JP2007041835A - 投資信託の基準価額算出システム及び基準価額算出プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各投信に係る投信基準の資産情報から年金基準の資産情報を生成する資産情報増幅部と、各種市場情報を蓄積しておく市場情報DBと、各資産の現在価値を市場情報DBから抽出する市場情報選択部と、市場情報選択部からの情報を用いて各資産の投信基準に基づく現在価値を算出する投信基準評価部、市場情報選択部からの情報を用いて各資産の年金基準に基づく現在価値を算出する年金基準評価部と、投信基準に基づく各資産の現在価値情報、各投信の口数情報、及び各投信の費用情報に基づき、各投信の投信基準価額を算出する投信基準価額計算部と、年金基準に基づく各資産の現在価値情報、口数情報、及び費用情報に基づき、各投信の年金基準価額を算出する年金基準価額計算部とを備えた投信の基準価額算出システム。
【選択図】図1
Description
この投信・投資顧問会社は、年金スポンサーから委託された資金(年金基金)を、自らが設定した年金私募投信に投資することによって運用するケースが多い。
この私募投信の基準価額(1口の価格)は、当該投信に含まれる株式や債券の価格に伴って変動するものであるため、投信・投資顧問会社は最新の取引データに基づいて投信の基準価額を毎日算出することが求められる。
この基準価額は、投信の販売価格や解約価格として適用されるものであり、その計理基準は投信法(投資信託及び投資法人に関する法律)において規定されている。
これに対し、年金基金の運用については投資顧問業法(有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律)による規制をも受けることとなり、投信法に基づく上記の基準価額の他に、年金基金固有の計理基準に従った投信の基準価額を算出することが投信・投資顧問会社には義務付けられている。
T-STAR21(投信会社バックオフィスソリューション)[平成17年7月4日検索] インターネットURL:http://www.nri.co.jp/products/kinyu_it/t-star21.html TriMaster/PX(信託財産管理バックオフィスソリューション)[平成17年7月4日検索] インターネットURL:http://www.nri.co.jp/products/kinyu_it/trimaster_px1.html
しかしながら、これを実現するために投信・投資顧問会社は、各私募投信の販売や解約に関する情報、投資対象である個々の有価証券の取引に関する情報、為替に関する情報等をそれぞれのシステムに別個に入力する必要があり、これが大きな負担となっていた。
また、投信の基準価額算出に必要な各資産の現在価値を評価するに際し、投信基準と年金基準とで別個の市場情報を適用する必要がある場合でも、第1の市場情報選択手段及び第2の市場情報選択手段により、共通の市場情報記憶手段から最適の市場情報が抽出される仕組みを備えているため、投信基準価額と年金基準価額が自動的に算出可能となる。
また、上記の増幅ルールデータベース18、投信情報データベース28、市場情報データベース30、選択ルールデータベース34、属性情報データベース40、出力用データベース44は、同コンピュータのハードディスク内に設けられている。
すなわち、端末装置46から送信された投信の取引情報は、入力管理部12から投信情報管理部14に出力される。この投信の取引情報とは、当該投信・投資顧問会社が設定している各年金私募投信の追加(販売)及び解約に関する情報である。
また、端末装置46から送信された投信毎の資産情報は、入力管理部12から資産情報増幅部16に出力される。この投信毎の資産情報とは、各年金私募投信が現在保有している株式や債券の情報(銘柄、口数等)及び各年金私募投信に係る株式や債券の取引情報(売買情報)を意味する。
また、端末装置46から送信された市場情報は、市場情報データベース30に格納される。この市場情報には、各有価証券の取引市場毎の時価や外国為替レートに関する情報が含まれている。
また、端末装置46から送信された資産の属性情報は、属性情報データベース40に格納される。この属性情報には、各有価証券の配当/利払日や終了日等の情報が含まれている。
さらに、端末装置46から送信された年金基金情報は、投信受益証券評価部38に出力される。この年金基金情報には、当該投信・投資顧問会社が管理している年金基金が保有している年金私募投信の銘柄及び口数情報が含まれている。
まず、投信情報管理部14は、入力管理部12から当日における各投信の取引情報(追加/解約情報)を取得する(S10)。
