JP2007107251A - Method of arranging vibration control wall panel - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、建築用の壁パネルに制振装置が組み込まれてなる制振壁パネルを建物に配置する配置方法に関する。 The present invention relates to an arrangement method for arranging a damping wall panel in which a damping device is incorporated into a building wall panel in a building.
住宅等の建物の制振構造の一例として特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の制振構造では、基礎上に配設されている軸組に耐力壁が含まれており、この耐力壁 にはブレースが組み込まれており、この耐力壁が外周をはじめ建物全体にバランス良く配置されている。耐力壁は、C型形鋼を溶接したフレームに、ブレースをX字型に組み入れた構成になっている。そして耐力壁に地震などにより強い力が働いた場合、耐力壁に組み入れられたブレースにより、その力に対抗するものである。
ところで、前記耐力壁の代わりに、制振装置が組み込まれた制振壁パネルを建物全体にバランスよく配置することによって、地震力によって建物に発生する振動を制振することが考えられるが、建物内の壁は、幅や高さが建物ごとや、建物内の場所によって異なるので、同一大きさの制振壁パネルでは、建物に自由に配置できないという課題がある。 By the way, instead of the bearing wall, it is considered that the vibration generated in the building due to the seismic force is suppressed by arranging the damping wall panel incorporating the damping device in a well-balanced manner throughout the building. Since the inner walls have different widths and heights depending on the building and the location in the building, there is a problem that the same size damping wall panels cannot be freely arranged in the building.
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、建物に制振壁パネルを壁の幅や高さに応じて自由に配置できる制振壁パネルの配置方法を提供することを課題としている。 This invention is made | formed in view of the said situation, and makes it the subject to provide the arrangement | positioning method of the damping wall panel which can arrange | position a damping wall panel in a building freely according to the width | variety and height of a wall.
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図7および図8に示すように、建築用の壁パネルに制振装置が組み込まれてなる制振壁パネルを建物に配置する配置方法であって、
幅と高さのうちの少なくとも一方が異なる複数種類の制振壁パネル35(35A〜35H)を用意しておき、これら複数種類の制振壁パネル35(35A〜35H)から所望の制振壁パネル35を選択して、建物に配置することを特徴とする。
In order to solve the above-mentioned problem, the invention according to
A plurality of types of damping wall panels 35 (35A to 35H) having at least one of a width and a height are prepared, and a desired damping wall is obtained from the plurality of types of damping wall panels 35 (35A to 35H). The
請求項1に記載の発明によれば、複数種類の制振壁パネル35(35A〜35H)から所望の制振壁パネル35を選択して、建物に配置するので、建物ごとや建物内の場所ごとに、壁の幅や高さに応じて適切な大きさの制振壁パネル35を自由に配置できる。
According to the first aspect of the present invention, a desired
請求項2に記載の発明は、例えば図12に示すように、請求項1に記載の制振壁パネルの配置方法において、
前記建物に配置されている複数の内壁パネルP1〜P5のうち、少なくとも1枚の内壁パネルP3を取り外し、この取り外した部位に、前記制振壁パネル35を配置することを特徴とする。
The invention according to
Of the plurality of inner wall panels P1 to P5 arranged in the building, at least one inner wall panel P3 is removed, and the
請求項2に記載の発明によれば、取り外した内壁パネルP3に代えて、制振壁パネル35を配置するので、該制振壁パネル35を建物のリフォームの際に配置できる。
According to the second aspect of the present invention, since the
請求項3に記載の発明は、例えば図10および図11に示すように、請求項1または2に記載の制振壁パネルの配置方法において、
