JP2007122574A - 回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路、回路シミュレータおよび回路シミュレータ用プログラム - Google Patents

回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路、回路シミュレータおよび回路シミュレータ用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】三相交流の各相の通電状態に応じて無通電の場合には電流を最適に設定でき、モデルの状態が電動モータや発電機の駆動状態を正確に設定でき、Y字結線またはデルタ結線に対応できるコイルの等価回路、回路シミュレータ、および回路シミュレータ用プログラムを提供する。
【解決手段】コイルの等価回路は、コイル11U,11V,11Wを含む電気機器を解析する回路シミュレータ500に組み込まれ、コイルの等価回路をインダクタンス成分14で構成し、さらにインダクタンス成分14の等価回路は、電流を出力する電流源23と、この電流源の端子電圧を取出す電圧抽出器54aと、この電圧抽出器の出力する電圧値に基づいて電流源の電流値を決定する電流発生器22と、電流源23に並列に接続される抵抗素子R3およびスイッチ素子SW3とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータや発電機等のコイルを含む電気機器の解析に用いられる回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路、当該回路シミュレータ、および回路シミュレータを実現するプロラムに関する。特に本発明は、回路シミュレータによる解析モデルをより実際の電動モータおよび発電機にいっそう適合させるための電気機器内の磁気回路を構成するコイルの等価回路決定の技術、および市販の通常の回路シミュレータおよびそのためのプログラムの性能向上および実用性向上の技術に関する。
家電メーカや自動車メーカ等では、その製品内で例えば電動モータを使用する場合、一般的に、実機を製作する前の段階で、回路シミュレータを用いてその電気回路の動作特性について詳細な検討が行われる。この場合、回路シミュレータにおいて、電動モータは、機械的構造部分に含まれる電気的素子と、機械的構造部分に対して給電制御を行う制御回路から成る装置として扱われる。当該回路シミュレータで電動モータの計算を行うとき、電動モータを電気的等価回路として表現し、通常、回路シミュレータ内の電動モータの電気的素子を使用する。
上記の回路シミュレータは、電動モータと等価な電気回路の構成および動作に関してシミュレーション処理を行うシミュレーションプログラムをコンピュータで実行することにより、実現される。ユーザのオペレータは、当該シミュレーションプログラムをコンピュータにインストールして起動・実行し、コンピュータの表示部の画面に表示される電気的等価回路の状態を見ながら電気的等価回路を通して電動モータの動作のシミュレーションを行う。上記回路シミュレータについては市販のソフトが使用されるのが一般的である。この回路シミュレータには、例えば「PSIM」(POWERSIM INC製)や「Matlab(登録商標)/Simulink(登録商標)」(The MathWorks, Inc製)等の製品が販売されている。
従来の市販の回路シミュレータでは、モータ素子についていくつかの電気特性を設定することが可能である。回路シミュレーションによれば、電気回路の計算と実測値を一致させ、試作を経ずに製品の性能の性能評価を行う。これにより、電気回路の性能評価を事前に行うことができ、計算時間が短く早いサイクルで性能評価を行うことができる。
しかしながら、従来の回路シミュレータによれば、設定される電気特性値は集中定数に基づく定数値であり、コンピュータによるシミュレーション中に当該電気特性値を変化させることはできないように設定されていた。ところが、電動モータの実機では、インダクタンス等のモータ素子の電気特性値はそれぞれ時々刻々変化するものである。このため、従来の回路シミュレータによる計算値結果と実機における実測値との間に乖離が生じ、計算精度が悪いという問題が提起されていた。
上記の従来の問題に対し、その解決策として、有限要素法を適用して電動モータの電気特性を予め解析(電磁界解析)し、時々刻々変化する電動モータの電気特性値のデータを取得することにより、当該電気特性値のデータを回路シミュレータに接続するようにした方法が提案されている(例えば特許文献1,2)。より具体的に述べると、有限要素法に基づいて状況に応じた電動モータの電気特性値を抽出し、電気特性値のデータベースを作成し、回路シミュレータは当該データベースで参照して計算を実行する。
有限要素法に基づく磁界解析は、電動モータの機械的構造部分の単独の特性解析が可能であるが、電気回路と直接に連成して解くと、膨大な時間がかかる。
また有限要素法の磁界解析と回路シミュレータとを接続する場合には、上記のごとく電気特性データを予め抽出する作業が必要であるという問題を有する。また電気特性のデータベースが作成されるが、当該データベースは非線形性を有するので、回路シミュレータで反復計算を行う必要がある。従って、回路シミュレータ上で非線形反復計算を実行できない場合には非線形特性のデータを扱えないことになる。
特開2003−75521号公報 特開2003−85218号公報
通常、従来の市販の回路シミュレータがユーザに提供している可変な回路要素は、電流源や電圧源のみであり、可変なインダクタンス素子等は存在しない。インダクタンス素子は固定値を有する素子として扱われていた。ところが、電動モータ等の電気機器で扱う磁気回路を構成するコイルの実際の特性は一定値ではなく可変な値である。そのため、本来的に可変なインダクタンス素子を回路シミュレータで扱うためには何等かのモデル化が必要となる。
そこで本発明者らは、先に、電動モータ等のごときコイルを含む電気機器を解析することができ、コイルに関して非線形特性データを扱う際に反復計算が不要となり、インダクタンス成分の値を可変値として実際的なモデル化を実現できるコイルの等価回路等を提案した(特願2005−4738号、平成17年1月12日出願)。
他方、Y字結線(スター結線)またはデルタ結線で構成された3つのコイルを有する電気機器の回路シミュレータは、本来的に、外部から供給される電力とコイル側で生じる電力との相対的な大小関係に従って電動モータとして機能したり、または発電機として機能する。このため、上記の回路シミュレータで解析を行う場合において、電動モータとしてのシミュレーション解析を行うか、または発電機としてのシミュレーション解析を行うかについてモデルの解析条件を設定することは非常に重要になる。そのような観点から解析条件を適切に設定することができる回路シミュレータの提供が要望されている。
