JP2007067713A - ホームエージェントおよびモバイルノード - Google Patents

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Abstract

【課題】ホームエージェントの転送能力,あるいは,アクセス回線の容量不足による,IPネットワーク上のモバイル通信における通信品質の劣化を防止する。
【解決手段】ホームエージェントと,前記ホームエージェントに位置登録したモバイルノードを有するモバイルIPネットワークシステムであって,前記ホームエージェントは,回線容量情報を記憶する記憶ユニットと,モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される回線容量情報を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットとを有する。
【選択図】 図5

Description

IPネットワーク上のモバイル通信における通信品質の向上に関する。
IPネットワーク上でのモビリティを実現するプロトコルとして,モバイルIPが知られている。モバイルIPは,モバイルノード(Mobile Node,MN)は固定的に割り当てられたホームアドレス(Home Address,HoA)と,移動先で一時的に利用する気付アドレス(Care−of Address,CoA)との対応関係を,ホームエージェント(Home Agent,HA)に登録する。
通信相手である通信相手ノード(Correspondent Node,CN)がモバイルノードMNのHoA宛に送信したパケットはホームエージェントHAにより代理で受信され,ホームエージェントHAがモバイルノードMNの気付アドレスCoA宛にトンネリングすることで,モバイルノードMNは移動先でも通信相手ノードCNと通信することが可能となる。
なお,モバイルIPには,モバイルIPv4とモバイルIPv6の両方のプロトコルが定義されているが,パケットのフォーマット構造に違いがあるが,基本的な動作は両方とも同じである。
ここで,一般的な従来のホームエージェントHAでは,モビリティサポートが可能なユーザ数,つまり登録可能なモバイルノードMNの数は,例えばホームエージェントHAが搭載するメモリ容量などにより上限が決まっている。言い換えると,登録可能なモバイルノードMN上限数までは,ホームエージェントHAは特に何の考慮もなく登録を受付けてしまう。
これにより通信品質の劣化の問題が発生する。
すなわち,通信品質の劣化の原因として,第1にホームエージェントHAの転送能力の不足が考えられる。
図1は,モバイルノードMNからホームエージェントHAへの位置登録の様子を示す。ここでは説明のために,ホームエージェントHAは2台のモバイルノードMN1,MN2を登録することができ,またトラフィックの転送能力は100Mbpsとする。モバイルノードMN1およびMN2は,ホームエージェントHAに対して登録要求メッセージ(モバイルIPv4ではRegistration Request,モバイルIPv6ではBinding Update)を送信し,それぞれの気付けアドレスCoAをホームエージェントHAに登録要求する(RQ1,RQ2)。
ホームエージェントHAはモバイルノードMN1およびMN2からの両方の登録要求を受付可能である。このため,登録を許可してそれぞれの気付けアドレスCoAをバインディングキャッシュ(Binding Cache,BC)として記憶し,登録成功を示す登録応答メッセージACK1,ACK2(モバイルIPv4ではRegistration Reply,モバイルIPv6ではBinding Acknowledgement)を送信する。
図2は,ホームエージェントHAにより生成されたバインディングキャッシュBCの例を示す。図2では,モバイルノードMN1およびMN2ともに同じホームエージェント(100.0.0)に属し,それぞれ異なる気付けアドレス先(200.0.0,300.0.0)に移動している。
図3は,図1の登録後においてモバイルノードMN1およびMN2がそれぞれ通信相手ノードCN1およびCN2と通信を開始した場合の例である。
各通信の内容にもよるが,例えば高速なファイル転送や高画質な動画ストリーミングなどを行おうとした場合には,大量のトラフィックが発生する可能性がある。図3に示す例では,通信相手ノードCN1からモバイルノードMN1に向けて50Mbps,通信相手ノードCN2からモバイルノードMN1に向けて60Mbps,合計110Mbpsのトラフィックが発生し,ホームエージェントHAが存在するホームネットワークに流入している状態である。
しかしながら,ホームエージェントHAがモバイルMN1およびMN2の移動先へ転送処理可能なスループットは合計100Mbpsである。このため,10Mbpsは処理出来ずにパケット廃棄などが発生する。これにより,図3の例では最終的にモバイルノードMN1およびMN2に到達するトラフィックはそれぞれ5Mbps分のパケットが廃棄された45Mbpsとなり,再送の発生や通信の切断,画像や音声の劣化などの通信品質の劣化が引き起こされる。
また,モバイルIPにおけるホームエージェントHAは,移動端末の位置登録/更新処理などの位置管理だけを行うセルラー携帯電話網におけるホームロケーションレジスタなどとは異なり,位置管理と同時に実際の通信トラフィックの転送処理も行う必要がある。このため,ホームエージェントHAに転送能力を超えるトラフィックが流入して高負荷な状態が発生した場合には,前述のようなデータパケットの廃棄による通信品質劣化だけでなく,モバイルノードMNからの登録要求メッセージ自体も廃棄や処理遅延が発生してしまい,古い移動先へのパケットの誤転送などによる更なる通信品質劣化や登録自体の切断などが発生する恐れがある。
次に,ネットワーク上の通信回線容量の不足が原因となる通信品質劣化の問題を考える。
図4は,途中ネットワークの回線容量が小さい場合の問題を説明する図である。
図4において,ホームエージェントHAはモバイルノードMN1の登録を受付けており,通信相手ノードCN1からモバイルノードMN1へ50Mbpsのトラフィックが送信されている。モバイルノードMN1はアクセス回線としてネットワークNW1を経由してIPネットワーク(図示せず)に接続している。ここで,ネットワークNW1の回線容量が20Mbpsと小さいため,ホームエージェントHA経由で50MbpsのトラフィックがネットワークNW1に流入しても,ネットワークNW1の入口や内部でパケット廃棄や遅延が発生してしまう。したがって,モバイルノードMN1には20Mbpsのトラフィックしか到達できない。これにより,やはり通信品質劣化が起こってしまう。
