JP2007104197A - 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑なテクスチャを含んだ背景画像が使われた複数ページの集約を精度良く行い、ファイルサイズを削減できる画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供すること。
【解決手段】複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理方法において、複数の画像データを入力する画像データ入力ステップ(S1)と、画像データ入力ステップにより入力された複数の画像データに共通する共通背景を入力する共通背景入力ステップと、画像データ入力ステップにより入力された複数の画像データから、共通背景入力ステップにより入力された共通背景を除去する共通背景除去ステップ(S4)と、共通背景除去ステップにより共通背景が除去された画像と共通背景により画像データを復元できるように共通背景が除去された画像と共通背景を集約する集約ステップ(S5)と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理方法において、複数の画像データを入力する画像データ入力ステップ(S1)と、画像データ入力ステップにより入力された複数の画像データに共通する共通背景を入力する共通背景入力ステップと、画像データ入力ステップにより入力された複数の画像データから、共通背景入力ステップにより入力された共通背景を除去する共通背景除去ステップ(S4)と、共通背景除去ステップにより共通背景が除去された画像と共通背景により画像データを復元できるように共通背景が除去された画像と共通背景を集約する集約ステップ(S5)と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は、画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体に関し、特に、複数の画像データを圧縮できる画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
カラー画像に対して高画質にJPEG以上のファイルサイズの圧縮が可能となる高圧縮PDFという技術がよく用いられている。この技術ではカラー画像中の写真や文字などを、その特徴から分離し、それぞれの特徴にあった圧縮技術を用いることで高圧縮を可能にしている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の技術では、画像を文字と非文字に分割し、それぞれを別の画像として保存する。そして、その2つ画像とは別に、画素毎に2つの画像のどちらを表示するかを選択する選択画像を用意する。画像を復元する場合には、それら3枚を使って元の画像を復元する。文字と非文字に分割することで、それぞれの画像に対して適した画像処理を行うことができ、従来の圧縮技術より高画質なままファイルサイズを圧縮することが可能である。
他方では、複数ページを有するファイルを圧縮する場合、各ページの画像から共通部分を抽出し、その共通部分を複数画像で共有することによって、さらにファイルサイズを圧縮することを可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。プレゼンテーションの資料などは同じ画像(例えば文字やロゴなど)を含んでいる場合が多いため、このような共通部分の共有化により有効にファイルサイズを削減することができる。
特開平11−150654号公報
特開2004−128880号公報
他方では、複数ページを有するファイルを圧縮する場合、各ページの画像から共通部分を抽出し、その共通部分を複数画像で共有することによって、さらにファイルサイズを圧縮することを可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。プレゼンテーションの資料などは同じ画像(例えば文字やロゴなど)を含んでいる場合が多いため、このような共通部分の共有化により有効にファイルサイズを削減することができる。
ところで、特許文献2に記載された復ページの圧縮方法では、共通画像をブロックに分割後、各ブロック毎に画素値(R値、G値、B値)を求める。そしてページ間で同じ位置のブロックの画素値の差をR、G、B毎に算出し差の合計が所定以下である場合に同じ画像であると判別する。このため、複雑なテクスチャを含む背景について同一画像か否かを精度よく判定できない。
本発明は上記問題に鑑み、複雑なテクスチャを含んだ背景画像が使われた複数ページの集約を精度良く行い、ファイルサイズを削減できる画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
