JP2007073131A - クロージャ部を備えた薄膜磁気ヘッド及び磁気記録再生装置 - Google Patents

クロージャ部を備えた薄膜磁気ヘッド及び磁気記録再生装置 Download PDF

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和彦 前島
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満好 川合
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Masamichi Tagami
勝通 田上
Makoto Yoshida
吉田  誠
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浩 神山
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Abstract

【課題】薄膜磁気ヘッドの良好な耐摩耗性を確保し、フレキシブルディスクに対して安定した書き込み及び/又は読み出し特性を発揮する薄膜磁気ヘッドと、この薄膜磁気ヘッドを備えたHGA及び磁気記録再生装置を提供する。
【解決手段】素子形成面及び媒体対向面を有するスライダ基板31と、磁気ヘッド素子と、被覆層33上にこの被覆層33と接面してクロージャ部34が設けられており、薄膜磁気ヘッドの摺動面320に、媒体対向面の一部と被覆層33の端面の一部とクロージャ部34の端面の一部とからなる接触面360を有する素子接触パッド36が設けられており、この磁気ヘッド素子の一端320から、素子接触パッド36とフレキシブルディスクとが接触する領域のトレーリング側の端までの距離Lが、22μm≦L≦100である薄膜磁気ヘッドが提供される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、クロージャ部を備えており可撓性磁気記録媒体に接触するタイプの薄膜磁気ヘッド、この薄膜磁気ヘッドを備えたヘッドジンバルアセンブリ(HGA)、並びにこのHGA及び可撓性磁気記録媒体を備えた磁気記録再生装置に関する。
可撓性磁気記録媒体を備えた磁気記録再生装置としては、持ち運びが便利で半導体メモリよりも安価なフレキシブルディスクを用いたフレキシブルディスク装置(FDD)が代表的である。近年、マルチメディアやインターネットの普及によってデータの大容量化が進んでおり、このようなデータの保存運搬用としてのフレキシブルディスクにおいても、さらなる大容量小型化が強く求められている。
従来、FDDは、フレキシブルディスクを収納したディスクカートリッジを、その挿入後に所定の記録再生位置に移送するローディング機構と、移送されたディスクカートリッジ内のフレキシブルディスクを把持して回転させる回転駆動機構と、回転するフレキシブルディスクに対してデータの書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッド装置と、この磁気ヘッド装置をフレキシブルディスクの径方向に移動させる移動機構とを備えている。
この磁気ヘッド装置内の磁気ヘッドは、フレキシブルディスクと接触した状態で書き込み及び読み出し動作を行う。このような磁気ヘッドとして、従来、メタル・イン・ギャップ(MIG)型磁気ヘッドが使用されてきた。しかしながら、上述した大容量小型化に対応するために、このMIG型磁気ヘッドに代えて、本来的に高記録密度に適したハードディスク装置(HDD)用の薄膜磁気ヘッドの使用が現在進められている。ここで、HDD用の薄膜磁気ヘッドは、本来、磁気ディスクと接触せずに浮上状態で書き込み及び読み出し動作を行うことに適した構造を有している。従って、HDD用の薄膜磁気ヘッドをそのまま、FDD用に使用した場合、フレキシブルディスクとの接触によってヘッドの摩耗や磁気ヘッド素子の破壊といった問題が発生し易くなる。そのため、例えば、特許文献1においては、電磁変換素子(磁気ヘッド素子)から保護膜の接触端までの距離を所定範囲に規定して、これらの問題の解決を図っている。また、特許文献2には、接触型の垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドではあるが、耐摩耗性絶縁層からなる接触摺動面を備えた構造が開示されている。
さらに、特許文献3〜5には、磁気テープ装置等に用いられる薄膜磁気ヘッドではあるが、薄膜素子部(磁気ヘッド素子)の破壊を防ぐために、薄膜磁気ヘッドの上にクロージャ・ブロック等の保護基板を接着した構造が開示されている。
特開2004−63027号公報 特開平6−309625号公報 特開平9−120507号公報 特開平8−321012号公報 特開平6−12622号公報
しかしながら、上述した特許文献1のような技術においては、保護膜の接触摺動面の摩耗の程度がなお高くなっており、特に保護膜としてアルミナの厚膜を用いた場合、スライダ基板等と比べても摩耗が相当に大きくなる。また、厚さ50〜200μm程度の厚膜の形成加工に工数がかかってしまう。この事情は、特許文献2の技術においても同様である。さらに、特許文献3〜5のいわゆるクロージャ型の薄膜磁気ヘッドをフレキシブルディスク装置に使用した場合、書き込み及び読み出し動作時において、薄膜磁気ヘッドの接触端と磁気ヘッド素子端とは、それぞれ押圧されてフレキシブルディスクと接触するが、互いに相当離れた位置となる。その結果、フレキシブルディスクのフィルムの剛性によって磁気ヘッド素子端に対向する領域が撓んで、磁気ヘッド素子端とフレキシブルディスク表面との距離が大きく変動してしまう事態が生じ易くなる。これにより、書き込み及び/又は読み出し特性が不安定となってしまう。
従って、本発明の目的は、薄膜磁気ヘッドの良好な耐摩耗性を確保した上で、フレキシブルディスクに対しても安定した書き込み及び/又は読み出し特性を発揮し、所定の再生出力を維持することができる薄膜磁気ヘッド、この薄膜磁気ヘッドを備えたHGA及びこのHGAを備えた記録再生装置を提供することにある。
本発明について説明する前に、明細書において用いられる用語の定義を行う。スライダ基板の素子形成面に形成された各構成要素の積層構造において、基準となる層よりも基板側にある構成要素を、基準となる層の「下」又は「下方」にあるとし、基準となる層よりも積層方向側にある構成要素を、基準となる層の「上」又は「上方」にあるとする。例えば、「被覆層上に設けられたクロージャ部」とは、クロージャ部が、被覆層よりも積層方向側にあることを意味する。
