JP2007096627A - 分子論理素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】核酸による論理素子に関し、酵素反応を用いない単純なシステムであり、汎用性のある論理素子を提供する。さらに、該論理素子を用いた出力の簡便な出力検出方法を提供する。
【解決手段】少なくとも二つの核酸鎖(オリゴヌクレオチド)を含み、該核酸鎖が環境要因により核酸の四重らせん構造を形成しうる配列を含み、環境要因を入力することにより、核酸鎖の四重らせん構造と二重鎖構造間の平衡を制御させて、出力を検出可能とする分子論理素子による。出力は、光学的手段、具体的には蛍光強度変化や蛍光エネルギー移動(FRET)を検出することによる。
【選択図】図1

Description

本発明は、核酸鎖(オリゴヌクレオチド)の四重らせん構造を利用した分子論理素子に関する。より詳しくは、核酸鎖の四重らせん構造と二重鎖構造間の平衡を制御するよう環境要因を入力し、出力を検出することを特徴とする分子論理素子に関する。
論理素子は、入力に応答して出力するデバイスであり、集積回路などのシステム全体の大きさの決定やその設計において最も重要である。現在までの論理素子は、p型とn型半導体を組み合わせ、入力を電流とすることで開発されてきた。
半導体デバイスは、トランジスタの発明以来、シリコンデバイスの微細化・集積化(トップダウンテクノロジー)とともに発展してきた。トランジスタの集積度を現状以上に向上させるには、集積回路に使われるトランジスタのソースとドレイン間の距離(ゲート長)をナノメートルスケールへと微細化する必要がある。しかし、リソグラフィーをはじめとするトップダウンによる微細加工技術には限界がある。また、微細化に伴いゲートの絶縁膜におけるリーク電流やソースとドレイン間でのトンネル効果などが問題となっている。さらに微細化が進行するに従い、その製造コストも高騰するため、トップダウンに代わる新たなナノテクノロジーが必要とされている。
ナノスケールで分子を合目的的に制御するために、有用な方法がボトムアップテクノロジーである。ボトムアップテクノロジーでは、分子の自己組織化能力を利用する。特に、生体分子の自己組織化能力を活用したデバイス、すなわち生体分子ナノデバイスが注目されている。
分子で論理素子を構築するためには、分子の自己組織化能に加えて、入力に対して構造や機能を変化させ、それを出力として検出する必要がある。現在までに、有機化合物を用いた分子論理素子が報告されている。しかし、有機化合物を用いたスイッチの設計と合成は、一般に困難であり、その種類は限られている。
一方、入力に応答して出力するデバイスは生体反応においても数多く見られる。生命活動を維持するために無数に繰り返される生体反応は、様々な指令(入力)に基づいて行われ、その結果は、さらに次の生体反応を誘起・制御する(出力)。生命の根幹であるセントラルドグマも様々な指令(入力)に基づいて行われる生体反応の一例である。
近年、核酸鎖やタンパク質などの生体分子を用いた分子論理素子の構築も多く試みられている(非特許文献1〜6)。特に核酸鎖は、塩基対の形成による配列特異的な二重鎖構造の形成を利用することで、核酸鎖の自己集合を制御することができる。この配列特異的な構造形成を用いることで、論理素子をはじめとする種々のナノデバイスが開発されつつある。しかし、二重鎖構造は、遺伝情報を保持するために周辺環境の変化などに対して敏感ではない。すなわち、核酸鎖の二重鎖構造は、周辺環境の変化などに対して応答できない。そこで、従来の核酸鎖などの生体分子を用いた論理素子は、配列特異的二重鎖構造の形成と、酵素や低分子認識核酸(アプタマー)などの機能素子を組み合わせて、それらの反応によって入力に応答(反応)させていた。このような組み合わせにより、系全体が複雑になり、汎用性のある論理素子の構築が困難であるという問題点があった。さらに、従来の分子論理素子における出力は、電気泳動などの複雑な手法により検出しなければならなかった。
