JP2007084626A - 不混和性のゴムブレンドおよびシリカを含むトレッドを含有する空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 トレッド耐摩耗性の改善された加硫ゴム組成物の提供。
【解決手段】加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、および、Tgは約−40℃〜約−20℃であり;(B)Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエンを5〜40phr;(C)50〜150phrのシリカ;(D)30〜70phrのプロセスオイル;および、(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、を含む。
【選択図】図1
【解決手段】加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、および、Tgは約−40℃〜約−20℃であり;(B)Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエンを5〜40phr;(C)50〜150phrのシリカ;(D)30〜70phrのプロセスオイル;および、(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、を含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、不混和性のゴムブレンドおよびシリカを含むトレッドを含有する空気入りタイヤに関する。
タイヤに、優れたウェットスキッドレジスタンス、低いローリングレジスタンス、および、優れた耐摩耗性を付与することが極めて望ましい。従来、タイヤのウェットスキッドレジスタンスおよびトラクション特性を犠牲にすることなくタイヤの耐摩耗性を改善することは極めて困難であった。これらの特性は、かなりの程度、タイヤ製造に用いられたゴムの動的粘弾性に依存する。
従来、タイヤトレッドのゴムコンパウンドの製造において、タイヤのローリングレジスタンスを減少させ、トレッド耐摩耗性を改善するために、高い弾性反撥を有するゴムが利用されてきた。一方で、タイヤトレッドにおいて、タイヤのウェットスキッドレジスタンスを増加させるために、大きいエネルギー損失に耐えるゴムが一般的に利用されてきた。これら2種の粘弾性が異なる特性のバランスをとるために、タイヤトレッドには、通常、様々なタイプの合成および天然ゴムの混合物が利用される。例えば、スチレン−ブタジエンゴムとポリブタジエンゴムの様々な混合物が自動車のタイヤトレッドのためのゴム状材料として一般的に用いられている。
発明の要約
本発明の目的は、加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、前記加硫ゴム組成物は、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、
(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、Tgは約−40℃〜約−20℃である;
(B)5〜40phrの、Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエン;
(C)50〜150phrのシリカ;
(D)30〜70phrのプロセスオイル;および、
(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、
を含む。
本発明の目的は、加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、前記加硫ゴム組成物は、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、
(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、Tgは約−40℃〜約−20℃である;
(B)5〜40phrの、Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエン;
(C)50〜150phrのシリカ;
(D)30〜70phrのプロセスオイル;および、
(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、
を含む。
発明の説明
本発明の目的は、加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、前記加硫ゴム組成物は、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、
(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、Tgは約−40℃〜約−20℃である;
(B)5〜40phrの、Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエン;
(C)50〜150phrのシリカ;
(D)30〜70phrのプロセスオイル;および、
(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、
を含む。
本発明の目的は、加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、前記加硫ゴム組成物は、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、
(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、Tgは約−40℃〜約−20℃である;
