JP2007169417A - プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体 - Google Patents

プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】多機能を備えたハロゲンフリーのプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体を提供することを課題としている。
【解決手段】バインダの主成分を、エラストマであるエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エストラマの混合物とし、難燃剤である燐酸エステルと加工助剤である硬化油脂肪酸の少なくとも一方又は両方をバインダに混入し、バインダ及びフィラーがハロゲン元素を含まないプラスチック材。フィラーとして微小金属粉、炭素繊維、窒化アルミニウムそれぞれの単体、又は混合物を使用し、電磁波吸収、放熱、振動吸収の各特性を同時に持たせる。

Description

本発明は、プラスチック材において多機能性を有するハロゲンフリー複合体に関する。
従来電磁波の吸収機能を備えたハロゲンフリーのゴム材が公知となっている(例えば特許文献1参照)。特許文献1のゴム材は、軟磁性金属の粉末をゴムのマトリクス中に分散させて形成されている。電磁波吸収の単機能を備えたエラストマ(ゴム状の弾性体)である。
特開2001−308583号公報
上記ゴム材は、ゴムのマトリクス中に分散させることができる物質の量が限定されるため、多機能の複合体とすることはできない。一方従来EPDMをバインダとし、所定の物質をフィラーとしたプラスチック材も一般的に使用されているが、フィラーをEPDMに対する体積比で40%程度しか使用することができず、多機能性ハロゲンフリー複合体を構成することはできないという欠点があった。
上記課題を解決するための本発明のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、バインダとフィラーとからなり、バインダに難燃剤を混入してなるプラスチック材において、バインダが、エチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物を主材料とし、難燃剤である燐酸エステルと、加工助剤である硬化油脂肪酸の少なくとも一方又は両方がバインダに混入され、バインダ及びフィラーがハロゲン元素を含まないことを第1の特徴としている。
第2にバインダとなるエラストマを、エチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物としたことを特徴としている。
第3にバインダに、難燃助剤が混入されたことを特徴としている。
第4にフィラーが、微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物からなることを特徴としている。
第5にバインダにおけるエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物の重量を100とした場合のフィラーの重量が50〜1500であることを特徴としている。
第6にバインダにおけるエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物の重量を100とした場合のフィラーの重量が50〜1500であり、加温によりペースト状をなすことを特徴としている。
第7にバインダにおけるエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物の重量を100とした場合のフィラーの重量が50〜1500であり、成形加工が可能であることを特徴としている。
以上のように構成される本発明の構造によると、本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、バインダ及びフィラーがハロゲン元素を含まないため、ハロゲンフリーなプラスチック材となり、焼却の際にダイオキシンが発生することがなく、環境への悪影響を防止することができる。
また本プラスチック材は、主成分がエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物であるバインダに、難燃剤である燐酸エステルを混入することによって難燃性を向上させることができる。
この難燃剤として混入される燐酸エステルは、本プラスチック材に可塑性を与える可塑剤としても機能し、燐酸エステルと加工助剤である硬化油脂肪酸の少なくとも一方をバインダに添加することによって、バインダに対するフィラーや添加物の充填割合を上げることができる。
ただしフィラーや添加物の充填割合を上げる効果は、燐酸エステルと硬化油脂肪酸とを両方添加することによって向上する。これによりバインダにおけるエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物の重量を100とした場合に、フィラーの重量を50〜1500としたり、難燃助剤等を容易に混入したりすることができる。
例えばフィラーを、微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物とすることによって、電磁波吸収特性と放熱性を機能として持たせることができ、上記のようにフィラーの充填割合を上げることによって、上記機能をより大きく持たせることができる。
さらに複数種類のフィラーを使用することによって多機能性を持たせることができる。またバインダに、難燃助剤を混入することによって難燃性を向上させ、耐燃焼試験UL94におけるV0をクリアすることが可能となる。
上記のようにエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物の重量を100とした場合のフィラーの重量を50〜1500とした場合においても、本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は脆性が必要以上に高くなることはなく、実用的に使用することができる。
例えばエチレン酢酸ビニル共重合体として熱可塑性が高い分子量の小さなものを使用することによって、本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に、加温することによってペースト状をなす性能を持たせることができ、多機能性を備えたパテとして使用することができる。
