JP2007064705A - 分銅の体積の測定装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 分銅の質量の安定性を損なうことなく、形状に依存しないで体積を測定する。
【解決手段】 第1の密封容器11に体積を測定すべき分銅10を収容し、空気通路13を遮断した状態で密閉する工程、第2の密封容器14内の空気圧を変化させて密封する工程、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、第1と第2の密封容器の内容積をVa,Vb、空気通路の遮断部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の第1と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の第1と第2の密封容器の空気圧をPabとするとき、ボイルの式により分銅の体積Vを求める工程を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1の密封容器11に体積を測定すべき分銅10を収容し、空気通路13を遮断した状態で密閉する工程、第2の密封容器14内の空気圧を変化させて密封する工程、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、第1と第2の密封容器の内容積をVa,Vb、空気通路の遮断部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の第1と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の第1と第2の密封容器の空気圧をPabとするとき、ボイルの式により分銅の体積Vを求める工程を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、分銅の質量の校正や検査に用いられる分銅の体積の測定に関する。
分銅の体積や密度は、質量を比較する(いわゆる校正や検査)際の空気浮力の影響を計算するために必要な特性である。他方、体積と密度との相互の換算は簡易的に評価された質量の値から容易にできるので、以下では、体積と密度を同一の特性として扱う。
分銅のJIS規格であるJIS B 7609では、体積や密度の測定方法をまとめている。分銅の
密度の高精度測定方法として、水中秤量法がよく使われている。この方法では、分銅の質量を空気中と水中でそれぞれ測定し、分銅が受けた空気の浮力と水の浮力との差からその密度を計算する。また、音響式体積計による分銅の体積測定法がある。この方法の測定装置は、基準槽、測定槽から構成される。基準槽と測定槽とはスピーカで仕切られ、二つの槽内の音圧は二つのマイクロホンで独立に測定される。スピーカが正弦波信号で駆動されると、二つの槽には絶対値が等しく符号が反対の微小な体積変化が与えられ、その結果、測定槽と基準槽には互いに符号が反対の微小圧力変化が生じる。この圧力の比は二つの槽の体積差に依存するので、測定槽に分銅を出し入れした際の体積変化を圧力比の変化として検出し、測定しようとする分銅の体積を測定する。
密度の高精度測定方法として、水中秤量法がよく使われている。この方法では、分銅の質量を空気中と水中でそれぞれ測定し、分銅が受けた空気の浮力と水の浮力との差からその密度を計算する。また、音響式体積計による分銅の体積測定法がある。この方法の測定装置は、基準槽、測定槽から構成される。基準槽と測定槽とはスピーカで仕切られ、二つの槽内の音圧は二つのマイクロホンで独立に測定される。スピーカが正弦波信号で駆動されると、二つの槽には絶対値が等しく符号が反対の微小な体積変化が与えられ、その結果、測定槽と基準槽には互いに符号が反対の微小圧力変化が生じる。この圧力の比は二つの槽の体積差に依存するので、測定槽に分銅を出し入れした際の体積変化を圧力比の変化として検出し、測定しようとする分銅の体積を測定する。
JIS B 7609
しかし、従来の方法には、次のような問題がある。水中秤量法による分銅の密度測定では、分銅の質量を水中で測定する必要があり、分銅を水に浸すことによって質量の安定性に影響を与える恐れがある上、取り扱いには手間が掛かる。音響式体積計による分銅の体積測定では、測定槽内の空気の流れは分銅の形状に依存するので、形状により測定結果に大きいバイアスが生じうる。
本発明は、分銅の質量の安定性を損なうことなく、分銅の形状に依存しないで体積測定を行うことのできる分銅の体積測定方法及び測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、ボイル(Boyle)の法則を分銅の体積の測定に応用したものである。