上記問題に鑑み、本発明は、複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理方法において、複数の画像データを入力する画像データ入力ステップと、画像データ入力ステップにより入力された複数の画像データに共通する共通背景を入力する共通背景入力ステップと、画像データ入力ステップにより入力された複数の画像データから、共通背景入力ステップにより入力された共通背景を除去する共通背景除去ステップと、共通背景除去ステップにより共通背景が除去された画像と共通背景により画像データを復元できるように共通背景が除去された画像と共通背景を集約する集約ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、複雑なテクスチャを含んだ背景画像が使われた複数ページの集約を精度良く行い、ファイルサイズを削減できる画像処理方法を提供できる。
また、本発明の一形態において、複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理方法において、複数の画像データを入力する画像データ入力ステップと、画像データ入力ステップにより入力された複数の前記画像データから共通する共通背景を抽出する共通背景抽出ステップと、画像データ入力ステップにより入力された複数の画像データから、共通背景抽出ステップにより抽出された共通背景を除去する共通背景除去ステップと、共通背景除去ステップにより共通背景が除去された画像と共通背景により画像データを復元できるように共通背景が除去された画像と共通背景を集約する集約ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、共通する背景を抽出することで共通背景を入力しておかなくても複数ページから共通する背景を除去でき、複雑なテクスチャを含んだ背景画像が使われた複数ページの集約を精度良く行い、ファイルサイズを削減できる画像処理方法を提供できる。
また、本発明の一形態において、画像データ入力ステップにより入力された画像データを文字と文字以外に分離する画像分離ステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、元の画像に文字が含まれていた場合文字と非文字を分離することで、ファイルサイズを低減できる。
また、本発明の一形態において、共通背景抽出ステップは、複数の画像データの画素位置毎に画素値を統計処理して共通背景の画素値を求めることを特徴とする。
本発明によれば、背景をパターンマッチングにより抽出するなどの方法よりも、スキャナ装置2によるA/D変換等による劣化や画像データのズレの影響を受けにくくすることができる。
また、本発明の一形態において、共通背景抽出ステップは、複数の画像データの画素位置毎に画素値の平均値を共通背景の画素値とすることを特徴とする。
本発明によれば、複数ページの画素値の平均値を共通背景の画素値とするので、共通背景画像のノイズを除去できる。
また、本発明の一形態において、共通背景抽出ステップは、複数の画像データの画素位置毎に画素値の最頻値を共通背景の画素値とすることを特徴とする。
本発明によれば、最もよく使用されている画素値を共通背景の画素値とするので、各ページから除去できる背景画像が多くなり、複数ページの集約時に最もファイルサイズを削減できる共通背景を抽出できる。
複雑なテクスチャを含んだ背景画像が使われた複数ページの集約を精度良く行い、ファイルサイズを削減できる画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明の画像処理方法を実行する画像処理システムの構成図を示す。画像処理システムは画像処理装置1とスキャナ装置2とが接続されてなるものであり、スキャナ装置2により読み取られた原稿の画像データが画像処理装置1に入力される。
スキャナ装置2と画像処理装置1とはUSB(Universal Serial Bus)やLANを介して接続されている。なお、スキャナ装置は原稿を読み取るものであればよく、MFP(Multi Function Printer)のスキャナ機能を利用してもよいし2次元CCDやCMOSセンサを用いて原稿面を撮影するものであってもよい。
画像処理装置1は、複数の画像データから共通する背景を抽出し、各画像データから共通する背景を除去することで、複数の画像データのファイルサイズを低減する。共通の背景か否かを画素毎に判別するので、複数の画像データで複雑な模様などの背景を使用していても精度よく背景を認識できる。
図2は画像処理装置1のハードウェア構成図を示す。画像処理装置1はバスBで相互に接続されたCPU11、主記憶装置12、ドライブ装置13、HDD(Hard Disk Drive)14、入出力装置15、通信装置16及び表示装置17を有するコンピュータとして構成される。
