JP2007064902A - Gpsレシーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】 二次元測位が継続したときに発生し得る測位誤差を低減させる。
【解決手段】 測位された高度方向の速度成分を用いて推定される当該方向の変位量を累積する累積手段と、その累積値が第一の閾値以上か否かを判定する累積値判定手段と、該累積値が該第一の閾値以上と判定されたとき、当該累積値を用いて位置測位結果を算出する位置測位手段とを備えたGPSレシーバを提供する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、自己の位置及び速度を測位可能なGPSレシーバに関する。
GPS(Global Positioning System)は、地球を周回するGPS衛星から発信されるGPS信号を用いて位置情報を取得する測位システムであり、例えば車両に搭載されるナビゲーション機能を有した車載器などに利用されている。
このような車載器には、GPS衛星を捕捉・追尾し、それらから得られる信号を用いて位置及び速度測位を行うGPSレシーバが備えられている。GPSレシーバが測位を行うためには、「緯度」、「経度」、「高度」、及び、「GPSレシーバの内蔵時計の誤差」の四つの未知数を解く必要がある。従って、GPSレシーバが精度の高い測位を行うためには少なくとも四つのGPS衛星を捕捉・追尾することが望ましい。四つのGPS衛星を捕捉・追尾することにより、上記四つの未知数を解くことができ、高精度の測位が実現可能となる。
上述したように少なくとも四つのGPS衛星を捕捉・追尾した場合、「緯度」、「経度」、「高度」、及び、「GPSレシーバの内蔵時計の誤差」を解くことができる。従って、GPSレシーバの三次元位置を測位することができる(以下、これを三次元測位と記す)。しかしながら例えばGPSレシーバの受信状況が悪く、三つのGPS衛星だけしか捕捉・追尾できないこともある。このような場合、例えば下記特許文献1では、GPSレシーバは、以前取得した「高度」を今回の「高度」として援用し、残りの三つの未知数を解くために三つのGPS信号を用いている。GPS信号により「緯度」、「経度」、及び、「GPSレシーバの内蔵時計の誤差」を解いて測位を行うことから、以下、これを二次元測位と記す。
また、本出願人が下記特許文献2で示しているように、GPSレシーバでは、カルマンフィルタが、単位時間毎の測位で発生し得る誤差を吸収(低減)するために用いられている。GPSレシーバは、カルマンフィルタの作用によって、より高精度の測位結果を算出することができる。
特公平3−34034号公報 特開2001−337150号公報
ここで、例えば車両が山道を走行しているときは周囲の山や木々が障害となり、GPS信号が遮断されたり大幅に減衰したりして、受信可能なGPS信号の数が限定的になり得る。すなわちGPSレシーバは二次元測位を行う機会が必然的に多くなる。しかしながら山道は高度変化の多い場所である。従ってこのような場所で過去の測位で得られた高度を援用して二次元測位を行った場合、過去の高度と実際(現在)の高度との誤差に起因して、算出される二次元位置(高度に直交し且つ地表面に沿った互いに直交する二軸から成る平面上の位置)に大きな誤差が含まれることもある。
ここで、図1に、過去の高度を援用して二次元測位を行った場合に生じ得る二次元位置の誤差を説明するための図を示す。なお、ここでは説明を簡略化するため、測位に用いられるGPS衛星Sを一基だけしか示していないが、実際には複数基存在することは言うまでもない。
平面Hは高度h上の仮想平面である。位置Pは、平面H上の位置(x、y、h)であり、車両の真の位置を示す。また、平面Hは高度h上の仮想平面である。高度hは例えば過去の高度(すなわち二次元測位に用いられる推定高度)である。位置Pは、平面H上の位置であり、過去の高度に基づいて算出される車両の位置を示す。
二次元測位で用いられるGPS衛星Sと車両との疑似距離は、測位に用いられる高度には依存しない(すなわち変化しない)。従ってGPS衛星Sと位置Pとの疑似距離と、GPS衛星Sと位置Pとの疑似距離は同一である。このため、二次元測位に用いられる高度がhである場合、算出される二次元位置は(x、y)ではなく、それと異なる位置(x、y)である(x≠x、y≠y)。すなわち真の高度と推定高度とが異なる場合、その差に起因して、算出される二次元位置に誤差(|x−x|、|y−y|)が生じる。二次元位置の誤差|x−x|、|y−y|は、真の高度と推定高度との差に比例して大きくなる。しかしながら山道のように真の高度と推定高度との差が大きくなり得る状況においても、精度の高い測位を実現することが要求されている。