少なくとも5塩基対の長さを有し、かつ第1タンパク質結合部位および第2タンパク質結合部位をコードするヌクレオチド配列を有する単離された核酸を含み、ゲートおよびフリップ・フロップとして作用する核酸を用いた新規な論理素子について報告がある(特許文献1)。しかし、汎用性のある論理素子については開示されていない。
J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 9458-9463 J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 6914-6915 J. Am. Chem. Soc., 2002, 124, 3555-3561 J. Am. Chem. Soc., 2003, 125, 6673-6676 Nucleic Acids Research, 2004, 32, 3115-3123 Nature Biotechnology, 2003, 21, 1069-1074 特表2002-508161号公報
本発明は、核酸鎖(オリゴヌクレオチド)による論理素子に関し、酵素反応を用いない単純なシステムであり、汎用性のある論理素子を提供することを課題とする。さらに、該論理素子を用いた出力の簡便な検出方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、テロメア核酸が四重らせん構造を形成し、四重らせん構造が周辺環境に対して、劇的かつ非常に敏感に変化しうることに着目し、鋭意研究を重ねた結果、核酸鎖の四重らせん構造を出力変換することによる論理素子を構築することに成功し、本発明を完成した。さらに、入力には周辺環境の変化を用い、核酸鎖の四重らせん構造を光学的手段により出力へと変換することにより、簡便な検出方法を提供することができ、本発明を完成した。
すなわち本発明は以下よりなる。
1.少なくとも二つの核酸鎖を含み、該核酸鎖が環境要因により核酸鎖の四重らせん構造を形成しうる配列を含み、環境要因を入力し、核酸鎖の四重らせん構造と二重鎖構造間の平衡を制御させて、出力を検出可能とする分子論理素子。
2.核酸鎖の二重鎖構造、四重らせん構造と一本鎖構造、および四重らせん構造と四重らせん構造の組み合わせにより出力を検出可能とする前項1に記載の分子論理素子。
3.入力に対し、AND、NAND、OR、NOR、XOR、XNORまたはNOTIFの出力パターンで出力される前項1または2に記載の分子論理素子。
4.核酸鎖の四重らせん構造を形成しうる配列を含む核酸鎖が、グアニン(G)に富む塩基配列を含む核酸鎖と、その相補鎖であって、シトシン(C)に富む塩基配列を含む核酸鎖である前項1〜3のいずれか一に記載の分子論理素子。
5.グアニンに富む塩基配列がd(GxMy)zG4であり、シトシンに富む塩基配列がd(CxNy)zC4である前項4に記載の分子論理素子。[但し、塩基配列中のMは、チミン(T)、アデニン(A)若しくはシトシン(C)から選択され、Nはアデニン(A)、チミン(T)若しくはグアニン(G)から選択される。また、塩基配列中のxおよびyは、各々2以上10以下の整数であり、zは0以上1000以下の整数である。]
6.入力が、カチオンおよび水素イオン濃度(pH)である前項1〜5のいずれか一に記載の分子論理素子。
7.入力が、カチオン、水素イオン濃度(pH)および温度である前項1〜5のいずれか一に記載の分子論理素子。
8.カチオンが、リチウムイオン(Li+)若しくはカリウムイオン(K+)である前項6または7に記載の分子論理素子。
9.出力が、光学的に検出される前項1〜8のいずれか一に記載の分子論理素子。
10.少なくとも二つの核酸鎖の、何れか一方または双方に蛍光発光物質が導入されてなり、他方の一方若しくは双方に蛍光消光物質が導入されてなる前項1〜9のいずれか一に記載の分子論理素子。
11.前項1〜10のいずれか一に記載の分子論理素子において、核酸鎖の二重鎖構造、四重らせん構造と一本鎖構造、および四重らせん構造と四重らせん構造の組み合わせにより出力を光学的に検出することを特徴とする分子論理素子を用いた出力の検出方法。
