JP2007043013A - シート状流体冷却装置およびそれを用いた電子機器冷却構造体 - Google Patents

シート状流体冷却装置およびそれを用いた電子機器冷却構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟性に富み、薄型化および軽量化を図ることができるとともに、回路基板やバイオプロセスにおける基材を個別的に最適な冷却が可能なシート状流体冷却装置を提供する。
【解決手段】可撓性シート18の内部に設けられた複数の冷却用流路20、22と、放熱流路30と、冷却用流路20、22と放熱流路30とを接続する流入用流路32および流出用流路28と、可撓性シート18に設けられ、冷却用流路20、22から放熱流路30に向けて流体を循環させる1つ以上の流体輸送手段42と、流体輸送手段42、冷却用流路20、22および放熱流路30に充填された流体と、流体輸送手段42を制御する制御回路とを備え、流体輸送手段42は電圧の印加により可撓性シート18を変形させる1つ以上の変位発生部34、36、38を有し、制御回路は変位発生部34、36、38に電圧を印加する印加手段を有する構成からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体を複数の流路に分けて循環させて輸送するシート状流体冷却装置およびそれを用いた電子機器冷却構造体に関する。
近年、携帯電話やノートパソコン等にみられるように、電子機器はさらなる小型化、高密度化および高性能化が進められている。電子機器に用いられる半導体の多くは、一般に百数十℃以上に加熱されると動作速度の低下や誤動作を生じるようになる。特に、中央演算処理装置(CPU)の発熱は、演算速度の低下のみならず誤動作をもたらため、動作速度の低下および誤動作を生じさせないようにするため、発生する熱を効率よく放熱することが要求されている。
図9は、従来多く用いられている空冷方式による電子機器の冷却構成を示す概念図である。半導体素子や受動部品を含む電子部品603は、回路基板602の上にハンダ付けされており、筺体604に納められている。電子機器を作動させると、回路基板602上の半導体素子、抵抗あるいはコンデンサ等の電子部品603が発熱する。電子部品603を冷却するために、筺体604に取り付けた冷却ファン601によって筐体604の内部に気流605を生じさせる。この気流605により、筺体604の外部から低温の空気を筺体604の内部に流入させる一方、電子部品603によって加熱された空気を外部に放出する。この気流605の流れにより、回路基板602に実装されている電子部品603を所定の温度に冷却することができる。
しかし、電子回路に用いられる半導体素子を含む電子部品は、それぞれ発熱状態や発熱に対する温度特性が異なる。このため、回路基板の全体を一様に冷却する従来の方法では、冷却が特に必要な電子部品を重点的に冷却することは困難であった。そのため、従来は、最も熱的に弱い電子部品に合せて放熱ファンの設計を行っており、全体としてエネルギー効率の悪い冷却方式となっていた。さらに、放熱ファンにより空冷する方法は空気の熱伝達率が低いために、冷却能力は大きくない。また、放熱ファンを用いると、電子機器の重量が大きくなり、かつ容積の増加による小型化への障害となる。さらに、冷却ファンによる騒音等が発生するという課題も生じる。
このため、ヒートパイプを用いてCPU等で発生する熱を筐体の底面やディスプレイ側に設けた放熱板に放熱させるヒートパイプによる冷却方式も採用されるようになっている。しかし、従来のヒートパイプは金属管を用いた構造であり、重量が大きくなること、柔軟性に乏しいこと、および厚みが比較的厚い等により、小型、軽量が要求される電子機器に用いることは比較的困難であった。
これに対して、ヒートパイプのコンテナ材料を、従来の金属管からフィルム材料を用いてシート状ヒートパイプを作製することも示されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなシート状ヒートパイプは、以下のような構成からなる。すなわち、2枚の金属箔を用いてシーラント層によりこれらを封着することで真空封止して、フィルム製シート状コンテナを構成する。このフィルム製シート状コンテナの内部は、複数のスペーサ(骨格材)により複数の蒸気流路に仕切られている。そして、この蒸気流路の上下両面には、作動液を還流させるためのウィックが形成されている。作動液はこのコンテナの内部に注入されている。なお、作動液としては、例えば水が用いられる。
このようなシート状ヒートパイプの場合、シートの柔軟性を充分確保するために蒸気流路の間隙を狭くすると流体抵抗が増加する。このため、作動液の循環流量に制限が生じる。したがって、柔軟性と放熱能力とを両立させることは困難である。
ヒートパイプのようなパッシブな冷却方法ではなく、小型の駆動ポンプと冷却シートとを組み合せて、電子部品が搭載された回路基板を積極的に冷却する冷却装置も開発されている。この方式の場合、ポンプが大きく、ノートパソコンのようなスペースの限られた領域にこれらを配設することは比較的難しい。このために、冷却シートとなる流路自体にポンプを組み込むことができるマイクロポンプを静電アクチュエータの原理を利用して作製することも示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−165584号公報 特開平05−52822号公報