(B)5〜40phrの、Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエン;
(C)50〜150phrのシリカ;
(D)30〜70phrのプロセスオイル;および、
(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、
を含む。
本ゴム組成物の成分の一つは、約60〜約95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム(SSBR)であり、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムのスチレン含量は、約35〜約45重量%であり、1,2−ビニル含量は、コポリマーのブタジエン部分に基づき約15〜約30重量%であり、Tgは約−20℃〜約−40℃である。適切な溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは、例えば、有機炭化水素溶媒の存在下での有機リチウムの触媒作用によって製造してもよい。ゴム状ポリマー製造に用いられた重合は、典型的には、有機リチウムの開始剤をモノマーを含む有機重合媒体に添加することによって開始される。このような重合は、典型的には、連続重合技術を利用して行われる。このような連続重合において、モノマーおよび開始剤は、連続的に有機重合媒体に添加され、合成されたゴム状ポリマーは連続的に回収される。このような連続重合は、典型的には、複数のリアクターシステムで行われる。適切な重合方法は当業界既知であり、例えば、米国特許第4,843,120号;5,137,998号;5,047,483号;5,272,220号;5,239,009号;5,061,765号;5,405,927号;5,654,384号;5,620,939号;5,627,237号;5,677,402号;6,103,842号;および、6,559,240号で開示されたものが挙げられる。
適切な溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは、市販されており、例えば、ダウ(Dow)SLR6410、日本ゼオン(Nippon Zeon)NS420などである。このような溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは、スズまたはケイ素がカップリングされていてもよく、これらは当業界既知である。一実施形態において、適切なSSBRは、少なくとも部分的にケイ素がカップリングされていてもよい。
本ゴム組成物のその他の成分は、約10〜約90phrのポリブタジエンである。適切なポリブタジエンゴムは、例えば、1,3−ブタジエンの有機溶液重合によって製造することもできる。BRは、例えばシス1,4−含量が少なくとも90%、ガラス転移温度Tgが−95〜−105℃の範囲という特徴を都合よく有し得る。適切なポリブタジエンゴムは、市販されており、例えばグッドイヤー(Goodyear)製のブデン(Budene)(R)1207などである。
エラストマーまたはエラストマー組成物のガラス転移温度またはTgの記載は、本発明において言及される場合、それぞれエラストマーまたはエラストマー組成物の、その未硬化状態におけるガラス転移温度、または、エラストマー組成物の場合においては、場合によっては硬化状態におけるガラス転移温度を示す。Tgは、示差走査熱量計(DSC)によって、10℃/分の温度増加速度で、ピークの中心点として適切に決定することができる。
一形態において、本発明において特定された組成物の適切なSSBRと適切なポリブタジエンを使用することにより、少なくとも2種のエラストマー相を有するゴム組成物が生じ得る。
より特定には、5〜40重量%のエラストマーは、−95℃より低いTgを有する可能性があり、すなわちシス1,4−ポリブタジエンであり、および、60〜95重量%のエラストマーは、−40℃より高いTgを有する可能性があり、すなわちスチレン−ブタジエンコポリマーである。
この様式において、本発明において、温度範囲約−120℃〜約10℃での、本ゴム組成物の硬化温度に対する損失正接のグラフ表示またはプロットにおけるそれら個々の損失正接ピークで示されるように、比較的低いTgのシス1,4−ポリブタジエンエラストマーは、高いTgのスチレン−ブタジエンコポリマーエラストマーとは比較的不相容性であると考えられている。
従って、本ゴム組成物のエラストマーは、少なくとも2つの相で存在する可能性があり、この2つの相は、シス1,4ポリブタジエン相と追加の相で構成され、追加の相は、前記スチレン/ブタジエン、および/または、スズまたはケイ素がカップリングされているスチレン−ブタジエン相で構成される。
特に、本発明のゴム組成物に関する、広い範囲−100℃〜10℃での温度曲線に対する損失正接のグラフプロットにより、曲線中に2つのピークが生じる可能性があり、1つのピークは、比較的低い温度範囲−110℃〜−70℃にその頂点があり、第二のピークは、より高い温度範囲−35℃〜+10℃にその頂点がある。
従って、エラストマーの不相容性の一つの指標は、硫黄加硫したエラストマー組成物に関する二重の損失正接ピークの存在である。それらの曲線に包含されたピーク内の損失正接値は、当業者周知の手順による加硫したコンパウンドの動的機械試験によって決定することができる。
