JP2007186176A - 自転車用フロントディレーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】、自転車用フロントディレーラにおいて、チェーン落ちしたときにシフトアップ操作によりチェーンをスプロケットに復帰させやすくする。
【解決手段】フロントディレーラ97fは、自転車に固定可能なベース部材40と、チェーンガイド41と、移動機構45とを備えている。チェーンガイドは、内側プレート55と、内側プレート55と間隔を隔てて配置され内側プレートとの間でチェーン95を案内可能な外側プレート56とを有し、ベース部材に対して移動自在である。内側プレートは、チェーンが進入する側である後端側に外側プレート側に突出する第1突出部55aを有する。移動機構は、チェーンガイドを移動させるための機構である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディレーラ、特に、自転車のフレームに固定可能な自転車用フロントディレーラに関する。
自転車、特にスポーツタイプの自転車には外装変速装置が採用されている。外装変速装置は、2又は3枚のスプロケットを有するフロントチェーンホイールとフロントディレーラとで構成されるフロント変速装置と、7−10枚のスプロケットを有する多段ギアと、リアディレーラとから構成されるリア変速装置とで構成されることが多い。この種の変速装置のフロントディレーラは、自転車のフレームに固定可能なベース部材と、ベース部材に対して移動自在なチェーンガイドと、チェーンガイドを移動させるための移動機構と、を備えている(たとえば、特許文献1参照)。チェーンガイドは、内側部材と内側部材と間隔を隔てて配置され内側部材との間でチェーンを案内可能な外側部材とを有している。フロントディレーラでは、内側部材と外側部材との間にチェーンを通し、チェーンガイドをフレームと接離する方向に移動させることによりチェーンの複数のスプロケットのいずれか案内する。
米国特許第551121号明細書
このようなフロントディレーラにおいて、大径側のスプロケットから小径側のスプロケットへチェーンを案内するシフトダウンのときに、チェーンが小径側のスプロケットに噛み合わずにさらに内側に脱落する、いわゆるチェーン落ちが生じることがある。チェーン落ちが生じても、大径側への変速操作を行うと、チェーンが回転する大径側のスプロケットに接触して大径側のスプロケットに引っ掛かり、チェーン落ちが解消することがある。しかし、この確率は非常に低く、通常はチェーン落ちが生じると、自転車をいったん止めて手でチェーンをスプロケットに戻す必要がある。このため、自転車レース中などにチェーン落ちが生じると致命的なタイムロスにつながるおそれがある。
本発明の課題は、自転車用フロントディレーラにおいて、チェーン落ちしたときにシフトアップ操作によりチェーンをスプロケットに復帰させやすくすることにある。
発明1に係る自転車用フロントディレーラは、自転車に固定可能なベース部材と、チェーンガイドと、移動機構とを備えている。チェーンガイドは、内側部材と、内側部材と間隔を隔てて配置され内側部材との間でチェーンを案内可能な外側部材とを有し、ベース部材に対して移動自在である。内側部材は、チェーンが進入する側である第1端側に設けられ外側部材側に突出する第1突出部を有する。移動機構は、チェーンガイドを移動させるための機構である。
このフロントディレーラでは、チェーンガイドの内側部材と外側部材との間にチェーンを通すと、変速操作を行って移動機構によりチェーンガイドを移動させると、複数のスプロケットのいずれかにチェーンを案内することができる。また、大径側のスプロケットから小径側のスプロケットへの変速動作でチェーン落ちが生じた場合、チェーンは、チェーンガイドの第1端側に移動する。この第1端側には、外側部材側に突出する第1突出部が設けられているので、チェーンが第1端側に移動するとチェーンとスプロケットとの隙間が狭くなる。この状態でペダルをこぎながら大径側のスプロケットに向けたシフトアップの変速操作を行うと、落ちたチェーンが大径側のスプロケットに向けて第1突出部により押圧される。チェーンが押圧されると、チェーンが第1突出部と大径側スプロケットの側面とに挟まれて大径側のスプロケットに接触し、回転するスプロケットによりチェーンが回転方向に引っ張られてスプロケットに復帰しやすくなる。ここでは、チェーン落ちした際にチェーンが配置されることが多いチェーン進入側の内側部材の第1端側に外側部材に向けて突出する第1突出部を設けたので、チェーン落ちしたときにシフトアップ操作を行うと、チェーンが第1突出部によりスプロケットに接触してスプロケットとの間に挟まれて移動しチェーンをスプロケットに復帰させやすくなる。
