JP2007147492A - スペクトル測定装置及びスペクトル測定方法 - Google Patents

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吉孝 木村
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敏明 黒羽
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Abstract

【課題】極めて微量の水性試料についての光学的測定が可能となされたスペクトル測定装置及びスペクトル測定方法において、予め用意した薬品とその後に導入した水性試料との反応生成物の測定を可能とし、また、水性試料の蒸発を防止し、測定中に亘って必要な量の水性試料を確保することを可能とする。
【解決手段】端面を対向させて配置された一対の光ファイバ3,4と、両端部を各光ファイバ3,4の端面に対向させて各光ファイバ3,4の端面間に設置され水性試料2が充填された透明な円筒状のガラスキャピラリ1とを備え、ガラスキャピラリ1を高湿雰囲気中に設置し、光ファイバ3,4の一方の端面、または、ガラスキャピラリ1の側面より水性試料2に対して光束を入射させ、光ファイバ3,4の他方の端面、または、各光ファイバ3,4の端面より、水性試料2を経た光束を取り込んで測定手段に送る。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明な円筒状のガラスキャピラリに水性試料を充填させ、この水性試料を経た光束を取り込んで測定するようにしたスペクトル測定装置及びスペクトル測定方法に関する。
従来、1ml(ミリリットル)以下、例えば、1μl(マイクロリットル)程度の極めて微量の水性試料についての光学的測定を可能とする測定装置の必要が増大している。例えば、動物や、特に人間から、分析が必要な生体組織を大量に得ることは、困難な場合が多い。また、蛋白質、酵素、抗体及びデオキシリボ核酸(DNA)の試料を大量に合成、または、精製することは、多大の費用がかかる。したがって、蛋白質やDNAの試料は、通常、少量の水性試料の状態である。そのため、1μl程度の極めて微量の水性試料についての光学的測定を可能とする測定装置が必要となるのである。
従来の吸光分光計においては、極めて少量の水性試料について十分な感度の溶液分析を行うことができなかった。例えば、波長260nmにおける吸光を用いて、DNAについてバックグランド信号から区別できる最低濃度として定義される近似的検出限界は0.5ml程度であり、光路長が10mmの試料キュベットを用いた場合、約250ng(ナノグラム)である。
従来、必要な試料キュベットの内容積を小さくする試みもなされているが、このような試みは、光路長の短縮を特徴とするものが多く、光路長の短縮により測定感度の低下が生じていた。10mmの光路長を確保した試料キュベットとして、30μl乃至50μlの範囲の体積の液体を収容するものが提案されている。しかし、内容積を5μlとした場合には、光路長が0.5mmとなってしまい、十分な感度の測定が行えない。
特許文献1には、コア領域を形成する毛管を用いて、コア領域に水性試料を封入した測定装置が提案されている。この測定装置においては、いわゆる液体コア法が採用されており、毛管は剛性であって、かつ、水性試料中を伝播される光波に対する屈折率が水性試料より小さくなっている。
一方、従来、試料キュベットを用いずに、水性試料の表面張力によって水性試料を水滴状とし、この状態において分光などの光学的測定を行う測定装置が提案されている。
特開平7‐218422号公報
ところで、前述のような液体コア法を採用した測定装置においては、毛管の屈折率が水性試料より小さくなければならないため、毛管の材質に制約があり、毛管内に薬品をコーティングすることが困難である。そのため、例えば、抗原・抗体反応等の測定のように、毛管内に予め抗体等の薬品を付着させた後に水性試料を導入し反応生成物を測定するといったように、毛管内での反応生成物を測定することができないという問題があった。