本発明の目的は、電動モータや発電機の回路シミュレータにおいて、励磁電流として通電される三相交流電流の各相の通電状態に応じて無通電の場合には電流を最適に設定することができ、かつモデルの状態が電動モータや発電機の駆動状態を正確に設定することができ、励磁巻線の回路結線であるY字結線またはデルタ結線に対応することができるコイルの等価回路、回路シミュレータ、および回路シミュレータ用プログラムを提供することにある。
本発明に係る回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路等は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
本発明に係る回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路(請求項1に対応)は、磁気回路を構成するコイルを含む電気機器を解析するための回路シミュレータに組み込まれる当該コイルの等価回路モデルであり、コイルの等価回路をインダクタンス成分で構成し、さらにインダクタンス成分の等価回路は、電流を出力する電流源と、この電流源の端子電圧を取出す電圧抽出器と、この電圧抽出器の出力する電圧値に基づいて電流源の電流値を決定する電流発生器と、電流源に並列に接続される抵抗素子およびスイッチ素子とを備えるように構成される。
コイルの等価回路モデルとして、インダクタンス成分で構成し、かつコイルを含む電気機器の解析用の市販の回路シミュレータとの間の接続性を良好にし、その回路シミュレータの解析能力を実機に併せることができる。上記の電気機器は、磁気回路を構成するコイルを部品として含む電気機器であり、具体的には電動モータまたは発電機である。さらに、インダクタンス成分の等価回路は、電流源、電圧抽出器、電流発生器、電流源に並列に接続される抵抗素子およびスイッチ素子で構成することにより、インダクタンス成分の値を可変にでき、実機の特性を反映したコイルを含む電気機器の等価回路モデルを実現することができる。
他の本発明に係る回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路(請求項2に対応)は、上記の等価回路において、好ましくは、電流発生器は、電圧等の任意の物理量を入力とし、非線形電気特性を出力電流として表現するデータベースであることを特徴とする。このデータベースは、その入力は電圧の値を含めて任意の物理量を扱うことができ、これにより不特定の非線形電気特性を表現することができる。これにより本発明で扱うことのできるインダクタンス成分は、非線形特性についてどのような種類のものかを特定することなく適用可能である。任意の物理量としては、その他に、代表的なものとしてモータの回転角度や温度情報、他のコイルの動作状況、過去の通電状況などの不特定のパラメータを扱うことができる。
他の本発明に係る回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路(請求項3に対応)は、上記の等価回路において、好ましくは、コイルの等価回路は、さらに抵抗成分と誘起電圧成分を含んで構成される。この構成によって、インダクタンス成分の他に誘起電圧成分の項を明示的に表現することにより誘起電圧を計算することが可能となる。電流源を利用してコイルの等価回路を表現する場合には、電流源自体は電圧に対する直接的な依存関係がないので、このモデル化によって無負荷状態での誘起電圧を求めることが可能となる。
他の本発明に係る回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路(請求項4に対応)は、上記の等価回路において、電圧抽出器が端子間電圧に基づき電流オフ状態を検出したとき、電流発生器は電流源の電流値を0にすることを特徴とする。この構成によって、モータモデル部の各相のコイルへの駆動電流の通電状態が無通電である場合には、電流源の電流値を強制的に0にし、回路動作を安定させることが可能となる。
他の本発明に係る回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路(請求項5に対応)は、上記の等価回路において、3つのコイルをY字結線またはデルタ結線で接続して成り、当該3つのコイルの各々に供給される電流を通電状態を判定する電流判定部と、3つのコイルのすべてについて電流判定が電流オフ信号を出力するとき、3つのコイルの各々のスイッチ素子をすべてオン状態にする切換部とを備えることを特徴とする。この構成によって、モータモデル部が電動モータではなく発電機として機能するときには、各相のコイルのインダクタンス成分に含まれる電流源を回路シミュレータから切り離す。これにより、コイルが発電機として動作する場合には、誘起電圧成分のみを簡単に抽出し、評価できる機能を有する。
本発明に係る回路シミュレータ(請求項6に対応)は、磁気回路を構成するコイルを含む電気機器を解析するための回路シミュレータであり、電気機器は3つのコイルを含むモータモデルで表現され、3つのコイルの等価回路をインダクタンス成分で構成し、インダクタンス成分の等価回路は、電流を出力する電流源と、この電流源の端子電圧を取出す電圧抽出器と、この電圧抽出器の出力する電圧値に基づいて電流源の電流値を決定する電流発生器と、電流源に並列に接続される抵抗素子およびスイッチ素子とを備えることを特徴とする。
他の本発明に係る回路シミュレータ(請求項7に対応)は、上記の構成において、好ましくは、電流発生器は、電圧等の任意の物理量を入力とし、非線形電気特性を出力電流として表現するデータベースであることを特徴とする。
他の本発明に係る回路シミュレータ(請求項8に対応)は、上記の構成において、好ましくは、コイルの等価回路はさらに抵抗成分と誘起電圧成分を含むことを特徴とする。
他の本発明に係る回路シミュレータ(請求項9に対応)は、上記の構成において、好ましくは、3つのコイルの各々に供給される電流を通電状態を判定する電流判定部を備え、電圧抽出器が電流判定部から出力される電流オフ信号を入力したとき、電流発生器は電流源の電流値を0にすることを特徴とする。
他の本発明に係る回路シミュレータ(請求項10に対応)は、上記の構成において、好ましくは、3つのコイルのすべてについて電流判定部が電流オフ信号を出力するとき、3つのコイルの各々のスイッチ素子をすべてオン状態にする切換部を備えることを特徴とする。