入出力装置31は、ユーザが操作するキーボード及びマウスなどから入力された各種操作信号を処理する。HDD14はハードディスクや記憶素子により構成され、OS(Operating System)や画像データ、プログラムを格納すると共に、必要なファイル等を格納する。CPU31はHDD14から画像データを圧縮する画像処理プログラムをロードし主記憶装置33にプログラムを展開して該プログラム実行する。
画像処理装置1を動作させるための画像処理プログラムは、メモリカード、CD−ROM等の記録媒体18によって提供されるか、又は、ネットワークを通じてダウンロードされる。記録媒体18はドライブ装置13にセットされ、データやプログラムが記録媒体18からドライブ装置35を介してHDD14にインストールされる。
表示装置17は画像処理装置1を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等のGUI(Graphical User Interface)を画像処理装置1のディスプレイに表示する。通信装置16は、画像処理装置1をネットワークに接続する為のインタフェースであり、例えばNIC(Network Interface Card)やモデム等で構成される。
スキャナ装置3は、スキャナの各装置を制御するための制御部と、プログラムや画像データを記憶するための記憶部と、画像を処理するための画像処理部と、外部ネットワークとの通信を制御するネットワーク制御部やUSB等のインターフェイスを制御するインターフェイス制御部とを有する。
スキャナ装置3は、原稿に読み取り光を照射して得られる反射光を固体撮像素子に結像し、A/D変換により所定のビット数のデジタル信号に変換する。デジタル化された固体撮像素子の信号はIPP(Image Processing Unit)によりシェーディング補正、地肌除去、色調補正及び輝度ムラ補正処理等の画素演算が行われ画像データが生成される。その後、画像データはいったん記憶部に保存され、USB等のインターフェイスを介して画像処理装置1に送信される。
図3は画像処理装置1の機能ブロック図を示す。画像処理装置1は画像データ入力手段31、背景画像入力手段32、画像分離手段33、背景画像抽出手段34、共通背景除去手段35、レイヤ生成手段36、集約手段37及び画像保持手段38を有する。
画像データ入力手段31は複数の画像データを画像処理装置1に入力する。共通背景入力手段32は画像データ入力手段31により入力された複数の画像データに共通する共通背景を入力する。集約手段37は、共通背景除去手段により共通背景が除去された画像と共通背景により画像データを復元できるように共通背景が除去された画像と共通背景を集約する。共通背景抽出手段34は画像データ入力手段31により入力された複数の画像データから共通する共通背景を抽出する。共通背景除去手段35は画像データ入力手段31により入力された複数の画像データから、共通背景抽出手段34により抽出された共通背景又は共通背景入力手段により入力された共通背景を除去する。画像分離手段33は画像データ入力手段31により入力された画像データを文字と文字以外に分離する。レイヤ生成手段36はマスク画像を生成し、背景、文字、図形等を各レイヤの画像データとして扱うことを可能にする。また、画像保持手段38はHDD14等の記憶手段であり、画像データを保存したり集約されたPDFファイルを保存するものである。
これらの各手段は、図2のようなコンピュータを画像処理装置として機能させるための画像処理プログラムとして画像処理装置1のHDD14にインストールされている。
続いて、画像処理装置1の画像データの圧縮方法について図4のフローチャート図と図5の画像データに基づき説明する。
まず、画像データ入力手段31により圧縮処理される複数の画像データが入力される(S1)。画像データはスキャナ装置2から順次送信されてもよいし、画像保持手段38に格納されている画像データを使用してもよい。
本実施の形態では図5の画像データA〜Cを入力し、これら3つの画像データからなるファイルのファイルサイズを低減する。画像データA〜Cは印刷されたカラーの画像データであり、例えばパワーポイント(登録商標)により作成された画像を想定する。
なお、画像データだけでなく、画像A〜Cで共通して使用されている背景のみの画像データが利用できる場合、背景画像入力手段32が背景のみの画像データを入力する。この場合には共通する背景の画像が予め入力されているので、次述する背景の抽出処理により共通する背景を抽出しなくてもよい。
画像Aは文字A1及び背景A2により構成され、画像Bは文字B1、図形B3及び背景B2により構成され、画像Cは図形C3及び背景C2により構成されている。背景A2、B2及びC2は共通しており、また、図形B3と図形C3は共通している。また、これらはカラー画像であるので、例えば文字A1は赤色で、文字B1は青色など黒以外の色で印刷されている。図形や背景についても同様である。
