JP2007118891A - リフトファン垂直離着陸機及びその姿勢運動制御方法 - Google Patents

リフトファン垂直離着陸機及びその姿勢運動制御方法 Download PDF

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幸雄 松田
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正志 原田
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Abstract

【課題】空中停止時および低速度飛行時の機体の姿勢運動制御を安定に且つ低騒音に行うことが可能なリフトファン垂直離着陸機及びその姿勢運動制御方法を提供する。
【解決手段】左右主翼1a,1bに浮揚推力を発生するリフトファン10L,10Rを配設する一方、機体の頭部1cおよび尾部1dならびに両翼端部に制御トルクを発生するリアクションジェット20F,20B,20L,20Rを配設する。さらに、リフトファン10L,10Rの後流に噴射方向をロール方向に偏向する第1ルーバー12aおよび同ピッチ方向に偏向する第2ルーバー12bから成るルーバー12を配設し、リアクションジェット20F,20B,20L,20Rの噴射ガスを、リフトファンの排気を抽気して噴出方向を上下2方向とし開口比制御機構を有するマルチ噴射ノズル30から連続的に噴出して機体の姿勢制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、リフトファン垂直離着陸機及びその姿勢運動制御方法、特にエンジン及びファンの動作に影響を与えることなくホバリング等の空中停止及び低速度飛行時の機体姿勢を安定に且つ低騒音に制御可能であり、且つ安定な姿勢を保ったまま左右前後及び上下に安定に運動させるリフトファン垂直離着陸機およびその姿勢運動制御方法に関するものである。
滑走せずに揚力を発生する垂直離着陸機(VTOL)が実用化されている。垂直離着機は、ヘリコプター等の回転翼(ローター)により浮揚推力を発生するロータータイプ、或いはファンの噴流により浮揚推力を発生するリフトファンタイプ、またはジェットエンジンの噴流により浮揚推力を発生するジェットタイプに大別される。例えば、ロータータイプは、ローターを傾けるチルト機構を有し、離陸時にはヘリコプターのようにローターを90°に傾けて、巡航時にはターボプロップ機のようにローターを0°にし推進している(例えば、非特許文献1を参照。)。他方、ジェットタイプは、エンジン本体に亀の四つ足状に配置した4個の偏向ジェットノズルを有し、離陸時にはそのノズルを下向きにしてジェット噴流を偏向させることにより、他方、巡航時にはそのノズルを後方にしてジェット噴流を偏向させることにより推進している(例えば、非特許文献1を参照。)。それに対し、リフトファンタイプの垂直離着陸機は未だ実用化されていないのが現状である。とはいうものの、上記実用化された垂直離着陸機は全てが軍用機であり、更に、機種においてはせいぜい3機種のみと考えられる。実用化を困難にしている要因として、ホバリング等の空中停止時または低速度飛行時における機体姿勢の安定を保つことの困難さが挙げられる。ロータータイプの場合、ローターブレードのピッチ角度をサイクリックに変えることにより機体の姿勢および運動制御を行っている。他方、ジェットタイプの場合、エンジンの内部流の一部を抽気して機首、尾部および両翼端から高圧空気を間欠的に噴射することにより機体の姿勢および運動制御を行っている。
また、これらとは別に、ファンが前翼および後翼の各々両側に配設され且つこれらのファンが2軸で支持されながらコアエンジンで駆動され、その結果ホバリングとクルージングを同一のファンによって可能にするという垂直離着陸機の発明が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。しかし、前記発明では、胴体中央部にあるコアエンジンがファンを駆動する手段が全く開示されておらず、垂直離着陸機の開発および実用化までの経緯を考慮すると、実現は極めて難しいと考えられる。
