JP2007044842A - 道具入れ - Google Patents

Abstract

【課題】道具入れの中身を入れ替える場合にも、道具入れに手を差し込んで掴む必要もなく、道具入れを引っ繰り返して逆さまにする必要もないようにし、作業者が手に怪我をしたり、取り出した部品が損傷したり、バラバラになったりするようなことはなく、またポケット部に収納していた物品が抜け落ちてしまうことがなく、さらに腰ベルトに吊り下げるなどして使用しているときにも道具入れの中身を簡単に入れ替えることができ、しかもビット、釘、ナイフなどの鋭利な物品を収納した場合にも底が破れたり、抜けてしまったりすることのない道具入れを提供する。
【解決手段】上面開口とした収納ケース１と、吊下げ部Ｈを設けた外袋体２とからなり、前記収納ケース１を前記外袋体２に挿脱自在として保持したものとしている。
【選択図】図１

Description

この発明は、電気工事や建築工事などにおいて、配線器具、金物、補修・結束具、ビット、釘、ネジ類などの工事に必要な各種物品や、ドライバー、スパナ、ペンチ、ナイフなどの作業工具類を収納する道具入れに関するものである。

従来、この種の道具入れは、例えば図１１に示したように、形態保持可能な皮革、厚布等の比較的丈夫な素材で形成され、上面が開口した袋体２１の外表面に各種工具を収納するポケット部２２、２３と、作業者の腰ベルトに吊り下げるためのベルト吊下げ部２４とを備え、さらに袋体２１の外表面の所定個所に携帯通信機２５を収納するための開閉蓋片付きの通信機用ポケット２６が設けられているものが存在する（特許文献１）。

そして、この従来の道具入れは、袋体２１の内部に配線器具、金物、補修・結束具、ビット、釘、ネジ類などの工事に必要な各種物品を収納できるようにしている。

このように構成した従来の道具入れは、工具類や他の収納物品と区分けして携帯通信機２５を個別に且つ安全にしかも確実に収納することができると共に、携帯通信機２５の出し入れを容易に行うことができて、足場の悪い高所での使用が便利であるという効果を有する。
登録実用新案第３０１２３２１号公報（第１、４頁、図１）

ところで、この種の道具入れを使用する場合、電気工事や建築工事などにおけるその工事の種類によって必要な物品が相違するため、収納する物品を工事ごとに、その工事に必要な物品に袋体２１の中身を入れ替えなければならない。

しかし、上記従来の道具入れでは、袋体２１に収納した物品を入れ替える場合には、袋体２１に手を差し込んで掴んだり、袋体２１を引っ繰り返して逆さまにしないと、収納した物品を袋体２１から取り出すことができない。

そのため、上記従来の道具入れでは、袋体２１に手を差し込むと、ビット、釘、ナイフなどの鋭利な物品に手が触れるなどして作業者が怪我をしたり、袋体２１を引っ繰り返して逆さまにすると、その引っ繰り返した勢いで取り出した物品が損傷したり、バラバラになったりするという問題点を有していた。

さらに、上記従来の道具入れでは、袋体２１を引っ繰り返して逆さまにすると、袋体２１のポケット部２２、２３に収納していた物品までも抜け落ちてしまうことがあるという問題点を有していた。

また、上記従来の道具入れは、腰ベルトに吊り下げるなどして使用しているときには、袋体２１を引っ繰り返して逆さまにすることにより、収納した物品を袋体２１から取り出すことができないという問題点を有していた。

しかも、上記従来の道具入れは、前記袋体２１が比較的丈夫な素材で形成されているとはいえ、ビット、釘、ナイフなどの鋭利な物品を収納した場合には、袋体２１の底が破れたり、抜けてしまったりすることがあるという問題点を有していた。

そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決することをその課題としており、道具入れの中身を入れ替える場合にも、道具入れに手を差し込んで掴む必要もなく、道具入れを引っ繰り返して逆さまにする必要もないようにし、作業者が手に怪我をしたり、取り出した部品が損傷したり、バラバラになったりするようなことはなく、またポケット部に収納していた物品が抜け落ちてしまうことがなく、さらに腰ベルトに吊り下げるなどして使用しているときにも道具入れの中身を簡単に入れ替えることができ、しかもビット、釘、ナイフなどの鋭利な物品を収納した場合にも底が破れたり、抜けてしまったりすることのない道具入れを提供することを目的としてなされたものである。

そのため、この発明の道具入れは、上面開口とした収納ケース１と、吊下げ部Ｈを設けた外袋体２とからなり、前記収納ケース１を前記外袋体２に挿脱自在として保持したものとしている。

