JP2007049669A - 広帯域アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化を図り得ると共に広帯域特性とすることができる広帯域アンテナ装置を提供する。
【解決手段】半径が約λ0/4の平面導体板11の中心部に穴12を設け、この穴12の部分に同軸コネクタ13を取付ける。同軸コネクタ13の中心導体14を穴12より反対側に導出し、第1の放射素子17の給電点19に接続する。放射素子17は、板状素子を複数回メアンダ状に折り曲げて形成し、平面導体板11に対して垂直に配置する。第1の放射素子17は、展開長をλ0/4〜λ0/2、上部の横幅をλ0/4以上に設定する。第1の放射素子17の上部中央から両側部方向に斜めに位置するように第2の放射素子31a、31bを設け、先端部を平面導体板11に固定する。第2の放射素子31a、31bの上側に第1の放射素子17と同方向に板状の第3の放射素子32を設ける。
【選択図】 図9
【解決手段】半径が約λ0/4の平面導体板11の中心部に穴12を設け、この穴12の部分に同軸コネクタ13を取付ける。同軸コネクタ13の中心導体14を穴12より反対側に導出し、第1の放射素子17の給電点19に接続する。放射素子17は、板状素子を複数回メアンダ状に折り曲げて形成し、平面導体板11に対して垂直に配置する。第1の放射素子17は、展開長をλ0/4〜λ0/2、上部の横幅をλ0/4以上に設定する。第1の放射素子17の上部中央から両側部方向に斜めに位置するように第2の放射素子31a、31bを設け、先端部を平面導体板11に固定する。第2の放射素子31a、31bの上側に第1の放射素子17と同方向に板状の第3の放射素子32を設ける。
【選択図】 図9
Description
本発明は、広帯域特性を有する無線通信例えばUWB(Ultra Wide Band:3.1GHz〜10.6GHz)や携帯電話の基地局等に用いられる広帯域特性を有する広帯域アンテナ装置に関する。
携帯電話の基地局では、例えば800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の帯域が一般に使用されている。また、従来、携帯電話基地局用アンテナとしては、モノポールアンテナが一般に知られている。
しかし、モノポールアンテナは、周波数帯域が狭く、携帯電話基地局用アンテナとして使用した場合、上記各帯域毎に設置する必要がある。上記のように800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の4つの帯域を使用する場合には、4本のモノポールアンテナが必要になり、入出力端子も同様に4個必要になる。
また、従来、移動体に装着して使用するアンテナとして、フランジ上に誘導体基板を設け、この誘導体基板にスタブ素子、放射素子及び容量板素子等を構成することによって広帯域化を図った高周波アンテナが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭53−30252号公報
上記従来のモノポールアンテナを機器に接続してシステムを構築する場合、4つの周波数帯域を使用している場合には、4本のアンテナが必要であると共に4個のコネクタと4本のケーブルが必要になり、システムが高価になってしまうという問題がある。また、リピータ用アンテナとして、ビル内の天井等に設置する用途では、周波数帯が低い800MHzの帯域では、従来のモノポールアンテナは、アンテナの背高が高くなり、設置の困難が指摘されている。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、低背高、小型化を図り得ると共に広帯域特性とすることができる広帯域アンテナ装置を提供することを目的とする。
第1の発明に係る広帯域アンテナ装置は、板状素子を少なくとも2回以上周期的に折り曲げて低姿勢化構造とした放射素子を備えたことを特徴とする。
第2の発明に係る広帯域アンテナ装置は、平面導体板と、前記平面導体板上に垂直に設けられ、板状素子を少なくとも2回以上周期的に折り曲げて形成してなる第1の放射素子と、前記第1の放射素子の外側端中央から両側に斜めに設けられ、先端部が前記平面導体板に固定される第2の放射素子とを具備することを特徴とする。
第3の発明に係る広帯域アンテナ装置は、平面導体板と、前記平面導体板上に垂直に設けられ、板状素子を少なくとも2回以上周期的に折り曲げて形成してなる第1の放射素子と、前記第1の放射素子の外側端中央から両側に斜めに設けられ、先端部が前記平面導体板に固定される第2の放射素子と、前記第1の放射素子と第2の放射素子の共通接続部において前記第1の放射素子と同方向に平行して設けられる板状の第3の放射素子とを具備することを特徴とする。
