JP2007015976A - ピリジルアズレン類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、アズレン化合物類、そのなかでもピリジルアズレン類の新規で効率的な製造方法に関する。とくに、ピリジルアズレン類を少ない工程数で合成でき、しかも収率が良い新規で効率的な製造方法に関する。
アズレン化合物として、いろいろな化合物が研究され、そのなかのいくつかの化合物は抗炎症作用があるとの報告もある。アズレン化合物のなかでも、ピリジルアズレン類は、有用な化合物であり、いろいろな合成法が知られている。
例えば、下記反応式(11)で表される方法(非特許文献1)が報告されている。すなわち、式4の化合物から、式5の化合物を経て、式6の化合物を合成し、ついで、目標化合物であるピリジルアズレンを合成する方法である。
(式中、Etはエチル基、Arは2−ピリジル基、Tsはトシル基を示す)。
このピリジルアズレン類の製造方法は、反応工程数が少ないとはいえず、また目標化合物の収率も化合物4からの全収率で15%程度と、かなり低いという問題点がある。
例えば、下記反応式(11)で表される方法(非特許文献1)が報告されている。すなわち、式4の化合物から、式5の化合物を経て、式6の化合物を合成し、ついで、目標化合物であるピリジルアズレンを合成する方法である。
このピリジルアズレン類の製造方法は、反応工程数が少ないとはいえず、また目標化合物の収率も化合物4からの全収率で15%程度と、かなり低いという問題点がある。
ピリジルアズレン類の上記と異なる合成方法として、下記反応式(12)で表される方法(非特許文献2)が知られている。
この方法は、収率の点では確かに改善されているが、化合物7や化合物8を調製するための反応工程数が多いので、結局ピリジルアズレンを調製する反応工程数が少ないとは言えず、未だ改善する余地が残されている。
Synthesis 1999、No.8、1349−1353
日本化学会第84春季年会2004年講演予稿集II第1409頁
従来から、反応工程数が少なく、しかも収率も改善されたピリジルアズレン類の製造方法は知られていない。
そこで、本発明の課題は、ピリジルアズレン類を少ない反応工程数で製造し、しかも収率が良い新規な方法を提供することにある。
そこで、本発明の課題は、ピリジルアズレン類を少ない反応工程数で製造し、しかも収率が良い新規な方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、アズレン誘導体の反応について鋭意研究を重ねた結果、パラジウム触媒存在下で特定のアズレン誘導体を採用すると、少ない反応工程数で、収率よくピリジルアズレンを製造できるという知見を得、さらに研究を重ね、遂に本発明を完成させた。
すなわち、本請求項1の発明は、下記式(1)で表されるアズレン誘導体にハロピリジンを反応させることを特徴とする下記式(2)で表されるピリジルアズレン類の製造方法である。
(式中、Rは水酸基、アルキル基、アルコキシ基、あるいは二つのR同士が結合して形成される環状構造を示す)。
(式中、Arはピリジル基を示す)
請求項1の発明において、アズレン誘導体が下記式(3)で表されるアズレン誘導体である発明が請求項2の発明である。
請求項3の発明は、上記ピリジルアズレン類を有効成分とする酸・塩基指示薬に関する発明である。
請求項1の発明において、アズレン誘導体が下記式(3)で表されるアズレン誘導体である発明が請求項2の発明である。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記式(2)で表されるピリジルアズレン類としては、下記式(21)で表される化合物や下記式(22)で表される化合物がある。
(式中、Arは上記と同様である)
および
(式中、Arは上記と同様である)。
上記式(2)で表されるピリジルアズレン類としては、下記式(21)で表される化合物や下記式(22)で表される化合物がある。
および
本発明でいうピリジルアズレン類に属する具体的な化合物として、1−(2−ピリジル)アズレン(23)、1−(3−ピリジル)アズレン(24)、1−(4−ピリジル)アズレン(25)、2−(2−ピリジル)アズレン(26)、2−(3−ピリジル)アズレン(27)、2−(4−ピリジル)アズレン(28)を例示できる。
これらのピリジルアズレン類は、上記式(1)で表される化合物とハロピリジンとを反応させることにより合成される。
上記式(1)で表される化合物としては、式(11)で表される化合物や式(12)で表される化合物がある。
(式中、Rは上記と同様である)
および
(式中、Rは上記と同様である)
それら式におけるRとしては、水酸基、炭素数が1〜4のアルキル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基、二つのR同士が結合して形成される酸素原子を含んでもよい5員環の環状構造が挙げられ、前記環状構造には炭素数1〜3のアルキル基が置換されていてもよい。その中でも、水酸基、エチル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましい。また、1,3,2−ジオキサボロラン環、テトラアルキル置換1,3,2−ジオキサボロラン環も好ましい。テトラアルキルとしてはテトラメチルが好ましい。
上記式(1)で表される化合物としては、式(11)で表される化合物や式(12)で表される化合物がある。
および
それら式におけるRとしては、水酸基、炭素数が1〜4のアルキル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基、二つのR同士が結合して形成される酸素原子を含んでもよい5員環の環状構造が挙げられ、前記環状構造には炭素数1〜3のアルキル基が置換されていてもよい。その中でも、水酸基、エチル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましい。また、1,3,2−ジオキサボロラン環、テトラアルキル置換1,3,2−ジオキサボロラン環も好ましい。テトラアルキルとしてはテトラメチルが好ましい。