発明2に係る自転車用フロントディレーラは、発明1に記載のディレーラにおいて、内側部材は、第1端と逆側の第2端側から第1突出部に向かって徐々に突出する第1テーパ部をさらに有する。この場合には、チェーンが第1端側に移動したときに、チェーンが第1突出部にスムーズに案内される。
発明3に係る自転車用フロントディレーラは、発明2に記載のディレーラにおいて、
前記内側部材は、第1端から第2端に向かってチェーンと交差可能に延びており、第1端と第2端との間にチェーンが通過可能なチェーン通路を有する。この場合には、通常は第1端と第2端との間に配置されチェーン通路に配置されたチェーンがチェーンガイドにより複数のスプロケットのいずれかに案内される。
発明4に係る自転車用フロントディレーラは、発明2又は3に記載のディレーラにおいて、内側部材は、第1端から前記第2端に向かって、チェーン進入側の第1縁部とチェーン退出側の第2縁部とを有しており、第1突出部は、第1端の第2縁部側に部分的に設けられている。この場合には、大径のスプロケットに近い側だけに第1突出部が配置されるので、第1突出部を内側部材の後端側の一部に設けてもチェーンをスプロケットに確実に接触させることができる。
発明5に係る自転車用フロントディレーラは、発明1から4のいずれかに記載のディレーラにおいて、第1突出部は、隣接する部分より1〜2mmの範囲で外側部材側に突出している。この場合には、第1突出部の小径側のスプロケットとの隙間が適宜の範囲に設定されるので、チェーンが小径側のスプロケットに接触してチェーンが第1突出部とスプロケットとの間に挟まれても、チェーンが隙間でロックしにくくなる。
発明6に係る自転車用フロントディレーラは、発明1から5のいずれかに記載のディレーラにおいて、内側部材は外側部材と一体形成され、第1端側でボルト部材により連結されている。この場合には、フロントディレーラの構造が簡素になるとともに、第1端側がボルト部材により連結されているので、チェーンを案内する際にも剛性を高く維持できる。
発明7に係る自転車用フロントディレーラは、発明6に記載のディレーラにおいて、第1端側にボルト部材により固定され、第1突出部と、内側部材と外側部材との連結部との段差を埋めるワッシャ部材をさらに備える。この場合には、ワッシャ部材により、外側部材と内側部材との連結部と第1突出部との段差が埋められるので、第1突出部を設けることにより段差が生じてもチェーンが引っ掛かりにくくなる。
発明8に係る自転車用フロントディレーラは、発明6に記載のディレーラにおいて、第1突出部は、ボルト部材により固定された間座部材である。この場合には、第1突出部を内側部材と別体で設けているので、従来構造のディレーラに第1突出部を後付けできるとともに、チェーンとの接触により第1突出部が摩耗しても、第1突出部を交換できる。
発明9に係る自転車用フロントディレーラは、発明1から7のいずれかに記載のディレーラにおいて、内側部材は、金属板をプレス加工して形成され、第1突出部は、内側部材となる素材をプレス加工して形成されている。この場合には、プレス加工により第1突出部が形成されるので、第1突出部の形成が容易である。
本発明によれば、チェーン落ちした際にチェーンが配置されることが多いチェーン進入側の第1端に外側部材に向けて突出する第1突出部を設けたので、チェーン落ちしたときにシフトアップ操作を行うと、チェーンが第1突出部とスプロケットとの間に挟まれてスプロケットの回転を利用してチェーンをスプロケットに復帰させやすくなる。
<全体構成>
図1において、本発明の一実施形態を採用した自転車101は、ロードレーサであり、フロントフォーク98を有するダイヤモンド形のフレーム102と、フロントフォーク98に固定されたハンドル部104と、チェーン95やペダルPDが装着されたクランク96や前後のディレーラ97f,97rや前後のスプロケット群99f,99r等からなる駆動部105と、フロントフォーク98及びフレーム102後部に装着された前輪及び後輪106f,106rと、前後のブレーキ装置107f,107rと、前後のディレーラ97f,97rを変速操作する変速操作部110f,110rと、を備えている。