本発明の体積測定装置は、体積を測定すべき分銅を収容して密閉することのできる第1の密封容器と、第1の密閉容器と第1の空気通路で接続された第2の密封容器と、第1の空気通路を開閉する手段と、第2の密封容器と第2の空気通路で接続され第2の密封容器内の空気圧を変化させることのできる手段と、第2の空気通路を開閉する手段と、第1の密封容器の空気圧を測定する圧力計と、第2の密封容器の空気圧を測定する圧力計とを備える。第1の空気通路の遮断部の体積が十分小さければ、第1の密封容器の空気圧を測定する圧力計は省略してもよい。
本発明による分銅の体積測定方法は、空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に体積を測定すべき分銅を収容し、空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、第1の密封容器と第2の密封
容器の内容積をそれぞれVa,Vb、空気通路の遮断部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPabとするとき、下記の式(2)により第1の密封容器に収容した分銅の体積Vを求める工程とを有する。Pb=0としてもよい。
容器の内容積をそれぞれVa,Vb、空気通路の遮断部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPabとするとき、下記の式(2)により第1の密封容器に収容した分銅の体積Vを求める工程とを有する。Pb=0としてもよい。
既知の体積Vsを有する参照分銅と体積のほぼ等しい分銅の体積Vを測定する場合には、
空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に参照分銅を収容し、空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、下記の式(2)の右辺により参照分銅の体積Isを計算する工程と、体積を測定すべき
分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して体積を測定すべき分銅の体積Iを
計算する工程と、ΔI=I-Isとするとき、下記の式(4)により前記体積を測定すべき分銅の
体積Vを求める工程とを有する。
空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に参照分銅を収容し、空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、下記の式(2)の右辺により参照分銅の体積Isを計算する工程と、体積を測定すべき
分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して体積を測定すべき分銅の体積Iを
計算する工程と、ΔI=I-Isとするとき、下記の式(4)により前記体積を測定すべき分銅の
体積Vを求める工程とを有する。
既知の体積Vsを有する参照分銅と体積のほぼ等しい第1の分銅と参照分銅との合計体積とほぼ等しい体積を有する第2の分銅の体積Vを測定する場合には、空気通路を介して第
2の密封容器と接続している第1の密封容器に参照分銅を収容し、空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、下記の式(2)
の右辺により参照分銅の体積Isを計算する工程と、第1の分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して第1の分銅の体積I1を計算する工程と、ΔI=I1-Isとするとき、
下記の式(4)の右辺により第1の分銅の体積V1を求める工程と、参照分銅と第1の分銅と
を第1の密封容器に同時に収容し、前記各工程を反復して参照分銅と第1の分銅の合計体積Is1を計算する工程と、第2の分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して
第2の分銅の体積I2を計算する工程と、ΔIs1-2=I2-Is1とするとき、下記の式(5)により
第2の分銅の体積V2を求める工程とを有する。
2の密封容器と接続している第1の密封容器に参照分銅を収容し、空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、下記の式(2)
の右辺により参照分銅の体積Isを計算する工程と、第1の分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して第1の分銅の体積I1を計算する工程と、ΔI=I1-Isとするとき、
下記の式(4)の右辺により第1の分銅の体積V1を求める工程と、参照分銅と第1の分銅と
