JP2007020068A - 復号装置および復号方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 LDPC符号の復号性能を損なうことなく、復号装置の回路規模の削減を行う。
【解決手段】計算部811は、第1の演算を行う6個の計算器821kと、1個の遅延用のFIFOメモリ822とから構成される。各計算器821kは、積算前演算器831k、積算器832k、および積算後演算器833kから構成される。6個の各計算器821kは、FIFOメモリ822を用いて、第1の演算を行う。本発明は、例えば、衛星放送を受信するチューナに適用できる。
【選択図】図20

Description

本発明は、復号装置および復号方法に関し、特に、低密度パリティ検査符号(LDPC符号)による符号化が施された符号の復号を行う復号装置および復号方法に関する。
近年、例えば、移動体通信や深宇宙通信といった通信分野、及び地上波又は衛星ディジタル放送といった放送分野の研究が著しく進められているが、それに伴い、誤り訂正符号化及び復号の効率化を目的として符号理論に関する研究も盛んに行われている。
符号性能の理論的限界としては、いわゆるシャノン(C. E. Shannon)の通信路符号化定理によって与えられるシャノン限界が知られている。符号理論に関する研究は、このシャノン限界に近い性能を示す符号を開発することを目的として行われている。近年では、シャノン限界に近い性能を示す符号化方法として、例えば、並列連接畳み込み符号(PCCC(Parallel Concatenated Convolutional Codes))や、縦列連接畳み込み符号(SCCC(Serially Concatenated Convolutional Codes))といった、いわゆるターボ符号化(Turbo coding)と呼ばれる手法が開発されている。また、これらのターボ符号が開発される一方で、古くから知られる符号化方法である低密度パリティ検査符号(Low Density Parity Check codes)(以下、LDPC符号という)が脚光を浴びつつある。
LDPC符号は、R. G. Gallagerによる「R. G. Gallager, ”Low Density Parity Check Codes”, Cambridge, Massachusetts: M. I. T. Press, 1963」において最初に提案されたものであり、その後、「D. J. C. MacKay, ”Good error correcting codes based on very sparse matrices”, Submitted to IEEE Trans. Inf. Theory, IT-45, pp. 399-431, 1999」や、「M. G. Luby, M. Mitzenmacher, M. A. Shokrollahi and D. A. Spielman, ”Analysis of low density codes and improved designs using irregular graphs”, in Proceedings of ACM Symposium on Theory of Computing, pp. 249-258, 1998」等において再注目されるに至ったものである。
LDPC符号は、近年の研究により、ターボ符号等と同様に、符号長を長くしていくにしたがって、シャノン限界に近い性能が得られることがわかりつつある。また、LDPC符号は、最小距離が符号長に比例するという性質があることから、その特徴として、ブロック誤り確率特性がよく、さらに、ターボ符号等の復号特性において観測される、いわゆるエラーフロア現象が殆ど生じないことも利点として挙げられる。
以下、このようなLDPC符号について具体的に説明する。なお、LDPC符号は、線形符号であり、必ずしも2元である必要はないが、ここでは、2元であるものとして説明する。
LDPC符号は、そのLDPC符号を定義する検査行列(parity check matrix)が疎なものであることを最大の特徴とするものである。ここで、疎な行列とは、行列のコンポーネントの”1”の個数が非常に少なく構成されるものであり、疎な検査行列をHで表すものとすると、そのような検査行列Hとしては、例えば、図1に示すように、各列のハミング重み(”1”の数)(weight)が”3”であり、且つ、各行のハミング重みが”6”であるもの等がある。
このように、各行及び各列のハミング重みが一定である検査行列Hによって定義されるLDPC符号は、レギュラーLDPC符号と称される。一方、各行及び各列のハミング重みが一定でない検査行列Hによって定義されるLDPC符号は、イレギュラーLDPC符号と称される。
このようなLDPC符号への符号化は、検査行列Hに基づいて生成行列Gを生成し、この生成行列Gを2元の情報メッセージに対して乗算することによって符号語を生成することで実現される。具体的には、LDPC符号による符号化を行う符号化装置は、まず、検査行列Hの転置行列HTとの間に、式GHT=0が成立する生成行列Gを算出する。ここで、生成行列Gが、k×n行列(k行n列の行列)である場合には、検査行列Hは、n-k行n列の行列である。
なお、例えば、nビットの符号語cが、kビットの情報メッセージuに続けて、n-kビットのパリティビットを配置したビット列に一致する組織符号である場合に、n-k行n列の検査行列Hにおいて、nビットの符号語cのうちのkビットの情報メッセージuに対応するn-k行k列の部分を情報部というとともに、n-kビットのパリティビットに対応するn-k行n-k列の部分をパリティ部ということとすると、パリティ部が、下三角行列または上三角行列になっていれば、情報メッセージuのLDPC符号への符号化は、検査行列Hを用いて行うことができる。
即ち、例えば、検査行列Hが、図2に示すように、情報部と、下三角行列のパリティ部とで構成され、パリティ部の下三角の部分の要素が、すべて1であるとすると、符号語cのパリティビットの1番目のビットは、情報メッセージuのうちの、検査行列Hの情報部の第1行において1になっている要素に対応するビットのEXOR(排他的論理和)を演算した値となる。
また、符号語cのパリティビットの2番目のビットは、情報メッセージuのうちの、検査行列Hの情報部の第2行において1になっている要素に対応するビットと、パリティビットの1番目のビットのEXORを演算した値となる。
さらに、符号語cのパリティビットの3番目のビットは、情報メッセージuのうちの、検査行列Hの情報部の第3行において1になっている要素に対応するビットと、パリティビットの1番目および2番目のビットのEXORを演算した値となる。
以下、同様にして、符号語cのパリティビットのi番目のビットは、情報メッセージuのうちの、検査行列Hの情報部の第i行において1になっている要素に対応するビットと、パリティビットの1乃至i-1番目のビットのEXORを演算した値となる。
以上のようにして、n-kビットのパリティビットを求め、kビットの情報メッセージuに続けて配置することにより、nビットの符号語cを得ることができる。
一方、LDPC符号の復号は、Gallagerが確率復号(Probabilistic Decoding)と称して提案したアルゴリズムであって、バリアブルノード(variable node(メッセージノード(message node)とも呼ばれる。))と、チェックノード(check node)とからなる、いわゆるタナーグラフ(Tanner graph)上での確率伝播(belief propagation)によるメッセージ・パッシング・アルゴリズムによって行うことが可能である。ここで、以下、適宜、バリアブルノードとチェックノードを、単に、ノードともいう。
しかしながら、確率復号においては、各ノード間で受け渡されるメッセージが実数値であることから、解析的に解くためには、連続した値をとるメッセージの確率分布そのものを追跡する必要があり、非常に困難を伴う解析を必要とすることになる。そこで、Gallagerは、LDPC符号の復号アルゴリズムとして、アルゴリズムA又はアルゴリズムBを提案している。
LDPC符号の復号は、一般的には、図3に示すような手順にしたがって行われる。なお、ここでは、受信値をU0とし、チェックノードから出力されるメッセージをujとし、バリアブルノードから出力されるメッセージをviとする。また、ここでは、メッセージとは、値の”0”らしさを、いわゆる対数尤度比(log likelihood ratio)で表現した実数値である。さらに、受信値U0の”0”らしさの対数尤度比を、受信データu0iと表すこととする。
まず、LDPC符号の復号においては、図3に示すように、ステップS11において、受信値U0(受信データu0i)が受信され、メッセージujが”0”に初期化されるとともに、繰り返し処理のカウンタとしての整数をとる変数kが”0”に初期化され、ステップS12に進む。ステップS12において、受信値U0(受信データu0i)に基づいて、式(1)に示す演算を行うことによってメッセージviが求められ、さらに、このメッセージviに基づいて、式(2)に示す演算を行うことによってメッセージujが求められる。
Figure 2007020068
・・・(1)
Figure 2007020068
・・・(2)
ここで、式(1)と式(2)におけるdvとdcは、それぞれ、検査行列Hの縦方向(行方向)と横方向(列方向)の”1”の個数を示す任意に選択可能とされるパラメータであり、例えば、(3,6)符号の場合には、dv=3,dc=6となる。
なお、式(1)または(2)の演算においては、それぞれ、メッセージを出力しようとする枝(edge)から入力されたメッセージを、和または積演算のパラメータとしては用いないことから、和または積演算の範囲が、1乃至dv-1または1乃至dc-1となっている。また、式(2)に示す演算は、実際には、2入力v1,v2に対する1出力で定義される式(3)に示す関数R(v1,v2)のテーブルを予め作成しておき、これを式(4)に示すように連続的(再帰的)に用いることによって行われる。
Figure 2007020068
・・・(3)
Figure 2007020068
・・・(4)
ステップS12では、さらに、変数kが”1”だけインクリメントされ、ステップS13に進む。ステップS13では、変数kが所定の繰り返し復号回数N以上であるか否かが判定される。ステップS13において、変数kがN以上ではないと判定された場合、ステップS12に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS13において、変数kがN以上であると判定された場合、ステップS14に進み、式(5)に示す演算を行うことによって最終的に出力する復号結果としてのメッセージvが求められて出力され、LDPC符号の復号処理が終了する。
Figure 2007020068
・・・(5)
ここで、式(5)の演算は、式(1)の演算とは異なり、バリアブルノードに接続している全ての枝からの入力メッセージを用いて行われる。
このようなLDPC符号の復号は、例えば(3,6)符号の場合には、図4に示すように、各ノード間でメッセージの授受が行われる。なお、図4における”=”で示すノード(バリアブルノード)では、式(1)に示した演算が行われ、”+”で示すノード(チェックノード)では、式(2)に示した演算が行われる。特に、アルゴリズムAにおいては、メッセージを2元化し、”+”で示すノードにて、dc-1個の入力メッセージの排他的論理和演算を行い、”=”で示すノードにて、受信値Rに対して、dv-1個の入力メッセージが全て異なるビット値であった場合には、符号を反転して出力する。
また、一方で、近年、LDPC符号の復号の実装法に関する研究も行われている。実装方法について述べる前に、まず、LDPC符号の復号を摸式化して説明する。
図5は、(3,6)LDPC符号(符号化率1/2、符号長12)の検査行列H(parity check matrix)の例である。LDPC符号の検査行列Hは、図6のように、タナーグラフを用いて書き表すことができる。ここで、図6において、”+”で表わされるのが、チェックノードであり、”=”で表わされるのが、バリアブルノードである。チェックノードとバリアブルノードは、それぞれ、検査行列Hの行と列に対応する。チェックノードとバリアブルノードとの間の結線は、枝(edge)であり、検査行列Hの”1”に相当する。即ち、検査行列Hの第j行第i列のコンポーネントが1である場合には、図6において、上からi番目のバリアブルノード(”=”のノード)と、上からj番目のチェックノード(”+”のノード)とが、枝により接続される。枝は、バリアブルノードに対応する符号ビットが、チェックノードに対応する拘束条件を持つことを表わす。なお、図6は、図5の検査行列Hのタナーグラフとなっている。
LDPC符号の復号方法であるサムプロダクトアルゴリズム(Sum Product Algorithm)は、バリアブルノードの演算とチェックノードの演算とを繰り返し行う。
バリアブルノードでは、図7のように、式(1)の演算を行う。すなわち、図7において、計算しようとしている枝に対応するメッセージviは、バリアブルノードに繋がっている残りの枝からのメッセージu1およびu2と、受信データu0iを用いて計算される。他の枝に対応するメッセージも同様に計算される。
チェックノードの演算について説明する前に、式(2)を、式a×b=exp{ln(|a|)+ln(|b|)}×sign(a)×sign(b)の関係を用いて、式(6)のように書き直す。但し、sign(x)は、x≧0のとき1であり、x<0のとき-1である。
Figure 2007020068
・・・(6)
更に、x≧0において、φ(x)=ln(tanh(x/2))と定義すると、φ-1(x)=2tanh-1(e-x)であるから、式(6)は、式(7)のように書くことができる。
Figure 2007020068
・・・(7)
チェックノードでは、図8のように、式(7)の演算を行う。すなわち、図8において、計算しようとしている枝に対応するメッセージujは、チェックノードに繋がっている残りの枝からのメッセージv1,v2,v3,v4,v5を用いて計算される。他の枝に対応するメッセージも同様に計算される。
なお、関数φ(x)は、φ(x)=ln((ex+1)/(ex-1))とも表すことができ、x>0において、φ(x)=φ-1(x)である。関数φ(x)およびφ-1(x)をハードウェアに実装する際には、LUT(Look Up Table)を用いて実装される場合があるが、両者共に同一のLUTとなる。
サムプロダクトアルゴリズムをハードウェアに実装する場合、式(1)で表わされるバリアブルノード演算および式(7)で表わされるチェックノード演算を、適度な回路規模と動作周波数で繰り返し行うことが必要である。
復号装置の実装の例として、各ノードの演算を複数個ずつ順次行うことによって復号を行う場合(partly parallel decoding)の実装法について説明する。
なお、ここでは、例えば、図9の、36(行)×108(列)の検査行列Hで表現される符号(符号化率2/3、符号長108)を復号することとする。図9の検査行列Hの1の数は323であり、従って、そのタナーグラフでは、枝の数は323個となる。ここで、図9の検査行列Hでは、0を、”.”で表している。また、図9の検査行列Hは、6×6行列の単位に間隔を空けて表している。