ハンドル部104は、ハンドルステム111と、ハンドルステム111の上端で嵌合固定されたハンドルバー112とで構成されている。ハンドルステム111は、フロントフォーク98の上部に嵌合固定されている。ハンドルバー112は、ドロップハンドル型のものであり、左右1対のブレーキレバー113f,113rを備えている。このブレーキレバー113f,113rに変速操作部110f,110rが設けられている。変速操作部110f,110rは、変速ケーブル115f,115rを介して前後のディレーラ97f,97rに連結されている。
駆動部105は、前述したようにチェーン95と、チェーン95の架け換えを行う前後のディレーラ(変速装置の一例)97f,97rと、前後のスプロケット群99f,99rとを含んでいる。フロントディレーラ97fは、フレーム102のシートチューブ102aに設けられ、変速操作部110fにより2つの変速位置に位置決めされチェーン95を案内する。リアディレーラ97rは、フレーム102の後部の後爪部102bに設けられ、変速操作部110rにより10個の変速位置に位置決めされチェーン95を案内する。
前スプロケット群99fは、クランク軸の軸方向に並べて配置された歯数が異なる2枚のスプロケットF1,F2を有している。後スプロケット群99rは、後輪のハブ軸106aに沿った軸方向に並べて配置された歯数が異なる10枚のスプロケットを有している。ここでは、前スプロケット群99fでは内側にあるスプロケットF1が外側にあるスプロケットF2より歯数の少ない。また、後スプロケット群99rでは最も内側にあるスプロケットから順に歯数が少なくなり、最も外側にあるトップのスプロケットが最も歯数が少ない。前後のディレーラ97f,97rは、チェーン95を複数のスプロケットのいずれかに移動させて変速動作を行う。この変速操作は、ブレーキレバー113f,113rを利用した変速操作部110f,110rにより行われる。
<フロントディレーラの構成>
フロントディレーラ97fは、ダウンスイング型のものであり、図2に示すように、シートチューブ102aに固定可能なベース部材40と、ベース部材40に対して接離する変速方向に移動自在なチェーンガイド41と、ベース部材40とチェーンガイド41とを回動自在に連結してチェーンガイドを移動させるための移動機構45とを有している。移動機構45は、互いに平行に配置された内リンク42及び外リンク43と、を有している。
ベース部材40は、第1ベースブラケット50と、第1ベースブラケット50に開閉自在に装着され、第1ベースブラケット50とでシートチューブ102aを抱き込む第2ベースブラケット51とを有している。第1ベースブラケット50には、下方に内リンク42がリンク軸42aを介して揺動自在に装着される1対の内リンク支持部50aが設けられている。また、内リンク支持部50aの斜め上方に外リンク43がリンク軸43aを介して揺動自在に装着された外リンク支持部50bが設けられている。
チェーンガイド41は、内側に配置された小径のスプロケットF1に対向するロー位置と、外側に配置された大径のスプロケットF2に対向するトップ位置との2つの変速位置に移動し、2つのスプロケットF1,F2のいずれかにチェーン95を案内する。チェーンガイド41は、内リンク42及び外リンク43の下端に揺動自在に連結されている。チェーンガイド41は、内側プレート(内側部材の一例)55と、内側プレート55の外側に内側プレート55と間隔を隔てて配置された外側プレート(外側部材の一例)56とを有している。この内側プレート55と外側プレート56との間でチェーン95を案内可能である。
内側プレート55及び外側プレート56は、この実施形態では金属薄板をプレスにより所定形状に切断した後折り曲げ加工して形成されている。したがって、この実施形態では、両プレート55,56は、一体形成されており、後端(チェーン進入側の第1端の一例)側の一箇所で連結ボルト57により連結されている。また、上部の前連結部58及び後連結部59でC字状に折り曲げられた状態で一体に連結されている。この後連結部59には、1対の外リンク連結部59aが上方に折り曲げた形状で形成されている。外リンク連結部59aには、外リンク43の下部がリンク軸43bを介して連結されている。
