JP2007113221A - 建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラーの突出量を調節しても、そのローラーの押し込む力が一定で、しかもローラー移動方向の寸法が小さなローラーラッチを備えた建具とする。
【解決手段】建具枠1に戸2を開き位置と閉じ位置に回動自在に取付け、その戸2の縦框22に取付けたローラーラッチ5のローラー5aを縦枠12の内面12aに押しつけて戸を閉じ位置に保持するようにし、前記ローラーラッチ5は、本体30に対してローラー支持部材31を第1ばね32で突出方向に付勢してローラー5aを突出させ、この第1ばね32を支持するばね受33を調節用ボルト34で移動可能とし、そのばね受33を第2ばね35で保持したもので、前記ばね受33を移動しても第1ばね32の取付け長さが一定で、ローラー5aの押し込み力が一定となると共に、第1ばね32と第2ばね35がローラー5aの移動方向と直角方向に離隔して並設することでローラー移動方向の寸法を小さくできる。
【選択図】図4

Description

本発明は、建物の出入口、窓などの開閉自在な開口部を構成する建具に関する。
建具としては、玄関ドア、浴室ドア、室内ドア等や、開き窓等のように、建具枠に戸を開き位置と閉じ位置とに亘って回動自在に取付けたものが知られている。
前述した建具においては、その戸に取付けたローラーラッチで戸を閉じ位置で保持することがある。
前述のローラーラッチとしては特許文献1に開示したように、ローラーをばねで突出付勢して設けると共に、そのばねを支持する部材を移動調節自在としてローラーの突出量を調節できるようにしたものが知られている。
このようなローラーラッチであれば、戸を閉じ位置とすることでローラーがばねによって建具枠の内面に押しつけられて戸を閉じ位置で保持する。戸の外面と建具枠の内面との間の隙間の大きさが異なる場合にはそのばねを支持する部材を移動調節することでローラーの突出量を調節すれば、ローラーを建具枠の内面に正しく押しつけて戸を閉じ位置で保持できる。
実公昭34−10099号公報
前述した特許文献1に開示されたローラーラッチは、ローラーを突出付勢する第1のばねと、ローラーを支持した部材(支片)を保持する第2のばねがローラーの移動方向に並設してあるので、ローラーラッチ全体のローラー移動方向の寸法が大きい。このために、例えば、ローラーラッチを戸の框に取付けた場合には、その框を大きくしなければならない。
また、螺軸は、基板から第1、第2のばねを貫通してケースに回転自在に支承してあり、その螺軸を一方向に回転することで第1のばねが圧縮、第2のばねが伸びてローラーの突出量が小さくなると共に、螺軸を他方向に回転することで第2のばねが圧縮、第1のばねが伸びてローラーの突出量が大きくなるので、ローラーの突出量を調節すると、そのローラーを押し込める力の大きさが異なってしまう。
このために、戸を開閉する際の操作感覚が変化してしまう。
本発明の目的は、戸の外面と建具枠の内面との間の隙間の大きさが異なる場合には、ローラーラッチのローラーの突出量を調節してローラーを建具枠の内面に正しく押しつけて戸を閉じ位置で保持できると共に、ローラーラッチのローラー移動方向の寸法を小さくでき、例えば小さな框にも取付けでき、さらには、ローラーの突出量を調節してもローラーを押し込める力の大きさを同一として戸を開閉する際の操作感覚を同一にできるようにした建具とすることである。
本発明は、建具枠に戸を開き位置と閉じ位置に亘って回動自在に取付け、その戸に取付けたローラーラッチのローラを、建具枠の内面に押しつけることで戸を閉じ位置に保持する建具において、前記ローラーラッチは、前記戸に取付ける本体と、前記ローラーを回転自在に支承したローラー支持部材と、このローラー支持体を一方向に移動付勢してローラーを本体から突出させる第1ばねと、この第1ばねを支持するばね受と、前記本体からばね受に螺合し、回転することで本体に対してばね受を移動する調節用ボルトと、前記本体とばね受との間に設けられてばね受を保持する第2ばねを備え、前記第1ばねと第2ばねはローラー移動方向と直角方向に離隔して並設してあることを特徴とする建具である。
