JP2007044826A - セラミックスボール処理液を使用する加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックボールに加工液を接触させた液体を用いることにより,ワイヤ放電加工等の作業効率を向上させる優れた加工方法を提供する。
【解決手段】 セラミックスボールに接触させた液体をイオン交換処理することによって得られた加工液に被加工物を浸漬させ,放電しながら被加工物を切削する加工方法。
【選択図】 図1

Description

本発明はセラミックスボールで処理した液体を用いて金属等を加工する方法に関し、より詳しくは、セラミックスボールに接触させた水を加工水として用い、良好な作業効率を示すワイヤ放電加工方法に関する。
ワイヤ放電加工は、黄銅、銅、タングステン、モリブデン等からなる細いワイヤを巻き取りながらワイヤを電極として放電し、被加工物を切削する加工方法である。加工中の過熱等を防ぐため、一般的には被加工物を加工液に浸漬させ、その中で放電する。ワイヤ放電加工方法は、±5μm以下という高い加工精度を示すので、自動車産業、家電産業、半導体産業等の金型加工の分野で多用されている。
しかし、ワイヤ放電加工方法の加工速度は、十分に速いものではない。被加工物の材質や板厚にもよるものの、例えば板厚5mmの鋼を加工する場合の最大加工速度は7mm/分程度であり、板厚80 mmの場合は0.7〜0.8 mm/分程度である。したがって、レーザー加工等と比較して作業効率がよいとは言えない。
ワイヤ放電加工方法の作業効率は、加工液の電気伝導度にも依存し、加工液の電気伝導度が低いほど作業効率は高い。そのため、水等の絶縁液が加工液として用いられる。また、電気伝導度を低下させる目的で、イオン交換樹脂に通すことによって加工液に含まれるイオンが除去される。しかしながら、イオン交換樹脂によって加工液のイオンを除去しただけでは、十分な作業効率向上効果が得られないという問題がある。
従って、本発明の目的は、ワイヤ放電加工方法等の液体を用いた加工方法であって、優れた作業効率を示すものを提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、セラミックスボールに接触させた液体を用いることにより、ワイヤ放電加工方法等の作業効率が向上することを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の加工方法は、セラミックスボールに接触させた液体を用いることを特徴とする。
被加工物は、前記液体に接触させた状態で加工するのが好ましい。前記液体をイオン交換処理することによって加工液を得、前記加工液の中に被加工物を浸漬させ、放電しながら前記被加工物を切削するのが好ましい。
本発明の加工方法においては、セラミックスボールに接触させた水を加工液として用いる。セラミックスボールとの相互作用によって水の会合状態が変化し、放電の媒体として好適な状態になると考えられる。そのため、セラミックスボールに接触させた水を用いることにより、ワイヤ放電加工方法等の作業効率が向上する効果が得られる。
本発明の加工方法には、切削、研削等、金属等の被加工物を加工するあらゆる方法が含まれる。以下、ワイヤ放電加工方法を例にとって本発明の加工方法を説明する。
図1は、本発明に用いられるワイヤ放電加工装置の一例を示す。ワイヤ放電加工装置は、加工液Lが充填される加工槽1と、加工液L中で被加工物Sを水平に保持するクロステーブル2と、被加工物Sに垂直に張設されたワイヤ3と、加工槽1に加工液Lを供給する装置とからなる。加工液供給装置は、タンク4と、ポンプPによってタンク4から汲み上げられた水を供給されるイオン交換器5とからなる。加工槽1からオーバーフローした水は、タンク4に戻って循環利用するようになっている。
