JP2007020690A - 浮遊体及び給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自ら羽ばたく浮遊体を得る。
【解決手段】 浮遊体31に主翼動力装置56を設ける。主翼動力装置56により主翼15に取り付けられたひも199を巻き取り、或いは、解き放つことにより、主翼15が羽ばたく。主翼動力装置56は、モータ65と歯車43,46と巻き取り軸196とから構成される。主翼15はトーションバネ583等が接続され、弾力性があり、常に一定の形を保とうとする復元力がある。従って、主翼15は、糸199により引っ張られて羽ばたいた後、モータ65を逆回転させることによって元の形状に戻る。これを繰り返すことにより自ら羽ばたく浮遊体を得ることができる。
【選択図】 図50

Description

本発明は、空中を浮遊させる浮遊体に関するものである。特に、自励的な羽ばたき運動をするものであって、部屋の中或いは屋外にて浮遊させる玩具に関するものである。
羽ばたき運動により空中を浮遊させる浮遊体としては種々考案されてきた。例えば、主翼と尾翼を有する模型飛行機様の構造をした浮遊体の主翼をゴムの動力により羽ばたかせて空中を浮遊させるものがあった(例えば、特許文献1)。また、主翼と尾翼を有する浮遊体であって、電動モータによって回転される糸巻きで駆動糸を引き、主翼を打ち下ろし、次いで、主翼に設けられた弾性変形するスパーの有する反発力によって主翼を打ち上げるように、羽ばたき翼を構成することにより連続して翼を羽ばたかせるようにしたものが考案されている(例えば、特許文献2)。
特開2002−85860号公報(段落番号0010〜0011、図1、図2) 特開平5−178293号公報(段落番号0010〜0015、図1、図2)
従来の浮遊体のうち、特許文献1に示されるような、動力がゴムによるものにあっては、軽くすることはできても、浮遊する時間が限られていた。また、特許文献2に示されるような、動力が電動モータによるものにあっては、考案はされてはいるものの、実際に浮遊させることができなかった、或いは非常に速い速度であれば浮遊させることができたかもしれないが、現実的に玩具として使用できるようなものはなかった。
この発明は、上記のような従来の浮遊体の問題点を解決するためになされたものであり、電気のエネルギーにより翼を羽ばたかせることにより、部屋の中や屋外で長時間浮遊させる、実用的な玩具を提供することを目的とする。
この発明に係る浮遊体は、胴部と、胴部の両側に取り付けられた一対の主翼と、一対の主翼の間に設けられ、主翼の羽ばたく方向に延在する巻き取り軸と、一対の主翼と一端がそれぞれ接続され、他端が巻き取り軸にそれぞれ接続された一対の糸と、胴部に取り付けられ、糸を巻き取る軸を回転させる主翼動力装置と、主翼の羽ばたきを補助するねじりコイルバネとを備えたことを特徴とするものである。
この発明によれば、翼を羽ばたかせて浮遊する浮遊体において、電気のエネルギーにより翼を羽ばたかせることにより、自らの力で低速で空中を浮かぶように飛ぶことを可能にし、部屋の中や屋外で浮遊させる玩具を提供する。
近年小型モータが高速回転化、新材料の適用により小型・軽量化されているのを利用して、翼面加重が1平方メートル当たり5ニュートン以下、即ち室内でも飛行できる歩行速度3m/秒以下の低速で空中を浮遊する電動の浮遊体が可能になるのではないかという発明者らの発想がきっかけで、この発明がなされた。この発想により、従来実現されていなかった、実用的な玩具としての浮遊体を実現したものである。また、本発明は、一種の癒しを提供する玩具としての使用を狙ったものである。
図1は、浮遊する浮遊体の各部の名称を示す図である。
図1(a)は、浮遊体の側面図、図1(b)は、上面図である。
ここでは、浮遊体の一例として、胴部と主翼と水平尾翼を持っている浮遊体の場合を示している。ここで、浮遊体とは、「空中に浮かび泳ぐ物体」のことである。即ち、ふわふわと漂う物体をいう。従って、ヘリコプターや通常のプロペラやエンジンで歩行速度よりはるかに高速で飛ぶ飛行機は、浮遊体とはいわない。また、浮遊体とは、一般に、「空気よりも重く、風の方向に対し、ある角度を持って歩行速度より低速で動きながら飛ぶもの」をいう。気球や風船は、空気より軽いので浮遊体ではない。浮遊体は、風に対して迎え角Aがあることにより、揚力とわずかの抗力(無視可能)とが発生し、この揚力を受け空中に浮遊する。また、水平尾翼を主翼の無揚力線より上に反らせることにより、水平尾翼近傍では、ほぼ翼に沿って吹いてくる風に対して負の迎え角iを形成して飛行の安定性を保っている。迎え角Aと水平尾翼のうわぞり角iの角度を調整することで、揚力を変更することができる。この迎え角Aは、浮遊体の重心の位置を変えることによっても変更することができる。
浮遊の飛行速度は、単位翼面積辺りの加重、即ち翼面加重によって決まる。本浮遊体では、近年の高速回転化によって小型軽量化したモータの利用で、電気の力を使いながらも非常に低速で飛べるように工夫されているのである。
本浮遊体には、図1(b)に示すように、翼の後退角Dが付いていて、これが機体の横滑り飛行を防いでいることは、他の飛行体と同様である。
実施の形態1.
まず最もわかりやすい実施形態から説明する。図2は、この形態1の浮遊体の斜視図である。
図3は、側面図である。
図4は、正面図である。
図5は、背面図である。
図2から図4においては、内部構造を示すために、ケースを示していないが、駆動装置との翼の軸との相対位置を一定にするよう、或いは鳥や昆虫や飛行機に似せて体裁を良くするよう、主翼動力装置56をケース内に納められていることが多い。
以下、主翼動力装置56について説明する。
本装置は、通常の回転運動を直線運動に変えるクランク装置と違って、ひも51とクランク44を利用して羽を羽ばたかせて軽量化を図っているものである。
回転機41は、浮遊体の翼の中心軸と一定の間隔を保って設置されているモータで、電池49からの電力を得て電機子が回転する。電池49は支持板54に取り付けられている。支持板54は、浮遊体31に固定されている。また、回転機41も浮遊体31に固定されている。回転機41の回転軸には、歯車43が設けられている。歯車43は、クランク44に固定された歯車46とかみ合っている。歯車43と歯車46によりモータも回転数(通常一秒に数100回)と羽ばたき回数(通常1秒に数回)との比(約100)の高減速比を有する減速機構55を形成している。通常、この程度の減速比になると図示されてはいないが他の歯車を複数加えることにより減速機構55を形成している。クランク44には、ひも止め47が突起状に設けられている。ひも止め47には、2本のひも51の端部が結ばれている。U字状のパイプ48は、支持棒53に固定されている。また、クランク軸45は、支持棒53と支持板54に指示され、回転できるようになっている。クランク44は、回転機41の回転に合わせてひも止め47を円周上に移動させる。このため、ひも51は、ひも止め47の移動に伴い、張力をかけられ引っ張られたり解放されたりする。ひも51は、中心骨と一定の距離を保っているパイプ48の内部を通過して、主翼15に結ばれている。従って、ひも51がパイプ48を通過移動することにより、主翼15が上下に移動する。つまり、主翼15が羽ばたくことになる。
即ち、回転機41によりクランクとひもで主翼15を羽ばたかせることができるようになる。
ひも51と、減速機構55と、クランク44とにより、動力伝達部を構成している。動力伝達部により回転機41の動力を主翼15に伝えることができる。
以上のような構成を持つことにより、主翼動力装置56は、主翼15を飛行に適当なサイクルで羽ばたかせることができる。
なお、ひも51は、線材の一例であり、素材は、釣り糸などの、パイプ48との接触によりすり切れないものであればよい。
図5を用いて、軽量化に工夫が施された浮遊体31の骨組み構造について説明する。
浮遊体31は、浮遊体31の対称軸となる本体中心骨39を有している。また、主翼15の主要部となる空力中心(モーメントが迎え角の大小にかかわらず一定であるような点)の近傍に配置された主翼主骨33と、主翼補強骨35を主要構成部材としている。また、本体中心骨39と平行に、かつ、板骨34の両端部から本体中心骨39を挟んで対象に主翼中間縦骨11を有している。板骨34は、主翼中間縦骨11と前縁を固定するための発泡剤などを用いた軽量の板骨である。また、主翼15の端部の上方外縁部分の形状保持のために、主翼細骨13を有している。また、これらの骨組みに対して、浮遊体31本体を構成する所用の強度を有する軽量で強靭な合成樹脂シート、或いは、合成樹脂不織布、等からなる烏や蝶等の生物を印刷した浮遊体シート36を有している。浮遊体シート36は、前述した骨組みに接着固定されるものである。また、取付部材17に本体中心骨39が貫通して浮遊体の先頭から水平尾翼まで本体中心骨39が存在している。さらに、補強骨35をシートに接着固定すると主翼主骨33と中心骨39との角度が固定する。更に、補強骨35と中心骨の交点には補強シート部材17(取付部材17)が接着され、この点に水平尾翼骨18が接続されている。板骨34を除く各骨材には、グラスファイバ又はカーボンファイバ強化樹脂、檜、ラミン等の木材等の線材を使用する。或いは、断面形状を適当に設計して、必要な方向の剛性を高めた、プラスチックを使用しても構わない。
このようにして主翼主骨33を主とした主翼15は、軽量でありながら剛性を持ち、主翼15が羽ばたいても、常に主翼15が追随するようになっている。
図6と図7は、羽ばたき動作を説明する概念図である。
ここでは説明を簡単にするために、胴体に固定され主翼中心軸との距離が一定に保たれたパイプ48を直線上にしたものを図示している。図6に示すように、クランク44が矢印Hの方に回転し始めるとひも51が引っ張られ、主翼の中心棒とパイプ48およびモータケース76との距離が一定に保たれているので、主翼15は矢印Eの方向に移動する。図7に示すように、ひも止め47が180度回転した時点で、主翼15は最下に到達する。更に、クランク44が回転し続けることにより、主翼15は、翼に作用する揚力と羽ばたき機構に作用する重力によって、矢印Fの方向に戻ることになる。通常、主翼15が矢印Eの方向に戻るように、主翼15が弾性を有しており、その弾性力により戻る力を付加することによって後述する共振周波数や安定飛行に必要な羽ばたき周波数を調整する。
図8は、回路図を示している。回転機41には、抵抗58と電池49が接続されている。電池49からの電力供給に基づき、回転機41は、矢印Hの方向に回転し続け、羽ばたき動作が連続することになる。
この実施の形態においては、翼の羽ばたきをしやすくするために、翼の共振周波数と飛行に必要な羽ばたきのサイクル周波数を一致させるようにすることが望ましい。モータの回転による羽ばたきのサイクルは、以下のパラメータの値が判れば計算することができる。
モータの定格電圧。
モータの最高回転数。
モータの最大トルク。
モータの最大電流。
減速機構。
翼のスパン方向。
片方の翼の風力中心。
羽ばたきの上下角度。
空気比重。
羽の幅。
迎え角。
空気抵抗。
浮遊体の全質量。
等。
以上のようなパラメータの値を変化させることにより、例えば、1秒間に1.6回のサイクルの羽ばたきが飛行に必要とあれば、この周波数で羽ばたきをさせることが可能である。
一方、モータの駆動力をひも51により主翼15に加えるとき、前述した1秒間に1.6回の羽ばたきと同じになるようなサイクルでひも51に張力を与える。もし、主翼15の共振周波数がこのサイクルと一致するならば、共振を起こすことができる。ここで共振とは、「ある物体において、外部から与える振動周波数がその物体の固有周波数に等しくなった状態」をいう。ここで固有周波数とは、「物体の自由振動の周波数」をいう。この例では、翼に対して外部からひも51により与えられる振動周波数(1.6回/秒)がその翼の固有周波数に等しい場合に共振という状態が起こることになる。翼の固有周波数も、主翼15の弾力性や慣性能率やその他のパラメータを変化させることにより、所定の値にすることができる。このような共振状態を作ることにより、翼が羽ばたきやすくなるし、また、エネルギーの消費も少なくなるため、モータに対する負荷が少なくて済む。
実施の形態2.