つぎに投信情報管理部14は、この入力管理部12から渡された投信の取引情報及び投信情報データベース28に格納された各投信の前日の口数情報に基づき、当日における口数を算出する(S12)と共に、投信情報データベース28の口数情報を更新させる。
続いて投信情報管理部14は、投信情報データベース28に格納された前日の投信基準価額に上記の口数を乗じて元本金額を算出すると共に、この元本金額に基づいて手数料や税金等の費用(コスト)を算出する(S14)。
上記の口数情報及び費用情報は、投信情報管理部14から投信基準価額計算部22及び年金基準価額計算部26に渡される。
端末装置46からは、元々投信基準に適合させた形の資産情報が入力されるため、資産情報増幅部16はこれをそのまま投信基準評価部20に渡す。
これに対し、年金基準評価部24には年金基準に合致した資産情報を渡すことが求められるため、資産情報増幅部16は増幅ルールデータベース18に登録された変換ロジックに従って投信用の資産情報を補正し、年金基準に準拠した資産情報を生成する(S18)。
取引内容:米国株式の購入
購入日:2005年5月31日
購入場所:ニューヨーク市場
購入単価:99ドル
購入株式数:100株
この場合、端末装置46からは、投信基準に従い以下の取引情報が入力される。
計上日:2005年6月1日
対象物:米国株式
株式数:100株
取引内容:買い 9,900ドル
これに対し、年金基準では約定日=計上日として取り扱われると共に、日本円ベースで取引金額が算定されるというルールがあるため、同じ取引であっても年金基準評価部24に対しては資産情報増幅部16から以下の取引情報が出力されることとなる。
計上日:2005年5月31日
対象物:米国株式
株式数:100株
取引内容:買い 1,089,000円(9,900×110)
また、資産情報増幅部16は、市場情報データベース30に格納された5月31日の為替レート(110円/ドル)を参照することにより、1,089,000円の取引金額を導いている。
この際、投信基準評価部20から市場情報選択部32に対し、個々の資産の価値を評価するために必要な情報の提供リクエストが発せられる。
これを受けた市場情報選択部32は、選択ルールデータベース34を参照して各資産の価値を評価するために必要な時価や為替レートの種類を特定した後、市場情報データベース30から必要な時価情報及び為替情報を抽出し、投信基準評価部20に返す。
これを受けた投信基準評価部20は(S20)、当該米国証券の現在価値を100ドル×株数×109の数式によって具体的に算出する(S22)。
これを受けた市場情報選択部32は、選択ルールデータベース34を参照して各資産の価値を評価するために必要な時価や為替レートの種類を特定した後、市場情報データベース30から必要な時価情報及び為替情報を抽出し、年金基準評価部24に返す。
これを受けた年金基準評価部24は(S24)、当該米国証券の時価を98ドル×株数×108の数式によって具体的に算出する(S26)。
ここで、基準価額は以下の式によって算出される。
(資産の総額−費用)/口数=基準価額
これらの中、費用及び口数は投信情報管理部14から既に渡されているため、投信基準価額計算部22は、投信基準評価部20から渡された個々の資産の現在価値を合計して資産の総額を求め、これらの数値を上記の式に代入することによって基準価額を算出し(S28)、投信情報データベース28に格納する(S30)。
この場合も、基準価額自体は上記と同様の式によって算出される。
(資産の総額−費用)/口数=基準価額
これらの中、費用及び口数は投信情報管理部14から既に渡されているため、年金基準価額計算部26は、年金基準評価部24から渡された個々の資産の現在価値を合計して資産の総額を求め、これらの数値を上記の式に代入することによって基準価額を算出し(S32)、基準価額データベースに格納する(S34)。
この中、投信基準価額は当該投信を販売する際や解約する際の金額として利用される。
また、年金基準価額は、当該投信を購入している年金基金を評価する際に利用される。
例えば、年金基金Aが投信αを10口購入している場合、入力管理部12から渡された「年金基金A、投信α、10口」という年金基金情報に基づき(S36)、投信受益証券評価部38は投信情報データベース28から投信αの年金基準価額を抽出し、これに10を乗じることによって投信受益証券の評価額を算定する(S38)。
この算定結果は出力情報生成部36に渡され、所定フォーマットの報告書ファイルが生成された後、出力用データベース44に格納される(S40)。
同様に出力情報生成部36は、年金基準価額計算部26から出力された各投信の全資産情報を所定のテンプレートに充填してレポートファイルを生成し、出力用データベース44に格納することもできる。
