JP2007044849A - 切削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な仕上げ面を得ることができ、かつ加工効率の高い切削方法を提供する。
【解決手段】切削工具及び被加工体(通常は金属)の少なくとも一方に発振器(例えば、電歪振動子、磁歪振動子)を取り付け特定の振動を与えつつ、被加工体を切削する切削方法であって、以下の条件で切削する切削方法を提供する。 v>1.4×(2π×a×f) a≦30μm(但し、vは切削速度、aは前記振動の振幅、fは前記振動の振動数を示す。)
【選択図】図6
【解決手段】切削工具及び被加工体(通常は金属)の少なくとも一方に発振器(例えば、電歪振動子、磁歪振動子)を取り付け特定の振動を与えつつ、被加工体を切削する切削方法であって、以下の条件で切削する切削方法を提供する。 v>1.4×(2π×a×f) a≦30μm(但し、vは切削速度、aは前記振動の振幅、fは前記振動の振動数を示す。)
【選択図】図6
Description
本発明は、金属などの切削に好適に用いることができる切削方法に関し、更に詳しくは、良好な仕上げ面を得ることができ、かつ加工効率の高い切削方法関する。
従来、切削時にびびり振動等の振動が発生すると加工精度が低下するため、振動を抑制しつつ切削を行うことが一般に行われていた。一方、切削工具に強制的に高周波振動を与えつつ切削を行う超音波切削法が提案され実用化されている(非特許文献1及び2参照)。
この超音波切削法では、v<2π×a×f(vは切削速度、aは振幅、fは振動数)を満たす条件で切削をしないと、適切な切削ができないとされている(非特許文献1参照)。従って、切削速度を早くするためには、振幅及び周波数を大きくすることが必要であった。しかし、振幅及び周波数には限界があるため、切削速度を増加させ、加工効率を向上させることについては限界があった。
一方、このような振動切削の際に生じる現象を解析するために、本発明者等は、非線形モデルとして二自由度振動切削モデルを提案した(非特許文献3参照)。
隈部潤一郎:精密加工振動切削−基礎と応用−,実教出版(1979)
隈部潤一郎,「超音波切削による新しい工作機械」,日本機会学会誌,第67巻,第540号,P85〜92(1964)
軽部 周,早乙女 辰男,佐藤 啓仁,「振動切削系を表す力学モデルの基礎的研究」,日本機会学会論文集(C編),63巻,609号,P1462〜1469(1997)
本発明は、良好な仕上げ面を得ることができ、かつ加工効率の高い切削方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、振動切削の際に生じる現象を更に詳細に解析した結果、v=2π×a×f(vは切削速度、aは振幅、fは振動数)の関係に近い条件においては、v<2π×a×fを満たさないと良好な切削を行うことができず、v>2π×a×fとなる条件においては良好な切削を行うことができないが、v=2π×a×fの関係を満たす条件から十分に離れた条件においては、v>2π×a×fとなる条件においても良好な切削加工をし得ることを見出し、従来よりも早い切削速度で切削できることを見出した。本発明は、上記知見に基づいて成されたものであり、以下の切削方法を提供するものである。
[1] 切削工具及び被加工体の少なくとも一方に振動を与えつつ、被加工体を切削する切削方法であって、以下の条件で切削する切削方法。
v>1.4×(2π×a×f)
a≦30μm
(但し、vは切削速度、aは前記振動の振幅、fは前記振動の振動数を示す。)
v>1.4×(2π×a×f)
a≦30μm
(但し、vは切削速度、aは前記振動の振幅、fは前記振動の振動数を示す。)
[2] 最大リアプノフ指数(λ)が0未満となる条件で切削する上記[1]に記載の切削方法。
[3] 切り込み深さ(h)が1.5mm以下の条件で切削する上記[1]又は[2]に記載の切削方法。
[4] 被加工体が金属である上記[1]〜[3]の何れかに記載の切削方法。
本発明の切削方法は、上述の振幅及び振動数の振動を切削系に与えつつ、上述の切削速度で切削することにより、良好な仕上げ面を得ることができ、かつ加工効率を大きく改善することができる。
