JP2007017255A - 静電式液体状態検知センサ - Google Patents
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Abstract
【目的】 液体の状態を正確に検知できる静電式液体状態検知センサを提供すること。
【構成】 静電式液体状態検知センサ100は、レベル測定コンデンサ(CP1+CP2)を構成するレベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132と、これらの周囲に形成され、接地電位とされる接地電極137とを有する。そして、レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132は、レベル測定出力電極133と接地電極137との間に発生する出力側寄生容量C4が、レベル測定入力電極133と接地電極137との間に発生する入力側寄生容量C3よりも小さくなる形態に配置されている。
【選択図】 図1
【構成】 静電式液体状態検知センサ100は、レベル測定コンデンサ(CP1+CP2)を構成するレベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132と、これらの周囲に形成され、接地電位とされる接地電極137とを有する。そして、レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132は、レベル測定出力電極133と接地電極137との間に発生する出力側寄生容量C4が、レベル測定入力電極133と接地電極137との間に発生する入力側寄生容量C3よりも小さくなる形態に配置されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液体に少なくとも自身の一部を浸漬して液体の状態を検知する静電式液体状態検知センサに関する。
従来より、自身の一部を液体に浸漬してこの液体の状態を検知する静電式液体状態検知センサが知られている。例えば特許文献1や特許文献2に、自身の一部を被測定液体に浸漬してその液面レベルを測定する液体レベルセンサが開示されている。このうち特許文献1に開示された液体レベルセンサは、金属箔からなる一対のレベル測定電極を、絶縁フィルムの層間に設けている。このレベル測定電極間に生じる静電容量は、被測定液体の液面レベルに応じて変化するため、この静電容量を測定することにより、液面レベルを測定している。
また、特許文献2に開示された液体レベルセンサは、常時被測定液体中に浸漬される一対の基準電極と、途中で被測定液体の液面と交差する一対のレベル測定電極とを、プリント基板に形成している。そして、基準電極間に発生する静電容量とレベル測定電極間に発生する静電容量との比に基づいて被測定液体の液面レベルを測定している。このような液体レベルセンサでは、基準電極を設けることで液体自体の誘電率の変化をも検知できるので、レベル測定電極しか持たない特許文献1の液体レベルセンサよりも正確に液面レベルを測定することが可能となる。更に、この液体レベルセンサでは、基準電極とレベル測定電極との間にアース電極(接地電極)を設けている。このような接地電極を設けることで、基準電極とレベル測定電極との間に発生する浮遊容量(寄生容量)を低減できるので、液面レベルの検知精度を更に向上させることができる。
しかしながら、特許文献2の液体レベルセンサのように接地電極を設けると、基準電極と接地電極との間、レベル測定電極と接地電極との間にそれぞれ寄生容量が発生する。そして、これらの寄生容量が、液面レベルの検知精度に影響を及ぼす。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、液体の状態に応じて静電容量が変化する状態測定コンデンサを構成する入力電極及び出力電極の周囲に、接地電池とされる接地電極を配置してなる静電式液体状態検知センサに関して、従来よりも液体の状態を正確に検知できる静電式液体状態検知センサを提供することを目的とする。
その解決手段は、液体に少なくとも自身の一部を浸漬して、前記液体の状態を検知する静電式液体状態検知センサであって、対をなす入力電極及び出力電極であって、これらの間で前記液体の状態に応じて静電容量が変化する状態測定コンデンサを構成するように配置され、入力信号が入力される入力電極、及び、前記入力信号の入力に伴って前記状態測定コンデンサに流れた出力電流が出力される出力電極と、前記入力電極及び前記出力電極の周囲に配置され、接地電位とされる接地電極と、を備え、前記入力電極及び前記出力電極は、前記出力電極と前記接地電極との間に発生する出力側寄生容量が、前記入力電極と前記接地電極との間に発生する入力側寄生容量よりも小さくなる形態に配置されてなる
静電式液体状態検知センサである。
静電式液体状態検知センサである。
この静電式液体状態検知センサは、一対の電極により液体の状態に応じて静電容量が変化する状態測定コンデンサを構成し、入力信号の入力に伴いこの状態測定コンデンサを流れた出力電流の大きさに基づいて状態測定コンデンサの静電容量を測定して、液体の状態を検知するものである。また、この静電式液体状態検知センサは、一対の電極の周りに配置される他部材(例えば、樹脂製のケーシング部材等)に起因する寄生容量の影響を抑えて、液体の状態の検知精度を高めるために、一対の電極の周囲に接地電位とされる接地電極を有する。
但し、このような静電式状態検知センサでは、接地電極を有するが故に、前述したように、状態測定コンデンサを構成する電極と接地電極との間に寄生容量が発生する。そして、接地電極を設けたことで液体の状態の検知精度を高められるものの、検知精度をより高めるには、この寄生容量に対しても考慮が必要となる。ここで、入力信号を入力する入力電極と接地電極との間に発生する入力側寄生容量よりも、出力電流を出力する出力電極と接地電極との間に発生する出力側寄生容量の方が、液体の状態の検知精度に影響を及ぼす。出力電極から出力された出力電流の大きさに基づいて状態測定コンデンサの静電容量を測定するにあたり、出力側寄生容量が大きいほど、接地電極側にリークする漏れ電流が大きくなる。すると、状態測定コンデンサの静電容量を反映した出力電流が目減りするため、状態測定コンデンサの静電容量が実際よりも小さく測定されるからである。
これに対し本発明のセンサでは、出力側寄生容量が入力側寄生容量よりも小さくなる形態に、入力電極及び出力電極を配置している。このため、上記のような出力側寄生容量の影響による検知精度の低下を抑制でき、出力電極と入力電極とを逆に用いた場合に比して、液体の状態をより正確に検知できる。
ここで、本発明の静電式液体状態検知センサで検知する液体の状態としては、液体の液面レベルの高低や液体の誘電率の高低などが挙げられる。また、測定対象となる液体は、空気とは異なる誘電率を持つ液体であればよく、例えば、エンジンオイル、ガソリン、機械油などが挙げられる。
また、入力電極、出力電極及び接地電極は、それぞれ上記の要件を満たしていれば、その形態等は適宜変更できる。例えば、これらの電極は、プリント基板やフレキシブルプリント基板、フィルム基板などの基板における銅箔などによる導体層として実現してもよいし、棒状や筒状、平板状等の形態の金属体として実現することもできる。
また、入力電極、出力電極及び接地電極は、それぞれ上記の要件を満たしていれば、その形態等は適宜変更できる。例えば、これらの電極は、プリント基板やフレキシブルプリント基板、フィルム基板などの基板における銅箔などによる導体層として実現してもよいし、棒状や筒状、平板状等の形態の金属体として実現することもできる。
更に、上記の静電式液体状態検知センサであって、前記入力電極、前記出力電極、及び、前記接地電極は、それぞれ同一平面上に配置された平面電極からなる静電式液体状態検知センサとすると良い。
入力電極、出力電極及び接地電極が同一平面上に配置された平面電極からなる場合、入力電極と出力電極とが平面上に隣り合って配置されるため、これらによって構成される状態測定コンデンサの静電容量自体が、電極を対向させた場合に比して小さくなりがちである。そうすると、相対的に寄生容量の影響が大きく現れる。このため、上記のように、出力側寄生容量が入力側寄生容量よりも小さくなる形態に入力電極及び出力電極を配置することで、寄生容量の影響による検知精度の低下を効果的に抑制できる。