また本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体を、通常のゴム状の弾性体等とし、成形加工可能とすることによって、リングや短冊状、シート状、丸棒、角棒等様々な形状に成形して使用することができる。この場合上記各機能とともに、ゴム状の弾性体であるため振動防止機能も備える。
特にバインダとなるエラストマを、エチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物を使用することによって、バインダの軟性、特に常温おける軟性を向上させることができる。この軟性によって振動防止機能を向上させることができる。加温によりペースト状となるものとすることもできる。
またエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合割合や種類によって、コンプレッションモールドやインサートモールド、打ち抜き、エクストルード等による成形加工が可能な程度の弾性を持たせることもできる。
本発明のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、ゴム状の弾性体(エラストマ)であるエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を主材料とするバインダと、所定のフィラーとからなる。フィラーは、改質配合剤・充填剤である。EVAはハロゲン元素を含まない物質である。
バインダとフィラーはハロゲン元素を含まない物質が採用されている。これにより本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、全体としてハロゲンフリーである。焼却の際にダイオキシンが発生することがなく、環境への悪影響を防止することができる。
バインダの主材料をなすEVAは、自身ある程度の難燃性を有する。ただしEVAは難燃性を向上させる難燃剤、例えば水酸化アルミニウム、燐酸エステル、更に加工助剤である硬化油脂肪酸の容易な混入を許容する。難燃剤として混入される燐酸エステルは、本プラスチック材に可塑性を与える可塑剤としても機能する。燐酸エステルと加工助剤としての硬化油脂肪酸の少なくとも一方をEVAに混入することによって、バインダに対するフィラーや添加物の充填割合を上げることができる。
本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体のバインダは、EVAに水酸化アルミニウムと燐酸エステルとが添加され、更に加工助剤である硬化油脂肪酸、更にハロゲンフリーな難燃助剤とが添加されてなる。可塑化効果には、最低限燐酸エステルと硬化油脂肪酸のいずれか一方をEVAに混入すればよい。ただし燐酸エステルと硬化油脂肪酸の両方を混入することによってバインダに対するフィラーや添加物の充填割合を更に向上させることができる。
本件におけるバインダは、例えば従来一般的にバインダとして使用されるEPDMが、フィラーの充填割合を体積比で40%前後にしかできないのに対して、体積比で60%前後(EVAの重量を100とした場合のフィラーの重量を100〜1500)にまで上げることができる。そしてフィラーが60%程度であっても、成形加工が可能であったり、加温によりペースト状となったりして実用的に使用することができる。
このため本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に各種の性能を与えるフィラーの重量の割合を大きく設定することにより、様々な機能を複合して持たせることや、機能特性を大きく持たせることができる。
なお本実施形態においては、燐酸エステルとしてレオフォスRDP(レゾルシノールビスジフェニルホスフェート、味の素ファインテクノ株式会社製)、硬化油脂肪酸としてホクトールA(硬化植物油脂肪酸、豊国製油株式会社製)が使用されている。
本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、フィラーとして、微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物が採用されている。微小金属粉や炭素繊維によって電磁波吸収特性を、微小金属粉や炭素繊維や窒化アルミニウムによって放熱性をそれぞれ付与することができる。微小金属粉は、電磁波吸収性と放熱性を付与するためのものであり、例えば鉄や銅、アルミニウム、銀、金等を使用することができる。
これにより本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、電磁波吸収特性と放熱、難燃という多機能を備える。ゴム状の弾性体とすることによって振動防止(振動吸収)の機能も同時に備える。なお本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、バインダが、EVAに難燃剤である水酸化アルミニウムと燐酸エステルとが混入され、さらに難燃助剤が混入されて構成されているため、耐燃焼試験UL94におけるV0をクリアする。
なおバインダとなるエラストマとしてEVAだけでなく、EVAとスチレン系エラストマとの混合物を採用することもできる。スチレン系エラストマによってバインダの軟性、特に常温おける軟性が向上する。この場合加温によりペースト状となるものとすることができる。EVAとスチレン系エラストマとの混合割合や、各々の種類によって、コンプレッションモールドやインサートモールド、打ち抜き、エクストルード等による成形加工が可能な程度の弾性を持たせることもできる。常温おける軟性向上によって振動吸収機能を向上させることができる。
以下の"表1−1"に示されるような重量の割合で、EVAに、水酸化アルミニウムと燐酸エステルと各種難燃助剤と硬化油脂肪酸とを混入してバインダとし、微小鉄粉(非酸化鉄)と炭素繊維と窒化アルミニウムとの混合物をフィラーとした。
これにより熱伝導率が4.83W/mK又は2.0W/mK、難燃性がUL94で0.2mmT(V0グレード)、電磁波吸収特性が最大40dBとなる。"表1−2"に示されるように、6〜9GHz近傍の電磁波の吸収効果が高い。微小鉄粉と炭素繊維と窒化アルミニウムの配合比を変更することによって、異なる放熱性(熱伝導率)を持たせることができる。熱伝導率を低下させることによってコストダウンを行うこと等が考えられる。当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に付与する機能に応じて、フィラーを、様々な種類の微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物とすることもできる。
