JP2007150798A - 超音波スピーカの出力制御方法及び超音波スピーカ - Google Patents

超音波スピーカの出力制御方法及び超音波スピーカ Download PDF

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Abstract

【課題】超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積あるいは、キャリア波の搬送波周波数を変更した際に、常に所望の出力特性を得ることを可能とする。
【解決手段】指定されたフィルタを超音波スピーカの回路系に接続するフィルタ実装手段30と、搬送波周波数設定手段200と、搬送波周波数設定手段から出力された制御信号を取り込み、該制御信号に基づいてキャリア波の搬送波周波数を示す判別信号を出力する第1の判別信号出力手段202と、超音波トランスデューサの音響放射面の有効面積を示す判別信号を出力する第2の判別信号出力手段72と、キャリア波の搬送波周波数及び超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積と、前記搬送波周波数及び前記実効面積に対応して所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段を含み、前記テーブルを参照してフィルタを選択するフィルタ選択手段80とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波周波数帯の搬送波(キャリア波)を可聴周波数帯の信号波(例えば、オーディオ信号)で変調した信号で超音波振動素子等の超音波トランスデューサを駆動し、音響を放射した際に、パラメトリックアレー効果によって非常に強い指向性を持った差分周波数成分(自己復調音)を放射できる、超音波スピーカの出力制御方法及び超音波スピーカに関する。
超音波スピーカは、通常のスピーカに比べて非常に指向性が強いため、音声情報を特定の場所にだけ伝達する等の目的で使用されている。例えば、超音波スピーカは美術館等の展示場において、ある作品の前に近づいて行くと、その近くの限られた範囲内の人にだけ作品に関する説明が聞こえてくるように設置されている。
通常、オーディオ装置でスピーカから放射される音響の音質を向上させるために、例えば,信号源から生成されるオーディオ信号に対して音圧レベル−周波数特性をフラットにするためのフィルタをかけることが必要であると考えられる。
ところで、ラウドスピーカと異なり、超音波スピーから放出された自己復調音の音圧レベル−周波数特性は、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積や搬送波周波数によって大きく変化する。
したがって、アプリケーションによって、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサの実効面積を変更する場合や、超音波スピーカから放射される音響出力において自己復調が起こる距離を変化させるために搬送波の周波数を変化させる場合に、例えば音圧レベル−周波数特性をフラットにするためにはその時々の状態に応じて、オーディオ信号にかけるフィルタ特性を変化させなければならないという問題がある。
これに対して、外部の騒音もしくは再生系の歪みの変化にリアルタイムで追従するとともに、人間の聴感特性を考慮して音響信号の特性を補正する音響再生装置が提案されている(特許文献1参照)。
この音響再生装置は、スピーカを介して放音される音響及び周囲の騒音を取り込み、外部音聴感特性算出手段で周波数帯域毎に分析することにより、騒音によるマスキング効果が加味された可聴限界曲線を得るとともに、その可聴限界曲線を上回る成分を抽出する。また、音響信号源から与えられる音響信号を異なる周波数帯域毎に分析することにより、一般的な人間の可聴限界曲線を上回る成分を抽出する。そして両抽出結果を比較回路で比較し、その比較結果により音響信号を帯域毎に補正するものである。
特開平5−175772号公報
上述した従来の音響再生装置の発明を超音波スピーカ装置に用いた場合、超音波スピーカは、通常のラウドスピーカと異なり、自己復調音は平面波であるため、マイクで外部音を拾い、その信号をフィードバックさせてフィルタを選択することは非常に難しく、また正確性に欠けてしまうという問題が有る。
また、通常のラウドスピーカには搬送波という概念がないため、特許文献1に記載のシステムでは搬送波周波数による自己復調音の周波数特性の変化について一切考慮されていない。
さらに、超音波スピーカはスピーカ面積(超音波トランスデューサにおける音響放射面の実効面積に相当する。)によって周波数特性が大きく変化するが、この点は特許文献1に記載のシステムでは一切考慮されていない、という問題がある。ここで、「超音波トランスデューサにおける音響放射面の実効面積」とは、本願明細書では、超音波トランスデューサから音響信号が出力される際に、音響出力に実際に寄与する音響放射面上の面積をいうものとする。
