JP2007137476A - 噴出容器の残量確認機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成により、摺動底板の所定の残量低減位置への上昇を噴出量の減少により報知可能にする噴出容器の残量確認機構を提供する。
【解決手段】噴出ヘッド9の手動操作により内容液が、そのノズルから噴出されるのに連動して容器1内の負圧化でシリンダ12に向けて上昇する摺動底板20を備えたエアレスポンプ式の噴出容器において、その内容液の残量の低減を確認可能にするために、摺動底板20が、シリンダ12の外周面形状に対応したカップ状の底板本体23を備えると共に、シリンダ12の外周面に、底板本体23がシリンダ12を侵入させる上昇運動に対して弾性圧縮により干渉する弾性体としてのゴムチューブ36が設けられる。これにより、摺動底板20が、所定の残量低減位置に上昇すると、シリンダ12内の負圧に対応する上昇運動にゴムチューブ36が干渉し、噴出度が低下する。
【選択図】図1
【解決手段】噴出ヘッド9の手動操作により内容液が、そのノズルから噴出されるのに連動して容器1内の負圧化でシリンダ12に向けて上昇する摺動底板20を備えたエアレスポンプ式の噴出容器において、その内容液の残量の低減を確認可能にするために、摺動底板20が、シリンダ12の外周面形状に対応したカップ状の底板本体23を備えると共に、シリンダ12の外周面に、底板本体23がシリンダ12を侵入させる上昇運動に対して弾性圧縮により干渉する弾性体としてのゴムチューブ36が設けられる。これにより、摺動底板20が、所定の残量低減位置に上昇すると、シリンダ12内の負圧に対応する上昇運動にゴムチューブ36が干渉し、噴出度が低下する。
【選択図】図1
Description
本発明は、内圧制御用ピストンが収納されたシリンダを有するポンプ及びピストンに連通するノズルを備えた噴出ヘッドが、容器上端部分に装着されると共に、容器内周面に、噴出ヘッドの手動操作により内容液がノズルから噴出されるのに連動してシリンダに向けて上方へ摺動する摺動底板が装着された噴出容器に対して、その内容液の残量の低減を確認可能にする噴出容器の残量確認機構に関するものである。
この種の容器体内の負圧化で上昇する摺動底板を備えたエアレスポンプ式の噴出容器は、見栄えの確保、紫外線の内容液への影響の回避等を考慮して一般的に不透明であり、したがって残量を正確に確認できない問題がある。そこで、特許文献1により、容器底面を透明にすると共に、渦状に巻いた弾性帯の内端部を摺動底板に連結し、弾性帯の外周部を摺動底板の上昇量に応じた割合で上方へ変形可能に容器底部へ添設し、上方への変形で弾性帯を液体の残量として視認可能にした噴出容器が開示されている。
特開2002−362650号公報
この残量確認機構は、周面を不透明にして底部の透明部より内部を覗き込むことを前提にしているために確認のし易さの点では改良の余地が残されている。
本発明は、このような点に鑑みて、簡単な構成により、摺動底板の所定の残量低減位置への上昇を噴出量の減少により報知可能にする噴出容器の残量確認機構を提供することを目的とする。
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、内圧制御用ピストンが収納されたシリンダを有するポンプ及びピストンに連通するノズルを備えた噴出ヘッドが、容器上端部分に装着されると共に、容器内周面に、噴出ヘッドの手動操作により内容液がノズルから噴出されるのに連動してシリンダに向けて上方へ摺動する摺動底板が装着された噴出容器に対して、その内容液の残量の低減を確認可能にする残量確認機構において、摺動底板が、シリンダの外周面形状に対応したカップ状の底板本体を備えると共に、この底板本体の内周面及びシリンダの外周面の双方又はいずれか一方に、底板本体がシリンダを侵入させる上昇運動に対して弾性圧縮により干渉する弾性体が設けられたことを特徴とする。