画像Aは文字A1及び背景A2により構成され、画像Bは文字B1、図形B3及び背景B2により構成され、画像Cは図形C3及び背景C2により構成されている。背景A2、B2及びC2は共通しており、また、図形B3と図形C3は共通している。また、これらはカラー画像であるので、例えば文字A1は赤色で、文字B1は青色など黒以外の色で印刷されている。図形や背景についても同様である。
ついで、画像分離手段33が画像A〜Cを文字と文字以外の画像に分離する(S2)。文字と文字以外の分離は、画像の各部位(絵柄、文字)ごとの外接矩形および輪郭を抽出し、得られた外接矩形内の濃度特徴、あるいは、外接矩形の外接矩形の面積、などを基準にその部位が絵柄であるか文字線画であるかを判定して分離する。また、例えば注目領域の濃度差を用いる方法や、小領域ごとに特徴量を抽出してまとめてゆく手法を用いてもよい。また、画像データを適当な閾値で2値化し、2値画像の黒画素を参照して輪郭線追跡を行い、追跡結果に基づいて輪郭線内の領域が文字領域か否か判定してもよい。
画像分離により例えば画像Aからは「ここで」という文字領域が、画像Bからは「さて」という文字領域が分離され、画像Cからは文字領域は抽出されない。
ついでレイヤ生成手段36は画像A〜Cから、文字領域の画像データ(以下、前景画像という)、文字以外のカラー画像の画像データ(以下、背景画像という)及びこの2つの画像データを切り替える2値画像データ(以下、マスク画像という)、の3枚の画像データを生成する。したがって、ここでいう背景画像には背景だけでなく図形も含む場合がある。
例えば、画像Aから前景画像A11、背景画像A12及びマスク画像A13の、3つの画像が生成される。マスク画像A13は画像分離手段33が分離した文字を例えば白色の背景に黒画素で表した2値データとなる。前景画像A11は文字A1の元の色(例えば赤)単色で画像データを塗りつぶした画像データである。単色の画像データとして表現することで文字としての輪郭情報等が不要となりデータ量を削減できる。なお、図5では分かりやすくするため前景画像A11も文字を表示した(実際には単色画像)。背景画像A12は画像Aから文字領域を取り除いた画像である。
このように生成された3つの画像データA11〜13があれば、元の画像Aを復元できる。復元するには、まず背景画像A12を描画する。そして、マスク画像A13によって前景画像A11をマスクし、マスク画像A13の文字以外の部分を透明化し文字の部分を前景画像A11のまま残す。文字だけの残った画像を背景画像に重ね合わせることにより元の画像Aが復元される。
ついでレイヤ生成手段36は画像A〜Cから、文字領域の画像データ(以下、前景画像という)、文字以外のカラー画像の画像データ(以下、背景画像という)及びこの2つの画像データを切り替える2値画像データ(以下、マスク画像という)、の3枚の画像データを生成する。したがって、ここでいう背景画像には背景だけでなく図形も含む場合がある。
例えば、画像Aから前景画像A11、背景画像A12及びマスク画像A13の、3つの画像が生成される。マスク画像A13は画像分離手段33が分離した文字を例えば白色の背景に黒画素で表した2値データとなる。前景画像A11は文字A1の元の色(例えば赤)単色で画像データを塗りつぶした画像データである。単色の画像データとして表現することで文字としての輪郭情報等が不要となりデータ量を削減できる。なお、図5では分かりやすくするため前景画像A11も文字を表示した(実際には単色画像)。背景画像A12は画像Aから文字領域を取り除いた画像である。
このように生成された3つの画像データA11〜13があれば、元の画像Aを復元できる。復元するには、まず背景画像A12を描画する。そして、マスク画像A13によって前景画像A11をマスクし、マスク画像A13の文字以外の部分を透明化し文字の部分を前景画像A11のまま残す。文字だけの残った画像を背景画像に重ね合わせることにより元の画像Aが復元される。
レイヤ生成手段36は、画像B及び画像Cについても同様に前景画像B11、C11、背景画像B12、C12、マスク画像B13、C13を生成する。
ついで、背景画像抽出手段34は3つの背景画像A12、B12、C12から共通する背景画像である共通背景画像を抽出する(S3)。
背景画像抽出手段34は3つの背景画像の画素位置毎に統計処理を行い、抽出する画素値を求める。背景画像はほぼすべてのページに使用されているので、よく現れる画素値が抽出される統計処理を行えばよい。統計処理により複数のページに共通して使用されている背景を精度よく抽出することが可能となる。
統計処理として最頻値を用いて背景画像を抽出する場合について説明する。例えば、背景画像A12,B12、C12がRGB各8bit(0から255)の画像データの場合、各色毎に画素値のヒストグラムを5間隔で作成し、ヒストグラムから最頻値を算出する。