また、試料キュベットを用いない測定装置においては、測定中における水性試料の蒸発が問題となる。この測定装置においては、水性試料が雰囲気に曝されるため、蒸発量が多く、測定中に亘って必要な量の水性試料を確保しておくことが困難となる。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、極めて微量の水性試料についての光学的測定が可能となされたスペクトル測定装置及びスペクトル測定方法において、予め用意した薬品とその後に導入した水性試料との反応生成物の測定を行うことができ、また、水性試料の蒸発が防止され、測定中に亘って必要な量の水性試料を確保することが可能となされたスペクトル測定装置及びスペクトル測定方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、前述の課題を解決するため、以下の構成のいずれか一を有するものである。
〔構成1〕
本発明に係るスペクトル測定装置は、端面を対向させて配置された一対の光ファイバと、両端部を各光ファイバの端面に対向させて各光ファイバの端面間に設置され水性試料が充填される透明な円筒状のガラスキャピラリとを備え、光ファイバの一方の端面、または、ガラスキャピラリの側面より水性試料に対して光束を入射させ、光ファイバの他方の端面、または、各光ファイバの端面より、水性試料を経た光束を取り込んで測定手段に送ることを特徴とするものである。
〔構成2〕
構成1を有するスペクトル測定装置において、各光ファイバのコア径は、ガラスキャピラリの内径以下となっていることを特徴とするものである。
〔構成3〕
構成1、または、構成2を有するスペクトル測定装置において、ガラスキャピラリは、高湿雰囲気中に設置されており、水性試料の蒸発揮散が防止されることを特徴とするものである。
〔構成4〕
構成1乃至構成3のいずれか一を有するスペクトル測定装置において、水性試料が充填されたガラスキャピラリを連続的に所定位置に供給する搬送機構を備えていることを特徴とするものである。
〔構成5〕
構成1乃至構成4のいずれか一を有するスペクトル測定装置において、ガラスキャピラリの内面には、予め試薬がコーティングされており、この試薬と水性試料との反応生成物についての測定を行うことを特徴とするものである。
〔構成6〕
構成1乃至構成5のいずれか一を有するスペクトル測定装置において、ガラスキャピラリヘの水性試料の充填は、毛細管現象によって行われることを特徴とするものである。
〔構成7〕
本発明に係るスペクトル測定方法は、端面を対向させて一対の光ファイバを配置し、各光ファイバの端面間に水性試料を充填させた透明な円筒状のガラスキャピラリを設置し、このガラスキャピラリの両端部を各光ファイバの端面に対向させ、光ファイバの一方の端面、または、ガラスキャピラリの側面より水性試料に対して光束を入射させ、光ファイバの他方の端面、または、各光ファイバの端面より、水性試料を経た光束を取り込んで測定手段に送ることを特徴とするものである。
〔構成8〕
構成7を有するスペクトル測定方法において、各光ファイバのコア径を、ガラスキャピラリの内径以下とすることを特徴とするものである。
〔構成9〕
構成7、または、構成8を有するスペクトル測定方法において、ガラスキャピラリを高湿雰囲気中に設置し、水性試料の蒸発揮散を防止することを特徴とするものである。
〔構成10〕
構成7乃至構成9のいずれか一を有するスペクトル測定方法において、搬送機構を用いて、水性試料を充填させたガラスキャピラリを連続的に所定位置に供給することを特徴とするものである。
〔構成11〕
構成7乃至構成10のいずれか一を有するスペクトル測定方法において、ガラスキャピラリの内面に、予め試薬をコーティングしておき、この試薬と水性試料との反応生成物についての測定を行うことを特徴とするものである。
〔構成12〕
構成7乃至構成11のいずれか一を有するスペクトル測定方法において、ガラスキャピラリヘの水性試料の充填を、毛細管現象によって行うことを特徴とするものである。
本発明に係るスペクトル測定装置は、構成1を有することにより、水性試料が充填される透明な円筒状のガラスキャピラリを用いるので、極めて微量の水性試料についての光学的測定が可能であって、予め用意した薬品とその後に導入した水性試料との反応生成物の測定をも行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定装置は、構成2を有することにより、各光ファイバのコア径がガラスキャピラリの内径以下となっているので、ガラスキャピラリの屈折率が水性試料の屈折率より大きくとも、水性試料についての光学的測定を支障なく行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定装置は、構成3を有することにより、ガラスキャピラリは、高湿雰囲気中に設置され、水性試料の蒸発揮散が防止されるので、測定中に亘って必要な量の水性試料を確保することが可能である。