カルマンフィルタを用いることにより、上記高度変位に起因する測位誤差を吸収することができる。しかしながらカルマンフィルタは単一の測位結果に関する誤差を良好に吸収することができる一方で、継続的に算出される測位結果に対して、以下に示される問題を含んでいる。
例えば山道を走行することにより二次元測位が継続してカルマンフィルタの推定値に誤差が含まれてしまった場合、その後、高精度な測位結果を取得可能な状態(すなわち三次元測位可能な状態)に復帰したとしても、カルマンフィルタの作用により、その推定値に含まれる誤差は直ぐには除去されない。これは、カルマンフィルタが推定値を算出するために過去の測位結果を参照するからである。このようにその推定値に誤差が一旦含まれてしまった場合、ある程度の期間(又はある程度の頻度で)三次元測位を行って高精度の測位結果を継続的に(又は多数)算出しない限り、推定値に含まれていた誤差は除去されない。このため、例えば山道の走行軌跡を測位結果に基づいてプロットすると、実際の走行路に対して平行にずれた軌跡が描かれ得た。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みて、二次元測位が継続したときに発生し得る測位誤差を低減させることができるGPSレシーバを提供することを課題としている。
上記の課題を解決する本発明の一態様に係る自己の位置及び速度を測位可能なGPSレシーバは、測位された高度方向の速度成分を用いて推定される当該方向の変位量を累積する累積手段と、その累積値が第一の閾値以上か否かを判定する累積値判定手段と、該累積値が該第一の閾値以上と判定されたとき、当該累積値を用いて位置測位結果を算出する位置測位手段とを備えたことを特徴とする。
なお、上記GPSレシーバが、何次元測位が可能か否かを判定する測位可否判定手段を更に備えたものであっても良い。この場合、位置測位手段が、測位可否判定手段の判定結果に基づいて位置測位結果を算出することができる。
上記GPSレシーバが、少なくとも位置測位結果に含まれる誤差を補正するためのフィルタを更に備えたものであっても良い。この場合、位置測位手段が、測位可否判定手段の判定結果に応じてフィルタの機能を調整することができる。ここで、測位可否判定手段により三次元測位が可能と判定されたとき、位置測位手段が、三次元測位結果を算出し、更に、該三次元測位で算出された高度と、該累積値を用いて算出された推定高度との差の絶対値に応じてフィルタの機能を調整するようにしても良い。なお、該絶対値が第二の閾値以下のとき、フィルタ調整手段は、フィルタの機能をリセットすることができる。また、該三次元測位結果に対するフィルタの補正機能の重み付けを低減させることができる。
また、上記GPSレシーバにおいて、測位可否判定手段により二次元測位が可能と判定されたとき、位置測位手段が、該累積値を用いて算出された推定高度を用いて、二次元測位結果を算出するようにしても良い。
本発明のGPSレシーバを採用すると、二次元測位が継続したときに発生し得る測位誤差を低減させることができる。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態の車載器の構成及び作用について説明する。
図2は、本発明の実施の形態の車載器200の構成を示したブロック図である。車載器200は、車両(不図示)に搭載された所謂ナビゲーション装置であり、GPSレシーバ100、デッドレコニング(以下、DRと略記)センサ、車載器200全体の制御を統括して実行するCPU(Central Processing Unit)108、地図データやプログラム等の各種データが格納されているROM(Read Only Memory)110、データが一時的に格納されるRAM(Random Access Memory)112、及び、主としてナビゲーション画像が表示されるモニタ114を備えている。DRセンサには、ジャイロセンサ102、車速センサ104、及び、加速度センサ106が含まれる。
また、図3は、本実施形態のGPSレシーバ100の構成を示したブロック図である。GPSレシーバ100は、複数のGPS衛星を捕捉・追尾し、その捕捉・追尾数に応じて二次元又は三次元測位演算する。大別して、受信されたGPS信号をダウンコンバートするRF(Radio Frequency)部1と、信号の捕捉から追尾・測位までを実行するデジタル処理部2とを備えている。
