JP2007138764A - Micropump - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、微少量の流体を送出するマイクロポンプに関する。 The present invention relates to a micropump that delivers a minute amount of fluid.
従来より、微少量の流体を送出する小型のポンプ(マイクロポンプ)として様々な構造のものが知られている。例えば、特許文献1では、フレーム体に設けられた磁石とダイヤフラムに設けられたコイルとの間に生じる磁気的作用により、フレーム体とダイヤフラムとの間のダイヤフラム室の拡張および圧縮を繰り返して、流体の送出を行う小型のダイヤフラムポンプが開示されている。特許文献2では、流路の互いに対向する内側面を形成するとともに可撓性を有する1対の部材のそれぞれにおいて、流路の外側にて流路に沿って配置される複数のソレノイドが対応する部位を流路側に向けて順次押圧することにより、流路の内側面を蠕動運動させて流体を送出するポンプが開示されている。
2. Description of the Related Art Conventionally, various structures are known as small-sized pumps (micro pumps) that deliver a minute amount of fluid. For example, in
また、特許文献3では、圧電素子や電歪振動子、あるいは磁歪振動子が設けられた互いに対向する2つの基板をその変位方向が相反するように振動させることにより、これらの基板の間に設けられる背圧室の拡張および圧縮を繰り返して、流体の送出を行うマイクロポンプが提案されている。なお、特許文献4では、流路の一の内側面を形成する弾性膜と、弾性膜の流路とは反対側にて流路に沿って磁界を発生するアレイ磁気コイル素子が形成された基板とが設けられ、弾性膜と基板との間に充填される磁性流体をアレイ磁気コイル素子により集合させて弾性膜を流路側に撓ませ、集合した磁性流体を流路に沿って移動することにより、流路中の流体を移動するマイクロポンプが開示されている。
ところで、上記特許文献1ないし3の手法では、流路の一部あるいはダイヤフラム室や背圧室の拡張および圧縮(すなわち、可動部位の往復動作)により、ポンプにおける流体の1度の送出が実質的に行われるが、このようなポンプにおいて、可動部位の1度の往復動作により送出される流体を極微少量として脈動(圧力変動)を低減しようとすると、送液効率が低くなってしまう。近年、このような場合でも、流体を効率よく送出することが可能なマイクロポンプが求められている。
By the way, in the methods of the above-mentioned
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、流体を効率よく送出することが可能な新規なマイクロポンプを提供することを目的としている。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to provide a novel micropump capable of efficiently delivering a fluid.
請求項1に記載の発明は、マイクロポンプであって、フィルム部の両面に2つのカバー部が重ねられることにより、前記2つのカバー部の間において前記フィルム部により互いに隔離された微小な2つの流路要素が設けられ、前記2つの流路要素を交互に圧縮する圧縮部と、前記2つの流路要素の一端側に接続され、前記2つの流路要素をそれぞれ含む2つの流路を交互に閉塞する導入バルブ部と、前記2つの流路要素の他端側に接続され、前記2つの流路を交互に閉塞する導出バルブ部と、前記圧縮部、前記導入バルブ部および前記導出バルブ部を制御する制御部とを備え、前記フィルム部が、前記両面に磁極が生じる電磁石を備え、前記2つのカバー部のそれぞれが、前記フィルム部に対向する面に磁極が存在する磁石もしくは磁極が生じる電磁石を備え、または、前記フィルム部が、前記両面に磁極が存在する磁石を備え、前記2つのカバー部のそれぞれが、前記フィルム部に対向する面に磁極が生じる電磁石を備え、前記導入バルブ部が一方の流路を開放して他方の流路を閉塞し、前記導出バルブ部が前記一方の流路を閉塞して前記他方の流路を開放している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路の流路要素を拡張することにより前記圧縮部への流体の導入が行われ、前記導入バルブ部が前記一方の流路を閉塞して前記他方の流路を開放し、前記導出バルブ部が前記一方の流路を開放して前記他方の流路を閉塞している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路の流路要素を圧縮することにより前記圧縮部からの前記流体の導出が行われる。
The invention according to
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマイクロポンプであって、前記フィルム部および前記2つのカバー部のそれぞれが、電磁石を備える。
Invention of
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のマイクロポンプであって、前記フィルム部が電磁石を備え、前記電磁石が、フィルム状の基材上にフォトリソグラフィ技術を用いて形成されたコイルと、前記コイルの内側に設けられた膜状または板状の磁性体とを備える。
Invention of
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のマイクロポンプであって、前記2つのカバー部のそれぞれがフィルム状である。 A fourth aspect of the present invention is the micropump according to any one of the first to third aspects, wherein each of the two cover portions is in the form of a film.
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のマイクロポンプであって、前記2つのカバー部のそれぞれの前記フィルム部とは反対側への撓み量を変更可能に制限する撓み量制限部をさらに備える。
Invention of
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のマイクロポンプであって、前記フィルム部、または、前記2つのカバー部のそれぞれが、電磁石を備え、前記電磁石が、前記2つの流路要素に沿う複数の電磁石要素の配列であり、前記圧縮部における流路要素の部分的な拡張および圧縮が、前記複数の電磁石要素により順次行われる。
The invention according to claim 6 is the micropump according to any one of
請求項7に記載の発明は、請求項4または5に記載のマイクロポンプであって、前記導入バルブ部および前記導出バルブ部のそれぞれが、前記フィルム部および前記2つのカバー部の組合せと同様の組合せを有し、前記圧縮部の前記フィルム部の基材、前記導入バルブ部のフィルム部の基材、および、前記導出バルブ部のフィルム部の基材が一体的な部材であり、前記圧縮部の前記2つのカバー部のそれぞれの基材、前記導入バルブ部の対応するカバー部の基材、および、前記導出バルブ部の対応するカバー部の基材が一体的な部材であり、前記導入バルブ部の各流路要素、前記圧縮部の対応する流路要素および前記導出バルブ部の対応する流路要素が連続することにより、前記2つの流路が形成される。
The invention according to
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のマイクロポンプであって、流路要素が閉塞または圧縮される場合におけるフィルム部とカバー部との間に生じる吸引力を当該フィルム部と当該カバー部との接触面積にて除した値が、前記導入バルブ部、前記圧縮部および前記導出バルブ部のうち前記導入バルブ部において最も高く、前記導出バルブ部において最も低い。
The invention according to claim 8 is the micropump according to
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載のマイクロポンプであって、前記圧縮部において流路要素が圧縮される際のフィルム部とカバー部との接触面積が、前記導入バルブ部および前記導出バルブ部のそれぞれにおいて流路要素が閉塞される際のフィルム部とカバー部との接触面積よりも大きい。
The invention according to claim 9 is the micropump according to
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載のマイクロポンプであって、前記導入バルブ部、前記圧縮部および前記導出バルブ部が非直線状に並ぶ。 A tenth aspect of the present invention is the micropump according to any one of the first to ninth aspects, wherein the introduction valve portion, the compression portion, and the discharge valve portion are arranged in a non-linear manner.
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載のマイクロポンプであって、前記導入バルブ部と同様の構造を有し、前記導入バルブ部とは異なる位置にて前記圧縮部に接続されるもう1つの導入バルブ部、または、前記導出バルブ部と同様の構造を有し、前記導出バルブ部とは異なる位置にて前記圧縮部に接続されるもう1つの導出バルブ部をさらに備える。
The invention according to claim 11 is the micropump according to any one of
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれかに記載のマイクロポンプであって、前記2つの流路に互いに異なる2つの流体がそれぞれ導入される。 A twelfth aspect of the present invention is the micropump according to any one of the first to eleventh aspects, wherein two different fluids are respectively introduced into the two flow paths.
請求項13に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載のマイクロポンプであって、前記制御部が、前記導出バルブ部に対する制御を前記導出バルブ部に代えて前記導入バルブ部に対して行い、前記導入バルブ部に対する制御を前記導入バルブ部に代えて前記導出バルブ部に対して行うことにより、流体を前記導出バルブ部側から前記導入バルブ部側へと送出する。 A thirteenth aspect of the present invention is the micropump according to any one of the first to twelfth aspects, wherein the control unit controls the derivation valve unit instead of the derivation valve unit in the introduction valve unit. The control is performed on the lead-out valve portion instead of the lead-in valve portion so that the fluid is sent from the lead-out valve portion side to the lead-in valve portion side.
