JP2007194138A - 微粒子担持カーボン粒子およびその製造方法、ならびに固体電解質型燃料電池用電極 - Google Patents

微粒子担持カーボン粒子およびその製造方法、ならびに固体電解質型燃料電池用電極 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池の電極用触媒などに現在一般に利用されている白金担持カーボン粒子や金属白金粒子の代替物として使用でき、しかも従来の白金担持カーボン粒子等と比べると白金の使用量を大幅に減らすことのできる微粒子担持カーボン粒子とその製造方法等を提供する。
【解決手段】酸化ジルコニウムを主体とする結晶格子中にイットリウムおよび貴金属元素を含有してなる酸化ジルコニウム微粒子(イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子)がカーボン粒子に担持されており、前記貴金属元素の総含有量が、当該イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属元素の総含有量に対して0.04〜0.2mol%である構成とする。このような微粒子担持カーボン粒子を製造する手段として、まず、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属の錯イオンを含む溶液を調整し、次いで、得られた溶液中にカーボン粒子を分散させて、前記金属の錯イオンをカーボン粒子に吸着させた後、水熱処理するという方法を採用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池の電極用触媒等に好適に使用しうる微粒子担持カーボン粒子、特にイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子とその製造方法等に関する。
従来、金属粒子、合金粒子、金属酸化物粒子等を担体粒子に担持させたものは、消臭、抗菌、自動車排ガスの浄化、燃料電池、NOx還元など、各種触媒として多用されている。この場合の担体粒子としては主に酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化コバルトなどの金属酸化物やカーボン等が用いられている。特に導電性を持つカーボン粒子を担体として用いた触媒は燃料電池の電極用触媒として有効なものである。
中でも、白金とルテニウムとの合金粒子をカーボン担体上に担持させたものや、酸化モリブデン、酸化セリウム等の特定の金属酸化物粒子を助触媒として、金属白金微粒子と共にカーボン担体上に担持させたものは、優れた電極用触媒として知られている。さらに特許文献1には、チタン、バナジウム、イットリウムやジルコニウム等の元素と白金との合金粒子および前記元素の酸化物を、共にカーボン担体上に担持させることにより、白金粒子のシンタリングを防ぎ、高い酸素還元活性を長期に亘って維持することができると記載されている。
一方、金属酸化物を担体表面に担持させる方法としては、主に次のような方法が挙げられる。
(1)金属コロイド粒子を担体に吸着させる方法。
(2)金属塩水溶液中に担体粒子を分散させ、アルカリ剤により金属水酸化物を担体表面に沈着させる方法。
(3)あらかじめ微粒子を分散させた微粒子分散液から、微粒子を担体表面に固着させる方法。
このような液相法を用いた公知例としては特許文献1や特許文献2がある。このうち特許文献2では、あらかじめ白金を担持させたカーボン粒子を他の所定の金属塩の混合溶液中に分散させて、アルカリ剤によりカーボン粒子に前記金属の水酸化物を沈着させ、還元雰囲気下で1000℃以上に加熱することにより、カーボン粒子に合金微粒子(白金・モリブデン・ニッケル・鉄の4元素の合金微粒子)を担持させることが行われている。そこでは、担持された合金微粒子は約3nm以上とされている。
また特許文献3では、五酸化バナジウムをカーボンに担持させた粒子を得るにあたり、有機バナジウム溶液に有機溶媒を加えることにより、溶媒和させて有機錯体を作製し、これをカーボンに吸着・担持させる方法がとられている。この場合にはカーボンに担持された五酸化バナジウムは非晶質となっている。
特開2005−5257号公報 特開平5−217586号公報 特開2000−36303号公報
しかしながら、従来における上記のような金属粒子、合金粒子、金属酸化物粒子あるいはこれらを担体粒子に担持させたものは、これらを燃料電池などの電極用触媒に使用した場合において、その耐食性が未だ十分でないという問題があった。例えば、これまでの金属白金粒子を用いた燃料電池の電極用触媒では、使用過程における金属白金粒子のCO被毒による劣化や、100℃以上の温度雰囲気を繰り返すことによる白金粒子同士の固着、粒成長を完全に防ぐことができなかったため、その触媒能が著しく低下するという問題があった。また、この種の電極用触媒において現状の白金量のものを使用することは、コスト面で不利であるだけでなく白金の枯渇をも招くこととなるため、白金の使用量を減少させることは喫緊の課題となっている。