特開2003−137192号公報 "次世代輸送システムの開発構想に関する調査研究報告書−要旨−"、財団法人 機械システム振興協会、委託先 (株)日通総合研究所、[online]、[平成17年3月31日検索]、インターネット<URL:http:/www.nittsu.co.jp/soken/products/research/jisedai.pdf >
ヘリコプター以外のロータータイプの垂直離着陸機では、推進力を発生するローターの配置は自ずと主翼の両端に決定される。さらに、ローターを駆動するエンジンは、翼の強度範囲内に限定されるため、大出力のローターを搭載することは難しく、その結果、中型または大型の旅客機に対しては適用できない問題点がある。
他方、ジェットタイプの垂直離着陸機では、燃焼ガスが後流にあるタービンを駆動し、タービンはコンプレッサを駆動し、コンプレッサは圧縮空気を生成し、その圧縮空気は燃焼器で燃料と混合されて燃焼に供され高温高圧の燃焼ガスとして後方に排気され、再び燃焼ガスがタービンを駆動するという連続した熱サイクルによって推進力が発生している。そのため、エンジンの内部流の一部を抽気して、これらを機首、尾部および両翼部から噴射することによって姿勢制御することは、エンジン自体の動作に影響を与え、エネルギー効率の低下または燃料消費率の悪化をもたらすことになる。また、噴射されるガス自体が高圧であるため騒音レベルが高いという問題がある。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その解決しようとする課題は、リフトファン垂直離着陸機及びその姿勢運動制御方法、特にエンジン及びファンの動作に影響を与えることなくホバリング等の空中停止及び低速度飛行時の機体姿勢を安定に且つ低騒音に制御可能であり、且つ安定な姿勢を保ったまま左右前後及び上下に安定に運動させるリフトファン垂直離着陸機およびその姿勢運動制御方法を提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、左右主翼に配設され、且つ空気を上方より取り込み下方に噴射して浮揚推力を発生するリフトファンと、少なくとも機体の頭部、尾部および両翼端部に配設され、且つ前記リフトファンの排気の一部を抽気してノズルより連続的に噴出して機体をロール軸やピッチ軸やヨー軸の回りに回転させる制御トルクを発生させるリアクションジェットとを具備したことを特徴とする。
上記第1の発明のリフトファン垂直離着陸機では、リフトファンが左右主翼に配設されているのでそれらのリフトファンが発生する浮揚推力によってホバリング等の空中停止が可能となり、外乱等によるロール軸やピッチ軸やヨー軸回りの姿勢の乱れは機体の頭部若しくは尾部又は左右主翼に配設されたリアクションジェットが発生する制御トルクによって修正することができる。また、リアクションジェットはリフトファンの後流排気の一部を抽気してノズルより連続的に噴出するので、空気の圧力を低くした状態で空気の流量を大きくでき、小推力で大きなトルクが発生する。また、エンジン又はリフトファンの動作に影響を与えることが少なく、且つ騒音レベルが著しく低減することになる。さらに、ノズルより空気を連続的に噴出するため、リニアな姿勢制御が可能になる。
第2の発明では、前記リフトファンは下流側に噴射方向を可変する可変偏向板を有し、且つ前記リアクションジェットのノズルは少なくとも上下方向を噴射方向とするマルチ噴射ノズルであることとした。
上記第2の発明のリフトファン垂直離着陸機では、噴射方向を可変する可変偏向板によって推進力の水平分力が発生するので機体の水平面内の運動制御が可能となる。さらに、可変偏向板は可変するので、連続的な運動制御が可能となる。また、上下方向を噴射方向としたノズルを有するリアクションジェットによって、例えば、機体の頭部および尾部のリアクションジェットを噴射することによりピッチ軸回りの機体の姿勢制御が可能となり、他方、左右主翼の両端部のリアクションジェットを噴射することによりロール軸回りの機体の姿勢制御が可能となる。
第3の発明では、前記可変偏向板は噴射方向をロール方向に偏向する第1偏向板と、同ピッチ方向に偏向する第2偏向板とから成ることとした。