請求項14に記載の発明は、マイクロポンプであって、積層される複数のフィルム部の積層方向の両側に2つのカバー部が重ねられることにより、前記2つのカバー部の間において前記複数のフィルム部により互いに隔離された複数の流路要素が設けられ、前記複数の流路要素のうち1つ置きに存在する第1流路要素群と前記第1流路要素群以外の第2流路要素群とを交互に圧縮する圧縮部と、前記複数の流路要素の一端側に接続され、前記複数の流路要素をそれぞれ含む複数の流路のうち前記第1流路要素群を含む第1流路群と前記第2流路要素群を含む第2流路群とを交互に閉塞する導入バルブ部と、前記複数の流路要素の他端側に接続され、前記第1流路群と前記第2流路群とを交互に閉塞する導出バルブ部と、前記圧縮部、前記導入バルブ部および前記導出バルブ部を制御する制御部とを備え、前記複数のフィルム部のそれぞれが、両面に磁極が生じる電磁石を備え、前記2つのカバー部のそれぞれが、前記複数のフィルム部に対向する面に磁極が存在する磁石または磁極が生じる電磁石を備え、前記第1流路群および前記第2流路群のうち、前記導入バルブ部が一方の流路群を開放して他方の流路群を閉塞し、前記導出バルブ部が前記一方の流路群を閉塞して前記他方の流路群を開放している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路群の流路要素群を拡張することにより前記圧縮部への流体の導入が行われ、前記導入バルブ部が前記一方の流路群を閉塞して前記他方の流路群を開放し、前記導出バルブ部が前記一方の流路群を開放して前記他方の流路群を閉塞している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路群の流路要素群を圧縮することにより前記圧縮部からの前記流体の導出が行われる。 The invention according to claim 14 is a micropump, wherein two cover portions are overlapped on both sides in a stacking direction of the plurality of film portions to be stacked, whereby the plurality of films are interposed between the two cover portions. A plurality of flow path elements separated from each other by a portion, and a second flow path element other than the first flow path element group and a first flow path element group that exists every other one of the plurality of flow path elements A compression unit that alternately compresses the group, and a first unit that includes the first channel element group among a plurality of channels that are connected to one end side of the plurality of channel elements and respectively include the plurality of channel elements. An introduction valve portion for alternately closing a flow path group and a second flow path group including the second flow path element group; and connected to the other end side of the plurality of flow path elements; A lead-out valve portion for alternately closing the second flow path group, the compression portion, and the introduction Each of the plurality of film portions is provided with an electromagnet generating magnetic poles on both sides, and each of the two cover portions is opposed to the plurality of film portions. A magnet having a magnetic pole on the surface to be operated or an electromagnet in which a magnetic pole is generated, and the introduction valve portion opens one of the first flow path group and the second flow path group and opens the other flow path. The compression unit is configured to block the flow path element group of the one flow path group in a state where the discharge valve section closes the one flow path group and opens the other flow path group. By expanding, the fluid is introduced into the compression section, the introduction valve section closes the one flow path group to open the other flow path group, and the outlet valve section opens the one flow path. A state in which the other passage group is closed by opening the passage group , The derivation of the fluid from the compression unit is carried out by the compressing unit compresses the flow channel element group of one flow path group said.
請求項1ないし13の発明では、2つの流路要素を介して流体を効率よく送出することができる。 According to the first to thirteenth aspects, the fluid can be efficiently delivered through the two flow path elements.
また、請求項2の発明では、流路要素の圧縮および拡張を自在に行うことができ、請求項3の発明では、軽量な電磁石を容易に作製することができる。
In the invention of
また、請求項5の発明では、カバー部が過度に撓んで損傷することを防止することができ、請求項6の発明では、低脈動にて送液を行うことができる。
In the invention of
また、請求項7の発明では、マイクロポンプの薄型化を図ることができ、請求項8の発明では、導入バルブ部側から導出バルブ部側に向けて流体を確実に送出することができる。
In the invention of
また、請求項9の発明では、マイクロポンプの1サイクルの動作にて送出する流体の量を増大させることができ、請求項10の発明では、流体を所望の方向に送出することができる。 According to the ninth aspect of the invention, the amount of fluid to be delivered can be increased by the operation of one cycle of the micropump. In the tenth aspect of the invention, the fluid can be delivered in a desired direction.
また、請求項11の発明では、流体を混合しつつ送出する、または、流体を2つの導出バルブ部のうち所望の導出バルブ部側に送出することができ、請求項12の発明では、異なる2つの流体を同時に送出することができ、請求項13の発明では、流体を逆向きに容易に送出することができる。 Further, in the invention of claim 11, the fluid can be delivered while being mixed, or the fluid can be delivered to a desired derivation valve portion side of the two derivation valve portions. Two fluids can be delivered simultaneously, and according to the invention of claim 13, the fluid can be easily delivered in the opposite direction.
請求項14の発明では、3以上の流路要素を介して流体を効率よく送出することができる。 In the invention of claim 14, the fluid can be efficiently delivered through three or more flow path elements.
図1は本発明の第1の実施の形態に係るマイクロポンプ1を示す平面図であり、図2は図1中の矢印II−IIの位置におけるマイクロポンプ1の縦断面図である。マイクロポンプ1は、微量の試料液体に処理を行うための微小容器であるマイクロリアクタ内に、液体を微小な送液量にて送出するためのものである。なお、図1では、後述する蓋部材52(図2参照)を取り外した状態を示している(ただし、蓋部材52を二点鎖線にて仮想的に図示している。)。
FIG. 1 is a plan view showing a
図2に示すように、マイクロポンプ1はフィルム状のフィルム部3を備え、フィルム部3の両面には2つのフィルム状のカバー部2,4が重ねられる。なお、図2では、フィルム部3および2つのカバー部2,4の断面の平行斜線の図示を省略している。フィルム部3および2つのカバー部2,4は図2中のX方向の両端のそれぞれにて、その積層方向(図2中のZ方向)の両側からY方向に長いブロック部材51(図1参照)により挟まれて保持される。フィルム部3および2つのカバー部2,4はX方向およびY方向に互いに同じ大きさとされる。以下の説明において、図2中の(−Z)側のカバー部2を下側カバー部2とも呼び、(+Z)側のカバー部4を上側カバー部4とも呼ぶ。フィルム部3および2つのカバー部2,4の構造の詳細については後述する。
As shown in FIG. 2, the
下側カバー部2の(−Z)側および上側カバー部4の(+Z)側には、板状の2つの蓋部材52がそれぞれ設けられる。各蓋部材52は、X方向に並ぶ2つのブロック部材51の間にてカバー部2,4側へと突出する突出部521を有し、突出部521のカバー部2,4側の面と、カバー部2,4の突出部521に対向する面との間の間隙の幅(図2中にて矢印G1にて示す幅であり、以下、「ギャップ幅」という。)はおよそ一定とされる。蓋部材52には、ねじ等のギャップ幅調整機構522が設けられ、ギャップ幅調整機構522によりギャップ幅が可変とされる。なお、突出部521は、後述する電磁石44A,44B,44C(図1参照)とほぼ重なる範囲に形成されており、蓋部材52の(+Y)側の端部および(−Y)側の端部には形成されていない。
Two plate-