を第1の密封容器に同時に収容し、前記各工程を反復して参照分銅と第1の分銅の合計体積Is1を計算する工程と、第2の分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して
第2の分銅の体積I2を計算する工程と、ΔIs1-2=I2-Is1とするとき、下記の式(5)により
第2の分銅の体積V2を求める工程とを有する。
合計体積が参照分銅の体積Vsとほぼ等しく、それぞれの体積がほぼ等しい第1の分銅と第2の分銅の体積を測定する場合には、空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に参照分銅を収容し、空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、空気通路を開放し、第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、下記の式(2)の右辺により参照分銅の体積Isを計算する工程と、第1の分銅と第2の分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を
反復して第1の分銅と第2の分銅の合計体積I12を計算する工程と、第1の分銅を第1の
密封容器に収容し、前記各工程を反復して第1の分銅の体積I1を計算する工程と、第2の分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して第2の分銅の体積I2を計算する工程と、ΔIs-12=I12-Is,ΔI1-2=I2-I1とするとき、下記の式(8)(9)により第1の分銅の体積V1と第2の分銅の体積V2を求める工程とを有する。
反復して第1の分銅と第2の分銅の合計体積I12を計算する工程と、第1の分銅を第1の
密封容器に収容し、前記各工程を反復して第1の分銅の体積I1を計算する工程と、第2の分銅を第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して第2の分銅の体積I2を計算する工程と、ΔIs-12=I12-Is,ΔI1-2=I2-I1とするとき、下記の式(8)(9)により第1の分銅の体積V1と第2の分銅の体積V2を求める工程とを有する。
本発明によると、分銅の質量の安定性を損なうことなく、かつ分銅の形状に依存しない体積測定が可能となる。
ボイルの法則とは、温度が一定のとき、一定質量の気体の体積は圧力に反比例するという法則である。以下の原理及び実施例の説明は、温度が一定に維持されている環境下でのものである。
本発明の測定原理を、図1及び図2を用いて説明する。図1は測定装置の構成図、図2は測定装置の配管図である。この測定装置は、体積を測定すべき分銅10を収容して密閉するこ
とのできる蓋付きの密封容器11、空気通路13によって密封容器11と接続された密封容器14を備える。密封容器14には、空気通路15を介して空気圧増減装置16が接続されている。空気通路13及び空気通路15には、それぞれ開閉弁21,22が設けられている。更に、密封容器11には圧力計23が接続され、密封容器14には圧力計24が接続されている。
とのできる蓋付きの密封容器11、空気通路13によって密封容器11と接続された密封容器14を備える。密封容器14には、空気通路15を介して空気圧増減装置16が接続されている。空気通路13及び空気通路15には、それぞれ開閉弁21,22が設けられている。更に、密封容器11には圧力計23が接続され、密封容器14には圧力計24が接続されている。
測定手順は次の通りである。まず、密封容器11の蓋を開けて測定すべき分銅10を密封容器11に入れた後、蓋を閉めて密封容器11を密閉する。次に、開閉弁21を閉めて両密封容器11,14間の空気通路13を遮断する。次に、空気圧増減装置16を作動させて密封容器14内の空気圧を所定の値まで変化させた後、開閉弁22を閉めて密封容器内14の空気を閉じ込める。このとき、圧力計23,24により密封容器11,14内の空気圧Pa,Pbの値を読み取る。次に、開閉弁21を開き、二つの密封容器11,14内の空気圧を平衡させる。このとき、密封容器11と密封容器14内の空気圧は同じ値Pabとなるので圧力計23又は24により空気圧Pabを読み取る。吸排気口の開閉弁を開き、密封容器11の蓋を開けて分銅10を取り出す。
測定しようとする分銅10の体積をV、密封容器11,14の内容積をそれぞれVa,Vbとし、
空気通路13の遮断部の体積をVcとすると、ボイルの法則によって次の関係式(1)が得られ
る。
空気通路13の遮断部の体積をVcとすると、ボイルの法則によって次の関係式(1)が得られ
る。
式(1)を整理すると、測定しようとする分銅の体積Vは、次式(2)により計算される。
式(2)は、本発明の基本計算式である。空気圧増減装置16を作動させて密封容器14内の