通常,モバイル通信ではアクセス回線としてセルラーや無線LANなどの無線ネットワークが使用されるが,そのような無線ネットワークの回線容量は,通信キャリアの有線コアネットワークのそれに比べて容量が小さい。そのために上記のような通信回線容量の不足による通信品質劣化が発生してしまう可能性は十分考えられる。
ここで,モバイルIPネットワークに関連する技術として,特許文献1に記載の発明がある。特許文献1に記載の発明は,接続される回線の品質情報に基づき,転送停止が必要かを判定して,必要な場合,転送処理を必要な時間分停止する。これにより一登録時の法等の遅延を回避するものである。
している。
また,特許文献2には,移動端末(モバイルノード)の収容する数が増えてもデータ転送速度が低下しにくい効果を得るための移動端末の位置登録をの手順を開示している。
特開2005−26941号公報 特開2003−163973号公報
かかる特許文献1,2のいずれにもホームエージェントの転送能力,あるいは,アクセス回線の容量不足による,上記説明したモバイルIPネットワークにおける通信品質劣化の問題点の指摘は開示されていない。
したがって,本発明の目的は,上記のホームエージェントの転送能力,あるいは,アクセス回線の容量不足による,IPネットワーク上のモバイル通信における通信品質の劣化を防止するホームエージェントおよびモバイルノードを提供することにある。
上記の本発明の課題を解決する手法として, 本発明の第1の側面は,モバイルIPネットワークにおけるホームエージェントであって,自身の転送能力情報として転送処理可能なスループットの上限値を記憶する記憶ユニットと,モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される転送処理可能なスループットの上限値を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットとを有することを特徴とする。
上記の本発明の課題を解決する手法として, 本発明の第2の側面は,モバイルIPネットワークにおけるホームエージェントであって,回線容量情報を記憶する記憶ユニットと,モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される回線容量情報を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットと,を有することを特徴とする。
前記モバイルノードは,複数のアプリケーションを使用し,前記複数のアプリケーションを使用するモバイルノードから登録要求がなされるとき,前記登録ユニットは,前記複数のアプリケーションのそれぞれについて,登録要求帯域情報に基づいて,登録可否を判断する。
複数の通信回線を使用するモバイルノードから登録がなされるときは,前記登録ユニットは,前記要求帯域情報および回線容量情報に基づいて,前記複数の通信回線毎に前記要求帯域を分割して登録可否を判断する。
複数の通信回線および複数のアプリケーションを使用するモバイルノードから登録がなされときは,前記登録ユニットはアプリケーション毎に前記要求帯域情報および回線容量情報に基づいて登録可否を判断する。
前記記憶ユニットに記憶される通信回線の回線容量情報は,モバイルノードから取得することが可能である。
また,前記登録ユニットにより登録可と判断した転送条件以外のパケットを破棄するように構成することも可能である。
上記の本発明の課題を解決する手法として, 本発明の第3の側面は,モバイルIPネットワークにおけるモバイルノードであって,少なくとも要求帯域情報を含む登録メッセージを作成してホームエージェントへ登録要求を行う登録ユニットと,バインディングキャッシュを記憶する記憶ユニットを有し,前記登録ユニットは,前記ホームエージェントへの登録要求に対する前記ホームエージェントからの登録応答の結果に応じて前記記憶ユニットに対し,パケットの送信の際に参照されるバインディングキャッシュを作成し記憶させることを特徴とする。
前記登録ユニットがホームエージェントに登録要求を行う登録メッセージには,更に通信回線容量情報を含められる。
また,前記登録ユニットがホームエージェントに登録要求を行う登録メッセージには,更にアプリケーション情報を含められる。
さらに,複数の通信回線を使用し,前記登録ユニットは前記複数の通信回線情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行うようにしても良い。
また,前記前記登録ユニットは前記複数の通信回線の優先度に応じて,対応する通信回線の通信回線情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行うようにしても良い。
さらにまた,複数のアプリケーションを使用し,前記登録ユニットは要求帯域情報およびアプリケーション情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行うようにしても良い。
前記登録ユニットは前記複数のアプリケーションの優先度に応じて,対応する通信回線の通信回線情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行うようにしても良い。
上記の本発明の課題を解決する手法として, 本発明の第4の側面は,ホームエージェントと,前記ホームエージェントに位置登録したモバイルノードを有するモバイルIPネットワークシステムであって,前記ホームエージェントは,回線容量情報を記憶する記憶ユニットと,モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される回線容量情報を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットとを有し,前記モバイルノードは,少なくとも要求帯域情報を含む登録メッセージを作成して前記ホームエージェントへ登録要求を行う登録ユニットと,バインディングキャッシュを記憶する記憶ユニットを有し,前記登録ユニットは,前記ホームエージェントへの登録要求に対する前記ホームエージェントからの登録応答の結果に応じて前記記憶ユニットに対し,パケットの送信の際に参照されるバインディングキャッシュを作成し記憶させることを特徴とする。