更に、上記のいずれかに記載の静電式液体状態検知センサであって、前記入力電極及び前記出力電極は、これらの間で構成する前記状態測定コンデンサの前記静電容量が、前記液体の液面レベルに応じて変化するように配置されたレベル測定入力電極及びレベル測定出力電極である静電式液体状態検知センサとすると良い。
入力電極及び出力電極が液面レベルを測定するレベル測定入力電極及びレベル測定出力電極である場合、検知すべき液面レベルはしばしば変位するため、その検知精度をできるだけ向上させたい。これに対し、本発明では、前記のように、出力側寄生容量が入力側寄生容量よりも小さくなる形態に入力電極及び出力電極を配置しているので、寄生容量の影響を抑制し、検知精度を向上させることができる。
また、他の解決手段は、液体に少なくとも自身の一部を浸漬して、前記液体の状態を検知する静電式液体状態検知センサであって、対をなす第1入力電極及び第1出力電極であって、これらの間で前記液体の状態に応じて第1静電容量が変化する第1状態測定コンデンサを構成するように配置され、第1入力信号が入力される第1入力電極、及び、前記第1入力信号の入力に伴って前記第1状態測定コンデンサに流れた第1出力電流が出力される第1出力電極と、対をなす第2入力電極及び第2出力電極であって、これらの間で前記液体の他の状態に応じて第2静電容量が変化する第2状態測定コンデンサを構成するように配置され、第2入力信号が入力される第2入力電極、及び、前記第2入力信号の入力に伴って前記第2状態測定コンデンサに流れた第2出力電流が出力される第2出力電極と、前記第1入力電極、前記第1出力電極、前記第2入力電極及び前記第2出力電極の周囲に配置され、接地電位とされる接地電極と、を備え、前記第1入力電極及び前記第1出力電極は、前記第1出力電極と前記接地電極との間に発生する第1出力側寄生容量が、前記第1入力電極と前記接地電極との間に発生する第1入力側寄生容量よりも小さくなる形態に配置されてなり、前記第2入力電極及び前記第2出力電極は、前記第2出力電極と前記接地電極との間に発生する第2出力側寄生容量が、前記第2入力電極と前記接地電極との間に発生する第2入力側寄生容量よりも小さくなる形態に配置されてなる静電式液体状態検知センサである。
この静電式液体状態検知センサは、一対の電極により液体の状態に応じて第1静電容量が変化する第1状態測定コンデンサを構成し、この第1状態測定コンデンサを流れた第1出力電流の大きさに基づいて第1状態測定コンデンサの静電容量を測定するものである。また、この静電式液体状態検知センサは、他の一対の電極により液体の他の状態に応じて第2静電容量が変化する第2状態測定コンデンサを構成し、この第2状態測定コンデンサを流れた第2出力電流の大きさに基づいて第2状態測定コンデンサの静電容量を測定するものである。更に、この静電式液体状態検知センサは、2組の電極の周りに配置される他部材(例えば、樹脂製のケーシング等)に起因する寄生容量の影響を抑えて、液体の状態の検知精度を高めるために、2組の電極の周囲に接地電位とされる接地電極を有する。
但し、このような静電式状態検知センサでは、接地電極を有するが故に、第1状態測定コンデンサを構成する電極と接地電極との間に寄生容量が発生する。そして、接地電極を設けたことで液体の状態の検知精度を高められるものの、検知精度をより高めるには、この寄生容量に対しても考慮が必要となる。ここで、第1入力信号を入力する第1入力電極と接地電極との間に発生する第1入力側寄生容量よりも、第1出力電流を出力する第1出力電極と接地電極との間に発生する第1出力側寄生容量の方が、液体の状態の検知精度に影響を及ぼす。第1出力電極から出力された第1出力電流に基づいて第1状態測定コンデンサの第1静電容量を測定するにあたり、第1出力側寄生容量が大きいほど、接地電極側にリークする漏れ電流が大きくなる。すると、第1状態測定コンデンサの第1静電容量を反映した第1出力電流が目減りするため、第1状態測定コンデンサの第1静電容量が実際よりも小さく測定されるからである。
これに対し本発明のセンサでは、第1出力側寄生容量が第1入力側寄生容量よりも小さくなる形態に、第1入力電極及び第1出力電極を配置している。このため、第1出力側寄生容量の影響による検知精度の低下を抑制でき、第1入力電極と第1出力電極とを逆に用いた場合に比して、液体の状態をより正確に検知できる。
また、この静電式状態検知センサでは、第2状態測定コンデンサについても同様に、第2入力信号を入力する第2入力電極と接地電極との間に発生する第2入力側寄生容量よりも、第2出力電流を出力する第2出力電極と接地電極との間に発生する第2出力側寄生容量の方が、液体の他の状態の検知精度に影響を及ぼす。第2出力電極から出力された第2出力電流に基づいて第2状態測定コンデンサの第2静電容量を測定するにあたり、第2出力側寄生容量が大きいほど、接地電極側にリークする漏れ電流が大きくなる。すると、第2状態測定コンデンサの第2静電容量を反映した第2出力電流が目減りするため、第2状態測定コンデンサの第2静電容量が実際よりも小さく測定されるからである。
これに対し本発明のセンサでは、第2出力側寄生容量が第2入力側寄生容量よりも小さくなる形態に、第2入力電極及び第2出力電極を配置している。このため、第2出力側寄生容量の影響による検知精度の低下を抑制でき、第2入力電極と第2出力電極とを逆に用いた場合に比して、液体の状態をより正確に検知できる。
更に、上記の静電式液体状態検知センサであって、前記第1入力電極、前記第1出力電極、前記第2入力電極、前記第2出力電極、及び、前記接地電極は、それぞれ同一平面上に配置された平面電極からなる静電式液体状態検知センサとすると良い。
第1入力電極、第1出力電極、第2入力電極、第2出力電極及び接地電極が同一平面上に配置された平面電極からなる場合、第1入力電極と第1出力電極、第2入力電極と第2出力電極がそれぞれ平面上に隣り合って配置されるため、これらによって構成される第1,第2状態測定コンデンサの第1,第2静電容量自体が、対となる電極を対向させた場合に比して、それぞれ小さくなりがちである。そうすると、相対的に寄生容量の影響が大きく現れる。このため、上記のように、第1出力側寄生容量が第1入力側寄生容量よりも小さくなる形態に第1入力電極及び第1出力電極を配置することで、寄生容量の影響による検知精度の低下を効果的に抑制できる。また、第2出力側寄生容量が第2入力側寄生容量よりも小さくなる形態に第2入力電極及び第2出力電極を配置することで、寄生容量の影響による検知精度の低下を効果的に抑制できる。
更に、上記のいずれかに記載の静電式液体状態検知センサであって、前記第1入力電極及び前記第1出力電極は、これらの間で構成する前記第1状態測定コンデンサの前記第1静電容量が、前記液体の液面レベルに応じて変化するように配置されたレベル測定入力電極及びレベル測定出力電極であり、前記第2入力電極及び前記第2出力電極は、これらの間で構成する前記第2状態測定コンデンサの前記第2静電容量が、前記液体の誘電率に応じて変化するように、前記液体に常時浸漬されるように配置された基準入力電極及び基準出力電極である静電式液体状態検知センサとすると良い。
第1入力電極及び第1出力電極が液面レベルを測定するレベル測定入力電極及びレベル測定出力電極である場合、検知すべき液面レベルはしばしば変位するため、その検知精度をできるだけ向上させたい。これに対し、本発明では、前記のように、第1出力側寄生容量が第1入力側寄生容量よりも小さくなる形態に第1入力電極及び第1出力電極を配置しているので、寄生容量の影響を抑制し、検知精度を向上させることができる。