上記の第1の例においては、回路基板に搭載された発熱しやすい電子部品の熱負荷に応じて個別に集中的に冷却することができない。このため、最も発熱しやすい電子部品あるいは耐熱性の弱い電子部品を基準として、その電子部品が定格温度以下となるように回路基板全体を冷却する必要がある。そのため、比較的パワーの大きな冷却ファンを用いることが要求され、消費電力が大きくなるだけでなく、騒音等の発生も生じる。
また、ポンプによる冷却方式やヒートパイプによる冷却方式のどちらにおいても、冷却する必要のある電子部品に対してそれぞれ個別に配設して冷却することが必要である。このため、冷却することが必要な電子部品が回路基板に複数存在する場合には、複数の冷却装置を配設することが必要となり、電子機器の小型化に対する障害となっていた。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、柔軟性に富み、薄型化および軽量化を図ることができるとともに、回路基板上に実装された電子部品に対して、特に発熱の生じやすい電子部品等のより効率的な冷却、およびバイオプロセス等における冷却等が可能なシート状流体冷却装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明のシート状流体冷却装置は、積層して構成された可撓性シートの内部に設けられた複数の冷却用流路と、この冷却用流路につながる放熱流路と、可撓性シートの内部に設けられ、冷却用流路と放熱流路とを接続する流入用流路および流出用流路と、可撓性シートに設けられ、冷却用流路から放熱流路に向けて流体を循環させる1つ以上の流体輸送手段と、流体輸送手段、冷却用流路および放熱流路に充填された流体と、流体輸送手段を制御する制御回路とを備え、流体輸送手段は電圧の印加により可撓性シートを変形させる1つ以上の変位発生部を有し、制御回路は変位発生部に電圧を印加する印加手段を有する構成からなる。
この構成により、フレキシブルな構造で、かつ発熱量の異なる複数の発熱源に対応した冷却を効率よく行うことができる。すなわち、制御回路は流体の移動方向に向けて複数の変位発生部に電圧をあらかじめ設定した時間差を設けて印加することで、可撓性シートを連続的に変形させることによって流体を流動させることができる。
また、上記構成において、複数の冷却用流路のコンダクタンスが異なるようにしてもよい。コンダクタンスを異ならせる方法としては、あらかじめ冷却用流路の形状を異ならせておいてもよい。さらに、冷却用流路の流量は制御回路により流体輸送手段を制御することにより調節してもよい。その場合において、制御回路の電圧を印加する印加手段により、電圧値と印加時間との少なくとも一方を制御して冷却用流路の流量を調節してもよい。
これらの構成により、最適な流量で冷却することができるので、冷却に要する電力を小さくすることができる。
また、上記構成において、複数の冷却用流路に対応して、冷却用流路の入り口側と出口側の少なくとも一方に流体輸送手段が設けられている構成としてもよい。
この構成により、冷却用流路に流す流体の流量をそれぞれの流体輸送手段により個別に制御できるので、より効率的に流体を流すことができる。
また、上記構成において、流体輸送手段の変位発生部は可撓性シートの対向する両面に形成した複数の電極からなり、制御回路により対向する電極に電圧を印加して生じる静電力により流体を流動させる構成としてもよい。この構成により、流体輸送手段を簡単な構造で、かつ可撓性シート上にも作製することができる。
また、上記構成において、流体輸送手段の変位発生部は可撓性シートの少なくとも一方の面に設けた圧電素子からなり、制御回路によりこの圧電素子に電圧を印加して生じる圧電変位により流体を流動させる構成としてもよい。
この構成により、比較的大きなパワーを低電圧で発生させることができるので、流量を充分確保することができる。
また、本発明の電子機器冷却構造体は、複数の発熱源を有する発熱部と、複数の発熱源を冷却するための流体冷却装置と、流体冷却装置の流体を冷却するための放熱手段とを備え、この流体冷却装置が上記記載のシート状流体冷却装置であり、このシート状流体冷却装置の冷却用流路の少なくとも一部が発熱源に密接して配置され、かつ発熱源で発生する発熱量に対応して冷却用流路に流れる流量を変化させた構成からなる。
この構成により、複数の発熱量の異なる発熱源を有する発熱部を同時に最適な流量を流して冷却することができる。また、冷却装置がシート状であるので、凹凸のある発熱源であっても容易に密接させることができる。なお、発熱部としては、例えば回路基板であり、発熱源としては、例えば回路基板上に実装されているCPUを含む半導体素子、抵抗、コンデンサ、あるいはレーザ等を対象とするが、これらに限定されることはない。
また、上記構成において、放熱手段が放熱用フィンまたは電子冷却装置であり、放熱流路の少なくとも一部に密接して配置された構成としてもよい。
この構成により、発熱源により加熱された流体を効率よく冷却することができる。なお、ファンにより空気を送風して放熱フィンを積極的に冷却してもよい。また、流体輸送手段が放熱流路の一部に設けられているので、流体輸送手段と制御回路とを接続するための配線構成を容易に行える。さらに、流体輸送手段を発熱源から外れた位置に配置できるので、ノイズ防止も容易である。