図3は、図1中の矢印III−IIIの位置におけるマイクロポンプ1の端部の縦断面図であり、図1の上側が図3の右側に対応する。なお、図3においても蓋部材52の図示を省略しており、フィルム部3および2つのカバー部2,4の断面の平行斜線の図示を省略している。図3に示すように、2つのカバー部2,4のそれぞれの(+Y)側の端部は、フィルム部3からZ方向に離れてカバー保持部53の2つの保持部材531,532により挟持されており、フィルム部3の(+Y)側の端部は、2つのカバー保持部53の間にてフィルム保持部54の2つの保持部材541,542により挟持されている。2つのカバー保持部53のフィルム保持部54側の2つの保持部材531は(+Y)側に向かって伸びており、2つの保持部材531により、マイクロポンプ1の内部の液体を外部(マイクロリアクタ)へと排出する排出口の一部が構成されている。マイクロポンプ1では、(−Y)側の端部も図3と同様の構造となっており、外部からマイクロポンプ1の内部へと液体が流入する流入口が形成されている。流入口は液体を貯溜する外部のタンクに接続されている。
3 is a longitudinal sectional view of the end of the
図4はフィルム部3の構成を示す斜視図である。図4に示すように、フィルム部3は絶縁性を有するフィルム状の基材31を有し、基材31上には図4中のY方向に沿って3個の膜状の磁性体32が鉄粉を基材31に向けて吹き付ける等して互いにほぼ同じ大きさにて形成される。なお、磁性体32は他の手法により形成される場合には、板状とされてもよい。各磁性体32の形状はほぼ矩形とされ、周囲にはコイル33が銅等により形成される。コイル33は、フォトリソグラフィ技術を用いて微細なフォトレジストのパターンを形成し、さらに、スパッタやメッキ処理を行うことにより導線の断面が微細な形状として形成される。このように、基材31は、それぞれがコイル33およびコイル33の内側に設けられた磁性体32を有する3個の膜状の電磁石34を主面上にY方向に沿って備えている。フィルム部3は、さらに、絶縁性を有するフィルム状の保護材35を有し、保護材35が基材31と接着されることにより基材31上の3個の電磁石34が覆われる。基材31および保護材35としては、電気絶縁性・耐薬性に優れるポリイミド樹脂等が用いられる。なお、フィルム部3ではフォトリソグラフィ技術を用いることにより、コイル33の巻数が比較的多いにもかかわらず軽量な電磁石34が容易に形成されているが、磁性体32も同様の手法により形成されてもよい。
FIG. 4 is a perspective view showing the configuration of the
図5は、フィルム部3および2つのカバー部2,4の構成を示す斜視図である。図5に示すように、実際には、2つのカバー部2,4のそれぞれもフィルム部3と同様の構造とされる。すなわち、下側カバー部2は、フィルム部3と同様に、基材21、それぞれが磁性体およびコイルを有するとともに基材21上に形成される3個の電磁石24、並びに、保護材25を備え、上側カバー部4も、フィルム部3と同様に、基材41、それぞれが磁性体およびコイルを有するとともに基材41上に形成される3個の電磁石44、並びに、保護材45を備える。X方向およびY方向に関して、2つのカバー部2,4の(−Y)側の電磁石24,44とフィルム部3の(−Y)側の電磁石34とが同じ位置に配置され、2つのカバー部2,4の中央の電磁石24,44とフィルム部3の中央の電磁石34とが同じ位置に配置され、2つのカバー部2,4の(+Y)側の電磁石24,44とフィルム部3の(+Y)側の電磁石34とが同じ位置に配置される。なお、フィルム部3および2つのカバー部2,4が重ね合わされた状態では、フィルム部3のコイル33(図4参照)の引出線は、2つのカバー部2,4とは反対側に引き出される。
FIG. 5 is a perspective view showing the configuration of the
フィルム部3および2つのカバー部2,4の各電磁石24,34,44のコイルは図1の制御部10の電流供給ユニット101に接続され、電流供給ユニット101からコイルに直流電流が供給されることにより、磁性体が磁化される。これにより、フィルム部3および2つのカバー部2,4のそれぞれにおいて、各電磁石24,34,44の位置の両面に磁極が生じる(または、磁極が生じるとみなすことができる。)。マイクロポンプ1では、電流供給ユニット101からコイルに供給される直流電流の向きにより各電磁石24,34,44の磁性体の磁化の向きが制御され、フィルム部3の電磁石34の部位と、下側カバー部2または上側カバー部4の対応する電磁石24,44の部位との間に必要に応じて微小な空間が形成される。
The coils of the
図6.Aおよび図6.Bは、フィルム部3とカバー部2,4との間に空間が形成される様子を説明するための図であり、ある電磁石24,34,44の位置におけるフィルム部3およびカバー部2,4の断面を示している。なお、図6.Aおよび図6.Bでは、電磁石24,34,44およびその配線を太線にて示している。
FIG. A and FIG. B is a figure for demonstrating a mode that space is formed between the
例えば、上側カバー部4の電磁石44およびフィルム部3の電磁石34の(磁性体の)磁化の向き(すなわち、N極とS極の上下方向の配置)が同じとされ、下側カバー部2の電磁石24のみ磁化の向きが反対とされる場合には、図6.Aに示すように、上側カバー部4の電磁石44の部位およびフィルム部3の電磁石34の部位が(+Z)方向に撓み、下側カバー部2の電磁石24の部位が(−Z)方向に撓むことにより、フィルム部3と下側カバー部2との間に微小な空間が形成される。また、下側カバー部2の電磁石24およびフィルム部3の電磁石34の磁化の向きが同じとされ、上側カバー部4の電磁石44のみ磁化の向きが反対とされる場合には、図6.Bに示すように、上側カバー部4の電磁石44の部位が(+Z)方向に撓み、フィルム部3の電磁石34の部位および下側カバー部2の電磁石24の部位が(−Z)方向に撓むことにより、フィルム部3と上側カバー部4との間に微小な空間が形成される。
For example, the direction of magnetization of the
図6.Aおよび図6.Bのいずれの場合においても、下側カバー部2および上側カバー部4のそれぞれは蓋部材52の突出部521に当接して撓み量が制限される。各突出部521と対向するカバー部2,4との間の間隔であるギャップ幅G1(図2参照)はギャップ幅調整機構522により予め調整されており、カバー部2,4が過度に撓んで損傷することが防止される。このように、マイクロポンプ1では、2つの蓋部材52が、2つのカバー部2,4のそれぞれのフィルム部3とは反対側への撓み量を変更可能に制限する撓み量制限部となっている。
FIG. A and FIG. In any case of B, each of the
マイクロポンプ1では、フィルム部3および2つのカバー部2,4のそれぞれにおいて、各電磁石24,34,44の磁化の向きを個別に変化させることができるため、(−Y)側、中央および(+Y)側のそれぞれの3個の電磁石(図5中のZ方向に並ぶ3個の電磁石24,34,44)の集合の位置にて、フィルム部3と下側カバー部2との間、または、フィルム部3と上側カバー部4との間に微小な空間を形成することが可能となる。換言すれば、マイクロポンプ1では、(−Y)側の電磁石の集合、中央の電磁石の集合および(+Y)側の電磁石の集合のそれぞれの位置にて、2つのカバー部2,4の間においてフィルム部3により互いに隔離された微小な2つの流路要素が設けられており、制御部10の制御により、2つの流路要素の一方を開放しつつ、他方を閉塞することが可能となっている。実際には、フィルム部3と下側カバー部2との間において、(−Y)側の流路要素、中央の流路要素および(+Y)側の流路要素は互いに接続して1つの流路(以下、「下側流路」という。)となり、フィルム部3と上側カバー部4との間の3つの流路要素も互いに接続して1つの流路(以下、「上側流路」という。)となっている。
In the
後述するように、フィルム部3および2つのカバー部2,4において、(−Y)側の電磁石24,34,44の集合を含む部位は中央の流路要素への液体の導入を行うため、以下、(−Y)側の電磁石24,34,44の集合を含む部位を導入バルブ部と総称し、(+Y)側の電磁石24,34,44の集合を含む部位は中央の流路要素からの液体の導出を行うため、以下、(+Y)側の電磁石24,34,44の集合を含む部位を導出バルブ部と総称し、中央の電磁石24,34,44の集合を含む部位は中央の流路要素へと導入される液体を圧縮する(すなわち、流路要素を閉塞して液体を圧縮する)動作を行うため、以下、中央の電磁石24,34,44の集合を含む部位を圧縮部と総称する。また、以下の説明では、圧縮部が流路要素を閉塞する動作を圧縮と呼び、流路要素を開放する動作を拡張と呼ぶ。
As will be described later, in the
次に、マイクロポンプ1が液体を送出する動作の流れについて説明する。図7は、マイクロポンプ1が液体を送出する動作の流れを示す図である。マイクロポンプ1では下側流路および上側流路のそれぞれに対する動作が並行して行われ、図7中のステップS11〜S13が下側流路および上側流路のうちの一方の流路に対して行われる処理であり、図7中のステップS21〜S23がステップS11〜S13に並行して他方の流路に対して行われる処理である。
Next, the flow of the operation in which the
図8.Aないし図8.Gは、マイクロポンプ1が液体を送出する様子を説明するための図である。図8.Aないし図8.Gでは電磁石を矩形にて抽象的に示しており、内部に「N」および「S」を付すことにより電磁石の磁化の向きを示している。また、図8.Aないし図8.Gでは、導入バルブ部に符号A、圧縮部に符号B、導出バルブ部に符号Cを付し、導入バルブ部Aの下側カバー部2の電磁石、フィルム部3の電磁石および上側カバー部4の電磁石にそれぞれ符号24A,34A,44Aを付し、圧縮部Bの下側カバー部2の電磁石、フィルム部3の電磁石および上側カバー部4の電磁石にそれぞれ符号24B,34B,44Bを付し、導出バルブ部Cの下側カバー部2の電磁石、フィルム部3の電磁石および上側カバー部4の電磁石にそれぞれ符号24C,34C,44Cを付している。
FIG. A thru | or FIG. G is a figure for demonstrating a mode that the
まず、図8.Aに示す状態では、導入バルブ部Aでは電磁石24A,34Aの磁化の向きが同じとされ、電磁石44Aのみ磁化の向きが反対とされ、圧縮部Bでは電磁石24B,34Bの磁化の向きが同じとされ、電磁石44Bのみ磁化の向きが反対とされ、導出バルブ部Cでは電磁石34C,44Cの磁化の向きが同じとされ、電磁石24Cのみ磁化の向きが反対とされている。したがって、導入バルブ部Aが下側流路61の流路要素(すなわち、2つの電磁石24A,34Aにて挟まれる部分)を閉塞して上側流路62の流路要素62Aを開放し、圧縮部Bが下側流路61の流路要素(すなわち、2つの電磁石24B,34Bにて挟まれる部分)を閉塞(または、圧縮)して上側流路62の流路要素62Bを開放(または、拡張)し、導出バルブ部Cが下側流路61の流路要素61Cを開放して上側流路62の流路要素(すなわち、2つの電磁石34C,44Cにて挟まれる部分)を閉塞した状態となっている。なお、実際には、閉塞部を除いて下側流路61および上側流路62の全体には液体が満たされているが、図8.Aの状態において導出バルブ部Cから上流側(図8.A中の(−Y)側)に存在する一部の液体のみに、図8.Aないし図8.Gでは平行斜線を付している。
First, FIG. In the state shown in A, the direction of magnetization of the
マイクロポンプ1では、図8.Aに示す状態において、導入バルブ部Aのフィルム部3の電磁石34Aの磁化の向きが反転され、他の電磁石の磁化の向きは図8.Aの状態が維持される。これにより、図8.Bに示すように、導入バルブ部Aが下側流路61の流路要素61Aを開放して上側流路62の流路要素62A(図8.Bでは閉塞された流路要素に対する符号を省略している。以下同様。)を閉塞し(ステップS11,S21)、下側流路61において流路要素61A内に液体が流入し、上側流路62において流路要素62B内の液体が分離される。