また、第2入力電極及び第2出力電極が液体の誘電率を測定する基準入力電極及び基準出力電極である場合、検知すべき液体の誘電率は経時変化や液体のつぎ足し等によって変化するため、その検知精度をできるだけ向上させたい。これに対し、本発明では、前記のように、第2出力側寄生容量が第2入力側寄生容量よりも小さくなる形態に第2入力電極及び第2出力電極を配置しているので、寄生容量の影響を抑制して、検知精度を向上させることができる。なお、第1出力電流に基づき測定される第1静電容量と第2出力電流に基づき測定される第2静電容量との比に基づいて液面レベルを検知するように構成することで、液体自体の誘電率が変化した場合でも、正確に液面レベルをすることができるため好ましい。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1〜図4に本実施形態1の液体レベルセンサ(静電式液体状態検知センサ)100を示す。また、図7にこの液体レベルセンサ100の概略回路構成図を示す。この液体レベルセンサ100は、液体に少なくとも自身の一部を浸漬して、液体の液面レベルを検知するセンサである。具体的には、この液体レベルセンサ100は、図4に示すように、自動車エンジンのオイルタンク底部LTに、その軸線AXが鉛直方向Vと一致し、その先端100sが鉛直方向上向きになるように取り付けて使用され、オイルタンク内のオイルOLの液面レベルを検知するのに用いられる。
この液体レベルセンサ100は、図1及び図2に示すように、樹脂製のベース部材121と、このベース部材121から突出するように配設された略筒状のセンサキャップ111とを有する。このセンサキャップ111は、レベル測定コンデンサCP1,CP2及び誘電率測定コンデンサ(第2状態測定コンデンサ)CP5を構成する各電極132,133,138,139等を担持するフィルム電極基板131(図5(a)参照)と、このフィルム電極基板131を鉛直方向Vに保持する基板支持部材141(図6参照)とを包囲している(図4参照)。また、ベース部材121は、基板支持部材141及びセンサキャップ111を支持している。液体レベルセンサ100は、これら基板支持部材141及びセンサキャップ111をオイルタンク内に挿入した状態でベース部材121をオイルタンク底部LTに固定することで、オイルタンクに装着される(図4参照)。
まず、液体レベルセンサ100のうち、フィルム電極基板131について、図5を参照して説明する。このフィルム電極基板131は、図5(a)に示すように、基端131k(図中、下端)から先端131s(図中、上端)にかけて、長手方向(図中、上下方向)に、比較的幅広の幅広矩形部131h、先細の台形状のテーパ部131p、及び、比較的幅狭の細長矩形部131nが、この順で並ぶ形状を有する。
また、このフィルム電極基板131は、図5(b)に示すように、ポリイミドからなる樹脂製のフィルム131b、レベル測定コンデンサCP1,CP2及び誘電率測定コンデンサCP5を構成する電極132,133,138,139等を有する導体層131d、及び、ポリイミドからなる樹脂製のフィルム131cをこの順に積層して形成されている。樹脂製のフィルム131b、131cは、導体層131dを所定の位置に保持すると共に、導体層131dのオイルOLを介した導通(リーク)やオイルOL及び大気による腐食を防止するため、導体層131dをオイルOLや大気から遮断している。
導体層131dは、銅箔からなり、レベル測定入力電極(第1入力電極)133(レベル測定入力第1電極133b及びレベル測定入力第2電極133c)、レベル測定出力電極(第1出力電極)132、接地電極137、基準入力電極(第2入力電極)138、及び、基準出力電極(第2出力電極)139を有する。これらの電極133,132,137,138,139は、それぞれ同一平面上に配置された平面電極である。
レベル測定入力電極133は、フィルム電極基板131の細長矩形部131n及びテーパ部131pに配置されており、レベル測定入力電極連結線153dを介して接続され等電位とされたレベル測定入力第1電極133b及びレベル測定入力第2電極133cを有する。このうちレベル測定入力第1電極133bは、レベル測定入力電極133の電位の取り出し口であって矩形状に形成されたレベル測定入力電極端子153tと、レベル測定入力電極接続線153fを介して電気的に接続されている。また、レベル測定出力電極132は、同様にフィルム電極基板131の細長矩形部131n及びテーパ部131pに配置されており、その電位の取り出し口であって矩形状に形成されたレベル測定出力電極端子152tに、レベル測定出力電極接続線152fを介して電気的に接続されている。
また、レベル測定電極(レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132)は、フィルム電極基板131の幅方向(図中、左右方向)HKにおいて、レベル測定入力第1電極133b、レベル測定出力電極132、レベル測定入力第2電極133cの順に配置されている。そして、レベル測定入力第1電極133bとレベル測定出力電極132とは、これらの間に、フィルム電極基板131の長手方向に延びる所定間隔の第1ギャップ135を形成するように配置されている。従って、レベル測定出力電極132とレベル測定入力第1電極133bとは、オイルOLの液面レベルに応じて変化する静電容量C1を有するレベル測定コンデンサCP1を構成する。同様に、レベル測定出力電極132とレベル測定入力第2電極133cとは、これらの間に、フィルム電極基板131の長手方向に延びる所定間隔の第2ギャップ136を形成するように配置されている。従って、レベル測定出力電極132とレベル測定入力第2電極133cとは、オイルOLの液面レベルに応じて変化する静電容量C2を有するレベル測定コンデンサCP2を構成する。なお、これらの2つのレベル測定コンデンサCP1,CP2を合わせたものが、本発明の第1状態測定コンデンサに、静電容量C1,C2を合わせたものが、本発明の第1静電容量に相当する。
基準入力電極138は、この電極の電位の取り出し口であって矩形状に形成された基準入力電極端子158tに、基準入力電極接続線158fを介して電気的に接続されている。同様に、基準出力電極139は、この電極の電位の取り出し口であり、矩形状に形成された基準出力電極端子159tに、基準出力電極接続線159fを介して電気的に接続されている。
また、基準電極(基準入力電極138及び基準出力電極139)は、クシ状に互いに噛み合うようにして、所定間隔のギャップ140を形成する形態を有し、フィルム電極基板131のうち、レベル測定電極(レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132)よりも基端131k側に配置されている。この基準出力電極139と基準入力電極138は、オイルOLに常時浸漬される位置に配置され、オイルOLの誘電率に応じて変化する静電容量(第2静電容量)C5を有する誘電率測定コンデンサ(第2状態測定コンデンサ)CP5を構成する。
フィルム電極基板131の周縁には、上記の電極132,133,138,139を囲むように接地電極137が配置されている。この接地電極137は、レベル測定電極(レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132)や基準電極(基準入力電極138及び基準出力電極139)の周囲に位置する樹脂製のセンサキャップ111や基板支持部材141固有の誘電率が第1静電容量(C1+C2)、第2静電容量C5の測定時に寄生容量として影響する(余分に発生する)のを防止するために設けられている。この接地電極137は、フィルム電極基板131の基端131k側に矩形状に形成された接地電極端子157tに接続されている。なお、各電極端子152t,153t,158t,159t,157tの中央には、それぞれ円形の貫通孔が設けられている。
このような接地電極137が存在すると、レベル測定入力電極133と接地電極137との間には、第1入力側寄生容量C3が発生する。また、レベル測定出力電極132と接地電極137との間にも、第1出力側寄生容量C4が発生する。また、基準入力電極138と接地電極137との間にも、第2入力側寄生容量C6が発生する。更に、基準出力電極139と接地電極137との間にも、第2出力側寄生容量C7が発生する。そして、これらの寄生容量C3,C4,C6,C7が、オイルOLの誘電率や液面レベルを測定する際の検知精度に影響を及ぼす。