本発明に係るスペクトル測定装置は、構成4を有することにより、水性試料が充填されたガラスキャピラリを連続的に所定位置に供給する搬送機構を備えているので、大量のガラスキャピラリについての測定を順次的に迅速に行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定装置は、構成5を有することにより、ガラスキャピラリの内面に予め試薬がコーティングされており、この試薬と水性試料との反応生成物についての測定を行うので、予めコーティングした試薬とその後に導入した水性試料との反応生成物の測定を行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定装置は、構成6を有することにより、ガラスキャピラリヘの水性試料の充填が、毛細管現象によって行われるので、極めて微量の水性試料についての光学的測定が可能となる。
本発明に係るスペクトル測定方法は、構成7有することにより、水性試料を充填させた透明な円筒状のガラスキャピラリを用いるので、極めて微量の水性試料についての光学的測定が可能であって、予め用意した薬品とその後に導入した水性試料との反応生成物の測定をも行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定方法は、構成8を有することにより、各光ファイバのコア径が、ガラスキャピラリの内径以下となっているので、ガラスキャピラリの屈折率が水性試料の屈折率より大きくとも、水性試料についての光学的測定を支障なく行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定方法は、構成9を有することにより、ガラスキャピラリを高湿雰囲気中に設置し、水性試料の蒸発揮散を防止するので、測定中に亘って必要な量の水性試料を確保することが可能である。
本発明に係るスペクトル測定方法は、構成10を有することにより、搬送機構を用いて水性試料を充填させたガラスキャピラリを連続的に所定位置に供給するので、大量のガラスキャピラリについての測定を順次的に迅速に行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定方法は、構成11を有することにより、ガラスキャピラリの内面に予め試薬をコーティングしておき、この試薬と水性試料との反応生成物についての測定を行うので、予めコーティングした試薬とその後に導入した水性試料との反応生成物の測定を行うことができる。
本発明に係るスペクトル測定方法は、構成12を有することにより、ガラスキャピラリヘの水性試料の充填を、毛細管現象によって行うので、極めて微量の水性試料についての光学的測定が可能となる。
すなわち、本発明は、極めて微量の水性試料についての光学的測定が可能となされたスペクトル測定装置及びスペクトル測定方法において、予め用意した薬品とその後に導入した水性試料との反応生成物の測定を行うことができ、また、水性試料の蒸発が防止され、測定中に亘って必要な量の水性試料を確保することが可能となされたスペクトル測定装置及びスペクトル測定方法を提供することができるものである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るスペクトル測定装置及びスペクトル測定方法の最良の実施の形態について説明する。
〔スペクトル測定装置の構成〕
図1は、本発明に係るスペクトル測定装置の要部の構成を示す斜視図である。
本発明に係るスペクトル測定装置は、図1に示すように、透明な円筒状のガラスキャピラリ1を用いて、このガラスキャピラリ1内に水性試料2を充填して光学的にスペクトル測定を行う装置である。そして、本発明に係るスペクトル測定方法は、以下に述べるペクトル測定装置を用いることによって行われる測定方法である。
例えば1μl程度の極微量の水性試料について、光学的な測定を行う装置としては、前述したように、屈折率の低い毛管を用いて水性試料をコアとする液体コア法が提案されている。しかし、本発明は、ガラスキャピラリ1を用いるために、抗原・抗体反応等に見られるように、予めガラスキャピラリ1内に抗体を付着させた後に水性試料2を導入し、ガラスキャピラリ1内での反応生成物を測定することもできる点で、液体コア法を行う測定装置とは異なるものである。
ガラスキャピラリ1ヘの水性試料2の充填は、毛細管現象によって行われる。ガラスキャピラリ1は、ガラスにより形成されているため、真直性に優れており、また、毛細管現象による水性試料2の充填が容易である。
