JP2007148910A - ワーク搬送時間評価値演算システム、ワーク搬送時間評価値演算方法、ワーク搬送時間評価値演算プログラム及び該プログラムを記録したプログラム記録媒体 - Google Patents

ワーク搬送時間評価値演算システム、ワーク搬送時間評価値演算方法、ワーク搬送時間評価値演算プログラム及び該プログラムを記録したプログラム記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の工程で構成される生産ラインにおいて、工程の装置が待機状態となるボトルネックの要因としてのワーク搬送時間を評価するのに、指標として使用可能なワーク搬送時間評価値を演算するワーク搬送時間評価値演算システムを提供する。
【解決手段】複数の工程で構成される生産ラインにおいて、ワークの搬送が遅れることにより工程が待機状態となる場合に、該工程と該工程の前工程との間における当該ワークのワーク搬送時間評価値を演算するワーク搬送時間評価値演算システムを、提供開始到達時間測定手段1、処理開始待機時間測定手段2、搬送所要時間測定手段3、個別情報形成手段4、対象個別情報選択手段5、及び、評価値演算手段6で構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板の生産ライン等の複数の工程で構成される生産ラインにおいて、生産ラインにおける工程が待機状態となる要因としてのワーク搬送時間を評価するのに、指標として使用可能なワーク搬送時間評価値を演算するワーク搬送時間評価値演算システム、ワーク搬送時間評価値演算方法、ワーク搬送時間評価値演算プログラム及び該プログラムを記録したプログラム記録媒体に関する。
一般に、半導体の生産ラインにおいては、複数の工程で順番にワークの処理が行われ、各工程には、その生産規模に応じて1台以上の装置が設置されている。このような半導体基板の生産ラインでは、各工程におけるワークの処理能力にばらつきがあるため、生産ライン全体の生産能力は、最も処理能力の低い工程(以下、ボトルネックと称する)で制約される。
そこで、生産ラインの生産能力を向上させるためには、まず、ボトルネックの工程を見つけ出し、このボトルネックの工程に対して、工程のタクトタイムを短くしたり、工程に使用されている装置のトラブルやメンテナンスの頻度、及び、それに対する作業時間を減少させることにより、装置の処理能力を改善することが行われる。上記のボトルネックを見つけ出す方法としては、さまざまな提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。これらの提案は、ボトルネックを見つけ出す点では優れていると思われるが、ボトルネックとして装置が待機状態となる場合の要因として、特にワーク搬送時間に注目して提案をしているものは見当たらない。
特開2004−355095号公報
ところで、ボトルネックの工程に使用されている装置がメンテナンス等で停止している以外の時間に、休むことなくワークの処理を続けているのであれば、ボトルネックの要因が装置の処理能力であることは明らかである。しかし、装置としては、装置が停止していて処理できない状態と処理をしている状態以外に、処理可能であるが、処理するワークがなく、ワークを待っている待機状態の場合もある。このような待機状態が発生する要因として、一般的には、当該工程の前工程の処理が遅く、或いは処理が遅れる等して、当該工程が処理可能な時点で、当該工程における処理するワークが仕掛りとして存在していないことがあげられる。しかし、処理するワークが仕掛りとして存在してはいるが、当該工程の装置に向けてこのワークが搬送途中であり装置に到着していないこともある。
例えば、半導体の生産ラインでは、このワークの搬送に、無人搬送車等が使われるが、この無人搬送車で搬送する場合、搬送するワークが同一の搬送経路に集中すると、無人搬送車を待つ時間が長くなり、ワークの搬送時間が極端に長くなることもある。そこで、ワークが搬送中であるがなかなか装置に到着せず、その間に、装置が一つ前のワークの処理を終了して搬送中のワークを待っている状態になれば、この装置の待機状態の発生は、ワークの搬送の遅れによる影響と考えられる。
一般的に、装置の待機時間というのは、装置の処理能力に余裕があれば、余裕に相当する分だけ発生することになる。そうすると、ボトルネックの工程では、この工程の装置の処理能力は、余裕が最も少ないのが通常であるが、それにもかかわらず、装置の待機時間が発生し、しかもこの待機時間の発生が、ワークの搬送の遅れの影響によるところが大きいとすれば、装置の処理能力を向上させなくても、搬送能力を向上させるだけでボトルネックを解消することができ、生産ライン全体の生産能力を向上させることができる。
しかし、従来では、ボトルネックの工程や装置を見つけ出すと、その要因としてワーク搬送遅れの影響について調べることなく、ボトルネックの工程の処理能力を上げるための、当該工程における装置の処理能力を上げる対策を行うのが主であった。例えば、装置稼働率の向上や、装置処理タクトタイム短縮、装置増設等である。
そこで、この発明は、このような状況に対処するためになされたものであって、複数の工程で構成される生産ラインにおいて、工程の装置が待機状態となるボトルネックの要因としてのワーク搬送時間を評価するのに、指標として使用可能なワーク搬送時間評価値を演算するワーク搬送時間評価値演算システム、及び、ワーク搬送時間評価値演算方法を提供しようとするものである。
まず、本発明のワーク搬送時間評価値演算システムについて説明する。本発明のワーク搬送時間評価値演算システムは、複数の工程で構成される生産ラインにおいて、複数のワークが順次連続して処理される工程の一つの工程である対象工程が、ワークの一つである対象ワークの処理の一つ前に処理されるワークである先行ワークの処理中に、対象工程の一つ前の工程である前工程から搬出され搬送されてくる対象ワークを、対象工程に受入れて待機させ、先行ワークの処理が終了すると、待機中の対象ワークの処理を行う生産ラインに対するワーク搬送時間評価値演算システムである。尚、上記の生産ラインを流れるワークは、全て、流れる順番に従って、順に先行ワーク及び対象ワークになる。
上記の生産ラインにおいて、上記の本発明のワーク搬送時間評価値演算システムは、上記の対象工程に対して、対象ワークの搬送が遅れることにより該対象工程が待機状態となる場合に、該対象工程と該対象工程の前工程との間における対象ワークのワーク搬送時間評価値を演算することを特徴としている。
図1は、上記の本発明のワーク搬送時間評価値演算システムの具体的な構成を示したブロック図である。図1において、上記のワーク搬送時間評価値演算システムは、提供開始到達時間測定手段1、処理開始待機時間測定手段2、搬送所要時間測定手段3の各手段の中から、少なくとも提供開始到達時間測定手段1と処理開始待機時間測定手段2とを備えると共に、個別情報形成手段4、対象個別情報選択手段5、及び、評価値演算手段6を備えている。
この内、提供開始到達時間測定手段1は、対象工程で前工程からの対象ワークの受入が可能になった時点である受入可能時点から、前工程で対象ワークが搬出可能になった時点である搬出可能時点までの所要時間である提供開始到達時間と称するAを、対象ワーク毎に測定する機能を有している。処理開始待機時間測定手段2は、対象工程で先行ワークの処理が終了した時点である処理終了時点から、対象ワークの処理が開始された時点である処理開始時点までの所要時間である処理開始待機時間と称するBを、対象ワーク毎に測定する機能を有している。搬送所要時間測定手段3は、前工程における対象ワークの搬出可能時点から、対象工程に対象ワークが到着した時点である到着時点までの所要時間である搬送所要時間と称するCを、対象ワーク毎に測定する機能を有している。