更に具体的には、レベル測定入力電極133と接地電極137との間に発生する入力側寄生容量C3よりも、レベル測定出力電極132と接地電極137との間に発生する第1出力側寄生容量C4の方が、オイルOLの液面レベルの検知精度に影響を及ぼす。後述するように、レベル測定コンデンサ(CP1+CP2)の第1静電容量(C1+C2)は、レベル測定出力電極132から出力された第1出力電流Io1(図7参照)に基づいて算出しているため、第1出力側寄生容量C4が大きいほど、接地電極137に漏れる漏れ電流が大きくなる。すると、第1出力電流Io1が目減りし、第1静電容量(C1+C2)が実際よりも小さく測定される。
同様に、基準入力電極138と接地電極137との間に発生する第2入力側寄生容量C6よりも、基準出力電極139と接地電極137との間に発生する第2出力側寄生容量C7の方が、オイルOLの誘電率の検知精度に影響を及ぼす。後述するように、第2状態測定コンデンサCP5の第2静電容量C5は、基準出力電極139から出力された第2出力電流Io2(図7参照)に基づいて算出しているため、第2出力側寄生容量C7が大きいほど、接地電極137に漏れる漏れ電流が大きくなる。すると、第2出力電流Io2が目減りし、第2静電容量C5が実際よりも小さく測定される。
特に、本実施形態では、前述したように、レベル測定電極(レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132)及び基準電極(基準入力電極138及び基準出力電極139)が、それぞれ平面電極からなる。このため、レベル測定入力電極133とレベル測定出力電極132、基準入力電極138と基準出力電極139が平面上に隣り合って配置されるため、これらによって構成されるレベル測定コンデンサ(CP1+CP2)の第1静電容量(C1+C2)、及び、誘電率態測定コンデンサCP5の第2静電容量C5が小さくなりがちである。そうすると、相対的に寄生容量の影響を大きく受ける。
これに対し、本実施形態では、第1出力側寄生容量C4が第1入力側寄生容量C3よりも小さくなる形態に、レベル測定電極(レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132)を配置している。具体的には、第1入力側寄生容量C3が約2.2pFであるのに対して、第1出力側寄生容量C4が約1.4pFと小さくなっている。また、第2出力側寄生容量C7が第2入力側寄生容量C6よりも小さくなる形態に、基準電極(基準入力電極138及び基準出力電極139)を配置している。具体的には、第2入力側寄生容量C6が約0.9pFであるのに対して、第2出力側寄生容量C7が約0.7pFと小さくなっている。
このため、第1,第2出力側寄生容量C4,C7の影響による検知精度の低下を抑制でき、従来よりもオイルOLの状態を正確に検知できる。特に、レベル測定電極(レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132)は、しばしば変位する液面レベルを検知するため、その検知精度をできるだけ向上させたいところ、第1出力側寄生容量C4が第1入力側寄生容量C3よりも小さいので、寄生容量の影響を抑制し、検知精度を向上させることができる。また、基準電極(基準入力電極138及び基準出力電極139)は、経時変化やつぎ足し等によって変化するオイルOLの誘電率を検知するため、その検知精度をできるだけ向上させたいところ、第2出力側寄生容量C7が第2入力側寄生容量C6よりも小さいので、寄生容量の影響を抑制し、検知精度を向上させることができる。
次に、フィルム電極基板131の先端131s近傍で幅方向HKにおける中央部分には、長手方向に長い長円状の上部貫通孔131fが設けられている。この上部貫通孔131fは、このフィルム電極基板131を後述する基板支持部材141に組み付ける際に、このフィルム電極基板131の位置決めをすると共に、フィルム電極基板131の先端131s側の部分が浮き上がらないように保持するために利用される。また、フィルム電極基板131のテーパ部131pにも、フィルム電極基板131の位置決めをするための円形の中央部貫通孔131eが設けられている。
次に、基板支持部材141について、基板支持部材141にフィルム電極基板131を装着した状態を示す図6を参照して説明する。この基板支持部材141は、66ナイロンからなり、フィルム電極基板131の周縁を支持可能なように、その平面形状に近似する枠の形状を有する。基板支持部材141は、一対の外枠部141g,外枠部141gから互いに内側に突出する一対の突起状の一面側支持部141b、上部支持ピン141d、中央部支持ピン141e、及び、下部挟持部141cを有する。
また、この基板支持部材141は、これにフィルム電極基板131を装着したときに、そのレベル測定電極(レベル測定入力電極133及びレベル測定出力電極132)と基準電極(基準入力電極138及び基準出力電極139)とを覆わない形状とされた内方突出部141fを有する。基板支持部材141は、フィルム電極基板131の一方の面の一部を内方突出部141fに当接させると共に、フィルム電極基板131の他方の面の一部を一面側支持部141bに当接させて、交互に挟み込む形態でフィルム電極基板131を支持する。更に、基板支持部材141は、フィルム電極基板131の上部貫通孔131fに上部支持ピン141dを、中央部貫通孔131eに中央部支持ピン141eを、それぞれ貫通させた上で、超音波溶着により加締めると共に、下部挟持部141cでフィルム電極基板131の基端131kを挟み込むことにより、フィルム電極基板131全体を保持している。
次に、センサキャップ111について図1〜図4を参照して説明する。センサキャップ111は、誘電体である66ナイロンからなり、軸線AXが鉛直方向Vと一致するように配置される。センサキャップ111は、ベース部材121側に位置する基端部111k(図4参照)が開口し、先端111sが閉じた筒状の形態を有する。具体的には、このセンサキャップ111は、基端部111k側から先端111sに向けて、幅方向(図1中、左右方向)HKに比較的幅広い幅広筒部111h、先細形状のテーパ筒部111p、及び、幅方向HKに比較的幅狭の細長筒部111nが、この順で構成された形態を有している。
図3に示すように、センサキャップ111のうち細長筒部111nの内側には、軸線AX方向に延びるガイド溝111gが形成されている。そして、このガイド溝111gには、基板支持部材141の外枠部141gが嵌合している。また、図1及び図4に示すように、センサキャップ111の基端部111kには、周囲のオイルOLをセンサキャップ111の内外に流通可能とする下部連通孔111cが複数形成されている。一方、センサキャップ111の先端111s近傍には、空気抜き(空気流通)のための上部連通孔111bが複数形成されている。
次に、ベース部材121について、図1、図2及び図4を参照して説明する。センサキャップ111を保持すると共に、自身をオイルタンク底部LTに固定するベース部材121は、ベース本体部122と、図示しない外部機器と接続するためのコネクタ端子123cを含むコネクタ部123と、各電極端子153t、159t、157t、152t、158tとコネクタ端子123cとの間に介在する配線基板124とを有する。配線基板124は、後述する検知回路161を実装するものであり、ベース本体部122内に収容され、樹脂を充填してなる充填部材128により包囲されている。また、ベース部材121の下方側には、充填部材128を覆うように、金属蓋127が取り付けられている。
このうちベース本体部122は、図2に示すようにオイルタンク底部LTに取り付ける際にネジを挿通するための取付ネジ穴122bと、先端100s側(図1中、上方)に突出した形状を有し、センサキャップ111を保持するためのガイド溝122hが内側に形成された取付ガイド部122gとを有する。そして、ベース部材121とセンサキャップ111とは、取付ガイド部122gの内側に形成されたガイド溝122hに、センサキャップ111の外側に形成された突起部111jを嵌合した状態で結合されている。