第4の発明は、前記第2の発明又は第3の発明に係る広帯域アンテナ装置において、前記第1の放射素子は、誘電体基板と、前記基板の表面に所定の間隔で平行して設けられ複数の第1の素子パターンと、前記基板の裏面に前記第1の素子パターンの各間に対応して設けられる複数の第2の素子パターンと、前記第1の素子パターンと第2の素子パターンの対向する側縁間を所定の間隔で接続する複数のスルーホールとを具備し、前記第1、第2の素子パターン及びスルーホールによってメアンダ状の素子を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、板状素子を複数回周期的に折り曲げて低姿勢化構造の放射素子を形成することにより、アンテナの低背高、小型化及び広帯域化を図ることができる。また、複数の放射素子を組み合わせることにより、更に広帯域化を図ることができ、1つのアンテナを多周波に共用することができる。
また、誘電体基板の両面に複数の素子パターンを形成し、上記両素子パターン間を対向する側縁において複数のスルーホールにより接続してメアンダ形状の放射素子を構成することにより、放射素子を非常に高い精度で形成でき、高い周波数のアンテナ装置であっても容易に製作することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るアンテナ装置10Aの斜視図、図2は同正面図、図3は放射素子を展開して示す正面図である。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るアンテナ装置10Aの斜視図、図2は同正面図、図3は放射素子を展開して示す正面図である。
図1及び図2において、11は円形の平面導体板で、半径が約λ0/4に設定される。上記λ0は、動作最低周波数における波長である。上記平面導体板11の中心部には、穴12が設けられ、この穴12の部分に同軸コネクタ13が図2に示すように支持板15及びネジ16により取付けられる。このとき同軸コネクタ13の中心導体14は、上記穴12内を通って反対側に導出される。そして、この中心導体14の先端部に第1の放射素子17の給電点が半田付け等により接続される。上記放射素子17は、平面導体板11に対して垂直に配置され、偏波面が垂直偏波となっている。
上記放射素子17は、図3に示すモノポールアンテナとして動作する板状素子18を複数回、少なくとも2回以上周期的に折り曲げ、すなわちメアンダ状に折り曲げて形成し、低姿勢化構造としている。上記板状素子18は、全長(展開長)Lがλ0/4〜λ0/2、頂部の横幅Wがλ0/4以上に設定される。上記板状素子18は、例えば上端(頂部)から下方に行くに従って幅が順次狭くなるように形成し、インピーダンスが適正値例えば50Ωとなるようにしている。そして、板状素子18の下端部の中心を給電点19としている。また、板状素子18において、実線で示す横線aは山折りの位置を示し、破線で示す横線bは谷折りの位置を示している。
なお、上記実施形態における放射素子17は、板状素子18を角形に折り曲げてメアンダ状に形成した場合について示したが、その他の形状、例えば図4に示すように波形に折り曲げても、あるいは図5に示すようにジグザグ状に折り曲げて形成しても良い。
そして、上記アンテナ装置10Aは、図1に示すように、上記同軸コネクタ13の外周にネジ溝21を形成し、このネジ溝21にアンテナ取り付け用のナット22を螺着している。この場合、同軸コネクタ13には、平面導体板11とナット22との間に位置するように円状のアンテナ取り付け板23を設けている。このアンテナ取り付け板23は、中心部に穴を設け、この穴部分に同軸コネクタ13を挿通させている。すなわち、上記平面導体板11とアンテナ取り付け板23との間に、アンテナ取り付け位置における部材例えば天井部材等を介在させ、ナット22を締め付けることにより、アンテナ装置10Aを固定するようにしている。
また、上記平面導体板11の上側には、必要に応じて放射素子17を保護するアンテナカバーが設けられる。
また、上記平面導体板11の上側には、必要に応じて放射素子17を保護するアンテナカバーが設けられる。
上記第1実施形態で示したように、平面導体板11上に板状素子18を折り曲げて形成した放射素子17を垂直に配置することにより、平面導体板11は放射素子17の鏡像を形成したモノポールアンテナとして動作する。
図6は、上記アンテナ装置10AのVSWR特性であり、横軸に周波数GHzを取り、縦軸にVSWRを取って示した。上記のように平面導体板11上に放射素子17を設けたアンテナ装置10Aでは、図6に示すように1.5GHz〜2.5GHzにおいて良好な特性を示している。
また、上記放射素子17を図3に示すように展開した板状素子18の展開長Lは、動作最低周波数のモノポール素子と比較すると約20〜30%長くなるが、放射素子17をメアンダ形にすることで、約50%低くすることができる。
上記のように板状素子18を複数回周期的に折り曲げて低姿勢化構造の放射素子を17形成することにより、アンテナの低背高、小型化及び広帯域化を図ることができる。
