JP2007161522A - 分断装置および分断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱的損傷を与えることを抑制して、簡易な構成で対象物を分断することができ、かつ生産性の高い分断装置および分断方法を提供する。
【解決手段】 レーザ装置13からのレーザ光を、2焦点レンズから成るレンズ15によってガラス基板12の表面に集光し、ガラス基板12の表面において第1のスポット光25と第2のスポット光26とを形成する。第2のスポット光26が照射される軟化領域27は、ガラス基板12の軟化点Tsよりも高い温度に加熱される。第1のスポット光25が照射される領域から軟化領域27を除く残余の加熱領域28は、軟化点Tsよりも低い温度に加熱される。ガラス基板12を第1方向Xの他方に移動することによって、ガラス基板12に対して加熱領域28と軟化領域27とを分断予定線22に沿って相対移動し、ガラス基板12を分断予定線22に沿って分断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対象物に対して吸収特性に優れた光を用いて対象物を分断する分断装置および分断方法に関する。
ガラスなどの脆性材料から成る基板を分断する方法として、前記基板に対して吸収特性に優れた波長のレーザ光を用いて脆性材料から成る基板を分断する方法がある。
図6は、第1の従来の技術の分断装置1を模式的に示す図である。この分断装置1は、スクライバ2と、レーザ発振器3と、ワーク載置用テーブル4と、複数のミラー5と、レンズ6とを含んで構成される。分断装置1は、脆性材料であるガラスから成るマザーガラス7を分断する。マザーガラス7は、ワーク載置用テーブル4に載置される。
レーザ発振器3は、主熱源となるレーザ光と、サブ熱源となるレーザ光との2本のレーザ光を発生する。分断装置1は、レーザ発振器3からの2本のレーザ光を用いてマザーガラス7を分断するので、レーザ光は、マザーガラス7を透過せずに、マザーガラス7に吸収される必要がある。したがってレーザ発振器3は、マザーガラス7に吸収される波長の光を発生するCOレーザ装置によって実現される。
レーザ発振器3から発せられる2本のレーザ光は、複数のミラー5に反射されてレンズ6へと導かれてレンズ6を通過し、マザーガラス7の所定の位置に集光される。マザーガラス7の所定の位置に照射されたレーザ光は、マザーガラス7に吸収され、熱に変換される。したがって、マザーガラス7のレーザ光が照射された部分は、加熱される。
スクライバ2は、ダイヤモンドおよび超硬合金などの硬質材料を尖らせた先端部を有する。マザーガラス7の分断は、まずマザーガラス7の一表面にスクライバ2を用いて初期亀裂を形成する。具体的には、スクライバ2をマザーガラス7の一表面に押し当てながら引っ掻くことによって、初期亀裂を形成する。
次にマザーガラス7を分断すべき分断予定線に沿って、マザーガラス7に前記2本のレーザ光を照射する。レーザ光が照射されると、照射された部分が発熱し、この熱によってマザーガラス7が膨張する。マザーガラス7が膨張すると、熱応力が発生し、前記初期亀裂の先端部に引張応力が集中する。この引張応力がマザーガラス7の引張降伏応力を超えると、初期亀裂がレーザ光の照射部分に向かって延びる。前記2本のレーザ光の照射部分を分断予定線に沿って連続的に移動させることによって、亀裂がレーザ光の照射部分の移動に追随して延び、マザーガラス7が分断予定線に沿って分断される(たとえば特許文献1参照)。
第2の従来の技術の走査型レーザ装置では、ガルバノミラーなどを用いて、ガラス基板上に照射されるレーザ光を高速で走査することによって、ガラス基板の表面上に所望するスポットの形と同等な仮想的なスポットを形成し、所望する温度分布をガラス基板に形成している。ガラス基板を分断するために最適となる温度分布をガラス基板に形成することによって、ガラス基板を分断している(たとえば特許文献2参照)。
第3の従来の技術の非金属材料のレーザによる分断装置では、分断すべき非金属材料基板に第1のスポット径のレーザ光を照射することによって初期亀裂を発生させる。初期亀裂が発生した後は、絞りを用いてスポット径を第1のスポット径よりも小さい第2のスポット径にする。このようにスポット径を絞り、光強度の低下したレーザ光であっても、初期亀裂は、照射部分に向かって延び、第2のスポット径のレーザ光を分断予定線に沿って照射することによって非金属材料基板を分断する。非金属材料基板を分断するときに、スポット径の小さい第2のスポット径のレーザ光を照射するので、レーザ光によって加熱される領域を小さくすることができ、非金属材料基板に形成された電子回路などに与える熱的ダメージを抑制することができる(たとえば特許文献3参照)。