本発明は、このような問題に対処するもので、燃料電池の電極用触媒などに現在一般に使用されている白金担持カーボン粒子や金属白金粒子の代替材料として使用でき、しかもそのような従来の白金担持カーボン粒子等と比べると貴重な資源である白金の使用量を大幅に減らすことのできる耐食性に優れた微粒子担持カーボン粒子とその製造方法を提供することを主たる目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の微粒子担持カーボン粒子は、酸化ジルコニウムを主体とする結晶格子中にイットリウムおよび貴金属元素を含有してなるイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子がカーボン粒子に担持されており、前記貴金属元素の総含有量が、当該イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属元素の総含有量に対して0.04〜0.2mol%である構成としたものである。具体的には、結晶子サイズが1〜20nmであり且つ結晶格子中に少なくともイットリウムと貴金属元素とを含有するイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を、一次粒子までの単分散状態を保持したまま、平均粒子径が20〜70nmであるカーボン粒子に担持させたものである。
本発明者らは、このような微粒子担持カーボン粒子を得るあたり、構成金属の混合錯イオン溶液を合成し、これをカーボン粒子表面に吸着させたのち、加熱処理を施すことにより、一次粒子までの単分散状態を保持したまま、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子をカーボン粒子に担持させることができることを見出した。これにより、これまでの製造方法では不可能であった微粒子担持カーボン粒子、すなわち結晶子サイズが1nm以上20nm以下の範囲にあるイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を担持させた微粒子担持カーボン粒子の開発に成功したものである。
本発明方法は、上記のような微粒子担持カーボン粒子を得るあたり、まず、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属の錯イオンを含む溶液を調整し、次いで、得られた溶液中にカーボン粒子を分散させて、前記金属の錯イオンをカーボン粒子に吸着させることを特徴とするものである。この場合、前記金属の錯イオンをカーボン粒子に吸着させた後において、さらに水熱処理を施すことにより、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子をカーボン粒子表面に析出させて担持させるのが好ましい。
本発明の微粒子担持カーボン粒子では、これを電極用触媒(主として燃料電池の電極用触媒)に用いた場合の耐食性を向上させるべく、触媒機能を持つ貴金属元素を、金属粒子としてではなくイオンの状態でカーボン粒子に担持させている。通常、貴金属元素は、金属粒子の状態で存在しなければ優れた触媒能が発現しないと言われているが、本発明においては、前記のように触媒機能を持つ貴金属元素を、金属粒子としてではなく結晶格子中にイオンの状態で存在させているため、電極用触媒としての使用環境下において、電圧を掛けることによる電子の移動を利用して、含有される貴金属元素を強引に酸化・還元環境下に曝し、還元状態では貴金属元素が金属粒子として析出し、酸化状態では母体となる酸化物中に再固溶する、という過程を繰り返させることができる。これにより、貴金属元素の固着、粒成長を防ぎ、優れた耐久性を実現することが可能となる。
こうして、本発明によれば、燃料電池の電極用触媒に用いられている従来の白金担持カーボン粒子等の代替物となりうる微粒子担持カーボン粒子を実現でき、そのような代替物として用いた場合において、貴重な資源である白金の使用量を従来の電極用触媒材料と比べて大幅に減らすことができる。
本発明方法では、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属の錯イオンを含む溶液をあらかじめ調整し、この溶液中にカーボン粒子を分散させることにより、前記金属の錯イオンをカーボン粒子表面に吸着させ、これを乾燥させることにより、カーボン粒子表面にイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子前駆体を析出させ、さらにこれを加熱処理することによって、所定の微粒子担持カーボン粒子を作製する。
