JP2007081542A - 移動体データ転送システムおよび移動機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 自己が保有する配信対象データを送信する送信拠点装置と、この送信拠点装置が形成する受信可能エリアを通過するときに配信対象データの少なくとも一部分を受信して保有するよう動作する複数の移動機とで構成され、複数の移動機は、互いが受信可能エリアに在るときに送受信を行って、自機が未保有の配信対象データの部分を相手方移動機が保有している場合に当該配信対象データの部分を相手方移動機より転送して保有し、これら移動機同士で行うデータ転送を複数の移動機の他との間でも繰り返すことにより配信対象データの全てを取得していくように動作する。
【選択図】 図1
Description
図1はこの発明の実施の形態1による移動体データ転送システムの通信場面を示す説明図である。
図において、送信拠点(送信拠点装置)10は、自装置が形成する受信可能エリア内を通過する移動機に対して配信対象データ20および移動機リスト30を無線通信により送信する手段である。配信対象データ20は、ここでは観光案内、公告、映画などの動画や静止画をファイルやパケット化したデータのことで、したがって、送信拠点10の受信可能エリアの通過時間内で1度に配信しきれないほどの大容量である場合である場合が多い。なお、移動機リスト30については、送信拠点10から直接送信せず、予め電子メールなどにより移動機に対して事前に送信しておいてもよい。移動機11,12,13は、それぞれ送信拠点10の受信可能エリアを通過する移動機であり、例えば自動車に搭載される車載端末、カーナビゲーション装置あるいは同一方向の歩行者が携行する携帯電話、PDAなどである。移動機リスト30は、送信拠点10から取得されると各移動機の内部で保持される。データ21,22,23は、移動機11,12,13がそれぞれ受信可能エリアを通過した時に受信した配信対象データ20の取得部分の状況を表し、斜線部分が受信していない未保有部分である。データ24は、既に通信拠点10を通過した移動機11と移動機12がその後両者間で転送を行い、通信後に移動機11,12がそれぞれ保有したデータ状態を表している。この場合、移動機11と移動機12が同等のデータ部分を保有したこととになる。
なお、この送信可能通知に含まれる情報は、送信するデータ(ファイル等)の属性情報が大部分を占める。したがって、送信可能通知は、最初の送信拠点10で生成されたものを移動機で受信して、その移動機が送信元となる際に再利用してもよい。また、送信可能通知は、移動機リストの先頭(1行目)に付加してもよいし、送信データの属性情報であるから、送信データの先頭に付加して送信してもよい。
図1では、移動機13が送信拠点10の受信可能エリアに存在している場面を表している。この場合、送信拠点10を送信元として図5のフローチャートで送信元の動作を説明し、一方、移動機13を送信先として図6のフローチャートで送信先の動作を説明する。なお、これらの送受信動作は、送信拠点10を含む各移動機11,12,13に共通の処理であり、転送対象データの全部または一部を送受信する際の送信元、送信先となる機器に共通のものである。
図1において、移動機11,12は、上記移動機13の動作以前に、同様にして送信拠点10から配信対象データ20の一部を受信しており、しかも車車間通信可能な範囲に存在しているものとする。この車車間通信により、移動機11が保持しているが移動機12で保持していないデータ部分に関しては、移動機11が送信元となって送信先の移動機12に送信されると共に、移動機12が保持していて移動機11で保持していないデータに関しては、移動機12が送信元となって送信先の移動機11に送信される。このように互いが保有するデータを転送し合うことにより、移動機11,12とも配信対象データの互いの不足部分を補う。その結果、両移動機が保有するデータの状態は図1のデータ24のようになる。なお、この場合、移動機11から移動機12へのデータ転送と移動機12から移動機11へのデータ転送を同時に行えるようにしてもよい。
図1は、以上に説明したデータ転送が一通り完了した状態を表しているが、さらにその後、車車間通信により、移動機13が送信元となって、移動機11,12に対してデータ24の残り未保有の中央部分を転送すればよい。また、移動機11と移動機12が送信元となって、移動機13に対してデータ23の未保有の前後の部分を転送するようにすればよい。このことにより、移動機11,12,13はいずれも配信対象データ20の全体を保有することが可能になる。