上記第3の発明のリフトファン垂直離着陸機では、噴射方向をロール方向に偏向する第1偏向板によって、例えば、偏向方向が中立位置から時計方向(CW)の場合は右横進運動となる一方、偏向方向が中立位置から反時計方向(CCW)の場合は左横進運動となる。また、ロール方向に大きく偏向する場合は推進力の水平分力が大きくなり中または高速度で運動し、その反面ロール方向に小さく偏向する場合は推進力の水平分力が小さくなり低速度で運動する。あるいは、噴射方向をピッチ方向に偏向する第2偏向板によって、例えば、偏向方向が中立位置から時計方向(CW)の場合は後進運動となる一方、偏向方向が中立位置から反時計方向(CCW)の場合は前進運動となる。また、ピッチ方向に大きく偏向する場合は推進力の水平分力が大きくなり中または高速度で運動し、その反面ピッチ方向に小さく偏向する場合は推進力の水平分力が小さくなり低速度で運動する。
第4の発明では、前記マルチ噴射ノズルは、上方向に噴出するガスの流量および下方向に噴出するガスの流量の比率を変えることが可能な可変流量制御手段を有していることとした。
一般に、ノズルが発生する推力Fの大きさはガス流量m×ガス流速Ve×ノズル出口面積Ae+ノズル内外の圧力差(Pe−Pa)によって表される。
そこで、上記第4の発明のリフトファン垂直離着陸機では、可変流量制御手段によってガス流量mを制御することによりノズルが発生する推力ひいては制御トルクが制御され、その結果、ロール軸およびピッチ軸の回りの正確な姿勢制御が可能となる。
上記目的を達成するための第5の発明では、空気を上方より取り込み下方に噴射して浮揚推力を発生するリフトファンを左右主翼に配設し、前記リフトファンの排気の一部を抽気して、少なくとも上下方向を噴射方向とするマルチ噴射ノズルより連続的に噴出して制御トルクを発生するリアクションジェットを機体の頭部および尾部ならびに左右主翼の翼端部に配設して、前記左右主翼の翼端部に配設されるリアクションジェットをロールリアクションジェットと前記頭部および尾部に配設されるリアクションジェットをピッチリアクションジェットとする時、前記ロールリアクションジェットのマルチ噴射ノズルの各ノズルのガス噴出量の比率を制御することにより機体のロール軸の回りの姿勢を制御し、又は前記ピッチリアクションジェットのマルチ噴射ノズルの各ノズルのガス噴出量の比率を制御することにより機体のピッチ軸の回りの姿勢を制御し、又は前記リフトファンの各第2偏向板のピッチ角度を逆位相制御することにより機体のヨー軸の回りの姿勢を制御することを特徴とする。
上記第5の発明のリフトファン垂直離着陸機の姿勢運動制御方法では、上記第1の発明のリフトファン垂直離着陸機の姿勢を好適に制御できる。
第6の発明では、前記左右主翼リフトファンの各下流に、ロール軸に対し回転可能である第1偏向板とピッチ軸に対し回転可能である第2偏向板とから成る可変偏向板を各々配設して、前記各第1偏向板のロール角度を同位相制御することにより機体の左右横進運動を制御し、又は前記各第2偏向板のピッチ角度を同位相制御することにより機体の前後進運動を制御し、又は前記左右主翼のリフトファンの各第1偏向板のロール角度を逆位相制御または各第2偏向板のピッチ角度を逆位相制御することにより機体の上下運動を制御することとした。
上記第6の発明のリフトファン垂直離着陸機の姿勢制御方法では、上記第1の発明のリフトファン垂直離着陸機の運動を好適に制御できる。
本発明のリフトファン垂直離着陸機及びその姿勢運動制御方法によれば、リフトファンが左右主翼に配設されているのでそれらのリフトファンが発生する浮揚推力によってホバリング等の空中停止が可能となり、外乱等による空中停止時の機体の姿勢の乱れは機体の頭部若しくは尾部又は左右主翼に配設されたリアクションジェットが発生する制御トルクによって姿勢を修正することが可能となる。また、リアクションジェットはリフトファンの後流排気の一部を抽気してノズルより連続的に噴出するので、空気の圧力を低くした状態で空気の流量を大きくでき、小推力で大きなトルクが発生する。また、エンジン又はリフトファンの動作に影響を与えることが少なく、且つ騒音レベルが著しく低減することになる。さらに、リフトファンの排気の一部を抽気してノズルより連続的に噴出するため、制御能力が格段に向上する。