以下、本発明を、具体例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
非特許文献3に開示されているように、振動切削の際に生じる現象は、図1に示す二自由度振動切削モデル及びそれを表す無次元運動方程式(2.1)〜(2.8)によって表すことができ、この方程式に基づいた数値シミュレーションの結果は実際の現象とほぼ合致する。
式(2.1)〜(2.8)で用いている無次元量を以下に示す。
ここで、従来の振動切削条件v<2π×a×f(vは切削速度、aは振幅、fは振動数)は、Vi<A(Viは静的切削速度を示す無次元量、Aは工具振幅を示す無次元量)と表され、Vi=Aとなる切削速度が臨界切削速度である。この関係を図2に示す。図2において、従来の振動切削で用いられていた条件の範囲をCで示し、本発明で用いられる条件の範囲をIで示す。図2に示すように、Vi>1.4×A(即ち、v>1.4×(2π×a×f))の条件であってかつ、A≦0.6(即ち、a≦30μm)の条件を満足する領域において、良好な仕上げ面を得ることができる。更に、Vi>2.0×A(即ち、v>2.0×(2π×a×f))であることが好ましく、Vi≧1.1(即ち、v≧435.6m/分)であることが特に好ましい。また、0.2≦A≦0.6(即ち、10μm≦a≦30μm)であることが更に好ましく、0.30≦A≦0.48(即ち、15μm≦a≦25μm)であることが特に好ましい。このような、従来の加工条件とは全く異なる領域の条件で切削することにより、良好な仕上げ面を得ることができ、かつ切削速度を大幅に向上させることができる。
更に、式(2.1)〜(2.8)から導き出される最大リアプノフ指数(λ)が0未満となる条件で切削を行うことにより、より良好な切削を行うことができる。最大リアプノフ指数(λ)は以下の様にして導出することができる。
最大リアプノフ指数(λ)は、例えば式(2.9)に示すn次元の微分方程式で表現される系を考え、式(2.9)から第一変分方程式を求めると、式(2.10)となる。ここで、初期ベクトルとして、変分ベクトルe0(0)を用意し、e0(0)を時間τで発展させe0(τ)としたとき、式(2.11)のように長さを規格化しe1(0)を得る。以降、同様にしてベクトルe1、e2、・・・を求める。そして、最大リアプノフ指数(λ)は、式(2.12)の極限値として与えられる。
一方、上述の式(2.1)〜(2.8)からから導出される第一変分方程式は下記式(2.13)〜(2.18)となる。
ここで、単位ステップ関数Uと符号関数Sgnは不連続関数であるため、式(2.19)及び(2.20)に示すように、UとSgnを各々区分線形関数U*及びSgn*として近似し、UとSgnの微分値をおのおの式(2.21)及び(2.22)に示すように置きかえる。
更に、下記式(3)に示すパラメータ値を用いて数値シミュレーションを行い、その結果より最大リアプノフ指数(λ)を求めることができる。
なお、c1〜c4は、工作物が低炭素鋼の場合の値である。またCx *及びCy *は零と仮定した。数値積分にはルンゲ・クッタ・ギル法を用い、初期値をXi=0(i=1,2,3,4)積分ステップを(128)-1とする。ここで、Fζ-1は工具振動周期の無次元量である。また、過渡状態が十分経過した後の定常状態を取り扱いの対象とするため、1000周期経過後のデータを取得した。
最大リアプノフ指数(λ)が0となるVi及びAの値をプロットしたグラフを図3に示す。最大リアプノフ指数(λ)が0より大きい条件では、系の挙動が非周期的であり、最大リアプノフ指数(λ)が0より小さい条件では、系の挙動が周期的である。従って、図3に示す、λ<0を満足する範囲であって、かつ図2における範囲Iに入る条件、即ち、Vi>1.4×A(v>1.4×(2π×a×f))、A≦0.6(a≦30μm)を満足する条件において、より安定的で良好な切削を行うことができ、更には、Vi≧1.1(v≧435.6m/分)をも満足する条件においては、特に安定的で良好な切削を行うことができる。