前記制振壁パネル35は、制振装置1が設けられたパネル本体35aと、このパネル本体35aの両側部にそれぞれ設けられ柱状部材33,33とを備えており、
前記制振壁パネル35,35どうしを隣接して配置する場合には、隣接する制振壁パネル35,35間にある柱状部材33は両制振壁パネル共通として1本備えることを特徴とする。
The invention according to
The
When the
請求項3に記載の発明によれば、制振壁パネル35が、制振装置1が設けられたパネル本体35aと、このパネル本体35aの両側部にそれぞれ設けられ柱状部材33,33とを備えているので、この制振壁パネル35によって上方の床等の上部構造体を下方から支持する際に、この上部構造体から作用する下向きの力を、左右一対の柱状部材33,33を通して、制振壁パネル35を下方から支持する床や基礎等の下部構造体に伝達することができる。
したがって、前記上部構造体から作用する下向きの力が制振装置1に殆ど作用することがなく、よって、地震等が発生していない通常時に、制振装置1に無理な力が作用することがなく、制振装置を地震等の際に確実に働かせることができる。
また、制振壁パネル35を隣接して配置する場合、柱状部材33が共通となるので、部材の削減を図ることができる。
According to the invention described in
Accordingly, the downward force acting from the upper structure hardly acts on the
Moreover, since the
請求項4に記載の発明は、例えば図8および図9に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の制振壁パネルの配置方法において、
前記制振壁パネル2枚を1組とし、
平面視において互いに直交する方向をX方向とY方向とすると、少なくとも1組の制振壁パネル35の一方を、X方向に沿って配置し、他方をY方向に沿って配置することを特徴とする。
The invention according to
A set of two damping wall panels,
When directions orthogonal to each other in a plan view are an X direction and a Y direction, one of at least one set of damping
請求項4に記載の発明によれば、少なくとも1組の制振壁パネル35の一方を、X方向に沿って配置し、他方をY方向に沿って配置するので、地震の横揺れをX,Y方向に分解して効果的に制振できる。
According to the fourth aspect of the present invention, one of the at least one set of damping
請求項5に記載の発明は、例えば図9に示すように、請求項4に記載の制振壁パネルの配置方法において、
前記制振壁パネル35を、建築面積100m2あたり1組配置することを特徴とする。
The invention according to
One set of the
ここで、「制振壁パネル35を、建築面積100m2あたり1組配置する」とは、建築面積が100m2以下の場合は制振壁パネル35を1組、100m2を超え200m2以下の場合は2組、200m2を超え300m2以下の場合は3個といった意味である。つまり、nを自然数とすると、建築面積が((n−1)×100m2)を超え、(n×100)m2以下の場合は、制振壁パネル35をn組配置するという意味である。
Here, “one set of
請求項5に記載の発明によれば、制振壁パネルを必要にして十分に配置できる。 According to the fifth aspect of the present invention, the damping wall panel can be provided and disposed sufficiently.
本発明によれば、幅と高さのうちの少なくとも一方が異なる複数種類の制振壁パネルを用意しておき、これら複数種類の制振壁パネルから所望の制振壁パネルを選択して、建物に配置するので、建物ごとや建物内の場所ごとに、壁の幅や高さに応じて適切な大きさの制振壁パネルを自由に配置できる。 According to the present invention, a plurality of types of damping wall panels having different widths and heights are prepared, and a desired damping wall panel is selected from the plurality of types of damping wall panels. Since it is arranged in a building, it is possible to freely arrange a damping wall panel of an appropriate size according to the width and height of the wall for each building and each place in the building.
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の制振壁パネルの配置方法を説明する前に制振装置について説明する。この制振装置は、建築用の壁パネルに組み込まれるものであり、制振装置と壁パネルとによって、制振壁パネルが構成されている。
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
First, before explaining the arrangement method of the damping wall panel of the present invention, the damping device will be described. This damping device is incorporated in a wall panel for construction, and the damping wall panel is constituted by the damping device and the wall panel.
