JP2007017169A - バイオセンサ、成分検出装置およびヒトのストレス測定方法 - Google Patents

バイオセンサ、成分検出装置およびヒトのストレス測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な構造で設備の大型化を招くことなく、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定するバイオセンサ、成分測定装置を提供する。
【解決手段】 基板11に形成されている作用電極21には、抗体が固定化されている。また、基板11には、作用電極21と対向して対向電極22が形成されている。酵素によって標識化された標識化抗体は、作用電極21に固定化されている抗体に結合している抗原と結合する。作用電極21および対向電極22は、扁平な反応槽13に露出しているため、作用電極21に固定化されている抗体と、抗原および標識化抗体との反応速度が向上し、抗原の濃度は迅速に測定される。また、標識化抗体の酵素による酸化還元反応は、抗体が固定化されている作用電極21の近傍で生じる。そのため、酸化還元物質は作用電極21から効率的に電子を受け取り、作用電極21と対向電極22との間を流れる電流の検出感度が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バイオセンサ、成分検出装置およびヒトのストレス測定方法に関し、特に抗原−抗体反応を利用したバイオセンサ、成分検出装置およびヒトのストレス測定方法に関する。
抗原−抗体反応を利用して被測定物質に含まれる抗原の濃度を測定する手法が知られている。このような抗原−抗体反応を利用した手法として、例えばRIA(Radio Immuno Assay)法およびEIA(Enzyme Immuno Assay)法が公知である(非特許文献1)。RIA法では、抗体と結合した抗原に、放射性物質を標識化した標識化抗体をさらに結合させている。そして、標識化抗体の放射線量を検出することにより、抗体と結合した抗原の濃度が測定される。
また、EIA(Enzyme Immuno Assay)法では、抗体と結合した抗原に、酵素を標識化した標識化抗体をさらに結合させている(非特許文献1)。そして、標識化抗体の酵素により蛍光物質を発色させ、発色を測定することにより、抗体と結合した抗原の濃度が測定される。
さらに、水晶振動子を利用した手法も公知である(非特許文献2)。水晶振動子を利用した手法では、水晶板に抗体を固定化し、固定化した抗体に抗原が結合する。水晶は、電圧を印加すると所定の周波数の振動を生じる。一方、水晶板に固定化された抗体に抗原が結合すると、抗原の結合量に応じて水晶板の振動周波数が変化する。この水晶板の周波数の変化を測定することにより、抗原の濃度が測定される。
ところで、上述のような抗原−抗体反応による抗原の濃度を測定する手法と、酵素電極とを組み合わせてバイオセンサを構成することも提案されている(例えば、非特許文献3)。非特許文献3に開示されているバイオセンサでは、抗体に結合した抗原に酵素で標識化した標識化抗体をさらに結合させる、いわゆるサンドイッチ法が利用されている。非特許文献3では、専用の容器で被測定物質に含まれる抗原と抗体とを反応させている。この後、標識化抗体の酵素によって、基質を酸化または還元している。酵素の作用によって酸化または還元された物質は、容器とは別の電流検出用のセンサに取り出され、電流の測定が行われる。測定された電流から抗原の濃度が測定される。
バイオセンサー シーエムシー出版 第4章(p45〜p47) バイオセンサー入門 コロナ社(p102〜p106) D. Ivnitski, R . Sitdykov, N. Ivnitski, ANALYTICA CHEMICA ACTA, 504(2004) 265-269
非特許文献1に開示されているRIA法の場合、抗体の標識として放射性物質を使用している。そのため、測定装置など周辺設備が大規模となる。また、放射性物質を使用するため、例えば実験室などにおいて簡便かつ容易に利用することはできない。また、EIA法の場合、蛍光物質の発色を測定する例えばプレートリーダなどの設備が必要となり、設備が大規模となる。また、抗原−抗体反応に長時間を必要とし、迅速な測定が困難であるという問題がある。
非特許文献2に開示されている水晶板の振動により抗原の濃度を測定する場合、抗原の分子量が大きくなるほど感度が向上する。そのため、抗原の分子量が小さいとき、微量の抗原の濃度の測定は困難である。
さらに、非特許文献3に開示されているバイオセンサでは、抗原−抗体反応と電流の検出とが異なる容器で実施される。そのため、抗原の濃度の迅速な測定が困難であるという問題がある。また、標識化抗体の酵素の作用によって生成した物質は、溶液中に均一に分散する。そのため、感度の向上が困難であるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、簡単な構造で設備の大型化を招くことなく、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定するバイオセンサを提供することにある。
本発明の別の目的は、簡単な構造で高精度な成分測定装置を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、高精度なヒトのストレス測定方法を提供することにある。
(1)本発明のバイオセンサによると、抗体が固定化されている第一電極と、前記第一電極と対向して配置されている第二電極とを備え、前記第一電極に固定化されている前記抗体には、前記抗体に結合した抗原を介して酵素によって標識化された標識化抗体が結合可能であり、前記標識化抗体の前記酵素による基質の酸化または還元により、前記第一電極と前記第二電極との間に電流が流れることを特徴とする。
抗原−抗体反応により第一電極に固定化されている抗体に抗原が結合すると、この抗原には酵素によって標識化された標識化抗体がさらに結合する。そのため、抗原を介して第一電極に固定化されている抗体と結合する標識化抗体は、抗原の濃度に対応する。標識化抗体の酵素は基質に作用し、基質は酸化または還元される。基質が酸化または還元されるとき、第一電極と第二電極との間には電流が流れる。第一電極と第二電極との間を流れる電流は、酵素の作用によって酸化または還元される基質の量によって変化する。これにより、第一電極と第二電極との間を流れる電流を測定することにより、固定化された抗体と結合した抗原の濃度が検出される。また、抗体は第一電極に固定化されているため、酵素の作用による基質の酸化または還元反応は第一電極の近傍で生じる。そのため、酵素の作用による基質の酸化または還元反応にともなう電流変化の検出感度は向上する。したがって、簡単な構造で設備の大型化を招くことなく、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定することができる。
(2)また、本発明のバイオセンサによると、前記第一電極および前記第二電極が設置されている基板と、前記基板と重ねて設置され、前記基板との間に前記第一電極および前記第二電極が露出する反応槽を形成するカバーと、を備える。