図9においては、検査行列Hは、6×6の単位行列、その単位行列の1のうち1個以上が0になった行列(以下、適宜、準単位行列という)、単位行列または準単位行列をサイクリックシフト(cyclic shift)した行列(以下、適宜、シフト行列という)、単位行列、準単位行列、またはシフト行列のうちの2以上(複数)の和(以下、適宜、和行列という)、6×6の0行列の組み合わせで表されている。
なお、図9の検査行列Hを構成する6×6の単位行列、準単位行列、シフト行列、和行列、0行列を、以下、適宜、構成行列という。
図10乃至図14を参照して、図9の検査行列Hで表現されるLDPC符号を復号する復号装置について説明する。
図10は、図9の検査行列Hで表現されるLDPC符号を復号する復号装置400の構成の一例を示すブロック図である。
復号装置400は、復号途中結果格納用メモリ410、サイクリックシフト回路411、6つの計算器4121乃至計算器4126からなる計算部412、復号途中結果格納用メモリ413、サイクリックシフト回路414、6つの計算器4151乃至計算器4156からなる計算部415、受信用メモリ416、および制御部417から構成される。
ここで、計算器412k(k=1,2,・・・,6)で行われる演算と、計算器415kで行われる演算について、式を用いて説明する。
計算部412は、上述した式(7)と、以下に表す式(8)とにしたがう第1の演算を行い、その第1の演算の結果である復号途中結果ujを復号途中結果格納用メモリ413に供給して格納させる。計算部415は、上述した式(5)にしたがう第2の演算を行い、その第2の演算の結果である復号途中結果vを復号途中結果格納用メモリ410に供給して格納させる。
Figure 2007020068
・・・(8)
なお、式(8)のudvは、検査行列Hのi列のメッセージを求めようとする枝からのチェックノード演算の途中結果(ここでは、チェックノードのメッセージそのもの)を表している。即ち、udvは、求めたい枝に対応する復号途中結果である。
上述した式(5)にしたがう第2の演算の結果得られる復号途中結果vは、受信データu0iと検査行列Hのi列の各行の1に対応するすべての枝からのチェックノード演算の復号途中結果ujとを加算したものであるので、上述した式(7)に用いられる値viは、式(5)にしたがう第2の演算の結果得られる復号途中結果vから、検査行列Hのi列の、各行の1に対応する枝からのチェックノード演算の復号途中結果ujのうち、メッセージを求めようとする枝からのチェックノード演算の復号途中結果udvを引いた値となる。つまり、式(7)の演算に用いられる値viを求める式(1)の演算は、上述した式(5)と式(8)を組み合わせた演算である。
従って、復号装置400では、計算部412による式(7)および式(8)にしたがう第1の演算と、計算部415による式(5)にしたがう第2の演算とが交互に行われ、計算部415が、最後の第2の演算の結果を復号結果として出力することにより、LDPC符号の繰り返し復号を行うことができる。
なお、ここでは、式(7)と式(8)にしたがう第1の演算結果を、復号途中結果ujと記載するが、この復号途中結果ujは、式(7)のチェックノードのメッセージujに等しい。
また、第2の演算により求められる式(5)のvは、式(1)のバリアブルノード演算結果viに対して、メッセージを求めようとする枝からのチェックノードのメッセージujを加算したものであるから、検査行列Hの1列(1つのバリアブルノード)に対して、1つだけ求められる。
復号装置400では、計算部412が、計算部415による第2の演算の結果である検査行列Hの列に対応する復号途中結果vを用いて、第1の演算を行い、その演算の結果得られる検査行列Hのi列の、各行の1に対応する枝のメッセージ(各チェックノードが各枝に出力するメッセージ)の枝からのチェックノード演算の復号途中結果ujを復号途中結果格納用メモリ413に格納する。従って、復号途中結果格納用メモリ413の容量は、チェックノード演算の結果を格納する場合と同様に、検査行列Hの1の数(全枝数)と量子化ビット数とを乗算した値となる。
一方、計算部415は、計算部412による第1の演算の結果である検査行列Hのi列の、各行の”1”に対応する復号途中結果ujと受信データu0iを用いて、第2の演算を行い、その演算の結果得られるi列に対応する復号途中結果vを復号途中結果格納用メモリ410に格納する。従って、復号途中結果格納用メモリ410に必要な容量は、検査行列Hの”1”の数より少ない検査行列Hの列数、即ち、LCPC符号の符号長と復号途中結果vの量子化ビット数とを乗算した値となる。
その結果、バリアブルノード演算の結果を格納する場合に比べて、復号途中結果格納用メモリ410のメモリ容量を削減することができ、これにより、復号装置400の回路規模を小さくすることができる。
以下、図10の復号装置400の各部の動作について詳細に説明する。
復号途中結果格納用メモリ410には、計算部415から、計算部415による第2の演算の結果である検査行列Hの6つの列に対応する6つの復号途中結果D415が供給され、復号途中結果格納用メモリ410は、計算部415から供給された6つの復号途中結果D415を、第1アドレスから順に格納(記憶)する。
即ち、復号途中結果格納用メモリ410の第1アドレスには、検査行列Hの列に対応する復号途中結果のうち、第1列目から第6列目の復号途中結果vが格納される。そして、同様に、第2アドレスには、第7列目から第12列目の復号途中結果vが格納され、第3アドレスには、第13列目から第18列目の復号途中結果が格納される。以後、同様に、第103列目から第108列目までの復号途中結果vが、6個ずつ、第4アドレスから第18アドレスまで格納され、計108個の復号途中結果vが復号途中結果格納用メモリ410に格納される。従って、復号途中結果格納用メモリ410のワード(word)数は、図9の検査行列Hの列数(LDPC符号の符号長)である108を、同時に読み書きする復号途中結果の数である6で割り算した18となる。
また、復号途中結果格納用メモリ410は、既に格納してある復号途中結果D415から、後段の計算部412が求めようとする復号途中結果ujの対応する検査行列Hの行において”1”になっている復号途中結果vを6つ同時に読み出し、復号途中結果D410として、サイクリックシフト回路411に供給する。
なお、復号途中結果格納用メモリ410は、例えば、6つの復号途中結果vを同時に読み書き可能なシングルポートRAMで構成される。また、復号途中結果格納用メモリ410には、計算部415の第2の演算により演算された列に対応する復号途中結果D415が格納されるので、復号途中結果格納用メモリ410に格納されるデータ量、即ち、復号途中結果格納用メモリ410に必要とされる記憶容量は、復号途中結果D415の量子化ビット数と、検査行列Hの列数(LDPC符号の符号長)との乗算値である。
サイクリックシフト回路411には、復号途中結果格納用メモリ410から6つの復号途中結果D410が供給されるとともに、制御部417から、その復号途中結果D410に対応する検査行列Hの1が、検査行列Hにおいて元となる単位行列などを幾つサイクリックシフトであるかの情報(Matrixデータ)を表す制御信号D418が供給される。サイクリックシフト回路611は、制御信号D418を元に、6つの復号途中結果D410を並べ替えるサイクリックシフトを行い、その結果を復号途中結果D411(D4111乃至D4116)として、計算部412に供給する。
計算部412は、6つの計算器4121乃至4126からなる。計算部412には、サイクリックシフト回路411から、計算部415による第2の演算の結果得られた6つの復号途中結果D411(v)が供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から、前回、計算器4121乃至4126による第1の演算の結果得られた6つの復号途中結果D413(D4131乃至D4136)(uj)が供給され、その6つの復号途中結果D411と6つの復号途中結果D413が、計算器4121乃至4126にそれぞれ供給される。また、計算部412には、制御部417から制御信号D419が供給され、その制御信号D419が、計算器4121乃至4126に供給される。なお、制御信号D419は、6つの計算器4121乃至4126に共通の信号である。
計算器4121乃至4126は、それぞれ復号途中結果D411と復号途中結果D413を用いて、式(7)と式(8)にしたがって第1の演算を行い、復号途中結果D412(D4121乃至D4126)(uj)を求める。計算部412は、計算器4121乃至4126による演算の結果得られる検査行列Hの6つの1に対応する6つの復号途中結果D412を復号途中結果格納用メモリ413に供給する。
復号途中結果格納用メモリ413は、例えば、6つの復号途中結果D412を同時に読み書き可能な、2つのシングルポートRAMから構成される。復号途中結果格納用メモリ413には、計算部412から6つの復号途中結果D412が供給されるとともに、制御部417から復号途中結果413の読み書きを制御する制御信号D420(D4201乃至D4204)が供給される。
復号途中結果格納用メモリ413は、制御信号D420に基づいて、計算部412から供給される6つの復号途中結果D412をまとめて格納すると同時に、既に格納してある6つの復号途中結果D412を読み出し、復号途中結果D413として、計算部412とサイクリックシフト回路414に供給する。即ち、復号途中結果格納用メモリ413は、計算部412とサイクリックシフト回路414に供給する復号途中結果D413の読み出しと、計算部412から供給される復号途中結果D412の書き込みとを、同時に行う。
なお、復号途中結果格納用メモリ413には、計算部412の第1の演算により演算された検査行列Hのi列の、各行の1に対応する枝からの第1の演算の復号途中結果D412が格納されるので、復号途中結果格納用メモリ413に格納されるデータ量、即ち、復号途中結果格納用メモリ413に必要とされる記憶容量は、復号途中結果D412の量子化ビット数と、検査行列Hの1の数との乗算値となる。
サイクリックシフト回路414には、復号途中結果格納用メモリ413から6つの復号途中結果D413(復号途中結果uj)が供給されるとともに、制御部417から、その復号途中結果D413に対応する検査行列Hの1が検査行列Hにおいて元となる単位行列などを幾つサイクリックシフトしたものであるかの情報(Matrixデータ)を表す制御信号D421が供給される。サイクリックシフト回路414は、制御信号D421を元に、6つの復号途中結果D413を並べ替えるサイクリックシフトを行い、その結果を復号途中結果D414として、計算部415に供給する。
計算部415は、6つの計算器4151乃至4156からなる。計算部415には、サイクリックシフト回路414から6つの復号途中結果D414(D4141乃至D4146)が供給され、その復号途中結果D414が、計算器4151乃至4156のそれぞれに供給される。また、計算部415には、受信用メモリ417に記憶されている6つの受信データD416が、受信データD417(LDPC符号)(D4171乃至D4176)として供給され、その受信データD417が、計算器4151乃至4156のそれぞれに供給される。さらに、計算部417には、制御部417から制御信号D422が供給され、その制御信号D422が計算器4151乃至4156に供給される。なお、制御信号D422は、6つの計算器4171乃至4176に共通の信号である。
計算器4151乃至4156は、それぞれ復号途中結果D414と受信データD417とを用いて、式(5)にしたがって、それぞれ第2の演算を行い、復号途中結果D415(D4151乃至D4156)を求める。計算部415は、計算器4151乃至4156の第2の演算の結果得られる6つの復号途中結果D415(v)を、復号途中結果格納用メモリ410に供給する。また、計算部415は、いま行う演算が最後の第2の演算である場合、その演算の結果得られる6つの復号途中結果D415を、最終的な復号結果として出力する。
受信用メモリ416は、通信路を通して受信した受信値(符号のビット)U0から計算した符号のビットの0らしさの値である受信LLR(対数尤度比)のデータ(受信データ)D416(u0i)を格納する。
即ち、受信用メモリ416の第1のアドレスには、検査行列Hの列に対応する受信データD416のうち、検査行列Hの第1列目から第6列目までに対応する受信データD416が格納される。そして、第2のアドレスには、検査行列Hの第7列目から第12列目までに対応する受信データD416が格納され、第3アドレスには、検査行列Hの第13列目から第18列目までに対応する受信データD416が格納される。以後、同様に、第4アドレスから第18アドレスまでに、検査行列Hの第19列目から第108列目までに対応する受信データD416が、6つずつ格納される。
そして、受信用メモリ616は、既に格納している受信データD416を、バリアブルノード演算に必要となる順番に6つずつ読み出し、受信データD4171乃至D4176として計算部415に供給する。
なお、受信用メモリ416は、例えば、6つの受信データD416を同時に読み書き可能なシングルポートRAMから構成される。また、受信用メモリ416に格納されるデータ量、即ち、受信用メモリ315に必要とされる記憶容量は、LDPC符号の符号長と、受信データD416の量子化ビット数との乗算値である。さらに、受信用メモリ416のワード(word)数は、LDPC符号の符号長、即ち、検査行列Hの列数である108を、同時に読み出す受信データD417(D416)の数である6で割り算した値の18である。
制御部417は、制御信号D418をサイクリックシフト回路411に、制御信号D419を計算部412に供給することにより、それぞれを制御する。また、制御部417は、制御信号D420を復号途中結果格納用メモリ413に、制御信号D421をサイクリックシフト回路414に、制御信号D422を計算部415にそれぞれ供給することにより、それぞれを制御する。
復号途中結果格納用メモリ410、サイクリックシフト回路411、計算部412、復号途中結果格納用メモリ413、サイクリックシフト回路414、計算部415の順で、データが一巡することで、復号装置400は、1回の復号を行うことができる。復号装置400では、所定の回数だけ繰り返して復号が行われた後、計算部415による第2の演算の結果である復号途中結果D415が、最終的な復号結果として出力される。
図11は、図10の計算部412の詳細構成例を示すブロック図である。
図11の計算部412には、サイクリックシフト回路411から、6つの復号途中結果D4111乃至D4116が供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から、前回、計算器4121乃至4126による第1の演算の結果得られた6つの復号途中結果D4131乃至D4136が供給され、その6つの復号途中結果D4111乃至D4116と6つの復号途中結果D4131乃至D4136が、計算器4121乃至4126にそれぞれ供給される。