本発明者らは、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属の錯イオンをカーボン粒子表面に吸着させるという上記のような方法により、これまでの製造方法では不可能であった、結晶子サイズが1nmから20nmの範囲にあり、かつ、結晶格子中にイットリウムおよび白金等の貴金属元素を含有するイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を、一次粒子までの単分散状態を保持したまま、カーボン担体に担持させることに成功したものである。
このようにして得られた微粒子担持カーボン粒子は、燃料電池などの電極用触媒に使用できる機能性材料となる。本発明においては、燃料電池の電極用触媒として有効である白金などの貴金属元素が、金属としてではなくイオンの状態で酸化ジルコニウム微粒子の結晶格子中に含まれることとなり、使用過程において貴金属元素同士が固着、粒成長することなく維持されるため、優れた耐久性を有する電極用触媒となることが期待できる。さらに、助触媒としての機能を持つ酸化ジルコニウムを母体に選択したことにより、より優れた触媒能の発現が期待できる。
以下、本発明の微粒子担持カーボン粒子の製造方法について説明する。
まず第一に、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属の錯イオンを含む溶液を調整する。前記イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属としては、ジルコニウム、イットリウムおよび貴金属元素に加えて、鉄、チタン、アルミニウム、マグネシウム、ケイ素(厳密には前記ケイ素は金属と非金属との中間の性質を有する元素であるが、本発明ではケイ素も金属元素に含める)等の元素を選択しうるが、酸化ジルコニウム微粒子を主体とする結晶中に安定に含有させ得る元素であれば前記元素に限定されるものではない。なお、貴金属以外にイットリウムを含有させるのは、触媒としての機能を最大限に発現させるためである。また、貴金属としては、電極としての触媒能を最大限に発揮させるために白金を用いることが好ましい。
次に、前記金属の錯体としては、塩化物錯体、硝酸アミン錯体などの無機物錯体、あるいは、クエン酸錯体、リンゴ酸錯体、ピコリン酸錯体などの有機物を含有した錯体が挙げられ、それぞれ使用する金属元素により、溶液中でイオンとして存在し得る最適なものを選択する。ただし、目的とする金属以外の金属が溶液中に含まれることは好ましくなく、例えば既存の錯化合物のうち、ルビジウム塩、セシウム塩などの金属塩錯体を単に溶解させた場合には、目的外の金属元素を溶液中に含むことになり、好ましくない。また、上記錯体のうちでもクエン酸錯体はカーボン粒子表面に対する吸着効率が良いことから最も好ましい。
次に、前記金属の錯イオンを含む溶液中に、電気化学工業社製のデンカブラック(登録商標)等のアセチレンブラック、CABOT社製のバルカン(登録商標)等のファーネスカーボン、あるいはケッチェンブラック等のカーボン粒子を分散させる。この際、カーボン粒子の平均粒子径は20〜70nmであることが好ましい。平均粒子径が20nm未満でも最終生成物である微粒子担持カーボン粒子の触媒能においては問題ないが、合成過程において粒子径が小さいために凝集が激しく、均一分散することが困難となるため、好ましくない。一方、平均粒子径が70nmより大きくても最終生成物の微粒子担持カーボン粒子の触媒能が完全になくなることはないが、比表面積が小さくなって触媒能が低下するため好ましくない。
なお、カーボン粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)写真で観測される粒子100個の平均から求める。また上記溶液中に含まれる金属元素量については、最終生成物である微粒子担持カーボン粒子中のイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子の含有量(微粒子担持量)が当該微粒子担持カーボン粒子全体の5〜50重量%となるように調整する。微粒子担持カーボン粒子中の微粒子担持量が5重量%より少なくても問題はないが、例えば触媒として利用する場合には、全体としての貴金属元素量が少なくなるためにその機能が発現しにくくなる恐れがあり、また50重量%より多くても問題はないが、含有量が多くなれば、カーボン粒子表面に単層で被着せずに、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子同士が重なり合ったり凝集してしまったりする恐れがあるため好ましくない。
以上のようにして、カーボン粒子表面に金属の錯イオンを吸着させたのち乾燥させることにより、カーボン粒子表面にイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウムの前駆体微粒子を析出させる。カーボン表面に吸着させる金属錯体はイオンの状態であり、溶液中に分子レベルで分散しているため、この分散状態を保持したままカーボンの吸着点に吸着させることができ、これを乾燥させた際には再隣接の錯体同士のみが結晶化し、20nm以下のイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウムの前駆体粒子を析出させることができる。乾燥させる雰囲気は、特に限定されるものではなく、空気中乾燥が最も簡便かつ低コストであり、好ましい。