本発明の論理素子は、核酸鎖の四重らせん構造が熱力学的に安定性が高く、また酵素などに対する耐性も高いことから取扱いが比較的容易であり、適用可能環境が広い。さらに、出力の検出に光学的手段を用いることができ、導入する蛍光団の種類や導入部位を変えることにより、多様な出力パターンが得られる。出力として蛍光強度変化や蛍光エネルギー移動(FRET)を用いることで、例えば、AND、NAND、OR、NOR、XOR、XNOR、NOTIFなどの多様な論理スイッチを構築することができる。さらに、核酸鎖の塩基配列の変化によって、周辺環境に対する応答性が異なることから、複数の周辺環境の入力に応答可能な論理素子を構築することが可能となる。
分子論理素子は、入力に応答して出力する分子デバイスである。本発明の分子論理素子は、核酸鎖の四重らせん構造と二重鎖(Duplex)構造間の平衡を制御するよう入力し、出力を検出することを特徴とする(図1参照)。本発明の分子論理素子に適用可能な分子は、少なくとも二つの核酸鎖を含み、環境要因によって二重鎖、解離して各々一本鎖、または解離した一本鎖のいずれか一方、若しくは双方が、四重らせん構造を形成することができれば良い。
四重らせん構造を形成しうる核酸構造は、特に染色体のテロメア末端に特徴的に示される。染色体のテロメア末端は、グアニン(G)に富む核酸鎖(G-strand、(以下、単に「G-鎖」という。))の非コード反復配列からなり、組換えや破壊から細胞を守るのに重要である。テロメアの核酸配列は、4本の鎖からなる四重らせん構造(G-quadruplex)を作ることができ、これがテロメア末端の構造に関わっていると考えられる。また、G-鎖の相補鎖はシトシン(C)に富む核酸鎖(C-strand、(以下単に「C-鎖」という。))であり、該C-鎖も四重らせん構造(i-motif)を作ることができる。
本発明の分子論理素子に適用しうる核酸鎖は、テロメア核酸に限定されず、四重らせん構造を形成しうる配列を人工的に合成した核酸鎖であっても良い。核酸鎖は、自体公知の方法により合成することができる。例えばG-鎖の塩基配列は、d(GxMy)zG4であり、C-鎖の塩基配列はd(CxNy)zC4の一般的な配列式で表すことができる。但し、配列式中のMは、チミン(T)、アデニン(A)若しくはシトシン(C)から選択され、Nはアデニン(A)、チミン(T)若しくはグアニン(G)から選択される。また、xおよびyは、2以上10以下の整数であり、より好適には2以上5以下である。さらに、zは0以上1000以下の整数であり、好ましくは各々0以上100以下、より好ましくは1以上10以下、更に好ましくは1以上5以下である。
G-鎖およびC-鎖は、二重鎖を形成しうる塩基配列であればよい。したがって、G-鎖およびC-鎖は互いに相補的であることが好ましいが、上記配列式で表される塩基配列から、1若しくは複数の塩基の置換、欠失、付加および/または導入などにより、完全には相補的でなくてもよい。
例えば、G-鎖がd(G4T4)3G4を含む塩基配列であり、C-鎖がd(C4A4)3C4を含む塩基配列の核酸鎖を用いることができる。
本発明の分子論理素子に適用しうる核酸鎖は、短鎖の核酸を適用することができる点で、取扱い、合成の容易さなどにおいて優れている。
本発明の分子論理素子に適用可能な入力は特に限定されないが、上述のように、核酸鎖の四重らせん構造と二重鎖構造間の平衡を制御するような環境要因であれば良い。また、このような入力の種類は特に限定されず、少なくとも1種以上であれば良い。
四重らせん構造を形成しうる核酸鎖は、GまたはCに富む特徴を有し、例えば、G-鎖から形成される四重らせん構造(G-quadruplex)の安定性は、一価カチオン(M+)により影響を受け、C-鎖から形成される四重らせん構造(i-motif)の安定性は、水素イオン濃度(pH)により影響を受ける。本発明の分子論理素子に、例えば、i:一価カチオン(M+)、i:水素イオン濃度(pH)を入力することができる。
