JP2007180461A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の他の構成部品から要求される寸法に制限されずに静電容量を簡単かつ確実に確保することができる内燃機関用点火装置を提供すること。
【解決手段】
点火コイル2と、この点火コイル2で発生する高電圧を点火プラグ4に伝達する導体芯部3とを備え、この導体芯部3の周囲に絶縁体から成る絶縁保持体を装備して成る内燃機関用の点火装置において、前記導体芯部3に所定間隔を隔てて対向し且つ当該導体芯部3を取り巻いて接地導体10を配設すると共に、この接地導体10を前記絶縁保持体5に装備したこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関用点火装置に係り、特に内燃機関の燃焼効率の向上を意図してなされる高圧発生回路における静電容量の増大を効率良く成し得る内燃機関用点火装置に関する。
一般に、内燃機関に用いられる点火装置は、主に電波雑音防止と点火プラグの消耗を防止する観点から、点火回路に発生する2次発生電流を少なくするように努めている。特に、静電容量の放電は一瞬であり、この時に発生する高周波は電波雑音と点火プラグの摩耗の主原因とされる。このため、一般には点火回路上の静電容量(浮遊容量)を増やさないようにし、また点火プラグに抵抗器を入れて2次電流を極力抑えるようにして、点火回路が構成されている。これは、通常は、燃焼室内の混合気を着火するのに必要最低限のエネルギーを確保できればよいという観点から成されるものである。
これに対し、内燃機関の出力を上昇させることのみを目的とするならば、上述したのとは逆に2次電流を増大させる方が好ましい。例えば競技走行するためのレーシングカー等では、市販車両の約10倍の2次電流(誘導放電)が得られるCDI(Capacitor Discharge Ignition −System )を用いた点火装置が採用されている。
従来より、トランジスタ式の点火装置における通常の内燃機関にあっては、その放電時間が図13に示すように容量放電Saと誘導放電Sbに大別される。この場合、エンジン内で混合気に着火させる能力は、一般的には誘導放電によるエネルギーとその持続時間が重要とされている。
ここで、高性能エンジンにあっては、混合気の燃焼時間は1〔ms〕程度であり、これに対して容量放電Saの放電時間は約1〔μs〕、誘導放電Sbの放電時間は約1.5〔ms〕であり、両者とも混合気の燃焼という観点では必要不可欠なものとなっている。
このことより、混合気の燃焼時間の1〔ms〕に対して1.5〔ms〕なる放電時間は不要であり、同時に、点火の基礎をなる火炎核を形成させるのに重要なのが容量放電Saということになる。
現在、容量放電Saは、前述した点火回路の2次側に自然に存在する浮遊容量(コイルの線間容量或いはコイルと周囲のアース部材との間の容量等によって形成される静電容量:漂遊容量ともいう)に依存した放電であることが明らかとなっている(非特許文献1)。
ここで、静電容量をCとし、点火回路の2次側に誘導される電圧をVとすると、容量放電エネルギーWは、「W=(1/2)・CV〔J〕で表される。このため、容量放電エネルギーWは、静電容量Cの値を大きくすることにより増加させることが可能となる。
点火回路の静電容量成分を分析内容とした他の公知文献としては、例えば特許文献1乃至2のものがある。
又、これとは別に、点火回路の2次側の静電容量を増やすことを目的とした自動車やオートバイ用の内燃機関(エンジン)用の点火装置では、点火回路領域の2次側のプラグコードを金属メッシュ部材で覆う方式や、ケース内に静電容量を持たせた物質を配置し2次側に接続するといった手法が採られたものが当業者間では知られている。
杉浦利治著「点火装置の基礎と実際(自動車工学編)第165頁〜177頁」(1997.3.30 発行) 特許第3480588号 特開平8−273950
しかしながら、上記非特許文献1のものは、点火回路の2次側の静電容量が浮遊容量によるものであり、且つこの浮遊容量が点火の基礎をなる火炎核の形成に重要な役割を果たすことを解説したものであり、そのための改善策については何ら開示されてはいない。
又、上記特許文献1のものは、点火回路の1次側に静電容量を装備したものであって、誘導電流を増大するための手法が開示されているに留められている。更に、特許文献2のものは、容量放電に起因したノイズ信号の抑制を意図したものであり、本発明とはその内容を全く異にしたものとなっている。
更に又、前述した公知の手法にあっては、点火装置をエンジンに装着する方法が複雑であり、例えばこのような点火装置を内燃機関に装着するためには他の内燃機関の部品を移設したり、エンジンケースの追加加工の必要性が伴うという不都合があった。
これに対し、近時にあって、自動車やオートバイは、他の内燃機関の部品から要求される寸法制限が厳しく、エンジンルーム内又はフレーム内に内燃機関の部品が隙間無く配置されている。このため、前述した公知の手法における点火装置の取り付け作業が困難で、例えば移設したことによる他の内燃機関の構成部品との物理的な干渉などにより、点火装置の破損が生じたり、走行に支障がでるなどの不都合や、或いは定期的に成される点火プラグのメンテナンスの作業性が低下する等の不都合が生じている。
