JP2007066267A - プロジェクト管理システム、該システムのプログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 履歴として格納されたプロジェクトとの類似性をふまえて、ステークフォルダからの要求への対応策を提示することで、プロジェクトを管理する立場の人に対して客観的なデータによるサポートを行うことができるようにする。
【解決手段】 ステークフォルダ要求への対応策案を提示する動作の開始トリガーが入力されると、類似性判定部4は、プロジェクトデータから、類似性の高いプロジェクト、そのプロジェクトにおける類似性の高いステークフォルダ要求の判定を、履歴データとして格納された過去に完了済みのプロジェクトに関する各データに対して行う。そして通知データ抽出部5は、類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダ要求に対する対応策およびその対応策による結果を選択し、表示部81やメール送信部82により利用者に通知する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、コンピュータによりプロジェクトの進行管理におけるサポートを行うためのプロジェクト管理システム、該システムのプログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体に関する。
近年、各種の製品に求められる機能の複雑化や高度化により、ソフトウェア製品開発プロジェクトなどの各種プロジェクトの規模は増大し、また素早く製品を世の中に出すために開発期間の短縮が求められている。このような傾向により、担当者のスキルや生産性だけでなく、プロジェクト管理の方法によっても、プロジェクトの成否が決定されかねない時代になってきている。
例えば、現状のプロジェクトの状況、状態を正確に把握し、素早く対応するようなプロジェクトの進め方が必要になってきている。また、プロジェクト管理の手法も個人のスキルに委ねるのではなく、一元化、効率化することが求められるようになってきている。
また、特許文献1のものでは、プロジェクトの状況把握と対応作業の効率化を目的として、予定コスト/期間を超過する兆候のあるプロジェクトを早期に検出し、過去のノウハウを再利用することが試みられている。
また、本出願人により先に出願されている特許文献2、3のものでは、アウトプット文書を視覚的に管理することによって進捗管理を行なう技術が示されている。
特開2003−196447号公報 特開2003−108735号公報 特開2003−141320号公報
しかしながら、従来のプロジェクトの現場においては、プロジェクトマネージャが過去のプロジェクトで得た勘と経験に基づいて対策を実施している。
また、プロジェクト管理においては、プロジェクトのステークフォルダ(株主、従業員など、そのプロジェクトと利害関係を有する人の総称)との関係を良好に保つことも必要であるが、時として相反する要求がなされることもあり、プロジェクト管理における重要な項目となっている。
上述した従来のプロジェクト管理では、こうしたステークフォルダからの要求への対応策についても、プロジェクトマネージャが過去のプロジェクトで得た勘と経験に基づいて判断していた。
このため、具体的には、
・ 対策案の選択の幅が自身の経験の範囲に限定される。
・ 環境要因の違いの考慮なく、問題の現象のみから成功体験に基づく対策が行われる。
・ 不明確な基準で対策案が選択される。
などにより、対応策の十分な効果が得られない、ノウハウとして蓄積されない、といった状況が少なからず発生してしまう虞があった。
また、上述した特許文献1のものでは、履歴として格納されたプロジェクトとの類似性をふまえて、ステークフォルダからの要求への対応策を提示することについてまで考慮されたものではなかった。
また、上述した特許文献2,3のものでは、プロジェクトの状況の把握に関してはアウトプット文書による進捗のみであり、プロジェクトの類似性をふまえてステークフォルダからの要求への対応策を提示することについてまで考慮されたものではなかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、履歴として格納されたプロジェクトとの類似性をふまえて、ステークフォルダからの要求への対応策を提示することで、プロジェクトを管理する立場の人に対して客観的なデータによるサポートを行うことができるプロジェクト管理システム、該システムのプログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の第1の態様としてのプロジェクト管理システムは、プロジェクトのステークフォルダからの要求および当該要求への対応策を含めてプロジェクト進行に関するデータの履歴を格納する履歴格納手段と、対象となるものおよび同項目の他のものの間の類似性が高いか否かを判定する類似性判定手段と、類似性判定手段により類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダからの要求に対する対応策を履歴格納手段に格納されたデータから抽出するデータ抽出手段と、データ抽出手段により抽出された対策を通知する通知手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、本発明に係るプロジェクト管理システムは、1つの装置単独で実現されてもよく、複数の装置が接続されて構成されるシステムによって実現されてもよい。
上記したデータ抽出手段は、上記した履歴格納手段に格納されたデータにおける過去に完了したプロジェクトのデータから、上記したステークフォルダからの要求に対する対応策を抽出することが好ましい。
上記したデータ抽出手段は、上記した履歴格納手段に格納されたデータにおける現在進行中のプロジェクトのデータから、上記したステークフォルダからの要求に対する対応策を抽出することであってもよい。
上記した類似性判定手段は、ステークフォルダからの要求における類似性の高さを、少なくとも、ステークフォルダのプロジェクトに対する関心度情報、ステークフォルダのプロジェクトに与える影響力情報、ステークフォルダがプロジェクトから受ける利益/損失情報、の何れかを用いて判定することが好ましい。
また、本発明の第2の態様としてのプロジェクト管理システムのプログラムは、プロジェクトのステークフォルダからの要求および当該要求への対応策を含めてプロジェクト進行に関するデータの履歴を格納する履歴格納手段を備えたプロジェクト管理システムのプログラムであって、コンピュータを、上記した第1の態様としてのプロジェクト管理システムに記載の手段として機能させることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様としてのプロジェクト管理システムのプログラムを記録した記録媒体は、上記した第2の態様としてのプロジェクト管理システムのプログラムが記録されたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、履歴として格納されたプロジェクトとの類似性をふまえて、ステークフォルダからの要求への対応策を提示することで、プロジェクトを管理する立場の人に対して客観的なデータによるサポートを行うことができる。
次に、本発明に係るプロジェクト管理システム、該システムのプログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体を、例えばソフトウェアの開発プロジェクトなどに用いられるプロジェクト管理システムに適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態としてのプロジェクト管理システムの構成例を示すブロック図である。この図1に示すように、本実施形態としてのプロジェクト管理システムは、進行中またはすでに終了したプロジェクトに関する各種の履歴データを、プロジェクトのステークフォルダからの要求(ステークフォルダ要求)やその要求への対応策を含めてデータ格納部9に格納し、その履歴データを用いて管理指標生成部1、評価結果生成部2、危険度判定部3、類似性判定部4などがそれぞれの処理を行う。
自動記録部6は、プロジェクト進行時に、進行中のプロジェクトにおけるリスクへの対策案、コスト情報、課題情報、リスク情報、プロジェクトのステークフォルダからの要求、その要求への対応策、その対応策による結果などのプロジェクト関連情報を、プロジェクトの性質(開発期間・規模・人数、開発メンバのスキル、場所の制約など)や状況(予定工数、実績工数、成果物実績、発生障害件数など)に関連付けて、データ格納部9に履歴データとして格納する。
上記したリスクの対策情報は、入力部7により利用者がプロジェクトの進行状況に応じて入力することとしてもよい。
本プロジェクト管理システムの利用者は、例えば各々のプロジェクトのプロジェクトマネージャと、複数のプロジェクトを管理する上級マネージャとしてもよい。
この場合、例えば図1に示すように3つのプロジェクトが進行中である場合は、プロジェクトAのプロジェクトマネージャ、プロジェクトBのプロジェクトマネージャ、プロジェクトCのプロジェクトマネージャ、それらのプロジェクトを監視する上級マネージャが利用の対象者となる。
本システムへのインプットは、それぞれのプロジェクトにおける成果物や、その他成果物には表れない様々なデータである。
このインプットデータとしては、例えば、要求仕様書、設計仕様書、リスク一覧、ソースコード量、アウトプット品質、テスト消化数、ソフトウェア欠陥発見数、メンバのスキル、工数、コストなどが挙げられる。