また、送信先と送信元で、保持するデータ部分と必要とするデータ部分を互いに認識してから対象のデータ部分を転送するため、ネットワーク上を流れる重複データが無く、短時間でも必要なデータだけを送受信することができる。
また、移動機リストに対して、各移動機がデータ全体の中でどの部分を保有するかを更新して、移動機リストもまたデータ転送と同様に各移動機に配布するので、送信先の移動機にとって不要なデータを何回も送信することもなく、必要なデータだけを送受信すればよいので、ネットワークのトラフィックを軽減することができる。
なお、配信対象データとしては、ファイルのような大容量のまとまったデータでもよいし、IPパケットなど少量の単位データと考えてもよい。少量のデータとして実現する場合には、分散化したデータを集めることよりも、送信先を動的に更新させる処理を頻繁に行うことで、ビデオオンデマンド(VOD)やライブストリーム(放送)などに適用することが考えられる。
図7はこの発明の実施の形態2による移動体データ転送システムの通信場面を示す説明図である。
図7は、3台の移動機11,12,13が(たまたま)編隊走行している時に、新たに移動機14が合流して来て、移動機11,12,13から同時にデータを受信する場面を表している。この場合、移動機11,12,13は、それぞれのデータ状態21,22,23は配信対象データの全てを既に保有しているものとし、移動機14のデータ状態24は受信データが無いものとする。それは、上記実施の形態1で説明したデータ転送が完了してデータ全体を保有している状態と考えてもよい。また、移動機11,12,13がHDD、メモリカード、特殊な第2の送受信手段等により予めデータ全体をコピーして保有している状態、すなわち移動機11,12,13のそれぞれが実施の形態1の場合の送信拠点10として振舞っているものと考えることができる。一方、移動機14は保有データを全く持たない状態を表している。
実際問題として、移動機リストに記載されている移動機が全て近くに存在しているとは限らない。このような場合には再グルーピングして効率化する必要がある。例えば或る自動車メーカが実施しているカーナビゲーションシステムのサービスに加入しているカーナビゲーション装置について全てをリスト化した場合、膨大な台数になる。移動機リストに登録された移動機の数が膨大な場合、応答した移動機の確認に時間を要し、その結果、データ転送そのものにかける時間が更に短くなるという問題がある。
そのため、この実施の形態3では、送信拠点の受信可能エリアを通過して送信可能通知の送信を行って応答のあった移動機の情報を、サービス全体の移動機リストから抽出して再グルーピングして新しい子移動機リストを生成する。そして、この子移動機リストを、データ送信の際に送信先の移動機に順次送信する。また、各移動機は、データ転送の際に互いに子移動機リストを送信(あるいは交換)して、データ転送の際に子移動機リストを最新のものに更新する。したがって、このように生成された子移動機リストは、送信拠点に関係する地域にいた移動機に絞り込んで再編しているので、上記のような全国的なサービスに加入している全ての移動機を含んだ移動機リストに較べて大幅に狭域化したものとなる。
以上の各実施の形態では、予め何らかの移動機リストが存在し、それを基に配信対象データの送受信を行う例について説明してきた。この実施の形態4では、初期状態では、上記移動機リストは無いが、移動機リストを動的に生成するケースについて説明する。
例えば図1において、当初移動機リスト30が存在していなかったと仮定する。この状態で、配信対象データ20を保有している送信拠点10は、移動機11,12,13が受信可能エリアを通過する際に、最初応答を求めるコマンドを送付する。この場合、移動機11,12,13が、コマンドを送付した送信拠点10と同一の通信方法の移動機あるいはコマンドプロトコルを理解できる移動機であれば応答するので、その移動機が当該データ転送をサポートしていることがわかる。応答を受信した送信拠点10は、自機および応答した移動機11,12,13について移動機リストを生成し、該応答した移動機に対して生成した移動機リストと送信可能通知を送付する。その後のデータ転送の処理方法は実施の形態1で述べたと同様に行われる。以上のことは、或る移動機が配信対象データ全体を保有していて送信拠点としても振舞う場合、例えば実施の形態2の場合も同様に動的に移動機リストを生成してもよい。