本発明は超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積あるいは、キャリア波の搬送波周波数を変更した際に、常に所望の出力特性を得ることができる超音波スピーカの出力制御方法及び超音波スピーカを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の超音波スピーカの出力制御方法は、可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波によりキャリア波を変調し、該変調信号により超音波トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカの出力制御方法において、予めキャリア波の搬送波周波数と超音波スピーカの音響放射面の実効面積に対応させて、所望の出力特性となるように設計された複数のフィルタを用意しておくと共に、前記キャリア波の周波数情報を含む判別信号と、前記超音波スピーカの信号音を放射する音響放射面の実効面積情報を含んだ判別信号とを発生させ、これら二つの判別信号に基づいて前記複数のフィルタのうち、所望の出力特性を得るためのフィルタを選択し、前記超音波スピーカの回路系に実装することを特徴とする。
上記構成からなる本発明の超音波スピーカの出力制御方法では、予めキャリア波の搬送波周波数と超音波スピーカの音響放射面の実効面積に対応させて、所望の出力特性となるように設計された複数のフィルタを用意しておき、前記キャリア波の周波数情報を含む判別信号と、前記超音波スピーカの信号音を放射する音響放射面の実効面積情報を含んだ判別信号とを発生させ、これら二つの判別信号に基づいて前記複数のフィルタのうち所望の出力特性を得るためのフィルタが選択され、前記超音波スピーカの回路系に実装される。
したがって、上記キャリア波の搬送波周波数、あるいは上記音響放射面の実効面積が変更されても、自動的に常に、キャリア波の搬送波周波数と超音波スピーカの音響放射面の実効面積に応じた所望の出力特性となるように設計されたフィルタが選択されるので、超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積あるいは、キャリア波の搬送波周波数を変更した際に、常に所望の出力特性を得ることができる。
また、本発明の超音波スピーカの出力制御方法は、可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波によりキャリア波を変調し、該変調信号により超音波トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカの出力制御方法において、予めキャリア波の搬送波周波数に対応させて、所望の出力特性となるように設計された複数のフィルタを用意しておくと共に、前記キャリア波の周波数情報を含む判別信号を発生させ、該判別信号に基づいて前記複数のフィルタのうち所望の出力特性を得るためのフィルタを選択し、前記超音波スピーカの回路系に実装することを特徴とする。
上記構成からなる本発明の超音波スピーカの出力制御方法では、予めキャリア波の搬送波周波数に対応させて、所望の出力特性となるように設計された複数のフィルタを用意しておき、前記キャリア波の周波数情報を含む判別信号を発生させ、該判別信号に基づいて前記複数のフィルタのうち所望の出力特性を得るためのフィルタが選択され、前記超音波スピーカの回路系に実装される。
したがって、上記キャリア波の搬送波周波数が変更されても、自動的に常に、キャリア波の搬送波周波数に応じた所望の出力特性となるように設計されたフィルタが選択されるので、キャリア波の搬送波周波数を変更した際に、常に所望の出力特性を得ることができる。
また、本発明の超音波スピーカは、可聴周波数帯の信号波を生成する信号源と、設定された超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波供給手段と、前記キャリア波を前記信号源から出力される可聴周波数帯の信号波により変調する変調手段と、変調手段より出力される変調信号により駆動される超音波トランスデューサとを有する超音波スピーカであって、キャリア波の搬送波周波数と超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積とに応じて用意された複数のフィルタのうち指定されたフィルタを前記超音波スピーカの回路系に接続するフィルタ実装手段と、キャリア波の搬送波周波数を設定する操作が行われた際、該操作に基づいて搬送波周波数を設定する制御信号をキャリア波供給手段に出力する搬送波周波数設定手段と、搬送波周波数設定手段から出力された制御信号を取り込み、該制御信号に基づいてキャリア波の搬送波周波数を示す判別信号を出力する第1の判別信号出力手段と、前記超音波トランスデューサの音響放射面の有効面積を示す判別信号を出力する第2の判別信号出力手段と、キャリア波の搬送波周波数及び超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積と、前記搬送波周波数及び音響放射面の実効面積に対応して所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段を含み、該記憶手段に記憶されているテーブルを参照してフィルタを選択するフィルタ選択手段とを有し、前記フィルタ選択手段は、前記第1及び第2の判別信号出力手段から出力される二つの判別信号を取り込み、これらの判別信号が示す搬送波周波数及び前記超音波トランスデューサの音響放射面の有効面積に対応する前記所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報を、前記テーブルを参照して求め、該求めたフィルタ情報に基づいて選択するフィルタを指定するデータを前記フィルタ実装手段に出力することを特徴とする。