本発明の目的は、上記従来例の有する不都合を改善し、特に、内燃機関の他の構成部品から要求される寸法に制限されずに点火回路の2次側に容量放電に寄与する静電容量を有効に設定し得る(内燃機関における混合気の燃焼効率を有効に改善し得る)内燃機関用点火装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明にかかる内燃機関用点火装置では、点火コイルと、この点火コイルで発生する高電圧を点火プラグに伝達する導体芯部とを備え、この導体芯部の周囲に絶縁体から成る絶縁保持体を装備している。
そして、前述した導体芯部に所定間隔を隔てて対向し且つ当該導体芯部を取り巻いて接地導体を配設すると共に、この接地導体を前述した絶縁保持体に装備する、という構成を採っている(請求項1乃至11)。
このため、導体芯部と接地導体との間に当該両者の対向面積および離間距離の大きさに比例した静電容量が設定され、これが有効に機能して当該静電容量からの放電電流,即ち前記点火プラグのスパーク時に発生する電流(容量放電エネルギ)を増大させることができる。この場合、静電容量の大きさは接地導体の面積によって設定し得るので、容量放電エネルギーを予め任意に設定することが可能となる。このため、混合気の燃焼効率を大幅に改善することができ、かかる点において当該点火装置を装備したエンジンの出力を増大させるこができる。
ここで、前述した接地導体を、絶縁保持体の外周側に装備してもよい(請求項2)。
又、前述した導体芯部を、その中央部が圧接コイル巻きされ且つ両端部がそれぞればね機能を備えた金属製コイルばねにより構成してもよい(請求項3)。このようにすると、部品数が少なくなり且つ構成が単純化されるので、組立時および保守時の点検や部品交換等の作業を大幅に向上させることができ、又、振動の激しい環境下にあってコイルばねによる一定の接触圧力が維持されるので、点火コイルと点火プラグとの間の導通状態を有効に維持することができるという利点がある。
又、前述した導体芯部を、一端部が前述した点火コイル側に直接接続された金属製芯材と、この金属製芯材の他端部と前述した点火プラグとの間に所定の初期圧が付加されて配置された金属製ばねとにより構成してもよい(請求項4)。
このようにすると、金属製芯材の電気抵抗を小さく設定し得るので、繰り返しての導通使用に際して電気的な損失が少なくなり耐久性増大を図ることができ、又、コイルばねによる一定の接触圧力が維持されるので、点火コイルと点火プラグとの間の導通状態を有効に維持することができる。
ここで、導体芯部の金属製芯材を真鍮,アルミニウム又は鋼等から成る柱状部材としてもよい(請求項5)。このようにすると、金属製芯材の電気抵抗が小さく且つ加工性がよいことから、生産時の原価低減および使用時の省エネを図ることができる。
又、前述した導体芯部の一端部と点火コイル側との間に、所定の初期圧が付加された金属製ばねを介挿してもよい(請求項6)。このようにすると、コイルばねによる一定の接触圧力が維持されるので、点火コイル側と金属製芯材との間でもその導通状態を有効に維持されるので、金属製芯材と点火コイル側とを電気的に常時連結した状態に維持することができ、耐久性が更に強化される。
更に、前述した絶縁保持体は、一端部が点火コイル側に係合され他端部が点火プラグの電圧入力側の端部に係合された構成とし、これによって、当該絶縁保持体を介して点火プラグが点火コイル側に保持されている構成としてもよい(請求項7)。このようにすると、可搬性および保守性の良好な内燃機関用点火装置を得ることができる。
ここで、前述した絶縁保持体の外周囲に装備された接地導体は、点火コイル側に接地するようにしてもよい(請求項8)。
又、前述した絶縁保持体に装備された接地導体は、前記点火プラグの接地側である外周囲に接地するようにしてもよい(請求項9)。この場合は、接地導体を点火プラグ側まで延設した構造としてもよい。
又、前述した接地導体は、その周囲の一部に接地用板ばねを装備すると共に、当該点火装置が内燃機関に装備された場合に機能して当該接地用板ばねを介して前記接地導体がエンジン本体側に接地される構成としてもよい(請求項10)。
これにより、絶縁保持体に装備された接地導体はエンジン本体側に取付けると同時に当該エンジン本体に接地され何時でも稼働可能な状態に設定される。このため、作業性を著しく向上させることができ、接地用板ばねのばね作用によって接地状態が常時維持され振動にも強い点火装置を得ることができる。
更に、前述した絶縁保持体に装備した接地導体と前述した導体芯部との間の容量成分を、10〔pF〕乃至200〔pF〕の範囲内に設定するように構成してもよい(請求項11)。このようにすると、点火プラグの作動時における容量放電エネルギーを有効に大きく設定することができ、かかる点において当該点火装置を装備したエンジンの出力増大を図ることができる。