図1は制振装置1の一例を示す正面図である。この制振装置1はフレーム2と、このフレーム2に対向して設けられた一対の支持部3,3と、この支持部3,3によって支持された振り子部材4と、前記フレーム1に取り付けられた制振ボックス5とを備えている。
FIG. 1 is a front view showing an example of a
前記フレーム2は、左右一対の縦フレーム6,6と、上下一対の横フレーム7,7とを矩形枠状に組み立てることによって形成されている。
一対の縦フレーム6,6は平行離間して配置されており、それぞれ帯板状の取付板6aと、この取付板6aに直角に立設された帯板状の立設板6bとから構成され、断面T字状に形成されている。
取付板6aは壁パネルに形成された矩形状の開口部の内周面に取り付けられるものであり、その外側を向く面は前記開口部の内周面に当接固定される固定面6cとされている。また、取付板6aには、図示しないビス孔が上下に所定で2列形成されている。そして、取付板6aは、その固定面6cを開口部の内周面に当接固定したうえで、ビス孔にビスを通して開口部の内周面にねじ込むことによって、該内周面に取り付けられるようになっている。
また、立設板6bには、上下に所定間隔で孔が複数形成されている。これら孔は、立設板6bに支持部3をボルト6dによって取り付ける際に使用される孔である。
The
The pair of
The
The standing
また、一対の横フレーム7,7は平行離間して配置されており、それぞれ帯板状の取付板7aを有している。取付板7aは壁パネルに形成された矩形状の開口部の内周面取り付けられるものであり、その外側を向く面は前記開口部の内周面に当接固定される固定面7cとされている。また、取付板7aの左右両端部には、図2に示すように、プレート7b,7bが厚さ方向に対向して設けられており、これらプレート7b,7bの基端部間には、前記縦フレーム6の立設板6bの端部が挿入されている。プレート7b,7bの基端部と、立設板の端部とにはそれぞれ孔が形成されており、これら孔にボルト7dが挿通され、この挿通されたボルト7dにナットを螺合して締め付けることによって、縦フレーム6と横フレーム7とが連結されている。
Further, the pair of
また、前記プレート7b,7bの先端部間には、平面視T字状をなす、固定部材8の基端部が挿入され、溶接等によって固定されている。固定部材8,8の先端部にある固定板8a,8a間は、設置部9とされており、この設置部9に前記制振ボックス5が設置されるようになっている。固定板8a,8aは、設置部9に設置された制振ボックス5の両端の端板にそれぞれ当接固定されるものであり、それぞれ4つのボルト孔8b・・・が形成されている。
Further, a base end portion of the fixing
前記縦フレーム6,6の立設板6b,6bには、支持部3,3が設けられている。すなわち、支持部3は、図4に示すように、2枚の支持板3a,3aを備えている。支持板3aは、略二等辺三角形状に形成されており、その頂部と対向する辺を上下に向け、かつ、頂部を内側に向けて配置されている。支持板3aは、略二等辺三角形状に形成されているので、その長手方向(上下方向)中央部が端部側より幅広に形成されている。したがって、2枚の支持板3a,3aで構成された支持部3もその長手方向(上下方向)中央部が端部側より幅広に形成されている。さらに、一対の支持部3,3は、それぞれの頂部を振り子部材4の中央部において対向させて設けられている。
また、一対の支持板3a,3aの上下に沿う辺部間には、前記立設板6bが挿入されている。そして、一対の支持板3a,3aの上下に沿う辺部と、前記立設板6bとにはそれぞれ孔が上下に所定間隔で複数形形されており、これら孔に、図1に示すように、ボルト6dが挿通され、この挿通されたボルト6dにナットを螺合して締め付けることによって、立設板6dに一対の支持板3a,3a、すなわち支持部3が設けられている。
Further, the standing
前記一対の支持部3,3の長手方向中央部すなわち対向する頂部によって振り子部材4の長手方向中央部が支持されており、この振り子部材4は、震動によって一対の支持部3,3が変位した場合に、該一対の支持部3,3間の略中央部を中心として振れるように構成されている。
すなわち、振り子部材4は板状でかつ略菱形状に形成されており、長手方向を上下に向けて配置されている。振り子部材4の中央部の左半分は、一方の支持部3の支持板3a,3a間に挟まれており、右半分は他方の支持部3の支持板3a,3a間に挟まれている。
また、一方の支持部3の支持板3a,3aの頂部には孔が形成されており、他方の支持部3の支持板3a,3aの頂部にも孔が形成されている。一方、振り子部材4の中央部には、左右に離間して孔が形成されており、これら孔のうち左側の孔4aは左右に長い長孔となっている。
