JP2007017908A - 信号符号化装置及び方法、信号復号装置及び方法、並びにプログラム及び記録媒体 - Google Patents

信号符号化装置及び方法、信号復号装置及び方法、並びにプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 復号側で周波数帯域拡大する際に高品質に高域サブバンド信号を生成するための情報を、符号化側で生成する。
【解決手段】 信号符号化装置10は、入力された時系列信号を複数のサブバンドに分割し、低域サブバンド信号を符号化して低域サブバンド信号符号化データを生成すると共に、低域サブバンド信号から生成された新たな高域サブバンド信号と、元の高域サブバンド信号との周波数振幅ピークを比較して高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成し、また、低域サブバンド信号を用いて生成した新たな高域サブバンド信号と、元の高域サブバンド信号との利得を比較して高域サブバンド信号利得情報を生成する。その後、信号符号化装置10は、低域サブバンド信号符号化データと高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とを多重化し圧縮データを出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、符号化側である周波数帯域に制限されたサブバンド信号を、復号側でより広い周波数帯域に拡大する場合に用いて好適な信号符号化装置及びその方法、信号復号装置及びその方法、並びにプログラム及び記録媒体に関する。
近年、オーディオ信号の高能率符号化は、人間の聴覚の仕組みを利用することで、CD(Compact disk)相当の音質を元のCDの1/10程度のデータ量に圧縮することが可能となっている。現在、市場にもこれらの技術を利用した商品が流通しており、より小さな記録媒体に記録したり、ネットワークを通じて配信することが実現している。
このような高能率圧縮では、それぞれ独自のフォーマットが採用されており、フォーマットの範囲内であれば、符号化側で音質とビットレートとをある程度自由にコントロールすることが可能である。例えば、ミニディスク(MD)(ソニー株式会社商標)についても、長時間記録モードとして同じ高能率圧縮技術を採用したLP2及びLP4の2つのモードが存在しており、LP4はLP2に対してさらに半分に圧縮することで、音質は劣るもののLP2の2倍の記録時間を可能としている。
しかしながら、このような高能率圧縮技術は、ビットレートと音質とに明確なターゲットを定めて設計及び規格化されているため、規格(フォーマット)を維持したままさらにビットレートを下げると極端に音質が劣化することになる。このような状況を避けるために、符号化側の高能率符号化アルゴリズムを改善したり、人間の聴覚が鈍感な高域の信号を制限して、余ったビットを低域の信号に振り分ける等の方法が一般的にとられる。
的nformation technology −Coding of audio-visual objects− Part3: Audio ISO/IEC 14496-3:2001
ところで、上述したようにフォーマットを維持したまま、音質を維持しビットレートを下げるために高域の信号を制限した場合において、高域の信号を復号側で再現する試みもある。例えば、特開平2−311006号公報記載の44.1kHzサンプリングのPCM信号の再生帯域を2倍にするような技術や、特開平9−55778号公報記載の電話の周波数帯域を受信側で拡大するような技術がある。
このような技術はフォーマットを変更する必要がなく、復号側だけの改善で済むといった利点があるが、受信した信号のみから帯域を拡大させる必要があるため、音質的には劇的な効果はみられず、また、入力される音源によっては、特に低域と高域とに相関があまりない場合など、高域に聴覚上の歪みが耳につくようになる。
一方、フォーマットを拡張して、符号化側で帯域を拡大するための情報を符号化し、復号側でその帯域を拡大するための情報を用いて、帯域を拡大する試みもある。例えば、米国特許第5068899号明細書記載のLPCフィルタを用いて帯域を拡大する技術や、米国特許第5127054号明細書記載のサブバンドフィルタバンクと非線形デバイスとを用いて帯域を拡大する技術がある。
このような技術は、音声信号に対しては改善効果をもたらすが、オーディオ信号に対しては聴覚上の歪みが耳につき、十分な品質が得られない。
これに対して、オーディオ信号に対してもある程度十分な品質が得られる技術もある。例えば、ISO国際標準規格HE−AAC(ISO/IEC 14496−3:2001)は、オーディオ信号に対してもある程度十分な品質をもたらす。
HE−AACによる帯域拡大を行う信号復号装置の構成を図7に示す。
HE−AACによる帯域拡大を行う信号復号装置70において、非多重化回路71は、符号化装置から出力された圧縮データを低域情報と高域情報とに分離し、低域情報及び高域情報をそれぞれ低域情報復号回路72と帯域拡大回路74とに供給する。
低域情報復号回路72は、低域情報を復号して低域時系列信号を生成し、この低域時系列信号をサブバンド分割フィルタバンク73に供給する。
サブバンド分割フィルタバンク73は、低域時系列信号を複数の帯域に分割して低域サブバンド信号を生成し、この低域サブバンド信号を帯域拡大回路74とサブバンド合成フィルタバンク75とに供給する。
帯域拡大回路74は、高域情報と低域サブバンド信号とを用いて帯域を拡大し、高域サブバンド信号を生成する。その後、帯域拡大回路74は、この高域サブバンド信号をサブバンド合成フィルタバンク75に供給する。
サブバンド合成フィルタバンク75は、低域サブバンド信号と高域サブバンド信号とをサブバンド合成し、出力信号である時系列信号を生成する。
上述した帯域拡大回路74は、線形予測フィルタを用いて低域サブバンド信号を白色化する。その後、帯域拡大回路74は、この白色化された低域サブバンド信号を、高域サブバンド信号の利得値で構成される高域情報を用いて利得調整し、高域サブバンド信号を生成する。