上記構成からなる本発明の超音波スピーカでは、搬送波周波数設定手段により、キャリア波の搬送波周波数を設定する操作が行われた際、該操作に基づいて搬送波周波数を設定する制御信号がキャリア波供給手段に出力され、キャリア波供給手段から設定された搬送波周波数のキャリア波が生成され、出力される。
一方、第1の判別信号出力手段により搬送波周波数設定手段から出力された制御信号に基づいてキャリア波の搬送波周波数を示す判別信号が出力され、第2の判別信号出力手段により前記超音波トランスデューサの音響放射面の有効面積を示す判別信号が出力される。
フィルタ選択手段は、前記第1及び第2の判別信号出力手段から出力される二つの判別信号を取り込み、これらの判別信号が示す搬送波周波数及び前記超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積に対応する前記所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報を、記憶手段に予め記憶されているテーブルを参照して求め、該求めたフィルタ情報に基づいて選択するフィルタを指定するデータを前記フィルタ実装手段に出力する。フィルタ実装手段は、キャリア波の搬送波周波数と超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積とに応じて用意された複数のフィルタのうちフィルタ選択手段により指定されたフィルタを前記超音波スピーカの回路系に接続する。
したがって、上記キャリア波の搬送波周波数、あるいは上記音響放射面の実効面積が変更されても、自動的に常に、キャリア波の搬送波周波数と超音波スピーカの音響放射面の実効面積に応じた所望の出力特性となるように設計されたフィルタが選択されるので、超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積あるいは、キャリア波の搬送波周波数を変更した際に、常に所望の出力特性を得ることができる。
また、本発明の超音波スピーカは、可聴周波数帯の信号波を生成する信号源と、設定された超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波供給手段と、前記キャリア波を前記信号源から出力される可聴周波数帯の信号波により変調する変調手段と、変調手段より出力される変調信号により駆動される超音波トランスデューサとを有する超音波スピーカであって、キャリア波の搬送波周波数に応じて用意された複数のフィルタのうち指定されたフィルタを前記超音波スピーカの回路系に接続するフィルタ実装手段と、キャリア波の搬送波周波数を設定する操作が行われた際、該操作に基づいて搬送波周波数を設定する制御信号をキャリア波供給手段に出力する搬送波周波数設定手段と、搬送波周波数設定手段から出力された制御信号を取り込み、該制御信号に基づいてキャリア波の搬送波周波数を示す判別信号を出力する判別信号出力手段と、キャリア波の搬送波周波数と、前記搬送波周波数に対応して所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段を含み、該記憶手段に記憶されているテーブルを参照してフィルタを選択するフィルタ選択手段とを有し、前記フィルタ選択手段は、前記判別信号出力手段から出力される判別信号を取り込み、該判別信号が示す搬送波周波数に対応する前記所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報を、前記テーブルを参照して求め、該求めたフィルタ情報に基づいて選択するフィルタを指定するデータを前記フィルタ実装手段に出力することを特徴とする。
上記構成からなる本発明の超音波スピーカでは、搬送波周波数設定手段により、キャリア波の搬送波周波数を設定する操作が行われた際、該操作に基づいて搬送波周波数を設定する制御信号がキャリア波供給手段に出力され、キャリア波供給手段から設定された搬送波周波数のキャリア波が生成され、出力される。
一方、判別信号出力手段により搬送波周波数設定手段から出力された制御信号に基づいてキャリア波の搬送波周波数を示す判別信号が出力される。