そして、このスペクトル測定装置においては、ガラスキャピラリ1は、一対の光ファイバ3,4間に配置される。一対の光ファイバ3,4は端面を対向させて配置されており、水性試料2が充填されたガラスキャピラリ1は、各光ファイバ3,4の端面間に設置されることにより、両端部を各光ファイバ3,4の端面に対向させる。このスペクトル測定装置においては、各光ファイバ3,4のコア径は、ガラスキャピラリ1の内径以下の径となっている。
図2は、本発明に係るスペクトル測定装置において測定を行っている第1の状態を示す斜視図である。
このスペクトル測定装置においては、図2に示すように、光ファイバ3,4の一方の端面より水性試料2に対して光束を入射させ、光ファイバ3,4の他方の端面より、水性試料2を経た光束を取り込んで、図示しない測定手段に送ることができる。この測定方法により、測定手段として分光光度計やフォトダイオードを使用して、水性試料2の吸収スペクトルや吸光度を測定することができる。
図3は、本発明に係るスペクトル測定装置において測定を行っている第2の状態を示す斜視図である。
あるいは、このスペクトル測定装置においては、図3に示すように、ガラスキャピラリ1の側面より水性試料2に対して光束(励起光)を入射させ、各光ファイバ3,4の端面より、水性試料2を経た光束(水性試料2から発せられた光束)を取り込んで図示しない測定手段に送ることができる。この場合においては、各光ファイバ3,4は、1本の光ファイバにカップリングされることにより、端面より取り込んだ光束を測定手段に送る。この測定方法により、測定手段として分光光度計を使用して、水性試料2からの蛍光を測定することができる。
このスペクトル測定装置においては、各光ファイバ3,4のコア径がガラスキャピラリ1の内径以下の径となっているので、ガラスキャピラリ1の屈折率が水性試料2の屈折率より大きくとも、水性試料2についての光学的測定を支障なく行うことができる。
測定手段による液体試料の測定(分析)としては、種々の光学的測定方法を用いることができる。これらの測定方法としては、溶存物質を含む液体中での光の吸収を測定することにより、その溶存物質の組成及び濃度を定量する光学的方法、特に、光度測定法及び分光測定法が代表的なものである。このような光学的測定は、異なる物質が異なる波長の光を吸収するという性質に基づいている。このような光学的測定は、特定の波長の光、あるいは、紫外スペクトル、可視スペクトル、または、赤外スペクトルを含む広域の光スペクトル全体にわたる光を測定することによって行うことができる。
そして、このスペクトル測定装置においては、ガラスキャピラリ1の内面に予め試薬をコーティングしておき、その後にガラスキャピラリ1内に水性試料2を導入することにより、この水性試料2と試薬との反応生成物についての測定を行うことができる。
〔水性試料の蒸発による光路長の変化について〕
また、このスペクトル測定装置においては、ガラスキャピラリ1は、高湿雰囲気中に設置されており、水性試料2の蒸発揮散が防止されている。以下、ガラスキャピラリ1内の水性試料2の蒸発の問題について検討する。
このスペクトル測定装置においては、水性試料2の量がμlオーダーと微量なため、ガラスキャピラリ1の端面からの蒸発による光路長の変化が懸念される。そこで、水性試料2を充填したガラスキャピラリ1を、室内環境に開放して設置した場合、水分を惨みこませた濾紙を入れたシャーレ内に設置した場合、及び、ガラスキャピラリ1の上面より水中バプリング気泡の吹付けを行った場合のそれぞれについて、水性試料2の蒸発量を求めた。ガラスキャピラリ1の長さは、10mmである。蒸発量は、ガラスキャピラリ1の端面からの液相の凹み量(mm)によって判断した。
その結果、以下の〔表1〕に示すように、水性試料2をガラスキャピラリ1に充填してからスペクトル測定を行うまでの経過時間によっては、何らかの蒸発防止策が必要なことがわかる。
Figure 2007147492
そして、このスペクトル測定装置においては、ガラスキャピラリ1は、高湿雰囲気中に設置されているので、水性試料2の蒸発揮散が防止されることが確認された。
〔常湿及び多湿環境下における信号光の変化について〕
ガラスキャピラリ1を室内環境に開放して設置した状態(常温常湿)と、水分を惨みこませた濾紙を入れたシヤーレ内に設置した状態(常温多湿)とについて、水性試料2の透過光を測定し、透過信号光強度を得た。
図4は、水性試料2の透過光を測定して得られた透過信号光強度の時間変化を示すグラフである。