ここで白色化は、低域サブバンド信号の周波数振幅ピークを抑える効果をもたらしているが、これは、一般的に、オーディオ信号は、低域サブバンド信号に比べ、高域サブバンド信号の方が白色化しているといった統計的性質に基づくものである。しかし、音声等、時間変動が大きな非定常性の強い入力信号に対しては、高域サブバンド信号の方が白色化しているとはいえず、白色化は、よい結果をもたらさない。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、オーディオ信号及び音声信号に対して十分な品質で周波数帯域を拡大することができる信号符号化装置及びその方法、信号符号化装置から出力された圧縮データを復号する信号復号装置及びその方法、並びにそのような信号符号化処理及び信号復号処理をコンピュータに実行させるプログラム及びそのプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明に係る信号符号化装置及び方法は、時系列信号を複数のサブバンドに分割して低域側のサブバンドで構成される低域サブバンド信号と高域側のサブバンドで構成される高域サブバンド信号とを生成し、続いて、低域サブバンド信号を符号化して低域サブバンド信号符号化データを生成し、また、低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、この新たな高域サブバンド信号と元の高域サブバンド信号との周波数振幅ピークを比較して高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成し、また、低域サブバンド信号から生成された新たな高域サブバンド信号と元の高域サブバンド信号との利得を比較して高域サブバンド信号利得情報を生成し、その後、低域サブバンド信号符号化データと高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とを多重化し圧縮データを出力する。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る信号復号装置及び方法は、圧縮データを非多重化して低域サブバンド符号化データと高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とに分離した後、低域サブバンド信号符号化データを復号して低域サブバンド信号を生成し、続いて、低域サブバンド信号を用いてサブバンド信号の周波数帯域拡大を行い、得られた高域サブバンド信号の周波数振幅ピークを、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を用いて調整し、その後、周波数振幅ピークが調整された高域サブバンド信号の利得を、高域サブバンド信号利得情報を用いて調整した後、低域サブバンド信号と周波数振幅ピーク及び利得が調整された高域サブバンド信号とをサブバンド合成し、時系列信号を出力する。
また、本発明に係るプログラムは、上述した信号符号化処理又は信号復号処理をコンピュータに実行させるものであり、本発明に係る記録媒体は、そのようなプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能なものである。
本発明に係る信号符号化装置及び方法、信号復号装置及び方法、並びにプログラム及び記録媒体によれば、符号化側での周波数帯域制限時に、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報及び高域サブバンド信号利得情報を生成し、復号側での周波数帯域拡大時に、この2つの情報を用いて高域サブバンド信号の周波数振幅ピーク及び利得を調整することによって、復号側で生成した高域サブバンド信号の周波数振幅ピーク及び利得は、元の高域サブバンド信号の周波数振幅ピーク及び利得とそれぞれ一致するため、高品質に時系列信号を再生することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、本実施の形態における信号符号化装置について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における信号符号化装置10は、サブバンド分割フィルタバンク11と、低域サブバンド信号符号化回路12と、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13と、高域サブバンド信号利得情報生成回路14と、多重化回路15とから構成される。
サブバンド分割フィルタバンク11は、入力された時系列信号を複数のサブバンドに分割し、低域側の複数のサブバンドから構成された低域サブバンド信号を、低域サブバンド信号符号化回路12と、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13と、高域サブバンド信号利得情報生成回路14とに供給する。
また、サブバンド分割フィルタバンク11は、高域側の複数のサブバンドから構成された高域サブバンド信号を、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13と、高域サブバンド信号利得情報生成回路14とに供給する。
ここで、サブバンド信号を、x(k,n)とし、kの値を、k=0,1,2,・・・,N−1とする。kはサブバンドを示し、Nはサブバンド分割数を示す。また、nは時間インデックスを示す。なお、kの値について、0は最も低域側のサブバンドを示し、N−1は最も高域側のサブバンドを示す。また、x(k,n)において、k=0,1,2,・・・,N/2−1であるサブバンド信号全体を低域サブバンド信号とし、k=N/2,N/2+1,N/2+2,・・・,N−1であるサブバンド信号全体を高域サブバンド信号とする。
なお、サブバンド数を低域側、高域側ともにN/2としているが、本実施の形態において、低域側と高域側とのサブバンド数を同じにする必要はなく、N個のサブバンドの内、低域側と高域側とのサブバンド数の割合は限定されない。
低域サブバンド信号符号化回路12は、低域サブバンド信号x(k,n)を符号化し、低域サブバンド信号符号化データを多重化回路15に供給する。
