求を受信し、かつ、受信した前記配信要求の電力設備情報を前記データベースから読み出して配信する情報管理通信装置と、
前記情報管理通信装置から配信された前記電力設備情報を受信して処理する情報通信処理装置と、
前記情報管理通信装置と情報通信処理装置とを接続する通信手段とを備えることを特徴とする電力備情報処理システム。 - 前記電力設備情報には、電力系統の技術計算用のプログラム、電力系統図データ及び送配電線データが含まれることを特徴とする請求項5に記載の電力備情報処理システム。
- 前記情報管理通信装置は、
前記電力系統の技術計算用のプログラムを情報配信要求先の前記情報処理装置に配信することを特徴とする請求項5に記載の電力備情報処理システム。 - 前記電力系統の技術計算用のプログラムには、線路定数計算、短絡容量計算及び零相循環電流計算に関するデータが含まれることを特徴とする請求項7に記載の電力備情報処理システム。
- 電力系統に関する電力設備情報を処理する方法であって、
前記電力設備情報をデータベースに登録するステップと、
前記データベースに登録された前記電力設備情報を更新管理するステップと、
前記電力設備情報の配信要求を受信するステップと、
受信した前記配信要求の電力設備情報を前記データベースから読み出して配信するステップと、
配信された前記電力設備情報を受信して処理するステップとを有することを特徴とする情報処理方法。
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