本発明によれば,ホームエージェントHAの転送能力不足や通信回線の回線容量不足によりホームエージェントHAに登録中のモバイルノードMNについての通信品質劣化の発生を回避しながらモバイルノードMNのモビリティをサポートすることが出来る。
特に,本発明の方法によれば,ネットワーク全体へ多くの変更を行わなくても,ホームエージェントHAとモバイルノードMNのみにより低コストで実現することができるため有効である。
また,モバイルノードMNの登録要求メッセージに通信に対する要求帯域や回線容量を含めることで,メッセージ数を増やすことなくホームエージェントHAにおける位置登録および転送リソース予約を1度に行うことができ,トラフィック量の節約や処理所要時間を短縮出来る。
以下に,図面に従い本発明の実施の形態例を説明する。なお,実施の形態例は本発明の理解のためのものであり,本発明の技術的範囲がこれに限定されるものではない。
図5は,本発明の第1の実施例を説明する図である。図1における説明と対応して本発明を説明する。
ここで,ホームエージェントHAに対し,モバイルノードMN1,MN2の順に気付けアドレスCoAの登録要求を行うものとする。まずモバイルノードMN1は,通信に必要な要求帯域(ここでは50Mbps)を登録要求(RQ1)メッセージに含める。
ホームエージェントHAは,例えば不揮発性メモリなどの記憶媒体に,図6に示すように自身の転送能力情報として転送処理可能なスループットの上限値(図6の例では100Mbps)を保持しておく。
ホームエージェントHAは,その時点での他の受付け済みの帯域および転送能力から,モバイルノードMN1から要求された要求帯域50Mbpsが処理可能であるかを判断し,登録を受付ける。この時に,例として図7に示すように要求帯域も含むバインディングキャッシュBCを作成する。ホームエージェントHAはモバイルノードMN1に登録成功を示す登録応答メッセージを送信する(OK)。
続いて,モバイルノードMN2から要求帯域60Mbpsで登録要求を行う(RQ2)。ホームエージェントHAは,既にモバイルノードMN1について50Mbpsの要求を受付けており,自身の転送能力が100Mbpsであることから,モバイルノードMN2からの登録要求を受付けると通信品質が劣化すると判断する。
したがって,モバイルノードMN2に対し登録を拒否する(NG)。このため,モバイルノードMN2についてのBCは作成されない。
図8および図9に,図5における登録要求メッセージの例をモバイルIPv4およびモバイルIPv6それぞれの場合について示す。
その結果,図10に示すようにホームエージェントHAにはモバイルノードMN1と通信相手ノードCN1間の通信トラフィック50Mbpsしか通過しないことになり,ホームエージェントHAにおけるパケット廃棄などによる通信品質劣化を回避することができる。
なおこの状態では,ホームエージェントHAでは要求帯域が50Mbps以下であればあと1台の登録を受付けることができる。
このように,登録要求においてモバイルノードMNは着付けアドレスCoAだけでなく必要な帯域も申告し,またホームエージェントHAでは転送能力および受付済みの帯域とモバイルノードMNからの要求帯域に基づいて受付判定を行う。これにより,通信品質劣化の発生を回避しつつモビリティをサポートすることが出来る。
次に,ネットワーク上の通信回線容量の不足が原因となる通信品質劣化を回避する実施例方法を以下に説明する。
図11は,通信回線容量の不足が原因となる通信品質劣化を回避する実施例方法を説明する図である。
図11において,まずモバイルノードMN1は,通信に必要な要求帯域(ここでは50Mbps)を登録要求メッセージに含める。ホームエージェントHAでは,ネットワーク構成に基づいて,例えば不揮発性メモリなどの記憶媒体に図12に示すようにモバイルノードMNの移動先となるネットワーク(ここではNW1であり,そのサブネットアドレスは200.0.0.xとする)への回線容量の対応を保持している。もしくは,使用中のアクセス回線の種別などからまずモバイルノードMN1がネットワークNW1の回線容量を知っている場合には,モバイルノードMN1が登録要求メッセージに回線容量情報も含めてホームエージェントHAに通知しても良い。
図13および図14に,図11においてモバイルノードMNから回線容量情報を通知する登録要求メッセージの例をモバイルIPv4およびモバイルIPv6それぞれの場合について示す。
ホームエージェントHAは,まず回線容量が要求帯域を満たすかどうかをチェックする。図11の例では,ネットワークNW1の回線容量が20Mbpsであり,要求帯域50Mbpsを満たせないため,登録を拒否する。
もし図15の例のように,モバイルノードMN1からの要求帯域が20Mbpsである場合は,ホームエージェントHAにおいて回線容量が要求帯域を満たすかどうかのチェックはOKとなる。ホームエージェントHAは更にその要求帯域がその時点での他の受付け済みの帯域および転送能力から処理可能であるかを判断する。
ここでは転送能力は100Mbpsであり,他に受付け済みの帯域は0であるため,処理可能と判断して登録を受付ける。ホームエージェントHAは,図7と同様なバインディングキャッシュBCを作成しても良いし,もしネットワークNW1の回線容量がモバイルノードMN1から通知された場合には,図16の例のように回線容量情報も含んだバインディングキャッシュBCを作成しても良い。
その結果,図17に示すようにホームエージェントHAおよびネットワークNW1にはモバイルノードMN1と通信相手ノードCN1間の通信トラフィック20Mbpsしか通過しないことになり,ホームエージェントHAおよびネットワークにおけるパケット廃棄などによる通信品質劣化を回避することができる。
このように,ホームエージェントHAにおける受付判断において,転送能力および要求帯域だけでなく回線容量も考慮して受付判定を行うことで,ホームエージェントHAおよびモバイルノードMNの通信品質劣化の発生を回避しながらモバイルノードMNのモビリティをサポートすることが出来る。