又、個別情報形成手段4は、測定された提供開始到達時間(A)、処理開始待機時間(B)、及び、搬送所要時間(C)の中から、対象ワーク毎に、少なくとも提供開始到達時間(A)及び処理開始待機時間(B)で個別情報を形成する機能を有している。対象個別情報選択手段5は、形成された該個別情報に含まれる処理開始待機時間(B)が0でない該個別情報を、対象個別情報として選択する機能を有している。そして、評価値演算手段6は、一定期間内に行われた対象工程における全ての対象ワークの処理に対する個別情報及び対象個別情報の内、少なくとも対象個別情報に基づいて、ワーク搬送時間評価値であるHを演算する機能を有している。
上記のワーク搬送時間評価値演算システムで、個別情報から処理開始待機時間(B)が0でない対象個別情報を選択すると共に、この対象個別情報を用いてワーク搬送時間評価値であるHを演算するのは、次の理由による。即ち、処理開始待機時間(B)が0であれば、当該対象工程における処理に遅れることなく対象ワークが到着しているので、この場合は、ワーク搬送時間評価値であるHを演算する必要はないと考えられる。しかし、処理開始待機時間(B)が0でなければ、対象ワークの到着が当該対象工程の処理開始可能時点より遅れているので、この場合は、ワーク搬送時間評価値(H)の演算が必要と考えられるからである。
又、上記のワーク搬送時間評価値演算システムでは、評価値演算手段6により演算されるワーク搬送時間評価値Hは、値が小さいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響が小さいと考えられるような演算を行う。
上記のワーク搬送時間評価値演算システムによれば、複数の工程で構成される生産ラインにおいて、工程の装置が稼働できず待機状態となるボトルネックの要因としてのワーク搬送時間を評価するのに、指標として使用可能なワーク搬送時間評価値であるHを演算することができる。従って、この演算されたワーク搬送時間評価値(H)の大小に基づいて、ワークの搬送の遅れが対象工程の待機状態の発生に及ぼす影響を判断して対策を講じることができる。
上記のワーク搬送時間評価値演算システムにおいて、具体的な構成を、次のようにすることができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算システムとして、提供開始到達時間測定手段1、処理開始待機時間測定手段2、個別情報形成手段4、対象個別情報選択手段5、及び、評価値演算手段6を備えて構成する。又、上記の個別情報は、提供開始到達時間(A)、及び、処理開始待機時間(B)で構成する。
そして、評価値演算手段6は、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=B−A )
で演算するようにするのである。
上記のワーク搬送時間評価値演算システムでは、提供開始到達時間(A)>=処理開始待機時間(B)、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。又、提供開始到達時間(A)<処理開始待機時間(B)、の場合は、処理開始待機時間(B)と提供開始到達時間(A)との差が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
又、上記のワーク搬送時間評価値演算システムにおいて、具体的な構成を、次のようにすることができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算システムとして、提供開始到達時間測定手段1、処理開始待機時間測定手段2、搬送所要時間測定手段3、個別情報形成手段4、対象個別情報選択手段5、及び、評価値演算手段6を備えて構成する。又、上記の個別情報は、提供開始到達時間(A)、処理開始待機時間(B)、及び、搬送所要時間(C)で構成する。
そして、評価値演算手段6は、全ての個別情報における搬送所要時間(C)の算術平均であるTを演算する。その上で、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=B、又は、C<=Tの場合は、D=0
A<B、且つ、C>Tの場合は、
B−A>C−T であれば、 D=C−A
B−A<=C−T であれば、 D=B−A )
で演算するようにするのである。
上記のワーク搬送時間評価値演算システムでは、提供開始到達時間(A)>=処理開始待機時間(B)、又は、搬送所要時間(C)<=搬送所要時間(C)の算術平均であるT、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。
又、提供開始到達時間(A)<処理開始待機時間(B)、且つ、搬送所要時間(C)>搬送所要時間(C)の算術平均であるT、の場合は、次のようになる。即ち、処理開始待機時間(B)−提供開始到達時間(A)>搬送所要時間(C)−搬送所要時間(C)の算術平均(T)、であれば、搬送所要時間(C)と提供開始到達時間(A)との差が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。処理開始待機時間(B)−提供開始到達時間(A)<=搬送所要時間(C)−搬送所要時間(C)の算術平均(T)、であれば、処理開始待機時間(B)と提供開始到達時間(A)との差が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
又、上記のワーク搬送時間評価値演算システムにおいて、具体的な構成を、次のようにすることができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算システムとして、提供開始到達時間測定手段1、処理開始待機時間測定手段2、搬送所要時間測定手段3、個別情報形成手段4、対象個別情報選択手段5、及び、評価値演算手段6を備えて構成する。又、上記の個別情報は、提供開始到達時間(A)、処理開始待機時間(B)、及び、搬送所要時間(C)で構成する。
そして、評価値演算手段6は、全ての個別情報の中から搬送所要時間(C)の最大値であるMを抽出する。その上で、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=(C/M)×B )
で演算するようにするのである。
上記のワーク搬送時間評価値演算システムでは、提供開始到達時間(A)>=処理開始待機時間(B)、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。又、提供開始到達時間(A)<処理開始待機時間(B)、の場合は、(搬送所要時間(C)/搬送所要時間(C)の最大値(M))×処理開始待機時間(B)、の値が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
又、上記のワーク搬送時間評価値演算システムにおいて、具体的な構成を、次のようにすることができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算システムとして、上記提供開始到達時間測定手段1、上記処理開始待機時間測定手段2、上記搬送所要時間測定手段3、上記個別情報形成手段4、上記対象個別情報選択手段5、及び、上記評価値演算手段6を備えて構成する。又、上記個別情報は、上記提供開始到達時間(A)、上記処理開始待機時間(B)、及び、搬送所要時間(C)で構成する。
そして、上記評価値演算手段6は、全ての個別情報に基づいた搬送所要時間(C)の度数分布を求め、該度数分布における全ての度数の合計に対する、各対象個別情報における搬送所要時間(C)の値以下である全ての度数の合計の割合であるRcを、各対象個別情報毎に求める。その上で、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=Rc×B )
で演算するようにするのである。
上記のワーク搬送時間評価値演算システムでは、提供開始到達時間(A)>=処理開始待機時間(B)、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。又、提供開始到達時間Aである<処理開始待機時間(B)、の場合は、該度数分布における全ての度数の合計に対する、各対象個別情報における搬送所要時間(C)の値以下である全ての度数の合計の割合であるRcに、処理開始待機時間(B)を掛けた値が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
次に、本発明のワーク搬送時間評価値演算方法について説明する。本発明のワーク搬送時間評価値演算方法は、複数の工程で構成される生産ラインにおいて、複数のワークが順次連続して処理される工程の一つの工程である対象工程が、ワークの一つである対象ワークの処理の一つ前に処理するワークである先行ワークの処理中に、対象工程の一つ前の工程である前工程から搬出され搬送されてくる対象ワークを、対象工程に受入れて待機させ、先行ワークの処理が終了すると、待機中の対象ワークの処理を行う生産ラインに対するワーク搬送時間評価値演算方法である。
この生産ラインにおいて、上記の本発明のワーク搬送時間評価値演算方法は、上記の対象工程に対して、対象ワークの搬送が遅れることにより対象工程が待機状態となる場合に、該対象工程と前工程との間における対象ワークのワーク搬送時間評価値をコンピュータにより演算することを特徴としている。
上記の本発明のワーク搬送時間評価値演算方法は、具体的には、個別情報形成ステップ、対象個別情報選択ステップ、及び、評価値演算ステップで構成されている。この内、個別情報形成ステップは、提供開始到達時間と称するA、処理開始待機時間と称するB、及び、搬送所要時間と称するC、の中から、対象ワーク毎に、少なくとも提供開始到達時間(A)及び処理開始待機時間(B)で、個別情報を形成するステップである。
上記の個別情報を構成する提供開始到達時間(A)は、対象工程で、前工程からの対象ワークの受入が可能になった時点である受入可能時点から、前工程で、対象ワークが搬出可能になった時点である搬出可能時点までの所要時間であり、対象ワーク毎に測定される。処理開始待機時間(B)は、対象工程で、先行ワークの処理が終了した時点である処理終了時点から、対象ワークの処理が開始された時点である処理開始時点までの所要時間であり、対象ワーク毎に測定される。そして、搬送所要時間(C)は、前工程における対象ワークの搬出可能時点から、対象工程に対象ワークが到着した時点である到着時点までの所要時間で、対象ワーク毎に測定される。
又、上記の対象個別情報選択ステップは、形成された該個別情報に含まれる処理開始待機時間(B)が0でない該個別情報を、対象個別情報として選択するステップである。そして、上記の評価値演算ステップは、一定期間内に行われた対象工程における全ての対象ワークの処理に対する個別情報及び対象個別情報の内、少なくとも対象個別情報に基づいて、ワーク搬送時間評価値であるHを演算するステップである。
上記のワーク搬送時間評価値演算方法において、具体的な構成を、次のようにすることができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算方法として、個別情報は、提供開始到達時間(A)、及び、処理開始待機時間(B)で構成する。
そして、評価値演算ステップでは、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=B−A )
で演算するようにするのである。
又、上記のワーク搬送時間評価値演算方法において、具体的に、次のように構成することができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算方法として、個別情報は、提供開始到達時間(A)、処理開始待機時間(B)、及び、搬送所要時間(C)で構成する。
そして、評価値演算ステップでは、全ての個別情報における搬送所要時間(C)の算術平均であるTを演算する。その上で、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=B、又は、C<=Tの場合は、D=0
A<B、且つ、C>Tの場合は、
B−A>C−T であれば、 D=C−A
B−A<=C−T であれば、 D=B−A )
で演算するようにするのである。
又、上記のワーク搬送時間評価値演算方法において、具体的な構成を、次のようにすることができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算方法として、個別情報は、提供開始到達時間(A)、処理開始待機時間(B)、及び、搬送所要時間(C)で構成する。
そして、評価値演算ステップは、全ての個別情報の中から搬送所要時間(C)の最大値であるMを抽出する。その上で、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=(C/M)×B )
で演算するようにするのである。
又、上記のワーク搬送時間評価値演算方法において、具体的な構成を、次のようにすることができる。即ち、上記のワーク搬送時間評価値演算方法として、個別情報は、提供開始到達時間(A)、処理開始待機時間(B)、及び、搬送所要時間(C)で構成する。
そして、評価値演算ステップは、全ての個別情報に基づいた搬送所要時間(C)の度数分布を求め、該度数分布における全ての度数の合計に対する、各対象個別情報における搬送所要時間(C)の値以下である全ての度数の合計の割合であるRcを、各対象個別情報毎に求める。その上で、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとして、Hを、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=Rc×B )
で演算するようにするのである。
上記の各ワーク搬送時間評価値演算方法によれば、上述したワーク搬送時間評価値演算システムにより得られる作用、効果と同様の作用、効果を得ることができる。
本発明のワーク搬送時間評価値演算プログラムは、上記の各ワーク搬送時間評価値演算方法が有する各ステップを備えたプログラムであって、上記のコンピュータが実行可能なプログラムである。又、本発明のプログラム媒体は、上記のワーク搬送時間評価値演算プログラムが記録されたプログラム媒体である。
本発明によれば、複数の工程で構成される生産ラインにおいて、工程の装置が稼働できず待機状態となるボトルネックの要因としてのワーク搬送時間を評価するのに、指標として使用可能なワーク搬送時間評価値Hを演算することができる。従って、この演算されたワーク搬送時間評価値Hに基づいて、ワークの搬送の遅れが工程の待機状態の発生に及ぼす影響を判断して、対策を講じることができる。
以下、本発明の実施の形態におけるワーク搬送時間評価値演算システムについて、図面を参照しながら詳しく説明する。図2は、本実施の形態におけるワーク搬送時間評価値演算システムの構成を示したブロック図である。図2において、本実施の形態におけるワーク搬送時間評価値演算システムは、生産ライン20、ワーク搬送車30、工程制御部31、搬送車制御部32、及び、搬送時間評価値演算装置10で構成される。
生産ライン20は、半導体製造ラインであり、第1工程21、第2工程22、第3工程23等、第n工程24までのn個の工程で構成されている。この生産ライン20の各工程間は、複数枚の半導体基板が収納されたカセットを積載した無人で自動運行されるワーク搬送車30により接続されている。各工程では、工程の装置により、カセットから基板が取出されて、枚葉処理又はバッチ処理が行われ、処理が終了すると再び元のカセットに戻される。そして、カセットに収容されている全ての半導体基板の処理が終了すると、ワーク搬送車30により次の工程へ搬送される。尚、本実施の形態では、ワーク搬送車30に積載されているカセットに収容されている全ての半導体基板を一体として捉えて、一つのワークとしている。
この生産ライン20では、各工程は、ワークの処理中に、各工程の一つ前の工程から搬出され搬送されてくる次に処理予定のワークを、当該工程に受入れて待機させ、処理中のワークの処理が終了すると、待機中のワークの処理を行う。又、各工程は、時計機能を備えており、この時計機能により時刻情報の取得が可能である。