内側プレート55には、背面側に折り曲げられた1対の内リンク連結部55fが設けられている。この内リンク連結部55fに内リンク42の下端がリンク軸42bを介して揺動自在に連結されている。リンク軸42bの外周側には、チェーンガイド41をロー位置に付勢する付勢部材としての捩じりコイルばね46が配置されている。捩じりコイルばね46は、一端がチェーンガイド41の内側プレート55に他端が内リンク42に係止されており、合成樹脂製のばねカバー46aにより覆われている。
内側プレート55は、図2〜図5に示すように、スプロケットF1,F2に沿いかつ後端から前端(チェーン退出側の第2端の一例)に向かってチェーン95と交差可能に延びる円弧状に形成されている。また、内側プレート55は、後端から前端に向かって、チェーン進入側の上辺(第1縁部の一例)55d1とチェーン退出側の下辺(第2縁部の一例)55d2とを有しており、内側プレート55は、プレス加工により凹凸及び縁部を形成することにより、外側プレート56より高強度に形成されている。これは、内側プレート55は、ロー位置からトップ位置への強い力が必要なシフトアップ時にチェーン95をスプロケットF1から脱線させるときに使用されるからである。内側プレート55は、外側のトップ位置に配置されたとき、図6及び図7に示すように、スプロケットF2の歯先より径方向内側にその下辺55d2が配置される。
内側プレート55の後端側には、第1突出部55aが形成されている。第1突出部55aは、チェーン95が配置される方向よりやや下向きに外側プレート56側に突出して形成されている。第1突出部55aの突出量は、好ましくは1〜2mmの範囲である。第1突出部55aは、チェーン落ちしたとき、連結ボルト57により連結されチェーン95が配置されることが多い後端部に配置されており、チェーン落ちした際にチェーン95をスプロケットF2に復帰させやすくするために設けられている。第1突出部55aは、図7に示すように、スプロケットF2に対向する位置に配置されており、スプロケットF2との隙間が他の部分より狭くなっている。
第1突出部55aの前上部には、第1突出部55aに隣接部分から第1突出部55aに向かって徐々に突出するテーパ部55bが形成されている。テーパ部55bは、チェーン落ちしたとき、チェーン95が第1突出部55aに向かってスムーズに移動するように形成されている。第1突出部55a及びテーパ部55bを含む突出部等は、プレス加工の際に同時に形成されている。また、内側プレート55は、前端部と後端部との間にチェーン95が通過可能なチェーン通路55cを有している。また、内側プレート55の前端部(チェーン退出側)には、隣接する部分に比べてわずかに突出する第2突出部55eが形成されている。この第2突出部55eは、スプロケットF2にシフトアップするときに、スプロケットF2にチェーン95を確実に押し込むために形成されている。
外側プレート56は、内側プレート55より径方向外方に配置されるような円弧状に形成されている。外側プレート56は、図6及び図7に示す外側のトップ位置に配置されたとき、下辺56aとスプロケットF2の歯先との間に1〜3mm程度の隙間が形成されている。したがって、フロントディレーラ97fは、上述した隙間が形成されるようにシートチューブ102aにセットされる。外側プレート56の後部には、C字状に折れ曲がって内側プレート55の後部の外側面に配置されるねじ止め部56bが形成されている。このねじ止め部56bが連結ボルト57により内側プレート55に連結固定されている。
内リンク42は、図2に示すように、ベース部材40がシートチューブ102aに装着された状態でベース部材40の下方に配置され、第1ベースブラケット50とチェーンガイド41とに両端が回動自在に連結されたものである。内リンク42は、1対の内リンク支持部50aの間に一端が揺動自在に連結されている。内リンク42の他端にはチェーンガイド41が揺動自在に連結されている。