他の本発明に係る回路シミュレータ(請求項11に対応)は、上記の構成において、好ましくは、3つのコイルの結線構造をY字結線またはデルタ結線にするための結線切換部を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る回路シミュレータ用プログラムは、前述した回路シミュレータの各種の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである(請求項12〜17に対応)。
本発明によれば、市販の回路シミュレータを利用して電動モータや発電機のごときコイルを含む電気機器を解析する場合において、磁気回路を構成するコイルの等価回路で可変のインダクタンス成分を取り扱えるようにしたため、実際の動作環境における電気機器を解析することができ、非線形特性データを扱う際に反復計算が不要であり、インダクタンス素子の値を可変値として実際的なモデル化を実現でき、汎用性が極めて高い回路シミュレータを実現することができる。
特に、市販の回路シミュレータを領して上記電気機器を解析する場合において、磁気回路を構成するコイルを含む電気機器の等価回路モデルを作成して当該回路シミュレータに接続するとき、当該電気機器の等価回路モデルの作成で、実機を考慮すると、コイルのインダクタンス成分が有する非線形性は非常に重要な要素となり、市販の回路シミュレータではうまく扱えないことがある。本発明によれば、市販の回路シミュレータに対して、解析対象である電気機器の含むコイルの等価回路として新規・有用な等価回路モデルを提案し、これにより、電気機器の等価回路と市販の回路シミュレータとの接続性を良好にし、さらに、市販の回路シミュレータのソフトウェアそれ自体を変えることなく、非線形計算を反復することなく、コイルのインダクタンス成分の非線形性を簡易に扱い、回路シミュレータの汎用性を極めて高くすることができる。
さらに本発明によれば、回路シミュレータにおいて制御回路部からモータモデル部への各相のコイルへの駆動電流の通電が無通電であるときには、これを検知してコイルのインダクタンス成分の電流源を強制的に0にすることにより回路解析の安定性を達成する。
さらに本発明によれば、発電機としての性能を評価したい場合、コイルの等価回路における電流源を回路から切り離し、誘起電圧成分のみを計算できるようにした。
さらに本発明によれば、モータモデル部が3つのコイルで構成され、3つのコイルの結線構造をY字結線またはデルタ結線に切り換えることができるとき、結線構造に応じて良好な精度で各相のコイルについての電流源の電流値を設定することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1と図2を参照して本発明に係る解析用回路シミュレータの代表的な実施形態を説明する。
図1は回路シミュレータの全体の等価回路を示し、図2は、図1に示した回路シミュレータに含まれる電動モータモデル(または発電機モデル)の等価回路を示す。図1に示した回路シミュレータは、市販の回路シミュレータソフトである前述の「PSIM」をベースにして作成されている。
この実施形態で、回路シミュレータは、磁気回路を構成するコイルを含む電気機器を解析する。ここでは電気機器の代表例として電動モータおよび発電機を説明する。電動モータと発電機の回路的構成は基本的に同じである。外部から供給される電力と、コイル側で生じる電力との相対的な大小関係に応じて、電動モータであるか、または発電機であるかが決まる。
本実施形態において電動モータとしては例えば三相同期モータである。三相同期モータは、U,V,Wの各相の3つのコイルがY字結線(スター結線)またはデルタ結線で接続されている。本実施形態の回路シミュレータの構成では、解析条件に応じて、Y字結線またはデルタ結線に任意に選択することができる。電動モータの各相のコイルには三相交流を成す各相の正弦波的特性を有するオン・オフ電圧が印加され、各正弦波的なオン・オフ電圧の位相が120°ずれていることによりモータ内部には回転磁界が発生する。三相同期モータは、磁石で形成された回転子を有する。この回転子は、その磁石による磁界が回転磁界に応答することにより、回転する。
図1に示した回路シミュレータ500は、モータモデル部510と、制御回路部530と、電流検出部550U,550V,550Wと、電流値有無判定部560U,560V,560Wとから構成されている。
回路シミュレータ500は、ユーザが市販の回路シミュレータソフトを用いて作成する。回路シミュレータ500のユーザが主に作る部分は制御回路部530である。モータモデル部510は、後述するごとき本発明の特徴的構成を有する部分として提供される。電流検出部550U,550V,550Wと電流値有無判定部560U,560V,560Wは、モータモデル部510の特徴的構成に関連して、制御回路部530からモータモデル部510に供給されるモータ駆動用の三相交流電流の各相の通電状態(電流値)を検出し、各相ごとに、検出した電流値の有無を判定し、その判定信号をモータモデル部510に対して供給する回路要素である。
モータモデル部510は上記の三相同期モータのモデルを示す部分である。モータモデル部510は、制御回路部530から供給されるモータ駆動用の三相交流電流を入力するための3つの端子51U,51V,51Wと、電流値有無判定部560U,560V,560Wから出力される各相の通電状態に係る判定信号を入力するための3つの端子511U,511V,511Wを有している。モータモデル部510において、部分512はモータ部であり、部分513はシャフト部である。
制御回路部530は、三相交流を生成するパルス振幅変調(PAM)駆動の制御回路として構成されている。制御回路部530は、直流電源531と三相交流インバータ回路532とから構成される。三相交流インバータ回路532は、パワー用MOS型トランジスタ等の6つのスイッチ素子533を用いてブリッジ回路として形成されている。三相交流インバータ回路532では、6つのスイッチ素子533のそれぞれのゲートに対して、対応する各オンオフ信号発生器534に基づいて、適宜なタイミングで所要レベルのオン・オフ信号を入力する。これにより、インバータ回路532のU相出力端子535UとV相出力端子535VとW相出力端子535Wから、それぞれ、パルス振幅変調されたU相電流、V相電流、W相電流が出力される。
制御回路部530とモータモデル部510の間において、U相出力端子535Uは端子51Uに接続され、V相出力端子535Vは端子51Vに接続され、W相出力端子535Wは端子51Wに接続されている。これにより、制御回路部530におけるU相出力端子535UとV相出力端子535VとW相出力端子535Wのそれぞれから出力されるパルス振幅変調されたモータ励磁駆動用のU相電流、V相電流、W相電流は、モータモデル部510に供給される。こうしてモータモデル部510は制御回路部530によってPAM駆動される。