タンク4には、セラミックスボールに接触させた水L’を入れる。原料の水は、水道水でもよいし、井水でもよい。水をセラミックスボールに接触させる方法は特に限定されず、セラミックスボールを詰めた筒の上から水を供給して自然流下させてもよいし、水にセラミックスボールを数分〜数時間程度浸漬させておいてもよい。セラミックスボールは多孔質であるので、通過させるだけでも水を十分にセラミックスボールに接触させることができる。またタンク4の中にセラミックスボールを入れておいてもよい。水をセラミックスボールに接触させることによって、水の会合状態が変化して小さなクラスターになり、ワイヤ3と被加工物Sとの間の放電がスムーズになると考えられる。
ワイヤ放電加工方法の作業効率向上を阻む主な要因として、ワイヤの断絶がある。ワイヤ3の巻き取りを速くすると、当然切削速度は向上するが、ワイヤ3の巻き取り速度を速くし過ぎ、ワイヤ3に負荷がかかり過ぎると、ワイヤ3は切れてしまう。そのため、巻き取り速度は断絶が起こらない程度にしなければならない。しかし、セラミックスボールに接触させた水を加工液Lとして用いると、比較的高速でワイヤ3を巻き取ってもワイヤ3の断絶が起こり難い。したがって、ワイヤ放電加工方法の作業効率を向上させることができる。また得られる製品は、良好な寸法精度を示す。
セラミックスボールの大きさは特に限定されないが、実用的には1〜50 mm程度である。好ましいセラミックスボールの例として、FFCセラミックス(商標、株式会社エフエフシー・ジャパン製)が挙げられる。FFCセラミックスに接触すると、水にマグネシウム、カルシウム等のイオンが溶出し、水の電気伝導度が高くなるので、セラミックスボールに接触させた後、イオン交換処理する必要がある。
タンク4に入れられた水L’は、ポンプPを用いてイオン交換器5に供給する。イオン交換器5は特に限定されず、ワイヤ放電加工装置に用いられる一般的な物でよい。イオン交換器5によって、加工液Lの比抵抗値を7〜9にするのが好ましい。イオン交換器5を通過した加工液Lは、加工槽1に供給される。
被加工物Sに予め設けておいたイニシャルホール(図示せず)に、ワイヤ3を通す。クロステーブル2に被加工物Sを支持させると、被加工物Sは、加工液L中に浸漬した状態になる。巻き取りリール6a,6bでワイヤ3を巻き取りながら、ワイヤ3が電極となるように放電すると、被加工物Sを切削することができる。被加工物Sはクロステーブル2によって二次元方向(平面方向)に動かすことができるので、被加工物Sを所望の形状に切削することができる。ワイヤ3の巻き取り速度は、セラミックスボール処理していない加工液Lを用いる場合と比較して、10〜40%大きくすることができる。例えば厚さ10〜15 mmのSKS鋼を切削する場合、ワイヤ送り速度を4〜5mm/S程度にすることができる。
加工液Lを何回か循環利用した場合も、作業効率向上の効果は、ある程度得られる。しかし、その効果は徐々に減少する。これは、繰り返し放電処理している間に、水の会合状態が元に戻るためと考えられる。作業効率が低下した場合は、加工液Lを再びセラミックスボールに接触させることによって、作業効率を回復させることができる。
以上、ワイヤ放電加工方法について詳細に説明したが、セラミックスボールに接触させた水を用いれば、他の加工方法においても作業効率を向上させることができる。例えば超高圧水を用いて被加工物を切断する場合に、セラミックスボール処理した水を加工水とすると、切断スピードを大きくすることができる。
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
水処理装置(商品名 FFCセラミックシステム装置、株式会社エフエフシー・ジャパン製)を用い、セラミックスボールに接触させた。この水を、ワイヤ放電加工装置(FANUCα-OiA、ファナックロボットサービス株式会社製)のタンクに供給し、表1及び2に示す加工条件で、SKS鋼を60 mm×10 mmになるように、切削加工した。
比抵抗値 7.6
加工条件 表1のとおり[ワイヤ放電加工装置(FANUCα-OiA)の操作盤に表示され
る値で示す。]
加工ワーク厚 SKS鋼 13 mm
加工時間 37分27秒
補正値 0.132
完成寸法 巾10.02 mm(予定寸法10 mm)