また、計算部412には、制御部417から制御信号D419が供給され、その制御信号D419が、計算器4121乃至4126に供給される。計算器4121乃至4126は、それぞれ復号途中結果D411k(k=1,2,・・・,6)と復号途中結果D413kを用いて、式(7)と式(8)にしたがって第1の演算を行い、復号途中結果D413kを求める。計算部412は、計算器4121乃至4126による演算の結果得られる検査行列Hの6つの1に対応する6つの復号途中結果D4121乃至D4126を復号途中結果格納用メモリ413に供給する。
図12は、図10の計算部412の計算器412kの構成例を示すブロック図である。
図12では、前回の計算部412による第1の演算の結果得られる各復号途中結果D412k(D413k)(udv)が符号ビットを合わせて合計6ビット(bit)に量子化され、計算部415による第2の演算の結果得られる各復号途中結果D415(D411k)(v)が9ビットに量子化されているものとして、計算器412kを表している。さらに、図12の計算器412kには、クロックckが供給され、このクロックckは、必要なブロックに供給されるようになっている。そして、各ブロックは、クロックckに同期して処理を行う。
図12の計算器412kは、制御部417から供給される制御信号D419に基づいて、復号途中結果格納用メモリ413から1つずつ読み込まれる、前回の計算部412による第1の演算の結果得られた復号途中結果D413k(udv)と、サイクリックシフト回路411から1つずつ読み込まれる復号途中結果D411k(v)とを用いて、式(7)と式(8)にしたがう第1の演算を行う。
即ち、計算器412kには、サイクリックシフト回路411から供給される6つの9ビットの復号途中結果D4111乃至D4116(v)のうちの、1つの復号途中結果D411kが供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から供給される、前回の計算部412による演算の結果である6つの6ビットの復号途中結果D4131乃至D4136(uj)のうちの、前回の計算部412による演算の結果である1つの復号途中結果D413kが供給され、その9ビットの復号途中結果D411k(v)と6ビットの復号途中結果D413k(udv)が、減算器431に供給される。また、計算器412kには、制御部417から制御信号D419が供給され、その制御信号D419がセレクタ435とセレクタ442に供給される。
減算器431は、9ビットの復号途中結果D411k(v)から6ビットの復号途中結果D413k(uj)を減算し、その6ビットの減算値D431(vi)を出力する。即ち、減算器431は、式(8)にしたがって演算を行い、その演算の結果である減算値D431を出力する。
減算器431により出力された6ビットの減算値D431のうち、最上位ビットの正負を示す符号ビットD432(sign(vi))がEXOR回路440に供給され、下位5ビットの絶対値D433(|vi|)がLUT432に供給される。
LUT432は、絶対値D433(|vi|)に対して、式(7)におけるφ(|vi|)の演算を行った5ビットの演算結果D434(φ(|vi|))を読み出し、加算器433とFIFOメモリ438に供給する。
加算器433は、演算結果D434(φ(|vi|))とレジスタ434に格納されている9ビットの値D435とを加算することにより、演算結果D434を積算し、その結果得られる9ビットの積算値をレジスタ434に再格納する。なお、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411kから求められた絶対値D433(|vi|)に対する演算結果D434が積算された場合、レジスタ434はリセットされる。
検査行列Hの1行に亘る復号途中結果D411kが1つずつ読み込まれ、レジスタ434に1行分の演算結果D434が積算された積算値が格納された場合、制御部417から供給される制御信号D419は、0から1に変化する。例えば、行の重み(row weight)が「9」である場合、制御信号D419は、1から8クロック目までは、「0」となり、9クロック目では「1」となる。
制御信号D419が「1」の場合、セレクタ435は、レジスタ434に格納されている値、即ち、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411k(v)から求められたφ(|vi|)が積算された9ビットの値D435(i=1からi=dcまでのΣφ(|vi|))を選択し、値D436として、レジスタ436に出力して格納させる。レジスタ436は、格納している値D436を、9ビットの値D437として、セレクタ435と加算器437に供給する。制御信号D419が「0」の場合、セレクタ435は、レジスタ436から供給された値D437を選択し、レジスタ436に出力して再格納させる。即ち、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411k(v)から求められたφ(|vi|)が積算されるまで、レジスタ436は、前回積算されたφ(|vi|)を、セレクタ435と加算器437に供給する。
一方、FIFOメモリ438は、レジスタ436から新たな値D437(i=1からi=dcまでのΣφ(|vi|))が出力されるまでの間、LUT432が出力した演算結果D434(φ(|vi|))を遅延し、5ビットの値D438として減算器437に供給する。減算器437は、レジスタ436から供給された値D437から、FIFOメモリ438から供給された値D438を減算し、その減算結果を、5ビットの減算値D439としてLUT439に供給する。即ち、減算器437は、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411k(v)から求められたφ(|vi|)の積算値から、求めたい枝に対応する復号途中結果、即ち、検査行列Hの所定の1に対応する復号途中結果D411k(v)から求められたφ(|vi|)を減算して、その減算値(i=1からi=dc−1までのΣφ(|vi|))を減算値D439としてLUT439に供給する。
LUT439は、減算値D439(i=1からi=dc−1までのΣφ(|vi|))に対して、式(7)におけるφ-1(Σφ(|vi|))の演算を行った5ビットの演算結果D440(φ-1(Σφ(|vi|)))を出力する。
以上の処理と並行して、EXOR回路440は、レジスタ441に格納されている1ビットの値D442と符号ビットD432との排他的論理和を演算することにより、符号ビットどうしの乗算を行い、1ビットの乗算結果D441をレジスタ441に再格納する。なお、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411kから求められた符号ビットD432が乗算された場合、レジスタ441はリセットされる。
検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411から求められた符号ビットD432が乗算された乗算結果D441(i=1からdcまでのΠsign(vi))がレジスタ441に格納された場合、制御部417から供給される制御信号D419は、「0」から「1」に変化する。
制御信号D419が「1」の場合、セレクタ442は、レジスタ441に格納されている値、即ち、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411kから求められた符号ビットD432が乗算された値D442(i=1からi=dcまでのΠsign(vi))を選択し、1ビットの値D443としてレジスタ443に出力して格納させる。レジスタ443は、格納している値D443を、1ビットの値D444としてセレクタ442とEXOR回路445に供給する。制御信号D419が「0」の場合、セレクタ442は、レジスタ443から供給された値D444を選択し、レジスタ443に出力して再格納させる。即ち、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411k(v)から求められた符号ビットD432が乗算されるまで、レジスタ443は、前回格納した値を、セレクタ442とEXOR回路445に供給する。
一方、FIFOメモリ444は、レジスタ443から新たな値D444(i=1からi=dcまでのΠsign(vi))がEXOR回路445に供給されるまでの間、符号ビットD432を遅延し、1ビットの値D445としてEXOR回路445に供給する。EXOR回路445は、レジスタ443から供給された値D444と、FIFOメモリ444から供給された値D445との排他的論理和を演算することにより、値D444を、値D445で除算し、1ビットの除算結果を除算値D446として出力する。即ち、EXOR回路445は、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411kから求められた符号ビットD432(sign(vi))の乗算値を、検査行列Hの所定の1に対応する復号途中結果D411kから求められた符号ビットD432(sign(vi))で除算して、その除算値(i=1からi=dc−1までのΠsign(vi))を除算値D446として出力する。
計算器412kでは、LUT439から出力された5ビットの演算結果D440を下位5ビットとするとともに、EXOR回路445から出力された1ビットの除算値D446を最上位ビットとする合計6ビットが復号途中結果D412k(uj)として出力される。
以上のように、計算器412kでは、式(7)と式(8)の演算が行われ、復号途中結果ujが求められる。
なお、図9の検査行列Hの行の重みの最大は9であるため、即ち、計算器412kに供給される復号途中結果D411k(v)と復号途中結果D413k(udv)の最大数は9であるため、計算器412kは、9個の復号途中結果D411kから求められる9個の演算結果D434(φ(|vi|))を遅延させるFIFOメモリ438と、9個の符号ビットD432を遅延させるFIFOメモリ444を有している。行の重みが9未満の行のメッセージを計算するときには、FIFOメモリ438とFIFOメモリ444における遅延量が、その行の重みの値に減らされる。
以上のように、図12の計算器412kでは、FIFOメモリ438と444が、演算結果D434または符号ビットD432を格納することにより遅延を行うため、チェックノード次数(検査行列Hの行の重み)が大きい場合、FIFOメモリ438と444以外の演算を行う論理回路に比べて、FIFOメモリ438と444を構成するメモリの回路規模が膨大になる。
例えば、各計算器412kのFIFOメモリ438と444がシフトレジスタを用いて構成される場合、FIFOメモリ438と444は、格納する演算結果D434または符号ビットD432のビット数分のフリップフロップを必要とし、回路規模が膨大になる。また、FIFOメモリ438と444が、FIFOやRAM(Random Access Memory)などのメモリマクロを用いて構成される場合、一般的に、小さいメモリマクロは、格納する演算結果D434または符号ビットD432のビット数に対して相対的に大きくなるため、回路規模が膨大になる。
図13は、図10の計算部415の計算器415kの構成例を示すブロック図である。
なお、図13では、計算部412による第1の演算の結果得られる各復号途中結果D412k(D414k)(uj)が符号ビットを合わせて合計6ビットに量子化されているものとして、計算器415kを表している。さらに、図13の計算器415kには、クロックckが供給され、このクロックckは、必要なブロックに供給されるようになっている。そして、各ブロックは、クロックckに同期して処理を行う。
図13の計算器415kは、制御部417から供給される制御信号D422に基づいて、受信用メモリ416から1つずつ読み込まれる受信データD417k(u0i)と、サイクリックシフト回路414から1つずつ読み込まれる復号途中結果D414k(uj)とを用いて、式(5)にしたがう第2の演算を行う。
即ち、計算器415kでは、サイクリックシフト回路414から、検査行列Hの各行の1に対応する6ビットの復号途中結果D414k(uj)が1つずつ読み込まれ、その復号途中結果D414が、加算器471に供給される。また、計算器415kでは、受信用メモリ416から6ビットの受信データD417kが1つずつ読み込まれ、加算器475に供給される。さらに、計算器415kには、制御部417から制御信号D422が供給され、その制御信号D422は、セレクタ473に供給される。
加算器471は、復号途中結果D414k(uj)とレジスタ472に格納されている9ビットの値D471とを加算することにより、復号途中結果D414kを積算し、その結果得られる9ビットの積算値を、レジスタ472に再格納する。なお、検査行列Hの1列に亘る全ての1に対応する復号途中結果D414kが積算された場合、レジスタ472はリセットされる。
検査行列Hの1列に亘る復号途中結果D414kが1つずつ読み込まれ、レジスタ472に1列分の復号途中結果D414kが積算された値が格納された場合、制御部417から供給される制御信号D422は、「0」から「1」に変化する。例えば、列の重みが「5」である場合、制御信号D422は、1から4クロック目までは「0」となり、5クロック目では「1」となる。
制御信号D422が「1」の場合、セレクタ473は、レジスタ472に格納されている値、即ち、検査行列Hの1列に亘る全ての枝からの復号途中結果D414k(uj)が積算された9ビットの値D471(j=1からdVまでのΣuj)を選択し、レジスタ474に出力して格納させる。レジスタ474は、格納している値D471を、9ビットの値D472として、セレクタ473と加算器475に供給する。制御信号D422が「0」の場合、セレクタ473は、レジスタ474から供給された値D472を選択し、レジスタ474に出力し再格納させる。即ち、検査行列Hの1列に亘る全ての枝からの復号途中結果D414k(uj)が積算されるまで、レジスタ474は、前回積算された値を、セレクタ473と加算器475に供給する。
加算器475は、9ビットの値D472と、受信用メモリ416から供給された6ビットの受信データD417kとを加算して、その結果得られる6ビットの値を復号途中結果D415k(v)として出力する。
以上のように、計算器415kでは、式(5)の演算が行われ、復号途中結果vが求められる。
なお、図9の検査行列Hの列の重みの最大は5であるため、即ち、計算器415kに供給される復号途中結果ujの最大数は5であるため、計算器415kは、6ビットの復号途中結果ujを最大5個加算する。従って、計算器415kの出力は、9ビットの値となっている。
図14は、図10の復号途中結果格納用メモリ413の構成例を示すブロック図である。
復号途中結果格納用メモリ413は、スイッチ501と504、および2つのシングルポートRAMである復号途中結果格納用RAM502と503から構成される。
この復号途中結果格納用メモリ413の各部について詳細に説明する前に、まず、復号途中結果格納用RAM502と503へのデータの格納方法について説明する。
復号途中結果格納用RAM502と503は、計算部412による第1の演算の結果得られ、スイッチ501を介して供給された6つの復号途中結果D412(D4121乃至D4126)(uj)を格納する。