上記のように板状素子18を複数回周期的に折り曲げて低姿勢化構造の放射素子を17形成することにより、アンテナの低背高、小型化及び広帯域化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係るアンテナ装置10Bの構成を示す斜視図である。この第2実施形態に係るアンテナ装置10Bは、上記第1実施形態で示したアンテナ装置10Aにおいて、第1の放射素子17の外側端中央、すなわち第1の放射素子17の頂部中央から両側部方向に斜めに位置するように、帯状の第2の放射素子(傾斜素子)31a、31bを設けたものである。第2の放射素子31a、31bは、この例では一体に形成し、第1の放射素子17と交差するように設けている。この第1の放射素子17の上部と第2の放射素子31a、31bが交差する部分は半田付けされて固定される。
次に本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係るアンテナ装置10Bの構成を示す斜視図である。この第2実施形態に係るアンテナ装置10Bは、上記第1実施形態で示したアンテナ装置10Aにおいて、第1の放射素子17の外側端中央、すなわち第1の放射素子17の頂部中央から両側部方向に斜めに位置するように、帯状の第2の放射素子(傾斜素子)31a、31bを設けたものである。第2の放射素子31a、31bは、この例では一体に形成し、第1の放射素子17と交差するように設けている。この第1の放射素子17の上部と第2の放射素子31a、31bが交差する部分は半田付けされて固定される。
また、上記第2の放射素子31a、31bは、平面導体板11側に位置する先端が平面導体板11と平行になるように外側あるいは内側方向に折り曲げられて平面導体板11にネジ止め及び半田付け等により固定されるもので、その長さ(平面導体板11に接している先端部を除く)がそれぞれ約λ0/5±1.25λ0(約60〜80mm)、素子幅Waがλ0/25〜λ0/10.5(約15〜35.7mm)に設定される。この場合、動作最低周波数は、例えば800MHzに設定される。また、上記第2の放射素子31a、31bは、山形状に形成され、その頂部において第1の放射素子17を保持する機能も兼ねている。
その他の構成は、第1実施形態に係るアンテナ装置10Aと同様の構成であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
上記のように第1の放射素子17に対して第2の放射素子31a、31bを追加して設けることにより動作最低周波数を低くでき、第1実施形態におけるアンテナ装置10Aに比較して更に広帯域化を図ることができる。このため1つのアンテナを多周波に共用することが可能になる。
図8は、上記第2実施形態に係るアンテナ装置10BのVSWR特性であり、横軸に周波数GHzを取り、縦軸にVSWRを取って示した。上記のように平面導体板11上に第1の放射素子17及び第2の放射素子31a、31bを設けたアンテナ装置10Bでは、図8に示すように動作最低周波数を約1.0GHzまで低くすることができた。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態に係るアンテナ装置10Cの構成を示す斜視図である。この第2実施形態に係るアンテナ装置10Cは、上記第2実施形態で示したアンテナ装置10Bにおいて、第2の放射素子31a、31bの上側、すなわち第1の放射素子17と第2の放射素子31a、31bの共通接続部において、第1の放射素子17と同方向に板状の第3の放射素子(天頂素子)32を設けたものである。この第3の放射素子32は、例えば両端部がほぼ台形状に形成されており、全長が第1の放射素子17の上部の幅Wと略同じか少し短く設定され、両側中央すなわち第2の放射素子31a、31bに対応する部分に切欠き33a、33bが設けられる。この切欠き33a、33bは、第2の放射素子31a、31bの電波放射を妨げないために設けられる。
次に本発明の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態に係るアンテナ装置10Cの構成を示す斜視図である。この第2実施形態に係るアンテナ装置10Cは、上記第2実施形態で示したアンテナ装置10Bにおいて、第2の放射素子31a、31bの上側、すなわち第1の放射素子17と第2の放射素子31a、31bの共通接続部において、第1の放射素子17と同方向に板状の第3の放射素子(天頂素子)32を設けたものである。この第3の放射素子32は、例えば両端部がほぼ台形状に形成されており、全長が第1の放射素子17の上部の幅Wと略同じか少し短く設定され、両側中央すなわち第2の放射素子31a、31bに対応する部分に切欠き33a、33bが設けられる。この切欠き33a、33bは、第2の放射素子31a、31bの電波放射を妨げないために設けられる。
また、第3の放射素子32には、中央部に例えば長方形の開口部34が形成され、この開口部34において、第2の放射素子31a、31bと半田付けされて固定される。上記第3の放射素子32は、上下左右対称形に形成することが望ましい。第3の放射素子32を上下左右対称形に形成することによって水平面指向性の乱れを無くし無指向性とすることができる。