そして、一方の支持部の支持板3a,3aに形成された孔と、振り子部材4の中央部に形成された一方の長孔とには、軸10が振り子部材4を回転可能とするように、かつ、長穴の長さ方向に摺動可能となるように挿通されている。この軸10は例えば先端部にねじ部を有するボルト10で形成されており、このボルト10は前記孔に挿通され、これら孔に挿通されたボルト10にはナットが螺合されている。
また、他方の支持部の支持板3a,3aに形成された孔と、振り子部材4の中央部に形成された他方の孔とには、軸10が振り子部材4を回転可能とするように挿通されている。この軸10も先端部にねじ部を有するボルト10で形成されており、このボルト10は前記孔に挿通され、これら孔に挿通されたボルト10にはナットが螺合されている。
これによって、振り子部材4は、一対の支持部3,3によって軸10,10を介して支持されており、この振り子部材4は、震動によって一対の支持部3,3が変位した場合に、該一対の支持部3,3間の略中央部、言い換えれば、軸10,10間の中央部を中心として振れるように構成されている。
The longitudinal center part of the pair of
That is, the
Further, holes are formed in the top portions of the
Then, the
Further, the
As a result, the
また、前記フレーム2には、制振ボックス5が前記振り子部材4の端部に対向して取り付けられている。
すなわち、図3に示すように、制振ボックス5は、フレーム2の横フレーム7に設けられた設置部9(図2参照)に取り付けられる箱状のボックス15と、このボックス15内に取り付けられた一対の制振ゴム(制振部材)16,16と、これら制振ゴム16,16間に挿入されかつ該一対の制振ゴム16,16に固着されたプレート17とを備えている。
ボックス15は、対向する一対の側板15a,15aと、該側板15a,15aの両端部間にそれぞれ配置され、該側板15a,15aに取り外し可能に対向して取り付けられた一対の端板15b,15bとから構成されている。一対の側板15a,15aの両端部には穴が形成されており、一対の端板15b,15bの側端面には、ボルト孔が形成されている。そして、これら孔とボルト孔を合わせたうえで、孔にボルト18を挿入してボルト孔に螺合して締め付けることによって、側板15a,15aと端板15b,15bとがボックス状に組み立てられており、ボルト18を取り外すことによって、側板15a,15aから端板15b,15bを取り外せるようになっている。また、端板15bにはそれぞれ4つのボルト孔15cが形成されている。
A damping
That is, as shown in FIG. 3, the
The
また、側板15a,15aの対向する内面にはそれぞれ制振ゴム16,16が接着剤等によって固着されている。これら制振ゴム16,16間には、プレート17が挿入されており、該プレート17の表面は前記制振ゴム16,16に固着されている。
プレート17の一端部(上端部)は、ボックス15より上方に突出しており、この突出している一端部には、3つの孔17a・・・が形成されている。
Further, damping
One end portion (upper end portion) of the
そして、上記のように構成された制振ボックス5は、図5に示すように、ボックス15を横フレーム7に設けられた設置部9に設置したうえで、固定板8a,8aをボックス5の端板15b,15bに当接して、ボルト19を固定板8a,8aの孔8b・・・から挿入して端板15のボルト孔15c・・・に螺合して締め付けることによって、設置部9に位置決めされて固定されている。
As shown in FIG. 5, the
さらに、前記制振ボックス5のプレート17と前記振り子部材4の端部とが連結されている。すなわちまず、振り子部材4の端部には、孔が3個横方向に所定間隔で形成されている。この振り子部材4の端面は、制振ボックス5のプレート17の端面に当接されている。そして、振り子部材4の端部とプレート17の端部とを挟み付けるようにしてプレート20,20が設けられている。プレート20,20には、その上部と下部とにそれぞれ3つの孔が横方向に所定間隔で形成されており、上部の孔と振り子部材の端部に形成された孔とにボルト21を挿通し、ナットを螺合して締め付け、下部の孔とプレート17に形成された孔とにボルト21を挿通し、ナットを螺合して締め付けることによって、制振ボックス5のプレート17と振り子部材4の端部とがプレート20,20を介して連結されている。