当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、コンプレッションモールドやインサートモールド、打ち抜き、エクストルード等により、例えばリングや短冊状、シート状、丸棒、角棒等様々な形状に成形加工することができる。このため放熱シートやプレート、リングシール、振動吸収体等に利用できる。80〜100℃程度の加温でペースト状となることはない。
当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体によって製造された上記のような放熱シートやプレート、リングシール、振動吸収体等は、上記のような多機能(複合性能)を有する。
例えばシート状とした場合、表面をPET樹脂でコーティングしたり、裏面に接着剤を塗布して剥離紙を設け、剥離紙を取り除くことで接着することができるようにも構成できる。リングや紐状に形成し、パッキンやシール材として使用することもできる。上記のように電磁波吸収機能を備えるため、携帯電話のケースの合わせ目のシールとして使用することによって、電磁波の漏れを防止することができる。
当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、EVAの重量を100とした場合のフィラーの重量を100〜1500、水酸化アルミニウムの重量を50〜150、燐酸エステルの重量を10〜60、難燃助剤の重量を30〜90程度の範囲とすることができる。
なお各材料は、上記重量の割合の下限値を下回ると必要な性能を当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に与えることができず、上記重量割合の上限値を上回ると当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体の脆性が必要以上に高くなり、プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体として成立しない。
以下の"表2−1"に示されるような重量の割合で、EVAに、水酸化アルミニウムと燐酸エステルと各種難燃助剤と硬化油脂肪酸とを混入してバインダとし、微小鉄粉(酸化鉄)をフィラーとした。
前述の"表1−1"に示されるプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体(実施例1)に比較して、フィラーの種類(酸化鉄の微小鉄粉)と、EVAの重量を100とした場合のフィラーの重量を、1100とした点以外は同一である。コンプレッションモールドやインサートモールド、打ち抜き、エクストルード等による成形加工が可能なゴム状の弾性体となり、80〜100℃程度の加温でペースト状となることはない。
これにより"表1−1"に示されるプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体と同様に使用することができる。ただし本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、フィラーの微小鉄粉が酸化鉄からなるため、電磁波の吸収特性が変更されている。"表2−2"に示されるように、0.1〜2GHzの範囲において15〜25dBとなる。また電磁波の吸収特性の変更と共に放熱特性が、1.5〜2.5W/mK程度に変更となる。
当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、EVAの重量を100とした場合のフィラーの重量を100〜1300、水酸化アルミニウムの重量を50〜150、燐酸エステルの重量を10〜60、難燃助剤の重量を30〜90程度の範囲とすることができる。当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に付与する機能に応じて、フィラーを、様々な種類の微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物とすることもできる。
以下の"表3−1"に示されるような重量の割合で、EVAに、水酸化アルミニウムと燐酸エステルと各種難燃助剤と硬化油脂肪酸とを混入してバインダとし、微小鉄粉(非酸化鉄)フィラーとした。コンプレッションモールドやインサートモールド、打ち抜き、エクストルード等による成形加工が可能なゴム状の弾性体となる。
フィラー(非酸化鉄からなる微小鉄粉)の重量の割合が1300(EVAの重量を100とする)ではあるが、当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体におけるバインダとなるエラストマに使用されるEVAは、80〜100℃程度の加温でペースト状となる程度に分子量が小さく、熱可塑性が比較的大きいものが使用されているため、当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、上記加温によって耳たぶ程度の硬さのペースト状をなし、熱可塑性が高く、パテとして使用することができる。
熱伝導率は1〜3W/mK程度であり、難燃性がUL94のV0グレードとなっている。電磁波吸収特性が5〜10GHz近傍で15〜25dB程度である。前述のように加温によりペースト状をなすため、CPU等と放熱シートとの間に挿入し、パテのように使用してCPU等と放熱シートとの間を埋めるように使用することができる。
この場合当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、上記のように複合機能を備えるため、単なるパテではなく、CPU等から放熱素材に高効率で熱を伝導するとともに、電磁波吸収も行うことができる。
当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、EVAの重量を100とした場合のフィラーの重量を100〜1500、水酸化アルミニウムの重量を50〜150、燐酸エステルの重量を10〜60、難燃助剤の重量を30〜120程度の範囲とすることができる。当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に付与する機能に応じて、フィラーを、様々な種類の微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物とすることもできる。
以下の"表4−1"に示されるような重量の割合で、EVAに、水酸化アルミニウムと燐酸エステルと各種難燃助剤と硬化油脂肪酸とを混入してバインダとし、微小鉄粉(酸化鉄)をフィラーとした。コンプレッションモールドやインサートモールド、打ち抜き、エクストルード等による成形加工が可能なゴム状の弾性体となる。