本発明においては、本体の長手方向中間部に開口、長手方向両側部に透孔をそれぞれ有し、前記本体の開口からローラー支持部材がローラーとともに突出し、前記本体の各透孔から調節用ボルトをばね受にそれぞれ螺合し、その各調節用ボルトで第2ばねをそれぞれ支承し、前記各調節用ボルトが前記ローラー支持部材を境として両側方に位置し、
前記各第2ばねが第1ばねを境として両側方に位置するようにできる。
このようにすれば、ばね受が2つの調節用ボルトと2つの第2ばねで安定して保持され、その各調節用ボルトを締付け、弛めることでばね受がスムーズに移動するから、ローラー支持部材をスムーズに移動してローラーの突出量を容易に調節できる。
本発明においては、前述のようにした場合には、その本体の開口に非金属材のガイドプレートを設け、このガイドプレートに沿ってローラー支持部材が移動するようにできる。
このようにすれば、本体とローラー支持部材が金属であっても、そのローラー支持部材は非金属材のガイドプレートに接するから、金属接触することがない。
本発明においては、本体にアタッチメントを着脱自在に取付け、このアタッチメントは本体と直交し、かつローラー支持部材、調節用ボルトと干渉しない取付用プレートを有するものにできる。
このようにすれば、本体を框にビス止めして取付けしたり、アタッチメントの取付用プレートを框にビス止めして取付けできるから、框の見込み寸法に応じてローラーラッチを強固に取付けることが可能である。
本発明によれば、調節用ボルトを締付け、弛め操作することで、ばね受が第2ばねを圧縮、伸びして本体に接近する方向、離れる方向に移動し、そのばね受の移動によってローラー支持部材が移動してローラーの本体からの突出量を調節できる。
したがって、戸の外面と建具枠の内面との間の隙間の大きさが異なる場合には、ローラーラッチのローラーの突出量を調節してローラーを建具枠の内面に正しく押しつけて戸を閉じ位置で保持できる。
また、ローラーを突出付勢する第1ばねとばね受を保持する第2ばねは、ローラーの移動方向と直角方向に離隔して並設しているので、本体とばね受との間の寸法が小さく、ローラーラッチのローラー移動方向の寸法を小さくできる。
したがって、ローラーラッチを框に取付けるようにした場合には、小さな框に取付けできる。
また、調節用ボルトを操作してばね受を移動した時に、第1ばねの取付け長さが一定であるから、ローラーの突出量を調整してもローラーを押し込める力の大きさが同一で、戸を開閉する際の操作感覚を同一にできる。
図1に示すように、建具枠1に戸2を開き位置と閉じ位置に亘って回動自在に取付けて建具3を構成している。
前記建具枠1は、上枠10と下枠11と一方の縦枠12と他方の縦枠13を方形状に連結してある。
前記戸2は、上框20と下框21と一方の縦框22と他方の縦框23を方形状に連結し、その内部にガラス、プレートなどの面材24が装着してある。
前記戸2の面内方向他側部、例えば他方の縦框23と上枠10、下枠11がヒンジ4で面外方向(矢印a方向)に回動自在に連結され、戸2は、そのヒンジ4を支点として面外方向に回動して閉じ位置と開き位置に亘って回動する。
この実施の形態は浴室ドアを示し、図2に示すように、浴室側に向けて回動して開き位置となる。
前記戸2の框、例えば一方の縦框22にローラーラッチ5が取付けてある。前記戸2を開き位置から閉じ位置に向けて回動して閉じ位置とすると、前記ローラーラッチ5のローラー5aが建具枠1の内面1a、例えば一方の縦枠12の内面12aに押しつけられて戸2を閉じ位置に保持する。
この実施の形態では、一方の縦枠12の内面12aにラッチ受け6が取付けてある。このラッチ受け6は円形凹部6aを有し、この円形凹部6aにローラーラッチ5のローラー5aが嵌合するように押しつけられる。
前記ローラーラッチ5は、図3〜図6に示すように、本体30と、ローラー支持部材31と、このローラー支持部材31を一方向に移動付勢する第1ばね32と、この第1ばね32を支持するばね受け33と、このばね受け33を移動する調節用ボルト34と、前記本体30とばね受け33との間に設けてばね受33をガタつかないように保持する第2ばね35を備えている。
前記ローラー5aがローラー支持部材31に回転自在に支承され、そのローラー支持部材31は第1ばね32で押されて本体30の一側面30aから突出している。