本発明によれば、素子形成面及び媒体対向面を有するスライダ基板と、磁気ヘッド素子と、この磁気ヘッド素子を覆うように素子形成面上に形成された被覆層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、被覆層上にこの被覆層と接面してクロージャ部が設けられており、薄膜磁気ヘッドの摺動面に、媒体対向面の一部と被覆層の端面の一部とクロージャ部の端面の一部とからなる接触面を有する素子接触パッドが設けられており、磁気ヘッド素子の一端がこの接触面に達しており、この磁気ヘッド素子の一端から、素子接触パッドとフレキシブルディスクとが接触する領域のトレーリング側の端までの距離Lが、22≦L≦100(但し、Lの単位はμm)である薄膜磁気ヘッドが提供される。ここで、この距離Lは、素子接触パッドとフレキシブルディスクとが磁気ヘッド素子の一端よりもトレーリング側にある接触面全体で接触する場合に、接触面のトレーリング側の端とこの磁気ヘッド素子の一端との距離となる。
このような薄膜磁気ヘッドにおいて、素子接触パッドが、摺動面においてトラック方向に伸びる中心線からずれており、この中心線とは重ならない位置に設けられていることも好ましい。又は、素子接触パッドが、摺動面においてトラック方向に伸びる中心線上に設けられていることも好ましい。さらに、スライダ基板の媒体対向面に、2つの接触パッドが設けられていることが好ましい。
このような素子接触パッドを設けることによって、書き込み又は読み出し動作時に、磁気ヘッド素子周辺においてフレキシブルディスク表面と接触するのは、この素子接触パッドの接触面のみとなる。その結果、薄膜磁気ヘッドの摩耗の程度が極力抑えられてヘッドの経時的信頼性が確保される。
また、フレキシブルディスクを、このような素子接触パッドを有する2つの薄膜磁気ヘッドによって、又はこのような薄膜磁気ヘッドとダミーヘッド等とによって表裏から挟み込むことによって、フレキシブルディスクの撓みが、所定の形状に調整される。これにより、磁気ヘッド素子端とフレキシブルディスク表面との接触状態が安定する。その結果、安定した書き込み及び/又は読み出し特性が実現する。
さらに、距離Lが、22μm以上であるので、後述するように、確実に良好な耐摩耗性を得ることができる。また、距離Lが100μm以下であるので、磁気ヘッド素子端とフレキシブルディスク表面との距離が大きく変動することを回避して、所定の再生出力を維持することができる。
磁気ヘッド素子が、書き込み用の電磁コイル素子と読み出し用の磁気抵抗(MR(Magneto Resistive))効果素子とを備えていることが好ましい。ここで、このMR効果素子が、トンネル磁気抵抗(TMR(Tunnel Magneto Resistive))効果素子であることがより好ましい。TMR効果素子の抵抗変化率の温度係数は、一般に負であってその絶対値も他のMR効果に比べて1桁以上小さい。従って、TMR効果素子を用いれば、MR効果素子端とフレキシブルディスク表面との間で発生する摩擦熱による異常信号(サーマルアスペリティ(thermal asperity))が発生しにくい。
被覆層の上面であって、クロージャ部と接合しておらず露出している部分に、磁気ヘッド素子用の少なくとも1つの端子電極が形成されていることが好ましい。一般に薄膜磁気ヘッドの製造工程において、被覆層上にさらにクロージャ部を設ける場合、磁気ヘッド素子用の端子電極を引き出す面が確保し難い。しかしながら、このような被覆層の上面部分を端子電極の設置場所とすることによって、大きな工程上の負担無く信頼性の高い端子電極が形成可能となる。
本発明によれば、また、上述した薄膜磁気ヘッドを備えており、少なくとも1つの磁気ヘッド素子のための信号線と、薄膜磁気ヘッドを支持する支持機構とをさらに備えたHGAが提供される。
本発明によれば、さらにまた、上述したHGAを少なくとも1つ備えており、少なくとも1つの可撓性磁気記録媒体と、この少なくとも1つの可撓性磁気記録媒体に対して薄膜磁気ヘッドが行う書き込み及び読み出し動作を制御するための記録再生回路とをさらに備えた磁気記録再生装置が提供される。
本発明によれば、さらにまた、素子形成面及び媒体対向面を有するスライダ基板と、磁気ヘッド素子と、この磁気ヘッド素子を覆うように素子形成面上に形成された被覆層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、被覆層上にこの被覆層と接面してクロージャ部が設けられており、薄膜磁気ヘッドの摺動面に、媒体対向面の一部と被覆層の端面の一部とクロージャ部の端面の一部とからなる接触面を有する素子接触パッドが設けられており、磁気ヘッド素子の一端が接触面に達している薄膜磁気ヘッドを2つ備えており、
この2つの薄膜磁気ヘッドが、それぞれの摺動面によって可撓性磁気記録媒体を挟み込んでおり、素子接触パッドが、この2つの薄膜磁気ヘッドのそれぞれの摺動面においてトラック方向に伸びる中心線から互いに反対方向にずれていて対向しない位置に設けられており、素子接触パッドのトラック幅方向における互いの間隔をDとし、素子接触パッドが有するそれぞれの接触面の間の距離をSとした場合に、0.02≦S/D≦0.2である磁気記録再生装置が提供される。
このような磁気記録再生装置においては、磁気ヘッド素子周辺においてフレキシブルディスク表面と接触するのは、素子接触パッドの接触面のみとなる。その結果、薄膜磁気ヘッドの摩耗の程度が極力抑えられてヘッドの経時的信頼性が確保される。さらに、フレキシブルディスクの撓み形状が調整されて磁気ヘッド素子端とフレキシブルディスク表面との接触状態が安定することにより、安定した書き込み及び/又は読み出し特性が発揮される。
さらに、S/Dが0.02以上であるので、後述するように、素子接触パッドがフレキシブルディスクを挟み込む力が十分に掛かることによって、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が安定する。また、S/Dが、0.2以下であるので、フレキシブルディスクに大きな撓みが強制されることがなく、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が安定する。その結果、所定の再生出力を維持することができる。
本発明によれば、さらにまた、素子形成面及び媒体対向面を有するスライダ基板と、磁気ヘッド素子と、この磁気ヘッド素子を覆うように素子形成面上に形成された被覆層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、被覆層上にこの被覆層と接面してクロージャ部が設けられており、薄膜磁気ヘッドの摺動面に、媒体対向面の一部と被覆層の端面の一部とクロージャ部の端面の一部とからなる接触面を有する素子接触パッドが、摺動面におけるトラック方向に伸びる中心線上に設けられており、磁気ヘッド素子の一端が接触面に達している薄膜磁気ヘッドと、