上記アズレン誘導体のなかでは、2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)あるいは2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)が、収率を改善するためには好適である。
上記アズレン誘導体は公知の方法により容易に調製することができる。
とくに、1,3,2−ジオキサボロラン環を有する化合物は、ビス(ピナコラート)ジボロンを、イリジウム触媒共存下、アズレンを含む乾燥処理したシクロヘキサン中に添加し、反応させることにより、アズレンから1段階で容易に調製することができる。
また、上記アズレン誘導体が市販されているときには、市販品を購入してもよい。
とくに、1,3,2−ジオキサボロラン環を有する化合物は、ビス(ピナコラート)ジボロンを、イリジウム触媒共存下、アズレンを含む乾燥処理したシクロヘキサン中に添加し、反応させることにより、アズレンから1段階で容易に調製することができる。
また、上記アズレン誘導体が市販されているときには、市販品を購入してもよい。
上記アズレン誘導体と反応させるハロピリジンはピリジンにハロゲン原子が一つ置換した化合物をいい、ハロゲン原子としては臭素原子、ヨー素原子が好ましい。
ハロゲン原子がピリジン核のどの位置に結合しているかにより、それぞれ異なる数種のハロピリジンが調製されるが、本発明では、好適な化合物としては、2−ブロモピリジン、3−ブロモピリジン、4−ブロモピリジンが挙げられる。
ハロピリジンの使用量は、アズレン誘導体を基準として1.1当量〜1.8当量程度と過剰にするが、1.5当量程度とすることがより望ましい。
ハロゲン原子がピリジン核のどの位置に結合しているかにより、それぞれ異なる数種のハロピリジンが調製されるが、本発明では、好適な化合物としては、2−ブロモピリジン、3−ブロモピリジン、4−ブロモピリジンが挙げられる。
ハロピリジンの使用量は、アズレン誘導体を基準として1.1当量〜1.8当量程度と過剰にするが、1.5当量程度とすることがより望ましい。
上記アズレン誘導体とハロピリジンとの反応に際して、触媒を共存させることが必要である。共存させる触媒としては特に限定されないのであり、公知の触媒であって、本発明の所期の目的を達成することができる触媒であればいずれも採用可能である。それらの触媒の中では、パラジウム触媒を共存させると特に有利である。
パラジウム触媒としては、公知の触媒であれば、とくに制限されないのであるが、たとえば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)など有機パラジウム触媒が好ましく、とくにジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)が好ましい。
上記パラジウム触媒は市販品を購入することにより、容易に入手できる。
パラジウム触媒の使用量は、アズレン誘導体を基準として1/100モル以上で1/50モル以下とすることが望ましい。
パラジウム触媒としては、公知の触媒であれば、とくに制限されないのであるが、たとえば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)など有機パラジウム触媒が好ましく、とくにジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)が好ましい。
上記パラジウム触媒は市販品を購入することにより、容易に入手できる。
パラジウム触媒の使用量は、アズレン誘導体を基準として1/100モル以上で1/50モル以下とすることが望ましい。
上記アズレン誘導体とハロピリジンとを反応溶媒中にて反応させることが好ましい。反応溶媒としては特に限定されないのであるが、例えば、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエ−テル(ジグライム)等のエ−テル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の極性溶媒類等が挙げられる。それら溶媒を単独で使用しても良いし、複数の混合溶媒として使用しても良い。また、例えばエ−テル類等の溶媒と水との混合溶媒を使用してもよい。例えば、1,2−ジメトキシエタンと水の混合溶媒を採用すると、反応性などの点でとくに有利である。これらの場合、水の混合割合は0.5〜5容量%程度が好ましい。
溶媒の使用量は、一般的に採用される量とすればよい。
溶媒の使用量は、一般的に採用される量とすればよい。
上記アズレン誘導体とハロピリジンとを反応溶媒中にて常圧下で反応させて、ピリジルアズレン類を製造することができるが、そのときの温度は60℃〜使用する溶媒の沸点程度とし、90℃程度が好ましい。その温度で30分程度から2時間程度反応させることが好ましい。
上記アズレン誘導体とハロピリジンとを反応溶媒中にて反応させる際、他の塩基性化合物を共存させることが有利である。
塩基性化合物としては、たとえば、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、アルコキシドなどが挙げられる。その中でも、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、ナトリウムエトキシドなどが好ましい。
塩基性化合物としては、たとえば、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、アルコキシドなどが挙げられる。その中でも、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、ナトリウムエトキシドなどが好ましい。
かくして製造されたピリジルアズレンを精製処理することが望ましい。精製処理法は、例えば、カラムクロマトグラフィーなど公知の方法を採用すればよい。
上記ピリジルアズレンはいろいろな用途があるが、とくに酸・塩基指示薬として有効である。ピリジルアズレンのなかでは、とくに、1−(2−ピリジル)アズレン(23)、1−(3−ピリジル)アズレン(24)、1−(4−ピリジル)アズレン(25)などが酸・塩基指示薬として有効である。
ピリジルアズレンを溶媒に加えることにより、容易に酸・塩基指示薬として有効なピリジルアズレン溶液を調製できる。ここで、溶媒として、塩化メチレン、エタノール、エタノールと水の混合溶媒などが使用可能である。