前記調節用ボルト34は本体30の透孔30bからばね受32に螺合されている。前記第2ばね35でばね受33が押されることで調整用ボルト34の頭部34aが本体30(透孔30b)に押しつけられてばね受33の位置を規制すると共に、ガタつかないように保持する。
このようであるから、戸2を開き位置から閉じ位置に向けて回動し、ローラー5aが一方の縦枠12の内面12a(ラッチ受け6)に接して押されると、第1ばね32を圧縮してローラー支持部材31が移動する。この時、ばね受33は動かない。
そして、第1ばね32の力でローラー5aを縦枠12の内面12aに押しつけて戸2を閉じ位置で保持する。
また、戸2の外面、例えば一方の縦框22の外面と建具枠1の内面1a、例えば一方の縦枠12の内面12aとの間の隙間の大きさが大きくなった時には、図4に示す状態から調節用ボルト34を締付け方向に回転操作すると、ばね受33が第2ばね35を圧縮して本体30に接近する方向に移動する。
これによって、ローラー支持部材31が第1ばね32を介して本体30の一側面30a方向に向けて移動し、図5に示すようにローラー5aの突出量が図4に示す状態よりも大きくなる。
なお、前述の隙間が小さい場合には、調節用ボルト34を弛め方向に回転操作してばね受33を、第2ばね35で本体20から離れる方向に移動し、ローラー支持部材31とともにローラー5aを移動して突出量を小さくする。
前述のように、ローラー5aの突出量が大きくなっても、小さくなっても、第1ばね32が圧縮されたり、伸びたりすることがない。つまり、図4に示す状態でも図5に示す状態でも第1ばね32の取付長さが一定である。
したがって、ローラー5aを押し込める力の大きさは常に一定であり、戸を開閉する際の操作感覚を同一にできる。
また、第1ばね32と第2ばね35はローラー5aの移動方向と直角方向に離隔して並設されているので、本体30とばね受33との間の寸法、つまり、ローラーラッチ5aの移動方向の寸法が小さい。
したがって、小さな框にも取付けできる。
前記ローラーラッチ5は、図3に示すように一方の縦框22の中空部22a内に取付けてあり、そのローラー5aが一方の縦框22の外壁22bに形成し開口22cから外面22dよりも突出するようにしてある。
この実施の形態では本体30にアタッチメント36を着脱自在に固着し、そのアタッチメント36を一方の縦框22の面外方向の一側壁22eにビス37で固着してある。
このようにすることで、一方の縦框22の面外方向の寸法(見込み寸法)が小さく、本体30の見込み寸法が小さくなってローラー5aを境とした見込み方向両側部にビス止めのスペースが確保できない場合でも、本体30をアタッチメント36を介してローラー5aの近くで一方の縦框22にビス止めして固着できるから、ローラーラッチ5を強固に取付けできる。
つまり、ローラーラッチ5にはローラー5a部分に大きな力が作用するので、そのローラー5aの近くでビス止めすることで強固に取付けできる。
なお、一方の縦框22の見込み寸法が大きく、本体30の見込み寸法を大きくできれば、この本体30のローラー5aを境とした見込み方向両側部からローラーと干渉しないようにビスで固着して取付けできるから、前述のアタッチメント36を用いなくとも良い。
次に、各部材の具体形状を説明する。
前記本体30は板状で、その長手方向中央部に開口30cが形成され、この開口30cをローラー支持部材31がローラー5aとともに挿通する。
前記本体30の開口30cを境とした長手方向一側寄りと他側寄りに前記透孔30b、取付用孔30dがそれぞれ形成されている。この透孔30b、取付用孔30dは皿穴形状である。
前記本体30の他側面30eには一対のガイドプレート38が設けてある。このガイドプレート38は前記本体30の開口30cの長手方向半分に嵌まり合う厚肉部38aを有し、この厚肉部38aに凹部38bが形成され、一対のガイドプレート38の凹部38bによって前記ローラー支持部材31が挿通するガイド孔部を形成する。前記ガイドプレート38の薄肉部には孔38cが形成してある。
この一対のガイドプレート38は樹脂、木、ゴムなどの非金属材で、ローラー支持部材31が移動する際に金属接触しないようにしてある。