また、リアクションジェットは上下方向を噴射方向としたマルチ噴射ノズルを有しているため、例えば、機体の頭部および尾部のリアクションジェットを噴射することによりピッチ軸回りの機体の姿勢制御が可能となり、他方、左右主翼の両端部のリアクションジェットを噴射することによりロール軸回りの機体の姿勢制御が可能となる。或いは、第2偏向板によってリフトファンの排気流をピッチ方向に偏向することにより、ヨーモーメントが発生し、機体のヨー軸回りの姿勢制御が可能となる。さらに、リアクションジェットは各ノズルを通過するガスの噴出流量の比率を変える可変流量制御手段を有しているため、各ノズルを通過するガスの噴出流量が制御されノズルで発生する推力ひいては制御トルクが好適に制御される。従って、ロール軸、ピッチ軸およびヨー軸の各軸回りの正確な姿勢制御が可能となり、機体を傾けることなく機体を安定に保持することが可能となる。
他方、リフトファンは噴射方向を可変する可変偏向板を有しているので、推進力の水平分力の大きさを可変することが可能となり、機体の水平面内の運動制御が可能となる。また、可変偏向板は噴射方向をロール方向に偏向する第1偏向板と同ピッチ方向に偏向する第2偏向板とから成るので、例えば、第1偏向板の偏向方向が中立位置から時計方向(CW)の場合、機体が右横進方向に運動することとなる一方、同偏向方向が中立位置から反時計方向(CCW)の場合、機体が左横進方向に運動することとなる。また、第1偏向板がロール方向に大きく偏向する場合、推進力の水平分力が大きくなり機体は中または高速度で運動し、その反面第1偏向板がロール方向に小さく偏向する場合、推進力の水平分力が小さくなり機体は低速度で運動する。同様に、噴射方向をピッチ方向に偏向する第2偏向板によって、例えば、偏向方向が中立位置から時計方向(CW)の場合、機体は後進方向に運動することとなる一方、偏向方向が中立位置から反時計方向(CCW)の場合、機体は前進方向に運動することとなる。また、第2偏向板がピッチ方向に大きく偏向する場合、推進力の水平分力が大きくなり機体は中または高速度で運動し、その反面第2偏向板がピッチ方向に小さく偏向する場合、推進力の水平分力が機体は小さくなり低速度で運動する。
従って、リフトファンの第1偏向板および第2偏向板の偏向角度ならびにリアクションジェットの各ノズルの噴出流量を好適に制御することにより、機体を傾けることなく姿勢を安定に保持したまま、機体を左右前後および上下方向に運動させることが可能になる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係るリフトファン垂直離着陸機100を示す斜視図である。
このリフトファン垂直離着陸機100は、機体1と、左主翼1aに取り付けられて浮揚推力を発生する左リフトファン10Lと、右主翼1bに取り付けられて浮揚推力を発生する右リフトファン10Rと、ロール軸回りに機体1を回転させる制御トルクを発生する左ロールリアクションジェット20Lおよび右ロールリアクションジェット20Rと、ピッチ軸回りに機体1を回転させる制御トルクを発生する前ピッチリアクションジェット20Fおよび後ピッチリアクションジェット20Bとを具備して構成されている。なお、ロール軸Rとは機体の頭部1cおよび尾部1dを結ぶ軸であり、ピッチ軸Pとは機体の重心(図示せず)を通りロール軸Rに水平方向に対し直交する軸であり、ヨー軸Yとはロール軸Rおよびピッチ軸Pの双方に垂直な軸である。また、説明の都合上、巡航用の主エンジンは図示しないこととした。
右リフトファン10Rおよび左リフトファン10Lは、図2に示すように、上方より空気を取り込んで流速を高めながら下方に排気することで反力として上向きの推力を発生するファン11と、排気の噴流方向を偏向する可変偏向板としてのルーバー12と、排気の一部を抽気するエアスクープ13と、これらを内包するファンケーシング14とを有している。
なお、図示されてはいないが、ファン11の下流にファン駆動用のタービンが同軸に接続されて、例えば機体の後部に配置されている高圧空気生成エンジン(図示せず)が生成する高圧空気によってそのタービンが駆動され、そのタービンの軸出力によってファン11が回転駆動されるという構成となっている。