第4の従来の技術のガラス加工装置では、被加工ガラス体を分断するために、まず被加工ガラス体に対して吸収係数の高い紫外線領域のレーザ光を照射する。被加工ガラス体は、紫外線領域の波長の光に対して高い吸収係数を有するので、紫外線領域のレーザ光が照射されると、照射された部分が高温となって蒸発する。この蒸発した部分が前述したスクライバ2による初期亀裂と同じ効果を成す。すなわちスクライバを用いずに初期亀裂を発生させることができる。次に赤外線領域のレーザ光を前述したように分断予定線に沿って照射することによって、被加工ガラス体を分断することができる(たとえば特許文献4参照)。
特開2000−247671号公報 特開2005−88078号公報 特開2000−263257号公報 特許第3036906号公報
第1および第2の従来の技術では、初期亀裂を発生させるためにスクライバ2を用いている。初期亀裂を発生させるためには、前述したように、スクライバ2の先端部をガラス基板の一表面に押し当てながら引っ掻く必要がある。したがってスクライバ2は、レーザ発振器3などに比べて著しく速く劣化する。スクライバ2が劣化すると、スクライバ2を交換する必要が生じる。スクライバ2の交換は、装置を停止して行う必要があるので、スクライバ2が劣化するたびに装置を停止することになり、装置の稼働率が低下し、装置の生産性が低下するという問題が生じる。
また第3の従来の技術では、初期亀裂を形成する工程と、亀裂を成長させる工程とにおいてレーザ光のスポット径を変化させる。初期亀裂を形成するたびにレーザ光のスポット径を大きくする必要があるので、初期亀裂を形成する回数が増加するほど、生産性が低下する。たとえば非金属材料基板を桝目状に分断する場合には、分断線の全ての交差点においてスポット径を大きくして初期亀裂を形成する必要が生じ、生産性が低下する。
第4の従来の技術では、紫外線領域のレーザ光を発生するレーザ装置と、赤外線領域のレーザ光を発生するレーザ装置との2つのレーザ装置が必要となるので、ガラス加工装置の構成が複雑となり、コストが増加する。
したがって本発明の目的は、熱的損傷を与えることを抑制して、簡易な構成で対象物を分断することができ、かつ生産性の高い分断装置および分断方法を提供することである。
本発明は、分断すべき対象物に対して吸収特性に優れた波長の光を発生する光源と、
前記光源からの光を入射して、その入射光を対象物の表面上で第1のスポット光が照射される第1の照射領域が形成されるように集光する第1のレンズと、
前記光源からの光を入射して、その入射光を対象物の表面上で前記第1の照射領域内に第2のスポット光が照射される第2の照射領域が形成されるように集光する第2のレンズと、
第2の照射領域を対象物の軟化点以上かつ沸点未満に加熱し、第1の照射領域から第2の照射領域を除く残余の第3の照射領域を、軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満に加熱するように、前記第2および第3の照射領域を、対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動させる移動手段とを含むことを特徴とする分断装置である。
本発明に従えば、光源から発生して対象物に照射される光は、対象物に吸収されて、熱に変換される。すなわち対象物のうち、光源からの光が照射された部分が加熱される。第1のレンズに入射した光源からの光は、第1の照射領域において熱に変換される。これによって第1の照射領域が加熱される。また第2のレンズに入射した光源からの光は、第2の照射領域において熱に変換される。これによって第2の照射領域が加熱される。対象物を分断するときには、第2の照射領域が、対象物の軟化点以上かつ沸点未満に加熱され、第1の照射領域から第2の照射領域を除く残余の第3の照射領域が、軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満に加熱された状態で、前記第2および第3の照射領域が、対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動する。
第2および第3の照射領域が、対象物に対して相対移動すると、対象物のうちの分断すべき部分は、まず最初に第3の照射領域に入り、次に第2の照射領域に入り、次に第2の照射領域を外れて第3の照射領域に入り、最後に第3の照射領域を外れる。したがって対象物のうちの分断すべき部分の温度は、まず軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満となり、次に軟化点以上かつ沸点未満となり、次に軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満となり、最後に常温となる。