上記において、制御回路部530におけるU相出力端子535Uの出力ライン上には上記の電流検出部550Uが設けられ、V相出力端子535Vの出力ライン上には電流検出部550Vが設けられ、W相出力端子535Wの出力ライン上には電流検出部550Wが設けられている。
上記の電流値有無判定部560U,560V,560Wは、それぞれ、1つの比較回路561と1つの絶対値回路562とから構成される。比較回路561の一方の入力端子(+端子)には、対応する電流検出部550U,550V,550Wから出力された電流検出信号が絶対値回路562で絶対値変換された後に入力される。比較回路561の他方の入力端子(−端子)には、電流閾値供給部563から与えられる電流閾値信号が入力される。電流値有無判定部560U,560V,560Wは、電流検出値と電流閾値とを比較し、電流検出値が電流閾値以下になったときに、各相の通電状態に関して微小な電流値を0とみなして、上記の判定信号として電流オフ信号をモータモデル部510の端子511U,511V,511Wに供給する。ここで、上記の「微小な電流値」とは、例えば、検出しようとする電流値と比較して、1/10〜1/10程度の値であり、回路シミュレーションで計算対象とする電流値に比較して十分に小さい電流値を意味している。
次に、図2を参照して、回路シミュレータ500における電動モータの等価回路、すなわち上記モータモデル部510を説明する。図2示した電動モータの等価回路は、前述した三相同期モータにおける回転子の回転挙動を表現している。
図2において、ブロック11U,11V,11Wのそれぞれは、U,V,Wの各相のコイルを等価回路で表現したものである。
3つのコイル11U,11V,11Wの等価回路の構成は同じである。そこで図3にU相のコイル11Uおよびこれに関連する回路部分のみを拡大して示し、当該コイル11Uのみを代表的に説明する。
本実施形態に係る回路シミュレータにおいて、電動モータのコイル11Uの等価回路は、図3に示すごとく、好ましくは、抵抗成分12と誘起電圧成分13とインダクタンス成分14によって構成されている。
コイル11Uの等価回路の回路構成を、抵抗成分12と誘起電圧成分13とインダクタンス成分14によって表現した例は代表的な例であり、これに限定されるものではない。すなわち、電動モータのモデルの場合、コイル11Uの等価回路でインダクタンス成分14は必須であるが、その他の抵抗成分12と誘起電圧成分13は必須の要素ではなく、任意に変更することができる。他方、発電機のモデルとして扱う場合、誘起電圧成分13は必須であり、反対に、誘起電圧の大きさのみを抽出し評価したい場合は、回路シミュレーションの安定性を向上させるため、電気回路要素としてのインダクタンス成分14は切り離される必要が生じる。
ここで図4〜図12を参照してコイル11Uの等価回路の表現について説明する。
本実施形態に係る回路シミュレータにおいて、本実施形態のコイル11Uの等価回路のモデルを概念的に示すと、図4に示すごとくなる。すなわち、コイル11Uの等価回路モデルは、抵抗成分(R)と誘起電圧成分(−dΦ/dt)とインダクタンス成分(L)とから構成されている。誘起電圧成分(−dΦ/dt)は、コイル11Uに対して外部から与えられる鎖交磁束の変化により発生する電圧を考慮したものである。例えば電動モータの場合、回転時に磁石磁界から受ける磁束量が変化するために誘起電圧が発生する。また、インダクタンス成分(L)は固定の一定値でなく、可変の値であることを想定している。図4に示したコイル11Uの等価回路モデルと図3に示したコイル11Uの等価回路との間において、抵抗成分(R)は上記の抵抗成分12に対応し、誘起電圧成分(−dΦ/dt)は上記の誘起電圧成分13が対応し、インダクタンス成分(L)は上記のインダクタンス成分14が対応している。
なおコイル11Uの等価回路モデルにおいて、電動モータの場合には、等価回路モデルの汎用性の観点から、インダクタンス成分(L)は必須であるが、その他の抵抗成分(R)と誘起電圧成分(−dΦ/dt)は必須ではない。従って、コイルの等価回路モデルをインダクタンス成分(L)のみで表現し、構成することができる。
次に、コイル11Uの等価回路モデルにおけるインダクタンス成分(L)について考察する。インダクタンス成分(L)を電圧と電流の関係で見てみる。図5において、定電圧源15から定電圧(V)が印加されたインダクタンス成分(L)を示す。インダクタンス成分(L)に対して定電圧源15によって定電圧(V)が印加されるとき、インダクタンス成分(L)に流れる電流(I)は、I=(1/L)∫Vdtとして求められる。ここで記号「∫」は積分演算記号を意味している。
市販の回路シミュレータのソフトウェアである例えば「PSIM」において、コイルのインダクタンス成分(L)を可変で表現する場合、その等価回路は図6に示されるようになる。このインダクタンス成分(L)の等価回路は電流源(可変電流源)を利用して表現される。すなわちインダクタンス成分(L)の等価回路は、定電圧源15に対して、その端子間電圧である電圧(V)を取込む電圧抽出器(または電圧測定器)21と、電圧抽出器21の出力する電圧(V)に基づき電流(I)の電流値を決定して出力する電流発生器22と、電流発生器22から出力される電流(I)の電流値で決まる電流源(可変電流源)23とから構成される。電流発生器22に入力される電圧値(V)は電流源23の電流値(I)に基づき与えられる。また電流発生器22で決定された電流値(I)は電流源23の電流値を変化させる。電流発生器22は、入力される電圧値Vに対して上記の式「(1/L)∫Vdt」に基づき電流値Iを計算し、出力する。実際には、電流発生器22は、回路シミュレータ上ではデータベースとして用意され、入力された電圧値Vに対して電流値を決定する。当該回路シミュレータでの計算手順で述べると、第1ステップで電流源23の電流値(IK)に基づき電圧(V)を計算して電圧(VK)を求め、第2のステップで当該電圧(VK)に基づいて電流値(IK+1)を決定し、これを繰り返す。従って、上記電流源23は可変電流源として構成されている。
しかし、図6に示された等価回路を市販の回路シミュレータに適用すると、次のような問題が生じる。