実施の形態1で示した(及び、各実施の形態で示す)浮遊体の羽ばたき飛行の重要関係式について、図9を用いて説明する。
図9の式(1)と式(2)は、飛行の必要条件を表す式である。
主翼15の特定の形状(アスペクト比が重要)で1つ飛ぶものを見つける。ここで、アスペクト比とは、一対の主翼15を180度方向に広げた場合の全長と主翼15の前後奥行き(頭部から水平尾翼方向)の長さとの比(主翼縦横比)である。
主翼15の特定の形状(アスペクト比が重要)で1つ飛ぶものが見つかれば、それ(例えば、主翼の縦・横・形状・アスペクト比など)を縮小ないし拡大する場合、比例定数は同一として、この式で比例計算して飛行条件を求める。
なお、比例定数は形状(主としてアスペクト比に依存)による。この比例定数の収集が重要な技術資産になる。
また、同じモデル(同一形状、同一重さ、同一素材など、同一仕様の浮遊体)で同じ迎角の場合、推力(推進力)は、式(3)に従って増加する。
図10に、各実施の形態の浮遊体の特性例を示す。
図10(a)には、締結線無しで自由飛行する大型自由飛行模型体と、締結線で拘束された小型有線飛行模型体の各種数値例が示されている。また、図10(b)には、モータ1とモータ2との例が示されている。
なお、図10の数値は、四捨五入等の関係で値が正しくないように見えるものがある。
ここで特徴となる点は、以下のとおりである。
る。小型有線飛行模型体の全質量は、5.5グラムである。
1.全体の重量が軽い。重力に逆らって飛ばすため、全体の重量は、30グラム以下であることが望ましい。できれば、10グラム以下にするのがよい。
例えば、モータ1を用いた場合、大型自由飛行模型体の全質量は、25グラムである。小型有線飛行模型体の全質量は、5.5グラム〜7.8グラムである。
2.動力源の重量が軽い。モータの重量は、3グラム以下であることが望ましい。例えば、モータ1は、2.5グラムである。モータ2は、1.5グラムである。
モータの重量と飛行模型体の全質量との比は、3分の1以下であることが望ましい。
例えば、モータ1の重量と飛行模型体の全質量との比は、大型自由飛行模型体の場合、約10%である。小型有線飛行模型体の場合、約32%である。
また、モータ2の重量と飛行模型体の全質量との比は、小型有線飛行模型体の場合、約31%である。
3.翼面荷重が小さい。翼面荷重は、3ニュートン/平方メートル、できれば、2ニュートン/平方メートル以下であることが望ましい。さらに、強度設計の点から、できれば、1.7ニュートン/平方メートル以下にするのがよい。
例えば、図10の例ではいずれも1.7ニュートン/平方メートルである。小型有線飛行模型体の全質量は、((5.5/1000)*9.8)/0,033=1,633≒1.63ニュートン/平方メートルである。翼を小さくして、翼面積を半分にすれば、狭いところでも飛行可能になる。この場合、翼面荷重は2倍になり、例えば、約3.2ニュートン/平方メートルとなるが、翼の強度の点などから、翼面荷重は3.0ニュートン/平方メートル以下にすることが望ましい。
4.室内でも飛行可能である。室内でも飛行可能なモータ駆動の低速羽ばたき機が可能になった理由は、以下のとおりである。
(1)機体の翼面荷重が、120g/m以下になった。
(2)図10のようにモータが軽量高性能になった。
(3)3.7V120mAhという軽量高容量のリチェウムポリマー二次電池が入手できるようになった。
5.今までの飛行体に比べて速度が遅くても空中に浮遊できる。図10に示す飛行模型体の速度を数式により説明する。
羽ばたき飛行させるのに必要なモータ出力は、全質量×重力加速度(9.8m/s)×空力抵抗係数(0.1程度)×可楊飛行速度である。
ここで可楊飛行速度は、(翼面荷重/((1/2)×空気の密度))1/2であり、空気の密度が、1.20〜1.29kg/mとすると、図10に示す飛行模型体の速度は、約1.6m/秒(歩行速度程度)である。例えば、翼面荷重を1.62N/mとし、空気密度を気温0℃で1.2kg/mとすると、浮遊可能な飛行速度は、 (1.62/(1/2)*1.2)1/2=1.64m/s
となる。
また、翼面荷重を1.62N/mとし、空気密度を気温20℃で1.29kg/mとすると、可楊飛行速度は、
(1.62/(1/2)*1.29)1/2=1.58m/s
となる。
パーツの交換などを可能とすると、翼面荷重が変化することもあるので、浮遊体の速度も変化するが、浮遊可能な飛行速度は2.0m/秒あれば空中に浮遊するであろう。
従って、図10に示す飛行模型体を空中に浮遊させるのに必要なモータ出力は、次のようになる。
(1)小形の場合約12mW(7.8*9.8*0.1*1.6=12.2)
(2)大型の場合約40mW(25.1*9.8*0.1*1.6=39.4)
モータの定格最大出力は図10(b)に示したとおり、モータ1の場合、37000/60*8.9/100*9.8/4≒137mWであり、モータ2の場合、26000/60*3.6/100*9.8/4≒60mWであるから、オン、オフの間欠運転で倍の出力が必要であるとしても、まだ十分な余裕を持って飛ばすことが可能である。
図10に示す浮遊体体の最低浮遊飛行速度は、1.6m/秒(歩行速度程度)であり、通常の模型飛行機の場合、10m/秒以上の速度が必要なのに比べると、図10に示す飛行模型体は極めて安全な飛行体といえる。また、3.0m/秒以下の低速度で飛行させるようにしてもよい。3.0m/秒は、時速約10km程度(早足歩行、或いは、遅い駆け足程度)の速度であり、安全性を保ちながらある程度のスピードの飛行も楽しむことが可能である。
以上のように、この実施の形態によれば、安全で、安価な飛行模型体を提供することができる。また、室内でも遊べる小型で軽量な飛行体・浮遊体を提供することができる。
実施の形態3.
図11は、共振状態にある浮遊体のモータ電気回路にスイッチ57とコンデンサ61を設けて消費電力の削減を図った場合の動作説明図である。
図12は、そのフローチャートである。
(a),(f),S21,S22
スイッチ57をオンにする。電池49から回転機41に電流が流れると同時に、コンデンサ61に帯電電流が流れ、コンデンサ61が帯電される。
(b),(g),S23,S24
クランク44が170度回転した時点でスイッチ57をオフにする。
(c),(h),S25
スイッチ57がオフにされると、コンデンサ61から放電される。この放電後、回転機41には電源からの電力の供給がなくなる。
(d),(i),S26,S27
主翼15が矢印Fの方向に自力で戻ることにより、クランク44が矢印Hの方向に回転する。この時点で回転機41は発電機となる。このようにして、回転機41からの電流は、コンデンサ61に帯電される。コンデンサ61の容量が充分大きい場合には、回転機41で発電された電力はコンデンサ61に蓄えられる。
(e),(j),S28
クランク44が360度回転した時点で、スイッチ57をオンにする。この時点で、回転機41は、電源から電力が供給され発電機からモータに変わる。(j)の状態は(f)の状態と同じであり、以後、動作が繰り返され、羽ばたきが継続する。
この実施の形態によれば、コンデンサ61を設け、回転機41を発電機として用いるため、電池49の電力消費を削減することができる。
なお、図13に示すように、電池49の代わりに、充電池59を設けるようにしても構わない。この場合の動作は、図11に示したものと同じになる。即ち、回転機41が発電機として機能し、かつ、その電力の電圧が充電池59よりも高い場合には、充電池59に充電されることになり、長時間の動作が可能になる。
実施の形態4.