空気圧を所定の値まで変化させるとき、密封容器14内を真空(Pb=0)にする場合には、式(2)は、式(3)のように変形できる。ただし、Vbc=Vb+Vcである。
空気圧を所定の値まで変化させるとき、密封容器14内を真空(Pb=0)にする場合には、式(2)は、式(3)のように変形できる。ただし、Vbc=Vb+Vcである。
また、所要の体積測定精度に応じて、二つの密封容器11,14間の空気通路13の遮断部の体積が十分に小さいとみなせるならば、圧力計23は不要となる。この場合は、二つの密封容器11,14間の空気通路13を開閉弁21によって遮断する前に、密封容器14を通して圧力計24によって密封容器11内の空気圧Paを読み取ればよい。
更に、空気圧増減装置16が空気圧を制御できる機能をもち、その空気圧の制御値を利用できるならば、圧力計24が不要となる。
上記の測定方法において、精度の高い体積既知の参照分銅を用いれば、体積のほぼ等しい分銅の体積をより高精度に測定することが可能である。具体的には、参照分銅と測定しようとする分銅の体積を上記の測定方法でそれぞれ測定し、参照分銅の体積Vs(既知)の測定結果をIs、測定しようとする分銅の体積Vの測定結果をI、参照分銅と測定しようとする分銅との体積の測定結果の差をΔI=I-Isとすると、測定しようとする分銅の体積Vは、
式(4)により計算される。これは、いわゆる等量比較法を適用したものである。
式(4)により計算される。これは、いわゆる等量比較法を適用したものである。
上記の等量比較法において、下記の倍量法や分量法を用いれば、一つの精度の高い体積既知の参照分銅のみを用いても、他の公称値をもつ分銅の体積を等量比較法によって高精度に測定することが可能である。例えば、まず参照分銅と体積のほぼ等しい分銅の体積V1を等量比較法により測定する。次に、参照分銅の体積VsにV1を加え、これらの二つの分銅を一つの参照分銅とみなして、このみなす参照分銅と体積のほぼ等しい分銅の体積V2を等量比較法により測定する。
みなし参照分銅の体積Vs+V1の測定結果をIs1、測定しようとする分銅の体積V2の測定結果をI2、みなす参照分銅と測定しようとする分銅との体積の測定結果の差をΔIs1-2=I2-Is1とすると、V2は、式(5)により計算される。これは、いわゆる倍量法を適用したもので
ある。
ある。
さらに、例えば、合計体積が参照分銅の体積とほぼ等しく、それぞれの体積がほぼ等しい二つの分銅があるとき、それら二つの体積V1,V2のほぼ等しい分銅の合計体積V1+V2の
測定結果I12と参照分銅の体積の測定結果Isの差ΔIs-12=I12-Is、及びこれらの体積の測
定結果の差ΔI1-2=I2-I1を等量比較法により獲得すれば、
を整理して、V1,V2は、
により計算される。これは、いわゆる分量法を適用したものである。
測定結果I12と参照分銅の体積の測定結果Isの差ΔIs-12=I12-Is、及びこれらの体積の測
定結果の差ΔI1-2=I2-I1を等量比較法により獲得すれば、
本発明の有効性を確認するために基礎的検証実験を行った。実験は、二つの密封容器11,14間の空気通路13の遮断部の体積が十分に小さいとみなせる条件で、圧力計23を使用せず、密封容器14に接続された圧力計24のみを用いて行った。空気圧増減装置16には真空ポンプを使用し、体積の計算式には式(3)を用いた。実験装置を図3に示す。検証用分銅を図4に示す。図4の左から、2kg分銅(OIML形状)、1kg分銅(OIML形状)、1kg分銅(円筒形状)である。これらの分銅は全てステンレス鋼製であり、20 ℃における体積は事前に別
の方法で測定されている。それらを表1に示す。
の方法で測定されている。それらを表1に示す。
実験の環境条件は、温度23.3 ℃〜23.4 ℃、湿度47.4 %〜48.6 %、大気圧100.043 kPa
〜100.155 kPaであった。
〜100.155 kPaであった。
検証の手順及び結果は、次の通りである。まず、体積既知のOIML形状の2 kg分銅と1 kg分銅を用いて、式(3)のVa=493.60 cm3、Vbc=578.98 cm3を決定した。両容器内の空気圧を平衡させた後の空気圧Pabは、2 kg分銅の場合はおおよそ29 kPa、1 kg分銅の場合は、お
およそ39 kPaであった。次に、式(3)を用いて円筒形状の1 kg分銅の体積を測定した。6回の測定を行った結果、その平均値は126.05 cm3、標準偏差は0.035 cm3であった。測定結
果の拡張不確かさ(κ=2)は、大きく見積っても0.08 cm3以下に抑えることが可能である。
およそ39 kPaであった。次に、式(3)を用いて円筒形状の1 kg分銅の体積を測定した。6回の測定を行った結果、その平均値は126.05 cm3、標準偏差は0.035 cm3であった。測定結