図1及び図4に示すように、レベル測定入力電極端子152tと配線基板124とは、レベル測定入力リードピン152rを介して電気的に接続されている。また、レベル測定出力電極端子153tと配線基板124とは、レベル測定出力リードピン153rを介して電気的に接続されている。また、接地電極端子157tと配線基板124とは、接地リードピン157rを介して電気的に接続されている。また、基準出力電極端子159tと配線基板124とは、基準出力リードピン159rを介して電気的に接続されている。更に、基準入力電極端子158tと配線基板124とは、基準入力リードピン158rを介して電気的に接続されている。図1に示すように、これらのリードピン152r,153r,158r,159rは、同形状をなし、互いに平行に延びるように配設され、フィルム電極基板131、配線基板124及び充填部材128によって包囲されている。
次に、この液体レベルセンサ100をオイルタンク底部LTに取り付けてオイルOLの状態を検知する方法について説明する。図4に示すように、液体レベルセンサ100は、軸線AXを鉛直方向Vに一致させ、その先端100sが鉛直方向上向きにして、オイルタンク底部LTに、パッキン組付部121pに配置されたリングパッキン125を介して、液密に取り付けられる。この取り付けは、ベース部材121の取付ネジ穴122b(図2参照)に図示しないネジ部材を挿通し、オイルタンク底部LTに設けられた図示しない雌ネジ穴に締め付けて行う。
液体レベルセンサ100は、このようにオイルタンク底部LTに液密に取り付けられる一方で、電子制御装置(ECU)160(図7参照)に接続され、ECU160に対してオイルタンク内のオイルOLの液面レベルに関する情報を送信する。ECU160は、内燃機関の全体動作を制御するものであり、各種制御処理を実行する。ECU160で実行される制御処理としては、例えば、この液体レベルセンサ100で検出されたオイルOLの液面レベルが正常範囲を逸脱した場合に液面レベルの異常を通知するオイルレベル警報処理や、内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御処理や、ノッキングなどの異常燃焼を検出するためのノッキング判定処理などが挙げられる。
このECU160から、液体レベルセンサ100のコネクタ端子123c、配線基板124、レベル測定出力リードピン152r及びレベル測定入力リードピン153rを介して、レベル測定出力電極端子152tとレベル測定入力電極端子153tとの間に交流電圧を印加する。すると、液体レベルセンサ100のうち細長筒部111nの水平方向H(鉛直方向Vに直交する方向)の断面において、レベル測定出力電極132とレベル測定入力第1電極133bとの間、及び、レベル測定出力電極132とレベル測定入力第2電極133cとの間に、電気力線が発生する。レベル測定出力電極132とレベル測定入力第1電極133b及びレベル測定出力電極132とレベル測定入力第2電極133cとの間に形成されるレベル測定コンデンサCP1,CP2の合計の第1静電容量(C1+C2)は、このような電気力線が通る空間の誘電率によって変化する。
例えば、液体レベルセンサ100がオイルOLに浸漬された場合、空気に晒されている部分に比して、これらの電極132,133b,133cのうちオイルOLに浸されている部分は、鉛直方向の単位長さあたりの第1静電容量(C1+C2)が変化することとなる。このため、第1静電容量(C1+C2)は、電極132,133b,133cが長手方向についてオイルOLに浸漬されている部分とそうでない部分との割合に応じて変化する。つまり、これらの電極132,133b,133c間の第1静電容量(C1+C2)と、これらの電極132,133b,133cがオイルOLに浸漬されている部分の割合との間には相関関係があるため、これらの電極132,133b,133c間の第1静電容量(C1+C2)に基づいて、これらの電極132,133b,133cがオイルOLに浸漬されている部分の割合(浸漬されている部分の深さ)を求めることができる。こうして、この液体レベルセンサ100では、レベル測定出力電極132及びレベル測定入力電極133により構成されたレベル測定コンデンサ(CP1+CP2)の第1静電容量(C1+C2)の変化に基づいてオイルOLの液面レベルを検知できる。
なお、オイルOLは、経年変化や熱などによりその特性が変化したり、種類の異なったオイルOLを混合したりして、当初から存在するオイルOLに比べると誘電率が変化する場合が多い。このようにオイルOLの誘電率が変化すると、上記の第1静電容量(C1+C2)と、オイルOLの液面レベルとの間の相関関係も変化するため、液面レベルの測定精度が低下することとなる。
そこで、この液体レベルセンサ100では、レベル測定出力電極132及びレベル測定入力電極133の他に、更に基準出力電極139及び基準入力電極138が設けられている。基準出力電極139及び基準入力電極138は、常に全体がオイルOLに浸漬された状態となるよう配設されている。そして、これら基準出力電極139及び基準入力電極138間に生ずる誘電率測定コンデンサCP5の第2静電容量C5を測定することで、オイルOLの誘電率を計測し、これに基づいて、レベル測定電極132,133を用いて測定した第1静電容量(C1+C2)を補正し、正確な液面レベルを測定できる。
この液体レベルセンサ100に含まれる配線基板124には、検知回路161(図7参照)が設けられている。この検知回路161は、電源回路163、マイコン165、信号出力取得回路167、接続先切替回路169、第1電極用グランド接続回路170、第2電極用グランド接続回路171を有する。この検知回路161は、ECU160から電力供給を受けており、電源回路163は、ECU160から供給される電力波形から高周波成分を除去した後、検知回路161の各部に電力(電圧値5V)を供給する。
マイコン165は、公知のCPU173、ROM174、RAM175、I/Oポート176、A/D変換ポート177などを有しており、後述するオイルレベル検出制御処理を実行することで、第1静電容量(C1+C2)及び第2静電容量C5に基づいてオイルOLの液面レベルを検出する。また、マイコン165は、PWM出力部178を有しており、ECU160に対して、液面レベルの情報を付加したPWM信号を出力するよう構成されている。
信号出力取得回路167は、分圧回路181、ローパスフィルタ182、電流電圧変換回路183を有する。分圧回路181は、複数の抵抗素子を有しており、電源回路163から出力される電源電圧値(5V)を抵抗分圧により電圧変換して、第1静電容量(C1+C2)を測定するための第1入力電流Ii1、または、第2静電容量C5を測定するための第2入力電流Ii2を出力する。なお、分圧回路181は、マイコン165からの指令信号に基づき複数の抵抗素子の接続状態(抵抗分圧状態)が変化することで、ローパスフィルタ182に対する出力電圧値を変更できる。そして、分圧回路181は、段階的に出力電圧値を変更することで、出力電圧波形として、階段状に変化する略正弦波形状の波形を出力する。
ローパスフィルタ182は、分圧回路181が出力する階段状の略正弦波形状の波形について、低周波成分を抽出して出力するものであり、階段状に変化する正弦波波形を滑らかな正弦波波形に変換し、変換後の正弦波波形を接続先切替回路169に対して出力する。また、電流電圧変換回路183は、基準出力電極139から出力される、誘電率測定コンデンサCP5を通った第2出力電流Io2、または、レベル測定出力電極132から出力される、レベル測定コンデンサ(CP1+CP2)を通った第1出力電流Io1を、電圧波形信号に変換して、変換後の電圧波形信号をマイコン165に出力する。なお、分圧回路181及びローパスフィルタ182の具体的な回路構成としては、特開2003−110364号公報に開示された構成回路が挙げられる。
次に、接続先切替回路169は、アナログスイッチで構成されており、マイコン165からの指令信号(スイッチ切替タイミング信号)に応じて、信号出力取得回路167の接続先を、基準電極138,139またはレベル測定電極132,133のいずれかに切り替えるためのものである。このために、信号出力取得回路167は、接続先切替回路169を介して、第1入力電流Ii1をレベル測定入力電極133に出力し、レベル測定コンデンサ(CP1+CP2)を通ってレベル測定出力電極132から出力される第1出力電流Io1を、電流電圧変換回路183で取得するように構成されている。また、信号出力取得回路167は、接続先切替回路169を介して、第2入力電流Ii2を基準入力電極138に出力し、誘電率測定コンデンサCP5を通って基準出力電極139から出力される第2出力電流Io2を、電流電圧変換回路183で取得するように構成されている。