分断すべき部分が、まず第3の照射領域に入ると熱膨張しようとするが、周囲には常温部分があるので、膨張が抑制される。したがって第3の照射領域に入った部分に、熱膨張しようとする力を打ち消す圧縮応力が働く。分断すべき部分が、次に第2の照射領域に入ると、軟化点以上に加熱されるので、変形可能となる。変形可能な部分には、前述した圧縮応力が加わり、この圧縮応力によって変形可能な部分が変形する。分断すべき部分が、次に第2の照射領域から外れて第3の照射領域に入ると、軟化点以下になるので、変形した状態で固まる。変形した状態で固まった部分の温度が下がると、変形した状態で固まった部分は、収縮しようとするが、周囲も温度が下がり収縮しようとするため収縮が抑制される。したがって変形した状態で固まった部分には、収縮しようとする力を打ち消す引張応力が残留する。すなわち変形した部分に残留応力が発生する。分断すべき部分が、次に第3の照射領域を外れると、常温に冷却されて、前述した残留応力の大きさが増大する。第3の照射領域を外れた部分には、この残留応力に加えて、第2および第3の照射領域が加熱されることによって生じる熱応力が、引張応力として作用する。残留応力と引張応力との合力が、対象物の引張降伏応力を超えると、対象物が割ける。つまり第2および第3の照射領域を対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動させると、対象物が分断すべき方向に沿って分断される。
以上説明したように、第1および第2の従来技術のように初期亀裂を生じさせることなく、また第3の従来の技術のようにスポット径を変えることなく、第2および第3の照射領域が、移動手段によって対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動することによって、対象物が分断すべき方向に沿って分断される。
また本発明は、前記第2のレンズは、前記第1のレンズの外周部を外囲して形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、第2のレンズは、前記第1のレンズの外周部を外囲して形成されるので、たとえば第1のレンズの位置と第2のレンズの位置とを入れ換えた場合に比べて、第2のレンズの開口数を高くできる。レンズの開口数が高い程、焦点位置におけるスポット光の径が小さくなる。第2のレンズの開口数が高くできるので、第2のスポット光の径をより小さくでき、対象物を分断するときに変形する第2の照射領域を小さくすることができる。変形した部分には、残留応力が生じ、熱によって損傷が生じる。第2の照射領域を小さくすることができるので、損傷の生じる部分を抑制して、対象物を分断することができる。
また本発明は、対象物のうち前記第1および第2のスポット光の照射によって加熱された領域を冷却する冷却手段を含むことを特徴とする。
本発明に従えば、対象物の第1および第2のスポット光の照射によって加熱された領域が、冷却手段によって積極的に冷却されるので、加熱した部分を徐冷する場合に比べて、前述した残留応力が大きくなる。
また本発明は、分断すべき対象物に対して吸収特性に優れた波長の光を発生する光源からの光を第1のレンズに入射して、その入射光を対象物の表面上で第1のスポット光が照射される第1の照射領域が形成されるように集光するとともに、前記光源からの光を第2のレンズに入射して、その入射光を対象物の表面上で前記第1の照射領域内に第2のスポット光が照射される第2の照射領域が形成されるように集光し、
第2の照射領域を対象物の軟化点以上かつ沸点未満に加熱し、第1の照射領域から第2の照射領域を除く残余の第3の照射領域を、軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満に加熱するように、前記第2および第3の照射領域を、対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動させることを特徴とする分断方法である。
本発明に従えば、第2のレンズによって形成される第2の照射領域が、対象物の軟化点以上かつ沸点未満に加熱され、第1のレンズによって形成される第1の照射領域から第2の照射領域を除く残余の第3の照射領域が、軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満に加熱された状態で、前記第2および第3の照射領域を、対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動する。これによって前述したように第1および第2の従来技術のように初期亀裂を生じさせることなく、また第3の従来の技術のようにスポット径を変えることなく、対象物を分断すべき方向に沿って分断することができる。
本発明によれば、初期亀裂を生じさせる工程を経ることなく、またスポット径を変えることなく、対象物を分断すべき方向に沿って分断する分断装置が実現される。これによって、分断装置の生産性、すなわち分断装置が対象物を分断することによって生産される生成物の生産性を向上することができる。
また光源からの光のみを利用して対象物を分断するので、対象物を分断するために、対象物に工具を接触させる必要がない。対象物に工具を接触する場合には、光源などに比べて工具の劣化が速く、工具を頻繁に交換する必要があるが、本発明では対象物に接触させる工具が必要ないので、分断装置のメンテナンスを行う頻度を少なくすることができる。分断装置を停止してメンテナンスを行う回数が減るので、分断装置の生産性を向上することができる。