その結果、図4に示すように、常湿環境下に置いたガラスキャピラリ1についての測定は、ほぼ不可能であった。しかし、多湿環境下に置いたガラスキャピラリ1については、約30分間に亘って安定した測定結果が得られた。
〔光路長による信号光の変化について〕
図5は、内径0.6mmのガラスキャピラリ1を用いて、ガラスキャピラリ1の長さを変化させたときの信号光の変化を示すグラフである。
光路長による信号光の変化については、図5に示すように、光路長20mm程度までは測定が可能であることが確認された。
〔毛細管現象による水性試料2の充填について〕
図6は、ガラスキャピラリ1に毛細管現象によって水性試料2を充填させている状態を示す斜視図である。
ガラスキャピラリ1の内径と水性試料2の液面の高さとによって、毛細管現象による水性試料2が充填される高さは異なる。ガラスキャピラリ1の内径を0.6mm、外径を10.mmとした場合には、図6に示すように、垂直充填で、約15mmの充填が可能であることが確認された。また、充填時にガラスキャピラリ1に僅かな傾きを与えることにより、20mmの充填が容易に実現された。
〔搬送機構の構成〕
図7は、本発明に係るスペクトル測定装置の搬送機構の構成を示す斜視図である。
そして、このスペクトル測定装置は、図7に示すように、搬送機構5を備えている。この搬送機構5は、水性試料2が充填された複数のガラスキャピラリ1を、連続的に所定位置に供給するものである。この搬送機構5は、加湿雰囲気中に設置されたベルトコンベア装置6を備えて構成され、このベルトコンベア装置6により、水性試料2が充填された複数のガラスキャピラリ1を移動操作し、所定のガラスキャピラリ1を、一対の光ファイバ3,4の端面間の所定位置に配置する。
図8は、本発明に係るスペクトル測定装置の搬送機構においてガラスキャピラリ1を位置決めする構成を示す分解斜視図である。
ガラスキャピラリ1を所定位置に配置するためには、図8に示すように、それぞれにV溝7,8,9が形成された複数の位置決めブロック10,11,12により、一対の光ファイバ3,4とガラスキャピラリ1との相対位置を決めることができる。すなわち、ガラスキャピラリ1は、ガラスキャピラリ用の位置決めブロック10において、V溝7上に設置されることにより、軸に直交する方向について、位置決めブロック10に対して位置決めされて保持される。このガラスキャピラリ1は、軸方向については、位置決めブロック10の端面に取付けられた位置決め片13に端面を当接させることにより、位置決めブロック11に対して位置決めされる。
そして、一方の光ファイバ3は、一方の光ファイバ用の位置決めブロック11において、V溝8上に設置されることにより、軸に直交する方向について、位置決めブロック11に対して位置決めされて保持される。また、他方の光ファイバ4は、他方の光ファイバ用の位置決めブロック12において、V溝9上に設置されることにより、軸に直交する方向について、位置決めブロック12に対して位置決めされて保持される。
図9は、本発明に係るスペクトル測定装置の搬送機構においてガラスキャピラリ1を位置決めする構成を示す斜視図である。
ガラスキャピラリ1が位置決めブロック10に対して位置決めされ、一対の光ファイバ3,4が位置決めブロック11,12に対して位置決めされることにより、図9に示すように、これら位置決めブロック10,11,12間の相対位置を決めることにより、一対の光ファイバ3,4及びガラスキャピラリ1間の相対位置を決めることができる。
すなわち、ガラスキャピラリ1は、位置決めブロック10に対して位置決めされた状態で、この位置決めブロック10とともに、搬送機構5によって搬送される。そして、この位置決めブロック10は、一対の光ファイバ3,4を位置決めしている各位置決めブロック11,12間の位置に搬送され、これら位置決めブロック11,12に対して位置決めされる。例えば、各位置決めブロック10,11,12の外径寸法及びV溝7,8,9の位置を互いに等しく形成しておけば、各位置決めブロック10,11,12は、外縁部を同一直線上に位置されることにより、ガラスキャピラリ1を一対の光ファイバ3,4に対する所定位置、すなわち、これらガラスキャピラリ1及び一対の光ファイバ3,4が同軸となる位置に位置決めすることができる。