フィルタ選択手段は、前記判別信号出力手段から出力される判別信号を取り込み、該判別信号が示す搬送波周波数に対応する前記所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報を、記憶手段に予め記憶されているテーブルを参照して求め、該求めたフィルタ情報に基づいて選択するフィルタを指定するデータを前記フィルタ実装手段に出力する。フィルタ実装手段は、キャリア波の搬送波周波数に応じて用意された複数のフィルタのうちフィルタ選択手段により指定されたフィルタを前記超音波スピーカの回路系に接続する。
したがって、上記キャリア波の搬送波周波数が変更されても、自動的に常に、キャリア波の搬送波周波数に応じた所望の出力特性となるように設計されたフィルタが選択されるので、キャリア波の搬送波周波数を変更した際に、常に所望の出力特性を得ることができる。
本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態に係る超音波スピーカの構成を図1に示す。既述したように、通常オーディオ装置の音質を向上させるために、例えばオーディオ信号に音圧レベル−周波数特性がフラットになるフィルタをかける等の信号処理が必要であると考えられるが、超音波スピーカから放出された自己復調音の場合、その音圧レベル−周波数特性は超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積や搬送波周波数によって大きく変化してしまうという問題がある。そこで、本発明の実施形態に係る超音波スピーカでは、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積や搬送波の周波数を変更した場合にも、常に所望の出力特性が得られるようにフィルタを選択、実装するように構成したものである。
本発明の実施形態に係る超音波スピーカは、信号源10と、入力操作部20と、フィルタ実装部30と、変調回路40と、キャリア波発振源50と、変調波増幅回路60と、超音波トランスデューサ70と、フィルタ選択回路80とを有している。
信号源10は可聴周波数帯の信号波(例えば、オーディオ信号)を生成し、出力する。
入力操作部20は、キャリア波発振源50から出力されるキャリア波の周波数(搬送波周波数)を設定する搬送周波数設定部200と、搬送波周波数設定部に設定された搬送波周波数判別信号出力回路202とを有している。
搬送波周波数設定部200は、例えば、図2に示すように、外部から操作される搬送波周波数調整つまみ200Aを有しており、搬送波周波数を40kHzから70kHzまで、10kHz刻みで調整できるようになっている。搬送波周波数設定部200は、搬送波周波数調整つまみ200Aで操作された設定信号を出力する。
搬送波周波数判別信号出力回路202は、搬送波周波数設定部200の設定出力、すなわち本実施形態では、搬送波周波数調整つまみ200Aの設定値に応じて、図3に示すような搬送波周波数判別信号Aを出力する。搬送波周波数設定部200は本発明の搬送波周波数設定手段に相当する。
図3は、搬送波周波数調整つまみ200Aの搬送波周波数の設定位置と搬送波周波数判別信号出力回路202から出力される搬送波周波数判別信号Aとの関係を示している。図3より、搬送波周波数設定部200の搬送波周波数調整つまみ200Aにより、例えば搬送波周波数が50kHzに設定されている場合には、搬送波周波数判別信号出力回路202は「010」という3ビットの搬送波周波数判別信号を出力する。搬送波周波数判別信号出力回路202は、本発明の第1の判別信号出力手段に相当する。
また、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサ70には、音響信号が出力される超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積を示す信号Bを出力するトランスデューサ面積判別信号出力回路72が内蔵されている。
図4に示すように、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積によって予めトランスデューサ面積判別信号出力回路72から出力される判別信号Bは決められているものとし、例えば、面積が15×15cm2の超音波トランスデューサからは「0011」という4ビットの判別信号が出力される。トランスデューサ面積判別信号出力回路72は、本発明の第2の判別信号出力手段に相当する。
また、キャリア波発振源50は、搬送波周波数調整回路52を内蔵しており、搬送波周波数調整回路52は、搬送波周波数設定部200から出力された設定信号を受けて生成するキャリア波の搬送波周波数を搬送波周波数設定部200により設定された値になるように調整する機能を有している。
キャリア波発振源50は、搬送波周波数調整回路52により調整された搬送波周波数のキャリア波を生成し、出力する。キャリア波発振源50は、本発明のキャリア波供給手段に相当する。
フィルタ実装部30は、キャリア波の搬送波周波数と超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積とに応じて用意された複数のフィルタのうちフィルタ選択回路80により指定されたフィルタを超音波スピーカの回路系に接続する機能を有している。