RF部1は、GPSアンテナ10、RF入力部11、BPF(Band Pass Filter)12及び14、LNA(Low Noise Amplifier)13、ダウンコンバータ15、AGC(Auto Gain Control)16、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)17、周波数シンセサイザー18、及び、A/D変換部19を有している。
GPSアンテナ10がGPS衛星から発信されるGPS信号を受信すると、その受信信号は、RF入力部11を介してBPF12に入力される。そして所定の帯域のみを通過させる電子フィルタであるBPF12、低雑音増幅器であるLNA13、BPF14を経てGPS帯域外のノイズが減衰され、ダウンコンバータ15に入力される。
TCXO17は、ダウンコンバータ15に入力された受信信号の周波数よりも低い周波数を発振する局部発振器である。周波数シンセサイザー18は、TCXO17からの出力に基づいて局部発振器信号を生成し、ダウンコンバータ15に出力する。ダウンコンバータ15は、周波数シンセサイザー18からの局部発振器信号を用い、受信信号であるRF信号を、AGC16のコントロール下で、安定動作や選択特性が改善される中間周波数すなわちIF(Intermediate Frequency)信号に変換する。変換された信号はA/D変換部19でサンプリングされ、デジタル処理部2に出力される。なお、TCXO17は、GPS衛星とGPSアンテナ10との疑似距離を算出するためにも用いられる。TCXO17は、GPS衛星に搭載されている原子時計と異なり、誤差を含んでいる。上記「GPSレシーバの内蔵時計の誤差」とはTCXO17の誤差を示している。
デジタル処理部2は、CPU20、RTC(Real-Time Clock)21、ROM22、RAM23、及び、DSP(Digital Signal Processor)24を備えている。CPU20は、周波数シンセサイザー18から出力されるクロックに基づいて動作し、デジタル処理部2全体の制御を統括して実行する。RTC21は、水晶発振器(不図示)によって動作する時計IC(Integrated Circuit)であり、例えばTTFF(Time To First Fix)を高速化させるための機能を果たす。ROM22には、例えば測位演算を行うためのプログラムを始めとする各種データが格納されている。RAM112には、例えば高速で処理されるべきデータが一時的に格納される。DSP24は、RF部1からのIF信号に基づいて測位演算を行う。
A/D変換部19からのIF信号はDSP24に入力されて処理を施される。ここで、GPSレシーバ100は、より精度の高い測位演算を行うため、複数(好ましくは四つ以上)のGPS衛星を同時に捕捉・追尾しようと動作する。
DSP24は、複数系統のチャンネルを備えており、IF信号をそれぞれ別個のチャンネルで処理する。各チャンネルでは、IF信号のドップラーが除去されて、少なくとも1つのコリレータによるコード相関検出及び積算処理が実行される。DSP24は、各チャンネルによる処理信号を用いて測位演算を行う。測位演算を行う際、精度をより向上させるためにカルマンフィルタ(例えば特許文献2参照)を用いる。なお、捕捉・追尾したGPS衛星が三つの場合には二次元測位演算を行い、四つ以上の場合には三次元測位演算を行う。
測位演算された信号は、位置測位結果、及び、速度測位結果としてCPU108に出力される。位置測位結果は、複数のGPS衛星の各々とGPSアンテナ10との疑似距離に基づいて算出される。速度測位結果は、少なくとも三つのGPS衛星(好ましくはより多くのGPS衛星の各々)とGPSレシーバ100との相対速度によるドップラーシフト量に基づいて算出される。なお、各チャンネルは、PRN(Pseudo Random Noise)コードのリファレンスコードとIF信号との相関ピークを検出することにより、GPS衛星を捕捉する。更に、捕捉されたGPS衛星のGPS信号のキャリア、コードへのトラッキングエラーを補正し、GPS衛星の追尾を続行する。GPS衛星はこのように捕捉・追尾され、それらの情報が測位に用いられる。
CPU108には、GPSレシーバ100からの信号以外に、ジャイロセンサ102、車速センサ104、及び、加速度センサ106からの信号が入力される。ジャイロセンサ102は車両の方位に関する角速度を計測する。車速センサ104は車両の左右の駆動輪の回転速度を検出してその平均速度に応じた車速パルス信号を生成する。加速度センサ106は車両の勾配に関する情報を計測する。CPU114は、各DRセンサから出力されるデータに基づいてDR演算(すなわち車両の進行方向、距離の演算、移動速度)を行う。