In the
流路要素61A内への液体の流入および流路要素62B内の液体の分離が完了すると、導出バルブ部Cのフィルム部3の電磁石34Cの磁化の向きが反転され、他の電磁石の磁化の向きは図8.Bの状態が維持される。これにより、図8.Cに示すように、導出バルブ部Cにより下側流路61の流路要素61C(図8.B参照)が閉塞されて上側流路62の流路要素62Cが開放される(ステップS12,S22)。
When the inflow of the liquid into the
そして、導入バルブ部Aが下側流路61を開放して上側流路62を閉塞し、導出バルブ部Cが下側流路61を閉塞して上側流路62を開放している状態で、圧縮部Bの電磁石34Bの磁化の向きが反転される。これにより、図8.Dに示すように、圧縮部Bが下側流路61の流路要素61Bを拡張して流路要素61A側から圧縮部Bへの液体の導入(または、充填)が行われるとともに、上側流路62の流路要素62B(図8.C参照)を圧縮して圧縮部Bから流路要素62C側への液体の導出が行われる(ステップS13,S23)。
Then, in the state where the introduction valve part A opens the
ここで、例えば、図1中の圧縮部Bの電磁石44Bの磁性体のY方向の長さL1が10mmとされ、2つのブロック部材51間の間隙のX方向の幅W1が15mmとされ、図2中のギャップ幅G1が50μmとされる場合には、拡張時の流路要素61Bの容積は約15マイクロリットル(μL)となり((10[mm]×15[mm]×0.05[mm]×2)にて概算している。)、圧縮部Bが流路要素61Bを拡張することにより、15マイクロリットルの液体が圧縮部Bの流路要素61B内に導入される。なお、この場合、図1中のマイクロポンプ1の本体(すなわち、制御部10を除く部分)のX方向の幅W2は35mmとされ、図2中のフィルム部3および2つのカバー部2,4の厚さH1は300μmとされる。
Here, for example, the length L1 in the Y direction of the magnetic body of the
下側流路61における液体の圧縮部Bへの導入、および、上側流路62における液体の圧縮部Bからの導出が完了すると、図8.Dに示す状態から導入バルブ部Aの電磁石34Aの磁化の向きが反転されることにより、図8.Eに示すように、導入バルブ部Aが下側流路61の流路要素61A(図8.D参照)を閉塞して上側流路62の流路要素62Aを開放し(ステップS21,S11)、下側流路61において流路要素61B内の液体が分離され、上側流路62において流路要素62A内に液体が流入する。続いて、導出バルブ部Cの電磁石34Cの磁化の向きが反転されることにより、図8.Fに示すように、導出バルブ部Cにより下側流路61の流路要素61Cが開放されて上側流路62の流路要素62C(図8.E参照)が閉塞される(ステップS22,S12)。
When the introduction of the liquid in the
そして、導入バルブ部Aが下側流路61を閉塞して上側流路62を開放し、導出バルブ部Cが下側流路61を開放して上側流路62を閉塞している状態で、圧縮部Bの電磁石34Bの磁化の向きが反転され、図8.Gに示すように、圧縮部Bが下側流路61の流路要素61B(図8.F参照)を圧縮して圧縮部Bから流路要素61C側へと液体が導出されるとともに、上側流路62の流路要素62Bを拡張して流路要素62A側から圧縮部Bへと液体が導入される(ステップS23,S13)。以上の動作により、図8.G中にクロスハッチングを付して示すように、上側流路62および下側流路61のそれぞれにおいて図8.Aの状態から流路要素61B,62Bの容積に相当する量の液体が導出バルブ部Cから下流側へと送出され、マイクロポンプ1における1サイクルが完了する。
Then, in the state where the introduction valve part A closes the
ここで、マイクロポンプ1では導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて、下側流路61または上側流路62が閉塞または圧縮される場合に下側カバー部2または上側カバー部4とフィルム部3とが互いに接触する部位に電磁石の作用により発生する単位面積当たりの磁力(密着力)が、(導入バルブ部A>圧縮部B>導出バルブ部C)の関係を満たすように、各電磁石24,34,44のコイルに供給される電流の大きさが調整される。すなわち、カバー部2,4とフィルム部3との間に生じる吸引力を当該カバー部2,4と当該フィルム部3との接触面積にて除した値が、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのうち、導入バルブ部Aにおいて最も高く、導出バルブ部Cにおいて最も低くされる。したがって、上記ステップS11〜S13,S21〜S23の処理中において、導出バルブ部C側から導入バルブ部A側に液体が逆流することが防止され、導入バルブ部A側から導出バルブ部C側に向けて液体が確実に送出される。また、本実施の形態では、各電磁石の磁性体およびコイルの双方の構造および材料が同一とされるため、供給する電流量により発生する磁力が調整されるが、コイル長を変えたり、透磁率の異なる磁性体を用いる等により同じ量の電流を供給しつつ発生する磁力の大きさが調整されてもよい。
Here, in the
マイクロポンプ1では、上記ステップS11〜S13,S21〜S23の処理が下側流路61および上側流路62のうちの一方の流路に対して繰り返され、これに並行して、ステップS21〜S23,S11〜S13の処理が他方の流路に対して繰り返されることにより、液体が微小な送液量にて継続して送出される。
In the
マイクロポンプ1における1サイクルの間には互いに半周期だけずれて2回の液体の導出が行われるため、上述のように、圧縮部Bが1つの流路要素61B,62Bを拡張することにより、15マイクロリットルの液体がこの流路要素61B,62B内に導入される場合には、1サイクルでの液体の送液量は30マイクロリットルとなる。したがって、マイクロポンプ1における1サイクルの周期を1秒とすると(すなわち、マイクロポンプ1の1サイクルの動作を1ヘルツ[Hz]の周波数にて繰り返すと)、マイクロポンプ1では毎分1.8ミリリットル((30[マイクロリットル]×60[秒])にて求められる。)の送液量となる。マイクロポンプ1の設計によっては、1サイクル当たりの液体の送液量を最大で100マイクロリットルとすることも可能である。
Since the liquid is derivated twice during one cycle in the
以上に説明したように、マイクロポンプ1の圧縮部Bには、2つのカバー部2,4の間において、フィルム部3の両面に磁極が生じる可撓部位を隔てて2つの流路要素61B,62Bが設けられ、2つの流路要素61B,62Bの一端側および他端側には導入バルブ部Aおよび導出バルブ部Cがそれぞれ接続される。そして、制御部10により導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cが制御されることにより、導入バルブ部Aおよび導出バルブ部Cのそれぞれが、2つの流路要素61B,62Bをそれぞれ含む2つの流路61,62を交互に閉塞しつつ、フィルム部3の可撓部位が磁力により下側カバー部2側または上側カバー部4側に向かって撓むことにより、2つの流路要素61B,62Bが交互に圧縮される。このようにして、マイクロポンプ1では、圧縮部Bが2つの流路要素61B,62Bのうち一方の流路要素を圧縮する動作により、この流路要素から微少量の液体を導出しつつ他方の流路要素内に液体を導入して、脈動(圧力変動)を抑制しつつ2つの流路要素61B,62Bを介して液体を効率よく送出することが実現される。
As described above, the compression portion B of the
また、マイクロポンプ1では、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれが、これらの構成の間において一体的に広がる基材31を有するフィルム状のフィルム部3の一部分と、同様に一体的に広がる基材21を有するフィルム状の下側カバー部2の一部分と、同様に一体的に広がる基材41を有するフィルム状の上側カバー部4の一部分との組合せとされるため、マイクロポンプ1の薄型化を図ることができる。マイクロポンプ1の本体(すなわち、制御部10を除く部分)は1つのユニットとして構成されるため、マイクロポンプ1は様々な姿勢にて配置することが可能となる。
Further, in the
さらに、フィルム部3および2つのカバー部2,4においてフォトリソグラフィ技術を用いて軽量な電磁石が形成されるため、マイクロポンプ1では各流路要素の開閉を高速に行うことができ、単位時間当たりの液体の導出回数を増加する(すなわち、単位時間当たりのポンプ送液量を向上する)ことが実現される。なお、図1のマイクロポンプ1では、電磁石に鉄等の磁性体が設けられるが、より強い磁界を形成することが可能な強磁性体が設けられ、コイルに供給する電流が小さくされて、マイクロポンプ1の駆動に要するエネルギの削減が図られてもよい。
Furthermore, since a light electromagnet is formed using photolithography technology in the
ここで、流路の外部から流路の側壁を形成する部材を機械的に撓ませるアクチュエータ等を用いる従来のマイクロポンプでは、機械的な動作不良による送液不良が生じ易いが、マイクロポンプ1では流路の側壁を形成するフィルム部3およびカバー部2,4の部位自体が、磁力により上下方向に撓むことにより送液が行われるため、送液不良が低減される。
Here, in the conventional micropump using an actuator or the like that mechanically deflects a member that forms the side wall of the flow channel from the outside of the flow channel, liquid feeding failure due to mechanical malfunction is likely to occur. Since the
マイクロポンプ1では、カバー部2,4が損傷しない範囲にて図2のギャップ幅調整機構522がギャップ幅G1を大きくすることにより送液量を増加することができ、ギャップ幅G1を小さくすることにより、カバー部2,4およびフィルム部3の各部位の変形動作に要する時間を短縮して、単位時間当たりの液体の導出回数を増加することも可能である。なお、実際に送液量を調整する際には、ギャップ幅G1をカバー部2,4が損傷しない範囲内の最大の幅にした後に、ギャップ幅G1を少しずつ小さくして送液量を調整することが好ましい。
In the
また、マイクロポンプ1では、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおける下側カバー部2、フィルム部3および上側カバー部4の3つの電磁石の磁化の向きを互いに同じにして上側流路要素(上側流路の流路要素)および下側流路要素(下側流路の流路要素)の双方を閉塞することもでき、全ての流路要素を閉塞してマイクロポンプ1内に残留する液体を予め排除することにより、マイクロポンプ1のメンテナンス等を容易に行うことができる。
In the
さらに、マイクロポンプ1では、液体を導出バルブ部C側から導入バルブ部A側へと送出することも可能である。具体的には、導出バルブ部Cが下側流路61を開放して上側流路62を閉塞し、導入バルブ部Aが下側流路61を閉塞して上側流路62を開放している状態で、圧縮部Bが下側流路61の流路要素を拡張することにより、導出バルブ部C側から圧縮部Bの下側流路要素への液体の導入が行われるとともに、圧縮部Bの上側流路要素から導入バルブ部A側への液体の導出が行われる。続いて、導出バルブ部Cが下側流路を閉塞して上側流路を開放し、導入バルブ部Aが下側流路を開放して上側流路を閉塞している状態で、圧縮部Bが下側流路の流路要素を圧縮することにより圧縮部Bの下側流路要素から導入バルブ部A側への液体の導出が行われるとともに、導出バルブ部C側から圧縮部Bの上側流路要素への液体の導入が行われる。
Furthermore, in the