これらのデータは、入力部7から利用者により入力されてもよく、ネットワークを介して接続された情報機器から送信されてもよい。
本実施形態としてのプロジェクト管理システムでは、上述したインプットデータやその履歴データに基づいて、管理指標生成部1が管理指標を、評価結果生成部2がプロジェクト評価を、それぞれ生成する。
例えば、リスク管理指標、ソースコード完成率、テスト消化率、ソフトウェア欠陥発見数、メンバのスキルなどが管理指標となる。
こうした管理指標としては、一般化してさらに述べると、例えばスケジューリング、コスト、製品品質、人的スキル、リスク管理等が挙げられる。
プロジェクトを成功に導くためには、これらをいかにうまく管理していくのかが重要である。特に、プロジェクトの進行中に発生する、品質、コスト、日程に影響する問題(リスク)をいかに的確に予見し、回避策、もしくは発生による影響を最小限に抑える策を講じるかはプロジェクトを成功に導く重要なポイントとなる。
本実施形態としてのプロジェクト管理システムは、こうした管理指標やプロジェクト評価を算出して利用者に通知する機能を備える。
例えば、管理指標としてのテスト消化率は、実施予定のテストケース数に対する実施済みのテストケース数の比率として、データ格納部9に格納されたデータに基づいて算出する。すなわち、この場合、実施予定テストケース数、および実施済みテストケース数が、プロジェクトを特定する特定情報(識別コード、名称など)に関連付けられてデータ格納部9に格納されていることとなる。
なお、上述した管理指標の算出方法は、算出できれば上述したものに限定されず、各種の算出方法を用いてよい。評価結果の算出方法についても各種の算出方法であってよい。
危険度判定部3は、こうした管理指標をもとにプロジェクトの失敗確率や危険度を判定する。すなわち、指標値と計画値との差異を算出し、データ格納部9の過去の履歴データを参照して、類似性判定部4により算出された類似度の高いプロジェクトとの相関に基づいて失敗確率を算出する。
なお、危険度の算出方法は、算出できれば他の方法であってもよい。
類似性判定部4は、対象となるプロジェクトと他のプロジェクトのように、対象となるものと、同項目の他のものとの類似性が高いか否かを、例えば以下のアルゴリズムなどにより判定する。
この類似性を判定する項目としては、上記したプロジェクト、そのプロジェクトの性質、状況、その状況で発生が予想されるリスク、ステークフォルダ要求など各種のものがあるが、プロジェクトという項目について類似性判定を行う場合、類似性判定部4は、プロジェクトの性質や状況の類似性を数値で表現し(類似度と呼ぶ)、その値が予め定められた閾値以下の場合に「類似している」と判定する。
プロジェクト間の上記した類似度は、個々の性質や状況の類似度に所定の係数をかけた値の合計値として算出する。個々の性質や状況の類似度は、個々の性質や状況を数値化したものの差や比率として算出する。
また、本来数値として表現されていない性質や状況は、レベルを定義することでレベル値により数値化する。
例えば、ステークフォルダ要求における類似性の高さについては、そのステークフォルダのプロジェクトに対する関心度情報、ステークフォルダのプロジェクトに与える影響力情報、ステークフォルダがプロジェクトから受ける利益/損失情報などを、レベルを定義することでレベル値により数値化し、その値が予め定められた閾値以下の場合に、類似性判定部4は「類似している」と判定する。
通知データ抽出部5は、利用者からの要求やシステムの設定に基づいて、上述した各機能部分により算出されたデータや、プロジェクト進行上のリスクに対する対策案、考慮すべき課題情報、ステークフォルダ要求への対応策、対応策を実施した結果、対応策実施に伴うリスクの情報といった、利用者に通知するデータを抽出し、表示部81での表示やメール送信部82でのメール送信などによって通知する。
通知データ抽出部5は、上記したステークフォルダ要求への対応策、対応策を実施した結果情報などの通知情報を抽出するに当たって、まず、類似性判定部4に、データ格納部9に格納された履歴データに基づいてプロジェクトの性質、状況の類似度を算出させる。そして、類似度が高いと判定されたプロジェクトでの、類似度が高いと判定された状況での、類似度が高いと判定されたステークフォルダ要求に対して行われた対応策およびその対応策の結果が、対象となるプロジェクトで発生が予想されるステークフォルダ要求であると判定し、そのステークフォルダ要求に対して行われた対応策およびその対応策の結果を抽出する。
また、入力されたステークフォルダ要求に対して対応策を抽出する場合には、類似性判定部4により類似度が高いと判定されたプロジェクトでの、類似度が高いと判定されたステークフォルダ要求に対して行われた対応策およびその対応策の結果を抽出する。