CPU108は、演算したDR測位結果及びGPSレシーバ100からのGPS測位結果と、夫々の測位結果に対する誤差推定値とを比較することにより、高精度と判定される測位結果を選択し、選択された測位結果をマップマッチングする。また、CPU108は、各測位結果に基づいて、現在位置周辺のデジタル地図データをROM110から抽出し、地図データと共に車両の現在位置を示す自車位置マークをモニタ114に出力する。これにより、モニタ114にナビゲーション情報を含む各種情報が表示される。
なお、ここでいうマップマッチングとは、モニタ114に表示されている地図中の道路から外れた位置に自車位置マークが表示されるなどの誤差を補正することを示す。マップマッチングを行うことによって自車位置と地図との整合性が取れ、運転手は自車の現在位置を正確に知ることができる。
ここで、図4に示されるフローチャートを参照して、DSP24がCPU20の制御下で実行する処理について詳説する。図4のフローチャートを実行することにより、二次元測位が継続したときに従来発生し得た測位誤差を低減させることができる。
先ず、各パラメータの初期化が行われる。ここでは、例えば累積値Hac(c)、及び、カウント値cが0にリセットされる。累積値Hac(c)は、速度測位によって算出される高度方向の速度成分(換言すると、地表面に沿った互いに直交する二つの水平方向に対して垂直な速度成分)Vを用いて推定される当該方向の変位量の累積値である。また、カウント値cは、前記の累積値を算出するために用いられる数値である。
次いで、速度測位を実行可能であるか否かを判定する(ステップ1、以下の明細書及び図面においてステップを「S」と略記)。速度測位実行の可否を判定するためには、GPSレシーバに対するGPS衛星の視線方向を取得する必要がある。従って、GPSレシーバ100が自己の現在位置を概略的にでも把握している必要がある。また、速度測位はGPS信号のドップラーシフト量に基づいて行われている。このため、測位の単位期間中のある程度以上の時間、そのドップラーシフト量を測定できていることも必要である。また更に、捕捉・追尾しているGPS衛星の配置が幾何学的にある程度分散している必要もある。すなわち速度測位の有効性を判定するための条件として、例えば以下のものが挙げられる。
(1)車載器200起動後、少なくとも一度は位置測位が行われていること
(2)GPS信号のドップラーシフト量をある程度の時間以上測定できているGPS衛星が複数(例えば三つ以上)あること
(3)(2)の条件を満たす複数のGPS衛星の幾何学的配置がある程度分散していること(例えばDOP(Dilution Of Precision)が所定の閾値以下であること)
条件(1)〜(3)が満たされている場合、速度測位を実行可能であると判定して(S1:YES)、速度測位を行い(S2)、S3の処理に進む。なお、速度測位では三次元の速度が算出されるので、位置測位結果の経度緯度を基に高度方向の速度成分Vが算出される。
これに対して、条件(1)〜(3)の中で満たされていないものがある場合、速度測位を実行できないと判定して(S1:NO)、次いで、三次元測位を実行可能か否かを判定する(S12)。
上述したようにGPS衛星の捕捉・追尾数が四つ以上の場合、それらのGPS信号に基づいて「緯度」、「経度」、「高度」、及び、「GPSレシーバの内蔵時計の誤差」の四つの未知数を解くことができる。このため、上記数が四つ以上の場合、三次元測位を実行可能と判定して(S12:YES)、三次元測位を行う。次いで、累積値Hac(c)を0にリセットして(S13)、算出された三次元測位結果をカルマンフィルタにかけてCPU108に出力する(S14)。三次元測位結果出力後、カウント値cを1インクリメントして(S16)S1の処理に復帰する(すなわち次の測位に移行する)。CPU108に出力された測位結果は上述した処理を施され、例えばマップマッチングに用いられる。
これに対してGPS衛星の捕捉・追尾数が四つ未満の場合、上記四つの未知数を解くことができない。このため、上記数が四つ未満の場合、三次元測位を実行できないと判定して(S12:NO)、S15の処理に進む。なお、捕捉・追尾しているGPS衛星の配置によっては、その捕捉・追尾数が四つ以上であっても三次元測位とは異なる測位(すなわち二次元測位)の方が好ましいこともあり得る。このような場合、DOPを判定材料として加えてS12の処理を実行しても良い。
S15の処理において二次元測位を実行可能か否かを判定する。上述したようにGPS衛星の捕捉・追尾数が三つの場合、それらのGPS信号に基づいて「緯度」、「経度」、及び、「GPSレシーバの内蔵時計の誤差」の三つの未知数を解くことができる。このため、上記数が三つの場合、二次元測位を実行可能と判定して(S15:YES)、二次元測位を行い、算出された二次元測位結果をカルマンフィルタにかけてCPU108に出力する(S14)。次いで、カウント値cを1インクリメントして(S16)S1の処理に復帰する。なお、ここでは前回測位された高度を、今回の測位の高度として援用する。