G-鎖による四重らせん構造(G-quadruplex)は、カリウムイオン(K+)濃度が高い場合は安定であり、リチウムイオン(Li+)濃度が高い場合は不安定であるが、C-鎖による四重らせん構造(i-motif)の安定性には影響を及ぼさない。一方、C-鎖による四重らせん構造(i-motif)は、pH5.0付近では安定であり、pH8.0付近では不安定であるが、G-鎖による四重らせん構造(G-quadruplex)の安定性には影響を及ぼさない。そこで、より具体的にK+、Li+およびpHを入力とすることで、分子論理素子を構成する核酸鎖が、二重鎖または四重らせん構造(G-quadruplex)と一本鎖、四重らせん構造(i-motif)と一本鎖、四重らせん構造(G-quadruplex)と四重らせん構造(i-motif)を形成する。
例えば表1に示すように、核酸鎖が四重らせん構造(G-quadruplexまたはi-motif)を形成しうる入力を1とし、そうでない入力を0と表すことができる。
二重鎖を形成しうる入力は、i:0、i:0であり、具体的にはi:0はリチウムイオン(Li+)、i:0はpH8.0である。一方、いずれもが四重らせん構造(G-quadruplex、i-motif)を形成しうる入力は、i:1、i:1であり、具体的にはi:1はカリウムイオン(K+)、i:1はpH5.0である。
このような入力に対し、AND、NAND、OR、NOR、XOR、XNORまたはNOTIFなどの出力パターンで表すことができる。本発明において、より好適な出力パターンはOR、XOR、NOTIFである。
さらに、二重鎖の融解温度(Tm)も考慮して、温度の環境因子を入力として選択することができる。上記一価カチオン(M+)濃度、pHに加えて、温度を入力とすることで、本発明の分子論理素子は3種の入力に対し、出力を検出することができる。
例えば表2に示すように、iを、核酸鎖の二重鎖を融解しうる温度で入力1とし、そうでない入力を0とする。iに関し、i:1は融解温度(Tm)より高い温度であり、i:0は融解温度(Tm)より低い温度である。
出力は、核酸鎖の二重鎖、一本鎖、四重らせん構造を識別しうる指標により、検出することができる。例えば、X線回折法による分子構造レベルでの分子間相互作用の解析、核磁気共鳴(NMR)法による分子の動的構造(揺らぎ)の解析、原子間力顕微鏡(AFM)による分子の微小形態観察、温度走査を伴う円二色性(CD)スペクトル測定などで分子構造を調べることができる。さらに、ゲルシフト法、表面プラズモン共鳴(SPR)法、等温滴定熱量測定(ITC)などによる分子間結合活性の解析など精密な分子構造活性相関により検出することができる。しかし、上記の方法は煩雑であり、より簡便な検出方法が望まれている。
本発明では、出力の簡便な検出方法として、光学的手段による方法も提供する。光学的な検出方法として、蛍光強度変化や蛍光エネルギー移動(FRET)を利用することができる。
例えば、分子論理素子を構成する少なくとも二つの核酸鎖のうちの一方の核酸鎖に蛍光発光物質を導入し、他方の核酸鎖にその蛍光消光物質(クエンチャー)を導入することで、分子論理素子を構成する核酸鎖が二重鎖を形成している場合は、蛍光が蛍光消光物質により消光される。一方、核酸鎖のいずれかが四重らせん構造を形成し、二重鎖構造が崩れた場合は、蛍光発光物質は蛍光消光物質による影響を受けにくくなるため、蛍光が認められる。例えば、蛍光が認められる場合を1、認められない場合を0として、出力を検出することができる。
使用可能な蛍光発光物質および蛍光消光物質は、例えば入力としての環境因子に影響を受けないものが好適である。例えば入力がpHの場合には、pHによって蛍光強度に影響を受けないことが、本発明の分子論理素子の出力検出には好適である。また、蛍光強度変化や蛍光エネルギー移動(FRET)を利用して光学的手段により検出するため、蛍光アクセプター物質と蛍光ドナー物質を用いることができる。