この溶液に酸を滴下していくと、溶液の色が変化し、可視部の吸収極大値も変動するので、酸・塩基指示薬として有効である。
とくにピリジルアズレンの溶液濃度が10−4Mより濃いときには青色の溶液となるが、その溶液に酸を滴下していくと、やがて赤色に変色する。この変色はシャープな変化であり、可視部の吸収極大値の変動幅も大きく、酸・塩基指示薬としてきわめて有効である。
酸・塩基指示薬としてピリジルアズレン類を使用する方法は、一般的な方法を採用すればよいのであって、とくに限定されない。
ピリジルアズレンを溶媒に加えることにより、容易に酸・塩基指示薬として有効なピリジルアズレン溶液を調製できる。ここで、溶媒として、塩化メチレン、エタノール、エタノールと水の混合溶媒などが使用可能である。
この溶液に酸を滴下していくと、溶液の色が変化し、可視部の吸収極大値も変動するので、酸・塩基指示薬として有効である。
とくにピリジルアズレンの溶液濃度が10−4Mより濃いときには青色の溶液となるが、その溶液に酸を滴下していくと、やがて赤色に変色する。この変色はシャープな変化であり、可視部の吸収極大値の変動幅も大きく、酸・塩基指示薬としてきわめて有効である。
酸・塩基指示薬としてピリジルアズレン類を使用する方法は、一般的な方法を採用すればよいのであって、とくに限定されない。
本発明により、ピリジルアズレン類を少ない工程数で、収率良く合成することを可能にした。特に、アズレンの5員環部の1位あるいは2位にピリジル基が結合した化合物6種を少ない工程数で、収率良く合成することを可能にした。アズレンは市販されており、このアズレンを出発物質として用いると、少ない工程数で、収率良くピリジルアズレン類を合成することができる。これら6種のうち未知化合物である1−(3−ピリジル)アズレン(24)、1−(4−ピリジル)アズレン(25)も容易に合成できるようになった。
また、本発明のピリジルアズレン類の溶液に酸を加えると、溶液の色がシャープに変化するので、ピリジルアズレン類は酸・塩基指示薬として有効である。とくに、10−3M−10−4M程度のピリジルアズレン類溶液が有効である。
また、本発明のピリジルアズレン類の溶液に酸を加えると、溶液の色がシャープに変化するので、ピリジルアズレン類は酸・塩基指示薬として有効である。とくに、10−3M−10−4M程度のピリジルアズレン類溶液が有効である。
以下、実施例および試験例により本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例および試験例に限定されない。
用いた分析機器は次のとおりである。
NMR;日本電子 JNM−AL300、JNM‐A400
EIMS;島津 GCMS‐QP1000EX
HRMS;日本電子 JMS‐600H
IR;島津 FTIR‐8100
UV/VIS;島津 UV‐2200
元素分析;LECO CHNS‐932
用いた分析機器は次のとおりである。
NMR;日本電子 JNM−AL300、JNM‐A400
EIMS;島津 GCMS‐QP1000EX
HRMS;日本電子 JMS‐600H
IR;島津 FTIR‐8100
UV/VIS;島津 UV‐2200
元素分析;LECO CHNS‐932
1−(2−ピリジル)アズレン(23)の合成
50mLナスフラスコ中で、2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)190mg(0.75mmol)、2−ブロモピリジン200mg(1.27mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)74mg(0.11mmol)、水酸化バリウム8水和物526mg(1.67mmol)のジメ卜キシエタン20mL−水0.4mL溶液を95℃で2時間、加熱した。反応物を酢酸エチル40mLと蒸留水10mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル20mLで抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。生成物を瀘過し、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲル4gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(41)を用い、カラムクロマ卜グラフィーを行い、表題化合物を80mg(0.39mmol)青色油状物として得た(収率52.0%)。
50mLナスフラスコ中で、2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)190mg(0.75mmol)、2−ブロモピリジン200mg(1.27mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)74mg(0.11mmol)、水酸化バリウム8水和物526mg(1.67mmol)のジメ卜キシエタン20mL−水0.4mL溶液を95℃で2時間、加熱した。反応物を酢酸エチル40mLと蒸留水10mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル20mLで抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。生成物を瀘過し、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲル4gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(41)を用い、カラムクロマ卜グラフィーを行い、表題化合物を80mg(0.39mmol)青色油状物として得た(収率52.0%)。
1H NMR(CDCl3,400MHz)7.09‐7.13(M,1H),7.19(t,1H,J=9.8Hz),7.30(t,1H,J=9.8Hz),7.40(d,1H,J=4.1Hz),7.62(t,1H,J=9.8Hz),7.68‐7.72(M,2H),8.24(d,1H,J=4.2Hz),8.34(d,1H,J=9.5Hz),8.73(d,1H,J=4.6Hz),9.56(d,1H,J=10.0Hz).