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、低域サブバンド信号x(k,n)から生成された新たな高域サブバンド信号と、元の高域サブバンド信号x(k,n)とのサブバンド毎での周波数振幅ピークを比較し、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する。その後、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、この高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を多重化回路15に供給する。なお、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13が、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する方法についての詳細は、後述する。
高域サブバンド信号利得情報生成回路14は、低域サブバンド信号x(k,n)から生成された新たな高域サブバンド信号と、元の高域サブバンド信号x(k,n)とのサブバンド毎での利得を比較し、高域サブバンド信号利得情報を生成する。その後、高域サブバンド信号利得情報生成回路14は、この高域サブバンド信号利得情報を多重化回路15に供給する。なお、高域サブバンド信号利得情報生成回路14が、高域サブバンド信号利得情報を生成する方法についての詳細は、後述する。
多重化回路15は、低域サブバンド信号符号化データと、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と、高域サブバンド信号利得情報とを多重化し、圧縮データを出力する。
ここで、上述した高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13及び高域サブバンド信号利得情報生成回路14が、それぞれ高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報及び高域サブバンド信号利得情報を生成する方法について詳細に説明する。
先ず、上述した高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13が、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する方法について説明する。
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、先ず、周波数エイリアシング法(例えば、米国特許第5068899号明細書参照。)によって、低域サブバンド信号x(k,n)を折り返す。
この周波数エイリアシング法では、図2に示すように、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、N/2個目のサブバンドで、低域サブバンド信号x(k,n)を折り返す。例えば、i=N−1の高域サブバンド信号は、k=0の低域サブバンド信号に対応し、i=N−3の高域サブバンド信号は、k=2の低域サブバンド信号に対応する。
この周波数折り返しによって得られた高域サブバンド信号をxa(i,n)とした場合、高域サブバンド信号xa(i,n)と低域サブバンド信号x(k,n)とは以下の式(1)で表される関係を有する。
Figure 2007017908
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、次に、周波数折り返しで得られた高域サブバンド信号xa(i,n)を離散フーリエ変換してXa(i,ω)を得る。ここで、ω=0,1,2,・・・,M−1であり、ωは離散フーリエ変換の周波数インデックスを示し、Mは、離散フーリエ変換の変換ブロック長を示す。また、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、元の高域サブバンド信号x(k,n)を離散フーリエ変換してX(k,ω)を得る。ここで、ω=0,1,2,・・・,M−1である。
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、続いて、周波数折り返しで得られた高域サブバンド信号xa(i,n)の周波数振幅|Xa(i,ω)|の最大値をXa(i)maxとし、また、元の高域サブバンド信号x(k,n)の周波数振幅|X(k,ω)|の最大値をX(k)maxとする。高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、周波数折り返しで得られた高域サブバンド信号xa(i,n)と、元の高域サブバンド信号x(k,n)とのサブバンド毎での利得が異なるために、以下の式(2)によってXa(i)maxを正規化する。
Figure 2007017908
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、その後、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)を以下の式(3)によって算出する。
Figure 2007017908
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)を、例えば、図3に示す3ビット量子化テーブルによって量子化し、量子化された高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)を多重化回路15に供給する。
なお、低域サブバンド信号を用いて新たに高域サブバンド信号xa(i,n)を生成する方法としては、周波数エイリアシング法の他に、周波数シフト法(例えば、米国特許第466730号明細書参照。)等を用いてもよい。
次に、上述した高域サブバンド信号利得情報生成回路14が、高域サブバンド信号利得情報g(i)を生成する方法について詳細に説明する。
高域サブバンド信号利得情報生成回路14は、先ず、上述した周波数エイリアシング法によって、低域サブバンド信号x(k,n)を折り返す。