Further, the
上記のような構成の制振装置1は、例えば図6に示すように、住宅の壁を構成する壁パネル30に組み込まれる。すなわち、壁パネル30は、例えば、上部の小壁パネル31と下部の腰壁パネル32とを左右の柱状部材33,33で連結してなるものであり、その中央部には、開口部34が形成されている。この開口部34は矩形状に形成されており、その内側に制振装置1のフレーム2が挿入されている。なお、柱状部材33と、小壁パネル31および腰壁パネル32との間には、柱状部材33とほぼ等しい長さの板状部材33aが介在しており、柱状部材33は板状部材33aを介して小壁パネル31および腰壁パネル32の側端面に接合されている。なお、前記小壁パネル31、腰壁パネル32、板状部材33aによってパネル本体35aが構成されており、このパネル本体35aと柱状部材33,33とによって制振壁パネル35が構成されている。
また、前記フレーム2を構成する一対の縦フレーム6,6の取付板6a,6aの外側を向く面が固定面6cとされており、この固定面6cが開口部34の縦方向に沿う内周面に当接固定され、取付板6a,6aにビスを通して開口部の縦方向に沿う内周面にねじ込むことによって、該縦フレーム6,6が縦方向に沿う内周面に取り付けられている。
同様に、フレーム2を構成する一対の横レーム7,7の取付板7a,7aの外側を向く面が固定面7cとされており、この固定面7cが開口部34の横縦方向に沿う内周面に当接固定され、取付板7a,7aにビスを通して開口部の縦方向に沿う内周面にねじ込むことによって、該横フレーム7,7が横方向に沿う内周面に取り付けられている。
このようにして、壁パネル30の開口部34に制振装置30が組み込まれることによって、制振壁パネル35が構成されている。
The
A surface facing the outside of the mounting
Similarly, a surface facing the outside of the mounting
In this way, the damping
上記のような制振壁パネル35では、まず、この制振壁パネル35を組み込んだ建物に地震等の横揺れ震動によって変形が生じると、制振壁パネル35の矩形状のフレーム2が略平行四辺形状に変形する。つまり、フレーム2の横フレーム7,7が左右にずれるようにして移動するとともに、縦フレーム6,6が横方向に傾斜することによって矩形状のフレーム2が略平行四辺形状に変形する。
フレーム2が略平行四辺形状に変形すると、一対の支持部3,3が斜め上下に互いに離間するようにして変位する。
一対の支持部3,3が変位することによって、振り子部材4が一対の支持部3,3間の略中央部を中心として振り子のように振れ、この振り子部材4の端部は振れが増幅され、これによって、前記一対の支持部3,3の変位が増幅される。
そして、振り子部材4の端部と制振ボックス5のプレート17とが連結されており、この連結プレート17は制振ゴム16,16間に挿入されかつ該一対の制振ゴム16,16に固着されているので、この制振ゴム16,16の変形を増幅できる。したがって、建物の小さな変形から制振機能を有効に働かせることができる。
また、制振ゴム16,16の変形速度も建物の変形速度より増幅することができるため、エネルギー吸収性能が変形速度に比例する粘弾性材料から形成された制振ゴムを用いる場合には、より効率的にエネルギーを吸収でき、大きな減衰力を発揮できる。
In the damping
When the
When the pair of
The end of the
Further, since the deformation speed of the
次に、本願発明の制振壁パネルの配置方法について説明する。
まず、図7に示すように、幅が等しく高さが異なる複数種類の制振壁パネル35A〜35Dと、制振壁パネル35E〜35Hを用意しておく。
制振壁パネル35A〜35Hは、全て左右の幅は等しくなっている。また、制振壁パネル35A〜35Dは、この順で高さが高くなっており、制振壁パネル35E〜35Hは、この順で高さが高くなっている。制振壁パネルAと制振壁パネルE、制振壁パネルBと制振壁パネルF、制振壁パネルCと制振壁パネルG、制振壁パネルDと制振壁パネルHは、それぞれ高さが等しくなっている。制振壁パネル35E〜35Hは、壁パネルの開口部内にグラスウール等の遮音材が挿入された遮音制振壁パネルとなっており、遮音材以外は、制振壁パネル35A〜35Dと同じ構成となっている。
Next, the arrangement method of the damping wall panel of this invention is demonstrated.