13C NMR(CDCl3,100MHz)117.8,120.2,123.0,124.1,125.1,127.9,136.3,136.9,137.4,137.7,138.5,143.1,149.3,156.6.
EIMS(70eV)205(M+,55%),204(M+−1,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0938.
IR(neat)1586,1561,1505,1476,1456,1397cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax237(ε 19500),303(27000),377(12100),585(350),635(sh).705nm(sh).
13C NMR(CDCl3,100MHz)117.8,120.2,123.0,124.1,125.1,127.9,136.3,136.9,137.4,137.7,138.5,143.1,149.3,156.6.
EIMS(70eV)205(M+,55%),204(M+−1,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0938.
IR(neat)1586,1561,1505,1476,1456,1397cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax237(ε 19500),303(27000),377(12100),585(350),635(sh).705nm(sh).
1−(3−ピリジル)アズレン(24)の合成
50mLナスフラスコ中で、2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)161mg(0.63mmol)、3−ブロモピリジン90μL(0.93mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)60mg(0.085mmol)、水酸化バリウム8水和物419mg(1.33mmol)のジメトキシエタン14mL−水0.3mL溶液を90℃で30分間、加熱還流した。反応物を酢酸エチル30mLと蒸留水10mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル20mLで3回抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。生成物を瀘過し、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲル4gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(9:1→4:1)を用いカラムクロマ卜グラフィーを行い、表題化合物を青色結晶(融点81−83℃)として77mg(0.38mmol)得た(収率59.6%)。
50mLナスフラスコ中で、2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)161mg(0.63mmol)、3−ブロモピリジン90μL(0.93mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)60mg(0.085mmol)、水酸化バリウム8水和物419mg(1.33mmol)のジメトキシエタン14mL−水0.3mL溶液を90℃で30分間、加熱還流した。反応物を酢酸エチル30mLと蒸留水10mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル20mLで3回抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。生成物を瀘過し、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲル4gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(9:1→4:1)を用いカラムクロマ卜グラフィーを行い、表題化合物を青色結晶(融点81−83℃)として77mg(0.38mmol)得た(収率59.6%)。
1H NMR(CDCl3,300MHz)7.21(dt,2H,J=2.0,11.8Hz),7.41(ddd,1H,J=0.9,5.0,7.9Hz),7.47(d,1H,J=3.9Hz),7.64(t,1H,J=9.9Hz),7.90(dt,1H,J=1.7,8.3Hz),8.02(d,1H,J=3.9Hz),8.39(d,1H,J=9.4Hz),8.49(d,1H,J=9.4Hz),8.58(dd,1H,J=1.7,4.8Hz),8.88(d,1H,J=1.7Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)117.8,123.5,123.7,123.9,127.2,133.3,135.2,136.6,137.0,137.6,138.5,141.9,147.3,150.4.
EIMS(70eV)m/z 205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0842.
IR(KBr)1588,1570,1509,1478,1414,1402,1314,1293,1192,1022cm−1
UV/VIS(EtOH)λmax201(ε 14420),235(19300),29(30470),347(5810),467(7210),587(310),637(sh),705nm(sh).
13C NMR(CDCl3,75MHz)117.8,123.5,123.7,123.9,127.2,133.3,135.2,136.6,137.0,137.6,138.5,141.9,147.3,150.4.
EIMS(70eV)m/z 205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0842.
IR(KBr)1588,1570,1509,1478,1414,1402,1314,1293,1192,1022cm−1
UV/VIS(EtOH)λmax201(ε 14420),235(19300),29(30470),347(5810),467(7210),587(310),637(sh),705nm(sh).
