JP2007174714A - データ通信装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 ディレイスパイク現象が発生した場合でも、輻輳の発生を抑止し、スループットの低下を回避することができるデータ通信装置を提供する。
【解決手段】 再送制御手段2は、無線データ送受信手段1によって受信された受信データに誤りがあるかどうか検査し、誤りを検出した場合に、送信側の装置に対してデータの再送を要求する。再送を要求された再送データが受信されるまでの間に受信され、誤りが検出されなかった受信データは、RAM3によって記憶される。受信された再送データに誤りが検出されなかった場合に、再送制御手段2はRAM3から受信データを読み出し、再送データと共にシリアルインターフェース手段11を介して下流の装置へ出力する。最大速度制限手段4は、再送制御手段2から出力されるデータの出力速度を最大値以下に制限する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動再送要求方式の再送制御を行うデータリンクを形成するデータ通信装置に関し、特に、スループットの改善を図ったデータ通信装置に関する。
従来、携帯電話などの無線端末を利用し、伝送速度が平均600kbps、最大2.4Mbpsである無線データ通信手段が普及しつつある。無線通信路においては、基地局と無線端末との間で、自動再送要求を利用した再送制御を行うことによって、信頼性の高い通信が行われている。一方、再送要求を行ってからデータが再送されるまでの時間は遅延時間となり、無線端末の受信装置においては、誤りの無かったデータが次々に到着してメモリーに記憶されていく。伝送速度が高速になるほど、こうした一時的に遅延させられるデータの量は増加する。例えば、600kbpsの伝送速度の通信が500ms遅延させられた場合、37500バイトのデータが一時的に記憶されることになる。
このように誤りなく受信しているのに再送データの到着を待つのは、データ通信の伝送制御プロトコルがTCP(Transmission Control Protocol)であるためと考えられる。TCPにおいては、データをセグメントに分割し、各セグメントにシーケンス番号を付けて送信する。受信側でシーケンス番号が入れ替わって受信された場合には、入れ替え(reordering)を行うこともできるが、その許容量は通常3セグメントであるか、もしくはTCPの実装によっては入れ替えの能力を持っていないものもある。
TCPの誤り制御においては、ACK(ACKnowledgement:肯定応答、確認応答)が用いられ、データを受信した受信側から送信側へACKが送信され、送信側は、ACKが返送されない場合にデータを再送する。受信側において、シーケンス番号が入れ替わって受信されたデータの容量が入れ替えの許容量を越えた場合には、受信側はセグメントロスと判断して、ACKのシーケンス番号を増加させずにACKを返送する。送信側は、受信側から3個の重複ACK(ACK番号の重複するACK)を受信した場合に、データの高速再転送を開始する。
このように、TCPの受信側での入れ替えの許容量が小さいことの理由は、IEEE802.3などの有線のデータリンクにおいては、誤り率が低く、かつ受信されるパケットの順序が入れ替わることがほとんどなく、データのセグメントのシーケンス番号が抜けている場合には、ほぼ全てセグメントロスとなるためであると考えられる。ここで、無線通信路を含むネットワークを介して外部装置と通信を行うと共に、外部装置から受信したデータを下流の他の装置へ出力するデータ通信装置を想定する。上述したようなTCPに基づいて、データ通信装置が、受信したセグメントのシーケンス番号を保たずにデータを下流に出力すると、TCPに基づいたデータの再送が行われ、スループットの低下を引き起こす。このため、無線通信路の受信側のデータ通信装置において、セグメントのシーケンス番号の順序を保存するように、再送を要求したデータの到着を待つ間、正常に受信したデータを一時的に遅延させておく方がTCPのスループットは向上するのである。
しかしながら、再送要求を行っても要求したデータが到着せずに、再送がタイムアウトする場合もある。このとき、受信側のデータ通信装置において一時的に記憶されていた、誤りのなかったデータが他の装置に一度に出力され、ディレイスパイクという現象を引き起こす。ディレイスパイク現象はTCPのスプリアスタイムアウト(spurious timeouts)を引き起こす。スプリアスタイムアウトとは、無線通信路などの途中に存在するデータリンクが長い遅延を発生させた際に、TCPの送信側が再送タイムアウト(RTO)を起こし、多くのデータセグメントが下流の装置にスパイク状に到着するため、多くのACKが発生し、このACKに対して送信側が多くの不要なデータ再転送を行うという現象である。スプリアスタイムアウト時の不用な再転送を抑止するには、Eifelアルゴリズムを用いるとよいことが知られている。