外リンク43は、内リンク42よりベース部材40から離れる位置でベース部材40の外リンク支持部50bとチェーンガイド41とに両端が回動自在に連結され、内リンク42と平行に配置されたリンクである。外リンク43は外リンク支持部50bに揺動自在に連結されており、リンク支持部分には、ベース部材40から離れシートチューブ102aに向かって湾曲して延びるケーブル係止アーム44が一体形成されている。ケーブル係止アーム44の延びた先端には、変速ケーブルのインナーケーブルをボルト止めするケーブル係止部44aが設けられている。
<フロントディレーラの変速動作>
このように構成されたフロントディレーラ97fでは、トップ位置からロー位置へのシフトダウンの際には、チェーン95は、チェーンガイド41の外側プレート56に接触してスプロケットF2から脱線し、スプロケットF1に案内される。このときのチェーン95の架け替え動作を図6に実線で示す。シフトダウンの際には、チェーン95がスプロケットF1側に案内されると、スプロケットF2の特定の回転位相に配置された脱線ポイントDRでチェーン95が脱線を開始し、チェーン95がスプロケットF1に向かって下りていく。このシフトダウンの時にチェーン95がスプロケットF1より内側に脱落するチェーン落ちが生じることがある。
チェーン落ちが生じると、図7に二点鎖線で示すように、チェーン95は、チェーンガイド41の後部に引っ掛かった状態でフレーム102のハンガー部102cに垂れ下がる。この状態で、変速操作部110fによりシフトアップ(スプロケットF1からF2に向けた変速)操作を行うと、チェーンガイド41が外側に揺動する。チェーンガイド41が外側に揺動すると、図5に示すように、チェーンガイド41の後部に引っ掛かっているチェーン95が第1突出部55aによりスプロケットF2に向けて押圧される。チェーン95が押圧されると、図7に示すように、チェーン95がスプロケットF2に接触して第1突出部55aの近くにある歯T1に引っ掛かったり、側面に接触した状態で回転するスプロケットF2に引きずられて第1突出部55aの上方で歯T2に引っ掛かったりする。この結果、チェーン95を、図7に実線で示すように、スプロケットF2に復帰させやすくなる。
ここでは、チェーン落ちした際にチェーン95が配置されることが多いチェーン進入側の内側プレート55の後端側に外側プレート56に向けて突出する第1突出部55aを設けた。このため、チェーン落ちしたときにシフトアップ操作を行うと、チェーン95が第1突出部55aによりスプロケットF2に接触してスプロケットF2との間に挟まれて移動しチェーン95をスプロケットF2に復帰させやすくなる。
<他の実施形態>
(a)前記実施形態では、ロード用の2段変速の2つのスプロケットを有するフロントディレーラを例に本発明を説明したが、3段変速用の3つのスプロケットを有するフロントディレーラにも本発明を適用できる。
(b)前記実施形態では、内側プレートと外側プレートとを一体形成しているが、本発明はこれに限定されず、内側プレートと外側プレートとは別体でもよい。
(c)前記実施形態では、第1突出部をプレス成形により他の部分と実質的に同じ厚みで形成したが、厚みを他の部分と異ならせて形成してもよい。また、他の部分と別体で形成してもよい。
(d)前記実施形態では、チェーン進入側である内側プレート55の後端側の全面に第1突出部55aを設けた。しかし、本発明はこれに限定されず、第1突出部55aは、内側プレート55の後端側の少なくとも一部に設けられていればよい。たとえば、図8では、内側プレート155の後端側の一部に第1突出部155aを設けている。この場合、内側プレート55の内周側となる下辺55d2がスプロケットF2に近いので、下辺55d2側に第1突出部155aを配置するのが好ましい。また、第1突出部155aの前上部には、第1突出部155aに隣接部分から第1突出部155aに向かって徐々に突出するテーパ部155bが形成されている。第1突出部155aの突出量は、好ましくは1〜2mmの範囲である。
この場合には、チェーン落ちの際には、シフトアップ変速操作によりチェーン95がスプロケットF2側に押圧されて、前記実施形態と同様にチェーン95をスプロケットF2に復帰させやすくなる。また、大径のスプロケットF2に近い側だけに第1突出部155aが配置されるので、第1突出部155aを内側プレート55の後端側の一部に設けてもチェーン95をスプロケットF2に確実に接触させることができる。