具体的には、復号途中結果格納用RAM502の第1アドレスから第9アドレスには、図9の検査行列Hの第1行目から第6行目までの1に対応する復号途中結果D412(D501)が、各行ともに横方向(列方向)に詰めた形に(0を無視した形で)格納される。
即ち、第j行第i列を、(j,i)と表すこととすると、復号途中結果格納用RAM502の第1アドレスには、図9の検査行列Hの構成行列である(1,1)から(6,6)の6×6の単位行列の1に対応するデータが、第2アドレスには、図9の検査行列Hの構成行列である(1,25)から(6,30)のシフト行列(6×6)の単位行列を右方向に5つだけサイクリックシフトしたシフト行列)の1に対応するデータが格納される。第3アドレスから第8アドレスも同様に図9の検査行列Hの構成行列と対応づけてデータが格納される。そして、第9アドレスには、検査行列Hの(1,102)から(6,108)のシフト行列(6×6の単位行列のうちの1行目の1を0に置き換えて1つだけ左方向にサイクリックシフトしたシフト行列)の1に対応するデータが格納される。ここで、図9の検査行列Hの(1,102)から(6,108)のシフト行列においては、1行目に1がないため、第9アドレスにはデータが格納されない。
また、復号途中結果格納用RAM502の第10アドレスから第18アドレスには、図9の検査行列Hの第13行目から第18行目までの1に対応するデータが格納される。即ち、第10アドレスには、検査行列Hの(13,7)から(18,12)の6×6の単位行列を右方向に5つだけサイクリックシフトした行列の1に対応するデータが格納され、第11アドレスには、検査行列Hの(13,13)から(18,18)の和行列(6×6の単位行列と、6×6の単位行列を右方向に1つだけサイクリックシフトしたシフト行列との和である和行列)を構成するシフト行列の1に対応するデータが格納される。また、第12アドレスには、検査行列Hの(13,13)から(18,18)の和行列を構成する単位行列の1に対応するデータが格納される。以下、第13アドレスから第18アドレスについても、検査行列Hに対応づけてデータが格納される。
即ち、重みが2以上の構成行列については、その構成行列を、重みが1であるP×Pの単位行列、そのコンポーネントである1のうち1個以上が0になった準単位行列、または単位行列もしくは準単位行列をサイクリックシフトしたシフト行列のうちの複数の和の形で表現したときの、その重みが1の単位行列、準単位行列、またはシフト行列の1の位置に対応するデータ(単位行列、準単位行列、またはシフト行列に属する枝に対応するメッセージの復号途中結果D501)は、同一アドレスに格納される。
同様に、復号途中結果格納用RAM502の第19アドレスから第27アドレスには、図9の検査行列Hに対応づけて、第25行目から第30行目までの1に対応するデータが格納される。即ち、復号途中結果格納用RAM502のワード数は、27である。
復号途中結果格納用RAM503の第1アドレスから第9アドレスには、図9の検査行列Hの第7行目から第12行目までの1に対応する復号途中結果D412(D502)が、各行ともに横方向(列方向)に詰めた形に(0を無視した形で)格納される。
即ち、復号途中結果格納用RAM503の第1アドレスには、検査行列Hの構成行列である(7,1)から(12,6)の和行列(6×6の単位行列を右方向に2つだけサイクリックシフトした第1のシフト行列と、右方向に4つだけサイクリックシフトした第2のシフト行列の和である和行列)を構成する第1のシフト行列の1に対応するデータが、第2アドレスには、検査行列Hの構成行列である(7,1)から(12,6)の和行列を構成する第2のシフト行列の1に対応するデータが格納される。以下、第3アドレスから第9アドレスも同様に検査行列Hの構成行列と対応づけてデータが格納される。
同様に、復号途中結果格納用RAM503の第10アドレスから第18アドレスには、図9の検査行列Hの第19行目から第24行目までの1に対応するデータが、第19アドレスから第27アドレスには、検査行列Hの第31行目から第36行目までの1に対応するデータが、図9の検査行列Hに対応づけて格納される。即ち、復号途中結果格納用RAM503のワード数は、27である。
上述したように、復号途中結果格納用RAM502と503のワード(word)数は、27である。即ち、ワード数は、検査行列Hの行の重み(row weight)の9と行数の36とを乗算し、その乗算結果(検査行列Hの1の数)を、同時に読み出す復号途中結果D413kの数の6で除算し、さらに、復号途中結果格納用メモリ413が有する復号途中結果格納用RAMの個数の2で除算した値となる。
以下、図14の復号途中結果格納用メモリ413の各部の動作について詳細に説明する。
復号途中結果格納用メモリ413には、計算部412により第1の演算が行われる場合、計算部412から第1の演算の結果得られる6つの復号途中結果D412(uj)が供給され、その復号途中結果D412が復号途中結果格納用RAM502または復号途中結果格納用RAM503のうちの一方の所定のアドレスに書き込まれると同時に、他方から、前回の計算部412による第1の演算の結果得られた復号途中結果D412(uj)が読み出され、復号途中結果D413kとして計算部412に出力される。一方、計算部415により第2の演算が行われる場合、復号途中結果格納用メモリ413は、復号途中結果格納用RAM502または復号途中結果格納用RAM503に書き込みを行わず、どちらか一方のRAMの所定のアドレスから復号途中結果D503またはD504を読み出して、復号途中結果D413としてサイクリックシフト回路414に供給する。
スイッチ501には、計算部412から6つの復号途中結果D412が供給されるとともに、その復号途中結果D412を書き込むメモリとして、復号途中結果格納用RAM502または復号途中結果格納用RAM503の一方の選択を表す制御信号D4201が制御部417から供給される。スイッチ501は、制御信号D4201に基づいて、復号途中結果格納用RAM502または復号途中結果格納用RAM503の一方を選択し、その選択した一方に、6つの復号途中結果D412を供給する。
復号途中結果格納用RAM502には、スイッチ501から6つの復号途中結果D412が、復号途中結果D501として供給されるとともに、制御部417からアドレスを表す制御信号D4202が供給される。復号途中結果格納用RAM502は、制御信号D4202が表すアドレスに既に格納されている前回の計算部412による第1の演算の結果得られた6つの復号途中結果D501を読み出し、復号途中結果D503としてスイッチ504に供給する。また、復号途中結果格納用RAM502は、制御信号D4202が表すアドレスに、スイッチ501から供給された6つの復号途中結果D501を格納する(書き込む)。
復号途中結果格納用RAM503には、スイッチ501から6つの復号途中結果D412が、復号途中結果D502として供給されるとともに、制御部417からアドレスを表す制御信号D4203が供給される。復号途中結果格納用RAM503は、制御信号D4203が表すアドレスに既に格納されている前回の計算部412による第1の演算の結果得られた6つの復号途中結果D502を読み出し、復号途中結果D504としてスイッチ504に供給する。また、復号途中結果格納用RAM503は、制御信号D4203が表すアドレスに、スイッチ501から供給された6つの復号途中結果D502を格納する(書き込む)。
スイッチ504には、復号途中結果格納用RAM502から復号途中結果D503が供給されるか、あるいは復号途中結果格納用RAM503から復号途中結果D504が供給される。また、制御部417から、復号途中結果格納用RAM502または復号途中結果格納用RAM503の一方の選択を表す制御信号D4204が供給される。スイッチ504は、制御信号D4204に基づいて、復号途中結果格納用RAM502または復号途中結果格納用RAM503の一方を選択し、その選択した一方から供給された6つの復号途中結果D503またはD504を、6つの復号途中結果D413として計算部412とサイクリックシフト回路414に供給する。
ところで、近年、連接符号の内符号の復号出力や繰り返し復号法の各繰り返しの出力を軟出力とすることで、シンボル誤り確率を小さくする研究がなされており、それに適した復号方法としてBCJRアルゴリズムが注目されている。
そこで、チェックノード演算を行う方法として、上述したGallagerにより提案されたLDPC符号の復号アルゴリズムではなく、検査行列Hの1行に対応するLDPC符号を1つのパリティ検査符号とみなして、そのパリティ検査符号の2つのステート(遷移状態)のトレリスに基づいて、Bahlらにより提案されたBCJRアルゴリズムを適用する方法が考案されている(例えば、非特許文献1参照)。
BCJRアルゴリズムにおいては、復号結果として各シンボルを出力するのではなく、各シンボルの尤度を出力することができる。即ち、軟出力(Soft-output)を行うことができる。
以下、BCJRアルゴリズムについて説明する。
まず最初に、トレリス線図で表すことが可能な符号(以下、トレリス符号という)のM個のステートをm(=0,1,・・・,M-1)とし、時刻tのステートをStとする。また、時刻tにおける入力をit、出力をXt、出力系列をX t(=Xt,Xt+1,・・・,X)とする。このとき、時刻tにおける各ステート間の遷移確率pt(m|m´)は、以下の式(9)で表される。
Figure 2007020068
・・・(9)
なお、Pr{A|B}は、Bが起こった条件のもとでのAが起こる条件付き確率を表すものとする。また、トレリス符号化は、ステートS0(=0)から始まり、出力系列Xτ 1を出力して、ステートSτ(=0)で終了するものとする。
トレリス符号化を行う符号化装置が出力する出力系列Xτ 1は、雑音のある無記憶通信路を介して、受信語Yτ 1(=Yt,Yt+1,・・・,Y)として、トレリス復号を行う復号装置で受信される。即ち、雑音のある無記憶通信路では、出力系列Xτ 1が入力され、受信語Yτ 1が復号装置に出力される。このとき、雑音のある無記憶通信路の遷移確率は、すべてのt(1≦t≦τ)について、以下の式(10)を満たすWによって定義される。
Figure 2007020068
・・・(10)
いま、λtを以下の式(11)で定義すると、λtは受信語Yτ 1が復号装置で受信されたときの、時刻tでの入力itの尤度を表し、復号装置で復号結果として出力される軟出力となる。
Figure 2007020068
・・・(11)
ここで、確率αt(m),βt(m)、およびγt(m´,m,i)を、以下の式(12)乃至(14)で定義する。
Figure 2007020068
・・・(12)
Figure 2007020068
・・・(13)
Figure 2007020068
・・・(14)
なお、Pr{A;B}はAとBが共に起こる確率を表すものとする。
図15に示すように、式(12)で定義された確率αt-1(m)は、トレリス符号化が開始されるときのステートS0(=0)から、復号装置で受信される受信語Yt 1を基に、時系列順に算出した時刻t-1における各ステートmの通過確率を表している。
また、式(13)で定義された確率βt(m)は、トレリス符号化が終了するときのステートSτ(=0)から、復号装置で受信される受信語Yτ t+1を基に、時系列の逆順に算出した時刻tにおける各ステートmの通過確率を表している。
さらに、式(14)で定義された確率γt(m´,m,i)は、時刻tにおける受信語Ytと入力itの確率を基に算出した、時刻tにステートmとm´間を遷移する各枝の出力の受信確率を表している。
ここで、確率αt(m),βt(m)、およびγt(m´,m,i)を用いると、軟出力λtは、以下の式(15)で表される。
Figure 2007020068
・・・(15)
また、確率αt(m),βt(m)、およびγt(m´,m,i)は、以下の式(16)乃至(18)でも表される。
Figure 2007020068
・・・(16)
Figure 2007020068
・・・(17)
Figure 2007020068
・・・(18)
従って、復号装置では、式(15)乃至(18)を用いて、軟出力λtを求めることができる。具体的には、まず最初に、復号装置は、受信語Ytを受信するごとに、式(16)と式(18)を用いて、確率γt(m´,m,i)とαt(m)を求める。そして、復号装置は、受信語Yτ 1をすべて受信した後、式(17)を用いて、すべての時刻t,ステートmについて、確率βt(m)を求める。最後に、復号装置は、式(15)を用いて、軟出力λtを求める。以上のようにして、BCJRアルゴリズムでは、軟出力λtが求められる。
次に、BCJRアルゴリズムを適用してチェックノード演算を行う方法について説明する。
図16は、符号長が7のパリティ検査符号のトレリスを示している。
図16に示すように、トレリス符号化が開始されるときのステートS0は0である。また、トレリスの時刻t(図16の場合、t=0,1,・・・,7)(トレリスセクション)に対応するパリティ検査符号の符号ビットが0である場合、ステートStは前のステートmと同一のステートmに留まり(St=St-1)、符号ビットが1である場合、ステートStは前のステートmと異なるステートmに遷移する(St≠St-1)。そして、最後のステートであるステートS7は0となる。即ち、パリティ検査符号の「1」の数は、偶数である。
図16のトレリスでは、確率αtとβtは、上述した式(12)と(13)で表される。一方、パリティ検査符号のビットが1である確率とステートmが遷移する確率が等しいので、確率γtは、以下の式(19)で定義される。
Figure 2007020068
・・・(19)
従って、図16のトレリスでは、上述した式(12)、(13)、および(19)を用いて、軟出力λtを求めることができる。
ここで、Δαt,Δβt、Δγt、Δλt、およびQを、確率αtt、およびγtの対数を用いて、以下の式(20)乃至(24)で定義する。
Figure 2007020068
・・・(20)
Figure 2007020068
・・・(22)
Figure 2007020068
・・・(22)
Figure 2007020068
・・・(23)
Figure 2007020068
・・・(24)
このとき、ΔαとΔβの更新式は、以下の式(25)と(26)で表される。
Figure 2007020068
・・・(25)
Figure 2007020068
・・・(26)
また、外部情報(Extrinsic Information)ΔλEtは以下の式(27)で表される。
Figure 2007020068
・・・(27)
外部情報ΔλEtは、式(24)のQを再帰的に用いて以下の式(28)で表すことができる。
Figure 2007020068
・・・(28)
ここで、Q(x,y)については、以下の式(29)が成り立つ。
Figure 2007020068
・・・(29)
そこで、式(28)のΔγ0,・・・, Δγt-1,Δγt+1,・・・,Δγτ―1をメッセージv1,・・・, vdc-1に、外部情報ΔλEtをメッセージujに置換し、置換後の式(28)を、式(29)を用いて変形すると、メッセージujは、以下の式(30)で表される。
Figure 2007020068
・・・(30)
