JP2007143551A - 生体組織処理用の基板、処理装置、処理方法及び処理キット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生体組織中のタンパク質もしくは該タンパク質の分解物を固定するための生体組織処理用の基板であって、前記基板が、前記生体組織との接触面を形成する多孔質体を有し、該多孔質体の孔中に前記生体組織から前記タンパク質もしくは該タンパク質の分解物を得るための酵素を含むと共に、該酵素の作用により得られる前記タンパク質もしくは前記分解物が金属を含有する部材と接触するように構成されている生体組織処理用の基板。
【選択図】図1
Description
本発明の生体組織処理用の基板は、生体組織中のタンパク質、もしくは前記タンパク質の分解物、いわゆる組織分解物を固定する基板である。この基板は、組織分解物を生体組織中での位置情報を維持しつつ固定可能とする固定領域を有する。この固定領域は生体組織との接触面を有し、この接触面が、少なくとも1種の酵素を含む多孔質体から形成される。酵素は多孔質体の少なくとも孔内に固定され、更に、多孔質体の外表面(生体組織との接触面)に存在していてもよい。
基板の有する組織分解物の固定領域を形成するための材料は、組織分解物の固定状態を維持するための物性を有するものであれば、いかなるものでも用いることが可能である。よって、基板の構成及び基板を形成するための材料は、組織分解物の固定方法、その後実施される分析方法などの条件によって、適宜決めることができる。
面状に広がる固定領域への組織分解物の固定のための生体組織との接触面は、多孔質体から形成される。先に挙げた支持体が多孔質体を兼ねる一体型では、多孔質体そのものから組織分解物の面状に広がる固定領域が形成される。一方、支持体表面を固定領域として使用する別体型では、多孔質体の孔は、生体組織との接触面側から支持体表面側への組織分解物の移動のための通路としての機能を有する。生体組織から組織分解物を抽出するための酵素は多孔質体の少なくとも孔内に含まれ、多孔質体の外表面に更に存在していてもよい。この多孔質体の役割は、酵素を位置精度良く生体組織に接触させ、組織分解物を位置精度良く、基板の面方向に広がる固定領域に固定させることにある。酵素は、乾燥状態、もしくは、溶液状態で多孔質体に保持されるが、生体組織を処理する際には、水溶液状態で使用される。よって、多孔質体の材料には、耐水性を有し、かつ、酵素の活性を阻害しない、すなわち、阻害がないか、阻害しても実質的な影響を酵素に与えない材料を用いればよい。また、このような材料で多孔質体の表面が被覆されているものでも構わない。多孔質体の構成材料を例示すると、有機材料、無機材料、金属、金属酸化物及びセラミックス、あるいはこれらの2種以上の複合材料などが挙げられるが、これらに限るものではない。さらには、多孔質体の孔表面は、親水性であることが好ましい。親水性にすることにより、液体の導入、保持が容易となり、酵素水溶液状態での使用に好適である。さらに、多孔質体の孔の壁面には、酵素を安定化させる材料が含まれていても良く、酵素を固定するための官能基やリンカーが含まれていても良い。基板が多孔質体のみの一体型の場合、それ自体が組織分解物を固定する支持体となり得るため疎水性であることが好ましい。
多孔質体に含有させる酵素は、生体組織から組織分解物を抽出するために利用できる酵素であればよい。例えば、生体組織の成分を分解する酵素であればいかなるものでもよい。好ましくはタンパク質分解酵素、あるいは脂質分解酵素であり、そのことによって細胞膜成分の大多数を占めるタンパク質あるいは脂質を分解することができるため、液中においては組織分解物を抽出することができる。
(1)セリンプロテアーゼ(トリプシン、キモトリプシンなど)。
(2)システインプロテアーゼ(パパイン、ブロメライン、カテプシンBなど)。
(3)アスパラギン酸プロテアーゼ(ペプシン、キモシン、カテプシンDなど)。
(4)メタロプロテアーゼ(サーモリシンなど)。
本発明の生体組織処理装置は、生体組織中の組織分解物を、上述した構成の基板に固定するための生体組織の処理装置である。この処理装置は、表面に多孔質体からなる部分を備えた基板を保持する手段と、保持された基板に液体を付与する手段と、を有する。
本発明の生体組織処理方法は、本発明に係る基板の生体組織との接触面を形成する多孔質体の有する孔内に、酵素を用意する工程と、生体組織を、基板の生体組織との接触面に接触させる工程と、を有する。
その他、酵素溶液を孔中に誘導する方法としては、多孔質表面を酵素溶液に接触させた状態で、溶液を攪拌しながら注入する物理的方法、帯電性の支持体に電流を流して酵素を孔中に導入する電気的方法、などが挙げられるが、この限りではない。