果の拡張不確かさ(κ=2)は、大きく見積っても0.08 cm3以下に抑えることが可能である。
従来の方法である音響式体積計を用いて、この円筒形状の1 kg分銅を測定した場合は、OIML形状の1 kg分銅に比べ、0.28 cm3のバイアスが生じた。これと比較すると、本発明の測定結果は分銅の形状に依存しないことがわかる。
さらに、0.08 cm3の体積の拡張不確かさ(κ=2)を密度に換算すると約5 kg/m3に相当す
る。JIS規格の最高級であるE1級の分銅に要求される密度の範囲は7934 kg/m3〜8069 kg/m3であり、本発明はE1級の分銅の密度を評価するのに十分な精度を有しており、実用的で
あることがわかる。以上より、本発明の有効性が確認された。
る。JIS規格の最高級であるE1級の分銅に要求される密度の範囲は7934 kg/m3〜8069 kg/m3であり、本発明はE1級の分銅の密度を評価するのに十分な精度を有しており、実用的で
あることがわかる。以上より、本発明の有効性が確認された。
V 測定しようとする分銅の体積
Va 密封容器aの内容積
Vb 密封容器bの内容積
Vc 両容器間の空気通路の遮断部の体積
Vs 体積既知の参照分銅の体積
Pa 両容器内の空気圧を平衡させる前の密封容器a内の空気圧
Pb 両容器内の空気圧を平衡させる前の密封容器b内の空気圧
Pab 両容器内の空気圧を平衡させた後の空気圧
I 測定しようとする分銅の体積の測定結果
Is 体積既知の参照分銅の体積の測定結果
ΔI 参照分銅と測定しようとする分銅との体積の測定結果の差、ここに、これは参照分
銅と測定しようとする分銅との体積差と等しいとする。
Va 密封容器aの内容積
Vb 密封容器bの内容積
Vc 両容器間の空気通路の遮断部の体積
Vs 体積既知の参照分銅の体積
Pa 両容器内の空気圧を平衡させる前の密封容器a内の空気圧
Pb 両容器内の空気圧を平衡させる前の密封容器b内の空気圧
Pab 両容器内の空気圧を平衡させた後の空気圧
I 測定しようとする分銅の体積の測定結果
Is 体積既知の参照分銅の体積の測定結果
ΔI 参照分銅と測定しようとする分銅との体積の測定結果の差、ここに、これは参照分
銅と測定しようとする分銅との体積差と等しいとする。
Claims (7)
- 体積を測定すべき分銅を収容して密閉することのできる第1の密封容器と、
前記第1の密閉容器と第1の空気通路で接続された第2の密封容器と、
前記第1の空気通路を開閉する手段と、
前記第2の密封容器と第2の空気通路で接続され前記第2の密封容器内の空気圧を変化させることのできる手段と、
前記第2の空気通路を開閉する手段と、
前記第1の密封容器の空気圧を測定する圧力計と、
前記第2の密封容器の空気圧を測定する圧力計と、
を備えることを特徴とする分銅の体積測定装置。 - 体積を測定すべき分銅を収容して密閉することのできる第1の密封容器と、
前記第1の密閉容器と第1の空気通路で接続された第2の密封容器と、
前記第1の空気通路を開閉する手段と、
前記第2の密封容器と第2の空気通路で接続され前記第2の密封容器内の空気圧を変化させることのできる手段と、
前記第2の空気通路を開閉する手段と、
前記第2の密封容器の空気圧を測定する圧力計と、
を備えることを特徴とする分銅の体積測定装置。 - 空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に体積を測定すべき分銅を収容し、前記空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、
前記第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、
前記空気通路を開放し、前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、
前記第1の密封容器と第2の密封容器の内容積をそれぞれVa,Vb、前記空気通路の遮断部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPabと
するとき、次式(1)により前記第1の密封容器に収容した分銅の体積Vを求める工程と、
を有することを特徴とする分銅の体積測定方法。
- 請求項3記載の分銅の体積測定方法において、Pb=0であることを特徴とする分銅の体積測定方法。
- 既知の体積Vsを有する参照分銅と体積のほぼ等しい分銅の体積Vを測定する方法におい
て、
空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に前記参照分銅を収容し、前記空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、