図14(a)は、主翼動力装置56の他の例を示す図である。
減速機付き回転機41の回転軸が本体中心骨39と同一軸になるように減速機付き回転機41が取り付けられている。回転機41の回転軸には、クランク44が直接取り付けられている。クランク44のひも止め47には、ひも51が結ばれている。回転機41は、正逆両方向(即ち、矢印H,矢印Iの方向)に回転する。パイプ48は、支持棒53により固定されている。支持棒53は、クランク軸45にベアリングを介して取り付けている。クランク軸45も本体中心骨39と同一軸上にある。
このような構成にするのは、回転機構を支える筐体をなくして軽量化を図るためである。
図14(b),(c)は、動作説明図である。
回路に回転機41への電流を逆転させる極性切り替え用のスイッチ57を設けることにより、回転機41は、正逆両方向に回転することができる。この実施の形態では、回転機41の回転角度q、又は、クランク44の半径rを変えることにより、羽ばたきの大きさを変えることができる。
実施の形態5.
限られた空間を自由に飛行する浮遊体は、進行方向を制御する必要がある。図15と図16は、水平尾翼を動かして進行方向変える水平尾翼動力装置69を示す図である。
水平尾翼動力装置69は、水平尾翼中心骨19を備えている。飛行物体が安定に飛ぶためには、図15に示すように、水平尾翼16を主翼15、或いは、胴部24の面よりも跳ね上げる必要がある。即ち、水平尾翼16により図1の角iを持たせる必要がある。このi角を確保するため、及び、水平尾翼16の回転機構を取り付けやすくするため、水平尾翼16の浮遊体シート36の裏面にGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)の素材で作られた水平尾翼中心骨19を取り付ける。また、浮遊体のシート36には、穴23を設け、水平尾翼中心骨19を浮遊体シート36の穴23に通し、胴部24の表面側に一端部を出す。この表面側に出された水平尾翼中心骨19の端部を減速機付きモータ65(回転機)に取り付ける。従って、モータ65が正逆方向に回転することにより、水平尾翼中心骨19も軸回りに正逆方向に回転することができる。水平尾翼中心骨19の他端部の両側には、水平尾翼板21が取り付けられる。水平尾翼板21は、水平尾翼成形プラスチック板である。水平尾翼板21は、水平尾翼16の形をしっかり形作り、水平尾翼16の制御の再現性を確保するためのものである。水平尾翼板21は、水平尾翼骨18に接続される。従って、水平尾翼中心骨19が正逆両方向(矢印L,矢印M)の方向に回転することにより、水平尾翼板21及び水平尾翼骨18は、矢印J及び矢印Kの方向に回動することになる。
水平尾翼動力装置69は、モータ65を取り付けている角度変更部66を有している。角度変更部66は、モータ65の取り付け角度Rを変更することができるように、モータ65を保持している。この取り付け角度Rを変更することにより、水平尾翼16は、矢印N,矢印Qの方向(上下方向)に動くことができる。従って、水平尾翼中心骨19は、自分白身の軸を中心にして回転するとともに、その軸と本体中心骨39となす角度(取り付け角度R)を変更することができる。
このようにして、水平尾翼16は、風から受ける力を自由に変化させることができる。 取り付け角度Rを変更するということは、図1の角iを変更することに他ならない。
水平尾翼動力装置69には、無線通信部67が備え付けられている。無線通信部67は、携帯電話機68と無線通信する。携帯電話機68のボタンを選ぶことにより、モータ65及び角度変更部66が動作し、水平尾翼16が制御され、その結果、人間は、浮遊体31が浮遊する上下方向、左右方向、傾き方向を意図的に変えることが可能になる。
実施の形態6.
図17は、水平尾翼動力装置69の他の例を示す図である。
図17の場合は、1本の本体中心骨39があり、その両側に磁石板71と電磁石72が設けられている。無線通信部67は、携帯電話機68と無線通信することにより、電磁石72に対して正逆方向に通電させることができる。電磁石72には、2本の水平尾翼骨18が固定されている。図17の(b),(e)は、電磁石72が通電されていない場合を示している。図17の(c),(f)は、電磁石72が通電されて矢印Jの方向に傾いた場合を示している。その結果、水平尾翼も矢印Jの方向に傾く。図16の(d),(g)は、電磁石72が通電した結果、矢印Kの方向に傾いた場合を示している。その結果、水平尾翼16も矢印Kの方向に傾く。
なお、この例においても、本体中心骨39と水平尾翼骨18を結ぶ水平尾翼板21を設けるようにしても構わない。
実施の形態7.
図18と図19は、実施の形態6の水平尾翼動力装置69の他の例を示す図である。
図18は、水平尾翼動力装置69の正面図である。
図18は、軸受ハウジング181からフタ186をはずした状態の断面図である。
図19は、図18の水平尾翼動力装置69のA−A断面図である。
図19は、軸受ハウジング181にフタ186が取り付けられた状態の断面図である。
図19の水平尾翼中心骨19の右方向の構造は図16に示した構造と同じである。
水平尾翼動力装置69の軸受ハウジング181は傾斜取付面189により、本体中心骨39に固定される。傾斜取付面189は、水平尾翼中心骨19に対して、7.5度の角度を持ったテーパ面である。したがって、水平尾翼中心骨19は、本体中心骨39に対して7.5度の取り付け角度Rで取り付けられる。
水平尾翼中心骨19は軸受ハウジング181に対して水平尾翼中心骨19の軸周りに回転可能に取り付けられる。水平尾翼中心骨19の端部には座金187を介して円盤状の駆動輪182が固定される。駆動輪182の外周にはOリング183が取り付けられる。
偏芯軸ジャケット185には、モータ184がモータ軸188方向に挿入され固定される。偏芯軸ジャケット185は肉厚が変化した筒状モータ収容器で有り、モータ184のモータ軸188を偏芯させるために用いる。偏芯軸ジャケット185は軸受ハウジング181に固定される。その結果、モータ184のモータ軸188がOリング183に接するように、かつモータ軸188が偏芯した状態で、モータ184が軸受ハウジング181に固定される。
モータ軸188とOリング183との圧力調整は、モータをあらかじめ偏芯させた偏芯軸ジャケット185に挿入し、偏芯軸ジャケット185を軸受ハウジング181のモータ取り付け孔に挿入してセットすることにより行う。偏芯軸ジャケット185によりモータ軸188とOリング183の押し圧が調整できる機構になっている。
例えば、図18と図19に示した水平尾翼動力装置69の全体重量は約2グラムである。
また、モータ184として、例えば、市販のモータを使用することができる。
軸受ハウジング181の素材は、例えば、ポリアセタールがよい。
また、水平尾翼中心骨19の素材は、強度のために、特殊断面形状のプラスチック、ガラス繊維又はカーボン繊維による強化プラスチックがよい。
また、Oリング183のリングの素材は、すべり止めのために、バイトン、フッ素ゴム、ウレタン、シリコンゴム等を用いるのがよい。
図18と図19の水平尾翼動力装置69の動作について説明する。
モータ184のモータ軸188が正逆方向に回動すると、Oリング183も正逆方向(矢印M,L方向)に回動し、水平尾翼中心骨19も正逆方向(矢印M,L方向)に回動する。
その結果、図16に示すように水平尾翼16は、正逆方向(矢印J,K方向)に回動する。
以上の尾翼駆動装置は、通常の凧に適用することによって、一本の糸でも凧を自由に動かすことができる。
実施の形態8.
図20は、羽ばたかないが低速で飛行する浮遊体31の胴部24に空胴25を設けた場合を示している。
そして、空胴25に高速で回転する超小型ファン73と減速機の無い高速回転モータ65を設けている。
このような構成により、空気流が胴部24の空胴25を強制的に通過して、羽ばたきの推力に代替することになる。
実施の形態9.
図21,図22は、浮遊体31を台75に取り付けた場合を示している。
図21の場合には、台75に電池49を設け、電池49からの電力をリード線(電線)74に供給している。従って、浮遊体31に電池49を設ける必要はない。このため、電力を家庭の電線から供給すれば、永久に浮遊する浮遊体31を得ることができる。
図22は、糸37を省き、リード線74を糸37との代わりとしたものであり、構成が簡単になる。
実施の形態10.
図23は、糸ないし糸の代わりの電線に拘束されて飛行する浮遊体を示している。図で、電線は、軸(進行)方向では重心位置、垂直方向では胴体の最下点に取り付けられている。また翼にエルロンを付けることによって、揚力を翼面に立てた垂線から一定角度だけ傾けている。
この傾いた揚力が回転運動によって生じる遠心力や遠心方向に傾くことによって生じる重力などによるトルクを打ち消し、浮遊体が永久円運動をできるようにしたものである。このときの各種の角度は、図24の式によって求められる。
図25は、糸ないし糸の代わりの電線を胴体下部の横から取り出したものであるが、この方法でも、上と同一の効果が得られることは自明である。
図26は、台75として用いられる地上制御機構80の内部構成図である。
固定ケース81の内部には、モータ84とギアー82とギアー88がある。ギアー88の中心には、回転軸83があり、回転軸83の上端に回転ケース91が取り付けられている。
回転ケース91の内部には、モータ94とギアー92とギアー98がある。ギアー98の回転により、線巻きドラム95の回転軸93が回転する。更に、回転ケース91の内部には、電池49が内蔵されており、電池49は、例えば、回転軸93を経由して、線巻きドラム95に巻かれた電線74に電力を供給する。電線74は、リング99を経由して上空の浮遊体に接続される。
浮遊体を屋内で電線付きで飛ばすときには、浮遊体が回転(旋回)して飛ばなければ飛翔は続かない。この場合、電線74にねじれが生じてしまう。この回転(旋回)に併せて線巻きドラム95の入った回転ケース91も回転しなければならない。回転ケース91を固定ケースのモータ94で強制的に回転させる理由は浮遊体の回転(旋回)と同期させて回転ケース91を回転させ、電線74にねじれを生じさせないためである。或いは、回転ケース91を強制的に回転させるのではなく、自由に回転させるようにしておいてもよい。
なお、電源は、図26のように、回転ケース91の中に電池49として入れるか、スリップリングを付けて外付けとする。制御スイッチ97は、羽ばたきのためにモータ印加電圧の電圧の正負の切り替えをやるボタン96を有し、切り替えた周波数が羽ばたきの周波数を制御する。これによって、浮遊体の飛行速度を制御する。
実施の形態11.