本発明において、使用可能な蛍光発光物質としては、具体的にはローダミングリーン、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 610が例示され、使用可能な蛍光消光物質としては、ダブシル、ブラックホールクエンチャー(1)、ブラックホールクエンチャー(2)が例示され、使用可能な蛍光ドナー物質としては、ローダミングリーン、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 546が例示され、使用可能な蛍光アクセプター物質としては、Alexa Fluor 546、(Alexa Fluor 546)、Alexa Fluor 647が例示される。いずれの場合においても、蛍光発光物質もしくは蛍光ドナー物質の蛍光発光波長と、蛍光消光物質もしくは蛍光アクセプター物質の吸収波長に重なりがある組み合わせであれば、使用可能である。すなわち、出力として得られる色(波長)には任意のものを選択でき、同一溶液中で、複数の異なったタイプの論理素子の出力を同時に検出することも可能である。
本発明の光学的手段による検出は、蛍光発光物質、蛍光消光物質、蛍光アクセプター物質、蛍光ドナー物質の各物質の核酸鎖への導入部位、導入数、組み合わせなどにより行うことができ、例えば表1に示す各出力のパターンで検出することができる。蛍光発光物質、蛍光消光物質、蛍光アクセプター物質、蛍光ドナー物質の各物質の核酸鎖への導入方法は、自体公知の方法により行うことができる。上述したように、四重らせん構造(G-quadruplex)および四重らせん構造(i-motif)は、K+、Li+およびpHなどの環境要因に対して安定性が異なる。K+、Li+およびpHにより、分子論理素子を構成する核酸鎖が、二重鎖または四重らせん構造(G-quadruplex)と一本鎖、四重らせん構造(i-motif)と一本鎖、四重らせん構造(G-quadruplex)と四重らせん構造(i-motif)を形成する。これら核酸鎖の構造変化を利用して各種出力パターンで検出することができる。
蛍光発光物質、蛍光消光物質、蛍光アクセプター物質、蛍光ドナー物質の各組み合わせの一例が表1の出力の欄、下段により参照される。dGはG-鎖(G-strand)を示し、dCはC-鎖(C-strand)を示す。
例えばOR出力の場合は、表1ではC-鎖の5'末端側に蛍光発光物質が導入されており、G-鎖の3'末端側に蛍光消光物質が導入されている。かかる場合は、二重鎖の場合に蛍光は蛍光消光物質により消光され、出力信号は0となる。一方、何れか一方でも四重らせん構造を形成すると、二重鎖は分離し、蛍光発光物質は蛍光消光物質から離れて影響を受けにくくなるため蛍光が検出され、出力信号は1となる。
同様に、XOR出力の場合は、C-鎖およびG-鎖のいずれにも5'末端側に蛍光発光物質が導入されており、3'末端側に蛍光消光物質が導入されている。かかる場合は、二重鎖および何れもが四重らせん構造の場合に蛍光は蛍光消光物質により消光されるため、出力信号は0となり、一方のみが四重らせん構造を形成しない場合には、蛍光発光物質は蛍光消光物質による影響を受けにくくなるため、蛍光が検出され、出力信号は1となる。
以下に、本発明の理解を深めるために、実施例を示して説明するが、本発明はこれら実施例の範囲に限定されるものでないことはいうまでもない。
(実施例1)分子論理素子の構造変化の確認
1.テロメア核酸
グアニンに富む塩基配列からなる核酸鎖(G-鎖):d(G4T4)3G4
シトシンに富む塩基配列からなる核酸鎖(C-鎖):d(C4A4)3C4
用いた全ての核酸鎖(オリゴヌクレオチド)は、ホスホロアミダイト法により化学的に固相合成された。アミダイト体(核酸固相合成における合成単位)が市販されていない蛍光色素に関しては、核酸末端をアミノ化し合成し、さらに末端のアミノ基に蛍光色素を化学的に連結させた。合成の後、定法に従って、核酸鎖の精製を行い、実験に用いた。
2.円二色性(CD)スペクトル測定による構造の確認