ディレイスパイク現象が発生した場合には、これにより、データ通信装置よりも下流へ流れるデータの速度が増加し、スループットの低下を回避する効果を期待することができるが、データ通信装置よりも下流のダウンリンクで輻輳(ネットワークのトラヒックが増加することにより、有効な通信を行うことができなくなる状態)を引き起こす場合がある。以下、図5を用いてこれを説明する。図5は従来のデータ通信装置を用いた場合のディレイスパイク時のデータ受信状況を示すタイムシーケンスグラフである。通常、タイムシーケンスグラフはTCPの送信側での状況を示すものであるが、図5は受信側での状況を示している。
図5において、横軸は時間を表しており、縦軸はセグメントのシーケンス番号を表している。丸印はデータ通信装置の下流の装置に到着したセグメントを表し、縦長の四角形は送信側へ送信されるACKの発生を表し、×印はセグメントの喪失を表している。セグメント40までは順調に受信が進んでおり、データの到着とほぼ同時にACKが送信されている。セグメント40に対応するACKはACK41である。無線通信路における再送要求の発生により、セグメント40の次のセグメントは到着が遅れ、以後、再送要求がタイムアウトするまでの500msの間、受信が途絶えている。
従来のデータ通信装置は、再送要求がタイムアウトした後、RAM(Random Access Memory)に一時的に記憶して遅延させていたデータを一度に下流側へ出力する。これにより、ディレイスパイクが発生する。図5のセグメント42以後の鋭い上昇がディレイスパイクである。これらのセグメントを受信した下流の装置は、TCPに基づいて多数のACK(ACK43以後のACK)を発生し、セグメントの送信側に送信する。ただし、1個のセグメントが喪失しているため、TCPにおいてはACKのシーケンス番号は増加せず、重複ACKとなる。
ディレイスパイクの後尾の方では、従来のデータ通信装置の下流のダウンリンクにおいて輻輳が生じ、セグメント喪失44とそれ以降の×印によってそれが示されている。送信側においては、TCPに基づいて、再送がタイムアウトするか、重複ACKによって喪失が通知されたセグメントが再送される。図5においては、再送されたセグメントは輻輳の影響を受けずにデータ通信装置によって受信され、下流の装置へ出力される。下流の装置で受信されたセグメントはセグメント46で示されている。
セグメント46に対して、ACK47が送信される。このACK47は、輻輳によって到着していないセグメントを指定している。ACKによって指定されたセグメントを送信する動作は、NewRenoもしくはSACK(Selective ACK)と呼ばれるTCPにおいて可能である。輻輳により喪失したセグメントがACK47のシーケンス番号によって送信側に通知され、送信側はセグメントを再送する。それ以降は通常の送信モードに回復する。
また、下流のダウンリンクで輻輳が発生しなかったとしても、受信側がTCPに基づいてバースト状にACKを発生することにより、アップリンクで輻輳を起こす場合がある。以下、図6を用いてこれを説明する。セグメント50がデータ通信装置の下流の装置によって受信され、これに対するACK51が送信側に送信されるまでは通信が順調に推移する。セグメント52が無線通信路において遅延を受けた後、図5と同様に、多くのセグメントが下流側の装置に出力されてディレイスパイク現象が発生している。
セグメント52が喪失しなかったことによって、ACKのシーケンス番号が急激に上昇し、バースト状にACKが送信される。なお、この状況はスプリアスタイムアウト現象に似た状況であるが、ここでは送信側のTCPはタイムアウトしていないものとしている。セグメント54に対するACKは、アップリンクの輻輳により喪失している。このため、送信側において、TCPに基づいて再送タイムアウトが発生した後、セグメント56が送信される。ただし、再送タイムアウトが発生するまでには長い時間を必要とし、かつその後スロースタートが実行されるため、スループットは大幅に低下する。
スロースタートとは、送信側が、一度に送信することができるデータ量(輻輳ウインドウ(cwnd:Congestion window))を小さな値に設定して送信を行うことである。また、図6のようなアップリンクの輻輳を起こさなかったとしても、バースト状のACKが送信側に到達し、続いてバースト状の送信を引きおこし、データ通信装置よりも上流のダウンリンクで輻輳を引き起こす可能性もある。
なお、特許文献1には、TCP/IPによる回線インターフェース装置が記載されている。
特開平7−67088号公報