また1つの光源から発生する光を用いて第2および第3の照射領域を形成し、対象物を分断することができるので、2つの光源を必要とする第4の従来の技術に比べて分断装置の構成を簡略化することができ、分断装置のコストを低減することができる。
また本発明によれば、第2のレンズの開口数を高くできるので、第2のスポット光の径を小さくでき、対象物において前述した変形する部分を小さくすることができ、対象物を分断するときに損傷の生じる部分を抑制することができる。
また本発明によれば、対象物の第1および第2のスポット光の照射によって加熱された領域が、冷却手段によって積極的に冷却されるので、加熱された領域を徐冷する場合に比べて、前述した残留応力が大きくなる。対象物を分断するための大きな残留応力を効率的に発生させることができ、効率的に対象物を分断することができる。
また本発明によれば、初期亀裂を生じさせる工程を経ることなく、またスポット径を変えることなく、対象物を分断すべき方向に沿って分断することができ、対象物を分断するために要する時間を抑制することができる。
また1つの光源から発生する光を用いて第2および第3の照射領域を形成し、対象物を分断することができる。
図1は、本発明の実施の一形態の分断装置11の構成を模式的に示す図である。この分断装置11によって、本発明の実施の一形態の分断方法が実行される。分断装置11は、レーザ光によって生じる熱応力を利用して対象物であるガラス基板12を分断する。分断したガラス基板12は、液晶ディスプレイなどに利用される。
分断装置11は、光源であるレーザ装置13と、ミラー14と、レンズ15と、ステージ16と、駆動部17と、冷却装置18と、制御部19とを含んで構成される。
制御部19は、マイクロコンピュータを含んで実現される。前記マイクロコンピュータは、中央処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)、メモリおよび入出力インタフェースを含んで構成される。制御部19は、メモリに記憶された制御プログラムをCPUが読込んで実行することによって駆動部17、レーザ装置13および冷却装置18を制御する。
板状のガラス基板12は、脆性材料であり、応力によって分断される。ステージ16には、ガラス基板12の載置面が形成される。ガラス基板12は、ステージ16に位置決めして載置される。以後、図1に示したステージ16の長手方向を第1方向X、ステージ16の短手方向を第2方向Y、第1方向Xおよび第2方向Yの両方向に垂直な方向を第3方向Zと記載する。次に、本実施の形態の分断装置11によって、ガラス基板12の第2方向Yの中央を、ガラス基板12の第1方向Xの一端から他端まで分断する場合について説明する。ここで、ガラス基板12の第3方向Zの一表面21において、ガラス基板12の第2方向Yの中央を通り、ガラス基板12の第1方向Xの一端と他端とを結ぶ直線を分断予定線22と記載する。すなわちこの分断予定線22に沿って、ガラス基板12を分断する。
駆動部17は、制御部19の指令に基づいてステージ16を第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zに移動する。ガラス基板12は、ステージ16に固定して載置されるので、ステージ16の移動にともなって移動する。したがって駆動部17がステージ16を移動することによって、ガラス基板12も移動する。駆動部17は、たとえばステッピングモータを含んで実現される。ガラス基板12を分断予定線22に沿って分断するときには、駆動部17は、ガラス基板12を分断するために最適な速度で、ステージ16を第1方向Xの他方から一方(図1において左向き)に移動する。移動手段は、ステージ16と駆動部17と制御部19とを含んで実現される。
レーザ装置13は、ガラス基板12に対して吸収特性の優れた波長のレーザ光を発生する。つまりレーザ装置13は、ガラス基板12に対して吸収係数の高い波長のレーザ光を発生する。具体的には、レーザ装置13は、ガラス基板12に吸収される10.6μmの波長のレーザ光を発生するCOレーザ装置によって実現される。レーザ装置13は、制御部19の指令に基づいて、ガラス基板12を分断するために最適な強度のレーザ光を発生する。
レーザ装置13から発生したレーザ光は、第1方向Xの一方から他方に進行し、ミラー14によって反射されて進行方向を変える。ミラー14によって反射されたレーザ光は、第3方向Zの一方から他方にガラス基板12に向かって進行し、レンズ15を通過してガラス基板12の所定の位置に集光される。
図2は、ステージ16と、ガラス基板12と、レンズ15とを模式的に示す断面図である。レンズ15は、複数の焦点を有する複焦点レンズによって実現される。具体的には、レンズ15は、2焦点レンズであって、第1のレンズである長焦点の第1のレンズ領域23と、第2のレンズである短焦点の第2のレンズ領域24とを含んで構成される。レンズ15は、第1のレンズ領域23の光軸Lと第2のレンズ領域24の光軸Lとが一致するように形成される。第2のレンズ領域24は、第1のレンズ領域の外周部を外囲して形成される。図2において第1のレンズ領域23を通過するレーザ光の外周縁32を破線で表し、第2のレンズ領域24を通過するレーザ光の外周縁33を2点鎖線で表す。
