JP2007100047A - 中密度以上ポリエチレン樹脂製品、中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用 - Google Patents

中密度以上ポリエチレン樹脂製品、中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用 Download PDF

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Toshiro Yumino
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Abstract

【課題】より機能性に富んだ中密度以上ポリエチレン樹脂製品およびこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用を提供する。
【解決手段】50〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を分散相たる粒状物として、分散媒たる中密度以上ポリエチレン樹脂中に分散等させることでより機能性の富んだ中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供できる。また中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法およびこれに用いる粒状物の使用を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、より機能性に富んだ中密度以上ポリエチレン樹脂製品およびこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用に関する。
近年、地球環境問題など人類の未来を担う問題が真剣に討議され、国際的な問題としてグローバルレベルで研究、報告されている。例えば、このような人類の未来を担う問題を例示すると、石油などの資源の枯渇、二酸化炭素の排出による地球温暖化の問題、環境ホルモンによる人体への健康面での影響、オゾン層破壊による紫外線の影響などが挙げられる。これらは、どれほど深刻な問題であるかもはや証明を要する必要はないほどである。
また、現代社会は雇用や社会的不安の排除に懸命と成らざるをえず、そのためには新規産業の導入を迅速に図らなければならない。次世代産業として次世代ディスプレイ、RFID技術、情報産業、精密技術産業、半導体業界、医療技術、遺伝子変換技術などが挙げられる。
このような社会背景を受け、次世代に受け継ぐ技術として、樹脂製品の改良技術が挙げられる。今や樹脂製品は、我々の生活に欠かせないものであり、製造業、流通・販売業などは勿論のこととして、情報産業、精密技術産業、半導体業界、医療技術などにも当然のものとして存在し、その存在意義は極めて大きなものと言える。したがって、樹脂製品の機能の向上は、人類にとって欠かせないものであり、人類の次世代を構築するのに不可避な課題である。
例えば樹脂の中で、ポリエチレン樹脂は、一般に(1)燃やしても有毒ガスが出にくい、(2)軽く、薄くても丈夫、(3)樹脂自体の安全性が高い、(4)防水性、防湿性、耐薬品性、耐油性に優れる、(5)透明性が高い、(6)安価である、などの利点があることが知られている。このような利点等からその用途は、レジ袋、ゴミ袋などのポリ袋を始め、フィルム、日用品およびその包装容器などの材料など限られることがなく使用されている。
ポリエチレン樹脂製品の中で中密度以上のポリエチレン樹脂は、機能性が優れ、耐熱性、耐有機溶媒性などに優れ、また、結晶性が高く不透明な乳白色であり、レジ袋などのポリ袋など、用途が限られることなく使用されている。
分散媒に中密度以上ポリエチレン樹脂を用いた場合にその機能を向上させるために分散相たるフィラー等を分散させて樹脂材料を提供する方法が知られている。高分子材料の物性改良の手段として、2種類以上のポリマーを混ぜ合わせること(ポリマーブレンド)や、フィラーを添加することによって複合材料化する手法が用いられ、複合化された材料のポリマー部分の相分離構造やフィラーの分散状態を制御することによって、所望の材料物性を発現させる工夫がなされてきた。フィラー添加ポリマーブレンド系複合材料製品の構造には、ポリマー部分の相分離構造としては、海島構造、共連続構造、サラミ構造等の種類があり、フィラー分散状態としては、フィラーを各相に均一に分散した状態の他に、フィラーを1相又は複数相に偏在させた状態などがある。即ち、ポリマー相分離構造とフィラー分散状態との組合せに応じて各種構造が存在する。このようなフィラー添加ポリマーブレンド系中密度以上ポリエチレン樹脂製品の開発においては、求める物性を与える構造の研究、及び優れた物性を与える材料の開発が続けられている。
このように中密度以上ポリエチレン樹脂の機能を向上させるためにフィラー等を分散させるなどして分散媒とこれに分散相を組み合わせた中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供する方法が知られているが、次世代の地球環境や産業などに著しく貢献できる機能性に富んだ中密度以上ポリエチレン樹脂製品およびこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品を製造する製造方法が望まれている。
本発明は、上記課題を少なくとも1つを解決することに鑑みてなされたものであり、次世代の地球環境や産業などに貢献できる機能性に富んだ中密度以上ポリエチレン樹脂製品およびこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用を提供することをその主たる目的とする。
本発明は、50〜800nmの粒径を有する粒状物が分散させられた樹脂層を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品であることを特徴とする。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると好適である。
本発明は、粒状物としてリポソームが分散させられた樹脂層を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品であることを特徴とする。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、前記リポソームの粒径は50〜800nmであると好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、前記粒状物は、機能性材料を含むと好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含むと好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されていると好適である。
また、本発明は、分散媒たる樹脂層に分散相たる粒状物として50〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を分散させる分散工程を含むことを特徴とする。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、前記粒状物は、機能性材料を含むと好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、前記粒状物を担持体に担持させる担持工程と、前記粒状物が担持させられた担持体を分散させることで前記分散工程を行うと好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、前記粒状物またはこれが担持された担持体を錠剤とする錠剤化工程と、前記錠剤化工程後に、前記錠剤を前記樹脂中に分散させることで前記分散工程を行うと好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含むと好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されていると好適である。
また、本発明は、中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造について、50〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を粒状物として使用する粒状物の使用を特徴とする。
前記粒状物の使用であって、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。
前記粒状物の使用であって、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると好適である。
前記粒状物の使用であって、前記粒状物は、機能性材料を含むと好適である。
前記粒状物の使用であって、前記粒状物を担持体に担持させると好適である。
前記粒状物の使用であって、前記粒状物を錠剤とすると好適である。
前記粒状物の使用であって、前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子とのうち少なくとも一方を含むと好適である。
前記粒状物の使用であって、前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されていると好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、高密度ポリエチレン樹脂製品であると好適である。
前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、レジ袋、買い物袋、ゴミ袋、ポリ袋のうちいずれかであると好適である。
より機能性に富んだ中密度以上ポリエチレン樹脂製品およびこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用を提供できる。
以下本実施形態に係る中密度以上ポリエチレン樹脂製品およびこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用について説明する。なお、本実施形態は、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではない。
「中密度以上ポリエチレン樹脂製品」
本発明者は、リポソームと50〜800nmの粒径を有する粒状物のうち少なくとも一方の粒状物を分散相とし、分散媒となる中密度以上ポリエチレン樹脂中に分散させると、その分散相となる粒状物によって様々な機能性を有する中密度以上ポリエチレン樹脂製品を実現できることを見いだした。このサイズの大きさの粒子が分散しているのであればそれぞれの粒状物の特性を顕著に中密度以上ポリエチレン樹脂製品に付与することができる。これは理由を一考するに均一分散性などの向上ではないかとも考えられる。中密度以上ポリエチレン樹脂とは、中密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを含むものである。
なお、中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造における使用とは、中密度以上ポリエチレン樹脂と一般的にみなせる樹脂となる前段階での分散等への使用、固体となった中密度以上ポリエチレン樹脂への分散を含むものである。すなわち、中密度以上ポリエチレン樹脂材料の原料となる原油やナフサ(石油製品)、重合前のオレフィン単量体(石油化学原料)の段階など樹脂材料となる以前の段階でも分散等使用してもよく、また、流動状態から固体となった後に粒状物を分散等に使用してもよいことを含むものである。
このような粒状物が分散させられた中密度以上ポリエチレン樹脂製品は引張強度や破断伸度などに優れた強力な中密度以上ポリエチレン樹脂製品とすることができる。場合によっては粒状物を分散させない同種の中密度以上ポリエチレン樹脂製品に比べ、二倍以上の強度を確保することもできる。このような二倍以上の強度の確保によって従来よりも1/2以下の厚さの中密度以上ポリエチレン樹脂製品で同じ強度を実現できるので、分散媒の量も半分以下にすることができ、大幅に削減できるので地球環境における資源問題の解決に大きく貢献することができる。この理由は一例として一考するに樹脂の結晶性などに何らかの影響を与えた可能性もあるとも考えられなくもないが、別の理由も否定できないとも考えられる。
分散媒に対する粒状物の分散手法は、分散媒が流動状態である場合に限られない。分散媒が固体であってもよい。50〜800nmの粒径またはリポソームである粒状物であれば樹脂が流動状態ではなく、固体であっても浸潤する場合が多い。
さらには粒状物としてその粒状物自体の化学的な作用を得ることができるように、粒状物の材料を選択すると好適である。
さらに、粒状物の材料として、例えば結晶化促進剤、帯電防止剤、二酸化炭素減少剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、着色剤、金属光沢剤、滑剤、離型剤、光重合開始剤、光増感剤、光安定剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤、熱安定剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調整剤、分子量調節剤、重合鎖逓伝体、ラジカル形成重合開始剤、カップリング剤、光触媒等の添加剤、改質剤などの機能を有する樹脂に機能を付加する機能性材料を含むと好適である。
例えば、本実施形態の粒状物が樹脂に合わせた結晶化促進剤を含むと、結晶化促進剤による化学的な結晶促進効果によって結晶化に応じた中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供することができる。
本実施形態の粒状物に帯電防止剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、静電気による帯電を防止することができる中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供することができる。このような中密度以上ポリエチレン樹脂製品は様々な用途に利用できる。例えば、静電気が帯電しやすい製品一般などその用途は限られることがない。静電気は電化製品などでは、ノイズの要因となったり悪影響を与える。このような静電気の悪影響を取り除くことができるので、静電気で困難となっていた新技術の開発を促進させ、従来からの技術に対しては静電気の影響を取り除くことができるのでさらなる高精度な電化製品の提供が確保される。このような新技術および高精度製品の出現によって、世界産業は次世代産業を確立することが可能となり、巨額の経済性を得ることができる。
帯電防止剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、4級アンモニウム塩、下記界面活性剤から選ばれる物質などを一例として挙げることができる。
本実施形態の粒状物に二酸化炭素減少剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、樹脂製品の焼却時に二酸化炭素の排出量を減少させることができる。二酸化炭素の排出量は、京都議定書(1997年12月、気候変動枠組条約の目的を達成するため、京都で開かれた第3回締約国会議(COP3)にて採択された議定書)により、6%の削減が急務とされている。中密度以上ポリエチレン樹脂製品の焼却時に二酸化炭素の排出量が抑制されれば二酸化炭素の削減に大きく貢献でき、巨額で取引される排出権を他の先進国等に売却することも可能となり、巨額の利益を得ることができる。
二酸化炭素減少剤としては、金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子が挙げられる。これらは炭素と酸素の結合を阻害して、あるいは、生成した二酸化炭素を還元して炭素と酸素に分解することで二酸化炭素が減少するものであるとも考えられる。
金属ポルフィリン錯体とは下記化学式(I)、(II)で示される物質である。
Figure 2007100047
Figure 2007100047