従って、加硫した配合ゴム組成物は、上述の温度範囲内で少なくとも2つの損失正接ピークを示す可能性がある。加硫した配合ゴムに関して、本発明においては、低いTgのエラストマー(例えばシス1,4−ポリブタジエン)での、より低い温度(例えば−100℃〜−50℃)での損失正接ピークの組合せは、改善された磨耗特性(すなわちタイヤの改善されたトレッド磨耗)への耐性の促進を示している場合があり、それと共に、高いTgエラストマー(例えばSBR)によって示されたより高い温度(例えば−30℃〜10℃)での第二の損失正接ピークは、約−30℃〜約0℃の範囲の温度でのより高いヒステリシス(すなわちより高いタイヤトレッドトラクション)の促進を示している場合があると考えられ、これらは全て、特にタイヤトレッドに関して、上述の温度範囲−90℃〜10℃内で単一の損失正接ピークのみを示す加硫ゴム組成物より優れた上述の磨耗耐性とトラクション特性とのバランスを示している。
本ゴム組成物は、場合により、0〜約20phrの3,4−ポリイソプレンゴムを含んでもよい。3,4−ポリイソプレンゴム(3,4−PI)は、タイヤトレッド組成物に用いられる場合、タイヤのトラクションを増強する目的で有利であると考えられている。3,4−PIは、米国特許第5,087,668号(参照により本発明に加入させる)でより詳細に説明されている。
本ゴム組成物はまた、30〜70phrのプロセスオイルを含んでもよい。プロセスオイルは、油展のためのオイルとして本ゴム組成物に包含されてもよく、一般的には、エラストマーを油展するために用いられる。プロセスオイルはまた、ゴムの混合中に直接オイルを添加することによって本ゴム組成物に包含されてもよい。用いられたプロセスオイルとしては、エラストマー中に存在する油展オイル、および、混合中に添加されたプロセスオイルの両方が挙げられる。適切なプロセスオイルとしては、当業界既知の様々なオイルが挙げられ、例えば、芳香族系オイル、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、および、低PCAオイルであり、これらとしては例えばMES、TDAE、および、重ナフテン系オイルである。
一実施形態において、本ゴム組成物は、低PCAオイルを含む。適切な低PCAオイルとしては、これらに限定されないが、軽度抽出溶媒和物(MES)、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE)、および、重ナフテン系オイルが挙げられ、これらは当業界既知である;例えば、以下を参照:米国特許第5,504,135号;6,103,808号;6,399,697号;6,410,816号;6,248,929号;6,146,520号;米国公開出願第2001/00023307号;2002/0000280号;2002/0045697号;2001/0007049号;EP0839891;JP2002097369;ES2122917。一般的に、適切な低PCAオイルとしては、ガラス転移温度Tgが約−40℃〜約−80℃の範囲のものが挙げられる。MESオイルは、一般的に、約−57℃〜約−63℃の範囲Tgを有する。TDAEオイルは、一般的に、約−44℃〜約−50℃の範囲のTgを有する。重ナフテン系オイルは、一般的に、約−42℃〜約−48℃の範囲のTgを有する。
適切な低PCAオイルとしては、多環式芳香族含量が3重量%未満(IP346法によって決定された)のものが挙げられる。IP346法の手順は、以下を参照してもよい:Standard Methods for Analysis & Testing of Petroleum and Related Products、および、British Standard 2000 Parts,2003年,第62版,Institute of Petroleum(英国)出版。
一実施形態において、低PCAオイルは、以下の表で明示された特性を有するMES、TDAEまたは重ナフテン系タイプであり得る。
一実施形態において、低PCAオイルは、MESタイプであり、これは、主としてC20〜C50の範囲の飽和炭化水素で構成される炭化水素の複雑な組合せであり、(1)重油での蒸留物留出の溶媒抽出;または、(2)触媒存在下での、重油での蒸留物留出の水素処理;それに続いて、溶媒での脱ろうによって得られる。一実施形態において、低PCAオイルは、ベンゾ(a)ピレンを1mg/kg以下、および、以下の多環式芳香族炭化水素はトータルで10mg/kg以下で含む:ベンゾ(a)ピレン、ベンゾ(e)ピレン、ベンゾ(a)アントラセン、ベンゾ(b)フルオランテン、ベンゾ(j)フルオランテン、ベンゾ(k)フルオランテン、ジベンゾ(a,h)アントラセン、および、クリセン。
適切なMESオイルが、以下の名で市販されている:CatenexSNR[シェル(Shell)製]、Prorex15およびFlexon683[エキソンモービル(ExxonMobil)製]、VivaTec200[BP製]、PlaxoleneMS[トータルフィナエルフ(TotalFinaElf)製]、Tudalen4160/4225[Dahleke製]、MES−H[レプソール(Repsol)製]、MES[Z8製]、および、Olio MES S201[アジップ(Agip)製]。適切なTDAEオイルが、以下の名で市販されている:Tyrex20[エキソンモービル製]、VivaTec500、VivaTec180、および、Enerthene1849[BP製]、および、Extensoil1996[レプソール製]。適切な重ナフテン系オイルが、以下の名で市販されている:Shellflex794、Ergon Black Oil C1、Ergon Black Oil C2、Ergon H2000、Cross C2000、Cross C2400、および、San Joaquin2000L。このようなオイルは、オイル単独でも利用でき、または、エラストマーと共に油展エラストマーの形態で利用できる。