上述したようなダウンリンクでの輻輳が発生すると、TCPに基づいたセグメント再送と輻輳ウインドウの縮小とによって、スループットが低下するという問題があった。また、アップリンクでの輻輳が発生すると、ACKパケットが失われることによって、送信側のTCPでの再送タイムアウトと、輻輳ウインドウ(cwnd)の縮小と、スロースタートによるスループットの大幅な低下とが発生するという問題があった。なお、前述したEifelアルゴリズムによれば、スプリアスタイムアウトの発生時におけるTCPによる不要なセグメント再転送は抑止されるが、ディレイスパイク現象自体が引き起こすスループットの低下の問題は解決されない。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、ディレイスパイク現象が発生した場合でも、輻輳の発生を抑止し、スループットの低下を回避することができるデータ通信装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、データ送受信を行う送受信手段と、該送受信手段によって受信された受信データの誤りに関する検査を行い、誤りを検出した場合に、当該データの再送を要求する再送要求手段と、前記再送要求したデータが受信されるまでの間に受信された、誤りのない受信データを記憶する記憶手段と、前記再送要求したデータが所定時間内に受信されない場合、前記記憶手段に記憶されているデータを所定の速度で出力する制御手段とを備えたことを特徴とするデータ通信装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ通信装置において、前記送受信手段によって受信された受信データに基づいて輻輳を検出する輻輳検出手段を備え、前記制御手段は、前記輻輳検出手段が輻輳を検出した場合に、前記所定の速度を減少させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のデータ通信装置において、前記送受信手段によって送信されるデータに基づいて輻輳を検出する輻輳検出手段を備え、前記制御手段は、前記輻輳検出手段が輻輳を検出した場合に、前記所定の速度を減少させることを特徴とする。
本発明によれば、ディレイスパイク現象が発生した場合でも、輻輳の発生を抑止し、スループットの低下を回避することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態によるデータ通信装置の構成を示すブロック図である。このデータ通信装置は、無線データ送受信手段1と再送制御手段2により、基地局(図示せず)である第1の装置と無線通信を行う。この通信におけるフォワードリンク(受信)にはTDMA(時分割多重アクセス)技術が用いられ、伝送速度は最大2.4Mbps、平均600kbpsである。また、アップリンク(送信)にはCDMA(符号分割多重アクセス)技術が用いられ、伝送速度は最大153.6kbpsである。また、このデータ通信装置は、データインターフェースとしてUSB(Universal Serial Bus)規格のシリアルインターフェース手段11により、他の装置とのデータの入出力を行う。この外部装置はパーソナルコンピュータやブリッジ、ルータ等である。
以下、図中の各構成について説明する。無線データ送受信手段1は、物理的な通信路との間で送受信される情報信号を、変調および復調を介することにより、電磁的エネルギーとして送受信する手段であり、物理層およびデータリンク層の一部を含む。無線データ送受信手段1は、基地局からの電波を受信し、変調された信号を復調し、受信データを作成して再送制御手段2へ出力する。また、無線データ送受信手段1は、再送制御手段2から出力された送信データを変調し、CDMA技術によって符号拡散を施し、この送信データに基づいた電波を送信する。
基地局から送信されるデータは小さなサイズのフレームに分割され、各フレームに誤り検査符号が添付されている。データ通信路に関しては有線か無線かを問わないが、比較的誤り率が高く、再送要求時に再送が完了するまでの時間、あるいは再送がタイムアウトして送信側が再送をあきらめるまでの時間が大きい通信路に本実施形態のデータ通信装置を適用するのが好適である。本実施形態においては、このような通信路として、携帯電話等を利用した無線通信路を想定している。
再送制御手段2は、データの送受信に関して、誤り制御や再送制御等を行う。RAM3は、受信されて誤りのなかったデータフレームを一時的に記憶するための、情報の書き込みと読み出しとが可能な情報記憶手段である。再送制御手段2は、以下のようにデータリンク層における自動再送要求プロトコルに従って、信頼性の高いデータ通信を実現する。無線データ送受信手段1から受信データが出力された場合、再送制御手段2は、受信データの誤りを検査し、誤りがあれば送信側の基地局にデータの再送要求を行う。