金属ポルフィリン錯体を形成するポルフィリン化合物は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、5,10,15,20−テトラキス(2−チオフリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−チオフリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−ピロリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−ピロリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−フリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−フリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−メルカプトフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−メルカプトフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(4−メルカプトフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−アミノフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−アミノフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(4−アミノフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−ヒドロキシフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−ヒドロキシフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ポルフィリン、[5,10,15−トリス(2−チオフリル)−20−モノ(フェニル)]ポルフィリン、[5,10,15−トリス(3−チオフリル)−20−モノ(フェニル)]ポルフィリン、[5,10−ビス(2−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5,10−ビス(3−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5,15−ビス(2−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5,15−ビス(3−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5−モノ(2−チオフリル)−10,15,20−トリ(フェニル)]ポルフィリン、[5−モノ(3−チオフリル)−10,15,20−トリ(フェニル)]ポルフィリンなどを好適例として挙げることができる。
また、上記化学式(II)で示された化合物Lで表示される配位子は適宜選択して用いることができるが例えば、イミダゾール誘導体、ピリジン誘導体、アニリン誘導体、ヒスチジン誘導体、トリメチルアミン誘導体、チオフェノール誘導体、システィン誘導体、メチオニン誘導体、安息香酸誘導体、酢酸誘導体、フェノール誘導体、脂肪族アルコール誘導体が一例として挙げられる。
イミダゾール誘導体は、特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、プロピオイミダゾール、ジメチルイミダゾール、ベンズイミダゾールなどが一例として挙げられる。
ピリジン誘導体は、特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、メチルピリジン、メチルピリジンアセテート、ニコチンアミド、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジンなどが一例として挙げられる。
アニリン誘導体は、特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、アミノフェノール、ジアミノベンゼンなどが一例として挙げられる。
ヒスチジン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、ヒスチジンメチルエステル、ヒスタミン、ヒップリル−ヒスチジン−ロイシンなどが一例として挙げられる。
トリメチルアミン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミンなどが一例として挙げられる。
チオフェノール誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、チオクレゾール、メルカプト安息香酸、アミノチオフェノール、ベンゼンジチオール、メチルベンゼンジチオールなどが一例として挙げられる。
システィン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが例えばシスティンメチルエステル、システィンエチルエステルなどが一例として挙げられる。
メチオニン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えばメチオニンメチルエステル、メチオニンエチルエステルなどが一例として挙げられる。
安息香酸誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、サリチル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが一例として挙げられる。
酢酸誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、トリフルオロ酢酸、メルカプト酢酸、プロピオン酸、絡酸などが一例として挙げられる。
フェノール誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、クレゾール、ジヒドロキシベンゼンなどが一例として挙げられる。
脂肪族アルコール誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコールなどが一例として挙げられる。
ポルフィリン化合物の入手方法は、市場からの購入、合成により得る方法など、特に限られることなく適宜選択すればよいが、例えば、一例としてWO2003/054536号に記載される合成方法などで得ることもできる。
上記金属ポルフィリンとしては金属に鉄を選択したものが好ましく、さらに好ましくは二価の鉄を選択したものである場合が多い。
本実施形態の粒状物に紫外線吸収剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、紫外線吸収して削減することができる。このような中密度以上ポリエチレン樹脂製品を用いて人体と隔てることで紫外線による様々な弊害、例えば皮膚癌や目に対する悪影響などを大幅に削減することができる。現代社会では悪性腫瘍、目の病気などの人体に対する健康被害により、人道的な問題は勿論として、医療保険料の個人負担および国庫負担による負担が著しく、経済的な負担も大きい。したがって、この中密度以上ポリエチレン樹脂製品を用いることで健康被害を低減し、人道的な用途となると共に経済的な負担を著しく低減させることができ、巨額の利益を生むことができる。
また、紫外線は物質を変質、分解させる様々な要因となることからその遮蔽については大きな課題であるが、この中密度以上ポリエチレン樹脂製品を用いて対象物質から紫外線を遮断することによって物質を紫外線による変質、分解から守ることができる。したがって、医薬、食物、高機能性材料、敏感な物質などの変質、分解しやすい物質を著しく長期間に亘って変質、分解を抑制することができる。したがって、この中密度以上ポリエチレン樹脂製品さえあればよいので従来のように大がかりな保存施設を建設し、紫外線を遮蔽したりすることがなく、大幅なコストダウンを実現できる。
紫外線吸収剤としては、適宜選択して用いることができるが、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ−ル系及びシアノアクリレ−ト系のものが好ましい。上記ベンゾフェノン系のものとしては、例えば、2,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン及び2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンを一例として挙げることができる。
また上記ベンゾトリアゾ−ル系のものとしては、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾ−ル)、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)、ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾ−ル及び2−(2′−ヒドロキシ−5′−フェニルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−{2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル}ベンゾトリアゾ−ル、2−{2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)フェニル}−2−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。上記シアノアクリレ−ト系のものとしては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ−ト、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ−ト等を挙げることができる。
本実施形態の粒状物に導電剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、導電性を付与されたことで様々な機能を生むことができる。透明な樹脂に導電性を付与することで現在、透明電極の主流となっているITO膜、IZO膜などをこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品に置換することが可能である。現在、透明電極はディスプレイ産業においてなくてはならないものとなっているが成膜等が難しい面がある。これに対して透明電極をこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品に置換することで著しく簡便で大幅にコストダウン可能となり、ディスプレイ産業に新たな時代を到来させることができる。
また、導電性を付与したことで電磁波シールド作用も樹脂に与えることができる。電磁波は電気製品誤作動の主たる要因ともなり、ICタグなどの近年のRFID技術の進歩に伴い電磁波を遮断する必要も多い。このように電磁波は様々な場面で障害となる。この中密度以上ポリエチレン樹脂製品を用いれば導電性が付与されているので、電磁波シールドの新たな態様が可能となる。例えば車両用搭載機器(ECUなど)、精密機器、情報産業など次世代を担う産業において現在までの電磁波シールドから置換されることになり、大幅なコストダウンや新たな電磁波シールドの態様を構築することができる。
導電剤は、適宜選択して用いることができるが、導電性を付与できるものであればよく例えば、金、銀、銅、ステンレス、アルミニウム、亜鉛、錫、インジウム、アンチモン、ニッケルなどの金属粒子、カーボンブラック、黒鉛などの導電性顔料、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタンなどの金属酸化物、カーボンナノチューブ、フラーレンなどの微細炭素繊維などが用いられる。導電性粉末の形状は特に限定されないが、球、楕円、鱗片形、針状の導電性粉末を用いることができる。有機金属化合物としては、メチル銀、ブチル銀、フェニル銀などの有機銀化合物、モノアルキル(アリール)金誘導体(二臭化エチル金、二塩化フェニル金など)、ジアルキル金誘導体、トリアルキル金誘導体などの有機金化合物などが用いられる。有機導電性樹脂としては、ポリアニリン、ポリチオフェンなどのπ共役系結合を有する有機化合物を用いてもよい。金属しては、例えば、アルミ、金、銀、銅、合金や酸化物、セラミックスなどの金属元素(例えば、重金属、軽金属、貴金属、卑金属、遷移金属、非遷移金属金属などの元素)を少しでも含むものまたは主に含むものを概念として含む。
本実施形態の粒状物に着色剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、着色作用によって様々な機能を生むことができる。例えば着色によって紫外線を遮断することもできるし、様々な意匠性などの視覚的効果を付与することができる。様々な色に着色することができれば、美術などの芸術、近年成長産業であるアニメーションなどにより好適な効果を付与することもでき、技術の世界を超えた芸術、文化の世界にまで多大な文化的、経済的貢献を提供することができる。
着色剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば着色剤には染料、顔料ともに用いることができる。顔料は、有機、無機を問わず各種のものが使用できる。例えばアルミニウム、真鍮、蒸着粉、パール顔料(ホワイト、ゴールド等各色)等の光輝性顔料、ローダミンレーキB、不溶性アゾ系赤色顔料(ナフトール系)(例、ブリリアントカーメルBS、レイクカーメルFB、レイクレッド4B、ファーストレッドFGR、レイクボルド5B、トルイジンマーロン)、不溶性アゾ系赤色顔料(アニライド系)(例、ピラゾールレッド)、溶性アゾ系赤色顔料(例、レイクオレンジ、ブリリアントカーメル3B、ブリリアントカーメル6B、ブリリアントスカーレットG、レイクレッドC、レイクレッドD、レイクレッドR、レイクボルド10B、ボンマーロンL、ボンマーロンM)などの赤色顔料、ハイザイエローA、不活性アゾ系黄色顔料(アニリド系)(例、ファーストイエローG、ファーストイエロー10G、ジアゾオレンジ)、染料レーキ系黄色顔料(例、イエローレイク)などの顔料などの黄色顔料、フタロシアニン系青色顔料(例、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー)、染色レーキ系青色顔料(例、バイオレットレイク、ブルーレイク)、その他の顔料(例、アルカリブルー)などの青色顔料、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラックなどの黒色顔料、ルチル型酸化チタンとアナターゼ型酸化チタンのいずれでもよい酸化チタン、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤、酸化亜鉛等の白色顔料などを挙げることができる。これらの着色剤は、要求される色調に応じて、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料などから適当なものを選択して用いることができ、単独、あるいは二種以上を混合して所望の色相に調整して使用することもできる。
本実施形態の粒状物に金属光沢剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、金属光沢性の作用によって様々な機能を生むことができる。例えば金属光沢によってメタリック性を付与できるなど様々な意匠性などの視覚的効果を付与することができる。この結果、金属よりもはるかに軽い中密度以上ポリエチレン樹脂製品を金属として代用できることもあり、今までにない軽量化した素材、部品、製品の提供が可能となり、新世代の材料として活躍させることができる。
また、金属の反射特性を樹脂に適用した結果、赤外光、可視光、紫外光、短波長光線、電磁波などを反射してシールドさせるという対象物や人体を光、電磁波から遮蔽する用途に使用できることとなる。このような用途は紫外線などの有害光線から人体を保護する上述に例示される健康向上への有力な用途、同様に上述に例示される対象物の分解・変質を防止するという保存性の向上に寄与することができる。
金属光沢剤としては、適宜選択して用いることができるが、例えば、金属光沢を有する金属一般、金属以外であってもアルミニウムペーストやアルミニウム粉等の金属顔料を添加した、シルバーまたはゴールド等のメタリック調の金属光沢剤を用いてもよい。
