JP2007180244A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の半導体装置では、バックゲート領域としての拡散層の形成領域がばらつくことで、オン抵抗値が安定しないという問題があった。
【解決手段】本発明の半導体装置では、ドレイン領域は、不純物濃度の異なるN型の拡散層9〜14により構成されている。高不純物濃度であるN型の拡散層11、14の形成領域も広い領域に渡り、N型の拡散層11、14より低不純物濃度のN型の拡散層10、13が形成されている。そして、P型の拡散層5が、N型の拡散層10、13の形成領域に収束している。この構造により、P型の拡散層5がばらついた場合でも、Nチャネル型MOSトランジスタ1のオン抵抗値を安定させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の半導体装置では、ドレイン領域は、不純物濃度の異なるN型の拡散層9〜14により構成されている。高不純物濃度であるN型の拡散層11、14の形成領域も広い領域に渡り、N型の拡散層11、14より低不純物濃度のN型の拡散層10、13が形成されている。そして、P型の拡散層5が、N型の拡散層10、13の形成領域に収束している。この構造により、P型の拡散層5がばらついた場合でも、Nチャネル型MOSトランジスタ1のオン抵抗値を安定させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、RON抵抗値のばらつきを低減する半導体装置及びその製造方法に関する。
従来の半導体装置の一実施例では、下記のNチャネル型MOSトランジスタ51が知られている。図11に示す如く、P型の単結晶シリコン基板52上にN型のエピタキシャル層53が形成されている。エピタキシャル層53には、バックゲート領域としてのP型の拡散層54、55、56、ドレイン領域としてのN型の拡散層57、58、59、60が形成されている。P型の拡散層54には、ソース領域としてのN型の拡散層61、62が形成されている。そして、エピタキシャル層53上には、シリコン酸化膜63を介してゲート電極64、65が形成されている。ゲート電極64、65下方に位置するP型の拡散層54がチャネル領域として用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−314066号公報(第5−6頁、第1図)
上述したように、従来のNチャネル型MOSトランジスタ51では、ドレイン領域が、高不純物濃度のN型の拡散層58、60と低不純物濃度のN型の拡散層57、59とにより形成されている。そして、バックゲート領域としてのP型の拡散層54が、N型の拡散層57、59の近傍領域まで形成されている。ここで、P型の拡散層54は、LOCOS酸化膜66、67形成前に、例えば、イオン注入法により形成されている。一方、N型の拡散層57、59は、LOCOS酸化膜66、67を形成し、ゲート電極64、65を形成した後にゲート電極64、65を利用して自己整合技術により形成されている。そのため、P型の拡散層54を形成する際のマスクずれ等により、P型の拡散層54の形成領域がばらつき、P型の拡散層54とN型の拡散層57、59が重畳する領域が発生する場合がある。この場合、N型の拡散層57、59では、その重畳した領域での不純物濃度が低減し、寄生抵抗値が増大する。つまり、P型の拡散層54の形成領域がばらつくことで、Nチャネル型MOSトランジスタ51のON抵抗値がばらつくという問題がある。
また、従来のNチャネル型MOSトランジスタ51では、P型の拡散層54の形成領域がばらつくことで、P型の拡散層54とN型の拡散層58、60とが重畳した構造となる場合もある。この場合、P型の拡散層54とN型の拡散層58、60とのPN接合領域では、N型の拡散層58、60が高不純物濃度であるため、Nチャネル型MOSトランジスタ51の耐圧特性が悪化するという問題がある。
上述した各事情に鑑みて成されたものであり、本発明の半導体装置では、半導体層と、前記半導体層に形成されているバックゲート領域、ドレイン領域及びソース領域と、前記半導体層上面に形成されているゲート酸化膜と、前記ゲート酸化膜上に形成されているゲート電極とを有する半導体装置において、前記ドレイン領域は、第1の拡散層、第2の拡散層及び第3の拡散層とがその形成領域を重畳させるように形成され、前記第1の拡散層は、前記半導体層上の金属層と接続する領域に形成され、前記第2の拡散層は、その一端側が前記ゲート電極下方に位置するように形成され、前記第3の拡散層は、その一端側が前記第1の拡散層と前記ゲート電極との間に位置するように形成され、前記バックゲート領域は、前記第3の拡散層が形成されている領域で収束することを特徴とする。従って、本発明では、バックゲート領域の形成領域がばらついた場合でも、ドレイン領域を構成する第3の拡散層の形成領域に収束することで、オン抵抗値のばらつきを抑制することができる。