また、受信データに誤りがなければ、再送制御手段2は、RAM3におけるデータの格納状況に応じて、受信データをシリアルインターフェース手段11へ直接出力するか、受信データをRAM3に一時的に格納し、所定のタイミングで受信データをRAM3から読み出して、最大速度制限手段4へ出力する。また、再送制御手段2へシリアルインターフェース手段11から送信データが入力された場合に、再送制御手段2はその送信データを無線データ送受信手段1へ出力する。
再送制御手段2は、RAM3が記憶するデータの管理に待ち行列を使用する。RAM3に受信データを格納した場合には、再送制御手段2は待ち行列にその受信データの情報を追加し、RAM3から受信データを読み出して最大速度制限手段4へ出力した場合には、待ち行列からその受信データの情報を削除する。
最大速度制限手段4は、再送制御手段2からシリアルインターフェース手段11へ出力されるデータフレームの出力速度が、予め設定された最大値を超えないように制限する。この最大速度制限手段4は、設定によりタイムアウトまでの間隔を可変にすることができるタイマーと、タイマーイベントに基づいてシリアルインターフェース手段11へのデータフレームの出力が実行されるFIFO(First In First Out)バッファとで構成された一種のスケジューラーである。
タイマー間隔を短くすれば最大速度は増加し、タイマー間隔を長くすれば最大速度は減少する。最大速度制限手段4に設定される出力速度の最大値には、図示せぬ不揮発メモリに記憶されている値が電源投入時やリセット操作時に設定される。データ通信装置が設置される通信経路が輻輳を起こし易いものであるかどうかに応じて、ユーザーは、不揮発メモリに設定される出力速度の最大値を調節することができる。なお、最大速度制限手段4は、一定のタイマーイベントで出力を実行しつつ、1回のイベントで出力するデータの長さを可変にする手段であってもよい。
シリアルインターフェース手段11はUSB規格の通信手段であって、下流の装置とのデータの入出力を行う。シリアルインターフェース手段11は、再送制御手段2または最大速度制限手段4から出力された受信データを下流の装置へ出力すると共に、下流の装置から出力された送信データを受け取って、再送制御手段2へ出力する。
次に、上述した構成のデータ通信装置による通信制御動作について説明する。無線データ送受信手段1は、基地局から受信した信号を復調し、受信データを作成して再送制御手段2へ出力する。再送要求が発生していない場合、再送制御手段2は、受信データに誤りがないかどうか検査し、誤りがなく、かつRAM3に受信データが記憶されていない場合には、受信データをシリアルインターフェース手段11へ出力する。受信されたデータフレームについては、無線データリンクプロトコルにおいて使用していたヘッダが除去されて、中身のデータがシリアルインターフェース手段11へ出力される。
受信データに誤りがあった場合、再送制御手段2は、送信側へデータの再送を要求するための再送要求情報を生成し、送信側へ送信しようとするデータと再送要求情報などのヘッダとを格納したデータフレームを作成し、誤り検査符号を添付して、無線データ送受信手段1へ出力する。無線データ送受信手段1は、このデータフレームに対して変調や符号拡散等の処理を行ってから基地局へ送信する。再送制御手段2は、再送を要求されたデータフレームが受信されるまでの間に受信された受信データの誤りを検査し、誤りがなかった場合、受信データをRAM3に格納する。
再送を要求されたデータフレームが、無線データ送受信手段1によって受信され、再送制御手段2へ出力されると、再送制御手段2は、このデータフレームの誤りを検査する。再送を要求したデータフレームが誤りなく受信された場合、再送制御手段2はこのデータフレームのシーケンス番号と、RAM3に記憶されているデータフレームのシーケンス番号とを比較する。
再送されたデータフレームが、RAM3に記憶されている最も古いデータフレームよりも一つ古いフレームである場合には、再送制御手段2は、最も古いデータフレームを含み、順序が連続しているデータフレームをRAM3から読み出し、再送されたデータフレームと、RAM3から読み出したデータフレームとを、データの順序に従って最大速度制限手段4へ出力する。RAM3の中のデータフレームのうち、最大速度制限手段4に出力したものは、再送制御手段2によって削除される。なお、この削除は、データ本体を削除してメモリを解放するものでもよいし、データ本体は存続させておき、再送制御手段2が管理している待ち行列におけるエントリー情報だけを削除するものであってもよい。
再送されたデータフレームが、RAM3に記憶されている最も古いデータフレームよりも一つ古いフレームではない場合には、再送制御手段2は、再送されたデータフレームをRAM3に格納する。この際、再送制御手段2は、データの受信順ではなく、データの順序に従ってデータフレームを出力できるように、待ち行列により管理を行う。この管理は、例えば線形リストを用いて実現することができ、新しく記憶するデータを表すセルを、線形リスト内のデータの順序に従った位置に挿入する。