次に、第1電極用グランド接続回路170は、2つのスイッチング素子(トランジスタ)172a,172bを有しており、マイコン165からの指令信号(シールド切替タイミング信号)に応じて、基準電極138,139からグランドラインに至る電流経路を通電状態または開放状態のいずれかに設定する。
また、第2電極用グランド接続回路171は、2つのスイッチング素子(トランジスタ)172c,172dを有しており、マイコン165からの指令信号(シールド切替タイミング信号)に応じて、レベル測定電極132,133からグランドラインに至る電流経路を通電状態または開放状態のいずれかに設定する。
また、第2電極用グランド接続回路171は、2つのスイッチング素子(トランジスタ)172c,172dを有しており、マイコン165からの指令信号(シールド切替タイミング信号)に応じて、レベル測定電極132,133からグランドラインに至る電流経路を通電状態または開放状態のいずれかに設定する。
次に、マイコン165において実行されるオイルレベル検出制御処理について説明する。図8にオイルレベル検出制御処理の処理内容を表すフローチャートを示す。なお、このオイルレベル検出制御処理は、内燃機関が始動すると処理を開始する。オイルレベル検出制御処理が始まると、まずステップS110において、RAM175、I/Oポート176、タイマレジスタなどを初期化するための初期化処理を実行する。また、図示しないが、接地電極137をグランドラインに接続し、接地電極137を接地電位とする。
次に、ステップS120に進み、基準測定処理を実行する。図9にこの基準測定処理の処理内容を表すフローチャートを示す。基準測定処理が開始されると、まずステップS210において、接続先を基準電極138,139に設定するためのスイッチ切替タイミング信号を出力し、接続先切替回路169を駆動制御することで、信号出力取得回路167の接続先を基準電極138,139に設定する。
次に、ステップS220において、第2電極用グランド接続回路171をオン状態(通電状態)に設定するためのシールド切替タイミング信号を出力し、第2電極用グランド接続回路171をオン状態に制御することで、レベル測定電極132,133をグランドラインに接続する。また、第1電極用グランド接続回路170をオフ状態(開放状態)に設定するためのシールド切替タイミング信号を出力し、第1電極用グランド接続回路170をオフ状態に制御することで、基準電極138,139からグランドラインに至る電流経路を遮断する。
次に、ステップS230において、信号出力取得回路167に対して入力波形生成指令信号を出力し、分圧回路181を駆動制御して、ローパスフィルタ182に階段状に変化する正弦波信号を出力させる。これにより、信号出力取得回路167(具体的には分圧回路181及びローパスフィルタ182)は、接続先切替回路169を介して、基準入力電極138に第2入力電流Ii2(正弦波信号)を出力する。
次に、ステップS240において、信号出力取得回路167(具体的には電流電圧変換回路183)から出力される信号をマイコン165に取り込む処理を行う。なお、このときに取り込まれる信号は、誘電率測定コンデンサCP5を通過した第2出力電流Io2を電圧変換したものである。
次に、ステップS250において、信号出力取得回路167(具体的には電流電圧変換回路183)から取り込んだ信号の波形における最大振幅値(基準側最大振幅値)を算出する処理を実行する。なお、この基準側最大振幅値は、第2静電容量C5に比例した値を示し、この第2静電容量C5はオイルOLの誘電率のみに応じて変化することから、基準側最大振幅値は、オイルOLの誘電率に応じた値を示すこととなる。このステップS250での処理が完了すると、再びオイルレベル検出制御処理に処理が移行し、ステップS130に進む(図8参照)。
このように、検知回路161は、基準出力電極139から出力された第2出力電流Io2を取得して、第2静電容量C5に比例した基準側最大振幅値を算出しているので、基準出力電極139と接地電極137との間に発生する第2出力側寄生容量C7が大きいと、接地電極137に漏れ出る漏れ電流が大きくなって、取得できる第2出力電流Io2が小さくなってしまう。そうすると、基準側最大振幅値を精度良く算出できなくなる。しかし、本実施形態では、基準出力電極139と接地電極137との間に発生する第2出力側寄生容量C7が、基準入力電極138と接地電極137との間に発生する第2入力側寄生容量C6よりも小さくされている。このため、基準出力電極139と基準入力電極138とを逆に用いた場合、つまり、基準出力電極139に第2入力電流Ii2を入力し、基準入力電極138からの第2出力電流Io2を電源電圧変換回路183を用いて測定する場合に比して、寄生容量を通じた漏れ電流による第2出力電流Io2の目減りを抑制できる。従って、基準側最大振幅値を精度良く算出できる。
ステップS130では、センサ測定処理(レベル測定処理)を実行する。図10にセンサ測定処理の処理内容を表すフローチャートを示す。センサ測定処理が開始されると、まずS310において、接続先をレベル測定電極132,133に設定するためのスイッチ切替タイミング信号を出力し、接続先切替回路169を駆動制御することで、信号出力取得回路167の接続先をレベル測定電極132,133に設定する。
次に、ステップS320において、第2電極用グランド接続回路171をオフ状態(開放状態)に設定するためのシールド切替タイミング信号を出力し、第2電極用グランド接続回路171をオフ状態に制御することで、レベル測定電極132,133からグランドラインに至る電流経路を遮断する。また、第1電極用グランド接続回路170をオン状態(通電状態)に設定するためのシールド切替タイミング信号を出力し、第1電極用グランド接続回路170をオン状態に制御することで、基準電極138,139をグランドラインに接続する。
次に、ステップS330において、信号出力取得回路167に対して入力波形生成指令信号を出力し、分圧回路181を駆動制御して、ローパスフィルタ182に階段状に変化する正弦波信号を出力させる。これにより、信号出力取得回路167(具体的には分圧回路181及びローパスフィルタ182)は、接続先切替回路169を介して、レベル測定入力電極133に第1入力電流Ii1(正弦波信号)を出力する。
次に、ステップS340において、信号出力取得回路167(具体的には電流電圧変換回路183)から出力される信号をマイコン165に取り込む処理を行う。なお、このときに取り込まれる信号は、第1状態測定コンデンサ(CP1+CP2)を通過した第1出力電流Io1を電圧変換したものである。
次に、ステップS350において、信号出力取得回路167(具体的には電流電圧変換回路183)から取り込んだ信号の波形における最大振幅値(センサ側最大振幅値)を算出する処理を実行する。なお、このセンサ側最大振幅値は、第1静電容量(C1+C2)に比例した値を示し、この第1静電容量(C1+C2)はオイルOLへの浸漬割合に応じて変化することから、センサ側最大振幅幅は、オイルOLの液面レベルに応じた値を示すこととなる。このステップS350での処理が完了すると、再びオイルレベル検出制御処理に処理が移行し、ステップS140に進む(図8参照)。
このように、検知回路161は、レベル測定出力電極132から出力された第1出力電流Io1を取得して、第1静電容量(C1+C2)に比例したセンサ側最大振幅値を算出しているので、レベル測定出力電極132と接地電極137との間に発生する第1出力側寄生容量C4が大きいと、接地電極137に漏れ出る漏れ電流が大きくなって、取得できる第1出力電流Io1が小さくなってしまう。そうすると、基準側最大振幅値を精度良く算出できなくなる。しかし、本実施形態では、レベル測定出力電極132と接地電極137との間に発生する第1出力側寄生容量C4が、レベル測定入力電極133と接地電極137との間に発生する第1入力側寄生容量C3よりも小さくされている。このため、レベル測定出力電極132とレベル測定入力電極133とを逆に用いた場合、つまり、レベル測定出力電極132に第1入力電流Ii1を入力し、レベル測定入力電極133からの第1出力電流Io1を電源電圧変換回路183を用いて測定する場合に比して、寄生容量を通じた漏れ電流による第1出力電流Io1の目減りを抑制できる。従って、センサ側最大振幅値を精度良く算出できる。