また、本発明の半導体装置では、前記第3の拡散層の不純物濃度は、前記第2の拡散層の不純物濃度より高く、前記第1の不純物濃度より低いことを特徴とする。従って、本発明では、ドレイン領域の不純物濃度に濃度勾配を設けることで、ドレイン領域での電界緩和を図りつつ、ドレイン領域でのオン抵抗値のばらつきを抑制することができる。
また、本発明の半導体装置では、前記第1の拡散層は、前記第3の拡散層の形成領域の内側に重畳して形成されていることを特徴とする。従って、本発明では、第3の拡散層を形成することで、バックゲート領域を構成する拡散層とドレイン領域を構成する第1の拡散層とによる耐圧特性の悪化を抑制することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法では、一導電型の半導体基板を準備する工程と、前記半導体基板に逆導電型の埋込拡散層を形成する工程と、前記半導体基板上に逆導電型のエピタキシャル層を形成する工程と、前記エピタキシャル層にバックゲート領域として用いられる一導電型の拡散層を形成する工程と、前記エピタキシャル層にドレイン領域として用いられる逆導電型の第1の拡散層、第2の拡散層及び第3の拡散層を形成する工程と、前記エピタキシャル層にソース領域として用いられる逆導電型の第4の拡散層を形成する工程と、前記エピタキシャル層上にゲート酸化膜を形成し、前記ゲート酸化膜上にゲート電極を形成する工程とを有し、前記ドレイン領域を形成する工程では、前記第3の拡散層の不純物濃度が、前記第2の拡散層の不純物濃度より高く、前記第1の不純物濃度より低くなるように形成し、前記エピタキシャル層上の金属層と接続するように前記第1の拡散層を形成し、その一端側が前記ゲート電極下方に位置するように前記第2の拡散層を形成し、その一端側が前記第1の拡散層と前記ゲート電極との間に位置するように前記第3の拡散層を形成し、前記一導電型の拡散層が形成されている領域に少なくとも一部が重畳するように前記第3の拡散層を形成することを特徴とする。従って、本発明では、濃度勾配を有するドレイン領域を形成し、ドレイン領域とバックゲート領域とを所望の領域で重畳させる。この製造方法より、MOSトランジスタのオン抵抗値のばらつきを抑制することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法では、前記第3の拡散層の形成領域の内側に重畳するように前記第1の拡散層を形成することを特徴とする。従って、本発明では、第3の拡散層を形成することで、バックゲート領域を構成する拡散層とドレイン領域を構成する第1の拡散層とによる耐圧特性の悪化を抑制することができる。
本発明では、ドレイン領域が、不純物濃度の異なる3つの拡散層から形成されている。そして、バックゲート領域を構成する拡散層が、ドレイン領域の所望の形成領域に収束している。この構造により、MOSトランジスタのオン抵抗値のばらつきを抑制することができる。
また、本発明では、ドレイン領域において、ゲート電極の下方からドレイン電極の下方に向けて不純物濃度が濃度勾配を有している。この構造により、ドレイン領域での電界緩和を図りつつ、MOSトランジスタのオン抵抗値のばらつきを抑制することができる。
また、本発明では、ドレイン電極の下方において、ドレイン領域を構成する複数の拡散層が、濃度勾配を有するように形成されている。この構造により、バックゲート領域を構成する拡散層とドレイン領域を構成する高不純物濃度の拡散層とによる耐圧特性の悪化を抑制することができる。
以下に、本発明の一実施の形態である半導体装置について、図1〜図2を参照し、詳細に説明する。図1は、本実施の形態における半導体装置を説明するための断面図である。図2は、本実施の形態における半導体装置の表面近傍領域の濃度プロファイルを説明するための図である。
図1に示す如く、Nチャネル型MOSトランジスタ1は、主に、P型の単結晶シリコン基板2と、N型のエピタキシャル層3と、N型の埋込拡散層4と、バックゲート領域として用いられるP型の拡散層5、6と、ソース領域として用いられるN型の拡散層7、8と、ドレイン領域として用いられるN型の拡散層9、10、11、12、13、14と、ゲート電極15、16とから構成されている。
N型のエピタキシャル層3は、P型の単結晶シリコン基板2上に形成されている。