再送されたデータフレームが最大速度制限手段4へ出力された場合、そのデータフレームはFIFOバッファの最後尾に格納される。最大速度制限手段4は、予め設定された一定時間ごとにタイムアウトして発生するタイマーイベントを実行しており、タイマーイベントが実行されるごとに、FIFOバッファの先頭に格納されているデータフレームをシリアルインターフェース手段11へ出力する。
図2は、本実施形態によるデータ通信装置を使用した場合のディレイスパイク時の様子を示すタイムシーケンスグラフである。この図は、TCPに基づいた受信側のデータ受信の状況を示しており、横軸は時間を表し、縦軸はセグメントのシーケンス番号を表している。この図において、丸印はデータ通信装置の下流の装置に到着したセグメントを表し、棒状の四角形は送信側へ送信されるACKの発生を表し、×印はセグメントの喪失を表している。この図はTCPの受信側での状況であるので、データの到着とほぼ同時にACKが送信されている。
セグメント30に対応するACKはACK31である。セグメント30以前の通信は順調に推移しているが、セグメント30の次のセグメントが、無線通信路の再送要求の発生により遅延させられている。再送要求の発生から500msが経過した時点でタイムアウトとなると、再送制御手段2は再送データの受信をあきらめる。タイムアウトまでの間に受信されて誤りがなかったデータは、RAM3によって一時的に記憶され、タイムアウト後に再送制御手段2によって読み出されて最大速度制限手段4へ出力される。
図2において、再送が行われずにタイムアウトとなったために、1個のセグメントが喪失しており、その次のセグメント32とそれ以降のセグメントによってディレイスパイクが発生している。しかし、データ通信装置においては、最大速度制限手段4により、データの出力速度が最大値を超えることはない。これにより、セグメント32とそれ以降のセグメントは、下流の装置によって時間間隔を保って受信され、しかも輻輳は生じない。セグメント32に対するACKがACK33であり、下流の装置へのセグメントの到着とほぼ同時にACKが送信され、ACKの送信間隔は保たれる。
送信側においては、TCPに基づいて、再送がタイムアウトするか、重複ACKによって喪失が通知されたセグメントが再送される。再送されたセグメントがセグメント34として受信されている。セグメント34に対するACKがACK35である。ACK35以後、通常の送信モードに回復する。従来の図5においては、データ通信装置の下流のダウンリンク方向で輻輳が生じ、セグメント喪失44が発生しているが、図2においては、データ通信装置の下流のダウンリンク方向でセグメント喪失が発生せず、セグメントの再送が行われないため、スループットが向上していることがわかる。
上述したように、本実施形態においては、再送制御手段2からシリアルインターフェース手段11へ出力されるデータフレームの出力速度を最大速度制限手段4が所定値(最大値)以下に制限する。これにより、ディレイスパイク現象が発生した場合でも、輻輳の発生を抑止し、スループットの低下を回避することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は、本実施形態によるデータ通信装置の構成を示すブロック図である。図1と同一の構成には同一の符号を付与し、説明を省略する。図3においては、IPレイヤECN検出手段5が設けられている。IPレイヤECN検出手段5は、ネットワーク層以上の上位層プロトコルで使用される輻輳通知を検出する手段である。例えば、IP(Internet Protocol)パケットヘッダやTCPのヘッダにはECN(Explicit Congestion Notification)用のフラグが用意されており( RFC3168参照)、このフラグを調べることにより、輻輳の経験が通知されているかどうかを検出することができる。
本実施形態によるIPレイヤECN検出手段5は、IPパケットの構造を認識して、その中に存在するECNフラグビットを調べ、輻輳の経験を示すフラグがセットされているかどうか判定する。IPレイヤECN検出手段5は、再送制御手段2から直接、あるいは最大速度制限手段4を介して出力された受信データに対してECN検出を行い、受信データをシリアルインターフェース手段11へ出力する。また、シリアルインターフェース手段11から出力された送信データに対してECN検出を行い、送信データを再送制御手段2へ出力する。この検出は、ダウンリンクとアップリンクの両方向で行われる。