フィルタ選択回路80は、キャリア波の搬送波周波数及び超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積と、キャリア波の搬送波周波数及び超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積に対応して所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段を含んで構成されている。
フィルタ選択回路80は、搬送波周波数判別信号出力回路202から出力される搬送波周波数判別信号A及びトランスデューサ面積判別信号出力回路70から出力されるトランスデューサ面積判別信号Bとを取り込み、これらの判別信号に基づいて記憶手段に記憶されているテーブルを参照して所望の出力特性を得るのに最適なフィルタを選択する機能を有している。
ここで、上記A,Bの二つの判別信号を基に、オーディオ信号の信号処理を行なうフィルタを選択するフィルタ選択回路80について具体的に説明する。
フィルタ選択回路80では、図5に示すフィルタ選択回路80に内蔵された記憶部(図示せず)に格納されたテーブルに従ってフィルタを選択する。例えば、設定された搬送波周波数を識別する判別信号Aが010、超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積を識別する判別信号Bが0011であった場合、フィルタ実装部30で10番のフィルタが実装されるようにフィルタ選択回路80から制御信号を出力する。なお、フィルタ実装部30はフィルタ実装手段に、フィルタ選択回路80は本発明のフィルタ選択手段に、それぞれ相当する。
ここで、図5のテーブルは、超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積がある面積であった場合に、キャリア波発振源50の搬送波周波数が変更されても、常にその面積における所望の音圧レベル-周波数特性になるようにフィルタが変更される、というように作成される。
例えば、超音波トランスデューサ70から出力される音響信号における自己復調音の周波数特性を示す曲線をフラットにしたい場合を考える。図6に示すように、超音波トランスデューサ70における音響放射面の実効面積が大きくなるにつれて、フラットにしたい音圧レベルの値は大きくなる。面積が10×10cmの場合は約90dBである。
図7に、音響放射面の実効面積が10×10cmの超音波トランスデューサ70から、キャリア波の搬送波周波数を50kHzにして自己復調音を放出させた場合と、キャリア波の搬送波周波数を60kHzにして自己復調音を放出させた場合の音圧レベル-周波数特性を示す。これらの周波数特性を示す曲線は、オーディオ信号にフィルタをかけなければフラットではなく、しかも搬送波周波数によってその曲線の傾きが異なる。
そこで、キャリア波の搬送波周波数ごとに音圧レベルが90dB一定となるようなフィルタをあらかじめ作成しておき、搬送波周波数が変更された場合には上述した超音波トランスデューサ70における音響放射面の実効面積を識別する判別信号Bを基に、図5に示すテーブルから適切なフィルタが選択される。
変調回路40は、キャリア波発振源50から出力されるの超音波周波数帯のキャリア波を、フィルタ実装部30により回路系に実装されたフィルタを介して出力される信号源10からの可聴周波数帯の信号波により変調し、出力する機能を有している。なお、変調回路40は、本発明の変調手段に相当する。
変調波増幅回路60は、変調回路40から出力される変調出力を所定のレベルまで増幅する機能を有している。
上記構成において、入力操作部20におけるの搬送波周波数設定つまみ200Aを操作してキャリア波の搬送波周波数を設定すると、搬送波周波数設定部200より搬送波設定信号が搬送波周波数判別信号出力回路202及びキャリア波発振源50の搬送波周波数調整回路52に出力される。
この結果、搬送波周波数判別信号出力回路202からフィルタ選択回路80に搬送波周波数設定部200で設定されたキャリア波の搬送波周波数を示す搬送波周波数判別信号Aが出力される。また、これと同時に、搬送波周波数調整回路52では、搬送波設定信号を受けて生成するキャリア波の搬送周波数を調整する。この結果、キャリア波発振源50から搬送波周波数設定部200で設定された搬送波周波数のキャリア波が変調回路40に出力される。
一方、超音波トランスデューサ70に内蔵されているトランスデューサ面積判別信号出力回路72より超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積を示すトランスデューサ面積判別信号Bがフィルタ選択回路80に出力される。
フィルタ選択回路80では、搬送波周波数判別信号A及びトランスデューサ面積判別信号Bを取り込み、既述したように、図5に示す記憶部に予め記憶されているテーブルを参照して、搬送波周波数判別信号Aが示すキャリア波の搬送波周波数と、トランスデューサ面積判別信号Bが示す超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積とから対応する所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報であるフィルタ番号を取得し、このフィルタ番号を指定する制御信号をフィルタ実装部30に出力する。