なお、式(24)のQ(x,y)は式(3)のR(x,y)と等しいため、式(30)は、上述した式(4)と等価である。従って、復号装置は、Δγtをメッセージviとするとともに、外部情報ΔλEtをメッセージujとして、式(27)で表される外部情報ΔλEt(メッセージuj)の演算を行うことにより、BCJRアルゴリズムを用いて、チェックノード演算を行うことができる。
次に、図17を参照して、BCJRアルゴリズムを用いてチェックノード演算を行う復号装置600について説明する。
図17は、復号装置600の構成の一例を示している。なお、図10と同一のものには同一の符号を付してあり、説明は適宜省略する。
図17の復号装置600は、復号途中結果格納用メモリ410、サイクリックシフト回路411、復号途中結果格納用メモリ413、サイクリックシフト回路414、6つの計算器4151乃至計算器4156からなる計算部415、および受信用メモリ416が設けられている点で、図10の復号装置400と共通するが、6つの計算器6111乃至計算器6116からなる計算部611と制御部612が新たに設けられている点で、図10の復号装置400と異なっている。
計算部611は、6つの計算器6111乃至6116からなる。計算部611には、サイクリックシフト回路411から、計算部415による第2の演算の結果得られた6つの復号途中結果D4111乃至D4116(v)が供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から、前回、計算器4121乃至4126による第1の演算の結果得られた6つの復号途中結果D413(D4131乃至D4136)(uj)が供給され、復号途中結果D411kと復号途中結果D413kが、計算器4121乃至4126にそれぞれ供給される。
また、計算部611には、制御部612から制御信号D611とD612が供給され、その制御信号D611とD612が、計算器6111乃至6116に供給される。なお、制御信号D611とD612は、6つの計算器6111乃至6116に共通の信号である。
各計算器611kは、復号途中結果D411kと復号途中結果D413kを用いて、BCJRアルゴリズムに基づく式(25)乃至式(27)にしたがうチェックノード演算と、式(8)の演算とからなる第3の演算を行い、復号途中結果D412(D4121乃至D4126)(uj)を求める。計算部611は、計算器6111乃至6116による演算の結果得られる検査行列Hの6つの1に対応する6つの復号途中結果D4121乃至D4126を、復号途中結果格納用メモリ413に供給する。
制御部612は、制御信号D418をサイクリックシフト回路411に、制御信号D611とD612を計算部611に供給することにより、それぞれを制御する。また、制御部612は、制御信号D420を復号途中結果格納用メモリ413に、制御信号D421をサイクリックシフト回路414に、制御信号D422を計算部415にそれぞれ供給することにより、それぞれを制御する。
図18は、図17の計算部611の計算器611kの構成例を示すブロック図である。
図18の計算器611kは、制御部612から供給される制御信号D611に基づいて、復号途中結果格納用メモリ413から1つずつ読み込まれる、前回の計算部611による第1の演算の結果得られた復号途中結果D413k(udv)と、サイクリックシフト回路411から1つずつ読み込まれる復号途中結果D411k(v)とを用いて、式(25)乃至式(28)にしたがうチェックノード演算と、式(8)にしたがう演算とからなる第3の演算を行う。
即ち、計算器611kには、サイクリックシフト回路411から供給される6つの復号途中結果D4111乃至D4116(v)のうちの、1つの復号途中結果D411kが供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から供給される、前回の計算部611による演算の結果である6つの復号途中結果D4131乃至D4136(uj)のうちの、前回の計算部611による演算の結果である1つの復号途中結果D413kが供給され、その復号途中結果D411k(v)と6ビットの復号途中結果D413k(udv)が、減算器631に供給される。また、計算器6111kには、制御部612から制御信号D611とD612が供給され、その制御信号D611がセレクタ633と640に供給され、制御信号D612がセレクタ637に供給される。
減算器631は、復号途中結果D411k(v)から復号途中結果D413k(uj)を減算し、その減算値D621を出力する。即ち、減算器431は、式(8)にしたがって演算を行い、その演算の結果である減算値D621(vi)(Δγt)を出力する。減算器631により出力された減算値D621は、Q演算回路632、セレクタ633、およびLIFO(Last In First Out)メモリ638に供給される。
Q演算回路632は、減算器631からの減算値D621と、レジスタ634から供給される値D624(Δαt)とを用いて、式(25)にしたがう演算(Q(Δαt-1,Δγt-1))(以下、α演算という)を行い、その結果得られる演算結果D622(Δαt)をセレクタ633に供給する。
検査行列Hの1行に亘る復号途中結果D411kが1つ読み込まれ、最初の復号途中結果D411kの減算値D621が減算器631から出力される場合、制御部612から供給される制御信号D611は、0から1に変化する。例えば、行の重みが「6」である場合、制御信号D611は、1クロック目が、「1」となり、2乃至6クロック目では「0」となる。
制御信号D611が「1」の場合、セレクタ633は、減算器631からの減算値D621(Δγ1)を選択し、値D623(Δα1)として、レジスタ633に出力して格納させる。一方、制御信号D611が「0」の場合、セレクタ633は、Q演算回路632から供給された演算結果D622を選択し、値D623としてレジスタ634に出力して格納させる。
レジスタ634は、セレクタ633からの値D623をQ演算回路632とLIFOメモリ635に供給する。LIFOメモリ635は、例えば、シフトレジスタを用いて構成され、少なくともチェックノード次数(Check node degree)と量子化ビット数とを乗算した値分のフリップフロップを必要とする。
LIFOメモリ635は、レジスタ634からの値D623を記憶する。LIFOメモリ635は、既に記憶している、検査行列Hの1行に対応する値D623(同一のチェックノードに属する値D623)を、入力された順番とは逆の順番で最後に記憶されたものから順に、値D625としてQ演算器636とセレクタ637に供給する。
Q演算器636は、LIFOメモリ635からの値D625(Δγt)と、レジスタ641からの値D630と(Δβt-1)を用いて、式(28)にしたがう演算(Q(Δαt,Δβt+1))(以下、λE演算という)を行い、その演算の結果得られる演算結果D626(外部情報ΔλEt)をセレクタ637に供給する。
以上の処理と並行して、LIFOメモリ638は、減算器631からの減算値D621を記憶する。なお、LIFOメモリ638は、LIFOメモリ635と同様に、例えば、シフトレジスタを用いて構成され、少なくともチェックノード次数(Check node degree)と量子化ビット数とを乗算した値分のフリップフロップを必要とする。
LIFOメモリ638は、既に記憶している、検査行列Hの1行に対応する減算値D621を、入力された順番とは逆の順番で最後に記憶されたものから順に、値D627としてQ演算器639とセレクタ640に供給する。
Q演算回路639は、LIFOメモリ638から値D627(Δγt)と、レジスタ640から供給される値D630(Δβt+1)とを用いて、式(26)にしたがう演算(Q(Δβt+1,Δγt))(以下、β演算という)を行い、その結果得られる演算結果D628(Δβt)をセレクタ640に供給する。
制御信号D611が「1」の場合、即ち検査行列Hの1行に亘る復号途中結果D411kのうちの、最後に計算器611kに供給される復号途中結果D411kに対応する値D627がLIFOメモリ638から出力される場合、セレクタ640は、LIFOメモリ638からの値D627(Δγτ-1)を選択し、値D629(Δβτ-1)として、レジスタ641に出力して格納させる。一方、制御信号D611が「0」の場合、セレクタ640は、Q演算回路639から供給された演算結果D628を選択し、値D629としてレジスタ641に出力して格納させる。
レジスタ641は、セレクタ640からの値D629を、値D630としてQ演算回路636と639、並びにセレクタ637に供給する。
検査行列Hの1行に亘る復号途中結果D411が1つ供給され、最初の復号途中結果D411kに対応する値D630がレジスタ641から出力される場合、制御部612から供給される制御信号D612は、0から1に変化する。次に、検査行列Hの1行に亘る復号途中結果D411kが1つずつ供給され、最後の復号途中結果D411に対応する値D625がLIFOメモリ635から出力されるまで、制御信号D612は0となる。そして、最後の復号途中結果D411kに対応する値D625がLIFOメモリ635から出力される場合、制御信号D612は2となる。
制御信号D612が「1」の場合、セレクタ637は、レジスタ641からの値D625(Δα1)を選択し、値D631(ΔλE1)として、レジスタ642に出力して格納させる。また、制御信号D612が「0」の場合、セレクタ637は、Q演算回路632から供給された演算結果D626を選択し、値D631としてレジスタ634に出力して格納させる。さらに、制御信号D612が「2」の場合、セレクタ637は、LIFOメモリ635からの値D630(Δβτ―1)を選択し、値D631(ΔλEτ-1)として、レジスタ642に出力して格納させる。
レジスタ642は、セレクタ637からの値D631(外部情報ΔλEt)を記憶する。レジスタ642は、既に記憶している値D631を、復号途中結果D412k(uj)として出力する。
以上のように、計算器611kでは、第3の演算が行われ、復号途中結果ujが求められる。
上述したように、図18の計算器611kでは、LIFOメモリ635と638が、値D624または減算値D621を格納することにより入出力の順番を逆にするため、チェックノード次数が大きい場合、LIFOメモリ635と638以外の演算を行う論理回路に比べて、LIFOメモリ635と638を構成するメモリの回路規模が膨大になる。
例えば、各計算器611kのLIFOメモリ635と638がシフトレジスタを用いて構成される場合、LIFOメモリ635と638は、格納する値D624または減算値D621のビット数分のフリップフロップを必要とし、回路規模が膨大になる。また、LIFOメモリ635と638が、LIFOやRAMなどのメモリマクロを用いて構成される場合、一般的に、小さいメモリマクロは、格納する値D624または減算値D621のビット数に対して相対的に大きくなるため、回路規模が膨大になる。
なお、上述した図10と図17は、復号装置の実装の例として、各ノードの演算を1つや全てでもない、ある数のノードの演算を同時に行う(partly parallel decoding)復号装置400と600であるが、その他各ノードの演算を1つずつ順次行うことによって、LDPC符号の復号を行う(full serial decoding)復号装置や、全ノードの演算を同時に行うことによって復号を行う(full parallel decoding)復号装置(非特許文献2)も提案されている。
また、サムプロダクトアルゴリズムを近似して実装する方法なども提案されているが、この方法では、性能の劣化を招いてしまう。
Bahl,Cocke,Jelinek and Raviv,"Optimal decoding of linear codes for minimizing symbol error rate",IEEE Trans Inf.Theory,vol.IT-20,pp.284-287,Mar.1974 C. Howland and A. Blanksby, "Parallel Decoding Architectures for Low Density Parity Check Codes", Symposium on Circuits and Systems, 2001
上述した図10の復号装置400では、各計算器412kは、2つのFIFOメモリ438と444から構成されるので、計算器412kの数に比例して、FIFOメモリ438と444の数が多くなる。その結果、計算部412のメモリの回路規模が大きくなり、復号装置400全体の回路規模が大きくなる。
同様に、図17の復号装置600では、各計算器611kが、2つのLIFOメモリ635と638から構成されるので、計算器611kの数に比例して、計算部611のメモリの回路規模が大きくなり、復号装置600全体の回路規模が大きくなる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、LDPC符号の復号性能を損なうことなく、復号装置の回路規模の削減を行うことができるようにするものである。
本発明の一側面の復号装置は、LDPC(Low Density Parity Check)符号の復号装置であって、前記LDPC符号の復号のためのP(1より大きい整数)個の演算を同時に行う演算手段を備え、前記演算手段は、前記演算を行う前記P個の演算器と、前記P個より少ない数の遅延用の記憶手段とを備え、前記P個の演算器は、前記記憶手段を用いて、前記演算を行う。
前記演算手段は、Gallagerの前記LDPC符号の復号アルゴリズムに基づく前記P個のチェックノード演算を同時に行うことができる。
前記記憶手段は、RAM(Random Access Memory)により構成することができる。
前記記憶手段は、FIFO(First In First Out)により構成することができる。
前記記憶手段は、レジスタファイルにより構成することができる。
前記演算手段は、BCJRアルゴリズムに基づく前記P個のチェックノード演算を同時に行うことができる。
前記記憶手段は、RAM(Random Access Memory)により構成することができる。
前記記憶手段は、LIFO(Last In First Out)により構成することができる。
前記記憶手段は、レジスタファイルにより構成することができる。
本発明の一側面の復号方法は、P(1より大きい整数)個より少ない数の遅延用の記憶手段を備えるLDPC(Low Density Parity Check)符号の復号装置の復号方法であって、前記P個より少ない数の遅延用の記憶手段を用いて、前記LDPC符号の復号のための前記P個の演算を同時に行う演算ステップを含む。
本発明の一側面においては、LDPC符号の復号のためのP(1より大きい整数)個の演算を同時に行う演算手段が、前記演算を行う前記P個の演算器と、前記P個より少ない数の遅延用の記憶手段とから構成され、前記P個の演算器は、前記記憶手段を用いて、前記演算を行う。
本発明の一側面によれば、LDPC符号の復号性能を損なうことなく、復号装置の回路規模の削減を行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の復号装置は、
LDPC(Low Density Parity Check)符号の復号装置(例えば、図19の復号装置800)であって、
前記LDPC符号の復号のためのP(1より大きい整数)個の演算を同時に行う演算手段(例えば、図19の計算部811)
を備え、