自身の摺動面であって素子接触パッドに対向する位置に、この素子接触パッドの一部が入り込むことが可能な1つの凹部が形成されたダミーヘッドと
を備えており、この薄膜磁気ヘッドとこのダミーヘッドとが、それぞれの摺動面によって可撓性磁気記録媒体を挟み込んでおり、素子接触パッドのトラック幅方向の幅をWとし、凹部のトラック幅方向の幅をWとし、素子接触パッドの接触面とダミーヘッドの摺動面との間の距離をSとした場合に、0.012≦S/(0.5・(W−W))≦0.1である磁気記録再生装置が提供される。
このような磁気記録再生装置においても、磁気ヘッド素子周辺においてフレキシブルディスク表面と接触するのは、素子接触パッドの接触面のみとなる。その結果、薄膜磁気ヘッドの摩耗の程度が極力抑えられてヘッドの経時的信頼性が確保される。さらに、フレキシブルディスクの撓み形状が調整されて磁気ヘッド素子端とフレキシブルディスク表面との接触状態が安定することにより、安定した書き込み及び/又は読み出し特性が発揮される。
さらに、S/(0.5・(W−W))が0.012以上であるので、後述するように、素子接触パッドがフレキシブルディスクを挟み込む力が十分に掛かることによって、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が安定する。また、S/(0.5・(W−W))が0.1以下であるので、フレキシブルディスクに大きな撓みが強制されることがなく、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が安定する。その結果、所定の再生出力を維持することができる。
本発明の薄膜磁気ヘッド、この薄膜磁気ヘッドを備えたHGA及びこのHGAを備えた磁気記録再生装置によれば、薄膜磁気ヘッドの良好な耐摩耗性を確保した上で、フレキシブルディスクに対しても安定した書き込み及び/又は読み出し特性を発揮し、所定の再生出力を維持することができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同一の要素は、同一の参照番号を用いて示されている。また、図面中の構成要素内及び構成要素間の寸法比は、図面の見易さのため、それぞれ任意となっている。
図1は、本発明によるFDDの一実施形態における要部の構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、本発明によるHGAの一実施形態を概略的に示す斜視図である。また、図3は、図2の実施形態におけるHGAの先端部に装着されている薄膜磁気ヘッドを概略的に示す斜視図である。
図1において、10は、ディスクカートリッジ11に収納されており、中心にスピンドルモータと連結されるハブ12を備えたフレキシブルディスク、13は、2つの薄膜磁気ヘッド(スライダ)30をフレキシブルディスク10の表裏各面のトラック上にそれぞれ位置決めするためのアセンブリキャリッジ装置、18は、薄膜磁気ヘッド30の書き込み及び読み出し動作を制御するための記録再生回路、19は、ディスクカートリッジ11をFDDに挿入するための挿入口をそれぞれ示している。なお、ディスクカートリッジ11は、図示されていないが、ウインドウ及びシャッターを備えている。ここで、ディスクカートリッジ11を挿入口19からFDD内部に挿入すると、このシャッターが開いてウインドウからフレキシブルディスク10が露出する。このウインドウを通して、薄膜磁気ヘッド30が、フレキシブルディスク10に書き込み及び読み出しを行う。
アセンブリキャリッジ装置13には、2つの駆動アーム14が設けられている。これらの駆動アーム14は、ボイスコイルモータ(VCM)15によってピボットベアリング軸16を中心にして角揺動可能であり、この軸16に沿った方向にスタックされている。各駆動アーム14の先端部には、HGA17が取り付けられている。各HGA17には、薄膜磁気ヘッド(スライダ)30が、フレキシブルディスク10を挟み込むように設けられている。書き込み及び読み出し動作時には、各薄膜磁気ヘッド30の摺動面が、フレキシブルディスク10の表裏各面とそれぞれ接触する。また、薄膜磁気ヘッド30の一方が、後述するように、他方の薄膜磁気ヘッドとフレキシブルディスク10との接触状態を安定させるためのダミーヘッドであってもよい。
図2に示すように、HGA17は、サスペンション20の先端部に、薄膜磁気ヘッド(スライダ)30を固着し、さらに薄膜磁気ヘッド30の端子電極に配線部材25の一端を電気的に接続して構成される。
サスペンション20は、ロードビーム22と、このロードビーム22上に固着され支持された弾性を有するフレクシャ23と、ロードビーム22の基部に設けられたベースプレート24と、フレクシャ23上に設けられておりリード導体及びその両端に電気的に接続された接続パッドからなる配線部材25とから主として構成されている。なお、図示されていないが、サスペンション20の途中にヘッド駆動用ICチップを装着してもよい。
図3によれば、薄膜磁気ヘッド30は、媒体対向面310及びこれに垂直な素子形成面311を有するスライダ基板31と、素子形成面311の直上領域に形成された磁気ヘッド素子32と、この磁気ヘッド素子32を覆うように素子形成面311上に形成された被覆層330と、この被覆層330上に設けられており被覆層の上面331の一部を残して被覆層330に接着されたクロージャ部34と、薄膜磁気ヘッド30の摺動面300に形成されており、磁気ヘッド素子の一端320がその接触面360に達している素子接触パッド36と、スライダ基板31の媒体対向面310に形成された2つの接触パッド37と、被覆層33の上面331であってクロージャ部34と接合されておらず露出している部分に形成された磁気ヘッド素子32用の4つの信号端子電極35とを備えている。
素子接触パッド36は、トラック方向に長軸を持つ楕円状の接触面360を有しており、摺動面300においてトラック方向に伸びる中心線38上に形成されている。すなわち、トラック幅方向に関して中央に位置している。接触面360は、スライダ基板31の媒体対向面310の一部と、被覆層33の端面330の一部と、クロージャ部34の端面340の一部とからなる。磁気ヘッド素子32の一端320は、このうち被覆層33の端面330の一部に達している。また、接触パッド37の接触面の形状も本実施形態において楕円となっている。
このような素子接触パッド36を設けることによって、書き込み又は読み出し動作時に、磁気ヘッド素子周辺においてフレキシブルディスク表面と接触するのは、素子接触パッド36の接触面360のみとなる。その結果、薄膜磁気ヘッドの摩耗の程度が極力抑えられて、ヘッドの経時的信頼性が確保される。なお、素子接触パッド36及び接触パッド37の接触面の外周部は面取りされていて、角に丸みが持たされている。これにより、接触の際のフレキシブルディスク表面の損傷が防止される。