上記実施の形態1では送受信の際にデータ保有情報を参照して、移動機が持っていない配信対象データの部分を送信してもらう方法について説明してきたが、この実施の形態5では、データ保有情報を基に配信対象データ全体を複数の部分に分割して、部分ごとの保有率を求め、その保有率に従って送信元から転送させるデータ部分を決定する方法について説明する。
図8はこの発明の実施の形態5に係るデータ保有率情報のデータ構成を示す説明図である。このデータ保有率情報は移動機で所有される。
図8において、移動機の数は、この保有率を形成するために取得したデータ保有情報(図3)に示される識別符号数を表す。データ分割数は、配信対象データ全体を小単位の部分に分けたときの分割数を表す。データ分割位置1〜Pは、例えば配信対象データ全体に対する先頭からの相対位置で、バイト数で表すことが考えられる。また、分割アルゴリズムを決めた場合には、それに従った整理番号でもよい。100バイトごとに分割することに決めたならば、分割位置1は数値0としてバイト位置は0、分割位置2は2で101バイト目、分割位置3は数値3で201バイト目といった具合である。こうすることにより、本データ保有率情報自体のデータ量を軽減することができる。更新時刻は、本データ保有率情報を更新した時刻である。次の行に示されるデータ分割位置1〜Pの各保有率は、各データ分割位置から次のデータ分割位置までのデータを、これまで出会った移動機の何パーセントが保有していたかの割合を表す情報である。
この実施の形態5では、図6に示した送信先移動機の受信処理において、ステップST203とST204の間に、送信元に通知する、自機が未受信のデータ部分の送信開始位置と送信サイズを、このデータ保有率に基づいて決定するステップを設ける。例えば自機が未受信のデータのうち、送信元の移動機が保持していて、かつ保有率が低いデータ部分を送信させるデータと決定し、このデータ部分を含む未受信のデータについて優先的に転送させるようにする。
以上までの実施の形態では、ファイルのような比較的大きなサイズのデータ転送をモデルとして説明してきたが、この実施の形態6では、小さなサイズのデータを断続的に流すストリーミングのようなデータ転送方法について説明する。
図9および図10はこの発明の実施の形態6に係るデータ再転送を行う各場面を示す説明図である。送信拠点10を含む各移動機11〜17のデータ転送の受信可能エリアは、分かりやすくするために、いずれも同じ範囲(同一出力)を持つものとする。
図9に示すデータ再転送の一つ状態において、送信拠点10からは、小さなパケットをベースとしたストリーミングデータが送信されており、送信されたデータは、移動機11および移動機13で受信され、他移動機に転送される。ここで、移動機11と移動機15の関係を見た場合、両者の受信可能エリア内にあるので移動機11は移動機15からも受信しているように見える。しかし、移動機15は移動機11が受信したデータの転送を受信しているため、実際には、移動機11は移動機15からは受信していない。この受信しない基準としては、移動機11が発信した後に他の移動機が送信したデータについては、受信しないか、あるいは無視するように設定すればよい。移動機13と移動機16の関係も同様である。移動機12については、今、移動機11,13からほぼ同時に受信しており、それから一瞬後に移動機15および16から受信していることになる(移動機15は移動機11のデータを転送、移動機16は移動機13のデータを転送しているため)。
これまでの実施の形態では、各移動機がどのよう動きをするかが不明であることを前提とした場合に適用する移動体データ転送システムの例を対象にしてきた。昨今は自動車メーカやカーナビメーカがそれぞれに自社で情報提供サービスを構築し、ルート検索などと連動して高度な情報を車載のナビゲーション装置に提供するようになって来ている。この実施の形態7では、このようなサービス環境と連携して設定されたルート上にある移動機に対して配信対象データを送信する移動体データ転送システムについて説明する。
図11はこの発明の実施の形態7による移動体データ転送システムの通信場面を示す説明図である。図に11おいて、移動機11,12,13はナビゲーション装置の機能を含んでいるものとする。ナビゲーションサービスセンタ200は、登録したナビゲーション装置に対してルート検索の補助を行う手段であり、また、この発明ではルート検索に関連して各移動機に対して提供する配信対象データを送信拠点10に転送するサーバを備えている。通信手段(第1の通信手段)201は、移動機で設定したルート関連情報をナビゲーションサービスセンタ200に伝送するカーナビ通信網である。通信手段(第2の通信手段)202は、ナビゲーションサービスセンタ200のサーバから配信対象データと移動機の情報を送信拠点10に伝送するFTTH等の高速通信回線である。ここで、ルート関連情報は、移動機のナビゲーション装置で設定された設定ルート、ナビゲーション装置の登録番号、移動機の識別符号などである。