成句「オレフィン系不飽和を含むゴムまたはエラストマー」は、天然ゴムと、それらの様々な未加工の形態や再生された形態の両方、同様に、様々な合成ゴムを含むものとする。本発明の説明において、用語「ゴム」および「エラストマー」は、特に他の規定がない限り交換可能に用いることができる。用語「ゴム組成物」、「配合ゴム」および「ゴムコンパウンド」は、交換可能に用いられ、様々な原料および材料とブレンドまたは混合されたゴムを意味しており、このような用語は、ゴムの混合またはゴムの混合分野における当業者には周知である。
加硫ゴム組成物は、約50〜約150phrのシリカを含んでもよい。
本ゴムコンパウンドに用いることができる、一般的に用いられるケイ素含有ピグメントとしては、一般的な発熱性および沈降ケイ素含有ピグメント(シリカ)が挙げられる。一実施形態において、沈降シリカが用いられる。本発明で用いられる一般的なケイ素含有ピグメントは、沈降シリカであり、例えば、可溶性ケイ酸塩(例えばケイ酸ナトリウム)の酸性化によって得られた沈降シリカが挙げられる。
このような一般的なシリカは、例えば、BET表面エリア(窒素ガスを用いて測定)によって特徴を示す可能性がある。一実施形態において、BET表面エリアは、約40〜約600m2/gの範囲でもよい。その他の実施形態において、BET表面エリアは、約50〜約300m2/gの範囲でもよい。表面エリア測定のBET法は、Journal of the American Chemical Society.60巻,304頁(1930年)で説明されている。
一般的なシリカはまた、ジブチルフタレート(DBP)の吸着値が、約100〜約400、あるいは約150〜約300の範囲である、という特徴を示すものでもよい。
一般的なシリカは、最終的な平均粒度が例えば0.01〜0.05ミクロンの範囲(電子顕微鏡で決定された)であるが、シリカ粒子のサイズがそれより小さいものでもよいし、または、それより大きいものでもよい。
様々な市販のシリカを用いてもよく、このようなシリカとしては、単に本発明における例として、これらに限定されないが、例えば、PPGインダストリーズ(PPG Industries)から市販されている商標Hi−Silのシリカ(品名210、243など);ローディア(Rhodia)より入手可能なシリカ(例えば、品名Z1165MPおよびZ165GR)、ならびに、デグサ(Degussa)AGから入手可能なシリカ(例えば、品名VN2およびVN3など)が挙げられる。
加硫ゴム組成物は、1〜30phrのカーボンブラック、架橋粒状ポリマーゲル、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、または、可塑化デンプンを含んでもよい。
一般的に用いられるカーボンブラックは、一般的な充填剤として用いることができる。このようなカーボンブラックの代表例としては、N110、N121、N134、N220、N231、N234、N242、N293、N299、S315、N326、N330、M332、N339、N343、N347、N351、N358、N375、N539、N550、N582、N630、N642、N650、N683、N754、N762、N765、N774、N787、N907、N908、N990およびN991が挙げられる。これらのカーボンブラックは、ヨウ素吸着が9〜145g/kgの範囲であり、DBP数が34〜150cm3/100gの範囲である。
その他の充填剤を本ゴム組成物に用いてもよく、このような充填剤としては、これらに限定されないが、粒状の充填剤が挙げられ、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)であり、粒状ポリマーゲルとしては、これらに限定されないが、米国特許第6,242,534号;6,207,757号;6,133,364号;6,372,857号;5,395,891号;または、6,127,488号で開示されたものが挙げられ、および、可塑化デンプン複合体充填剤としては、これらに限定されないが、米国特許第5,672,639号で開示されたものが挙げられる。
一実施形態において、タイヤトレッドで用いるための本ゴム組成物は、一般的な硫黄含有有機ケイ素化合物を含んでもよい。適切な硫黄含有有機ケイ素化合物の例は、式:Z−Alk−Sn−Alk−Zで示される化合物であり、式中、Zは、以下の群:
より選択され、ここで、R6は、炭素原子1〜4個のアルキル基、シクロヘキシルまたはフェニルであり;R7は、炭素原子1〜8個のアルコキシ、または、炭素原子5〜8個のシクロアルコキシであり;Alkは、炭素原子1〜18個の2価の炭化水素であり、nは、整数2〜8である。
本発明において用いることができる硫黄含有有機ケイ素化合物の特定の例としては、以下が挙げられる:3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)八硫化物、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)四硫化物、2,2’−ビス(トリエトキシシリルエチル)四硫化物、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)三硫化物、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)三硫化物、3,3’−ビス(トリブトキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)六硫化物、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)八硫化物、3,3’−ビス(トリオクトキシシリルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(トリヘキソキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(トリ−2”−エチルヘキソキシシリルプロピル)三硫化物、3,3’−ビス(トリイソオクトキシシリルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(トリ−t−ブトキシシリルプロピル)二硫化物、2,2’−ビス(メトキシジエトキシシリルエチル)四硫化物、2,2’−ビス(トリプロポキシシリルエチル)五硫化物、3,3’−ビス(トリシクロネキソキシシリルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(トリシクロペントキシシリルプロピル)三硫化物、2,2’−ビス(トリ−2”−メチルシクロヘキソキシシリルエチル)四硫化物、ビス(トリメトキシシリルメチル)四硫化物、3−メトキシエトキシプロポキシシリル3’−ジエトキシブトキシ−シリルプロピル四硫化物、2,2’−ビス(ジメチルメトキシシリルエチル)二硫化物、2,2’−ビス(ジメチルsec.ブトキシシリルエチル)三硫化物、3,3’−ビス(メチルブチルエトキシシリルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(ジt−ブチルメトキシシリルプロピル)四硫化物、2,2’−ビス(フェニルメチルメトキシシリルエチル)三硫化物、3,3’−ビス(ジフェニルイソプロポキシシリルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(ジフェニルシクロヘキソキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(ジメチル エチルメルカプトシリルプロピル)四硫化物、2,2’−ビス(メチルジメトキシシリルエチル)三硫化物、2,2’−ビス(メチルエトキシプロポキシシリルエチル)四硫化物、3,3’−ビス(ジエチルメトキシシリルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(エチルジ−sec.ブトキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(プロピルジエトキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(ブチルジメトキシシリルプロピル)三硫化物、3,3’−ビス(フェニルジメトキシシリルプロピル)四硫化物、3−フェニルエトキシブトキシシリル3’−トリメトキシシリルプロピル四硫化物、4,4’−ビス(トリメトキシシリルブチル)四硫化物、6,6’−ビス(トリエトキシシリルヘキシル)四硫化物、12,12’−ビス(トリイソプロポキシシリルドデシル)二硫化物、18,18’−ビス(トリメトキシシリルオクタデシル)四硫化物、18,18’−ビス(トリプロポキシシリルオクタデセニル)四硫化物、4,4’−ビス(トリメトキシシリル−ブテン−2−イル)四硫化物、4,4’−ビス(トリメトキシシリルシクロヘキシレン)四硫化物、5,5’−ビス(ジメトキシメチルシリルペンチル)三硫化物、3,3’−ビス(トリメトキシシリル−2−メチルプロピル)四硫化物、3,3’−ビス(ジメトキシフェニルシリル−2−メチルプロピル)二硫化物。
一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’−ビス(トリメトキシ、または、トリエトキシシリルプロピル)硫化物である。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)二硫化物、および、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)四硫化物である。それゆえに、式Iに関して、Zは、
であり得る。式中、R7は、炭素原子2〜4個、あるいは炭素原子2個のアルコキシであり;alkは、炭素原子2〜4個、あるいは炭素原子3個の2価の炭化水素であり;および、nは、整数2〜5、あるいは2または4である。
その他の実施形態において、適切な硫黄含有有機ケイ素化合物としては、米国特許第6,608,125号で開示された化合物が挙げられる。米国特許第6,608,125号で開示されたような、これらの硫黄含有有機ケイ素化合物は、式:G−C(==O)−S−CH2CH2CH2SiX3で示され、式中、Xはそれぞれ、独立して選択されたRO−基であり、ここで、Rは、それぞれ独立して、水素、アルキル(不飽和を含んでもよいし、含まなくてもよい)、アルケニル基、アリール基、および、アラルキル基からなる群より選択され、このような成分(ただし水素を除く)は、1〜18個の炭素原子を含み、Gは、炭素原子6〜8個の1価アルキルである。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物としては、3−(オクタノイルチオ)−1−プロピルトリエトキシシラン、CH3(CH2)6C(=O)−S−CH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3が挙げられ、これらは、GEシリコン(GE Silicones)からNXTTMとして市販されている。
その他の実施形態において、適切な硫黄含有有機ケイ素化合物としては、米国特許公報2002/0130535で開示されたものが挙げられる。米国特許公報2002/0130535で開示されているように、これらの硫黄含有有機ケイ素化合物は、式IIまたはIII:
で示され、式中:Rは、メチルまたはエチル基であり;R’は、同一または異なって、C9〜C30の分岐状または非分岐状の1価アルキルまたはアルケニル基、アリール基、アラルキル基、分岐状または非分岐状のC2〜C30のアルキルエーテル基、分岐状または非分岐状のC2〜C30のアルキルポリエーテル基、または、R’”3Siであり、ここで、R’”は、C1〜C30の分岐状または非分岐状のアルキルまたはアルケニル基、アラルキル基またはアリール基であり、R”は、分岐状または非分岐状の、飽和または不飽和の、脂肪族、芳香族、または、脂肪族/芳香族混合型の2価C1〜C30の炭化水素基であり;
Xは、SH(ここで、n=1、m=1)、S(ここで、n=2、m=1〜10)およびそれらの混合物、S(C==O)−R’”(ここで、n=1、m=1)、または、H(ここで、n=1、m=1)であり;
R”は、以下を意味してもよい:CH2、CH2CH2、CH2CH2CH2、CH2CH2CH2CH2、CH(CH3)、CH2CH(CH3)、C(CH3)2、CH(C2H5)、CH2CH2CH(CH3)、CH2CH(CH3)CH2、または、
Xは、SH(ここで、n=1、m=1)、S(ここで、n=2、m=1〜10)およびそれらの混合物、S(C==O)−R’”(ここで、n=1、m=1)、または、H(ここで、n=1、m=1)であり;
R”は、以下を意味してもよい:CH2、CH2CH2、CH2CH2CH2、CH2CH2CH2CH2、CH(CH3)、CH2CH(CH3)、C(CH3)2、CH(C2H5)、CH2CH2CH(CH3)、CH2CH(CH3)CH2、または、
一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物は、式IIで示され、Rは、エチルであり、R’は、C12〜C14アルキルであり、R”は、CH2CH2CH2であり、XはSHであり、nは1であり、mは1である。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物はデグサ製のSi−363である。
ゴム組成物における硫黄含有有機ケイ素化合物の量は、用いられるその他の添加剤のレベルに応じて変化すると予想される。一般的に言えば、硫黄含有有機ケイ素化合物の量は、0.5〜20phrの範囲と予想される。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物の量は、1〜10phrの範囲と予想される。
当業者であれば容易に理解可能であるが、本ゴム組成物は、ゴムの混合分野で一般的に知られた方法によって配合され、このような方法としては、例えば、様々な硫黄加硫性の構成ゴムを、様々な一般的に用いられる添加剤材料、例えば硫黄供与対、加硫補助剤、例えば活性化剤および遅延剤、ならびに、プロセス添加剤、例えばオイル、粘着付与樹脂および可塑剤を含む樹脂、充填剤、ピグメント、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、抗酸化剤およびオゾン分解防止剤、ならびに、ペプタイザーと混合すること、が挙げられる。当業者には既知であるが、上述の添加剤は、硫黄加硫性および硫黄加硫済み材料(ゴム)の目的とする使用に応じて選択され、通常、一般的な量で用いられる。硫黄ドナーの代表例としては、元素状の硫黄(遊離の硫黄)、アミンジスルフィド、高分子ポリスルフィドおよび硫黄オレフィン付加物が挙げられる。一実施形態において、硫黄加硫剤は元素状の硫黄である。硫黄加硫剤は、0.5〜8phrの範囲、あるいは1.5〜6phrの範囲の量で用いることができる。粘着付与樹脂が用いられる場合、その一般的な量は、約0.5〜約10phrであり、通常は約1〜約5phrである。プロセス補助剤の一般的な量は、約1〜約50phrである。抗酸化剤の一般的な量は、約1〜約5phrである。代表的な抗酸化剤は、例えばジフェニル−p−フェニレンジアミンなどであり、例えば、The Vanderbilt Rubber Handbook(1978年),344〜346頁で開示されたものが挙げられる。オゾン分解防止剤の一般的な量は、約1〜5phrである。脂肪酸が用いられる場合、ステアリン酸が挙げられ、その一般的な量は、約0.5〜約3phrである。酸化亜鉛の一般的な量は、約2〜約5phrである。ワックスの一般的な量は、約1〜約5phrである。微結晶性ワックスがよく用いられる。ペプタイザーの一般的な量は、約0.1〜約1phrである。一般的なペプタイザーは、例えば、ペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニル二硫化物であり得る。
加硫に必要な時間および/または温度を制御し、加硫物の特性を改善するために、促進剤が用いられる。一実施形態において、単一の促進剤系、すなわち一次促進剤を用いてもよい。一次促進剤は、総量が、約0.5〜約4、あるいは約0.8〜約1.5phrの範囲で用いることができる。その他の実施形態において、活性化させて加硫物の特性を改善するために、一次促進剤と二次促進剤が併用され、二次促進剤は、より少量(例えば約0.05〜約3phr)で用いられる。これらの促進剤の併用は、最終的な特性に相乗効果をもたらすことが期待でき、これらの加硫促進剤を単独で使用することによって得られるものよりある程度優れている。さらに、標準的な加工温度では影響を受けず、普通の加硫温度で十分な硬化が起こる遅効性促進剤も使用できる。加硫遅延剤も使うことができる。本発明において用いることができる促進剤の適切なタイプは、アミン、二硫化物、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメート、およびザンテートである。一実施形態において、一次促進剤は、スルフェンアミドである。二次促進剤が用いられる場合、二次促進剤は、グアニジン、ジチオカルバメートまたはチウラム化合物であり得る。