N型の埋込拡散層4は、基板2とエピタキシャル層3とに渡り、形成されている。尚、本実施の形態での基板2及びエピタキシャル層3が本発明の「半導体層」に対応する。そして、本実施の形態では、基板2上に1層のエピタキシャル層3が形成されている場合を示すが、この場合に限定するものではない。例えば、本発明の「半導体層」としては、基板のみの場合でも良く、基板上面に複数のエピタキシャル層が積層されている場合でも良い。また、基板は、N型の単結晶シリコン基板、化合物半導体基板でも良い。
P型の拡散層5が、エピタキシャル層3に形成されている。P型の拡散層5には、その形成領域を重畳させるように、P型の拡散層6が形成されている。P型の拡散層6はエピタキシャル層3表面から1.0(μm)程度以下の深さまで形成されている。そして、P型の拡散層5、6は、バックゲート領域として用いられる。尚、P型の拡散層5は、N型の埋込拡散層4により基板2と分離して形成されることで、基板2の電位変動を受け難い構造を実現している。
N型の拡散層7、8が、P型の拡散層5に形成されている。N型の拡散層7、8は、ソース領域として用いられる。N型の拡散層8とP型の拡散層6とはソース電極に接続し、同電位となる。そして、N型の拡散層7は、例えば、その表面の不純物濃度が1.0×1016〜1018(/cm2)程度、拡散深さが0.5〜1.0(μm)程度となる拡散条件により形成されている。N型の拡散層8は、例えば、その表面の不純物濃度が1.0×1020〜1021(/cm2)程度、拡散深さが0.5(μm)程度となる拡散条件により形成されている。
N型の拡散層9、10、11、12、13、14が、エピタキシャル層3に形成されている。N型の拡散層9、10、11、12、13、14はドレイン領域として用いられる。N型の拡散層9、12は、例えば、その表面の不純物濃度が1.0×1016〜1018(/cm2)程度、拡散深さが0.5〜1.0(μm)程度となる拡散条件により形成されている。N型の拡散層10、13は、例えば、その表面の不純物濃度が1.0×1017〜1019(/cm2)程度、拡散深さが1.0〜1.5(μm)程度となる拡散条件により形成されている。N型の拡散層11、14は、例えば、その表面の不純物濃度が1.0×1020〜1021(/cm2)程度、拡散深さが0.5(μm)程度となる拡散条件により形成されている。そして、ゲート電極15、16下方に位置し、N型の拡散層7とN型の拡散層9、12との間に位置するP型の拡散層5は、チャネル領域として用いられる。
尚、本実施の形態でのN型の拡散層9、12が本発明の「第2の拡散層」に対応し、本実施の形態でのN型の拡散層10、13が本発明の「第3の拡散層」に対応し、本実施の形態でのN型の拡散層11、14が本発明の「第1の拡散層」に対応する。また、N型の拡散層9と12とは、一環状に形成されている場合でも、個別に形成されている場合でもよい。N型の拡散層10と13とも同様である。更に、N型の拡散層11と14とも同様である。
ゲート電極15、16は、ゲート酸化膜17上面に形成されている。ゲート電極15、16は、例えば、ポリシリコン膜とタングステンシリサイド膜とにより所望の膜厚となるように形成されている。タングステンシリサイド膜の上面にはシリコン酸化膜(図示せず)が形成されている。尚、ゲート電極15と16とは、一環状に形成されている場合でも、個別に形成されている場合でもよい。
LOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化膜18、19が、エピタキシャル層3に形成されている。LOCOS酸化膜18、19の平坦部では、その膜厚が、例えば、3000〜10000Å程度となる。LOCOS酸化膜18、19の下方には、N型の拡散層20、21が形成されている。N型の拡散層20、21は、エピタキシャル層3表面が反転することを防止している。尚、LOCOS酸化膜18とLOCOS酸化膜19とは、一環状に形成されている場合でも、個別に形成されている場合でもよい。
絶縁層22が、エピタキシャル層3上面に形成されている。絶縁層22は、BPSG(Boron Phospho Silicate Glass)膜、SOG(Spin On Glass)膜等により、形成されている。そして、公知のフォトリソグラフィ技術を用い、例えば、CHF3またはCF4系のガスを用いたドライエッチングにより、絶縁層22にコンタクトホール23、24、25が形成されている。尚、コンタクトホール23と25とは、一環状に形成されている場合でも、個別に形成されている場合でもよい。