ステップS140では、レベル算出処理を実行する。図11にレベル算出処理の処理内容を表すフローチャートを示す。レベル算出処理が開始されると、まずS410において、基準測定処理にて算出された基準側最大振幅値、及び、センサ測定処理にて算出されたセンサ側最大振幅値に基づいて、オイルOLの液面レベルを算出する。具体的には、基準側最大振幅値に基づいて第1静電容量(C1+C2)を算出すると共に、センサ側最大振幅値に基づいて第2静電容量C5を算出する。そして、これら第1静電容量(C1+C2)と第2静電容量C5の比をとり、その比の値に基づいてオイルOLの液面レベルを算出する。このとき、前述したように、基準側最大振幅値及びセンサ側最大振幅値は、第2出力側寄生容量C7及び第1出力側寄生容量C4を小さくすることで、精度良く算出されているので、オイルOLの液面レベルを精度良く算出できる。
次に、ステップS420において、PWM出力処理を実行する。PWM出力処理の処理内容を表すフローチャートを図12に示す。PWM出力処理が開始されると、まずステップS510において、レベル算出処理にて算出した液面レベルに応じてパルス幅データを作製する処理を実行する。なお、パルス幅データには、PWM信号のハイレベル出力時間を含むパルス幅Hiデータと、PWM信号のローレベル出力時間を含むパルス幅Loデータとが、少なくとも含まれている。そして、ステップS510では、オイルOLの液面レベルが大きい値になるに従ってハイレベル出力時間が長くなるように、パルス幅データを設定する。
次に、ステップS520において、PWM信号の第1回目の出力であるか否かを判定し、YESの場合にはステップS530に移行し、NOの場合にはPWM出力処理を終了する。ステップS530に進んだ場合には、タイマデータレジスタに対して、ステップS510で作成したパルス幅Hiデータを設定する処理を実行する。
次に、ステップS540では、PWM信号の出力状態をハイレベル出力状態に設定し、続くステップS550では、PWM信号の出力を開始する。そして、ステップS550での処理が完了すると、PWM出力処理が終了する。PWM出力処理が終了すると、再びレベル算出処理に処理が移行する。なお、ステップS550においてPWM信号の出力が開始されると、タイマによる経過時間の計測が開始され、その後、ステップS530にて設定されたパルス幅Hiデータに相当する時間が経過すると、タイマ割り込み処理が実行される。
タイマ割り込み処理の処理内容を表すフローチャートを図13に示す。タイマ割り込み処理が開始されると、まずステップS610において、PWM信号の出力状態がハイレベル出力状態に設定されているか否かを判断する。そして、YESの場合にはステップS620に進み、NOの場合にはS640に進む。ステップS620に進んだ場合には、PWM出力処理のステップS510で作製したパルス幅データのうちパルス幅Loデータを、タイマデータレジスタに対して設定する処理を行う。その後、ステップS630において、PWM信号の出力状態をローレベル出力状態に設定する。
一方、ステップS640に進んだ場合には、PWM出力処理のS510で作製したパルス幅データのうちパルス幅Hiデータを、タイマデータレジスタに対して設定する処理を行う。その後、ステップS650において、PWM信号の出力状態をハイレベル出力状態に設定する。
ステップS630またはステップS650での処理が完了すると、ステップS660に進み、PWM信号の出力を開始する。そして、ステップS660においてPWM信号の出力が開始されると、タイマによる経過時間の計測が開始され、タイマデータレジスタに設定された時間が経過すると、タイマ割り込み処理が実行される。つまり、PWM出力処理及びタイマ割り込み処理は、レベル算出処理において算出された液面レベルに応じてPWM信号のパルス幅データ(具体的にはハイレベル出力時間及びローレベル出力時間)を切り替える処理を行う。これにより、液体レベルセンサ100からECU160に対しては、PWM信号を用いて、オイルOLの液面レベルを通知することが可能となる。
そして、PWM出力処理が終了して、レベル算出処理におけるステップS420(図11参照)が終了すると、再びオイルレベル検出制御処理に処理が移行し、ステップS140(図8参照)が完了すると、再びステップS120に移行する。つまり、マイコン165は、レベル算出処理におけるステップS120からステップS140までの処理を繰り返し実行することで、オイルOLの液面レベルを算出すると共に、算出結果をECU160に対して出力する処理を実行する。
次いで、上記液体レベルセンサ100の製造方法について説明する。
最初に図5に示すフィルム電極基板131の製造について説明する。まず、銅箔がその一面に貼り付けられたポリイミド基板に対して、公知のエッチング加工を行い、フィルム131b上に導体層131dが形成された状態とする(図5(b)中、下側部分)。その後、このフィルム131b及び導体層131dの上からエポキシ樹脂ペーストEPが塗られたフィルム131cを貼り付け、これらを接着する。この状態で乾燥した後、公知の方法を用いて、上部貫通孔131f及び中央部貫通孔131eを穿孔すると共に、各電極端子152t,153t,157t,158t,159tの中央にも穴開け加工を行い、フィルム電極基板131を完成させる。
最初に図5に示すフィルム電極基板131の製造について説明する。まず、銅箔がその一面に貼り付けられたポリイミド基板に対して、公知のエッチング加工を行い、フィルム131b上に導体層131dが形成された状態とする(図5(b)中、下側部分)。その後、このフィルム131b及び導体層131dの上からエポキシ樹脂ペーストEPが塗られたフィルム131cを貼り付け、これらを接着する。この状態で乾燥した後、公知の方法を用いて、上部貫通孔131f及び中央部貫通孔131eを穿孔すると共に、各電極端子152t,153t,157t,158t,159tの中央にも穴開け加工を行い、フィルム電極基板131を完成させる。
次に、このフィルム電極基板131を、図6に示すように、基板支持部材141に組み付ける。具体的には、フィルム電極基板131の細長矩形部131nを、基板支持部材141の一面側支持部141bと内方突出部141fとの間に挟み込むと共に、フィルム電極基板131の上部貫通孔131fに、基板支持部材141の上部支持ピン141dを挿通する。また、フィルム電極基板131の幅広矩形部131hの基端131kを基板支持部材141の下部挟持部141cに挟み込むと共に、フィルム電極基板131の中央部貫通孔131eに基板支持部材141の中央部支持ピン141eを挿通し、加締める。
次に、フィルム電極基板131が組み付けられた基板支持部材141を、図4に示すようにベース部材121に組み付ける。具体的には、基板支持部材141の外枠部141gのうち底部(図6中、下方)に設けられた突出部141hと、ベース部材121の図示しない嵌合部とを嵌合させて、基板支持部材141とベース部材121とを結合させる。更に、配線基板124と、フィルム電極基板131の各電極端子153t,158t,157t,152t,159tとを、各リードピン153r,158r,157r,152r,159rを介して接続する。この配線基板124あるいは電極端子153t,158t,157t,152t,159tと、リードピン153r,158r,157r,152r,159rとの接続は、公知のハンダ付けで行う。
次に、配線基板124が配設された空間に樹脂を充填して充填部材128を形成した後、充填部材128を覆うように、ベース部材121の下方側に金属蓋127を取り付ける。その後、ベース部材121のうち、オイルタンク底部LTに当接する面に設けられたパッキン組付部121pにリングパッキン125の組付けを行う。かくして、液体レベルセンサ100が完成する。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態の液体レベルセンサ100では、レベル測定入力電極133をレベル測定入力第1電極133b及びレベル測定入力第2電極133cの2つに分け、レベル測定出力電極132と合わせて3つの電極により、2つのコンデンサCP1,CP2を構成する形態とした。しかし、レベル測定入力電極133を分けないで、レベル測定入力電極133とレベル測定出力電極132の2つの電極を対向させて1つのコンデンサを構成する形態としてもよい。