ナビゲーションサービスセンタ200のサーバでは、移動機11から受信したルート関連情報に基づいて設定ルート上にある移動機に対して配信したい情報がある場合、その配信対象データと移動機11の情報を設定ルートの途中にある送信拠点10に対して通信手段200を介して送信する。また、配信対象データが既に送信済みである場合には、移動機11の情報のみを送信する。
これまでの実施の形態では、方向が多様に変化する道路を走行する自動車に搭載される移動機を対象として説明してきたが、この実施の形態8では、軌道上を動く列車に搭載した移動機にこの発明を適用した場合について説明する。
列車は、軌道上を走るので運行ルート(路線)が確定され、また運行ダイヤも決められている。そのため、その運行ルートと運行ダイヤに基づいて、すれ違ったり、並走したりして相互に近づく領域に入る列車を特定することができる。すなわち、各列車に搭載した移動機で互いが送受信可能エリアを持つ移動機も特定できる。したがって、これらの特定された移動機のみで移動機リストを生成しておく。さらに、特定された移動機のうちから、配信対象データの転送を必要とする移動機のみを移動機リストに記載するようにしてもよい。一方、固定局である送信拠点は、列車の操車場や駅に設けられ、列車が操車場や駅に停車中あるいは通過時に列車の移動機に対して配信対象データの送信を行う。また、移動機間のデータの送受信は、列車同士がすれ違い時あるいは並走時などで近づいたときの送受信可能エリアで行えばよい。したがって、列車で利用する膨大な映像データ等であっても、配信を必要とする全ての列車に対して最初から全て転送しておかなくても、それらの列車同士が移動機の送受信可能エリアに入った時に転送していくことで、対象とする全ての列車で保持できるようになる。
これまでの実施の形態では、受信可能エリアのサイズを一定と仮定した場合について説明してきたが、この実施の形態9では、通信ごとに空中線電力を制御してトラフィックを軽減することについて説明する。
図12はこの発明の実施の形態9による移動体データ転送システムの動作態様を表す説明図である。図において、各移動機の元の空中線電力で形成される受信可能エリアを大きい破線(斜線なし)で示し、後述する変更後の空中線電力で形成される受信可能エリアは内側の細かな破線(斜線あり)で示すものとする。
今、移動機11,12,15が或るデータ転送のために互いに送受信しているものとする。また、移動機16,17が別のデータ転送のために互いに送受信しており、移動機13,14も同様に互いに送受信しているものとする。このとき、各移動機が送信拠点10と同じ元の空中線電力で送受信を行っているとすると、移動機11,12,15それぞれは大きい破線で表される受信可能エリアで送受信を行うことになる。この場合、移動機12の送信データは、移動機16,17にまで達し、また移動機15の送信データも移動機17に達するおそれがある。移動機16,17は互いに別のデータの送受信を行っており、移動機12や移動機16に関わる不要のものであるので、移動機16,17に影響を及ぼす。
今、配信対象データの転送を行う際の送信元と送信先の組み合わせとなる移動機11,12,15について見ると、移動機12は、移動機11および移動機15との通信状態を所定間隔で求める。そして、それぞれとの通信状態が送信する空中線電力を低下させても維持できると判断した場合に、空中線電力を下げて移動機11および移動機15に対する受信可能エリアを最小限に設定し、データ転送を行う。この場合、通信状態に対する判断は、空中線電力を低下させていき、そのときの移動機11および移動機15からの受信信号のレベルがしきい値に達したかどうかで行えばよい。同様に、移動機11も移動機12と通信を行える必要最低限の空中線電力に制御し、また、移動機15も移動機12と通信を行える最低限の空中線電力に制御するように動作する。このことにより、受信可能エリアは、図12に示すように、それぞれの移動機を中心とした斜線で表される範囲に縮小され、他の移動機16,17の送受信動作に一切影響しなくなる。また、同様に、移動機16,17間および移動機13,14間それぞれの送受信に係る空中線電力も各移動機において制御することにより、他への影響を防ぐことが可能となる。