このように、制御部10が、図7の動作例における導出バルブ部Cに対する制御を導出バルブ部Cに代えて導入バルブ部Aに対して行い、導入バルブ部Aに対する制御を導入バルブ部Aに代えて導出バルブ部Cに対して行うことにより、液体を導出バルブ部C側から導入バルブ部A側へと逆向きに送出することが容易に実現される。なお、後述する図9ないし図13並びに図14.Aのマイクロポンプ1,1aにおいても同様にして、液体が導出バルブ部側から導入バルブ部側へと逆向きに送出されてもよい。
As described above, the
図9はマイクロポンプ1の他の例を示す図である。図9では、図1と同様に蓋部材52を取り外した状態を示している(図11ないし図13において同様。)。図9のマイクロポンプ1では、図1のマイクロポンプ1と比較して、圧縮部Bにおける電磁石(の磁性体およびコイル)のY方向の長さが大きくされる点のみが相違し、他の構成については図1と同様である。図9のマイクロポンプ1においても、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて、上側カバー部4の各電磁石、フィルム部3の対応する電磁石および下側カバー部2の対応する電磁石は同じ大きさであり、かつ、互いに正確に重なっており、以下の説明では、特に言及する場合を除き、導入バルブ部Aの3つの電磁石を電磁石群46A、圧縮部Bの3つの電磁石を電磁石群46B、導出バルブ部Cの3つの電磁石を電磁石群46Cと総称し、図9では上側カバー部4の電磁石を破線にて代表的に図示している(図11ないし図13並びにその説明において符号を除いて同様に表記する。)。
FIG. 9 is a diagram showing another example of the
図9のマイクロポンプ1では、圧縮部Bにおいて流路要素が圧縮される際のフィルム部3とカバー部2,4との接触面積が、導入バルブ部Aおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて流路要素が閉塞される際のフィルム部3とカバー部2,4との接触面積よりも大きくなり、図1のマイクロポンプ1の場合に比べて、より多くの液体が圧縮部Bの各流路要素に導入されるとともに、より多くの液体が圧縮部Bの流路要素から導出される。このように、図9のマイクロポンプ1では、圧縮部Bにおける電磁石群46Bの磁性体の面積を、導入バルブ部Aにおける電磁石群46A、および、導出バルブ部Cにおける電磁石群46Cよりも大きくすることにより、マイクロポンプ1の1サイクルの動作にて送出する液体の量を容易に増大することができる。なお、後述する図10ないし図13並びに図14.Aのマイクロポンプ1,1aにおいても同様に、圧縮部Bにおけるフィルム部3とカバー部2,4との接触面積が導入バルブ部Aおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおけるものよりも大きくされてもよい。
In the
図10は、さらに他の例に係るマイクロポンプ1の断面図である。図10は図3に対応する図であり、図10ではフィルム部3および2つのカバー部2,4の断面の平行斜線の図示を省略している。
FIG. 10 is a cross-sectional view of a
図10に示すマイクロポンプ1では、フィルム部3の(+Y)側の端部を挟持するフィルム保持部54の2つの保持部材541a,542aが、図3のマイクロポンプ1よりも(+Y)側に向かって長くされる。そして、下側カバー部2の端部を保持する(−Z)側のカバー保持部53のフィルム保持部54側の保持部材531と保持部材541aとにより下側流路61のみに接続する一の排出口の一部が構成され、上側カバー部4の端部を保持する(+Z)側のカバー保持部53のフィルム保持部54側の保持部材531と保持部材542aとにより上側流路62のみに接続する他の排出口の一部が構成される。
In the
マイクロポンプ1では、(−Y)側の端部も図10と同様の構造となっており、下側流路61および上側流路62にそれぞれ接続する2つの流入口が形成されている。そして、2つの流入口から2つの流路に互いに異なる2つの液体がそれぞれ導入され、これらの液体は混合されることなく2つの排出口側へと送出される。このとき、マイクロポンプ1では圧縮部Bにおけるフィルム部3の部位が下側カバー部2および上側カバー部4のそれぞれに向かってほぼ同じ量だけ撓むため、異なる2つの液体をほぼ同時に(正確には、半周期だけずれて)同量だけ送出することが実現される。なお、後述する図11ないし図13並びに図14.Aのマイクロポンプ1,1aにおいても同様に、複数の流路に互いに異なる複数の液体がそれぞれ導入されてもよい。
In the
図11は、マイクロポンプ1のさらに他の例を示す図である。図11のマイクロポンプ1では、圧縮部Bの電磁石群47Bの磁性体の形状が略三角形とされ、電磁石群47Bからこの三角形の(−Y)側の辺に垂直な方向(図11中の(−Y)方向)に僅かに離れた位置に導入バルブ部Aの電磁石群47Aが配置され、電磁石群47Bからこの三角形の(+X)側の辺に垂直な方向(図11中の(+X)方向)に僅かに離れた位置に導出バルブ部Cの電磁石群47Cが配置される。このように、図11のマイクロポンプ1では、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cが非直線状に並んでおり、導入バルブ部Aから圧縮部Bを介して導出バルブ部Cへと至るほぼL字状の流路が形成され、この流路に沿って導入バルブ部A側から導出バルブ部C側へと液体が送出される。もちろん、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部CはL字状以外の態様にて非直線状に並んでいてもよく、このようなマイクロポンプ1では液体を所望の方向に送出することが可能となり、マイクロポンプ1の用途性や利便性が向上する。なお、圧縮部Bの電磁石は、三角形や四角形以外の多角形とされてもよい。また、後述する図12、図13および図14.Aのマイクロポンプ1,1aにおいても同様に、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cが非直線状に並んでいてもよい。
FIG. 11 is a diagram showing still another example of the
図12は、マイクロポンプ1のさらに他の例を示す図である。図12のマイクロポンプ1では導出バルブ部Cと同様の構造を有するもう1つの導出バルブ部Dがさらに設けられる。具体的には、圧縮部Bの電磁石群48Bの形状が略三角形(直角三角形)とされ、電磁石群48Bからこの三角形の斜辺に垂直な方向(図12中の(−Y)および(−X)方向)に僅かに離れた位置に導入バルブ部Aの電磁石群48Aが配置され、電磁石群48Bからこの三角形の(+Y)側の辺に垂直な方向(図12中の(+Y)方向)に僅かに離れた位置に導出バルブ部Cの電磁石群48Cが配置され、電磁石群48Bからこの三角形の残りの(+X)側の辺に垂直な方向(図12中の(+X)方向)に僅かに離れた位置に導出バルブ部Dの電磁石群48Dが配置される。
FIG. 12 is a diagram showing still another example of the
図12のマイクロポンプ1では、圧縮部Bにて流路が分岐しており、導入バルブ部A側から導出バルブ部D側へと液体を送出する際には、導出バルブ部Cにおける下側カバー部2、フィルム部3および上側カバー部4の3つの電磁石群48Cの磁化の向きが互いに同じとされる。これにより、導出バルブ部Cにおけるフィルム部3と下側カバー部2、および、フィルム部3と上側カバー部4とがそれぞれ接触して下側流路の流路要素および上側流路の流路要素が共に閉塞される。その結果、導入バルブ部Aから圧縮部Bを介して導出バルブ部Dへと至る流路に沿って導入バルブ部A側から導出バルブ部D側へと液体を送出することができる。また、導入バルブ部A側から導出バルブ部C側へと液体を送出する際には、導出バルブ部Dにおける下側流路および上側流路が閉塞されて、導入バルブ部Aから圧縮部Bを介して導出バルブ部Cへと至る流路に沿って液体が送出される。
In the
なお、このように一方の導出バルブ部における下側流路および上側流路を閉塞し、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび他方の導出バルブ部のそれぞれにおいて、下側カバー部2の電磁石とフィルム部3の電磁石との磁化の向きを反対とし、かつ、フィルム部3の電磁石と上側カバー部4の電磁石との磁化の向きも反対として、下側流路および上側流路の双方を開放することにより、図12のマイクロポンプ1を切替弁として用いることもできる。
In this way, the lower flow path and the upper flow path in one lead-out valve portion are closed in this way, and the electromagnet and film of the
また、マイクロポンプ1では図12の2つの導出バルブ部C,Dをそれぞれ2つの導入バルブ部と捉え、図12の1つの導入バルブ部Aを1つの導出バルブ部と捉えて、これらの2つの導入バルブ部において同時に同じ制御を行うことにより、2つの導入バルブ部から圧縮部Bに液体が同時に導入されて混合され、混合された液体が導出バルブ部C側へと導出されてもよい。このように、1つの導入バルブ部、1つの圧縮部および1つの導出バルブ部を有するマイクロポンプに対して、当該導入バルブ部と同様の構造を有し、当該導入バルブ部とは異なる位置にて圧縮部に接続されるもう1つの導入バルブ部、または、当該導出バルブ部と同様の構造を有し、当該導出バルブ部とは異なる位置にて圧縮部に接続されるもう1つの導出バルブ部を追加することにより、2つの液体を混合しつつ送出する、または、液体を2つの導出バルブ部のうち所望の導出バルブ部側に送出することが実現される。なお、後述する図13および図14.Aのマイクロポンプ1,1aにおいても同様に、複数の導入バルブ部または複数の導出バルブ部が設けられてもよい。
Further, in the
図13は、マイクロポンプ1のさらに他の例を示す図である。図13のマイクロポンプ1では、図1のマイクロポンプ1と比較して、圧縮部Bにおける電磁石群49Bが複数の電磁石要素群491B〜498Bの集合とされる点で相違する。他の構成は図1と同様であり、同符号を付している。
FIG. 13 is a diagram showing still another example of the
圧縮部Bの電磁石群について、詳細には、上側カバー部4の圧縮部Bの部位には流路要素に沿う複数の電磁石要素の配列である電磁石が設けられ、フィルム部3の圧縮部Bの部位にも流路要素に沿う複数の電磁石要素の配列である電磁石が設けられ、下側カバー部2の圧縮部Bの部位にも流路要素に沿う複数の電磁石要素の配列である電磁石が設けられる。上側カバー部4の各電磁石要素はフィルム部3の対応する電磁石要素、および、下側カバー部2の対応する電磁石要素と同じ大きさとされ、かつ、互いに正確に重なっている。
Regarding the electromagnet group of the compression unit B, in detail, an electromagnet that is an array of a plurality of electromagnet elements along the flow path element is provided at the site of the compression unit B of the
図13のマイクロポンプ1における液体の送出時には、導入バルブ部Aが下側流路を開放して上側流路を閉塞し(図7:ステップS11,S21)、導出バルブ部Cが下側流路を閉塞して上側流路を開放し(ステップS12,S22)、この状態で(ただし、電磁石群49Bは下側流路の流路要素の全体を閉塞している。)、圧縮部Bの複数の電磁石要素群491B〜498Bのうち最も導入バルブ部A側に近い1つの電磁石要素群491Bが下側流路の流路要素を部分的に拡張することにより、この拡張された空間に液体が導入される。このとき、上側流路の流路要素は部分的に圧縮されることにより、この圧縮された空間に予め存在していた量に相当する液体が圧縮部Bから導出バルブ部C側へと導出される。続いて、この電磁石要素群491BにX方向に隣接する電磁石要素群492Bが下側流路要素を部分的に拡張して上側流路要素を部分的に圧縮し、その後、電磁石要素群491BにY方向に隣接する電磁石要素群493Bが同様に下側流路要素の部分的な拡張および上側流路要素の部分的な圧縮を行う。このようにして、圧縮部Bにおける下側流路要素の部分的な拡張および上側流路要素の部分的な圧縮が複数の電磁石要素群491B〜498Bにより順次行われ、圧縮部Bの下側流路要素の全体に液体が導入されるとともに、上側流路要素の全体から液体が導出される(ステップS13,S23)。