高域サブバンド信号利得情報生成回路14は、次に、この周波数折り返しで得られた高域サブバンド信号xa(i,n)と元の高域サブバンド信号x(k,n)とのサブバンド毎での利得の違いを示す高域サブバンド信号利得情報g(i)を、以下の式(4)によって算出する。
Figure 2007017908
ここで、Bは、サンプル区間を示し、g(i)は、ある時間bからBサンプル区間における高域サブバンド信号利得情報を示す。
高域サブバンド信号利得情報生成回路14は、その後、高域サブバンド信号利得情報g(i)を符号化し、この符号化した高域サブバンド信号利得情報g(i)を多重化回路15に供給する。なお、g(i)の符号化には差分量子化及びハフマン符号化を用いることができ、その他にも当業者によってよく知られる方法を用いてもよい。
このように、本実施の形態における信号符号化装置10は、低域サブバンド信号符号化データの他に、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)と高域サブバンド信号利得情報g(i)とを生成し、低域サブバンド信号符号化データとこの2つの情報とを後述する信号復号装置に送る。信号復号装置では、この2つの情報を基に、周波数帯域拡大によって得られた高域サブバンド信号xa(i,n)の周波数振幅ピークと利得とを調整する。
ところで、上述した信号符号化装置10では、符号化前の低域サブバンド信号x(k,n)から生成された高域サブバンド信号xa(i,n)と、元の高域サブバンド信号x(k,n)とを比較して、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と、高域サブバンド信号利得情報とを生成している。一方、信号復号装置では、符号化及び復号後の低域サブバンド信号x(k,n)から生成された高域サブバンド信号xa(i,n)の周波数振幅ピークと利得とを、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とで調整する。
低域サブバンド信号x(k,n)は、符号化前と復号後とで厳密には異なるため、元の高域サブバンド信号と、信号復号装置で周波数振幅ピーク及び利得が調整された高域サブバンド信号との周波数振幅ピーク及び利得は厳密には異なる。
そこで、信号符号化装置でも、符号化及び復号後の低域サブバンド信号復号データから、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とを生成するようにしてもよい。
この場合の信号符号化装置の構成を図4に示す。なお、図1の信号符号化装置10と同様の構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
信号符号化装置20では、低域サブバンド信号符号化回路12が低域サブバンド信号符号化データを生成した後、低域サブバンド信号復号回路26がこの低域サブバンド信号符号化データを復号する。そして、低域サブバンド信号復号回路26は、低域サブバンド信号復号データを、低域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13と高域サブバンド信号利得情報生成回路14とに供給する。その後、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、低域サブバンド信号復号データから生成された新たな高域サブバンド信号xa(i,n)と元の高域サブバンド信号x(k,n)とのサブバンド毎での周波数振幅ピークを比較し、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する。また、高域サブバンド信号利得情報生成回路14は、低域サブバンド信号復号データから生成された新たな高域サブバンド信号xa(i,n)と元の高域サブバンド信号x(k,n)とのサブバンド毎での利得を比較し、高域サブバンド信号利得情報を生成する。
これにより、低域サブバンド信号の符号化と復号との処理の歪みを緩和し、高品質に高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とを生成することができる。
次に、上述した圧縮データを用いて高域サブバンド信号を生成する本実施の形態における信号復号装置について説明する。
図5に示すように、本実施の形態における信号復号装置30は、非多重化回路31と、低域サブバンド信号復号回路32と、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33と、高域サブバンド信号利得調整回路34と、サブバンド合成フィルタバンク35とから構成される。
非多重化回路31は、信号符号化装置10から入力された圧縮データを非多重化し、低域サブバンド符号化データと、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)と、高域サブバンド信号利得情報g(i)とを、それぞれ、低域サブバンド信号復号回路32と、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33と、高域サブバンド信号利得調整回路34とに供給する。
低域サブバンド信号復号回路32は、低域サブバンド信号符号化データを復号し、低域サブバンド信号x(k,n)を高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33と、サブバンド合成フィルタバンク35とに供給する。
なお、低域サブバンド信号復号回路32が生成する低域サブバンド信号は、信号符号化装置10におけるサブバンド分割フィルタバンク11が供給する、符号化前の低域サブバンド信号x(k,n)とは厳密には異なるが、ここでは、符号化及び復号の過程において低域サブバンド信号の変化はないものと仮定し、符号化前の低域サブバンド信号と同じ表記であるx(k,n)を用いることにする。