本発明は以上のように構成され機能するので、これによると、絶縁保持体部分に導体芯部を取り巻いて接地導体を装備したことにより、点火プラグの出力に直接影響する静電容量の大きさを予め任意に設定することが可能となり、これがため、点火プラグの点火時における容量放電エネルギーを増大させることができ、又接地導体を前述したように装備したので、絶縁保持体部分の空間面積を大きくすること無く当該静電容量を適正に設定することができ、これにより、エンジン出力を有効に増大し得る汎用性ある内燃機関の点火装置を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1乃至図2に基づいて説明する。
この図1乃至図2において、本実施形態における内燃機関用点火装置1は、点火コイル2と、この点火コイル2で発生する高電圧を点火プラグ(スパークプラグともいう)4に伝達する導体芯部3とを備えている。この導体芯部3の周囲には絶縁体から成る絶縁保持体5が装備されている。前述した導体芯部3に所定間隔を隔てて対向し且つ当該導体芯部3を取り巻いて接地導体10が配設されている。この接地導体10は前述した絶縁保持体5に装備されている。そして、この接地導体10を装備した絶縁保持体5と導体芯部3とによりプロテクタ20が形成されている。
これにより、このプロテクタ20は、点火コイル2と点火プラグ4とを一体的に連結し且つ両者を電気的に導通させ、更に静電容量を備えたプロテクタとしての性質を備えたものとなっている。
ここで、絶縁保持体5は、本実施形態ではシリコンゴム又はポリテトラフルオロエチレンゴム(テフロンゴム:デュポン社の登録商標)等の絶縁部材によって形成されている。このため、導体芯部3と接地導体10との間には当該両者の対向面積および離間距離の大きさに比例した静電容量Cが形成される(図2参照)。そして、装置の稼働時には、これが有効に機能して当該静電容量からの放電電流,即ち前記点火プラグ4のスパーク時に発生する電流(容量放電エネルギ)を増大させることができる。この場合、静電容量の大きさは接地導体10の面積によって設定し得るので、容量放電エネルギーを予め任意に設定することが可能となる。このため、上記静電容量Cの大きさを適度の大きさに設定することにより混合気の燃焼効率を大幅に改善することができ、かかる点において当該点火装置1を装備したエンジンの出力を増大させるこができる。
前述した絶縁保持体5に装備した接地導体10と前述した導体芯部3との間の容量成分は、後述する浮遊容量との関係で最適な値が選択されるが、本実施形態では10〔pF〕乃至200〔pF〕の範囲内に設定するように構成されている。このようにすると、浮遊容量Cと共に、点火プラグの作動時における容量放電エネルギーを有効に大きく発生させることができ、かかる点において当該点火装置を装備したエンジンの出力増大を図ることができる。
ここで、前述した接地導体10は、図1に示すように本実施形態では絶縁保持体5の外周に装備されている。このため、装着作業が容易となり生産性向上を図り得る。
又、前述した導体芯部3は、図1では、その中央部が圧接コイル巻きされた圧接コイル巻部3Aと、その両端部がそれぞればね機能を備えたばね部3B,3Cとから成る一体構造の金属製コイルばねにより構成されている。この場合、ばね部3B,3Cは、適度の初期圧が印加された状態で前記絶縁保持体5内に装備されるようになっている。
このため、装置全体では部品数が少なくなり且つ構成が単純化されるので、組立時および保守時の点検や部品交換等の作業を大幅に向上させることができ、又、振動の激しい環境下にあってコイルばねによる一定の接触圧力が常時維持されるので、点火コイルと点火プラグとの間の導通状態を有効に維持することができるという利点がある。
図2に、前述した図1に開示した点火装置1の等価回路を示す。この図2において、符号11,12はそれぞれ点火コイル2の一次側コイル,二次側コイルを示す。又、Lは一次側コイル11のインダクタスを,Lは二次側コイル12のインダクタスを、それぞれ示す。又、符号100は外部に接続されたバッテリ(電源)を示し、記号TRは点火用トランジスタを示す。二次側コイル12には、その出力が点火プラグ4に伝達されるように導体芯部3を介して点火プラグ4の高圧端子4aに接続されて居る。符号4bは接地端子を示す。
又、この図2において、記号Cは浮遊容量を示す。この浮遊容量Cは、特定されたものではなく、前述した二次側コイル12の線間容量,一次側コイル11と二次側コイル12との間の線間容量,更には二次側コイル12とその周囲に位置するケース部分との間に形成される静電容量等の集計されたものを示す。この想定される浮遊容量Cは、点火装置毎に異なった値を示し不安定なものであるが、通常のイグニションコイルでは100乃至150〔pF〕程度,ハイテンションコードを使用した場合は50〔pF〕程度の値とされている。
そして、本実施形態では、この想定される浮遊容量Cに対して並列に、前述した静電容量Cが配設されるように、接地導体10が絶縁保持体5に装備され、接地コードを介して点火コイル2のケース本体2Aに接地されている(図示せず)。このため、静電容量Cの並設に際して、その設置場所を更に準備することなく当該静電容量Cを組み込むことができる。