抽出したデータを通知するための表示やメール送信は、どのような形式を取ってもよい。例えば管理指標毎に表示形式が異なるようにされていてもよい。
図2は、本実施形態としてのプロジェクト管理システムにおけるデータ構造を示すUML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)のクラス図である。
この図2に示す例では、上述した図1の例に示すプロジェクトA、プロジェクトB、プロジェクトCのそれぞれについて、図2で示すような情報が備えられているとする。その各進行中プロジェクトから上述した成果物やその他様々データを自動記録部6が履歴データに取り入れる。またこれらのインプットデータは、操作を行う利用者にとって無意識(アンコンシャス)に入力されるもとのする。
例えば、リスク一覧の情報が更新されたらそのデータがデータ格納部9の履歴データに入力されるような仕組みとし、またソフトウェアの欠陥数を管理するデータベースがあるなら、そのデータベースとリンクすることで自動記録部6により自動的にデータが履歴データに入力される仕組みとなっている。
より詳細には、例えば各プロジェクトでのリスクやそのリスクへの対策といった、履歴データに入力される各種データを、そのプロジェクトを特定する特定情報(識別コード、名称など)、および上述したプロジェクトの性質や状況と関連付けて、自動記録部6が自動的に記録する。また、この履歴データへの入力は、入力部7から利用者が入力することとしてもよく、他の入力方法であってもよい。
データ格納部9におけるステークフォルダ要求に関する履歴データは、以下の構成を含む。
‐役割
‐立場
‐役職
‐関心事
‐関心度(ステークフォルダのプロジェクトに対する関心度)
‐プロジェクトに与える影響力
‐プロジェクトから受ける利益/損失
‐要求内容
このような仕組みにより、プロジェクトの性質やステークフォルダ要求への対応策などの情報を常にシステムが把握することができる。
また、本実施形態としてのプロジェクト管理システムには様々なプロジェクトのデータやナレッジが蓄積されていくことになる。そのため複数のプロジェクトに跨った行政も可能となる。また、システム自体も進化していくことができ、使用を継続することにより、例えばステークフォルダ要求への対応策やその対応策を実施した場合のリスク情報などについてもより的確なサポート情報を通知することができるようになっていく。
こうして、プロジェクトマネージャは、上述した本実施形態としてのプロジェクト管理システムによってプロジェクトの定量化された管理指標やステークフォルダ要求への対応策、その評価結果を得ることができ、自プロジェクトの現状把握と意思決定に役立てることができる。
次に、本実施形態としてのプロジェクト管理システムの動作について説明する。
まず、本実施形態としてのプロジェクト管理システムが、プロジェクトのステークフォルダ要求に対する対応策案を利用者に通知する場合の第1の動作例について説明する。
この第1の動作例は、データ格納部9に履歴データとして保存している過去に完了したプロジェクトのデータから、ステークフォルダ要求に対する対応策例を利用者に提示するものである。
ステークフォルダ要求への対応策案を提示する動作の開始トリガーが入力されると、類似性判定部4は、プロジェクトの性質(例えば、開発期間・規模・人数、開発メンバのスキル、場所の制約など)や状況(例えば、予定工数、実績工数、成果物実績、発生障害件数など)といったプロジェクトデータから、類似性の高いプロジェクト、そのプロジェクトにおける類似性の高いステークフォルダ要求の判定を、履歴データとして格納された過去に完了済みのプロジェクトに関する各データに対して行う。
そして通知データ抽出部5は、類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダ要求に対する対応策およびその対応策による結果を選択し、表示部81やメール送信部82により利用者に通知する。
この開始トリガーと利用者への通知方法については、例えば図3(a)に示すように、ステークフォルダ要求が入力部7から入力され、そのステークフォルダ要求への対応策案提示の指示入力が入力された場合であれば、上述のようにして抽出された対策方法を表示部81に表示することとしてよい。
また、図3(b)に示すように、プロジェクトの状況に変化が生じるなどにより新たなリスクが認識された場合に、そのリスクに基づいて予想されるステークフォルダ要求への対応策案を上述のようにして通知データ抽出部5が抽出し、例えば該当するプロジェクトのマネージャなど予め設定された利用者に対して自動的にメール送信を行うことで通知するよう構成されてもよい。