例えば、背景画像A12、B12、C12で同じ位置である所定点P1では、いずれも背景の画素値を有するので、背景A2、B2又はC2の画素値がヒストグラムから抽出される。また、例えば、背景画像A12、B12、C12で同じ位置である所定点P2では、画像Aでは背景A2の画素値が、画像BとCでは図形B3とC3の画素値がヒストグラムにカウントされるので、所定点P2ではカウント数の多い図形B3又はC3の画素値がヒストグラムから抽出される。
このように、最頻値をとる画素値を画素位置毎に抽出すれば複数ページに共通して使用されている背景の画像を抽出できる。すなわち、あるページでは文字が重畳してる画素位置でもその他のページでは背景が表示されていることから、最頻値を求めることで共通する背景(画素値)を抽出できる。また、最もよく使用されている画素値を共通背景の画素値とするので、各ページから除去できる背景画像が多くなり、複数ページの集約時に最もファイルサイズを削減できる共通背景を抽出できる。なお、使用する色空間はRGBに限られず、CMYK、YCbCr、L*a*b*等でもよい。
なお、統計処理による背景画像の抽出に最頻値でなく画素位置毎の画素値の平均値や中央値を採用してもよい。図6は最頻値、平均値及び中央値のそれぞれ場合に抽出される画素値を説明するための図である。図6ではある画素位置の画素値の統計結果を示している。
複数のページの平均値を画素値とする場合、ノイズの除去された共通背景画像Mを抽出できる。また、最頻値ではすべてのページについて画素値が入力されるまで統計結果が得られないが、平均値の場合ある程度のページ数において画素値が入力されれば平均を求めてもよいため、共通背景画像Mの抽出処理を短時間で行える。
以下、画素位置毎に抽出された画素値による画像を共通背景画像といい、本実施の形態では、背景画像A12と同様な共通背景画像Mが抽出されたものとする。
ついで、共通背景除去手段35は背景画像A12、B12、C12から共通背景画像Mを除去する(S4)。
共通背景除去手段35は、共通背景画像Mと各背景画像の画素値を画素位置毎に比較し、同一の画素だと判定された画素を各背景画像から削除する。なお、画像の大きさを保つため、削除した画素にはダミーの画素値(例えば、単一色などデータ量の少ない画素値)を代入する。
同一の画素か否かの判定方法は様々に考えられるが、ここではRGB空間に共通背景画像Mと各背景画像の画素値を配置してユークリッド距離を計算し、ユークリッド距離がある閾値δより小さければ同一画素と判定する。
このようにして同一の画素値が削除され、ダミーの画素値が代入された画像を差分背景画像という。例えば、背景画像A12と共通背景画像Mを画素位置毎に比較すれば、差分背景画像A21は全体がダミーの画素値により構成された画像となる。また、背景画像B12と共通背景画像Mを画素位置毎に比較すれば、差分背景画像B21は図形B3以外の領域にダミーの画素値が代入された画像となる。また、背景画像C12と共通背景画像Mを画素位置毎に比較すれば、差分背景画像C21は図形C3以外の領域にダミーの画素値が代入された画像となる。
なお、ステップS3で平均値を画素値として共通背景画像Mを抽出した場合、共通背景画像Mの図形B3やC3に相当する画素位置では画素値が背景でも図形でもない画素値となるが、閾値δを適切な値に設定することで、背景画像から共通背景画像Mを除去して差分背景画像を生成できる。
ついで、レイヤ生成手段36は差分背景画像A21、B21、C21のマスク画像となる差分背景マスク画像を生成する(S5)。
差分背景マスク画像は、差分背景画像のダミー画素とダミー以外の画素を切り替える画像であり、図5では、差分背景マスク画像のマスク部分を黒色の2値画像とした。
画像Aの差分背景マスク画像A22は差分がないのでマスク部分もなく、画像Bの差分背景マスク画像B22は図形B3部分がマスク部分になり、画像Cの差分背景マスク画像C22は図形C3部分がマスク部分になる。例えば、差分背景マスク画像B22と差分背景画像B21とを重ね合わせれば、図形B3の部分のみが表示される。
以上の画像処理により、各画像A〜C毎に前景画像、マスク画像、差分背景画像及び差分背景マスク画像が得られ、また、各画像A〜C毎に共通する共通背景画像Mが生成された。
差分背景マスク画像は、差分背景画像のダミー画素とダミー以外の画素を切り替える画像であり、図5では、差分背景マスク画像のマスク部分を黒色の2値画像とした。
画像Aの差分背景マスク画像A22は差分がないのでマスク部分もなく、画像Bの差分背景マスク画像B22は図形B3部分がマスク部分になり、画像Cの差分背景マスク画像C22は図形C3部分がマスク部分になる。例えば、差分背景マスク画像B22と差分背景画像B21とを重ね合わせれば、図形B3の部分のみが表示される。