さらに、この発明の道具入れは、上面開口とした複数の収納ケース１と、吊下げ部Ｈを設けた外袋体２とからなり、前記複数の収納ケース１の何れかを前記外袋体２に挿脱自在として保持したものとしている。

また、この発明の道具入れは、前記収納ケース１の開口端部１ａと前記外袋体２の開口端部２ａとを着脱自在にしている。

そして、この発明の道具入れにおいて、前記収納ケース１の開口端部１ａと前記外袋体２の開口端部２ａとを着脱自在にするには、先端部４ａを面接着ファスナー５の一方５ａとした摘まみ片４の後端部４ｂを、前記収納ケース１の開口端部１ａに固定し、面接着ファスナー５の他方５ｂを前記外袋体２の開口端部２ａに固定したものとし、面接着ファスナー５の一方５ａと他方５ｂを着脱自在に接着するようにしている。

さらに、この発明の道具入れは、前記吊下げ部Ｈを腰ベルト６への吊下げ部７としたものとしている。

また、この発明の道具入れは、前記吊下げ部Ｈを肩掛けベルト８への吊下げ部９としたものとしている。

この発明の道具入れは、以上に述べたように構成されており、電気工事や建築工事などにおけるその工事の種類に応じて必要な配線器具、金物、補修・結束具、釘、ネジ類などの物品を収納ケース１に収納しておくことができ、その必要な物品を収納した収納ケース１を使用したり、必要な物品を収納した収納ケース１に入れ替えることができるので、道具入れの中身を入れ替える場合に作業者が手に怪我をしたり、取り出した部品が損傷したり、バラバラになったりするようなことはなく、またポケット部に収納していた物品が抜け落ちてしまうことがなく、さらに腰ベルトに吊り下げるなどして使用しているときにも必要な物品を収納した収納ケース１に入れ替えることができ、しかもビット、釘、ナイフなどの鋭利な物品を収納した場合にも底が破れたり、抜けてしまったりすることがなく耐久性に優れたものとなった。

以下、この発明の道具入れを実施するための最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。

この発明の道具入れは、図１に示したように、上面開口で箱状体とした収納ケース１と、上面開口で吊下げ部Ｈを設けた外袋体２とからなり、前記収納ケース１を前記外袋体２に挿脱自在として保持したものとし、前記収納ケース１の開口端部１ａと前記外袋体２の開口端部２ａとを着脱自在にしている。また、この発明の道具入れは、図２、３に示したように、上面開口で箱状体とした複数の収納ケース１と、上面開口で吊下げ部Ｈを設けた外袋体２とからなり、前記複数の収納ケース１の何れかを前記外袋体２に挿脱自在として保持したものとし、前記収納ケース１の開口端部１ａと前記外袋体２の開口端部２ａとを着脱自在にしている。

なお、前記収納ケース１は、図１、２に示したものでは、外袋体２に１個が丁度保持できる大きさにしており、図３に示したものでは、外袋体２に２個が横に並べた状態で丁度保持できる大きさにしている。また、前記収納ケース１は、図示していないが、３個以上を任意に配置した状態にして、外袋体２に保持できる大きさにしてもよい。なお、収納ケース１は、図示したものでは、箱状体としているが、底付きの円筒形状や角筒形状など、各種の形状にすることができる。

さらに、前記外袋体２は、上面を開口したものとせず閉口したものとしてもよい。この外袋体２の上面を閉口したものとするには、例えばファスナーの開閉操作によって開閉自在としたカバー体（図示せず）や、紐を締め付けたり弛めたりすることによって開閉自在としたカバー体（図示せず）を開口端部２ａに設けたものとすればよい。このようなカバー体１３を外袋体２に設けることによって、電気工事や建築工事などの各種の工事を行う場合、作業者が道具入れを大きく揺らしたり、極端に傾けたりしても、収納ケース１に収納した物品が落下するようなことがない。

また、前記収納ケース１の開口端部１ａと前記外袋体２の開口端部２ａは、図示したものでは着脱自在にしているが、着脱自在にしなくてもただ単に収納ケース１を外袋体２に挿脱自在として保持したものとしてもよい。

さらに、前記収納ケース１を外袋体２に保持した場合、収納ケース１の開口端部１ａと外袋体２の開口端部２ａとは、図５に示したように、通常は面一にしているが、図６に示したように、収納ケース１の開口端部１ａを外袋体２の開口端部２ａから突出させたり、図７に示したように、収納ケース１の開口端部１ａを外袋体２の開口端部２ａより低位置にしたものとしてもよい。