また、ルーバー12はファン11の下方に排気される空気の噴流方向を偏向する偏向板である。空気の噴流方向が偏向することにより推進力の向きが変わり、浮揚推力としての垂直分力以外に水平方向に対する推進力としての水平分力が発生する。従って、詳細については図6を参照しながら後述するが、ルーバー12の偏向角度を制御することにより、推進力の水平分力または垂直分力の大きさを制御することができる。また、図3に示すように、ルーバー12は第1ルーバー12aおよび第2ルーバー12bから成り、各ルーバーは互いに直交する関係にある。そして、第1ルーバー12aは、ロール方向(ロール軸Rと平行な軸の回りに)に回転可能であり、対する第2ルーバー12bは、ピッチ方向(ピッチ軸Pと平行な軸の回りに)に回転可能である。従って、第1ルーバー12aがロール方向に偏向すると、推進力のピッチ軸方向の水平分力が発生する。他方、第2ルーバー12bがピッチ方向に偏向すると、推進力のロール軸方向の水平分力が発生するようになる。
再び図2に戻り、エアスクープ13は、ファン11から排気される空気の一部を抽気するための空気吸入口である。エアスクープ13で吸入した空気は、図5に示されるダクトによって機体の頭部および尾部ならびに左右主翼の両端部に配設されている各リアクションジェット20L,20R,20F,20Bに導風され、ノズルから連続して噴出することにより機体の姿勢を制御するための制御トルクを発生する。なお、ノズルから噴出する空気はエアスクープ13から各リアクションジェット20L,20R,20F,20Bに遮断されることなく連続的に供給されている。また、詳細については図4を参照しながら後述するが、機体の姿勢制御は、各ノズルから空気を噴出しながら噴出流量を可変することにより連続的に行われる。
このように、エアスクープ13はファン11が下方に排気する空気の一部分のみを抽気しているため、ファン11が発生する推進力の損失は極僅かとなり、さらにファンの排気流はエネルギーとして再回収されないため、エンジンひいてはファン11の動作に重大な影響を与えることはなく、かつ噴出空気が低圧なため騒音レベルが低くなる。
各リアクションジェット20L,20R,20F,20Bは、図4の(a)に示すように、上方向噴射ノズル30uおよび下方噴射ノズル30dを有するマルチ噴射ノズル30と、エアスクープ13から抽気された空気がダクト(図示せず)を介してマルチ噴射ノズル30に導風する導風管31とから成る。さらに、マルチ噴射ノズル30は、後述するように上方向噴射ノズル30uから噴出する空気流量および下方向噴射ノズル30dから噴出する空気流量の比率を可変する可変流量制御手段としての開口比制御機構を有している。
図4の(b)は、同(a)のA−A’断面図である。
上方向噴射ノズル30uは、上可変ノズル壁32uと上固定ノズル壁33uとノズル側壁34から成り、上可変ノズル壁32uは上回転軸35uを介して回転可能である。従って、上可変ノズル壁32uによって上方向噴射ノズル30uの開口面積Sが変わり、その結果、上方向噴射ノズル30uから噴出する空気の流量を変えることが可能になる。
同様に、下方向噴射ノズル30dは、下可変ノズル壁32dと下固定ノズル壁33dとノズル側壁34から成り、下可変ノズル壁32dは下回転軸35dを介して回転可能である。従って、下可変ノズル壁32dによって下方向噴射ノズル30dの開口面積Sが変わり、その結果、下方向噴射ノズル30dから噴出する空気の流量を変えることが可能になる。
上方噴射ノズル30uおよび下方噴射ノズル30dは、それぞれ空気を噴出することにより推力Fuおよび推力Fdを発生し、その結果、リアクションジェットには見かけ上、推力ΔF=Fu−Fdが発生する。ΔFの大きさ及び向きは、上方噴射ノズル30uおよび下方噴射ノズル30dの噴出量の比rによって決定される。また、この噴出量の比rは、開口比rs(=開口面積S÷開口面積S)に等しくなる。従って、上可変ノズル壁32uおよび上回転軸35u並びに下可変ノズル壁32dおよび下回転軸35dは、可変流量制御手段としての開口比制御機構を構成している。すなわち、rs<1の場合は、下方噴射ノズル30dの噴出量が上方噴射ノズル30uのそれより多くなり、下向きの推力が発生する。また、rsをゼロに近づけることにより、それに対応して下向きの推力が増加する。一方、rs=1の場合は、下方噴射ノズル30dの噴出量と上方噴射ノズル30uの噴出量が同じになり、見かけ上推力は発生しない。他方、rs>1の場合は、上方噴射ノズル30uの噴出量が下方噴射ノズル30dのそれより多くなり、上向きの推力が発生する。また、rsを1より増加させることにより、それに対応して上向きの推力が増加する。