先に、空中線電力を落とすことばかりに着目したが、例えばこれがデータの再送信であるならば、移動機12の空中線電力を少し大きくとれば、データは移動機15、16、17にまで届くこととなり、その結果、移動機15はデータを送信する必要が無くなり、空中線電力0に抑えることができる。
Claims (20)
- 自己が保有する配信対象データを送信する送信拠点装置と、この送信拠点装置が形成する受信可能エリアを通過するときに前記配信対象データの少なくとも一部分を受信して保有するよう動作する複数の移動機とで構成され、
前記複数の移動機は、互いが受信可能エリアに在るときに送受信を行って、自機が未保有の前記配信対象データの部分を相手方移動機が保有している場合に当該配信対象データの部分を前記相手方移動機より転送して保有し、これら移動機同士で行うデータ転送を前記複数の移動機の他との間でも繰り返すことにより前記配信対象データの全てを取得していくように動作することを特徴とする移動体データ転送システム。 - 送信拠点装置および複数の移動機は、これらの機器の情報と配信対象データに関する各機器のデータ保有情報を含む移動機リストを保持し、
配信対象データの送信元となる機器は、受信可能エリアにいる送信先の移動機に対して送信可能通知を送信し、
前記送信先の機器は、前記送信可能通知に基づいて前記移動機リストのデータ保有情報を調べ、前記配信対象データの自己が未保有の部分について前記送信元の機器に送信要求し、
前記送信元の機器は、送信要求した前記送信先の機器が前記移動機リストにあった場合に要求された配信対象データの部分を該当する送信先の機器に転送することを特徴とする請求項1記載の移動体データ転送システム。 - 移動機は、送信拠点装置として動作することを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体データ転送システム。
- それぞれが同じ配信対象データの全体を保有する送信元の移動機を複数設け、送信先の移動機が、これら複数の送信元の移動機から同時に送信可能通知を受信した場合に、前記配信対象データを前記複数の送信元の移動機で分割分担させて転送させるようにしたことを特徴とする請求項3記載の移動体データ転送システム。
- 送信先の移動機は、受信した送信可能通知から複数の送信元の移動機の受信状態を判別し、受信状態の良否に応じた比率で前記配信対象データを分割し、分割した部分を対応する送信元の移動機から分担して転送させるようにしたことを特徴とする請求項4記載の移動体データ転送システム。
- 送信拠点装置は、送信可能通知の送信を行って応答のあった移動機の情報を、移動機リストから抽出してグルーピングした子移動機リストを生成し、この子移動機リストを配信対象データ送信の際に送信先の移動機に順次送信し、
各移動機は、データ転送の際に互いが持つ子移動機リストを交換して更新することを特徴とする請求項2記載の移動体データ転送システム。 - 配信対象データを保有している送信拠点装置または移動機が、他の移動機に対して応答を求めるコマンドを送付し、自機および応答があった移動機の情報と前記配信対象データに関する各機器のデータ保有情報を載せた移動機リストを生成し、この生成した移動機リストと送信可能通知とを該応答があった移動機を送信先として送付し、
前記送信先の移動機は、前記送信可能通知に基づいて前記生成または更新した移動機リストのデータ保有情報を調べ、前記配信対象データの自己が未保有の部分について送信要求し、
前記送信拠点装置または送信元の移動機は、前記送信先の移動機が前記移動機リストにあった場合に、送信要求された配信対象データの部分を該当する送信先の機器に転送することを特徴とする請求項1記載の移動体データ転送システム。 - 各移動機は、移動機リストのデータ保有情報を基に配信対象データ全体を複数の部分に分割して、分割したデータ部分ごとに移動機リストに載っている移動機数全体に対するデータ保有率を求め、当該データ保有率に基づいて未受信のデータのうち保有率が低いデータ部分を優先して送信元の移動機から転送させるようにしたことを特徴とする請求項2記載の移動体データ転送システム。
- 各移動機は、自己が先に転送したデータについては他の移動機からの転送を受信せず、異なる移動機から転送される同じデータについては先に転送を行った移動機からのデータの方を受信するよう設定されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体データ転送システム。