前記演算手段は、
前記演算を行う前記P個の演算器(例えば、図20の計算器821k)と、
前記P個より少ない数の遅延用の記憶手段(例えば、図20のFIFOメモリ822)と
を備え、
前記P個の演算器は、前記記憶手段を用いて、前記演算を行う(例えば、図26のステップS62の処理)。
演算手段は、Gallagerの前記LDPC符号の復号アルゴリズムに基づく前記P個のチェックノード演算を同時に行う(例えば、図26の第1の演算処理)。
演算手段は、BCJRアルゴリズムに基づく前記P個のチェックノード演算を同時に行う(例えば、図34の第1の演算処理)。
本発明の一側面の復号方法は、
P(1より大きい整数)個より少ない数の遅延用の記憶手段(例えば、図20のFIFOメモリ822)を備えるLDPC(Low Density Parity Check)符号の復号装置(例えば、図19の復号装置800)の復号方法であって、
前記P個より少ない数の遅延用の記憶手段を用いて、前記LDPC符号の復号のための前記P個の演算を同時に行う演算ステップ(例えば、図26の第1の演算処理)
を含む。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図19は、本発明の一実施の形態の、LDPC符号を復号する復号装置800の第1の構成例を示している。なお、図中、図10の復号装置400と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図19の復号装置800は、復号途中結果格納用メモリ410、サイクリックシフト回路411、復号途中結果格納用メモリ413、サイクリックシフト回路414、6つの計算器4151乃至計算器4156からなる計算部415、受信用メモリ416、および制御部417が設けられている点で、図10の復号装置400と共通するが、計算部412に代えて計算部811が設けられている点で、図10の復号装置400と相違している。
ここで、図19の復号装置800では、例えば、前述の図9に示した検査行列Hで表されるLDPC符号(符号化率2/3、符号長108)の復号が行われることとする。後述する図27の復号装置800においても同様である。
図19の復号装置800では、計算部811が第1の演算を6個ずつ行い、計算部415が第2の演算を6個ずつ行い、これらの第1の演算と第2の演算とが交互に行われることによって、LDPC符号が復号される。
即ち、受信用メモリ416には、LDPC符号の受信値U0が受信され、受信データD416(u0i)が供給されて、記憶される。そして、受信用メモリ416は、既に記憶している受信データD416から、第2の演算に必要となる順に6つの受信データD416を読み出し、受信データD4171乃至D4176(D417)として計算部415に供給する。
そして、計算部415は、LDPC符号の復号のための第2の演算を行う。
即ち、復号途中結果格納用メモリ413には、後述する計算部811による第1の演算の結果としての復号途中結果D4121乃至D4126(uj)が格納されており、復号途中結果格納用メモリ413は、既に格納してある復号途中結果D412のうち、6つの復号途中結果D4121乃至D4126を、復号途中結果D4131乃至D4136として、サイクリックシフト回路414と計算部811に供給する。
サイクリックシフト回路414は、制御部417からの制御信号D421に基づき、復号途中結果D4131乃至D4136をサイクリックシフトし、その結果を復号途中結果D4141乃至D4146として計算部415に供給する。さらに、計算部415には、制御部417から制御信号D422が供給されるとともに、受信用メモリ416から6つの受信データD4171乃至D4176が供給される。
計算器415は、計算器4151乃至4156から構成され、各計算器415kは前述の図13に示したように構成されている。各計算器415kは、制御信号D422に基づき、サイクリックシフト回路414から供給される復号途中結果D414k(uj)と、受信用メモリ416から供給される受信データD417k(u0i)とを用い、式(5)にしたがって第2の演算を行う。そして、各計算器415kは、第2の演算の結果得られる復号途中結果D415k(v)を、復号途中結果格納用メモリ410に供給する。
復号途中結果格納用メモリ410は、計算部415から供給される、6つの第2の演算の結果である復号途中結果D4151乃至D4156(D415)(v)を格納していく。そして、復号途中結果格納用メモリ410は、既に格納してある復号途中結果D415から、6つの復号途中結果D415を、復号途中結果D410として読み出し、サイクリックシフト回路411に供給する。サイクリックシフト回路411は、制御部417から供給される制御信号D418に基づき、6つの復号途中結果D410をサイクリックシフトし、その結果を復号途中結果D4111乃至D4116として計算部811に供給する。
計算部811は、LDPC符号の復号のための第1の演算を行う。
即ち、計算部811は、制御部417から供給される制御信号D419に基づき、サイクリックシフト回路411から供給される6つの復号途中結果D4111乃至D4116(v)と、復号途中結果格納用メモリ413から供給される、前回の計算部811による第1の演算の結果得られた復号途中結果D4131乃至D4136とを用いて、式(7)と式(8)にしたがって第1の演算を行い、その第1の演算によって求められた6つの復号途中結果D4121乃至D4126(uj)を、復号途中結果格納用メモリ413に供給する。
復号途中結果格納用メモリ413は、計算部811から供給される復号途中結果D4121乃至D4126を格納していく。そして、復号途中結果格納用メモリ413に記憶された復号途中結果D412は、上述したように復号途中結果D4131乃至D4136として読み出され、サイクリックシフト回路414と計算部811に供給される。
図20は、図19の計算部811の詳細構成例を示すブロック図である。
図20の計算部811は、6つの計算器8211乃至8216とFIFOメモリ822から構成される。
図20の計算部811は、6つの復号途中結果D411乃至D4116と6つの復号途中結果D4131乃至D4136とを用いて第1の演算を行う点で、前述の図11の計算部412と共通するが、各計算器4121乃至4126ごとに設けられるFIFOメモリ438と444の代わりに、6つの計算器8211乃至8216に共通の1つのFIFOメモリ822が新たに設けられている点で、図11の計算部412と異なっている。
即ち、計算部811には、サイクリックシフト回路411から6つの6ビットの復号途中結果D4111乃至D4116が供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から6つの6ビットの復号途中結果D4131乃至D4136が供給され、それぞれ、計算器8211乃至8216に1つずつ供給される。また、計算部811には、制御部417から1ビットの制御信号D419が供給され、計算器8211乃至8216に供給される。
各計算器821kは、積算前演算器831k、積算器832k、および積算後演算器833kから構成される。
積算前演算器831kは、6ビットの復号途中結果D411kとD413kを用いて、式(8)の演算とφ(|vi|)の演算(以下、積算前演算という)を行う。そして、積算前演算器831kは、積算前演算の結果得られる6ビットの演算結果D831k(φ(|vi|))をFIFOメモリ822に供給するとともに、積算部833kに供給する。
積算器832kは、積算前演算器831kからの演算結果D831kを用いて、制御信号D419に基づいて、i=1からi=dcまでのΣφ(|vi|)の演算と、i=1からi=dcまでのΠsign(vi)の演算(以下、積算演算という)を行う。積算器832kは、積算演算のi=1からi=dcまでのΣφ(|vi|)の演算の結果得られる9ビットの値D437k(i=1からi=dcまでのΣφ(|vi|))と、i=1からi=dcまでのΠsign(vi)の演算の結果得られる5ビットの値D438k(i=1からi=dcまでのΠsign(vi))とを、積算後演算器833kに供給する。
積算後演算器833kは、積算器832kからの値D437k(i=1からi=dcまでのΣφ(|vi|))と値D438k(i=1からi=dcまでのΠsign(vi))、並びにFIFOメモリ822からの6ビットの演算結果D832kを用いて、i=1からi=dc−1までのΣφ(|vi|)に対する、式(7)におけるφ-1(Σφ(|vi|))の演算と、i=1からi=dc−1までのΠsign(vi)の演算(以下、積算後演算という)を行う。そして、積算後演算器833kは、積算後演算の結果得られる復号途中結果D412k(uj)を出力する。
FIFOメモリ822は、例えば、RAMなどのメモリマクロから構成される。FIFOメモリ822のビット幅は、量子化ビット数と、積算前演算器831kから供給される演算結果D831kの数である6とを乗算した値であり、ワード数は、チェックノード次数である。
FIFOメモリ822は、6つの積算前演算器8311乃至8316からそれぞれ供給される6ビットの6つの演算結果D8311乃至D8316、即ち計36ビットの演算結果D8311乃至D8316を格納し、9クロック分遅延する。そして、FIFOメモリ822は、既に格納されている計36ビットの演算結果D8311乃至D8316を、演算結果D8321乃至D8326として読み出し、6ビットの演算結果D832kを1つずつ積算後演算器8331乃至8336に供給する。
以上のように、計算部412kでは、式(7)と式(8)にしたがう第1の演算が行われ、復号途中結果ujが求められる。
図20の計算部811では、計算器8211乃至8216に共通のFIFOメモリ822が設けられるので、計算器4121乃至4126のそれぞれにFIFOメモリ438と444が設けられる図12の計算部412に比べて、計算部811の回路規模を小さくすることができる。
即ち、一般的に、RAMなどのメモリマクロは、同一のビット数とワード数で構成される場合、それを構成するメモリマクロの数が少ないほど、回路規模は小さくなる。従って、復号装置800の計算部811において、6つのFIFOメモリ438と444に代えて、共通の1つのFIFOメモリ822を設けることにより、復号装置800の復号性能を損なうことなく、回路規模を削減することができる。
なお、6つのFIFOメモリ438または444のビット数またはワード数が多く、6つのFIFOメモリ438と444を、共通の1つのFIFOメモリ822で構成させることができない場合、1つではなく、計算器821kの数である6よりも少ない複数のFIFOメモリ822で構成させるようにしてもよい。
ここで、図21を参照して、図20の計算器821kと、前述の図12の計算器412kとの関係を説明する。
図21は、前述の図12と同一の図である。
図21に示すように、復号途中結果D411kが入力されてから、FIFOメモリ438と444に演算結果D434または符号ビットD432が供給されるまでの積算前演算を行うブロックAが、積算前演算器831kに対応している。
また、FIFOメモリ438による遅延と並行してi=1からi=dcまでのΣφ(|vi|)の演算を行うブロックB1と、FIFOメモリ444による遅延と並行してi=1からi=dcまでのΠsign(vi)の演算を行うブロックB2が、積算器832kに対応している。即ち、積算演算を行うブロックB1とB2が、積算器832kに対応している。
さらに、FIFOメモリ438と444により遅延された値D438またはD445が出力されてから積算後演算を行うブロックCが、積算後演算器833kに対応している。
即ち、積算前演算器831kは、図22に示すように構成される。なお、図12と同一のものには、同一の符号を付してあり、説明は適宜省略する。このことは、後述する図23と図24においても同様である。
図22の積算前演算器831kは、減算器431とLUT432から構成される。
減算器431は、式(8)にしたがって、9ビットの復号途中結果D411k(v)から6ビットの復号途中結果D413k(uj)を減算し、その6ビットの減算値D431(vi)を出力する。
減算器431により出力された6ビットの減算値D431のうち、下位5ビットの絶対値D433(|vi|)がLUT432に供給される。
LUT432は、絶対値D433(|vi|)に対して、式(7)におけるφ(|vi|)の演算を行った5ビットの演算結果D434(φ(|vi|))を読み出し、出力する。
これにより、LUT432により出力された5ビットの演算結果D434を下位5ビットとするとともに、減算器431から出力された減算値D431のうちの、最上位ビットの正負を示す符号ビットD432(sign(vi))を最上位ビットとする合計6ビットが、積算前演算の演算結果D831k(φ(|vi|)×sign(vi))として出力される。
また、積算器832kは、図23に示すように構成される。
図23の積算器832kは、レジスタ434、セレクタ435、レジスタ436、レジスタ441、セレクタ443、レジスタ443、加算器851、およびEXOR回路852から構成される。
積算器832kには、積算前演算器831kから6ビットの演算結果D831k(φ(|vi|)×sign(vi))が供給される。そして、6ビットの演算結果D831kのうち下位5ビットが、演算結果D851(φ(|vi|))として、加算器851に供給され、最上位ビットの符号ビットが、符号ビットD852(sign(vi))としてEXOR回路852に供給される。即ち、演算結果D851は、演算結果D434と同一であり、符号ビットD852は符号ビットD432と同一である。
また、積算器832kには、制御部417から制御信号D419が供給され、セレクタ435と442に供給される。
加算器851は、図12の加算器433と同様に、5ビットの演算結果D851(φ(|vi|))とレジスタ434に格納されている9ビットの値D435とを加算することにより、演算結果D851を積算し、その結果得られる9ビットの積算値をレジスタ434に再格納する。
制御信号D419が「1」である場合、セレクタ435は、レジスタ434に格納されている値、即ち、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411k(v)から求められたφ(|vi|)が積算された9ビットの値D435(i=1からi=dcまでのΣφ(|vi|))を選択し、値D436として、レジスタ436に出力して格納させる。
制御信号D419が「0」の場合、セレクタ435は、レジスタ436から供給された値D437を選択し、レジスタ436に出力して再格納させる。レジスタ436は、格納している値D436を、9ビットの値D437として、セレクタ435と積算後演算器833kに供給する。
以上の処理と並行して、EXOR回路852は、図10のEXOR回路440と同様に、レジスタ441に格納されている1ビットの値D442と符号ビットD852との排他的論理和を演算することにより、符号ビットどうしの乗算を行い、1ビットの乗算結果D441をレジスタ441に再格納する。
制御信号D419が「1」の場合、セレクタ442は、レジスタ441に格納されている値、即ち、検査行列Hの1行に亘る全ての1に対応する復号途中結果D411kから求められた符号ビットD432が乗算された値D442(i=1からi=dcまでのΠsign(vi))を選択し、1ビットの値D443としてレジスタ443に出力して格納させる。