このように、開始トリガーと利用者への通知方法の組み合わせは、予め設定された方法の組み合わせであれば、各種の方法の組み合わせであってよい。
以上のように、本実施形態としてのプロジェクト管理システムによれば、類似性判定部4により類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダ要求への対応策およびその対応策による結果を、過去に完了したプロジェクトについてのこれまでの履歴データに基づいて抽出し、プロジェクトにおけるプロジェクトマネージャなど所定の利用者に通知することができるため、プロジェクト管理に当たってのステークフォルダ対応について、ステークフォルダから時に相反する要求がなされた場合であっても、そのステークフォルダ要求に対する適切な対応策の選択を、過去の事実に基づいた客観的なデータの提示によりサポートすることができる。
次に、本実施形態としてのプロジェクト管理システムによる第2の動作例について説明する。
この第2の動作例は、上述した第1の動作例で、データ格納部9に履歴データとして保存している過去に完了したプロジェクトのデータから、ステークフォルダ要求への対応策案を抽出しているのに替えて、現在進行中のプロジェクトのデータから抽出するようにしたものである。
ステークフォルダ要求への対応策案を提示する動作の開始トリガーが入力されると、類似性判定部4は、プロジェクトの性質(例えば、開発期間・規模・人数、開発メンバのスキル、場所の制約など)や状況(例えば、予定工数、実績工数、成果物実績、発生障害件数など)といったプロジェクトデータから、類似性の高いプロジェクト、そのプロジェクトにおける類似性の高いステークフォルダ要求の判定を、履歴データとして格納された現在進行中のプロジェクトに関する各データに対して行う。
そして通知データ抽出部5は、類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダ要求に対する対応策およびその対応策による結果を選択し、表示部81やメール送信部82により利用者に通知する。
開始トリガーと利用者への通知方法の組み合わせについては、上述した第1の動作例と同様に、予め設定された方法の組み合わせであれば、各種の方法の組み合わせであってよい。
以上のように、本実施形態としてのプロジェクト管理システムによれば、類似性判定部4により類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダ要求への対応策およびその対応策による結果を、現在進行中のプロジェクトについての履歴データに基づいて抽出し、プロジェクトにおけるプロジェクトマネージャなど所定の利用者に通知することができるため、プロジェクト管理に当たってのステークフォルダ対応について、ステークフォルダから時に相反する要求がなされた場合であっても、そのステークフォルダ要求に対する適切な対応策の選択を、時代の変化に対応した客観的なデータの提示によりサポートすることができる。
以上のように、本発明の実施形態としてのプロジェクト管理システムによれば、類似性判定部4により類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダ要求への対応策案およびその対応策を実施した結果情報を提示することができるため、ステークフォルダから互いに相反する要求がなされるような場合であっても、ステークフォルダ要求への対応策決定を、システムが保持するデータに基づいて行うことができるようにサポートすることができ、プロジェクトマネージャなど人の主観によらない、客観的かつ安定的な対応策決定ができるようにサポートすることができる。
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
例えば、処理開始のトリガーが、利用者による指示入力である場合と、新たなリスク認識が発生した場合とについて説明したが、これらに限定されず、例えば定期的に、など各種のトリガーにより処理を開始することとしてもよい。
また、利用者への通知手段として、表示部81による表示と、メール送信部82によるメール送信とについて説明したが、通知することができればこれらに限定されず、例えば音声や他のデータ通信によって通知するなど、任意の通知方法であってよい。
また、上述した実施形態では、複数のプロジェクトを対象としていたが、もちろん単体のプロジェクトに対しても適用できる。
また、本発明は、開発プロジェクトの管理技術、特に進行中のプロジェクトについてのステークフォルダ要求への対応策に関するものであり、例えば、プロジェクト管理ツール、プロジェクト管理の仕組み、プロジェクトオフィス、プロジェクトマネジメント支援、プロジェクトマネジメント教育、プロジェクトのコンサルティング業務、など各種のものに適用することができる。