前述の"表3−1"に示されるプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体(実施例3)に比較して、EVAの重量を100とした場合の難燃助剤の重量を65とした点と、フィラーの重量を1100とした点と、微小鉄粉が酸化鉄からなる点以外は同一である。熱可塑性が高く、80〜100℃程度の加温によって耳たぶ程度の硬さのペースト状をなす。
このため"表3−1"に示されるプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体と同様に使用することができる。ただし本プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、フィラーの微小鉄粉が酸化鉄からなるため、電磁波の吸収特性が変更されており、1〜3GHzの範囲において15〜25dBとなる。
当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、EVAの重量を100とした場合のフィラーの重量を100〜1300、水酸化アルミニウムの重量を50〜150、燐酸エステルの重量を10〜60、難燃助剤の重量を30〜150程度の範囲とすることができる。当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に付与する機能に応じて、フィラーを、様々な種類の微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物とすることもできる。
以下の"表5−1"に示されるような重量の割合で、EVAとスチレン系エラストマとが1:1(重量割合で50:50)で混合されたエラストマに、水酸化アルミニウムと燐酸エステルと各種難燃助剤と硬化油脂肪酸とを混入してバインダとし、微小鉄粉(非酸化鉄)をフィラーとした。
前述の"表3−1"及び"表4−1"に示されるプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体(実施例3又は実施例4)に比較して、エラストマが上記実施例3や実施例4で使用されているEVAにスチレン系エラストマが混合された混合物であり、EVAの重量を100とした場合のフィラーの重量が400と比較的少ないため、常温における軟性が非常に高く、常温においても容易に変形し、且つ熱可塑性も高く、80〜100℃程度の加温によって耳たぶ程度の硬さのペースト状をなす。このため"表3−1"及び"表4−1"に示されるプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体と同様に使用することができる。さらに常温でのクッション性を必要とする用途にも使用することができる。
微小鉄粉は、非酸化鉄となっており、電磁波の吸収特性が"表3−1"及び"表4−1"に示されるプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体に比較して変更されており、1〜8GHzの範囲において15〜25dBとなる。
当該プラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体は、エチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとが混合されたエラストマの重量を100とした場合のフィラーの重量を50〜1500、水酸化アルミニウムの重量を50〜150、燐酸エステルの重量を10〜60、難燃助剤を重量を30〜90程度の範囲とすることができる。
エチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合比率は、重量の割合で、エチレン酢酸ビニル共重合体を10〜70とすることができる。この場合スチレン系エラストマは、重量の割合で、30〜90となる。エチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合比率やエラストマの種類によっては、コンプレッションモールドやインサートモールド、打ち抜き、エクストルード等による成形加工が可能なゴム状の弾性体とすることも可能である。

Claims (7)

  1. バインダとフィラーとからなり、バインダに難燃剤を混入してなるプラスチック材において、バインダが、エチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物を主材料とし、難燃剤である燐酸エステルと、加工助剤である硬化油脂肪酸の少なくとも一方又は両方がバインダに混入され、バインダ及びフィラーがハロゲン元素を含まないプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体。
  2. バインダとなるエラストマを、エチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物とした請求項1のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体。
  3. バインダに、難燃助剤が混入された請求項1又は2のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体。
  4. フィラーが、微小金属粉又は炭素繊維又は窒化アルミニウム、或いはこれら3種類のうちの少なくとも2種類の混合物からなる請求項1又は2又は3のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体。
  5. バインダにおけるエチレン酢酸ビニル共重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体とスチレン系エラストマとの混合物の重量を100とした場合のフィラーの重量が50〜1500である請求項1又は2又は3又は4のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体。
  6. 加温によりペースト状をなす請求項5のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体。
  7. 成形加工が可能な請求項5のプラスチック材における多機能性ハロゲンフリー複合体。
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