JP2007107461A - 吸気温センサ異常検出装置、車両制御装置及び異常判定方法 - Google Patents

吸気温センサ異常検出装置、車両制御装置及び異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 空燃比センサの異常検出を短時間で精度よく行なうことができる空燃比センサ異常検出装置を提供する。
【解決手段】 複数のセンサの出力に基づいて、吸気温センサ69の出力するセンサ電圧の模擬電圧を生成し、この模擬電圧に基づいて吸気温センサ69の異常を判定するECU12を有している。このように、吸気温センサ69の出力するセンサ電圧の模擬電圧を別のセンサの出力から生成するので、吸気温センサ69の出力電圧が通常検出範囲から大きく外れていなくても、吸気温センサ69の異常を検出することができる。従って、吸気温センサ69の異常を早期に検出することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンの吸入空気の温度を測定する吸気温センサの異常を検出する技術に関する。
電子制御式エンジンにおいては、燃料噴射量を制御するためのパラメータの一つとしてエンジンの吸気温が用いられている。エンジンの吸気温を検出する吸気温センサの検出値が不正確であると、燃料噴射量が適切に制御されない。その結果、エンジンの運転状態が良好に維持されない事態が生ずることがある。このような事態を未然に防止するため、吸気温センサの異常を高い信頼度で検出することが必要とされる。
特許文献1では、内燃エンジンの始動から所定時間経過後、温度センサの出力値を判定値と大小比較し、温度センサの出力が判定値よりも大きい又は小さい時間が所定時間継続すると温度センサの異常と判定している。
特公平3−56417号公報
従来、吸気温センサの故障検出では、図1に示すように吸気温センサが通常走行で検出可能な範囲を外れた値、即ち、断線やショートの場合のように通常検出範囲を外れたあり得ない吸気温を出力した場合に故障と判定するものであった。しかし、この通常検出範囲を外れたか否かで故障判定する装置では、通常検出範囲内の温度でスタック(所定値で出力が固定されている状態)している場合には故障を検出することができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、吸気温センサの異常を早期に検出することができる吸気温センサ異常検出装置、車両制御装置及び異常判定方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明の吸気温センサ異常検出装置は、エンジンルーム内の温度を判定可能な信号を出力するセンサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力する信号の模擬信号を生成する模擬信号生成手段と、前記模擬信号に基づいて前記吸気温センサの異常を判定する異常判定手段とを有する構成としている。このように本発明は、エンジンルーム内の温度を判定可能な信号を出力するセンサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力する信号を模擬した実際の吸気温に近い値を取る模擬信号を生成し、吸気温センサの異常を判定している。従って、吸気温センサの出力する信号が通常範囲内でスタックしていても、吸気温センサの出力信号と模擬信号とを比較することでこのスタック異常を早期に検出することができる。
また、前記センサの出力信号から前記模擬信号を生成するためのデータを記録したデータ記録手段を有し、前記模擬信号生成手段は、前記データ記録手段を参照して前記模擬信号を生成するとよい。これにより、模擬信号を正確に、しかも簡単に求めることができる。
また、前記模擬信号生成手段は、前記センサによって測定された車両の外気温度と、エンジンを冷却する冷却水温とから前記模擬信号を生成するとよい。従って、実際の吸気温に近い値を取る模擬信号を生成することができる。
また、前記模擬信号生成手段による前記模擬信号の生成と、前記異常判定手段による前記吸気温センサの異常判定とを連続して行うとよい。従って、模擬信号が刻々と変化する場合に、この変化に合わせて異常検出を行うことができる。