第1のレンズ領域23の焦点と第2のレンズ領域24の焦点とは、互いに異なるので、第1のレンズ領域23を通過したレーザ光と第2のレンズ領域24を通過したレーザ光とは、ガラス基板12上にそれぞれ互いに異なるスポット光を形成する。以後、第1のレンズ領域23を通過したレーザ光によってガラス基板12の第3方向Zの一表面21に形成されるスポット光を第1のスポット光25と記載する場合がある。また第2のレンズ領域24を通過したレーザ光によってガラス基板12の第3方向Zの一表面21に形成されるスポット光を第2のスポット光26と記載する場合がある。
レンズ15は、光軸Lが第3方向Zに平行となるように、ステージ16の第3方向Zの一方に所定の間隔をあけて配置される。具体的には、レンズ15とステージ16との間の距離は、第2のレンズ領域24の焦点が、ガラス基板12の第3方向Zの一表面21に一致するように調整される。この調整は、レンズ15の第3方向Zの位置を調整するか、またはステージ16の第3方向Zの位置を調整することによって行われる。これによってガラス基板12の第3方向Zの厚さに拘わりなく、第2のレンズ領域24の焦点を、ガラス基板12の第3方向Zの一表面21に一致させることができる。
第1のレンズ領域23は、第2のレンズ領域24よりも長焦点なので、第1のレンズ領域23の焦点は、ガラス基板12の第3方向Zの一表面21よりも第3方向Zの他方に位置する。したがって第1のスポット光25の径は、第2のスポット光26の径よりも大きい。また第1のレンズ領域23の光軸Lと第2のレンズ領域24の光軸Lとは一致するので、第1のスポット光25の中心と第2のスポット光26の中心とは一致する。つまり第1のスポット光25内に第2のスポット光26が形成される。
冷却装置18は、制御部19の指令に基づいて、霧状の液滴などを含む冷却風を発生し、この冷却風をガラス基板12に吹きつける。冷却装置18は、たとえば第1のスポット光25から第1方向Xの一方側の第1のスポット光25の近傍に冷却風を吹きつける。これによって、ガラス基板12を分断するときに、第1のスポット光25が通過した直後の領域が積極的に冷却される。以後、ガラス基板12の第3方向Zの一表面21において、冷却装置18によって冷却される領域を、冷却領域29と記載する場合がある。冷却領域29の第2方向Yの長さは、少なくとも第2のスポット光26の第2方向Yの長さよりも長い。したがって、ガラス基板12を分断するときには、冷却装置18は、第2のスポット光26が照射された領域および少なくとも第1のスポット光25が照射された領域の一部を冷却する。
ガラス基板12を分断予定線22に沿って分断するときには、第1のスポット光25と第2のスポット光26との中心を分断予定線22に一致させた状態で、第1のスポット光25と第2のスポット光26とをガラス基板12の第1方向Xの一端から他端まで走査する。具体的には、第1のスポット光25と第2のスポット光26との中心を分断予定線22に一致させた状態で、ガラス基板12を第1方向Xの一方に移動させることによって、第1のスポット光25と第2のスポット光26とをガラス基板12上において走査する。
図3は、ガラス基板12の第3方向Zの一表面21上の、レーザ光が照射された部分を含む領域の温度分布を表すグラフである。レーザ装置13からのレーザ光がガラス基板12に照射されると、レーザ光は、ガラス基板12に吸収されて、熱に変換される。この熱によってガラス基板12の温度が上昇する。
図3(1)は、第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心を通る第1方向Xに延びる直線におけるガラス基板12の温度分布、すなわち分断予定線22上におけるガラス基板12の温度分布を表すグラフである。横軸は、第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心からのガラス基板12の第1方向Xの距離を表す。縦軸は、温度を表す。縦軸の原点は、グラフの見易さのために、0℃ではなく、ガラス基板12の軟化点Tsに近く、かつ軟化点Tsよりも低い温度Toを表している。
第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心は、光強度が最も強くなるので、最も高い温度T2に加熱される。図3(1)において温度が最も高くなる位置は、第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心である。温度T2は、ガラス基板12の軟化点Ts以上かつ沸点未満に選ばれる。第2のスポット光26が照射される第2の照射領域である軟化領域27では、ガラス基板12は、レーザ光によって軟化点Tsよりも高い温度に加熱される。また第1のスポット光25が照射される第1の照射領域から軟化領域27を除く残余の第3の照射領域である加熱領域28では、ガラス基板12は、軟化点Tsを超えない範囲で、軟化点Tsよりも低い予め定める温度以上かつ軟化点Ts付近の温度T1程度に加熱される。