図18は,モバイルノードMN1が複数の通信回線を使用してネットワークに接続する場合の例である。この場合モバイルノードMN1は,ネットワークNW1側およびNW2側でそれぞれ200.0.0.10および300.0.0.10の2つの気付けアドレスCoAを使用し,気付けアドレスCoA毎にホームエージェントHAに登録する。たとえば,ネットワークNW1としてセルラー網,およびネットワークNW2として無線LAN網とする場合等である。
ホームエージェントHAでは,通信相手ノードCN1からの50Mbpsのトラフィックを,ネットワークNW1およびNW2の回線容量(ここではそれぞれ20Mbps,30Mbps)に応じて分配して転送する。これにより,1つの通信回線の回線容量では転送出来ないような大容量のトラフィックを複数の通信回線を使用して,ホームエージェントHAおよび通信回線において通信品質劣化が発生することなく転送することが出来る。
図19および図20は,それぞれ2つの気付けアドレスCoAを含むバインディングキャッシュBCとネットワーク毎の回線容量情報を別に保持するテーブルの例を示す。さらに,図21はバインディングキャッシュBCと回線容量情報を統合して保持するテーブルの例を示している。また図22は,モバイルノードMN1が使用する通信回線の優先度をモバイルノードMN1自身に保持するテーブルの例を示している。
モバイルノードMNは,優先度の高い通信回線から順番に登録要求を試みることが考えられる。これは例えば,ある要求帯域を満たす容量を持った回線が複数ある場合に使用する回線を選択するためや,複数の通信回線を同時に使って出来るだけ大容量のトラフィックを流したい場合にどの回線から使用するかなどを選択するために利用することが考えられる。
図23は,モバイルノードMN1が複数の通信アプリケーションを実行する場合の例である。この場合モバイルノードMN1は,通信相手ノード1および通信相手ノード2との間でそれぞれ20Mbps,30Mbpsの2つの通信を行うが,それぞれの通信についてホームエージェントHAへの登録要求を行い,ホームエージェントHAはそれぞれの登録要求について転送能力,受付け済み帯域,およびアプリケーションの要求帯域に基づき受付可否を判断する。
図24は,この時のバインディングキャッシュBCの作成例である。アプリケーション(例えばftpやstreaming)を示す情報の例としては,アプリケーションが使用するTCPまたはUDPのポート番号などが考えられる。図25および図26は,アプリケーション情報を含む登録要求メッセージの例をモバイルIPv4およびモバイルIPv6それぞれの場合について示す。アプリケーション情報としてポート番号,フィールドをメッセージに含む。
また図27は,モバイルノードMN1が登録要求を行うアプリケーションの優先度テーブルの例であり,モバイルノードMN1自身に保持する。この優先度に基づき,モバイルノードMN1は優先度の高いアプリケーションから順番に登録要求を試みることが考えられる。これは例えば,複数のアプリケーションの合計の要求帯域ではホームエージェントHAの転送能力が不足するような場合でも,優先度の高いアプリケーションほどホームエージェントHAにおいて登録が受付けられ,成功となる確率が高くなることが期待できる。
図28は,通信回線の回線容量を考慮し,更に複数のアプリケーションを使用する場合の例である。モバイルノードMN1は通信相手ノードCN1とのアプリケーション1についての通信および通信相手ノードCN2とのアプリケーション2についての通信について,それぞれホームエージェントHAへ登録要求を行う。
ホームエージェントHAは,アプリケーション単位での登録要求ごとに,回線容量が要求帯域を満たし,かつ転送能力が足りる場合に登録を許可する。これにより,ホームエージェントHAの転送能力および通信回線の回線容量を超えることなくアプリケーションごとに通信を行うことができる。図29は,この時のバインディングキャッシュBCの作成例である。
図30は,複数の通信回線を使用し,それぞれの通信回線の回線容量を考慮し,複数のアプリケーションを使用する場合の例である。この例では,モバイルノードMN1は通信相手ノードCN1とのアプリケーション1についてのネットワークNW1を経由した通信および通信相手ノードCN2とのアプリケーション2についてのネットワークNW2を経由した通信について,それぞれホームエージェントHAへ登録要求を行う。
ホームエージェントHAは,アプリケーション単位での登録要求ごとに,回線容量が要求帯域を満たし,かつ転送能力が足りる場合に登録を許可する。これにより,ホームエージェントHAの転送能力および通信回線の回線容量を超えることなくアプリケーションごとに所望の通信回線を使用して通信を行うことができる。図31および図32は,この時のバインディングキャッシュBCの作成例である。図31は図20のような回線容量情報が個別にある場合,図32は回線容量情報をバインディングキャッシュBCと統合して持つ場合の例である。
図32において,回線容量は,対応するモバイルノードから通知されたときに,ホームエージェントHAに記憶される。
図33は,上記各実施例に共通な本発明に従うホームエージェントHAの構成例である。
転送手段(ユニット)1は,ユーザデータパケットか登録要求メッセージかなどのパケットの識別や送受信を行う。登録要求メッセージが検出された場合には,登録手段(ユニット)2に通知して処理を依頼する。またパケットの送受信については,記憶手段(ユニット)3に記憶されたバインディングキャッシュBCを参照し,モバイルノードMNのホームアドレスHoA宛てパケットを気付けアドレスCoAにカプセル化して転送する。
またモバイルノードMNが複数のアプリケーションを使用する場合には,例えばパケットのポート番号からアプリケーションを識別した上で転送処理を行う。また,バインディングキャッシュBCに登録されていないホームアドレスHoAおよびアプリケーションのパケットを転送せず,破棄することが考えられる。
登録ユニット2では,登録要求メッセージに含まれる要求帯域と,ホームエージェントHAの登録可能モバイルノードMN数,登録済みモバイルノードMN数,転送能力,受付け済み帯域,回線容量情報などに基づき,登録の受付可否を判定する。登録を受付ける場合は,モバイルノードMNへ転送ユニット1を通して登録応答メッセージを返信するとともに,記憶ユニット3に対して必要なパラメータを通知してバインディングキャッシュBCの作成を依頼する。