制御信号D419が「0」の場合、セレクタ442は、レジスタ443から供給された値D444を選択し、レジスタ443に出力して再格納させる。レジスタ443は、格納している値D443を、1ビットの値D444としてセレクタ442と積算後演算器833kに供給する。
さらに、積算後演算器833kは、図24に示すようになる。
図24の積算後演算器833kは、LUT439、減算器871、およびEXOR回路872から構成される。
減算器871は、図12の減算器437と同様に構成される。減算器871には、積算器832kから供給される値D437と、FIFOメモリ822から供給される演算結果D832k(φ(|vi|)×sign(vi))のうちの下位5ビットである値D871(φ(|vi|))とが供給される。減算器871は、値D437(i=1からi=dcまでのΣφ(|vi|))から演算結果D871を減算し、その減算結果を、5ビットの減算値D439(i=1からi=dc-1までのΣφ(|vi|))としてLUT439に供給する。
LUT439は、減算値D439(i=1からi=dc−1までのΣφ(|vi|))に対して、式(7)におけるφ-1(Σφ(|vi|))の演算を行った5ビットの演算結果D440(φ-1(Σφ(|vi|)))を出力する。
EXOR回路872は、図10のEXOR回路445と同様に構成される。EXOR回路872には、FIFOメモリ822から演算結果D832kのうちの最上位である符号ビットD872(sign(vi))が供給されるとともに、積算器8321から値D444が供給される。EXOR回路872は、符号ビットD872と値D444との排他的論理和を演算することにより、値D444を、符号ビットD872で除算し、1ビットの除算結果を除算値D446(i=1からi=dc−1までのΠsign(vi))として出力する。
以上により、LUT439から出力された5ビットの演算結果D440を下位5ビットとするとともに、EXOR回路445から出力された1ビットの除算値D446を最上位ビットとする合計6ビットが復号途中結果D412k(uj)として出力される。
図25は、図19の復号装置800の復号処理を説明するフローチャートである。この処理は、例えば、受信用メモリ416に復号すべき受信データD416が格納されたとき、開始される。
ステップS50において、サイクリックシフト回路414は、復号途中結果格納用メモリ413から供給された後述するステップS56で格納される6つの復号途中結果D413(uj)を、サイクリックシフトし、計算部415に供給する。
具体的には、サイクリックシフト回路414には、復号途中結果格納用メモリ413から6つの復号途中結果D4131乃至D4136が供給されるとともに、制御部417から、その復号途中結果D413に対応する検査行列の1が検査行列において元となる単位行列などを幾つサイクリックシフトしたものであるかの情報(Matrixデータ)を表す制御信号D421が供給される。サイクリックシフト回路414は、制御信号D421を元に、6つの復号途中結果D4131乃至D4136をサイクリックシフトし(並べ替え)、その結果を復号途中結果D4141乃至D4146として、計算部415に供給する。
なお、受信用メモリ416から供給された受信データD417に対して、まだ第1の演算が行われておらず、復号途中結果格納用メモリ413に復号途中結果D412が格納されていない場合、計算部415は、復号途中結果ujを初期値に設定する。
ステップS50の処理後は、ステップS51に進み、計算部415は、第2の演算を行い、その演算の結果である復号途中結果D4151乃至D4156を復号途中結果格納用メモリ410に供給する。
具体的には、計算部415には、ステップS50でサイクリックシフト回路414から6つの復号途中結果D4141乃至D4146が供給されるとともに、受信データ用メモリ416から6つの受信データD4171乃至D4176が供給され、復号途中結果D4151乃至D4156と受信データD4171乃至D4176が、計算部415の計算器4151乃至4156それぞれに1つずつ供給される。さらに、計算部415には、制御部417から制御信号D422が供給され、その制御信号D422が計算器4151乃至4156に供給される。
各計算器415kは、復号途中結果D414kと受信データD417kを用いて、制御信号D422に基づいて、式(5)にしたがう第2の演算を行い、その演算の結果得られる検査行列の列に対応する復号途中結果D415k(v)を復号途中結果格納用メモリ410に供給する。
ステップS51の処理後は、ステップS52に進み、復号途中結果格納用メモリ410は、ステップS51で計算部415から供給された6つの復号途中結果D4151乃至D4156を、同一アドレスに格納し、ステップS53に進む。
ステップS53において、制御部417は、計算部415により、検査行列の列に対応する全ての復号途中結果D415が演算されたかどうかを判定し、全ての復号途中結果D415が演算されていないと判定した場合、ステップS50に戻り、上述した処理を繰り返す。
一方、ステップS53において、制御部417は、計算部415により、検査行列の列に対応する全ての復号途中結果D415が演算されたと判定した場合、ステップS54に進み、サイクリックシフト回路411は、復号途中結果格納用メモリ410から供給される復号途中結果D410(v)をサイクリックシフトする。
具体的には、サイクリックシフト回路411には、復号途中結果格納用メモリ410から6つの復号途中結果D410が供給されるとともに、制御部417から、その復号途中結果D410に対応する検査行列の1が検査行列において元となる単位行列などを幾つサイクリックシフトしたものであるかの情報(Matrixデータ)を表す制御信号D418が供給される。サイクリックシフト回路411は、制御信号D418を元に、6つの復号途中結果D410をサイクリックシフトし(並べ替え)、その結果を復号途中結果D4111乃至D4116として、計算部811に供給する。
ステップS54の処理後は、ステップS55に進み、計算部811は、6個の第1の演算を同時に行い、その演算結果である復号途中結果D4121乃至D4126を復号途中結果格納用メモリ413に供給する。なお、この第1の演算の処理の詳細については、図26を参照して後述する。
ステップS55の処理後は、ステップS56に進み、復号途中結果格納用メモリ413は、ステップS55で計算部412から供給された6つの復号途中結果D4121乃至D4126を、同一のアドレスに格納し、ステップS57に進む。
ステップS57において、制御部417は、計算部412により、検査行列の全ての1に対応する復号途中結果D412が演算されたかどうかを判定し、全ての復号途中結果D412が演算されていないと判定した場合、ステップS54に戻り、上述した処理を繰り返す。
一方、ステップS57において、制御部417は、計算部412により、全ての1に対応する復号途中結果D412が演算されたと判定した場合、処理を終了する。
なお、復号装置400は、復号回数だけ図25の復号処理を繰り返し行ない、最後の第2の演算の結果得られる復号途中結果D415が、最終的な復号結果として出力される。
図26は、図25のステップS55の第1の演算処理を説明するフローチャートである。なお、この第1の演算処理は、各計算器812kごとに行われる。
ステップS61において、図25のステップS54でサイクリックシフト回路411から供給される復号途中結果D411k(v)と、図25のステップS56で既に格納された前回の計算部811による第1の演算の結果得られた復号途中結果D413k(uj)とを用いて、積算前演算を行い、その結果得られる演算結果D831kを共通のFIFOメモリ822と積算器832に供給する。
ステップS61の処理後は、ステップS62に進み、FIFOメモリ822は、ステップS61で供給される演算結果D831kを格納し、9クロック分の遅延を行うとともに、積算器832kは、制御部417からの制御信号D419と演算結果D831kを用いて、積算演算を行い、その結果得られる値D437kとD444kを積算後演算器833kに供給する。
ステップS63の処理後は、ステップS64に進み、積算後演算器833kは、ステップS62で供給される値D437とD444、並びにFIFOメモリ822から供給される演算結果D832k(D831k)を用いて、積算後演算を行い、その演算の結果得られる復号途中結果D412k(uj)を復号途中結果格納用メモリ413に供給して、処理を終了する。
図27は、本発明の一実施の形態の、LDPC符号を復号する復号装置800の第2の構成例を示している。なお、図中、図17の復号装置600と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図27の復号装置800は、復号途中結果格納用メモリ410、サイクリックシフト回路411、復号途中結果格納用メモリ413、サイクリックシフト回路414、6つの計算器4151乃至計算器4156からなる計算部415、受信用メモリ416、および制御部612が設けられている点で、図17の復号装置600と共通するが、計算部611に代えて計算部1001が新たに設けられている点で、図17の復号装置600と相違している。
図27の復号装置800では、計算部1001がBCJRアルゴリズムに基づいて、第3の演算を6個ずつ行い、計算部415が第2の演算を6個ずつ行い、これらの第3の演算と第2の演算とが交互に行われることによって、LDPC符号が復号される。
即ち、計算部1001には、LDPC符号の復号のための第3の演算を行う。サイクリックシフト回路411から、計算部415による第2の演算の結果得られた6つの復号途中結果D4111乃至D4116(v)が供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から、前回の計算部1001による第3の演算の結果得られた6つの復号途中結果D4131乃至D4136(uj)が供給される。また、計算部1001には、制御部612から制御信号D611とD612が供給される。
計算部811は、制御信号D611に基づき、6つの復号途中結果D4111乃至D4116(v)と復号途中結果D4131乃至D4136とを用いて、式(25)乃至(27)にしたがうチェックノード演算と、式(8)にしたがう演算とからなる第3の演算を行い、その第3の演算によって求められた6つの復号途中結果D4121乃至D4126(uj)を、復号途中結果格納用メモリ413に供給する。
図28は、図27の計算部1001の詳細構成例を示すブロック図である。
図28の計算部1001は、6つの計算器1110k、並びにLIFOメモリ1111と1112から構成される。
図28の計算部1001は、6つの復号途中結果D411乃至D4116を用いて、6つのD4121乃至D4126を同時に求める点で、前述の図17の計算部611と共通するが、各計算器6111乃至6116ごとに設けられるLIFOメモリ635と638の代わりに、6つの計算器11101乃至11106に共通のLIFOメモリ1111と1112が新たに設けられている点で、図17の計算部611と異なっている。
即ち、計算部1001には、サイクリックシフト回路411から6つの6ビットの復号途中結果D4111乃至D4116が供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から6つの6ビットの復号途中結果D4131乃至D4136が供給され、それぞれ、計算器11101乃至11106に1つずつ供給される。また、計算部811には、制御部612から制御信号D611とD612が供給され、計算器11101乃至11106に供給される。
各計算器1110kは、減算器1121k、α演算器1122k、β演算器1123k、およびλE演算器1124kから構成される。
減算器1121kは、6ビットの復号途中結果D411k(v)とD413k(uj)を用いて、式(8)の演算を行う。そして、減算器1121kは、式(8)の演算の結果得られる6つの減算値D6211乃至D6216(vi)(Δγt)を、α演算器1122kに供給するとともに、減算値D6211乃至D6216をLIFOメモリ1112に供給する。
α演算器1122kは、制御信号D611に基づいて、減算器1121kからの減算値D621kを用いて、α演算を行い、その結果得られる値D624k(Δαt)をLIFOメモリ1111に供給する。
LIFOメモリ1111は、例えば、RAMなどのメモリマクロから構成される。LIFOメモリ1111のビット幅は、量子化ビット数と、α演算器1122kから供給される値D624kの数である6とを乗算した値であり、ワード数は、チェックノード次数である。LIFOメモリ1111は、α演算器11221乃至11226から供給される値D6241乃至D6246を記憶する。
LIFOメモリ1111は、既に記憶している値D6241乃至D6246を、入力された順番とは逆の順番に、値D6251乃至D6256として読み出し、1つずつ、λE演算器11241乃至11246に供給する。
以上の処理と並行して、LIFOメモリ1112は、減算器11211乃至11216から供給される6つの減算値D6211乃至D6216(Δγt)を格納する。なお、LIFOメモリ1112は、LIFOメモリ1111と同様に、例えば、RAMなどのメモリマクロから構成され、LIFOメモリ1111のビット幅は、量子化ビット数と、減算器1121kから供給される減算値D621kのビット数である6とを乗算した値であり、ワード数は、チェックノード次数である。
LIFOメモリ1112は、既に記憶している6つの減算値D6211乃至D6216を、入力された順番とは逆の順番に、値D6171乃至D6176として読み出し、1つずつ、β演算器11231乃至11236に供給する。
β演算器1123kは、制御信号D611に基づいて、値D617k(Δγt)を用いて、β演を行い、その結果得られる値D630k(Δβt)をλE演算器1124kに供給する。
λE演算器1124kは、制御信号D611に基づき、LIFOメモリ113からの値D625k(Δγt)とβ演算器1123kからの値D630k(Δβt-1)とを用いて、λE演算を行い、その演算の結果得られる復号途中結果D412k(外部情報ΔλEt)(uj)を出力する。
以上のように、計算部1101では、第3の演算が行われ、復号途中結果ujが求められる。
図28の計算部1101では、計算器11101乃至11106に共通のLIFOメモリ1111と1112が設けられるので、計算器6111乃至6116のそれぞれにLIFOメモリ635と638が設けられる図17の計算部611に比べて、計算部1001の回路規模を小さくすることができる。
即ち、一般的に、RAMなどのメモリマクロは、同一のビット数とワード数で構成される場合、それを構成するメモリマクロの数が少ないほど、回路規模は小さくなる。従って、復号装置800の計算部1101において、6つのLIFOメモリ635と638に代えて、共通のLIFOメモリ1111と1112を設けることにより、復号装置800の復号性能を損なうことなく、回路規模を削減することができる。