さらに、このようにして得られた微粒子担持カーボン粒子に加熱処理を施す。加熱処理としては、水溶液中で高温・高圧条件下で反応させる水熱処理や、空気中300℃以下の温度での熱処理、あるいは、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中での熱処理を行うことが好ましい。水熱処理を行う際には、300℃以下の温度で行うことが好ましい。これより温度が高くても問題はないが、高圧になるため特別な装置が必要となり好ましくない。酸素が存在する雰囲気下では、300℃以上の高温において、担体であるカーボン粒子が燃焼してしまう危険性があり好ましくない。また、還元雰囲気下では吸着された上述の前駆体粒子が酸化物にならない場合があるため適切ではない。不活性ガス雰囲気中での加熱処理温度は200〜1000℃の範囲が好ましい。
以上の方法により、結晶子サイズが1nmから20nmの範囲にあり、かつ、イットリウムおよび白金等の貴金属元素を含有した酸化ジルコニウム微粒子(イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子)を単分散状態で担持した、平均粒子径が20〜80nmの微粒子担持カーボン粒子が得られる。微粒子担持カーボン粒子の平均粒子径は、TEM写真で観測される100個の粒子の平均から求める。担持されたイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子の結晶子サイズが1nm以下でも触媒としての特性上は問題ないと考えられるが、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物の格子間隔は通常0.5nm(5Å)前後であることが多く、結晶構造上、格子点の数が少なすぎるために安定な結合が起こらず、酸化物の構造を保持することが難しくなると同時に、このような理由により作製すること自体が非常に困難になる。また、結晶子サイズが20nmより大きくても触媒としての特性が完全に失われることはないが、十分な比表面積が得られないために触媒としての性能が劣化する傾向にある。
上述した理由によりイットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子の結晶子サイズは1〜20nmとすることが好ましい。粒子径が20nm以下であるような微粒子においては、1つの粒子内で多結晶構造をとることは稀であり、ほとんどの場合に単結晶の粒子となる。したがって、担持された微粒子の平均粒子径は、TEM写真から平均を求める方法の他に、粉末X線回折スペクトルから求められる平均結晶子サイズからも求めることができる。特に粒子径が数nm以下であるような微粒子の場合には、TEM写真などから目視で粒子径を求める際の測定誤差が大きく、平均結晶子サイズから求めることが好ましい。ただし、多結晶構造を持つ粗大な粒子が存在している場合には、その粗大粒子に含まれる結晶子のサイズを測定している可能性もあるため、平均結晶子サイズから求められた粒子径と、TEMで観察される粒子の大きさに整合性があるかどうかを確認することが必要である。
次に、本発明に係る微粒子担持カーボン粒子を電極用触媒として用いた固体電解質型燃料電池用電極の具体例として、該微粒子担持カーボン粒子を用いて作製される燃料電池用の膜電極接合体(MEA)について説明する。
図1に、燃料電池用の膜電極接合体(MEA)の断面構造を模式的に示す。この膜電極接合体10は、固体高分子電解質膜1の厚み方向の片側に配置された空気極2と、他の片側に配置された燃料極3と、空気極2の外側に配置された空気極用ガス拡散層4と、燃料極3の外側に配置された燃料極用ガス拡散層5とを有する構成である。このうち、固体高分子電解質膜1としては、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂膜、具体的には、デュポン社製の“ナフィオン”(商品名)、旭硝子社製の“フレミオン”(商品名)、旭化成工業社製の“アシプレックス”(商品名)などの膜を使用できる。またガス拡散層4・5としては、多孔質のカーボンクロスあるいはカーボンシートなどを使用できる。この膜電極接合体10の作製方法としては、以下の一般的な方法が適用できる。
エタノール、プロパノールなどの低級アルコールを主成分とする溶媒に、触媒担持カーボン粒子、高分子材料、さらに必要に応じてバインダなどを混合し、マグネチックスターラー、ボールミル、超音波分散機などの一般的な分散器具を用いて分散させて、触媒塗料を作製する。この際、塗料の粘度を塗布方法に応じて最適なものとすべく、溶媒量を調整する。次に、得られた触媒塗料を用いて空気極2あるいは燃料極3を形成していくが、この後の手順としては、一般的には下記の3種の方法(1)〜(3)が挙げられる。本発明の微粒子担持カーボン粒子の評価手段としてはいずれを用いてもかまわないが、比較評価を行う際には作製方法をいずれか一つに統一して評価することが重要である。