また、前記模擬信号生成手段は、エンジンの回転数と車速とスロットル開度とのいずれか一つと、車両の外気温度とに基づいて前記模擬信号を生成するとよい。従って、実際の吸気温に近い値を取る模擬信号を生成することができる。
また、前記データ記録手段は、エンジンを冷却する冷却水の温度と、車両の外気温と前記吸気温センサの出力温度の比との関係を示すマップを記録しているとよい。さらに前記データ記録手段は、エンジンの回転数と車速とスロットル開度とのいずれか一つと、車両の外気温と前記吸気温センサの出力温度の比との関係を示すマップを記録していてもよい。
また、前記異常判定手段は、前記模擬信号に所定信号を加算した信号と、前記模擬信号から前記所定信号を減算した信号との取る範囲を正常範囲と設定し、該正常範囲内に前記吸気温センサの出力する信号がある場合に前記吸気温センサは正常であると判定するとよい。吸気温センサの異常検出を精度よく行うことができる。
また、前記異常判定手段は、前記所定信号を変更することで、前記正常範囲を調整するとよい。従って、吸気温センサの異常検出の精度を調整することができる。
また、前記異常判定手段は、前記正常範囲の外側に未判定範囲を設定し、該未判定範囲では前記吸気温センサの異常判定を行わないとよい。従って、誤判定を未然に防ぐことができる。
また、前記異常判定手段は、前記吸気温センサが異常であると判定すると、前記吸気温センサの出力信号に代えて吸気温を表す信号を前記正常判定範囲内に設定してもよいし、前記模擬信号を吸気温を表す信号に設定してもよい。吸気温センサが異常であると判定した後に、安全な吸気温を表す信号を出力することができる。
本発明の車両制御装置は、車両に設けられた温度センサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力信号の模擬信号を生成する模擬信号生成手段と、前記模擬信号に基づいて前記吸気温センサの異常を判定する異常判定手段と、前記異常が判定されると前記模擬信号に基づいて前記車両の制御を行う車両制御手段と、を有する構成としている。従って、模擬信号に基づいて車両の制御を行うことで、吸気温センサに異常が発生しても車両の制御を適切に行うことができる。
本発明の吸気温センサ異常判定方法は、車両に設けられた温度センサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力するセンサ信号の模擬信号を生成するステップと、前記模擬信号に基づいて前記吸気温センサの異常を判定するステップとを有している。このように本発明は、エンジンルーム内の温度を判定可能な信号を出力するセンサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力する信号を模擬した実際の吸気温に近い値を取る模擬信号を生成し、吸気温センサの異常を判定している。従って、吸気温センサの出力する信号が通常範囲内でスタックしていても、吸気温センサの出力信号と模擬信号とを比較することでこのスタック異常を早期に検出することができる。
本発明は、吸気温センサの出力する信号を模擬した模擬信号を生成し、吸気温センサの出力信号と模擬信号とを比較しているので、スタック異常を早期に検出することができる。
添付図面を参照しながら本実施例の最良の実施例を説明する。
まず、図2を参照しながら本実施例の構成を説明する。エンジン10は、電子制御ユニット12(以下、ECU12と称す)によって制御される。ECU12は、マイクロコンピュータによって構成されており、例えば、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有する。ECU12がROMに記録されたプログラムを読み出して、図2に示す各部を制御することで、吸気温センサ69の出力するセンサ電圧の模擬電圧を生成する模擬電圧生成手段と、この模擬電圧に基づいて吸気温センサ69の異常を判定する異常判定手段と、模擬電圧に基づいて車両の制御を行う車両制御手段とが構成される。また、ROMがデータ記録手段に該当する。
エンジン10は、シリンダブロック14を備えている。シリンダブロック14の壁中には、ウォータジャケット16が形成されている。シリンダブロック14の内部には、ピストン18およびコンロッド20が収納されている。コンロッド20には、クランクシャフト22が連結されている。