図10は、上記アンテナ装置10Cに合成樹脂製のアンテナカバー35を装着した状態を示したものである。この場合、アンテナカバー35を平面導体板11にネジ止め等によって固定する。
図11は、上記第3実施形態に係るアンテナ装置10CのVSWR特性であり、横軸に周波数GHzを取り、縦軸にVSWRを取って示した。
上記のように平面導体板11上に第1の放射素子17、第2の放射素子31a、31b及び第3の放射素子32を設けたアンテナ装置10Cでは、図11に示すように動作最低周波数を約0.8GHzまで低くすることができ、800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の4つの帯域を全てカバーすることができる。従って、1つのアンテナを多周波に共用することが可能になる。
上記のように平面導体板11上に第1の放射素子17、第2の放射素子31a、31b及び第3の放射素子32を設けたアンテナ装置10Cでは、図11に示すように動作最低周波数を約0.8GHzまで低くすることができ、800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の4つの帯域を全てカバーすることができる。従って、1つのアンテナを多周波に共用することが可能になる。
図12ないし図15は、上記第3実施形態に係るアンテナ装置10Cの垂直偏波水平面(X−Y面)指向性を示したもので、図12は周波数860MHz、図13は周波数1.5GHz、図14は周波数1.7GHz、図15は周波数2GHzにおける特性図である。この場合、図9に示すように第1の放射素子17及び第3の放射素子32の向きと平行する水平方向をX方向、第2の放射素子31a、31bの向きと平行する水平方向をY方向、上記X、Y方向と直交する垂直方向をZ方向としている。
上記第3実施形態に係るアンテナ装置10Cによれば、広帯域特性を有し、1つのアンテナで上記4つの帯域を全てカバーでき、且つ図12ないし図15の指向性からも明らかなように各周波数帯において無指向性の結果が得られている。
なお、上記図9に示した例では、第2の放射素子31a、31bの上に第3の放射素子32を設けた場合について示したが、第1の放射素子17の上部、すなわち第1の放射素子17と第2の放射素子31a、31bとの間に第3の放射素子32を設けても良い。
また、上記第3実施形態では、第3の放射素子32の端部を角形に形成した場合について示したが、その他の形状、例えば図16に示すように楕円形状に形成しても良い。この場合、楕円形の長軸と短軸との比は、例えば約1:0.7に設定する。
更に、図17に示すように楕円形状に形成した第3の放射素子32の両側中央に切欠き33a、33bを設けても良い。
更に、図17に示すように楕円形状に形成した第3の放射素子32の両側中央に切欠き33a、33bを設けても良い。
図18は、上記図9の第3実施形態に示したアンテナ装置10Cにおいて、図16に示したように楕円形に形成した第3の放射素子32を使用した場合の周波数2GHzにおける垂直偏波水平面指向性を示す図、また、図19は上記図17に示したように楕円形で両側中央に切欠き33a、33bを備えた第3の放射素子32を使用した場合の周波数2GHzにおける垂直偏波水平面指向性を示す図である。
上記図16の楕円形に形成した第3の放射素子32を使用した場合のX方向とY方向の指向性偏差は約2dB、また、図17の楕円形で両側中央に切欠き33a、33bを設けた第3の放射素子32を使用した場合のX方向とY方向の指向性偏差は約0.5dBである。上記のように第3の放射素子32の両側中央に切欠き33a、33bを設けることによって指向性偏差を小さくすることができる。
なお、上記図16、図17に示した第3の放射素子32を使用した場合、VSWR特性に違いはない。
なお、上記図16、図17に示した第3の放射素子32を使用した場合、VSWR特性に違いはない。
また、上記第3実施形態では、第2の放射素子31a、31bと第3の放射素子32とを別体に形成した場合について示したが、図20(a)、(b)に示すように第2の放射素子31a、31bと第3の放射素子32とを一体に形成しても良い。図20(a)は帯状の第2の放射素子31a、31bに対し、楕円形に形成した第3の放射素子32を中央部において一体に形成した場合、図20(b)は帯状の第2の放射素子31a、31bに対し、角形に形成した第3の放射素子32を中央部において一体に形成した場合の例を示している。なお、第2の放射素子31a、31bと第3の放射素子32との間に形成されるスリットの幅は、特性に殆ど影響しないので任意に設定可能である。
上記のように第2の放射素子31a、31bと第3の放射素子32とを一体化することで、部品点数及び組込み工数が減り、安価に製作することができる。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態について説明する。