記憶ユニット3では,登録を許可したモバイルノードMNについてのバインディングキャッシュBCを記憶する。また,ホームエージェントHAの転送能力やネットワークごとの回線容量などの情報を記憶することが考えられる。
図34は,図33の構成例のホームエージェントHAにおいて図5のような登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。各動作ステップについて以下に説明する。
転送ユニット1において,登録要求メッセージが受信され,識別される(ステップS1)。ついで,登録ユニット2において,転送能力から受付け済み帯域を引いた残りが要求帯域を満たすかを判定する(ステップS2)。
登録ユニット2が登録を許可した場合(ステップS2,Yes)には,記憶ユニット3においてバインディングキャッシュBCを作成する(ステップS3)。拒否した場合にはバインディングキャッシュBCは作成されない(ステップS2,No)。
登録ユニット2において,登録可否の判定結果を示した登録応答メッセージを作成し,転送ユニットからモバイルノードMNへ返信する(ステップS4)。
図35は,図33の構成例のホームエージェントHAにおいて図11や図15の字実施例において登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。各動作ステップについて以下に説明する。
転送ユニット1において,登録要求メッセージが受信され,識別される(ステップS11)。ついで,登録ユニット2において,まず回線容量が要求帯域を満たすかを判定する(ステップS12)。
登録ユニット2において,更に転送能力から受付け済み帯域を引いた残りが要求帯域を満たすかを判定する(ステップS13)。登録ユニット2が登録を許可した場合には,記憶ユニットにおいてバインディングキャッシュBCを作成する。拒否した場合(ステップS12,NO,ステップS12,NO)にはバインディングキャッシュBCは作成されない。登録ユニット2が登録を許可した場合には,バインディングキャッシュBCが作成される(ステップS14)。
登録ユニット2において,登録可否の判定結果を示した場合,登録応答メッセージを作成して返信する(ステップS15)。
図36は,本発明に従うモバイルノードMNの構成例である。
アプリケーション4は,ユーザが使用する通信アプリケーションである。転送ユニット10では,アプリケーション4についてのユーザデータパケットや登録要求,登録応答などのメッセージパケットの識別および送受信を行う。パケットの送受信については,記憶ユニット30に記憶されたバインディングキャッシュBCを参照し,通信相手ノード宛てパケットを気付けアドレスCoAを用いてカプセル化して送信する。またホームエージェントHAからトンネリングされた受信パケットのデカプセル化を行う。
またモバイルノードMNが複数のアプリケーションが使用する場合には,例えばパケットのポート番号からアプリケーションを識別した上で転送処理を行う。
登録ユニット20では,要求帯域,回線容量,アプリケーション情報などの所望のパラメータを含めた登録要求メッセージを作成し,ホームエージェントHAへ送信する。またホームエージェントHAからの登録応答メッセージに含まれる登録結果に応じて,記憶ユニット30に対して必要なパラメータを通知してバインディングキャッシュBCの作成を依頼する。
記憶ユニット30では,登録が許可された場合に作成されるバインディングキャッシュBCを記憶する。また,ネットワークごとの回線容量および通信回線の優先度,アプリケーションの優先度などの情報を記憶することが考えられる。
図37は,図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図5の実施例における登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。各動作ステップについて以下に説明する。
登録ユニット20において,登録要求メッセージを生成して送信する(ステップS 21)。
転送ユニット10において,ホームエージェントHAからの登録応答メッセージを受信,識別する(ステップS22)。
登録ユニット20において,登録を許可された場合(ステップS23,Yes)には,記憶ユニット30においてバインディングキャッシュBCを作成する(ステップS24)。拒否した場合にはバインディングキャッシュBCは作成されない。
図38は,図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図18に説明した登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。各動作ステップについて以下に説明する。
登録ユニット20において,登録要求を行う通信回線を選択する(ステップS31)。
登録ユニット20において選択作成された登録要求メッセージは転送ユニット10によりホームエージェントHAに送信する(ステップS32)。
転送ユニット10は,一方,ホームエージェントHAからの登録応答メッセージを受信,識別する(ステップS33)。
登録ユニット20において,登録を許可された場合(ステップS34,Yes)には,記憶ユニット30においてバインディングキャッシュBCを作成する(ステップS35)。拒否した場合にはバインディングキャッシュBCは作成されない。
登録要求未の通信回線がある場合には,その通信回線について上記の登録要求動作を繰り返す(ステップS36)。
図39は,図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図23に説明した登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。各動作ステップについて以下に説明する。
登録ユニット20において,登録要求を行うアプリケーションを選択する(ステップS41)。次いで,登録ユニット20において,選択されたアプリケーションに対応して登録要求メッセージを生成して送信する(ステップS42)。
転送ユニット10において,ホームエージェントHAからの登録応答メッセージを受信,識別する(ステップS43)。
登録ユニット20において,登録を許可された場合には(ステップS44,Yes),記憶ユニット30においてバインディングキャッシュBCを作成する(ステップS45)。拒否した場合にはバインディングキャッシュBCは作成されない。