1−(4−ピリジル)アズレン(25)の合成
50mLナスフラスコ中で2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)188mg(0.74mmol)、4−ブロモピリジン209mg(1.32mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)87mg(0.12mmol)、水酸化バリウム8水和物579mg(1.84mmol)のジメ卜キシエタン14mL−水.0.3mL溶液を90℃で1時間、加熱した。反応物を酢酸エチル40mLと蒸留水10mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル20mLで抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。生成物を瀘過し、減圧濃糖し得られた残渣をシリカゲル4gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(9:1→4:1)を用い、カラムクロマトグラフィーを行い、表題化合物を108mg(0.53mmol)青色結晶(融点49−50℃)として得た(収率71.2%)。
50mLナスフラスコ中で2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)188mg(0.74mmol)、4−ブロモピリジン209mg(1.32mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)87mg(0.12mmol)、水酸化バリウム8水和物579mg(1.84mmol)のジメ卜キシエタン14mL−水.0.3mL溶液を90℃で1時間、加熱した。反応物を酢酸エチル40mLと蒸留水10mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル20mLで抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。生成物を瀘過し、減圧濃糖し得られた残渣をシリカゲル4gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(9:1→4:1)を用い、カラムクロマトグラフィーを行い、表題化合物を108mg(0.53mmol)青色結晶(融点49−50℃)として得た(収率71.2%)。
1H NMR(CDCl3,300MHz)7.22(t,2H,J=9.7Hz),7.43(d,1H,J=4.0Hz),7.50(d,2H,J=6.1Hz),7.64(t,1H,J=9.7Hz),8.03(d,1H,J=4.0Hz),8.37(d,1H,J=9.4Hz),8.58(d,1H,J=9.4Hz),8.66(d,2H,J=6.1Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)118.1,124.0,124.2124.4,127.7,135.1,135.6,137.0,137.7138.6,142.6,144.9,149.9.
EIMS(70eV)M+205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0850.
IR(KBr)1592,1572,1395cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax237(ε 22800),280(21600),304(32600),343(7400),373(10900),582(380),630(sh),700nm(sh).
13C NMR(CDCl3,75MHz)118.1,124.0,124.2124.4,127.7,135.1,135.6,137.0,137.7138.6,142.6,144.9,149.9.
EIMS(70eV)M+205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0850.
IR(KBr)1592,1572,1395cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax237(ε 22800),280(21600),304(32600),343(7400),373(10900),582(380),630(sh),700nm(sh).
2−(2−ピリジル)アズレン(26)の合成
30mLナスフラスコ中で、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)303mg(1.19mmol)、2−ブロモピリジン311mg(1.97mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)120mg(0.17mmol)、水酸化バリウム8水和物776mg(2.46mmol)のジメトキシエタン14mL−水0.3mL溶液を90℃で30分加熱還流した。反応物を酢酸エチル20mLと蒸留水20mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル10mLで2回抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮し得られた残渣をシリカゲル11gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(4:1→2:1)を用いカラムクロマトグラフィーを行い、表題化合物を青色結晶(融点116−118℃)として81mg(0.40mmol)得た(収率33.2%)。
30mLナスフラスコ中で、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)303mg(1.19mmol)、2−ブロモピリジン311mg(1.97mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)120mg(0.17mmol)、水酸化バリウム8水和物776mg(2.46mmol)のジメトキシエタン14mL−水0.3mL溶液を90℃で30分加熱還流した。反応物を酢酸エチル20mLと蒸留水20mLで抽出し、さらに水層から酢酸エチル10mLで2回抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水10mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮し得られた残渣をシリカゲル11gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(4:1→2:1)を用いカラムクロマトグラフィーを行い、表題化合物を青色結晶(融点116−118℃)として81mg(0.40mmol)得た(収率33.2%)。
1H NMR(CDCl3,400MHz)7.15(t,2H,J=9.8Hz),7.21(dd,1H,J=4.9,7.3Hz),7.53(t,1H,J=10.0Hz),7.74(td,1H,J=1.7,7.8Hz),7.92(s,2H),7.96(d,1H,J=8.1Hz),8.33(d,2H,J=9.5Hz),8.75(d,1H,J=4.6Hz).
13C NMR(CDCl3,100MHz)115.5,122.2,122.5,123.7,136.5,137.4,137.5,141.2,148.9,150.1,154.7.
EIMS(70eV)205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0906.
IR(KBr)1586,1572,1563,1426,1406,1337,1210,1190cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax238(ε 10470),298(47210),310(54650),350(5580),366(9770),384(13020),433(86),585(350),627(350),685nm(160).
13C NMR(CDCl3,100MHz)115.5,122.2,122.5,123.7,136.5,137.4,137.5,141.2,148.9,150.1,154.7.
EIMS(70eV)205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0906.
IR(KBr)1586,1572,1563,1426,1406,1337,1210,1190cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax238(ε 10470),298(47210),310(54650),350(5580),366(9770),384(13020),433(86),585(350),627(350),685nm(160).