例えば、上記実施形態の液体レベルセンサ100では、レベル測定入力電極133をレベル測定入力第1電極133b及びレベル測定入力第2電極133cの2つに分け、レベル測定出力電極132と合わせて3つの電極により、2つのコンデンサCP1,CP2を構成する形態とした。しかし、レベル測定入力電極133を分けないで、レベル測定入力電極133とレベル測定出力電極132の2つの電極を対向させて1つのコンデンサを構成する形態としてもよい。
100 液体レベルセンサ(静電式液体状態検知センサ)
132 レベル測定出力電極(第1出力電極)
133 レベル測定入力電極(第1入力電極)
133b レベル測定入力第1電極
133c レベル測定入力第2電極
137 接地電極
138 基準入力電極(第2入力電極)
139 基準出力電極(第2出力電極)
OL オイル(液体)
CP1 レベル測定コンデンサ(状態測定コンデンサ)
CP2 レベル測定コンデンサ(状態測定コンデンサ)
CP5 誘電率測定コンデンサ(第2状態測定コンデンサ)
C1 静電容量
C2 静電容量
C3 第1入力側寄生容量
C4 第1出力側寄生容量
C5 第2静電容量
C6 第2入力側寄生容量
C7 第2出力側寄生容量
Ii1 第1入力電流
Io1 第1出力電流
Ii2 第2入力電流
Io2 第2出力電流
132 レベル測定出力電極(第1出力電極)
133 レベル測定入力電極(第1入力電極)
133b レベル測定入力第1電極
133c レベル測定入力第2電極
137 接地電極
138 基準入力電極(第2入力電極)
139 基準出力電極(第2出力電極)
OL オイル(液体)
CP1 レベル測定コンデンサ(状態測定コンデンサ)
CP2 レベル測定コンデンサ(状態測定コンデンサ)
CP5 誘電率測定コンデンサ(第2状態測定コンデンサ)
C1 静電容量
C2 静電容量
C3 第1入力側寄生容量
C4 第1出力側寄生容量
C5 第2静電容量
C6 第2入力側寄生容量
C7 第2出力側寄生容量
Ii1 第1入力電流
Io1 第1出力電流
Ii2 第2入力電流
Io2 第2出力電流
Claims (6)
- 液体に少なくとも自身の一部を浸漬して、前記液体の状態を検知する静電式液体状態検知センサであって、
対をなす入力電極及び出力電極であって、これらの間で前記液体の状態に応じて静電容量が変化する状態測定コンデンサを構成するように配置され、入力信号が入力される入力電極、及び、前記入力信号の入力に伴って前記状態測定コンデンサに流れた出力電流が出力される出力電極と、
前記入力電極及び前記出力電極の周囲に配置され、接地電位とされる接地電極と、
を備え、
前記入力電極及び前記出力電極は、
前記出力電極と前記接地電極との間に発生する出力側寄生容量が、前記入力電極と前記接地電極との間に発生する入力側寄生容量よりも小さくなる形態に配置されてなる
静電式液体状態検知センサ。 - 請求項1に記載の静電式液体状態検知センサであって、
前記入力電極、前記出力電極、及び、前記接地電極は、それぞれ同一平面上に配置された平面電極からなる
静電式液体状態検知センサ。 - 請求項1または請求項2に記載の静電式液体状態検知センサであって、
前記入力電極及び前記出力電極は、
これらの間で構成する前記状態測定コンデンサの前記静電容量が、前記液体の液面レベルに応じて変化するように配置されたレベル測定入力電極及びレベル測定出力電極である
静電式液体状態検知センサ。 - 液体に少なくとも自身の一部を浸漬して、前記液体の状態を検知する静電式液体状態検知センサであって、
対をなす第1入力電極及び第1出力電極であって、これらの間で前記液体の状態に応じて第1静電容量が変化する第1状態測定コンデンサを構成するように配置され、第1入力信号が入力される第1入力電極、及び、前記第1入力信号の入力に伴って前記第1状態測定コンデンサに流れた第1出力電流が出力される第1出力電極と、
対をなす第2入力電極及び第2出力電極であって、これらの間で前記液体の他の状態に応じて第2静電容量が変化する第2状態測定コンデンサを構成するように配置され、第2入力信号が入力される第2入力電極、及び、前記第2入力信号の入力に伴って前記第2状態測定コンデンサに流れた第2出力電流が出力される第2出力電極と、
前記第1入力電極、前記第1出力電極、前記第2入力電極及び前記第2出力電極の周囲に配置され、接地電位とされる接地電極と、
を備え、
前記第1入力電極及び前記第1出力電極は、
前記第1出力電極と前記接地電極との間に発生する第1出力側寄生容量が、前記第1入力電極と前記接地電極との間に発生する第1入力側寄生容量よりも小さくなる形態に配置されてなり、
前記第2入力電極及び前記第2出力電極は、
前記第2出力電極と前記接地電極との間に発生する第2出力側寄生容量が、前記第2入力電極と前記接地電極との間に発生する第2入力側寄生容量よりも小さくなる形態に配置されてなる
静電式液体状態検知センサ。 - 請求項4に記載の静電式液体状態検知センサであって、
前記第1入力電極、前記第1出力電極、前記第2入力電極、前記第2出力電極、及び、前記接地電極は、それぞれ同一平面上に配置された平面電極からなる
静電式液体状態検知センサ。 - 請求項4または請求項5に記載の静電式液体状態検知センサであって、
前記第1入力電極及び前記第1出力電極は、
これらの間で構成する前記第1状態測定コンデンサの前記第1静電容量が、前記液体の液面レベルに応じて変化するように配置されたレベル測定入力電極及びレベル測定出力電極であり、
前記第2入力電極及び前記第2出力電極は、
これらの間で構成する前記第2状態測定コンデンサの前記第2静電容量が、前記液体の誘電率に応じて変化するように、前記液体に常時浸漬されるように配置された基準入力電極及び基準出力電極である
静電式液体状態検知センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005198502A JP2007017255A (ja) | 2005-07-07 | 2005-07-07 | 静電式液体状態検知センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005198502A JP2007017255A (ja) | 2005-07-07 | 2005-07-07 | 静電式液体状態検知センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007017255A true JP2007017255A (ja) | 2007-01-25 |
Family
ID=37754546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005198502A Withdrawn JP2007017255A (ja) | 2005-07-07 | 2005-07-07 | 静電式液体状態検知センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007017255A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2012353A2 (en) | 2007-06-29 | 2009-01-07 | NEC Electronics Corporation | Method and apparatus for inspection and fault analysis |
-
2005
- 2005-07-07 JP JP2005198502A patent/JP2007017255A/ja not_active Withdrawn
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