更に、前述した絶縁保持体5は、筒状に形成され、その一端部5Aが点火コイル2のケース本体2Aに係合され他端部が点火プラグ4の電圧入力側のケース端部に係合されている。又、前述した点火プラグ4は、ねじ部4Aを介して絶縁保持体5の図1における下端部に着脱可能に螺合されている。尚、この点火プラグ4については、ねじ機構以外の固定手段を用いて固着するように構成してもよい。
これにより、当該絶縁保持体5を介して点火プラグ4は点火コイル2側に堅牢に保持される。このため、堅牢で且つ可搬性および保守性の良好な内燃機関用点火装置を得られる。
絶縁保持体5の内部の中央部分に内側固定部5Cが形成されている。この内側固定部5Cは、前述した導体芯部3の圧接コイル巻部3Aを保持するためのもので、その内径部が圧接コイル巻部3Aに対応して保持可能な大きさに形成されている。又、前述した導体芯部3を構成する金属製コイルばねは、その両端部のばね部3B,3Cの外径が中央部の圧接コイル巻部3Aの外径よりも小さく形成され、同時に絶縁保持体5の内径は、その中央部よりもその両端部側の方が大きく形成されている。このため、ばね部3B,3Cは内側固定部5Cを容易に通過可能となっており、同時に当該内側固定部5Cで圧接コイル巻部3Aを有効に保持し得るようになっている。
絶縁保持体5の外周に装備された接地導体10は、例えば当該絶縁保持体5の周囲を覆うようにして筒状に、真鍮,アルミニウム又は鋼などの金属板,或いはメッシュ形状の部材で形成されている。この接地導体10は、銅線などの電線等の接地導体により、内燃機関のシリンダヘッド又は点火プラグもしくはこれらの近傍部に接地されている。
図1の例では、接地導体10は導体芯部3を含む領域にて、当該導体芯部3に対向するように筒状に配置されている。これにより、プロテクタ20は、所定の静電容量を備えたコンデンサとしても機能する。このため、本実施形態では、導体芯部3と接地導体4の対向面積と,導体芯部3と接地導体4の間の距離とが、絶縁保持体5の厚み等を変えた別のプロテクタ20を交換するだけで、所望の静電容量に調整することができる。このように構成することにより、エンジンの要求電圧に応じた静電容量を簡単にして確実に設定することができる。
これにより、点火コイル2の2次側で発生する放電前の高圧電流は、ばね部3Bを介して導体芯部3の中央部の圧接コイル巻部3Aに伝達されて静電容量Cに充電される。そして、所定の放電電圧に達した場合に当該静電容量C及びC部分からばね部3Cを介して点火プラグ4の接点に伝達されて、点火プラグ4は端子4a,4bの相互間で放電する。
図1の点火装置1における放電は、従来例の場合と同様の形態(図13参照)で実現され、容量放電Saと誘導放電Sbに大別される。エンジン内で混合気に着火させる能力は、一般的に誘導放電時のエネルギーとその持続時間が重要とされている。
この場合、前述したように、容量放電時間は約1〔μs〕であり、誘導放電時間は約1.5〔ms〕であり、しかも高性能エンジンにおいては混合気の燃焼時間は約1〔ms〕ほどであり、これがため、実際に点火の基となる火炎核を形成させるのは、容量放電Saということになる。
この図13における容量放電Saは、図2の点火回路における2次側回路側に自然に存在する静電容量(漂遊容量、浮遊容量ともいう)Cの放電であり、この静電容量Cの充電されていた電荷がまず放電され、次いで、コイルが保持している電磁エネルギによって誘導放電が開始される。
この容量放電のエネルギWは、一般に「W=(1/2)CV〔J〕」で表され、静電容量Cに比例する。よって、前述したように、静電容量Cを増やせば容量放電エネルギーを増やすことができる。
ここで、点火回路の二次側の静電容量Cの増やすと、逆に発生電圧が低下するという現象が生じる。この現象は以下の理由による。
即ち、まず、図2のトランジスタTRが高速にオン/オフされると逆起電力が発生し、1次側コイル11には電磁エネルギー「W=(1/2)LI」が蓄えられる。この磁気エネルギーが2次側コイル12へ鎖交磁束を通して変換されるが、2次側コイル12には静電容量Cが存在するために、この静電容量Cの両端に電圧Vが発生し、この電圧Vが点火プラグ4に加わる。この場合の静電エネルギーWcは、「Wc=(1/2)CV」で表せるので、損失がない場合を想定して、W=Wcより、2次側コイル12に発生する電圧Vは、
(1/2)LI=(1/2)CV
これより、「V=I√(L/C)・α」となる。ここで、αはエネルギー変換率を示す。これより、発生電圧は静電容量に反比例することが分かる。つまり、静電容量が多くなるほど2次側コイル12の発生電圧は下がることになる。
一方、エンジンは回転が上がるほど、またエンジン負荷が大きいほど、エンジンの要求電圧は高くなる。特にターボ過給エンジンの場合には、過給時の要求電圧は高くなるので、これに対応して発生電圧の高圧レベル状態を維持する必要上より、静電容量Cを適度の大きさに設定することが重要となる。
このため、本実施形態では、前述したように、絶縁保持体に装備した接地導体と前述した導体芯部との間の容量成分を、10〔pF〕乃至200〔pF〕の範囲内に設定することを提案した。