さらに、接触面360のトレーリング側の端と磁気ヘッド素子の一端320との距離L(μm)が、22≦L≦100の条件を満たす値に設定されている。これにより、素子接触パッドの偏摩耗が十分に小さくなり、しかも再生出力が所定値に維持される。ここで、距離Lを規定する際の磁気ヘッド素子側の起点は、接触面360に露出している磁気ヘッド素子の一端320がなす面のうち、接触面360のトレーリング側の端に最も近い端辺となる。また、上記の距離Lの条件式の導出は、後に詳述される。
4つの信号端子電極35は、被覆層33の上面331であってクロージャ部34と接合されておらず露出している部分に形成されている。一般に薄膜磁気ヘッドの製造工程においては、被覆層上にさらにクロージャ部を設ける場合、磁気ヘッド素子用の信号端子電極を引き出す面が確保し難い。しかしながら、このような被覆層33の上面部分を信号端子電極の設置場所とすることによって、大きな工程上の負担無く信頼性の高い信号端子電極が形成可能となる。
なお、本発明の薄膜磁気ヘッドは、当然に上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、素子接触パッド36の接触面の形状は、トラック幅方向に長軸を持つ楕円、真円、又は矩形等であってもよい。接触パッド37の接触面の形状も同様である。また、信号端子電極35の数も、磁気ヘッド素子32の構成及び数、他の素子の存在、さらにはスライダ基板31への接地等によって、必要に応じた任意の数であり得る。
図4(A)は、図3に示した磁気ヘッド素子32の要部の構成を示す、図3のA−A線断面図である。また、図4(B)は、素子接触パッドにクラウンが付されている場合における、素子接触パッド付近のA−A線断面の拡大図である。なお、図4(A)において、磁気ヘッド素子32及び信号端子電極35が同一の断面に現れているが、図による説明の便宜のためであり、例えば、信号端子電極35がこの断面に現れない位置に設けられていてもよい。
図4(A)によれば、磁気ヘッド素子32は、読み出し用のMR効果素子321と、書き込み用の電磁コイル素子322とを含む。ここで、4つの信号端子電極35(同図には1つのみ現れている)は、2つずつそれぞれMR効果素子321及び電磁コイル素子322に接続されている。
MR効果素子321及び電磁コイル素子322においては、素子の一端が素子接触パッド36の接触面360に達している。書き込み又は読み出し動作時には、薄膜磁気ヘッド30が、回転するフレキシブルディスクとこの接触面360において接触する。この状態で、MR効果素子321が信号磁界を感受して読み出しが行われ、電磁コイル素子322が信号磁界を印加して書き込みが行われる。
MR効果素子321は、MR積層体321bと、この積層体を挟む位置に配置されている下部シールド層321a及び上部シールド層321cとを含む。この上下部シールド層321c及び321aは、MR積層体321bが雑音となる外部磁界を受けることを防止する。下部シールド層321aは、例えばフレームめっき法等によって形成され、例えばNiFe、CoFeNi、CoFe、FeN若しくはFeZrN等、又はこれらの材料の多層膜からなり、厚さ0.5〜3μm程度である。上部シールド層321cは、同じくフレームめっき法等によって形成され、例えばNiFe、CoFeNi、CoFe、FeN若しくはFeZrN等、又はこれらの材料の多層膜からなり、厚さ0.5〜3μm程度である。
MR積層体321bは、TMR効果を利用した感磁部であるTMR積層体であることが好ましい。TMR積層体は、磁化自由層と磁化固定層とがトンネルバリア層を挟んで積層された多層構造を主に含む。ここで、磁化自由層の磁化方向が信号磁界に応答して変化すると、磁化自由層のアップ及びダウンスピンバンドの状態密度の変動によってトンネル電流が増減し、結果としてTMR積層体の電気抵抗値が変化する。この変化量を計測することによって、非常に微弱な信号磁界をも読み取ることができる。
この際、このトンネル電流の増減による抵抗変化率の温度係数は、一般に負であってその絶対値も他のMR効果に比べて1桁以上小さい。従って、TMR効果素子を用いれば、MR効果素子端とフレキシブルディスク表面との間で発生する摩擦熱によるサーマルアスペリティが発生しにくい。ただし、サーマルアスペリティが許容範囲であれば当然に、MR積層体321bが、面内通電型(CIP(Current In Plain))巨大磁気抵抗(GMR(Giant Magneto Resistive))積層体、又は垂直通電型(CPP(Current Perpendicular to Plain))GMR積層体であってもよい。いずれであっても、非常に高い感度で磁気ディスクからの信号磁界を感受する。
電磁コイル素子322は、例えばフレームめっき法等によって形成されており例えばNiFe、CoFeNi、CoFe、FeN若しくはFeZrN等又はこれらの材料の多層膜からなる厚さ0.5〜3μm程度の下部磁極層322aと、例えばスパッタ法、CVD法等によって形成されており例えばAl、SiO、AlN又はDLC等の絶縁材料からなる厚さ0.01〜0.05μm程度の書き込みギャップ層322bと、例えばフレームめっき法等によって形成されており例えばCu等からなる厚さ1〜5μm程度のコイル層322cと、このコイル層322cを覆うように例えばフォトリソグラフィ法等によって形成されており例えば加熱キュアされたノボラック系等のレジストからなる厚さ0.5〜7μm程度のコイル絶縁層322dと、例えばフレームめっき法等によって形成されており例えばNiFe、CoFeNi、CoFe、FeN若しくはFeZrN等又はこれらの材料の多層膜からなる厚さ0.5〜3μm程度の上部磁極層322eとを備えている。
下部磁極層322a及び上部磁極層322eは、コイル層322cによって誘導された磁束の導磁路となっており、書き込みギャップ層322bの端部を自らの端部によって挟持している。この書き込みギャップ層322bの挟持された端部位置からの漏洩磁界によって書き込みが行なわれる。なお、コイル層322cは同図において1層であるが、2層以上又はヘリカルコイルでもよい。また、上部シールド層321cと下部磁極層322aとが、1つの磁性層によって兼用されてもよい。