ただし、この検出をアップリンクに対してだけ行ったとしても有効である。なぜなら、ディレイスパイクによる輻輳発生を示すECNフラグは多くの場合、アップリンクにおいて観測することができるからである。もし、輻輳の経験を示すECNフラグを検出した場合、IPレイヤECN検出手段5は、最大速度制限手段4に設定されているデータ出力速度の最大値を減少させて再設定する。これにより、輻輳が発生しないようなデータ出力速度の最大値を最大速度制限手段4に自動的に設定し、輻輳の発生を抑止することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図4は、本実施形態によるデータ通信装置の構成を示すブロック図である。図1と同一の構成には同一の符号を付与し、説明を省略する。図4においては、送信側輻輳検出手段6が設けられている。送信側輻輳検出手段6は、アップリンク方向において、再送制御手段2と無線データ送受信手段1との間に設けられており、再送制御手段2から出力されたデータフレームを受け取り、これを無線データ送受信手段1へ出力する。この送信側輻輳検出手段6は、無線通信路に対する送信における輻輳を検出する手段である。送信側輻輳検出手段6は、アップリンク方向のデータの送信が滞っている間に、再送制御手段2からデータの送信要求が大量に出力された場合に、輻輳が発生したことを検出する。
送信側輻輳検出手段6は、バッファとこれを利用した待ち行列によって構成されており、待ち行列の長さが増大して所定値を超えたことを検出した場合に、輻輳が発生したと判定する。送信側輻輳検出手段6は、輻輳を検出すると、最大速度制限手段4に設定されているデータ出力速度の最大値を減少させて再設定する。これにより、輻輳が発生しないようなデータ出力速度の最大値を最大速度制限手段4に自動的に設定し、輻輳の発生を抑止することができる。なお、待ち行列がバッファにおける記憶量の限界に達して、送信側輻輳検出手段6が送信すべきいずれかのデータを廃棄した場合に、輻輳と判定してもよい。
なお、上述した実施形態によるデータ通信装置を、USB等の規格によりPC(Personal Computer)やPDA(Personal Digital Assistance)等に接続してもよいし、このデータ通信装置がPCやPDA等に内蔵されていてもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の第1の実施形態によるデータ通信装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態によるデータ通信装置におけるディレイスパイク時のデータ受信状況を示すタイムシーケンスグラフである。 本発明の第2の実施形態によるデータ通信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態によるデータ通信装置の構成を示すブロック図である。 従来のデータ通信装置におけるディレイスパイク時(ダウンリンクで輻輳が発生した場合)のデータ受信状況を示すタイムシーケンスグラフである。 従来のデータ通信装置におけるディレイスパイク時(アップリンクで輻輳が発生した場合)のデータ受信状況を示すタイムシーケンスグラフである。
符号の説明
1・・・無線データ送受信手段、2・・・再送制御手段、3・・・RAM、4・・・最大速度制限手段、5・・・IPレイヤECN検出手段、6・・・送信側輻輳検出手段、11・・・シリアルインターフェース手段。

Claims (3)

  1. データ送受信を行う送受信手段と、
    該送受信手段によって受信された受信データの誤りに関する検査を行い、誤りを検出した場合に、当該データの再送を要求する再送要求手段と、
    前記再送要求したデータが受信されるまでの間に受信された、誤りのない受信データを記憶する記憶手段と、
    前記再送要求したデータが所定時間内に受信されない場合、前記記憶手段に記憶されているデータを所定の速度で出力する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするデータ通信装置。
  2. 前記送受信手段によって受信された受信データに基づいて輻輳を検出する輻輳検出手段を備え、前記制御手段は、前記輻輳検出手段が輻輳を検出した場合に、前記所定の速度を減少させることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信装置。
  3. 前記送受信手段によって送信されるデータに基づいて輻輳を検出する輻輳検出手段を備え、前記制御手段は、前記輻輳検出手段が輻輳を検出した場合に、前記所定の速度を減少させることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信装置。
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