2−(3−ピリジル)アズレン(27)の合成
50mLナスフラスコ中で、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)815mg(3.21mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)322mg(0.46mmol)、水酸化バリウム8水和物2082mg(6.60mmol)、3−ブロモピリジン470μL(4.88mmol)のジメトキシエタン40mL−水0.8mL溶液を90℃で1時間加熱した。反応物を酢酸エチル60mLと蒸留水60mLで抽出を行った。水層から酢酸エチル30mLで2回抽出し、有機層はまとめ、飽和食塩水20mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮し得られた残渣をシリカゲル23gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(9:1→4:1)を用いカラムクロマトグラフィーを行い、表題化合物を青色結晶(融点182−183℃)として605mg(2.95mmol)得た(収率91.9%)。
50mLナスフラスコ中で、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)815mg(3.21mmol)、ジクロロビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム(II)322mg(0.46mmol)、水酸化バリウム8水和物2082mg(6.60mmol)、3−ブロモピリジン470μL(4.88mmol)のジメトキシエタン40mL−水0.8mL溶液を90℃で1時間加熱した。反応物を酢酸エチル60mLと蒸留水60mLで抽出を行った。水層から酢酸エチル30mLで2回抽出し、有機層はまとめ、飽和食塩水20mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮し得られた残渣をシリカゲル23gと展開溶媒としてベンゼンおよびベンゼン−エーテル(9:1→4:1)を用いカラムクロマトグラフィーを行い、表題化合物を青色結晶(融点182−183℃)として605mg(2.95mmol)得た(収率91.9%)。
元素分析 炭素:87.70%, 水素:5.25%, 窒素:6.74%、 C15H11Nとしたときの計算値は炭素:87.77%, 水素:5.40%, 窒素:6.82%
1H NMR(CDCl3,400MHz)7.20(t,2H,J=10.0Hz),7.38(dd,1H,J=4.6,7.8Hz),7.57(t,1H,J=9.8Hz),7.68(s,2H),8.19(dt,1H,J=1.7,8.1Hz),8.33(d,2H,J=9.5Hz),8.57(dd,1H,J=1.5,4.9Hz),9.21(d,1H,J=2.0Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)114.3,123.8,124.1,132.2,134.5,136.7,137.3,141.3,146.1,148.88,148.95.
EIMS(70eV)m/z 205(M+,100%).
IR(KBr)1588,1541,1458,1410,1211,1019cm−1.
UV/VIS(CH2Cl2)λmax238(ε 13950),298(59300),307(60900),366(10000),384(12300),433(190),575(400),615(400),670(180).
1H NMR(CDCl3,400MHz)7.20(t,2H,J=10.0Hz),7.38(dd,1H,J=4.6,7.8Hz),7.57(t,1H,J=9.8Hz),7.68(s,2H),8.19(dt,1H,J=1.7,8.1Hz),8.33(d,2H,J=9.5Hz),8.57(dd,1H,J=1.5,4.9Hz),9.21(d,1H,J=2.0Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)114.3,123.8,124.1,132.2,134.5,136.7,137.3,141.3,146.1,148.88,148.95.
EIMS(70eV)m/z 205(M+,100%).
IR(KBr)1588,1541,1458,1410,1211,1019cm−1.
UV/VIS(CH2Cl2)λmax238(ε 13950),298(59300),307(60900),366(10000),384(12300),433(190),575(400),615(400),670(180).
2−(4−ピリジル)アズレン(28)の合成
50mLナスフラスコ中、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)270mg(1.06mmol)、4−ブロモピリジン277mg(1.75mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)107mg(0.15mmol)、水酸化バリウム8水和物692mg(2.19mmol)、ジメトキシエタン12mL−水0.24mL溶液を90℃で30分加熱した。反応物を酢酸エチル25mLと蒸留水25mLで抽出した。さらに水層から酢酸エチル20mLで2回抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水15mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮し得られた残渣をシリカゲル10gと展開溶媒として酢酸エチル−ヘキサン(1:5)を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製した。残渣は大変な難溶性を示し、カラムに乗せた後にドライヤーで加温するなどして溶解した。展開溶媒を酢酸エチル、ヘキサンの混合溶媒からベンゼン−エーテル(4:1→2:1)に変えることにより、表題化合物を青色固体(融点200℃以上)として176mg(0.86mmol)得た(収率81.0%)。
50mLナスフラスコ中、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)270mg(1.06mmol)、4−ブロモピリジン277mg(1.75mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)107mg(0.15mmol)、水酸化バリウム8水和物692mg(2.19mmol)、ジメトキシエタン12mL−水0.24mL溶液を90℃で30分加熱した。反応物を酢酸エチル25mLと蒸留水25mLで抽出した。さらに水層から酢酸エチル20mLで2回抽出した。有機層はまとめ、飽和食塩水15mLで2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮し得られた残渣をシリカゲル10gと展開溶媒として酢酸エチル−ヘキサン(1:5)を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製した。残渣は大変な難溶性を示し、カラムに乗せた後にドライヤーで加温するなどして溶解した。展開溶媒を酢酸エチル、ヘキサンの混合溶媒からベンゼン−エーテル(4:1→2:1)に変えることにより、表題化合物を青色固体(融点200℃以上)として176mg(0.86mmol)得た(収率81.0%)。
1H NMR(CDCl3,400MHz)7.21(t,2H,J=9.8Hz),7.60(t,1H,J=9.8Hz),7.71(s,2H),7.79(d,2H,J=4.9Hz),8.35(d,2H,J=9.8Hz),8.69(d,2H,J=4.9Hz).