本ゴム組成物の混合は、ゴム混合分野の当業者既知の方法によって達成することができる。例えば、原料は、典型的には、少なくとも2つの段階で、すなわち少なくとも1つの非生産的段階、続いて生産的混合段階によって混合される。典型的には、硫黄加硫剤などの最終的な硬化剤は、一般的に「生産的」混合段階と呼ばれる最終段階で混合され、ここで、典型的には、混合は、混合温度よりも低い、すなわちその前の非生産的混合段階よりも低い温度または極限温度で行われる。用語「非生産的」および「生産的」混合段階は、ゴム混合分野の当業者において周知である。本ゴム組成物は、熱機械混合工程で処理してもよい。熱機械混合工程は、一般的に、140℃〜190℃のゴム温度を得るのに適した時間の、ミキサーまたは押出機での機械作用を含む。適切な熱機械作用期間は、運転条件ならびに成分の量および性質との関係で変化する。例えば、熱機械作用は、1〜20分とすることができる。
本ゴム組成物は、タイヤの様々なゴム部品に含めることができる。例えば、ゴム部品としては、トレッド(例えばトレッドキャップおよびトレッドベースなど)、サイドウォール、エイペックス、チェーファー、サイドウォールインサート、ワイヤコートまたはインナーライナが挙げられる。一実施形態において、本コンパウンドは、トレッドである。
本発明の空気入りタイヤは、レース用タイヤ、乗用車用タイヤ、航空機用タイヤ、農業車両、アースムーバー、オフザロード、トラック用タイヤなどとすることができる。一実施形態において、本タイヤは、で乗用車用またはトラック用タイヤある。本タイヤはまた、ラジアルでもバイアスでもよい。
一般的に、本発明の空気入りタイヤの加硫は、約100℃〜200℃の範囲の一般的な温度で行われる。一実施形態において、加硫は、約110℃〜180℃の範囲の温度で行われる。プレスまたは金型での加熱、過熱蒸気または熱風での加熱のような、あらゆる通常の加硫プロセスを用いることができる。このようなタイヤは、様々な既知の方法によって構成、賦形、成形、および硬化することができ、このような分野の当業者には明白であると予測される。
以下の実施例は、本発明を説明するために提供されたものであり、限定するものではない。全ての部は、特に他の規定がない限り、重量部である。
実施例I
この実施例において、8種のゴムコンパウンドを比較した。サンプル1および2は、従来技術に典型的なコントロールサンプルを示す。サンプル3は本発明の代表的例である。
この実施例において、8種のゴムコンパウンドを比較した。サンプル1および2は、従来技術に典型的なコントロールサンプルを示す。サンプル3は本発明の代表的例である。
エラストマーと、標準的な量の表1に示した一般的な硬化剤およびプロセス補助剤とを3段階の混合手順で配合し、標準的な硬化サイクルで硬化させた。硬化させたサンプルを、表2に示した標準的な試験プロトコールに従って、様々な物理特性に関して評価した。
表3からわかるように、本発明の代表例であるサンプル1〜4は、コントロールサンプル5〜8と比べて、ウェットグリップと磨耗とのバランスが改善されていることを示す。図は、ウェットグリップと磨耗バランスとの改善されたバランスを説明する。図からわかるように、ポリブタジエンとSSBRとの不混和性のブレンドを含むサンプル1〜5は、ポリブタジエンとSSBRとの混和性のブレンドを含むもの(サンプル6〜8)と比べて、所定のウェットグリップでより低い磨耗を示す。
本発明を説明する目的で特定の代表的な実施形態および詳細を示したが、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなくそこに様々な変化および改変を行うことができることは明白であると予想される。
Claims (18)
- 加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、前記加硫ゴム組成物は、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、
(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、Tgは約−40℃〜約−20℃である;
(B)5〜40phrの、Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエン;
(C)50〜150phrのシリカ;
(D)30〜70phrのプロセスオイル;および、
(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、
を含む、前記タイヤ。 - 前記スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は、38〜42重量%である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記スチレン−ブタジエンゴムのビニル1,2含量は、ブタジエン含量に基づき20〜25重量%である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記加硫ゴム組成物は、カーボンブラック、スターチ/可塑剤の複合材、および、架橋粒状ポリマーゲルから選択される充填剤を、1〜30phrでさらに含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記プロセスオイルは、多環式芳香族含量が3重量%未満(IP346法によって測定)の低PCAプロセスオイルを含み、前記低PCAオイルは、軽度抽出溶媒和物(MES)、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE)、または、重ナフテン系オイルから選択される、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記低PCAオイルは、軽度抽出溶媒和物(MES)を含む、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記低PCAオイルは、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE)を含む、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記充填剤は、スターチ/可塑剤の複合材を含む、請求項4に記載の空気入りタイヤ。