以上の画像処理により、各画像A〜C毎に前景画像、マスク画像、差分背景画像及び差分背景マスク画像が得られ、また、各画像A〜C毎に共通する共通背景画像Mが生成された。
ついで、集約手段37は元の画像A〜Cを復元できるように、前景画像、マスク画像、差分背景画像及び差分背景マスク画像、並びに、共通背景画像Mを集約する(S6)。
集約を実現するフォーマットは一般的な汎用フォーマットが様々あるが、本実施の形態ではPDFフォーマットによって集約する。集約手段37は、共通背景画像Mを各画像A〜Cに共通に用い、差分背景マスク画像で差分背景画像をマスクし、また、マスク画像によって前景画像をマスクするように前景画像等を集約する。集約された画像データAA、BB、CCは画像保持手段38に格納される。
以上により図4のフローチャート図による処理は終了する。集約された画像データAA〜CCは、背景画像を共通に使用することができ、背景画像はファイル容量が大きいので、このように共通する背景を抽出しておくことで複数のページのデータ量を削減して扱うことが可能となる。
また、本実施の形態では、統計処理により共通する背景画像を抽出するので、背景の画像が複雑なテクスチャであっても精度よくこれを抽出できる。また、背景をパターンマッチングにより抽出したり、図形等をパターンマッチングにより検出し除去するなどして背景画像を抽出する方法よりも、スキャナ装置2によるA/D変換等による劣化や画像データのズレの影響を受けにくくすることができる(ロバスト性が増す)。
1 画像処理装置
2 スキャナ装置
A〜C 画像データ
A1、B1 文字領域
A2〜C2 背景
B3、C3 図形
A11〜C11 前景画像
A12〜C12 背景画像
A13〜C13 マスク画像
A21〜C21 差分背景画像
A22〜C22 差分背景マスク画像
AA〜CC 集約された画像データ
M 共通背景画像
2 スキャナ装置
A〜C 画像データ
A1、B1 文字領域
A2〜C2 背景
B3、C3 図形
A11〜C11 前景画像
A12〜C12 背景画像
A13〜C13 マスク画像
A21〜C21 差分背景画像
A22〜C22 差分背景マスク画像
AA〜CC 集約された画像データ
M 共通背景画像
Claims (14)
- 複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理方法において、
複数の前記画像データを入力する画像データ入力ステップと、
前記画像データ入力ステップにより入力された複数の前記画像データに共通する共通背景を入力する共通背景入力ステップと、
前記画像データ入力ステップにより入力された複数の前記画像データから、前記共通背景入力ステップにより入力された前記共通背景を除去する共通背景除去ステップと、
前記共通背景除去ステップにより前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景により前記画像データを復元できるように前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景を集約する集約ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理方法において、
複数の前記画像データを入力する画像データ入力ステップと、
前記画像データ入力ステップにより入力された複数の前記画像データから共通する共通背景を抽出する共通背景抽出ステップと、
前記画像データ入力ステップにより入力された複数の前記画像データから、前記共通背景抽出ステップにより抽出された前記共通背景を除去する共通背景除去ステップと、
前記共通背景除去ステップにより前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景により前記画像データを復元できるように前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景を集約する集約ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記画像データ入力ステップにより入力された前記画像データを文字と文字以外に分離する画像分離ステップを有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理方法。
- 前記共通背景抽出ステップは、複数の前記画像データの画素位置毎に画素値を統計処理して前記共通背景の画素値を求める、
ことを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。 - 前記共通背景抽出ステップは、複数の前記画像データの画素位置毎に画素値の平均値を前記共通背景の画素値とする、
ことを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。 - 前記共通背景抽出ステップは、複数の前記画像データの画素位置毎に画素値の最頻値を前記共通背景の画素値とする、