G-鎖およびC-鎖を1:1の割合で混合し、合計50μMとした。以下の(a)〜(d)の各条件において、4℃でCDスペクトルにより核酸鎖の構造を調べた。 CDスペクトルは、円二色性分散計 J-820(日本分光社製)を用いて測定した。
(a)50mM Tris-HCl緩衝液(pH8.0)に各濃度のリチウムイオン(Li+)を添加
(b)50mM Tris-HCl緩衝液(pH8.0)に各濃度のカリウムイオン(K+)を添加
(c)50mM MES緩衝液(pH5.0)に各濃度のリチウムイオン(Li+)を添加
(d)50mM MES緩衝液(pH5.0)に各濃度のカリウムイオン(K+)を添加
その結果を図2(a)〜(d)に示した。
(a)では、260nmでピークを示し、290nmでショルダーを示した。この結果は、核酸鎖が二重鎖を形成していることを示す。
(b)では、260nmのピークが減少傾向を示し、290nmが増加傾向を示した。この結果は、G-strandによる四重らせん構造(G-quadruplex)が形成されていることを示す。
(c)では、290nmでピークを示し、260nmでショルダーを示した。Li+濃度が上昇するにつれて290nmが減少する傾向が認められたが、260nmの値は殆ど変動しなかった。この結果からLi+濃度が高いほうが四重らせん構造(G-quadruplex)は不安定であることが確認された。
(d)では、290nmでピークを示した。この結果は、K+濃度が高く、pH5.0の場合に、四重らせん構造(G-quadruplex)および四重らせん構造(i-motif)が形成されることを示す。
3.等温滴定熱量測定(ITC)による構造の確認
以下の(a)〜(d)の各条件において、10℃で2.0μMのG-鎖を含む溶液に17μMのC-鎖を含む溶液を滴下し、ITCにより発熱の程度から二重鎖を形成するか否かを確認した。ITCは等温滴定装置 VP-ITC(マイクロキャル社)を用いて測定した。
(a)20mM Li+、50mM Tris-HCl緩衝液(pH8.0)
(b)20mM K+、50mM Tris-HCl緩衝液(pH8.0)
(c)20mM Li+、50mM MES緩衝液(pH5.0)
(d)20mM K+、50mM MES緩衝液(pH5.0)
その結果を、図3(a)〜(d)に示した。
(a)の条件下で滴下した場合にのみ、温度変化が認められたが、(b)〜(d)の条件下では温度変化は認められなかった。このことから、(a)の条件下でのみ二重鎖が形成され、他の条件では二重鎖が形成されないことが確認された。
以上のCDスペクトルおよび等温滴定熱量測定(ITC)の結果より、(a)20mM Li+、50mM Tris-HCl緩衝液(pH8.0)の条件でのみ二重鎖が形成され、(b)20mM K+、50mM Tris-HCl緩衝液(pH8.0)では、四重らせん構造(G-quadruplex)が形成され、(c)20mM Li+、50mM MES緩衝液(pH5.0)では四重らせん構造(i-motif)が形成され、(d)20mM K+、50mM MES緩衝液(pH5.0)では、四重らせん構造(G-quadruplex)および四重らせん構造(i-motif)が形成されることが確認された。
(実施例2)分子論理素子の構築(2入力の場合)
実施例1で得られた結果に基づき、入力iをリチウムイオン(Li+)若しくはカリウムイオン(K+)、入力iをpHとし、実施例1に示すG-鎖およびC-鎖について、四重らせん構造を示すものを1、そうでないものを0とし、二重鎖の場合は00で示し、いずれも四重らせん構造の場合は11とした(表1および図1参照)。
G-鎖およびC-鎖を用いた分子論理素子の各種出力パターンを調べた。
1.OR出力の確認
実施例1のC-鎖の5'末端側に蛍光発光物質(ローダミングリーン:モレキュラープローブス社製)を導入し、G-鎖の3'末端側に蛍光消光物質(ダブシル:グレンリサーチ社製)を導入した。
実施例2の条件で各種入力した。理論上、C-鎖とG-鎖が二重鎖を形成する場合は、蛍光は蛍光消光物質により消光され、出力信号は0となる。一方、何れか一方でも四重らせん構造を形成すると、二重鎖は分離し、蛍光発光物質は蛍光消光物質から離れて影響を受けにくくなるため蛍光が検出され、出力信号は1となる。