また、電子冷却装置を放熱流路に密接すれば、より積極的な冷却も可能である。
以上のように、本発明のシート状流体冷却装置により、軽く、柔軟性を有しながら、個別に冷却可能とすることができる。また、それぞれの発生する熱を発熱量に対応した流量を流すことができるので、個別の発熱源の発熱量に対応して最適な流量で冷却することができ、消費電力を小さく、かつ低騒音の冷却装置を実現できるという大きな効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、厚さ方向、幅方向および長さ方向の寸法は、構成を説明しやすくするために拡大等を行って表示している。さらに、同じ要素については、同じ符号を付しているので説明を省略する場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置1を示す図で、(a)は平面図、(b)はA−A線に沿って切断した断面図である。
本実施の形態にかかるシート状流体冷却装置1は、積層して構成された可撓性シート18の内部に設けられた複数の冷却用流路20、22と、可撓性シート18の内部に設けられた放熱流路30と、可撓性シート18の内部に設けられ、冷却用流路20、22と放熱流路30とを接続する流入用流路32および流出用流路28と、可撓性シート18に設けられ、冷却用流路20、22から放熱流路30に向けて流体を循環させる1つの流体輸送手段42と、流体輸送手段42、冷却用流路20、22および放熱流路30に充填された流体と、流体輸送手段42を制御する制御回路(図示せず)とを備え、流体輸送手段42は電圧の印加により可撓性シート18を変形させる3つの変位発生部34、36、38を有し、制御回路は変位発生部34、36、38に電圧を印加する印加手段を有する構成からなる。
なお、流体輸送手段42は、放熱流路30から冷却用流路20、22に接続する流入用流路32の一部に設けられている。また、冷却用流路20に対しては、流量を絞るために流入用流路32の一部に絞り24を設けている。さらに、冷却用流路20、22から放熱流路30に接続する流出用流路28および流入用流路32から冷却用流路22に接続する分岐流路26も設けられている。
以上の構成により、放熱流路30から流体輸送手段42により送り出された流体は、流入用流路32、絞り24を通って冷却用流路20へ流れ、ここで加熱された流体は流出用流路28を通って放熱流路30へ導かれ、ここで冷却されて再び流体輸送手段42により送り出される。
同様に、放熱流路30から流体輸送手段42により送り出された流体は、流入用流路32、分岐流路26を通って冷却用流路22へ流れ、ここで加熱された流体は流出用流路28を通って放熱流路30へ導かれ、ここで冷却されて再び流体輸送手段42により送り出される。
このように、本実施の形態にかかるシート状流体冷却装置1は、流体輸送手段42により可撓性シート18の内部に設けた流路を流体が循環しながら発熱部を冷却することができるので、効率よく冷却することができる。すなわち、冷却用流路20、22は、それぞれ流入する流体の流量が異なり、本実施の形態では冷却用流路22のほうが多い。したがって、冷却用流路22のほうに、より発熱量の大きな発熱部を密接して冷却し、冷却用流路20は発熱量の比較的少ない発熱部の冷却に用いれば、効率的に冷却をすることができる。
可撓性シート18は、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の樹脂からなるシート12、14を、同様の樹脂からなるスペーサ16と貼り合せて構成される。スペーサ16には、冷却用流路20、22、放熱流路30、流入用流路32、絞り24、流出用流路28、分岐流路26となる開口部をあらかじめ設けておき、シート12、14を貼り合せると、それぞれの流路を形成できる。
また、流体輸送手段42は、本実施の形態では静電力を利用する方法を用いている。すなわち、変位発生部34は、対向するシート12、14の面に設けた導体膜33、40により構成される。同様に、変位発生部36は、対向するシート12、14の面に設けた導体膜35、40により構成される。さらに、変位発生部38は、対向するシート12、14の面に設けた導体膜37、40により構成される。導体膜33、35、37、40は、例えば蒸着やスパッタリングによりアルミニウム膜や銅膜等を形成して用いることができる。
なお、変形を容易にするために、シート12の変位発生部34、36、38を設ける領域部のみ、他よりも薄くしておいてもよい。なお、シート14のほうも同様に薄くしておいてもよい。また、本実施の形態では、シート14に設けた導体膜40は、3つの変位発生部34、36、38に共通接続する構成としたが、それぞれ独立して設けてもよい。
流体としては、電気抵抗の大きな水を用いることが望ましい。エチレングリコールを加えてもよい。エチレングリコールを加えると、寒冷地でも使用することができる。さらに、水以外でも粘度が低く、かつ電気抵抗の大きな流体であれば、特に制約なく用いることができる。
なお、本実施の形態では、変位発生部34を最も大きく形成しているが、他と同じ大きさであってもよい。