工程制御部31は、生産ライン20を構成する第1工程21から第n工程24までの各工程の制御を行うと共に、搬送車制御部32に対する指示を行う。又、工程制御部31は、搬送時間評価値演算装置10と接続されており、搬送時間評価値演算装置10が必要とする各種の情報を提供する。そのため、工程制御部31は、これらの制御等の処理に必要なハードウエア及びソフトウエアを備えている。
搬送車制御部32は、各工程間を移動するワークを積載したワーク搬送車30の移動に関する制御を、工程制御部31からの指示により行う。又、ワーク搬送車30にはアンテナが備えられており、搬送車制御部32は、ワーク搬送車30に対して無線で指示を行う。そのため、搬送車制御部32は、これらの制御や無線通信に必要なハードウエア及びソフトウエアを備えている。
搬送時間評価値演算装置10は、CPU11、メモリ12、キーボード13、マウス14、表示装置15、プリンタ16、及び、接続インターフェイス17で構成されている。又、搬送時間評価値演算装置10は、接続インターフェイス17を介して、工程制御部31と接続されている。この搬送時間評価値演算装置10は、工程制御部31から必要な情報の提供を受けて、生産ライン20を構成する工程間を移動するワークの搬送時間、即ち、これらのワークを積載したワーク搬送車30のワーク搬送時間について、このワーク搬送車30に積載されているワークを受入れて処理する工程との関係で、評価値を演算する。そのため、搬送時間評価値演算装置10は、この演算に必要なOSやプログラム等のソフトウエアを、搬送時間評価値演算装置10のメモリ12に保持している。
前述の提供開始到達時間測定手段、処理開始待機時間測定手段、搬送所要時間測定手段、個別情報形成手段、対象個別情報選択手段、及び、評価値演算手段は、上記の各工程、各制御部や装置の有する機能により実現される。
上記の生産ライン20において、生産ライン20を流れるワークには、最初に処理されるワークから順に、ワーク搬送車30に積載される単位毎に、連続番号であるワーク番号が付されている。又、このワーク番号と同じ番号をワーク搬送車30の車両番号としている。生産ライン20を構成する各工程では、これらのワーク番号が付されたワークを積載したワーク搬送車30が各工程に到着後、ワークに対する処理が開始され、処理が終了したワークは各工程から排出され、上述したように、次の工程へ搬送される。この際、各工程は、各工程が備える時計機能により、処理履歴時刻情報として、ワーク到着時刻t1、ワーク処理開始時刻t2、ワーク処理終了時刻t3、及び、ワーク排出完了時刻t4を、ワーク番号毎に工程制御部31へ送信する。工程制御部31は、受信したこれらの処理履歴時刻情報を、搬送時間評価値演算装置10へ送信する。この処理履歴時刻情報は、搬送時間評価値演算装置10のメモリ12に記録される。
図3は、搬送時間評価値演算装置10のメモリ12に記録された処理履歴時刻情報の例を示したテーブルである。図3には、ワーク番号毎に、各工程における処理履歴時刻情報であるワーク到着時刻t1、ワーク処理開始時刻t2、ワーク処理終了時刻t3、及び、ワーク排出完了時刻t4が記録されている。搬送時間評価値演算装置10は、生産ライン20における全てのワークの処理が終了した後に、搬送時間評価値演算装置10のメモリ12に記録された処理履歴時刻情報を用いてワーク搬送時間評価値の演算を行う。
次に、生産ライン20の動作状況について、生産ライン20の第1工程21から第2工程22へ搬送されるワークとこれらの工程における処理との関係を用いて、更に詳しく説明する。図4及び図5は、これらの工程におけるタイムチャートと処理履歴時刻情報の一部を示したもので、図4は正常時、図5は異常時の場合である。各図の下側が第1工程21及び第2工程22のタイムチャート、上側が処理履歴時刻情報を示している。図中、斜線の部分は、各工程における処理中であることを示している。又、(T数字)は、後述する特定の時刻を表している。これらの時刻を表す(T数字)は、図3に示す処理履歴時刻情報のテーブルの該当箇所にも記載されている。
図4及び図5において、第2工程22は、2つのポートを備えており、この2つのポートに対して、ワークを積載したワーク搬送車30が交互に到着して待機する。すると、第2工程22は、ワーク搬送車30に積載されているワークの処理を行い、処理が終了したワークは、ワーク搬送車30に積載されてポートから排出され、次の第3工程23へ搬送される。
図4及び図5では、第1工程21においては、ワーク番号がmであるワーク(m)、及び、m+1であるワーク(m+1)について、第2工程22においては、ワーク番号がm−2であるワーク(m−2)、m−1であるワーク(m−1)、mであるワーク(m)、及び、m+1であるワーク(m+1)について、それぞれ記載されている。図中では、ワークはワーク番号のみを記載している。又、t1、t2、t3、及び、t4、はそれぞれ、上述したように、ワーク到着時刻t1、ワーク処理開始時刻t2、ワーク処理終了時刻t3、及び、ワーク排出完了時刻t4を表している。
正常時の場合を示している図4において、第1工程21から第2工程22にかけての具体的な動作状況は、次のようである。第2工程22では、ワーク(m−2)の処理中に、空いている一方のポートにワーク(m−1)がワーク到着時刻t1に到着して待機する。ワーク(m−2)の処理がワーク処理終了時刻t3で終了すると、第2工程22から工程制御部31へワーク(m−2)の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、ワーク(m−2)の排出が行われる。同時に、ワーク(m−2)に替わって、ワーク(m−1)の処理がワーク(m−2)のワーク処理終了時刻t3と同時刻であるワーク処理開始時刻t2に開始される。
処理が終了して排出中のワーク(m−2)は、ワーク排出完了時刻t4(T11)に排出完了するので、第2工程22の他方のポートがワーク(m−2)のワーク排出完了時刻t4(T11)に空く。そしてワーク(m−1)の処理中に、第1工程21でワーク(m)の処理がワーク処理終了時刻t3(T12)に完了すると、第1工程21から工程制御部31へワーク(m)の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、第1工程21からワーク(m)が排出される。このワーク(m)は、ワーク(m−1)の処理中に第2工程22の空いている他方のポートへワーク到着時刻t1(T13)に到着して待機する。
ワーク(m−1)の処理がワーク処理終了時刻t3(T14)で終了すると、第2工程22から工程制御部31へワーク(m−1)の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、ワーク(m−1)の排出が行われる。同時に、ワーク(m−1)に替わって、ワーク(m)の処理がワーク(m−1)のワーク処理終了時刻t3(T14)と同時刻であるワーク処理開始時刻t2(T15)に開始される。
処理が終了して排出中のワーク(m−1)は、ワーク排出完了時刻t4に排出完了するので、第2工程22の一方のポートがワーク(m−1)のワーク排出完了時刻t4に空く。そしてワーク(m)の処理中に、第1工程21でワーク(m+1)の処理が完了すると、第1工程21から工程制御部31の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、第1工程21からワーク(m+1)が排出される。このワーク(m+1)は、ワーク(m)の処理中に第2工程22の空いている一方のポートへワーク到着時刻t1に到着して待機する。