また、GPS衛星の捕捉・追尾数が三つ未満の場合、二次元位置測位を実行できないと判定して(S15:NO)、測位を行うことなくカウント値cを1インクリメントして(S16)S1の処理に復帰する。
S3の処理において高度方向の速度成分Vの累積値Hac(c)を以下の式により算出する。
ac(c)=Hac(c−1)+V(c)×t
なお、tは、測位に掛かる単位時間を示している。すなわちDSP24は時間tが経過する毎に一つの測位結果を算出する(別の観点では、カウント値cは時間tが経過する毎に1インクリメントされる)。上記式では、今回の測位で算出された速度成分Vを時間tで掛けたものを、前回算出された累積値Hac(c−1)に累積している。これにより、累積値Hac(c)を算出している。
累積値Hac(c)算出後、その値が第一の閾値以上か否かを判定する(S4)。算出された累積値Hac(c)が第一の閾値以上であると判定されるとき(S4:YES)、車両が例えば山道を走行中であり、前回測位された高度を採用して二次元測位を行おうとすると、算出される二次元位置に大きな誤差が含まれると推定され、S5の処理に進む。
一方、算出された累積値Hac(c)が第一の閾値よりも小さいと判定されるとき(S4:NO)、車両が例えば平坦な道を走行中であり、高度方向の変位量は小さいと推定され、次いで、上述したS12〜S16の一連の処理を実行する。ここでは高度方向の推定変位量が小さい(すなわち真の高度と推定高度との誤差が小さい)ため、前回測位された高度を援用して二次元測位を行っても(S15:YES)、算出される二次元位置に含まれる誤差は軽微であり、問題となるレベルにはならない。
S5の処理において、S12の処理と同様に、三次元測位を実行可能か否かを判定する。すなわちGPS衛星の捕捉・追尾数が四つ以上の場合、三次元測位を実行可能と判定して(S5:YES)、三次元測位を行い、S6の処理に進む。また、上記数が四つ未満の場合、三次元測位を実行できないと判定して(S5:NO)、S9の処理に進む。
S6の処理において、所定の絶対値|H3D−(Hpre+Hac)|が第二の閾値以下か否かを判定する。すなわちS5の処理後に測位された高度(H3D)と、速度成分Vを用いて算出された推定高度(前回測位された高度(Hpre)と累積値Hac(c)の加算値)との差の絶対値が第二の閾値以下か否かを判定する。
上記絶対値が第二の閾値以下であると判定される場合(S6:YES)、高度H3Dが真値に比較的近い値を有していると判断する。従ってS5の処理後に測位された三次元測位結果をカルマンフィルタにかけずに(すなわちカルマンフィルタをリセットして)CPU108に出力する(S7)。次いで、累積値Hac(c)を0にリセットして(S11)カウント値cを1インクリメントし(S16)、S1の処理に復帰する。このように、高度H3Dが真値に比較的近い値を有すると判断できる場合にはカルマンフィルタをかけないため、カルマンフィルタの影響で発生し得た誤差が直ぐさま除去される。なお、S7の処理においてカルマンフィルタ・リセットの代替として、カルマンフィルタの調整を行い、三次元測位結果に対するカルマンフィルタの補正機能の重み付けを低減しても良い(換言すると、カルマンフィルタの補正機能に対する三次元測位結果の重み付けを重くしても良い)。
これに対して上記絶対値が第二の閾値より大きいと判定される場合(S6:NO)、高度H3D或いは累積値Hac(c)の少なくとも一方に許容できない誤差が含まれていると判断する。従ってS5の処理後に算出された三次元測位結果をカルマンフィルタにかけてCPU108に出力する(S8)。次いで、累積値Hac(c)を0にリセットして(S11)カウント値cを1インクリメントし(S16)、S1の処理に復帰する。
また、S9の処理において、S15の処理と同様に、二次元測位を実行可能か否かを判定する。従ってGPS衛星の捕捉・追尾数が三つの場合、二次元測位を実行可能と判定して(S9:YES)、加算値(Hpre+Hac(c))を今回の高度として援用して二次元測位を行う。S9の処理後に算出された二次元測位結果をカルマンフィルタにかけてCPU108に出力する(S10)。次いで、累積値Hac(c)を0にリセットして(S11)カウント値cを1インクリメントし(S16)、S1の処理に復帰する。本実施形態では、実測値(すなわち速度成分V)を用いて高度を算出しているため、精度の高い推定高度を取得することができる。すなわち真の高度と推定高度との差が軽減される。従ってこれに伴い、二次元測位で算出される二次元位置の精度も向上する。ナビゲーション装置では主に二次元位置情報を用いてマップマッチングを行うため、二次元位置の精度の向上は極めて有用である。