本実施形態の粒状物に離型剤、滑剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、耐摩耗性の減少、相手攻撃性の減少、摩擦抵抗の減少、耐ブロッキング性の向上、耐スリ傷性を著しく向上させることができる。耐摩耗性の減少、相手攻撃性の減少、摩擦抵抗の減少、耐ブロッキング性の向上、耐スリ傷性などは、製造現場、使用者の立場に拘わらず、様々な障壁となりうる課題であり、この課題の解決ができなかったために新たな技術分野や産業分野への中密度以上ポリエチレン樹脂製品の進出が妨害されていた。本中密度以上ポリエチレン樹脂製品は耐摩耗性の減少、相手攻撃性の減少、摩擦抵抗の減少、耐ブロッキング性の向上、耐スリ傷性などを向上させる中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供できるので、摩耗しない中密度以上ポリエチレン樹脂製品やブロッキングが起きない中密度以上ポリエチレン樹脂製品などを提供できる。これによって、ブロッキングや摩耗に注意しなければならなかった製造現場などではそれらに対して処理工程などを削減することができ、ひいては処理装置などを減少あるいは不要とすることができ、大幅なコストダウンを実現できる。
離型剤、滑剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、エンボス加工の加工性を向上させることに好適であるものが選択される。ポリオレフィン系、ステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリルアルコール、ワセリン、脂肪酸のポリグリコールエステル等を一例として用いることができる。ワックスとしては例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルバナワックス、パラフィンワックス等が挙げられる。更に、フィッシャー−トロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木蝋、蜜蝋、イボタロウ、羊毛蝋、セラックスワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種種のワックス等を挙げることができる。
本実施形態の粒状物に光重合開始剤、光増感剤、光安定剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、光を制御して有効活躍する機能性材料の特性が著しく向上する。わずかな光を効率的に利用できる光利用の新世代中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供することができる。
光重合開始剤、光増感剤としては、適宜選択して用いることができるが、例えば、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることもできる。
本実施形態の粒状物に充填剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、充填剤による分散性または凝集性の強固化さようによって、劣化防止・補強などの効果を著しく向上させることができる。このような中密度以上ポリエチレン樹脂製品によれば金属板並の強度性能を確保することもでき、新世代の中密度以上ポリエチレン樹脂製品として機能性は著しい。
充填剤としては適宜選択して用いることができるが、例えば、無機質充填剤又は炭酸カルシウム等の一般無機質充填剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、無機質球状体、有機質中空球状体、メタホウ酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カリオン、クレー等を一例として挙げることができる。
本実施形態の粒状物に発泡剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、きめの細かい発泡樹脂体を形成することができる。発泡樹脂体は発泡の不均一性、発泡の一つ一つの泡の大きさを小さくすることが難しく、きめの細かい発泡体を提供することが難しかった。これに対して本中密度以上ポリエチレン樹脂製品は従来考えられなかったほどの発泡の均一性を確保することができ、発泡の一つ一つの泡の大きさを小さくすることができるようになったのできめの細かい新たな発泡樹脂体を提供することができるようになったので新世代の中密度以上ポリエチレン樹脂製品として機能性は著しい。
発泡剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、加熱により発泡する加熱発泡剤、熱分解型発泡剤、カプセル発泡剤のいずれも用いることができる。発泡剤の成分としては、ニトロペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミド、トルエンスルホニルヒドラジン、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゼンスルホニルヒドラジン等を用いることができる。カプセル発泡剤は、低沸点溶剤を熱可塑性高分子材料の被膜或いは殻で包み込んだ粒径10〜30μmの微小球である。シェル材料としては、アクリロニトリル・塩化ビニリデン共重合体やアクリロニトリル・アクリル系共重合体、ニトリル系共重合体等が使用され、内包ガスとしてはペンタン、イソペンタン、イソブタン、ブタン等がある。そして、カプセル発泡剤としては、140(160)〜190℃で1分加熱して最高倍率となる高温発泡剤であって、シェル材料がニトリル系共重合体で内包ガスがペンタンのものなどが挙げられる。
本実施形態の粒状物に難燃剤が含まれるものを添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品では、樹脂とは考えられないほどの難燃材を形成することができる。これによって、金属、陶磁器並の難燃材を得ることもでき、このような難燃材は例えば建築用(例えば建物の内壁など)、防火用製品として極めて有用であり、新世代の中密度以上ポリエチレン樹脂製品として機能性は著しい。
難燃剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、無機質充填剤又は炭酸カルシウム等の一般無機質充填剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、無機質球状体、有機質中空球状体、メタホウ酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カリオン、クレー等を一例として挙げることができる。
さらに適宜選択して他の機能性材料などを本実施形態の粒状物に添加した中密度以上ポリエチレン樹脂製品であれば、それぞれ機能特性を著しく得ることができる。よって、それぞれにおいて多大な新規な用途と共に経済的な利益を確保することができ、著しい経済的効果を生むことができる。
可塑剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル系、リン酸エステル系、塩素化脂肪酸エステル系、塩素化パラフィン系、エポキシ系、ポリエステル系、アジピン酸エステル系の可塑剤を一例として挙げることができる。
安定剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、カドミウム・バリウム・亜鉛等の複合系安定剤、鉛系安定剤、錫系安定剤、カルシウム系安定剤等を一例として用いることができる。
界面活性剤、乳化剤、湿潤剤は、適宜選択して用いることができるが、エマルジョン化することに対して好適であるものが好ましく、例えば、燐酸モノエステル、燐酸ジエステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエイト、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウリレート、4級アンモニウム塩などを一例として挙げることができる。ポリ乳酸、ライスワックス、大豆レシチン、リン脂質であると好適である。
例えばオレイン酸、脂肪酸多価アルコールエステルタイプの非イオン性界面活性剤、例えばソルビタンモノラウレート、モノオレエート、モノステアレートもしくはモノパルミテート、ソルビタントリステアレートもしくはトリオレート、脂肪酸多価アルコールエステルのポリオキシエチレン付加物、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸とポリメタクリル酸とからなる共重合体、スルホン酸基含有の水溶性重合体、例えばスルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレートもしくはスルホプロピルメタクリレートによる重合体、ならびにN−(スルホエチル)−マレインイミド、2−アクリルアミド−2−アルキルスルホン酸、スチロールスルホン酸およびビニルスルホン酸の重合体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、モノオレエート、モノステアレート、モノパルミテート、トリステアレートもしくはトリオレエート、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチルステアレート、ポリエチレングリコール400ステアレート、ポリエチレングリコール2000ステアレート、D−α−トコフェロール、DL−α−トコフェロール、D−α−トコフェロール酢酸エステル、DL−α−トコフェロール酢酸エステル、パルミチン酸アスコルビル、ビタミンFのグリセリド;ビタミンD類、特にビタミンD2及びビタミンD3;レチノール、レチノールエステル(パルミチン酸レチノールエステル及びプロピオン酸レチノールエステル)、β−カロチン、D−パンテノール、ファルネソール、酢酸ファルネシル;必須脂肪酸に富んだ油、特にジョジョバ油及び黒すぐり(cassis)油 ;5−n−オクタノイルサリチル酸、サリチル酸;α−ヒドロキシ酸、例えばクエン酸、乳酸及びグリコール酸のアルキルエステル;アジア酸、マダガスカル酸(acide madecassique)、アジアチコシド、ツボクサ(Centellaasiatica)の全抽出物、β−グリシレチン酸、α−ビサボロール;セラミド類、特に2−オレオイルアミノ−1,3−オクタデカン;フィタントリオール(phytanetriol)、乳からのスフィンゴミエリン、ポリ不飽和必須脂肪酸に富む海産物由来のリン脂質、エトキシキン、マンネンロウ抽出物、香油抽出物、ケルセチンなど、短鎖(C1〜C6)アルコール例えばエタノール;ポリオール例えばグリコール、特に1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール又はヘキシレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン及びソルビトールなどを例示することができる。
親油性界面活性剤の一例は、ショ糖ジステアリン酸エステル、ジステアリン酸ジグリセリン、トリステアリン酸テトラグリセリン、デカステアリン酸デカグリセリン、モノステアリン酸ジグリセリン、トリステアリン酸ヘキサグリセリン、ペンタステアリン酸デカグリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ジエチレングリコール、グリセリンとパルミチン酸とステアリン酸とのエステル、モノステアリン酸ポリオキシエチレン2EO(すなわちエチレンオキシド単位を2個含有するもの)、モノ−及びジベヘン酸グリセリン並びにテトラステアリン酸ペンタエリトリトールである。
親水性界面活性剤は一例としては、次の化合物:すなわちモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン4EO、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン20EO、モノステアリン酸ポリオキシエチレン8EO、モノステアリン酸ヘキサグリセリン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン10EO、ジステアリン酸ポリオキシエチレン12EO及びジステアリン酸ポリオキシエチレンメチルグルコース20EOを挙げ得る。
また、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性の界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤 としては、例えばEO付加型非イオン性界面活性剤[例えば高級アルコール(C8〜18、以下同じ)、高級脂肪酸(C8〜24、以下同じ)または高級アルキルアミン(C8〜24)のEO付加物(分子量158〜Mn200,000);グリコールのEO付加物であるポリアルキレングリコール(分子量150〜Mn6,000)の高級脂肪酸エステル;多価アルコール(C2〜18の2価〜8価またはそれ以上、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールおよびソルビタン)高級脂肪酸エステルのEO付加物(分子量250〜Mn30,000);高級脂肪酸アミドのEO付加物(分子量200〜Mn30,000);および多価アルコール(前記のもの)アルキル(C3〜60)エーテルのEO付加物(分子量120〜Mn30,000)]、および多価アルコ−ル(C3〜60)型非イオン性界面活性剤 [例えば多価アルコールの脂肪酸(C3〜60)エステル、多価アルコールのアルキル(C3〜60)エーテルおよび脂肪酸(C3〜60)アルカノールアミド]が挙げられる。
なお界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性いずれであってもよい。
アニオン性界面活性剤としては、前記(C1)を除く化合物、例えばカルボン酸(例えばC8〜22の飽和または不飽和脂肪酸およびエーテルカルボン酸)またはその塩;硫酸エステル塩〔例えば高級アルコール硫酸エステル塩(例えばC8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩)および高級アルキルエーテル硫酸エステル塩[例えばC8〜18の脂肪族アルコールのEO(1〜10モル)付加物の硫酸エステル塩]〕;スルホン酸塩[C10〜20、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル型、ハイドロカーボン(例えばアルカン、α−オレフィン)スルホン酸塩およびイゲポンT型];およびリン酸エステル塩[例えば高級アルコール(C8〜60)EO付加物リン酸エステル塩およびアルキル(C4〜60)フェノールEO付加物リン酸エステル塩]が挙げられる。上記の塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアミン(C1〜20)塩およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)塩が挙げられる。
カチオン性界面活性剤 としては、第4級アンモニウム塩型[例えばテトラアルキル(C4〜100)アンモニウム塩(例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイドおよびステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド)、トリアルキル(C3〜80)ベンジルアンモニウム塩(例えばラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、アルキル(C2〜60)ピリジニウム塩(例えばセチルピリジニウムクロライド)、ポリオキシアルキレン(C2〜4)トリアルキルアンモニウム塩(例えばポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド)およびサパミン型第4級アンモニウム塩(例えばステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート)];およびアミン塩型[例えば高級脂肪族アミン(C12〜60、例えばラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミンおよびロジンアミン)の無機酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸)塩または有機酸(C2〜22、例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリル酸、オレイン酸、安息香酸、コハク酸、アジピン酸およびアゼライン酸)塩、脂肪族アミン(C1〜30)のEO付加物などの無機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩および3級アミン(C3〜30、例えばトリエタノールアミンモノステアレートおよびステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミン)の無機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩]が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤 [例えば高級アルキルアミン(C8〜24)のプロピオン酸ナトリウム]、ベタイン型両性界面活性剤 [例えばアルキル(C12〜18)ジメチルベタイン]、硫酸エステル塩型両性界面活性剤 [例えば高級アルキルアミン(C8〜24)の硫酸エステルナトリウム塩およびヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステルナトリウム塩]、スルホン酸塩型両性界面活性剤 (例えばペンタデシルスルホタウリンおよびイミダゾリンスルホン酸)およびリン酸エステル塩型両性界面活性剤 [例えばグリセリン高級脂肪酸(C8〜24)エステル化物のリン酸エステルアミン塩]が挙げられる。