これにより、摺動底板が、所定の残量低減位置に上昇すると、シリンダ内の負圧に対応する上昇運動に弾性体が干渉し、噴出度が低下する。単に紐で残量低減を確認するには、請求項2により、摺動底板に紐の上端を接続すると共に、その下端を容器底面部の挿通孔を通して容器底面部の外面に切断可能に接続し、紐の長さが、摺動底板の所定の残量低減位置への上昇により引張り緊張するように設定される。シリンダ及び底板本体間の干渉により確認するには、請求項3により、容器上端部に装着される噴出ヘッドに、ポンプがシリンダの縦軸を中心とする回転方向に位置調整可能に装着され、また摺動底板がシリンダの外周面形状に対応したカップ状の底板本体を備え、シリンダ外周面に、底板本体に干渉する凸部又は凹部を回転方向に部分的に形成すると共に、底板本体に、凸部又は凹部を上方から侵入させる凹部又は凸部を形成する。
請求項1の発明によれば、弾性体を追加した簡単な構成により、摺動底板がシリンダ位置に上昇するとその外周面間に摩擦が生じ、したがって負圧に対応する上昇量が低減し、噴出量の減少開始により残量低減が報知される。請求項2の発明によれば、紐の追加構成により、内容液の残量が所定の低減位置に達すると、紐の引張り緊張により摺動底板の上昇運動が拘束されて残量低減が報知される。また、紐の切断により、残り量を再度スムーズに噴出する。請求項3の発明によれば、摺動底板及びシリンダ外周面間の簡単な凹凸の付加構成により、内容液の残量が所定の低減位置に達すると、摺動底板の上昇運動が拘束されて残量低減が報知される。また、シリンダの回転操作により、残り量を再度スムーズに噴出する。
図1及び図2を基に本発明の実施の形態による噴出容器の残量確認機構を説明する。この噴出容器は、内容液として例えば化粧料が充填される容器1と、その上端部分に取付けられ、かつポンプ10付きでボタン15により押下げ操作される噴出ヘッド9と、容器内周面に沿って負圧により上方へ摺動する摺動底板20と、この摺動底板をセットさせるように容器1の下端部に装着されるキャップ状の底蓋30とで構成されている。ポンプ10は、容器1のネック部2にねじ込まれるキャップ11に保持されると共に、そのシリンダ12から上方へ突出するパイプ状のピストン13の上端部分に、このピストンに連通し、かつ先端を噴出口15aとするノズルを備えたボタン15が嵌合する。シリンダ12の下端の弁口12aには、入口弁としてボール弁14が設けられ、このボール弁及びピストン13間にばね16が装填されている。シリンダ12の上方部分には、ピストン13と連動してノズルを開閉する出口弁(図示せず)が設けられている。
摺動底板20は、シリンダ12に対応したカップ状の底板本体23と、容器1の内周面に弾接する上下のシール用のフランジ部21a,21bが形成された外周部21と、これらの上端に位置する底板周辺部23aとを備えると共に、複数個の放射状のリブ24により互いに連結されている。底蓋30の通気孔35付きの底部31には、容器1の肉薄の下端部3に外係合する外周部32と、外周部21に隙間33aを置いて内係合して摺動底板20をセットさせる内周部33とが形成されている。これにより、ボタン15の押下げ手動操作ごとに、ばね付勢に抗してピストン13が下降して出口弁を開放させて、シリンダ12内の内容液を噴出口15aから噴出させる。また、押下げ操作の解除ごとに、ばね付勢によりピストン13が上昇位置に復帰し、出口弁の閉鎖状態での負圧によりボール弁14が開放して容器1内の内容液を吸上げると共に、連動して摺動底板20が最下位置から上方へ徐々に摺動する。
この種のエアレスポンプ付の容器自体は周知であり、広く汎用されている。また、ピストン13は、ボタン操作に代えて、トリガレバー式に押下げ操作することもできる。さらに、本発明により残量確認機構を構成するために、シリンダ12の外周面には、摺動底板20の上昇運動に弾性圧縮により干渉する弾性体としてゴムチューブ36が嵌め込まれている。一方、底板本体23は、シリンダ12の外周面にゴムチューブ36を僅かに圧縮させる程度の細隙を置くカップ形状である。
このように構成された噴出容器の残量確認機構の動作は次の通りである。未使用状態で、図1Aに示すように、摺動底板20は最下位置を占めると共に、使用開始により、通気孔35で通気状態の下側室に対してシールしている摺動底板20は、内容液を噴出させるごとに発生する負圧により逐次上昇する。残量が低減して、図1Bに示すように、底板本体23の内周面でゴムチューブ36を僅かに圧縮させる位置に摺動底板20が上昇すると、以後負圧に対応する上昇率が、摩擦抵抗の発生により低減し、したがってシリンダ12への吸引量の減少に対応して噴出量が減少を開始することにより残量低減が報知される。