上記のレポートファイルを生成する際には、属性情報データベース40に格納された各有価証券の属性情報(配当日、利払日、終了日等)が属性情報一元管理部42から出力情報生成部36に供給され、レポートファイル中に記述される。
12 入力管理部
14 投信情報管理部
16 資産情報増幅部
18 増幅ルールデータベース
20 投信基準評価部
22 投信基準価額計算部
24 年金基準評価部
26 年金基準価額計算部
28 投信情報データベース
30 市場情報データベース
32 市場情報選択部
34 選択ルールデータベース
36 出力情報生成部
38 投信受益証券評価部
40 属性情報データベース
42 属性情報一元管理部
44 出力用データベース
46 端末装置
Claims (5)
- 入力された各投信に係る投信基準に準拠した資産情報を、所定の増幅ルールに従って変換処理し、年金基準に準拠した資産情報を生成する資産情報増幅手段と、
資産の現在価値を算出するのに必要な市場情報を蓄積しておく市場情報記憶手段と、
各資産の現在価値を投信基準に従って算出するのに必要な市場情報を、上記の市場情報記憶手段から抽出する第1の市場情報選択手段と、
この市場情報を用いて各資産の投信基準に基づく現在価値を算出する手段と、
この投信基準に基づく各資産の現在価値情報、各投信の口数情報、及び各投信の費用情報に基づき、各投信の投信基準価額を算出する手段と、
各資産の現在価値を年金基準に従って算出するのに必要な市場情報を、上記の市場情報記憶手段から抽出する第2の市場情報選択手段と、
この市場情報を用いて各資産の年金基準に基づく現在価値を算出する手段と、
この年金基準に基づく各資産の現在価値情報、各投信の口数情報、及び各投信の費用情報に基づき、各投信の年金基準価額を算出する手段と、
を備えたことを特徴とする投信の基準価額算出システム。 - 入力された各投信の販売及び解約に係る取引情報及び所定の記憶手段に格納された直近の口数情報に基づき、各投信の現在の口数を算出する手段と、
所定の記憶手段に格納された各投信の直近の投信基準価額情報と上記の口数情報に基づき、各投信の元本を算出する手段と、
上記元本に基づいて各投信の費用を算出する手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の投信の基準価額算出システム。 - 上記の資産情報増幅手段は、投信基準に準拠した資産情報の計上日を取引約定日に変換する処理と、資産の取引価格が外国通貨である場合に日本円に換算する処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の投信の基準価額算出システム。
- 上記の市場情報記憶手段には、各有価証券の終値に関する情報が時系列に沿って取引市場毎に格納されると共に、外国通貨の円換算レート情報が時系列に沿って格納されており、
上記第1の市場情報選択手段は、所定の選択ルールに従い、投信基準での資産評価に必要な特定の取引市場における特定日の終値情報及び特定日の円換算レート情報を抽出し、
上記第2の市場情報選択手段は、所定の選択ルールに従い、年金基準での資産評価に必要な特定の取引市場における特定日の終値情報及び特定日の円換算レート情報を抽出することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の投信の基準価額算出システム。 - コンピュータを、
入力された各投信に係る投信基準に準拠した資産情報を、所定の増幅ルールに従って変換処理し、年金基準に準拠した資産情報を生成する資産情報増幅手段、
資産の現在価値を算出するのに必要な市場情報を蓄積しておく市場情報記憶手段、
各資産の現在価値を投信基準に従って算出するのに必要な市場情報を、上記の市場情報記憶手段から抽出する第1の市場情報選択手段、
この市場情報を用いて各資産の投信基準に基づく現在価値を算出する手段、
この投信基準に基づく各資産の現在価値情報、各投信の口数情報、及び各投信の費用情報に基づき、各投信の投信基準価額を算出する手段、
各資産の現在価値を年金基準に従って算出するのに必要な市場情報を、上記の市場情報記憶手段から抽出する第2の市場情報選択手段、
この市場情報を用いて各資産の年金基準に基づく現在価値を算出する手段、
この年金基準に基づく各資産の現在価値情報、各投信の口数情報、及び各投信の費用情報に基づき、各投信の年金基準価額を算出する手段、
として機能させることを特徴とする投信の基準価額算出プログラム。
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