本実施形態に係る電動モータ(三相同期モータ)における各相のコイルに供給される電圧は、モータ駆動回路内の三相ブリッジ回路(前述のインバータ回路532)から与えられるオン・オフの電圧である。従って、供給されるオン・オフ電圧を含めてコイル(例えばコイル11U)のインダクタンス成分を等価回路的に示すと、図7に示すごとくなる。図7は、図6に示した等価回路において、定電圧源15と電流源23の部分のみを示している。定電圧源15と電流源23との間には、スイッチ素子24と並列抵抗25とからなる要素(IGBT等)が接続された回路構成となっている。スイッチ素子24において実線で示された閉成状態はオン動作状態を示し、破線で示された開放状態はオフ動作状態を示す。コイル(11U)にオン電圧が印加されるとき(スイッチ素子24がオン動作のとき)には(図8(A)に示す電圧V1)、コイルに流れる電流は上記の積分式に基づき計算される。次にコイル(11U) の印加電圧がオフ(0)になると(スイッチ素子24がオフ動作のときであって、図8(A)に示す時刻t1)、コイル(11U)に流れる電流は積分作用に基づき任意の時間継続して大きな値になって存続し(図8(B))、かつスイッチ素子24の並列抵抗25を電流が流れることにより相対的に大きな値の負電圧が発生する(図8(C)に示す電圧V2)。さらにコイル(11U)の印加電圧がオフになる時点(t1)と負電圧が発生する時点(t2)との間に時間差が生じる。このため、回路シミュレータは、次の段階では負の電圧値(V2)に基づいて電流源23としての電流値を求めることになる。この結果とし て、電流発生器22に入力される電圧(V)が大きく振動するという現象が生じる。このような振動現象が生じると、回路シミュレータの上では計算が破綻することになる。
市販の回路シミュレータにおいてコイルのインダクタンス成分を可変にすることによって生じる上記問題を解決するため、理想的な基本的回路として、図9に示される等価回路が提案される。図9に示す等価回路は、図7に示す等価回路に対応するもので、電流源23に対して並列に適度に高い抵抗素子26を接続し、かつ通常の状態では通電しないようにダイオード素子27を付加している。このように電流源23に対して並列に逆向きの一方向通電路28を設けたため、スイッチ素子24がオフした時には、負電圧に基づく回生電流が矢印29のごとく流れ、上記の並列抵抗25に電流が流れないようにすることができる。これによって、スイッチ素子24のオフ動作時に発生する負電圧に起因する上記振動現象を解消することができる。
コイル11Uのインダクタンス成分(L)の部分の等価回路として、電流源23の部分は、インダクタンス成分自体については方向性を持たないので、この方向性を考慮すると、実際には、図10に示すごとく構成される。ダイオード素子D1,D2と抵抗素子R1,R2からなる一方向性通電路は、各方向に、2組(31,32)が並列に接続するようにしている。通電路31,32のそれぞれにはスイッチ素子SW1,SW2が接続されている。このスイッチ素子SW1,SW2は通電方向に応じてオン・オフ動作が切り替えられる。
以上により、図4に示されたインダクタンス成分(L)は、理想的には、図11に示すごとく、図6で説明した定電圧源15、電圧抽出器21、電流発生器22、電流源23に加え、当該電流源23に並列に接続された上記通電路31,32によって構成されることが望ましい。この回路構成によって、コイルの電流源23に対し、通電方向に応じた大きな抵抗値の抵抗(R1,R2)を並列に接続し、定電圧源15からの通電がオフになったとき、すなわち無通電時に流れる電流(回生電流29等)の減衰させるようにする。
しかしながら、実際の回路シミュレータ500におけるモータモデル部510の表現においては、回路構成の簡素化および実用性が要望される。回路構成を簡素化するという観点、および実用的であるという観点によれば、図11に示したインダクタンス成分(L)の等価回路は、図12に示すごとき等価回路でも用いることができる。図12に示したインダクタンス成分(L)の等価回路では、電流源23に対して並列に所要の大きさの抵抗素子R3を接続する。この構成により無通電時に流れる電流を抵抗素子R3に流して前述の減衰状態を生じさせ、併せて電流源23の電流値を厳密に0にするようにしている。
さらに、図12に示したインダクタンス成分(L)の等価回路では、電流源23および抵抗素子R3に対して並列にスイッチ素子SW3が接続される。このスイッチ素子SW3は、後述する条件に基づいてオン・オフされる。スイッチ素子SW3がオフ状態であるとには、コイルにおける上記電流源23がモータモデル部510の等価回路で有効なものとして存在する。反対に、スイッチ素子SWがオン状態であるときには、コイルにおける電流源23はモータモデル部510の等価回路で無効なものとして扱われる。すなわち3つのコイル(11U,11V,11W)に無通電状態が生じた場合(外部の定電圧源15からの通電がオフ状態である場合)には、スイッチ素子SW3をオン状態にすることにより、電流源23を回路シミュレータから切り離すということが行われる。
再び、図2と図3に戻って説明する。図2において、コイル11Uのインダクタンス成分14は、電流源23と抵抗素子R3とスイッチ素子SW3とから構成される。他のコイル11V,11Wの等価回路についても、抵抗成分12および誘起電圧成分13と、上記のインダクタンス成分14によって構成されている。
図2を参照してモータモデル部510の全体構成を説明する。前述したコイル11Uに対して、並列的に、コイル11Uと同一の回路構成を有するV相およびW相のコイル11V,11Wが設けられている。3つの端子51U,51V,51Wのそれぞれは、前述した通り、コイル11U,11V,11Wに対して、外部の制御回路部530から励磁用のオン・オフ電圧(V)を供給する給電端子である。
ブロックで示された回路要素52は外部プログラムを概念的に示している。以下「外部プログラム52」と記す。この外部プログラム52は、前述した電流発生器22に対応しており、コイル11U,11V,11Wのそれぞれのインダクタンス成分14の電流源23に対して、出力信号ライン群53によって印加電圧(V)等に応じた電流値(I)を与えるための「非線形データベース」として機能する回路要素である。また外部プログラム52は出力信号ライン群56によって前述した誘起電圧成分13の値を与える機能も有している。また外部プログラム52の入力信号として、外部プログラム52には入力信号ライン群54によって上記の端子51U,51V,51Wのそれぞれからの印加電圧に係る信号が入力される。入力信号ライン群54における部位54aは各結線での端子電圧を抽出する部位である。また外部プログラム52から信号ライン55bを通じてトルク情報がブロック55に入力され、ブロック55の回路で運動方程式を解いて角度情報が求められ、この角度情報が信号ライン55aを通じて外部プログラム52に入力される。
上記の出力信号ライン群53の各信号ラインによって各コイル11U,11V,11Wの電流源23に対して与えられる電流値(I)に係る信号は、それぞれ、信号変換部61を経由して与えられる。