尚、ゴムチューブは、底板本体の内周面のみに或はシリンダ外周面との双方に装着することもでき、さらに干渉用弾性体としては、ゴムチューブに代えて、底板本体内周面及びシリンダ外周面の双方又はいずれか一方に、摩擦抵抗を与える弾性圧縮可能な小突起を一体に形成することも考えられる。
図3は紐を主体にした残量確認機構の実施の形態を示すもので、前述のものと同一もしくは同等部分は同一符号で説明する。摺動底板20の底部には、紐39の上端が接続されると共に、底蓋30の底部31には、離反可能な紐止め片40が基端部をインテグラルヒンジ部41として底部31に一体化され、底部31の挿通孔31aを通して紐39の下端が接続されている。紐39の長さは、摺動底板20にシリンダ12を侵入開始させる所定の上昇位置で引張り緊張するように設定されている。
使用に伴い摺動底板20は逐次上昇し、残量が低減して、図1Bに示すように、所定の残量低減位置に上昇すると、紐39の引張り緊張により、その長さ方向の弾性率に応じて上昇運動が拘束されて噴出量が減少し残量低減が報知される。その時点で、紐止め片40を離反させて、カッタ、はさみ等の刃44で紐39の外部導出部分を切断する。これにより、その後暫くの間、摺動底板20は負圧に忠実に応動してシリンダ12がさらに深く侵入させて残り液を噴出させる。
尚、紐39の下端の接続構造については、挿通孔31aを通して底部31の外面に、見栄え良く、かつ切断可能に直接固定する等種々考えられる。
図4乃至図6はシリンダ及び摺動底板による残量確認機構の実施の形態を示すもので、前述のものと同一もしくは同等部分は同一符号で説明する。シリンダ12の下端部分の外周面におけるその縦軸を中心とする回転方向の180°ずれた対称位置には、摺動底板20間の細隙を越えて底板本体23に僅かに食込む突出量の一対の凸部45が形成されている。対応して、カップ状の底板本体23の上端部分には、凸部45よりも幅広で、かつその高さ幅よりも深く下端部分まで延びて、凸部45を侵入させる一対の凹部46が形成されている。
さらに、容器1のネック部2のねじ山の終端位置及びその90°程度始端寄りの位置には、図5に示すように、キャップ11の内周面に形成された凹部11aに係合する凸部2a、2bが形成されている。容器1の組立時に、摺動底板20の回転位置を、図6に示すように、凸部45が縦溝状の凹部46に対して90°回転した位置を占めるように装着しておくと共に、凹部11aを凸部2aに係合させておく。
摺動底板20が所定の残量低減位置に達すると、凸部45が摺動底板20の上端に当接し、その時点で噴出度が急に減少する。その際、キャップ11を反時計方向に90°程度緩めて凹部11aを凸部2bに係合させてキャップ11を拘束した状態で使用を続行する。これにより、凸部45が凹部46の上方へ位置することにより摺動底板20の上昇運動を許容し、以後凸部45が凹部46に侵入しつつ負圧に忠実に摺動底板20を応動させて、残りの内容液をスムーズに噴出させる。
尚、構造が多少複雑になるのを甘受するならば、ボタンをピストンに相互回転不能に装着すると共に、ピストン外周面及びシリンダ内周面間をピストンの昇降を許容し、かつ相互回転を拘束するように双方の周面を凹凸係合させることにより、ボタンを通常位置から回転させるのに連動して、凸部45が凹部46に縦方向に揃う回転位置にシリンダ12が回転するように構成することも考えられる。
1 容器
9 噴出ヘッド
10 ポンプ
12 シリンダ
20 摺動底板
23 底板本体
30 底蓋
36 ゴムチューブ
39 紐
44 刃
45 シリンダの凸部
46 底板本体の凹部
9 噴出ヘッド
10 ポンプ
12 シリンダ
20 摺動底板
23 底板本体
30 底蓋
36 ゴムチューブ
39 紐
44 刃
45 シリンダの凸部
46 底板本体の凹部
Claims (3)
- 内圧制御用ピストンが収納されたシリンダを有するポンプ及びピストンに連通するノズルを備えた噴出ヘッドが、容器上端部分に装着されると共に、容器内周面に、噴出ヘッドの手動操作により内容液がノズルから噴出されるのに連動してシリンダに向けて上方へ摺動する摺動底板が装着された噴出容器に対して、その内容液の残量の低減を確認可能にする残量確認機構において、