上記各実施形態では、板状素子18を複数回周期的に折り曲げてメアンダ状の放射素子17を形成した場合について示したが、この第4実施形態は誘電体基板上に形成したパターンとスルーホールによって放射素子を構成した場合について示したものである。このように誘電体基板を利用することによって、例えば3.1GHz〜10.6GHz等の高い周波数に好適した放射素子を構成することができる。
次に本発明の第4実施形態について説明する。
上記各実施形態では、板状素子18を複数回周期的に折り曲げてメアンダ状の放射素子17を形成した場合について示したが、この第4実施形態は誘電体基板上に形成したパターンとスルーホールによって放射素子を構成した場合について示したものである。このように誘電体基板を利用することによって、例えば3.1GHz〜10.6GHz等の高い周波数に好適した放射素子を構成することができる。
図21は、本発明の第4実施形態に係るアンテナ装置10Dの構成例を示したもので、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図である。図22は、同実施形態における基板上の素子パターン形成例を示したもので、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は側面図である。
図21(a)〜(c)に示すように円形の平面導体板11は、直径Dが約0.7λaに設定される。上記λaは、受信帯域3.1GHz〜10.6GHzの中心周波数6.85GHzにおける波長で、約44mmである。上記平面導体板11の中心部に設けられた穴の部分に例えばSMAコネクタ等の同軸コネクタ13が支持板15及びネジ16により取り付けられる。このとき同軸コネクタ13の中心導体は、上記穴内を通って反対側に導出される。そして、この中心導体の先端部は、第1の放射素子17Aの給電点に半田付け等により接続される。
上記放射素子17Aは、図22(a)〜(c)に詳細を示すように基板41上に構成される。図22において、41は長方形状の誘電体基板で、例えば横幅Wbが約0.57λa、高さLaが約0.28λa、厚さdが約0.04λaに設定される。上記基板41の表面には、上記第1ないし第3実施形態に示した放射素子17の形状に対応するように複数例えば4個の素子パターン42a〜42dが金属膜によって所定の間隔で形成される。最下部に位置する素子パターン42aは、略三角形状に形成され、下部先端部に給電点19が設けられる。また、最上部に位置する素子パターン42dは、横幅Wcが約0.5λaに設定され、素子パターン42a〜42dの全体の高さLbは約0.2λaに設定される。
また、基板41の裏面には、上記素子パターン42a〜42dの各間に対応するように3個の素子パターン43a〜43cが形成される。上記基板41の表面側の素子パターン42a〜42dと裏面側の素子パターン43a〜43cとは、対向する側縁において複数のスルーホール44により電気的に接続される。上記スルーホール44は、例えば約0.025λaの間隔で設けられる。なお、素子パターン42a〜42d、43a〜43cは、スルーホール44が設けられる部分において、それぞれスルーホール44を含むように側縁が半円状に突出して設けられる。
上記のように基板41の両面に素子パターン42a〜42d、43a〜43cを設け、表面側の素子パターン42a〜42dと裏面側の素子パターン43a〜43cとを複数のスルーホール44で接続することにより、上記各実施形態で示した放射素子17と等価なメアンダ状の放射素子17Aを形成する。
また、基板41の上側部には、例えば3個の透孔45a〜45cが所定の間隔で設けられる。基板41の表面側には、透孔45a〜45cの外周に沿って金属膜が形成される。この金属膜は、最上部に位置する素子パターン42dと一体に形成される。更に、基板41の下部両側の隅部には、透孔46a、46bが設けられる。
上記放射素子17Aを形成した基板41は、図21に示したように平面導体板11の中央部にネジ止めによって固着される。例えば基板41に形成した透孔46a、46bに対応させて平面導体板11の一部を切起こし、その切起こし片47a、47bの中央部にネジ穴を形成する。そして、基板41の透孔46a、46b内にネジ48a、48bを挿入し、基板41の切起こし片47a、47bのネジ穴に螺着する。
更に、平面導体板11上において、基板41の表面側及び裏面側に帯状の第2の放射素子(傾斜素子)31a、31bを配置し、その下部をネジ49a、49bにより平面導体板11に固定する。このとき第2の放射素子31a、31bの上端は、基板41の透孔45b部分に位置させる。
また、基板41の上部に設けられた透孔45a〜45cの表面及び裏面側に板状の第3の放射素子(天頂素子)32a、32bを位置させる。上記第3の放射素子32a、32bは、略L字状に折り曲げられ、その折り曲げ部分に上記透孔45a〜45cに対応する透孔が設けられる。そして、上記基板41の上端部において、ネジ51a〜51c及びナット52により第3の放射素子32a、32bを固着する。このとき中央のネジ51bは、第3の放射素子32a、32bと共に第2の放射素子31a、31bを基板41に固着する。