ここで、上述した距離Lを規定する際の磁気ヘッド素子側の起点は、図4(A)によれば、上部磁極層322eにおいて接触面360に露出している磁極部分であって、接触面360のトレーリング側の端に最も近い端となる。さらに、例えば、図4(B)に示したように、素子接触パッド36にクラウン(接触面360全体の丸み)が付されている場合、距離Lは、上記の磁気ヘッド素子側の起点から、フレキシブルディスク40の表面と接触面360との接触端Cまでの距離となる。すなわち、距離Lは、この磁気ヘッド素子の一端から、素子接触パッドとフレキシブルディスクとが実際に接触する領域のトレーリング側の端までの距離に相当する。従って、図4(A)における距離Lの規定においても、接触面360の外周部の面取り部分にもフレキシブルディスクが接触することが前提となっている。接触しない場合には、実際に接触する距離がLとなる。
信号端子電極35は、図4(A)によれば、引き出し電極350上に電気的に接続されて形成されている。ここで、引き出し電極350は、MR効果素子321のMR積層体321b又は電磁コイル素子322のコイル層322cと電気的に接続されて引き出されたものである。この引き出し電極350上に、導電性を有する電極膜部材351が形成されており、さらに電極膜部材351上には、この電極膜部材351を電極として電界めっきによって形成された、上方に伸びるバンプ352が設けられている。電極膜部材351及びバンプ352は、Cu等の導電材料等からなる。電極膜部材351の厚みは、約10〜約200nm程度であり、バンプ352の厚みは、約5〜約30μm程度である。
バンプ352の上端は、被覆層33から露出しており、この上端には、パッド353が設けられている。以上の構成要素によって信号端子電極35が構成されており、4つの信号端子電極35を介して、磁気ヘッド素子32に電流が供給されることになる。
図5は、本発明による薄膜磁気ヘッドの他の実施形態を概略的に示す斜視図である。
図5によれば、薄膜磁気ヘッド30′は、スライダ基板31′と、磁気ヘッド素子32′と、被覆層33′と、クロージャ部34′と、素子接触パッド36′と、2つの接触パッド37′と、4つの信号端子電極35′とを備えている。素子接触パッド36′以外の要素の構成、位置関係は、図3に示した薄膜磁気ヘッドの場合と同様であり、説明を省略する。
素子接触パッド36′は、摺動面300′においてトラック方向に伸びる中心線38′からずれておりこの中心線38′とは重ならない位置に形成されている。すなわち、トラック幅方向に関して中央からずれてトラック方向に伸びる端辺に近づいた位置に設けられている。その接触面360′は、スライダ基板31′の媒体対向面310′の一部と、被覆層33′の端面330′の一部と、クロージャ部34′の端面340′の一部とからなる。磁気ヘッド素子32′の一端320′は、このうち被覆層33′の端面330′の一部に達している。
このような素子接触パッド36′を設けることによって、書き込み又は読み出し動作時に、磁気ヘッド素子周辺においてフレキシブルディスク表面と接触するのは、素子接触パッド36′の接触面360′のみとなる。その結果、薄膜磁気ヘッドの摩耗の程度が極力抑えられて、ヘッドの経時的信頼性が確保される。なお、素子接触パッド36′及び接触パッド37′の接触面の外周部は面取りされていて、角に丸みが持たされている。これにより、接触の際のフレキシブルディスク表面の損傷が防止される。
さらに、接触面360′のトレーリング側の端と磁気ヘッド素子の一端320′との距離L′(μm)が、22≦L′≦100の条件を満たす値に設定されている。これにより、素子接触パッドの偏摩耗が十分に小さくなり、しかも再生出力が所定値に維持される。ここで、距離L′を規定する際の磁気ヘッド素子側の起点は、接触面360′に露出している磁気ヘッド素子の一端320′がなす面のうち、接触面360′のトレーリング側の端に最も近い端辺となる。また、素子接触パッド36′にクラウンが付されている場合、距離L′の規定は、図4(B)を用いて説明した内容と同様になる。さらに、距離L′の条件式の導出は、距離Lの条件として後に詳述される。
ここで、このような薄膜磁気ヘッド30′を2つ用いてフレキシブルディスクを表裏から挟み込んだ場合、それぞれの素子接触パッド36′は、それぞれの摺動面300′においてトラック方向に伸びる中心線38′から互いに反対方向にずれており、互いに対向しないように位置づけられる。その結果、フレキシブルディスクを緩やかなS字状にして互い違いに支えることになる。
図6(A)及び(B)は、本発明によるFDDにおける、薄膜磁気ヘッドとフレキシブルディスクとの接触状態についての2つの実施形態を示した断面図である。
図6(A)によれば、フレキシブルディスク60が、2つの薄膜磁気ヘッド30′によって表裏から挟み込まれている。その結果、上述したように、それぞれの素子接触パッド36′が、フレキシブルディスクを緩やかなS字状にして互い違いに支えることになる。これにより、この素子接触パッド36′の接触面に達している磁気ヘッド素子32′の一端320′とフレキシブルディスク60の表面との良好な接触状態が確保される。
図6(B)によれば、フレキシブルディスク61が、薄膜磁気ヘッド30と、スライダ基板を加工して形成されたダミーヘッド62とによって表裏から挟み込まれている。ダミーヘッド62は、その摺動面に凹部63を備えている。この凹部63は、薄膜磁気ヘッド30の素子接触パッド36に対向する位置に設けられており、素子接触パッド36の一部が入り込むことが可能な大きさを有する。その結果、素子接触パッド36と凹部63とが、フレキシブルディスクを緩やかな窪み状にして相補的に支えることになる。これにより、この素子接触パッド36の接触面に達している磁気ヘッド素子32の一端320とフレキシブルディスク61の表面との良好な接触状態が確保される。なお、凹部63の開口外周部は、面取りされていて、角に丸みが持たされている。これにより、接触の際のフレキシブルディスク表面の損傷が防止される。
以上、図6(A)及び(B)に2つの実施形態を示したが、本発明によるFDDにおいては、当然に他の実施形態又は変更態様が可能である。例えば、図6(A)において、一方の薄膜磁気ヘッド30′に素子接触パッド36′が複数設けられており、他方の薄膜磁気ヘッド30′において、これらに対向しない位置に複数の素子接触パッドが設けられていてもよい。また、この際、素子接触パッドの一部が、磁気ヘッド素子を有していないダミーの素子接触パッドであって、フレキシブルディスクの撓み形状を調整するものであってもよい。
さらに、例えば、図6(B)において、素子接触パッド36及び凹部63の位置は、トラック幅方向において中央に位置せずに、どちらか一方にずれた位置に設けられていてもよい。また、素子接触パッド36が複数設けられており、これに対応して対向する位置に複数の凹部63が設けられていてもよい。