本発明に係るスペクトル測定装置の要部の構成を示す斜視図である。 前記スペクトル測定装置において、測定を行っている第1の状態を示す斜視図である。 前記スペクトル測定装置において、測定を行っている第2の状態を示す斜視図である。 前記スペクトル測定装置において、水性試料の透過光を測定して得られた透過信号光強度の時間変化を示すグラフである。 前記スペクトル測定装置において、内径0.6mmのガラスキャピラリを用いて、ガラスキャピラリの長さを変化させたときの信号光の変化を示すグラフである。 前記スペクトル測定装置において使用するガラスキャピラリに毛細管現象によって水性試料を充填させている状態を示す斜視図である。 前記スペクトル測定装置の搬送機構の構成を示す斜視図である。 前記スペクトル測定装置の搬送機構においてガラスキャピラリを位置決めする構成を示す分解斜視図である。 前記スペクトル測定装置の搬送機構においてガラスキャピラリを位置決めする構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 ガラスキャピラリ
2 水性試料
3,4 光ファイバ
5 搬送機構
6 ベルトコンベア装置
7,8,9 V溝
10,11,12 位置決めブロック
13 位置決め片

Claims (12)

  1. 端面を対向させて配置された一対の光ファイバと、
    両端部を前記各光ファイバの端面に対向させて各光ファイバの端面間に設置され、水性試料が充填される透明な円筒状のガラスキャピラリと
    を備え、
    前記光ファイバの一方の端面、または、前記ガラスキャピラリの側面より前記水性試料に対して光束を入射させ、前記光ファイバの他方の端面、または、前記各光ファイバの端面より、前記水性試料を経た光束を取り込んで測定手段に送ることを特徴とするスペクトル測定装置。
  2. 前記各光ファイバのコア径は、前記ガラスキャピラリの内径以下となっていることを特徴とする請求項1記載のスペクトル測定装置。
  3. 前記ガラスキャピラリは、高湿雰囲気中に設置されており、前記水性試料の蒸発揮散が防止されることを特徴とする請求項1、または、請求項2記載のスペクトル測定装置。
  4. 前記水性試料が充填された前記ガラスキャピラリを連続的に所定位置に供給する搬送機構を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のスペクトル測定装置。
  5. 前記ガラスキャピラリの内面には、予め試薬がコーティングされており、この試薬と前記水性試料との反応生成物についての測定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載のスペクトル測定装置。
  6. 前記ガラスキャピラリヘの前記水性試料の充填は、毛細管現象によって行われることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載のスペクトル測定装置。
  7. 端面を対向させて一対の光ファイバを配置し、
    前記各光ファイバの端面間に水性試料を充填させた透明な円筒状のガラスキャピラリを設置し、このガラスキャピラリの両端部を前記各光ファイバの端面に対向させ、
    前記光ファイバの一方の端面、または、前記ガラスキャピラリの側面より前記水性試料に対して光束を入射させ、前記光ファイバの他方の端面、または、前記各光ファイバの端面より、前記水性試料を経た光束を取り込んで測定手段に送ることを特徴とするスペクトル測定方法。
  8. 前記各光ファイバのコア径を、前記ガラスキャピラリの内径以下とすることを特徴とする請求項7記載のスペクトル測定方法。
  9. 前記ガラスキャピラリを高湿雰囲気中に設置し、前記水性試料の蒸発揮散を防止することを特徴とする請求項7、または、請求項8記載のスペクトル測定方法。
  10. 搬送機構を用いて、前記水性試料を充填させた前記ガラスキャピラリを連続的に所定位置に供給することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか一に記載のスペクトル測定方法。
  11. 前記ガラスキャピラリの内面に、予め試薬をコーティングしておき、この試薬と前記水性試料との反応生成物についての測定を行う
    ことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか一に記載のスペクトル測定方法。
  12. 前記ガラスキャピラリヘの前記水性試料の充填を、毛細管現象によって行うことを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか一に記載のスペクトル測定方法。
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