これにより、本実施形態によると、点火プラグの作動時における容量放電エネルギーを有効に大きく設定することができ、かかる点において当該点火装置を装備したエンジンの出力増大を図ることができる。
(第2実施形態)
図3乃至図7にこれを示す。
この内、図3に示す実施形態は、前述した図1の実施形態において開示した金属製コイルばねから成る導体芯部3に代えて、その中央部の圧接コイル巻部3A部分を金属部材から成る柱状の導体芯13Aによって構成してなる導体芯部13を装備した点に特徴を有する。即ち、この図3において、導体芯部13は、中央部に装備した金属製の柱状導体芯13Aと、この柱状導体芯13Aを中にして同軸上に配設され相互に連結された一方と他方のばね部材13B,13Cとにより構成されている。ここで、このばね部材13B,13Cは、前述した図1で導体芯部3のばね部材3B,3Cと同等に機能するばね部材が使用されている。その他の構成は、前述した図1の実施形態とほぼ同等に構成されている。
前述したばね部材13B,13Cは、弾性復元力と導電性を有しており高圧下における衝撃電流に耐えうる金属材質,例えば鋼又はステンレスなどで作られている。これらのばね部材13B,13Cは、点火コイル2側の接点と点火プラグ4側の接点を圧着して保持する機能を有する。このばね部材13B,13Cはと導体芯13は、絶縁保持体5の内側から着脱可能にとりはずすことができる。これにより、簡単に導体芯13の交換ができ、プロテクタ20部分の静電容量を簡単に変更できる。
又、導体芯部13は、前述した金属製コイルばねから成る導体芯3の場合と同様に、点火コイル2の2次側コイルから高圧電流を、点火コイル2側から点火プラグ4側に伝達するためのもので、その中心部を成す導体芯13Aは抵抗値の少ない真鍮又はアルミニウム又は鋼などの良導体からなる金属によって形成されている。ここで、導体芯3の電気抵抗値は、本実施形態では、20〔kΩ〕以下に設定されている。抵抗値を必要以上に大きく設定すると放電電流が抑制され、静電容量Cが有効に機能しなくなるためである。
更に、前述した柱状導体芯13Aには、その中央部に環状凹部13Aaが形成されている。そして、この環状凹部13Aaに対向して、前述した絶縁保持体5の内径側中央部には前述した環状凹部13Aaに係合する環状凸部5aが設けられている。そして、組立時には、前述した柱状導体芯13Aの環状凹部13Aaに前述した絶縁保持体5の内径側の環状凸部5aを係合させる。これによって柱状導体芯13Aが絶縁保持体5に堅牢に装備されるようになっている。
このようにしても、前述した第1実施形態と同様に機能する点火装置を得ることができるほか、更に導体芯部13の導体芯を柱状の導体芯13Aとしたので、前述した接地導体10との間の対向面積が大きくなり、かかる点において静電容量Cを大きくすることができ、その分、放電時には、点火プラグ4に向けて大きい容量電流を放電電流として出力することができるという利点がある。
又、導体芯部13の導体芯を柱状の金属部材から成る導体芯13Aとしたので、導体芯13Aの電気抵抗が小さくなり、これがため、繰り返しての導通使用に際して電気的な損失が少なくなり耐久性増大を図ることができる。更に、前述した図1の場合と同様にコイルばね13B,13Cによる一定の接触圧力が維持され、同時に点火コイル側と金属製芯材である導体芯13Aとの間でもその導通状態が有効に維持されるので、当該導体芯13Aと点火コイル側および点火プラグ側とが電気的に常時連結した状態に維持されることとなり、耐久性が更に強化される。
ここで、前述した導体芯13Aを、凹部13Aaのない柱状体13Eとしても良い。同時に、前述した絶縁保持体5を内径側に環状凸部5aが無い絶縁保持体5としても良い。図3(B)にこれを示す。この図3(B)において、符号13B,13Cは、点火プラグ4側から初期加重を目一杯かけられた状態のコイルばねを示す。このようにすると、導体芯13Aが常時一定箇所に固定した状態で維持されるので、安定した状態の静電容量Cを得ることができる。
図4乃至図7は、前述した接地導体10の接地の関する技術的な手法について開示したものである。
ここで、図4のものは、接地導体10をエンジン本体200の上面に接地した場合を示す。符号10Aは接地ケーブルを示し、符号10Bは固定ボルトを示し、符号10Cは接地ケーブル10Aの端部に固着された圧着端子を示す。固定ボルト10Bは、この圧着端子10Cをエンジン本体200に固定することにより、前述した接地導体10をエンジン本体200の上面に接地するようにした。かかる取付作業は、点火装置1をエンジン本体(エンジンケース)200に装着する際に実行される。
図5は、接地導体10を点火コイル2のケース本体2Aに接地した場合を示す。符号10Dは接地用ブラケットを示し、符号10Bは固定ボルトを示す。この図5の場合は、接地導体10を、接地用ブラケット10Dを介して点火コイル2のケース本体2Aにネジ止めした構造とした。又、符号2Aaはケース本体2Aに形成された鍔部を示す。この鍔部2Aaを介して点火装置1がエンジン本体に装着されるようになっている。その他の構成は前述した図3(A)の実施形態と同一となっている。