以上に述べたいずれの実施形態及び変更態様においても、磁気ヘッド素子周辺においてフレキシブルディスク表面と接触するのは、素子接触パッドの接触面のみとなる。その結果、薄膜磁気ヘッドの摩耗の程度が極力抑えられてヘッドの経時的信頼性が確保される。さらに、フレキシブルディスクの撓み形状が調整されて磁気ヘッド素子端とフレキシブルディスク表面との接触状態が安定することにより、安定した書き込み及び/又は読み出し特性が発揮される。
なお、図6(A)又は(B)において、素子接触パッド間の、又は素子接触パッドとダミーヘッドとの位置関係を調整することによって、素子接触パッドとフレキシブルディスクとの接触状態を確実に良好に保つことが可能となる。その結果、再生出力が所定値に維持される。この位置関係と再生出力との関係は、後に詳述される。
図7は、本発明による薄膜磁気ヘッドの製造方法における工程の一部の一実施形態を概略的に示す斜視図である。
図7(A)によれば、アルティック(Al−TiC)等からなるウエハ基板上に、公知である形成工程によって磁気ヘッド素子が形成されたウエハ70を切断して、複数の磁気ヘッド素子が複数の列をなして並んだブロック71を分離する。次いで、図7(B)に示すように、このブロック71の素子が形成された面に、アルティック等からなるクロージャ部材72を接合する。クロージャ部材72は、横長の凸部が複数列並んで構成された接合面を有しており、ブロック71の素子が形成された面のうち端子電極及びその周辺を除く領域であって磁気ヘッド素子直上を含む領域に接合される。その後、図7(C)に示すように、ブロック71とクロージャ部材72との接合体を、クロージャ部材72側から研磨することによって、クロージャ付ブロック73を形成する。
次いで、図7(D)に示すように、クロージャ付ブロック73を切断してバー74を分離する。その後、所望のMRハイトを得るべく研磨することによってMRハイト加工を行う。さらに、イオンミリング法又は反応性イオンエッチング法を用いて、イオン76等により、所定の素子接触パッド及び接触パッドを形成して、摺動面75を完成させる。その後、バー74を個々のスライダ(薄膜磁気ヘッド)に切断分離することによって、薄膜磁気ヘッドの製造工程が終了する。
以下、接触面のトレーリング側の端と磁気ヘッド素子の一端との距離Lが、ヘッドの摩耗量及び再生出力の観点から満たすべき条件について説明する。
図8(A)は、素子接触パッドの偏摩耗量wを定義するための概略図であり、図8(B)は、種々の距離Lを有する薄膜磁気ヘッドにおける、使用時間と偏摩耗量wとの関係を示したグラフである。ここで、素子接触パッドの摩耗を調査するために、図3に示した形態の薄膜磁気ヘッド(ピコスライダ及びフェムトスライダ)において、距離Lが10、20、22、30、100、200μmであるものを用意した。次いで、可撓性フィルムを基板として磁性体を塗布して製造されたフレキシブルディスクを、読み出し及び書き込み動作時での回転速度で回転させた。その後、この回転しているフレキシブルディスクに、上記の薄膜磁気ヘッドを、読み出し及び書き込み動作時と同じ押圧で接触させた。
なお、ピコスライダのサイズは、長さ1.20mm、幅1.00mm、高さ0.30mm(公差:+/−0.03)に規格化されており、フェムトスライダのサイズは、長さ0.85mm、幅0.70mm、高さ0.23mm(公差:+/−0.03)に規格化されている。また、フレキシブルディスクにおいては、その全厚が55μmのものを中心として、40〜80μmのものが使用された。ヤング率は、実際には2.9〜8.8GPa(300〜900kg重/mm)であり、実験として好ましくは、4.9〜7.8GPa(500〜800kg重/mm)であった。表面荒さRaは2.0〜3.0nmであった。
図8(A)によれば、素子接触パッドのトレーリング側が摩耗した際、摩耗部分のトレーリング側の端と摩耗前の接触面80との距離が、偏摩耗量wであると定義される。
図8(B)によれば、この偏摩耗量wは、種々の距離Lを有する薄膜磁気ヘッドにおいて、使用時間と共に増大する。この増大の程度に関しては、距離Lが20μm以下のヘッドと、距離Lが22μm以上のヘッドとからなる2つのグループに分かれる。すなわち、前者においては、この増大が特に100時間を超えたあたりから急激となるが、後者においては、これに比べて明らかに増大が緩やかとなっている。従って、素子接触パッドの耐摩耗性は、距離Lが20μmを超えるあたりから臨界的に向上していることが理解される。実際、確実に良好な耐摩耗性を得るために、距離L(μm)は、
(1) L≧22
を満たす必要がある。
図9は、距離Lと再生出力PN1との関係を示したグラフである。ここで、再生出力PN1の値は、距離Lが10μmの薄膜磁気ヘッドでの値を100として規格化されている。また、再生出力の測定においては、図8(B)における摩耗の調査と同じ装置を用いて、押圧した薄膜磁気ヘッドの再生出力を計測した。
図9によれば、再生出力PN1は、距離Lが100μmに達するまでは徐々に低下しているものの、Lが100μmにおいても、規格値で90程度の値に維持されている。これに対して、距離Lが100μmを超えると急激に減少する。これは、素子接触パッドのトレーリング側の接触端と磁気ヘッド素子端とが相当離れることになる場合、フレキシブルディスクのフィルムの剛性によって磁気ヘッド素子端に対向する領域が撓んで、磁気ヘッド素子端とフレキシブルディスク表面との距離が大きく変動してしまうためと考えられる。従って、所定の再生出力を維持するために、距離L(μm)は、
(2) L≦100
を満たす必要がある。
上述した条件式(1)及び(2)から、結局、素子接触パッドの偏摩耗が十分に小さくなり、しかも再生出力が所定値に維持されるために、距離L(μm)が満たすべき条件は、
(3) 22≦L≦100
であることが理解される。
次いで、FDD内のフレキシブルディスクを挟み込む素子接触パッド間の、又は素子接触パッドとダミーヘッドとの位置関係が、再生出力の観点から満たすべき条件について説明する。
図10(A)は、図6(A)の実施形態において、素子接触パッド間の位置関係を示す間隔D及び距離Sを定義するための概略図であり、図10(B)は、その位置関係と再生出力PN2との関係を示したグラフである。ここで、図6(A)の実施形態における再生出力を測定するために、図5に示した形態を有する2つの薄膜磁気ヘッドを、信号が書き込まれており通常の回転速度で回転したフレキシブルディスクの表裏面それぞれに、読み出し及び書き込み動作時と同じ大きさの押圧で挟み込むように接触させた。この際、D値は、2つの薄膜磁気ヘッドとしてピコスライダを用いた場合、520〜670μmであり、フェムトスライダを用いた場合、150〜350μmであった。また、使用したフレキシブルディスクの特性は、図8(B)における摩耗の調査に使用したものと同様であった。その後、一方の薄膜磁気ヘッドにおける再生出力を計測した。