図27は、地上制御機構80の内部構成図である。
また、図27は、電線74(糸37)を浮遊体31に取り付け旋回浮遊しやすくした場合を示している。
図25で説明したように、浮遊体31が羽ばたくことにより、前進する力が働き、浮遊体31は、円周V上を飛行することになる。
台480の内部には、回転機構483と回転変圧器484とが設けられている。台480の上端には、筒部490がある。筒部490は、伸縮棒486の外周囲を支える土管型の筒である。
回転機構483には、モータが内蔵され、回転機構483の中心からは、モータの回転軸489が次コア481の中央を通過して上方に立てられている。
回転変圧器484は、一次コア481と二次コア482が有る。一次コア481と二次コア482にはそれぞれ巻線185が巻かれている。一次コア481と二次コア482とは、非接触型トランスを形成している。即ち、一次コア481は、台480に固定され、二次コア482は、回転軸489に固定され、回転軸489を中心にして回転可能になっている。
二次コア482の上面には、伸縮棒486が固定されている。伸縮棒486は、釣竿のように伸縮する円筒形の竿である。この伸縮棒486の高さ調節により、浮遊体31の飛行高度を調節する。
制御箱487には、電源とセンサと演算装置とが取り付けられている。
電源から電線74により回転機構483と一次コア481に電力を供給する。
回転機構483のモータは、自律回転することにより、二次コア482を回転させ、伸縮棒486を回転させる。
また、一次コア481に供給された電力は、回転変圧器484により変圧されて二次コア482から電線74を介して浮遊体31のモータ65に供給される。
センサは、赤外線を上方に発生させ、浮遊体31の回転速度を検出する。演算装置は、浮遊体31の回転速度と一致するように、回転機構483のモータの回転を制御する。このため、浮遊体31のV方向の旋回飛行と同期して二次コア482と伸縮棒486が回転する。その結果、伸縮棒486から浮遊体31への電線74にねじれが生じることがなく、浮遊体31のV方向の旋回飛行を永久に継続することができる。
リモコン488は、制御箱487に対して、オンオフ指令、飛行速度指令などを指令するものである。
止まり本491は、浮遊体31が飛行していないときの平板状の休憩所(置き場)である。
止まり本491の中央には、電線74の長さを調節する長さ調節部492がある。止まり本491から浮遊体31までの電線74の長さを調節することにより、この浮遊体の旋回半径を自由に変更することができる。例えば、室内では短くでき、屋外では延長できる。
回転機構483のモータにより二次コア482と伸縮棒486とを回転させる強制的に回転させるのではなく、回転機構483を設けないで、浮遊体31の旋回に応じて、二次コア482と伸縮棒486とを自由に回転させるようにしておいてもよい。
実施の形態12.
図28と図29は、クランクの場合より小さい減速比で主翼15を羽ばたかせる構造を示す図である。
図においては、左右対称であるため、右側の主翼15を省略してある。
モータ65は、モータ固定機構195により図示していない胴部の水平尾翼中心骨19に固定されている。胴部の水平尾翼中心骨19は、主翼15の付け根に存在している。巻き取り軸196は、モータ65の回転軸に直結された棒である。減速機付きモータ65の回転により巻き取り軸196も回転する。
主翼15の上と下には、上糸191と下糸193が取り付けられている。上糸191の一端は主翼15に接続され、他端は上糸ストッパー192に接続されている。一方、下糸193の一端は主翼15に取り付けられ、他端は下糸ストッパー194に取り付けられている。
図28は、主翼15が最も上にある状態を示している。図29は、主翼15が最も下にある場合を示している。
図28の場合には、主翼15が最も上にあるため、上糸191は、上糸ストッパー192より上の巻き取り軸196に巻き取られている。
一方、下糸193は、最も伸びた状態になり、下糸ストッパー194から直接伸びた状態になっている。
図29の場合には、下糸193が下糸ストッパー194よりも下の巻き取り軸196に巻き取られた状態になり、上糸191が上糸ストッパー192から直接伸びた状態となっている。
上糸191と下糸193は、モータ65の回転により巻き取られる方向が反対になるように、巻き方を反対にしてある。例えば、巻き取り軸196が右回転すると、上糸191は巻き取られ、下糸193は伸びる。逆に、巻き取り軸196が左回転すると、上糸191は伸び、下糸193は巻き取られる。
このように、モータ65を正逆両方向に回動させることにより、主翼15が上下する。即ち、主翼15が羽ばたくことになる。この場合、例えば、羽が最下点から最上点まで移動する間に上糸ないし下糸が変化する長さの2倍を巻き取り軸の円周で割っただけの減速比が得られるので、一段の減速比の小さい減速機でよく、場合によっては減速機が省略できるので、ギアーの軽量化が図れることになる。
実施の形態13.
図30と図31と図32は、主翼15を羽ばたかせる他の構造を示す図である。
図30は、羽ばたきの最上点を示している。
図31は、羽ばたきの最下点を示している。
図32は、平面図を示している。
主翼15は、板ばね103に取り付けられている。板ばね103は、取り付け台101に取り付けられている。取り付け台101は、胴部である。
板ばね103は、図31に示すように、主翼15を水平方向に保つような力を発揮するものである。
モータ65は、取り付け台101に固定されている。モータ65の回転軸は、一対の主翼15の間にあって、取り付け台101から垂直方向に伸びている。
巻き取り軸196を回転させることにより、糸199が巻き取られる。モータ65の回転により糸199を巻き取り、図30のように、羽ばたきの最上点を得た状態でモータヘの電源供給をやめる。
この時点で、板ばね103の復元力が働き、図30から図31の状態に戻る。図31の状態になってから再びモータ65に電源を供給し、糸199を巻き取ることにより、主翼15が再び上昇する。
このように、板ばね103の復元力を利用することにより、羽ばたき構造を簡単にすることができる。また、板ばね103の復元力を用いることにより、羽ばたきを補助することができる。
実施の形態14.
図33は、電源の一例を示す図である。
直流モータ141に対して、交流電源109が接続されている。交流電源109は、例えば、1Hzの交流信号を発生する。
図33(b)に示すように、交流信号のA区間では、直流モータ141が正転し、糸が巻き取られ翼が上昇する。
また、B区間では、モータが逆転し、糸が解き放たれ翼が下がる。この交流電源109は、周波数の低い交流信号を発生させる。
従って、直流モータ141にとって見れば、A区間はプラスの直流を供給されたものと見なすことができる。
また、B区間ではマイナスの直流が供給されたものと見なすことができる。従って、直流モータ141は、A区間で正転し、B区間で逆転するのである。
このように、直流モータ141が動作する周波数の低い交流信号を使うことにより、直流モータ141に供給される電流がなめらかに変化するため、翼の羽ばたきもなめらかな動きになり、直流信号を送るよりもより自然の羽ばたきを得ることが可能になる。
なお、この実施の形態の直流モータ141と交流電源109は、各実施の形態のいずれの主翼動力装置56に対しても用いることができる。
また、交流電源109の代わりに、直流電源を用いる場合に、リチェウムポリマー2次電池を付ければ、長時間の飛行が可能になる。
実施の形態15.