これに対してGPS衛星の捕捉・追尾数が三つ未満の場合、二次元位置測位を実行できない(すなわち非測位)と判定して(S9:NO)、前回の累積値をそのまま引き継いでカウント値cを1インクリメントし(S16)、S1の処理に復帰する。
以上説明したように、本実施形態のGPSレシーバでは、速度測位結果に含まれる高度方向の速度成分Vを用いることによって精度の高い推定高度を取得することができる。このため、二次元測位が継続したときに発生し得る測位誤差が低減され得る。また、三次元測位を行ったときに、上記速度測位結果に基づいた値(すなわち所定の絶対値|H3D−(Hpre+Hac)|)を用いて、三次元測位結果自体の信頼性を確認している(すなわち三次元測位による高度が真値に近い値か否か)。三次元測位結果の信頼性が高いと判断できるとき、当該測位結果をカルマンフィルタにかけずにCPU108に出力している。これにより、例えば二次元測位から三次元測位に復帰した直後に高精度の測位結果が算出されたとき、カルマンフィルタの影響を直ぐさま除去することができる。
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
なお、例えばS4やS6の処理で用いられている閾値を各種パラメータに応じて変動させるように設定しても良い。これらの閾値を変動させるパラメータとしては、例えば、速度測位DOP等の精度指標や、GPS信号の強度(C/N値)、非測位時間、Hacの累積時間、Hacの変化率等が想定される。
過去の高度を援用して二次元測位を行った場合に生じ得る二次元位置の誤差を説明するための図である。 本発明の実施の形態の車載器の構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態の車載器に備えられたGPSレシーバの構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態のGPSレシーバに備えられたDSPが実行する処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 RF部
2 デジタル処理部
20 CPU
24 DSP
100 GPSレシーバ
200 車載器

Claims (7)

  1. 自己の位置及び速度を測位可能なGPSレシーバにおいて、
    測位された高度方向の速度成分を用いて推定される当該方向の変位量を累積する累積手段と、
    その累積値が第一の閾値以上か否かを判定する累積値判定手段と、
    該累積値が該第一の閾値以上と判定されたとき、当該累積値を用いて位置測位結果を算出する位置測位手段と、を備えたこと、を特徴とするGPSレシーバ。
  2. 何次元測位が可能か否かを判定する測位可否判定手段を更に備え、
    前記位置測位手段が、前記測位可否判定手段の判定結果に基づいて位置測位結果を算出すること、を特徴とする請求項1に記載のGPSレシーバ。
  3. 少なくとも位置測位結果に含まれる誤差を補正するためのフィルタを更に備え、
    前記位置測位手段が、前記測位可否判定手段の判定結果に応じて前記フィルタの機能を調整すること、を特徴とする請求項2に記載のGPSレシーバ。
  4. 前記測位可否判定手段により三次元測位が可能と判定されたとき、
    前記位置測位手段が、三次元測位結果を算出し、更に、該三次元測位で算出された高度と、該累積値を用いて算出された推定高度との差の絶対値に応じて前記フィルタの機能を調整すること、を特徴とする請求項3に記載のGPSレシーバ。
  5. 該絶対値が第二の閾値以下のとき、前記フィルタ調整手段は、前記フィルタの機能をリセットすること、を特徴とする請求項4に記載のGPSレシーバ。
  6. 該絶対値が第二の閾値以下のとき、前記フィルタ調整手段は、該三次元測位結果に対する前記フィルタの補正機能の重み付けを低減させること、を特徴とする請求項4に記載のGPSレシーバ。
  7. 前記測位可否判定手段により二次元測位が可能と判定されたとき、
    前記位置測位手段が、該累積値を用いて算出された推定高度を用いて、二次元測位結果を算出すること、を特徴とする請求項2から請求項6の何れかに記載のGPSレシーバ。
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