コンタクトホール23、24、25には、例えば、Al−Si膜、Al−Si−Cu膜、Al−Cu膜等から成るアルミ合金膜26が選択的に形成され、ソース電極27及びドレイン電極28、29が形成されている。尚、図1に示した断面では、ゲート電極15、16への配線層は図示していないが、その他の領域で配線層と接続している。また、尚、ドレイン電極28と29とは、一環状に形成されている場合でも、個別に形成されている場合でもよい。
図示したように、ドレイン領域を構成するN型の拡散層9、10、11、12、13、14において、最も低不純物濃度であるN型の拡散層9、12は、その一端側がゲート電極15、16の下方まで形成されている。最も高不純物濃度であるN型の拡散層11、14は、ドレイン電極28、29の下方に形成され、コンタクトホール23、25を埋設するアルミ合金膜26と接続している。そして、N型の拡散層9、12及びN型の拡散層11、14に対し、中間の不純物濃度であるN型の拡散層10、13は、その一端側がゲート電極15、16とN型の拡散層11、14との間に位置するように形成されている。
そして、P型の拡散層5は、N型の拡散層10、13の形成領域に収束している。N型の不純物はP型の不純物により、若干、相殺されるが、N型の拡散層10、13がP型の拡散層5より高不純物濃度である。また、N型の拡散層10、13には、更に、高不純物濃度なN型の拡散層11、14が重畳して形成されている。この構造により、P型の拡散層5の形成領域がばらついた場合でも、ドレイン領域での不純物濃度の低下も僅かで抑えられ、Nチャネル型MOSトランジスタ1のオン抵抗値の変動も抑制できる。
更に、P型の拡散層5が収束する領域では、N型の拡散層10、13とN型の拡散層11、14とが、それぞれ重畳している領域である。つまり、N型の拡散層10、13の形成領域の内側にN型の拡散層11、14が形成され、P型の拡散層5とN型の拡散層10、13とがPN接合領域を形成する。この構造により、P型の拡散層5とN型の拡散層10、13とのPN接合領域からドレイン領域側に空乏層が広がる領域が形成される。そして、P型の拡散層5をN型の拡散層11、14近傍まで形成した構造においても、Nチャネル型MOSトランジスタ1の耐圧特性を悪化させることはない。
図2を用いて、Nチャネル型MOSトランジスタ1のX−X’断面(図1参照)における濃度プロファイルを説明する。尚、図2では、ソース電極27(図1参照)からドレイン電極29(図1参照)への濃度プロファイルを示している。そして、横軸では、ソース電極27を中心とし、ドレイン電極29側への離間距離(μm)を示している。縦軸では、X−X’断面での拡散層の不純物濃度(/cm2)を示している。
図示したように、X−X’断面での濃度プロファイルでは、ソース電極27から6.0(μm)程度離間した領域からN型の拡散層12が形成されている。そして、ソース電極27から8.0(μm)程度離間した領域からN型の不純物濃度が高くなり、N型の拡散層13とN型の拡散層12とが重畳して形成されている。また、ソース電極27から9.5(μm)程度離間した領域から、更に、N型の不純物濃度が急激に高くなり、N型の拡散層14とN型の拡散層12、13とが重畳して形成されている。
一方、ソース電極27から3.3(μm)程度離間した領域まで、N型の拡散層7、8が、その形成領域を重畳させるように形成されている。また、ソース電極27から3.3(μm)程度離間し、6.0(μm)程度離間した領域まで、P型の拡散層5が形成されている。
つまり、バックゲート領域として形成されたP型の拡散層5の不純物濃度が、ドレイン領域として形成されたN型の拡散層12、13、14の不純物濃度よりも低濃度である。そのため、P型の拡散層5とN型の拡散層12、13、14とが重畳する領域では、N型の拡散層12、13、14が形成される。そして、ドレイン領域では、N型の拡散層12、13、14を重畳させることで、ソース電極27側からドレイン電極29側へと不純物濃度が濃くなる勾配が形成される。この構造により、ソース領域からドレイン領域へと向かうチャネル方向電界に対して、ドレイン領域の低濃度領域により電界緩和を図ることができる。
尚、本実施の形態では、ドレイン領域を不純物濃度の異なる3つの拡散層を重畳させて形成する場合に関し説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、ドレイン領域を不純物濃度の異なる4つの拡散層、5つの拡散層等で形成する場合でもよい。つまり、バックゲート領域の形成領域のばらつきにより、ドレイン領域の抵抗値が大きく変動しない構造であり、更に、ドレイン領域での電界緩和が図れる構造であればよい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