図34は、主翼15を羽ばたかせる他の構造を示す図である。
図34において、上は浮遊体の背面であり、下は浮遊体の正面(腹面)である。
この実施の形態の浮遊体は、胴部の取り付け台101と、胴部の両側に取り付けられた一対の主翼15と、一対の主翼の間に設けられ、主翼の羽ばたく方向(上下方向)に延在する巻き取り軸196と、一対の主翼と一端がそれぞれ接続され、他端が巻き取り軸196にそれぞれ接続された一対の糸199と、胴部に取り付けられ、巻き取り軸を回転させる主翼動力装置(モータ65)とを有している。
また、上記一対の糸199は、一対の主翼15と巻き取り軸196との間では、直線状に張られている。接続点107は、翼の先端の自由な(自然な)羽ばたきを助長させたいため、先端点よりは胴側にあることが望ましい。
また、上記巻き取り軸196は、一対の主翼主骨33の結合点(又はその近傍)から翼背面方向(図34の上方向)へ胴部の取り付け台101の板面(背面)に対して垂直方向に伸びた棒であり、一対の主翼15の羽ばたきに応じた接続点107の位置の上下移動に伴い糸を巻き取る位置を変更する。
また、主翼動力装置として、回転軸を有するモータ65を備え、上記モータ65の回転軸と巻き取り軸196とを直結している。
さらに、主翼の羽ばたきを補助するバネ64を備えている。バネ64は、一対の主翼主骨33の略中間部にC字状又はU字状に取り付けられている。
また、図34においては、主翼主骨33とシート136を上下反対にしている点が特徴である。主翼15は、上下に羽ばたく羽であり、主翼の骨格を形成する号と、骨の上につけられた軽量のシートとを備えている。
シート136は、浮遊体シート36のことである。通常、シート136は、地表側(下側)に設けられているが、ここでは、骨格を形成している骨を下にしている。
その理由は、主翼15を羽ばたかせることにより、風の抵抗を得、かつ、風の流れを得るためには、シート136が主翼主骨33などの骨よりも上にあった方がよいからである。即ち、主翼15のスムーズな気流形成のために、シート136をモータや骨の上側(天空側)に設けている。
また、バネ64がC字状又はU字型になって一対の主翼15に取り付けられ、一対の主翼15のなす角度を所定の角度(例えば、180度)に保つように付勢している。このバネは、ゴムやFRP(ファイバー強化プラスチック)などでもよい。このバネ64により、主翼15の羽ばたきの戻り(矢印E)を補助することが可能になる。
図34において、高さHの場所に、糸199と巻き取り軸196の結合点がある。この結合点の高さをなるべく高くした方が巻き取り軸196の糸199を引っ張る力が小いさくて済む。このため、巻き取り軸196は、一対の主翼15の真中に直立した状態で上空に延在していることになる。また、こうすると、翼が例えば最下点から最上点に移動する間に変化する糸の直線部の長さが長くなるので、この長さの2倍を巻き取り軸の円周で割った減速率がおおきくなり、より高速のモータや後述する減速機の重量の軽減が図れる。
なお、巻き取り軸196の延在方向を一対の主翼15の付け根の真中中央から斜め後方(水平尾翼方向)に傾ける構成にしても構わない。巻き取り軸196の先端を斜め後方(水平尾翼方向)に傾けた場合、糸199が上方に巻き取られるに従って、主翼と系との接続点107も後方に引っ張られることになり、主翼の羽ばたきにひねりを加えることができる。
実施の形態16.
図35と図36は、胴部を檜板299で囲い、その中に、一段の減速機構55を設けた場合を示している。
減速機構55は、歯車43と歯車46で構成されている。この減速機構55を用いることにより、巻き取り軸196の回転速度を調節することができるだけではなく、回転軸を上下に延在させることができる。この回転軸の上下への延在は、図28の実施例を実現するのに利用すると図28のモータ固定機構が不用になり構造が簡単になる。
ただし、ギアーがある場合には、モータに若干の逆転電圧を加えて、ギアー逆転時に生じる摩擦抵抗を打ち消して、ばねによる戻りを容易にする必要がある。
また、檜板299を用いているのは、重さを軽くするためである。檜板299以外に、ラワン材等の軽量の木材を用いても構わない。或いは、プラスチックを用いても構わない。
実施の形態17.
図37は、電池49(電源)を糸目38にぶら下げた場合を示している。
電池49は、図37(b)に示すように、糸目38に対して位置が変更できるように結ばれている。従って、電池49は、糸目38に対してスライドして取り付けられるようになっている。
電池49の位置を変えることにより、重心の位置を調整することが可能になる。浮遊状態では浮遊体の迎角は重心の位置によって変るので、電池49の位置を変えて推力や揚力を決める迎角を希望のものにすることができる。
また、電池49が胴体より下部にあり、かつ、電池49が最も重量が重い部品であることから、低重心化(安定化)を図ることができる。
また、胴部と水平尾翼16との角度を調節するために、スペーサ999を設けている。スペーサ999は、水平尾翼16の水平尾翼中心骨19と胴部の取り付け台101との間に差し込まれるテーパ形状のくさび状板である。スペーサ999の厚さ、或いは、角度を変えることにより、水平尾翼16の取り付け角度を変更することができる。
従って、スペーサ999を取り替えることにより、i角を調節することができる。i角で迎角がかわるので、これによっても浮遊体にきわめて重要な迎角を変えることができる。
実施の形態18.
浮遊体の形は、烏に限らず、蝶、トンボ、人(顔)、カエル、その他の動物でも構わない。
また、浮遊体は、1本の締結線で結ばれた凧でもよい。凧にすれば、締結線で結ばれているので、飛んでいってしまうことがない。
また、漫画の主人公、アニメキャラクタでも構わない。
また、電気回路を外部から絶縁することにより、空中でなくても、水中や海中において使用することも可能である。
なお、各実施の形態では、主として、特徴となる点を説明したが、各実施の形態の記述内容やこれらの特徴を組み合わせたり、取捨選択して実施することが可能である。
実施の形態19.
図38は、主翼15を羽ばたかせる他の構造を示す図である。
図38(a)は、正面図を示し、図38(b)は、側面図を示している。
図38は、巻き取り軸196を上部(背面方向)に設け、下部(腹面方向)にバルサ棒169を使用したばね材料としてはきわめて軽量なゴム164を取り付けた構造を示す図である。
主翼15は、取り付け台101或いは本体中心骨39に取り付けられている。バルサ棒169は、取り付け台101に取り付けられている。バルサ棒169の頭部にはV字或いはU字の切り込み161(くぼみ)が有る。取り付け台101は、胴部である。
ゴム164は、バルサ棒169の柱頭部の切り込み161(くぼみ)を経由して、その両端が主翼主骨33の中間部(接続点163)にむすばれている。この接続点163は、モータ65(減速機構付きの場合もある)の巻き取り負荷をなるべく増加させないようにするために、糸199の接続点107よりも胴体側に有る。バルサ棒169は、棒状でも板状でもよく、形や材質を問わない。バルサ棒169の高さは、ゴム164が主翼15を下方に引く張力を発揮できる程度の高さであればよい。ゴム164は、主翼15を常に下方に引く張力を発揮する弾性体の一例である。
バルサ棒169の代わりに、モータ65(減速機構付きの場合もある)の筐体を用い、モータ65の筐体底部をゴム164が経由するようにしても構わない。バルサ棒169の代わりに、図15に示したケース76を用い、ケース76の外周底部をゴム164が経由するようにしても構わない。
ゴム164は、劣化する可能性が有るので、取り替え可能に主翼主骨33にむすばれるようにするのが望ましい。
モータ65(減速機構付きの場合もある)は、取り付け台101に固定されている。ベアリング部165は、モータ65と反対側に、取り付け台101に固定されている。モータ65の回転軸には、巻き取り軸196が同一軸方向に取り付けられている。巻き取り軸196は、一対の主翼15の間にあって、取り付け台101から垂直方向に伸びている。巻き取り軸196は、取り付け台101の反対側に設けられたベアリング部165により回転可能にささえられて取り付け台101から垂直方向に伸びている。ベアリング部165は、巻き取り軸196の回転を保証しながら、巻き取り軸196にかかる回転負荷や糸199の張力や打撃ショックによる巻き取り軸196の変形や屈曲や傾斜に抗するためのものである。
巻き取り軸196を回転させることにより、糸199が巻き取られる。モータ65の(減速機構付きの場合もある)回転により糸199を巻き取り、図38のように、羽ばたきの最上点を得た状態でモータヘの電源供給をやめる。
この時点で、ゴム164の復元力と主翼15(主翼主骨33)の復元力が働き、主翼15が下方に戻る。ゴム164の復元力は、鳥の筋肉と似た作用を呈するため、自然な羽ばたきを得ることができる。ただしギアー付きの場合は、上述のようにギアーの逆転時に生じる抵抗を補償するために、モータに若干の逆転トルクを加える場合もある。
主翼15が最下点の状態になってから再びモータ65に電源を供給し、糸199を巻き取ることにより、主翼15が再び上昇する。
このように、ゴム164の復元力を利用することにより、羽ばたき構造を簡単かつ軽量にすることができる。また、ゴム164の復元力を用いることにより、羽ばたきを補助することができる。また、ゴム164の復元力は、鳥の筋肉と似た作用を呈するため、自然な羽ばたきを得ることができる。
図39は、実施の形態13で説明した図30の浮遊体に、バルサ棒169とゴム164とを付加したものである。
図40は、実施の形態15で説明した図34の浮遊体のバネ64の代わりに、バルサ棒169とゴム164とを設けたものである。
図41,図42は、実施の形態16で説明した図35,図36の浮遊体のバネ64の代わりに、バルサ棒169とゴム164とを設けたものである。
このように、この実施の形態のバルサ棒169とゴム164は、バネの代わりに、或いは、バネとともに、他の実施の形態と組み合わせて用いることができる。
図43は、ゴム164を主翼15の表面と裏面の両方に設けた場合を示している。また、表面のゴム164の接続点163と裏面のゴム164の接続点163の位置をずらしている場合を示している。
このように、主翼15の表面と裏面とでゴム164の接続点163を変えることによりに、主翼の羽ばたきのしなりに変化をもたらすことができる。また、図43において、表面と裏面のゴム164のうち、一方を、バネにしてもよい。また、その他の弾性体にしてもよい。
ゴム164と主翼主骨33の接続点163は、ゴム164の張力を変更することができるように、主翼主骨33にスライド可能に取り付けられることが望ましい。
図44は、上下方向(腹面方向と背面方向)へのバルサ棒169を使用して、ゴム164を取り付けた構造を示す図である。
図45は、図38とは、反対に、巻き取り軸を下部(腹面方向)に設け、上部(背面方向)にバルサ棒169を使用したゴム164を取り付けた構造を示す図である。図38の場合は、主翼15が最上位にある場合に、ゴム164の張力が最大になるので、主翼15の打ちおろし力(打ちおろし速度)が大きくなる。一方、図45の場合は、主翼15が最下位にある場合に、ゴム164の張力が最大になるので、主翼15の打ちあげ力(打ちあげ速度)が大きくなる。
実施の形態20.