そして、前記収納ケース１を外袋体２に挿脱操作するときに、収納ケース１を手で摘んだり、指で引っ掛けたりできるように、収納ケース１の開口端部１ａに摘みを設けたり、この開口端部１ａの近辺に穴を設けたものとすることができる。すなわち、図６に示したように、外袋体２の開口端部２ａから突出させた収納ケース１の開口端部１ａにフランジ状の摘みｐを設けたものとしたり、図７に示したように、外袋体２の開口端部２ａより低位置にした収納ケース１の開口端部１ａの一部を突出させて摘みｐを設けたものとしたり、さらに図８に示したように、収納ケース１の開口端部１ａの近辺に横長円状の穴ｈを設けたものなどにすることができる。

前記収納ケース１は、ビット、釘、ナイフなどの鋭利な物品を収納した場合に、これら物品の鋭利な部分が接触したとしても、損傷することのないようにした金属または合成樹脂製の箱状体としている。収納ケース１を金属にした場合は、アルミニウム合金などの軽金属とするのが好ましい。

前記外袋体２は、帆布、天然皮革、合成皮革、合成樹脂、合成繊維、またはこれらの材料を組み合わせた複合材料などの形態保持可能または形態保持不可能な素材からなるものとしている。この外袋体２の前面や側面には、ドライバー、スパナ、ペンチなどの各種の工具を収納するポケット３が設けられている。なお、この外袋体２は、形態保持不可能な素材からなるものとしても、前記収納ケース１を保持した状態では、この収納ケース１によって形態保持可能なものとなるので、使用中は型崩れすることなく容易に出し入れができる。

前記収納ケース１の開口端部１ａと前記外袋体２の開口端部２ａとを着脱自在にするには、全体もしくは少なくとも先端部４ａを面接着ファスナー５の一方５ａとした摘まみ片４の後端部４ｂを、前記収納ケース１の開口端部１ａにリベット止めするなどして固定し、面接着ファスナー５の他方５ｂを前記外袋体２の開口端部２ａに接着するなどして固定したものとし、面接着ファスナー５の一方５ａと他方５ｂを着脱自在に接着するようにしている。なお、前記面接着ファスナー５の一方５ａまたは他方５ｂとは、例えばフック体を設けた着脱片やループ体を設けた着脱片の一方または他方のことであるが、一方または他方をいずれもフック体やループ体を混在させて設けた着脱片としてもよい。また、前記面接着ファスナー５に代えて、ホックとボタンを組み合わせたものとすることもできる。すなわち、前記摘まみ片４の先端部４ａにホックまたはボタンの一方を取り付け、前記外袋体２の開口端部２ａに前記ホックまたはボタンの他方を取り付けることにより、前記収納ケース１の開口端部１ａと前記外袋体２の開口端部２ａとを着脱自在に係合することもできる。この発明の道具入れは、このような構造により、作業時における前記外袋体２に挿入された収納ケース１のその外袋体２からの脱落が防止されると共に、前記摘まみ片４を摘まみ上げることにより、外袋体２から収納ケース１を抜いて取り出し、他の収納ケース１に入れ替えることができる。

前記吊下げ部Ｈは、図９に示したように、腰ベルト６への吊下げ部７としたものとすることができる。この吊下げ部７は、図示したように外袋体２の背面に挿通孔状に形成し、腰ベルト６を通すものとしているが、フック状にして腰ベルト６に引っ掛けるものにするなど、適宜の構造とすることができる。この発明の道具入れは、このような構造により、電気工事や建築工事などの各種の工事を行う場合、作業者が腰に付けた腰ベルト６に吊り下げた状態で使用することができる。

また、前記吊下げ部Ｈは、図１０に示したように、肩掛けベルト８への吊下げ部９としたものとすることができる。この吊下げ部９は、図示したように外袋体２の背面に挿通孔状に形成し、支持棒９ａを貫通させ、この支持棒９ａの両端に肩掛けベルト８に取り付けた連結環８ａを連結するものとしているが、その他、適宜の構造とすることができる。この発明の道具入れは、このような構造により、電気工事や建築工事などの各種の工事を行う場合、作業者が肩に掛けた肩掛けベルト８に吊り下げた状態で使用することができる。

以上のように構成したこの発明の道具入れは、いずれの実施形態においても、複数の収納ケース１のそれぞれに、電気工事や建築工事などにおけるその工事の種類に応じて必要な配線器具、金物、補修・結束具、釘、ネジ類などの物品を予め収納しておく。

例えば、電気工事において配線工事を行う場合には、その配線工事に応じた物品を収納しておいた収納ケース１を外袋体２に挿入し、収納ケース１の開口端部１ａに固定した摘まみ片４の面接着ファスナー５の一方５ａを、外袋体２の開口端部１ａに固定した面接着ファスナー５の他方５ｂに接着させる。すると、外袋体２に挿入した収納ケース１は、配線工事の作業時に何かの拍子に、引き抜く方向に力が作用しても外袋体２から抜け落ちるようなことがない。