このようにしても、前述した図3(A)の実施形態と同一に機能する点火装置1を得ることができる。
図6は、接地導体10を点火プラグ4の接地側であるケース部材4Aに接地した場合を示す。この場合は、接地導体10を図6の下方に位置する点火プラグ4の外周囲まで延設し、その下端部で当該接地導体10を点火プラグ4に直接接地した点に特徴を有する。その他の構成は前述した図3(A)の実施形態と同一となっている。
このようにしても、前述した図3(A)の実施形態と同一に機能する点火装置1を得ることができるほか、接地導体10で絶縁保持体5および点火プラグ4の一部までカバーしたので、静電容量Cを大きく設定することができるばかりでなく、外部からのノイズを同時に遮蔽し得るので、より一層、点火プラグの動作の安定を確保することがきる。
図7は、接地導体10の周囲に板ばねを装着し、この板ばねを介して当該接地導体10をエンジン本体200に接地しようとするものである。
この図7において、前述した接地導体10には、その側面周囲に接地用板ばね10Fが複数装備されている。ここで、図7では接地用板ばね10Fを2枚装備した場合を例示したが、3枚以上であってもよい。
この場合、各接地用板ばね10Fは、その点火コイル側が接地導体10に固着され、その点火プラグ側が外側に向かって広げられた状態となっている。そして、当該点火装置が内燃機関に装備された場合に、この広げられた状態の点火プラグ側の接地用板ばね10Fがエンジン本体200側に当接し、これによって接地導体10が接地用板ばね10Fを介してエンジン本体200側に接地されるようになっている。
これにより、絶縁保持体5に装備された接地導体10はエンジン本体200側に取付けられると同時に当該エンジン本体に接地され何時でも稼働可能な状態となる。このため、作業性を著しく向上させることができ、接地用板ばね10Fのばね作用によって接地導体10の接地状態が常時維持されるため、火炎核としての容量電流の大きい出力を可能とした振動に強い点火装置を得ることができる。
(第3実施形態)
図8にこれを示す。
この図8における第3実施形態は、前述した図3(A)に開示した第2実施形態において、導体芯13Aと接地導体10とを、それぞれ絶縁保持体5に沿って長く設定すると共に、絶縁保持体5の肉厚を幾分薄くして導体芯13Aと接地導体10と接近させた点に特徴を有する。その他の構成は前述した図3(A)における第2実施形態の場合と同一となっている。
これは、前述した導体芯13Aと接地導体10との間に形成される静電容量Cの値を大きくするためのもので、相互間の対向面積Sを大きくし且つ離間距離dを小さくするようにしたものである。
一般に、静電容量Cは、二枚の導電板を対向させて異なった電位を印加した場合に電荷を蓄える量の大小として認識されるもので、対向する導電板の対向面積をS,導電板相互間の距離をd,二枚の導電板相互間の空間に位置する誘電体の誘電率をεとすると、
「C=εS/d」で表される。このため、静電容量Cは、二枚の導電板の対向面積Sに比例し、大きい値となり、又導電板相互間の距離dに反比例する。このため、導電板相互間の距離dが一定の場合は、二枚の導電板の対向面積Sが大きいほど、静電容量Cの値は大きくなる。
図8は、このことを実行したもので、導体芯13Aと接地導体10とを絶縁保持体5に沿って長く設定することによって静電容量Cの値を大きく設定することを意図したものである。
この場合、図8では、図3(A)の場合に比較して、導体芯13Aを長くする(約2倍)と共に、点火コイル側の端部18Aaを固定しやすいように細くし且つ接地導体10に対向する箇所の直径を大きく(約1.5倍)してその外周面積(接地導体10に対向する面積S)を大きくし(3倍)、同時にこの部分(対向箇所)の絶縁保持体5の厚さdを(強度に支障ないように)小さく設定した点(1/2倍)に特徴を有する。このため、当該接地導体10部分の静電容量Cの値は、前述した図3(A)の場合と比較すると(C=εS/dより)、単純計算で約6倍の大きさとなる。
このため、この図8に示す点火装置にあっては、これを装備すると、点火プラグ4では、放電時には図3(A)の場合の約6倍の放電電流(容量電流)が立ち上がり火炎核を形成する急峻電流として流れることになり、混合気の完全燃焼に大きく寄与し得る点火装置を得ることができる。
ここで、この図8における絶縁保持体5は、前述した点火コイル2との連結部が前述した図3(A)における絶縁保持体5の場合と同様に外径寸法が大きく形成され、これによって、当該連結部の連結強度が維持されている。
(第4実施形態)
図9乃至図10にこれを示す。
この図9乃至図10に示す第4実施形態は、プラグコードを採用した点火装置に本発明を実施した場合の実施形態である。ここで前述した各実施形態と同一の部材については同一の符号を用いるものとする。
この図9乃至図10において、点火装置31は、先端部に装備された点火コイル2と、予め装備されたプラグコード(ハイテンションコード)32を介して点火プラグ4に放電電流を送り込む点火コイル2と、前述したプラグコード32の先端部と前記点火プラグ4の間に装備されたプロテクタ35とにより構成されている。