図2は、流体輸送手段42により流体を冷却用流路20、22方向に送り出すメカニズムの概略を説明するための断面図である。なお、図2においても、図1(a)に示すA−A線に沿った断面を示している。
最初に、放熱流路30に最も近い場所に設けられている変位発生部38を変形させて流路をほぼ閉じる。このように変形した状態を図2(a)に示す。この変形により流入用流路32の一部が押されるので、この領域に存在する流体は矢印で示すように両側に流れる。このためには、シート12の導体膜37とシート14の導体膜40とに対して、図示しない制御回路により、それぞれが引き合うような電圧を印加する。例えば、導体膜40に正の電圧を印加する場合には、導体膜37には負の電圧を印加する。例えば、導体膜37と導体膜40との間隔を100μmとしたときには、電圧として約100Vを印加すればよい。
つぎに、変位発生部38を変形させて流路を閉じた状態で、変位発生部34を同様に変形させる。この状態を図2(b)に示す。この変形を生じさせるためには、変位発生部38と同様に、シート12の導体膜33とシート14の導体膜40とが引き合うような電圧を印加する。この場合、導体膜40は共通に接続されているので、導体膜33と導体膜37とに同じ電圧を印加すると、図2(b)に示すように変位発生部34が変位発生部38と同じように変形する。この変位発生部34の変形時には、あらかじめ変位発生部38は変形して流路がほとんど閉じているので流体は矢印方向に流れる。
つぎに、変位発生部34を変形させて流路をほぼ閉じた状態で、変位発生部36を変形させて流路をほぼ閉じる。同時に、変位発生部38をもとの状態に戻す。このような変形状態を図2(c)に示す。このためには、変位発生部34と同様に、シート12の導体膜35とシート14の導体膜40とが引き合うような電圧を印加する。この場合、導体膜40は共通に接続されているので、導体膜35と導体膜33とに同じ電圧を印加すると、図2(c)に示すように変位発生部36が変位発生部38と同じように変形する。さらに、変位発生部38に対しては、シート12の導体膜37とシート14の導体膜40とが反発するような電圧を印加する。これは、シート14の導体膜40に印加する電圧と同じ方向の電圧を導体膜37に印加すれば、両者が静電力で反発するので流路を開くことができる。
つぎに、変位発生部36を変形させて流路をほぼ閉じた状態で、変位発生部34をもとの状態にする。このためには、シート12の導体膜33とシート14の導体膜40とが反発するような電圧を印加する。これは、シート14の導体膜40に印加する電圧と同じ方向の電圧を導体膜33に印加すれば、両者が静電力で反発するので流路を開くことができる。この動作により、放熱流路30から流体が変位発生部34方向に流れる。
以下、図2(a)から図2(d)までのサイクルを連続して印加すれば、流体が放熱流路30から冷却用流路20、22方向に流れ、流体の循環が生じる。
したがって、このシート状流体冷却装置1を用いて、冷却用流路20、22に発熱部を密接し、放熱流路30に放熱フィンを密接すれば発熱部の熱を流体により放熱流路30から放熱フィンを通して外部に放熱することができる。熱を輸送する手段が流体であることから、発熱部の熱量が比較的大きくても効率よく放熱することができる。
図3は、本実施の形態にかかる第1の変形例のシート状流体冷却装置2を示す平面図である。この第1の変形例のシート状流体冷却装置2は、流入用流路32と流出用流路28の両方に流体輸送手段を設けたことが特徴である。すなわち、図1に示すシート状流体冷却装置1では、流入用流路32に設けた流体輸送手段42だけであるのに対して、この第1の変形例のシート状流体冷却装置2では流出用流路28にも流体輸送手段62を設けている。なお、流体輸送手段62の変位発生部54、56、58の構造は流体輸送手段42の変位発生部34、36、38と同じである。このような構成とすることにより、流体の流れをさらに大きくすることができる。
図4は、本実施の形態にかかる第2の変形例のシート状流体冷却装置3を示す平面図である。この第2の変形例のシート状流体冷却装置3は、放熱流路30から冷却用流路20、22へ流体を流すための流入用流路32、64をそれぞれ設け、それぞれに流体輸送手段42、62を設けたことが特徴である。なお、流体輸送手段62の変位発生部54、56、58の構造は流体輸送手段42の変位発生部34、36、38と同じである。このような構成とすることにより、図1および図3で示したような絞り24を設けず、それぞれの流体輸送手段42、62により冷却用流路20、22に流す流体の流量を制御することができる。絞りを設けないことから流体抵抗を小さくすることができるので、流体輸送手段42、62の吐出力が小さくても比較的大きな流量を得ることができる。また、個別に最適な流量の制御ができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置4を示す図で、(a)は平面図で、(b)はB−B線に沿った断面図である。