そして、配線工事に続いて電設工事を行う場合には、摘まみ片４を摘んで引き上げることにより、前記面接着ファスナー５の一方５ａと他方５ｂの接着を外すと共に、そのまま摘まみ片４を摘んでさらに引き上げることにより、配線工事に応じた物品を収納しておいた収納ケース１を、外袋体２から引き抜く。そして、電設工事に応じた物品を収納しておいた別の収納ケース１を外袋体２に挿入し、再び収納ケース１の開口端部１ａに固定した摘まみ片４の面接着ファスナー５の一方５ａを、外袋体２の開口端部１ａに固定した面接着ファスナー５の他方５ｂに接着させる。このようにすれば、外袋体２に挿入した収納ケース１を簡単に入れ替えることができる。

したがって、この発明の道具入れでは、収納ケース１の中身をその工事に応じた物品に入れ替える場合にも、収納ケース１に手を差し込まなくてもよいので、作業者が手に怪我をすることがないものとなる。また、外袋体２を引っ繰り返して逆さまにしなくもよいので、取り出した部品が損傷したり、バラバラになったりするようなことがなく、ポケット３に収納していた物品も抜け落ちてしまうことがないものとなる。さらに、腰ベルトに吊り下げるなどして使用しているときにも必要な物品を収納した収納ケース１に入れ替えることができるものとなる。しかも、収納ケース１と外袋体２の二重底になっているので、ビット、釘、ナイフなどの鋭利な物品を収納した場合にも収納ケース１と外袋体２の両方の底が破れたり、抜けてしまったりすることがなく耐久性に優れたものとなる。

この発明の道具入れの一実施形態を示す分解斜視図である。 この発明の道具入れの他の実施形態を示す分解斜視図である。 この発明の道具入れのさらに他の実施形態を示す分解斜視図である。 この発明の道具入れの縦断面図である。 この発明の道具入れの収納ケースを外袋体に保持した状態の一例を示す部分斜視図である。 この発明の道具入れの収納ケースを外袋体に保持した状態の他の例を示す部分斜視図である。 この発明の道具入れの収納ケースを外袋体に保持した状態のさらに他の例を示す部分斜視図である。 この発明の道具入れの収納ケースの他の実施形態を示す斜視図である。 この発明の道具入れを腰ベルトに吊り下げた状態を示す斜視図である。 この発明の道具入れを肩掛けベルトに吊り下げた状態を示す斜視図である。 従来の道具入れの斜視図である。

符号の説明

１ 収納ケース
１ａ 開口端部
２ 外袋体
２ｂ 開口端部
４ 摘まみ片
４ａ 先端部
４ｂ 後端部
５ 面接着ファスナー
５ａ 一方
５ｂ 他方
６ 腰ベルト
７ 吊下げ部
８ 肩掛けベルト
９ 吊下げ部
Ｈ 吊下げ部

Claims (6)

1. 上面開口とした収納ケース（１）と、吊下げ部（Ｈ）を設けた外袋体（２）とからなり、前記収納ケース（１）を前記外袋体（２）に挿脱自在として保持したことを特徴とする道具入れ。
2. 上面開口とした複数の収納ケース（１）と、吊下げ部（Ｈ）を設けた外袋体（２）とからなり、前記複数の収納ケース（１）の何れかを前記外袋体（２）に挿脱自在として保持したことを特徴とする道具入れ。
3. 前記収納ケース（１）の開口端部（１ａ）と前記外袋体（２）の開口端部（２ａ）とを着脱自在にしたことを特徴とする請求項１または２記載の道具入れ。
4. 先端部（４ａ）を面接着ファスナー（５）の一方（５ａ）とした摘まみ片（４）の後端部（４ｂ）を、前記収納ケース（１）の開口端部（１ａ）に固定し、面接着ファスナー（５）の他方（５ｂ）を前記外袋体（２）の開口端部（２ａ）に固定したものとし、面接着ファスナー（５）の一方（５ａ）と他方（５ｂ）を着脱自在に接着するようにして、前記収納ケース（１）の開口端部（１ａ）と前記外袋体（２）の開口端部（２ａ）とを着脱自在にしたことを特徴とする請求項３記載の道具入れ。
5. 前記吊下げ部（Ｈ）を腰ベルト（６）への吊下げ部（７）としたことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の道具入れ。
6. 前記吊下げ部（Ｈ）を肩掛けベルト（８）への吊下げ部（９）としたことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の道具入れ。

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