図46と図47は、各実施の形態に示したモータヘの電源回路を示す図である。
図において、T1〜T5はトランジスタ(スイッチ)である。Cはコンデンサ(蓄電池)である。Mはモータである。この回路は、T1がオンのとき、T2,T3がオンになり、T4,T5はオフになる。従って、図25の矢印のように電流が流れ、モータMが回転するとともに、コンデンサCが充電される。T1がオフになると、T2,T3がオフになり、T4,T5はオンになる。従って、コンデンサCから充電され、図47の矢印のように電流が流れ、モータMが逆転する。
T1がオンオフを繰り返すことにより、モータMは正逆転するので翼を羽ばたかせることができる。また、コンデンサCにより電力を無駄なく利用することができる。
実施の形態21.
図48〜図51は、主翼15を羽ばたかせる他の構造を示す図である。
図48は、浮遊体の背面図である。図48と図5との違いは、板骨34がなく、主翼15を支える主翼副骨581と水平尾翼16を支える水平尾翼補強骨582がある点である。板骨34を取り除くことにより軽量化を図っている。水平尾翼補強骨582は、尾翼の端部が下方に彎曲し尾翼の効きが悪くなるのを防ぐために追加する。
図49は、主翼を羽ばたかせる機構を示す浮遊体の正面図である。図50は、この実施の形態21の浮遊体の斜視図である。ねじりコイルバネであるトーションバネ583(主翼の羽ばたきを補助するバネの一例)の一端は、一方の主翼主骨33に接続され、トーションバネ583の他端は、もう一方の主翼主骨33に接続され、主翼が水平より上の角度(180°以下の角度)となるよう保持している。糸199の中心が巻き取り軸196に取り付けられている。図34との違いは、巻き取り軸196が胴部の下側にある点である。糸199の両端は、主翼主骨33に接続されている。
なお、図49では、主翼主骨33がシート136の下側に配置されているが、主翼主骨33がシート136の上側に配置されていてもよい。
図51は、主翼を羽ばたかせる機構を側面から見た場合の図48のB−B断面図である。
尾翼角調整機構として、本体中心骨39と水平尾翼中心骨19を連結する取付部材17をアルミニウム管などの軽くて形状が固定できる材料を使用する。これによって、水平尾翼16の角度の設定、調整を簡便化することができる。
上記取付部材17の材料は、軽くて形状が固定できるものであれば、アルミニウムに限定されることはなく、プラスチック等でもかまわない。
以下、主翼15を羽ばたかせる主翼動力装置56の制御方法について図49、図50、図51を用いて説明する。
制御方法(1)
1)モータ65を正回転させ、巻き取り軸196を回転させて、主翼主骨33に結ばれた糸199を巻き取ることによって、主翼15を下方へ引きおろす。
2)主翼15が下端に到達した際に、モータ65の正回転を停止させる。
3)本体中心骨39を中心に取り付けられたトーションバネ583の働きとともにモータ65を弱い電圧で逆回転させることによって、主翼15を上方へ引き上げる。
4)主翼15が上端に到達した際、モータ65の逆回転を停止させ、1)に戻り、一連の動作を繰り返す。
つまり、主翼15を引き下ろす際と引き上げる際にモータ65の回転方向を切り替えて主翼15を羽ばたかせる。
上記のように、主翼15を上方へ引き上げる際、モータ65を弱い電圧で逆回転させることによって、トーションバネ583のみで主翼15を上方へ引き上げる場合よりも、主翼15が上端に到達する時間を短縮することができ、推進効率を向上することができる。
制御方法(2)
1)モータ65を正回転させ、巻き取り軸196を回転させて、主翼主骨33に結ばれた糸199を巻き取ることにより、主翼15を下方へ引きおろす。
2)主翼15が下端に到達した際に、モータ65の正回転を停止させる。
3)本体中心骨39を中心に取り付けられたトーションバネ583の働きとともにモータ65を弱い電圧で逆回転させることによって、主翼15を上昇させ、上端に向かわせる。
4)主翼15が上端に到達した際、モータ65を(通常の電圧で)逆回転させたまま巻き取り軸196を回転させて、主翼主骨33に結ばれた糸199を巻き取ることによって、主翼15を下方へ引きおろす。
5)主翼15が下端に到達した際に、モータ65の逆回転を停止させる。
6)本体中心骨39を中心に取り付けられたトーションバネ583の働きとともにモータ65を弱い電圧で正回転させることによって、主翼15を上昇させ、上端に向かわせる。
7)主翼15が上端に到達した際、1)に戻り、一連の動作を繰り返す。
つまり、主翼15の引き上げから引きおろしまでをモータ65の同一方向の回転により行い、再び主翼15を引き上げる際にモータ65の回転方向を切り替えて主翼15を羽ばたかせる。
上記のように、主翼15を上方へ引き上げる際、モータ65を弱い電圧で回転させることによって、トーションバネ583のみで主翼15を上方へ引き上げる場合よりも、主翼15が上端に到達する時間を短縮することができ、推進効率を向上することができる。また、制御方法(1)の場合よりもモータ65の切り替え回数が半分に減り、モータ65の寿命を延ばすことができる。さらに、主翼15を引き下ろす際の巻き取り動作において糸199のよじれ方向が切り替わるので、糸199の寿命も延ばすことができる。
実施の形態22.
図52は、糸199を主翼主骨33と巻き取り軸196に取り付ける取り付け構造を示した図である。
巻き取り軸196と主翼主骨33とを連結する糸199の両端にフック585を設置するとともに、主翼主骨33にフック取付具586を設置し、フック585をフック取付具586に取り付けることによって、糸199を主翼主骨33に取り付ける。これによって、糸の主翼主骨33への取り付けを簡便化することができる。
また、主翼主骨33に複数のフック取付具586を設置している。これによって、主翼15の角度を任意に調整することができる。
さらに、糸199を巻き取り軸196に数回巻きつけ、上から十分締りの良いチューブなどの糸抑え584で押さえている。これによって、糸199の巻き取り軸196への取付作業を簡略化することができる。
実施の形態23.
図53は、浮遊体と回転可能な回転ポール587との接続関係を示した図である。
モータ65に動力を供給する電線74は、回転可能な回転ポール587に接続されており、浮遊体は、回転ポール587を中心に回転飛行するよう構成されている。回転ポール587は、図26、図27に示すようなモータを有するものではなく、単に浮遊体に従って、回転するよう構成されているものでもかまわない。
浮遊体と電線74を接続する接続部は、浮遊体の重心位置に設定されており、安定化を図っている。
飛行速度によって、浮遊体に遠心力がはたらき、遠心力が強くなると、矢印Z方向に示すように、浮遊体は円運動の外側に傾いて飛行する。この傾きは、垂直方向の揚力を阻害するため、浮遊体本体の姿勢を一定に保つ機構が必要である。そこで、図24および図25で説明した理論にしたがって、図53と図54に示すように電線74の取り出し部より円運動の中心方向に短い調整フレーム588を設け、電線74を調整フレーム588に固定する。これによって、浮遊体本体の姿勢を一定に保つことができる。調整フレーム588が上のとき、矢印Z方向とは反対の方向に姿勢を修正し、浮遊体は円運動の内側に傾いて飛行するようになる。調整フレーム588が下側のとき、矢印Z方向に姿勢を修正し、浮遊体は円運動の外側に傾いて飛行するようになる。電線のたるみ577は調整フレーム588を移動させるためのたるみである。
また、電線74が調整フレーム588に固定される位置を任意に調整可能(例えば、調整フレーム588をモータ65の矢印X−Y方向に上下移動させる)とすることよって、回転スピードの変化による遠心力の変化に対応することができ、バランスを確保することができる。
なお、調整フレーム588は図53と図54ではモータ65に設置されているが、前後の重心位置によっては、取り付け台101に設置されていてもかまわないし、また主翼動力装置56を覆うカバー等に設置してもかまわない。
実施の形態24.
以下に、主翼15を構成するシートの材料について説明する。
主翼15を構成するシート136は、PE(ポリエチレン)などの素材を使用すると、はばたき時の騒音が大きく室内での展示品としての使用に耐えない。また、シート136に不織布を使用すると、静粛性を確保できるが、通気性があり、はばたき時の空気の抜けによって推進力が低下する。このため、インクジェット方式の印刷機等により不織布にインクを吹き付けることにより、インクを積層し空気の抜け穴を小さくしたシートをシート136として用いることによって、静粛性を確保するとともに、空気の抜けを防止し、推進効率を向上させることができる。
また、不敷布にインクを積層したもの以外に、不織布や和紙にラミネートなど通気性のない薄いシートを貼り合わせたものをシート136として用いることよって、静粛性を確保するとともに、空気の抜けを防止し、推進効率を向上させることもできる。なお、この際、下側(腹側)をラミネートすることによって、推進効率を向上させることができる。
実施の形態25.