上記リフトファン垂直離着陸機100によれば、左右リフトファン10L,10Rが左右主翼に配設されているのでそれらのリフトファン10L,10Rが発生する浮揚推力によってホバリング等の空中停止が可能となり、外乱等による空中停止時の機体の姿勢の乱れは機体の頭部若しくは尾部又は左右主翼に配設されたリアクションジェット20R,20L,20F,20Bが発生する制御トルクによって姿勢を修正することが可能となる。また、リアクションジェットはリフトファン後流から排気の一部を抽気してノズルからガスを噴出して推力を発生するが、リアクションジェット20R,20L,20F,20Bは機体の重心から離隔した機体の頭部および尾部ならびに翼端部に取り付けられているため小推力で大トルクを発生することが可能となる。これにより、リアクションジェット20R,20L,20F,20Bが発生する推力は小推力で済むため、噴出する空気の流量は少なく且つ噴出する空気の圧力は低くて済み、さらに、抽気してノズルより連続的に噴出するため、機体の姿勢が安定する。その結果、リフトファンの駆動エンジンはもとよりリフトファン自体の動作に影響を与えることが少なく且つリアクションジェット20R,20L,20F,20Bがガスを噴出する際の騒音レベルが著しく低減することになる。
また、リアクションジェット20R,20L,20F,20Bは上下方向を噴射方向としたマルチ噴射ノズル30を有しているため、例えば、機体の頭部および尾部のリアクションジェットを噴射することによりピッチ軸回りの機体の姿勢制御が可能となり、他方、左右主翼の両端部のリアクションジェット20R,20L,20F,20Bを噴射することによりロール軸回りの機体の姿勢制御が可能となる。或いは、第2偏向板によってリフトファンの排気流をピッチ方向に偏向することにより、ヨーモーメントが発生し、機体のヨー軸回りの姿勢制御が可能となる。さらに、リアクションジェットは各ノズルを通過するガスの噴出流量の比率を変える開口比制御機構を有しているため、各ノズルを通過するガスの噴出流量が容易に制御されノズルで発生する推力ひいては制御トルクが好適に制御される。従って、ロール軸、ピッチ軸およびヨー軸の各軸回りの正確な姿勢制御が可能となり、機体を傾けることなく機体を安定に保持することが可能となる。
図5は、リアクションジェットによる姿勢制御方法を示す説明図である。なお、図5の(a)はロール制御例であり、同(b)はピッチ制御例であり、同(c)はヨー制御例である。また、説明の都合上、回転方向の符号は時計方向をマイナス(−)、反時計方向をプラス(+)とする。
図5の(a)に示すように、機体がロール軸回りに水平方向に対して−Δφだけ傾いている場合は、反時計回りに機体を回転させる制御トルクを発生させる必要がある。従って、開口比制御機構によって、左ロールリアクションジェット20Lにおいて下方噴射ノズル30dから噴出する空気の噴出量を上方噴出ノズル30uのそれより徐々に大きくして、反時計回りの制御トルクΔTが発生するように制御する。他方、右ロールリアクションジェット20Rにおいて上方噴射ノズル30uから噴出する空気の噴出量を下方噴出ノズル30dのそれより徐々に大きくして、反時計回りの制御トルクΔTが発生するように制御する。その結果、機体は水平状態を保つようになる。
他方、図5の(b)に示すように、機体がピッチ軸の回りに水平方向に対して−Διだけ傾いている場合は、反時計回りに機体を回転させる制御トルクを発生させる必要がある。従って、開口比制御機構によって、後ピッチリアクションジェット20Bにおいて下方噴射ノズル30dから噴出する空気の噴出量を上方噴出ノズル30uのそれより徐々に大きくして、反時計回りの制御トルクΔTが発生するように制御する。同時に、前ピッチリアクションジェット20Fにおいて上方噴射ノズル30uから噴出する空気の噴出量を下方噴出ノズル30dのそれより徐々に大きくして、反時計回りの制御トルクΔTが発生するように制御する。その結果、機体は水平状態を保つようになる。