反応槽には、第一電極と第二電極とが露出している。そのため、反応槽における抗原−抗体反応および酵素反応は、第一電極および第二電極の近傍で生じる。そのため、酵素の作用による基質の酸化または還元反応にともなう電流変化の検出精度は向上する。したがって、簡単な構造で設備の大型化を招くことなく、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定することができる。
(3)さらに、本発明のバイオセンサによると、前記反応槽の深さは、前記第一電極の前記第二電極とは反対側の端部から前記第二電極の前記第一電極とは反対側の端部までの距離より小さい。
そのため、反応槽に供給される抗原は、第一電極に固定化された抗体の近傍における存在確率が上昇する。その結果、抗原と抗体との反応確率が向上し、抗原と抗体との反応速度が増大する。したがって、抗原の濃度を迅速に測定することができる。
(4)本発明の成分検出装置によると、請求項1、2または3記載のバイオセンサと、前記バイオセンサへ前記抗原を含む被測定物質を供給する被測定物質供給部と、前記バイオセンサへ前記標識化抗体を供給する標識化抗体供給部と、前記バイオセンサへ前記基質を供給する基質供給部と、を備えることを特徴とする。
これにより、バイオセンサには、標識化抗体および基質が連続的に供給可能となる。そのため、抗原を含む被測定物質をバイオセンサに供給することにより、抗原の濃度は経時的に測定される。したがって、抗原の濃度変化を迅速かつ高精度に測定することができる。
(5)また、本発明の成分検出装置によると、請求項1、2または3記載のバイオセンサと、前記抗原を含む被測定物質が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される被測定物質槽と、前記標識化抗体が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される標識化抗体槽と、前記基質が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される基質槽と、を備えることを特徴とする。
これにより、バイオセンサは、被測定物質槽、標識化抗体槽および基質槽に順に浸漬される。そのため、被測定物質に含まれる抗原の濃度は、回分的に測定される。したがって、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定することができる。
(6)さらに、本発明の成分検出装置によると、前記被測定物質は唾液である。
唾液には、各種の分子量の小さな抗原物質が含まれている。そのため、本発明のバイオセンサを用いることにより、分子量が小さい微量の抗原を迅速かつ高精度に測定することができる。
(7)さらに、本発明の成分検出装置によると、前記抗原は、唾液中のエンドルフィンである。
エンドルフィンは、唾液にごく微量が含まれるとともに、分子量が小さい。そのため、本発明のバイオセンサを用いることにより、分子量が小さい微量のエンドルフィンを迅速かつ高精度に測定することができる。
(8)本発明のヒトの状態測定方法によると、請求項4または5記載の成分検出装置を用いて唾液中のエンドルフィン濃度を測定する段階を含むことを特徴とする。
ヒトは、ストレス、爽快感、快適感若しくは不快感などの感性、または疲労などさらされた状態によって、唾液中のエンドルフィンの濃度が変化する。そのため、エンドルフィン濃度を測定することにより、ヒトの状態が測定される。したがって、本発明のバイオセンサを用いることにより、ヒトの状態を迅速かつ高精度に測定することができる。
(9)本発明のバイオセンサによると、抗原が固定化されている第一電極と、前記第一電極と対向して配置されている第二電極と、を備えるバイオセンサであって、前記第一電極に固定化されている前記抗原には、酵素によって標識化された標識化抗体が結合可能であり、前記標識化抗体の前記酵素にる基質の酸化または還元により、前記第一電極と前記第二電極との間に電流が流れることを特徴とする。
抗原−抗体反応により第一電極に固定化されている抗原に標識化抗体が結合する。そのため、第一電極に固定化されている抗原と結合する標識化抗体は、抗原の濃度に対応する。標識化抗体の酵素は基質に作用し、基質は酸化または還元される。基質が酸化または還元されるとき、第一電極と第二電極との間には電流が流れる。第一電極と第二電極との間を流れる電流は、酵素の作用によって酸化または還元される基質の量によって変化する。これにより、第一電極と第二電極との間を流れる電流を測定することにより、固定化された抗原の濃度が検出される。また、抗原は第一電極に固定化されているため、酵素の作用による基質の酸化または還元反応は第一電極の近傍で生じる。そのため、酵素の作用による基質の酸化または還元反応にともなう電流変化の検出感度は向上する。したがって、簡単な構造で設備の大型化を招くことなく、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定することができる。
(10)また、本発明のバイオセンサによると、前記第一電極および前記第二電極が設置されている基板と、前記基板と重ねて設置され、前記基板との間に前記第一電極および前記第二電極が露出する反応槽を形成するカバーと、を備える。
反応槽には、第一電極と第二電極とが露出している。そのため、反応槽における抗原−抗体反応および酵素反応は、第一電極および第二電極の近傍で生じる。そのため、酵素の作用による基質の酸化または還元反応にともなう電流変化の検出精度は向上する。したがって、簡単な構造で設備の大型化を招くことなく、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定することができる。
(11)さらに、本発明のバイオセンサによると、前記反応槽の深さは、前記第一電極の前記第二電極とは反対側の端部から前記第二電極の前記第一電極とは反対側の端部までの距離より小さい。
そのため、反応槽に供給される抗原は、第一電極に固定化された抗体の近傍における存在確率が上昇する。その結果、抗原と抗体との反応確率が向上し、抗原と抗体との反応速度が増大する。したがって、抗原の濃度を迅速に測定することができる。
(12)本発明の成分検出装置によると、請求項9、10または11記載のバイオセンサと、前記バイオセンサへ前記標識化抗体を供給する標識化抗体供給部と、前記バイオセンサへ前記基質を供給する基質供給部と、を備えることを特徴とする。
これにより、バイオセンサには、標識化抗体および基質が連続的に供給可能となる。そのため、標識化抗体および基質をバイオセンサに供給することにより、抗原の濃度は経時的に測定される。したがって、抗原の濃度変化を迅速かつ高精度に測定することができる。
(13)また、本発明の成分検出装置によると、請求項9、10または11記載のバイオセンサと、前記標識化抗体が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される標識化抗体槽と、前記基質が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される基質槽と、を備えることを特徴とする。
これにより、バイオセンサは、標識化抗体槽および基質槽に順に浸漬される。そのため、被測定物質に含まれる抗原の濃度は、回分的に測定される。したがって、抗原の濃度を迅速かつ高精度に測定することができる。
(14)さらに、本発明の成分検出装置によると、前記第一電極には、前記抗原を含む唾液が固定化されている。