前記ローラー支持部材31はコ字状の枠部31aとロッド31bを備え、その枠部31aにローラー5aが支軸39で回転自在に取付けてある。
前記ばね受33は板状で、その長手方向中央部に孔33a、長手方向両側部にねじ孔33bを有する。
前記ローラー支持部材31のロッド31bが第1ばね32を挿通し、そのロッド31bがばね受33の孔33aに挿通してスナップリング31cで抜け止めされ、その枠部31aとばね受33に第1ばね32が接する。
前記調節用ボルト34は、本体30の透孔30b、ガイドプレート38の孔38cを挿通してばね受33のねじ孔33bに螺合すると共に、その調節用ボルト34に第2ばね35が設けてあり、この第2ばね35はガイドプレート38とばね受33に接する。なお、ガイドプレート38がない場合には第2ばね35は本体30に接する。
前記アタッチメント36は取付けプレート36aの幅方向一端部に長手方向一対の連結片36bを設け、その取付けプレート36aにねじ孔36cを形成すると共に、連結片36bにねじ孔36dを形成してある。
そして、一対の連結片36bを本体30の他側面30eに接し、本体30の取付用孔30dからビス40を挿通してねじ孔36dに螺合して固着して取付けてある。
前記アタッチメント36の取付用プレート36aは本体30の見込み方向一側寄りで、かつ本体30と直交する方向に向かい、一対の連結片36bは本体30の長手方向両端部寄りであり、このアタッチメント36はローラー支持部材31、調節用ボルト34と干渉しないようにしてある。
以上の実施の形態では浴室ドアについて述べたが、室内ドアや開き窓にも適用することができる。
なお、開き窓の場合にはローラーラッチ5を下框21に取付けてローラー5aが下枠11の内面に接するようにしても良い。
本発明の実施の形態を示す浴室ドアの正面図である。 本発明の実施の形態を示す浴室ドアの横断面図である。 ローラーラッチ取付部の拡大横断面図である。 ローラーラッチの断面図である。 ローラーラッチのローラーを移動した状態の断面図である。 ローラーラッチの分解斜視図である。
符号の説明
1…建具枠、2…戸、5…ローラーラッチ、5a…ローラー、12…一方の縦枠、12a…内面、22…一方の縦框、22d…外面、30…本体、30a…一側面、30b…透孔、30c…開口、31…ローラー支持部材、32…第1ばね、33…ばね受、34…調節用ボルト、35…第2ばね。

Claims (4)

  1. 建具枠に戸を開き位置と閉じ位置に亘って回動自在に取付け、その戸に取付けたローラーラッチのローラを、建具枠の内面に押しつけることで戸を閉じ位置に保持する建具において、
    前記ローラーラッチは、前記戸に取付ける本体と、前記ローラーを回転自在に支承したローラー支持部材と、このローラー支持体を一方向に移動付勢してローラーを本体から突出させる第1ばねと、この第1ばねを支持するばね受と、前記本体からばね受けに螺合し、回転することで本体に対してばね受を移動する調節用ボルトと、前記本体とばね受との間に設けられてばね受を保持する第2ばねを備え、
    前記第1ばねと第2ばねはローラー移動方向と直角方向に離隔して並設してあることを特徴とする建具。
  2. 本体の長手方向中間部に開口、長手方向両側部に透孔をそれぞれ有し、
    前記本体の開口からローラー支持部材がローラーとともに突出し、
    前記本体の各透孔から調節用ボルトをばね受にそれぞれ螺合し、その各調節用ボルトで第2ばねをそれぞれ支承し、
    前記各調節用ボルトが前記ローラー支持部材を境として両側方に位置し、
    前記各第2ばねが第1ばねを境として両側方に位置するようにした請求項1記載の建具。
  3. 本体の開口に非金属材のガイドプレートを設け、このガイドプレートに沿ってローラー支持部材が移動するようにした請求項2記載の建具。
  4. 本体にアタッチメントを着脱自在に取付け、このアタッチメントは本体と直交し、かつローラー支持部材、調節用ボルトと干渉しない取付用プレートを有する請求項1又は2又は3記載の建具。

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