フィルタ実装部30では、フィルタ選択回路80から出力された制御信号により指定されたフィルタを信号源10の出力側と変調回路40の入力側との間に実装する。
このようにして実装されたフィルタに信号源10から出力されるオーディオ信号が通過した後、変調回路40に入力される。変調回路40では、キャリア波発振源50より出力されるキャリア波を、フィルタ実装部30により実装されたフィルタを通過したオーディオ信号により変調し、該変調波は変調波増幅回路60で所定のレベルまで増幅され、超音波トランスデューサ70を駆動する。
以上の動作により、超音波トランスデューサ70における音響放射面の実効面積やキャリア波の搬送波周波数を変更した場合にも、常に所望の出力特性が得られるようにフィルタを選択、実装することができるために、超音波スピーカの音質を向上させることが可能となる。
なお、超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積が予め分かっている場合には、予めキャリア波の搬送波周波数に対応させて、所望の出力特性となるように設計された複数のフィルタを用意しておくと共に、前記キャリア波の周波数情報を含む判別信号を発生させ、該判別信号に基づいて前記複数のフィルタのうち所望の出力特性を得るためのフィルタを選択し、前記超音波スピーカの回路系に実装するようにしてもよい。
すなわち、図1において、フィルタ選択回路80が判別信号出力手段としての搬送波周波数判別信号出力回路202から出力される判別信号を取り込み、該判別信号が示す搬送波周波数に対応する前記所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報を、内蔵する記憶手段に格納されたテーブルを参照して求め、該求めたフィルタ情報に基づいて選択するフィルタを指定するデータを前記フィルタ実装部30に出力する機能を持たせるようにしてもよい。
なお、上記フィルタ選択回路80に内蔵される記憶手段には、キャリア波の搬送波周波数と、前記搬送波周波数に対応して所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報との関係を示すテーブルが格納されているものとする。 その他の構成は、前記実施形態と同様である。
この実施形態によれば、予め超音波トランスデューサ70の音響放射面の実効面積が分かっている場合において、キャリア波の搬送波周波数を変更した場合に、常に所望の出力特性が得られるようにフィルタを選択、実装することができるために、超音波スピーカの音質を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る超音波スピーカの構成を示すブロック図。 図1における搬送波周波数設定部の搬送波周波数調整つまみの位置と、搬送波周波数との関係を示す説明図。 搬送波周波数調整つまみの位置と搬送波周波数判別信号との関係を示す説明図。 図1における超音波トランスデューサのトランスデューサ面積とトランスデューサ面積判別信号との関係を示す説明図。 搬送波周波数判別信号及びトランスデューサ面積判別信号と選択するフィルタ番号との関係を示すテーブルの内容を示す説明図。 超音波トランスデューサから所望の周波数特性の音響出力を得るためのトランスデューサ面積と、必要な音圧レベルとの関係を示す説明図。 フィルタを通さない場合における搬送波周波数が異なる超音波トランスデューサの音圧レベル−周波数特性と、フィルタを通した場合における音圧レベル−周波数特性とを比較して示した説明図。
符号の説明
10…信号源、20入力操作部、30…フィルタ実装部、40…変調回路、50…キャリア波発振源、52…搬送波周波数調整回路、60…変調波増幅回路、70…超音波トランスデューサ、72…トランスデューサ面積判別信号出力回路、80…フィルタ選択回路、200…搬送波周波数設定部、202…搬送波周波数判別信号出力回路

Claims (4)

  1. 可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波によりキャリア波を変調し、該変調信号により超音波トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカの出力制御方法において、
    予めキャリア波の搬送波周波数と超音波スピーカの音響放射面の実効面積に対応させて、所望の出力特性となるように設計された複数のフィルタを用意しておくと共に、前記キャリア波の周波数情報を含む判別信号と、前記超音波スピーカの信号音を放射する音響放射面の実効面積情報を含んだ判別信号とを発生させ、これら二つの判別信号に基づいて前記複数のフィルタのうち所望の出力特性を得るためのフィルタを選択し、前記超音波スピーカの回路系に実装することを特徴とする超音波スピーカの出力制御方法。