登録要求未のアプリケーションがある場合には,そのアプリケーションについて上記の登録要求動作を繰り返す(ステップS46)。
図40は,図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図30に説明した登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。各動作ステップについて以下に説明する。
登録ユニット20において,登録要求を行う通信回線を選択する(ステップS51)。さらに,登録ユニット20において,登録要求を行うアプリケーションを選択する(ステップS52)。
登録ユニット20において登録要求メッセージを生成して転送ユニット10により送信する(ステップS53)。さらに,転送ユニット10において,ホームエージェントHAからの登録応答メッセージを受信,識別する(ステップS54)。
登録ユニット20において,登録を許可された場合(ステップS55,Yes)には,記憶ユニット30においてバインディングキャッシュBCを作成する(ステップS56)。拒否した場合にはバインディングキャッシュBCは作成されない。
登録要求未のアプリケーションがある場合には,そのアプリケーションについて上記の登録要求動作を繰り返す(ステップS57)。全てのアプリケーションについて登録要求済みになると処理は終了する(ステップS58)。
さらに,1つの通信回線を使用する全てのアプリケーションについての登録要求完了後,登録要求未の通信回線がある場合(ステップS58,No)には,残りの他の通信回線を使用するアプリケーションについて上記の登録要求動作を繰り返す(ステップS59)。
図41は,モバイルノードMNが通信を開始する場合のシーケンスを示す図である。モバイルノードMNは,使用するアプリケーションの要求帯域(ここでは5Mbps)に基づき,まずホームエージェントHAに対して登録要求を行う(処理工程P1)。ホームエージェントHAにて登録が許可され,登録応答メッセージをモバイルノードMNが受信した場合(処理工程P2)には,モバイルノードMNは通信相手ノードCN宛ての第一パケットをホームエージェントHAを経由して送信する(処理工程P3)。以降,モバイルノードMNと通信相手ノードCNの間で通信が確立され,ホームエージェントHAを経由してパケットが転送される(処理工程P4)。
図42は,通信相手ノードCNが通信を開始する場合のシーケンスを示す図である。モバイルノードMNは,予め通信相手ノードCNからの第一パケットを受信することが出来るように,比較的少ない要求帯域(ここでは1Mbps)でホームエージェントHAに対して初回の登録要求を行う(処理工程P1,P2))。
その後,通信相手ノードCNにて通信が開始され,第一パケットがホームエージェントHAを経由してモバイルノードMNに到達する(ステップS11)。次に,モバイルノードMNは通信相手ノードCNからの第一パケットに基づきアプリケーションの実行を開始するが,ここで,アプリケーションの要求帯域(ここでは5Mbps)に基づき,改めてホームエージェントHAに対して登録要求動作を行う(処理工程P12)。ホームエージェントHAにて登録が許可され,登録応答メッセージをモバイルノードMNが受信した場合(処理工程P13)には,モバイルノードMNは通信相手ノードCNからの第一パケットに対する応答を送信する。以降,モバイルノードMNと通信相手ノードの間で通信が確立され,ホームエージェントHAを経由してパケットが転送される(処理工程P4)。
(付記1)
モバイルIPネットワークにおけるホームエージェントであって,
自身の転送能力情報として転送処理可能なスループットの上限値を記憶する記憶ユニットと,
モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される転送処理可能なスループットの上限値を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,
前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットと,を有する,
ことを特徴とするホームエージェント。
(付記2)
モバイルIPネットワークにおけるホームエージェントであって,
回線容量情報を記憶する記憶ユニットと,
モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される回線容量情報を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,
前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットと,
を有する,
ことを特徴とするホームエージェント。
(付記3)
付記2において,
前記モバイルノードは,複数のアプリケーションを使用し,前記複数のアプリケーションを使用するモバイルノードから登録要求がなされるとき,
前記登録ユニットは,前記複数のアプリケーションのそれぞれについて,登録要求帯域情報に基づいて,登録可否を判断する,
ことを特徴とするホームエージェント。
(付記4)
付記2において,
複数の通信回線を使用するモバイルノードから登録がなされ,
前記登録ユニットは,前記要求帯域情報および回線容量情報に基づいて,前記複数の通信回線毎に前記要求帯域を分割して登録可否を判断する,
ことを特徴とするホームエージェント。
(付記5)
付記1において,
複数の通信回線および複数のアプリケーションを使用するモバイルノードから登録がなされ,
前記登録ユニットはアプリケーション毎に前記要求帯域情報および回線容量情報に基づいて登録可否を判断する,
ことを特徴とするホームエージェント。
(付記6)
付記2乃至5のいずれかにおいて,
前記記憶ユニットに記憶される通信回線の回線容量情報は,モバイルノードから取得する,
ことを特徴とするホームエージェント。
(付記7)
付記2乃至6のいずれかにおいて,
前記登録ユニットにより登録可と判断した転送条件以外のパケットを破棄する,
ことを特徴とするホームエージェント。
(付記8)
モバイルIPネットワークにおけるモバイルノードであって,
少なくとも要求帯域情報を含む登録メッセージを作成してホームエージェントへ登録要求を行う登録ユニットと,