Figure 2007044826
実施例2
オフ時間を表2に示すとおりとした以外、表1に示す条件で、SKS鋼を切削加工した。結果を表2に併せて示す。
Figure 2007044826
比較例1
ワイヤ放電加工装置の水タンクに、水道水(セラミックスボールに接触させていないもの)を供給し、ワイヤ送り速度を表3に示すとおりとした以外、実施例1と同様にしてSKS鋼を切削加工した。各ワイヤ送り速度で切削可能であったか否かを合わせて表3に示す。
比抵抗値 7.6
加工条件 表1のとおり
加工ワーク厚 SKS鋼 13 mm
加工時間 41分25秒
補正値 0.132
完成寸法 巾10.02 mm(予定寸法10 mm)
Figure 2007044826
表1〜3に示すように、本発明のワイヤ放電加工方法によると、ワイヤ送り速度4.3 mm/Sで切削加工可能であったが(実施例1)、比較例1においてはワイヤ送り速度4.05 mm/Sで断線してしまい、切削加工を行うことができなかった。その結果、実施例1の加工時間は37分27秒であったのに対し、比較例1においては41分25秒であった。これらの実験結果から、本発明のワイヤ放電加工方法によって、作業効率を約10%向上させることができることが分かった。
実施例3
水200 Lに、セラミックスボール(株式会社エフエフシー・ジャパン製)1kgを浸漬させたものを加工液として使用し、下記の加工条件でSLD-A鋼を切削加工した。所要時間を表4に示す。
使用機器 三菱電機株式会社製
電圧 4V
電流 7A
休止時間 11μS
安定回路 11
ワイヤ速度 10
加工速度 0.87 mm/min
Figure 2007044826
比較例2
セラミックスボールを浸漬していない水を用いた以外、実施例3と同様にして、SLD-A鋼を切削した。所要時間を表3に示す。
実施例2と比較例2との所要時間の差から、本発明のワイヤ放電加工方法によって、作業効率が約30%向上したことが分かった。
参考例1〜3
水道水(参考例1)、水道水をイオン交換処理したもの(参考例2)、水道水をセラミックスボールに接触させたもの(参考例3)及び実施例1で用いた加工液のICP発光分析を行った。結果を表5に示す。
Figure 2007044826
参考例1〜3の導電率、及び実施例1で用いた加工液の導電率を測定した。結果を表6に示す。
Figure 2007044826
表5及び6に示すように、実施例1で用いた加工液は、組成及び導電率の点で参考例3と大きな違いは有していなかった。しかし、セラミックスボールに接触させた加工液はワイヤ放電加工方法の作業効率の点では優れた効果を示したので、組成や導電率以外の面で何らかの作用を示していると考えられた。
本発明の方法に用いるワイヤ放電加工装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1・・・加工槽
2・・・クロステーブル
3・・・ワイヤ
4・・・タンク
5・・・イオン交換器
6a、6b・・・巻き取りリール
L・・・加工液
S・・・被加工物
P・・・ポンプ

Claims (3)

  1. セラミックスボールに接触させた液体を用いることを特徴とする加工方法。
  2. 請求項1に記載の加工方法において、前記液体に被加工物を接触させた状態にすることを特徴とする加工方法。
  3. 請求項1又は2に記載の加工方法において、前記液体をイオン交換処理することによって加工液を得、前記加工液の中に被加工物を浸漬させ、放電しながら前記被加工物を切削することを特徴とするワイヤ放電加工方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH091133A (ja) * 1995-06-14 1997-01-07 Shosuke Kishi 水処理装置及びこの水処理装置を組み込んだワイヤ放電加工機
JPH11267657A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Chisui Kagaku Kenkyusho:Kk 放電加工用水の浄化方法

Patent Citations (2)

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