(1) 得られた触媒塗料を、バーコータなどを用いて、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリイミドフィルム、PTFEコートポリイミドフィルム、PTFEコートシリコンシート、PTFEコートガラスクロスなどの離型性基板上に均一塗布し、乾燥させて、離型性基板上に電極膜を形成する。この電極膜を剥し取り、所定の電極サイズに裁断する。このような電極膜を2種作製し、それぞれを空気極および燃料極として用いる。その後、上記電極膜を固体高分子電解質膜の両面に、ホットプレスあるいはホットロールプレスにより接合させた後、空気極および燃料極の両側にガス拡散層をそれぞれ配置し、ホットプレスして一体化させ、膜電極接合体を作製する。
(2) 得られた触媒塗料を、空気極用ガス拡散層および燃料極用ガス拡散層にそれぞれ塗布し、乾燥させて、空気極および燃料極を形成する。この際、塗布方法は、スプレー塗布やスクリーン印刷などの方法がとられる。次に、これらの電極膜が形成されたガス拡散層で、固体高分子電解質膜を挟み、ホットプレスして一体化させ、膜電極接合体を作製する。
(3) 得られた触媒塗料を、固体高分子電解質膜の両面に、スプレー塗布などの方法を用いて塗布し、乾燥させて、空気極および燃料極を形成する。その後、空気極および燃料極の両側にガス拡散層を配置し、ホットプレスして一体化させ、膜電極接合体を作製する。
以上のようにして得られた図1に示すごとき膜電極接合体10において、空気極2側および燃料極3側のそれぞれに集電板(図示せず)を設けて電気的な接続を行い、燃料極3に水素を、空気極2に空気(酸素)をそれぞれ供給することにより、燃料電池として作用させることができる。
《(Zr0.760.13Pt0.11)O2 ;20重量%担持》
塩化酸化ジルコニウム八水和物2.27gおよび硝酸イットリウム六水和物0.46gを水100mlに溶解し、ジルコニウムおよびイットリウムに対して3当量のクエン酸を加え、ジルコニウムおよびイットリウムのクエン酸錯イオンを含む水溶液を調整した。この水溶液に、5gのバルカンXC−72(登録商標、CABOT社製のカーボンブラック、平均粒子径30nm)を加え、超音波で分散させた後、2時間攪拌し、前記錯イオンをカーボン粒子(バルカンXC−72)の表面に吸着させた。その後、180℃で5時間の水熱処理を施し、90℃で乾燥させ、ジルコニウムおよびイットリウムの化合物を担持したカーボン粒子を得た。
次に、塩化白金酸六水和物0.53gをエタノール30gに溶解し、白金のエタノール溶液を調整した。このエタノール溶液を、先に得られたジルコニウムおよびイットリウム化合物を担持したカーボン粉末に含浸させ、60℃で乾燥させた後、このカーボン粉末を窒素中600℃で加熱処理し、結晶中の一部のジルコニウムを白金およびイットリウムで置換した酸化ジルコニウム微粒子をカーボン粒子に担持させてなる(Zr0.760.13Pt0.11)O2 担持カーボン粒子を得た。
このようにして得られた(Zr0.760.13Pt0.11)O2 微粒子担持カーボン粒子について、粉末X線回折スペクトル測定を行った結果、図2に示すように、イットリウムおよび白金を置換したことによるピーク位置のずれは生じるが、酸化ジルコニウム構造の明確な単一相のピークが現れていることが確認された。このように、イットリウムおよび白金元素が含まれているにも関わらず、イットリウムあるいは白金単体に起因する構造を表すピークが現れなかったことから、イットリウム元素および白金元素は酸化ジルコニウムの結晶格子内に取り込まれていることがわかる。この際、回折ピークの半値幅から求めた平均結晶子サイズは16.2nmであった。また、TEM観察を行った結果、約15nmのイットリウム・白金含有酸化ジルコニウム微粒子がカーボン粒子表面に担持されていることが確認された。
《(Zr0.780.17Pt0.05)O2 ;40重量%担持》
塩化ジルコニウム八水和物2.45g、硝酸イットリウム六水和物0.64g、および塩化白金酸六水和物0.25gを水100mlに溶解し、ジルコニウムイオン、イットリウムイオン、および白金イオンに対して当量のクエン酸を加え、ジルコニウム、イットリウムおよび白金のクエン酸錯イオンを含む水溶液を調整した。
次に、2gのバルカンXC−72(実施例1で使用したものと同じ)に対して、上記クエン酸錯イオンを含む水溶液を含浸させて、前記錯イオンをカーボン粒子(バルカンXC−72)の表面に吸着させ、90℃で乾燥させた後、窒素中700℃で加熱処理を施し、結晶中の一部を白金およびイットリウムで置換した酸化ジルコニウム粒子をカーボン粒子に担持させてなる(Zr0.780.17Pt0.05)O2 担持カーボン粒子を得た。