信号変換部61は、入力された電流値(I)に係る信号に基づいて、信号変換を行って、電流源23に対して電流値(I)を指定する信号を出力する。電流源23は、信号変換部61から出力される信号に基づいて出力する電流値(I)を決定する。このように、電流源23は、データベースである外部プログラム52から与えられる信号に基づいてその電流値を決定する。これにより、当該電流源23を利用して等価回路が表現されるU相コイル11Uのインダクタンス成分14は、電動モータの回転子および電流値等に応じて可変にされる。
モータモデル部510の3つの端子511U,511V,511Wには、それぞれ、電流値有無判定部560U,560V,560Wから、電流検出値が電流閾値以下になったときに電流オフ信号が供給される。従って3つの端子511U,511V,511Wのそれぞれに入力される信号によってU相、V相、W相の各相の通電状態を検知することができる。
3つの端子511U,511V,511Wに入力された信号は、外部プログラム52に入力される。外部プログラム52は、後述するごとく、端子511U,511V,511Wのそれぞれに電流オフ信号が入力されたとき、対応する相のコイル11U,11V,11Wのインダクタンス成分14における電流源23の電流値を厳密に0にする。
また3つの端子511U,511V,511Wに入力された信号はORゲート62に入力される。ORゲート62の出力信号は、NOT回路63で信号状態が反転され、その後に増幅器64で所要レベルに増幅された後に、3つのコイル11U,11V,11Wの各インダクタンス成分14のスイッチ素子SW3に供給される。ORゲート62の出力信号は、コイル11U,11V,11Wの各インダクタンス成分14のスイッチ素子SW3のオン・オフ状態を決める。端子511U,511V,511Wに入力される信号のいずれかが電流オフ信号(0)でないときには、NOT回路63の出力は0になり、コイル11U,11V,11Wのすべてのスイッチ素子SW3はオフ状態に保持される。端子511U,511V,511Wに入力される信号のすべてが電流オフ信号(0)となったときには、NOT回路63の出力は1になり、コイル11U,11V,11Wのすべてのスイッチ素子SW3はオン状態に切り替えられる。コイル11U,11V,11Wの各インダクタンス成分14のスイッチ素子SW3のすべてがオン状態になると、コイル11U,11V,11Wの各インダクタンス成分14の電流源23がモータモデル部510から切り離されることになる。このことは、モータモデル部510が、通常の電気製品の駆動評価としてではなく、発電機の誘起電圧の評価用として扱われることを意味する。インダクタンス成分14の電流源23が切り離されることにより、モータモデル部510は誘起電圧の計算モードになる。
上記の意味で、ORゲート62とNOT回路63と増幅器64から成る回路部分65は発電状態設定部として機能する。
またモータモデル部510では、3つのコイル11U,11V,11Wに関連しては、これらの結線関係を決めるための3つのスイッチ素子SW4と2つのスイッチ素子SW5が設けられている。3つのスイッチ素子SW4と2つのスイッチ素子SW5のオン・オフ状態は、外部から供給される信号SG1により決定される。NOT回路66が設けられているため、3つのスイッチ素子SW4と2つのスイッチ素子SW5のオン・オフ状態は相互に反対になる。SG1が「0」である場合には3つのスイッチ素子SW4がオフ状態になり、2つのスイッチ素子SW5はオン状態になる。この場合には、3つのコイル11U,11V,11Wの結線構造はY字結線(スター結線)になる。SG1が「1」である場合には3つのスイッチ素子SW4がオン状態になり、2つのスイッチ素子SW5はオフ状態になる。この場合には、3つのコイル11U,11V,11Wの結線構造はデルタ結線になる。上記のごとく信号SG1によって、3つのコイル11U,11V,11Wの結線構造を、Y字結線またはデルタ結線に切り換えることができる。
次に、上記の回路構成を有する回路シミュレータ500およびモータモデル部510について、図13と図14のフローチャートを参照して、全体的な動作および特徴的な動作を説明する。
図13に示すフローチャートは、回路シミュレータ500の「通常の駆動状態」を示している。「通常の駆動状態」とは、モータモデル部510が電動モータの等価回路として動作する状態のことをいう。
最初のステップS11では、回路シミュレータ500が、モータモデル部510、制御回路部530等の回路全体の電流分布や電位状態を計算する。この計算は、回路シミュレータ500による通常の動作特性である。
回路シミュレータ500による通常の駆動状態において、適宜なタイミングで、制御回路部530からモータモデル部510への供給される三相交流の各相(U相、V相、W相)の電流の通電状態をモニタされる(ステップS12)。各相の電流の通電状態のモニタは電流検出部550U,550V,550Wと電流値有無判定部560U,560V,560Wとによって実行される。各相の電流の通電状態をモニタするステップS12では、各相の電流について、その電流値が電流閾値以下のときには電流オフ信号が出力され、その他の場合には通電オン信号が出力される。各相の電流の通電状態に係る信号(電流オフ信号、通電オン信号)はモータモデル部510の端子511U,511V,511Wに供給される(ステップS13)。
各相の電流の通電状態に係る信号は端子511U,511V,511Wを経由してモータモデル部510の外部プログラム(非線形データベース)52に供給される(ステップS14)。外部プログラム52では、「電流オフ信号」が供給されたとき、関連する相のコイルに関してその電流源23の電流値を強制的に0として扱う処理が行われる(ステップS15)。
次に、3つの端子511U,511V,511Wに入力される3つのコイル11U,11V,11Wの結線情報を外部プログラム52に提供する(ステップS16)。結線情報は、前述した信号SG1の信号状態によって与えられる。さらに入力信号ライン群54は、端子51U,51V,51Wを経由して3つのコイル11U,11V,11Wの各々の端子電圧が外部プログラム52に提供される(ステップS17)。
外部プログラム(非線形データベース)52は、三相のコイル11U,11V,11Wの結線構造、すなわちY字結線であるかまたはデルタ結線であるかを考慮して、かつ電流保存則に従って、三相の3つのコイル11U,11V,11Wの各電流源23の電流値を算出する(ステップS18)。各相の電流源23の電流値の計算において、上記「電流オフ信号」が与えられているときには、上記ステップS15の処理に従って電流値は強制的に0にされる。
最後のステップS19では、外部プログラム52は、計算で求められた各相の電流値を、出力信号ライン群53を経由してコイル11U,11V,11Wの電流源23に与え、当該電流源23の電流値を設定する。その後、フローチャートは最初のステップS11に戻る。