分子量調節剤または重合鎖逓伝体は、適宜選択して用いることができるが、例えば、メルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプトブタノール、n−ドデシルメルカプタン、メルカプト琥珀酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプトグリセリン、メルカプト酢酸、チオグリコール酸エステル、例えばヘキシルチオグリコレート、メルカプトグリコールシラン、例えば3−メルカプトプロピルトリメトキシシランおよび3−メルカプトプロピル−メチルジメトキシシラン、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフルフリルアルコール、酢酸テトラヒドロフルフリルエステル、アルコール、例えばイソプロパノール、n−ブタノールおよびn−デカノールならびに芳香族炭化水素、例えばイソプロピルベンゾールを一例として挙げることができる。
ラジカル形成重合開始剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−アミルペルオキシピバレート、ジラウロイルペルオキシド、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2´−アゾビス−(2,4−ジメチル)バレロニトリル、2,2´−アゾビス−(2−メトキシブチロニトリル)、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペル−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンおよびクモールヒドロペルオキシドである。有利に使用されるラジカル開始剤は、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)−ペルオキシド、4,4´−アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルペルピバレートおよびジメチル−2,2´−アゾビスイソブチレートなどを一例として挙げることができる。
また、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。このようにすることで、前記粒状物は均一に中密度以上ポリエチレン樹脂製品中に分散する場合が多くなる。ここでより好適に分散させるには前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると均一分散に寄与して好適である。
均一分散性が向上すると、同様の効果を得るために使用する粒状物の使用量を削減することができる。したがって、粒状物の使用量の著しい減少により大幅なコストダウンを実現できることとなり、大きな経済的貢献効果を得ることができる。また、粒状物が環境に何らかの影響を与える場合などできるだけ使用を差し控えたい場合には、使用量の削減に大幅に寄与することになり、ひいては地球環境問題解決への大きな貢献とすることもできる。
このような物質は界面活性的性質をもつ、両親媒性脂質が挙げられる。両親媒性脂質は、中和された陰イオン性脂質、両性脂質及びアルキルスルホン酸誘導体からなる群から選択されたり、後述のリン脂質、糖脂質などが挙げられる。
中和された陰イオン性脂質は、例えばリン酸ジセチルのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩及びカリウム塩;リン酸ジミリスチルのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩及びカリウム塩;スルホン酸コレステロールのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩;リン酸コレステロールのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩;アシルグルタミン酸のモノナトリウム塩又はジナトリウム塩、特にN−ステアロイルグルタミン酸のモノナトリウム塩又はジナトリウム塩;及びホスファチジン酸ナトリウム塩の中から選ばれるものなどが挙げられる。
上述の機能性材料が核物質として含有されているカプセルであると機能性材料がカプセルによって均一分散されるので、同様の機能を得るのに必要な機能性材料の使用量を削減することができ、大きな経済的貢献効果や地球環境問題解決への大きな貢献を提供できることになる。
また、金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子を機能性材料としてこれらが核物質として含有されているカプセルを分散させた中密度以上ポリエチレン樹脂製品であれば、この中密度以上ポリエチレン樹脂製品を燃焼させたときに発生する二酸化炭素を減少させるのにカプセル化しない場合に比べ少量の金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子の使用量で済むことになる。これら機能性材料は高価であることが通常であり、使用量を少なくして低価格化をはかることが至上の命題である。このように使用量を少なくして低価格化をはかることができるので、このカプセル分散した中密度以上ポリエチレン樹脂製品は低価格で提供できることとなり、流通市場を席巻することとなる。これにより、市場の中密度以上ポリエチレン樹脂製品がこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品に置換されるので二酸化炭素の削減効果に大きく貢献し、二酸化炭素の減少による環境的、経済的効果は著しい。
このようなカプセルはリポソームであると好適である。リポソームであればその粒径は限定されない。さらに均一分散などに貢献でき、環境的、経済的、物性的効果をさらに高めることができる。リポソームの内部には上記機能性材料が核物質として包含されていると好適である。より好適にはリポソーム内部に二酸化炭素減少剤たる金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子が包含されていると好適である。この中でも特に鉄ポルフィリン錯体であると好適である。
このようなリポソームによる分散性の確保によってさらに機能性材料の使用量を少なくして低価格化をはかることができるので、このリポソームが分散した中密度以上ポリエチレン樹脂製品は低価格で提供可能となり、流通市場をさらに席巻することとなる。これにより、さらに市場の中密度以上ポリエチレン樹脂製品がこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品に置換されるので二酸化炭素の削減効果に大きく貢献し、二酸化炭素の減少による環境的、経済的利益はさらに著しい。また、リポソームは化粧品や食品として用いられるもので、健康面や環境面への影響も少なく次世代の環境社会へ貢献できる中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供することができる。
本実施形態において、分散媒となる中密度以上ポリエチレン樹脂は、(MDPE、HDPE)は、中圧・低圧で重合されるので中・低圧ポリエチレンともいう。密度は0.925g/cm3〜0.940g/cm3(中密度)0.940g/cm3〜0.965g/cm3(高密度)とされるのが一般的である。ヒートシールはLDPEより高温を必要とするが、その分、耐熱性と腰の強さをもち、低密度ポリエチレン(LDPE)よりさらさらとした感触で、白っぽく、耐水性、耐アルカリ性、耐酸性、耐衝撃性、耐寒性には優れている場合が多くこれら性質に適した用途に適用することができる。
中密度以上ポリエチレン樹脂はポリエチレン樹脂は、市場からの購入、製造等することで得ることができ、入手方法、条件などは特に限られることはないが、その製造例、条件例の一例を以下に示す。また、本実施形態に係る粒状物はポリエチレン樹脂の重合後に拘わらず、重合前・重合中などに加えてもよい。
エチレン系重合体を得るための触媒系ならびに製造方法の一例について説明する。エチレン系重合体を得るための触媒系ならびに製造方法は、エチレン系重合体を製造できるものであれば特に限定はないが、生産性、製造コスト等が良好であるという理由から後に述べる金属マグネシウム、アルコール、チタンアルコキサイドから得られる均一溶液、酸素含有有機化合物及びハロゲン化有機アルミニウムを原料とし調製されたチーグラー・ナッタ触媒が好ましく用いられる。以下に触媒系ならびに中密度以上ポリエチレン樹脂の製造方法を一例として示す。
ここで好ましく用いられる金属マグネシウム、アルコール、チタンアルコキサイドから得られる均一溶液、酸素含有有機化合物及びハロゲン化有機アルミニウムを原料とし調製されたチーグラー・ナッタ触媒についてその調製例を説明する。
チーグラー・ナッタ触媒の調製に用いる金属マグネシウム、アルコールとしては、以下のものが挙げられる。
金属マグネシウムとしては各種の形状、すなわち粉末,粒子,箔又はリボンなど、いずれの形状のものも使用できる。
アルコール類としては、炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖状の脂肪族アルコール又は炭素数3〜18の脂環式アルコールが使用できる。例としては、メタノール,エタノール,n−プロパノール,i−プロパノール,n−ブタノール,i−ブタノール,n−ヘキサノール,2−エチルヘキサノール,n−オクタノール,i−オクタノール,n−ステアリルアルコール,シクロペンタノール,シクロヘキサノール,エチレングリコールなどが挙げられる。
これらのアルコールは、単独又は2種類以上の混合物として使用される。単独で使用することはもちろん良いが、2種類以上の混合物として使用すると、重合体の粉体特性などに特異な効果を醸し出すことがある。
加うるに、金属マグネシウムを使用して本発明で述べる均一溶液を得る場合、反応を促進する目的から、金属マグネシウムと反応したり、付加化合物を生成したりするような物質、例えばヨウ素,塩化第2水銀,ハロゲン化アルキル,有機酸エステル及び有機酸などのような極性物質を、単独又は2種類以上添加することが好ましい。
チタンアルコキサイドとしては、好ましくは一般式[TiOa(OR1)b]mで表される化合物が使用される。ただし、該一般式においてR1は炭素数1〜20の、好ましくは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基,シクロアルキル基,アリールアルキル基,アリール基及びアルキルアリール基などの炭化水素基を表わし、aとbとは、a≧0でb>0でチタンの原子価と相容れるような数を表わし、mは整数を表わす。特にaが0≦a≦1で、mが1≦m≦6であるようなチタンアルコキサイドを使用することが望ましい。
具体的な例としては、チタンテトラエトキシド,チタンテトラ−n−プロポキシド,チタンテトラ−i−プロポキシド,チタンテトラ−n−ブトキシド,ヘキサ−i−プロポキシジチタネートなどが挙げられる。いくつかの異なる炭化水素基を有するチタンアルコキサイドの使用であってもよい。これらのチタンアルコキサイドは単独又は2種類以上の混合物として使用する。
酸素含有有機化合物としては、エーテル類、エステル類、ケトン類及び酸無水物が用いられる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミールエーテル、メチルフェニルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジメトキシプロパン、ジメトキシブタン、ジエトキシエタン、ジエトキシプロパン、ジエトキシブタン、ジメトキシテトラヒドロフラン、ジメチルジメトキシプロパン、ジエチルジメトキシプロパン、ジブチルジメトキシプロパン、エチルブチルジメトキシプロパン及びポリエチレンメチルエーテルなどが挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、ブロピオン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸メチル及びアニス酸エチルなどが挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、エチルメチルケトン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、ジベンジルケトン、ジアセチル、アセチルベンゾイル、ベンジル、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、アセトニルアセトンなどが挙げられる。
酸無水物としては、コハク酸、グルタル酸、フタル酸などが挙げられる。重合反応中に溶媒への溶出割合が少なく、触媒の経時変化が少ないなどの理由から好ましくは、複数の酸素原子を含有したジエーテル類、ポリエーテル類、エステル類、ジケトン類などである。特に好ましくはジエーテル類及びポリエーテル類である。
酸素含有有機化合物は単独で用いてもよく、また2種以上を混合あるいは反応させて使用することもできる。
前記のハロゲン化有機アルミニウム化合物としては、一般式R2zAlX3-zで示されるものが使用される。ただし、該一般式においてR2は炭素数1〜20の、好ましくは炭素数1〜8の炭化水素基を表わし、Xはハロゲン原子を表わし、zは0<z<3の数、好ましくは0<z≦2の数を表わす。また、R2は直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリールアルキル基、アリール基及びアルキルアリール基から選ばれることが好ましい。
ハロゲン化有機アルミニウム化合物の具体例としては、例えば、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジプロピルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、i−ブチルアルミニウムジクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、i−ブチルアルミニウムセスキクロリド、トリエチルアルミニウムと三塩化アルミニウムの混合物などが挙げられる。
上記ハロゲン化有機アルミニウム化合物は、単独又は2種類以上の混合物として使用することができる。粉体性状を良くするためには2種類以上の混合物を用いることが好ましい。
またチーグラー・ナッタ触媒を調製する際に、触媒の粒子形状の制御、触媒活性の向上の目的で酸素含有ケイ素化合物を用いることもできる。
酸素含有ケイ素化合物としては、ポリシロキサン類及びシラン類が用いられる。このうちポリシロキサンとしては、鎖状ポリシロキサン及び環状ポリシロキサンが挙げられる。
具体的には、鎖状ポリシロキサンとしては、例えばヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、メチルヒドロポリシロキサン、エチルヒドロポリシロキサン、ブチルヒドロポリシロキサン、ヘキサフェニルジシロキサン、オクタフェニルトリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルヒドロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、1,5−ジクロロヘキサメチルトリシロキサン、1,7−ジクロロオクタメチルテトラシロキサン、ジメトキシポリシロキサン、ジエトキシポリシロキサン、ジフェノキシポリシロキサンなどが挙げられる。