  2. 可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波によりキャリア波を変調し、該変調信号により超音波トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカの出力制御方法において、
    予めキャリア波の搬送波周波数に対応させて、所望の出力特性となるように設計された複数のフィルタを用意しておくと共に、前記キャリア波の周波数情報を含む判別信号を発生させ、該判別信号に基づいて前記複数のフィルタのうち所望の出力特性を得るためのフィルタを選択し、前記超音波スピーカの回路系に実装することを特徴とする超音波スピーカの出力制御方法。
  3. 可聴周波数帯の信号波を生成する信号源と、設定された超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波供給手段と、前記キャリア波を前記信号源から出力される可聴周波数帯の信号波により変調する変調手段と、変調手段より出力される変調信号により駆動される超音波トランスデューサとを有する超音波スピーカであって、
    キャリア波の搬送波周波数と超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積とに応じて用意された複数のフィルタのうち指定されたフィルタを前記超音波スピーカの回路系に接続するフィルタ実装手段と、
    キャリア波の搬送波周波数を設定する操作が行われた際、該操作に基づいて搬送波周波数を設定する制御信号をキャリア波供給手段に出力する搬送波周波数設定手段と、
    搬送波周波数設定手段から出力された制御信号を取り込み、該制御信号に基づいてキャリア波の搬送波周波数を示す判別信号を出力する第1の判別信号出力手段と、
    前記超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積を示す判別信号を出力する第2の判別信号出力手段と、
    キャリア波の搬送波周波数及び超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積と、前記搬送波周波数及び音響放射面の実効面積に対応して所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段を含み、該記憶手段に記憶されているテーブルを参照してフィルタを選択するフィルタ選択手段と、
    を有し、
    前記フィルタ選択手段は、前記第1及び第2の判別信号出力手段から出力される二つの判別信号を取り込み、これらの判別信号が示す搬送波周波数及び前記超音波トランスデューサの音響放射面の実効面積に対応する前記所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報を、前記テーブルを参照して求め、該求めたフィルタ情報に基づいて選択するフィルタを指定するデータを前記フィルタ実装手段に出力することを特徴とする超音波スピーカ。
  4. 可聴周波数帯の信号波を生成する信号源と、設定された超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波供給手段と、前記キャリア波を前記信号源から出力される可聴周波数帯の信号波により変調する変調手段と、変調手段より出力される変調信号により駆動される超音波トランスデューサとを有する超音波スピーカであって、
    キャリア波の搬送波周波数に応じて用意された複数のフィルタのうち指定されたフィルタを前記超音波スピーカの回路系に接続するフィルタ実装手段と、
    キャリア波の搬送波周波数を設定する操作が行われた際、該操作に基づいて搬送波周波数を設定する制御信号をキャリア波供給手段に出力する搬送波周波数設定手段と、
    搬送波周波数設定手段から出力された制御信号を取り込み、該制御信号に基づいてキャリア波の搬送波周波数を示す判別信号を出力する判別信号出力手段と、
    キャリア波の搬送波周波数と、キャリア波の搬送波周波数に対応して所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段を含み、該記憶手段に記憶されているテーブルを参照してフィルタを選択するフィルタ選択手段と、
    を有し、
    前記フィルタ選択手段は、前記判別信号出力手段から出力される判別信号を取り込み、該判別信号が示す搬送波周波数に対応する前記所望の出力特性を得るためのフィルタを特定するフィルタ情報を、前記テーブルを参照して求め、該求めたフィルタ情報に基づいて選択するフィルタを指定するデータを前記フィルタ実装手段に出力することを特徴とする超音波スピーカ。

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JPWO2010041394A1 (ja) * 2008-10-06 2012-03-01 パナソニック株式会社 音響再生装置
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