唾液には、各種の分子量の小さな抗原物質が含まれている。そのため、本発明のバイオセンサを用いることにより、分子量が小さい微量の抗原を迅速かつ高精度に測定することができる。
(15)さらに、本発明の成分検出装置によると、前記抗原は、唾液中のエンドルフィンである。
エンドルフィンは、唾液にごく微量が含まれるとともに、分子量が小さい。そのため、本発明のバイオセンサを用いることにより、分子量が小さい微量のエンドルフィンを迅速かつ高精度に測定することができる。
(16)本発明のヒトの状態測定方法によると、請求項12または請求項13記載の成分検出装置を用いて唾液中のエンドルフィン濃度からヒトのストレス、感性または疲労を測定する段階を含むことを特徴とする。
ヒトは、ストレス、爽快感、快適感若しくは不快感などの感性、またはは疲労などさらされた状態によって、唾液中のエンドルフィンの濃度が変化する。そのため、エンドルフィン濃度を測定することにより、ヒトの状態が測定される。したがって、本発明のバイオセンサを用いることにより、ヒトの状態を迅速かつ高精度に測定することができる。
(17)本発明のバイオセンサの製造方法によると、請求項9記載のバイオセンサの製造方法であって、前記第一電極に前記抗原を含む唾液を塗布し、塗布した前記唾液を乾燥することにより前記唾液に含まれる前記抗原を前記第一電極に固定化する段階を含むことを特徴とする。
唾液に含まれる抗原は、唾液を第一電極に塗布した後、塗布した乾燥することにより第一電極に固定化されるとともに、水に不要となる。これにより、唾液の塗布および乾燥という簡単な工程でバイオセンサを製造することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
(バイオセンサ)
まず、本発明の実施例によるバイオセンサについて説明する。図1は本発明の第1実施例によるバイオセンサ10を示す模式図である。
バイオセンサ10は、図1に示すように基板11およびカバー12を備えている。基板11およびカバー12は、例えばガラス、セラミックスあるいは樹脂などの絶縁体から形成されている。基板11には、第一電極としての作用電極21、第二電極としての対向電極22が形成されている。また、基板11には、参照電極23が形成されている。作用電極21、対向電極22および参照電極23は、図1(B)、(C)に示すように基板11に埋め込まれて形成されている。作用電極21、対向電極22および参照電極23は、例えば白金、金、銀または銅などの導電性の金属から形成されている。なお、作用電極21、対向電極22および参照電極23は、基板11の表面に基板11と積層してもよい。
作用電極21は、一方の端部に抗体固定部211を有している。抗体固定部211では、図2に示すように作用電極21となる金属膜の表面に抗体31が固定化されている。対向電極22は、図1に示すように作用電極21と対向して配置されている。参照電極23は、作用電極21および対向電極22と並列に設置されている基準電極である。作用電極21は、抗体固定部211とは反対側の端部にパッド212を有している。同様に、対向電極22は端部にパッド222を有し、参照電極23は端部にパッド232を有している。作用電極21、対向電極22および対向電極22は、いずれも各パッド212、222、232に外部へ伸びる配線が接続される。
カバー12は、基板11に形成されている作用電極21、対向電極22および参照電極23を覆っている。カバー12は、基板11との間に反応槽13を形成する凹部14を有している。凹部14は、カバー12の基板11側の面から基板11とは反対側に窪んで形成されている。作用電極21、対向電極22および参照電極23は、反応槽13に露出している。図1(C)に示すように、反応槽13は扁平に形成されている。反応槽13は、基板11に形成されている電極の両端部間の距離を幅Wとし、深さをHとしたとき、W>Hとなるように扁平に形成されている。本実施例の場合、幅Wは、対向電極22の作用電極21とは反対側の端部から参照電極23の作用電極21とは反対側の端部までの距離である。また、深さHは、基板11の板厚方向における反応槽13の全長である。なお、幅Wは、対向電極22の作用電極21とは反対側の端部から作用電極21の対向電極22とは反対側の端部までの距離と設定してもよい。いずれにしても、反応槽13は、幅Wに対し深さHが小さく設定されている。
次に、上記の構成によるバイオセンサ10の調製について説明する。
(基板の準備)
例えばガラスなど絶縁性の材料から形成された基板11には、作用電極21、対向電極22および参照電極23が形成される。作用電極21、対向電極22および参照電極23は、例えば白金、金、銀または銅などの金属から形成される。作用電極21、対向電極22および参照電極23は、例えば基板11の表面に金属膜を形成した後、エッチングなどにより形成することができる。
(抗体の固定化)
リン酸緩衝溶液中にウシ血清アルブミン(BSA)を1%(w/v)含む溶液を調整し、調整した溶液に固定化する抗体31を溶解する。抗体31を溶解した溶液は、例えばディスペンサなどにより所定量が作用電極21の表面に滴下される。作用電極21の表面に滴下された抗体31を含む溶液は、自然乾燥される。抗体31を含む溶液を自然乾燥することにより、作用電極21の表面には図2に示すように抗体31が固定化される。BSAは、自然乾燥により作用電極21の表面に水に不溶性の膜を形成する。これにより、抗体31は水に不溶性のBSAにより作用電極21の表面に固定化される。
(電流検出機構)
本実施例では、抗原−抗体反応を用いて微量の被測定物質に含まれる抗原の測定を行う。抗原−抗体反応は、非常に特異性が高い反応であり、対応する抗原と抗体以外は反応しない。その結果、非常に精度の高い抗原の検出が可能となる。図2に示すように、作用電極21には抗体31が固定化されている。ここに、抗原32が流入すると、固定化されている抗体31に抗原32が反応して結合する。
固定化されている抗体31に抗原32が結合しているとき、さらに標識化抗体33を供給すると、固定化されている抗体31には、抗原32を介してさらに標識化抗体33が結合する。本実施例では、標識化抗体33は、固定化されている抗体31と同一の抗体を酵素34で標識化したものである。標識化抗体33は、一部が酵素34によって修飾されている。本実施例の場合、標識化抗体33は、HRP(Horse Raddish Peroxidase:西洋わさび由来パーオキシダーゼ)によって標識化されている。その結果、固定化されている抗体31に結合している抗原32には、さらに酵素34で標識化された標識化抗体33が結合する。これにより、抗原32は、作用電極21に固定化されている抗体31と標識化抗体33とにサンドイッチされた状態となる。
固定化されている抗体31と結合している抗原32に、標識化抗体33がさらに結合しているとき、ここにHRPの基質として過酸化水素(H22)およびヨウ化カリウム(KI)を含む緩衝溶液を供給すると、下記の式(1)に示すようにHRPはH22を介してヨウ素イオンI-をI3 -へ酸化する。酸化されたヨウ素イオンI3 -は、作用電極21から電子を受け取り、下記の式(2)に示すようにI-へ還元される。その結果、作用電極21と対向電極22との間には電流が流れる。