First, as shown in FIG. 7, a plurality of types of damping
The left and right widths of the damping
また、制振壁パネル35A〜35Hに組み込まれている制振装置1は全て同じ構成、同じ大きさのものであり、制振壁パネル35A〜35Hは、上部の小壁パネル、下部の腰壁パネルの高さを変えることによって、高さが異なっている。
また、制振壁パネル35A〜35Hはそれぞれその両側に、柱状部材33,33を備えているが、制振壁パネルどうしを隣接して配置する場合には、隣接する制振壁パネル間にある柱状部材33は両制振壁パネル共通として1本備えるので、図7においては、二点鎖線で記載している。制振壁パネル35A〜35Hを用意する場合、両側に柱状部材33,33を備えたものと、片側に柱状部材33を備えたものの両方を用意しておく。また、制振壁パネル35A〜35Dには、それぞれ「DIW-83」、「DIW-853」、「DIW-93」、「DIW-953」といった番号を、制振壁パネル35E〜35Hには、「DAW-83」、「DAW-853」、「DAW-93」、「DAW-953」といった番号をそれぞれシール等に記載して貼り付けておく。これによって、制振壁パネルを出荷する工場や取り扱う現場で、制振壁パネルの種類を容易に確認することができる。
The damping
The damping
次に、前記複数種類の制振壁パネル35(35A〜35H)から所望の制振壁パネル35を選択して、建物に配置する。つまり、建物ごとに壁の高さが異なったり、建物の壁の位置によって壁の高さが異なるので、複数種類の制振壁パネル35(35A〜35H)からこれら壁の高さに合った制振壁パネル35を選択して、建物に配置する。
この場合、例えば図8に示すように、制振壁パネル35を2枚1組とし、平面視において互いに直交する方向をX方向とY方向とすると、少なくとも1組の制振壁パネル35,35の一方の制振壁パネル35を、X方向に沿って配置し、他方の制振壁パネル35をY方向に沿って配置する。1組の制振壁パネル35,35は、隣接しておらず、所定間隔離間しているので、両側にそれぞれ柱状部材33,33を備えた制振壁パネル35,35を用意しておき、該制振壁パネル35,35を所定位置に配置する。
Next, a desired damping
In this case, for example, as shown in FIG. 8, if two sets of damping
また、制振壁パネル35を配置する場合、建築面積100m2あたり1組配置する。例えば図9(a)に示すように、建築面積が100m2以下である場合、1組の制振壁パネル35,35をX方向、Y方向のそれぞれに沿って配置する。また、図9(b)に示すように、建築面積が、100m2を超えかつ200m2以下である場合、2組の制振壁パネル35,35をX方向、Y方向のそれぞれに沿って配置する。さらに、制振壁パネル35を建物の内部に配置する場合、耐力壁線上に配置する。
Moreover, when arrange | positioning the damping
また、制振壁パネル35,35を隣接配置する場合、隣接する制振壁パネル35,35間にある柱状部材33は両制振壁パネル共通として1本備えるようにして配置する。
例えば、図10に示すように、制振壁パネル35,35を平面視において一直線上に隣接配置する場合、一方の制振壁パネル35については、その両側に柱状部材33,33を備えたものを工場等で予め製造して、これを現場に搬入する。一方、他方の制振壁パネル35については、その片側に柱状部材33を備えたものを工場等で予め製造して、これを現場に搬入する。
そして、一方の制振壁パネル35を所定の位置に配置した後、他方の制振壁パネル35を、その柱状部材33がない側面を構成する板状部材33aが、一方の制振壁パネル35の柱状部材33の側面33bに当接するようにして一直線上に配置し、これら板状部材33aと柱状部材33を現場で接合する。
また、図11に示すように、制振壁パネル35,35を平面視において直角に隣接配置する場合、一方の制振壁パネル35を所定の位置に配置した後、他方の制振壁パネル35を、その柱状部材33がない側面を構成する板状部材33aが、一方の制振壁パネル35の柱状部材33の前面33cに当接するようにして直角に配置し、これら板状部材33aと柱状部材33を現場で接合する。
Moreover, when arrange | positioning the damping
For example, as shown in FIG. 10, when the damping
And after arrange | positioning one damping
In addition, as shown in FIG. 11, when the damping
上記のような制振壁パネル35は、建物を周知のパネル工法によって構築していく際に配置する。すなわち、基礎上に床パネルを敷き込んだ後、この床パネル上に壁パネルを設置していくとともに、該壁パネルを基礎のアンカーに連結する。壁パネルは、建物の外壁を構成する外壁パネルと、建物の内壁を構成する内壁パネルとがあるが、本実施の形態では、内壁パネルを設置していく際に、この内壁パネルに接合するようにして制振壁パネル35を上記のような条件で配置していく。壁パネルはその幅が基本モジュールの整数倍または整数分の1に設定されているので、制振壁パネル35の幅も基本モジュールの整数倍または整数分の1に設定する。これによって、制振壁パネル35を他の内壁パネルとともに、建物の壁を形成する部位に割り付けることができる。なお、基本モジュールとは、建築のあらゆる部分を一定の大きさの倍数関係に整える際の基準となる寸法をいい、特に限定されるものではないが、例えば900mm,910mm,1000mm等の寸法がある。また、例えば、基本となる基本モジュールを910mmとすると、ハーフモジュールは445mm、クォーターモジュールは227.5mmとなる。