摺動底板が、シリンダの外周面形状に対応したカップ状の底板本体を備えると共に、この底板本体の内周面及びシリンダの外周面の双方又はいずれか一方に、前記底板本体がシリンダを侵入させる上昇運動に対して弾性圧縮により干渉する弾性体が設けられたことを特徴とする噴出容器の残量確認機構。 - 内圧制御用ピストンが収納されたシリンダを有するポンプ及びピストンに連通するノズルを備えた噴出ヘッドが、容器上端部分に装着されると共に、容器内周面に、噴出ヘッドの手動操作により内容液がノズルから噴出されるのに連動してシリンダに向けて上方へ摺動する摺動底板が装着された噴出容器に対して、その内容液の残量の低減を確認可能にする残量確認機構において、
摺動底板に紐の上端を接続すると共に、その下端を容器底面部の挿通孔を通して前記容器底面部の外面に切断可能に接続し、
前記紐の長さが、前記摺動底板の所定の残量低減位置への上昇により引張り緊張するように設定されていることを特徴とする噴出容器の残量確認機構。 - 内圧制御用ピストンが収納されたシリンダを有するポンプ及びピストンに連通するノズルを備えた噴出ヘッドが、容器上端部分に装着されると共に、容器内周面に、噴出ヘッドの手動操作により内容液がノズルから噴出されるのに連動してシリンダに向けて上方へ摺動する摺動底板が装着された噴出容器に対して、その内容液の残量の低減を確認可能にする残量確認機構において、
容器上端部に装着される噴出ヘッドに、ポンプがシリンダの縦軸を中心とする回転方向に位置調整可能に装着され、また摺動底板が前記シリンダの外周面形状に対応したカップ状の底板本体を備え、
前記シリンダ外周面に、底板本体に干渉する凸部又は凹部を回転方向に部分的に形成すると共に、前記底板本体に、前記凸部又は前記凹部を上方から侵入させる凹部又は凸部を形成したことを特徴とする噴出容器の残量確認機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005333870A JP2007137476A (ja) | 2005-11-18 | 2005-11-18 | 噴出容器の残量確認機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005333870A JP2007137476A (ja) | 2005-11-18 | 2005-11-18 | 噴出容器の残量確認機構 |
Publications (1)
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JP2007137476A true JP2007137476A (ja) | 2007-06-07 |
Family
ID=38200820
Family Applications (1)
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JP2005333870A Pending JP2007137476A (ja) | 2005-11-18 | 2005-11-18 | 噴出容器の残量確認機構 |
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JP (1) | JP2007137476A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112313159A (zh) * | 2018-04-27 | 2021-02-02 | 约尔·沙洛维茨 | 食物容器和分配器 |
-
2005
- 2005-11-18 JP JP2005333870A patent/JP2007137476A/ja active Pending
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CN112313159A (zh) * | 2018-04-27 | 2021-02-02 | 约尔·沙洛维茨 | 食物容器和分配器 |
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