1μMの核酸鎖について、蛍光光度計JASCO FP-6500(日本分光社製)を用い、励起波長504nmにて測定した。上記理論と実際の出力形式を調べ、その結果を図4に示した。その結果、理論どおりの出力結果を示した。
2.XOR出力の確認
実施例1のG-鎖およびC-鎖の5'末端側に蛍光発光物質(ローダミングリーン)を導入し、G-鎖およびC-鎖の3'末端側に蛍光消光物質(ダブシル)を導入した。
実施例2の条件で各種入力した。理論上、C-鎖とG-鎖が二重鎖を形成する場合およびG-鎖およびC-鎖のいずれもが、四重らせん構造(G-quadruplex、i-motif)を形成する場合は、蛍光は蛍光消光物質により消光され、出力信号は0となる。一方、何れか一方が四重らせん構造(G-quadruplexまたはi-motif)を形成すると、他の一方は一本鎖となり、蛍光発光物質は蛍光消光物質から離れて影響を受けにくくなるため蛍光が検出され、出力信号は1となる。
上記理論と実際の出力形式を調べ、その結果を図5に示した。その結果、蛍光強度に違いは認められたものの、ほぼ理論どおりの出力結果を示した。
3.NOTIF出力の確認
実施例1のC-鎖の5'末端側に蛍光発光物質(ローダミングリーン)を導入し、G-鎖およびC-鎖の3'末端側に蛍光消光物質(ダブシル)を導入した。
実施例2の条件で各種入力した。理論上、C-鎖とG-鎖が二重鎖を形成する場合、C-鎖が四重らせん構造(i-motif)を形成する場合、並びにG-鎖およびC-鎖のいずれもが四重らせん構造(G-quadruplex、i-motif)を形成する場合は、蛍光は蛍光消光物質により消光され、出力信号は0となる。一方、G-鎖のみが四重らせん構造(G-quadruplex)を形成し、C-鎖が一本鎖となる場合は、蛍光発光物質は蛍光消光物質から離れて影響を受けにくくなるため蛍光が検出され、出力信号は1となる。
上記理論と実際の出力形式を調べ、その結果を図6に示した。その結果、ほぼ理論どおりの出力結果を示した。
(実施例3)分子論理素子の構築(3入力の場合)
実施例1で得られた結果に基づき、入力iをリチウムイオン(Li+)若しくはカリウムイオン(K+)、入力iをpHとしたものに、さらに入力iとして温度を加えた。核酸鎖の二重鎖の融解点(Tm)から考えて二重鎖が融解して一本鎖になる温度を80℃とし、一本鎖を示すものを1とした(表2参照)。実施例1に示すG-鎖およびC-鎖について、四重らせん構造を示すものを1、そうでないものを0とし、二重鎖の場合は00で示し、いずれも四重らせん構造の場合は11とした(図1参照)。
実施例1のC-鎖の5'末端側に蛍光発光物質(ローダミングリーン)を導入し、G-鎖の3'末端側に蛍光消光物質(ダブシル)を導入したものについて、各種出力パターンを調べた。
理論上、C-鎖とG-鎖が二重鎖を形成する場合は、蛍光は蛍光消光物質により消光され、出力信号は0となる。一方、何れか一方でも四重らせん構造を形成すると、二重鎖は分離し、蛍光発光物質は蛍光消光物質から離れて影響を受けにくくなるため蛍光が検出され、出力信号は1となる。
上記理論と実際の出力形式を調べ、その結果を図7に示した。その結果、理論どおりの出力結果を示した。
本発明の論理素子は、核酸鎖の四重らせん構造が熱力学的に安定性が高く、また酵素などに対する耐性も高いことから、取扱いが比較的容易であり、適用可能環境が広い。さらに、出力の検出に光学的手段を用いることができ、導入する蛍光団の種類や導入部位を変えることにより、多様な出力パターンが得られる。出力として蛍光強度変化や蛍光エネルギー移動(FRET)を用いることで、例えば、AND、NAND、OR、NOR、XOR、XNOR、NOTIFなどの多様な論理スイッチを構築することができる。さらに、DNAの塩基配列の変化によって、周辺環境に対する応答性が異なることから、複数の周辺環境の入力に応答可能な論理素子を構築することが可能となる。