図3(2)は、第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心を通り、第2方向Yに延びる直線におけるガラス基板12の温度分布を表すグラフである。横軸は、第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心からのガラス基板12の第2方向Yの距離を表す。縦軸は、温度を表す。縦軸の原点は、グラフの見易さのために、0℃ではなく、ガラス基板12の軟化点Tsに近く、かつ軟化点Tsよりも低い温度Toを表している。
第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心は、光強度が最も強くなるので、最も高い温度T2に加熱される。図3(2)において温度が最も高くなる位置は、第1のスポット光25および第2のスポット光26の中心であり、分断予定線22上の位置である。第2のスポット光26が照射される軟化領域27では、ガラス基板12は、レーザ光によって軟化点Tsよりも高い温度に加熱される。また第1の照射領域から軟化領域27を除く残余の加熱領域28では、ガラス基板12は、軟化点Tsを超えない範囲で、軟化点Tsよりも低い予め定める温度以上かつ軟化点Ts付近の温度T1程度に加熱される。
以上述べたガラス基板12の第3方向Zの一表面21上の温度分布は、第1のレンズ領域23の焦点および第2のレンズ24の焦点などのレンズ15の構成、レーザ装置13から発生するレーザ光の光強度、およびガラス基板12の移動速度などを最適に調整することによって実現される。加熱領域28の温度が軟化点Tsに近いほど、後述する残留応力が大きくなるので、加熱領域28の温度は、軟化点Tsに近いほど良い。レンズ15は、2焦点レンズから成るので、短焦点の第2のレンズ領域24の焦点を調整するだけで、容易に第1のスポット光25と第2のスポット光26とを形成し、軟化領域27と加熱領域28とを形成することができる。
レーザ装置13、ミラー14、冷却装置18、およびレンズ15は、ガラス基板12を分断する処理を実行しているときには、それぞれ移動せずに静止している。
図4は、ガラス基板12を分断予定線22に沿って分断するときのガラス基板12の斜視図である。図5は、図4の切断面線I−Iから見たガラス基板12の断面図である。ガラス基板12を分断予定線22に沿って分断するときには、ガラス基板12を第1方向Xの一方に移動させることによって、軟化領域27と加熱領域28とを、ガラス基板12に対して第1方向Xの他方に相対移動させる。
軟化領域27と加熱領域28とを分断予定線22に沿って移動させたときの、ガラス基板12の第3方向Zの一表面部31の特定の部分Aの温度変化およびこの特定の部分Aに加わる応力について説明する。
図4(1)は、特定の部分Aに加熱領域28の周縁が差し掛かったときのガラス基板12の斜視図である。図4(2)は、軟化領域27に特定の部分Aが入ったときのガラス基板12の斜視図である。図4(3)は、特定の部分Aが軟化領域27から加熱領域28に入ったときのガラス基板12の斜視図である。図4(4)は、特定の部分Aが加熱領域28から外れ、冷却領域29に入ったときのガラス基板12の斜視図である。図5(1)〜(4)は、加熱領域28と軟化領域27と冷却領域29とがそれぞれ図4(1)〜(4)に示す位置に形成されているときの、切断面線I−Iから見たガラス基板12の断面図である。図5において、ガラス基板12の特定の部分Aに加わる応力を白抜きの矢印Fで表す。矢印Fの向きは、応力の向きを表し、矢印Fの長さは、応力の大きさを表す。また図5において特定の部分Aを通り、第3方向Zに平行に延びる直線aを2点鎖線で表す。
ガラス基板12の特定の部分Aに加熱領域28の周縁が差し掛かり、特定の部分Aの温度が上昇すると、特定の部分Aが熱膨張によって膨張しようとする。このとき、特定の部分Aの温度は軟化点Tsよりも低いので、特定の部分Aは変形することができない。また、特定の部分Aの周囲も膨張しようとするため、特定の部分Aは膨張が抑制される。したがって、特定の部分Aには、膨張しようとする力を打ち消す圧縮応力が加わる。
次にガラス基板12の特定の部分Aが軟化領域27に入ると、ガラス基板12の特定の部分Aは軟化し、応力によって変形可能となる。ガラス基板12の特定の部分Aには前述した圧縮応力が働くので、特定の部分Aは、圧縮応力によって変形する。
次にガラス基板12の特定の部分Aが軟化領域27を外れ、加熱領域28に入ると、特定の部分Aは、軟化点Tsよりも低い温度になり、軟化した状態から固まる。このとき特定の部分Aは、圧縮応力が働いた状態で固まるので、変形した状態のまま固まる。その後特定の部分Aは、さらに温度が低下するので、収縮しようとするが、軟化していないので変形できず、また、特定の部分Aの周囲も収縮しようとするため、収縮が抑制される。したがって、特定の部分Aには、収縮しようとする力を打ち消す引張応力が加わる。すなわち特定の部分Aには、残留応力として引張応力が残留する。