上記の図4の状態において、上記のワーク(m)を対象ワークとし、ワーク(m−1)を先行ワークとすると共に、第2工程22を対象工程とし、第1工程21を前工程として、上記の状態をみると次のようになる。即ち、対象工程(第2工程22)は、対象ワーク(m)の処理を行う前に処理するワークである先行ワーク(m−1)の処理中に、対象工程(第2工程22)のポートが空いて対象ワーク(m)の受入が可能になると(T11)、対象工程(第2工程22)の前の工程である前工程(第1工程21)から搬出され(T12)搬送されてくる対象ワーク(m)を、対象工程(第2工程22)に受入れて待機させ(T13)、先行ワーク(m−1)の処理が終了すると(T14)、待機中の対象ワーク(m)の処理を行う(T15)。
異常時の場合を示している図5では、第1工程21から第2工程22にかけての具体的な動作状況は、次のようである。第2工程22では、ワーク(n−2)の処理中に、空いている一方のポートにワーク(n−1)がワーク到着時刻t1に到着して待機する。ワーク(n−2)の処理がワーク処理終了時刻t3で終了すると、第2工程22から工程制御部31へワーク(n−2)の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、ワーク(n−2)の排出が行われる。同時に、ワーク(n−2)に替わって、ワーク(n−1)の処理がワーク(n−2)のワーク処理終了時刻t3と同時刻であるワーク処理開始時刻t2に開始される。
処理が終了して排出中のワーク(n−2)は、ワーク排出完了時刻t4(T21)に排出完了するので、第2工程22の他方のポートがワーク(n−2)のワーク排出完了時刻t4(T21)に空く。そしてワーク(n−1)の処理中に、第1工程21でワーク(n)の処理がワーク処理終了時刻t3(T22)に完了すると、第1工程21から工程制御部31へワーク(n)の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、第1工程21からワーク(n)が排出される。
ワーク(n−1)の処理がワーク処理終了時刻t3(T24)で終了すると、第2工程22から工程制御部31へワーク(n−1)の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、ワーク(n−1)の排出が行われる。同時に、第2工程22は、ワーク(n−1)に替わって、ワーク(n)の処理を行おうとするが、ワーク(n)の到着が遅れ、ワーク(n−1)の処理が終了した時点、即ち、ワーク処理終了時刻t3(T14)で、ワーク(n)が第2工程22へ到着していないので、第2工程22は、待機状態となる。
そこへ、遅れて、ワーク(n)が、第2工程22の空いている他方のポートへワーク到着時刻t1(T23)に到着する。すると、第2工程22は、すぐに、即ち、ワーク(n)の第2工程22におけるワーク到着時刻t1(T23)と同時刻のワーク処理開始時刻t2(T25)に、ワーク(n)の処理を開始する。処理が終了して排出中のワーク(n−1)は、ワーク排出完了時刻t4に排出完了するので、第2工程22の一方のポートがワーク(n−1)のこのワーク排出完了時刻t4に空く。又、第1工程21でワーク(n+1)の処理が終了すると、第1工程21から工程制御部31の排出要求が行われ、工程制御部31がこれを搬送車制御部32へ伝えることにより、第1工程21からワーク(n+1)が排出される。このワーク(n+1)は、ワーク(n)の処理中に第2工程22の空いている一方のポートへワーク到着時刻t1に到着して待機する。
上記の図5の状態において、上記のワーク(n)を対象ワークとし、ワーク(n−1)を先行ワークとすると共に、第2工程22を対象工程とし、第1工程21を前工程として、上記の状態をみると次のようになる。即ち、対象工程(第2工程22)は、対象ワーク(n)の処理を行う前に処理するワークである先行ワーク(n−1)の処理中に、対象工程(第2工程22)のポートが空いて対象ワーク(n)の受入が可能になる(T21)。対象工程(第2工程22)は、先行ワーク(n−1)の処理が終了すると(T24)、先行ワーク(n−1)に替わって、対象ワーク(n)の処理を行おうとするが、対象ワーク(n)の到着が遅れ、先行ワーク(n−1)の処理が終了した時点であるワーク処理終了時刻t3(T24)で、対象ワーク(n)が未だ対象工程(第2工程22)へ到着していないので、対象工程(第2工程22)は待機状態となる。そこへ、遅れて、対象ワーク(n)が、対象工程(第2工程22)の空いている他方のポートへワーク到着時刻t1(T23)に到着する。すると、対象工程(第2工程22)は、すぐに、即ち、対象ワーク(n)の対象工程(第2工程22)におけるワーク到着時刻t1(T23)と同時刻のワーク処理開始時刻t2(T25)に、対象ワーク(n)の処理を開始する。
次に、上記の搬送時間評価値演算装置10の動作について説明する。この搬送時間評価値演算装置10は、上述したように、生産ライン20を構成する工程間を移動するワークの搬送時間、即ち、これらのワークを積載したワーク搬送車30のワーク搬送時間について、このワーク搬送車30に積載されているワークを受入れて処理する工程との関係で、評価値を演算する。これは、つまり、上記の生産ライン20の各工程の一つである上記の対象工程に対して、上記の対象ワークの搬送が遅れてこの対象工程が待機状態となった場合に、この対象工程とこの対象工程の前の工程である前工程との間における搬送が遅れた対象ワークのワーク搬送時間の評価値を演算するものである。
図6は、上記の搬送時間評価値演算装置10の動作を示したフローチャートである。上記の搬送時間評価値演算装置10では、上記の生産ライン20の第2工程22を、上記の対象工程としている。又、上記の搬送時間評価値演算装置10では、この搬送時間評価値演算装置10のメモリ12に記憶されている図3に示す処理履歴時刻情報を基に、ワーク搬送時間評価値であるHを演算する。
図2のブロック図に示す搬送時間評価値演算装置10のキーボード13やマウス14から、ワーク搬送時間評価値の演算指示がなされると、搬送時間評価値演算装置10は、図6において、まず、対象ワークのワーク番号N=1とする(S1)。次に、図3に示す処理履歴時刻情報から、第2工程22を対象工程、ワーク番号1のワークを対象ワークとして、これらに関する情報を抽出して、最初に、提供開始到達時間Aを測定する(S2)。
この提供開始到達時間Aとは、対象工程が前工程からの対象ワークの受入が可能になった時点である受入可能時点から、前工程が対象ワークを搬出可能になった時点である搬出可能時点までの所要時間である。この提供開始到達時間Aの測定は、実際には、図3に示す処理履歴時刻情報から演算で求められる。即ち、上記搬出可能時点の時刻から上記受入可能時点の時刻を減算すればよい。
これを、上記の図4及び図5のケースに当てはめると、正常時の場合を示している図4では、対象工程が第2工程22、対象工程の前工程が第1工程21、対象ワークがワーク(m)、先行ワークがワーク(m−1)であるから、提供開始到達時間Aは、T11からT12までの所要時間であり、図4でAと表示されている時間である。又、異常時の場合を示している図5では、対象工程が第2工程22、対象工程の前工程が第1工程21、対象ワークがワーク(n)、先行ワークがワーク(n−1)であるから、提供開始到達時間Aは、T21からT22までの所要時間であり、図5でAと表示されている時間である。
次に、同じく、図3に示す処理履歴時刻情報から、処理開始待機時間Bを測定する(S3)。この処理開始待機時間Bとは、対象工程が先行ワークの処理を終了した時点である処理終了時点から対象ワークの処理を開始した時点である処理開始時点までの所要時間である。この処理開始待機時間Bの測定は、実際には、図3に示す処理履歴時刻情報から演算で求められる。即ち、上記処理開始時点の時刻から上記処理終了時点の時刻を減算すればよい。
これを、上記の図4及び図5のケースに当てはめると、正常時の場合を示している図4では、上記の提供開始到達時間Aと同様、対象工程が第2工程22、対象工程の前工程が第1工程21、対象ワークがワーク(m)、先行ワークがワーク(m−1)であるから、処理開始待機時間Bは、T14からT15までの所要時間であり、図4でBと表示されている時間である。この場合、T14とT15とは同時刻であるので、処理開始待機時間Bは0である。又、異常時の場合を示している図5では、上記の提供開始到達時間Aと同様、対象工程が第2工程22、対象工程の前工程が第1工程21、対象ワークがワーク(n)、先行ワークがワーク(n−1)であるから、処理開始待機時間Bは、T24からT25までの所要時間であり、図5でBと表示されている時間である。