以下、主翼15と胴部24との接続部について図55から図57を用いて説明する。
図55の(a)と図55の(b)は、浮遊体の正面図である。主翼15の羽ばたきを効率よく推進力に変換するため、主翼15の羽ばたき中心は、本体中心骨39を中心とすることが望ましい。しかしながら、主翼15の振幅中心を本体中心骨39とした場合には、主翼15と羽ばたきの下降時に中心胴体など主翼15の下部の構造物とが干渉するため、振幅を大きく取れないという欠点がある。図55の(a)は本体中心骨39を主翼取付部材27により取り付け台101から離した例である。主翼主骨33は本体中心骨39にくっついたままでよい。このような構造とすることで主翼15と中心胴体などの下部構造物との干渉部分を減少させ、振幅を大きくとることができる。
また、各主翼15の羽ばたき中心を図55の(b)のように分離し、中心からずらして、例えば主翼15と胴部24の接線部に接合する、すなわち各主翼15を接続せず分離して胴部24の異なる部分に接合することで、主翼15の振幅を大きくとり、強い推進力を得ることができる。これは、主翼主骨33が取り付け台101等の胴部24の両側に取り付けられることにより実現できる。
図56は、主翼の羽ばたき中心を、本体中心からずらした場合の浮遊体の背面図である。
本体中心骨39を板状の本体中心板595とし、主翼主骨33を本体中心板595の両側に上下に回転可能に取り付けている。また、トーションバネ583は2カ所にコイル598をもつものとし、コイル598と、主翼15と本体中心板595の接合部526(胴部と主翼の接合部526の一例)とをあわせるように設置する。主翼主骨33と本体中心板595とを接合するだけでは強度が不足する場合は主翼補強骨35を追加して、主翼補強骨35の両端を本体中心板595と主翼主骨33に接合する。その場合、主翼補強骨35と本体中心板595をヒンジ的に接続する必要がある。ヒンジ的結合は、主翼補強骨35の一方に結合部材596として薄いプラスチック板を取り付け、本体中心板595と結合部材596とを薄い可撓テープ597により接合することにより実現できる。
また、図57は、羽ばたき中心を、本体中心からずらした場合のバネと取り付け台101との関係の一例を示す図である。
バネは主翼主骨33とバネ主骨バンドにより固定されており、取り付け台101と主翼主骨33が接続されている2カ所で折れ曲がるようになっている。
また、トーションバネ583を本体中心板595(胴部)へ取り付ける方法の一例を、図68を用いて説明する。
図68(a)はトーションバネ583を本体中心板595に取り付けたときの背面図、図68(b)はその断面図である。
トーションバネ583は1本の線材からなり、2カ所にコイル598と、2つのコイルの中央部に図68(a)に示すコの字形の折曲がり部分700(バネ支持部又は突起の一例)を備えている。折れ曲がり部分700(バネ支持部又は突起の一例)は2つのコイル間の線材を折り曲げたものである。この折れ曲がり部分700(バネ支持部又は突起の一例)を本体中心板595上から薄板599ではさむようにして接着剤で貼り付けると、トーションバネ583は本体中心板と前後方向に平行に、又確実に位置決めされる。
トーションバネ583の中央部にコの字形の折り曲がり部分700(バネ支持部又は突起の一例)を備えた効果として、浮遊体31の羽が上下に動いたときに、トーションバネ583が前後に回動するのを防ぐことがあげられる。折れ曲がり部分700のコの字形は、形状の一例であり、トーションバネ583を胴部(本体中心板595)に固定できれば、かつ、前後に回動することを防ぐことができれば、図69に示すように、その形状はCの形状でもかまわないし、Vの形状でもかまわない。また、板状にしてもかまわない。
実施の形態26.
以下、主翼のガル翼構造について図58と図59を用いて説明する。
ガル翼とは主翼を正面から見た時に主翼の形状が、カモメが翼を広げたようになっている主翼のことである。主翼主骨33の途中にポリカーボネート等の弾性を持つ素材でできた折れ曲がり部589が設置されている。シート136は、主翼主骨33と折れ曲がり部589との接合部590までは主翼主骨33と接着されており、接合部590から羽先までは折れ曲がり部589に接着されている。これによって、主翼15が上方に向かうときは、図58に示すように、主翼15の端部が下方に彎曲して引き上げられ、主翼15が下方に向かうときは、主翼15は彎曲せずに引きおろす構造となる。すなわち、うちおろしaのときはA直線となるように動作し、うちあげbのときはB曲がりとなるように動作する。このため、主翼を引き上げる際の空気抵抗が減り、モータ65の負荷が減少し、効率を向上させることができる。
なお、主翼主骨33にヒンジ等の機構を設け、上方に引き上げる際のみ主翼主骨33の端部が下側に折れ曲がる構造としてもよい。
実施の形態27.
以下、主翼動力装置56を覆う胴体591を浮遊体31に取り付けた場合について図60から図62を用いて説明する。
図60は、実施の形態21から実施の形態26までに示した浮遊体に胴体591をつけたときの側面図である。
胴体591はスチレンペーパーや発泡スチロール等の軽量素材で作成されている。胴体591に主翼動力装置56と主翼15と水平尾翼16を取り付ける。主翼15と巻き取り軸196を結ぶ糸199を妨げないため、胴体591にはU字型の切り込み594を設ける。胴体591は一例として頭部と一体化している。そのため、図61に示すように主翼15と頭部を一体化する必要はなく、頭部のシートは不要となる。頭部と胴体は別々に作成してもかまわないし、実施の形態21等に示すよう、主翼15と一体化して作成してもかまわない。胴体591を用いる場合、本体中心骨39はなくてもかまわない。本体中心骨39は剛性が不足する場合に追加すれば良い。また、胴体の剛性を高めるため、胴体に補強板592を取り付けてもかまわない。胴体の形状は、図では鳥に似せて作成しているが、これ以外に昆虫や飛行機に似せて作成してもよい。
胴体591を取り付けることにより、鳥や昆虫や飛行機に似せて体裁を良くするようにすることが可能となる。
実施の形態28.
実施の形態28を、図63と図64を用いて説明する。
図63は、この実施の形態における浮遊体に給電しながら、浮遊体に引かれて回る給電装置601の内部構成の一例を示す内部構成図である。図64は、給電装置601の一例を示す斜面図である。給電装置601は、固定部602(固定ケースの一例)、回転部603、電池49、電線74、スリップリング604を備えている。スリップリングとは電力や信号を中継するもので、回転をともなう装置へ連続して通電することを可能とするものである。
回転部603は、回転軸部608と回転軸部608を支持する回転軸支持部609とから構成されており、回転部は回転軸支持部609により自立している。また、浮遊体31の旋回浮遊に応じて回転する。回転部603の内部は空洞となっており、電線74を通すことができる。これは、電線74を隠すことを目的としたものであり、回転する動作に支障がなければ、回転部603の内部は空洞にする必要はなく、電線74は外部に露出して設置してもかまわない。
固定部602(固定ケースの一例)には、回転部を支持するための穴610が設置されている。また、固定部602の内部は電線74を通すことができるよう空洞となっている。この空洞は、電線74を隠すことを目的としたものである。そのため、電線74を回転部603の動作に支障がなければ、固定部602(固定ケースの一例)の内部は、空洞にする必要はなく、電線74を外部に露出するようなものとしてもかまわない。
スリップリング604は回転側と固定側とにそれぞれ2個づつドーナツ状に固定されている。すなわち、スリップリング604は、回転部603の回転軸支持部609と固定部602とが接する部分に設置されており、固定部602に設置された電線74と回転部603に設置された電線74を中継し通電する。図63では、回転側と固定側の両方がドーナツ状となっているが、回転側と固定側のどちらか一方がドーナツ状に固定されており、他方が電極端子であってもかまわない。スリップリング604は、回転部603の回転動作を制限することなく、電線74を通電するため、電線74にねじれを生じさせることなく、電線74に締結された浮遊体31に給電することが可能である。
浮遊体31は、締結線を兼ねた電線74を介して給電されるため、浮遊体31自身に電池49を設ける必要はなく、浮遊体31は給電されるかぎり旋回浮遊することが可能である。また、電池49を家庭の商用電源からの電線からの供給とすれば、永久に浮遊する浮遊体31を得ることができる。
実施の形態29.
実施の形態29を、図65と図66を用いて説明する。
図65は、この実施の形態における浮遊体に給電しながら、浮遊体に引かれて回る給電装置601の内部構成の一例を示す内部構成図である。図66は給電装置601の一例を示す斜面図である。実施の形態28と同様、給電装置601は、固定部602(固定ケースの一例)、回転部603、電池49、電線74、スリップリング604を備えている。
実施の形態28との違いは、スリップリング604が回転軸部608の周囲に筒状に2個取り付けられて、固定部602に2個の電極端子607があること、固定部602に回転部603を支持する回転軸支持部609を設置することである。円筒形の回転軸支持部609を固定部602に設置することにより、回転部603の回転軸部608を支持している。回転部603は旋回浮遊する浮遊体31に応じて回転する。スリップリング604は固定部602の回転軸支持部609と回転部603の回転軸部608とが接する部分に設けられ、電線74を中継する。スリップリング604と電線74を介して浮遊体31に給電される。
給電装置を本形態のような構成とすることにより、回転部603を軽量化させること可能となり、回転部603の回転運動がより効率的となる。
実施の形態30.