次にガラス基板12の特定の部分Aが加熱領域28を外れて冷却領域29に入ると、特定の部分Aは、冷却装置18からの冷却風によって積極的に冷却され、急激に温度が低下する。特定の部分Aの温度が急激に低下してさらに収縮しようとするので、引張応力の大きさがさらに増す。この応力は、特定の部分Aを大気によって徐冷したとしても増加するが、積極的に冷却することによって、その増加する大きさは、大気によって徐冷した場合に比べて大きくなる。特定の部分Aには、残留応力に加えて、加熱領域28の熱応力によって引張応力が作用する。加熱領域28からの熱応力による引張応力と、残留応力による引張応力との合力が、ガラスの引張降伏応力を超えると、ガラスは分断される。
前述した予め定める温度および第1のスポット光25の大きさは、残留応力と引張応力との合力が引張応力を超えるように設定される。たとえば第1のスポット光25の径は、1mm〜50mm程度に選ばれる。なお、第1のスポット光25の径が第1のレンズ領域23の径より大きい場合、焦点はレンズよりレーザ装置13側になる。また軟化して変形した部分に応力が集中するので、この部分の大きさは、小さい方が望ましい。
以上述べたように軟化領域27と加熱領域28とを分断予定線22に沿ってガラス基板12に対して相対移動させることによって、ガラス基板12は、分断予定線22に沿って分断される。
以上説明した本発明の実施の一形態の分断装置11によれば、初期亀裂を生じさせる工程を経ることなく、また第1および第2のスポット光25,26の径を変えることなく、軟化領域27と加熱領域28とを分断予定線22に沿って移動させることによって、ガラス基板12を分断予定線22に沿って分断する。これによって初期亀裂を生じさせる工程を経る従来技術、またはスポット光の径を変える従来技術に比べて、分断装置11の生産性を向上することができる。
またレーザ装置13からのレーザ光のみを利用してガラス基板12を分断するので、ガラス基板12を分断するために、ガラス基板12に工具を接触させる必要がない。ガラス基板12に工具を接触する場合には、レーザ装置13などに比べて工具の劣化が速く、工具を頻繁に交換する必要があるが、ガラス基板12に接触させる工具が必要ないので、分断装置11のメンテナンスを行う頻度を少なくすることができる。分断装置11を停止してメンテナンスを行う回数が減るので、分断装置11の生産性を向上することができる。
また1つのレーザ装置13からのレーザ光を利用してガラス基板12を分断することができるので、複数の光源を必要とする分断装置に比べて、分断装置11の構成が簡易となり、分断装置11のコストが低減される。
またレンズ15は、2焦点レンズによって実現され、第2のレンズ領域は、前記第1のレンズ領域の外周部を外囲して形成されるので、たとえば第1のレンズ領域23の位置と第2のレンズ領域24の位置とを入れ換えた場合に比べて、第2のレンズ領域24の開口数を高くできる。開口数が高くなる程、焦点位置におけるスポット光の径が小さくなる。第2のレンズ領域24の開口数が高くできるので、第2のスポット光26の径を小さくでき、ガラス基板12において変形する軟化領域27を小さくすることができる。変形した領域には、残留応力が生じ、変形した領域の強度が低下する。すなわち変形した領域には、熱的な損傷が生じる。ガラス基板12において前述した変形する領域を小さくすることができるので、損傷の生じる領域を抑制して、ガラス基板12を分断することができる。
また冷却装置18を用いて、ガラス基板12の加熱された部分を積極的に冷却するので、加熱した部分を徐冷する場合に比べて、変形した領域に生じる残留応力が大きくなる。残留応力が大きくなるので、光強度の低いレーザ光でガラス基板12を分断したり、ガラス基板12を分断する速度を上げたりすることができ、効率的にガラス基板12を分断することができる。
本発明の実施の一形態の分断装置11のレンズ15は、一体に形成された2焦点レンズから成るとしたけれども、第1のスポット光25に第2のスポット光26が重なるように配置される2つの異なるレンズから構成されてもよい。この場合、レーザ装置13からのレーザ光をたとえばビームスプリッタによって2つのレーザ光に分け、各レーザ光を2つの異なるレンズにそれぞれ通して、第1のスポット光25と第2のスポット光26とを形成してもよい。またビームスプリッタによってレーザ光を分けるのではなく、2つのレーザ装置からそれぞれレーザ光を発生させて、各レーザ光を2つの異なるレンズに通すようにしてもよい。
また本発明の実施の一形態の分断装置11のレンズ15は、第1のレンズ領域23第1のレンズ領域23の方が第2のレンズ24よりも焦点距離が長いとしたけれども、第1のレンズ領域23の方が第2のレンズ24よりも焦点距離が短くてもよい。この場合、第1のレンズ領域23を通過するレーザ光は、ガラス基板12に到達する前に焦点を結ぶが、ガラス基板12の第3方向Zの一表面21上において第1のスポット光25を形成することができ、前述した軟化領域27と加熱領域28とを形成することができる。