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33は、低域サブバンド信号x(k,n)を用いて周波数帯域拡大を行い、この周波数帯域拡大によって得られた高域サブバンド信号xa(i,n)の周波数振幅ピークを、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報によって調整する。そして、周波数振幅ピーク調整された高域サブバンド信号xap(i,n)を高域サブバンド信号利得調整回路34に供給する。なお、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33が、周波数振幅ピークを調整する方法についての詳細は、後述する。
高域サブバンド信号利得調整回路34は、周波数振幅ピーク調整された高域サブバンド信号xap(i,n)の利得を、高域サブバンド信号利得情報によって調整し、周波数振幅ピーク及び利得が調整された高域サブバンド信号xapg(i,n)をサブバンド合成フィルタバンク35に供給する。なお、高域サブバンド信号利得調整回路34が利得を調整する方法についての詳細は、後述する。
サブバンド合成フィルタバンク35は、低域サブバンド信号x(k,n)と高域サブバンド信号xapg(i,n)とをサブバンド合成し、時系列信号を出力する。
ここで、上述した高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33が、高域サブバンド信号xa(i,n)の周波数振幅ピークを調整する方法、及び高域サブバンド信号利得調整回路34が、周波数振幅ピーク調整された高域サブバンド信号xap(i,n)の利得を調整する方法についてそれぞれ詳細に説明する。
先ず、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33が、高域サブバンド信号xa(i,n)の周波数振幅ピークを調整する方法について説明する。
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33は、先ず、低域サブバンド信号x(k,n)を用いて、上述した周波数エイリアシング法によって、周波数帯域を拡大し、高域サブバンド信号xa(i,n)を得る。
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33は、次に、以下の式(5)によって、周波数帯域拡大で得られた高域サブバンド信号xa(i,n)について周波数振幅ピークの利得調整を行う。
Figure 2007017908
ここで、noise(n)は、xa(k,n)と無相関な信号であり、平均利得Gを持つとする。また、c(k)は、noise(n)のパワーをxa(k,n)のパワーと等しくするための正規化係数であり、以下の式(6)によって算出される。
Figure 2007017908
平均利得Gの無相関信号noise(n)のパワーは、この正規化係数c(k)を乗じることによって、Tサンプル区間でxa(k,n)のパワーと等しくなる。式(5)では、xa(k,n)とnoise(n)*c(k)とのパワーが同じであり、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)によって、xa(k,n)とnoise(n)*c(k)との混合比が調整されている。
高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路33は、その後、周波数振幅ピーク調整された高域サブバンド信号xap(i,n)を高域サブバンド信号利得調整回路34に供給する。
次に、高域サブバンド信号利得調整回路34が、周波数振幅ピーク調整された高域サブバンド信号xap(i,n)の利得を調整する方法について説明する。
高域サブバンド信号利得調整回路34は、周波数振幅ピーク調整された高域サブバンド信号xap(i,n)の利得を、高域サブバンド信号利得情報g(i)を用いて、以下の式(7)により調整し、高域サブバンド信号xapg(i,n)を生成する。
Figure 2007017908
この結果、高域サブバンド信号xapg(i,n)の利得と、元の高域サブバンド信号x(k,n)の利得とが同じになる。
このように、信号復号装置30が生成するサブバンド信号は、信号符号化装置10で用いる元のサブバンド信号x(k,n)と、全周波数帯域に亘って周波数振幅ピーク及び利得が同じになる。この結果、信号復号装置30は、高品質に時系列信号を出力することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
上述した実施の形態においては、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)を量子化する際、3ビットを用いたが、周波数帯域拡大によって得られた高域サブバンド信号xapg(i)と元の高域サブバンド信号x(k,n)とでは、聴覚上の音色が同じになればよいので、人間の聴覚上の検知できない程度の量子化ビット長を用いればよい。
例えば、高域周波数において人間の聴覚感度は鈍くなるといった特性を利用して、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)の量子化ビット長を、高域側において短くしてもよい。この一例として、i=3/4N未満のサブバンドの場合は、図3に示す3ビット量子化テーブルを用い、i=3/4N以上のサブバンドの場合は、図6に示す2ビット量子化テーブルを用いてもよい。
また、例えば、パワーレベルが弱いサブバンド信号に対して、人間の聴覚感度は鈍くなるといった特性を利用して、サブバンド毎に、サブバンド信号のパワーレベルに応じた高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)の量子化ビット長を変えてもよい。この一例として、一定のパワーレベル以上のサブバンド信号の場合は、図3に示す3ビット量子化テーブルを用い、一定パワーレベル未満のサブバンド信号には、図6の2ビット量子化テーブルを用いてもよい。