本発明において、切削工具及び被加工体の少なくとも一方に振動を与える。振動を与える方法に特に制限はないが、例えば、図4に示すように発振器12により切削工具11に対して振動を与えつつ被加工体1を切削してもよく、図5に示すように発振器12により被加工体1に振動を与えつつ被加工体1を切削してもよい。また、被加工体1及び切削工具11の両方に振動を与えつつ被加工体1を切削してもよい。なお、切削工具1に振動を与える場合に切削工具自身に発振機能を持たせて振動を与えてもよい。
発振器の種類に特に制限はないが、例えば、電歪振動子、磁歪振動子等が挙げられる。発振器として電歪振動子を用いる場合、超音波発振器から所定の周波数の励振信号を電歪振動子に与えて電歪振動子を振動させ、この振動を切削工具及び被加工体の何れか又は両方に伝えることが好ましい。
上述した条件を満足するように振動を与えれば、振動の周波数(f)、振幅(a)及び振動の種類に特に制限はないが、周波数(f)は、通常は10〜40kHz程度であり、20〜30kHzであることが好ましい。振幅(a)は、通常は10〜30μm程度であり、15〜25μmであることが好ましい。振動の種類は、Sin関数での振動の他、ランダム振動、カオス的振動などが挙げられ、振動の種類は限定されない。
切削速度(v)も上述した条件を満足すれば、即ち臨界切削速度の1.4倍以上であれば特に制限はないが、切削速度(v)は、通常はv≧435.6m/分であることが好ましい。
切削の切り込み深さ(h)についても特に制限はないが、切り込み深さ(h)が大きすぎると切削抵抗が大きくなりすぎ、びびり振動発生の原因ともなり得るため好ましくない。切り込み深さ(h)は、通常は2.0mm以下であり、1.5mm以下であることが好ましい。
被加工体の材質や形状に特に制限はないが、通常、被加工体は金属であり、鉄鋼材料又は非鉄金属材料であることが好ましく、具体的にはS45C、SUS304等の切削に本発明を適用することが好ましい。
切削工具の材質や形状にも特に制限はなく、通常使われるものを用いることができ、その中から被加工体の材質や形状に合わせて適宜選択することができる。例えば、被加工体としてSUS304等のステンレスを用いた場合には、SK5等の炭素鋼を切削工具として用い、被加工体としてS45Cを用いた場合には、SK5、SKS2及びS45Cの何れかを切削工具として用いることが好ましい。切削工具の形状については、従来から用いられている一般的な形状を採用することができ、切削速度や送り速度にあわせて、適宜、適切な刃物角やすくい角等を選択することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図6は実施例で用いた切削装置を示す模式的な正面図である。図7は実施例で用いた被加工体の支持装置を示す模式的な正面図である。図8は実施例で用いた被加工体を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図9は実施例で用いた切削工具の刃先形状を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図10は実施例における被加工体の変位測定装置の概略を示す模式図である。
図6に示す切削装置20において、振動源である電歪振動子21は、超音波発振器22からの励振信号を受けて縦振動する。この振動振幅を縦振動ホーン23により拡大する。縦振動ホーン23の端面と切削工具シャンク24の尾部とをねじ締結することにより、縦振動ホーン23から伝達される振動エネルギーを曲げて切削工具シャンク24に伝達する。切削工具シャンク24は、上下に設置した1組のコの字型工具押え金具25により工具ホルダ26に固定される。このとき切削工具シャンク24の振動を妨げないように、工具押え金具25を切削工具シャンク24に生じる振動モード節部27に設置する。以上の機構により、切削工具の刃先28を所定の振動数及び振幅で振動させることができる。
実施例及び比較例において、切削工具に振動が加わると切削工具全体に多大な熱が発生するため切削工具刃先から工具末端に常に油をかけ、冷却を行った。切削装置20を、旋盤の刃物台上に水平に固定し、円筒状の被加工体1の外周切削を行った。切削時には切削工具と被加工体との間に切削熱が発生するため、切削面に油をかけながら切削を行った。旋盤はEGURO社製NC旋盤、NUCLET−10EXを用いた。冷却油はダフニーマーグプラスLA15を用いた。なお、振幅(a)は、倍率800倍の工具顕微鏡で刃先の振動を目視することで測定した。
図7に示す被加工体の支持装置6において、被加工体は締め付けナット9により、直径10mmのホルダ2に固定される。ホルダ2は切り割りを有したホルダチャック4に突き出し長さ50mmでねじ締結してある。ホルダ2には基準面3を設けており、基準面3の変動を渦電流センサ10で測定することができる。渦電流センサ10は基準面3から0.5mm離して設置されている。また、渦電流センサ10は旋盤から隔離して固定し、旋盤から発生する外乱振動の伝達を防いでいる。この渦電流センサ10によって切削時の被加工体の水平方向への変位を測定することができる。
図10に示す変位測定装置40において、超音波発振器22は図6における超音波発振器22と同一のものである。切削中の被加工体1の水平方向の振動変位を渦電流センサ10により測定する。渦電流センサ10から得られた変位信号をADコンバータ41により離散化するため、超音波発振器22から出力した正弦波を波形変換部42でTTL信号に変換し、トリガ信号として用いる。この操作により工具振動と同期した工作物の変位データ列{xi}(i=1、2、・・・、n)を得ることができる。
(実施例1及び比較例1)
図6及び図7に示す装置を用い、被加工体として、図8に示す形状のSUS304、切削工具として図9に示す形状の刃先の切削工具を用い、表1に示す条件で、切削の試験を行った。試験の際に、図10に示す測定装置で被加工体の背分力方向の変位を測定し、結果を図11及び12に示した。更に、切削後の切削面の表面粗さRa及びRyを測定し、結果を表1に示した。なお、実施例1の条件では、Vi=1.206、A=0.323、λ=−0.0212となる。また、v=477.5m/分、2πaf=128.1m/分であり、v>1.4×2πaf、及びa≦30μmの条件を満たしている。
図6及び図7に示す装置を用い、被加工体として、図8に示す形状のSUS304、切削工具として図9に示す形状の刃先の切削工具を用い、表1に示す条件で、切削の試験を行った。試験の際に、図10に示す測定装置で被加工体の背分力方向の変位を測定し、結果を図11及び12に示した。更に、切削後の切削面の表面粗さRa及びRyを測定し、結果を表1に示した。なお、実施例1の条件では、Vi=1.206、A=0.323、λ=−0.0212となる。また、v=477.5m/分、2πaf=128.1m/分であり、v>1.4×2πaf、及びa≦30μmの条件を満たしている。
図11、12及び表1から分かるように、振動を加えなかった比較例1では、切削時の被加工体の振動が大きくなり、表面粗さも粗くなったのに対し、振動を加えた実施例1では、切削時の被加工体の振動が抑制され、表面粗さも改良された。
(実施例2及び比較例2)
図7に示す支持装置6におけるホルダ2の直径を10mmから40mmに変更し、図8に示す被加工体1の直径を40mmから50mmに変更し、切り込み深さを0.05mmに変え、更に各切削速度(v)を471.2mm/分(実施例2)及び39.3mm/分(比較例2)とした以外は実施例1と同様にして切削を行った。条件及び得られた表面粗さを表2に示した。なお、実施例2の条件では、Vi=1.19、A=0.323、λ=−0.0008となる。また、v=471.2m/分、2πaf=128.1m/分であり、v>1.4×2πaf、及びa≦30μmの条件を満たしている。一方、比較例2の条件では、Vi=0.10、A=0.323、λ=0.1179となる。また、v=39.3m/分、2πaf=128.1m/分であり、v<2πafの関係となる従来の超音波振動切削の条件である。