前記第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、
前記空気通路を開放し、前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、
前記第1の密封容器と第2の密封容器の内容積をそれぞれVa,Vb、前記空気通路の遮断
部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPabと
するとき、次式(2)により前記参照分銅の体積Isを計算する工程と、
前記体積を測定すべき分銅を前記第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して前記体積を測定すべき分銅の体積Iを計算する工程と、
ΔI=I-Isとするとき、次式(3)により前記体積を測定すべき分銅の体積Vを求める工程と、
を有することを特徴とする分銅の体積測定方法。
- 既知の体積Vsを有する参照分銅と体積のほぼ等しい第1の分銅と前記参照分銅との合計体積とほぼ等しい体積を有する第2の分銅の体積Vを測定する方法において、
空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に前記参照分銅を収容し、前記空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、
前記第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、
前記空気通路を開放し、前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、
前記第1の密封容器と第2の密封容器の内容積をそれぞれVa,Vb、前記空気通路の遮断部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPabと
するとき、次式(4)により前記参照分銅の体積Isを計算する工程と、
前記第1の分銅を前記第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して前記第1の分銅の体積I1を計算する工程と、
ΔI=I1-Isとするとき、次式(5)により前記第1の分銅の体積V1を求める工程と、
前記参照分銅と第1の分銅とを前記第1の密封容器に同時に収容し、前記各工程を反復して前記参照分銅と前記第1の分銅の合計体積Is1を計算する工程と、
前記第2の分銅を前記第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して前記第2の分銅の体積I2を計算する工程と、
ΔIs1-2=I2-Is1とするとき、次式(6)により前記第2の分銅の体積V2を求める工程と、
を有することを特徴とする分銅の体積測定方法。
- 合計体積が参照分銅の体積Vsとほぼ等しく、それぞれの体積がほぼ等しい第1の分銅と
第2の分銅の体積を測定する方法において、
空気通路を介して第2の密封容器と接続している第1の密封容器に参照分銅を収容し、前記空気通路を遮断した状態で密閉する工程と、
前記第2の密封容器内の空気圧を変化させて密封する工程と、
前記空気通路を開放し、前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧を平衡させる工程と、
前記第1の密封容器と第2の密封容器の内容積をそれぞれVa,Vb、前記空気通路の遮断部の体積をVc、空気圧を平衡させる前の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPa,Pb、空気圧を平衡させた後の前記第1の密封容器と第2の密封容器の空気圧をPabと
するとき、次式(7)により前記参照分銅の体積Isを計算する工程と、
前記第1の分銅と第2の分銅を前記第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して前記第1の分銅と第2の分銅の合計体積I12を計算する工程と、
前記第1の分銅を前記第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して前記第1の分銅の体積I1を計算する工程と、
前記第2の分銅を前記第1の密封容器に収容し、前記各工程を反復して前記第2の分銅の体積I2を計算する工程と、
ΔIs-12=I12-Is,ΔI1-2=I2-I1とするとき、次式(8)(9)により第1の分銅の体積V1と第2の分銅の体積V2を求める工程と、
を有することを特徴とする分銅の体積測定方法。
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2005
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