また環状ポリシロキサンとしては、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリフェニルトリメチルシクロトリシロキサン、テトラフェニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサンなどが挙げられる。
更に三次元構造を有するポリシロキサンとしては、例えば上記の鎖状又は環状のポリシロキサンを加熱などにより架橋構造を持つようにしたものなどを挙げることができる。
これらのポリシロキサンは取扱上液状であることが望ましく、25℃における粘度が1〜10000センチトークス、更に1〜1000センチトークスの範囲であることが望ましい。しかし、液状に限る必要はなく、シリコングリースと総括的に呼ばれるような固形物であってもさしつかえない。
一方シラン類としては、具体的には、例えばトリメチルフェニルシラン、ジメチルジフェニルシラン、アリルトリメチルシランなどのシラン炭化水素、ヘキサメチルジシラン、オクタフェニルシクロテトラシランなどの鎖状及び環状の有機シラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシランなどの有機シラン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素などのハロゲン化ケイ素、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリエチルフルオロシラン、ジメチルジブロモシランなどのアルキル及びアリールハロゲノシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、テトラメチルジエトキシジシラン、ジメチルテトラエトキシジシランなどのアルコキシシラン、ジクロロジエトキシシラン、ジクロロジフェニルシラン、トリブロモエトキシシランなどのハロアルコキシ及びフェノキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシランなどの脂肪酸残基を含むシラン化合物などが挙げられる。このうちジメチルポリシロキサン、メチルヒドロポリシロキサンなどの鎖状ポリシロキサンや、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのアルコキシシランなどが好ましく用いられる。
上記のケイ素化合物は単独で用いてもよく、また2種以上を混合あるいは反応させて使用することもできる。
本実施形態の均一溶液を製造する場合の金属マグネシウム、アルコール類及びチタンアルコキサイドの反応順序は、化学反応を生じる限り任意の順序で有り得る。例えば、金属マグネシウムとチタンアルコキサイドの混合物にアルコールを加える方法、金属マグネシウム、酸素含有有機化合物、チタンアルコキサイドの存在下アルコールを加える方法、金属マグネシウム、アルコールの混合物に酸素含有有機化合物、チタンアルコキサイドを加える方法、金属マグネシウム、アルコールと酸素含有有機化合物の混合物に、チタンアルコキサイドを加える方法等が挙げられる。このような方法により上記の均一溶液を得ることができる。
ここで上記均一溶液とハロゲン化有機アルミニウムとの反応は、液体媒体中で行うことが好ましい。溶媒としては、当該技術分野で通常用いられるものはすべて使用できるが、脂肪族、脂環族もしくは芳香族炭化水素類、又はそれらのハロゲン誘導体、あるいはそれらの混合物が挙げられ、例えば、イソブタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼンなどが好ましく用いられる。
マグネシウム、アルコール類、チタンアルコキサイドの使用量は、金属マグネシウム(Mg)のグラム原子とチタンアルコキサイドのTiのグラム原子との原子比で、0.2≦Mg/Ti≦100、好ましくは、1≦Mg/Ti≦30、特に好ましくは4<Mg/Ti≦20である。
酸素含有有機化合物と前記Mgのモル比は、0.05≦Mg/酸素含有有機化合物≦100、好ましくは0.1≦Mg/酸素含有有機化合物≦10の範囲になるように使用量を選ぶことが好ましい。
必要に応じて用いられる前記のケイ素化合物中のSiと前記Mgのモル比は、0.05≦Mg/Si≦100、好ましくは0.5≦Mg/Si≦10の範囲になるように使用量を選ぶことが好ましい。
上記均一溶液とハロゲン化有機アルミニウムを反応させる場合、前記のハロゲン化有機アルミニウムの種類及び使用量が適切に選択され、均一溶液から固体粒子を析出させる。特に反応初期に生成する結晶核の制御が適宜行なわれる必要がある。その為均一溶液とハロゲン化有機アルミニウム化合物の反応は好ましくは2段階に分けて行われる。2段階に分けて反応を行う場合、前段では結晶核となる固体粒子の析出反応を、後段では前段で析出した結晶核の成長反応を行う。このためには前段と後段で用いるハロゲン化有機アルミニウム化合物の種類及び使用量をそれぞれの段階に適したものとすることが必要である。より具体的には、前段の反応においては、ハロゲン化有機アルミニウム化合物R2zAlX3-zのZは1≦Z≦2、Mgに対する使用量(モル比)は0.5〜2.0、後段の反応においては各々0<Z<2、Mgに対する使用量(モル比)は1.0〜20とすることが好ましい。
各段階の反応条件は特に限定的ではないが、−50〜300℃、好ましくは0〜200℃なる範囲の温度で、0.5〜50時間、好ましくは1〜6時間、不活性ガス雰囲気中で常圧又は加圧下で行われる。
前段と後段の反応は連続して行うことも、分断して前段の反応後に結晶析出を完結させるための熟成反応を実施することもできる。また、前段と後段での反応条件をそれぞれ変化させて行うこともできる。好ましくは前段の反応と後段の反応の間に熟成反応が行われる。
ここで熟成反応の条件は特に限定的ではないが、−50〜300℃、好ましくは0〜200℃なる範囲の温度で、0.5〜50時間、好ましくは1〜6時間、不活性ガス雰囲気中で常圧又は加圧下で行われる。
チーグラー・ナッタ触媒は、残存する未反応物及び副生成物を除去することなく、又は濾過や傾斜法により除去してから用いることができる。
チーグラー・ナッタ触媒を用いて重合を実施する際には、通常触媒活性の発現を促す目的で助触媒として有機アルミニウム化合物を用いる。好ましくは直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜10のアルキル基を有する有機アルミニウム化合物が挙げられる。特に直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜10のアルキル基を有するトリアルキルアルミニウムの使用が好ましい。具体的には、例えばトリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリ−i−ブチルアルミニウム,トリ−n−ブチルアルミニウム,トリ−n−デシルアルミニウムなどが挙げられる。
有機アルミニウム化合物としては、このほか炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキル金属水素化物を挙げることができる。このような化合物としては、具体的には、ジイソブチルアルミニウム水素化物などを挙げることができる。また、炭素数1〜20のアルキル基を有するアルキル金属ハライド、例えばエチルアルミニウムセスキクロライド,ジエチルアルミニウムクロライド,ジイソブチルアルミニウムクロライドあるいはアルキル金属アルコキシド、例えばジエチルアルミニウムエトキシドなども使用できる。
なお、炭素数1〜10のアルキル基を有するトリアルキルアルミニウムあるいはジアルキルアルミニウム水素化物と炭素数4〜20のジオレフィンとの反応により得られる有機アルミニウム化合物、例えばイソプレニルアルミニウムのような化合物を使用することもできる。
上記の有機アルミニウム化合物は単独で用いてもよく、また2種以上を混合あるいは反応させて使用することもできる。
また、分子量、分子量分布、組成分布を制御する目的で電子供与性化合物を用いても良い。
電子供与性化合物を用いる場合、その化合物としては、エーテル化合物、有機酸エステル,ケイ素の酸素含有有機化合物,窒素含有有機化合物などが適当である。具体的には、ジメトキシエタン、ジメトキシプロパン、ジメチルジメトキシプロパン、ジブチルジメトキシプロパン、安息香酸エチル,トルイル酸エチル,テトラエトキシシラン,ジフェニルジメトキシシラン,ジフェニルアミンなどが挙げられる。
エチレン系重合体は、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンからなるエチレン系重合体であり、3〜12であれば特に限定するものではなく、12を越えると共重合性が低くなり、所望の効果が得られなくなる事から好ましくない場合がある。ここで炭素数3〜12のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンの重合は、いわゆるチーグラー法の一般的な反応条件で行うことができる。すなわち、連続式又はバッチ式で20〜110℃の温度で重合を行う。重合圧としては特に限定はないが、加圧下、特に0.15〜5MPaの使用が適している。重合を不活性溶媒の存在下に行う場合には、不活性溶媒としては、通常使用されているいかなるものも使用しうる。特に炭素数3〜20のアルカン又はシクロアルカン、例えばプロパン、イソブタン,ペンタン,ヘキサン,シクロヘキサンなどが適している。
重合を気相中で行う場合は、重合工程において使用する反応器としては、流動床型重合器、撹拌槽型重合器など当該技術分野で通常用いられるものであれば適宜使用することができる。流動床型重合器を用いる場合は、ガス状のオレフィン及び/又は不活性ガスを該系に吹き込むことにより、該反応系を流動状態に保ちながら行われる。撹拌槽型重合器を用いる場合、撹拌機としては、イカリ型撹拌機、スクリュー型撹拌機、リボン型撹拌機など種々の型の撹拌機を用いることができる。
重合操作は、通常の一つの重合条件で行う1段重合のみならず、複数の重合条件で行う多段階重合において行うことができる。
チーグラー・ナッタ触媒の使用量は、溶媒1リットル当たり、又は反応器1リットル当たり、チタン原子0.001〜2.5ミリモルに相当する量で使用することが好ましく、条件により一層高い濃度で使用することもできる。
助触媒の有機アルミニウム化合物は、溶媒1リットル当たり、又は反応器1リットル当たり、0.02〜50ミリモル、好ましくは0.2〜5ミリモルの濃度で使用する。本発明において生成重合体の分子量は、公知の手段、すなわち適当量の水素を反応系内に存在させるなどの方法により調節することができる。二段以上の多段重合によってエチレン系重合体を製造する場合、各段において異なる分子量の重合体を製造するが、その順序は任意である。またこの場合、コモノマーの供給量については、高いESCRを有する重合体を得るためには、より高分子量の重合体を製造する工程に多くのコモノマーを供給することが望ましい。
生成する重合体の分子量、生成比率については特定の範囲の分子量分布であるエチレン系重合体を得る条件であれば特に制限はない。
製造された中密度以上ポリエチレン樹脂 は特に限定はなく、例えばエチレン単独重合樹脂、もしくはエチレン/α−オレフィン共重合樹脂が挙げられる。好ましくは、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合樹脂である。ここで、α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられ、これらを1種あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。これらのα−オレフィンのうち、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが、前述の要件を満足する上で、特に好ましい場合が多い。
中密度以上ポリエチレン樹脂の重合方法に特に限定はなく、チタン、ジルコニウム等の遷移金属化合物、マグネシウム化合物、および有機アルミニウム化合物からなる上述の高活性チーグラー系触媒を用いる方法、もしくはCr系の重合触媒を用いる方法が挙げられる。中でも、触媒が高活性であり、樹脂中の触媒残査が少ないなどでチーグラー系触媒を用いる方法が望ましい。また、反応方法としては特に限定はなく、スラリー重合法、気相重合法、溶液重合法等が挙げられる。中でも、薬液に溶出する金属不純物濃度を低く抑え、また、微粒子の発生の原因となる低分子重合体の樹脂への取り込みを制限できることから、炭素数が6〜10の飽和炭化水素系の重合媒体、例えば、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン等を用いるスラリー重合法が望ましい。さらに、中・高密度ポリエチレン樹脂 は、樹脂の流動性、溶融張力、成形性、耐衝撃性等をバランス良く保ち、且つ成形体表面の平滑性に優れるものとするために、樹脂に無用な熱履歴を与えず、且つ樹脂生産の経済性の良い二段重合法を用いることが望ましい場合がある。なお、二段重合法を用いる際の反応条件は、適宜選択できるが、例えば一段目の重合温度が78〜85℃であり、溶媒中の水素/エチレン比がモル比で0.03〜0.15の範囲であることが好ましく、二段目の重合温度が50〜80℃であり、溶媒中の水素/エチレン比がモル比で0〜0.01の範囲であることが好ましく、且つ一段目の重合時間と二段目の重合時間の比(二段目重合時間(分)/一段目重合時間(分))が0.05〜0.5であることが好ましい場合が多い。
上記分散媒たる中密度以上ポリエチレン樹脂には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂を添加することもできる。また、上記各樹脂には、更に必要に応じ、各種添加剤を添加する事もできる。これらの添加剤としては、例えば、上記機能性材料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ等の微粉末からなる体質顔料(充填剤)等であってもよい。
本実施形態において、分散相たる粒状物およびその内容物に用いるものは、上記機能性材料、樹脂一般およびその誘導体、それらの組み合わせ、高分子体、無機物、炭素類(グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレンなど)、高分子液晶、高分子医薬品、DNA、タンパク質、層状粘土鉱物、金属およびその酸化物、無機顔料などを含むことが挙げられる。その態は、液体、固体それらの中間体などあらゆる態を採用することができる。
分散媒たる中密度以上ポリエチレン樹脂に分散させる分散相たる粒状物およびその内容物に用いる樹脂としては適宜選択することができるが、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などいずれに拘わらず採用することができる。また、これら樹脂は各種を単独であるいは複数種組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂は、特に限られるものではなく適宜選択して採用することができるが水性エマルジョン樹脂(各種のエマルジョンが使用できるが、一例としてはエチレン−酢ビ、アクリル系樹脂の単体又はブレンド、共重合体などが挙げられる)、中密度以上ポリエチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、樹脂合成ゴム等が用いることができる。例えば中密度以上ポリエチレン樹脂は廃棄物とし燃焼させた時にダイオキシンを発生させにくく、環境面に与える害が少ないなどの利点を有し、好適であるなどの利点がある。ポリエチレン、ポリブタジエンなど一般的なポリオレフィン系樹脂が挙げられる。ポリプロピレン樹脂としては、プロピレンの単独重合体であるホモポリマーとコポリマータイプのいずれでもよく、さらに、コポリマーのランダムコポリマーとブロックコポリマーのいずれでもよい。常温での耐衝撃性・透明性に優れるランダムコポリマーを用いると好適である。また、上記成分にエラストマー成分を混合させてもよい。エラストマー成分としては特に限定されないが、例えばオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、生分解性樹脂、などが一例として挙げられる。