実施の形態30を、図67を用いて説明する。
図67は、浮遊体に給電しながら、浮遊体に引かれて回る給電装置601の内部構成の一例を示す内部構成図である。給電装置601は、固定部602と、回転部603、電池49、電線74、ボール605を備えている。
実施の形態28の給電装置601との違いは電池49が回転部603に設置されていることである。電池49も、回転部603にあわせて回転するため、実施の形態28にあるスリップリング604は不要である。スリップリング604が不要となるため、構成が簡素となるだけでなく、スリップリング604の接触不良等を修理するといったメンテナンスも必要がない。また、固定部602と回転部603とが接する場所にボール605を設置する。ボール605を設置することにより、回転部603が回転運動する際の摩擦を減らしている。ボール605は回転運動の際の摩擦を減らすことを目的として設置しているものであるため、摩擦を減らすものであるならば、テフロン(登録商標)シート等を貼ってもかまわないし、潤滑油等を塗ってもかまわない。ボール等を設置しなくても十分に回転部が浮遊体に引かれて回る場合は、必ずしも設置する必要はない。
浮遊体の概要図である。 実施の形態1の浮遊体31の斜視図である。 浮遊体31の側面図である。 浮遊体31の正面図である。 浮遊体31の背面図である。 浮遊体31の動作説明図である。 浮遊体31の動作説明図である。 浮遊体31に用いられる回路図である。 各実施の形態の羽ばたき飛行の関係式を示す図である。 各実施の形態の浮遊体の特性を示す図である。 実施の形態3の動作説明図である。 動作フローチャートである。 浮遊体31に用いられる他の電気回路図である。 実施の形態4のクランク44を用いた動作図である。 実施の形態5の水平尾翼動力装置69を示す図である。 実施の形態5の水平尾翼16を示す図である。 実施の形態6の説明図である。 実施の形態7の水平尾翼動力装置69の軸受ハウジング181からフタ186をはずした状態の断面図である。 実施の形態7の図18の水平尾翼動力装置69の軸受ハウジング181にフタ186が取り付けられた状態のA−A断面図である。 実施の形態8の説明図である。 実施の形態9の説明図である。 実施の形態9の説明図である。 実施の形態10の説明図である。 実施の形態10の説明図である。 実施の形態10の説明図である。 実施の形態10の地上制御機構の構成図である。 実施の形態11の地上制御機構80の内部構成図である。 実施の形態12の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態12の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態13の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態13の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態13の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態14の主翼動力装置56の電源回路図である。 実施の形態15の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態16の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態16の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態17の電源取り付け図である。 実施の形態19の主翼15を羽ばたかせる他の構造を示す図である。 実施の形態13で説明した図30の浮遊体に、バルサ棒169とゴム164とを付加した構造を示す図である。 実施の形態15で説明した図34の浮遊体に、バルサ棒169とゴム164とを設けた構造を示す図である。 実施の形態16で説明した図35の浮遊体に、バルサ棒169とゴム164とを設けた構造を示す図である。 実施の形態16で説明した図36の浮遊体に、バルサ棒169とゴム164とを設けた構造を示す図である。 バルサ棒169を使用せず、ゴム164を取り付けた構造を示す図である。 バルサ棒169を使用して、ゴム164を取り付けた構造を示す図である。 巻き取り軸を下部に設け、上部にバルサ棒169を使用してゴム164を取り付けた構造を示す図である。 実施の形態20のモータヘの電源回路図である。 実施の形態20のモータヘの電源回路図である。 実施の形態21の浮遊体の背面図である。 実施の形態21の主翼15の羽ばたき機構図である。 実施の形態21の浮遊体の斜面図である。 実施の形態21の浮遊体の断面図である。 実施の形態22の糸199と主翼主骨33と巻き取り軸196に取り付ける取り付け構造を示した図である。 実施の形態23における浮遊体と回転可能な回転ポール587との接続関係を示した図である。 実施の形態23における調整フレーム588の位置を示した図である。 主翼の羽ばたき中心をずらした場合の浮遊体の正面図である。 主翼の羽ばたき中心をずらした場合の浮遊体の背面図である。 主翼の羽ばたき中心をずらした場合のバネと減速機の関係を示した図である。 実施の形態26の主翼のガル翼構造を示す浮遊体の正面図である。 実施の形態26の主翼のガル翼構造を示す浮遊体の背面図である。 実施の形態27の胴体を用いた場合の浮遊体の構造を示す側面図である。 実施の形態27の胴体を用いた場合の浮遊体の構造を示す背面図である。 実施の形態27のシートの形状を説明するための図である。 実施の形態28の給電装置601の内部構成図である。 実施の形態28の給電装置601の斜面図である。 実施の形態29の給電装置601の内部構成図である。 実施の形態29の給電装置601の斜面図である。 実施の形態30の給電装置601の内部構成図である。 実施の形態25におけるトーションバネ583の形状と、本体中心板に取り付ける方法を示した図である。 トーションバネ583の折れ曲がり部分(バネ支持部又は突起の一例)の例を示した図である。
符号の説明
15 主翼、16 水平尾翼、17 取付部材、18 水平尾翼骨、19 水平尾翼中心骨、21 水平尾翼板、23 穴、24 胴部、25 空胴、526 胴部と主翼の接合部、31 浮遊体、33 主翼主骨、34 板骨、35 主翼補強骨、36 浮遊体シート、37 糸、38 糸目、39 本体中心骨、41 回転機、43,46 歯車、44 クランク、45 クランク軸、47 ひも止め、48 パイプ、49 電池、51 ひも、53 支持棒、54 支持板、55 減速機構、56 主翼動力装置、57 スイッチ、58 抵抗、59 充電池、61 コンデンサ、63 巻き車、64 バネ、65 モータ、66 角度変更部、67 無線通信部、68 携帯電話機、69 水平尾翼動力装置、71 磁石板、72 電磁石、73 ファン、74 電線、75 台、76 ケース、577 電線のたるみ、581 主翼副骨、582 水平尾翼補強骨、583 トーションバネ、584 糸抑え、585 フック、586 フック取付具、587 回転ポール、588 調整フレーム、589 折れ曲がり部、590 接合部、591 胴体、592 補強板、593 バネ主骨バンド、594 U字型の切り込み、595 本体中心板、596 結合部材、597 可撓テープ、598 コイル、599 薄板、101 取り付け台、103 板ばね、107 接続点、109 交流電源、110 交流信号、136 シート、141 直流モータ、191 上糸、192 上糸ストッパー、193 下糸、194 下糸ストッパー、195 モータ固定機構、196 巻き取り軸、199 糸、298 ストッパー、299 檜板、601 給電装置、602 固定部、603 回転部、604 スリップリング、605 ボール、607 電極端子、608 回転軸部、609 回転軸支持部、610 回転部を支持するための穴、700 折れ曲がり部分(バネ支持部又は突起の一例)、999 スペーサ。

Claims (15)

  1. 浮遊する浮遊体において、
    胴部と、
    胴部の両側に取り付けられた一対の主翼と、
    一対の主翼の間に設けられ、主翼の羽ばたく方向に延在する巻き取り軸と、
    一対の主翼と一端がそれぞれ接続され、他端が巻き取り軸にそれぞれ接続された一対の糸と、
    胴部に取り付けられ、糸を巻き取る軸を回転させる主翼動力装置と、
    主翼の羽ばたきを補助するねじりコイルバネと
    を備えたことを特徴とする浮遊体。
  2. 上記主翼は、フックを取り付けるフック取付部を複数備え、
    上記一対の糸は、糸の一端にフックを備えたことを特徴とする請求項1記載の浮遊体。
  3. 上記巻き取り軸は、
    上記巻き取り軸の先端に、上記一対の糸の他端を固定する糸抑えを備えたことを特徴とする請求項1記載の浮遊体。
  4. 上記一対の主翼の各主翼と胴部との接合部を、胴部の異なる部分に設けたことを特徴とする請求項1記載の浮遊体。
  5. 上記浮遊体は、締結線により締結されて回転飛行するものであり、
    浮遊体と回転飛行の中心とを結ぶ締結線と、主翼の羽ばたく方向とのなす角度を調整する調整部を備えたことを特徴とする請求1記載の浮遊体。
  6. 上記主翼は、
    主翼が一方向に羽ばたく際に、主翼を折り曲げる折れ曲がり機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の浮遊体。
  7. 浮遊する浮遊体において、
    胴部と、
    胴部の両側に取り付けられた一対の主翼と、
    一対の主翼の間に設けられ、主翼の羽ばたく方向に延在する巻き取り軸と、
    一対の主翼と一端がそれぞれ接続され、他端が巻き取り軸にそれぞれ接続された一対の糸とを備え、
    上記主翼は、フックを取り付けるフック取付部を複数備え、
    上記一対の糸は、糸の一端にフックを備えたことを特徴とする浮遊体。
  8. 浮遊する浮遊体において、
    胴部と、
    胴部の両側に取り付けられた一対の主翼と、
    一対の主翼の間に設けられ、主翼の羽ばたく方向に延在する巻き取り軸と、
    一対の主翼と一端がそれぞれ接続され、他端が巻き取り軸にそれぞれ接続された一対の糸と、
    上記巻き取り軸の先端に、上記一対の糸の他端を固定する糸抑えと
    を備えたことを特徴とする浮遊体。
  9. 浮遊する浮遊体において、
    胴部と、
    胴部の両側に取り付けられた一対の主翼と、
    上記一対の主翼の各主翼と胴部との接合部を、胴部の異なる部分に設けたことを特徴とする浮遊体。
  10. 浮遊する浮遊体において、
    上記浮遊体は、締結線により締結されて回転飛行するものであり、
    胴部と、
    胴部の両側に取り付けられた一対の主翼と、
    浮遊体と回転飛行の中心とを結ぶ締結線と、主翼の羽ばたく方向とのなす角度を調整する調整部と
    を備えたことを特徴とする浮遊体。
  11. 浮遊する浮遊体において、
    胴部と、
    胴部の両側に取り付けられた一対の主翼を備え、
    上記主翼は、主翼が一方向に羽ばたく際に、主翼を折り曲げる折れ曲がり機構と
    を備えたことを特徴とする浮遊体。
  12. 上記ねじりコイルバネは、
    複数のコイルと、複数のコイルの中央部に設けられ、胴部に固定される突起とを備えたことを特徴とする請求項1記載の浮遊体。
  13. 締結線により拘束されて旋回浮遊する浮遊体に給電する給電装置において
    固定ケースと、
    固定ケースに回転可能に取り付けられた回転部とを備え、
    上記締結線は、回転部から浮遊体に締結され、
    締結線を介して浮遊体に給電することを特徴とする給電装置。
  14. 上記給電装置は、
    固定ケースと回転部の接合部に電力を中継するスリップリングを備え、
    締結線とスリップリングとを接続して電気を浮遊体に給電することを特徴とする請求項13記載の給電装置。
  15. 締結線により拘束されて旋回浮遊する浮遊体に給電する給電装置において
    固定ケースと、
    固定ケースに回転可能に取り付けられた回転部と、
    固定ケースと回転部との接合部に電力を中継するスリップリングとを備え、
    上記締結線は、回転部から浮遊体に締結され、
    締結線とスリップリングとを接続して浮遊体に給電することを特徴とする給電装置。
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