クランク角センサプレート24の近傍には、図2に示すように、その外周面と対向する位置に、ピックアップセンサ32が配設されている。クランク角センサプレート24が回転すると、クランク角センサプレート24の歯30がピックアップセンサ32に繰り返し近接し、離間する。ピックアップセンサ32は、歯30の近接・離間に合わせてパルス信号を出力する。以下、クランク角センサプレート24とピックアップセンサ32とを合わせてクランク角センサ34と称す。ECU12は、クランク角センサ34の出力信号に基づいてエンジン10の回転数を検出する。
シリンダブロック14の壁面には、水温センサ36が配設されている。水温センサ36は、ウォータジャケット16の内部を流れる冷却水の温度に応じた電気信号を出力する。水温センサ36の出力信号はECU12に供給されている。ECU12は、水温センサ36の出力信号に基づいて、冷却水温を検出する。
シリンダブロック14の上部には、シリンダヘッド38が固定されている。シリンダヘッド38とピストン18との間には、燃焼室40が形成されている。シリンダヘッド38には、燃焼室40に連通する吸気ポートおよび排気ポートが形成されている。また、シリンダヘッド38には、吸気ポートを開閉する吸気弁46、排気ポートを開閉する排気弁48、および、その先端部を燃焼室40に露出させた点火プラグ50が組み込まれている。
点火プラグ50には、イグナイタ52が接続されている。また、イグナイタ52には、ECU12が接続されている。ECU12は、何れかの気筒で点火を行うべき時期に、イグナイタ52に対して点火信号を供給する。イグナイタ52は、ECU12から点火信号が供給される時期と同期して、所定気筒の点火プラグ50に高圧の点火信号を供給する。
排気弁48を駆動するカムシャフト56には、カムポジションセンサ60が配設されている。カムポジションセンサ60は、カムシャフト56が1回転する毎に1つのパルス信号を出力すると共に、気筒確定用のパルス信号を出力する。カムポジションセンサ60の出力信号は、ECU12に供給されている。ECU12は、カムポジションセンサ60の出力信号(G信号)、および、クランク角センサ34の出力信号(10°CA信号)に基づいて、エンジン10のクランク角を検出する。
エンジン10の吸気ポートには、吸気マニホールド64が連通している。吸気マニホールド64には、インジェクタ66が配設されている。インジェクタ66には、図示しない燃料パイプを介して燃料が供給されている。インジェクタ66は、ECU12から駆動信号が供給される期間だけ開弁状態となり吸気ポート64に燃料を噴射する。
吸気マニホールド64は、吸気管70に連通している。吸気管70の内部には、アクセルペダルと連動して作動するスロットルバルブ72が配設されている。スロットルバルブ72の近傍には、スロットルバルブ72の開度に応じた電気信号を出力するスロットルセンサ74が配設されている。
吸気管70には、エアフロメータ76が設けられる。エアフロメータ76は、エアフィルタ79を通過して、その内部を流通する空気の質量に応じた電気信号を出力する。図示のエアフロメータ76は、ホットワイヤ式のエアフロメータであり、吸気管70を流通する空気の温度を検出する吸気温センサ69を内蔵する。吸気温センサ69の出力信号はECU12に供給されている。ECU12は、吸気温センサ69の出力信号に基づいて、エンジン10に吸入される空気の温度、すなわち、吸気温を検出する。
エンジン10の排気ポートには、排気マニホールド78が連通している。排気マニホールド78には、Oセンサ80が配設されている。Oセンサ80は、排気マニホールド78の内部を流通する排気ガス中の酸素濃度に応じた電気信号を出力する。
ECU12には、図2に示すように、車速センサ、エアコンスイッチ、イグニションスイッチや、その他、アクセル開度センサ(アクセルポジションセンサ)、シフトポジションセンサ、ブレーキストロークセンサ(ブレーキ踏力センサ、マスタシリンダ圧センサ)、ステアリングセンサ、外気温センサ等が接続される。