次に、本発明の一実施の形態である半導体装置の製造方法について、図3〜図10を参照し、詳細に説明する。図3〜図10は、本実施の形態における半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
先ず、図3に示す如く、P型の単結晶シリコン基板2を準備する。基板2上にシリコン酸化膜30を形成し、N型の埋込拡散層4の形成領域上に開口部が形成されるように、シリコン酸化膜30を選択的に除去する。そして、シリコン酸化膜30をマスクとして用い、基板2の表面にN型不純物、例えば、アンチモン(Sb)を含む液体ソース31を回転塗布法により塗布する。その後、アンチモン(Sb)を熱拡散し、N型の埋込拡散層4を形成した後、シリコン酸化膜30及び液体ソース31を除去する。
次に、図4に示す如く、基板2上にシリコン酸化膜32を形成し、シリコン酸化膜32上にフォトレジスト33を形成する。そして、公知のフォトリソグラフィ技術を用い、P型の埋込拡散層34、35が形成される領域上のフォトレジスト33に開口部を形成する。その後、基板2の表面から、P型不純物、例えば、ホウ素(B)を加速電圧180〜200(keV)、導入量1.0×1012〜1.0×1014(/cm2)でイオン注入する。
次に、図5に示す如く、基板2を気相エピタキシャル成長装置のサセプタ上に配置し、基板2上にN型のエピタキシャル層3を形成する。このエピタキシャル層3の形成工程における熱処理により、N型の埋込拡散層4及びP型の埋込拡散層34、35が熱拡散される。その後、エピタキシャル層3の所望の領域にLOCOS酸化膜18、19、36、37を形成する。このとき、LOCOS酸化膜18、19を形成するマスクを利用して、N型の拡散層20、21を形成する。この製造方法により、LOCOS酸化膜18、19に対してN型の拡散層20、21を位置精度良く形成することができる。
次に、図6に示す如く、エピタキシャル層3上にシリコン酸化膜38を形成し、シリコン酸化膜38上にフォトレジスト39を形成する。公知のフォトリソグラフィ技術を用い、P型の拡散層5、40、41が形成される領域上のフォトレジスト39に開口部を形成する。そして、エピタキシャル層3の表面から、P型不純物、例えば、ホウ素(B)を加速電圧180〜200(keV)、導入量1.0×1012〜1.0×1014(/cm2)でイオン注入する。その後、フォトレジスト39を除去し、熱拡散し、P型の拡散層5、40、41を形成する(図7参照)。
次に、図7に示す如く、シリコン酸化膜38上にフォトレジスト42を形成する。公知のフォトリソグラフィ技術を用い、N型の拡散層10、13が形成される領域上のフォトレジスト42に開口部を形成する。そして、エピタキシャル層3の表面から、N型不純物、例えば、リン(P)を加速電圧70〜90(keV)、導入量1.0×1018〜1.0×1020(/cm2)でイオン注入する。その後、フォトレジスト42を除去し、熱拡散し、N型の拡散層10、13を形成した後シリコン酸化膜38を除去する(図8参照)。尚、N型の拡散層10、13は、その表面の不純物濃度が1.0×1017〜1019(/cm2)程度、拡散深さが1.0〜1.5(μm)程度となる。
次に、図8に示す如く、エピタキシャル層3上にゲート酸化膜17として用いられるシリコン酸化膜を形成する。シリコン酸化膜上に、例えば、ポリシリコン膜、タングステンシリサイド膜を順次形成し、公知のフォトリソグラフィ技術を用い、ゲート電極15、16を形成する。その後、シリコン酸化膜上にフォトレジスト43を形成する。公知のフォトリソグラフィ技術を用い、N型の拡散層9、7、12が形成される領域上のフォトレジスト43に開口部を形成する。そして、エピタキシャル層3の表面から、N型不純物、例えば、リン(P)を加速電圧70〜90(keV)、導入量1.0×1017〜1.0×1019(/cm2)でイオン注入する。その後、フォトレジスト43を除去し、熱拡散し、N型の拡散層7、9、12を形成する(図9参照)。ここで、ゲート電極15、16及びLOCOS酸化膜18、19をマスクとして用いることで、N型の拡散層7、9、12は位置精度良く形成される。尚、N型の拡散層7、9、12は、その表面の不純物濃度が1.0×1016〜1018(/cm2)程度、拡散深さが0.5〜1.0(μm)程度となる。