13C NMR(CDCl3,100MHz)114.8,121.8,124.2,128.3,134.4,137.6,138.1,141.2,150.5,
EIMS(70eV)m/z 205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0896.
IR(KBr)1595,1576,1541,1410,1219cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax237(ε 10000),296(36740),304(37910),362(6280),379(8370),412(220),437(310),584(240),623(250),680(110).
13C NMR(CDCl3,100MHz)114.8,121.8,124.2,128.3,134.4,137.6,138.1,141.2,150.5,
EIMS(70eV)m/z 205(M+,100%).
HRMS(EI)m/z calcd for C15H11N 205.0891 found 205.0896.
IR(KBr)1595,1576,1541,1410,1219cm−1
UV/VIS(CH2Cl2)λmax237(ε 10000),296(36740),304(37910),362(6280),379(8370),412(220),437(310),584(240),623(250),680(110).
(試験例) 酸・塩基指示薬試験
酸の滴下実験はUVセル中で、下記各化合物の塩化メチレン溶液[4.3×10−5M(無色)、2.2×10−3M(青色)]3mLに対し、それぞれ0.5〜60当量のトリフルオロ酢酸の塩化メチレン溶液[0.045M,2.23M]を滴下し、呈色の変化を観察するとともに、可視‐紫外吸収スペクトルを測定することにより行った。
酸の滴下実験はUVセル中で、下記各化合物の塩化メチレン溶液[4.3×10−5M(無色)、2.2×10−3M(青色)]3mLに対し、それぞれ0.5〜60当量のトリフルオロ酢酸の塩化メチレン溶液[0.045M,2.23M]を滴下し、呈色の変化を観察するとともに、可視‐紫外吸収スペクトルを測定することにより行った。
1−(2−ピリジル)アズレン(23)
化合物23は、4.3×10−5M溶液では酸の滴下により紫外部吸収帯の吸光度が増減し、40当量加えて若干黄色くなる程度であった。しかし2.2×10−3Mの青色溶液は酸の滴下により、赤色へと変化し、可視部の第1吸収帯の吸収極大も45nmのblue shiftを示した(図1)。
化合物23は、4.3×10−5M溶液では酸の滴下により紫外部吸収帯の吸光度が増減し、40当量加えて若干黄色くなる程度であった。しかし2.2×10−3Mの青色溶液は酸の滴下により、赤色へと変化し、可視部の第1吸収帯の吸収極大も45nmのblue shiftを示した(図1)。
1−(3−ピリジル)アズレン(24)
化合物24は、4.3×10−5M溶液では酸の滴下により紫外部では吸光度が増減するのみで無色のままであったが、その50倍濃度(2.2×10−3M)の青色溶液は赤褐色ヘと変化し、可視部のスペクトルも25nmのblue shiftを示した(図2)。卜リフルオロ酢酸を20当量加えた後で、トリエチルアミンを20当量加えると、元のスペクトルと青色に戻った。
化合物24は、4.3×10−5M溶液では酸の滴下により紫外部では吸光度が増減するのみで無色のままであったが、その50倍濃度(2.2×10−3M)の青色溶液は赤褐色ヘと変化し、可視部のスペクトルも25nmのblue shiftを示した(図2)。卜リフルオロ酢酸を20当量加えた後で、トリエチルアミンを20当量加えると、元のスペクトルと青色に戻った。
1−(4−ピリジル)アズレン(25)
化合物25は、4.3×10−5M溶液では酸の滴下により紫外部がいくつかの等吸収点を示しながら変化したが、新たに生じた吸収帯(412nm)のため、溶液は無色から黄色へと変化した(図3)。2.2×10―3Mの青色溶液は酸の滴下により赤色へと変化し、可視部の第1吸収帯もその吸収極大が37nmのblue shiftを示した。その後で、トリエチルアミンを20当量加えると、元の青色に戻った(図4)。
化合物25は、4.3×10−5M溶液では酸の滴下により紫外部がいくつかの等吸収点を示しながら変化したが、新たに生じた吸収帯(412nm)のため、溶液は無色から黄色へと変化した(図3)。2.2×10―3Mの青色溶液は酸の滴下により赤色へと変化し、可視部の第1吸収帯もその吸収極大が37nmのblue shiftを示した。その後で、トリエチルアミンを20当量加えると、元の青色に戻った(図4)。
参考例1 2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)および2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)の調製
50mLナスフラスコ中、アズレン498mg(3.89mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン681mg(2.68mmol)、2,2‘−ビピリジン41mg(0.26mmol)、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマー92mg(0.13mmol))のシクロヘキサン13mL溶液にアルゴンを約30分間吹き込んだ後、アルゴン下で95℃で終夜加熱還流を行った。混合物を冷却後、エーテル30mLと飽和食塩水10mLで抽出を行った。水層からエーテル20mLで3回抽出し、エーテル層はまとめて飽和食塩水10mLで2回洗浄した。有機層は硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル18gと展開溶媒としてヘキサンを用い、カラムクロマトグラフィーを行った。未反応のアズレンが65mg(0.51mmol,13.1%)回収され、次いで2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)が87mg(0.34mmol,8.8%)紫色油状物として溶出した。展開溶媒を酢酸エチル:ヘキサン(1:20)に変え、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)を552mg(2.17mmol,55.9%)、青色油状物として得た。