バインディングキャッシュを記憶する記憶ユニットを有し,
前記登録ユニットは,前記ホームエージェントへの登録要求に対する前記ホームエージェントからの登録応答の結果に応じて前記記憶ユニットに対し,パケットの送信の際に参照されるバインディングキャッシュを作成し記憶させる,
ことを特徴とするモバイルノード。
(付記9)
付記8において,
前記登録ユニットが,ホームエージェントに登録要求を行う登録メッセージには,更に通信回線容量情報を含むことを特徴とするモバイルノード。
(付記10)
付記8又は9において,
前記登録ユニットが,ホームエージェントに登録要求を行う登録メッセージには,更にアプリケーション情報を含むことを特徴とするモバイルノード。
(付記11)
付記8乃至10のいずれかにおいて,
複数の通信回線を使用し,
前記登録ユニットは前記複数の通信回線情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行う,
ことを特徴とするモバイルノード。
(付記12)
付記11において,
前記前記登録ユニットは前記複数の通信回線の優先度に応じて,対応する通信回線の通信回線情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行う,
ことを特徴とするモバイルノード。
(付記13)
付記8乃至12のいずれかにおいて,
複数のアプリケーションを使用し,
前記登録ユニットは要求帯域情報およびアプリケーション情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行う,
ことを特徴とするモバイルノード。
(付記14)
付記13において,
前記登録ユニットは前記複数のアプリケーションの優先度に応じて,対応する通信回線の通信回線情報を含む登録メッセージによりホームエージェントへ登録を行う,
ことを特徴とするモバイルノード。
(付記15)
ホームエージェントと,前記ホームエージェントに位置登録したモバイルノードを有するモバイルIPネットワークシステムであって,
前記ホームエージェントは,回線容量情報を記憶する記憶ユニットと,モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される回線容量情報を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットとを有し,
前記モバイルノードは,少なくとも要求帯域情報を含む登録メッセージを作成して前記ホームエージェントへ登録要求を行う登録ユニットと,バインディングキャッシュを記憶する記憶ユニットを有し,前記登録ユニットは,前記ホームエージェントへの登録要求に対する前記ホームエージェントからの登録応答の結果に応じて前記記憶ユニットに対し,パケットの送信の際に参照されるバインディングキャッシュを作成し記憶させる,
ことを特徴とするモバイルIPネットワークシステム。
以上説明したように,本発明によれば,通信品質劣化の発生を回避しながらモバイルノードMNのモビリティをサポートすることが出来る。特に,ネットワーク全体へ多くの変更を行わなくても,ホームエージェントHAとモバイルノードMNのみにより低コストで実現することができるため有効である。また,メッセージ数を増やすことなくホームエージェントHAにおける位置登録および転送リソース予約を1度に行うことができ,トラフィック量の節約や処理所要時間を短縮出来るので,携帯電話,PDA(Personal Digital Assistance),ノートPCなどの携帯端末を用いて様々な無線アクセスネットワークを切替ながらインターネットに接続するモバイル通信環境において,通信事業者やサービスプロバイダが高品質なモバイル通信サービスを提供する場合に利用される可能性がある。
モバイルノードMNからホームエージェントHAへの位置登録の様子を示す図デある。 ホームエージェントHAにより生成されたバインディングキャッシュBCの例を示す図である。 図1の登録後においてモバイルノードMN1およびMN2がそれぞれ通信相手ノードCN1およびCN2と通信を開始した場合の例である。 途中ネットワークの回線容量が小さい場合の問題を説明する図である。 本発明の第1の実施例を説明する図である。図1における説明と対応して本発明を説明する図である。 ホームエージェントHAの転送能力情報として転送処理可能なスループットの上限値を保持する例を示す図である。 要求帯域も含む,作成されたバインディングキャッシュBCの例を示す図である。 図5における登録要求メッセージの例をモバイルIPv4の場合について示す図である。 図5における登録要求メッセージの例をモバイルIPv6の場合について示す図である。 ホームエージェントHAにおけるパケット廃棄などによる通信品質劣化を回避することを説明する図である。 通信回線容量の不足が原因となる通信品質劣化を回避する実施例方法を説明する図である。 ホームエージェントHAにおいて,モバイルノードMNの移動先となるネットワークへの回線容量の対応の保持を説明する図である。 図11においてモバイルノードMNから回線容量情報を通知する登録要求メッセージの例をモバイルIPv4の場合について示す図である。 図11においてモバイルノードMNから回線容量情報を通知する登録要求メッセージの例をモバイルIPv6の場合について示す図である。 図11に関して更に,モバイルノードMN1からの要求帯域が20Mbpsである場合を説明する図である。 ホームエージェントHAにおいて作成された,回線容量情報も含んだバインディングキャッシュBCを示す図である。 ホームエージェントHAおよびネットワークにおけるパケット廃棄などによる通信品質劣化を回避する例を説明する図である。 モバイルノードMN1が複数の通信回線を使用してネットワークに接続する場合の例を示す図である。 2つの気付けアドレスCoAを含むバインディングキャッシュBCの例を示す図である。 ネットワーク毎の回線容量情報を別に保持するテーブルの例を示す図である。 バインディングキャッシュBCと回線容量情報を統合して保持するテーブルの例を示す図である。 モバイルノードMN1が使用する通信回線の優先度をモバイルノードMN1自身に保持するテーブルの例を示す図である。 モバイルノードMN1が複数の通信アプリケーションを実行する場合の例を示す図である。 