The damping
また、制振壁パネル35は、建物を構築していく際に限らず、建物のリフォーム際にも配置できる。すなわち、例えば図12に示すように、建物の内壁が内壁パネルP1,P2,P3,P4,P5等で構成されていた場合、内壁パネルP3を内壁から取り外し、この取り外した部位に、制振壁パネル35を配置する。つまり、内壁パネルP3を制振壁パネル35に置き換える。制振壁パネル35はその幅が1モジュールとなっており、内壁パネルP3はその幅が1モジュールとなっているので、内壁パネルP3を取り外した部位に、制振壁パネル35を隙間無く配置できる。
Further, the damping
なお、制振壁パネル35の配置のルールを、図13および図14に示す表にまとめる。
図13に示すように、制振壁パネル35が1組、つまり制振壁パネル35が2枚の場合は、制振壁パネル35,35を離間して配置するか、あるいはL型に接合して配置する。制振壁パネルが2組、つまり制振壁パネル35が4枚の場合は、2枚づつの制振壁パネル35,35を離間して配置するか、あるいはL型に接合して配置する。または、2枚ずつの制振壁パネル35を一直線条に接合したものを離間して配置するが、あるいはL型に接合して配置する。
また、図14に示すように、建物が複数階(複数層)建ての場合で、建物の各層において制振壁パネル35が1組、つまり制振壁パネル35が2枚の場合は、2層(2階建)および3層(3階建)の場合、いずれも上下に連続して制振壁パネル35を配置する。L型に接合した制振壁パネルの場合、いずれも上の制振壁パネル35の下方には下の制振壁パネル35が位置するようにして配置する。制振壁パネルが2組、つまり制振壁パネル35が4枚の場合は、いずれも上の制振壁パネル35の下方には下の制振壁パネル35が位置するようにして配置する。
さらに、図13および図14に示すいずれの場合においても、制振壁パネル35は連続した耐力壁線の一部に配置する。
In addition, the rule of arrangement | positioning of the damping
As shown in FIG. 13, when there is one set of damping
In addition, as shown in FIG. 14, when the building is built on a plurality of floors (multiple layers) and there is one set of damping
Furthermore, in any case shown in FIG. 13 and FIG. 14, the damping
本実施の形態の制振壁パネルの配置方法によれば、高さが異なる複数種類の制振壁パネル35(35A〜35H)を用意しておき、これら複数種類の制振壁パネル35(35A〜35H)から所望の制振壁パネル35を選択して、建物に配置するので、建物ごとや建物内の場所ごとに、壁の幅や高さに応じて適切な大きさの制振壁パネルを自由に配置できる。
また、建物に配置されている複数の内壁パネルP1〜P5のうち、1枚の内壁パネルP3を取り外し、この取り外した部位に、制振壁パネル35を配置するので、制振壁パネル35を建物のリフォームの際に配置できる。
According to the arrangement method of the damping wall panel of the present embodiment, a plurality of types of damping wall panels 35 (35A to 35H) having different heights are prepared, and the plurality of types of damping wall panels 35 (35A) are prepared. ~ 35H), the desired damping
Further, since one inner wall panel P3 is removed from the plurality of inner wall panels P1 to P5 arranged in the building and the damping
さらに、制振壁パネル35が、制振装置1が設けられたパネル本体35aと、このパネル本体35aの両側部にそれぞれ設けられ柱状部材33,33とを備えているので、この制振壁パネル35によって上方の床等の上部構造体を下方から支持する際に、この上部構造体から作用する下向きの力を、左右一対の柱状部材33,33を通して、制振壁パネル35を下方から支持する床や基0等の下部構造体に伝達することができる。
したがって、前記上部構造体から作用する下向きの力が制振装置1に殆ど作用することがなく、よって、地震等が発生していない通常時に、制振装置1に無理な力が作用することがなく、制振装置1を地震等の際に確実に働かせることができる。
また、制振壁パネル35を隣接して配置する場合、柱状部材33が共通となるので、部材の削減を図ることができる。
Further, the damping
Accordingly, the downward force acting from the upper structure hardly acts on the
Moreover, since the
また、少なくとも1組の制振壁パネル35,35の一方を、X方向に沿って配置し、他方をY方向に沿って配置するので、地震の横揺れをX,Y方向に分解して効果的に制振できる。
さらに、制振壁パネル35を、建築面積100m2あたり1組配置するので、制振壁パネル35を必要にして十分に配置できる。
In addition, since one of the at least one set of damping