上記構成を備える本実施例は、吸気温センサ69のダイアグノーシス機能を持たせるために、吸気温センサ69の出力するセンサ電圧の模擬電圧を生成する。模擬電圧の生成には、エジンルーム内の温度に影響を及ぼすパラメータ(水温、外気温、車速、エンジン回転数、アクセル踏み込み量等)を用いる。この模擬電圧を用いて吸気温センサ69のセンサ電圧の異常を早期に検出する。
模擬電圧の生成方法について説明する。本実施例では、所定時間ごとに、外気温センサ(不図示)で測定した外気温と、水温センサ36で測定した冷却水の温度とから図3に示す2次元マップを参照し、模擬電圧を生成する。模擬電圧は、外気温センサによって測定した外気温に、マップから求めた吸気温と外気温との比を積算することで求められる。
ここで、図3に示す2次元マップについて詳細に説明する。この2次元マップは、図3に示すように横軸に水温を取り、縦軸にそのときの吸気温と外気温との比を取ったものであり、実験により予め算出され、ECU12内のROMに予め記録されている。水温センサ36から水温を取得すると、この水温から該当する吸気温と外気温との比を2次元マップから求める。2次元マップから求めた吸気温と外気温との比に、外気温センサで測定した外気温を乗算することで、吸気温センサ69の模擬電圧を算出する。
ECU12は、模擬電圧を算出すると、この模擬電圧を基準値として、正常電圧範囲100を設定する。本実施例では、図4(A)に示すように模擬電圧を中央値として、この模擬電圧に所定のマージン電圧を加算、減算した電圧範囲を正常電圧範囲100と判定する。なお、本実施例では、模擬電圧に加算、減算するマージン電圧を同じ値に設定しているが、異なる値であってもよい。例えば、図4(B)に示すように、模擬電圧を最低電圧として、これよりも所定電圧だけ高い範囲を正常電圧範囲100とすることもできる。
本実施例では、吸気温センサ69の出力する電圧範囲を、正常電圧範囲100と、これから外れた異常電圧範囲の3つの領域に分割して判定している。図5(A)に示すように正常電圧範囲100よりも上側の電圧範囲を上側異常範囲101、正常電圧範囲100よりも下側の電圧範囲を下側異常範囲102と呼ぶ。なお、図5(B)に示すように正常電圧範囲が、吸気温センサ69の出力する電圧範囲の上側に位置する場合には、領域は、正常電圧範囲100と、これ以外の異常範囲とに分割される。
求めた正常電圧範囲100と、吸気温センサ69のセンサ電圧とを比較して、吸気温センサ69に異常が生じているか否かを判定する。本実施例では、図5に示すように吸気温センサ69のセンサ電圧が、正常電圧範囲100内になければセンサ電圧が異常であると判定する。なお、図5(A)には、外気温が40℃の場合の正常電圧範囲100と、センサ電圧とが示されており、図5(B)には、外気温が80℃の場合の正常電圧範囲100と、センサ電圧とが示されている。
吸気温センサ69のセンサ電圧が異常であると判定すると、ECU12は正常電圧範囲100内の電圧をフェイルセーフ値として出力し、エンジン10の制御等に使用する。または、模擬電圧をそのままフェイルセーフ値として使用してもよい。従って、エンジンルーム内温度により近い温度を吸気温に使用することができる。
本実施例の動作手順を図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、所定時間を経過するごとに(ステップS1/YES)、エンジン10の冷却水温と、外気温の測定を行う。水温の測定は水温センサ36で、外気温の測定は外気温センサ(不図示)で行われる。本実施例では模擬電圧の生成に外気温を用いているので、これらの温度の測定は、例えば、1時間に一回等の比較的長い時間をおいて行う。
ECU12は、測定した水温、外気温から2次元マップを参照し、模擬電圧を生成する。上述したように測定した水温での吸気温と外気温との比を図3に示す2次元マップから求め、このマップ値に測定した外気温を積算することで吸気温の模擬電圧を生成する(ステップS2)。
模擬電圧を生成すると、ECU12は模擬電圧にマージン電圧を加算、減算して正常電圧範囲100を設定する。図4(A)に示すように模擬電圧にマージン電圧を加算した電圧と、模擬電圧からマージン電圧を減算した電圧との間の電圧を正常電圧範囲100に設定する。