なお、下記の式(1)および式(2)によるヨウ素イオンの酸化還元反応に限らず、式(3)および式(4)に示すようにヨウ素イオンに代えてフェリシアン化イオンの酸化還元反応を用いてもよい。この場合、HRPの基質としてフェリシアン化イオンを含む緩衝溶液を供給すると、式(3)に示すようにH22はH2Oに酸化される。これとともに、式(4)に示すようにフェリシアン化イオンは、フェロシアン化イオンに還元される。その結果、作用電極21と対向電極22との間には電流が流れる。
Figure 2007017169
作用電極21と対向電極22との間を流れる電流は、作用電極21に固定化されている抗体31に結合している抗原32に、さらに結合した標識化抗体33のHRP量に比例する。作用電極21に固定化されている抗体31と抗原32を介して結合する標識化抗体33の量は、被測定物質に含まれる抗原32の量に対応する。そのため、作用電極21と対向電極22との間を流れる電流は、抗原−抗体反応によって作用電極21に固定化されている抗体31に結合する抗原32の量に対応して増大する。この増大する電流量から、被測定物質に含まれる抗原32の濃度が測定される。
このとき、上記の式(2)の反応にともなって作用電極21と対向電極22との間には電流が流れる。本実施例のバイオセンサ10の場合、式(1)の反応によってI3 -は作用電極21の近傍で生成される。そのため、生成されたI3 -は、作用電極21から効率よく電子を受け取ってI-へ還元される。その結果、作用電極21と対向電極22との間の電流の検出感度は向上する。
(成分検出装置の第1実施例)
以下、上述したバイオセンサ10を用いた成分検出装置の第1実施例を説明する。図3は、本発明の第1実施例による成分検出装置40を示す模式図である。
図3に示すように成分検出装置40は、バイオセンサ10、被測定物質供給部41、標識化抗体供給部42および基質供給部43を備えている。また、成分検出装置40は、バイオセンサ10と接続されている信号処理部44を備えている。信号処理部44は、例えばポテンショスタットなどを有しており、バイオセンサ10の作用電極21と対向電極22との間に流れる微小な電流を検出する。これにより、作用電極21および対向電極22の周辺で生じた酸化還元反応にともなって作用電極21と対向電極22との間に電流が流れると、信号処理部44は作用電極21と対向電極22との間に流れた電流を検出する。
バイオセンサ10には、被測定物質供給部41、標識化抗体供給部42および基質供給部43が接続している。被測定物質供給部41は、被測定物質槽411および供給通路412を有している。同様に、標識化抗体供給部42は抗体槽421および供給通路422を有し、基質供給部43は基質槽431および供給通路432を有している。被測定物質槽411には、被測定物質が蓄えられている。被測定物質は、抗原32を含んでおり、溶媒に溶解した状態またはそのままの状態で被測定物質槽411に蓄えられる。標識化抗体33および基質は、例えば溶媒に溶解して抗体槽421または基質槽431に蓄えられる。
供給通路412、供給通路422および供給通路432は、被測定物質槽411、抗体槽421および基質槽431とは反対側の端部がバイオセンサ10の反応槽13に連通している。本実施例の場合、供給通路412、供給通路422および供給通路432は、バイオセンサ10の入口側で合流した後、バイオセンサ10の反応槽13に連通している。なお、供給通路412、供給通路422および供給通路432は、バイオセンサ10の内部で合流する構成としてもよい。被測定物質槽411、抗体槽421および基質槽431に蓄えられている被測定物質、標識化抗体33および基質またはこれらの溶液は、図示しないポンプなどの供給手段によってバイオセンサ10の反応槽13へ供給される。
本実施例の場合、標識化抗体33の溶液および基質溶液は、抗体槽421または基質槽431からバイオセンサ10の反応槽13へ連続的に供給される。また、被測定物質は、測定を実施する際に、抗体槽421または基質槽431からバイオセンサ10へ標識化抗体33の溶液および基質溶液が供給されているとき、供給されている標識化抗体33の溶液および基質溶液へ被測定物質槽411から注入される。すなわち、被測定物質の測定を行うとき、バイオセンサ10の反応槽13には、標識化抗体33の溶液、基質溶液および被測定物質が同時に供給される。これにより、本実施例の成分検出装置40は、いわゆるフローインジェクション形式の検出装置を構成している。
(成分検出装置の第2実施例)
次に、上述したバイオセンサ10を用いた成分検出装置の第2実施例を説明する。図4は、本発明の第2実施例による成分検出装置50を示す模式図である。なお、第1実施例の成分検出装置と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
図4に示すように、成分検出装置50は、バイオセンサ10、被測定物質槽51、標識化抗体槽52および基質槽53を備えている。また、成分検出装置50は、バイオセンサ10と接続されている信号処理部54を備えている。
本実施例では、バイオセンサ10は信号処理部54と一体に構成されている。なお、バイオセンサ10と信号処理部54とは別体に構成してもよい。信号処理部54の構成は、第1実施例と同様である。また、バイオセンサ10は、被測定物質槽51、標識化抗体槽52および基質槽53と別体に構成されている。被測定物質槽51には、抗原32を含む被測定物質が蓄えられている。被測定物質は、溶媒に溶解した状態またはそのままの状態で被測定物質槽51に蓄えられる。標識化抗体33および基質は、例えば溶媒に溶解して標識化抗体槽52または基質槽53に蓄えられる。
本実施例の場合、バイオセンサ10は、被測定物質槽51、標識化抗体槽52および基質槽53へ順に浸漬される。これにより、第2実施例による成分検出装置50は、いわゆるバッチ形式の検出装置を構成している。なお、第2実施例の場合、バイオセンサ10は、各槽に蓄えられている溶液に浸漬される。そのため、バイオセンサ10には、反応槽13を形成するためのカバー12を設置しなくてもよい。
(成分検出装置の第3実施例)
次に、上述したバイオセンサ10を用いた成分検出装置の第3実施例を説明する。図5は、本発明の第3実施例による成分検出装置を示す模式図である。なお、第2実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示すように、成分検出装置60は、バイオセンサ10、被測定物質槽61および基質槽63を備えている。また、成分検出装置60は、バイオセンサ10と接続されている信号処理部64を備えている。
本実施例では、バイオセンサ10は、信号処理部64と一体に構成されている。なお、バイオセンサ10は信号処理部64とは別体に構成してもよい。信号処理部64の構成は、第1実施例と同様である。また、バイオセンサ10は、被測定物質槽61および基質槽63と別体に構成されている。第3実施例による成分検出装置60は、標識化抗体槽を備えていない点を除き、第2実施形態と同一である。そのため、本実施例の場合、バイオセンサ10は、被測定物質槽61および基質槽63へ順に浸漬される。これにより、第3実施例による成分検出装置60は、いわゆるバッチ形式の検出装置を構成している。
第3実施例では、標識化抗体槽を備えていない。そのため、バイオセンサ10の作用電極21には、抗体31に加え標識化抗体33が仕込まれている。上述のように、作用電極21には、BSAにより抗体31が固定化されている。第3実施例では、抗体31が固定化された作用電極21にさらに標識化抗体33を付着させている。これにより、作用電極21には、抗体31が固定化されるとともに、標識化抗体33が付着する。