(e)図9〜図11に示すように、連結ボルト(ボルト部材の一例)157によりワッシャ部材160を、内側プレート155と外側プレート156との連結部分に固定してもよい。
図9において、フロントディレーラ197fは、モータで駆動される電動ディレーラであり、電動駆動部139と、ベース部材140と、チェーンガイド141と、内リンク142及び外リンク143を有する移動機構145とを有している。
ベース部材140は、シートチューブ102aに溶接固定された専用の固定金具(図示せず)に固定される。電動駆動部139は、内部に駆動用のモータやその制御回路を有している。これらの電源としての電池を収納する電池ボックス138がベース部材140に連結されている。
チェーンガイド141は、前記実施形態と同様なものであり、内リンク142及び外リンク143の下端に揺動自在に連結されている。チェーンガイド141は、内側プレート(内側部材の一例)155と、内側プレート155の外側に内側プレート155と間隔を隔てて配置された外側プレート(外側部材の一例)156とを有している。この内側プレート155と外側プレート156との間でチェーン95を案内可能である。
内側プレート155及び外側プレート156は、前記実施形態と同様に金属薄板をプレスにより所定形状に切断した後折り曲げ加工して形成されている。したがって、両プレート155,156は、一体形成されており、後端(チェーン進入側の第1端の一例)側の一箇所で連結ボルト157により連結されている。また、上部の前連結部158及び後連結部159でC字状に折り曲げられた状態で一体に連結されている。この後連結部159には、1対の外リンク連結部159aが上方に折り曲げた形状で形成されている。外リンク連結部159aには、外リンク143の下部がリンク軸143bを介して連結されている。
内側プレート155には、背面側に折り曲げられた1対の内リンク連結部155fが設けられている。この内リンク連結部155fに内リンク142の下端がリンク軸142bを介して揺動自在に連結されている。内側プレート155の後端側には、図10及び図11に示すように、第1突出部255aが形成されている。第1突出部255aは、チェーン95が配置される方向よりやや下向きに外側プレート156側に突出して形成されている。第1突出部255aの突出量は、好ましくは1〜2mmの範囲である。内側プレート155の後端部には、外側プレート156の折り曲げられたねじ止め部156bの内側面に配置されるように前記実施形態と同様に段差155gが形成されている。この段差155gは、第1突出部255aの有無に係わらず形成されているが、第1突出部255aがあるために、第1突出部255aがない場合に比べてさらに大きくなっている。そこで、その段差155gを埋めるために、連結ボルト(ボルト部材の一例)157によりワッシャ部材160を内側プレート155に固定している。
ワッシャ部材160は、板状の部材であり、中心部に連結ボルト157で固定される固定部160aを有し、その前側に段差155gを埋めるための埋め込み部160bを有し、後側に回り止め防止のための係止部160cを有している。ワッシャ部材160の厚みは、その表面が第1突出部255aの突出量に近い高さとなるように設定されているが、第1突出部255aに対して多少の凹凸は生じてもよい。
このようにワッシャ部材160を設けることにより、第1突出部255aとの間に段差が生じても、チェーン95が段差部分に引っ掛かりにくくなる。とくに、電動ディレーラで変速する場合、手動で変速する場合に比べて変速時にディレーラに作用する力を調整しにくい。このため、脱落したチェーン95を復帰させるときにも、第1突出部255aで一定の力でチェーン95をスプロケットF2に押圧するため、チェーン95が段差155gに引っ掛かると、チェーン95がスムーズにスプロケットF2に復帰しないおそれがある。しかし、ワッシャ部材160を設けてチェーン95が段差155gに引っ掛かりにくくしたので、一定の力でチェーン95を押圧しても、チェーン95がスプロケットF2に復帰しやすくなる。
(f)前記実施形態では、第1突出部55a,155a,255aを内側プレート55,155に一体形成したが、別体でもよい。