上記基板41に取り付けられた第3の放射素子32a、32bは、例えば図21(c)に示すように上面からみて略楕円形状に形成される。
そして、上記のように構成されたアンテナ装置10Dには、図10に示したようにアンテナカバー35が装着される。
そして、上記のように構成されたアンテナ装置10Dには、図10に示したようにアンテナカバー35が装着される。
上記第4実施形態に示したように誘電体基板41の両面に素子パターン42a〜42d、43a〜43cを形成し、上記素子パターン42a〜42d、43a〜43c間を対向する側縁において複数のスルーホール44により電気的に接続することによりメアンダ形状の放射素子17Aを構成でき、上記各実施形態と同様に低背高で小型化を図り得ると共に広帯域特性とすることができる。
また、素子パターン42a〜42d、43a〜43cは、誘電体基板41に対してプリント配線によって非常に高い精度で形成できるので、例えば3.1GHz〜10.6GHz等の高い周波数のアンテナ装置であっても容易に製作することができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
10A…第1実施形態に係るアンテナ装置、10B…第2実施形態に係るアンテナ装置、10C…第3実施形態に係るアンテナ装置、10D…第4実施形態に係るアンテナ装置、11…平面導体板、12…穴、13…同軸コネクタ、14…中心導体、15…支持板、16…ネジ、17、17A…第1の放射素子、18…板状素子、19…給電点、21…ネジ溝、22…アンテナ取り付け用のナット、23…アンテナ取り付け板、31a、31b…第2の放射素子、32…第3の放射素子、33a、33b…切欠き、34…開口部、35…アンテナカバー、41…誘電体基板、42a〜42d、43a〜43c…素子パターン、44…スルーホール、45a〜45c、46a、46b…透孔、47a、47b…切起こし片、48a、48b、49a、49b、51a〜51c…ネジ、52…ナット。
Claims (5)
- 板状素子を少なくとも2回以上周期的に折り曲げて低姿勢化構造とした放射素子を備えたことを特徴とする広帯域アンテナ装置。
- 平面導体板と、前記平面導体板上に垂直に設けられ、板状素子を少なくとも2回以上周期的に折り曲げて形成してなる第1の放射素子と、前記第1の放射素子の外側端中央から両側に斜めに設けられ、先端部が前記平面導体板に固定される第2の放射素子とを具備することを特徴とする広帯域アンテナ装置。
- 平面導体板と、前記平面導体板上に垂直に設けられ、板状素子を少なくとも2回以上周期的に折り曲げて形成してなる第1の放射素子と、前記第1の放射素子の外側端中央から両側に斜めに設けられ、先端部が前記平面導体板に固定される第2の放射素子と、前記第1の放射素子と第2の放射素子の共通接続部において前記第1の放射素子と同方向に平行して設けられる板状の第3の放射素子とを具備することを特徴とする広帯域アンテナ装置。
- 前記第1の放射素子は、誘電体基板と、前記基板の表面に所定の間隔で平行して設けられ複数の第1の素子パターンと、前記基板の裏面に前記第1の素子パターンの各間に対応して設けられる複数の第2の素子パターンと、前記第1の素子パターンと第2の素子パターンの対向する側縁間を所定の間隔で接続する複数のスルーホールとを具備し、前記第1、第2の素子パターン及びスルーホールによってメアンダ状の素子を形成したことを特徴とする請求項2又は3に記載の広帯域アンテナ装置。
- 前記第3の放射素子は、両側部に前記第2の放射素子方向に切欠きを設けたことを特徴とする請求項3に記載の広帯域アンテナ装置。
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EP2437350A1 (en) * | 2010-10-04 | 2012-04-04 | Tyco Electronics AMP GmbH | Wideband antenna and communications equipment comprising such a wideband antenna |
JP2012191613A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Ibiden Co Ltd | アンテナ装置 |
JP2013026915A (ja) * | 2011-07-22 | 2013-02-04 | Denki Kogyo Co Ltd | 多周波共用アンテナ装置 |
-
2005
- 2005-12-16 JP JP2005363360A patent/JP2007049669A/ja active Pending
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