さらに、上述した実施の形態において高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路13は、サブバンド毎の高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)を多重化回路15に供給したが、高域周波数において人間の聴覚感度は鈍くなるといった特性を利用して、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)を複数のサブバンドで共通化し、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)のデータ量を削減してもよい。この一例として、周波数帯域拡大によって16サブバンドの高域サブバンド信号xa(i,n)が得られた場合、低域側から3サブバンド、5サブバンド、8サブバンドの3領域に分割し、それぞれの複数サブバンドで、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報p(i)を共通化して多重化回路15に供給してもよい。
また、上述した実施の形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではなく、任意の処理をCPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、記録媒体に記録して提供することも可能であり、また、インターネットその他の伝送媒体を介して伝送することにより提供することも可能である。
本実施の形態における信号符号化装置の構成を示す図である。 周波数エイリアシング法によるサブバンド信号の周波数折り返しを示す図である。 高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報の量子化に用いる3ビット量子化テーブルである。 本実施の形態における信号符号化装置の構成を示す図である。 本実施の形態における信号復号装置の構成を示す図である。 高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報の量子化に用いる2ビット量子化テーブルである。 HE−AACによる帯域拡大を行う信号復号装置の構成を示す図である。
符号の説明
10 信号符号化装置、11 サブバンド分割フィルタバンク、12 低域サブバンド信号符号化回路、13 高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成回路、14 高域サブバンド信号利得情報生成回路、15 多重化回路、20 信号符号化装置、26 低域サブバンド信号復号回路、30 信号復号装置、31 非多重化回路、32 低域サブバンド信号復号回路、33 高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整回路、34 高域サブバンド信号利得調整回路、35 サブバンド合成フィルタバンク

Claims (16)

  1. 入力された時系列信号を符号化する信号符号化装置において、
    上記時系列信号を複数のサブバンドに分割し、低域側の複数のサブバンドで構成される低域サブバンド信号と高域側の複数のサブバンドで構成される高域サブバンド信号とを生成する分割手段と、
    上記低域サブバンド信号を符号化し、低域サブバンド信号符号化データを生成する符号化手段と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との周波数振幅ピークをサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成手段と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との利得をサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号利得情報を生成する高域サブバンド信号利得情報生成手段と、
    上記低域サブバンド信号符号化データと上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と上記高域サブバンド信号利得情報とを多重化し圧縮データを出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする信号符号化装置。
  2. 上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成手段は、上記新たな高域サブバンド信号の利得と上記高域サブバンド信号の利得との比に基づいて、上記新たな高域サブバンド信号の周波数振幅の最大値を正規化し、正規化された上記新たな高域サブバンド信号の周波数振幅の最大値と上記高域サブバンド信号の周波数振幅の最大値との比を上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報として生成することを特徴とする請求項1記載の信号符号化装置。
  3. 上記高域サブバンド信号利得情報生成手段は、上記新たな高域サブバンド信号の利得と上記高域サブバンド信号の利得との比を上記高域サブバンド信号利得情報として生成することを特徴とする請求項1記載の信号符号化装置。
  4. 上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成手段は、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報の量子化ビット長を、サブバンド信号毎のパワーレベルに応じて変化させることを特徴とする請求項1記載の信号符号化装置。
  5. 上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成手段は、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報の量子化ビット長を、低域から高域にかけて短くさせることを特徴とする請求項1記載の信号符号化装置。
  6. 上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成手段は、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を複数のサブバンドで共通化することを特徴とする請求項1記載の信号符号化装置。
  7. 上記低域サブバンド信号符号化データを復号して低域サブバンド信号復号データを生成する低域サブバンド信号復号手段をさらに備え、