また、本実施形態に係るプロジェクト管理システムは、単独の情報処理装置により実現されてもよく、また、例えば入力部と表示部とを備えた端末と、他の機能部を備えたサーバとが接続されてなるシステムなど、複数の装置が接続されてなるシステムによって実現されてもよい。
また、進行中プロジェクトに関するプロジェクト管理は他のシステムが行い、本実施形態に係るプロジェクト管理システムはそのシステムから成果物やその他データのインプットを受けて履歴データとして格納し、上述した本実施形態としての各機能を実現する構成であってもよい。
また、上述した各実施形態としてのプロジェクト管理システムを実現するための処理手順をプログラムとして記録媒体に記録することにより、本発明の各実施形態による上述した各機能を、その記録媒体から供給されるプログラムによって、システムを構成するコンピュータのCPUに処理を行わせて実現させることができる。
この場合、上記の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体および該記録媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
この記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等、任意の記録媒体を用いてよい。
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御されるコンピュータに、上述した本発明に係る各実施形態としてのプロジェクト管理システムにおける各機能を実現させることができる。
本発明の実施形態としてのプロジェクト管理システムの構成例を示す図である。 該システムのデータ構造を示すUMLのクラス図である。 開始トリガーと通知先との対応をふまえた動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 管理指標生成部
2 評価結果生成部
3 危険度判定部
4 類似性判定部
5 通知データ抽出部
6 自動記録部
7 入力部
81 表示部(通知手段の一例)
82 メール送信部(通知手段の一例)
9 データ格納部(履歴格納手段の一例)

Claims (6)

  1. プロジェクトのステークフォルダからの要求および当該要求への対応策を含めてプロジェクト進行に関するデータの履歴を格納する履歴格納手段と、
    対象となるものおよび同項目の他のものの間の類似性が高いか否かを判定する類似性判定手段と、
    前記類似性判定手段により類似性が高いと判定されたプロジェクトでの、類似性が高いと判定されたステークフォルダからの要求に対する対応策を前記履歴格納手段に格納されたデータから抽出するデータ抽出手段と、
    前記データ抽出手段により抽出された対策を通知する通知手段と、を備えたことを特徴とするプロジェクト管理システム。
  2. 前記データ抽出手段は、前記履歴格納手段に格納されたデータにおける過去に完了したプロジェクトのデータから、前記ステークフォルダからの要求に対する対応策を抽出することを特徴とする請求項1記載のプロジェクト管理システム。
  3. 前記データ抽出手段は、前記履歴格納手段に格納されたデータにおける現在進行中のプロジェクトのデータから、前記ステークフォルダからの要求に対する対応策を抽出することを特徴とする請求項1記載のプロジェクト管理システム。
  4. 前記類似性判定手段は、ステークフォルダからの要求における類似性の高さを、少なくとも、ステークフォルダのプロジェクトに対する関心度情報、ステークフォルダのプロジェクトに与える影響力情報、ステークフォルダがプロジェクトから受ける利益/損失情報、の何れかを用いて判定することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のプロジェクト管理システム。
  5. プロジェクトのステークフォルダからの要求および当該要求への対応策を含めてプロジェクト進行に関するデータの履歴を格納する履歴格納手段を備えたプロジェクト管理システムのプログラムであって、
    コンピュータを、請求項1から4の何れか1項に記載の手段として機能させることを特徴とするプロジェクト管理システムのプログラム。
  6. 請求項5記載のプロジェクト管理システムのプログラムが記録されたことを特徴とするプロジェクト管理システムのプログラムを記録した記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015072544A (ja) * 2013-10-02 2015-04-16 元雄 日下部 リスク分析装置

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