生分解性樹脂としては、完全分解型、部分分解型いずれであってもよく、生分解性成分としてはポリ乳酸、微生物産出系樹脂、天然高分子系樹脂、化学合成系樹脂を用いることができる。
微生物産出系樹脂は一例として、バイオポール、ビオファン、ビオグリーンなどを例示することができる。
天然高分子系樹脂は一例として、ノボン、マタービー、ドロンなどを例示することができる。
化学合成系樹脂は一例として、セルグリーン、ビオノーレ、PCL、ラクティ、ルナーレ、レイシアなどを例示することができる。
熱硬化性樹脂としては、適宜選択してもちいることができるが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂などを例示することができる。
紫外線硬化性樹脂としては、適宜選択してもちいることができるが、例えば、アクリレート化合物、エポキシ樹脂、オキセタン化合物などを挙げることができる。
電子線硬化性樹脂としては、適宜選択して用いることができる。具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合、又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電子線により硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。これらプレポリマー又はモノマーは単体又は複数種を混合して用いてもよい。また、硬化は通常は架橋硬化であり、また耐摩耗性等の耐久性の点からも架橋硬化が好ましい。上記プレポリマー又はモノマーは、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましくは用いてもよい。
その他にも分散相たる粒状物およびその内容物に用いる樹脂は、例えば、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ナイロン、ポリスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリサッカライド、デンプン質、ポリ(N−ビニルピロリドン)、およびそれらの共重合体、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンゴム等の熱可塑性エラストマーなどを用いてもよい。ウレタン系樹脂を用いる場合は、例えばポリオキシアルキル化ジオール又はポリオール、軟化点40℃〜140℃の粘着付与剤、脂肪族あるいは芳香族ジイソシアネートあるいはポリイソシアネート等があげられる。また、ビニル系樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル重合体、ポリビニルブチラール及びポリアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル系からなる樹脂があげられる。さらにシリコーン系樹脂としては,たとえばゴム状ポリシロキサン及び樹脂状ポリシロキサン等があげられる。本実施形態で記載した樹脂は、単独またはこれら2種類以上から成る共重合体及びこれらの混合物としても使用できる。
また分散相たる粒状物およびその内容物に用いるものは、低分子有機化合物、例えばフタロシアニン系、アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系もしくはペリレン系顔料もしくは染料、長鎖エステルなどの可塑剤、リン酸エステルなどの離型剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、医薬品、アミノ酸、DNA・タンパク質およびそれらの断片などを含んでいてもよい。
また分散相となる粒状物は、無機層状化合物を用いることができる。これらの中でも膨潤性を持つ粘土鉱物が好ましく、粘土系鉱物はシリカの四面体層の上部に、アルミニウムやマグネシウム等を中心金属にした8面体層を有する2層構造よりなるタイプと、シリカの4面体層が、アルミニウムやマグネシウム等を中心金属にした8面体層を両側から挟んだ3層構造よりなるタイプに分類される。前者としてはカオリナイト族、アンチゴライト族等を挙げることができ、後者としては層間カチオンの数によってスメクタイト族、バーミキュライト族、マイカ族等を挙げることができる。具体的には、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、モンモリロナイト、ヘクトライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石等をあげることができる。さらには本無機層状化合物を膨潤させた粒状物とすると好適である。膨潤に用いる溶媒は、特に限定されないが、例えば天然の膨潤性粘土鉱物の場合、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン等が挙げられ、水やメタノール等のアルコール類が好ましい。
分散相となる粒状物は、例えば、Pt、Au、W、Ru、Ir、Al、Sc、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Rh、Pd、Ag、Cd、Ln、Sn、Ta、Re、Os、Tl、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の金属単体もしくは積層もしくはその化合物を採用することもできる。
また、分散相となる粒状物には金属酸化物も採用できる。金属酸化物としては、LiOx、LiNx、NaOx、KOx、RbOx、CsOx、BeOx、MgOx、MgNx、CaOx、CaNx、SrOx、BaOx、ScOx、YOx、YNx、LaOx、LaNx、CeOx、PrOx、NdOx、SmOx、EuOx、GdOx、TbOx、DyOx、HoOx、ErOx、TmOx、YbOx、LuOx、TiOx、TiNx、ZrOx、ZrNx、HfOx、HfNx、ThOx、VOx、VNx、NbOx、TaOx、TaNx、CrOx、CrNx、MoOx、MoNx、WOx、WNx、MnOx、ReOx、FeOx、FeNx、RuOx、OsOx、CoOx、RhOx、IrOx、NiOx、PdOx、PtOx、CuOx、CuNx、AgOx、AuOx、ZnOx、CdOx、HgOx、BOx、BNx、AlOx、AlNx、GaOx、GaNx、InOx、TiOx、TiNx、SiNx、GeOx、SnOx、PbOx、POx、PNx、AsOx、SbOx、SeOx、TeOxなどの金属酸化物や、LiAlO2、Li2SiO3、Li2TiO3、Na2Al2234、NaFeO2、Na4SiO4、K2SiO3、K2TiO3、K2WO4、Rb2CrO4、Cs2CrO4、MgAl24、MgFe24、MgTiO3、CaTiO3、CaWO4、CaZrO3、SrFe1219、SrTiO3、SrZrO3、BaAl24、BaFe1219、BaTiO3、Y3l512、Y3Fe512、LaFeO3、La3Fe512、La2Ti27、CeSnO4、CeTiO4、Sm3Fe512、EuFeO3、Eu3Fe512、GdFeO3、Gd3Fe512、DyFeO3、Dy3Fe512、HoFeO3、Ho3Fe512、ErFeO3、Er3Fe512、Tm3Fe512、LuFeO3、Lu3Fe512、NiTiO3、Al2TiO3、FeTiO3、BaZrO3、LiZrO3、MgZrO3、HfTiO4、NH4VO3、AgVO3、LiVO3、BaNb26、NaNbO3、SrNb26、KTaO3、NaTaO3、SrTa26、CuCr24、Ag2CrO4、BaCrO4、K2MoO4、Na2MoO4、NiMoO4、BaWO4、Na2WO4、SrWO4、MnCr24、MnFe24、MnTiO3、MnWO4、CoFe24、ZnFe24、FeWO4、CoMoO4、CuTiO3、CuWO4、Ag2MoO4、Ag2WO4、ZnAl24、ZnMoO4、ZnWO4、CdSnO3、CdTiO3、CdMoO4、CdWO4、NaAlO2、MgAl24、SrAl24、Gd3Ga512、InFeO3、MgIn24、Al2TiO5、FeTiO3、MgTiO3、Na2SiO3、CaSiO3、ZrSiO4、K2GeO3、Li2GeO3、Na2GeO3、Bi2Sn39、MgSnO3、SrSnO3、PbSiO3、PbMoO4、PbTiO3、SnO2−Sb23、CuSeO4、Na2SeO3、ZnSeO3、K2TeO3、K2TeO4、Na2TeO3、Na2TeO4などの金属複合酸化物などを挙げることもできる。
また、FeS、Al23、MgS、ZnSなどの硫化物、LiF、MgF2、SmF3などのフッ化物、HgCl、FeCl2、CrCl3などの塩化物、AgBr、CuBr、MnBr2などの臭化物、PbI2、CuI、FeI2などのヨウ化物、またはSiAlONなどの金属酸化窒化物であってもよく特に限定されない。また、金属や金属化合物に限られず、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコールなどポリマー系材料などの有機材料、高分子、樹脂ITO、IZOのような金属酸化物類、ポリアニリン類、ポリチオフェン類、ポリピロール類などの共役性高分子化合物を含む有機導電材料も採用できる。
半導体特性を用いる有機材料でもよく、例えば、フタロシアニン系誘導体、ナフタロシアニン系誘導体、アゾ化合物系誘導体、ペリレン系誘導体、インジゴ系誘導体、キナクリドン系誘導体、アントラキノン類などの多環キノン系誘導体、シアニン系誘導体、フラーレン類誘導体、あるいはインドール、カルバゾール、オキサゾール、インオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾール、トリアゾールなどの含窒素環式化合物誘導体、ヒドラジン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、スチルベン類、アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物誘導体、アントラセン、ビレン、フェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合物誘導体などでその構造がポリエチレン鎖、ポリシロキサン鎖、ポリエーテル鎖、ポリエステル鎖、ポリアミド鎖、ポリイミド鎖等の高分子の主鎖中に用いられた物あるいは側鎖としてペンダント状に結合したもの、もしくはポリパラフェニレン等の芳香族系共役性高分子、ポリアセチレン等の脂肪族系共役性高分子、ポリピノールやポリチオフェン率の複素環式共役性高分子、ポリアニリン類やポリフェニレンサルファイド等の含ヘテロ原子共役性高分子、ポリ(フェニレンビニレン)やポリ(アニーレンビニレン)やポリ(チェニレンビニレン)等の共役性高分子の構成単位が交互に結合した構造を有する複合型共役系高分子等の炭素系共役高分子が用いられる。また、ポリシラン類やジシラニレンアリレンポリマー類、(ジシラニレン)エテニレンポリマー類、(ジシラニレン)エチニレンポリマー類のようなジシラニレン炭素系共役性ポリマー構造などのオリゴシラン類と炭素系共役性構造が交互に連鎖した高分子類などが用いられる。他にもリン系、窒素系等の無機元素からなる高分子鎖でも良く、さらにフタロシアナートポリシロキサンのような高分子鎖の芳香族系配位子が配位した高分子類、ペリレンテトラカルボン酸のようなペリレン類を熱処理して縮環させた高分子類、ポリアクリロニトリルなどのシアノ基を有するポリエチレン誘導体を熱処理して得られるラダー型高分子類、さらにペロブスカイト類に有機化合物がインターカレートした複合材料などを用いることもできる。
「中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法」
次に、粒状物たる機能性材料の一例として金属ポルフィリン錯体を核物質とした50〜800nmの粒径を有するリポソームをカプセルとして、これを樹脂中に分散させる方法を例示して中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法を説明する。すなわち、本実施形態では好適であることから下記超臨界二酸化炭素法によって、核物質たる封入物質として金属ポルフィリン錯体、外殻物質として脂質からなるカプセルたるリポソームを用いてこれを中密度以上ポリエチレン樹脂中に分散させる。
(リポソームの準備)
第一に水溶液たる水相中に分散した50〜800nmの粒径を有するリポソームを用意する。リポソームの外殻物質は脂質、脂肪であり、これらのうちから適宜選択して用いることができるがリン脂質または糖脂質であると好適である。リン脂質または糖脂質は脂質2分子膜を形成しうる化合物であるとさらに好適である。脂質は核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である。親和性物質の代表例として上述の界面活性剤、乳化剤等の界面活性物質が挙げられる。
リン脂質は、ホスファチドともいわれ、複合脂質のうちリン酸エステルおよびC−P結合を持つ一群の物質の総称であることが一応の定義として考えられる。リン脂質としては、一例として例えばホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオピン、卵黄レシチン、水添卵黄レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質などを挙げることができる。
糖脂質としては、一例として例えばジガラクトシルジグリセリド、ガラクトシルジグリセリド硫酸エステル等のグリセロ脂質、ガラクトシルセラミド、ガラクトシルセラミド硫酸エステル、ラクトシルセラミド、ガングリオシドG7、ガングリオシドG6、ガングリオシドG4等のスフィンゴ糖脂質などを挙げることができる。
他にも外殻物質としては、一例として例示すると、ポリ乳酸、ライスワックスなどを用いることもできる。コスト削減などの観点からライスワックスを用いると好適である。
リポソームの核物質たる封入物質は親油性または親水性の物質であると好適である。本実施形態では、または親油性または親水性の封入物質としては金属ポルフィリン錯体が好適であるので例示しているがその他の機能性材料などその他の物質を封入物質として用いることも可能である。封入物質の態は気体、液体、固体いずれであってもよい。
封入物質としては上記機能性材料に加えて、一例として、薬理活性成分などを挙げることができる。薬理活性成分としては、例えば、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、アスコルビン酸グリコシド、グリチルリチン酸ジカリウム、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸アンモニウム、グリチルレチン酸ステアリル、エスチン、エスクリン、パントテニルアルコール、パントテン酸とその塩、チアミン、フラビン、葉酸または抗生物質や、少なくとも1種以上の非ステロイド系抗炎症薬、ケトプロフェン、イブプロフェン、ブフェキサマクまたはインドメタシン等のを挙げることができる。また、封入物質としては一例として、封入物質として以下の水溶性色素などを挙げることができる。水溶性色素としては、たとえば赤色104号、赤色2号、赤色3号、青色1号、青色2号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、カルミン、カーサミン、紅麹色素、クチナシ色素、アントシアニン色素またはクロロフィル等を挙げることができる。
リポソームの製造方法は適宜選択してもちいることができるが例えば、一例として以下の方法を採用することができる。
(1)脂質のサスペンションを超音波で処理する超音波処理法。
(2)脂質と界面活性剤の混合ミセルを形成し界面活性剤を除去する界面活性剤除去法。
(3)有機溶媒に溶かした脂質を水槽に注入して、水と有機溶媒の界面でリポソームを形成させる有機溶媒注入法。
(4)脂質を懸濁した水溶液を凍結した後、溶融して脂質二重膜を形成し、これをさらに凍結溶融してリポソームを形成させる凍結融解法。
(5)水に溶解しない有機溶媒に、少量の水系溶媒を加え、超音波をあててW/Oエマルジョン(逆ミセル)を形成し、有機溶媒を減圧下で除去する逆相蒸発法。
(6)超臨界流体を利用した方法。超臨界流体としては特に限られることがないが、例えば、二酸化炭素、水、エタン、エチレン、プロパン、亜酸化窒素などが挙げられる。二酸化炭素とエタノールの混合流体に脂質を溶解し、減圧過程で保持対象水溶液を攪拌注入する超臨界二酸化炭素法は好適である。