図5の(c)に示すように、機体がヨー軸の回りにΔψだけ傾いている場合は、時計回りに回転させる制御トルクを発生させる必要がある。ところで、リアクションジェットは上方噴射方向ノズル30uおよび下方噴射方向ノズル30dの各噴出量の比r(又は開口比rs)を変えることによって、機体をロール軸回り又はピッチ軸回りに回転させる制御トルクを発生するが、各ノズルで発生する推力は水平分力を有しないため、ヨー軸回りに回転させる制御トルクを発生することはできない。そこで、A−A’の断面である同(d)に示すように、例えば、右リフトファン10Rにおいて、第1ルーバー12aはそのままで第2ルーバー12bを偏向させることにより推力Fの水平分力であるFを発生させて機体をヨー軸回りに回転させる制御トルクΔTFRを発生させる。同様に、左リフトファン10Lにおいて、第2ルーバー12bを右リフトファンの第2ルーバーとは逆に偏向させることにより推力Fの水平分力であるFを発生させて機体をヨー軸回りに回転させる制御トルクΔTFLを発生させる。その結果、機体は正常な姿勢を保つようになる。
図6は、リフトファンによる運動制御方法を示す説明図である。なお、図6の(a)は左右横進運動制御例であり、同(b)は前後進運動制御例であり、同(c)は上下運動制御例である。
図6の(a)に示すように、例えば機体を左横方向に運動させる場合は、左右リフトファン10L,10Rの第1ルーバー12a,12aを利用してピッチ軸方向の水平分力Fhpを発生させて、機体を左横方向に運動させる。なお、水平分力Fhpの大きさは、第1ルーバー12aの偏向角に対応している。すなわち、第1ルーバー12aの偏向角が大きくなれば、水平分力Fhpは大きくなり、逆に同偏向角が小さくなれば、水平分力Fhpは小さくなる。また、左右リフトファン10L,10Rの第1ルーバー12a,12aの偏向角が互いに逆位相の場合は、各水平分力Fhpは互いに打ち消し合い所望の運動ができない場合があり、また、推進力Fの大きさが異なる場合は垂直分力Fの相異により機体をロール軸回りに回転させる回転モーメントが生じ機体の姿勢を乱すこととなる。従って、左右リフトファン10L,10Rの第1ルーバー12a,12aの偏向角は互いに同位相かつ左右リフトファン10L,10Rにおいて推進力Fは同じでなければならない。
もし、後者のケースで機体がロール方向に姿勢を乱した場合は、左右ロールリアクションジェット20L,20Rの開口比制御手段によって、適切な制御トルクが発生してロール軸回りの姿勢の乱れは好適に修正される。
図6の(b)に示すように、例えば機体を前方向に運動させる場合は、左右リフトファン10L,10Rの第2ルーバー12b,12bをピッチ方向に偏向してロール軸方向の水平分力Fhrを発生させて、機体を前方向に運動させる。なお、水平分力Fhrの大きさは、第2ルーバー12bの偏向角に対応している。すなわち、第2ルーバー12bの偏向角が大きくなれば、水平分力Fhrは大きくなり、逆に同偏向角が小さくなれば、水平分力Fhrは小さくなる。また、左右リフトファン10L,10Rの各第2ルーバー12b,12bの偏向角が互いに逆位相の場合は、各水平分力Fhrは互いに打ち消し合い所望の運動ができない場合があり、また、推進力Fの大きさが異なる場合は垂直分力Fの相異により機体をロール軸回りに回転させる回転モーメントが生じ機体の姿勢を乱すこととなる。従って、左右リフトファン10L,10Rの各第2ルーバー12b,12bの偏向角は互いに同位相かつ左右リフトファン10L,10Rにおいて推進力Fは同じでなければならない。
また、後者のケースで機体がロール方向に姿勢を乱した場合は、左右ロールリアクションジェット20L,20Rの開口比制御手段によって、適切な制御トルクが発生してロール軸回りの姿勢の乱れは好適に修正される。
図6の(c)に示すように、例えば機体を上方向に運動させる場合は、左右リフトファン10L,10Rの第1ルーバー12a,12aをロール方向に偏向してヨー軸方向の垂直分力Fを発生させて、機体を上方向に運動させる。なお、各水平分力Fhp,Fhpは互いに相殺し合い機体の運動に影響を与えない。また、垂直分力Fの大きさは、第1ルーバー12aの偏向角に対応している。すなわち、第1ルーバー12aの偏向角が大きくなれば、垂直分力Fは小さくなり、逆に同偏向角が小さくなれば、垂直分力Fは大きくなる。また、左右リフトファン10L,10Rの各第1ルーバー12a,12aの偏向角が互いに同位相の場合は、各水平分力Fhpは互いに加算し合い機体を水平方向に移動させる推進力が生じ、また、推進力Fの大きさが異なる場合は垂直分力Fの相異により機体をロール軸回りに回転させる回転モーメントが発生し機体の姿勢を乱すこととなる。従って、左右リフトファン10L,10Rの第1ルーバー12a,12aの偏向角は互いに逆位相かつ左右リフトファン10L,10Rにおいて推進力Fは同じでなければならない。