この内、プロテクタ35は、プラグコード32を介して点火コイル2からの高圧放電電流を点火プラグ4に伝える導体芯部36と、この導体芯部36を内装し且つ保持する筒状の絶縁保持体5と、前述した導体芯部36の周囲に当該導体芯部36対向し(所定間隔を隔てて)配置され且つ前記絶縁保持体37に保持された接地導体40とを備えて構成されている。
ここで、導体芯部36は、一端部が前述したプラグコード32に連結された柱状の金属部材から成る導体芯36Aと、この導体芯36Aと前記点火コイル2との間に装備された導電性部材から成るコイルばね36Bとにより構成されている。その他の構成は前述した第1乃至第3の各実施形態と同一となっている。
このため、この第4の実施形態においても、前述した各実施形態と同一の作用効果を有するほか、点火コイル2が点火プラグ4から引き離された状態,即ち、プラグコード32を介して点火コイル2を装備するように構成したので、点火コイル2内で発生するノイズが外部発散されるのを有効に遮蔽することができ、点火プラグ4部分の大きさが小型化されるので、その取り扱いが容易となりエンジンの保守点検に際してはその作業性の向上を図り得るという利点がある。
(点火プラグ作動時の容量放電の検討)
ここで、上述した図2に開示した静電容量Cに対する点火プラグ4の容量放電の変化を、当該静電容量Cとの関係において検討する。
図11は、図2の回路に従い、実際の自動車用エンジンの点火回路を想定して形成した実験回路において、図3の実施形態の構造に基づいてこれを検証した。
最初に容量放電の立ち上がりの変化について静電容量Cとの関係を検証してみた。
即ち、静電容量C=0〔pF〕を基準として放電電圧の立ち上がりの状況と放電のタイミングを比較実験した。静電容量Cについては、図示のように、10〔pF〕,30〔pF〕,70〔pF〕についてチェックした。
この結果、図11に示すように、いずれの場合も、一定の高い放電電圧に達すると放電を開始することを確認することができた。同時に、静電容量Cの値を増加させるに従い、放電電圧の立ち上がりが遅くなることも確認することができた。このため、予め静電容量Cを付加しないC=0〔pF〕の場合(浮遊容量Cのみの場合)は、周囲環境の変化によって放電電圧の立ち上がりが変化する事態が生じることも明らかとなった。
このため、上記実施形態によると、固定値である静電容量Cを予め図2のように装備し、これに合わせて放電電圧のタイミングを調整しておくことが重要となり、これにより、放電電圧の立ち上がりの変動が少い安定したエンジンの点火動作を設定することが可能となることが明らかとなった。又、他の実施形態についても、ほぼ同等の結果が得られることを確認した。
図12は、前述した図11の場合の放電電流の大きさを、静電容量C=0〔pF〕を基準として測定した場合の結果を示す。
ここで、図12(A)が静電容量C=0〔pF〕の場合である。この場合は、点火コイル2との共振状態の影響が大きな波形変化として出ている。又、容量放電の放電電流値そのものは小さく、この図12(A)では(+)ピーク〜(−)ピークで50〔mA〕前後の値を放電電流値として測定することができた。
図12(B)では、静電容量C=10〔pF〕の場合である。この場合は、(+)ピーク〜(−)ピークで200〔mA〕前後の放電電流値が得られた。
図12(C)では、静電容量C=30〔pF〕の場合である。この場合は、(+)ピーク〜(−)ピークで220〔mA〕前後の放電電流値が得られた。
図12(D)では、静電容量C=70〔pF〕の場合である。この場合は、(+)ピーク〜(−)ピークで270〔mA〕前後の放電電流値が得られた。
この検証結果より、静電容量Cが大きい場合は放電電流値が大きくなることが明らかとなった。又、他の実施形態についても、ほぼ同等の結果が得られることを確認した。
更に、静電容量Cを大きく設定することは一般には設置場所の関係で限界があるが、本発明では上述した実施形態で明らかのように、環状の設置電極を絶縁保持体に装備するという手法を採用したので、かかる不都合を確実に且つ有効に改善することが可能となった。
尚、点火コイルのインダクタンスと静電容量C(又はCとC)とにより、高周波共振振動が発生する。この高周波振動は、実際の現場では、混合気のイオン化を促進する点で有効なものとして取り扱われている。
本発明は、上記実施形態で開示したように構成したので、内燃機関の他の構成部品から要求される寸法に制限されずに点火回路の2次側に容量放電に寄与する静電容量を有効に設定し内燃機関における混合気の燃焼効率を有効に改善することができるという従来にな優れた内燃機関用点火装置を提供することができる。