図10(A)によれば、素子接触パッド間の位置関係を示すパラメータとして、Dを、素子接触パッドのトラック幅方向における互いの間隔と定義し、さらに、Sを、素子接触パッドが有するそれぞれの接触面の間の距離と定義している。ここで、図10(B)において、横軸はS/Dとなっている。すなわち、この値が大きいほどフレキシブルディスクに強制される撓みも大きくなる。また、縦軸の再生出力PN2は、S/D=0.5の場合の再生出力を100とした際の規格値となっている。
図10(B)によれば、S/Dの値が0.02から0.2の間においては、再生出力PN2は、95〜100の範囲にあって安定しており、ほぼ一定である。しかしながら、S/Dが0.02未満の範囲においては、再生出力PN2が大きく低下する。この低下は、素子接触パッドがフレキシブルディスクを挟み込む力が十分に掛からなくなって、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が不安定化することに起因すると考えられる。一方、S/Dが0.2を超える範囲においても、再生出力PN2が大きく低下する。この低下は、フレキシブルディスクが強制的に大きく撓んで、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が不安定化することに起因すると考えられる。従って、所定の再生出力を安定的に維持するために、S/Dが満たすべき条件は、
(4) 0.02≦S/D≦0.2
であることが理解される。
図11(A)は、図6(B)の実施形態において、素子接触パッド及び凹部の幅W及びWと、素子接触パッド及び凹部の位置関係を示す距離Sとを定義するための概略図であり、図11(B)は、その幅及び位置関係と再生出力PN3との関係を示したグラフである。ここで、図6(B)の実施形態における再生出力を測定するために、図3に示した形態の薄膜磁気ヘッド及び凹部を有するダミーヘッドを、信号が書き込まれており通常の回転速度で回転したフレキシブルディスクの表裏面それぞれに、読み出し及び書き込み動作時と同じ大きさの押圧で挟み込むように接触させた。この際、W値は、2つの薄膜磁気ヘッドとしてピコスライダを用いた場合及びフェムトスライダを用いた場合それぞれにおいて、200〜600μmであった。また、W値は、ピコスライダを用いた場合及びフェムトスライダを用いた場合それぞれにおいて、150〜350μmであった。さらに、使用したフレキシブルディスクの特性は、図8(B)における摩耗の調査に使用したものと同様であった。その後、薄膜磁気ヘッドにおける再生出力を計測した。
図11(A)によれば、素子接触パッド及びダミーヘッドについてのパラメータとして、W及びWを、素子接触パッド及び凹部のトラック幅方向の幅と定義し、さらに、Sを、素子接触パッドの接触面とダミーヘッドの摺動面との間の距離と定義している。ここで、図11(B)において、横軸はS/(0.5・(W−W))となっている。このうち、分母の0.5・(W−W)は、素子接触パッドが凹部に入り込んだ際の素子接触パッドの側面と凹部の側面との間隔に相当する。従って、S/(0.5・(W−W))の値が大きいほどフレキシブルディスクに強制される撓みも大きくなる。また、縦軸の再生出力PN3は、S/(0.5・(W−W))=0.025の場合の再生出力を100とした際の規格値となっている。
図11(B)によれば、S/(0.5・(W−W))の値が0.012から0.1の間においては、再生出力PN3は、95〜100の範囲にあって安定しており、ほぼ一定である。しかしながら、S/(0.5・(W−W))が0.012未満の範囲においては、大きく低下する。この低下は、素子接触パッドがフレキシブルディスクを挟み込む力が十分に掛からなくなって、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が不安定化することに起因すると考えられる。一方、S/Dが0.1を超える範囲においても、再生出力PN3が大きく低下する。この低下は、フレキシブルディスクが強制的に大きく撓んで、素子接触パッドとフレキシブルディスク表面との接触状態が不安定化することに起因すると考えられる。従って、所定の再生出力を安定的に維持するために、S/(0.5・(W−W))が満たすべき条件は、
(5) 0.012≦S/(0.5・(W−W))≦0.1
であることが理解される。
さらに、以上に述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
本発明によるFDDの一実施形態における要部の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明によるHGAの一実施形態を概略的に示す斜視図である。 図2の実施形態におけるHGAの先端部に装着されている薄膜磁気ヘッドを概略的に示す斜視図である。 図3に示した磁気ヘッド素子32の要部の構成を示す、図3のA−A線断面図である。 本発明による薄膜磁気ヘッドの他の実施形態を概略的に示す斜視図である。 本発明によるFDDにおける、薄膜磁気ヘッドとフレキシブルディスクとの接触状態についての2つの実施形態を示した断面図である。 本発明による薄膜磁気ヘッドの製造方法における工程の一部の一実施形態を概略的に示す斜視図である。 素子接触パッドの偏摩耗量wを定義するための概略図、及び種々の距離Lを有する薄膜磁気ヘッドにおける、使用時間と偏摩耗量wとの関係を示したグラフである。 距離Lと再生出力PN1との関係を示したグラフである。 図6(A)の実施形態において、素子接触パッド間の位置関係を示す間隔D及び距離Sを定義するための概略図、及びその位置関係と再生出力PN2との関係を示したグラフである。 図6(B)の実施形態において、素子接触パッド及び凹部の幅W及びWと、素子接触パッド及び凹部の位置関係を示す距離Sとを定義するための概略図、及びその幅及び位置関係と再生出力PN3との関係を示したグラフである。
符号の説明
10 フレキシブルディスク
11 ディスクカートリッジ
12 ハブ
13 アセンブリキャリッジ装置
14 駆動アーム
15 ボイスコイルモータ(VCM)
16 ピボットベアリング軸
17 HGA
18 記録再生回路
19 挿入口
20 サスペンション
22 ロードビーム
23 フレクシャ
24 ベースプレート
25 配線部材
30、30′ 薄膜磁気ヘッド
300、300′ 摺動面
31、31′ スライダ基板
310、310′ 媒体対向面
311、311′ 素子形成面
32、32′ 磁気ヘッド素子
320、320′ 磁気ヘッド素子の一端
321 MR効果素子
321a 下部シールド層