(生体組織処理用キット)
本発明の生体組織処理用キットは、生体組織中のタンパク質、もしくは、タンパク質の分解物を固定するためのキットであって、生体組織処理用の基板と、この基板の有する多孔質体に付与する酵素と、を有する。
本実施例では、シリコンウエハ上に金を蒸着したものを支持体とし、フォトリソグラフィーによりフォトレジストを材料とした多孔質体(孔径3μm)を作製し、孔中にホスホリパーゼA2とトリプシンを含ませた生体組織処理用の基板を作製する。細胞膜脂質が分解することによってタンパク質が抽出する。前記タンパク質を分解することによって得られたタンパク質分解物は金表面に吸着する。フォトレジスト材料を除去後、タンパク質分解物をTOF−SIMS分析により検出する。
(1)多孔質体の作製
シリコンウエハ上にチタンを5nm蒸着し、続けて金を100nm蒸着したものを支持体とする。市販のフォトレジスト材料をスピンコートした後、フォトレジスト材料層をフォトリソグラフィー法によりパターニングし、およそ3μmの孔を規則的に有する多孔質体を作製する。前記孔は、フォトレジスト多孔質体の上面から支持体である金表面まで貫通させる。作製された多孔質体の断面を電子顕微鏡観察すると、図2(C)のような形態が観察される。フォトレジスト多孔質体の基板表面および孔表面は、UVオゾン処理を施すことにより親水化する。
(2)生体組織処理用の基板の作製
光学顕微鏡で多孔質体の孔の位置を確認した後、酵素溶液をインクジェットヘッドリザーバーに入れ、インクジェットヘッドから孔の中に酵素溶液を滴下し、孔内を充填する。酵素溶液としては、細胞の脂質膜を分解するホスホリパーゼA2、およびタンパク質を分解するトリプシンをそれぞれ10μg/mLずつを混合し溶解したリン酸緩衝溶液(pH7.4)を準備しておく。孔中の酵素溶液を凍結後、水分を昇華させることによって、図4のように、ホスホリパーゼA2(図4中の符号120)、トリプシン(図4中の符号121)が孔114中に粉末状態で保存され、本発明に係わる生体組織処理用の基板が作製される。
(3)生体組織試料の調製
リン酸緩衝液(pH7.4)をインクジェットヘッドリザーバーに入れ、インクジェットヘッドから図4に示される生体組織処理用の基板の孔に滴下し、図7の182に示すように孔内を充填する。光学顕微鏡で確認しながら、生体内から取り出した生体組織を図8のように接触させる。生体組織の細胞膜脂質は孔中に存在するホスホリパーゼA2によって分解され、細胞膜が分解されることによって孔中に抽出されたタンパク質はトリプシンによって分解される。所定時間経過後、支持体を外側に向けた状態で、生体組織処理用の基板を遠心操作することで、タンパク質分解物は、孔底の金表面に強く付着する。大部分の生体組織を除去後、孔中の水分を蒸発させ、前記生体組織処理用の基板をアセトン酢酸ブチル中に浸すことで、フォトレジスト多孔質体を除去する。表面にタンパク質分解物が付着した略平面の基板表面を得ることができる。
(4)組織分解物のTOF−SIMSイメージング
前記多孔質シリコン表面を下記条件でTOF−SIMS分析後、前記タンパク質分解物のピークを選択しイメージングすると、図8において多孔質体の孔が存在した部分に、前記タンパク質の質量ピークのシグナル181が図9のように検出される。そのとき、病変細胞が存在した孔の位置には特徴的なペプチド断片のピークが強く検出されるが、正常細胞が存在した孔の位置には同様のピークが弱く検出される。その結果、ペプチド断片の質量ピークを選択してイメージングすると、図8で病変細胞が存在する位置を中心に、前記シグナルが図9のように強く検出される。
上記分析は金基板上にマーキングを施した上で、ION TOF社製TOF−SIMS IV型装置を用いて下記条件により分析される。もしくは、図5または図6に示される装置によって分析することもできる。測定条件を以下に示す。
一次イオン:25kV Ga+、1.6pA(パルス電流値)、ランダムスキャンモード
一次イオンのパルス周波数:7.5kHz(150μs/shot)
一次イオンパルス幅:約1ns
一次イオンビーム直径:約3μm
測定領域:200μm×200μm
二次イオン像のpixel数:128×128
積算回数:64
以上のような条件で正および負の二次イオン質量スペクトルを測定する。また、ペプチド断片の二次元分布状態を反映することで、二次元イメージングを取得することができ、病変細胞の数や位置関係を同定することができる。