本実施の形態にかかるシート状流体冷却装置4は、第1の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置1と同様に、積層して構成された可撓性シート18の内部に設けられた複数の冷却用流路20、22と、可撓性シート18の内部に設けられた放熱流路30と、可撓性シート18の内部に設けられ、冷却用流路20、22と放熱流路30とを接続する流入用流路32および流出用流路28と、可撓性シート18に設けられ、冷却用流路20、22から放熱流路30に向けて流体を循環させる1つの流体輸送手段70と、流体輸送手段70、冷却用流路20、22および放熱流路30に充填された流体と、流体輸送手段70を制御する制御回路(図示せず)とを備え、流体輸送手段70は電圧の印加により可撓性シート18を変形させる6つの変位発生部72、74、76、78、80、82を有し、制御回路はこれらの変位発生部72、74、76、78、80、82に電圧を印加する印加手段を有する構成からなる。
本実施の形態では、図5からわかるように、流体輸送手段70は放熱流路30と一体的に設けており、かつ変位発生部を多数設けていることが特徴である。その他の構成については、第1の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置1と同じであるので、詳細な説明を省略する。
以上の構成により、放熱流路30に設けた流体輸送手段70により送り出された流体は、流入用流路32、絞り24を通って冷却用流路20へ流れ、ここで加熱された流体は流出用流路28を通って放熱流路30へ導かれ、ここで冷却されると同時に流体輸送手段70により送り出される。
同様に、放熱流路30に設けた流体輸送手段70により送り出された流体は、流入用流路32、分岐流路26を通って冷却用流路22へ流れ、ここで加熱された流体は流出用流路28を通って放熱流路30へ導かれ、ここで冷却されると同時に流体輸送手段70により送り出される。
流体輸送手段70は、本実施の形態では静電力を利用する方法を用いており、第1の実施の形態に比べて多数の変位発生部を設けている。これらの変位発生部の構造は第1の実施の形態と同様であり、例えば変位発生部76は対向するシート12、14の面に設けた導体膜75、84により構成される。他の変位発生部についても図示しないが、同様の構成としている。
なお、変形を容易にするために、シート12の変位発生部72、74、76、78、80、82を設ける領域部のみ、他よりも薄くしておいてもよい。また、これらの領域部のみ、弾性変形をより生じやすい材料を用いてもよい。さらに、シート14に設けた導体膜84は、6つの変位発生部72、74、76、78、80、82に共通接続する構成としてもよいし、それぞれ独立して設ける構成としてもよい。本実施の形態では、共通に接続した構成として説明する。
本実施の形態のシート状流体冷却装置4の場合についての流体輸送手段70の流体輸送のメカニズムについては、図2で説明した第1の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置1の流体輸送手段42と基本的には同じである。以下、簡単に本実施の形態にかかるシート状流体冷却装置4の場合の流体輸送手段70のメカニズムを説明する。
最初に、流出用流路28に最も近い場所に設けられている変位発生部72を変形させて流路をほぼ閉じる。この変形により放熱流路30の一部が押されるので、この領域に存在する流体は矢印に示すように両方向に流れる。このためには、シート12の導体膜(図示せず)とシート14の導体膜(図示せず)とに対して、図示しない制御回路により、それぞれが引き合うような電圧を印加する。例えば、シート14の導体膜に正の電圧を印加する場合には、シート12の導体膜には負の電圧を印加する。例えば、シート12の導体膜とシート14の導体膜との間隔を100μmとしたときには、電圧として約100Vを印加すればよい。
つぎに、変位発生部72を変形させて流路を閉じた状態としたまま、変位発生部74を同様に変形させる。この変形を生じさせるためには、変位発生部72と同様に、シート12の導体膜(図示せず)とシート14の導体膜(図示せず)とが引き合うような電圧を印加する。この電圧の印加により、変位発生部74が変位発生部72と同じように変形する。この変位発生部74の変形時には、あらかじめ変位発生部72は変形して流路がほとんど閉じているので流体は流入用流路32の方向に押し出される。
つぎに、変位発生部74を変形させて流路をほぼ閉じた状態としたまま、変位発生部76を変形させて流路をほぼ閉じる。同時に、変位発生部72をもとの状態に戻す。このためには、変位発生部74と同様に、シート12の導体膜75とシート14の導体膜84とが引き合うような電圧を印加する。一方、変位発生部72に対しては、シート12の導体膜とシート14の導体膜とが反発するような電圧を印加する。これは、シート14の導体膜に印加する電圧と同じ方向の電圧をシート12の導体膜に印加すれば、両者が静電力で反発するので流路を開くことができる。この変形動作により、変位発生部76の流体は流入用流路32方向に押し出される。一方、変位発生部72の領域には矢印に示すように流体が流入する。
つぎに、変位発生部76を変形させて流路をほぼ閉じた状態としたまま、変位発生部78を変形させて流路をほぼ閉じる。同時に、変位発生部74をもとの状態に戻すとともに変位発生部72を閉じる。このためには、変位発生部76と同様に、シート12の導体膜とシート14の導体膜とが引き合うような電圧を印加する。一方、変位発生部74に対しては、シート12の導体膜とシート14の導体膜とが反発するような電圧を印加する。これは、シート14の導体膜に印加する電圧と同じ方向の電圧をシート12の導体膜に印加すれば、両者が静電力で反発するので流路を開くことができる。