- 前記充填剤は、架橋粒状ポリマーゲルを含む、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)二硫化物、または、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)四硫化物の少なくとも1種を含む、請求項8に記載の空気入りタイヤ。
- 前記硫黄含有有機ケイ素化合物は、式:G−C(=O)−S−CH2CH2CH2SiX3の化合物を含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ[式中、Xはそれぞれ、独立して選択されたRO−基であり、ここにおいて、Rは、それぞれ独立して、水素、アルキル(不飽和を含んでもよいし、含まなくてもよい)、アルケニル基、アリール基、および、アラルキル基からなる群より選択され、このような成分(ただし水素を除く)は、1〜18個の炭素原子を含み、Gは、炭素原子6〜8個の1価アルキルである]。
- 前記硫黄含有有機ケイ素化合物は、3−(オクタノイルチオ)−1−プロピルトリエトキシシランを含む、請求項12に記載の空気入りタイヤ。
- 前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは、少なくとも部分的にケイ素がカップリングされている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記硫黄含有有機ケイ素化合物は、式IIまたはIII:
[式中:Rは、メチルまたはエチル基であり;R’は、同一または異なって、C9〜C30の分岐状または非分岐状の1価アルキルまたはアルケニル基、アリール基、アラルキル基、分岐状または非分岐状のC2〜C30のアルキルエーテル基、分岐状または非分岐状のC2〜C30のアルキルポリエーテル基、または、R’”3Si(ここで、R’”は、C1〜C30の分岐状または非分岐状のアルキルまたはアルケニル基、アラルキル基またはアリール基である)であり、R”は、分岐状または非分岐状の、飽和または不飽和の、脂肪族、芳香族、または、脂肪族/芳香族混合型の2価C1〜C30の炭化水素基であり;
Xは、SHである(ここで、n=1、m=1)、S(ここで、n=2、m=1〜10)およびそれらの混合物、S(C==O)−R’”(ここで、n=1、m=1)、または、H(ここで、n=1、m=1);
R”は、CH2、CH2CH2、CH2CH2CH2、CH2CH2CH2CH2、CH(CH3)、CH2CH(CH3)、C(CH3)2、CH(C2H5)、CH2CH2CH(CH3)、CH2CH(CH3)CH2、または、
- 前記硫黄含有有機ケイ素化合物は、式II(式中、Rはエチルであり、R’はC12〜C14アルキルであり、R”はCH2CH2CH2であり、XはSHであり、nは1であり、mは1である)で示される化合物を含む、請求項15に記載の空気入りタイヤ。
- 加硫ゴム組成物を含むトレッドを含有する空気入りタイヤであって、前記加硫ゴム組成物は、エラストマー100重量部あたりの重量部(phr)として示した場合、
(A)60〜95phrの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、ここで、前記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの結合スチレン含量は35〜45重量%であり、ビニル1,2含量はブタジエン含量に基づき15〜30重量%であり、Tgは約−40℃〜約−20℃である;
(B)5〜40phrの、Tgが−95℃〜−105℃のシス−1,4ポリブタジエン;
(C)50〜150phrのシリカ;
(D)多環式芳香族含量が3重量%未満(IP346法によって測定)の低PCAプロセスオイルを含むプロセスオイルを30〜70phr;および、
(E)0.5〜20phrの硫黄含有有機ケイ素化合物、ここで、前記硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)二硫化物、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)四硫化物、3−(オクタノイルチオ)−1−プロピルトリエトキシシラン、または、式II:
を含む、前記タイヤ。 - 前記低PCAオイルは、軽度抽出溶媒和物(MES)、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE)、または、重ナフテン系オイルから選択される、請求項17に記載の空気入りタイヤ。
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JP2009155428A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | レーシングタイヤ用トレッドゴム組成物 |
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2005
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