このようにして得られた(Zr0.780.17Pt0.05)O2 担持カーボン粒子について、粉末X線回折スペクトル測定を行った結果、イットリウムおよび白金を置換したことによるピーク位置のずれは生じるが、実施例1と同様に酸化ジルコニウム構造の明確な単一相のピークが現れていることが確認され、白金元素およびイットリウム元素は酸化ジルコニウムの格子内に取り込まれていることがわかった。この際、回折ピークの半値幅から求めた平均結晶子サイズは9.1nmであった。また、TEM観察を行った結果、約10nmのイットリウム・白金含有酸化ジルコニウム微粒子がカーボン粒子表面に担持されていることが確認された。これらの測定結果を表1にまとめて示す。
《(Zr0.680.09Fe0.05Pt0.18)O2 ;20重量%担持》
塩化酸化ジルコニウム八水和物1.96g、硝酸イットリウム六水和物0.3gおよび塩化鉄六水和物0.12gを、水100mlに溶解し、ジルコニウム、イットリウムおよび鉄に対して3当量のクエン酸を加え、ジルコニウム、イットリウムおよび鉄のクエン酸錯イオンを含む水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして、ジルコニウム、イットリウムおよび鉄の化合物を担持したカーボン粒子を得たのち、塩化白金酸六水和物0.83gをエタノール30gに溶解し、白金のエタノール溶液を調整し、実施例1と同様にして白金担持処理を行い、結晶中の一部のジルコニウムを白金、イットリウムおよび鉄で置換した酸化ジルコニウム粒子をカーボン粒子に担持させてなる(Zr0.680.09Fe0.05Pt0.18)O2 担持カーボン粒子を得た。
このようにして得られた(Zr0.680.09Fe0.05Pt0.18)O2 担持カーボン粒子について、粉末X線回折スペクトル測定を行った結果、実施例1と同様、ピーク位置のずれは見られるものの、酸化ジルコニウム構造の明確な単一相のピークが現れていることが確認され、白金、イットリウムおよび鉄元素は酸化ジルコニウムの結晶格子内に取り込まれていることがわかった。この際、回折ピークの半値幅から求めた平均結晶子サイズは4.4nmであった。また、透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行った結果、約5nmのイットリウム・鉄・白金含有酸化ジルコニウム微粒子がカーボン粒子表面に担持されていることが確認された。
[比較例1]
《(Zr0.9 Pt0.1 )O2 ;20重量%担持》
塩化酸化ジルコニウム八水和物2.71gを水100mlに溶解し、ジルコニウムに対して3当量のクエン酸を加え、ジルコニウムのクエン酸錯イオンを含む水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして、ジルコニウム化合物を担持したカーボン粒子を得たのち、塩化白金酸六水和物0.48gをエタノール30gに溶解し、白金のエタノール溶液を調整し、実施例1と同様にして白金担持処理を行い、結晶中の一部のジルコニウムを白金で置換した酸化ジルコニウム粒子をカーボン粒子に担持させてなる(Zr0.9 Pt0.1 )O2 担持カーボン粒子を得た。
このようにして得られた(Zr0.9 Pt0.1 )O2 担持カーボン粒子について、粉末X線回折スペクトル測定を行った結果、実施例1と同様、ピーク位置のずれは見られるものの、酸化ジルコニウム構造の明確な単一相のピークが現れていることが確認され、白金は酸化ジルコニウムの結晶格子内に取り込まれていることがわかった。この際、回折ピークの半値幅から求めた平均結晶子サイズは7.6nmであった。また、TEM観察を行った結果、約5〜10nmの白金含有酸化ジルコニウム微粒子がカーボン粒子表面に担持されていることが確認された。
[比較例2]
《(Zr0.60.15Pt0.25)O2 ;20重量%担持、白金析出》
塩化酸化ジルコニウム八水和物1.62gおよび硝酸イットリウム六水和物0.48gを水100mlに溶解し、ジルコニウム、イットリウムおよび鉄に対して3当量のクエン酸を加え、ジルコニウムおよびイットリウムのクエン酸錯イオンを含む水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にして、ジルコニウムおよびイットリウムの化合物を担持したカーボン粒子を得たのち、塩化白金酸六水和物1.09gをエタノール30gに溶解し、白金のエタノール溶液を調整し、実施例1と同様にして白金担持処理を行い、白金およびイットリウムを含有した酸化ジルコニウム粒子(イットリウム・白金含有酸化ジルコニウム微粒子)をカーボン粒子に担持してなる(Zr0.60.15Pt0.25)O2 担持カーボン粒子を得た。
このようにして得られた(Zr0.9 Pt0.1 )O2 担持カーボン粒子について、粉末X線回折スペクトル測定を行った結果、ピーク位置のずれは見られるものの、酸化ジルコニウム構造のピークが現れていることが確認されたと同時に、金属白金の明確なピークが確認され、置換しきれなかった白金が析出していることがわかった。この際、回折ピークの半値幅から求めたイットリウム・白金含有酸化ジルコニウム微粒子の平均結晶子サイズは14.2nmであり、白金粒子の平均結晶子サイズは8.6nmであった。また、TEM観察を行った結果、約15nmのイットリウム・白金含有酸化ジルコニウム微粒子と約9nmの白金粒子がカーボン粒子表面に担持されていることが確認された。