本発明の分子論理素子は、例えば、水溶液中で機能するDNAコンピューター、センシングシステムの小型化、テロメラーゼ活性の抑制などの生態系への応用、薬剤のDDSへの応用などが考えられる。核酸鎖による分子論理素子は水溶液中で機能するので、FRETなどを利用することで、これらを並列・直列に回路を構築することを必要としない。さらに溶液中では、モル単位(例えば1μM濃度で1 mLの溶液中に含まれる分子の数は6.02×1013 (6兆)個)の分子集団を取り扱うことができ、溶液中でのロジックサーキットにおける論理素子の集積度は、回路によるロジックサーキットにおけるそれを遙かに凌駕できる可能性がある。
核酸鎖の二重鎖(Duplex)構造、四重らせん構造の構造変化のスキームを示す図である。 円二色性(CD)スペクトル測定結果を示す図である。(実施例1) 等温滴定熱量測定(ITC)結果を示す図である。(実施例1) 蛍光による分子論理素子OR出力結果を示す図である。(実施例2) 蛍光による分子論理素子XOR出力結果を示す図である。(実施例2) 蛍光による分子論理素子NOTIF出力結果を示す図である。(実施例2) 蛍光による分子論理素子OR出力結果を示す図である。(実施例3)
符号の説明
図4〜図6
■ 二重鎖構造
▲ 四重らせん構造(G-quadruplex)と一本鎖
□ 四重らせん構造(i-motif)と一本鎖
△ 四重らせん構造(G-quadruplex、i-motif)

Claims (11)

  1. 少なくとも二つの核酸鎖を含み、該核酸鎖が環境要因により核酸鎖の四重らせん構造を形成しうる配列を含み、環境要因を入力し、核酸鎖の四重らせん構造と二重鎖構造間の平衡を制御させて、出力を検出可能とする分子論理素子。
  2. 核酸鎖の二重鎖構造、四重らせん構造と一本鎖構造、および四重らせん構造と四重らせん構造の組み合わせにより出力を検出可能とする請求項1に記載の分子論理素子。
  3. 入力に対し、AND、NAND、OR、NOR、XOR、XNORまたはNOTIFの出力パターンで出力される請求項1または2に記載の分子論理素子。
  4. 四重らせん構造を形成しうる配列を含む核酸鎖が、グアニン(G)に富む塩基配列を含む核酸鎖と、その相補鎖であって、シトシン(C)に富む塩基配列を含む核酸鎖である請求項1〜3のいずれか一に記載の分子論理素子。
  5. グアニンに富む塩基配列がd(GxMy)zG4であり、シトシンに富む塩基配列がd(CxNy)zC4である請求項4に記載の分子論理素子。[但し、塩基配列中のMは、チミン(T)、アデニン(A)若しくはシトシン(C)から選択され、Nはアデニン(A)、チミン(T)若しくはグアニン(G)から選択される。また、塩基配列中のxおよびyは、各々2以上10以下の整数であり、zは0以上1000以下の整数である。]
  6. 入力が、カチオンおよび水素イオン濃度(pH)である請求項1〜5のいずれか一に記載の分子論理素子。
  7. 入力が、カチオン、水素イオン濃度(pH)および温度である請求項1〜5のいずれか一に記載の分子論理素子。
  8. カチオンが、リチウムイオン(Li+)若しくはカリウムイオン(K+)である請求項6または7に記載の分子論理素子。
  9. 出力が、光学的に検出される請求項1〜8のいずれか一に記載の分子論理素子。
  10. 少なくとも二つの核酸鎖の、何れか一方または双方に蛍光発色物質が導入されてなり、他方の一方若しくは双方に蛍光消光物質が導入されてなる請求項1〜9のいずれか一に記載の分子論理素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか一に記載の分子論理素子において、核酸鎖の二重鎖構造、四重らせん構造と一本鎖構造、および四重らせん構造と四重らせん構造の組み合わせにより出力を光学的に検出することを特徴とする分子論理素子を用いた出力の検出方法。
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