    上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成手段は、上記低域サブバンド信号復号データから新たに高域サブバンド信号を生成し、この新たに生成した高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との周波数振幅ピークを比較して高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成し、
    上記高域サブバンド信号利得情報生成手段は、上記低域サブバンド信号復号データから新たに高域サブバンド信号を生成し、この新たに生成した高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との利得を比較して高域サブバンド信号利得情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の信号符号化装置。
  8. 入力された時系列信号を符号化する信号符号化方法において、
    上記時系列信号を複数のサブバンドに分割し、低域側の複数のサブバンドで構成される低域サブバンド信号と高域側の複数のサブバンドで構成される高域サブバンド信号とを生成する分割工程と、
    上記低域サブバンド信号を符号化し、低域サブバンド信号符号化データを生成する符号化工程と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との周波数振幅ピークをサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成工程と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との利得をサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号利得情報を生成する高域サブバンド信号利得情報生成工程と、
    上記低域サブバンド信号符号化データと上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と上記高域サブバンド信号利得情報とを多重化し圧縮データを出力する出力工程と
    を有することを特徴とする信号符号化方法。
  9. 入力された時系列信号を符号化する信号符号化処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    上記時系列信号を複数のサブバンドに分割し、低域側の複数のサブバンドで構成される低域サブバンド信号と高域側の複数のサブバンドで構成される高域サブバンド信号とを生成する分割工程と、
    上記低域サブバンド信号を符号化し、低域サブバンド信号符号化データを生成する符号化工程と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との周波数振幅ピークをサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成工程と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との利得をサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号利得情報を生成する高域サブバンド信号利得情報生成工程と、
    上記低域サブバンド信号符号化データと上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と上記高域サブバンド信号利得情報とを多重化し圧縮データを出力する出力工程と
    を有することを特徴とするプログラム。
  10. 入力された時系列信号を符号化する信号符号化処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    上記時系列信号を複数のサブバンドに分割し、低域側の複数のサブバンドで構成される低域サブバンド信号と高域側の複数のサブバンドで構成される高域サブバンド信号とを生成する分割工程と、
    上記低域サブバンド信号を符号化し、低域サブバンド信号符号化データを生成する符号化工程と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との周波数振幅ピークをサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を生成する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報生成工程と、
    上記低域サブバンド信号から新たな高域サブバンド信号を生成し、上記新たな高域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号との利得をサブバンド毎に比較し、高域サブバンド信号利得情報を生成する高域サブバンド信号利得情報生成工程と、
    上記低域サブバンド信号符号化データと上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と上記高域サブバンド信号利得情報とを多重化し圧縮データを出力する出力工程と
    を有することを特徴とするプログラムが記録された記録媒体。
  11. 符号化側から入力された圧縮データを復号して時系列信号を出力する信号復号装置において、
    上記圧縮データを非多重化して低域サブバンド符号化データと高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とに分離する分離手段と、
    上記低域サブバンド信号符号化データを復号し、低域サブバンド信号を生成する低域サブバンド信号復号手段と、
    上記低域サブバンド信号を用いてサブバンド信号の周波数帯域拡大を行い、得られた高域サブバンド信号の周波数振幅ピークを、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を用いて調整する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整手段と、