- 複数の移動機は、ナビゲーション装置の機能を有しており、
現在位置と目的地からルート検索をした移動機からそのルート関連情報と移動機の情報を受信し、配信対象データと前記検索をした移動機の情報を設定ルート上に在る送信拠点装置に送信するナビゲーションサービスのサーバと、
各移動機から前記サーバにルート関連情報を伝送する第1の通信手段と、
前記サーバから前記送信拠点装置に前記検索を行った移動機の情報を伝送する第2の通信手段を備え、
前記送信拠点装置は、前記サーバから送信された移動機の情報を移動機リストに加えて更新し、この更新した移動機リストと前記配信対象データを付近を走行する移動機に対して送信することを特徴とする請求項2記載の移動体データ転送システム。 - 複数の移動機は、軌道上を動く列車に搭載され、
送信拠点は、操車場や駅に設けられ、
移動機リストは、列車の運行ルートと運行ダイヤに基づいて互いに近づく領域に入る列車の移動機のみで生成されていることを特徴とする請求項2記載の移動体データ転送システム。 - 配信対象データの転送を行う際の送信元と送信先の組み合わせとなる各移動機は、相手の移動機との通信状態を所定間隔で求め、前記相手の移動機に対する通信状態が送信する空中線電力を低下させても維持できると判断した場合に、前記相手の移動機に対する受信可能エリアが最小限となるまで空中線電力を制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体データ転送システム。
- 配信対象データを送信する送信拠点装置が形成する受信可能エリアを通過するときに前記配信対象データの少なくとも一部分を受信して保有するよう動作する移動機であって、
他の同種移動機と互いが受信可能エリアに在るときに送受信を行って、自機が未保有の前記配信対象データの部分を相手方が保有している場合に当該配信対象データの部分を前記相手方より転送して保有し、これら移動機同士で行うデータ転送をさらに他の移動機の間でも繰り返すことにより前記配信対象データの全てを取得していくように動作することを特徴とする移動機。 - 送信拠点装置および移動機の情報と配信対象データに関するデータ保有情報を含む移動機リストを保持し、
配信対象データの送信元となる場合には、受信可能エリアにいる送信先に対して送信可能通知を送信し、前記送信先からの送信要求に対して前記送信先の移動機が前記移動機リストにあるかどうかを調べ、あったときには要求された配信対象データの部分を前記送信先に転送し、
また、送信先となる場合には、送信元から受信した送信可能通知に基づいて前記移動機リストのデータ保有情報を調べ、前記配信対象データの自己が未保有の部分について送信元に送信要求することを特徴とする請求項13記載の移動機。 - 送信拠点装置として動作することを特徴とする請求項13または請求項14記載の移動機。
- 自己が送信先の移動機として動作するとき、同じ配信対象データの全体を保有する複数の送信元の移動機から同時に送信可能通知を受信した場合に、前記配信対象データを前記複数の送信元の移動機で分割分担させて転送させるようにすることを特徴とする請求項15記載の移動機。
- 受信した送信可能通知から複数の送信元の移動機の受信状態を判別し、受信状態の良否に応じた比率で前記配信対象データを分割し、分割した部分を対応する送信元の移動機から分担して転送させるようにしたことを特徴とする請求項16記載の移動機。
- 移動機リストのデータ保有情報を基に配信対象データ全体を複数の部分に分割して、分割したデータ部分ごとに移動機リストに載っている移動機数全体に対するデータ保有率を求め、当該データ保有率に基づいて未受信のデータのうち保有率が低いデータ部分を優先して送信元の移動機から転送させるようにしたことを特徴とする請求項14記載の移動機。
- 自己が先に転送したデータについては他の移動機からの転送を受信せず、異なる移動機から転送される同じデータについては先に転送を行った移動機からのデータの方を受信するよう設定されたことを特徴とする請求項13または請求項14記載の移動機。
- 他の移動機との間で配信対象データの転送を行う際の送信元または送信先となったとき、相手の移動機との通信状態を所定間隔で求め、前記相手の移動機に対する通信状態が送信する空中線電力を低下させても維持できると判断した場合に、前記相手の移動機に対する受信可能エリアが最小限となるまで空中線電力を制御することを特徴とする請求項13または請求項14記載の移動機。
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