これにより、変位発生部78の流体が流入用流路32方向に矢印で示すように押し出される。一方、変位発生部74には流体が流入し、かつ隣接する変位発生部72、76は閉じた状態となる。
つぎに、変位発生部72、78を変形させて流路をほぼ閉じた状態としたまま、変位発生部80を変形させて流路をほぼ閉じる。同時に、変位発生部76をもとの状態に戻すとともに、変位発生部74を閉じる。このためには、変位発生部72、78と同様に、シート12の導体膜とシート14の導体膜とが引き合うような電圧を印加する。一方、変位発生部76に対しては、シート12の導体膜とシート14の導体膜とが反発するような電圧を印加する。これは、シート14の導体膜に印加する電圧と同じ方向の電圧をシート12の導体膜に印加すれば、両者が静電力で反発するので流路を開くことができる。
これにより、変位発生部80の流体が流入用流路32方向に矢印で示すように押し出される。一方、変位発生部76には流体が流入する。
つぎに、変位発生部74、80を変形させて流路をほぼ閉じた状態としたまま、変位発生部82を変形させて流路をほぼ閉じる。同時に、変位発生部72、78をもとの状態に戻すとともに変位発生部76を閉じる。このためには、変位発生部74、80と同様に、シート12の導体膜とシート14の導体膜とが引き合うような電圧を印加する。一方、変位発生部78に対しては、シート12の導体膜とシート14の導体膜とが反発するような電圧を印加する。これは、シート14の導体膜に印加する電圧と同じ方向の電圧をシート12の導体膜に印加すれば、両者が静電力で反発するので流路を開くことができる。
これにより、変位発生部82の流体が矢印で示すように流入用流路32に流入する。一方、変位発生部78には流体が流入する。
以上の動作を繰り返して行うことで、放熱流路30にある流体を連続的に流入用流路32の方向に向けて流すことができる。なお、この電圧は、それぞれの導体膜に制御回路からパルス状で印加してもよいし、連続的に変化する電圧を印加してもよい。
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の第3の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置5を示す図で、(a)は平面図で、(b)はC−C線に沿った断面図である。
本実施の形態にかかるシート状流体冷却装置5は、第1の実施の形態の第2の変形例のシート状流体冷却装置3と同様な構成であるが、流体輸送手段90、98の構成が異なる。その他の構成については、上記第2の変形例のシート状流体冷却装置3と同じであるので、説明を省略する。
流体輸送手段90、98は、本実施の形態では変位発生部と2つの一方向弁とにより構成されている。すなわち、流体輸送手段90は、圧電素子から構成される変位発生部92と、この変位発生部92の両側の流路内に設けた一方向弁94、96とにより構成されている。また、もう1つの流体輸送手段98も同様に、圧電素子から構成される変位発生部100と、この変位発生部100の両側の流路内に設けた一方向弁102、104とにより構成されている。
なお、圧電素子からなる変位発生部92は、圧電体92aの両面に電極膜92b、92cを設けた構成からなり、これらの電極膜92b、92cに所定の電圧を印加することで圧電体92aの伸縮を生じさせ、シート12を変形させる。圧電素子からなる変位発生部100も同様の構成からなる。このような圧電素子からなる変位発生部92、100は、例えばセラミック材料を用いてもよいし、薄膜プロセスで作製してもよい。
図7は、流体輸送手段90、98により流体を冷却用流路20、22方向に送り出すメカニズムの概略を説明するための断面図である。なお、図7においても、図6(a)に示すC−C線に沿った断面を示している。
図7(a)に示すように、最初は変位発生部92には電圧が印加されず、流路は開いたままである。
つぎに、図7(b)に示すように、変位発生部92に電圧を印加して変形させる。この変形により、変位発生部92の領域に存在する流体が押される。このとき、一方向弁94の出口側(すなわち、流入用流路20、22に向かう方向)には大きな圧力が加わり、もう一方の一方向弁96の出口側(すなわち、流入用流路20、22に向かう方向)に加わる圧力は小さい。この結果として、流体は矢印の方向に押し出される。なお、一部は一方向弁96から小さな矢印で示すように逆方向に流れるが、全体としては太い矢印の方向に流れる。
つぎに、図7(c)に示すように、変位発生部92への電圧印加を止めると、変位発生部92の変形はもとに戻り、流路の形状が初期状態になる。ほぼ閉じた状態から、もとの流路が開いた状態になるので、圧力が相対的に下がる。この圧力の低下により、流体が流入するが、一方向弁94から変位発生部92の領域内へ流体が流入するための圧力は小さい。一方、もう一方の一方向弁96から変位発生部92の領域内へ流入するための圧力は大きい。この圧力差により、流体は主としてもう一方の一方向弁96から流入することになる。
以上の動作を繰り返すことで、流体を放熱流路30から流入用流路32方向へ流すことができる。