Furthermore, since one set of the damping
なお、本実施の形態では、制振壁パネル35が制振装置1を備えた構成となっているが、本発明では、建築用の壁パネルに制振装置が組み込まれてなる制振壁パネルであれば、制振装置の構成はどのようなものでもよい。
また、本実施の形態では、高さが異なるが幅は等しい制振壁パネル35A〜35Hを用意するようにしたが、幅も異なるものを用意してもよいし、幅だけが異なるものを用意してもよい。
In the present embodiment, the damping
In the present embodiment, the damping
1 制振装置
30 壁パネル
33 柱状部材
35,35A〜35H 制振壁パネル
35a パネル本体
P1〜P5 内壁パネル
DESCRIPTION OF
Claims (5)
幅と高さのうちの少なくとも一方が異なる複数種類の制振壁パネルを用意しておき、これら複数種類の制振壁パネルから所望の制振壁パネルを選択して、建物に配置することを特徴とする制振壁パネルの配置方法。 An arrangement method for arranging a damping wall panel in a building in which a damping device is incorporated into a building wall panel,
Prepare multiple types of damping wall panels that differ in at least one of width and height, select a desired damping wall panel from these multiple types of damping wall panels, and place it on the building A method of arranging the characteristic damping wall panel.
前記建物に配置されている複数の内壁パネルのうち、少なくとも1枚の内壁パネルを取り外し、この取り外した部位に、前記制振壁パネルを配置することを特徴とする制振壁パネルの配置方法。 In the arrangement method of the damping wall panel of Claim 1,
An arrangement method of a damping wall panel, comprising: removing at least one inner wall panel from a plurality of inner wall panels arranged in the building, and arranging the damping wall panel at the removed site.
前記制振壁パネルは、制振装置が設けられたパネル本体と、このパネル本体の両側部にそれぞれ設けられ柱状部材とを備えており、
前記制振壁パネルどうしを隣接して配置する場合には、隣接する制振壁パネル間にある柱状部材は両制振壁パネル共通として1本備えることを特徴とする制振壁パネルの配置方法。 In the arrangement method of the damping wall panel according to claim 1 or 2,
The damping wall panel includes a panel body provided with a damping device, and columnar members provided on both sides of the panel body,
When arranging the damping wall panels adjacent to each other, a columnar member between adjacent damping wall panels is provided as one common both damping wall panels. .
前記制振壁パネル2枚を1組とし、
平面視において互いに直交する方向をX方向とY方向とすると、少なくとも1組の制振壁パネルの一方を、X方向に沿って配置し、他方をY方向に沿って配置することを特徴とする制振壁パネルの配置方法。 In the arrangement method of the damping wall panel as described in any one of Claims 1-3,
A set of two damping wall panels,
When directions orthogonal to each other in a plan view are an X direction and a Y direction, one of at least one set of damping wall panels is arranged along the X direction, and the other is arranged along the Y direction. Arrangement method of damping wall panel.
前記制振壁パネルを、建築面積100m2あたり1組配置することを特徴とする制振壁パネルの配置方法。 In the arrangement method of the damping wall panel of Claim 4,
An arrangement method of the damping wall panel, wherein one set of the damping wall panel is arranged per 100 m 2 of building area.
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