At the time of liquid delivery in the
圧縮部Bにおける下側流路の流路要素の全体が拡張されると、導入バルブ部Aが下側流路を閉塞して上側流路を開放し(ステップS21,S11)、導出バルブ部Cが下側流路を開放して上側流路を閉塞し(ステップS22,S12)、この状態で、圧縮部Bの最も導入バルブ部A側の電磁石要素群491Bが下側流路要素を部分的に圧縮して上側流路要素を部分的に拡張することにより、下側流路要素の圧縮された空間に存在する量に相当する液体が圧縮部Bから導出バルブ部C側へと導出され、上側流路要素の拡張された空間に液体が導入される。続いて、この電磁石要素群491BにX方向に隣接する電磁石要素群492Bが下側流路要素を部分的に圧縮して上側流路要素を部分的に拡張し、その後、電磁石要素群491BにY方向に隣接する電磁石要素群493Bが同様に下側流路要素の部分的な圧縮および上側流路要素の部分的な拡張を行う。このようにして、圧縮部Bにおける下側流路要素の部分的な圧縮および上側流路要素の部分的な拡張が複数の電磁石要素群491B〜498Bにより順次行われ、圧縮部Bの下側流路の流路要素から液体が微少量ずつ導出されるとともに、圧縮部Bの上側流路要素の全体に液体が導入される(ステップS23,S13)。
When the entire flow path element of the lower flow path in the compression section B is expanded, the introduction valve section A closes the lower flow path and opens the upper flow path (steps S21 and S11), and the derivation valve section C Opens the lower flow path and closes the upper flow path (steps S22 and S12). In this state, the
図13のマイクロポンプ1では、上記ステップS11〜S13,S21〜S23の処理が下側流路および上側流路のうちの一方の流路に対して繰り返され、これに並行して、ステップS21〜S23,S11〜S13の処理が他方の流路に対して繰り返される。これにより、図13のマイクロポンプ1では、複数の電磁石要素群491B〜498Bの磁化の向きを順次高速に切り換えつつ各電磁石要素群491B〜498Bによる1度の導出動作により極微小量の液体の送液を行い(すなわち、高い送液分解能での液体の送出が実現され)、圧縮部Bが単一の電磁石のみを有するマイクロポンプに比べて無脈動に近い極めて低い脈動にて送液を行うことができる。なお、導出バルブ部Cが流路を閉塞する際に生じる脈動も低減する際には、導出バルブ部Cが1つの電磁石要素群491B〜498Bと同じ大きさとされてもよい。
In the
図13のマイクロポンプ1では、複数の電磁石要素群491B〜498Bを一体的に動作させることにより、図1のマイクロポンプ1と同様の液体の送出を行うことも可能である。また、流路要素に沿って配列されるのであれば、圧縮部Bの複数の電磁石要素の配列は図13のもの以外であってもよい。なお、次に説明する図14.Aのマイクロポンプ1においても同様に圧縮部Bの電磁石が複数の電磁石要素の集合とされてもよい。
In the
図14.Aは、第2の実施の形態に係るマイクロポンプ1aの構成を示す図であり、図14.Aでは電磁石およびその配線を太線にて図示している。図14.Aのマイクロポンプ1aは、図1のマイクロポンプ1と比較して、2つのカバー部2,4の間に2つのフィルム部3a,3bが設けられる点のみが相違している。液体の送出に係る他の構成は図1と同様であり、同符号を付している。
FIG. A is a figure which shows the structure of the micropump 1a which concerns on 2nd Embodiment, FIG. In A, the electromagnet and its wiring are illustrated by thick lines. FIG. The micropump 1a of A is different from the
図14.Aに示す各フィルム部3a,3bの構造は、図1のフィルム部3と同様である。すなわち、各フィルム部3a,3bは、それぞれが導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cに含まれる3つの電磁石を有し、各電磁石によりフィルム部3a,3bの両面に磁極が生じる。図14.Aのマイクロポンプ1aでは、積層される2つのフィルム部3a,3bの積層方向の両側に2つのカバー部2,4が重ねられることにより、2つのカバー部2,4の間において2つのフィルム部3a,3bにより互いに隔離された3つの流路要素が、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて設けられる。圧縮部Bの3つの流路要素の一端側は導入バルブ部Aの3つの流路要素にそれぞれ接続され、圧縮部Bの3つの流路要素の他端側は導出バルブ部Cの3つの流路要素にそれぞれ接続され、マイクロポンプ1では圧縮部Bの3つの流路要素をそれぞれ含む3つの流路が形成されている。
FIG. The structure of each
マイクロポンプ1aでは、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて、図14.Bに示すように、制御部10(図1参照)の制御により下側カバー部2と下側のフィルム部3aとの間の流路要素(以下、「下側流路要素」という。)、および、上側のフィルム部3bと上側カバー部4との間の流路要素(以下、「上側流路要素」という。)は同時に閉塞(または圧縮)され、この状態において、下側のフィルム部3aと上側のフィルム部3bとの間の流路要素(以下、「中間流路要素」という。)は開放(または拡張)されている。また、図14.Cに示すように、下側流路要素および上側流路要素は同時に開放され、この状態において中間流路要素は閉塞されている。このように、マイクロポンプ1aでは、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて下側流路要素および上側流路要素と中間流路要素とが交互に閉塞される。
In the micropump 1a, in each of the introduction valve portion A, the compression portion B, and the outlet valve portion C, FIG. As shown in B, a flow path element (hereinafter referred to as “lower flow path element”) between the
図15は、マイクロポンプ1aが液体を送出する動作を説明するための図である。図15の上段では導入バルブ部Aにおける下側流路要素71A、中間流路要素72Aおよび上側流路要素73Aの開閉状態の時間に対する変化を抽象的に示しており、図15の中段では圧縮部Bにおける下側流路要素71B、中間流路要素72Bおよび上側流路要素73Bの開閉状態の時間に対する変化を抽象的に示しており、図15の下段では導出バルブ部Cにおける下側流路要素71C、中間流路要素72Cおよび上側流路要素73Cの開閉状態の時間に対する変化を抽象的に示している。図15の上段、中段、下段のそれぞれでは、横方向に伸びる4本の実線が下側カバー部2、下側フィルム部3a、上側フィルム部3bおよび上側カバー部4にそれぞれ対応し(図15中にて同符号を付している。)、各流路要素は4本の実線のうち図15中の上下方向に互いに隣接する2つの実線にて挟まれており、当該2つの実線間の幅が広い部分では対応する流路要素が開放(または拡張)されていることを示し、狭い部分では閉塞(または圧縮)されていることを示している。
FIG. 15 is a diagram for explaining an operation in which the micropump 1a delivers a liquid. The upper part of FIG. 15 abstractly shows changes with time in the open / closed states of the lower
図15中の時刻T0では、導入バルブ部Aにより下側流路要素71Aおよび上側流路要素73Aが閉塞されて中間流路要素72Aが開放され、圧縮部Bにより下側流路要素71Bおよび上側流路要素73Bが閉塞されて中間流路要素72Bが開放され、導出バルブ部Cにより下側流路要素71Cおよび上側流路要素73Cが開放されて中間流路要素72Cが閉塞されている。時刻T1では、導入バルブ部Aにより下側流路要素71Aおよび上側流路要素73Aが開放されて中間流路要素72Aが閉塞され(図7:ステップS11,S21)、時刻T2では、導出バルブ部Cにより下側流路要素71Cおよび上側流路要素73Cが閉塞されて中間流路要素72Cが開放される(ステップS12,S22)。そして、この状態において、時刻T3では圧縮部Bが下側流路要素71Bおよび上側流路要素73Bを拡張して下側流路要素71Bおよび上側流路要素73Bへの液体の導入が行われるとともに、中間流路要素72Bを圧縮して中間流路要素72Bからの液体の導出が行われる(ステップS13,S23)。
At time T0 in FIG. 15, the lower
下側流路要素71Bおよび上側流路要素73Bへの液体の導入が完了すると、時刻T4では、導入バルブ部Aにより下側流路要素71Aおよび上側流路要素73Aが閉塞されて中間流路要素72Aが開放され(ステップS21,S11)、時刻T5では、導出バルブ部Cにより下側流路要素71Cおよび上側流路要素73Cが開放されて中間流路要素72Cが閉塞される(ステップS22,S12)。そして、この状態において、時刻T6では圧縮部Bが下側流路要素71Bおよび上側流路要素73Bを圧縮して下側流路要素71Bおよび上側流路要素73Bからの液体の導出が行われるとともに、中間流路要素72Bを拡張して中間流路要素72Bへの液体の導入が行われる(ステップS23,S13)。
When the introduction of the liquid into the lower
マイクロポンプ1aでは、上記ステップS11〜S13,S21〜S23の処理が下側流路要素および上側流路要素をそれぞれ含む2つの流路と、中間流路要素を含む流路とのうちの一方に対して繰り返され、これに並行して、ステップS21〜S23,S11〜S13の処理が他方の流路(1または2つの流路)に対して繰り返されることにより、圧縮部Bの3つの流路要素を介して液体が効率よく送出される。 In the micropump 1a, the processes in steps S11 to S13 and S21 to S23 are performed on one of two flow paths each including a lower flow path element and an upper flow path element and a flow path including an intermediate flow path element. In parallel with this, the processes of steps S21 to S23, S11 to S13 are repeated for the other flow path (one or two flow paths), so that the three flow paths of the compression section B Liquid is delivered efficiently through the element.