次に、ECU12は、吸気温センサ69によって測定したセンサ電圧を入力し(ステップS5)、センサ電圧が設定した正常電圧範囲100内にあるか否かを判定する(ステップS6)。センサ電圧が正常電圧範囲100内になく(ステップS6NO)、上側異常範囲101又は下側異常範囲102にセンサ電圧がある場合には、センサ電圧の異常と判定する(ステップS7)。この場合、ステップS3で生成した模擬電圧をフェイルセーフ値に使用し、異常検出処理を実行する(ステップS7)。また、センサ電圧が正常電圧範囲100内にある場合には(ステップS6/YES)、センサ電圧は正常であると判定し(ステップS8)、次のタイミングで入力する吸気温センサ69のセンサ電圧の判定に備える。
このように本実施例は、吸気温センサ69の出力電圧が通常検出範囲内にあっても吸気温センサ69の異常を検出することができる。従って、吸気温センサ69の異常を早期に検出することができる。
添付図面を参照しながら本発明の第2実施例を説明する。本実施例は、エジンルーム内の温度に影響を及ぼすパラメータとして車速、エンジン回転数、アクセル踏み込み量等の刻々と変化する値を使用する。このため、上述した実施例1のように所定時間ごとに模擬電圧を生成し、この模擬電圧に基づいてセンサ電圧の正常と異常を繰り返し判定するのではなく、模擬電圧の生成及び正常電圧範囲の設定と、吸気温センサ69のセンサ電圧の正常、異常判定とを一連の処理として行う。図7に車速、エンジン回転数、スロットル開度等をパラメータとした時の模擬電圧と正常電圧範囲100との変化する様子を示す。車速、エンジン回転数、アクセル踏み込み量等のパラメータの値が刻々と変化するため、これに応じて模擬電圧と正常電圧範囲100も変化する。
図8(A)に、エンジン回転数と、外気温と吸気温との比との関係を表す2次元マップを示し、図8(B)に、車速と、外気温と吸気温との比との関係を表す2次元マップを示し、図8(C)に、スロットル開度と、外気温と吸気温との比との関係を示す2次元マップを示す。これらのうちからいずれか一つの2次元マップを選択して、この2次元マップから模擬電圧を生成する。
また、上述したように車速、エンジン回転数、アクセルペダル踏み込み量等の刻々と変化する値をパラメータに設定した場合、吸気温センサ69のセンサ電圧の変化するタイミングと、模擬電圧の変化するタイミングとにずれが生じることもある。そこで、図9に示すように正常電圧範囲100に接する上側の電圧範囲と、正常電圧範囲に接する下側の電圧範囲との少なくとも一方に、未判定範囲103を設ける。この未判定範囲103では、センサ電圧が正常であるとも異常であるとも判定せず、その後の経過を監視するように設定する。すなわち、図10(A)に示すように吸気温センサ69の取り得る電圧範囲を複数領域に分割する場合には、正常電圧範囲100とセンサ電圧がある領域との開きが大きくなった場合に吸気温センサ69が異常であると判定する。未判定範囲103を設けることによって、センサ異常の誤検出を防止することができる。
また、本実施例は模擬電圧に加算、減算するマージン値を任意に設定する。これにより、異常検出の感度を変化させることができる。異常検出の感度を高めるときには、マージン電圧を小さく設定することで、正常電圧範囲を狭く設定することができる。図10(A)及び(B)には、センサ電圧の取る範囲を7つに分割した例を示す。この7つの領域のいずれかに正常電圧範囲が設定される。また、異常検出の感度を低くするときには、図5に示すようにマージン電圧を大きく設定することで、正常電圧範囲100を広く設定することができる。
図11に示すフローチャートを参照しながら本実施例の動作手順を説明する。なお、以下の説明ではエンジン回転数をパラメータとして使用する場合を例に説明するが、その他の車速やアクセルペダル開度を用いても同様の手順で処理することができる。
まず、ECU12は、車両の外気温と、エンジン回転数とを取得する(ステップS11)。次に、図8(A)に示す2次元マップを参照し、取得したエンジン回転数のときの吸気温と外気温との比を2次元マップから求める。求めたマップ値に測定した外気温を積算することで吸気温の模擬電圧を生成する(ステップS12)。
模擬電圧を生成すると、ECU12は模擬電圧にマージン電圧を加算、減算して正常電圧範囲100を設定する。図4(A)に示すように模擬電圧にマージン電圧を加算した電圧と、模擬電圧からマージン電圧を減算した電圧との間の電圧を正常電圧範囲100に設定する。また、図9に示すように正常電圧範囲100に接する所定の電圧範囲を未判定範囲103、未判定範囲103よりもさらに外側を異常範囲と設定する(ステップS13)。