上記の回路シミュレータ500の動作特性によれば、電動モータとして動作するモータモデル部510で、三相の3つのコイル11U,11V,11Wの通電状態が無通電である場合に電流源23を強制的に0に設定する。三相同期モータのごとく3つのコイルが三相結線の場合、電流値が0でも数値誤差により各相の電位差が厳密に0にならないことがある。そのため、従来の回路シミュレータの構成では、各相の電位を元に非線形データベースが電流値を求める以上、数値誤差による微小な電圧値を元に微小な電流値を算出する。算出された電流値に係る電流は、外部回路が開放状態であるため、電流源23に並列接続している抵抗素子(R3)に通電される。抵抗素子(R3)は大きな抵抗値に設定されているので、結果として、電流源23の両端には見かけ上、非常に大きな電位が発生する。そこで、本実施形態に係る回路シミュレータ500では、上記のごとく、外部の制御回路部530からコイルへの通電状態が無通電であるときには、電流源23を強制的に0にするように制御する。
また回路シミュレータ500によれば、三相の3つのコイル11U,11V,11Wの結線構造がY字結線であるかまたはデルタ結線であるかを考慮して、外部プログラム52である非線形データベースと連携させるようにした。これにより、各相の電流源23の電流値を正確に設定することができる。コイルを複数結線した場合において、コイルを個別に評価して電流値を非線形データベースから抽出する場合、それらの電流値を電流源に設定して回路シミュレーションを行うと、必ずしもコイル全体として電流保存則が成立せず、計算が不安定になるおそれがある。そこで、本実施形態に係る回路シミュレータ500のモータモデル部510の外部プログラム52では、3つのコイルの結線構造を考慮してかつ電流保存則に基づき、各相の電流値を求めている。これにより、回路シミュレーションで解析が不安定になる現象を回避し、安定して解析を行うことができる。
次に図14に示すフローチャートに従って、回路シミュレータ500の「誘起電圧の計算動作状態」を説明する。「誘起電圧の計算動作状態」とは、モータモデル部510が発電機の性能評価のために誘起電圧のみを計算動作する状態のことをいう。回路シミュレータ500において制御回路部530からモータモデル部510に供給される三相交流の各相の通電状態を検出して、上記の状態であるか否かを判定する。
最初のステップS31では、三相交流の各相の電流の通電状態が検出される。通電状態の検出は、前述した電流検出部550U,550V,550Wと電流値有無判定部560U,560V,560Wとによって行われる。モータモデル部510が誘起電圧の計算状態になっているときには、制御回路部530は取り外し、モータモデル部510のみの状態になっている。各相の電流に関して「電流オフ信号」を強制的に設定される。
電流オフ信号は、モータモデル部510の端子511U,511V,511Wに入力される(ステップS32)。
モータモデル部510では、端子511U,511V,511Wに入力された各相の電流オフ信号に基づき、前述の発電状態設定部65によって、コイル11U,11V,11Wの各スイッチ素子SW3をオン状態にする(ステップS33)。これによって、3つのコイル11U,11V,11Wのすべての電流源23をモータモデル部510から切り離される。
次に、外部プログラム52は、3つのコイル11U,11V,11Wの各誘起電圧成分13の電圧値を計算し設定する(ステップS34)。
以上のごとく、本実施形態に係る回路シミュレータ500によれば、モータモデル部510が誘起電圧計算用として動作する場合には、各コイルの電流源23を切り離しかつ誘起電圧成分13のみの計算を行うことができる。このように、モータモデル部510に供給される三相交流の各相の通電状態がすべて無通電であることが自明である場合には、各コイルのインダクタンス成分14の電流源23を除去し、誘起電圧成分13のみを計算するようにした。
以上に基づき、市販の代表的な回路シミュレータ(PSIM)に対してインダクタンス成分が可変であるコイルを有した電動モータ(三相同期モータ)を接続する場合において、本実施形態に係る電動モータの等価回路モデルは、各相のコイルのモデルを図3を基礎にして創作される。回路シミュレータ500およびモータモデル部510を上記のようにすることによって、市販の回路シミュレータを、実際のモータ解析を支障なく適用することができる。
図15は、市販の回路シミュレータ(PSIM)によってユーザに提示される実際の等価回路を示す。ユーザは、表示装置の画面に表示された図15の等価回路において使用環境を設定する。図15に示した回路シミュレータにおいて、71はモータ部分の等価回路(モータモデル部510)である。このモータの等価回路71は、図2に示した回路によって構成されている。図15の回路シミュレータにおいて、回路72はモータ71に対して各相のモータ駆動用オン・オフ電圧を供給するブリッジ回路(制御回路部530)、73は直流電源(例えば200V)、74は電流モニタ部、75は電流位相指定部、76は目標速度設定部、77,78は解析時の速度設定部である
なお本発明に係る回路シミュレータおよびモータモデル部は、本発明が示す回路のモデル化が可能なものであれば、例えば、他の市販ソフト「Simulink(登録商標)」を用いても同様に作製することができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、電動モータや発電機の解析に用いられる市販の回路シミュレータでコイルのコンダクタンス成分を可変にし、かつコイルに供給される電流が無通電の場合であっても、当該回路シミュレータによって支障なく実用的に解析を行うのに利用される。
本発明に係る回路シミュレータの実施形態の全体構成を示す等価回路図である。 本実施形態に係る回路シミュレータのモータモデル部の詳細な回路構成を示す等価回路図である。 本実施形態に係るモータモデル部内のU相のコイル部分の等価回路の拡大図である。 コイルの等価回路を表現した図である。 コイルのインダクタンス成分を示す図である。 コイルのインダクタンス成分の等価回路の一例を示す図である。 図6に示したコイルのインダクタンス成分の等価回路の問題点を説明する図である。 図6に示したコイルのインダクタンス成分の等価回路の電圧関係に関する問題を説明する図である。 図8で説明した問題を解決するための電動モータのU相コイルのインダクタンス成分の等価回路図である。 図9で示したインダクタンス成分の等価回路をより実用的なものにする等価回路図である。 コイルのインダクタンス成分の等価回路を示す図である。 本実施形態に係るコイルのインダクタンス成分の等価回路を示す図である。 本実施形態に係る回路シミュレータの「通常の駆動状態」を説明するためのフローチャートである。 本実施形態に係る回路シミュレータの「誘起電圧の計算動作状態」を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る回路シミュレータの具体的回路についての全体構成例を示す回路図である。