超臨界二酸化炭素法は様々な態様を取りうるが本法のうち一例を挙げて説明すると、超臨界二酸化炭素と必要に応じてエタノールなどをそれぞれポンプで送り、リン脂質を充填したカラムへ通す。リン脂質は二酸化炭素とエタノールの混合流体に溶解した状態で減圧弁まで運ばれ、減圧される。減圧過程でリン脂質は析出するが、このとき保持対象となる水溶性物質(本実施形態では金属ポルフィリン錯体)を含む水相をポンプを介して流入させ、ミキサーで攪拌することにより、リポソームをミキサー内で形成させる方法などが挙げられる。
また、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素とリン脂質または糖脂質の均一混合流体中に、封入物質(本実施形態では金属ポルフィリン錯体)を含む水相を加えることを特徴とする封入物質を内包した超臨界二酸化炭素法によってこのリポソームを製造する方法であると好適である。この方法であると超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素にリン脂質を均一に溶解させた混合物中に、水溶性または親水性の封入物質を含む水相を加えて、一段で封入物質を内包するリポソームを製造することにある。本方法により製造したリポソームは、保持効率が高いので、従来のリポソームに比べて、より多量に封入物質を内包させることができる。なお、超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)および臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素とは、臨界温度だけ、あるいは臨界圧力だけが臨界条件を超えた条件下の二酸化炭素を意味する(ただし、もう片方が臨界条件をこえていないものである)。以下、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素を「超臨界二酸化炭素」と総称するのが一応の定義として考えられる。
当初透明であった均一混合流体は水相の導入とともに徐々に白濁し(逆ミセルが形成されていると考えられる)、さらに水相を導入すると超臨界二酸化炭素(および逆ミセル)への水の溶解限界を越えた時点で反応容器底部に白濁した水相が形成される。所定水相を注入した後、減圧することにより均一なリポソームが得られることになる。
リン脂質と超臨界二酸化炭素との均一混合物を調製するに際し、助溶媒を用いることが好ましい。助溶媒を系に添加することにより、超臨界二酸化炭素に対する難溶性の封入物質の溶解度を増加させることができる。助溶媒としては、例えばエチルアルコール、極性溶媒、ジクロロエタン、ジクロロメタン等を挙げることができるが特にジクロロエタン、ジクロロメタン等を用いると金属ポルフィリンを封入物質とする場合に溶解性などに好適である。
水相の添加量は、水が流動性をもって流入できる範囲で、なおかつリポソームの形成が阻害されない範囲で適宜選択すればよい。
封入物質(本実施形態では金属ポルフィリン錯体)が含まれる水相を構成する媒体としては、水、水道水、蒸留水、純水、海洋深層水、限外濾過水、濾過水、地下水、伏流水、脱塩水、精製水(RO水、膜処理水)、雨水、井戸水、中和水、電解水、水溶液などを挙げることができる。
(リポソームと樹脂の混入)
本実施形態では、従来医療や化粧品などの分野に通常用いられていたリポソームをまったく別の中密度以上ポリエチレン樹脂材料中に分散させるという新規な試みによって、優れた中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供することができた。その分散による混入方法について説明する。
準備されたリポソームは、乾燥させて固体のカプセルとしてもよいが、水相などの液体中に液中分散した態様で次工程に用いると工程の削減などにも好適である。
乾燥させて固体のカプセルとする方法については適宜選択して用いることができるが、例えば、界面沈積法、界面反応法、相分離法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレードライング法、パンコーティング法、凍結乾燥法、気中懸濁被覆法、粉床法、界面重合法、in−situ重合法、液中硬化被覆法、オリフィス法、界面反応法などを利用することが挙げられる。
本実施形態では固体のカプセルとせずに水相などの液体中にリポソームが液中分散した態様で説明する。水相中に上記機能性材料たる金属ポルフィリン錯体を核物質としたリポソームを分散させた分散液を用意する。
リポソームが分散させられる液体は、特に限られる物ではないが、リポソームの生成過程において生じた液体であるとそのまま利用できるので好適である。また、液体は樹脂との分散、成形工程の加熱、減圧などの際に揮発したりして消失する揮発性液体や中密度以上ポリエチレン樹脂製品に機能性を付与する液体であると好適である。
この分散液を直接、分散媒となる樹脂に混入し、成形してもよいが、混入前にリポソームを担持体に担持させ、このリポソームが担持させられた担持体を分散媒となる樹脂に混入し、成形すると好適である。または、混入前にリポソームまたはリポソームが担持された担持体を分散媒となる錠剤化し、この錠剤をペレットとして分散媒となる樹脂に混入し、成形すると好適である。錠剤化する材料は特に限られることがないが、例えば樹脂であれば分散媒となる樹脂とは異なる樹脂または同じ樹脂によって樹脂であると好適である。また、分散媒たる樹脂と分散性のよい樹脂、例えば分散媒たる樹脂と同じ樹脂または類似の樹脂を用いると好適である。このような錠剤化して形成されたペレットは単体で販売することもでき、大きな経済的利益を得ることもできる。なお、リポソームに代えて50〜800nmの粒径を有する粒状物を用いてもよい。
担持体としては適宜選択して用いることができるが、例えば、古紙、新聞紙、多孔質体、繊維物質、セルロース、ゼオライト、炭酸カルシウムなどを挙げることができる。
樹脂との混入方法、成形方法については適宜選択して用いることができる。
混入方法は、適宜選択して用いることができるが、例えば、ボールミル、サンドミル、三本ロール、アトライター、ニーダーなどを用いて分散溶媒中に分散、混合する方法。また、溶媒などを用いることなく、加熱型三本ロール、加熱加圧ニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融、混合しても良い。ここで溶解、分散、混合などに用いられる分散溶媒は、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトン、キシレン、メチルイソブチルケトン、イソプロピルアルコール、エタノールなどを用いることもできる。さらに、分散に際しては、分散性を向上する目的で、分散助剤を用いることができる。適当な分散助剤としては、ラウリル硫酸エステルナトリウム塩の様な高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリル硫酸エステルナトリウム塩の様なポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの様なアルキルアリルスルホン酸塩や、アニオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンモノラウリン酸エステルの様なポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステルや、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの様なポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン性界面活性剤などを用いることが挙げられる。
このような溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の非水溶性有機溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール等の水溶性有機溶剤、水、またはこれらの混合溶剤等が用いられる。
水系塗工剤の溶媒としては、水やアルコール等の水溶性有機溶剤を用いることができる。水としては、通常の工業用水を使用することができる。また、水とアルコール等からなる水溶性有機溶剤として、水のほかにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、N−プロピルアルコール等の低級アルコール、グリコール類およびそのエステル類等を使用して調整することができる。溶剤系塗工剤の溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の非水溶性有機溶剤、またはこれらの混合溶剤等が用いられてもよい。
(中密度以上ポリエチレン樹脂製品の用途)
本実施形態に係る中密度以上ポリエチレン樹脂製品は様々な用途に適用でき、その用途は限られることがないが、例えば、各種成形品、各種フィルム、各種シート、加飾成形用シート、化粧シート、レジ袋・ゴミ袋・食品用袋など各種袋体、コンパクトディスク・Digital Versatile Diskなどの各種円盤、記録媒体、コンタクトレンズ、眼鏡、ガラス代用のプラスチック製品、包装容器、日常品・食品用パック、容器一般、各種ペットボトル、各種車両用製品、航空産業、飛行機、宇宙産業、船舶、各種インテリア・エクステリア製品、おもちゃ(玩具)、各種電化製品、ゴム製品、各種レジャー用品(釣り糸など)、FRP、合成繊維、透明板、光学レンズ、液晶表示素子用基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材、透明シート、プラズマディスプレイ、家具、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、ベッド、農業用製品、漁業用製品、衣服、靴、パーソナルコンピュータ、梱包用製品、クッション材、充填用材、自転車、フレーム、各種ボデイ、化粧品、化粧品包装容器、広告用フィルム、オートバイ等も含む車の部品、ギア、プーリー、シャフト、ボビン、バルブ、ベアリング、電気部品、扇風機などの羽根、ライター容器、接着剤、塗料、釣竿、コネクタカバー、食器、化粧板、ファン、ケース、スイッチ類、フレキシブルディスクおよびそのハブ、ドライブユニット、コイルボビン、コネクタ、キャブレター、ガスキャップ、防護壁、照明器具、信号機レンズ、ビン、化学プラントなどのプラント、コピー部品、耐熱水製品、航空機内装材などの内装材、医療器具、耐熱ローラー、複写機部品、カメラ部品、注射器、食品工業用バルブ、録音テープ、ソケット、把手、コイルボビン、ICソケット、ピストンリング、ブッシュ、光ファイバー、レンズ、光ディスク、テールライト、歯車、カム、モーター部品、ファスナー、家庭用台所用品、キャブレター、高発砲製品、ガスケット、パッキン、アイロン、フライパン、農業用フィルム、パイプ、ホース、電線、絶縁材料、ゴムロール、ポット部品、シール材、コンデンサー、ロールカバー、バンパー、人工骨、漁船、ボート、ヨット、浴槽、タンク、軸延伸フィルム、摺動部品(戸車、歯車、軸受など)、ネット、チューブ、金属の代替品、風防、TVフロントカバー、時計ガラス、サンダル、スリッパなど、これらに限られず、従来の樹脂製品の用途に変えてあらゆる用途に適用できる。
中密度以上ポリエチレン樹脂の用途は限られることがない。例えば、中密度、高密度ポリエチレン(MDPE、HDPE)は、一例として、LDPEと同じく、ゴミ袋、レジ袋などの雑貨・食品の軽包装袋などに単体でよく使用してもよく、ラミネート用としては、ONやPETと貼りあわせて、高温ボイルやセミレトルトパウチのシール材として使用してもよい。また、一軸に延伸したHDPE(OPE)は透明性もよく、腰もあり、ひねり包装用などのその性質に適した用途に使用できる。特にレジ袋、買い物袋、ゴミ袋、ポリ袋に使用すると特に好適である。
従来の中密度、高密度ポリエチレン(MDPE、HDPE)はガス遮断性、耐有機溶剤性には劣る場合があったが、これに対して本実施形態の粒状物を分散させた中・高密度ポリエチレン(MDPE、HDPE)は、ガス遮断性、耐有機溶剤性などの特性のうち少なくとも1つの特性がより改善されやすい。
なお、樹脂製品にはガス遮断性などを高めるなどの目的で金属膜や金属酸化物膜などをコーティングしてもよい。コーティングの手法は様々な方法を適用することができるが、例えば、PVDやCVDなどの蒸着法を用いることもできる。膜としては特に限られることがないが、例えば、Al、Al23、SiO2、SiOXなどを挙げることができる。
また、樹脂製品には中密度以上ポリエチレンに加えて上記生分解性樹脂を混入させ、生分解性を向上させてもよい。
(中密度以上ポリエチレン樹脂製品への成形方法)
成形方法は、適宜選択して用いることができるが、例えば、圧縮成形、射出成形、スタンピング成形、ブロー成形、インフレーション成形、押出成形、押出ラミネート成形、回転成形(エンゲル成形)、カレンダー成形、シートワインディング、射出成形、真空成形、スプレーアップ法、スラッシュ成形、積層成形、注形法、注入成形、手積み成形、低圧成形、トランスファー成形、発泡成形、ハヤシ成形、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法、粉末成形、マッチドダイ成形、反応射出成形、SMC法(シート・モールディング・コンパウンド法)、Tダイ法、軸延伸法(一軸延伸、二軸延伸)などを挙げることができる。
特に中密度以上ポリエチレン樹脂製品の成形方法は、上記成形法から押出成形などを選択して用いると好適である。
例えば、中密度以上ポリエチレン樹脂製品として上記粒状物を分散させた中密度以上ポリエチレン樹脂をインフレーション成形すればポリ袋を製造することができる。
例えば、中密度以上ポリエチレン樹脂製品として上記粒状物を分散させた中密度以上ポリエチレン樹脂をインフレーション成形すればレジ袋を製造することができる。
例えば、中密度以上ポリエチレン樹脂製品として上記粒状物を分散させた中密度以上ポリエチレン樹脂をインフレーション成形すればゴミ袋を製造することができる。
なお、本実施形態においてポリ袋とは、中密度以上ポリエチレン樹脂の種種成形方法を用いて作成された袋体を意味する。レジ袋とはポリ袋であって、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、各種量販店、小売り店などレジを有する場所で買い物客に渡して商品を内包する袋であれば足り、無地であったり、場合によっては、各店舗に対応した印刷、着色、手提げなどの構成を有する袋をいう。ゴミ袋とは、ポリ袋であって、家庭用ゴミ、産業用ゴミ、汚物などの廃棄物を内包するものをいう。炭酸カルシウム入りゴミ袋、炭酸カルシウムなしのゴミ袋、黒・緑などの着色ゴミ袋などであってもよい。
また、インフレーション成形して袋体にするには特に限られることがないが、ヒートシール、接着などの一例をもって封をすればよい。
以下、実施例によりさらに詳細に説明する。
「実施例1」
分散相として上記実施形態において例示した50〜800nmの粒径を有する粒状物またはリポソームを用意し、これらを上記実施形態において例示した分散媒たる中密度以上ポリエチレン樹脂中に分散させた組み合わせについてJIS Z 1702で規定される強度試験(引っ張り試験および破断伸度試験、以下強度試験はこれに準拠)を行った。
その結果、それぞれの樹脂を用いた中密度以上ポリエチレン樹脂製品において、少なくとも中密度以上ポリエチレン樹脂製品の強度が二倍以上の強度となった。これはどの樹脂においても同様に、粒状物を分散させていない中密度以上ポリエチレン樹脂製品に比べ中密度以上ポリエチレン樹脂製品の強度が二倍以上の強度となった。この結果、従来の1/2以下の厚さの中密度以上ポリエチレン樹脂製品で同じ強度を実現できるので、樹脂量も半分以下にすることができ、薄肉化した中密度以上ポリエチレン樹脂製品および樹脂製品を得ることができた。
「実施例2」
実施例1において、分散相たる前記粒状物を核物質とし、これを包含する外殻物質とからなるカプセルとした。
その結果、それぞれの樹脂を用いた中密度以上ポリエチレン樹脂製品において、少なくとも中密度以上ポリエチレン樹脂製品の強度が実施例1以上の強度となった。これはどの樹脂においても同様に、粒状物を分散させていない中密度以上ポリエチレン樹脂製品に比べ中密度以上ポリエチレン樹脂製品の強度が二倍以上、場合によっては三倍以上の強度となった。この結果、従来の1/2、1/3以下の厚さの中密度以上ポリエチレン樹脂製品で同じ強度を実現できるので、樹脂量も半分以下、1/3以下にすることができ、さらに薄肉化した中密度以上ポリエチレン樹脂製品および樹脂製品を提供できる。
「実施例3」