次に、ECU12は、吸気温センサ69によって測定したセンサ電圧を入力し(ステップS14)、センサ電圧が設定した正常電圧範囲100内にあるか否かを判定する(ステップS15)。センサ電圧が正常電圧範囲100内にある場合には(ステップS15/YES)、吸気温センサ69は正常であると判定し、ステップS11からの処理を繰り返す。また、センサ電圧が正常電圧範囲100内にない場合には(ステップS15/NO)、センサ電圧は未判定範囲103内にあるか否かを判定する(ステップS16)。センサ電圧が未判定範囲103内にある場合には(ステップS16/YES)、吸気温センサ69の正常、異常の判定を行わず、ステップS11からの処理を再度行い、センサ電圧の変動を監視する。
また、センサ電圧が未判定範囲103にもなかった場合には(ステップS17/NO)、センサ電圧は異常であると判定し、異常検出の出力を行う。また吸気温センサ69のフェイルセーフ値として模擬電圧を使用するように制御する。
このように本実施例では、未判定範囲103を設け、未判定範囲103にあるセンサ電圧がその後、どのように変化するかを監視することで、センサ異常の誤検出を防止することができる。また、模擬電圧に加算、減算するマージン値を任意に設定することで、異常検出の感度を設定することができる。
上述した実施例は、本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば上述した実施例では、外気温と吸気温との比をパラメータとして用いているが、外気温とその他のセンサ値とをパラメータとする二次元マップから模擬電圧を求めることもできる。例えば、図12(A)には、その他のセンサ値としてエンジン回転数を用いた二次元マップを示し、図12(B)には、その他のセンサ値として車速を用いた二次元マップを示し、図12(C)には、その他のセンサ値としてスロットル開度を用いた二次元マップを示す。なお、マップ中の各値が模擬電圧[V]を示している。また、上述した実施例では、吸気温センサ69の出力電圧について模擬しているが、本発明は電圧値に限られるものではなく、センサの感知した温度とその模擬温度をを対比することにより異常判定を行ってもよい。すなわち、温度センサの出力する信号とその模擬信号を対比して、異常判定を行えばよい。
従来の吸気温センサの異常検出方法を説明するための図である。 エンジン10と、それを制御するECU12と、周辺装置の構成を示す図である。 2次元マップを示す図である。 模擬電圧から正常電圧範囲を設定する方法を説明するための図である。 センサ電圧とその異常を判定する方法を説明するための図である。 動作手順を示すフローチャートである。 パラメータにエンジン回転数、車速、アクセルペダル踏み込み量等を用いた時の模擬電圧と正常電圧範囲とを示す図である。 (A)はエンジン回転数をパラメータとする2次元マップを示す図であり、(B)は車速をパラメータとする2次元マップを示す図であり、(C)はスロットル開度をパラメータとする2次元マップを示す図である。 未判定範囲を説明するための図である。 センサ電圧とその異常を判定する方法を説明するための図であり、吸気温センサの電圧範囲を複数に分割した例を示す図である。 動作手順を示すフローチャートである。 (A)は、外気温とエンジン回転数とをパラメータとする二次元マップを示す図であり、(B)は、外気温と車速とをパラメータとする二次元マップを示す図であり、(C)は、外気温とスロットル開度とをパラメータとする二次元マップを示す図である。
符号の説明
10 内燃機関
12 電子制御ユニット(ECU)
14 シリンダブロック
16 ウォータジャケット
18 ピストン
20 コンロッド
22 クランクシャフト
24 クランク角センサプレート
34 クランク角センサ
36 水温センサ
38 シリンダヘッド
40 燃焼室
46 吸気弁
48 排気弁
50 点火プラグ
52 イグナイタ
54,56 カムシャフト
60 ピックアップセンサ
62 カムポジションセンサ
64 吸気マニホールド
66 インジェクタ