また本発明の実施の一形態の分断装置11は、ガラス基板12を移動させることによって、ガラス基板12に対して軟化領域27と加熱領域28とを移動させるが、ガラス基板12を移動させずに第1のスポット光25と第2のスポット光26とを移動させてもよい。この場合、たとえばレーザ装置13とミラー14とレンズ15と冷却装置18との互いの相対距離を変えずに、レーザ装置13とミラー14とレンズ15と冷却装置18とを移動すればよい。
また本発明の実施の一形態の分断装置11のレーザ装置13は、COレーザ装置によって実現されるとしたけれども、COレーザ装置に限らず、ガラス基板12に吸収される波長のレーザ光を発生するレーザ装置によって実現されてもよい。レーザ装置13は、たとえばYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザ装置からのレーザ光の波長を変換して第4高調波を発生するレーザ装置、またはエキシマレーザ装置によって実現されてもよい。また分断装置11を用いてガラス以外の脆性材料から成る対象物を分断する場合には、レーザ装置は、前記対象物に吸収される光を発生するレーザ装置によって実現されればよい。
また本発明の実施の一形態の分断装置11によれば、冷却装置18を用いてガラス基板12を積極的に冷却するとしたけれども、ガラス基板12を積極的に冷却しなくてもよい。この場合、ガラス基板12の変形した部分に残留する残留応力の大きさが小さくなるが、レーザ装置13からのレーザ光の光強度を高くしたり、ガラス基板12の移動速度を下げたりすることによって、前述した軟化領域27と加熱領域28とを形成し、ガラス基板12を分断することができる。ガラス基板12を積極的に冷却する必要がないので、冷却装置18を省略することができ、分断装置11の構成が簡易になり、分断装置11のコストが低下する。
本発明の実施の一形態の分断装置11の構成を模式的に示す図である。 ステージ16と、ガラス基板12と、レンズ15とを模式的に示す断面図である。 ガラス基板12の第3方向Zの一表面21上の、レーザ光が照射された部分を含む領域の温度分布を表すグラフである。 ガラス基板12を分断予定線22に沿って分断するときのガラス基板12の斜視図である。 図4の切断面線I−Iから見たガラス基板12の断面図である。 第1の従来の技術の分断装置1を模式的に示す図である。
符号の説明
11 分断装置
12 ガラス基板
13 レーザ装置
14 ミラー
15 レンズ
16 ステージ
17 駆動部
18 冷却装置
19 制御部
22 分断予定線
23 第1のレンズ領域
24 第2のレンズ領域
25 第1のスポット光
26 第2のスポット光
27 軟化領域
28 加熱領域
29 冷却領域

Claims (4)

  1. 分断すべき対象物に対して吸収特性に優れた波長の光を発生する光源と、
    前記光源からの光を入射して、その入射光を対象物の表面上で第1のスポット光が照射される第1の照射領域が形成されるように集光する第1のレンズと、
    前記光源からの光を入射して、その入射光を対象物の表面上で前記第1の照射領域内に第2のスポット光が照射される第2の照射領域が形成されるように集光する第2のレンズと、
    第2の照射領域を対象物の軟化点以上かつ沸点未満に加熱し、第1の照射領域から第2の照射領域を除く残余の第3の照射領域を、軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満に加熱するように、前記第2および第3の照射領域を、対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動させる移動手段とを含むことを特徴とする分断装置。
  2. 前記第2のレンズは、前記第1のレンズの外周部を外囲して形成されることを特徴とする請求項1記載の分断装置。
  3. 対象物のうち前記第1および第2のスポット光の照射によって加熱された領域を冷却する冷却手段を含むことを特徴とする請求項1または2記載の分断装置。
  4. 分断すべき対象物に対して吸収特性に優れた波長の光を発生する光源からの光を第1のレンズに入射して、その入射光を対象物の表面上で第1のスポット光が照射される第1の照射領域が形成されるように集光するとともに、前記光源からの光を第2のレンズに入射して、その入射光を対象物の表面上で前記第1の照射領域内に第2のスポット光が照射される第2の照射領域が形成されるように集光し、
    第2の照射領域を対象物の軟化点以上かつ沸点未満に加熱し、第1の照射領域から第2の照射領域を除く残余の第3の照射領域を、軟化点よりも低い予め定める温度以上かつ対象物の軟化点未満に加熱するように、前記第2および第3の照射領域を、対象物に対して分断すべき方向に沿って相対移動させることを特徴とする分断方法。
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