なお、本実施の形態では、圧電素子90、98は、流路に平行な方向に伸縮動作をする材料を用いたが、本発明はこのような構成のみに限定されない。例えば、圧電素子の厚み方向に伸縮動作をする材料を用いてもよい。
本実施の形態では、流体輸送手段90、98が圧電素子からなる変位発生部92と2つの一方向弁94、96とにより構成されているので、構造が簡単で、かつ駆動力を大きくできる。したがって、制御回路も構成も簡単となり、同時に流体の輸送量も大きくすることができる。このシート状流体冷却装置を用いて、冷却用流路20、22に発熱部を密接し、放熱流路30に放熱フィンを密接すれば発熱部の熱を流体により放熱流路30から放熱フィンを通して外部に放熱することができる。熱を輸送する手段が流体であることから、発熱部の熱量が比較的大きくても効率よく放熱することができる。
なお、第1の実施の形態と第2の実施の形態では、流体輸送手段の変位発生部は静電力を用いる構成として説明したが、第3の実施の形態で説明したような圧電素子に変えても同様の効果を得ることができる。また、第3の実施の形態では、流体輸送手段の変位発生部は圧電素子を用いる構成として説明したが、静電力を用いる構成としてもよい。以上のように、本発明は第1の実施の形態から第3の実施の形態で説明したシート状流体冷却装置の構成に限定されず、可撓性シートの構造と流体輸送手段の構成とは適宜組み合せて用いることができる。
(第4の実施の形態)
図8は、本発明の第4の実施の形態にかかる電子機器冷却構造体の構成を示す図で、(a)は平面図で、(b)はD−D線に沿った断面図である。
本実施の形態にかかる電子部品冷却構造体は、複数の発熱源を有する発熱部110、112と、複数の発熱部110、112を冷却するための流体冷却装置と、流体冷却装置の流体を冷却するための放熱手段116とを備え、流体冷却装置が第1の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置1を用いており、シート状流体冷却装置1の冷却用流路20、22の少なくとも一部が発熱部110、112に密接して配置され、かつ発熱部110、112で発生する発熱量に対応して冷却用流路20、22に流れる流量を変化させた構成からなる。
また、放熱手段116が放熱フィンであり、この放熱フィンがシート状流体冷却装置1の放熱流路30に密接して配置されている。また、発熱部110、112は、回路基板108上に実装された電子部品であり、例えば発熱量の大きな発熱部112はCPUで、発熱量の比較的小さな発熱部110は抵抗やコンデンサあるいは耐熱性の低い樹脂からなるセンサである。なお、回路基板108上には、さらに他の電子部品114も搭載されているが、これらは発熱を生じないので特に冷却を必要としないものである。なお、本実施の形態では、回路基板108とシート状流体冷却装置1を収納する筐体は図示していない。
図8(b)に示すように、柔軟性を有するシート状流体冷却装置1をこれらの発熱部110、112に密接するようにかぶせる。また、あらかじめ発熱部110、112の発熱量を求めておき、これに合せて絞り24の形状と流体輸送手段42により流す流量を設定しておけば、最も効率的に冷却することができる。
さらに、例えばCPU等の発熱部112に設けた温度センサのデータをシート状流体冷却装置1の制御回路(図示せず)が受け取り、これにもとづき流体輸送手段42の駆動を変化させてもよい。あるいは、CPU等の発熱部112の電気的特性の変化を回路基板が搭載された電子機器(図示せず)の制御部(図示せず)が検知し、これにもとづく信号をシート状流体冷却装置1の制御回路(図示せず)に送り、制御回路はこの信号にもとづいて流体輸送手段42を駆動してもよい。
なお、本発明の電子機器冷却構造体は上記構成に限定されず、第1の実施の形態の第1の変形例、第2の変形例、第2の実施の形態および第3の実施の形態のシート状流体冷却装置を用いてもよい。例えば、第2の変形例のシート状流体冷却装置3の場合には、冷却用流路20、22に対してそれぞれ流体輸送手段42、62が設けられているので、CPU等の発熱部112の発熱量、および発熱量は小さいが弱耐熱性のセンサ等の発熱部110の温度を検知して、それぞれの流体輸送手段42、62を個別に制御すれば、省電力としながら個別に最適な冷却制御が可能となる。
また、放熱流路30に流体輸送手段70を設ける第2の実施の形態のシート状流体冷却装置4の場合には、流体輸送手段70を平坦な放熱フィンあるいは電子冷却装置面上に配置できるので、流体輸送の効率をさらに改善することもできる。
なお、放熱手段として放熱フィンだけでなく、電子冷却装置を密接して配置すれば、流体を積極的に冷却することも可能となり、常温以下に冷却することが要求される場合でも効果的に冷却できる。電子冷却装置としては、例えばペルチェ効果を用いた冷却装置を用いることができる。
さらに、放熱流路の流体を一定温度に加熱または冷却するようにすれば、定温流体を循環させることもでき、DNAの解析等の場合に要求される試料の定温保持も可能となり、これらも本発明の範囲に含まれる。
本発明のシート状流体冷却装置は、柔軟性に富み、薄型化および軽量化を図ることができるとともに、回路基板上に実装された電子部品に対して、特に発熱の生じやすい電子部品等をより効率的に冷却することが可能となり、種々の電子回路分野に有用であるだけでなく、定温保持が要求されるバイオ分野等においても有用である。