また、図14.Aのマイクロポンプ1aでは、2つのカバー部2,4の間において積層される3枚のフィルム部が配置されてもよく、この場合、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて、3枚のフィルム部により互いに隔離された4個の流路要素が設けられ、4個の流路要素のうち1つ置きに存在する2つの流路要素と、他の2つの流路要素とが交互に閉塞されて液体の送出が行われる。
FIG. In the micropump 1a of A, three film parts laminated between the two
以上のように、マイクロポンプでは、2つのカバー部2,4の間において複数のフィルム部により互いに隔離された複数の流路が存在しており、複数の流路のうち1つ置きに存在する第1流路群の対応する第1流路要素群と、第1流路群以外の第2流路群の対応する第2流路要素群とを交互に圧縮する圧縮部B、圧縮部Bの流路要素群の一端側において第1流路群と第2流路群とを交互に閉塞する導入バルブ部A、および、圧縮部Bの流路要素群の他端側において第1流路群と第2流路群とを交互に閉塞する導出バルブ部Cが設けられる。そして、第1流路群および第2流路群のうち、導入バルブ部Aが一の流路群を開放して他の流路群を閉塞し、導出バルブ部Cが当該一の流路群を閉塞して当該他の流路群を開放している状態で、圧縮部Bが当該一の流路群の流路要素群を拡張することにより圧縮部Bへの液体の導入が行われ、導入バルブ部Aが当該一の流路群を閉塞して他の流路群を開放し、導出バルブ部Cが当該一の流路群を開放して当該他の流路群を閉塞している状態で、圧縮部Bが当該一の流路群の流路要素群を圧縮することにより圧縮部Bからの液体の導出が行われる。そして、上記一の流路群と他の流路群とを入れ替えながら動作を繰り返すことにより、マイクロポンプでは圧縮部Bの複数の(3以上の)流路要素を介して液体が効率よく送出される。
As described above, in the micropump, there are a plurality of flow paths that are separated from each other by the plurality of film portions between the two
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。 Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made.
上記第1の実施の形態では、導入バルブ部A、圧縮部Bおよび導出バルブ部Cのそれぞれにおいて、フィルム部3および2つのカバー部2,4に電磁石が設けられるが、2つの流路要素を交互に圧縮(または閉塞)することが可能であるならば、一部の電磁石が磁石に置換されてもよい。すなわち、マイクロポンプ1では、フィルム部3がその両面に磁極が生じる電磁石を備える場合には、2つのカバー部2,4のそれぞれがフィルム部3に対向する面に磁極が存在する磁石または磁極が生じる電磁石を備え、フィルム部3がその両面に磁極が存在する磁石を備える場合には、2つのカバー部2,4のそれぞれがフィルム部3に対向する面に磁極が生じる電磁石を備えることが上記ポンピング動作を行う上で必要な条件となる。ただし、2つの流路要素を同時に圧縮する等、2つの流路要素の圧縮および拡張(または閉塞および開放)を自在に行うには、フィルム部3および2つのカバー部2,4のそれぞれが、電磁石を備えることが好ましい。
In the first embodiment, an electromagnet is provided in the
また、上記第2の実施の形態においても、マイクロポンプ1aの2つのカバー部2,4のそれぞれに、複数のフィルム部に対向する面に磁極が存在する磁石が電磁石に代えて設けられ、流路要素の圧縮および拡張が実現されてもよい。
Also in the second embodiment, each of the two
マイクロポンプ1,1aでは、送出対象の流体が気体とされてもよい。この場合、マイクロポンプ1,1aをコンプレッサや吸引ポンプとして用いることも可能である。また、マイクロポンプ1,1aはマイクロリアクタ内に液体を送出する用途以外に用いられてもよい。
In the
1,1a マイクロポンプ
2,4 カバー部
3,3a,3b フィルム部
10 制御部
21,31,41 基材
24,34,44,24A〜24C,34A〜34C,44A〜44C 電磁石
32 磁性体
33 コイル
46A〜46C,47A〜47C,48A〜48D,49B 電磁石群
52 蓋部材
61,62 流路
61A〜61C,62A〜62C,71A〜71C,72A〜72C,73A〜73C 流路要素
491B〜498B 電磁石要素群
A 導入バルブ部
B 圧縮部
C,D 導出バルブ部
DESCRIPTION OF
Claims (14)
フィルム部の両面に2つのカバー部が重ねられることにより、前記2つのカバー部の間において前記フィルム部により互いに隔離された微小な2つの流路要素が設けられ、前記2つの流路要素を交互に圧縮する圧縮部と、
前記2つの流路要素の一端側に接続され、前記2つの流路要素をそれぞれ含む2つの流路を交互に閉塞する導入バルブ部と、
前記2つの流路要素の他端側に接続され、前記2つの流路を交互に閉塞する導出バルブ部と、
前記圧縮部、前記導入バルブ部および前記導出バルブ部を制御する制御部と、
を備え、
前記フィルム部が、前記両面に磁極が生じる電磁石を備え、前記2つのカバー部のそれぞれが、前記フィルム部に対向する面に磁極が存在する磁石もしくは磁極が生じる電磁石を備え、または、前記フィルム部が、前記両面に磁極が存在する磁石を備え、前記2つのカバー部のそれぞれが、前記フィルム部に対向する面に磁極が生じる電磁石を備え、
前記導入バルブ部が一方の流路を開放して他方の流路を閉塞し、前記導出バルブ部が前記一方の流路を閉塞して前記他方の流路を開放している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路の流路要素を拡張することにより前記圧縮部への流体の導入が行われ、
前記導入バルブ部が前記一方の流路を閉塞して前記他方の流路を開放し、前記導出バルブ部が前記一方の流路を開放して前記他方の流路を閉塞している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路の流路要素を圧縮することにより前記圧縮部からの前記流体の導出が行われることを特徴とするマイクロポンプ。 A micropump,
By superimposing two cover parts on both sides of the film part, two minute flow path elements separated from each other by the film part are provided between the two cover parts, and the two flow path elements are alternately arranged. A compression unit that compresses
An introduction valve portion connected to one end side of the two flow path elements, and alternately closing two flow paths each including the two flow path elements;
A lead-out valve portion connected to the other end side of the two flow path elements, and alternately closing the two flow paths;
A control unit for controlling the compression unit, the introduction valve unit, and the lead-out valve unit;
With
The film portion includes an electromagnet in which magnetic poles are generated on both surfaces, and each of the two cover portions includes a magnet having a magnetic pole on a surface facing the film portion or an electromagnet in which a magnetic pole is generated, or the film portion Is provided with a magnet having magnetic poles on both sides, and each of the two cover parts is provided with an electromagnet in which a magnetic pole is generated on the surface facing the film part,
In the state where the introduction valve section opens one flow path and closes the other flow path, and the derivation valve section closes the one flow path and opens the other flow path, the compression The fluid is introduced into the compression section by expanding the flow path element of the one flow path,
In the state where the introduction valve part closes the one flow path and opens the other flow path, and the lead-out valve part opens the one flow path and closes the other flow path, The micropump is characterized in that the fluid is led out from the compression section by compressing the flow path element of the one flow path by the compression section.