69 吸気温センサ
70 吸気管
72 スロットルバルブ
74 スロットルセンサ
76 エアフロメータ
78 排気マニホールド
79 エアフィルタ
80 Oセンサ

Claims (14)

  1. エンジンルーム内の温度を判定可能な信号を出力するセンサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力する信号の模擬信号を生成する模擬信号生成手段と、
    前記模擬信号に基づいて前記吸気温センサの異常を判定する異常判定手段とを有することを特徴とする吸気温センサ異常検出装置。
  2. 前記センサの出力信号から前記模擬信号を生成するためのデータを記録したデータ記録手段を有し、
    前記模擬信号生成手段は、前記データ記録手段を参照して前記模擬信号を生成することを特徴とする請求項1記載の吸気温センサ異常検出装置。
  3. 前記模擬信号生成手段は、前記センサによって測定された車両の外気温度と、エンジンを冷却する冷却水温とから前記模擬信号を生成することを特徴とする請求項1又は2記載の吸気温センサ異常検出装置。
  4. 前記模擬信号生成手段による前記模擬信号の生成と、前記異常判定手段による前記吸気温センサの異常判定とを連続して行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の吸気温センサ異常検出装置。
  5. 前記模擬信号生成手段は、エンジンの回転数と車速とスロットル開度とのいずれか一つと、車両の外気温度とに基づいて前記模擬信号を生成することを特徴とする請求項4記載の吸気温センサ異常検出装置。
  6. 前記データ記録手段は、エンジンを冷却する冷却水の温度と、車両の外気温と前記吸気温センサの出力温度の比との関係を示すマップを記録していることを特徴とする請求項2記載の吸気温センサ異常検出装置。
  7. 前記データ記録手段は、エンジンの回転数と車速とスロットル開度とのいずれか一つと、車両の外気温と前記吸気温センサの出力温度の比との関係を示すマップを記録していることを特徴とする請求項2記載の吸気温センサ異常検出装置。
  8. 前記異常判定手段は、前記模擬信号に所定信号を加算した信号と、前記模擬信号から前記所定信号を減算した信号との取る範囲を正常範囲と設定し、該正常範囲内に前記吸気温センサの出力する信号がある場合に前記吸気温センサは正常であると判定することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の吸気温センサ異常検出装置。
  9. 前記異常判定手段は、前記所定信号を変更することで、前記正常範囲を調整することを特徴とする請求項8記載の吸気温センサ異常検出装置。
  10. 前記異常判定手段は、前記正常範囲の外側に未判定範囲を設定し、該未判定範囲では前記吸気温センサの異常判定を行わないことを特徴とする請求項8又は9記載の吸気温センサ異常検出装置。
  11. 前記異常判定手段は、前記吸気温センサが異常であると判定すると、前記吸気温センサの出力信号に代えて吸気温を表す信号を前記正常判定範囲内に設定することを特徴とする請求項1記載の吸気温センサ異常検出装置。
  12. 前記異常判定手段は、前記吸気温センサが異常であると判定すると、前記模擬信号を吸気温を表す信号に設定することを特徴とする請求項1記載の吸気温センサ異常検出装置。
  13. 車両に設けられた温度センサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力信号の模擬信号を生成する模擬信号生成手段と、
    前記模擬信号に基づいて前記吸気温センサの異常を判定する異常判定手段と、
    前記異常が判定されると前記模擬信号に基づいて前記車両の制御を行う車両制御手段と、
    を有することを特徴とする車両制御装置。
  14. 車両に設けられた温度センサの出力信号に基づいて、吸気温センサの出力するセンサ信号の模擬信号を生成するステップと、
    前記模擬信号に基づいて前記吸気温センサの異常を判定するステップとを有することを特徴とする吸気温センサ異常判定方法。
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