作用電極21に付着した標識化抗体33は、バイオセンサ10を被測定物質槽61に浸漬することにより、作用電極21から遊離する。その結果、バイオセンサ10を被測定物質槽61に浸漬すると、作用電極21に固定化された抗体31には被測定物質に含まれる抗原32が結合するとともに、この抗原32に作用電極21から遊離した標識化抗体33が結合する。
したがって、第3実施例では、第2実施例における標識化抗体槽への浸漬の工程を省略することができる。なお、第3実施例の場合、バイオセンサ10は、各槽に蓄えられている溶液に浸漬される。そのため、バイオセンサ10には、反応槽13を形成するためのカバー12を設置しなくてもよい。
上述の成分検出装置の第1実施例から第3実施例では、第一電極としての作用電極21に抗体を固定化する例について説明した。しかし、第一電極は、抗体に代えて、抗原を固定化してもよい。この場合、第一電極である作用電極の表面に唾液を塗布し、塗布した唾液を乾燥させることにより、唾液中のタンパク質によって唾液に含まれる抗原成分は作用電極に固定化される。また、作用電極に抗原を固定化する場合、バイオセンサ10の反応槽13には標識化抗体および基質のみを供給すればよい。そのため、第1実施例による成分検出装置40における被測定物質供給部41、第2実施例による成分検出装置50における被測定物質槽51、および第3実施例による成分検出装置60の被測定物質槽61は不要となる。
次に、上述の第1実施例から第3実施例のいずれかの成分検出装置を用いた実験例について説明する。
(実験例1)
実験例1では、図3に示す第1実施例の成分検出装置40を用いて反応速度の向上について検討した。バイオセンサ10の作用電極21に固定化する抗体31として「Anti−β−endorphin human rabbit−poly T−4040(PLI社製)」を使用した。抗体31への酵素(HRP)34の標識化は、PCC社の「EZ−link labeling kit」を使用して行った。標識化抗体33は、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質となるH22およびKIは、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質の濃度は、任意に設定することができる。
ガラス製の基板11には、作用電極21および対向電極22を白金で形成するとともに、参照電極23を銀で形成した。作用電極21には、BSA溶液に溶解した抗体31を塗布し、自然乾燥させた。これにより、抗体31は作用電極21に固定化された。基板11にはカバー12を被せて一体に組み付けた。このとき、基板11とカバー12との間に形成される反応槽13は、幅Wと深さHとがW/H=1.2となるように設定した。
被測定物質として、ヒトから採取した唾液を用いた。唾液には、抗体31であるAnti−β−endorphin human rabbit−polyと結合する抗原32であるエンドルフィン(endorphin)が含まれている。これにより、実験例1では、被測定物質である唾液に含まれるエンドルフィンの濃度を検出した。
被測定物質に含まれるエンドルフィン濃度を測定する場合、図3に示す標識化抗体供給部42から標識化抗体33を含む溶液を供給し、基質供給部43から基質溶液を供給するとともに、被測定物質供給部41からヒトの唾液を供給した。これらをバイオセンサ10に同時に供給し、作用電極21と対向電極22との間を流れる電流を測定したところ、図6に示すように電流の時間変化が得られた。作用電極21と対向電極22との間を流れる電流と、エンドルフィン濃度との間には、あらかじめ所定の検量線を作成した。この検量線を用いて被測定物質に含まれるエンドルフィンの濃度を算出したところ、1.1ng/mlとなった。
(比較例1)
上記実験例1の比較例1について説明する。比較例1では、バイオセンサ10の反応槽13がW/H=0.6に設定している以外、実験例1と同一の構成である。比較例1では、反応槽13がW/H=0.6となっているため、反応槽13が深くなっている。そのため、比較例1では、反応槽13に供給される抗原32および標識化抗体33と作用電極21に固定化されている抗体31とが接触する確率は実験例1に比較して低くなる。その結果、図6に示すように、作用電極21と対向電極22との間を流れる検出電流が一定値に到達するまでの時間は9分程度となった。
以上のように、実験例1では、バイオセンサ10の反応槽13はW/H=1.2に設定されている。そのため、反応槽13は扁平に形成される。これにより、反応槽13に供給される抗原32および標識化抗体33と作用電極21に固定化されている抗体31とが接触する確率は高くなり、抗原−抗体反応の反応速度は向上する。その結果、実験例1では、作用電極21と対向電極22との間を流れる検出電流が一定値に到達するまでの時間は5分程度と比較例1に比較して約半分程度であった。したがって、実験例1で用いたバイオセンサ10は、被測定物質に含まれる抗原32の濃度を迅速に測定することができる。
また、実験例1では、バイオセンサ10を用いたフローインジェクション形式の成分検出装置40が抗原32の濃度測定に適用可能であることが検証された。
(実験例2)
実験例2では、図4に示す第2実施例の成分検出装置50を用いて検出性能について検討した。バイオセンサ10の作用電極21に固定化する抗体31として「Anti−β−endorphin human rabbit−poly T−4040(PLI社製)」を使用した。抗体31への酵素(HRP)34の標識化は、PCC社の「EZ−link labeling kit」を使用して行った。標識化抗体33は、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質となるH22およびKIは、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質の濃度は、任意に設定することができる。
ガラス製の基板11には、作用電極21および対向電極22を白金で形成するとともに、参照電極23を銀で形成した。作用電極21には、BSA溶液に溶解した抗体31を塗布し、自然乾燥させた。これにより、抗体31は作用電極21に固定化された。
被測定物質として、ヒトから採取した唾液を用いた。唾液には、抗体31であるAnti−β−endorphin human rabbit−polyと結合する抗原32であるエンドルフィン(endorphin)が含まれている。これにより、実験例2では、被測定物質である唾液に含まれるエンドルフィンの濃度を検出した。
被測定物質に含まれるエンドルフィン濃度を測定する場合、図4に示すバイオセンサ10を被測定物質槽51、標識化抗体槽52および基質槽53の順に浸漬した。そして、バイオセンサ10の各槽への浸漬が完了して1分後から作用電極21と対向電極22との間を流れる電流を測定したところ、図7に示すように電流の時間変化が得られた。作用電極21と対向電極22との間を流れる電流と、エンドルフィン濃度との間には、あらかじめ所定の検量線を作成した。検出された電流の最大値と検量線とを用いて被測定物質に含まれるエンドルフィンの濃度を算出したところ、1.0ng/mlとなった。
実験例2では、バイオセンサ10を用いたバッチ形式の成分検出装置50が抗原32の濃度測定に適用可能であることが検証された。