この実施例では、上述の各実施例および比較例で得られた微粒子担持カーボン粒子の触媒特性を評価するため、燃料電池用の膜電極接合体(MEA)を作製し、それを用いて燃料電池としての出力特性を調べた。膜電極接合体(MEA)を構成する電極に上記のような微粒子担持カーボン粒子を使用する場合、空気極と燃料極とでは、最大の効果が得られる微粒子担持カーボン粒子の酸化物組成(カーボン粒子に担持されている酸化物微粒子の組成)が異なる。そこで、本実施例では、一律に評価を行うために、燃料極に微粒子担持カーボン粒子電極膜を用い、空気極には以下に示す標準電極膜を用いた。
〈微粒子担持カーボン粒子電極膜〉
上記各実施例および比較例で得られた微粒子担持カーボン粒子1質量部を、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂の5質量%溶液であるアルドリッチ(Aldrich)社製の“ナフィオン (Nafion)”(商品名、EW=1000)溶液9.72質量部およびポリパーフルオロスルホン酸樹脂の20質量%溶液であるデュポン社製の“ナフィオン(Nafion)”(商品名)2.52質量部および水1質量部に添加し、均一に分散するよう混合液を充分に攪拌することで触媒塗料を調製した。次に、PTFEフィルム上に上記触媒塗料を、白金担持量が0.03mg/cm2 となるように塗布し、乾燥した後剥がし取り、微粒子担持カーボン粒子電極膜を得た。
〈標準電極膜〉
標準電極としては、白金を50質量%担持させた田中貴金属工業社製の白金担持カーボン “10E50E”(商品名)を用いて、上記と同様にして触媒塗料を調整した後、PTFEフィルム上に、白金担持量が0.5mg/cm2 となるように塗布し、乾燥した後剥し取り、標準電極膜を得た。
〈膜電極接合体〉
固体高分子電解質膜としては、デュポン(DuPont)社製のポリパーフルオロスルホン酸樹脂膜“Nafion112”(商品名)を所定のサイズに切り出して用いた。この固体高分子電解質膜の両面に、先に作製した微粒子担持カーボン粒子電極膜と標準電極膜とを重ね合わせ、温度160℃、圧力4.4MPaの条件でホットプレスを行い、これらを接合した。次に、あらかじめ撥水処理を施したカーボン不織布(東レ社製、TGP−H−120)と、両面に電極膜を形成した固体高分子電解質膜とをホットプレスで接合し、膜電極接合体を作製した。
〔出力特性評価〕
以上のようにして得られた膜電極接合体を用いて、燃料電池としての出力特性(ここでは最大出力密度)を測定した。測定の際には、膜電極接合体を含む測定系を60℃に保持し、燃料極側に60℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガスを供給し、空気極側に60℃の露点となるよう加湿・加温した空気を供給して測定を行った。
表1に、実施例1〜3および比較例1・2で得られた各微粒子担持カーボン粒子についての測定結果と、これらの微粒子担持カーボン粒子を用いて実施例4で作製した各膜電極接合体についての測定結果をまとめて示す。なお、微粒子担持カーボン粒子についての組成分析および担持量分析は、蛍光X線分析およびXPSを用いて行った。
Figure 2007194138
表1から明らかなように、各実施例で得られた微粒子担持カーボン粒子においては、いずれの場合も酸化ジルコニウム構造の単一相が現れており、その結晶子サイズは20nm以下となっていることがわかる。一方、比較例2においては、白金仕込量が過多となり酸化ジルコニウム中に置換しきれなかった白金粒子が分離析出し、約9nmというやや粗大な金属白金粒子となっていることがわかる。
次に、燃料電池用空気極としての特性評価の結果、実施例1〜3で得られた微粒子担持カーボン粒子を用いた場合には、比較例1・2で得られた微粒子担持カーボン粒子を用いた場合と比較して、優れた発電特性が現れている。まず比較例1では、イットリウムを置換せずに酸化ジルコニウムに白金のみを置換した酸化物粒子をカーボンに担持させているが、発電はするもののイットリウムを置換した場合と比べて、明らかにその発電特性は劣る。これは、原因は明らかではないが、イットリウムを置換することにより、酸化ジルコニウムの結晶系そのものが安定化したことによるものではないかとも考えられる。また比較例2では、置換しきれなかった白金が分離析出し、10nm近いサイズの金属白金粒子が析出している。この場合には、析出した金属白金粒子の粒子径が約10nmと、触媒として利用するにはやや粗大なものとなってしまい、本来の金属白金粒子としての触媒特性すら現れにくくなっている。結果、触媒として有効に機能していない白金元素が存在することとなり、各実施例のものと比較すると、その発電特性は劣っている。