なお、6つのLIFOメモリ635または638のビット数またはワード数が多く、6つのLIFOメモリ635と638を、共通のLIFOメモリ1111と1112で構成させることができない場合、1つずつではなく、計算器1110kの数である6よりも少ない複数ずつのLIFOメモリ1111と1112で構成させるようにしてもよい。
ここで、図29を参照して、図28の計算器1110kと、前述の図18の計算器611kとの関係を説明する。
図29は、前述の図18と同一の図である。
図29に示すように、復号途中結果D411kが入力されてから、LIFOメモリ638に減算値D621が供給されるまでの式(8)の演算を行うブロックPが、計算器1110kの減算器1121kに対応している。
また、式(8)の演算が行われてから、LIFOメモリ635に値D624が供給されるまでのα演算を行うブロックQが、α演算器1122kに対応している。
さらに、LIFOメモリ638から値D627が出力されてから、Q演算器636に値D630が供給されるまでのβ演算を行うブロックRが、β演算器1123kに対応している。
また、Q演算器636に値D625と値D630が供給されてから、復号途中結果D412kを出力するまでのλE演算を行うブロックSが、λE演算器1124kに対応している。
即ち、減算器1121kは、図30に示すように構成される。なお、図18と同一のものには、同一の符号を付してあり、説明は適宜省略する。このことは、後述する図31乃至図33においても同様である。
図30の減算器1121kは、減算器631から構成される。
減算器1121kには、サイクリックシフト回路411から供給される6つの復号途中結果D4111乃至D4116(v)のうちの、1つの復号途中結果D411kが供給されるとともに、復号途中結果格納用メモリ413から供給される、前回の計算部1001による演算の結果である6つの復号途中結果D4131乃至D4136(uj)のうちの、1つの復号途中結果D413kが供給される。
減算器631は、式(8)にしたがって、復号途中結果D411k(v)から復号途中結果D413k(uj)を減算し、その結果得られる減算値D621k(vi)(Δγt)をLIFOメモリ1112とα演算器1122kに供給する。
また、α演算器1122kは、図31に示すように構成される。図31のα演算器1122kは、Q演算回路632、セレクタ633、およびレジスタ634から構成される。
Q演算回路632は、減算器1121kからの減算値D621k(Δγt-1)と、レジスタ634から供給される値D624k(Δαt-1)とを用いて、α演算(Q(Δαt-1,Δγt-1))を行い、その結果得られる演算結果D622(Δαt)をセレクタ633に供給する。
制御信号D611が「1」の場合、セレクタ633は、減算器631からの減算値D621(Δγ1)を選択し、値D623(Δα1)として、レジスタ633に出力して格納させる。一方、制御信号D611が「0」の場合、セレクタ633は、Q演算回路632から供給された演算結果D622を選択し、値D623としてレジスタ634に出力して格納させる。
レジスタ634は、セレクタ633からの値D623を、値D624kとして、Q演算回路632とLIFOメモリ1111に供給する。
さらに、β演算器1123kは、図32に示すように構成される。図32のβ演算器1123kは、Q演算回路639、セレクタ640、およびレジスタ641から構成される。
β演算器1123kには、LIFOメモリ1112から値D627kが供給される。
Q演算回路639は、LIFOメモリ1112からの値D627(Δγt)と、レジスタ641から供給される値D630k(Δβt)とを用いて、β演算(Q(Δβt+1,Δγt))を行い、その結果得られる演算結果D628(Δβt)をセレクタ640に供給する。
制御信号D611が「1」の場合、セレクタ640は、LIFOメモリ638からの値D627k(Δγτ-1)を選択し、値D629(Δβτ-1)として、レジスタ641に出力して格納させる。一方、制御信号D611が「0」の場合、セレクタ640は、Q演算回路639から供給された演算結果D628(Δβt)を選択し、値D629(Δβt)としてレジスタ641に出力して格納させる。
レジスタ641は、セレクタ640からの値D629を、値D630k(Δβt+1)として、Q演算回路639とλE演算器1124kに供給する。
また、λE演算器1124kは、図33に示すように構成される。λE演算器1124kは、Q演算回路636、セレクタ637、およびレジスタ642から構成される。
λE演算器1124kには、LIFOメモリ1111から値D625k(Δαt)が供給されるとともに、β演算器1123kから値D630k(Δβt+1)が供給される。
Q演算回路636は、値D625kとD630kを用いて、λE演算(Q(Δαt,Δβt+1))を行い、その演算の結果得られる演算結果D626(外部情報ΔλEt)をセレクタ637に供給する。
制御信号D611が「1」の場合、セレクタ637は、β演算器1123kからの値D625k(Δα1)を選択し、値D631(外部情報ΔλEt)として、レジスタ642に出力して格納させる。また、制御信号D611が「0」の場合、セレクタ633は、Q演算回路632から供給された演算結果D626を選択し、値D631としてレジスタ634に出力して格納させる。さらに、制御信号D611が「2」の場合、セレクタ637は、LIFOメモリ635からの値D630(Δβτ―1)を選択し、値D631(外部情報ΔλEt)として、レジスタ642に出力して格納させる。
レジスタ642は、セレクタ637からの値D631を記憶する。レジスタ642は、既に記憶している値D631(外部情報ΔλEt)を、復号途中結果D412k(uj)として出力する。
以上のように、計算器1110kでは、第3の演算が行われ、復号途中結果ujが求められる。
次に、図34を参照して、図28の計算部1001による第3の演算処理を説明する。なお、この第3の演算処理は、各計算器1110kごとに行われる。
ステップS81において、減算器1121kは、サイクリックシフト回路411から供給される復号途中結果D411k(v)と、既に格納された前回の計算部1110による第3の演算の結果得られた復号途中結果D413k(uj)とを用いて、式(8)にしたがう演算(減算)を行い、その結果得られる減算値D621kを、α演算器1122kと共通のLIFOメモリ1112に供給する。
ステップS81の処理後は、ステップS82に進み、α演算器1122kは、制御部612からの制御信号D611と、ステップS81で供給される減算値D621kとを用いて、α演算を行い、その結果得られる値D624kをLIFOメモリ1111に出力する。LIFOメモリ1111は、値D624kを記憶し、既に記憶している値D624kを、入力された順番と逆の順番で値D625kとして読み出して、λE演算器1124kに供給する。
この処理と並行して、LIFOメモリ1112は、ステップS81で供給される減算値D621kを記憶し、既に記憶している減算値D621kを値D627kとして、入力された順番と逆の順番でβ演算器1123kに供給する。β演算器1123は、制御部612からの制御信号D611と値D627kとを用いてβ演算を行い、その結果得られる値D630kをλE演算器1124kに供給する。
ステップS82の処理後は、ステップS83に進み、λE演算器1124kは、制御信号612からの制御信号D612、並びにステップS82で供給される値D624kとD630kを用いてλE演算を行い、その結果得られる復号途中結果D412kを復号途中結果格納用メモリ413に供給して、処理を終了する。
上述の場合には、説明を簡単にするために、Pが6の場合、即ち、検査行列Hを構成する構成行列の行数および列数が6の場合を例に挙げたが、構成行列の行数および列数Pは必ずしも6である必要はなく、検査行列Hによって異なる値を取ることもあり得る。例えば、Pは360や392であってもよい。
また、本実施の形態では、符号長108、符号化率2/3のLDPC符号を用いたが、LDPC符号の符号長や符号化率は、どのような値であってもよい。例えば、構成行列の行数および列数Pが6の場合、枝総数が6以下であれば、どのような符号長、符号化率のLDPC符号でも、制御信号を代えるだけで、復号装置800を用いて復号可能である。
さらに、構成行列の行数および列数Pが所定の値で、枝の総数がある値以下、という条件を満たす、あるLDPC符号の復号装置は、その条件を満たす、任意の符号長で、任意の符号化率のLDPC符号を復号することができる。
また、計算部811を構成する計算器821kの数および計算器821kの回路の構成は、上述した例に限定されない。また、FIFOメモリ822は、RAMに限定されず、レジスタファイルやFIFOなど、その他のメモリマクロにより構成されるようにしてもよい。
同様に、計算部1101を構成する計算器1110kの数および計算器1110kの回路の構成は、上述した例に限定されない。また、LIFOメモリ1111と1112は、RAMに限定されず、レジスタファイルやLIFOなど、その他のメモリマクロにより構成されるようにしてもよい。
また、本発明は、第1の演算と第2の演算を交互に行う復号装置800ではなく、チェックノード演算とバリアブルノード演算を交互に行う復号装置にも適用することができる。この場合、チェックノード演算を行うチェックノード演算器は、図22の積算前演算器831kの減算器431を削除するか、または図28の減算器1121kを削除することにより、構成され、バリアブルノード演算を行うバリアブルノード演算器は、図13の計算器415kの最後に減算器431(631)を加えることにより構成される。
以上のように、図19と図27の復号装置800では、計算部811(1001)が、計算器821k(計算器1110k)の数である6個より少ない数の遅延用のFIFOメモリ822(LIFOメモリ1111と1112)を備えるので、LDPC符号の復号性能を損なうことなく、復号装置800の回路規模の削減を行うことができる。
一般的に、LDPC符号は符号長が数千から数万と大きいため、Pの値も数百の大きさを持つものが使われる。その場合には、更に本発明に係る復号装置800を用いる効果は大きくなる。
また、本発明に係る復号装置800は、サムプロダクトアルゴリズムを忠実に実装するものであるため、メッセージの量子化以外の復号損失が起きることはない。
なお、上述したLDPC符号を復号する復号装置は、例えば、(ディジタル)衛星放送を受信するチューナなどに適用することができる。
LDPC符号の検査行列Hを説明する図である。 パリティ部が下三角行列になっている検査行列Hを示す図である。 LDPC符号の復号手順を説明するフローチャートである。 メッセージの流れを説明する図である。 LDPC符号の検査行列Hの例を示す図である。 検査行列Hのタナーグラフを示す図である。 バリアブルノードを示す図である。 チェックノードを示す図である。 LDPC符号の検査行列Hの例を示す図である。 ノード演算を6個同時に行う復号装置の構成例を示すブロック図である。 図10の計算部の構成例を示すブロック図である。 図11の計算器の構成例を示すブロック図である。 図10の計算器の構成例を示すブロック図である。 図10の復号途中結果格納用メモリの構成例を示すブロック図である。 トレリスを説明する図である。 パリティ検査符号のトレリスを説明する図である。 BCJRアルゴリズムを用いてチェックノード演算を行う復号装置の構成例を示すブロック図である。 図17の計算器の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態の、LDPC符号を復号する復号装置の第1の構成例を示すブロック図である。 図19の計算部の詳細構成例を示すブロック図である。 図20の計算器と図12の計算器との関係を説明する図である。 積算前演算器の構成例を示すブロック図である。 積算器の構成例を示すブロック図である。 積算後演算器の構成例を示すブロック図である。 図19の復号装置の復号処理を説明するフローチャートである。 図25のステップS55の第1の演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施の形態の、LDPC符号を復号する復号装置の第2の構成例を示すブロック図である。 図27の計算部の詳細構成例を示すブロック図である。 図28の計算器と図18の計算器との関係を説明する図である。 減算器の構成例を示すブロック図である。 α演算器の構成例を示すブロック図である。 β演算器の構成例を示すブロック図である。 λE演算器の構成例を示すブロック図である。 図28の計算部による第3の演算処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
410 復号途中結果格納用メモリ, 411 サイクリックシフト回路, 413 復号途中結果格納用メモリ, 414 サイクリックシフト回路, 415 計算部, 416 受信用メモリ, 417 制御部, 612 制御部, 800 復号装置, 811 計算部, 821 計算器, 822 FIFOメモリ, 831 積算前演算器, 832 積算器, 833 積算後演算器, 1001 計算部, 1110 計算器, 1111,1112 LIFOメモリ, 1121 減算器,1122 α演算器, 1123 β演算器, 1124 λE演算器

Claims (10)

  1. LDPC(Low Density Parity Check)符号の復号装置であって、
    前記LDPC符号の復号のためのP(1より大きい整数)個の演算を同時に行う演算手段
    を備え、
    前記演算手段は、
    前記演算を行う前記P個の演算器と、
    前記P個より少ない数の遅延用の記憶手段と
    を備え、
    前記P個の演算器は、前記記憶手段を用いて、前記演算を行う
    復号装置。
  2. 前記演算手段は、Gallagerの前記LDPC符号の復号アルゴリズムに基づく前記P個のチェックノード演算を同時に行う
    請求項1に記載の復号装置。
  3. 前記記憶手段は、RAM(Random Access Memory)である
    請求項2に記載の復号装置。
  4. 前記記憶手段は、FIFO(First In First Out)である
    請求項2に記載の復号装置。
  5. 前記記憶手段は、レジスタファイルである
    請求項2に記載の復号装置。
  6. 前記演算手段は、BCJRアルゴリズムに基づく前記P個のチェックノード演算を同時に行う
    請求項1に記載の復号装置。
  7. 前記記憶手段は、RAM(Random Access Memory)である
    請求項6に記載の復号装置。
  8. 前記記憶手段は、LIFO(Last In First Out)である
    請求項6に記載の復号装置。
  9. 前記記憶手段は、レジスタファイルである
    請求項6に記載の復号装置。
  10. P(1より大きい整数)個より少ない数の遅延用の記憶手段を備えるLDPC(Low Density Parity Check)符号の復号装置の復号方法であって、
    前記P個より少ない数の遅延用の記憶手段を用いて、前記LDPC符号の復号のための前記P個の演算を同時に行う演算ステップ
    を含む復号方法。
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