(実験例3)
実験例3では、図5に示す第3実施例の成分検出装置60を用いて検出性能について検討した。バイオセンサ10の作用電極21に固定化する抗体31として「Anti−β−endorphin human rabbit−poly T−4040(PLI社製)」を使用した。抗体31への酵素(HRP)34の標識化は、PCC社の「EZ−link labeling kit」を使用して行った。標識化抗体33は、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質となるH22およびKIは、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質の濃度は、任意に設定することができる。
ガラス製の基板11には、作用電極21および対向電極22を白金で形成するとともに、参照電極23を銀で形成した。作用電極21には、BSA溶液に溶解した抗体31を塗布し、自然乾燥させた。これにより、抗体31は作用電極21に固定化された。また、作用電極21に抗体31を固定化した後、HRPで標識化された標識化抗体33を含む酢酸緩衝溶液を作用電極21に塗布し自然乾燥させた。これにより、作用電極21には、抗体31を固定化するとともに、標識化抗体33を付着させた。
被測定物質として、ヒトから採取した唾液を用いた。唾液には、抗体31であるAnti−β−endorphin human rabbit−polyと結合する抗原32であるエンドルフィン(endorphin)が含まれている。これにより、実験例3では、被測定物質である唾液に含まれるエンドルフィンの濃度を検出した。
被測定物質に含まれるエンドルフィン濃度を測定する場合、図5に示すバイオセンサ10を被測定物質槽61および基質槽63の順に浸漬した。そして、バイオセンサ10の各槽への浸漬が完了して1分後から作用電極21と対向電極22との間を流れる電流を測定したところ、図8に示すように電流の時間変化が得られた。作用電極21と対向電極22との間を流れる電流と、エンドルフィン濃度との間には、あらかじめ所定の検量線を作成した。検出された電流の最大値と検量線とを用いて被測定物質に含まれるエンドルフィンの濃度を算出したところ、1.0ng/mlとなった。
実験例3では、バイオセンサ10を用いたバッチ形式の成分検出装置60が抗原32の濃度測定に適用可能であることが検証された。
(実験例4)
実験例4では、図4に示す第2実施例の成分検出装置50を用いて検出性能について検討した。実験例4では、上記の複数の実験例とは異なる抗体を用いた。実験例4では、バイオセンサ10の作用電極21に固定化する抗体31として「Anti−Cortisol antibody IgG(ANG社製)」を使用した。抗体31への酵素(HRP)34の標識化は、PCC社の「EZ−link labeling kit」を使用して行った。標識化抗体33は、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質となるH22およびKIは、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質の濃度は、任意に設定することができる。
ガラス製の基板11には、作用電極21および対向電極22を白金で形成するとともに、参照電極23を銀で形成した。作用電極21には、BSA溶液に溶解した抗体31を塗布し、自然乾燥させた。これにより、抗体31は作用電極21に固定化された。
被測定物質として、ヒトから採取した唾液を用いた。唾液には、抗体31であるAnti−Cortisol antibody IgGと結合する抗原32であるコルチゾール(Cortisol)が含まれている。これにより、実験例4では、被測定物質に含まれるコルチゾールの濃度を検出した。
被測定物質に含まれるコルチゾール濃度を測定する場合、バイオセンサ10を被測定物質槽51、標識化抗体槽52および基質槽53の順に浸漬した。そして、バイオセンサ10の各槽への浸漬が完了して1分後から作用電極21と対向電極22との間を流れる電流を測定したところ、図9に示すように電流の時間変化が得られた。作用電極21と対向電極22との間を流れる電流と、コルチゾール濃度との間には、あらかじめ所定の検量線を作成した。検出された電流の最大値と検量線とを用いて被測定物質に含まれるコルチゾールの濃度を算出したところ、10ng/mlとなった。
以上のように、実験例4では、バイオセンサ10に適用する抗体31は任意に選定可能であることが検証された。
(実験例5)
実験例5では、図4に示す第2実施例の成分検出装置50を用いて検出感度の向上について検討した。バイオセンサ10の作用電極21に固定化する抗体として「Anti−β−endorphin human rabbit−poly T−4040(PLI社製)」を使用した。作用電極21には、0.1mgの抗体31を固定化した。抗体31へのHRPの標識化は、PCC社の「EZ−link labeling kit」を使用して行った。標識化抗体33は、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質となるH22およびKIは、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質槽53に蓄えられる基質を溶解した酢酸緩衝溶液は、1mlとした。基質の濃度は、任意に設定することができる。
ガラス製の基板11には、作用電極21および対向電極22を白金で形成するとともに、参照電極23を銀で形成した。作用電極21には、BSA溶液に溶解した抗体31を塗布し、自然乾燥させた。これにより、抗体31は作用電極21に固定化された。
被測定物質として、ヒトから採取した唾液を20μl使用した。唾液には、抗体31であるAnti−β−endorphin human rabbit−polyと結合する抗原32であるエンドルフィン(endorphin)が含まれている。
上記の構成による成分検出装置50において、バイオセンサ10を被測定物質槽51、標識化抗体槽52および基質槽53の順に浸漬した。その結果、信号処理部54において検出された作用電極21と対向電極22との間を流れる電流は、2.5nAとなった。
(比較例2)
上記実験例5の比較例2について説明する。比較例2では、非特許文献3(D. Ivnitski, R . Sitdykov, N. Ivnitski, ANALYTICA CHEMICA ACTA, 504(2004) 265-269)に開示されている成分検出装置を用いた。比較例2では、実験例5と同一の抗体31を使用するとともに使用する抗体31の量を0.1mgと実験例5に一致させた。また、比較例2では、実験例2と同一の濃度の同一の基質を使用するとともに使用する基質の量を1mlとした。さらに、比較例2では、実験例5と同様にヒトから採取した唾液を20μl使用した。その結果、比較例2において検出された電流は、0.5nAであった。
以上のように、実験例5で用いるバイオセンサ10の場合、標識化抗体33の酵素(HRP)34による基質の酸化還元反応は作用電極21の近傍で生じる。そのため、作用電極21と対向電極22との間を流れる電流は大きくなる。したがって、実施例5では、バイオセンサ10により電流の検出感度を向上でき、抗原32の高精度な濃度検出が可能であることが検証された。