ことを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。 - 複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理装置において、
複数の前記画像データを入力する画像データ入力手段と、
前記画像データ入力手段により入力された複数の前記画像データに共通する共通背景を入力する共通背景入力手段と、
前記画像データ入力手段により入力された複数の前記画像データから、前記共通背景入力手段により入力された前記共通背景を除去する共通背景除去手段と、
前記共通背景除去手段により前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景により前記画像データを復元できるように前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景を集約する集約手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 複数の画像データのデータサイズを削減する画像処理方法において、
複数の前記画像データを入力する画像データ入力手段と、
前記画像データ入力手段により入力された複数の前記画像データから共通する共通背景を抽出する共通背景抽出手段と、
前記画像データ入力手段により入力された複数の前記画像データから、前記共通背景抽出手段により抽出された前記共通背景を除去する共通背景除去手段と、
前記共通背景除去手段により前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景により前記画像データを復元できるように前記共通背景が除去された前記画像データと前記共通背景を集約する集約手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像データ入力手段により入力された前記画像データを文字と文字以外に分離する画像分離手段を有することを特徴とする請求項7又は8記載の画像処理装置。
- 前記共通背景抽出手段は、複数の前記画像データの画素位置毎に画素値を統計処理して前記共通背景の画素値を求める、
ことを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。 - 前記共通背景抽出手段は、複数の前記画像データの画素位置毎に画素値の平均値を前記共通背景の画素値とする、
ことを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。 - 前記共通背景抽出手段は、複数の前記画像データの画素位置毎に画素値の最頻値を前記共通背景の画素値とする、
ことを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。 - 請求項1ないし6記載の画像処理方法をコンピュータにより実現することを特徴とする画像処理プログラム。
- 請求項13記載の画像処理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005290130A JP2007104197A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005290130A JP2007104197A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを記録した記録媒体 |
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JP (1) | JP2007104197A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010098743A (ja) * | 2008-10-20 | 2010-04-30 | Toshiba Corp | 画像処理装置、画像読取装置、及び画像処理方法 |
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2005
- 2005-10-03 JP JP2005290130A patent/JP2007104197A/ja active Pending
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JP2010098743A (ja) * | 2008-10-20 | 2010-04-30 | Toshiba Corp | 画像処理装置、画像読取装置、及び画像処理方法 |
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