化合物13:1H NMR(CDCl3,300MHz).40(s,12H),7.26(t,1H,J=9.7Hz),7.35(t,1H,J=9.7Hz),7.39(d,1H,J=3.7Hz),7.64(t,1H,J=9.8Hz),8.33(d,1H,J=3.7Hz),8.38(d,1H,J=9.6Hz),9.16(d,1,J=9.7Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)25.0,82.9,119.0124.6,125.1,136.4,137.4,138.2,144.6,145.6,1,47.1.
EIMS(70eV)m/z 254(M+,74%),181(44),154(100),128(33).
化合物14:1H NMR(CDCl3,300MHz)1.39(s,12H),7.09(t,2H,J=9.6Hz),7.56(t,1H,J=9.9Hz),7.76(s,2H),8.33(d,2H,J=9.7Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)24.9,83.7,122.7,125.1,138.1,138.7,140.7.
EIMS(70eV)m/z 254(M+,89),181(94),154(94),128(29).
50mLナスフラスコ中、アズレン498mg(3.89mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン681mg(2.68mmol)、2,2‘−ビピリジン41mg(0.26mmol)、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマー92mg(0.13mmol))のシクロヘキサン13mL溶液にアルゴンを約30分間吹き込んだ後、アルゴン下で95℃で終夜加熱還流を行った。混合物を冷却後、エーテル30mLと飽和食塩水10mLで抽出を行った。水層からエーテル20mLで3回抽出し、エーテル層はまとめて飽和食塩水10mLで2回洗浄した。有機層は硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル18gと展開溶媒としてヘキサンを用い、カラムクロマトグラフィーを行った。未反応のアズレンが65mg(0.51mmol,13.1%)回収され、次いで2−(1−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(13)が87mg(0.34mmol,8.8%)紫色油状物として溶出した。展開溶媒を酢酸エチル:ヘキサン(1:20)に変え、2−(2−アズレニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(14)を552mg(2.17mmol,55.9%)、青色油状物として得た。
化合物13:1H NMR(CDCl3,300MHz).40(s,12H),7.26(t,1H,J=9.7Hz),7.35(t,1H,J=9.7Hz),7.39(d,1H,J=3.7Hz),7.64(t,1H,J=9.8Hz),8.33(d,1H,J=3.7Hz),8.38(d,1H,J=9.6Hz),9.16(d,1,J=9.7Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)25.0,82.9,119.0124.6,125.1,136.4,137.4,138.2,144.6,145.6,1,47.1.
EIMS(70eV)m/z 254(M+,74%),181(44),154(100),128(33).
化合物14:1H NMR(CDCl3,300MHz)1.39(s,12H),7.09(t,2H,J=9.6Hz),7.56(t,1H,J=9.9Hz),7.76(s,2H),8.33(d,2H,J=9.7Hz).
13C NMR(CDCl3,75MHz)24.9,83.7,122.7,125.1,138.1,138.7,140.7.
EIMS(70eV)m/z 254(M+,89),181(94),154(94),128(29).
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JP2005198632A JP2007015976A (ja) | 2005-07-07 | 2005-07-07 | ピリジルアズレン類の製造方法 |
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WO2012039135A1 (ja) * | 2010-09-22 | 2012-03-29 | 国立大学法人山口大学 | 2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法 |
-
2005
- 2005-07-07 JP JP2005198632A patent/JP2007015976A/ja active Pending
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WO2012039135A1 (ja) * | 2010-09-22 | 2012-03-29 | 国立大学法人山口大学 | 2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法 |
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