次に、同じく、図3に示す処理履歴時刻情報から、搬送所要時間Cを測定する(S4)。この搬送所要時間Cとは、対象工程の前工程が対象ワークの搬出可能時点から該対象ワークが対象工程に到着した時点である到着時点までの所要時間である。この搬送所要時間Cの測定は、実際には、図3に示す処理履歴時刻情報から演算で求められる。即ち、上記到着時点の時刻から上記搬出可能時点の時刻を減算すればよい。
これを、上記の図4及び図5のケースに当てはめると、正常時の場合を示している図4では、上記の提供開始到達時間Aと同様、対象工程が第2工程22、対象工程の前工程が第1工程21、対象ワークがワーク(m)、先行ワークがワーク(m−1)であるから、搬送所要時間Cは、T12からT13までの所要時間であり、図4でCと表示されている時間である。又、異常時の場合を示している図5では、上記の提供開始到達時間Aと同様、対象工程が第2工程22、対象工程の前工程が第1工程21、対象ワークがワーク(n)、先行ワークがワーク(n−1)であるから、搬送所要時間Cは、T22からT23までの所要時間であり、図5でCと表示されている時間である。
次に、S2、S3、及び、S4で演算された提供開始到達時間A、処理開始待機時間B、及び、搬送所要時間Cを一つのグループとして、対象ワークの個別情報とする(S5)。次に、この対象ワークの個別情報に含まれる処理開始待機時間Bの値が0であるか否かをチェックする(S6)。処理開始待機時間Bの値が0でなければ(S7)、上記の対象ワークの個別情報を対象個別情報として選択する(S8)。処理開始待機時間Bの値が0であれば(S7)、何もしないで次に進む。
次に、搬送時間評価値演算装置10のメモリ12に記憶されている、図3に示す処理履歴時刻情報における全ての対象ワークに対する上記の処理が、終了したか否かをチェックする(S9)。終了していなければ、対象ワークのワーク番号N=N+1として(S10)、S2からS6までを繰り返す。終了していれば、上記の個別情報及び、選択された対象個別情報を基にして、ワーク搬送時間評価値Hを演算して(S11)、搬送時間評価値演算装置10の動作を終了する。尚、演算されたワーク搬送時間評価値Hや、図3に示す処理履歴時刻情報のテーブルは、搬送時間評価値演算装置10の表示装置15で表示されると共に、プリンタ16で印刷することができる。
上記において、個別情報から処理開始待機時間Bが0でない対象個別情報を選択すると共に、選択された対象個別情報を用いてワーク搬送時間評価値Hを演算するのは、次の理由による。即ち、処理開始待機時間Bが0であれば、当該対象工程における処理に遅れることなく対象ワークが到着しているので、この場合は、ワーク搬送時間評価値Hを演算する必要はないと考えられる。しかし、処理開始待機時間Bが0でなければ、対象ワークの到着が当該対象工程の処理開始可能時点より遅れているので、この場合は、ワーク搬送時間評価値であるHの演算が必要と考えられるからである。
次に、ワーク搬送時間評価値Hの具体的な演算方法について説明する。第1のワーク搬送時間評価値演算方法は次のような演算方法である。即ち、提供開始到達時間をA、処理開始待機時間をB、ワーク搬送時間評価値をH、又、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号とすると、Hは、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=B−A )
で演算される。
上記の第1のワーク搬送時間評価値演算方法では、対象個別情報における搬送所要時間Cは、使用していない。従って、この第1のワーク搬送時間評価値演算方法に限っては、図6のフローチャートにおいて、S4の処理を省略することができる。この場合、S5の処理は、S2、及び、S3で演算されたA、及び、Bを一つのグループとして、対象ワークの個別情報とすることになる。
又、この第1のワーク搬送時間評価値演算方法では、提供開始到達時間A>=処理開始待機時間B、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。又、提供開始到達時間A<処理開始待機時間B、の場合は、処理開始待機時間Bと提供開始到達時間Aとの差が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
次に、第2のワーク搬送時間評価値演算方法について説明する。第2のワーク搬送時間評価値演算方法は次のような演算方法である。即ち、まず、全ての個別情報における搬送所要時間Cの算術平均Tを演算する。その上で、提供開始到達時間をA、処理開始待機時間をB、搬送所要時間をC、搬送所要時間Cの算術平均をT、ワーク搬送時間評価値をH、又、上記の第1のワーク搬送時間評価値演算方法と同様に、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号とすると、Hは、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=B、又は、C<=Tの場合は、D=0
A<B、且つ、C>Tの場合は、
B−A>C−T であれば、 D=C−A
B−A<=C−T であれば、 D=B−A )
で演算される。
上記の第2のワーク搬送時間評価値演算方法では、提供開始到達時間A>=処理開始待機時間B、又は、搬送所要時間C<=搬送所要時間Cの算術平均T、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。
又、提供開始到達時間A<処理開始待機時間B、且つ、搬送所要時間C>搬送所要時間Cの算術平均T、の場合は、次のようになる。即ち、処理開始待機時間B−提供開始到達時間A>搬送所要時間C−搬送所要時間Cの算術平均T、であれば、搬送所要時間Cと提供開始到達時間Aとの差が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。処理開始待機時間B−提供開始到達時間A<=搬送所要時間C−搬送所要時間Cの算術平均T、であれば、処理開始待機時間(B)と提供開始到達時間Aとの差が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
次に、第3のワーク搬送時間評価値演算方法について説明する。第3のワーク搬送時間評価値演算方法は次のような演算方法である。即ち、まず、全ての個別情報の中から搬送所要時間Cの最大値Mを抽出する。その上で、提供開始到達時間をA、処理開始待機時間をB、搬送所要時間をC、搬送所要時間Cの最大値をT、ワーク搬送時間評価値をH、又、上記の第1のワーク搬送時間評価値演算方法と同様に、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号とすると、Hは、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=(C/M)×B )
で演算される。
上記の第3のワーク搬送時間評価値演算方法では、提供開始到達時間A>=処理開始待機時間B、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。又、提供開始到達時間A<処理開始待機時間B、の場合は、(搬送所要時間C/搬送所要時間Cの最大値M)×処理開始待機時間B、が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