本実施例では、支持体であるシリコンウエハの表面に金蒸着し、この蒸着面に対して一面に整列したコロイダルシリカによるインプリンティングにより形成される金多孔質体(平均孔径1μm)を多孔質体として用いる。金表面の2つの独立した領域に、各々、トリプシン、キモトリプシンを含ませた生体組織処理用の基板を作製する。予め転写基板に接触し支持された生体組織を、前記生体組織処理用の基板に転写する。そして、生体組織の細胞膜タンパク質が酵素分解することによって抽出され、多孔質層に吸着した組織分解物をTOF−SIMS分析により検出する(本実施例では、多孔質体は除去されない)。
(1)生体組織処理用の基板の準備
シリコンウエハ上に金を1μm蒸着し、1cm角に切断する。へき開したマイカ基板上に、平均粒子径1μmのシリカ微粒子を自己組織的に並べて圧着する。前記のマイカ基板のシリカ微粒子面を、前記金蒸着基板に押し付けた後、マイカ基板を取り除く。埋め込まれたシリカ微粒子を水/エタノール中で超音波処理することで除去する。以上の操作により、金多孔質体が作製され、断面を電子顕微鏡観察すると図2(H)のような形態が観察される。硫酸:過酸化水素=7:3(容量比)で洗浄する。前記金多孔質体表面は、光学顕微鏡で孔の位置を確認し、位置情報を記録しておく。一方、2つのインクジェットカートリッジを用意する。1つのカートリッジには10μMトリプシン(シグマアルドリッチ社製)のリン酸緩衝溶液(pH7.4)、もう1つのカートリッジには10μMキモトリプシン(シグマアルドリッチ社製)のリン酸緩衝溶液(pH7.4)を注入する。確認した前記基板の多孔質領域A(図3の基板上左側の領域)の各孔にトリプシン溶液、多孔質領域B(図3の基板上右側の領域)の各孔にキモトリプシン溶液を各カートリッジの有するヘッドから付与する。このようにして、2種類の酵素領域を有する生体組織処理用の基板Bが作製される。
(2)生体組織の処理
ヒトの皮膚から取り出した生体組織を図10(A)のように転写基板に一旦塗布し、前記生体組織処理用の基板B上に転写した後、30分間静置する。基板表面に接触した生体組織の一部の細胞は、孔中あるいは基板表面に存在するトリプシン、あるいはキモトリプシンによって膜タンパク質が分解され、ペプチド断片が抽出される。所定時間静置することで、孔中に存在するペプチド断片が金多孔質体表面に吸着する。
(3)組織分解物のTOF−SIMSイメージング
金多孔質体表面を下記条件によりTOF−SIMS分析後、前記ペプチド断片の質量シグナルを選択してイメージングすると、多孔質体の孔が存在し、病変細胞が存在した位置に特徴的なペプチド断片のピークが検出される。検出されるピークはトリプシン溶液の領域とキモトリプシン溶液の領域で異なる。図10(B)のように生体組織が転写された部分に、2つの前記質量シグナルが図11のように検出される。また、あるタンパク質由来の分解物の質量シグナルを選択してイメージングすると、図10において病変細胞が存在する位置を中心に、前記シグナルが図11のように検出されていることがわかる。
上記分析は金基板上にマーキングを施した上で、ION TOF社製TOF−SIMS IV型装置を用いて下記条件により分析される。もしくは、図5または図6に示されるような装置によって分析することもできる。測定条件を以下に示す。
一次イオン:25kV Ga+、1.6pA(パルス電流値)、ランダムスキャンモード
一次イオンのパルス周波数:7.5kHz(150μs/shot)
一次イオンパルス幅:約1ns
一次イオンビーム直径:約3μm
測定領域:200μm×200μm
二次イオン像のpixel数:128×128
積算回数:64
以上のような条件で正および負の二次イオン質量スペクトルを測定する。また、ペプチド断片の二次元分布状態を反映することで、二次元イメージングを取得することができ、病変細胞の数や位置関係を同定することができる。
さらに、図11の(A)および(B)では、同じタンパク質が異なる酵素で分解されたときのTOF−SIMS分析を行い、それぞれ別々の質量ピークに基づくイメージングプロファイルを示している。両方のプロファイルとも病変細胞が存在する位置を中心に高いシグナルを得られるため、酵素によって切断されるタンパク質のデータベースを構築し、イメージングプロファイルのパターン数を組み合わせることにより、生体組織分析の信頼性向上に寄与することができる。
110 支持体
111 孔
112 多孔質体(あるいは多孔質ハニカム膜)
113 酵素溶液A
114 酵素溶液B
120 酵素C
121 酵素D
122 生体組織処理装置の容器
123 生体組織処理用の基板
124 生体組織処理用の基板を保持する手段
130 生体組織処理用の基板を移動させる手段
131 処理用の基板位置制御手段
132 光学的観察手段
133 光学的に観察した像を記録する手段
134 インターフェイス