本発明の第1の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置を示す図で、(a)は平面図、(b)はA−A線に沿って切断した断面図 同実施の形態にかかるシート状流体冷却装置において、流体輸送手段により流体を冷却用流路方向に送り出すメカニズムの概略を説明するための断面図 同実施の形態において、第1の変形例のシート状流体冷却装置を示す平面図 本実施の形態において、第2の変形例のシート状流体冷却装置を示す平面図 本発明の第2の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置を示す図で、(a)は平面図、(b)はB−B線に沿った断面図 本発明の第3の実施の形態にかかるシート状流体冷却装置を示す図で、(a)は平面図、(b)はC−C線に沿った断面図 同実施の形態にかかるシート状流体冷却装置において、流体輸送手段により流体を冷却用流路方向に送り出すメカニズムの概略を説明するための断面図 本発明の第4の実施の形態にかかる電子機器冷却構造体の構成を示す図で、(a)は平面図、(b)はD−D線に沿った断面図 従来用いられている空冷方式による電子機器の冷却構成を示す概念図
符号の説明
1,2,3,4,5 シート状流体冷却装置
12,14 シート
16 スペーサ
18 可撓性シート
20,22 冷却用流路
24 絞り
26 分岐流路
28 流出用流路
30 放熱流路
32,64 流入用流路
33,35,37,40,75,84 導体膜
34,36,38,54,56,58,72,74,76,78,80,82,92,100 変位発生部
42,62,70,90,98 流体輸送手段
92a 圧電体
92b,92c 電極膜
94,96,102,104 一方向弁
108,602 回路基板
110,112 発熱部
114 他の電子部品
116 放熱手段
601 冷却ファン
603 電子部品
604 筐体
605 気流

Claims (9)

  1. 積層して構成された可撓性シートの内部に設けられた複数の冷却用流路と、
    前記冷却用流路につながる放熱流路と、
    前記可撓性シートの内部に設けられ、前記冷却用流路と前記放熱流路とを接続する流入用流路および流出用流路と、
    前記可撓性シートに設けられ、前記冷却用流路から前記放熱流路に向けて流体を循環させる1つ以上の流体輸送手段と、
    前記流体輸送手段、前記冷却用流路および前記放熱流路に充填された流体と、
    前記流体輸送手段を制御する制御回路とを備え、
    前記流体輸送手段は電圧の印加により前記可撓性シートを変形させる1つ以上の変位発生部を有し、前記制御回路は前記変位発生部に電圧を印加する印加手段を有することを特徴とするシート状流体冷却装置。
  2. 複数の前記冷却用流路のコンダクタンスが異なることを特徴とする請求項1に記載のシート状流体冷却装置。
  3. 前記冷却用流路の流量は、前記制御回路により前記流体輸送手段を制御することにより調節することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート状流体冷却装置。
  4. 前記制御回路の電圧を印加する印加手段により、電圧値と印加時間との少なくとも一方を制御して前記冷却用流路の流量を調節することを特徴とする請求項3に記載のシート状流体冷却装置。
  5. 複数の前記冷却用流路に対応して、前記冷却用流路の入り口側と出口側の少なくとも一方に前記流体輸送手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のシート状流体冷却装置。
  6. 前記流体輸送手段の前記変位発生部は、前記可撓性シートの対向する両面に形成した複数の電極からなり、前記制御回路により対向する前記電極に電圧を印加して生じる静電力により前記流体を流動させることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のシート状流体冷却装置。
  7. 前記流体輸送手段の前記変位発生部は、前記可撓性シートの少なくとも一方の面に設けた圧電素子からなり、前記制御回路により前記圧電素子に電圧を印加して生じる圧電変位により前記流体を流動させることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のシート状流体冷却装置。
  8. 複数の発熱源を有する発熱部と、
    前記複数の発熱源を冷却するための流体冷却装置と、
    前記流体冷却装置の流体を冷却するための放熱手段とを備え、
    前記流体冷却装置が請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のシート状流体冷却装置であり、
    前記シート状流体冷却装置の前記冷却用流路の少なくとも一部が前記発熱源に密接して配置され、かつ前記発熱源で発生する発熱量に対応して前記冷却用流路に流れる流量を変化させたことを特徴とする電子機器冷却構造体。
  9. 前記放熱手段が放熱用フィンまたは電子冷却装置であり、前記放熱流路の少なくとも一部に密接して配置されたことを特徴とする請求項8に記載の電子機器冷却構造体。
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