前記フィルム部および前記2つのカバー部のそれぞれが、電磁石を備えることを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to claim 1,
Each of the film part and the two cover parts includes an electromagnet.
前記フィルム部が電磁石を備え、
前記電磁石が、
フィルム状の基材上にフォトリソグラフィ技術を用いて形成されたコイルと、
前記コイルの内側に設けられた膜状または板状の磁性体と、
を備えることを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to claim 1 or 2,
The film part comprises an electromagnet;
The electromagnet
A coil formed using a photolithographic technique on a film-like substrate;
A film-like or plate-like magnetic body provided inside the coil;
A micropump characterized by comprising:
前記2つのカバー部のそれぞれがフィルム状であることを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to any one of claims 1 to 3,
Each of said two cover parts is a film form, The micropump characterized by the above-mentioned.
前記2つのカバー部のそれぞれの前記フィルム部とは反対側への撓み量を変更可能に制限する撓み量制限部をさらに備えることを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to claim 4,
The micropump further comprising a bending amount limiting portion that limits the amount of bending of each of the two cover portions to the opposite side to the film portion in a changeable manner.
前記フィルム部、または、前記2つのカバー部のそれぞれが、電磁石を備え、
前記電磁石が、前記2つの流路要素に沿う複数の電磁石要素の配列であり、
前記圧縮部における流路要素の部分的な拡張および圧縮が、前記複数の電磁石要素により順次行われることを特徴とするマイクロポンプ。 A micropump according to any one of claims 1 to 5,
Each of the film part or the two cover parts includes an electromagnet,
The electromagnet is an array of a plurality of electromagnet elements along the two flow path elements;
The micropump characterized in that partial expansion and compression of the flow path element in the compression section are sequentially performed by the plurality of electromagnet elements.
前記導入バルブ部および前記導出バルブ部のそれぞれが、前記フィルム部および前記2つのカバー部の組合せと同様の組合せを有し、
前記圧縮部の前記フィルム部の基材、前記導入バルブ部のフィルム部の基材、および、前記導出バルブ部のフィルム部の基材が一体的な部材であり、
前記圧縮部の前記2つのカバー部のそれぞれの基材、前記導入バルブ部の対応するカバー部の基材、および、前記導出バルブ部の対応するカバー部の基材が一体的な部材であり、
前記導入バルブ部の各流路要素、前記圧縮部の対応する流路要素および前記導出バルブ部の対応する流路要素が連続することにより、前記2つの流路が形成されることを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to claim 4 or 5, wherein
Each of the introduction valve part and the lead-out valve part has a combination similar to the combination of the film part and the two cover parts,
The base material of the film portion of the compression portion, the base material of the film portion of the introduction valve portion, and the base material of the film portion of the lead-out valve portion are integral members,
The base material of each of the two cover parts of the compression part, the base material of the cover part corresponding to the introduction valve part, and the base material of the cover part corresponding to the lead-out valve part are integral members,
Each flow path element of the introduction valve section, a corresponding flow path element of the compression section, and a corresponding flow path element of the derivation valve section are continuous to form the two flow paths. Micro pump.
流路要素が閉塞または圧縮される場合におけるフィルム部とカバー部との間に生じる吸引力を当該フィルム部と当該カバー部との接触面積にて除した値が、前記導入バルブ部、前記圧縮部および前記導出バルブ部のうち前記導入バルブ部において最も高く、前記導出バルブ部において最も低いことを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to claim 7,
The value obtained by dividing the suction force generated between the film portion and the cover portion when the flow path element is closed or compressed by the contact area between the film portion and the cover portion is the introduction valve portion and the compression portion. A micropump characterized by being highest in the lead-in valve portion and lowest in the lead-out valve portion among the lead-out valve portions.
前記圧縮部において流路要素が圧縮される際のフィルム部とカバー部との接触面積が、前記導入バルブ部および前記導出バルブ部のそれぞれにおいて流路要素が閉塞される際のフィルム部とカバー部との接触面積よりも大きいことを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to claim 7 or 8, wherein
The contact area between the film part and the cover part when the flow path element is compressed in the compression part is the film part and the cover part when the flow path element is closed in each of the introduction valve part and the lead-out valve part. Micropump characterized by being larger than the contact area.
前記導入バルブ部、前記圧縮部および前記導出バルブ部が非直線状に並ぶことを特徴とするマイクロポンプ。 A micropump according to any one of claims 1 to 9,
The micropump characterized in that the introduction valve portion, the compression portion, and the lead-out valve portion are arranged in a non-linear manner.
前記導入バルブ部と同様の構造を有し、前記導入バルブ部とは異なる位置にて前記圧縮部に接続されるもう1つの導入バルブ部、または、前記導出バルブ部と同様の構造を有し、前記導出バルブ部とは異なる位置にて前記圧縮部に接続されるもう1つの導出バルブ部をさらに備えることを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to any one of claims 1 to 10,
Having the same structure as the introduction valve part, having another structure connected to the compression part at a position different from the introduction valve part, or the same structure as the lead-out valve part, The micropump further comprising another derivation valve unit connected to the compression unit at a position different from the derivation valve unit.
前記2つの流路に互いに異なる2つの流体がそれぞれ導入されることを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to any one of claims 1 to 11,
A micropump characterized in that two different fluids are respectively introduced into the two flow paths.
前記制御部が、前記導出バルブ部に対する制御を前記導出バルブ部に代えて前記導入バルブ部に対して行い、前記導入バルブ部に対する制御を前記導入バルブ部に代えて前記導出バルブ部に対して行うことにより、流体を前記導出バルブ部側から前記導入バルブ部側へと送出することを特徴とするマイクロポンプ。 The micropump according to any one of claims 1 to 12,
The control unit performs control on the lead-out valve unit instead of the lead-out valve unit, and performs control on the lead-in valve unit instead of the lead-in valve unit. Thereby, the fluid is sent from the outlet valve portion side to the introduction valve portion side.
積層される複数のフィルム部の積層方向の両側に2つのカバー部が重ねられることにより、前記2つのカバー部の間において前記複数のフィルム部により互いに隔離された複数の流路要素が設けられ、前記複数の流路要素のうち1つ置きに存在する第1流路要素群と前記第1流路要素群以外の第2流路要素群とを交互に圧縮する圧縮部と、
前記複数の流路要素の一端側に接続され、前記複数の流路要素をそれぞれ含む複数の流路のうち前記第1流路要素群を含む第1流路群と前記第2流路要素群を含む第2流路群とを交互に閉塞する導入バルブ部と、
前記複数の流路要素の他端側に接続され、前記第1流路群と前記第2流路群とを交互に閉塞する導出バルブ部と、
前記圧縮部、前記導入バルブ部および前記導出バルブ部を制御する制御部と、
を備え、
前記複数のフィルム部のそれぞれが、両面に磁極が生じる電磁石を備え、前記2つのカバー部のそれぞれが、前記複数のフィルム部に対向する面に磁極が存在する磁石または磁極が生じる電磁石を備え、
前記第1流路群および前記第2流路群のうち、前記導入バルブ部が一方の流路群を開放して他方の流路群を閉塞し、前記導出バルブ部が前記一方の流路群を閉塞して前記他方の流路群を開放している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路群の流路要素群を拡張することにより前記圧縮部への流体の導入が行われ、前記導入バルブ部が前記一方の流路群を閉塞して前記他方の流路群を開放し、前記導出バルブ部が前記一方の流路群を開放して前記他方の流路群を閉塞している状態で、前記圧縮部が前記一方の流路群の流路要素群を圧縮することにより前記圧縮部からの前記流体の導出が行われることを特徴とするマイクロポンプ。 A micropump,
A plurality of flow path elements separated from each other by the plurality of film portions are provided between the two cover portions by overlapping two cover portions on both sides in the stacking direction of the plurality of film portions to be stacked, A compression section that alternately compresses a first flow path element group that exists every other one of the plurality of flow path elements and a second flow path element group other than the first flow path element group;
A first flow path group including the first flow path element group and a second flow path element group among a plurality of flow paths which are connected to one end side of the plurality of flow path elements and respectively include the plurality of flow path elements. An introduction valve portion that alternately closes the second flow path group including:
A lead-out valve portion connected to the other end side of the plurality of flow path elements, and alternately closing the first flow path group and the second flow path group;
A control unit for controlling the compression unit, the introduction valve unit, and the lead-out valve unit;
With
Each of the plurality of film portions includes an electromagnet that generates magnetic poles on both surfaces, and each of the two cover portions includes a magnet that has a magnetic pole on a surface facing the plurality of film portions or an electromagnet that generates magnetic poles,
Of the first flow path group and the second flow path group, the introduction valve section opens one flow path group to close the other flow path group, and the derivation valve section forms the one flow path group. In the state where the other flow path group is opened and the compression section expands the flow path element group of the one flow path group, the fluid is introduced into the compression section. The introduction valve unit closes the one channel group and opens the other channel group, and the lead-out valve unit opens the one channel group and closes the other channel group. The micropump is characterized in that the fluid is led out from the compression section by compressing the flow path element group of the one flow path group in the state where the compression section is in the state.
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2005
- 2005-11-16 JP JP2005331098A patent/JP2007138764A/en active Pending
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