白金を酸化物に固溶させカーボン粒子に担持させた触媒粒子については、白金元素が酸化状態にある場合には、それ以上の酸化による劣化が起こり得ず、白金−白金間の金属結合が存在しないために凝着による粒子の粗大化による劣化も起こり得ないという点で、触媒の劣化を防ぎ、耐久性を高めるために有効な手段である。本発明の実施例では、酸化ジルコニウムを主相として、少なくともイットリウムを置換して結晶を安定化させ、さらに白金をその結晶格子中に固溶させることによって、より優れた発電特性を示すことがわかった。
固体電解質型燃料電池用の膜電極接合体(MEA)の一般的な構造を模式的に示す断面図である。 実施例1で得られた、約15nmの(Zr0.760.13Pt0.11)O2 粒子を担持したカーボン粒子(微粒子担持カーボン粒子)の粉末X線回折スペクトルを示した図である。
符号の説明
1 固体高分子電解質膜
2 空気極
3 燃料極
4 空気極用ガス拡散層
5 燃料極用ガス拡散層
10 膜電極接合体(MEA)

Claims (10)

  1. 酸化ジルコニウムを主体とする結晶格子中にイットリウムおよび貴金属元素を含有してなる酸化ジルコニウム微粒子(イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子)がカーボン粒子に担持されており、前記貴金属元素の総含有量が、当該イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属元素の総含有量に対して0.04〜0.2mol%であることを特徴とする微粒子担持カーボン粒子。
  2. 前記貴金属元素が、白金、ルテニウム、パラジウム、金から選ばれる少なくとも一種の元素である、請求項1記載の微粒子担持カーボン粒子。
  3. 前記イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子中のイットリウムの含有量が、当該イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属元素の総含有量に対して0.04〜0.2mol%である、請求項1または2記載の微粒子担持カーボン粒子。
  4. 前記イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子の結晶子サイズが1〜20nmである、請求項1ないし3のいずれかに記載の微粒子担持カーボン粒子。
  5. 前記イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子の担持量が当該微粒子担持カーボン粒子の5〜50重量%である、請求項1ないし4のいずれかに記載の微粒子担持カーボン粒子。
  6. 前記イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を担持するカーボン粒子の平均粒子径が20〜70nmである、請求項1ないし5のいずれかに記載の微粒子担持カーボン粒子。
  7. 前記イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を担持した状態の微粒子担持カーボン粒子の平均粒子径が20〜90nmである、請求項1ないし6のいずれかに記載の微粒子担持カーボン粒子。
  8. 請求項1に記載した微粒子担持カーボン粒子を製造するにあたり、
    まず、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属の錯イオンを含む溶液を調整し、
    次いで、得られた溶液中にカーボン粒子を分散させて、前記金属の錯イオンをカーボン粒子に吸着させることを特徴とする微粒子担持カーボン粒子の製造方法。
  9. 請求項1に記載した微粒子担持カーボン粒子を製造するにあたり、
    まず、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子を構成する金属の錯イオンを含む溶液を調整し、
    次いで、得られた溶液中にカーボン粒子を分散させて、前記金属の錯イオンをカーボン粒子に吸着させた後、水熱処理をすることにより、イットリウム・貴金属含有酸化ジルコニウム微粒子をカーボン粒子の表面に析出させて担持させることを特徴とする微粒子担持カーボン粒子の製造方法。
  10. 請求項1ないし7のいずれかに記載の微粒子担持カーボン粒子を電極用触媒に用いてなる固体電解質型燃料電池用電極。
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JP2010192172A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Noritake Co Ltd 燃料電池用合金触媒電極の製造方法

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