なお、左右リフトファン10L,10Rの第2ルーバー12b,12bをピッチ方向に逆位相で偏向して且つ各推進力Fを等しくしてヨー軸方向の垂直分力Fを発生させて、機体を上方向に運動させることも可能であるが、同時に互いに逆位相の水平分力Fhr,Fhrが発生して機体をヨー軸回りに回転させることになる。
上記リフトファン垂直離着陸機の姿勢運動制御方法によれば、リフトファン垂直離着陸機100の姿勢を安定に保ちながら、機体を左右前後および上下に安定に運動させることが可能になる。
本発明のリフトファン垂直離着陸機及びその姿勢運動制御方法は、小型ジェット旅客機の他中型または大型のジェット旅客機に好適に適用される。
本発明の実施例に係るリフトファン垂直離着陸機を示す斜視図である。 リフトファンを示す要部断面斜視図である。 ルーバーを示す説明図である。 リアクションジェットのマルチ噴射ノズルを示す斜視図である。 リアクションジェットによる姿勢制御方法を示す説明図である。 リフトファンによる運動制御方法を示す説明図である。
符号の説明
1 機体
10 リフトファン
10R 右リフトファン
10L 左リフトファン
20R 右ロールリアクションジェット
20L 左ロールリアクションジェット
20F 前ピッチリアクションジェット
20B 後ピッチリアクションジェット
30 マルチ噴射ノズル
100 リフトファン垂直離着陸機

Claims (6)

  1. 左右主翼に配設され、且つ空気を上方より取り込み下方に噴射して浮揚推力を発生するリフトファンと、少なくとも機体の頭部、尾部および両翼端部に配設され、且つ前記リフトファンの排気の一部を抽気してノズルより連続的に噴出して機体をロール軸やピッチ軸やヨー軸の回りに回転させる制御トルクを発生させるリアクションジェットとを具備したことを特徴とするリフトファン垂直離着陸機。
  2. 前記リフトファンは下流側に噴射方向を可変する可変偏向板を有し、且つ前記リアクションジェットのノズルは少なくとも上下方向を噴射方向とするマルチ噴射ノズルである請求項1に記載のリフトファン垂直離着陸機。
  3. 前記可変偏向板は噴射方向をロール方向に偏向する第1偏向板と、同ピッチ方向に偏向する第2偏向板とから成る請求項2に記載のリフトファン垂直離着陸機。
  4. 前記マルチ噴射ノズルは、上方向に噴出するガスの流量および下方向に噴出するガスの流量の比率を変えることが可能な可変流量制御手段を有している請求項2に記載のリフトファン垂直離着陸機。
  5. 空気を上方より取り込み下方に噴射して浮揚推力を発生するリフトファンを左右主翼に配設し、前記リフトファンの排気の一部を抽気して、少なくとも上下方向を噴射方向とするマルチ噴射ノズルより連続的に噴出して制御トルクを発生するリアクションジェットを機体の頭部および尾部ならびに左右主翼の翼端部に配設して、前記左右主翼の翼端部に配設されるリアクションジェットをロールリアクションジェットと前記頭部および尾部に配設されるリアクションジェットをピッチリアクションジェットとする時、前記ロールリアクションジェットのマルチ噴射ノズルの各ノズルのガス噴出量の比率を制御することにより機体のロール軸の回りの姿勢を制御し、又は前記ピッチリアクションジェットのマルチ噴射ノズルの各ノズルのガス噴出量の比率を制御することにより機体のピッチ軸の回りの姿勢を制御し、又は前記リフトファンの各第2偏向板のピッチ角度を逆位相制御することにより機体のヨー軸の回りの姿勢を制御することを特徴とするリフトファン垂直離着陸機の姿勢運動制御方法。
  6. 前記リフトファンの各下流に、ロール軸に対し回転可能である第1偏向板と、ピッチ軸に対し回転可能である第2偏向板とから成る可変偏向板を各々配設して、前記各第1偏向板のロール角度を同位相制御することにより機体の左右横進運動を制御し、又は前記各第2偏向板のピッチ角度を同位相制御することにより機体の前後進運動を制御し、又は前記左右主翼のリフトファンの各第1偏向板のロール角度を逆位相制御または各第2偏向板のピッチ角度を逆位相制御することにより機体の上下運動を制御する請求項5に記載のリフトファン垂直離着陸機の姿勢運動制御方法。
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