実施例2において、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質とした。親和性物質としては界面活性剤とした。
その結果、それぞれの樹脂を用いた中密度以上ポリエチレン樹脂製品において、少なくとも中密度以上ポリエチレン樹脂製品の強度が実施例2以上の強度となった。これはどの樹脂においても同様に、50〜800nmの粒径を有する粒状物を分散させていない中密度以上ポリエチレン樹脂製品に比べ中密度以上ポリエチレン樹脂製品の強度が二倍以上、場合によっては三倍、四倍以上の強度となった。この結果、従来の1/2、1/3、1/4以下の厚さの中密度以上ポリエチレン樹脂製品で同じ強度を実現できるので、樹脂量も半分以下、1/3、1/4以下にすることができ、さらに薄肉化した中密度以上ポリエチレン樹脂製品をえることができた。
「実施例4」
実施例3において、核物質として機能性材料を含ませた。機能性材料は帯電防止剤、二酸化炭素減少剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、着色剤、金属光沢剤、滑剤、離型剤、光重合開始剤、光増感剤、光安定剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤、熱安定剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調整剤、分子量調節剤、重合鎖逓伝体、ラジカル形成重合開始剤を用いた。
その結果、それぞれの機能特性が著しく向上した中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供することができた。
「実施例5」
実施例4において、金属ポルフィリン錯体を核物質として、製造した中密度以上ポリエチレン樹脂製品をJIS K 7217で規定される方法で燃焼させ、ガスクロマトグラフ法(GC−TCD)で測定した。
その結果、実施例4と比較してさらに二酸化炭素減少効果が得られた。金属ポルフィリンとして鉄ポルフィリンを採用したものではその効果は大きく、さらに二価の鉄ポルフィリンではその効果はさらに大きかった。
「実施例6」
実施例5において、リポソーム中に金属ポルフィリン錯体を含ませた系についてJIS K 7217で規定される方法で燃焼させ、ガスクロマトグラフ法(GC−TCD)で測定した。
その結果、実施例4と比較してさらに二酸化炭素減少効果が得られた。金属ポルフィリンとして鉄ポルフィリンを採用したものではその効果は大きく、さらに二価の鉄ポルフィリンではその効果はさらに大きかった。
「実施例7」
リポソーム中に機能性材料として帯電防止剤、二酸化炭素減少剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、着色剤、金属光沢剤、滑剤、離型剤、光重合開始剤、光増感剤、光安定剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤、熱安定剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調整剤、分子量調節剤、重合鎖逓伝体、ラジカル形成重合開始剤を含ませた。
その結果、それぞれの機能特性が実施例4よりも向上した中密度以上ポリエチレン樹脂製品を提供することができた。
「実施例8」
実施例1〜7において、高密度ポリエチレン樹脂中に50〜800nmの粒径を有する粒状物またはリポソームを分散させたものをインフレーション成形してポリ袋を製造した。
上記JIS Z 1702で規定される強度試験では強度が従来のものよりも向上した。また、粒状物中に金属ポルフィリンを含むものでは上記JIS K 7217で規定される燃焼による試験によって二酸化炭素減少効果も確認された。金属ポルフィリンとして鉄ポルフィリンを採用したものではその効果は大きく、さらに二価の鉄ポルフィリンではその効果はさらに大きかった。
従来のレジ袋、ゴミ袋などに利用されるポリ袋であって18μm〜20μmのものは、8μm〜13μmの範囲まで同じ強度で薄くすることができた。
「実施例9」
実施例1〜7において、中密度以上ポリエチレン樹脂中に50〜800nmの粒径を有する粒状物またはリポソームを分散させたものをインフレーション成形して買い物袋を製造した。
上記JIS Z 1702で規定される強度試験では強度が従来のものよりも向上した。また、粒状物中に金属ポルフィリンを含むものでは上記JIS K 7217で規定される燃焼による試験によって二酸化炭素減少効果も確認された。金属ポルフィリンとして鉄ポルフィリンを採用したものではその効果は大きく、さらに二価の鉄ポルフィリンではその効果はさらに大きかった。
「実施例10」
実施例1〜7において、中密度以上ポリエチレン樹脂中に50〜800nmの粒径を有する粒状物またはリポソームを分散させたものをインフレーション成形してゴミ袋を製造した。
上記JIS Z 1702で規定される強度試験では強度が従来のものよりも向上した。また、粒状物中に金属ポルフィリンを含むものでは上記JIS K 7217で規定される燃焼による試験によって二酸化炭素減少効果も確認された。金属ポルフィリンとして鉄ポルフィリンを採用したものではその効果は大きく、さらに二価の鉄ポルフィリンではその効果はさらに大きかった。
本発明の中密度以上ポリエチレン樹脂製品、およびこの中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法、粒状物の使用は、各種成形品、各種フィルム、各種シート、加飾成形用シート、化粧シート、レジ袋・ゴミ袋・食品用袋など各種袋体、コンパクトディスク・Digital Versatile Diskなどの各種円盤、記録媒体、コンタクトレンズ、眼鏡、ガラス代用のプラスチック製品、包装容器、日常品・食品用パック、容器一般、各種ペットボトル、各種車両用製品、航空産業、飛行機、宇宙産業、船舶、各種インテリア・エクステリア製品、おもちゃ(玩具)、各種電化製品、ゴム製品、各種レジャー用品(釣り糸など)、FRP、合成繊維、透明板、光学レンズ、液晶表示素子用基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材、透明シート、プラズマディスプレイ、家具、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、ベッド、農業用製品、漁業用製品、衣服、靴、パーソナルコンピュータ、梱包用製品、クッション材、充填用材、自転車、フレーム、各種ボデイ、化粧品、化粧品包装容器、広告用フィルム、オートバイ等も含む車の部品、ギア、プーリー、シャフト、ボビン、バルブ、ベアリング、電気部品、扇風機などの羽根、ライター容器、接着剤、塗料、釣竿、コネクタカバー、食器、化粧板、ファン、ケース、スイッチ類、フレキシブルディスクおよびそのハブ、ドライブユニット、コイルボビン、コネクタ、キャブレター、ガスキャップ、防護壁、照明器具、信号機レンズ、ビン、化学プラントなどのプラント、コピー部品、耐熱水製品、航空機内装材などの内装材、医療器具、耐熱ローラー、複写機部品、カメラ部品、注射器、食品工業用バルブ、録音テープ、ソケット、やかん、コイルボビン、ICソケット、ピストンリング、ブッシュ、光ファイバー、レンズ、光ディスク、テールライト、歯車、カム、モーター部品、ファスナー、家庭用台所用品、キャブレター、高発砲製品、ガスケット、パッキン、アイロン、フライパン、農業用フィルム、パイプ、ホース、電線、絶縁材料、ゴムロール、ポット部品、シール材、コンデンサー、ロールカバー、バンパー、人工骨、漁船、ボート、ヨット、浴槽、タンク、軸延伸フィルム、摺動部品(戸車、歯車、軸受など)、ネット、チューブ、金属の代替品、風防、TVフロントカバー、時計ガラス、サンダル、スリッパなど、これらに限られず従来の樹脂製品の用途に代えてあらゆる用途に適用できる。

Claims (30)

  1. 50〜800nmの粒径を有する粒状物が分散させられた樹脂層を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  2. 請求項1に記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルである中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  3. 請求項2に記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記外殻物質は、
    前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  4. 粒状物としてリポソームが分散させられた樹脂層を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  5. 請求項4に記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記リポソームの粒径は50〜800nmである中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記粒状物は、機能性材料を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  7. 請求項1から4のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  8. 請求項7に記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されている中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  9. 分散媒たる樹脂層に分散相たる粒状物として50〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を分散させる分散工程を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  10. 請求項9に記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルである中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  11. 請求項10に記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記外殻物質は、
    前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  12. 請求項9から11のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記粒状物は、機能性材料を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  13. 請求項9から11のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記粒状物を担持体に担持させる担持工程と、
    前記粒状物が担持させられた担持体を分散させることで前記分散工程を行う中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  14. 請求項9から13のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記粒状物またはこれが担持された担持体を錠剤とする錠剤化工程と、
    前記錠剤化工程後に、前記錠剤を前記樹脂中に分散させることで前記分散工程を行う中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  15. 請求項9から14のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含む中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  16. 請求項9から14のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されている中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  17. 中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造について、50〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を粒状物として使用する粒状物の使用。
  18. 請求項17に記載の粒状物の使用であって、
    前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルである粒状物の使用。
  19. 請求項18に記載の粒状物の使用であって、
    前記外殻物質は、
    前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である粒状物の使用。
  20. 請求項17から19のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
    前記粒状物は、機能性材料を含む粒状物の使用。
  21. 請求項17から20のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
    前記粒状物を担持体に担持させる粒状物の使用。
  22. 請求項17から21のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
    前記粒状物を錠剤とする粒状物の使用。
  23. 請求項17から22のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
    前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子とのうち少なくとも一方を含む粒状物の使用。
  24. 請求項17から23のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
    前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されている粒状物の使用。
  25. 請求項1から8のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、高密度ポリエチレン樹脂製品である中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  26. 請求項1から8、25のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、レジ袋、買い物袋、ゴミ袋、ポリ袋のうちいずれかである中密度以上ポリエチレン樹脂製品。
  27. 請求項9から16のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法であって、
    前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、高密度ポリエチレン樹脂製品である中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  28. 請求項9から16、27のいずれか1つに記載の中密度以上ポリエチレン樹脂製品であって、
    前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、レジ袋、買い物袋、ゴミ袋、ポリ袋のうちいずれかである中密度以上ポリエチレン樹脂製品の製造方法。
  29. 請求項17から24のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
    前記前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、高密度ポリエチレン樹脂製品である粒状物の使用。
  30. 請求項17から24、29のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
    前記前記中密度以上ポリエチレン樹脂製品は、レジ袋、買い物袋、ゴミ袋、ポリ袋のうちいずれかである粒状物の使用。
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