次に、第4のワーク搬送時間評価値演算方法について説明する。第4のワーク搬送時間評価値演算方法は次のような演算方法である。即ち、まず、全ての個別情報に基づいた搬送所要時間Cの度数分布を求め、該度数分布における全ての度数の合計に対する、各対象個別情報における搬送所要時間Cの値以下である全ての度数の合計の割合Rcを、各対象個別情報毎に求める。その上で、提供開始到達時間をA、処理開始待機時間をB、搬送所要時間をC、度数分布における全ての度数の合計に対する各対象個別情報における搬送所要時間Cの値以下である全ての度数の合計の割合をRc、ワーク搬送時間評価値をH、又、上記の第1のワーク搬送時間評価値演算方法と同様に、Σが、全ての対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号とすると、Hは、
H=ΣD/ΣB
( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
A<Bの場合は、 D=Rc×B )
で演算される。
上記の第4のワーク搬送時間評価値演算方法では、提供開始到達時間A>=処理開始待機時間B、の場合は、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響はないと考える。又、提供開始到達時間A<処理開始待機時間B、の場合は、該度数分布における全ての度数の合計に対する、各対象個別情報における搬送所要時間Cの値以下である全ての度数の合計の割合Rcに、処理開始待機時間Bを掛けた値が大きいほうが、対象工程の待機状態の発生に対する対象ワークの搬送遅れの影響は大きいと考える。
上記の搬送時間評価値演算装置10では、生産ライン20における第2工程22を対象工程として、ワーク搬送時間評価値を演算しているが、生産ライン20を構成する全ての工程を対象工程として、全ての工程について、ワーク搬送時間評価値を演算することもできる。このようにすることにより、各工程におけるワーク搬送時間評価値を比較することができ、生産ライン20全体について、対策を講じることができる。
対策の方法としては、例えば、各工程において、ワーク搬送時間評価値Hは0であることが望ましいが、ワーク搬送時間評価値Hが0でなかった場合でも、各工程毎にワーク搬送時間評価値Hを求めることにより、どのワーク搬送時間評価値Hで搬送による遅れがどの程度問題となっているかが分かる。これにより、各工程の処理能力に対して、どの箇所の搬送が問題になるかが分かり、的確な対応が可能になる。これらの各工程における搬送能力を改善する場合、各工程のワーク搬送時間評価値Hの値を調べ、特定の工程でワーク搬送時間評価値Hの値が高ければ、このワーク搬送時間評価値Hの高い工程への搬送指示を優先するように、工程制御部31や搬送車制御部32によるワーク搬送車30の制御の方法を変えることで、その工程への搬送時間を短くすることができる。
このような方法で、ボトルネックを解消することができれば、ボトルネックの解消が非常に安価に行える。又、生産ライン20の全体にわたって、ワーク搬送時間評価値Hが高いのであれば、生産ライン20で使用されているワーク搬送車30の搬送能力が不足していることが考えられ、ワーク搬送車30の台数を追加することで問題を解決する余地も出てくる。この場合についても、従来においては、工程の生産能力を上げるために、工程の装置や設備を増やしていたところを、ワーク搬送車30の台数追加で対応することができる場合もあり、ボトルネックの解消を非常に安価で行うことができる。
上記の搬送時間評価値演算装置10の動作において、対象工程が第1工程21の場合や、対象ワークのワーク番号Nが1や2の場合に、図6のフローチャートのS2〜S4では、提供開始到達時間Aや、処理開始待機時間B、搬送所要時間Cの演算に必要な情報が欠ける場合があるので、例外処理を施す必要がある。
上記の本実施の形態におけるワーク搬送時間評価値演算システムによれば、上述したように、複数の工程で構成される生産ラインにおいて、工程の装置が稼働できず待機状態となるボトルネックの要因としてのワーク搬送時間を評価するのに、指標として使用可能なワーク搬送時間評価値を演算することができる。従って、この演算されたワーク搬送時間評価値の大小に基づいて、ワークの搬送の遅れが対象工程の待機状態の発生に及ぼす影響を判断して対策を講じることができる。
上記の搬送時間評価値演算装置10では、生産ライン20における全てのワークの処理が終了した後に、ワーク搬送時間評価値の演算を行っているが、搬送時間評価値演算装置10が、工程制御部31から処理履歴時刻情報を受信しつつ、リアルタイムで、上述した処理を行うことにより、個別情報及び対象個別情報を収集することもできる。又、これらのリアルタイムで収集した個別情報及び対象個別情報を用いることにより、個々の対象ワーク毎に、ワーク搬送時間評価値を演算することもできる。
本発明のワーク搬送時間評価値演算システムの構成を示したブロック図である。 本実施の形態におけるワーク搬送時間評価値演算システムの構成を示したブロック図である。 本実施の形態における搬送時間評価値演算装置のメモリに記録された処理履歴時刻情報の例を示したテーブルである。 本実施の形態における生産ラインの動作状況を示したタイムチャート(その1)である。 本実施の形態における生産ラインの動作状況を示したタイムチャート(その2)である。 本実施の形態における搬送時間評価値演算装置の動作を示したフローチャートである。
符号の説明
1 提供開始到達時間測定手段
2 処理開始待機時間測定手段
3 搬送所要時間測定手段
4 個別情報形成手段
5 対象個別情報選択手段
6 評価値演算手段
10 搬送時間評価値演算装置
11 CPU
12 メモリ
13 キーボード
14 マウス
15 表示装置
16 プリンタ
17 接続インターフェイス
20 生産ライン
21 第1工程
22 第2工程
23 第3工程
24 第n工程
30 ワーク搬送車
31 工程制御部
32 搬送車制御部

Claims (14)

  1. 複数の工程で構成される生産ラインにおいて、複数のワークが順次連続して処理される前記工程の一つの工程である対象工程が、前記ワークの一つである対象ワークの処理の一つ前に処理されるワークである先行ワークの処理中に、前記対象工程の一つ前の工程である前工程から搬出され搬送されてくる前記対象ワークを、前記対象工程に受入れて待機させ、前記先行ワークの処理が終了すると、待機中の前記対象ワークの処理を行う前記対象工程に対して、
    前記対象ワークの搬送が遅れることにより前記対象工程が待機状態となる場合に、該対象工程と前記前工程との間における前記対象ワークのワーク搬送時間評価値を演算することを特徴とするワーク搬送時間評価値演算システム。
  2. 前記対象工程で、前記前工程からの前記対象ワークの受入が可能になった時点である受入可能時点から、前記前工程で、前記対象ワークが搬出可能になった時点である搬出可能時点までの所要時間である提供開始到達時間と称するAを、前記対象ワーク毎に測定する提供開始到達時間測定手段と、
    前記対象工程で、前記先行ワークの処理が終了した時点である処理終了時点から、前記対象ワークの処理が開始された時点である処理開始時点までの所要時間である処理開始待機時間と称するBを、前記対象ワーク毎に測定する処理開始待機時間測定手段と、
    前記前工程における前記対象ワークの前記搬出可能時点から、前記対象工程に前記対象ワークが到着した時点である到着時点までの所要時間である搬送所要時間と称するCを、前記対象ワーク毎に測定する搬送所要時間測定手段と、の各手段の中から、少なくとも前記提供開始到達時間測定手段と前記処理開始待機時間測定手段とを備えると共に、
    測定されたA、B、及び、Cの中から、前記対象ワーク毎に、少なくともA及びBで個別情報を形成する個別情報形成手段と、
    形成された該個別情報に含まれるBが0でない該個別情報を、対象個別情報として選択する対象個別情報選択手段と、
    一定期間内に行われた前記対象工程における全ての前記対象ワークの処理に対する前記個別情報及び前記対象個別情報の内、少なくとも前記対象個別情報に基づいて、前記ワーク搬送時間評価値であるHを演算する評価値演算手段と、を備える請求項1記載のワーク搬送時間評価値演算システム。