符号の説明
11U U相コイル
11V V相コイル
11W W相コイル
12 抵抗成分
13 誘起電圧成分
14 インダクタンス成分
15 定電圧源
21 電圧抽出器
22 電流発生器(データベースにより任意の非線形電流を発生する手段)
23 電流源(可変電流源)
24 スイッチ素子
25 並列抵抗
26 抵抗素子
27 ダイオード素子
28 一方向通電路
29 回生電流の流れ
500 回路シミュレータ
510 モータモデル部
530 制御回路部

Claims (17)

  1. 磁気回路を構成するコイルを含む電気機器を解析するための回路シミュレータに組み込まれる前記コイルの等価回路モデルであり、
    前記コイルの等価回路をインダクタンス成分で構成し、
    前記インダクタンス成分の等価回路は、電流を出力する電流源と、この電流源の端子電圧を取出す電圧抽出手段と、この電圧抽出手段の出力する電圧値に基づいて前記電流源の電流値を決定する電流発生手段と、前記電流源に並列に接続される抵抗素子およびスイッチ素子とを備えることを特徴とする回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路。
  2. 前記電流発生手段は、任意の物理量を入力とし、非線形電気特性を出力電流として表現するデータベースであることを特徴とする請求項1記載の回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路。
  3. 前記コイルの等価回路はさらに抵抗成分と誘起電圧成分を含むことを特徴とする請求項1または2記載の回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路。
  4. 前記電圧抽出手段が前記端子間電圧に基づき電流オフ状態を検出したとき、前記電流発生手段は前記電流源の電流値を0にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路。
  5. 3つの前記コイルをY字結線またはデルタ結線で接続して成り、
    前記3つのコイルの各々に供給される電流を通電状態を判定する電流判定手段と、
    前記3つのコイルのすべてについて前記電流判定手段が電流オフ信号を出力するとき、前記3つのコイルの各々の前記スイッチ素子をすべてオン状態にする切換手段とを備えることを特徴とする請求項3記載の回路シミュレータに組み込まれるコイルの等価回路。
  6. 磁気回路を構成するコイルを含む電気機器を解析するための回路シミュレータであり、
    前記電気機器は3つのコイルを含むモータモデルで表現され、
    前記3つのコイルの等価回路をインダクタンス成分で構成し、
    前記インダクタンス成分の等価回路は、電流を出力する電流源と、この電流源の端子電圧を取出す電圧抽出手段と、この電圧抽出手段の出力する電圧値に基づいて前記電流源の電流値を決定する電流発生手段と、前記電流源に並列に接続される抵抗素子およびスイッチ素子とを備えることを特徴とする回路シミュレータ。
  7. 前記電流発生手段は、任意の物理量を入力とし、非線形電気特性を出力電流として表現するデータベースであることを特徴とする請求項6記載の回路シミュレータ。
  8. 前記コイルの等価回路はさらに抵抗成分と誘起電圧成分を含むことを特徴とする請求項6または7記載の回路シミュレータ。
  9. 前記3つのコイルの各々に供給される電流を通電状態を判定する電流判定手段を備え、
    前記電圧抽出手段が前記電流判定手段から出力される電流オフ信号を入力したとき、前記電流発生手段は前記電流源の電流値を0にすることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の回路シミュレータ。
  10. 前記3つのコイルのすべてについて前記電流判定手段が電流オフ信号を出力するとき、前記3つのコイルの各々の前記スイッチ素子をすべてオン状態にする切換手段を備えることを特徴とする請求項8記載の回路シミュレータ。
  11. 前記3つのコイルの結線構造をY字結線またはデルタ結線にするための結線切換手段を備えることを特徴とする請求項6記載の回路シミュレータ。
  12. コンピュータに、3つのコイルを含む電気機器を解析するための回路シミュレータを実行させるプログラムであり、
    前記コンピュータに、
    前記3つのコイルの等価回路をインダクタンス成分によって実現させ、さらに、
    前記インダクタンス成分の等価回路を、電流を出力する電流源と、前記電流源の端子電圧を取出す電圧抽出手段と、この電圧抽出手段の出力する電圧値に基づいて前記電流源の出力する電流値を決定する電流発生手段と、前記電流源に並列に接続される抵抗素子およびスイッチ素子とによって実現させることを特徴とする回路シミュレータ用プログラム。
  13. 前記コンピュータに、前記電流発生手段を、電圧等の任意の物理量を入力とし、非線形電気特性を出力電流として表現するデータベースによって実現させることを特徴とする請求項12記載の回路シミュレータ用プログラム。
  14. 前記コンピュータに実現される前記コイルの等価回路は、前記インダクタンス成分と共に、抵抗成分と誘起電圧成分を含むことを特徴とする請求項12または13記載の回路シミュレータ用プログラム。
  15. 前記コンピュータに、前記3つのコイルの各々に供給される電流を通電状態を判定する電流判定手段を実現させ、
    前記電圧抽出手段が前記電流判定手段から出力される電流オフ信号を入力したとき、前記電流発生手段は前記電流源の電流値を0にすることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の回路シミュレータ用プログラム。
  16. 前記コンピュータに、前記3つのコイルのすべてについて前記電流判定手段が電流オフ信号を出力するとき、前記3つのコイルの各々の前記スイッチ素子をすべてオン状態にする切換手段を実現させることを特徴とする請求項14記載の回路シミュレータ用プログラム。
  17. 前記コンピュータに、前記3つのコイルの結線構造をY字結線またはデルタ結線にするための結線切換手段を実現させることを特徴とする請求項12記載の回路シミュレータ用プログラム。
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