140 液滴吐出ヘッド
141 液滴吐出ヘッド移動手段
142 液滴付与制御手段
143 生体組織を接触させるための手段
144 生体組織
150 転写基板
151 転写基板を保持する手段
152 移動手段
153 位置制御手段
154 インクジェットヘッド
160 インクジェットヘッド移動手段
161 多孔質体の材料を溶解する手段
162 支持体に吸着した抽出物
163 温度を制御する手段
164 湿度を制御する手段
170 細胞
171 生体組織
172 正常細胞
173 病変細胞
174 酵素Aによる分解物の質量ピーク強度を示すシグナル
175 タンパク質もしくはタンパク質分解物
180 酵素Bによる分解物の質量ピーク強度を示すシグナル
181 溶出したタンパク質の質量ピーク強度を示すシグナル
182 緩衝液で満たされた孔
200 金属層
Claims (16)
- 生体組織中のタンパク質もしくは該タンパク質の分解物を固定するための生体組織処理用の基板であって、
前記基板が、前記生体組織との接触面を形成する多孔質体を有し、該多孔質体の孔中に前記生体組織から前記タンパク質もしくは該タンパク質の分解物を得るための酵素を含むと共に、該酵素の作用により得られる前記タンパク質もしくは前記分解物が金属を含有する部材と接触するように構成されていることを特徴とする生体組織処理用の基板。 - 前記酵素が、タンパク質分解酵素あるいは脂質分解酵素である請求項1に記載の基板。
- 前記酵素が、エンドペプチダーゼである請求項2に記載の基板。
- 支持体上に、前記接触面としての多孔質体を設けた構造を有し、該多孔質体が、その上面から前記支持体の接触面に至るまで貫通する孔を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の基板。
- 前記多孔質体が、前記金属を含有する部材を構成する請求項1乃至4のいずれかに記載の基板。
- 支持体上に、前記接触面としての多孔質体を設けた構造を有し、該多孔質体と前記支持体間に、前記金属を含有する部材が存在する請求項1乃至3のいずれかに記載の基板。
- 前記多孔質体は、その上面から前記金属を含有する部材に接触する面に至るまで貫通する孔を有する請求項6に記載の基板。
- 前記金属を含有する部材は、金または銀を含有する請求項1乃至7のいずれかに記載の基板。
- 前記多孔質体の孔の径が、100nm以上10μm以下の範囲にある請求項1乃至8のいずれかに記載の基板。
- 生体組織中のタンパク質、もしくは前記タンパク質の分解物を基板に固定する生体組織の処理装置であって、
生体組織処理用の基板を保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段に保持された基板の前記生体組織との接触面を形成する多孔質体の孔内に、前記生体組織から前記タンパク質もしくは前記タンパク質の分解物を得るための酵素を用意するための酵素調製手段と、
前記酵素が用意された孔を有する基板の前記接触面に前記生体組織を接触させるための生体組織接触手段と、
を有することを特徴とする生体組織の処理装置。 - 前記酵素調製手段が、前記酵素が予め付与されている孔内に酵素反応用の液体を付与するか、あるいは酵素と、前記液体とを含む酵素溶液を前記孔に付与するための液体付与手段を有する請求項10に記載の処理装置。
- 前記基板の生体組織との接触面の画像情報を読み取り、前記液体付与手段での液体の付与に関する位置情報を記録する手段を更に有する請求項11に記載の処理装置。
- 前記液体を付与する手段が、インクジェット法による液体付与手段を有する請求項11または12に記載の処理装置。
- 前記基板が、支持体上に前記接触面を形成する多孔質体を設けた構成を有し、該多孔質体を該支持体上から除去する手段を更に有する請求項10乃至13のいずれかに記載の処理装置。
- 生体組織中のタンパク質、もしくは前記タンパク質の分解物を固定するための生体組織の処理方法であって、
請求項1乃至9のいずれかに記載の基板の生体組織との接触面を形成する多孔質体の有する孔内に、前記生体組織から前記タンパク質もしくは前記タンパク質の分解物を得るための酵素を用意する工程と、
前記生体組織を、前記基板の生体組織との接触面に接触させる工程と、
を有することを特徴とする生体組織の処理方法。 - 生体組織中のタンパク質、もしくは前記タンパク質の分解物を固定するためのキットであって、
多孔質体からなる前記生体組織との接触面を有する基板と、
前記多孔質体に付与する酵素と、
を有することを特徴とする生体組織処理用キット。
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