図12において、外側プレート156は、前記実施形態と同様な形状であるが、内側プレート255には第1突出部は形成されていない。その代わり、連結ボルト(ボルト部材の一例)257により、第1突出部260aを有する間座部材260を、内側プレート255と外側プレート256との連結部分に固定している。
間座部材260は、前端側に第1突出部260aを有しており、後端側が連結ボルト257により外側プレート256のねじ止め部256bとともに内側プレート255に固定されている。第1突出部260aの突出量は、前記実施形態と同様である。
このように第1突出部260aを内側プレート255と別体で設けると、従来構造のディレーラに第1突出部を後付けできるとともに、チェーンとの接触により第1突出部が摩耗しても、第1突出部を交換できる。
本発明の一実施形態が採用された自転車の側面図。 そのフロントディレーラの斜視図。 チェーンガイドの背面斜視図。 チェーンガイドの側面斜視図。 チェーンガイドの正面図。 シフトダウン変速時のチェーン架け替え動作を示す図。 チェーン落ちの状態及びチェーン復帰動作を示す図。 他の実施形態の図2に相当する図。 さらに他の実施形態の図4に相当する図。 そのチェーンガイドの後部斜視図。 そのチェーンガイドの後部平面図。 さらに他の実施形態の図11に相当する図。
符号の説明
40 ベース部材
41 チェーンガイド
45 移動機構
55 内側プレート(内側部材の一例)
56 外側プレート(外側部材の一例)
55a,155a,255a,260a 第1突出部
55b,155b テーパ部
55c チェーン通路
55d1 上辺(第1縁部の一例)
55d2 下辺(第2縁部の一例)
97f,197f フロントディレーラ
101 自転車
155g 段差
160 ワッシャ部材
260 間座部材
F1,F2 スプロケット

Claims (9)

  1. 自転車用フロントディレーラであって、
    自転車に固定可能なベース部材と、
    内側部材と、前記内側部材と間隔を隔てて配置され前記内側部材との間でチェーンを案内可能な外側部材とを有し、前記ベース部材に対して移動自在なチェーンガイドと、
    前記チェーンガイドを移動させるための移動機構と、を備え、
    前記内側部材は、前記チェーン進入側である第1端側に設けられ前記外側部材側に突出する第1突出部を有する、自転車用フロントディレーラ。
  2. 前記内側部材は、前記第1端と逆側の第2端側から前記第1突出部に向かって徐々に突出する第1テーパ部をさらに有する、請求項1に記載の自転車用フロントディレーラ。
  3. 前記内側部材は、前記第1端から前記第2端に向かって前記チェーンと交差可能に延びており、前記第1端と前記第2端との間に前記チェーンが通過可能なチェーン通路を有する、請求項2に記載の自転車用フロントディレーラ。
  4. 前記内側部材は、前記第1端から前記第2端に向かって、前記チェーン進入側の第1縁部と前記チェーン退出側の第2縁部とを有しており、
    前記第1突出部は、前記第1端の前記第2縁部側に部分的に設けられている、請求項2又は3に記載の自転車用フロントディレーラ。
  5. 前記第1突出部は、隣接する部分より1〜2mmの範囲で前記外側部材側に突出している、請求項1から4のいずれか1項に記載の自転車用フロントディレーラ。
  6. 前記内側部材は前記外側部材と一体形成され、前記第1端側でボルト部材により連結されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の自転車用フロントディレーラ。
  7. 前記第1端側に前記ボルト部材により固定され、前記第1突出部と、前記内側部材と外側部材との連結部との段差を埋めるワッシャ部材をさらに備える、請求項6に記載の自転車用フロントディレーラ。
  8. 前記第1突出部は、前記ボルト部材により固定された間座部材である、請求項6に記載の自転車用フロントディレーラ。
  9. 前記内側部材は、金属板をプレス加工して形成され、前記第1突出部は、前記内側部材となる素材をプレス加工して形成されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の自転車用フロントディレーラ。
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