図7に示す支持装置6におけるホルダ2の直径を10mmから40mmに変更し、図8に示す被加工体1の直径を40mmから50mmに変更し、切り込み深さを0.05mmに変え、更に各切削速度(v)を471.2mm/分(実施例2)及び39.3mm/分(比較例2)とした以外は実施例1と同様にして切削を行った。条件及び得られた表面粗さを表2に示した。なお、実施例2の条件では、Vi=1.19、A=0.323、λ=−0.0008となる。また、v=471.2m/分、2πaf=128.1m/分であり、v>1.4×2πaf、及びa≦30μmの条件を満たしている。一方、比較例2の条件では、Vi=0.10、A=0.323、λ=0.1179となる。また、v=39.3m/分、2πaf=128.1m/分であり、v<2πafの関係となる従来の超音波振動切削の条件である。
表2から分かるように、実施例2で得られた表面粗さは、従来の超音波振動切削の条件で切削した比較例2の表面粗さよりも良好であった。また、実施例2の切削速度は、比較例2の切削速度よりもはるかに大きく、より良好な加工効率で切削できる。
(実施例3及び比較例3)
切り込み深さを0.05mmに変えた以外は、実施例1と同様にして切削を行った(実施例3)。また、切り込み深さを0.05mmに変え、切削速度(v)を37.7m/分とした以外は、実施例1と同様にして切削を行った(比較例3)。条件及び得られた表面粗さを表3に示した。なお、実施例3の条件では、Vi=1.206、A=0.323、λ=−0.0212となる。また、v=477.5m/分、2πaf=128.1m/分であり、v>1.4×2πaf、及びa≦30μmの条件を満たしている。比較例3の条件では、Vi=0.095、A=0.323、λ=0.0079となる。また、v=37.7m/分、2πaf=128.1m/分であり、v<2πafの関係となる従来の超音波振動切削の条件である。
切り込み深さを0.05mmに変えた以外は、実施例1と同様にして切削を行った(実施例3)。また、切り込み深さを0.05mmに変え、切削速度(v)を37.7m/分とした以外は、実施例1と同様にして切削を行った(比較例3)。条件及び得られた表面粗さを表3に示した。なお、実施例3の条件では、Vi=1.206、A=0.323、λ=−0.0212となる。また、v=477.5m/分、2πaf=128.1m/分であり、v>1.4×2πaf、及びa≦30μmの条件を満たしている。比較例3の条件では、Vi=0.095、A=0.323、λ=0.0079となる。また、v=37.7m/分、2πaf=128.1m/分であり、v<2πafの関係となる従来の超音波振動切削の条件である。
表3から分かるように、実施例3で得られた表面粗さは、従来の超音波振動切削の条件で切削した比較例3の表面粗さよりも良好であった。また、実施例3の切削速度は、比較例2の切削速度よりもはるかに大きく、より良好な加工効率で切削できる。
以上述べてきたように、本発明の切削方法は、良好な仕上げ面を得ることができ、かつ加工効率が高いため、種々の切削加工分野に適用することができる。
1:被加工体、2:ホルダ、3:基準面、4:ホルダチャック、5:ラッチチャック、6:支持装置、8:カラー、9:締め付けナット、10:渦電流センサ、11:切削工具、12:発振器、20:切削装置、21:電歪振動子、22:超音波発振器、23:縦振動ホーン、24:切削工具シャンク、25:コの字型工具押え金具、26:工具ホルダ、27:振動モード節部、28:切削工具の刃先、40:変位測定装置、41:ADコンバータ、42:波形変換部
Claims (4)
- 切削工具及び被加工体の少なくとも一方に振動を与えつつ、被加工体を切削する切削方法であって、以下の条件で切削する切削方法。
v>1.4×(2π×a×f)
a≦30μm
(但し、vは切削速度、aは前記振動の振幅、fは前記振動の振動数を示す。) - 最大リアプノフ指数(λ)が0未満となる条件で切削する請求項1に記載の切削方法。
- 切り込み深さ(h)が1.5mm以下の条件で切削する請求項1又は2に記載の切削方法。
- 被加工体が金属である請求項1〜3の何れかに記載の切削方法。
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