  3. 前記提供開始到達時間測定手段、前記処理開始待機時間測定手段、前記個別情報形成手段、前記対象個別情報選択手段、及び、前記評価値演算手段を備えると共に、
    前記個別情報は、A、及び、Bで構成されており、
    前記評価値演算手段は、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
    A<Bの場合は、 D=B−A )
    で演算する請求項2記載のワーク搬送時間評価値演算システム。
  4. 前記提供開始到達時間測定手段、前記処理開始待機時間測定手段、前記搬送所要時間測定手段、前記個別情報形成手段、前記対象個別情報選択手段、及び、前記評価値演算手段を備えると共に、
    前記個別情報は、A、B、及び、Cで構成されており、
    前記評価値演算手段は、全ての前記個別情報におけるCの算術平均値であるTを演算すると共に、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=B、又は、C<=Tの場合は、D=0
    A<B、且つ、C>Tの場合は、
    B−A>C−T であれば、 D=C−A
    B−A<=C−T であれば、 D=B−A )
    で演算する請求項2記載のワーク搬送時間評価値演算システム。
  5. 前記提供開始到達時間測定手段、前記処理開始待機時間測定手段、前記搬送所要時間測定手段、前記個別情報形成手段、前記対象個別情報選択手段、及び、前記評価値演算手段を備えると共に、
    前記個別情報は、A、B、及び、Cで構成されており、
    前記評価値演算手段は、全ての前記個別情報の中からCの最大値であるMを抽出すると共に、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
    A<Bの場合は、 D=(C/M)×B )
    で演算する請求項2記載のワーク搬送時間評価値演算システム。
  6. 前記提供開始到達時間測定手段、前記処理開始待機時間測定手段、前記搬送所要時間測定手段、前記個別情報形成手段、前記対象個別情報選択手段、及び、前記評価値演算手段を備えると共に、
    前記個別情報は、A、B、及び、Cで構成されており、
    前記評価値演算手段は、全ての前記個別情報に基づいたCの度数分布を求め、該度数分布において、全ての度数の合計に対する、各前記対象個別情報におけるCの値以下である全ての度数の合計の割合であるRcを、各前記対象個別情報毎に求めると共に、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
    A<Bの場合は、 D=Rc×B )
    で演算する請求項2記載のワーク搬送時間評価値演算システム。
  7. 複数の工程で構成される生産ラインにおいて、複数のワークが順次連続して処理される前記工程の一つの工程である対象工程が、前記ワークの一つである対象ワークの処理の一つ前に処理するワークである先行ワークの処理中に、前記対象工程の一つ前の工程である前工程から搬出され搬送されてくる前記対象ワークを、前記対象工程に受入れて待機させ、前記先行ワークの処理が終了すると、待機中の前記対象ワークの処理を行う前記対象工程に対して、
    前記対象ワークの搬送が遅れることにより前記対象工程が待機状態となる場合に、該対象工程と前記前工程との間における前記対象ワークのワーク搬送時間評価値をコンピュータにより演算することを特徴とするワーク搬送時間評価値演算方法。
  8. 前記対象工程で、前記前工程からの前記対象ワークの受入が可能になった時点である受入可能時点から、前記前工程で、前記対象ワークが搬出可能になった時点である搬出可能時点までの所要時間で、前記対象ワーク毎に測定される提供開始到達時間と称するAと、
    前記対象工程で、前記先行ワークの処理が終了した時点である処理終了時点から、前記対象ワークの処理が開始された時点である処理開始時点までの所要時間で、前記対象ワーク毎に測定される処理開始待機時間と称するBと、
    前記前工程における前記対象ワークの前記搬出可能時点から、前記対象工程に前記対象ワークが到着した時点である到着時点までの所要時間で、前記対象ワーク毎に測定される搬送所要時間と称するCと、の中から、前記対象ワーク毎に、少なくともA及びBで、個別情報を形成する個別情報形成ステップと、
    形成された該個別情報に含まれるBが0でない該個別情報を、対象個別情報として選択する対象個別情報選択ステップと、
    一定期間内に行われた前記対象工程における全ての前記対象ワークの処理に対する前記個別情報及び前記対象個別情報の内、少なくとも前記対象個別情報に基づいて、前記ワーク搬送時間評価値であるHを演算する評価値演算ステップと、を備える請求項7記載のワーク搬送時間評価値演算方法。
  9. 前記個別情報は、A、及び、Bで構成されており、
    前記評価値演算ステップは、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
    A<Bの場合は、 D=B−A )
    で演算する請求項8記載のワーク搬送時間評価値演算方法。
  10. 前記個別情報は、A、B、及び、Cで構成されており、
    前記評価値演算ステップは、全ての前記個別情報におけるCの算術平均値であるTを演算すると共に、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=B、又は、C<=Tの場合は、D=0
    A<B、且つ、C>Tの場合は、
    B−A>C−T であれば、 D=C−A
    B−A<=C−T であれば、 D=B−A )
    で演算する請求項8記載のワーク搬送時間評価値演算方法。
  11. 前記個別情報は、A、B、及び、Cで構成されており、
    前記評価値演算ステップは、全ての前記個別情報の中からCの最大値であるMを抽出すると共に、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
    A<Bの場合は、 D=(C/M)×B )
    で演算する請求項8記載のワーク搬送時間評価値演算方法。
  12. 前記個別情報は、A、B、及び、Cで構成されており、
    前記評価値演算ステップは、全ての前記個別情報に基づいたCの度数分布を求め、該度数分布において、全ての度数の合計に対する、各前記対象個別情報におけるCの値以下である全ての度数の合計の割合であるRcを、前記対象個別情報毎に求めると共に、Σが、全ての前記対象個別情報における値を加算したこと、或いは、該値を用いた演算結果を加算したことを表す記号であるとすると、Hを、
    H=ΣD/ΣB
    ( 但し、Dは、A>=Bの場合は、D=0
    A<Bの場合は、 D=Rc×B )
    で演算する請求項8記載のワーク搬送時間評価値演算方法。
  13. 請求項8〜請求項12のいずれか1項に記載のワーク搬送時間評価値演算方法が有する各ステップを備えており、前記コンピュータが実行可能なワーク搬送時間評価値演算プログラム。
  14. 請求項13に記載のワーク搬送時間評価値演算プログラムが記録されたプログラム記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012185779A (ja) * 2011-03-08 2012-09-27 Tokyo Univ Of Science 生産または物流管理装置及び生産または物流管理方法
JP2019113994A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 昭和電工株式会社 ワークの不良原因特定方法

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