図23に示す実施例におけるバインディングキャッシュBCの作成例である。 アプリケーション情報を含む登録要求メッセージの例をモバイルIPv4の場合について示す図である。 アプリケーション情報を含む登録要求メッセージの例をモバイルIPv6の場合について示す図である。 モバイルノードMN1が登録要求を行うアプリケーションの優先度テーブルの例を示す図である。 通信回線の回線容量を考慮し,更に複数のアプリケーションを使用する場合の例を示す図である。 図28に示す実施例におけるバインディングキャッシュBCの作成例を示す図である。 複数の通信回線を使用し,それぞれの通信回線の回線容量を考慮し,複数のアプリケーションを使用する場合の例を示す図である。 図30に示す実施例において,図20のような回線容量情報が個別にある場合のバインディングキャッシュBCの例を示す図である。 図30に示す実施例において,回線容量情報をバインディングキャッシュBCと統合して持つ場合の例を示す図である。 本発明に従うホームエージェントHAの構成例を示す図である。 図33の構成例のホームエージェントHAにおいて図5のような登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図を示す図である。 図33の構成例のホームエージェントHAにおいて図11や図15の実施例において登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。 本発明に従うモバイルノードMNの構成例を示す図である。 図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図5の実施例における登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。 図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図18に説明した登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。 図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図23に説明した登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。 図36の構成例のモバイルノードMNにおいて図30に説明した登録処理が行われる場合のフローチャートを示す図である。 モバイルノードMNが通信を開始する場合のシーケンスを示す図である。 通信相手ノードCNが通信を開始する場合のシーケンスを示す図である。
符号の説明
MN モバイルノード
CN 通信相手ノード
HA ホームエージェント
NW ネットワーク
1,10 転送ユニット
2,20 登録ユニット
3,30 記憶ユニット
4 アプリケーション

Claims (5)

  1. モバイルIPネットワークにおけるホームエージェントであって,
    自身の転送能力情報として転送処理可能なスループットの上限値を記憶する記憶ユニットと,
    モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される転送処理可能なスループットの上限値を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,
    前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットと,を有する,
    ことを特徴とするホームエージェント。
  2. モバイルIPネットワークにおけるホームエージェントであって,
    回線容量情報を記憶する記憶ユニットと,
    モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される回線容量情報を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,
    前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットと,を有する,
    ことを特徴とするホームエージェント。
  3. 請求項2において,
    前記モバイルノードは,複数のアプリケーションを使用し,前記複数のアプリケーションを使用するモバイルノードから登録要求がなされるとき,
    前記登録ユニットは,前記複数のアプリケーションのそれぞれについて,登録要求帯域情報に基づいて,登録可否を判断する,
    ことを特徴とするホームエージェント。
  4. モバイルIPネットワークにおけるモバイルノードであって,
    少なくとも要求帯域情報を含む登録メッセージを作成してホームエージェントへ登録要求を行う登録ユニットと,
    バインディングキャッシュを記憶する記憶ユニットを有し,
    前記登録ユニットは,前記ホームエージェントへの登録要求に対する前記ホームエージェントからの登録応答の結果に応じて前記記憶ユニットに対し,パケットの送信の際に参照されるバインディングキャッシュを作成し記憶させる,
    ことを特徴とするモバイルノード。
  5. ホームエージェントと,前記ホームエージェントに位置登録したモバイルノードを有するモバイルIPネットワークシステムであって,
    前記ホームエージェントは,回線容量情報を記憶する記憶ユニットと,モバイルノードからの登録要求帯域情報に基づいて,前記記憶ユニットに記憶される回線容量情報を参照して登録可否を判断する登録ユニットと,前記登録ユニットにより登録可とされたモバイルノード宛てのパケットを気付アドレスへ転送する転送ユニットとを有し,
    前記モバイルノードは,少なくとも要求帯域情報を含む登録メッセージを作成して前記ホームエージェントへ登録要求を行う登録ユニットと,バインディングキャッシュを記憶する記憶ユニットを有し,前記登録ユニットは,前記ホームエージェントへの登録要求に対する前記ホームエージェントからの登録応答の結果に応じて前記記憶ユニットに対し,パケットの送信の際に参照されるバインディングキャッシュを作成し記憶させる,
    ことを特徴とするモバイルIPネットワークシステム。
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