    上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整手段によって周波数振幅ピークが調整された上記高域サブバンド信号の利得を、上記高域サブバンド信号利得情報を用いて調整する高域サブバンド信号利得調整手段と、
    上記低域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号利得調整手段によって利得が調整された上記高域サブバンド信号とをサブバンド合成し、時系列信号を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする信号復号装置。
  12. 上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整手段は、上記高域サブバンド信号と、上記高域サブバンド信号と利得が同じである無相関な信号とを、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報に基づく混合比で混合することを特徴とする請求項11記載の信号復号装置。
  13. 上記高域サブバンド信号利得調整手段は、周波数振幅ピーク調整された上記高域サブバンド信号に上記高域サブバンド信号利得情報を乗じることにより利得を調整することを特徴とする請求項11記載の信号復号装置。
  14. 符号化側から入力された圧縮データを復号して時系列信号を出力する信号復号方法において、
    上記圧縮データを非多重化して低域サブバンド符号化データと高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とに分離する分離工程と、
    上記低域サブバンド信号符号化データを復号し、低域サブバンド信号を生成する低域サブバンド信号復号工程と、
    上記低域サブバンド信号を用いてサブバンド信号の周波数帯域拡大を行い、得られた高域サブバンド信号の周波数振幅ピークを、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を用いて調整する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整工程と、
    上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整工程によって周波数振幅ピークが調整された上記高域サブバンド信号の利得を、上記高域サブバンド信号利得情報を用いて調整する高域サブバンド信号利得調整工程と、
    上記低域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号利得調整工程によって利得が調整された上記高域サブバンド信号とをサブバンド合成し、時系列信号を出力する出力工程と
    を有することを特徴とする信号復号方法。
  15. 符号化側から入力された圧縮データを復号して時系列信号を出力する信号復号処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    上記圧縮データを非多重化して低域サブバンド符号化データと高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とに分離する分離工程と、
    上記低域サブバンド信号符号化データを復号し、低域サブバンド信号を生成する低域サブバンド信号復号工程と、
    上記低域サブバンド信号を用いてサブバンド信号の周波数帯域拡大を行い、得られた高域サブバンド信号の周波数振幅ピークを、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を用いて調整する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整工程と、
    上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整工程によって周波数振幅ピークが調整された上記高域サブバンド信号の利得を、上記高域サブバンド信号利得情報を用いて調整する高域サブバンド信号利得調整工程と、
    上記低域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号利得調整工程によって利得が調整された上記高域サブバンド信号とをサブバンド合成し、時系列信号を出力する出力工程と
    を有することを特徴とするプログラム。
  16. 符号化側から入力された圧縮データを復号して時系列信号を出力する信号復号処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    上記圧縮データを非多重化して低域サブバンド符号化データと高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報と高域サブバンド信号利得情報とに分離する分離工程と、
    上記低域サブバンド信号符号化データを復号し、低域サブバンド信号を生成する低域サブバンド信号復号工程と、
    上記低域サブバンド信号を用いてサブバンド信号の周波数帯域拡大を行い、得られた高域サブバンド信号の周波数振幅ピークを、上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク情報を用いて調整する高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整工程と、
    上記高域サブバンド信号周波数振幅ピーク調整工程によって周波数振幅ピークが調整された上記高域サブバンド信号の利得を、上記高域サブバンド信号利得情報を用いて調整する高域サブバンド信号利得調整工程と、
    上記低域サブバンド信号と上記高域サブバンド信号利得調整工程によって利得が調整された上記高域サブバンド信号とをサブバンド合成し、時系列信号を出力する出力工程と
    を有することを特徴とするプログラムが記録された記録媒体。
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