321b MR積層体
321c 上部シールド層
322 電磁コイル素子
322a 下部磁極層
332b 書き込みギャップ層
332c コイル層
332d コイル絶縁層
332e 上部磁極層
33、33′ 被覆層
330、330′ 被覆層の端面
331 被覆層の上面
34、34′ クロージャ部
340、340′ クロージャ部の端面
35、35′ 信号端子電極
350 引き出し電極
351 電極膜部材
352 バンプ
353 パッド
36、36′、70、71、73 素子接触パッド
360、360′ 接触面
37、37′、72 接触パッド
38、38′ 中心線
40、60、61 フレキシブルディスク
62 ダミーヘッド
63 凹部
70 ウエハ
71 ブロック
72 クロージャ部材
73 クロージャ付ブロック
74 バー
75 摺動面
76 イオン
80 摩耗前の接触面

Claims (12)

  1. 素子形成面及び媒体対向面を有するスライダ基板と、磁気ヘッド素子と、該磁気ヘッド素子を覆うように該素子形成面上に形成された被覆層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、
    該被覆層上に該被覆層と接面してクロージャ部が設けられており、
    該薄膜磁気ヘッドの摺動面に、該媒体対向面の一部と該被覆層の端面の一部と該クロージャ部の端面の一部とからなる接触面を有する素子接触パッドが設けられており、
    該磁気ヘッド素子の一端が該接触面に達しており、
    該磁気ヘッド素子の該一端から、該素子接触パッドとフレキシブルディスクとが接触する領域のトレーリング側の端までの距離Lが、
    22≦L≦100(但し、Lの単位はμm)
    であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記素子接触パッドと前記フレキシブルディスクとが前記磁気ヘッド素子の前記一端よりもトレーリング側にある接触面全体で接触する場合に、前記距離Lが、該接触面のトレーリング側の端と該磁気ヘッド素子の該一端との距離となることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記素子接触パッドが、前記摺動面においてトラック方向に伸びる中心線からずれており該中心線とは重ならない位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 前記素子接触パッドが、前記摺動面においてトラック方向に伸びる中心線上に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 前記スライダ基板の前記媒体対向面に、2つの接触パッドが設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 前記磁気ヘッド素子が、書き込み用の電磁コイル素子と読み出し用の磁気抵抗効果素子とを備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 前記磁気抵抗効果素子が、トンネル磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項6に記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 前記被覆層の上面であって、前記クロージャ部と接合しておらず露出している部分に、前記磁気ヘッド素子用の少なくとも1つの端子電極が形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッドを備えており、前記磁気ヘッド素子のための信号線と、該薄膜磁気ヘッドを支持する支持機構とをさらに備えていることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
  10. 請求項9に記載のヘッドジンバルアセンブリを少なくとも1つ備えており、少なくとも1つの可撓性磁気記録媒体と、該少なくとも1つの可撓性磁気記録媒体に対して前記薄膜磁気ヘッドが行う書き込み及び読み出し動作を制御するための記録再生回路とをさらに備えていることを特徴とする磁気記録再生装置。
  11. 素子形成面及び媒体対向面を有するスライダ基板と、磁気ヘッド素子と、該磁気ヘッド素子を覆うように該素子形成面上に形成された被覆層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、該被覆層上に該被覆層と接面してクロージャ部が設けられており、該薄膜磁気ヘッドの摺動面に、該媒体対向面の一部と該被覆層の端面の一部と該クロージャ部の端面の一部とからなる接触面を有する素子接触パッドが設けられており、該磁気ヘッド素子の一端が該接触面に達している薄膜磁気ヘッドを2つ備えており、
    該2つの薄膜磁気ヘッドが、それぞれの摺動面によって可撓性磁気記録媒体を挟み込んでおり、
    該素子接触パッドが、該2つの薄膜磁気ヘッドのそれぞれの摺動面においてトラック方向に伸びる中心線から互いに反対方向にずれていて対向しない位置に設けられており、
    該素子接触パッドのトラック幅方向における互いの間隔をDとし、該素子接触パッドが有するそれぞれの接触面の間の距離をSとした場合に、
    0.02≦S/D≦0.2
    であることを特徴とする磁気記録再生装置。
  12. 素子形成面及び媒体対向面を有するスライダ基板と、磁気ヘッド素子と、該磁気ヘッド素子を覆うように該素子形成面上に形成された被覆層とを備えた薄膜磁気ヘッドであって、該被覆層上に該被覆層と接面してクロージャ部が設けられており、該薄膜磁気ヘッドの摺動面に、該媒体対向面の一部と該被覆層の端面の一部と該クロージャ部の端面の一部とからなる接触面を有する素子接触パッドが、該摺動面におけるトラック方向に伸びる中心線上に設けられており、該磁気ヘッド素子の一端が該接触面に達している薄膜磁気ヘッドと、
    自身の摺動面であって該素子接触パッドに対向する位置に、該素子接触パッドの一部が入り込むことが可能な1つの凹部が形成されたダミーヘッドと
    を備えており、該薄膜磁気ヘッドと該ダミーヘッドとが、それぞれの摺動面によって可撓性磁気記録媒体を挟み込んでおり、該素子接触パッドのトラック幅方向の幅をWとし、該凹部のトラック幅方向の幅をWとし、該素子接触パッドの接触面と該ダミーヘッドの摺動面との間の距離をSとした場合に、
    0.012≦S/(0.5・(W−W))≦0.1
    であることを特徴とする磁気記録再生装置。
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