(ヒトのストレスの測定)
次に、本発明のバイオセンサを備える成分検出装置を、例えば快適感、不快感または疲労感などのヒトが受けているストレスの測定に適用する例について説明する。ヒトの唾液に含まれるエンドルフィン濃度とヒトのストレスとの間には、相関性があると考えられる。すなわち、ヒトが受けるストレスが増大すると、唾液に含まれるエンドルフィン濃度が上昇すると考えられる。そこで、本発明の成分検出装置を用いてヒトのストレスと唾液中のエンドルフィン濃度との関係を検討した。なお、以下の実験では、上述の第1実施例から第3実施例のいずれの成分検出装置40、50、60を適用することができる。
(実験例6)
実験例6では、ヒトに快適感または爽快感を与える試料として香料を用いた。5名の女性を被験者として実験を行った。以下の表1において、香料の種類では、1が草由来の香料であり、2が花由来の香料であり、3が果物由来の香料である。実験後の感想は、被験者に個別に聞き取りを行った。
Figure 2007017169
表1に示すように、いずれの被験者も香料を嗅いだ後は、エンドルフィン濃度の低下が見られた。また、実験後における被験者からの聞き取りの内容から、被験者は香料を嗅ぐことにより、爽快な状態になっていた。したがって、被験者が受けている爽快感とエンドルフィン濃度との間には相関性があることが明らかになったとともに、被験者が受けているストレスを爽快感として測定することができた。
(実験例7)
実験例7では、ヒトに不快感を与える試料としてクレペリンテストを用いた。クレペリンテストは、簡単な一桁の足し算を繰り返し行う心理検査である。性別に関わりなく5名の被験者を対象に実験を行った。実験後の感想は、被験者に個別に聞き取りを行った。
Figure 2007017169
表2に示すように、いずれの被験者がクレペリンテストを行った後は、エンドルフィン濃度の上昇が見られた。また、実験後における被験者からの聞き取りの内容から、被験者はクレペリンテストを行うことにより、不快な状態になっていた。したがって、被験者が受けている不快感とエンドルフィン濃度との間には相関性があることが明らかになったとともに、被験者受けているストレスを不快感として測定することができた。
(実験例8)
実験例8では、ヒトに疲労感を与える試料としてクレペリンテストを用いた。クレペリンテストは、簡単な一桁の足し算を繰り返し行う心理検査である。性別に関わりなく5名の被験者を対象に実験を行った。実験後の感想は、被験者に個別に聞き取りを行った。
Figure 2007017169
表3に示すように、いずれの被験者もクレペリンテストを行った後は、エンドルフィン濃度の上昇が見られた。また、実験後における被験者からの聞き取りの内容から、被験者はクレペリンテストを行うことにより、疲労感のある状態となっていた。したがって、被験者が受けている疲労感とエンドルフィン濃度との間には相関性があることが明らかになったとともに、被験者受けているストレスを疲労感として測定することができた。
(実験例9)
実験例9では、作用電極21に抗原を固定化した成分検出装置40を用いて抗原濃度の検出性能について検討した。バイオセンサ10の作用電極21に固定化する抗原として、ヒトの唾液を使用した。バイオセンサ10に供給する標識化抗体33は、抗体である「Anti−β−endorphin human rabbit−poly T−4040(PLI社製)」にPCC社の「EZ−link labeling kit」を使用して酵素(HRP)34を標識化することにより作成した。標識化抗体33は、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質となるH22およびKIは、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質の濃度は、任意に設定することができる。
ガラス製の基板11には、作用電極21および対向電極22を白金で形成するとともに、参照電極23を銀で形成した。作用電極21には、ヒトの唾液を塗布し、自然乾燥させた。これにより、ヒトの唾液中の抗原は作用電極21に固定化された。ヒトの唾液中には、ムチンなどのタンパク質が含まれている。そのため、例えばアルブミンなどの固定化剤を含有させなくても、唾液中の抗原は固定化可能である。基板11にはカバー12を被せて一体に組み付けた。このとき、基板11とカバー12との間に形成される反応槽13は、幅Wと深さHとがW/H=1.2となるように設定した。
唾液中のエンドルフィン濃度を測定する場合、図3に示す成分検出装置40から被測定物質供給部41を省略した。これにより、フローインジェクション方式の成分検出装置40を用いた。バイオセンサ10には、標識化抗体供給部42から標識化抗体33を含む溶液を供給するとともに、基質供給部43から基質溶液を供給した。そして、作用電極21と対向電極22との間を流れる電流を測定したところ、図10に示すように電流の時間変化が得られた。作用電極21と対向電極22との間を流れる電流と、エンドルフィン濃度との間には、あらかじめ所定の検量線を作成した。この検量線を用いて被測定物質に含まれるエンドルフィンの濃度を算出したところ、1.1ng/mlとなった。
実験例9では、作用電極21に抗原を固定化したバイオセンサ10を用いたフローインジェクション形式の成分検出装置40は、抗原32の濃度測定に適用可能であることが検証された。
(実験例10)
実験例10では、図4に示す第2実施例の成分検出装置50を用いて検出性能について検討した。バイオセンサ10の作用電極21に固定化する抗原としてヒトの唾液を使用した。バイオセンサ10に供給する標識化抗体33は、抗体である「Anti−β−endorphin human rabbit−poly T−4040(PLI社製)」にPCC社の「EZ−link labeling kit」を使用して酵素(HRP)34を標識化することにより作成した。標識化抗体33は、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質となるH22およびKIは、酢酸緩衝溶液に溶解した。基質の濃度は、任意に設定することができる。
ガラス製の基板11には、作用電極21および対向電極22を白金で形成するとともに、参照電極23を銀で形成した。作用電極21には、ヒトの唾液を塗布し、自然乾燥させた。これにより、ヒトの唾液中の抗原は作用電極21に固定化された。ヒトの唾液中には、ムチンなどのタンパク質が含まれている。そのため、例えばアルブミンなどの固定化剤を含有させなくても、唾液中の抗原は固定化可能である。基板11にはカバー12を被せて一体に組み付けた。このとき、基板11とカバー12との間に形成される反応槽13は、幅Wと深さHとがW/H=1.2となるように設定した。
唾液中のエンドルフィン濃度を測定する場合、図4に示す成分検出装置50から被測定物質槽51を省略した。これにより、バイオセンサ10は、標識化抗体槽52および基質槽53の順に浸漬した。そして、バイオセンサ10の各槽への浸漬が完了して1分後から作用電極21と対向電極22との間を流れる電流を測定したところ、図11に示すように電流の時間変化が得られた。作用電極21と対向電極22との間を流れる電流と、エンドルフィン濃度との間には、あらかじめ所定の検量線を作成した。検出された電流の最大値と検量線とを用いて被測定物質に含まれるエンドルフィンの濃度を算出したところ、1.0ng/mlとなった。