本発明にかかる点火装置の第1実施形態を示す説明図である。 図1に示す実施形態の電気的な等価回路を示す回路図である。 本発明にかかる点火装置の第2実施形態を示す図で、図3(A)は全体的な説明図、図3(B)は接地導体が装備されるプロテクタ部分の他の例を示す部分断面図である。 図3(A)の第2実施形態で開示した接地導体の接地先をエンジン本体とした場合の例を示す説明図である。 図3(A)の第2実施形態で開示した接地導体の接地先を点火コイルのケースとした場合の例を示す説明図である。 図3(A)の第2実施形態で開示した接地導体の接地先を点火プラグのケースとした場合の例を示す説明図である。 図3(A)の第2実施形態で開示した接地導体の接地先をエンジン本体とした他の例を示す説明図である。 本発明にかかる点火装置の第3実施形態を示す説明図である。 本発明にかかる点火装置の第4実施形態を示す説明図である。 図9の第4実施形態における点火装置の一部断面した説明図である。 上記各実施形態における容量放電における放電電圧の立ち上がりのタイミングを検証した実験結果を示す線図である。 上記各実施形態における容量放電における放電電流の大きさの変化を検証した実験結果を示す線図で、図12(A)は静電容量C=0〔pF〕の場合、図12(B)は静電容量C=10〔pF〕の場合、図12(C)は静電容量C=30〔pF〕の場合、図12(D)は静電容量C=70〔pF〕の場合をそれぞれ示す。 従来より知られている容量放電における放電電圧と放電電流の変化とを示す線図である。
符号の説明
1,31 点火装置
2 点火コイル
3,13,36 導体芯部
3A 圧接コイル巻部
3B,3C,13B,13C,36B ばね部
4 点火プラグ
5 絶縁保持体
10,40 接地導体
10F 接地用板ばね
13A 柱状導体芯
20,35 プロテクタ
32 プラグコード
200 エンジン本体
浮遊容量成分
静電容量

Claims (11)

  1. 点火コイルと、この点火コイルで発生する高電圧を点火プラグに伝達する導体芯部とを備え、この導体芯部の周囲に絶縁体から成る絶縁保持体を装備して成る内燃機関用点火装置において、
    前記導体芯部に所定間隔を隔てて対向し且つ当該導体芯部を取り巻いて接地導体を配設すると共に、この接地導体を前記絶縁保持体に装備したことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記接地導体を、前記絶縁保持体の外周側に装備したことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載の内燃機関用点火装置において、
    前記導体芯部を、中央部が圧接コイル巻きされ且つ両端部がそれぞればね機能を備えた金属製コイルばねにより構成したことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  4. 前記請求項1又は2に記載の内燃機関用点火装置において、
    前記導体芯部を、一端部が前記点火コイル側に直接接続された金属製芯材と、この金属製芯材の他端部と前記点火プラグとの間に所定の初期圧が付加されて配置され金属製ばねとにより構成したことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  5. 前記請求項4に記載の内燃機関用点火装置において、
    前記導体芯部の金属製芯材を真鍮,アルミニウム又は鋼等から成る柱状部材としたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  6. 前記請求項4又は5に記載の内燃機関用点火装置において、
    前記導体芯部の一端部と前記点火コイル側との間に、所定の初期圧が付加された金属製ばねを介挿したことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  7. 前記請求項1乃至6の何れか一つに記載された内燃機関用点火装置において、
    前記絶縁保持体を、一端部が前記点火コイル側に係合され他端部が前記点火プラグの電圧入力側の端部に係合された構成とし、
    この絶縁保持体を介して前記点火プラグが前記点火コイル側に保持されている構成としたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  8. 前記請求項7に記載された内燃機関用点火装置において、
    前記絶縁保持体に装備された接地導体は、前記点火コイル側に接地されていることを特徴とした内燃機関用点火装置。
  9. 前記請求項8に記載された内燃機関用点火装置において、
    前記絶縁保持体に装備された接地導体は、前記点火プラグの外周囲に接地されていることを特徴とした内燃機関用点火装置。
  10. 前記請求項8に記載された内燃機関用点火装置において、
    前記接地導体は、その周囲の一部に接地用板ばねを装備すると共に、前記点火装置が内燃機関に装備された場合に機能しこの接地用板ばねを介して前記接地導体がエンジン本体側に接地される構成としたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  11. 前記請求項1乃至10の何れか一つに記載された内燃機関用点火装置において、
    前記絶縁保持体に装備した接地導体と前記導体芯部との間の容量成分は、10〔pF〕乃至200〔pF〕の範囲内に設定されていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
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