次に、図9に示す如く、ゲート酸化膜17として用いられるシリコン酸化膜上にフォトレジスト44を形成する。公知のフォトリソグラフィ技術を用い、N型の拡散層8、11、14が形成される領域上のフォトレジスト44に開口部を形成する。そして、エピタキシャル層3の表面から、N型不純物、例えば、リン(P)を加速電圧70〜90(keV)、導入量1.0×1021〜1.0×1022(/cm2)でイオン注入する。その後、フォトレジスト44を除去し、熱拡散し、N型の拡散層8、11、14を形成する(図10参照)。尚、N型の拡散層8、11、14は、その表面の不純物濃度が1.0×1020〜1021(/cm2)程度、拡散深さが0.5(μm)程度となる。
次に、図10に示す如く、エピタキシャル層3上に絶縁層22として、例えば、BPSG膜及びSOG膜等を堆積する。そして、公知のフォトリソグラフィ技術を用い、例えば、CHF3またはCF4系のガスを用いたドライエッチングで、絶縁層22にコンタクトホール23、24、25を形成する。そして、絶縁層22上にフォトレジスト(図示せず)を形成し、公知のフォトリソグラフィ技術を用い、コンタクトホール24が開口するようにフォトレジストを選択的に除去する。絶縁層22をマスクとして用い、P型不純物、例えば、ホウ素(B)をイオン注入し、P型の拡散層6を形成する。その後、コンタクトホール23、24、25には、例えば、Al−Si膜、Al−Si−Cu膜、Al−Cu膜等から成るアルミ合金膜26を選択的に形成し、ソース電極27、ドレイン電極28、29を形成する。
1 Nチャネル型MOSトランジスタ
2 P型の単結晶シリコン基板
3 N型のエピタキシャル層
5 P型の拡散層
9 N型の拡散層
10 N型の拡散層
11 N型の拡散層
12 N型の拡散層
13 N型の拡散層
14 N型の拡散層
2 P型の単結晶シリコン基板
3 N型のエピタキシャル層
5 P型の拡散層
9 N型の拡散層
10 N型の拡散層
11 N型の拡散層
12 N型の拡散層
13 N型の拡散層
14 N型の拡散層
Claims (5)
- 半導体層と、前記半導体層に形成されているバックゲート領域、ドレイン領域及びソース領域と、前記半導体層上面に形成されているゲート酸化膜と、前記ゲート酸化膜上に形成されているゲート電極とを有する半導体装置において、
前記ドレイン領域は、第1の拡散層、第2の拡散層及び第3の拡散層とがその形成領域を重畳させるように形成され、
前記第1の拡散層は、前記半導体層上の金属層と接続する領域に形成され、
前記第2の拡散層は、その一端側が前記ゲート電極下方に位置するように形成され、
前記第3の拡散層は、その一端側が前記第1の拡散層と前記ゲート電極との間に位置するように形成され、
前記バックゲート領域は、前記第3の拡散層が形成されている領域で収束することを特徴とする半導体装置。 - 前記第3の拡散層の不純物濃度は、前記第2の拡散層の不純物濃度より高く、前記第1の不純物濃度より低いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第1の拡散層は、前記第3の拡散層の形成領域の内側に重畳して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
- 一導電型の半導体基板を準備する工程と、
前記半導体基板に逆導電型の埋込拡散層を形成する工程と、
前記半導体基板上に逆導電型のエピタキシャル層を形成する工程と、
前記エピタキシャル層にバックゲート領域として用いられる一導電型の拡散層を形成する工程と、
前記エピタキシャル層にドレイン領域として用いられる逆導電型の第1の拡散層、第2の拡散層及び第3の拡散層を形成する工程と、
前記エピタキシャル層にソース領域として用いられる逆導電型の第4の拡散層を形成する工程と、
前記エピタキシャル層上にゲート酸化膜を形成し、前記ゲート酸化膜上にゲート電極を形成する工程とを有し、
前記ドレイン領域を形成する工程では、前記第3の拡散層の不純物濃度が、前記第2の拡散層の不純物濃度より高く、前記第1の不純物濃度より低くなるように形成し、
前記エピタキシャル層上の金属層と接続するように前記第1の拡散層を形成し、その一端側が前記ゲート電極下方に位置するように前記第2の拡散層を形成し、その一端側が前記第1の拡散層と前記ゲート電極との間に位置するように前記第3の拡散層を形成し、
前記一導電型の拡散層が形成されている領域に少なくとも一部が重畳するように前記第3の拡散層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第3の拡散層の形成領域の内側に重畳するように前記第1の拡散層を形成することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
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