実験例10では、作用電極21に抗原を固定化したバイオセンサ10を用いたバッチ形式の成分検出装置50は、抗原32の濃度測定に適用可能であることが検証された。
以上、説明した実施例では、標識化抗体33を修飾する酵素34としてHRPを適用する例について説明した。しかし、標識化抗体33を修飾する酵素34は、HRPに限るものではない。また、酵素34の変更にともなって、基質も変更することができる。
また、上記の複数の実施例では、抗体としてポリクローナル抗体を適用する例について説明した。しかし、抗体は、ポリクローナル抗体に限らず、モノクロナール抗体を適用しても同様の効果を得ることができる。モノクローナル抗体としては、例えばUSB社のAnti−β−endorphin human mouse−monoなどを適用することができる。
本発明のバイオセンサの実施例を示す模式図である。 本発明のバイオセンサの実施例において、作用電極の近傍における抗原−抗体反応を示す模式図である。 本発明の成分検出装置の第1実施例を示す模式図である。 本発明の成分検出装置の第2実施例を示す模式図である。 本発明の成分検出装置の第3実施例を示す模式図である。 本発明の第1実施例による成分検出装置を用いた実験例1において、測定開始から経過した時間と検出された電流との関係を示す模式図である。 本発明の第2実施例による成分検出装置を用いた実験例2において、測定開始から経過した時間と検出された電流との関係を示す模式図である。 本発明の第3実施例による成分検出装置を用いた実験例3において、測定開始から経過した時間と検出された電流との関係を示す模式図である。 本発明の第2実施例による成分検出装置を用いた実験例4において、測定開始から経過した時間と検出された電流との関係を示す模式図である。 本発明の第1実施例による成分検出装置を用いた実験例9において、測定開始から経過した時間と検出された電流との関係を示す模式図である。 本発明の第2実施例による成分検出装置を用いた実験例10において、測定開始から経過した時間と検出された電流との関係を示す模式図である。
符号の説明
10 バイオセンサ、11 基板、12 カバー、13 反応槽、21 作用電極(第一電極)、22 対向電極(第二電極)、31 抗体、32 抗原、33 標識化抗体、34 酵素、40、50、60 成分検出装置、41 被測定物質供給部、42 標識化抗体供給部、43 基質供給部、51、61 被測定物質槽、52 標識化抗体槽、53、63 基質槽

Claims (17)

  1. 抗体が固定化されている第一電極と、前記第一電極と対向して配置されている第二電極と、を備えるバイオセンサであって、
    前記第一電極に固定化されている前記抗体には、前記抗体に結合した抗原を介して酵素によって標識化された標識化抗体が結合可能であり、
    前記標識化抗体の前記酵素による基質の酸化または還元により、前記第一電極と前記第二電極との間に電流が流れることを特徴とするバイオセンサ。
  2. 前記第一電極および前記第二電極が設置されている基板と、
    前記基板と重ねて設置され、前記基板との間に前記第一電極および前記第二電極が露出する反応槽を形成するカバーと、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
  3. 前記反応槽の深さは、前記第一電極の前記第二電極とは反対側の端部から前記第二電極の前記第一電極とは反対側の端部までの距離より小さいことを特徴とする請求項2記載のバイオセンサ。
  4. 請求項1、2または3記載のバイオセンサと、
    前記バイオセンサへ前記抗原を含む被測定物質を供給する被測定物質供給部と、
    前記バイオセンサへ前記標識化抗体を供給する標識化抗体供給部と、
    前記バイオセンサへ前記基質を供給する基質供給部と、
    を備えることを特徴とする成分検出装置。
  5. 請求項1、2または3記載のバイオセンサと、
    前記抗原を含む被測定物質が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される被測定物質槽と、
    前記標識化抗体が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される標識化抗体槽と、
    前記基質が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される基質槽と、
    を備えることを特徴とする成分検出装置。
  6. 前記被測定物質は、唾液であることを特徴とする請求項4または5記載の成分検出装置。
  7. 前記抗原は、唾液中のエンドルフィンであることを特徴とする請求項6記載の成分検出装置。
  8. 請求項4または5記載の成分検出装置を用いて唾液中のエンドルフィン濃度からヒトのストレス、感性または疲労を測定する段階を含むことを特徴とするヒトの状態測定方法。
  9. 抗原が固定化されている第一電極と、前記第一電極と対向して配置されている第二電極と、を備えるバイオセンサであって、
    前記第一電極に固定化されている前記抗原には、酵素によって標識化された標識化抗体が結合可能であり、
    前記標識化抗体の前記酵素にる基質の酸化または還元により、前記第一電極と前記第二電極との間に電流が流れることを特徴とするバイオセンサ。
  10. 前記第一電極および前記第二電極が設置されている基板と、
    前記基板と重ねて設置され、前記基板との間に前記第一電極および前記第二電極が露出する反応槽を形成するカバーと、
    を備えることを特徴とする請求項9記載のバイオセンサ。
  11. 前記反応槽の深さは、前記第一電極の前記第二電極とは反対側の端部から前記第二電極の前記第一電極とは反対側の端部までの距離より小さいことを特徴とする請求項10記載のバイオセンサ。
  12. 請求項9、10または11記載のバイオセンサと、
    前記バイオセンサへ前記標識化抗体を供給する標識化抗体供給部と、
    前記バイオセンサへ前記基質を供給する基質供給部と、
    を備えることを特徴とする成分検出装置。
  13. 請求項9、10または11記載のバイオセンサと、
    前記標識化抗体が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される標識化抗体槽と、
    前記基質が蓄えられ、前記バイオセンサが浸漬される基質槽と、
    を備えることを特徴とする成分検出装置。
  14. 前記第一電極には、前記抗原を含む唾液が固定化されていることを特徴とする請求項12または13記載の成分検出装置。
  15. 前記抗原は、唾液中のエンドルフィンであることを特徴とする請求項14記載の成分検出装置。
  16. 請求項12または請求項13記載の成分検出装置を用いて唾液中のエンドルフィン濃度からヒトのストレス、感性または疲労を測定する段階を含むことを特徴とするヒトの状態測定方法。
  17. 請求項9記載のバイオセンサの製造方法であって、
    前記第一電極に前記抗原を含む唾液を塗布し、塗布した前記唾液を乾燥することにより前記唾液に含まれる前記抗原を前記第一電極に固定化する段階を含むことを特徴とするバイオセンサの製造方法。
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